どきどきっ☆第104期訓練兵団!-拡張版-(110)

・『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-体験版-』の続き。
・スレタイのセンスには決して触れるな




         \シャラーン/  \ギーッ...ガリガリガリガリガリ/



     『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-拡張版-』



――通常エンド:ジャンをクリアしました

――恋人モードのスコアが10000を越えました



――エレンルートが開放されました

――マルコルートが開放されました

――コニールートが開放されました

――親友システムが開放されました

――三角関係システムが開放されました

――アドバイスモードが開放されました


―― 休日、昼間の女子寮

サシャ「♪〜」ポリポリ

ユミル「……おい芋女。机の上に乗ってるそれはなんだ?」

サシャ「アニにもらいました! 文鎮だそうです」

ユミル「ふうん。私には、文鎮でお菓子の袋を押さえてるように見えるんだが」

サシャ「髪ゴムでとめると湿気っちゃいますからね。いいものをもらいました」モグモグ

ユミル「そうか。……ところでサシャ」

サシャ「なんですか?」

ユミル「その文鎮をこのクリップ付きトングと交換しよう。お菓子を食べる時に手が汚れない優れ物だぞ」

サシャ「やったーありがとうございます! 交換します!」ワーイ

ユミル「あとこのお菓子やるから労働しろ。ポップコーンというらしい。一粒ずつ食べればなかなか減らないぞ」

サシャ「やったーありがとうございます! 労働します!」ワーイ


ユミル「よし、じゃあこれを持て」

サシャ「……なんですかこれ?」

ユミル「ハンドル付きの発電機だ。回せ」

サシャ「はぁ」ギーコギーコ

ユミル「よしよし……」ポチットナ


         \シャラーン/  \ギーッ...ガリガリガリガリガリ/


     『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-拡張版-』 


  ジャン『よお。暇ならどこか出かけようぜ?』


サシャ「文鎮からジャンの声が聞こえます」

ユミル「なんだよ、完全版じゃないのか……っと、セーブデータが15個あるな。ミーナはイベントごとにセーブするタイプか」ポチポチ

サシャ「せーぶでーた? 食べられますか?」ギーコギーコ

ユミル「食べられません。新規データは……作れるな。これでよし」ポチポチ




 アルミン『はじめまして、こんにちは! 僕はアルミン・アルレルト』

 アルミン『これからの君の訓練生活をサポートするよ。よろしくね!』



サシャ「おや? ちっさいアルミンがいますよ? 閉じ込められたんですかね」

ユミル「絵だよ。絵」

サシャ「動いてますけど」

ユミル「Live2Dだからな」

サシャ「らいぶつーでぃーって食べられますか?」

ユミル「以降はその質問及びボケを禁ずる」

サシャ「すみません」ギーコギーコ



 アルミン『じゃあまずは、君の名前を教えてくれるかな?』


ユミル「当然ユミルだな」ポチポチ

サシャ「えー。私はー?」ギーコギーコ

ユミル「黙って労働しろ」ポチポチ


 アルミン『ごめんね、その名前は使えないんだ』

 アルミン『一番近い名前は ユミコ だよ! こっちに変えてもいい?』


サシャ「あらら。残念でしたね。こうなったらユミコでいいんじゃないですか?」

ユミル「……私はたとえ偽りの人生でも自分の名前は変えないって決めている」

サシャ「じゃあどうするんです?」

ユミル「お前の名前入れるに決まってんだろ」ポチポチ

サシャ「わーい」ギーコギーコ




 アルミン『名前は サシャ ・ ブラウス で間違いない?』

 アルミン『そっか、かわいい名前だね! あだ名も教えてくれる?』



サシャ「……なんだか照れますね///」

ユミル「自分は攻略されないからって攻めるなぁアルミン。安全圏からの狙撃だ」

サシャ「えーっと、あだ名ですか……芋女以外ならなんでもいいです!」

ユミル「安心しろ。そっちはもう決めてある」ポチポチ



 アルミン『あだ名は さっちゃん でいいかな?』



サシャ「……とても聞き覚えのあるあだ名です」

ユミル「だろ?」ドヤァ



 アルミン『――これで、入団する準備は全部整ったわけだけど』

 アルミン『その前に、今回から導入された三角関係モードについて説明するね』

 アルミン『特定の二人と友好状態になると、三角関係モードに突入するよ』

 アルミン『三角関係状態での特殊なエンディングも用意してるから、頑張ってみてね!』


ユミル「えーっと、組み合わせは……馬鹿とガリ勉とホモか」

サシャ「そんな、身も蓋もない」

ユミル「ホモはまだ選べないんだな。じゃあ今回はエレンとコニーの馬鹿二人にするか。扱いやすそうだし」

サシャ「そんな舐めきった理由で選ばれた二人がかわいそうです」

ユミル「ていうかアルミンとエレンじゃないんだな。意外だ」

サシャ「まあそれだとコニーが余りますし。コニーは説明なんて無理ですし」

ユミル「それで面子から弾かれたのか。かわいそうなアルミン」ポチポチ



 アルミン『それからもう一つ、親友モードについて説明するね』

 アルミン『親友は、友好関係の男の子が二人いる場合に発生するよ』

 アルミン『本命の男の子と8日以内に2回デートして、帰り道を送ってもらうこと』

 アルミン『その帰り道で、親友になりたい男の子と兵舎前で鉢合わせすること』

 アルミン『その日の夜に親友になりたい男の子に呼び出されると、親友になれるよ』


ユミル「お前ひどい女だなー」

サシャ「私じゃないですけどすみません、気をつけますね」

ユミル「これ男も辛いだろー。実質浮気現場だぞ浮気現場」

サシャ「友好関係だから浮気じゃないでしょう」

ユミル「えーでも『この子俺のこと好きなのかな?』って思ってた矢先に浮気だぞ? 私なら親友にはなれないわー」ポチポチ



 アルミン『それじゃあ、君が一緒に訓練したい男の子を選んでね』

 アルミン『それぞれ攻略ポイントを説明するよ。プレイの参考にしてね』


ユミル「三角関係モードが追加されたし、攻略本もwikiもないからな。前回と仕様が違うのは仕方ないよな」

サシャ「何か言いました?」

ユミル「言ってねえよ。……ちなみにお前好きな奴いるか?」

サシャ「はい! 今はベルトルトが好きです!」

ユミル「へえ、意外だな。……ん? 今は?」


サシャ「はい、この前パァンをもらったので!」

ユミル「……ベルトルト単体とパンを持ったライナー、どっちが好きだ?」

サシャ「それだとライナーですかねー」

ユミル「じゃあパンを持ったライナーと肉を担いだジャン」

サシャ「ジャン一択ですね!」

ユミル「食いモンはアクセサリーじゃねえぞ?」

サシャ「むしろ人間がアクセサリーと言いますか」

ユミル「お前同期の男を何だと思ってんだ」

サシャ「すみません」ギーコギーコ


ユミル「えーっと親友モードもあるんだっけか……よし、どうせだから三人捌こうぜ。エレンとコニーとマルコだ」

サシャ「三股ですか。悪女ですね」

ユミル「エレンとコニーが三角関係でセットだから……マルコが親友ルートな」

サシャ「すごい……! 私、人生でこんなにたくさんの男の人を手玉に取ったことないです!」ギーコギーコ

ユミル「罪な女だなぁお前」ハハハ

サシャ「ところでジャンはいいんですか? 選べますけど」

ユミル「そっちはアニとミーナがやったんだろ。スチルもコンプしてるみたいだしやる必要ねえよ。それに私は中古の彼氏なんてごめんだね」

サシャ「そんなこと言ったら誰とも付きあえませんよ?」

ユミル「虚構の世界ぐらい新品の彼氏と付きあいたいんだよ。中古は邪道だ」

サシャ「物語の私は外道ですけどね」

ユミル「うまいこと言うな、サシャ」

サシャ「えへへ」ギーコギーコ



 アルミン『エレン=イェーガー。訓練は、対人格闘訓練を中心に進めよう』

 アルミン『コニー=スプリンガー。訓練は、立体機動訓練を中心に進めよう』

 アルミン『マルコ=ボット。訓練は、座学を中心に進めよう』


ユミル「うわー見事にバラけてんじゃねえか。三股すげえな」

サシャ「修羅の道ってやつですね」

ユミル「エレンの爆弾放置したらそのままバッドエンドに突入しそうだな……よし、まずマルコとコニーの友好度をあげるぞ。マルコに浮気現場を押さえられてからエレンの攻略に入る」

サシャ「ものすごくドロドロしてますね」

ユミル「お前は将来こんな女になるんじゃないぞ」

サシャ「わかりました、気をつけます」ギーコギーコ


サシャ「……ところで、ユミルはどうして使い方知ってるんです?」

ユミル「昔ちょっとやったことあってな」ポチポチ

サシャ「へえ。同じものですか?」

ユミル「『くたばれっ♪調査兵団!』って名前だった。略称はくた♪調だ」

サシャ「ダサイですね」

ユミル「この文鎮はどき☆兵かな」

サシャ「ダサイですね。本当にダサイ」

ユミル「何度も言うな傷つくだろ。触れるんじゃない」

サシャ「今更ですけどクリスタとはやらないんですか? てっきり一緒にやると思ってたんですけど」

ユミル「クリスタをこっちの道に引きずり込めるわけねえだろ」

サシャ「私はいいんですね。悲しいです」ギーコギーコ




     『私、サシャ! 今年の春からは、第104期訓練兵団の訓練生!』

     『田舎の村から出て来たばかりで、ちょっぴり不安もあるけど……』

     『三年の訓練生活……私、がんばる!』



サシャ「頑張ってくださいね、私!」

ユミル「頑張るのは訓練じゃなくて色恋沙汰だけどな」

サシャ「……故郷のお父さんに合わせる顔がないです」グスン

ユミル「大丈夫大丈夫、現実のお前は頑張ってるよー」ナデナデ

サシャ「ユミルぅ……」ギーコギーコ



  マルコ『あれ? こんなところでどうしたの? 君』


ユミル「おっと、お前に弄ばれられる男登場」

サシャ「なんてこの世界は残酷なんでしょう」

ユミル「こいつのこれからの三年間を考えると気が重いな」

サシャ「じゃあ辞めます?」

ユミル「まさか。せいぜい踊ってもらうさ」ポチポチ


  マルコ『道に迷った……? そっか、広いもんね、ここの兵舎』

  マルコ『ついてきて。僕も入団式の会場まで行くところだから一緒に行こう?』


ユミル「この優しさが辛い」

サシャ「辞めます?」

ユミル「続けるさ。それが私の決めた人生だ」

サシャ「一応私の人生なんですけどね、それ」ギーコギーコ



     『今週は何をしようかな?』


サシャ「えーっと、選べるのは立体機動・対人格闘・座学・教官のお手伝いですね。どれにするんです?」

ユミル「先にマルコは出したから、今度は当て馬コニーを登場させないとな。というわけで立体機動訓練だ」

サシャ「悪女ー」ブーブー

ユミル「お前がな」

サシャ「……」シュン

ユミル「ごめんごめん。身体はお前で心は私だもんな。サシャは悪くないって」ナデナデ

サシャ「でも私が悪く見られてるんですよね……」ドヨーン

ユミル「手が止まってるぞ」

サシャ「あっすみません」ギーコギーコ



  コニー『よう! 俺はコニー・スプリンガー! よろしくな!』


ユミル「ああ、三股女だけどよろしく頼むよ。お前は身体が小さくても器はでかいって私信じてる」

サシャ「そういえばコニーとポニーって似てません? 当てポニー・コニー」

ユミル「お前どこでボケ突っ込んできてんだよ。さっきの時点で言え」

サシャ「すみません」ギーコギーコ

ユミル「今週はコニーと訓練して、週末はマルコとデートだ。しばらくそのサイクルで行く」

サシャ「ところで私はいつまでこれを回してればいいんですか?」ギーコギーコ

ユミル「私がプレイしている間ずっとだ」

サシャ「つまり悪女の自分をずっと見守ってないといけないわけですか……辛いです」ギーコギーコ

ユミル「そう悲観するなって。きっと幸せになれるよ。マルコの尊い犠牲と共に」

サシャ「しーかばねふみこえてー♪」ギーコギーコ

取り敢えずキリがいいから今日はここまで
気が変わったらor書けたらまたage更新するからそのときはよろしくー

1だよー
明日は来れないのでできた分だけ投下していくよーめちゃくちゃ短いけどな!


―― その日の夜 食堂

サシャ「♪〜」モグモグ

マルコ「やあサシャ。ここ空いてるかな?」

サシャ「あっ、マルコ……! どうぞどうぞ!」ガタガタッ

マルコ「ありがとう。じゃあ座るね?」

サシャ「……あの、マルコ」

マルコ「? 何?」

サシャ「私、来たるべき時が来るまではマルコのことちゃんと大切にしますから」

マルコ「……はい?」

サシャ「だから、気を落とさないでくださいね。それまでは……というか、その後も仲のいいお友達でいましょうね!」

マルコ「…………ん?」

サシャ「それだけです。それじゃ、私はお先に」ガタッ


―― 夕食後の女子寮

ユミル「さっきの夕食の時間にアニからアドバイスもらったよ」

サシャ「経験者は語る、ですね。どんなアドバイスでした?」

ユミル「人間辞めたくなかったら、恋人モードには手を出すなだと」

サシャ「とても実用的なアドバイスですね。役に立ちそうです」

ユミル「あとはミーナに復活した鈍器を絶対見せるな、だとよ。――さて、始めるか」


         \シャラーン/  \ギーッ...ガリガリガリガリガリ/


     『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-拡張版-』


  ライナー『今日もお疲れさん。――よし、メシでも食いに行くか!』


サシャ「行きます!」ハーイ

ユミル「さっき食ったろ」ポチポチ


―― 三時間経過

ユミル「さて、なんやかんやで一年経ったわけだが」

サシャ「うっすい一年でしたね。コニーやマルコと遊んだ思い出しかないです」ギーコギーコ

ユミル「おかげで二人との関係はどちらも友好状態だ。というわけでそろそろエレンの友好度もあげていく」

サシャ「あれっ? マルコと親友になってからじゃありませんでしたっけ」

ユミル「計算してみたらそれだと対人格闘のパラ上げが間に合わないんだよ。ミーナの奴一周しかしてないから養成ギプスもねえし」

サシャ「もう少し噛み砕いて言ってください」

ユミル「事は急を要する」

サシャ「そんなに緊急事態だったんですか」ギーコギーコ



  エレン『俺はエレン=イェーガーだ。……話すのはこれがはじめてだよな? よろしくな!』


サシャ「一年間何やってたんですか私は」

ユミル「立体機動と座学に勤しんでたろ」

サシャ「一年間一度も対人格闘訓練しなかったんですか?」

ユミル「そういうことになるな」

サシャ「偏ったカリキュラムですね」

ユミル「どうせ対人格闘なんて大した点数にならねえんだからいいだろ。別に」

サシャ「それもそうですねー」ギーコギーコ

ユミル「再来週に連休があるからコニーとデート二回入れるか」

サシャ「ついにマルコが浮気現場を押さえるわけですね……緊張します」

ユミル「かわいそうな奴だな、本当」


ユミル「座学で一位を取った時は、マルコが褒めてくれたよな」

サシャ「休日に一緒に勉強しましたね」

ユミル「街で買い物に付き合ってくれたことも一度や二度じゃない」

サシャ「そうですよ、本屋で高いところの本取ってくれたんです」

ユミル「いい奴だったよなぁ……」

サシャ「マルコ……」

ユミル「しかし現実は非情である」ピコピコ

サシャ「世知辛いですね」ギーコギーコ

ユミル「時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることは出来る」

サシャ「名言ですね。前向きな言葉は好きですよ、私」

ユミル「やってることは後ろめたいけどな」ピコピコ

今日の分は以上。次回は金曜の予定だけど予定は未定。次回はなるべく多めにするから気長に待っててくれー

書けたところまでだけど投下
あとすっげえどうでもいいんだけどユミルの操作音はピコピコじゃなくてポチポチだったので修正します


ユミル「座学で一位を取った時は、マルコが褒めてくれたよな」

サシャ「休日に一緒に勉強しましたね」

ユミル「街で買い物に付き合ってくれたことも一度や二度じゃない」

サシャ「そうですよ、本屋で高いところの本取ってくれたんです」

ユミル「いい奴だったよな……」

サシャ「マルコ……」

ユミル「しかし現実は非情である」ポチポチ

サシャ「世知辛いですね」ギーコギーコ

ユミル「時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることは出来る」

サシャ「名言ですね。前向きな言葉は好きですよ、私」

ユミル「やってることは後ろめたいけどな」ポチポチ



  サシャ『……送ってくれてありがとう』

  コニー『おう! ……あれ? あそこにいるのはマルコじゃねえか?』

  マルコ『あっ…… サシャ と、コニー……』

  サシャ『! マルコ……! これはその……』

  コニー『おいマルコ、こんなところで何してんだ?』

  マルコ『……ごめん、邪魔したね。僕のことは気にしないで』


ユミル「……あああああああもう無理!! 画面見てられねえ!!」ジタバタジタバタ

サシャ「悪女になるんじゃなかったんですか、ユミル」ギーコギーコ

ユミル「だってマルコがかわいそうだろ! かわいそうだろ!?」



  サシャ『実はね……私、コニーのことが好きなんだ』

  マルコ『そうか……。うん、僕は君のこと応援するよ。頑張って』


ユミル「やだーもう辛い辛い!! 無理無理!!」ゴロゴロゴロゴロゴロ

サシャ「ああああああユミル動かないでくださいよ外れますよ紐が」

ユミル「紐じゃなくてそれ充電ケーブルううううううう」ゴロゴロゴロゴロゴロ

サシャ「あわわわわ」

ユミル「ああもう誰だよマルコ親友にするって言ったのー!」ゴロゴロゴロゴロゴロ

サシャ「ユミルです」

ユミル「はいそうです私でしたー! 私でしたー!!」ゴロゴロゴロゴロゴロ


ユミル「ねえ……マルコのこと、幸せにしてあげようよ……?」グスッ...

サシャ「ユミル、ユミル。目がキラキラしてますよ。いつものとびっきり荒んだ目はどうしたんです?」

ユミル「だってさぁ……だってさぁ……っ!!」グスッ

サシャ「時計の針は元には戻らない。だが、自らの手で進めることは出来る」

ユミル「戻したいよぉ……」

サシャ「しかし現実は非情である。――全て、ユミルが言ったことです」

ユミル「世知辛いわぁ……」

サシャ「このまま続けます?」

ユミル「いや、このメンタルじゃ無理だわ……今日はセーブして終わる……」ピロリンッ♪


―― 数日後 休日朝の食堂

マルコ(サシャは……あ、いた)キョロキョロ

サシャ「♪〜」モグモグ

マルコ「やあサシャ、おはよう。この前のことで聞きたいことがあるんだけど……覚えてる?」

サシャ「この前……? ああ! 覚えてます覚えてます!」

マルコ「ああよかった。それでね、ちょっと言ってる意味がわからなかったから、できれば詳しく教えてほしいんだけど――」

サシャ「……マルコには本当に酷いことしたと思ってます」

マルコ「………………いや、されてないよ?」

サシャ「でも私、幸せになりますから!」グッ

マルコ「……………………ねえ、サシャの中で僕はどういう存在なの?」

サシャ「浮気現場を目撃したのに親友になってくれるいい人です!」

マルコ「なにそれこわい」


―― 午前中の女子寮


         \シャラーン/  \ギーッ...ガリガリガリガリガリ/


     『どきどきっ☆第104期訓練兵団!-拡張版-』


  コニー『よう、朝飯食ったか? ――よっしゃ、じゃあ街に遊びに行こうぜ!』


サシャ「なんかぼんやりしている間に結構進みましたけど、今は何やってるんです?」ギーコギーコ

ユミル「んーっと、エレンと訓練しながら休日はマルコに相談に乗ってもらってるー」ポチポチ

サシャ「月に一回は遊んでますよね、マルコと」

ユミル「いいだろ別に。……あっ」

サシャ「? どうかしました?」ギーコギーコ



  サシャ『(あれは……コニー?)』

  コニー『……』

  サシャ『(行っちゃった……なんだったのかな?)』


サシャ「久しぶりにコニーの顔見ましたね」ギーコギーコ

ユミル「……嫌な予感がする」ポチポチ


 アルミン『ごめんね サシャ 。……ちょっといい?』


サシャ「おや、アルミンの方から呼び止められましたね。珍しい」ギーコギーコ

ユミル「……」

サシャ「ユミル? 顔が青いですよ?」ギーコギーコ

ユミル「そっか、こんなに点くの早いんだっけな……久しぶりだから忘れてたわ……」



 アルミン『最近は絶好調だね! 僕もサポートのしがいがあるよ』

 アルミン『でも、君の近くに傷ついてる男の子がいるみたい。……気づいてるよね?』


ユミル「やっべぇ……コニーに爆弾ついた。処理しねえと」

サシャ「えっ、そんな……!? それなら専門の人に頼んだほうがいいですよ! 素人が手出ししたら危険ですって!」

ユミル「馬鹿野郎!! この場で頼れるのはお前だけだ!! お前がなんとかするんだ!!」

サシャ「わかりました行ってきます!」ポイッ ダッシュ


ユミル「来週はマルコとデートで再来週はエレンとデートだから、しばらくコニーには構えない……」ブツブツ

ユミル「とにかく、夕食の時に話さえすればなんとかなるはず……!」ブツブツ


  エレン『よお サシャ ! よかったら一緒にメシ食おうぜ!』


ユミル「だーかーらーお前じゃなくてコニーに会いたいんだよ! 帰れ!!」

ユミル「くっそ、最後にセーブしたの何時間前だったかな……ってあれ? サシャは?」キョロキョロ


―― 同刻 食堂

ジャン「ったく、お前らこんな簡単な問題も解けねえのかよ?」

エレン「……口は悪いのに」

コニー「……教え方がうまいのが腹立つ」

ジャン「お前らとは頭の出来が違うんだよ」トントン

マルコ「……」

ジャン「どうしたマルコ。さっきから随分考え込んでるじゃねえか」

マルコ「……ジャン。女の子って難しいね。何を考えてるのか、僕にはちっともわからない」

ジャン「ああ……それはみんなが通る道だと思うぜ。俺もこの前そうだった」

エレン「そうか? ミカサとか単純だけどなー」

コニー「いや、ミカサは単純すぎて参考にならねえだろ」



サシャ「コニー!!」バーン!!


エレン「サシャ……? ってなんかあいつこっち睨んでねえか?」

サシャ「見つけましたよコニー……!」ギロッ

コニー「へっ? 俺??」

サシャ「どこに隠し持ってるんですか! 言いなさい!」ガシッ ユサユサユサユサユサユサユサユサ

コニー「おわっ!? なんだよ揺らすなよよよよよよよよよよ」グラグラグラグラ

ジャン「おい、コニーが何を隠してるって!?」

サシャ「爆弾です!!」

マルコ「……はい?」

サシャ「こうなったら実力行使です!」ベロリンチョ

コニー「ほあっ!?」


コニー「ちょっ……サシャ何すんだよ、俺のシャツ返せよ!!」

サシャ「こら! 手で体隠さないでくださいよ見えないでしょう!!」グイグイ

コニー「ばっ……押さえつけんじゃねえ! 痛ぇってやめろ!!」ジタバタジタバタ

サシャ「うーん、見当たりありませんね……ということは……」チラッ

エレン「!? おいサシャ下はやめろ!!」ガシッ

サシャ「放してください!! エレンはコニーのことどうでもいいんですか!?」

エレン「えっ……いや、俺は別にそういうわけじゃ……」オロオロ

ジャン「説得されかかってんじゃねえよ馬鹿!! おいマルコ手伝え、サシャ引き剥がすぞ!!」

マルコ「待ってくれジャン、コニーに爆弾が仕掛けられてる可能性もあるんじゃ」

ジャン「ねえよ!!」

サシャ「さあコニー! ズボンを脱ぐんです!!」グイグイグイグイ

コニー「いやーやめてーっ! 乱暴しないでーっ!!」ジタバタジタバタ


ユミル「やめろサシャ!」バンッ!!

サシャ「ユミル!? コニーは……コニーはどうしましょう!?」オロオロ

ユミル「落ち着け。……コニーの爆弾は解除した。もう安心だ」

サシャ「本当ですか!? やったぁ、よかったですねコニー!! 無事でよかったです!」バシバシ

コニー「……え? あ? 何が? 何が??」

ユミル「ああ……やばかった。あと少しで爆発するところだったからな。コニーが」

コニー「俺が!?」

ユミル「お前だけじゃない。周りの人間も巻き込んでいたところだ。とばっちり受けるマルコやエレンのことも考えろ」

エレン「はっ?」

マルコ「なんで僕!?」

ユミル「コニー……お前はもう少し器のでかい男だと思ってたんだがな。がっかりだよ」

コニー「え? よ、よくわかんねえけど、悪ぃ……」


ユミル「というわけで帰るぞサシャ。危機は去った」スタスタ...

サシャ「はーい、お騒がせしましたー」シャツ ポーイ

ジャン「……待てよ、お前らコニーに言うことあるんじゃねえのか?」

サシャ「無事でよかったですね!」

ジャン「違ぇよ! ちゃんとコニーに謝れよ、サシャ!」

コニー「ジャン……」ジーン

ユミル「……そうだな。サシャの早とちりとはいえ悪かったな、コニー。私からも謝るよ」

サシャ「すみませんでした……」シュン

コニー「え……いや、謝ってくれんならいいけどよ……」

ユミル「エレンやマルコもごめんな。次は点灯する前にさっさと処理するよ」

エレン「点灯……?」

マルコ「処理……?」

ジャン「またそうやってわけのわかんねえ言葉で誤魔化しやがって……!」イライライライラ


ユミル「じゃっそういうことで」

ジャン「……ちょっと待て。俺には一言もなしかよ」

ユミル「中古にゃ関係ねえだろ。この攻略対象外め」キッパリ

ジャン「」

ユミル「じゃあな。邪魔したなー」スタスタ...

サシャ「それじゃ失礼しますねー」バタンッ



ジャン「……」

マルコ「ジャン、中古ってどういう……?」

ジャン「……なんだよぉ、俺が、何かしたかよぉ……っ」ジワ...ッ

コニー「あーあ、マジ泣きしてんじゃねえか……」

エレン「おい泣くなよー、大丈夫だってー」ナデナデ

ジャン「だって、だって俺ぇ……俺ばっかりぃ……」グスッ

取り敢えずここまで。夕方以降&土日に来れるかどうかは未定
遅くても月曜日には来るようにします
あと先に書いとくけどこのままだとジャンがかわいそうすぎる運命を辿るので後で救済入れるつもり

書けた分だけ置いていくのでage


―― 女子寮

サシャ「なんだ……爆弾ってそっちの話だったんですね、先に言ってくださいよ。コニーたちにいらない迷惑かけちゃったじゃないですか……」ションボリ

ユミル「悪い悪い、久しぶりで油断してたんだよ。それにもう謝ったし大丈夫だってー」ポチポチ

サシャ「そもそもですね、ユミルはマルコに構い過ぎなんですよ。いくら馬鹿でもコニーだって傷つきますよ」

ユミル「えー……だって、マルコ超いい人なんだもん……」ウットリ

サシャ「私知ってるんですよ。……服の趣味もマルコよりになってますよね」

ユミル「……意外と見てるなお前」

サシャ「だって暇ですもん」ギーコギーコ


サシャ「クローゼットの中はマルコ好みの、露出を控えたお姉系」

ユミル「……」

サシャ「訓練後はマルコと毎日のように恋愛相談」

ユミル「……」

サシャ「夕食の時はエレンとコニーの誘いを蹴ってマルコが来るまでリセット地獄」

ユミル「……」

サシャ「エレンとコニーとの三人デートは三十秒で終わるのに、マルコとのデートには服装選びだけで十五分」

ユミル「……」

サシャ「自分の誕生日には、エレンとコニーがサプライズパーティーを企画してるのを見ないフリして、街の外れの食堂でマルコと二人っきりでお祝い」

ユミル「……」

サシャ「……ユミル?」

ユミル「……私だって恋したいもん。マルコと」ボソッ

サシャ「しっかりしてくださいよ、ユミル。……三股するって決めた時のあなたは、もっとギラギラ輝いていましたよ?」


ユミル「あいつは……マルコはさ、自分を振った女の惚気を、嫌な顔一つせず聞いてくれる……素晴らしい男だよ。正直、親友にしとくにはもったいない」

サシャ「じゃあ親友にしなきゃよかったのに……」ギーコギーコ

ユミル「ははっ、どうやら私は、心の底からは悪女になれないみたいだ……」

サシャ「なってるっていうかされてるのは私なんですけど。一応」

ユミル「……ここからマルコルートに戻れないか?」

サシャ「えー……? 無理でしょう、友好度が固定になってますもん」

ユミル「でも私、本気でマルコを幸せにしてやりたいんだよ……なあ、どうにかならねえかな」

サシャ「だから無理ですって。またはじめから進めます?」

ユミル「マルコとの関係をゼロからやり直せって? ……残酷だな、お前」フッ

サシャ「最初に残酷な決断をしたのはユミルですよ。というか戻れたとしてもエレンとコニーはどうするんです?」

ユミル「どうでもいいよもうあいつら」ポチポチ


―― 三時間後

サシャ「……」ギーコギーコ

ユミル「……」ポチポチ

サシャ(昼からぶっ通しプレイしたおかげで、そろそろ卒業の時期ですね……おやつ食べたいです……)グー

ユミル「……」

サシャ(もうエレンとコニーは放置で、毎週マルコとデート三昧……)チラッ


 アルミン『最近は絶好調だね! 僕もサポートのしがいがあるよ』

 アルミン『でも、君の近くに傷ついてる男の子がいるみたい。……気づいてるよね?』


サシャ「……点きましたよ爆弾」

ユミル「この時期なら卒業まで乗り切れる。放置一択だ」

サシャ「でも爆発したらマルコまで巻き込むんでしょう? 処理しなくていいんですか?」

ユミル「そんなことをしてる暇はない。来週と再来週はデートだからな。マルコと」

サシャ「……そうですか」ギーコギーコ



  サシャ『……送ってくれてありがとう』

  マルコ『いいよ、気にしないで。友だちが送っちゃいけないなんてルールないしね』

  サシャ『あはは、そうだね。そんなルールないよね』

  マルコ『……ねえ、 サシャ 』

  サシャ『何?』

  マルコ『……』

  サシャ『……マルコ?』

  マルコ『……ううん、なんでもないよ』


ユミル「なんでもあるだろこのやろう……」ボソッ

サシャ「絵と会話しないでください」ギーコギーコ

ユミル「もう私、マルコの気持ち気づいてるからさぁ……そういう顔しないでよぉ……」グスッ

サシャ「はい、ティッシュ」スッ

ユミル「ありがと……」グスグス



  サシャ『マルコは恋してるの?』

  マルコ『してるよ』

  サシャ『誰に?』

  マルコ『……君には秘密』

  サシャ『?』


ユミル「なんで気づいてやらねえんだよ……」グスッ

サシャ「ユミル、ユミル。泣きすぎで声が嗄れてますよ。もう顔全体腫れてますし」ギーコギーコ

ユミル「そもそもお前が鈍感だからマルコが傷ついてんだろ……」ボソッ

サシャ「あーすみません鈍感で」ギーコギーコ



  マルコ『そろそろ卒業だね。 サシャ は所属兵団は何にするの?』

  サシャ『私は試験の結果を見てから決めるつもりだよ』

  マルコ『そう……』

  サシャ『マルコ?』

  マルコ『決まったら、僕にも一応教えてくれるかな。……気になるから』


ユミル「……わたしけんぺいだんにいく」

サシャ「……」ギーコギーコ

ユミル「わたし!! けんぺいだんに!! いく!!」ポチポチ

サシャ「なんで二回言ったんですか。ていうかここで叫んでもマルコには聞こえませんよ」ギーコギーコ

今日はこれでおしまい。夜も来ません
次回いつかわからないけど、来た時は完結まで一気に貼る予定っす

1です 書けたから来ちゃった///
というわけで最後まで貼っていきますage


―― 更に数時間後

サシャ(もう、夕食の時間……)チラッ

ユミル「……」ポチポチ

サシャ「ユミルー。ごはんー」クイクイ

ユミル「ポップコーンやったろ」ポチポチ

サシャ「何日前の話ですか……」 グー

ユミル「……」ポチポチ

サシャ「……」

ユミル「……」ポチポチ

サシャ「……」ガジガジ

ユミル「発電機かじるな。回せ」ポチポチ

サシャ「はぁーい……」ギーコギーコ



  サシャ『今日は、解散式の日……』

  サシャ『そして、所属兵団を決める日……』


サシャ「ユミル、所属兵団を決める日って確か別の日」

ユミル「黙れ」

サシャ「すみません」ギーコギーコ


  サシャ『あれ? あそこにいるのは……』

  マルコ『……やあ、 サシャ 。待ってたよ』


ユミル「うん、私も……///」ウットリ

サシャ「……」ギーコギーコ

サシャ(目が……本気なんですけど……)ドンビキ



  マルコ『君の恋を応援するって……決めてたんだけどな』

  サシャ『マルコ……?』

  マルコ『僕は……君のことが好きなんだ! ずっと前から!』


ユミル「……」ガチャンッ!

サシャ「? ユミル、文鎮が落ちましたよ?」ギーコギーコ

ユミル「……」スクッ スタスタ...

サシャ「ユミルー? ユミルってばー。ユミルさーん?」ギーコギーコ

ユミル「……」バタンッ

サシャ「……行っちゃいました」ギーコギーコ


―― 同刻 食堂

コニー「あーあ。今日は酷い目にあったぜ……」グデーン

ジャン「……そうだな」グッタリ

エレン「まあ、課題も終わったからいいだろ。ありがとなー、ジャンにマルコ」

マルコ「あれから何事もなかったからね。人が少なかったから集中できたし」

アルミン「? 僕が街に出てる間に何かあったの?」

マルコ「うーん……僕からは言えないな、強烈すぎて」チラッ

エレン「食堂出た後に話すよ、アルミン」チラッ

コニー「……」

ジャン「……」





ユミル「マルコオオオオオオオオオ!!」バーン!!


エレン「うわっ!? なんだよ今度はユミルか!?」

アルミン「今度……って前にもあったの!?」

コニー「前にってか、ついさっきだよ!!」

ユミル「……マルコ、見ーつけたぁっ♪///」

マルコ「えっ……えっ……? ぼ、僕……?」

ユミル「……」スタスタ...

マルコ「えっと……ユミル、何……?」

ユミル「ねえ……マルコ……」モジモジ




ユミル「――結婚、しよ?」ニタァッ...



マルコ「」

エレン「」

コニー「」

ジャン「」

アルミン「」


マルコ「いや、あの、僕は……」アセアセ

ユミル「いいってぇ、言わなくてもわかってるってぇ……///」

マルコ「あっ……そう? わかってる? ならよかった」ホッ

ユミル「うんっ♪ 幸せになろうねっ?///」

マルコ「」

エレン「」

コニー「」

アルミン「」

ジャン「……おい、ユミル」


ユミル「なんだよ中古」チッ

ジャン「ぐっ……! な、何言ってんのか昼間からさっぱりわかんねえけどよ、俺は中古じゃねえぞ!」

ユミル「ふうん……言いたいことはそれで全部か? つまんねえ主張だな」ギロッ

ジャン「……いや、他にもある!」

ユミル「よーし、聞いてやろうじゃないか。――言ってみろ」

ジャン「マルコが……! マルコが、嫌がってるだろっ……! お前、見てわかんねえのかよ……っ!!」プルプルプルプル

マルコ「ジャン……!」ジーン...

ユミル「はっ……なーに言ってんだか」ケッ


ユミル「いいか? マルコのこの態度はな、照れ隠しなんだよ。私にはわかる」

ジャン「ちがっ……違ぇよ、それは……!」

ユミル「違わねえよ。第一、お前がマルコのことどれだけわかってるって言うんだ? 身長体重スリーサイズ服のサイズに足のサイズ、特技に趣味に好物に誕生日に星座、それから血液型と家族構成とそばかすの数とほくろの位置まで丸暗記してるのか? あ?」

ジャン「えっ……、いや、そこまでは知らねえけど……」

ユミル「えー何ー知らないのに親友やってるのー? それって恥ずかしくなーい?」プークスクス

ジャン「……いや、でも」

ユミル「はぁ……もういいから、ママの待ってるおうちに帰んな? そんで慰めてもらえよ、なっ?」ボソッ

ジャン「…………」

アルミン「ちょっとユミル! いくらなんでもひどいよ!!」

エレン「そうだ、ジャンに謝れ!!」

ユミル「安心しろ。マルコと結婚式挙げる時に一発芸係として呼んでやるよ」

アルミン「そうじゃなくて!!」


ジャン「うわあああああああああああんっ! もういやだぁあああああああっ!! おうちに帰るうううううううううっ!!」ダッシュ

エレン「!? ジャンが退行した!!」

マルコ「おい、待てよジャン!」ダッ

ユミル「待つのはお前だぁマルコぉっ!」ガシッ!!

マルコ「うわぁっ!?」ビターン!!

アルミン「マルコが顔から倒れた!?」

エレン「ジャン待てって、どこに行くつもりだよ!!」グイグイ

ジャン「帰る帰る帰る! おうちに帰るぅっ!!」ジタバタジタバタ


コニー「なぁ今っていうかもう最初っからユミルが何言ってんのか全っ然わかんなかったが、それは俺が馬鹿だからじゃねえよな!? なぁ!?」

アルミン「うん大丈夫僕もわからないから!! いいからユミルをマルコから引き剥がすの手伝って!!」

コニー「だよな!! 俺も手伝うわ!!」ガシッ

ユミル「ああもう邪魔だな放せよアルミン! と、コニー……」ピタッ

アルミン「!? と、止まった……?」ホッ

コニー「うおっ!? ああ、よかった……」ホッ

ユミル「……なあコニー」ジッ...

コニー「なっ、なんだよ……?」

ユミル「コニーはなんで、私の邪魔ばっかりするの……?」ポロッ

コニー「……え? え? は? なんで泣くんだ?」


ユミル「コニーが私のこと、大切に思ってくれる気持ちはわかるの……」

コニー「いや身に覚えがねえけど」

ユミル「エレンと仲良しだっていうのも、いつも一緒だったから知ってるよ……?」

エレン「はっ!? なんでそこで俺が出てくるんだ!?」

ユミル「でもさぁ……事ある事に私のところに二人セットで押しかけてくるのは、やっぱり迷惑って言うか……」グスッ

エレン「……俺たち二人で押しかけたっけ?」

コニー「知らねえよ! ――おいユミル、誰かと勘違いしてるんじゃ」

ユミル「えっ……!? ひどい、私の気持ちをあんなに揺さぶっといて……! 私、いつもやきもきしてたんだからね……っ!?」ウルウルッ

コニー「ぅえっ!? あっ、あー……よくわかんねえけど、その、ごめん……」シュン

ユミル「わかったんなら正座しろごらぁっ!!」クワッ!!

コニー「ひぃっ!? すみませんすみません!!」ビクッ!!


―― 同刻 女子寮 

ミカサ「……そろそろ夕食」モソモソ

ミーナ「待って……この問題だけ解かせて……」グッタリ

アニ「ご飯終わった後にやりなよ」

ミーナ「だってこれ明日までなんだもん……知らない間に提出物すっごい溜まってて……」

アニ「……キリがいいところでちゃんと一息入れたほうがいいよ。そっちのほうが効率がいいから」

ミーナ「うん、わかった……」カリカリ

サシャ「あのー、すみません……アニいます?」ガチャッ

ミカサ「サシャ? どうしたの?」

アニ「私に用事? 何?」

サシャ「あの……その……まだ確証はないんですけど……」モジモジ

アニ「用件は簡潔に言って。時間がもったいない」

サシャ「アニからもらった文鎮で遊んでたらユミルがぶっ壊れました」

アニ「ごめんやっぱりもう少し詳しく」


―― 数分後 廊下

ミーナ「うえーんなんで今度は走ることになってるのー!? 朝から文字見過ぎて頭が痛いのにー!!」ダダダダ

ミカサ「頑張ってミーナ、もう少し」ダダダダ

アニ「……つまり、ユミルもあんたも恋人モードには手を出してないんだね?」

サシャ「はい、恋人どころか三股してました」

アニ「悪女」

サシャ「すみません」

アニ「そもそも保護者っていうか飼い主のクリスタは何やってんの?」

サシャ「ここ最近集中して当番だったんですよ。今日もですね。あとクリスタには見せたくないって言ってました」

アニ「じゃああんたが止めなよ」

サシャ「気づいた時には手遅れでした」

アニ「だよね。私もそうだったよ」


アニ「それにしても、まさかあのユミルがぶっ壊れるなんてね……」

サシャ「マルコを振ったこと、かなり後悔してましたからね……現実のユミルは全部察してるのに、物語の私が鈍感すぎるってのもまずかったみたいです」

アニ「なら、そういうことやらなきゃいいのに……」

サシャ「私も言いました、それ」

アニ「でもそれだけでぶっ壊れるもん? ミーナでもそこまではいかなかったよ?」

ミーナ「私が何ー?」

アニ「いいから走って」

サシャ「おそらく休憩なしっていうのがまずかったんじゃないですかねー」

アニ「どれくらいやったの?」

サシャ「えーっと、朝ごはん食べてから今までずっとノンストップだったので、大体十時間くらいです」

アニ「あんたよく生きて帰って来れたね」

サシャ「お腹が空きました」 グー


サシャ「あとは……今回は物語の私が鈍感すぎるから、バランスを取るためにユミル自身がそういう方向に傾いたんでしょうね。もう途中から完全に恋する乙女になってましたよ」

アニ「その心は」

サシャ「最初胡座組んでたんですが途中から女の子座りになって、最終的に正座になってました」

アニ「ああ、自分の真剣な気持ちをアピールってやつだね。ミーナも末期がそうだった」

ミーナ「私が何ー?」

アニ「なんでもないよ」


アニ「つまり今のユミルは……」

サシャ「普段通りのガサツな性格とマルコへの想いに満ち溢れた女の子の性格、二つを兼ね備えた対人兵器です」

アニ「……恐ろしいね」ゾクッ

サシャ「まあ、その女の子っぽい態度自体は、かわいいものだとは思うんですけど……その」

アニ「歯切れが悪いね。何かあったの?」

サシャ「あのですね、直前まで泣きじゃくって、もう声が嗄れ切ってまして……」

アニ「……うん、それで?」

サシャ「顔もパンパンに腫れ上がってたので、結構恐ろしい顔になってると思います」

アニ「わーお」

ミカサ「! 食堂についた!」

ミーナ「開けるよ!! えいっ!!」バーン!!

アニ「開けないでほしい」


マルコ「助けて! 助けて!!」ジタバタジタバタ

ユミル「なーなーマルコ、式はいつにするー?///」スリスリ

アルミン「やめてあげてよぉ! ユミルってばやめてあげてよぉ!」グイグイ

コニー「……」セイザ

ジャン「ひっく……うぇええん……」グスグス

エレン「ほーらジャン、アメちゃんやるから元気出せよ、棒つきだぞー。なー?」ナデナデ



ミーナ「……これは」

ミカサ「……カオス」

サシャ「あーあ、やっぱり」 グー



アニ「…………帰っていい?」





おわり

おしまい! エレンとコニーの三角関係のモメ状態も入れる予定だったんだけどっていうかエレンルートも少し書く予定だったんだけどいつの間にかユミルが暴走して修正きかない時点まで来ちゃってたわ ごめん
まあでも本気でエレン攻略しにいったらミカサさんキレるからこれでいいよね
次回の完全版で残りの出てないプレイヤーと攻略可能キャラをやります
その次の番外編でアルミンルート+ジャンを救済して締め もうちょい付き合ってください

というわけで最後にもう一回age! 次は完全版で会おうぜ!

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