一方通行「まァ、あれだ…いい加減楽になれ」 (132)


-八月二十一日、第一七学区・操車場-

……

一方「あー、死ぬかと思った。酸素奪われるとこっちも辛いンだっつの」ザッザッ…

上条「……がッ…ぐぅウッ…!!」ヨロ…

一方「こりゃ核を撃っても大丈夫ってキャッチコピーはアウトかなァ?」

上条「………っ…!!」ググッ

一方「…で、身構えてどうすンのオマエ?」

一方「ポテンシャルの低さが逆に幸いしてるよなァ、そンな弱っちィンじゃ逆に『反射』がうまく働かねェ」

一方「ま、オマエはオマエで頑張ったと思うぜ、この一方通行を前にしてまだ呼吸してンだ……だから、まァ———」




一方「イイ加減、楽になれ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1363520824


一方「好きな方の手に触れろ、それだけで血の流れを、生体電気の流れを逆流させて[ピーーー]るからよ」スッ

…ゴゥッ!!

一方「…どっちがいい?苦手か——毒手か——」

上条「…くっ!!」

一方「…両方か」ブワッ

がしっ

一方「…あン?」

上条「………」ガッシリ

一方「……はっ、そォかよ苦手…血流操作をお望みみてェだな…なら………」

上条「………」ガッシリ


一方「…………あァ?」

上条(…………どうしよう咄嗟に掴んじまった…)


一方「…………っ!?どォいう事だ!?なンで血流操作出来ねェ!?いやその前に何故反射が働かねェ!?」

上条「………」

一方「どうなってやがるその右手は!?」ブンブン

上条「おっと」グイッ

一方「あゥ」ヨロリ

上条「え、そんなに強く引っ張ってないぞ?」グイグイ

一方「ンァ!?」ヘタリ

上条「………お前ひょろいな…ちょっと引っ張っただけでよろけて転ぶとか…」

一方「………」ムクリ

上条「………」

一方「…離せェ!!離しやがれ三下がァ!!!!」ブンブン

上条「………暴れても多分無駄じゃねーかな」ガッシリ


一方「……ちィッッ!!」ヒュッ

ぺちっ

上条「………いや、いきなり頬っぺたむにむにされてもなぁ…」ムニムニ


一方「……あァ?!」ペチペチ

上条「……こそばゆい」ムニムニ

一方「…………なンで能力が発動しねェ!?なにしやがったテメェ!?」

上条「…あー、お前いま能力全然使えないの?」

一方「………!!」

上条「じゃあ、離す訳いかねーな」ニヤッ

一方「………テメェ…!!」ギリ


一方「離せっつってンだろクソがァ!!」ブンブン

上条「断る」

一方「………このッッ!!」ヒュッ

ぺちんっ

上条「……え、さっきのパンチ?」

一方「……ぐっがッッ!!」ズキッ

上条「……ん?」

一方「……痛ェ…」ズキズキ

上条「……ん…あー殴った拍子に手首捻ったのか」

一方「………超痛ェ……」ズキズキズキズキ


上条「…幼稚園児でももうちょいまともな殴り方するぞー?」

一方「うるせェ!!なめてンのかてめェは!!」ズキズキ

上条「……なるほどなぁ、お前今まで喧嘩とかしたことないだろ?」

一方「……俺に楯突いた馬鹿は残らず自滅するンだよ…!!だからどォしたってンだクソが…!!」ズキズキ
上条「実は弱いのな、お前」


一方「……クソがァ…!!なンなンだよテメェは!!」ズキズキ

上条「……さてどうするかなこれ」


一方「……ちィッッ!!」ブンッ

こつんっ

上条「いてっ、蹴られた」

一方「がァあああああああァ!!!?」ズキンッ

上条「なんだ今度はどうした」

一方「足の指がすげェ痛ェ!?なンなンだよチクショォ!!!!」ズッキンズッキン

上条「あー…お前爪先で蹴っただろ?当たり所悪いとそれすごい痛いんだぜ?」

一方「……痛ェ…」ズッキンズッキン

上条「……大丈夫かお前?」


一方「ハァッ…ハァッ…!!」ズキズキ

上条「すげぇ汗だなおい…」

一方「痛ェ……それになンでこンなクソ暑ィンだ…!!」クラクラ

上条「…暑いか?夜だしそうでもないだろ」

一方「………気持ちわりィ…」トサッ

上条「………しゃがみこんじまった」

一方「………痛ェ…暑ィ……気持ち悪ィ…」

上条「…やわなやっちゃな」

一方「………夏ってこンなに暑ィのかよ…」ゼェ…ゼェ…

上条「まあこのくらいは普通だろな」

一方「………人が住める環境じゃねェだろクソがァ…!!」ダラダラ

上条「……そんなに暑いかな」

一方「……離せクソが…ゼェ…余計な湿度と熱を反射しねェとマジで死ぬ…ゼェ…ゼェ…」ダラダラ

上条「大袈裟だなお前」


美琴「………なにこれ?」

上条「御坂?なんだ結局来たのかお前」

美琴「…うん」

一方「………」クラクラ

美琴「…どうなってるの?」

上条「手を握ったらそれだけで勝った」

美琴「え、なにそれ」

上条「…おれもここまで簡単だとは予想外だった」

一方「…勝手に俺が負けた事にしてンじゃねェぞクソが…!!能力さえ使えりゃオマエなンかどォって事…うっぷ…おろろべぉるぉぼ…」ビチャビチャ

上条「あーあー熱気でダウンしてんのに無理して喋るから…」

美琴「……うわぁ」


上条「…しかしどうするかな、右手離したら復活しちまうだろうし」

一方「………」グッタリ

美琴「………アンタが右手繋いでる間、一方通行は無力って事?」

上条「うん、そうみたいだな」

一方「………チッ…」

美琴「………そっか」スッ



美琴「………」バチバチィ

一方「………っ」ピクッ

上条「…御坂!?」

美琴「止めないで、今の内にやらなきゃ、結局実験は再開されるかもしれない…!!」バチバチ

一方「………チッ…」


上条「…俺が勝っただけじゃあ足りないのかよ?」

美琴「……この結末を、上の連中が一方通行が敗北したって認識するとは到底思えない!!」

上条「………御坂」

美琴「…どんな手段を使ってでも実験は止めさせなきゃいけないのよ…例え無抵抗の人間を殺す事になってでも!!」

一方「………」


上条「……止めろ御坂」

美琴「…止めるなって言ったでしょ!?」

上条「……駄目だ、お前が人を殺す所なんか俺は見たくない」

美琴「…今更っ!!」

上条「現に御坂、お前は躊躇ってる…自分が死ぬ覚悟は出来ても自分が殺す覚悟は出来てない、違うか?」

美琴「………そんなの…!!」

一方「………」

上条「止めろ、きっと、実験が中止になってもお前はコイツを殺した事を後悔する」

美琴「………なら…どうするのよ!!アンタが手を離した瞬間にコイツは!!」


上条「なら離さなきゃ良い、簡単だろ」

一方「えっ?」

美琴「………そんな事出来るの?」

上条「出来る出来ないじゃない、やるんだよ」

一方「はっ?」


美琴「……………信じて、いいの?」

上条「当たり前だ、俺は絶対に一方通行の手を離さない、いつまでも握り締めて…ずっと離さない」



一方「…………………………………はァっ?!」

………

美琴「……買ってきたけど」

上条「おう、悪いな御坂」

美琴「………マジでやるの?」

上条「油断した拍子に手が離れちまう可能性もあるしな」

美琴「……うーん」

御坂妹「お姉様が躊躇しているのならミサカがやりましょう、とミサカはお姉様の手から例のブツをひったくります」パシッ

美琴「あっちょっと!?」

上条「よし、どばーっと行ってくれどばーっと」

御坂妹「了解しました」ぶにゅうぅぅぅ

※業務用瞬間接着剤

上条「よし、これなら簡単には外れねーな」

美琴「アンタ…そこまでして私達を…」ジワッ

御坂妹「貴方のような人も…ミサカ達を想って行動を起こす方も居るのですね、とミサカは今まで抱いた事の無い感情を抱きます」

一方「」

………

上条「ただいまー、インデックスー?」

禁書「とうま!?どこに行ってたの!?」

上条「すまんちょっとな」スタスタ

一方「」ズルズル

禁書「…その引きずられている人は誰なのかな?」

上条「んー…しばらく同居する奴…かな?」

禁書「ふーん?とうまのともだち?」

上条「だいぶ違うけどそれで良いや、ともだちともだち」スタスタ

一方「……なンだよこれェ…」ウルウル


禁書「とうまとうま、おなかへったかも」

上条「あれ?食ってないの?」

禁書「とうまが帰ってくるのずっと待ってたんだよ!!ごはんはみんなで食べるものなのかも!!」プンスカ

上条「んーまあそうだな、じゃあ作るから待ってろな?」

禁書「うん♪」

上条「よし、じゃあ手伝ってくれ一方通行」

一方「あァ!?テメェで勝手にやりやがれなンでオレが…!!」

上条「はいはいわかったから台所行こうな?」グイッ

一方「…クソがァあああァァァあああァァァッッ!!!!」ズルズル

上条「まずは野菜切るか」

一方「………」

上条「一方通行、切ってくれ」

一方「…やるかよクソが…」フイッ

上条「俺右手塞がってるからキツいんだよ」

一方「知るかよ…チクショウ…」

上条「………うーん…なら抑えといてくれよ」

一方「………」

上条「………」

上条「………わかったよなんとかやるよまったく…あーくそやりづらい…」コロッ

一方「手を引っ張ってンじゃねェよクソ…」

上条「仕方ないだろ、抑えないと玉ねぎが転がるし」トントントントンザクッ

一方「がァああああああああああああああああ?!?!」

上条「あ、すまん手元狂って指切った」

一方「気をつけやがれ三下がァァァァッッ!!!!」ウルウル

つか上条さん病院は……?

>>28
重症になる前に勝ちました、ちょっと焦げただけ

一方「……血が止まンねェぞクソ…!!」ズキズキ

上条「はいはいいちいち大袈裟だなホントに……ほい消毒液と絆創膏」

一方「いらねェよチクショウがァ!!」イラッ

上条「良いからしとけって、ちょっと染みるからなー」ヌリヌリ

一方「痛ェ!?痛ェ止めやがれ…がああああ!?」ズキンズキン

上条「うっせぇなもう…このくらい耐えろよ子供かよ」

一方「クソッ!!クソッッ!!マジでコロスぜってェコロス!!!!」

上条「はいはいわかったから暴れんな」ペタペタ

………

一方「………」グッタリ

上条「なんとか出来たな」

禁書「なんだか疲れてるかも」

上条「まあな、こいつ騒ぐだけで役に立たねぇし」

一方「…」ギロッ

上条「はいはい睨むのやめ、良いから食うぞ、いただきまーす」

禁書「いただきまーす♪」
一方「…………」

上条「…一方通行、いただきますは言うもんだぞ?」

禁書「食事への感謝の気持ちをないがしろにするのはよくないかも」


一方「…勝手に食えば良いだろォが…」イライラ

上条「……食わないのか?」

一方「………」

禁書「ごはんはみんなで食べるものだってさっき言ったと思うのだけれど?」

一方「知らねェよ」

上条「………」

禁書「……むぅ」

一方「……チッ…」

上条「…そうか、お前はまず一般教養から叩き込まないとダメみたいだな一方通行」

一方「……あァ?」

上条「………楽しい食事での団らんをストライキとか神さまが許しても上条さんが許しませんの事よ?」グイッ

一方「ぐっ!?にゃにしにゃやるれめェ!!」ジタバタ

上条「無理矢理顔向けさせてんだよ、インデックス、一方通行にあーんってしてあげなさい」

禁書「ふぇ?」

上条「一方通行くんはきかんぼさんだからごはんを口の所まで持っていってあげないとたべならんないんだと」

一方「ンあァ?!」

禁書「ふーん?わかったかも、はい…あーん♪」クイッ

一方「」

禁書「あーん」クイッ

一方「」

上条「食えよ」

一方「……てめェ…」ビキビキ

上条「ちょっと幼いけど女の子のあーんだぞ何を躊躇う男だろてめぇは、あぁ?」

一方「……くっだらねェ…!!」イライラ

禁書「……食べないのかな?あーん」クイクイ

上条「…よし、ならこうしよう、インデックスのあーんに応えたら右手を離す事を考慮してやる」ボソッ

一方「ッッ!!」ピクッ

上条「…食え、女の子に恥掻かせんじゃねぇぞ三下…!!」ギロッ

一方「…ぐゥ…!!」

禁書「あーん」クイッ

一方「………」

上条「………」

禁書「あーん」クイクイ

一方「……………………………………」






一方「………」パク

禁書「あ、食べたかも!!」

上条「…よし」

一方「……モグモグ…ゴクリ……チクショウ…」ウルウル

今日はねる

もともとVIPでやるつもりだったやつだから極めて短いと思う、向こうで立てるとほぼ確実に荒らされるからこっちでやる事にした

じゃあまたな

一方「………」グッタリ

上条「ふぅ、ごちそうさま」

禁書「ごちそうさまなんだよ」

一方「………………………」ガンガンガンガンッッ

上条「おいコラ突っ伏したまま頭をテーブルに打ち付けんやめろ迷惑だろ」

禁書「お行儀悪いんだよ」

一方「…うるせェ、俺に指図すンな」イライラ

上条「その前に言う事あるだろ一方通行」

一方「あァ?」

禁書「あくせられーただけごちそうさまって言ってないかも!!」

一方「……………だからなンだってンだよ」


一方「はン…くっだらねェ」フイ

上条「……お前なぁ」

禁書「大事な事なんだよ?普段意識しないだろうけれど」

一方「知るかよ」

上条「…………」

禁書「むぅ、感謝の気持ちを伝える事って些細な事でも重要だと言うのに!!」
一方「…感謝なンてもンする筈がねェだろォが」ビキビキ

禁書「なんで?」

一方「てめえで考えやがれチクショォ!!!!」

禁書「そんな事言われても分からないかも?」キョトン

一方「こ、このクソガキ…!!」ビキ

上条「飯をきっちり食っといてその言い種はねーだろ一方通行」

一方「俺を脅迫してまで食えって言ったのはオマエだろォが三下ァ!!」

上条「え?」キョトン

一方「この…ッッ!!」ビキビキビキビキッッ

禁書「あくせられーたはなんでそんなに怒っているのかな?」

上条「さあ、反抗期なんじゃね?」

禁書「ふーん、なにもかも否定したくなるお年頃なんだ」

上条「だろうな、多分」

一方「……こ、こいつら…ッッ!!」イライラ


一方「もォ良い分かった、とりあえずなぶり殺しに確定してたのを即死させてやるぐらいには慈悲をくれてやるからさっさと約束守れ、おい」イライラ

上条「約束って?」

一方「このクソ忌々しィ右手を離すって言ってたろォが!!アーンとかクソ下らねェ屈辱を受けさせといて言ってねェとは言わせねェぞ!?」

上条「ああうん、離すとは言ってないよ?」

一方「」ブチッ

禁書「右手を離す事を考慮するって言ってたかも、とうま考慮した結果は?離してあげるの?」

上条「ダメです、やっぱり御坂との約束あるし」

一方「」ブチブチィッッ!!

一方「………クカカ」ニタリ

上条「うん?」

一方「クカキ…クキケコカ!!カキクケクキカケコ、ケクキクカキクケククケコカクキカキク!!!!」
禁書「あぅ!?」ビクッ

一方「クカキコケ!!カキクケクキカケコカキクケクキカケコキクケククケコカクキカキク!!キクケククケコカクキカキクケクキクカキクケククケコカクキカキクケクキクカキクケククケコカ!!!!」ゴゴゴゴッッ

上条「…うるさい」どすっ!!

一方「カポッ?!」グフッ

上条「インデックスがびびってんだろいきなり妙ちきりんな笑いかたすんな」
禁書「うぅ…ちょっと怖いかも」ビクビク

一方「」グッタリ


上条「まったく…なんなんだこいつ」

一方「………それ…は…こっちのセリ…フ…」ビクビク
上条「………やれやれ」

禁書「ねぇねぇとうま、そういえばお風呂はどうするのかな?」

上条「ん?入るよ、今日はやたら汚れたし汗だくだし」

一方「………風呂?」

禁書「そういえばとうまほこりっぽいかも、ばっちいんだよ」

上条「仕方ないだろ必死だったんだから…まあいいか、ちょっと入ってくるわ」スクッ

一方「おいちょっと待て」


一方「………」

上条「なんだよ、早く風呂入りたいんだけど?」

一方「だから待てっつってンだろ、まさかオマエ、マジでこのまま風呂入るつもりか?」

上条「何か問題あるか?」
一方「………冗談なら笑えねェぞ、問題大ありだろォが!!」

上条「………ん、マジで検討つかないな」

一方「………オマエ…まさかホm…」

禁書「とうまとうま、手を繋いだままだと服脱げないよ?」

上条「あ、そうだな…そういえばどうしよう?」

一方「そこじゃねェ!!そこじゃねェだろォがふざけてンのかオマエらは?!?!」

上条「……とりあえず俺は上だけは破くか、どうせぼろぼろで捨てるしかねーし」ビリビリィ!!

禁書「……っ…」フイッ

一方「え」

上条「……一方通行は……破いていい?」

一方「ふざけンな!!」

上条「…だよなぁ、汚れてないしさすがになんかもったいない」

一方「はン、それで良いンだよもォ諦めやがれクソが」ホッ

禁書「………」

上条「……んー…」

禁書「…な、なにかなとうま?」フイッ

上条「……よし、これなら問題解決だな」

一方「……ン?」

禁書「ふぇ?」

上条「……一方通行、じっとしてろよ危ないから」つハサミ

一方「……………………は?」

上条「とりあえず脱げるように一部分切るから」ガシッ
一方「はァ?!どォいう事だ!!」

上条「大丈夫大丈夫、風呂上がったら切ったところ安全ピンで止めるから」


上条「インデックスみたいに」ニカッ

一方「」

禁書「おー、とうまがいつになく冴えてるかも!?」

上条「インデックスも針のむしろだし大丈夫大丈夫、つか俺もそうなるし」

一方「」

ねる

更新滞ってすまんねマジで忙しかってん

一方「」

上条「はーいチョキチョキしましょーねー」

一方「ぐっ!?ざけンなやめやがれクソ野郎!!」ジタバタ
上条「だから暴れんなってば手元狂うだろ」ガシッ

一方「うがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッ!!!!」ジタバタジタバタ

上条「………インデックス、俺が羽交い締めにするからその間に切っちゃってくれ、脇の下辺りの縫い目に沿ってな?余計な所切らないよーに」グギギギギ…

禁書「ふぇ?」

一方「な、てめえ卑怯だぞ二人がかりかよマジでやめろォォォォォォォォォォッッ!!!!」ギギギ…

上条「ほら早くインデックス、このくらいならお前でも出来るだろ」

禁書「うん、わかったかも」スッ

一方「うあああァァあああァァァァァァあああァァァァ?!?!」


…………

一方「」

上条「やれやれ、手間掛けさせんなよな」

一方「………」

上条「………」

一方「………」

上条「………」

禁書「寝そべったまま動かなくなったかも」

上条「…一方通行お前なぁ、別に男なんだから上半身脱がされたくらいでそこまで落ち込むなよ…」

一方「………………」

上条「……もしかしてあれか、恥ずかしがり屋さんなのか、女の子の前でシャツ脱ぐのも恥ずかしいのか、まあ気持ちは分からなくもないけど度が過ぎると思うぞ」

禁書「………わたしとしてはなるべく控えて欲しいのだけれど」

上条「男の半裸なんか見たって面白くもなんともないじゃん、別に良くないか?」

禁書「………」フイッ

上条「どうした?」

禁書「…とうまがお願いしたから一応脱がす手伝いはしたけれども…」

一方「…………」


上条「……?」

禁書「…もう良いんだよ、どうせとうまに言ってもわからないと思うし」プイッ

上条「……うん? まあいまいちわからんが確かに」
禁書「………」

上条「…まあ良いか、とりあえず風呂だ風呂」グイッ

一方「………」ガシッ

禁書「あぅ!?」

上条「…なんでインデックスの服の裾掴んでんだよ?離せ」

一方「イヤだ」ギュ

禁書「えっ?」

一方「死ンでも離さねェぞ…誰がオマエなンかと風呂なンて行くかよ…!!」
上条「…あ?」

禁書「え…うぅ…」

上条「離せっつってんだろ」グイッ

一方「………ッッ」ガシッ

禁書「はぅ!?やっ!!」ピンッ

一方「…力任せに引っ張って良いのか?あァ?安全ピンで留めただけの布なンざ簡単にバラけちまうぞ…クカカ…!!」ニタリ

上条「…っ!!この野郎…!!」ガタッ

一方「おっと動くンじゃねェ、オマエが動いた瞬間に剥ぐぞ」

禁書「あぅ…」

上条「な…てめえは!!」

一方「…学園都市最強と言われた俺にこンなゴミカスみてェな真似させやがって…あー胸糞悪ィ」

上条「……男としての最低限のプライドまで捨てやがったのかてめえは…!!」

一方「捨てさせたのはオマエだろうが三下…オマエと風呂に入るくらいなら俺はゲス野郎に落ちる事を選ぶぞ…!!」

禁書「…離して欲しいかも…あぅぅ…」グイグイ


上条「……てめえは…!!」ギリッ

一方「なンとでも言えよ…!! オマエのさっきからの態度からしてこのガキが相当大事らしいからな、この際利用出来るもンならなンだろォが利用させて貰うぞ」

上条「……インデックス…」

禁書「だめぜったい動かないでとうま」キッ

上条「……見ないようにするから」

禁書「やだ!!!!」

上条「このままじゃこいつの思うつぼだろ!?」

一方「俺も見てェ訳じゃあねェがな…はン」

上条「…なら離しやがれ」

一方「イヤだね、なンだったら今すぐに掴んでる手を無理矢理に滅茶苦茶に振り回してやろォか?あァ?」ニタリ

禁書「ふぇ…」ジワッ

上条「………」ブチッ


上条「………インデックス、すまない」

禁書「え…」

一方「あン?」

上条「…………許せなかったら後で好きなだけ噛みつけ!!」クワッ

一方「な…!?」

上条「歯ぁ食いしばれ最強!!」ドゴォ!!

一方「がふっ!?」ビクンッ

禁書「にゃあ!?」ブチン

上条「うらぁ!!!!」バキャッッ

一方「ぐがッッ?!」

上条「がぁあ!!!!」メキョ
一方「」ビックン

禁書「とうまのばかとうまのばかとうまのばか!!!!」コソコソ

………

禁書「う゛う゛う゛う゛う゛っっ!!」ガジガジ

上条「いたいいたいいたいいたい悪かったホントに悪かった見てないけどごめんなさいインデックス!?」

禁書「動かないでって言ったのに!!結局剥ぎ取られたわたしの気持ちをまるで考えていないかも!!」ウルウル

上条「…だって、いや、その…すまん」

禁書「とうまのばか!!」

一方「」グッタリ

上条「……ま、まあとりあえずこいつの姑息な行いも終了したしめでたしめでたし…」

禁書「………」ギロリ

上条「…ごめんなさい浅はかでした」

禁書「…もう良いよ、とうまは一応わたしの為に怒っていたのだし」プイッ

上条「……ああうん、まあ…な…うん」

一方「」


上条「…とりあえず風呂だ風呂、余計に汗かいたし」スタスタ

一方「」ズルズル

禁書「とうまとうま、あくせられーたは気絶したままだけれど?」

上条「……あーやり過ぎたな、おーい」ペチペチ

一方「」グッタリ

禁書「起きないね」

上条「……どうすっかな、風呂はぶっちゃけ今すぐ入りたいんだが」

禁書「あとじゃだめなのとうま?」

上条「お湯が冷めたらガス代がもったいないだろ」

禁書「ふーん?」

上条「………とりあえずインデックス先に入れよ、その間になんとか目ぇ覚まさせるから」

禁書「うんわかったかも、スフィンクスおふろはいろー!!」タタタッ

ミ゙ャー!?

上条「………ネコの毛だらけ風呂か、インデックスに先に入らせるとこうだからな…不幸だ…」

一方「」


上条「………うーん」

一方「」

上条「……気付けってどうやんだろ」ボリボリ

一方「」

上条「………おーい」ペチペチ

一方「」

上条「……困ったな」


………

禁書「とうまおふろあがったよ」ホカホカ

上条「ん、そっか」

一方「」

禁書「起きないの?」

上条「ああ、どうしような」

一方「」

禁書「………」

上条「………」

一方「」

上条「………とりあえず入るか」スタスタ

禁書「いいのとうま?」

上条「仕方ないからな」スタスタ

一方「」ズルズル

ー洗面所ー

上条「………さて」

一方「」

上条「…えーと、まずはこいつの腰にタオル巻いて」ゴソゴソ

一方「」

上条「……なんで俺が野郎のズボンを脱がさなきゃなんないんだ…不幸だ」ズルッ

一方「」

上条「女みたいな身体だなこいつ、まあ胸は無いが」
一方「」

上条「……やれやれ」ヌギヌギ

一方「」

上条「…一応こいつも身体洗わないとなぁ、ガス代の為とはいえなんか嫌だ…」ガチャ

一方「」ズルズル

ー浴室ー

上条「えーと」キュッ

シャー…

一方「ぶっ!?」ビクッ

上条「ん?おおシャワーかけたら気がついたか、良かった良かった」

一方「っ!?あァ?!」

上条「とりあえず自分の身体は自分で洗えよ一方通行」

一方「……………………………あ?」キョロキョロ

上条「ん?」

一方「あ゙あ゙ァ!?」

上条「なんだよ」

一方「てめェは…なンだよこれは?!!?」

上条「何って何がだよ…良いから早く身体洗えよ」

一方「」

一方「」ワナワナ

上条「あ、もしかして片手だから洗いづらいか?仕方ないな…」

一方「」ワナワナ

上条「ほれ頭出せシャンプー投下〜」ニュル〜

一方「」ワナワナ

上条「………」ワシャワシャ

一方「」グラグラ

上条「……お前も空いてる手で洗えよ…後目を閉じなくて染みないのお前?」

一方「ぐ…」

上条「言わんこっちゃないな」ワシャワシャ

一方「………………コロス」ウルウル

上条「ハイハイシャンプー染みたくらいで恨むなよ」ワシャワシャ

一方「違ェよクソが!!なンなンだよなんでいつの間に風呂に居るンだよ俺は!!!!」ウルウル

上条「なんだよ?風呂嫌いかよお前?」

一方「そういう事じゃねェだろうが!!なンで野郎と風呂に入ンねェとならねェンだよ!!」

上条「そんなもん手が離れないからだろ、ほら流すぞ下向け」シャァァァ

一方「いちいちふざけンのも大概に…ッッぶっ!?」

上条「泡水がまた目に入るぞ、まったく」

一方「……ぐ…ッッ!!」

上条「ん、そのままなー」シャァァァ

一方「………」

上条「………」

一方「………」ワナワナ

上条「……ん、もういいぞ」

一方「……俺はオマエのペットかよチクショウ」

上条「なら自分でやれ」

上条「で、なんだっけ?」シポシポ

一方「…オマエ、あれか?ほm」

上条「洗うから背中向けろよ」

一方「………」ビキビキ

上条「はやく」

一方「…………」ガタッ

上条「…ん、で?俺がなんだって?」

一方「………オマエ、この状況が気色悪ィとか思わねェのかよ」

上条「なんで?」

一方「野郎同士で風呂入る事になンも感じねェのかって言ってンだよ!!」ビキビキ

上条「痒い所あるか?」ゴシゴシ

一方「ちょい右」

上条「はいよ、別に思わないけどな、銭湯とかじゃ普通だし」ゴシゴシ

一方「ここは銭湯じゃねェだろォが」

上条「風呂は風呂じゃん、おんなじおんなじ」

一方「………」

一方「………馬鹿馬鹿しい」

上条「何がだ?」

一方「……うるせェ[ピーーー]クソが」

上条「まあ良いか、ほれスポンジ、前は自分で洗えよ」

一方「……チッ」

上条「………なあ、一方通行」

一方「…なンだよ」ワシャワシャ
上条「…どうしてあんな実験が必要だったんだよ?」
一方「…………はン」ワシャワシャ


一方「…オマエみてェな三下が歯向かって来ないよォにだよ」ゴシゴシ

上条「歯向かってきてもお前なら別に何の問題も無いと思うけどな、今まで負けた事無いんだろ?」

一方「はン、雑魚に絡まれンのにはウンザリしてンだよ、どんなに捻り潰してもゴキブリみたいに湧いて来やがるしな」キュッ

上条「…………」

一方「最強程度じゃあ歯向かって来るンだよ、だから歯向かう気にもならねェような存在にならねェとダメなんだよ、俺はな」シャァァァ

上条「………だから、妹達を犠牲にしてたってのかよ」


一方「………」

上条「そんな誰かを犠牲にした上での、そんな下らない、犠牲がなければ成り立たないような存在を目指す価値なんてあるのか?」シャァァァ

一方「………あるに決まってンだろ」キュッ

上条「………本当に、本当にそう思っているのか?」

一方「…………」

上条「お前は、本当にそんな下らないものを目指さないといけないのかよ、一方通行」シポシポ

一方「…そンな事、オマエに何か関係あるのかよ」


上条「ある」ワシャワシャ

一方「…あァ?」

上条「妹達…御坂妹を犠牲になんてさせる訳にはいかない」ワシャワシャ

一方「………はン、唯の人形無勢に感情移入か?おめでたい野郎だ」

上条「御坂妹は、妹達は人形でも、実験動物でもない、生きている人間だろ」キュッ

一方「…………」

上条「…お前の勝手な都合で摘み取って良い筈なんて絶対に無いんだよ」シャァァァ

一方「…………」


一方「………」

上条「………だから、俺はお前を止めた、これ以上の犠牲を出させない為に」キュッ

一方「………」

上条「この方法が正解だなんて思ってない、でも、今お前を野放しにする訳にもいかない」

一方「………」

上条「お前だって、生きてる人間だろ、ただ殺戮だけを行う機械とかそんなものじゃなく、感情のある人間なんだろ?」

一方「………」

上条「……だったら、今からいくらでもやり直せる筈なんだよ、違うのかよ!?」


上条「…もし、違うって言うのなら、それでもお前がレベル6なんて下らない幻想にとりつかれて同じ事を繰り返すって言うなら!!」



上条「そのふざけた幻想をまとめてぶち壊す、お前が間違っていたって気付かせる為に!!」

一方「」

上条「……ん?おい聞いてんのか一方通行」

一方「」クラクラ

上条「…………」

一方「」バタリ

上条「………のぼせてる」

ねる

またな


…翌朝

禁書「………んー…zzZ」ギュッ

上条「………んん…暑い…」パチッ

禁書「……とぉま…zzZ」

上条「……案の定張り付いてるし…まったく」ボリボリ
禁書「……zzZ」

上条「寝床どうするか考えないとな、風呂場に二人は寝れないからとりあえず部屋で寝たが…はぁ」

禁書「……う?」パチッ

上条「…起きたかインデックス…とりあえず離れてくれ、うん」

禁書「………ん…zzZ」ゴロゴロ

上条「二度寝するならベッドでね!?人の体を枕にしないでホントマジで!!」グイッ

一方「」グイッ

上条「おっと、そっか右手は繋がったままだったな…おい一方通行朝だぞ起きろ」

一方「………み…ヒュー…ず…ヒュー…」グッタリ

上条「………なんで死にかけ」

一方「……ヒュー…す…水…分…ヒュー…」

上条「……そういや昨日のぼせて気を失ったままだったなこいつ、なるほど干からびたのか…」

一方「」ガクッ

禁書「……ん…zzZ」ギュッ

上条「…………朝から大変だな、はぁ」

………

一方「…………」

上条「しかしお前、ホントに貧弱だな…なんで寝てる内に死にかけるんだよ…」

一方「……こンなくそ暑ィ所で眠った事なンざねェンだよクソ…水分補給しよォにも糞忌々しいどっかのクソ野郎が枷になってキッチンまですら行けねェしな…」イライラ

上条「あーなるほど、でも起こしたら良いだろそれなら」

一方「…………」ギロリ

上条「ん?」キョトン

一方「オマエのよォなクソ野郎に頭下げるくらいなら死んだ方がマシなンだよ…」

上条「……めんどくさい奴だな」

上条「まあ良いか、それなら寝る時は横にペットボトルに水でも入れて置いとけよ」

一方「………どうあっても離す気はねェらしいなオマエ」

上条「うん、約束だし」

一方「……………………」
禁書「とうまとうま、今日も学校?」

上条「ん?ああそうだけど?」

禁書「えー」ジト

上条「…仕方ないだろ…すぐ帰ってくるよインデックス」

一方「…………学校だァ?夏休みだろ今」

上条「上条さんは補習を受けなければいけない身分ですので…はぁ」

一方「……………このまま行くつもりかよ」

上条「そりゃそうだろ、他になんかあるのか?」

一方「俺は動かねェぞ」

上条「引きずって行くの疲れるから動いて欲しいんだが」

一方「…………引きずってでも行くつもりか」

上条「うん、行かないとダメだし」

一方「サボれよ、良いから」

上条「サボりたくてもサボれねーよ」

一方「………こ…この安全ピンで脇の下止めただけの服で外歩けってのかオマエは!?」

上条「大丈夫大丈夫、俺もだから」

禁書「わたしもなのだけれど」

一方「…テメェらと同じってのが気に入らねェんだよ!!」

禁書「失礼かも、わたしだって好きでこんな針のむしろでいるわけではないというのに!!」

上条「大丈夫大丈夫、お前熱に弱いし通気性上がって丁度良いんじゃね?」

一方「………チクショウ」

…で、学校

小萌「……あの…上条ちゃん?」

上条「はい?」

小萌「…手を繋いだままじゃ補習になりませんよー?」

一方「………」

上条「うーん…でも離しちゃいけない理由あるし」

小萌「………いまいち良く分かりませんけど…まあ良いです、どっちにしろ今日の補習は中止ですから」

上条「え、なんでです?」
小萌「私も良く分かりませんけど、その、学園都市のお偉いさんからのお達しみたいです」

上条「……えーと?」

小萌「この場所に行くようにって事らしいですね、はいこの地図の場所です」
上条「……んー?何処だこれ、どっかの研究施設か?」

一方「………」

一方「………見せろ、その地図」

上条「ああ、ほれ」スッ

小萌「…ところでどうして上条ちゃんはこの娘と手を繋いだままなんです?またですか上条ちゃん?」ジト

上条「いやちょっと事情があるとしか…はい」

小萌「………むぅ…」

一方(………実験の関係施設の一つだな、間違いねェ…)

上条「…えーと…と、とりあえずこの場所に行けば良いんですね!?わかりました小萌先生それじゃあさようなら!!」スタタッ!!

一方「うごッ?!」ビタンッ

小萌「あ!?上条ちゃんちゃんと説明してくださいまただんまりですか!?」

上条「すんませーーーーーーん!!!!」スタタタタ

一方「あががががががががががががッッ?!!」ズルズルズル


-学校・通路-

上条「……ふぅ、流石に説明なんて出来ないからな…やれやれ」

一方「………テメェは…!!」ワナワナ

上条「ああすまん…つい引きずっちまった」テヘッ

一方「………この野郎…」イライラ

上条「さて、とりあえずその場所行くか、なんでそんな所行くかわかんねーけど」

一方「………ふン」

上条「なんだ、どうした?」

一方「昨日オマエは何をしたのか忘れたのか?あァ?」

上条「昨日…うーん、お前のと飯食って風呂入って、ああ脱がすのと着せたのも俺だな、あと寝苦しそうだったから氷枕作ってやってついでに顔腫れてたからまあ殴ったの俺だけど、それも冷やしてやってた」

一方「…………………そこじゃねェよ、色々言いたいがそこより前だろふざけてンのかオマエ」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年03月05日 (木) 07:15:07   ID: Xk0b2OqF

あァ!?未完じゃねェか!!クソがっ!

2 :  SS好きの774さん   2015年11月24日 (火) 23:06:36   ID: ijENwkGU

まったくだぜェッ!!

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom