男「女さん……一つ聞いてもいいかな?」(10)

男「女さん……一つ聞いてもいいかな?」……俺の事、どういう風に思ってる?///」

女「え、別に……。そんな事、これまで一回も考えた事ないから……」

男(あっ、これ、ダメだ……。完全に脈なしだ……)

女「でも、男君がそれを考えて欲しいっていうなら、私、これ以上はないってぐらい真剣に考えるよ?///」

男(えっ、なに、コレ、どっち?)

女「ね、男君。私は考えた方がいいのかな? 考えない方がいいのかな?」

男「えっと……出来れば考えて欲しいけど……」

女「わかった。ちょっとめんどくさいけど考えてみるね。私、男君の為に頑張る!///」

男(あ、ダメだ、完全にわかんねえ……)

ー 翌日 ー

ー 教室 ー


男「……って事があったんだけど、友はどう思う?」

友「可哀想な話を聞いてしまったなと」

男「おい、友。こっちは真面目に聞いてるんだぞ。冗談抜きで答えてくれよ」

友「………………冗談、言わなきゃダメだったのか?」

男「………………おい、マジか」


男「なあ、友……やっぱりあれは脈がなかったのかな……?」

友「なに言ってんだ。あるに決まってるだろ? さっきのはホントに冗談だよ。元気出せよ」

男「ホントか?」パアッ

友「ああ、お前を励ます言葉はいくらでも用意してあるぞ」

男「正直って辛い。泣きたくなるだろ」

ー 廊下 ー

女「……って事が昨日あったんだよね。女友、どう思う?」

女友「リア充爆発しろと」

女「なにそれ、怖い」

女友「それか、彼氏も好きな人もいない私に対する当てつけかと」

女「可哀想だよね」

女友「お前が言うか、それ」


女友「……で、女はどう思ってるの? 男君の事」

女「それ、昨日、男君からも全く同じ質問されたよ?」

女友「だから、聞いてるんだよ、バカヤロウ」


女「うん。それで、昨日、死ぬほど考えたんだけどね」

女友「うん」

女「どうでも良かったんだよね」

女友「小悪魔どころか悪魔だな、おい」

ー 教室 ー

男「で、昨日、女さんの言葉とか態度とかニュアンスとか雰囲気とか、そこら辺を色々考慮した上で、俺なりに死ぬほど考えてみたんだけど」

友「俺の意見は?」

男「やっぱり、脈がないような気がするんだよな……」

友「質問まで無視されたよ」


男「どうでもいいとか言われてる時点で、きっと本当にどうでもいいんだよな……。後の言葉は社交辞令とも考えられるしさ……」

友「諦めんなよ、一応まだわかんないんだろ?」

男「何で一応つけた」

友「男……諦めたらそこで試合終了だぞ。野球は九回裏のツーアウトからが勝負だからな」

男「そんなギリギリなの、俺。まだ告白もしてないのに」

ー 廊下 ー

女「で、その事を、今日、男君に告白するつもりなんだけど///」

女友「別の意味に聞こえるけど、実際には止め刺しに行くんだよな?」

女「女友、どうやったら、この気持ちを上手く伝えられるかな?///」

女友「殺し方に美学を求める殺し屋か、おのれは」


女友「その……女。……悪い事は言わないから、それ、男君には伝えない方がいいと思うよ」

女「そうなの? じゃあ、そうするね!」

女友「……男君よりも、むしろ女の将来の方が心配だな。女はまず人を疑う事から覚えた方がよくないか?」

女「わかった! そうするね」

女友「だから、それを直せと」


女「女友って言葉づかい荒いけど、本当に女?」

女友「とんだ流れ弾だな、ちくしょう」

あとよろ

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