モバP「ニューウェーブを海水浴に連れていけ?」 (94)

P「え? 俺がですか?」

P「いえ、いやじゃないですけど…」

P「……えっ、ちょ、なんでそれをっ!?」

P「はい、はい、わかりました、わかりましたよ!」

P「御意のままに、ちひろさん」プチッ

P「……こえぇ。なんでバレてんだよ。はぁ、ともかく言うとおりにしないとな」


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―――
――

亜子「いい天気やね!」

さくら「海水浴日和ですねプロデューサーさぁん!」

泉「うん、予測どおり。今日はずっと快晴ね」

P「暑いのに元気だなぁ。忘れ物ないかー?」

亜子「さくら、日焼け止め持ったか?」

さくら「え? えぇっわたし持ってないよぉ!」

泉「だいじょうぶ。私が持ってるから」

P「そんじゃ出発しますか、っと」ブロロン

さくら「しゅっぱつしんこおですよぉー!」

亜子「燃費よう走らなアカンでー」

泉「計算によれば1時間くらいで着けるはずだよね」

P「あぁ、SAに寄らなければそんなもんかな。でもまぁ混み具合にもよるしな」

亜子「平日やしそんな車おらんのちゃう?」

泉「確かにね」

さくら「くるまーがすすみまーすよー! ぎゅんぎゅーん♪」

さくら「あーっ新しいカフェできてるー!」

泉「ほんとだ、可愛いね」

亜子「カフェとか高いやん」

さくら「えーっそんなことないよぉ!」

亜子「さくらは無駄遣いしすぎや!」

さくら「アコちゃんだって牛丼屋さんよく行くでしょぉ?」

泉「亜子…それはどうかと」

亜子「なんでや! ○野屋安いやろ!」

さくら「もっと可愛いとこ行かなきゃダメだよぉ!」

泉「それに牛丼屋はそこまでコスパよくないしね」

亜子「ぬあーっ! プロデューサーちゃんどう思う!?」

P「俺す○屋がいいな」

亜子「ああ味噌汁ついてんのはお得感あるよな!」

さくら「牛丼は可愛くないですぅ!」

泉「それに栄養も偏る。食生活の乱れは良くないよ」

P「腹減ってきたな」

亜子「朝ごはん食べてへんもんな」

P「パンちゃんと乗せたよな」

泉「うん。車中で朝食か。まぁ効率的だね」

さくら「もう食べてもいいですか? プロデューサーさぁん!」

P「さくらも腹減った?」

さくら「もうわたしのお腹、きゅうきゅういってますよぉ」

亜子「ぐうぐうちゃうの」

さくら「そんなの可愛くないもぉん!」

泉「亜子はもうちょっと恥じらいを持とうね」

P「じゃあ食べてていいよ」

さくら「わぁーい!」

亜子「パンなにがあるん?」

泉「えーと、メロンパンと焼きそばパンとクリームパン、あんぱん、なにこれ?」

さくら「なになにぃ~?」

亜子「『激辛カレーパン! 舌を焼殺!』? えらい過激なパンやなぁ」

P「あ、それ俺の」

泉「……プロデューサー」

P「え、なにその冷たい声。こわい」

ニューウェーブ

http://upup.bz/j/my23138HRKYtaJqnhU2JXXg.jpg
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村松さくら(15)

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大石泉(15)

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土屋亜子(15)

P「飲み物は後ろのクーラーボックスに入ってるやつ好きなの飲んだらいいぞ」

亜子「飲み放題! いい響きやな!」

泉「帰りの分まで考えて飲まなきゃ」

さくら「いただきまぁーす!」

亜子「プロデューサーちゃんは食べへんの?」

P「俺はあとでいいよ。運転してるし」

さくら「もぁーもっふごっもっ!」

P「さくら、食べながら喋らない」

泉「解析ソフトによると、あーんしてあげますよぉって言ったみたいだね」

亜子「なにそれすごいな!」

P「ソフトもすごいけど、泉のあーんの破壊力がすげえな。もういっかい言ってくれる?」

泉「ば、ばか…!」

さくら「ごくんっ! えへへーイズミン照れてるぅー!」

亜子「運転しながら食べれるんちゃうん?」

P「不可能じゃないけどさーやっぱ危ないことしたくないし」

泉「こほん。リスク管理は大事だよね」

さくら「じゃあ停まればいいんじゃないですか?」モグモグ

P「もう高速乗っちゃったしな。だいじょうぶだよ、ちょっとくらい喰わなくても」

亜子「いつもアタシらに健康に気ぃ付けろって言ってるのに?」

泉「そうだよ。私たちだってプロデューサーにムリしてほしいわけじゃない」

P「わかったわかった、またそこらのSAに入ろう」

泉「さくら、もう食べ終わったの? もうひとつ食べる?」

さくら「ううんーおなかいっぱぁい!」

亜子「そんじゃアタシがもらうわ。これから泳ぐんやからめっちゃお腹空くよな」

泉「そうかもね。でも食べ過ぎたら泳ぐと苦しくなると思うよ」

亜子「それもそうやな! 置いとこ」

さくら「プロデューサーさん、まだですかぁ?」

P「まだだよ」

泉「渋滞情報を更新して、っと…うん、あと30分くらいかな」

亜子「その前にSA寄るんやろ?」

泉「そうだった」

P「よっと。そんじゃちょっと休憩な」

亜子「ほんならちょっとお花を摘みにいってくるわ!」

P「車に気をつけろよ」

亜子「はいなー」

泉「亜子、私もいく」

さくら「じゃあわたしもぉーっ!」

バタン

P「さて、パン食うか」

P「? ちひろさんからメールか」

ちひろ『おはようございます! アイドルの水着姿に鼻の下伸ばさないでくださいねっ』

P「伸ばさねえよ…」

短いけど今日はここまで

亜子「はぁーすっきり!」

さくら「アコちゃぁん! クレープ屋さんがあるよぉ!」

亜子「さっきお腹いっぱいや言うてなかった!?」

さくら「デザートは別腹だよぉ♪」

亜子「さいで…。いずみは?」

さくら「イズミンはあっちにいたかなぁ」

亜子「あれか。うん? 何見てるんやろ。いずみー!」

泉「ん。どうしたの、亜子」

亜子「や、何見てんのかなって思て」

泉「交通情報の電光掲示板」

亜子「なんかおもろい?」

泉「LEDのパターンプログラムくらいなら組めるなって思ってた」

亜子「どゆこと?」

泉「もっとハードと組み合わせたプログラミングもできるようになりたいってこと」

亜子「ほへえ?」

さくら「アコちゃぁん! イズミーン!」

泉「さくらが呼んでる。もどろっか」

亜子「ほいきた!」

さくら「クレープいっしょに食べようよぉ!」

泉「いいよ」

亜子「いいんか。じゃあ食べよか。おっちゃんバナナカフェオレクレープひとつ!」

さくら「いちご生クリームくださぁい!」

泉「ティラミスクレープお願いします」

亜子「今日は息抜きやから、多少の出費はしゃあないなー」

さくら「イズミン、どうしたのぉ?」

泉「カロリー計算。うん…300kcalとして入力しておこう」

亜子「なんや細かいこと気にしてんなぁいずみは!」

泉「もちろん二人の分も計算してるからね」

さくら・亜子「えぇっーっ!?」

さくら「ただいまでぇす!」

P「おう。なんだ、クレープ食ってんのか」

泉「だいじょうぶ、一時間くらい泳げばチャラにできる計算だよ」

亜子「そうなん? じゃあヨユーやな!」

P「ほんとかよ…。一時間泳ぐってかなり大変だろ」

さくら「早く泳ぎたいですプロデューサーさぁん!」

P「わかったわかった。クレープこぼさないでくれよ」

NW「はーい」



さくら「まだですかぁ? わたし待ちくたびれちゃいましたぁ!」

P「あと10分もかからんと思うぞ」

泉「渋滞もなくて良かったね」

亜子「あっ!」

さくら「どおしたのぉ? アコちゃん」

亜子「あっちやあっち! ほら! 海!」

泉「!」

さくら「わぁーっホントだぁー! 海だぁーっ!」

P「ほっ」

さくら「すごぉーい! きれぇーい! 青ーい!」

亜子「むあっ窓開けたらめっちゃ潮の匂い!」

泉「海鳥がたくさん…ジョナサンはいるかな」

P「砂浜は見える?」

亜子「見えへんな。あっ海も見えへんくなった」

さくら「わぁーっすごいでぇす! プロデューサーさん! 海!」バシバシ

P「わかったからシート叩かないでくれないか」

泉「ふふっ、こんなにわくわくするなんて、不思議ね」

P「はい到着! ふいー」

さくら「わぁーい!」ガチャ

亜子「うぉぉいさくら水着水着!」ガチャ

泉「うん、所要時間はこんなものか」バタン

P「よーしまずは場所を確保だ」

さくら「はぁーい!」

亜子「あんま人おらんな! ええこっちゃ」

泉「プロデューサー、クーラーボックス持とうか?」

P「ありがとな、泉。だいじょうぶだよ」

P「よっと。うっし、着替えておいで」

亜子「あいよー!」

さくら「あれぇ? プロデューサーさんは着替えないんですかぁ?」

P「え? 俺は泳がないから…」

泉「え? プロデューサー泳がないの?」

さくら「えぇー! プロデューサーさんと一緒がいいですぅ!」

P「いや、別に俺はいらんだろ…水着も持ってきてないし」

亜子「あっこで水着売ってんで」

泉「……」スッスッ

P「泉、スマホで何して…」

prrr...

P「電話? ちょっとすまん。え、ちひろさん? もしもし?」

亜子「……」ニヤ

泉「……」ニコ

さくら「?」

P「あ、はい、はい、わかりました。はい。お願いします」プチッ

泉「どうする? プロデューサー?」

P「ちょっと水着買ってくるわ…」

今日はここまで~

さくら「プロデューサーさぁん!」

泉「着替えてきたよ」

亜子「どおや? 見蕩れる?」

P「ん。うん、可愛いぞ」

さくら「えっへへー♪」

亜子「なんやつまらんなぁ」

泉「プロデューサー、水着好きなの?」

P「なにいってんだ。好きなのはお前らだよ」

ちひろ『不純異性交遊禁止ですよ』

P「!?」

亜子「よっしゃあ泳ぐでー!」バシャバシャ

さくら「待ってよぉー!」バチャバチャ

P「泉は行かないのか?」

泉「準備体操は大切だよ」グッグッ

P「そうだな。特に俺くらいの年になるとな」グッグッ

泉「あとさ、日焼け止め塗ってよ。プロデューサー」

P「へ!? い、いやそれは亜子とかさくらに頼めよ」

泉「もう二人は行っちゃったし」

P「……わ、わかったよ」

ちひろ『今ならこのローションが50000モバコインで手に入りますよ!』

P「どこで見てんすか!?」

亜子「お。見てみ、さくら」

さくら「? イズミンとプロデューサーさん?」

亜子「うひひ。いずみも攻めよるなぁ!」

さくら「あっ日焼け止めだ! わたしも塗ってもらおーっと!」バシャバシャ

亜子「こりゃプロデューサーちゃんも大変やなぁ。くひひ」



P「なんかどっと疲れた…」

さくら「だいじょぉぶですかぁ?」

亜子「海に入る前からそれやったら先が思いやられるなぁ」

泉「さあ泳ぐよ。まず手始めにあのブイまで行こう」

さくら「ぷはっ! アコちゃぁん! おさかながいるぅ! かわいい!」

亜子「おー。あれ捕まえたら昼飯代浮くかな?」

さくら「飼いたぁい! 事務所で飼えないかなぁ?」

P「捕まえられたら、飼ってもいいぞ」

さくら「やったぁ! わぁーい!」ザブン

亜子「いや…おかしにはなるかもしれんな…」

P「亜子、さくらを頼んだ」

泉「………」スイスイ

亜子「やっぱしマグロやろか…一攫千金…」

泉「ぷはっ!」

P「ぶはぁ! げほっ! 泉早いなぁ」

泉「そう? やっぱりいい運動になるね。さ、もどろ」

P「ちょっと休憩しませんかねぇ…」

泉「まだまだ!」ザブンッ

P「がんばるなぁ」ザブ

さくら「イズミーン!」

泉「どうしたの?」ザバッ

さくら「おさかなさんが捕まえられないよぉー!」

亜子「こいつらちょこまかとすばしっこいで!」

泉「オッケー。回避方向を予測しさえすれば容易なはず」ザブ

泉「……」プカプカ

亜子「いずみがデータを集め始めた!」

さくら「イズミンかっこいぃー!」

P「うひー疲れた…あがろ」

泉「くっ!」ザパッ

亜子「あかーん! 逃げられてもうたー!」

さくら「うわぁーん! どぉしてぇ!?」

P「捕まえられるわけないだろ。ほら、バレーボールやろうぜ」

泉「待って、もう少しで…」

さくら「わぁーい! バレーボールしましょぉー!」バシャバシャ

亜子「さくらは切り替え早いなー」

泉「……」

亜子「ぐっとーぱーでっ、ぐー!」

P「パー」

さくら「パーでぇす!」

泉「グー」

さくら「えへ♪ プロデューサーさんと一緒でうっれしいなぁー!」

P「がんばろうな」

さくら「はぁい! プロデューサーさぁん!」

泉「亜子。勝つよ」

亜子「なんか賭けたらやる気出るけどなぁ」

泉「勝ったらジュースおごってもらおう」

亜子「よっしゃ!」

泉「それでいいね?」

P「しかたないな」

さくら「がんばりまぁす!」

泉「よし。10ポイント取った方が勝ちということで」

亜子「行くでー。ほりゃっ!」バシッ

P「よっと」

さくら「たぁー!」

泉「甘い」

ズバァン!

P「おいおい泉。もうちょっと手加減してくれよ」

泉「これ以上?」

P「ほー、挑発しますか泉クン。見てろよ」

亜子「あはは、プロデューサーちゃん大人げないでぇ」

P「来い!」

さくら「来ぉい!」

泉「はッ!」ドッ

P「さくら!」

さくら「うはぁっ!」バシッ

P「いいトスだ!」

ズバァン!

亜子「ちょ…本気やん!」

P「この程度で?」

泉「…ふふふ」

さくら「い、イズミン怖いよぉ」

亜子「おっしゃ見てろや! ジュースのためにも負けられへんで!」

泉「手加減しなくていいよ」

さくら「ぜぇったい負けないもん!」

P「行くぞ!」バシッ



P「くそぉ~」チャリンチャリン ガシャン

さくら「プロデューサーさん、ごめんなさぁい」

P「さくらのせいじゃないさ」

泉「ふふ、計算どおりだよ」

亜子「っしゃー! のど渇いたなー!」

P「あいつら本気で上手かったなー」

さくら「学校のバレーも、すごぉい上手ですよぉ」

P「あーそっか、授業でやるんだ。なるほど上手いわけだ」

さくら「次がんばりましょぉ!」

P「いや、そろそろ昼飯にしよう。おーい二人とも!」

亜子「なんや?」

P「ごはん食べに行こう」

泉「そういえばお腹すいたね」

さくら「朝ごはんパンだけだったもんね」

亜子「クレープ食べたやん」

泉「海の家?」

P「おう。いいよな?」

NW「はーい」

今日はここまで~

NW・P「いただきまーす」

P「あっちい。なんでこんな暑いのにラーメン食ってんだろ俺」

泉「私みたいに冷麺にしておけばよかったのに」

さくら「イズミン、わたしのカレーと交換しよぉ?」

泉「やだよ。亜子としなよ」

亜子「なんや? 今アタシはメガ盛りペペロンチーノ食べるのに忙しいねん」

さくら「わたしこんなに食べられないよぉ!」

P「さくら、ラーメンあげる」

さくら「熱いのヤですぅ~っ!」

泉「計算不足だよさくら。ていうかなんでカレー頼んだの」

さくら「海の家だから?」

P「すげえ汗でてきた」

泉「はい、プロデューサー。水」

P「お。ありがとう泉」

さくら「わらひもぉ! からいでぇす!」

泉「はいはい。亜子もね」

亜子「さんきゅーいずみ! 食べる?」

泉「いや…いいよ」

亜子「なんや食べんとおっきくなれへんで!」

泉「私のほうが1cm大きいけど」

亜子「胸はアタシのほうがおっきいからな!」

さくら「……ぶー」

P「どうしたさくら。ほらラーメンやるから」

さくら「いりませんよぉ!」

P「ふー喰った喰った。ん? 浮き輪とか貸し出してるのか」

泉「いいね。あのフロートとか」

P「食べ終わったら借りるか」

亜子「アタシあのシャチのやつ乗りたい!」ズルズル

さくら「はひょふぇれぇす」

P「さくら、ゆっくり食べていいからな」

泉「ちょっとさくら、口元汚れてる」フキフキ

さくら「むぃ…イズミンありがとぉ」

亜子「プロデューサーちゃん、あのシャチ押してや!」

P「えーめんどくさい」

亜子「ごちそーさまー! 完っ食!」

P「うお、わりとマジですごいな」

泉「亜子はほんと昔から良く食べるからね」

亜子「大盛り完食したらタダとかいう店で食費節約、大事やで!」

さくら「アコちゃんすごぉい!」

泉「そういうさくらはもう完全にあきらめてるよね」

さくら「おなかいっぱいでぇす」

P「クレープ食べたせいだろ絶対…」

亜子「さすがに満腹やからそのカレーはプロデューサーちゃんにゆずるわ」

さくら「お願いしまぁす! プロデューサーさぁん!」

P「俺熱いのばっかじゃねーか!」

さくら「わぁーっこの浮き輪可愛いでぇす!」

泉「フロートを楽しむには、もう少し沖に行くべきかな」

亜子「おらー! プロデューサーちゃんもっとはよ押して!」

P「ラーメンとカレーで腹重い…」ザブザブ

さくら「ぷかぷかぁ~! えっへへー♪」

泉「はぁ…太陽が眩しいね」

亜子「ゴーゴー! マグロ漁に行くでー!」

P「ちょっ亜子立ち上がるなよ! バランスがっ」

亜子「えっ?」グラッ

バッチャーン

P「いわんこっちゃない」

亜子「ぶはぁっ! ちょっとプロデューサーちゃん!?」

P「俺のせいかよ!」

泉「あはは」

さくら「亜子ちゃんお化けみた~い!」

亜子「まったくもう、次は気をつけてや!」ヨジヨジ

P「いやいや、亜子が立ち上がらなければ落ちないんだけど」

泉「ちゃんと重心を計算しないとダメだよ亜子」

亜子「とりゃあー! よっしゃ今やプロデュー――」グラッ

P「またかよ! そしてこっちかよ!」

亜子「さああああああっ!」

バッチャーン

P「まったく、なんで立つんだよ」

亜子「あはは、ごめんごめん! でもそんなに抱きしめられると照れるなぁ~?」ギュッ

泉「ち、ちょっと亜子!?」

P「亜子がこっちに落ちてこなければよかったんだっつーの」

さくら「イズミーン!」

泉「えっ? さくら、どうしてそんな遠くにいるの!?」

さくら「わかんなぁい!」

亜子「でもアタシ、プロデューサーちゃんに抱きとめられて…嬉しかったわ。ポッ」

P「なにが『ポッ』だよ。ほら離れなさい」

亜子「え~?」

泉「亜子ぉー!」

さくら「イズミーン!」

P「シャチ流れて行っちゃったじゃないか! ほら亜子とってこい」

亜子「そんな怒らんでもええや~ん」バチャバチャ

泉「ぷ、プロデューサー!」

P「どうした泉。うわっさくらが流されてる!」

さくら「プロデューサーさぁん!」

P「さくら! 戻って来い!」

さくら「さっきから戻ろうとしてるんですけどぉ! 戻れませぇん!」

P「今行く! 泉はここにいろよ!」

泉「えっ、う、うん」

さくら「プロデューサーさぁん!」

―――
――

P「もう……すごく疲れた……」

亜子「アタシも…シャチめっちゃ遠くまでいってもたし……」

泉「それは亜子のせいでしょ」

さくら「プロデューサーさん、ありがとうございましたぁ!」

P「うん、いいよ…。ちょっと俺はここで休憩してるから…」

亜子「アタシも…」

泉「もう、しかたないなぁ。さくら、行こう」

さくら「はぁい!」

さくら「ぷかぷかぁ~♪ 気持ちいいねぇ」

泉「うん。……ね、さくらはプロデューサーのこと、好き?」

さくら「ほえ? うん! 好きでぇす!」

泉「や、やっぱりそうなんだ」

さくら「イズミンとアコちゃんも大好きー!」

泉「へっ?」

さくら「みんなでお仕事してると、すっごく楽しいし、わたしいっつもスマイルスマイル♪」

泉「はぁ…さくらは可愛いね」

さくら「? イズミンも可愛いよぉ!」

泉「ありがと」

亜子「ふへぁ~」

P「…亜子さん」

亜子「ん、どないしたん」

P「いやね、仮にもアイドルである女の子が、その顔はどうなの」

亜子「ふへへ、こんな顔できんの、プロデューサーちゃんの前だけやで!」

P「調子いいなぁまったく」

亜子「ほんまやで?」

P「それは嬉しいよ」

亜子「プロデューサーちゃんは特別やからな」

P「俺にとっても、ニューウェーブの三人は特別だよ」

亜子「うわーアカンわ」

P「うっし。アイスでも食べようぜ!」

亜子「いいやん! いずみとさくら呼んでくるわ!」

P「頼んだ」

亜子「いずみー! さくらー! アイス食べるでー!」

さくら「わぁーい! アイス食べたぁい!」バシャバシャ

泉「いいね。食べたらまた泳ごう」

P「何食べようかなー」

亜子「なんかお得なやつあらへんか~」

さくら「ソフトクリームソフトクリーム!」ドタバタ

泉「さくら、浮き輪は持っていかなくてもいいんじゃない?」

今日はこのへんにしときますか

泉「まったくもう、さくらってば口元べたべたにして」フキフキ

さくら「むぁぃ。ありがとぉ」

亜子「くあーっ頭きーんてする!」

P「一気にカキ氷食べるからだろ」

さくら「プロデューサーさん、アイス食べたら一緒に泳ぎましょぉ!」

P「ああ、いいぞ。泉、モナカ食べないのか?」

泉「ううん。なんかこの形状がケーニヒスベルクの橋に見えて」

P「? 橋?」

亜子「プロデューサーちゃん、いずみの話についていこうと思わんほうがええで」

さくら「イズミンはちょぉー天才なんだよぉ!」

泉「別に天才じゃないよ」

さくら「ごくんっ! さぁプロデューサーさぁん! いきましょぉー!」

P「はいはい、っと」

さくら「わぁーい!」ドタドタ

P「こけるぞー」スタスタ

泉「さくらは元気だね」

亜子「そらそうや! さくら浮かんどるだけやもん」

泉「あはは、そっか」

亜子「いずみ、砂遊びでもしよか!」

泉「……! なるほど…」

亜子「えっなんで目の色変えてんの」

さくら「あはっくすぐったいでぇす!」バシャッ

P「どうした?」

さくら「おさかなさんが、わたしのあしをつんつんってしてますぅ!」

P「ああ小魚か。さくら、食べられないようにしろよ」

さくら「食べられるのはいやでぇす!」ジャバ ギュッ

P「俺にしがみついてもダメだろ」

さくら「えっへへー♪ わたしたち、恋人に見えますかぁ? プロデューサーさぁん!」

P「仲のいい兄妹ってとこだと思うが…というかまずアイドルとして見られないのってもどうなんだ」

さくら「わたしは今はプロデューサーさんの恋人ですからぁ!」

P「あはははーおいついてごらんー」バッシャバッシャ

さくら「待ってぇー!」ザブザブ

泉「……」ザクザクザクザク

「うお、なんだあれ!?」
「やべえ物凄い勢いで砂が集められてる!」
「なんだあの女の子!」
「目が怖い!」

亜子「えっなんやこれ」

泉「水分の割合と強度の相関関係を確認。リソースを確保。領域を確保。アルゴリズムを確認」

「砂山に向けて指差し確認してるぞ」
「いったいなにが始まるんです?」
「あ、スコップを持ち替えた」

亜子「い、いずみ、なに作るん?」

泉「ミッドガル」ザクザクザクザクザク

亜子「なんで!?」

P「けっこう深いところまで来たな」

さくら「あしが届かないですよぉ! プロデューサーさぁん!」

P「水の温度が変わると一気に海怖くなるの俺だけ?」

さくら「どうしてですかぁ?」

P「足ひっぱられそうでさ…」

さくら「きゃーっ! やめてくださぁい!」

P「ごめんごめん。あれ。なんか砂浜に人だかりができてる」

さくら「? ほんとでぇす」

P「なにかやってるのかな? 帰って見るか」

さくら「はぁい!」

泉「下層と支柱OK、っと」

「やべえぞあの子!」
「スラム街の再現すげえ!」
「強度計算までしてやがる!」

亜子「はーいすごいと思ったらこっちにお気持ちお願いしまーす!」

「二層構造だと!?」
「腐ったピザだ!」
「もはや奇跡だ!」

P「なんだこれ…」

さくら「なんでしょぉ…」

亜子「おっ。さくらにプロデューサーちゃん! 見て見て! おひねりがこんなに!」

さくら「アコちゃんがきらきらしてるよぉ!」

P「泉ってあんなキャラだっけ…?」

泉「……」ザクザクザクザク

亜子「さあさあもう少しで完成ですよ! どうぞどうぞ!」

P「…あれ?」

さくら「どうしたんですかぁ?」

P「いや、ちょっと」

泉「…よしっ…できた!」

ザバーン

亜子「あ」

さくら「波がぁ!」

P「やっぱり、波が強くなってるな」

泉「……」

泉「まっ、完成したからいっか」

亜子「あ、わりとさっぱりしてるんやね」

P「いやぁすごかったな泉。ああいうのも好きなんだな」

泉「限られた材料で出来るだけ簡単な手順で複雑なものを作るっていうのをしたかっただけ」

さくら「…?」

亜子「よっしゃ、体も乾いてしもたし、もっかい泳ごか!」

泉「そうだね。砂まみれだし」

P「いいけど、そろそろ夕方になってきたからな」

さくら「最後でぇす!」

P「そういうこと」

泉・亜子「はーい」

亜子「はー泳いだ泳いだ!」

泉「ん、いい疲労感だね」

さくら「楽しかったでぇす!」

P「じゃあシャワー浴びて着替えたら車に集合な」

NW「はーい」



P「よーし荷物ぜんぶ載せたな。帰るぞー」

さくら「あ! ちょっと待ってくださぁい!」

亜子「どしたん」

さくら「みんなで写真とりましょぉ♪」

泉「そうだね。あ、さくらカメラ貸して」

泉「ほら並んで。セルフタイマーに設定して、っと」ピッ

亜子「いずみ、こっちこっち!」

泉「うん」

さくら「プロデューサーさぁん! えっへへー♪」ギュッ

P「おうっと」

パシャッ

亜子「ふひゃひゃ! プロデューサーちゃん絶対ヘンな顔やわ!」

泉「撮り直そうか?」

P「いや、いいよ…時間もあんまりないしな」

さくら「じゃあ帰りましょぉー!」

ブロロン

P「なんか今日は突然の海水浴だったけど、どうだった?」

亜子「なかなか楽しかったで! 儲かったしな」

泉「うん、こういうのもいいもんだね」

さくら「イズミンとアコちゃんとプロデューサーさんが一緒だとなんでも嬉しいでぇす!」

P「よかったよかった。じゃあ明日からまたがんばろうな!」

NW「はい!」



P「まぁこうなるよな」

NW「Zzz..」

P「ちょっとSA寄ろ」

Prrr

P「もしもし。またいいタイミングですねちひろさん」

ちひろ『お疲れ様です。海水浴はどうでしたか?』

P「みんな楽しんだようでなによりですね」

ちひろ『うふふ。三人ともすごく行きたがってましたからね』

P「え?」

ちひろ『知りませんでした? 私、お願いされると断れないタイプなんです』

P「俺のお願い聞いてくれたことありましたっけ」

ちひろ『そういうわけで、プロデューサーさんにお願いしたんです』

P「奇遇ですね、俺も断れないタイプみたいです」

ちひろ『もちろん知ってますよ♪』

P「今回は感謝しときますよ。あいつらが幸せそうだったんで」

ちひろ『それはそれはありがとうございます』

P「でも次は普通に教えてくださいよ」

ちひろ『気をつけて帰ってきてくださいね♪』

P「………。はい」プチッ

亜子「…札の海やぁ…ぐぅ…」

泉「…すぅ…すぅ…正弦波形…」

さくら「むにゃ…ぷろでゅーさーさぁん…」

P「三人が幸せなら、俺も幸せだよ」





おしまい

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ありがとござましたー

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