向日葵「さくひま、ひまさく短篇集」櫻子「9月!」 (55)

No.241:櫻子「暇だなー」

櫻子(今度の週末、向日葵は家族旅行だし、暇だなー)


櫻子「ゆきちゃん、めりちゃん!今度の週末遊ばない?」

ゆき「あー、そのね…」

めり「ごめん!今度の週末はゆきと二人で遊ぶ予定なんだ」

櫻子「えー、私も混ぜてよー」

ゆき「ごめんね。櫻子ちゃん」


ちなつ「ちょっと、櫻子ちゃん!?」

櫻子「なに?」

ちなつ「二人は昨日付き合いだした恋人同士なんだよ」

ちなつ「恋人になってからの初めての週末なんだから、空気読まないと」

櫻子「え?」

めり「ちなつちゃん!?何で知ってるの!?」

 
………


櫻子「…」

向日葵「なに難しい顔してますの?」

櫻子「う~ん…恋人って何かな?って」

向日葵「…どうでもいい事を考えていたんですわね」

櫻子「わかんない、恋人ってなんだろう?」


向日葵「まあ、好き合ってるを前提として…」

向日葵「二人っきりでお買い物に行ったり、ずっと一緒にいたり?とか?」

向日葵「一緒にいて楽しいとか?そんな感じでしょうか?」

櫻子「なんだ、私と向日葵みたいなものじゃん」

向日葵「そうそう………………」



向日葵「はあ!?」

向日葵「な、なななな何言ってるんですの!?あなたバカなんじゃなくって!?」

櫻子「バカとは何だよ!人が真面目に考えてたのに!」

向日葵「そうではなくて…その…」


向日葵「今の言い方だと…まるで……//」

櫻子「…」




櫻子「っ//」ボンッ



櫻子「ちげーーーーーっし!!」

櫻子「変なこと考えてんじゃねーーーバーーーーカ!!」




ちなつ「二人とも否定はしないんだね」

あかり「さくひま、ひまさく短篇集、はっじまるよ~」

No.242:撫子「そろそろ本当の事を言ってほしいな」櫻子「だから本当だって!」


撫子「本当はひま子と恋人同士なんでしょ?」

櫻子「え?なんで?」

向日葵「そうですわ。私と櫻子が恋人なんて考えられませんわ」

櫻子「そーそー」

向日葵「私たちの仲の悪さには定評がありますわ」

櫻子「向日葵と仲良しなんてこっちから願い下げなんだからねっ」

向日葵「それはこちらのセリフですわ!」

撫子「ふーん、じゃあ…」




撫子「最近、手を繋いで登校してるよね?人通りが少ない所で…だけど」

向日葵「」

櫻子「し、してねーし!ねーちゃんが何を言ってるか意味不明だもんね!」

撫子「ふ~ん…ねえ、ひま子、本当にしてない?」

向日葵「ししししししししてませんわ。櫻子と手なんて!ももちろんですわ!」

撫子「何で顔真っ赤なの?ねえ?何で?」

向日葵「撫子さん顔が近いからですわ…ほ、本当に近い…」

櫻子「離れろ!!!」


グイッ


撫子「…櫻子?」

櫻子「なに!!!」

撫子「何で私がひま子に近付いたら、そんなに必死になるわけ?」

櫻子「だって向日葵が嫌がってたから!」

撫子「ひま子は私が近付くのは嫌?」

向日葵「え?別に嫌ってわけじゃ…」


撫子「だってよ、櫻子?」

櫻子「ぐぬぬぬぬぬぬぬ」

花子「そこまでにするし。あまりからかうのは良くないし」

撫子「そうだね。二人ともごめんね」

向日葵「べ、別に私達は何もないですから問題ありませんわ」

櫻子「そーそー。叩いても埃しかでないしね」

向日葵「出たら問題あるでしょうが」

櫻子「ん?」

花子「そういえば、昨日電車でひま姉と櫻子が寄り添いあってたけど、あれは何だし?」

櫻子「」ブーッ

向日葵「え?昨日…。そういえば、私は途中で寝てしまって…」

撫子「ということは、櫻子がひま子にくっつきに行ったわけね」

花子「櫻子…」

櫻子「可愛そうな子を見る目で見るな!」

花子「でも、寝ているひま姉に手を出そうと…」

櫻子「ちげーし!向日葵が寝ていて、フラフラしていたら、くっついて寄りかからせてやっただけだし!」

向日葵「そ、そうなの…」

櫻子「勘違いするなよ!向日葵が隣の人に寄りかかったら迷惑になるから、仕方なくなんだからね!」

向日葵「いいえ。ありがとう櫻子。感謝しますわ」

櫻子「ふ、ふんっ。もっと感謝しろ!」

花子「もう付き合った方がいいし」

撫子「だよねー」

向日葵「それとこれとは」

櫻子「話が違うし!」


撫子「ほら息がぴったり」

花子「仲良し過ぎるし」

向日葵「仲なんて」

櫻子「よくないもんね!」


No.242 終わり

No.243:向日葵「9月ですわね」櫻子「秋か…」


櫻子「台風が通り過ぎて寒くなったね」

向日葵「ええ、本当に急で夏服じゃちょっと寒いですわね」

櫻子「でも、昼間は夏服でちょうどいいし…」

向日葵「だから難しい季節ですわね」

櫻子「だから、放課後はちょっと寒くて…これは仕方なくなんだからねっ!」

向日葵「わかってますわよ!私だって仕方なくなんですからっ!」


ギュウウ


向日葵「櫻子!あったかいですわ!気持ちよすぎですわ!」

櫻子「ま、まあ、私も暖かいし、仕方なくなんだからね!」

綾乃「∵」




千歳「うふふ。うちらもする?」

綾乃「えぇ!?」


No.243 終わり

No.244:櫻子「ひまさく喫茶」向日葵「ですわー」

パーーーンッ


向日葵「櫻子お誕生日おめでとうございますわー」

あかり「おめでとうだよぉー」

ちなつ「おめでとう櫻子ちゃん」

京子「櫻子ちゃんおめでとう!」

結衣「おめでとう」

綾乃「大室さん、おめでとう!」

撫子「おめでとう櫻子」

花子「おめでとうだし!」



櫻子「みんなありがとうございます!」

 
………



向日葵「私達の喫茶店でお誕生日会っていいですわね」

櫻子「うん、今度からみんなの誕生日会はここでしようっか?」

向日葵「そうですわね。営業時間が終わった後なら貸し切りにしても問題ありませんし」


櫻子「あっ、そろそろケーキ食べる!」

向日葵「そろそろ、そういうと思ってケーキを切っておきましたわよ」

櫻子「さすが向日葵!」

向日葵「櫻子の誕生日ですもの。このくらいはね」

櫻子「じゃあ、『あーん』するから食べさせて」

向日葵「は、はあ!?皆さんの前でそんな事できるわけないでしょう!」

櫻子「今日は私の誕生日!だから言う事を聞くの!」

向日葵「それとこれとはまた別問題ですわ」

櫻子「じゃあ、おやすみのキスは今度から無しね」

向日葵「なんでそうなるのよ!」

櫻子「だって、おやすみのキスは向日葵がおねだりして決めた事でしょ?」

向日葵「ぐ、ぐぐぐぐぐぐぐ」




向日葵「はぁ~。そこまで言うなら仕方ありませんわね」

櫻子「そこまでしておやすみのキスがしたいの?」

向日葵「はいはい。そうですわ!したいの!だから『あーん』しますわよ」

向日葵「はい…あーん」

櫻子「あーん」


パクッ


櫻子「いや~んですわー。向日葵が食べさせてくれるから、最高に美味しいですわー」

向日葵「怒っていいのか喜んでいいのか、どっちかにさせてくれません?」


京子「ひゅーひゅー。いやいやお熱いですなー」

向日葵「歳納先輩、見てたんですか!?」


結衣「あっ、まあ、みんな見てたよ」

向日葵「∵」

櫻子「結婚してるんだし、なんで恥ずかしがるかなー」

京子「さてさて、結衣にゃん。私達もいちゃつきましょうか?」

結衣「調子に乗るな!」

京子「はい、あーん」

結衣「なっ」

京子「あーん」

結衣「はぁ~、京子は言い出したらきかないし…抵抗しても疲れるだけだから…わかったよ」

京子「うんうん。結衣はよくわかってるね」

結衣「はいはい…いくぞ、あーん」

結衣「あーん」


パクッ


京子「」モグモグ

結衣「どう?」

京子「うめえ!」

結衣「そ、そっか」

京子「微妙に照れてる結衣可愛いよ~」

結衣「うるさい!」

ちなつ「」ジー

あかり「はい、ちなつちゃん。あかりが食べさせてあげるね」

ちなつ「え?べ、別にしなくても…」

あかり「だって、さっきからあかりのケーキばかり見てたでしょ?食べさせてほしいって事だよね?」

ちなつ「違…わないけど、そういうのってわざわざ口に出してほしくないなー」

あかり「えへへ。ふてくされてるちなつちゃんも可愛いよぉ~」

ちなつ「も、もうっ!だから口にいちいち出さないで!」

あかり「じゃあ、美味しい所あげるね…あーんして?」

ちなつ「あーん」


チュッ


あかり「えへへ~。頂いちゃいました♪」

ちなつ「って、何をするの!?あかりちゃん!」

あかり「顔真っ赤のちなつちゃんも可愛いよぉ~」

ちなつ「もうっ!あかりちゃんってば!!!」

撫子「」モグモグ

花子「」モグモグ

撫子「私達もする?」

花子「いや、しなくていいし」

撫子「だよね」


撫子・花子(明日、彼女と思いっきりいちゃつこう)

綾乃「…」

綾乃「あれ?私…だけ、一人!?」

綾乃「千歳は用事で来れなかったし…って千歳とそういう関係って訳でもないけど…」


向日葵「今度は何ですの!?」

櫻子「向日葵のー膝の上に座りたいー」

向日葵「こらっ!いい加減にしなさい!」

櫻子「えーいいじゃんー。櫻子様の誕生日だぞー」

向日葵「はぁ~。しょうがないですわね。あとで二人っきりになったらね?」

櫻子「わーい」


綾乃「うわああああああん。羨ましくなんかないんだからねーーー」ダダダダダ

ちなつ「杉浦先輩!?」

 
………


■深夜

向日葵「あらためて…櫻子、お誕生日おめでとう♪」

櫻子「ありがとう、向日葵♪」


向日葵「これで、また歳を一つ取ってしまいましたわね」

櫻子「そだね。でも一緒に歳を取れるのが嬉しいね」

向日葵「本当にその通りですわ。ええ、私ね。とっても幸せよ櫻子」

櫻子「ふふーん。私だって幸せだもんね。向日葵には負けないくらい…」


向日葵「ふふっ。久々にあれやります?」

櫻子「そだね。やろっか」

向日葵「はぁ~。何を言ってますの?」

向日葵「私の方が絶対に幸せですわ!櫻子よりも!」

櫻子「はあ!?私が向日葵に負けるわけないもんね!向日葵のバカ!」

向日葵「何ですって!?」

櫻子「何だと!?」


向日葵「んぎぎぎぎぎ」バチバチバチ
櫻子「ぐぬぬぬぬぬぬ」バチバチバチ



向日葵「…」

櫻子「…」


向日葵「ふふっ。これからもよろしくね、櫻子」

櫻子「当たり前!私達夫婦だし、絶対に離さないからね!向日葵!」

向日葵「じゃあ、今から…」

櫻子「うん、二人っきりでイチャイチャね」

向日葵「はいはい」

櫻子「まずはお布団デートして…」

向日葵「はいはい」

櫻子「それから----」

向日葵「はいはい--」


No.244 終わり

No.245:向日葵「櫻子!お誕生日おめでとうですわ!」

櫻子「…眠い」

向日葵「櫻子!お誕生日おめでとうですわ!」

櫻子「…こんな時間に非常識」

向日葵「私の誕生日の時も夜中に来てたくせに!」

櫻子「寝る!」

向日葵「はぁ~。せっかくケーキ持ってきましたのに…」

櫻子「ケーキ!?食べる!どこ!?」



向日葵「…」

櫻子「え?なに?」

向日葵「何でもありませんわ。ちょっと用意するので待って下さい」

櫻子「う、うん?」


向日葵(ケーキにヤキモチなんて妬いてない。ケーキなら起きるのに、私が来ても…とか思ってない)

櫻子「?」

 
………


櫻子「うおおおおおおおお!すげー豪華!」

向日葵「まあ誕生日ですし。ちなみに、撫子さん達の分も考えて食べるんですのよ?」

櫻子「もぐしっ!うめえ!うめえ!」

向日葵「ほらほらゆっくり食べないと、喉に…」

櫻子「うっ」

向日葵「ほら早く水を飲んで!……まったく、もうっ」

 
………


櫻子「美味しかった」

向日葵「まさかほとんど食べるなんて…」

櫻子「そっかー今日は私の誕生日かー」

向日葵「ええ、おめでとう櫻子」

櫻子「えへへ~。誕生日かー」

向日葵「?」

櫻子「よし!今日は私が一番偉い!」

向日葵「…おめでたいだけで、偉くはありませんわ」

櫻子「向日葵!私の命令を聞け!」

向日葵「はぁ?」


櫻子「私にプレゼントを用意しろ!」

向日葵「ケーキだけじゃ足らなくて?…まぁ、いいですわ」



向日葵「はい、これ」

櫻子「え?本当にあるの?」

向日葵「まぁ、誕生日ですし、これくらい普通ですわ」

 
パカッ


櫻子「おおおおおおお?ひも?」

向日葵「サッシュベルト!」

櫻子「ああー、ベルトね。あっちょっとリボンが着いててかわいい!」


向日葵「出来るだけ細めのを選びましたわ。ちょっと服を選びますが、良かったら使ってください」

櫻子「おーあーそうだ!」

ダダダダダダ

向日葵「櫻子?どこに!?」

櫻子「ジャジャーン!」

向日葵「それはデュエットの時に来た服?」


櫻子「装着!」


櫻子「うん!似合う!」

櫻子「ワンピ系にいいみたい!ありがとう向日葵!」

向日葵「ふふっ。どういたしまして」

櫻子「じゃあ、来年はワンピースがいいな!」

向日葵「何でよ」

櫻子「だって、このひも…ベルトに合う服が少ないし」

向日葵「まあ、考えておきますわ」

櫻子「よーし!今から遊ぶぞ向日葵!」

向日葵「さすがにもう眠いですわ…」

櫻子「今日は私の誕生日なんだから、ずっと遊ぶ!」

向日葵「はぁ~…仕方ありませんわね。付き合ってあげますわ」


櫻子「最初は何にしようかな?」

向日葵「はいはい。そんなに慌てなくても、私も誕生日も逃げませんわ」

櫻子「あっ、そうだ!まずは----」

向日葵「はいはい-----」


櫻子「---」

向日葵「--」



       終わり

これで終わりになります
こんな時間まで見てくれてありがとうございました!
また、機会があればよろしくお願いします!

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