坂井悠二「天使?」 (8)

アラストール『うむ、あちら側では我らのような存在を天使と呼称するようだ』

悠二「ふーん、天使ねぇ」

悠二「それより、アラストール。シャナはどこに行ったの?」

アラストール『着替えだ』

悠二「……」

アラストール『貴様、今なにか邪なことを考えただろう』

悠二「な、ななななにを言ってるんだい。そんなわけ」

アラストール『ふん、どうだかな』

はい

悠二「それにしても…のどかだね」

アラストール『…うむ。そうだな』

あのおぞましい実験を止めた日から数日が経ち、今までのゴタゴタが嘘に思えるような平和な時間を彼らは過ごしていた。

悠二「……それにしても学園都市も良いところだよね。まさか無償で学園都市外の温泉宿に招待してくれるなんて」

アラストール『……うむ』

シャナ「悠二」

悠二「あっ、シャナ。着替えは終わったんだね」

シャナ「終わった」

悠二「それで、シャナ。なんでスク水なの?」

アラストール『…』

シャナ「? なんかおかしい?」

悠二「いや、おかしくはないけど、それはそれでありなんだけど、なんというか」

シャナ「?」

悠二「はぁ、なんでもない」

悠二(もっと露出の多い水着に期待しんだけどなぁ)

アラストール『残念だったな』

シャナ「ねぇ、悠二、一緒に泳ご」

悠二「うん、それはいいけど彼らは?」

シャナ「上条と禁書目録は明日にするだって」

悠二「そっか、それじゃあ二人きり」

アラストール『我もいるぞ』

悠二「…三人だね、シャナ」

シャナ「うん!」ニコッ

悠二「っ」ドキッ

悠二(かわいい)

アラストール『……あー、なんだその。我は荷物番とやらをしておこう』

悠二「!」

悠二「アラストール」

アラストール『勘違いするな、坂井悠二。我はただシャナの荷物が盗まれないようにだな』

悠二「ありがとう、アラストール!」

悠二「それじゃあ泳ごうよ、シャナ」

シャナ「うん!」

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