先輩「…………」カタカタ 後輩「…………」カタカタ(修正版)(275)

先輩「…………」カタカタ

後輩「…………」カタカタ

先輩「…………」カタカタ

後輩「…………」カタカタ

先輩「…………」カタカタ

後輩「…………」カタカタ

先輩「……っと。ふぅ。おーい、そっちの調子はどんな感じだー?」

後輩「へ? え、えーっと、すいませんもうちょっとかかりそうです……」

先輩「ふむ。じゃ、少し休憩するか。ちょっとそこの自販機でコーヒー買ってきてくれ」

後輩「あ、はい。わかりました」

先輩「甘さ控えめなやつな」

後輩「了解でーす」

先輩「……で、なんでお前はココアを買ってくるかなぁ……」

後輩「あう……すいません……」

先輩「まぁいいけどな。お前のドジは今に始まったことじゃないし」

後輩「うぅ……」

先輩「とりあえずこれ飲んだら作業続けるぞ。あんまりゆっくりしてると終電に間に合わない」

後輩「は~い……」

先輩「終わったぁ~」

後輩「……あの、先輩」

先輩「ん? どうした? また何かポカしたのか?」

後輩「あ、いえ、そういうわけじゃなくてですね……」モジモジ

先輩「…………?」

後輩「あの、ちょっとこっちに来てもらえますか?」

先輩「別にいいけど……」

先輩「……で、仮眠室に連れてこられたわけだけど」

後輩「…………」

先輩「ここに泊まるよりは帰って寝たいんだけどな俺は」

後輩「…………」

先輩「おーい」

後輩「先輩、私を抱いてくれませんか?」

先輩「……………………は?」

先輩「……何言ってんだお前?」

後輩「えーっと、いや、まぁ、普段からお世話になってるお礼と言いますか……」

後輩「今日も私のミスで先輩にご迷惑かけちゃったし。これくらいしか私が先輩にお礼する方法なんてないかなー、なんて思いまして」

先輩「お前なぁ……何寝ぼけたこと言ってんのか知らないけど、そういう冗談は時と場合と相手を考えてからした方がいいぞ」

後輩「時と場合と相手を考えた結果です。それに冗談でもありません」

先輩「…………」

後輩「とは言ったものの……」

後輩「やっぱり恥ずかしいですねぇ」

先輩「自分から誘っておいて何言ってやがる」ムニッ

後輩「ひゃんっ!?」

先輩「ふむ。地の文が使えないから口頭で説明することになるけど、どうなんだろうなこれ? 読んでる方は興奮するのか?」

後輩「あの、誰に言ってるんですか?」

先輩「気にするな。で、とりあえず揉んでみてるけどどんな感じだ?」

後輩「ん、あ、はぁ……ぞくぞく……きます」

先輩「ふむ。ちょっと強めにしてみるか」モミモミ

後輩「ん、んうっ……あ、はっ……ああっ……はう……ん」

先輩「ほら後輩、ちょっと顔上げろ」

後輩「へ? なんです……んむっ。んっ、ちゅっ……」

先輩「舌入れるぞ」

後輩「んんっ!? ああっ……んぁ……んむ……」

先輩「ほら、お前も舌出せ」

後輩「んあ……んちゅ……んんっ……ぷは。んんっ……!」

先輩「ブラ外すぞ」

後輩「……へ? ひゃんっ!?」

先輩「もともとデカかったけど、下着外すと一段と大きさを増した気がするな」

後輩「あ、あんまり見ないでくださいよぉ……」

先輩「そりゃ無理だ。直に触るぞ」モミモミ

後輩「あ、せんぱ……んんっ」

後輩「先輩、触り方が……あんっ……えっちですよぉ……っ」

先輩「そりゃそうだろ。えっちなことしてんだから」

後輩「ん……ぁ……あ、んぅ……力、抜けちゃいますぅ……」

先輩「まだ胸揉んでるだけだろ。これで乳首摘まんだりしたらどうなるんだ」キュッ

後輩「んんんっ!?」ビクビクッ

先輩「巨乳は感度悪いってよく聞くけど、みんながみんなそうだってわけじゃないんだな」コリコリ

後輩「やっ、先輩、それ強すぎ……あっ、やっ、んんっ!?」

後輩「はぁ……はぁ……」

先輩「胸だけでイッたのか」

後輩「はぁ……はぁ……」

先輩「……。なぁ、後輩」

後輩「……ふぇ? な、なんですか?」

先輩「止めるなら今のうちだぞ」

後輩「…………へ?」

先輩「だってお前、処女だろ」

後輩「先輩……気づいてたんですか?」

先輩「そんなの今までの反応で丸わかりだっての」

先輩「お前がどこまで本気なのかは知らないけど、俺だって男なわけだし、正直これ以上やると途中で止めれる自信が無い」

後輩「……いいんです。この歳になっても処女なんてちょっと格好悪いですし……」

後輩「だったらさっきも言ったみたいに今までのお礼も兼ねて、先輩に貰って欲しいなーって」

後輩「あの、その…………やっぱり迷惑でしたか?」

先輩「そりゃな」

後輩「あうぅ……」

先輩「……でも」

先輩「本当に馬鹿なのはそれを多少なりとも可愛いと思っちまう俺の方か……」ボソッ

後輩「へ?」

先輩「……なんでもない」

先輩「――というわけでとりあえず全裸に剥いてみた」

後輩「早っ!? 先輩展開早いですよ!?」

先輩「地の文が使えないんだから途中の下着脱がしてるシーンとか面倒くさいんだよ」

後輩「なんてメタ発言!?」

先輩「いいからほら、脚開け」

後輩「うぅ……恥ずかしくて、死んじゃいそうです……」

先輩「恥ずかしさで死んだりはしないっての。それにお前が脱げっていうから俺もちゃんと全部脱いだだろうが」

後輩「それはまぁ、そうですけど……あの、先輩、ホントにソレが私の中に入るんですよね?」チラチラ

先輩「なんだよ? あれだけ大見得切っておいて怖気づいたのか?」

後輩「そういうわけじゃ……いや、そうなのかもしれませんけど……」

先輩「……(ため息)。さっきも言ったけど、こっちとしてはもう途中で止めるとか無理だからな」

後輩「わ、わかってますよぉ……」

先輩「一応、優しくしてやるから。多少痛くても我慢しろよ」

後輩「はい、先輩。私の処女……、もらってください……」

先輩「じゃあ、いくぞ。痛かったら痛いって言えよ」

先輩「できる範囲で優しくしてやるから」

後輩「先輩っぽいセリフですねぇ……」クスッ

後輩「……お願いします。先輩」

後輩「痛……あう……くぅ……はぁ、ああ……」

後輩「あ、く……ぅ……は、はぁ、はぁ、ああ……」

先輩「(ようやく半分ってとこか)後輩、大丈夫か?」

後輩「はぁ……はぁ……大丈夫、と言いたいところ、ですけど……正直、聞きしに勝る痛さです……」

先輩「(ここまできたら一気にやったほうがよさそうだな)ちょっと痛くするけど我慢しろよ」ズンッ

後輩「~~~~~~~~~っ!!!」

先輩「……頑張ったな。入ったぞ」

後輩「あ、あは、はは……お、お騒がせしました……」

後輩「で、でももう……大丈夫……ですから」

先輩「泣きながら言われても、説得力無いっての」

先輩「(動かずに別のところを攻めてみるか)」クリッ

後輩「んっ……はふぅうっ……!」

後輩「あ、あの、先輩、いったい何を?」

先輩「いやまぁ、マッサージしたら多少は痛くなくなるかなーと思って」クリクリッ

後輩「ちょ、そこは感じすぎちゃ……ひゃ、ああっ!」ビクビクッ

後輩「んぁあっ……あああっ……はぁあっ……あっ、ああっ……ああんっ……」

先輩「(さて……だいぶ解れてきたか?)」

先輩「動いて、大丈夫か?」

後輩「た、多分……大丈夫です……」

先輩「じゃ、動くぞ」

後輩「っふあ……あっ、くっ……ふぁっ」

先輩「(さすがにまだ痛みはあるみたいだな。胸を揉んでみるか)」

後輩「んんっ! はあぁん……ああぁっ……はああぁ……んんっ……」

先輩「(やっぱり胸が感じるみたいだな。漏らす声にも痛み以外のものが混じってきた)」

先輩「後輩、もうちょっと速くして大丈夫か?」

後輩「……え? ……あ、はい。……動いてください……先輩」

後輩「ふあっ……んうっ……ああっ……ん……はぁ……っ」

後輩「や、ぁ、せ……せんぱい、私、へんですっ……痛いのに、だんだん気持ちいいのが強くなってきて……」

後輩「はぁっ、はぁっ……先輩……あっ、ああっ……先輩っ!」

後輩「あああっ、ああっ、あっ、あっ、あっ……うあっ……あああああぁぁぁぁぁぁっ!」

先輩「――――――っ」ドクン、ドクン、ドクンッ

後輩「はぁ……はぁ……熱い……ですぅ……」グッタリ

後輩「うー、まだ何かが股の間に挟まってるような気がします……」

先輩「しょうがないだろ。それはそーいうもんなんだから」

後輩「むぅー、でももうちょっと優しくしてくれてもいいじゃないですかぁー」

先輩「何言ってやがる。十分優しくしたっての。大体、言い出したのはそっちだろうが」

後輩「それはまぁ……そうですけど」

先輩「てかタクシーとか呼ばなくていいのか? お前の家まで結構あるだろ」

後輩「そうですねぇ。まぁでも歩いても1時間くらいですし、考え事しながら帰る分にはちょうどいいですよ」

先輩「そうか」

先輩「(てか冗談交じりであえて深く考えなかったけど、俺はこいつの処女を奪っちゃったんだよな)」

後輩「気にしなくてもいいですよ」

先輩「…………あ?」

後輩「だからさっきのことは気にしなくてもいいですって」

後輩「私だって先輩とらぶらぶ~になれるなんて思ってませんし」

後輩「それに私は先輩とこーゆーノリでやってるのが楽しいですし」

後輩「だから先輩、明日からはまたいつも通り、意地悪な先輩とそのイジメに耐える健気で可愛い後輩っていうことでひとつよろしくお願いします」

先輩「お、おい」

後輩「じゃあ、私は帰りこっちですから。お疲れ様でした」ペコリ

先輩「行っちまったし……」

先輩「(まぁ確かに、後輩の言う通りその方がお互いにとっていいとは思う)」

先輩「(でも……)」

先輩「ああくそ、気にするなって言われて気にしない人間なんていないっての」

その2

先輩「…………」カタカタ

後輩「せんぱ~い」

先輩「……なんだよ。朝っぱらから騒がしい奴だな」

後輩「実は私、今日誕生日なんですよ」

先輩「ふーん」

後輩「ふーん、って、なんなんですかその味気ないリアクションは! 可愛い後輩の誕生日ですよ! もうちょっとこう、祝ってあげるよーなこと言ってくださいよ!」

先輩「わー、後輩ちゃんおめでとー」

後輩「心がこもってなーい!」

先輩「贅沢なやつだなぁ」

先輩「……で、お前は何を要求してるんだ? 先に言っておくが、金は無いからな」

後輩「大丈夫です。ちゃんと解決策を持ってきました」

先輩「……解決策?」

後輩「はいっ!」

先輩「(祝われる側が解決策を持ってくるということ自体どうかと思うんだがなぁ)」

先輩「(まぁ、相手に要求があるならそれを聞いていた方がこっちが気を回す必要が無いか。無理難題だったらつっぱねればいいわけだし)」

先輩「一応聞くだけ聞いてやる」

後輩「じゃあ先輩、また私を抱いてくれませんか?」

先輩「ブフーッ!?」

後輩「おわっ、先輩汚いですよ」

先輩「誰のせいだっ! ああくそ、机の上がコーヒーまみれじゃねーか」

先輩「つーか、何言ってんだお前」

後輩「何って、そのまんまの意味ですけど。いーじゃないですか。1回も2回も同じですよ」

先輩「同じじゃねぇだろ」

後輩「なんなら高級レストランで食事ー、とかでもいいですけど」

先輩「それは俺がよくない」

後輩「もー、じゃあ、どうしろって言うんですか」

先輩「何故俺がキレられなきゃいけないんだ……?」

先輩「(てか祝わないっていう選択肢は無いのか?)」

先輩「(しかし、祝わないなら祝わないでいつまでもブーブー文句言われそうだし、祝うにしたってこっちの財政事情が苦しいというのも事実だし……)」

先輩「(くそぅ、こっちの気も知らないでニコニコと楽しそうに笑いやがって)」

後輩「? どうしました? 私の顔をじっと見つめて」

先輩「……(ため息)ああ、くそぅ……」

先輩「というわけで、ラブホテルへとやってきた」

後輩「ほえー、ここが噂のラブホテルですかー。冷蔵庫にビデオ、カラオケに……あ、先輩、ゲームまでありますよー」

先輩「ほら、さっさとやるぞ。時間無いんだからな」

後輩「むぅ、先輩、ムード無いですよー」

先輩「お前がムードとか言うな! お前がムードとか言うな!」

先輩「ったく……」

先輩「ほら、来いよ」ポンポン

後輩「……ホント先輩ってマイペースですねぇ」

先輩「まさかお前からそのセリフを吐かれるとは思わなかったな」

後輩「むぅー、先輩、私のこと馬鹿にしてますね?」

先輩「うん。してる」

後輩「むきー!」

後輩「まぁいいです」ボフッ

先輩「おいこらベッドに飛び乗るな。お前は子供か」

後輩「キスしてくれたら許してあげます」

先輩「……聞いてねぇし」

後輩「んー」

先輩「(……意地悪して鼻の頭でも舐めてやろうかな)」

先輩「(……まぁいいか)」

後輩「んっ……」

後輩「ちゅっ……ん……は、ぁ……んっ、ちゅっ、あ、んちゅ……は」

先輩「さすがに2回目だと慣れてきたみたいだな」

後輩「ん……はぁ……」

先輩「脱がすぞ」

先輩「……改めて見るとやっぱりデカいな」

後輩「この胸、小さい頃からコンプレックスだったんです。……大きくて不格好ですよね?」

先輩「昔は昔だろ。――俺は別に悪いとは思わないけどな」

後輩「よかったー。先輩が貧乳好きだったらどうしようかと思いましたよ」

先輩「……お前は俺を何だと思ってるんだ?」ムギュッ

後輩「ひあっ」

先輩「うーむ、しかしホントにけしからん乳だな」モミモミ

後輩「ふ……ああ……ダメ……すご、先ぱ……」

後輩「あっ、んっ……あん……あふ……はぁ、はぁ」

先輩「下も触るぞ」

後輩「あ、ちょ、先輩そっちは……!?」

先輩「――へぇ、もう濡れてるのか」

後輩「うぅ~……先輩だからですよぉ~……」

先輩「ったく、こんな染みだらけのグチョグチョにして。お前、帰りはどうする気なんだ?」

後輩「……え? あ、大丈夫です。ちゃんと代わり用意してますから」

先輩「……お前、やっぱり確信犯か」

先輩「まぁ今更そこに突っ込みを入れるのは止めよう。とりあえず直接触るけど、痛かったら痛いって言えよ」

後輩「あ、はい。……んっ、あ、んっ、あ、ああっ……は、ん……あ」

先輩「…………んー?」クチュクチュ

後輩「んうぅ、あ……はぁ……あん」

先輩「…………ふむ」

先輩「後輩」

後輩「へ? なんですか?」

先輩「お前、あの後何度か自分でここいじっただろ」

後輩「ふぇぇっ!? な、な、ななな何を突然そんな」

先輩「いや、2回目なのにやたら感度いいなーと思って。いじっただろ?」

後輩「ちょちょちょ、ちょーっと待ってください。先輩、なんでそんなこと確認する必要が――って、何がおかしいんですか? 先輩」

先輩「いや、否定しないあたり、正直だなぁって思ってな」

後輩「うあっ///」

先輩「やっぱり図星か。んじゃ、遠慮はいらないな」

後輩「え、えーと、先輩? 私、前座って結構大切だと思うんですけ――」

先輩「入れるぞー」ズンッ

後輩「んあああああぁっ!」

先輩「動くぞー」ズッチュズッチュ

後輩「ひゃっ! あっ! あんっ! そ、そんないきなりぃっ!?」

先輩「んー、でも別に痛くはないみたいだしなぁ」ズッチュズッチュ

後輩「んっ! あっ、あぁっ! は、ひっ! ん、あああっ!」

先輩「…………ふむ」ピタッ

後輩「あ、は……はぁ……は、ぁ……はぁ……せ、せんぱい?」

後輩「え……っと、ど、どうかしたんですか……?」

先輩「いや、冷静に考えたら処女卒業したばっかの後輩にちょっと無茶をしすぎたかと思ってな」

後輩「そ、そうですよ! あんないきなり入れて動いたりして!」

先輩「うんうん。お前の怒りももっともだ。だから反省した俺は動かないことにした」

後輩「…………へ?」

先輩「だから動かないことにした。お前が何か言うまで俺からは絶対動かない」

後輩「あ、あのー、先輩?」

先輩「…………」

後輩「せんぱーい……?」

先輩「…………」

【楽屋裏】
先輩「試しに地の文を使ってみようと思う」

後輩「へ? 何なんですか突然?」

先輩「色々思うところがあって。今後も続けるなら試行錯誤も必要かと思ってな」

後輩「いったい何のことかはわかりませんけど、それがメタ発言だってことはわかります」

先輩「まぁともあれ、次の書き込みは地の文入りだ」

後輩が戸惑った声で俺を呼ぶ。
だが俺は動かない。
こちらが動かないなら自分で動けばいいだけなのだが、ついこの前まで処女だった後輩にはそこまで考えが至らない。
身体が何を求めているのかは理解できているのに、それをどうすればいいのかがわからない。
とうとう我慢できなくなったのだろう。後輩は薄ら涙を浮かべぽつりと小さく声を漏らした。

後輩「……動いて……ください……」

先輩「…………」

後輩「先輩に……お任せしますから……もっと、動いてくださいよぉ……」ポロポロ

先輩「(ため息)……ふむ。ちょっと意地悪しすぎたな」

ぽろぽろと涙を流す後輩の頭に手を置き、なるべく優しく撫でてやる。
こちらを見つめる後輩に軽くキスをして、俺は安心させるように笑みを浮かべた。

先輩「ちゃんと気持ちよくしてやるよ」

後輩「んっ、んぅぅぅぅ……っ!」

奥まで押し入れると同時に、快楽による後輩の震えが伝わってくる。
やはり痛みは無いようだった。
それを確認して、俺は挿出を開始する。
ぎっ、ぎっ、とベッドが軋む。
後輩の身体が弓なりに跳ね上がる。
こちらの動きに合わせて、後輩が声を漏らす。

先輩「後輩、気持ちいいか?」

後輩「はい、あっ……んんっ……気持ち……いいですっ、先輩……っ」

後輩は十分に感じている。
俺はその腰を引き寄せ、さらに腰の動きを大きくした。

後輩「ああっ! せんぱ、それ、すごっ……あああっ!」

後輩も息を弾ませながら、昇ってくる快楽に誘われて腰を浮かし始めた。
むき出しの胸が激しく、たぷたぷと音が聞こえそうなくらいに弾む。
揺れる胸に手を伸ばし、やや強めに揉みしだくと、後輩は背を仰け反らせて甲高い声を上げた。

後輩「やぁっ……先輩……私、感じすぎ……きゃうっ」

後輩の身体が小さく痙攣した。
その刹那、後輩の蜜壺が、こちらを絞るように絞めてくる。

後輩「や、もう……私、イッちゃ……あ、ああああああっ!」

急激な締め付けに、俺も限界を迎える。
俺は慌てて膣内から発射直前の肉棒を引きずり出し――悪いかな、とは思ったが、後輩の顔に向け、白いものをシャワーして浴びさせた。

【楽屋裏】
先輩「というわけで地の文入りだったわけだが……」

後輩「どうしたんですか?」

先輩「面倒くさいな」

後輩「うわぁお、先輩ぶっちゃけすぎですよ!?」

先輩「というわけで次からまたセリフのみです」

後輩「もー、顔にかけるなんてひどすぎですよ」

先輩「だから悪かったって言ってるだろ」

先輩「つーかお前、前に『いつも通り、意地悪な先輩とそのイジメに耐える健気で可愛い後輩っていうことで』とか言ってなかったか?」

後輩「先輩は、イヤなんですか?」

先輩「……パートナーとそういう関係になって、仕事に影響が出るのがイヤなんだよ」

後輩「大丈夫ですよ。私は気にしませんから」

後輩「だってほら、たとえどんな関係になっても私にとって先輩は先輩ですし、先輩にとって私は私です。それはきっと変わりません」

先輩「…………」

後輩「いやまぁ、私自身何言ってるのかよくわかってないですけどねっ!」

後輩「だいたい今までずーっと先輩後輩でやってきたんですから、それが急に変わるなんてありえませんって」

後輩「まぁ、私としてはもう少ーし先輩がやさしくなってくれたりしたら最高なんですけどね」

先輩「…………はぁ」

後輩「あ、あの、私、何か変なこと言いましたかね?」

先輩「いや、お前はきっと、何があっても本当に変わらないんだろうなと思ってな」

後輩「それって褒めてくれてます?」

先輩「半々」

先輩「ま、今日はちょっと気分がいいし、お前の誕生日祝いってことで飲み屋で一杯おごってやるよ」

後輩「わ、ホントですか? 先輩愛してますー」

先輩「(とは言え)」

先輩「(こうやって腕にしがみついてくる後輩の重みを少しだけ心地いいと感じてしまう時点で、俺の方は変わってきてるってことなのかもしれないなぁ……)」

その3

先輩「…………はぁ」カポーン

後輩「せんぱーい」サブザブ

先輩「ぶっ!? お前なんでここにいるんだよ!? こっち男湯だぞ!?」

後輩「あれ? 先輩知らなかったんですか? ここの温泉って奥で繋がってるんですよ」

先輩「いや、そーゆー問題じゃなくてな」

後輩「大丈夫ですよ。こんな山奥の温泉、他にお客さんなんていないですって」

先輩「誰もそんなこと言ってんじゃねぇよ」

先輩「……で? いったい何のつもりなんだお前?」

後輩「いやほら、せっかくの温泉せっかくの混浴ですし、日ごろの感謝とお礼も兼ねて、先輩のお背中を流してさしあげようかと思いまして」

先輩「感謝とお礼なら仕事で返せ」

後輩「まぁまぁ、そう遠慮なさらずに」グイグイ

先輩「聞けよ」

後輩「はーい、先輩どーですかー? 痒いところとかあったら言ってくださいねー」ゴシゴシ

後輩「なんだったら、私に痒くなって欲しいところ、でもいいですよー。先輩に、掻かせてあ・げ・ま・す・からね♪」

先輩「…………」

後輩「むー、先輩、もうちょっとリアクションしてくださいよぉ~」

先輩「残念ながら、俺は一定水準以上のギャグじゃないとリアクションしないことにしてるから。修行して出直してこい。ついでに女湯に戻れ」

後輩「むむむっ。先輩がそういう態度取るっていうんなら、こっちにも考えがありますよっ。……えいっ!」ムニッ

先輩「……何やってんだお前」

後輩「え? いや、その……いわゆるソーププレイってやつですか?」

先輩「何故にお前が疑問形なんだ……?」

後輩「えっと、こんな感じ……かな?」ヌルヌル

後輩「んっ……んっ……」ヌルヌル

後輩「じゃあそろそろ前も……って、うわ、先輩、すごい硬くなってますよ」

先輩「……そりゃこの状況で軟らかいままだったらインポ以外のなにものでもないだろ」

後輩「ふっふっふー。私の技術もなかなかのものだったということですね」

先輩「技術というよりもスペックの方が原因だと思うけどな」

後輩「あ、そうだ。先輩、ちょっと試してみたいことがあるんですけど、いいですか?」

先輩「試してみたいこと?」

後輩「はい。えーっと、まずは先輩、ちょっと目をつぶってもらえませんか?」

先輩「……? まぁ、いいけど」

後輩「ちゃんと閉じましたー? 薄目開けたりしたらダメですからねー」

先輩「はいはい。何かするなら早くしろよ。さっさとしないと目開けるぞ」

後輩「あわわっ、ちょ、ちょっと、もう少し待ってください!」

後輩「えーっとえーっと、これでこうやって…………えいっ!」ムニュンッ

後輩「いいですよ。目を開けても」

後輩「あの……どうですか……?」

先輩「どこにツッコミ入れればいいか悩むところではあるな」

後輩「も、もうおっぱいに挿れてるじゃないですか」

先輩「誰が上手いこと言えと……」

後輩「……これ、パイズリっていうんですよね? 本で勉強したりはしたんですけど、私、こんなの初めてですから……気持ちよくなかったりしたら言ってくださいね」

後輩「ん……はぁ……どうですか、先輩……気持ち……いいですか?」ヌルッヌルッ

先輩「…………ふむ」

先輩「もうちょっと強く挟んでみてくれ」

後輩「んく……んっ……これくらい、ですか?」ヌリュッヌリュッ

後輩「あ、なんか先っぽからヌルヌルしたのが出てきましたよ」

先輩「いちいち報告するな。お前だって感じてきたら濡れるだろ。あれと同じだよ」

後輩「へ~、そーなんですか。ってことは、先輩もちゃんと感じてくれてるってことですね」

後輩「んっ、んっ、んっ……は、んっ……」ズチュッズチュッ

後輩「先輩の……こんなに、熱い……はぁ……あ、んんっ……」ズチュッズチュッ

先輩「後輩、ひょっとして感じてきてる?」

後輩「だって、先輩のが……まだ大きくなって……あふ……あは、ぁ……」ズチュッズチュッ

後輩「胸の奥から……んうっ……ゾクゾクってしたのがきて……ん、ふあぁ」ズチュッズチュッ

猿「…………」ジー

先輩「…………」

猿「…………」ジー

先輩「…………」

後輩「んっ、あっ、んぅっ……は、あっ……は、あっ……」ズチュッズチュッ

猿「…………」ジー

先輩「…………なぁ後輩」

後輩「は、ぁ……え? なんですか?」

先輩「めっちゃ猿が見てるんだけど」

後輩「へ? え? …………ええええええぇぇぇっ!?」

後輩「うわっ!? ホントにお猿さんがこんなに!?」

先輩「まぁ山奥の温泉だしなぁ」

後輩「あ、あれ? 先輩お風呂に戻っちゃうんですか?」

先輩「残念ながら俺は猿に見られて興奮するような特殊な性癖は持ってない」

先輩「ほら、お前もこっち来い。そんなそこにいつまでもいると風邪ひくぞ」

後輩「うぅー……せっかく勉強してきたのにぃ……」

先輩「というわけで湯船に戻ってきた」

後輩「お猿さんも温泉につかってますね」

先輩「猿も毛皮着てるくせに外は寒いんだろ」

後輩「そういえば先輩、女湯に戻れって言わないんですか?」

先輩「もう諦めた。それに誰か入ってきて困るのはお前だけだし」

後輩「うぐっ。でも私は戻りませんからねっ!」

先輩「勝手にしろよ」

先輩「…………ふぅ」カポーン

後輩「…………はぁ」カポーン

後輩「いいお湯ですねぇ」

先輩「そうだな。飯も美味かったし、こういうのを隠れ家的宿って言うんだろうな」

後輩「こんな素敵なお宿を見つけた後輩ちゃんに感謝感激雨あられですねっ」

先輩「その後輩ちゃんがナビを間違ったせいで数時間山の中を彷徨った結果だけどな」

後輩「あっ、先輩! お猿さんたちが毛づくろいしてますよっ!」

先輩「(話を逸らしたな)」

先輩「聞いた話だけど、あれって毛づくろいされる側に対してリラクゼーション効果があるらしいな」

後輩「へぇ~、そうなんですか。じゃあ、はいっ]ナデナデ

先輩「……なんだ?」

後輩「どうですか?」ナデナデ

先輩「目の前で揺れる2つの塊が目に毒だな」

後輩「そっちじゃなくて! 今先輩の頭を撫でてるわけですけど、リラックスできてますか?」

先輩「いや別に。だいたい、さっきのは猿についての話だろ」

後輩「そんなことないですよ。試しに先輩が私の頭を撫でてみてください」

先輩「…………はいはい」ナデナデ

後輩「はぁぁぁ~……」

先輩「…………」ナデナデ

後輩「ほぁぁぁ~…………」

先輩「…………」ナデナデ

後輩「ふぇぇぇ~…………」

先輩「(ちょっと面白いな)」

先輩「アホなことしてたらのぼせるところだった」

後輩「んく、んく、んく、んく――――っぷはああっ! この一杯のために生きてる、って感じですよね~~」

先輩「……平和な奴だな。言っとくけど、今お前が冷蔵庫から取り出して飲んだビールは経費じゃ落ちないからな」

後輩「えぇっ!?」

先輩「当たり前だろ。本来ならここの宿泊費だって自腹なんだぞ」

後輩「世知辛い世の中ですねぇ」

先輩「――で、案の定布団は1組しかないわけだ」

後輩「お約束ってやつですねっ」

先輩「アドベンチャーゲームなら選択肢が表示される場面だな。選択肢としては――」

1.後輩と一緒に寝る(エロ有り)
2.後輩と一緒に寝る(エロ無し)
3.新しく布団を持ってきてもらって別々に寝る
4.その他

先輩「ってとこか。どうしたもんかな」

先輩「……まぁ、こんな時間に女将さんを呼びつけるのも迷惑だしな」

後輩「あれっ? ってことは一緒に寝るんですか?」

先輩「しょうがないだろ。布団が1組しか無いんだし」

後輩「何か大きな力を感じますよね」

先輩「まったくだ」

後輩「えへへ……」ギュー

先輩「あんまりくっつくなよ、暑いだろ」

後輩「嫌です」ギュー

先輩「思いっきり胸が当たってるんだけど」

後輩「当ててるんですよ」ギュー

先輩「はぁ……」

後輩「あのー、先輩? 私、今かなり積極的にアタックしてると思うんですけど、ムラムラしたりしないんですか?」

先輩「残念ながら何か大きな力のせいでまったくしないな」

後輩「むうぅ~、何か大きな力めぇ~」

先輩「まぁ、そういうわけだからもう寝るぞ。明日もそれなりに早いんだからな」

後輩「はぁ~い」

先輩「…………」

後輩「…………」

先輩「…………」

後輩「…………」

先輩「…………」

後輩「……先輩、寝ちゃいましたか?」

先輩「…………寝てる」

後輩「起きてるじゃないですか」

先輩「……今寝るところだったんだよ。お前こそなんでいつまでも起きてるんだ」

後輩「えーっと……まぁ、何と言いますか……ちょっと懐かしくてですね」

先輩「懐かしい?」

後輩「はい。先輩は覚えてませんか? 私と先輩が出会ったばっかりの時、こんな風に一緒の布団で寝ましたよね?」

先輩「ああ……そんなこともあったけか」

後輩「実はあの時、緊張してほとんど眠れなかったんですよね」

先輩「へぇ、そうだったのか」

後輩「そりゃそうですよ。会ったばっかりの男の人と一緒の布団に入って、緊張しないわけないじゃないですか」

先輩「その割にはノリノリだった気がするんだけど」

後輩「まぁそれは深夜のハイテンションと言いますか」

先輩「お前はホントに今も昔も変わらないなぁ……」

後輩「いつまでも可愛いってことですか?」

先輩「成長してないって意味だよ」

後輩「ぶぅー……」

後輩「でも……本当に先輩には感謝してるんです。私がこうしてここにいられるのは先輩のおかげですから」

先輩「……随分と殊勝な物言いだな。それも深夜のハイテンションってやつか」

後輩「ええ。そうです」

後輩「だから……これから私が言うことも全部深夜のハイテンションってやつです」

後輩「あの時、私に手を差し伸べてくれてありがとうございます」

後輩「あの時、私を受け止めてくれてありがとうございます」

後輩「そして今も、私を支え続けてくれてありがとうございます」

後輩「本当に、本当に大好きです……先輩」

先輩「…………」

先輩「…………はぁ」

先輩「ったく……」ギュッ

後輩「は、はれ? せんぱ……い?」

先輩「お前はいらんことばっかり難しく考えすぎなんだよ」

先輩「いいか? 1度しか言わないからちゃんと聞けよ」

先輩「あの時、お前に手を差し伸ばしたのも」

先輩「あの時、お前を受け止めたのも」

先輩「今も、こうしてお前と一緒にいるのだって」

先輩「全部俺が好きでやってることなんだよ」

先輩「だからお前は細かいことなんて気にしないで、いつも通りに、能天気なお前でいればいいんだ」

後輩「……先輩」クスッ

後輩「…………今のも、深夜のハイテンションってやつですか?」

先輩「……そうだな。だからきっと金輪際こんなことを口にする機会は無いだろうな」

後輩「じゃあ、それが聞けた私は三国一の幸せ者ですね」

先輩「……それはさすがに言いすぎだろ」

後輩「言いすぎじゃないですよ~。だって私、今すごく幸せなんですから」

先輩「…………はいはい。じゃあ、いい加減そろそろ寝るぞ。何度も言ってるけど、明日もそれなりに早いんだからな」

後輩「そうですね。私も今ならぐっすり眠れそうですし」

先輩「そりゃよかった」

後輩「でも、最後にもう1回だけ。……大好きです、先輩」

後輩「……すやすや……」

先輩「…………」

後輩「……えへへへ~……もう食べれませんよぉ~……」

先輩「……寝言でホントにそんなこと言う人間がいるんだな。おいこら、朝だぞ起きろ」ベシッ

後輩「むにゃっ? ……あ、せんぱい……?」

先輩「さっさと起きて用意しろ。朝飯食ったらすぐに出発するぞ」

後輩「ん? ……あ、あれ? いつも通りの先輩?」

先輩「何寝ぼけてるんだ」

後輩「なんか昨日の夜、もっと先輩が優しくて、心繋げてみないなラブラブ展開があったような……」

先輩「なんだそれ。夢でも見たんじゃないのか?」

後輩「ゆめ……?」

先輩「夢」

後輩「……ですよねー。現実の先輩があんなに優しいわけないですもんねー……」

先輩「だからさっきから何言ってんだ。起きたんならさっさと準備しろよ。置いてくぞ」スタスタ

後輩「あわわわ、待ってくださいよぉ~」

先輩「あ、そうだ」クルリ

後輩「?」

先輩「おはよう、後輩」

後輩「あ、おはようございます、先輩っ」

その4

先輩「……はぁ、なんで休日にいきなり呼び出されてお前のミスの尻拭いをしなきゃいけないんだかな」

後輩「うぅ……すいません……」

先輩「謝るくらいならミスを減らせっての。今回はどうにかなったからいいものの、次回も上手くいくとは限らないんだぞ」

後輩「でもでも、きっとその時も先輩が一緒だから大丈夫ですよ」

先輩「お前なぁ……」ズビシッ

後輩「あ痛ぁ~~~」

先輩「ったく、毎回毎回俺をアテにするなっての。そんなんじゃいつまでたっても半人前のままだぞ。俺が居なくなったらどうする気なんだ」

後輩「え? 先輩居なくなっちゃうんですか!?」

先輩「いやまぁ今のところそういう予定は無いけど」

後輩「あぁ~、よかった。もう、びっくりさせないでくださいよ」

先輩「…………」

先輩「(いまいち反省の色が見えない。ちょっと甘やかせすぎてるのかもしれないな)」

先輩「(反省を促すためにちょっと苛めてみるか)」

先輩「(となるとまずはどういう方向性で苛めるかを決めないとな。選択肢としては……)」

1.エロい方向性で苛める
2.エロくない方向性で苛める
3.その他

先輩「(ってところか。さて、どうしたもんかな)」

先輩「(ここでエロに走るのもワンパターンか)」

先輩「(とはいえ、エロくない方向性で苛めるとなると、どんな感じにしたものか……)」

?「…………ん?」

先輩「(うーむ……)」

?「…………」スタスタ

先輩「(いっそここはシンプルに……)」

?「おい、男っ」バシッ

先輩「痛ってぇ!? 何すんだ!? って…………げ」

?「人の顔見て、げ、とは随分なリアクションだな。久しぶりに会ったんだからもっと嬉しそうな反応しろよ」

先輩「会った人間にもよるだろ。……てかなんでお前がここにいるんだよ」

?「仕事の関係で戻ってきたんだ」

?「ま、私としては男がまだこの街に残ってたことの方が驚きだがな」

先輩「……根無し草な誰かさんと違って俺はコロコロ住む場所を変えたりできないんだよ」

?「ふーん。そうかい」ニヤニヤ

後輩「あ、あのー、先輩? この人は?」

先輩「ああ、そういえば後輩は初対面か。えーっとこいつは俺の古い知り合いで女っていうんだ」

後輩「女さん……ですか」

女「や。よろしく」

女「ま、とりあえずどこか飲み屋にでも入ろう。お互い積もる話もあるだろうしな」

先輩「俺は別に無いんだが」

女「代金は私持ちでいいぞ」

先輩「じゃあ行こう」

後輩「……先輩」

女「お兄さん、とりあえず生中3つ。あとたこわさとキュウリの1本漬けとから揚げ」

女「後輩ちゃんも好きなの頼んでいいよ」

後輩「えーっと、じゃあ自家製だし巻き卵を」

先輩「刺身の5点盛り」

女「……お前は相変わらず遠慮しないな」

先輩「お前相手に遠慮したってしょうがないだろ」

女「違いない」クスクス

女「さて、乾杯も済んだところで改めて自己紹介といこうか」

女「男のことはお互い知ってるから、まずは私からだな」

女「名前は女。何年か前にこの街に住んでたことがある。で、そのあと1度引っ越して、ついこの前戻ってきた」

女「男とは前に居た時からの付き合いだな」

後輩「あの……女さんは先輩とはどういう関係なんですか?」

女「元カノ」

先輩「違う」

女「なんだ。童貞ささげた相手に対して随分と冷たいじゃないか」

先輩「人が寝てる間に勝手に奪っておいて何言ってやがる」

女「しょうがないだろ。ムラムラしたんだから」

先輩「ムラムラしたからって勝手に人を襲うなよ。痴女か」

女「お前がずっと一緒に住んでたのに手を出してこないからだろ。ヘタレか」

先輩「うるさい黙れ」

後輩「ど、どうてい……? 一緒に住んで……? え?」

先輩「ほら見ろ。お前がアホなこと言うから後輩が混乱してるじゃねーか」

先輩「まぁ、詳しく話すと長くなるから要点だけまとめるとだな」

先輩「こいつが玄関先で行き倒れてたから保護した。以上」

女「うん。間違ってないな」

後輩「行き倒れ……ですか?」

先輩「3か月家賃を滞納してたらアパートから追い出されたんだっけか」

女「甘いな。半年だ」

先輩「そこでドヤ顔になる意味が分からない」

女「でまぁ、なんだかんだで住む場所が無い私は男のところに厄介になることになったと」

先輩「半分脅迫みたいな感じだったけどな」

女「こんな美人と同棲できるんだからいいじゃないか」

先輩「まぁ、家事の分担はそれなりにメリットがあったな」

女「男は料理ができないからな」

先輩「お前は掃除ができないけどな」

女「ともあれ、私と男の関係についてはこんなところでいいかな?」

後輩「えっと……まぁ、なんとなく状況はわかったような気がします」

女「細かいことはまた飲みながら話すとして、じゃ、次は後輩ちゃんの番だ」

後輩「あ、はい。名前は後輩っていいます。しばらく前に先輩にすごいお世話になって、今は同じ会社に勤めてます」

女「なるほど。つまり男の今カノか」

後輩「あ、そうです」

男「違うだろ」

後輩「ぶー、先輩ったら人の処女奪っておいて冷たいですよぉ」

男「あれはお前の方から誘ってきたんだろーが」

女「ふーん」ニヤニヤ

先輩「……なんだよ」

女「いや、別に」

女「ところで今日は休日だが、2人は仕事だったのか?」

後輩「あ、えーっと、それはですね……」

先輩「こいつがちょっとポカしてな。その関係で休日出勤だ」

後輩「あう……」

女「なるほど。後輩ちゃんはドジっ娘か」

先輩「悪い。ちょっとトイレ」

女「ヌきに行くなら手伝ってやろうか?」

先輩「黙れ酔っ払い」

女「なんだよー。まだまだ酔ってないっての」

先輩「はいはい。ったく、あんまり周りに迷惑かけるんじゃなねーぞ」

女「さて、じゃあ男もいなくなったことだし、ここはひとつガールズトークとしゃれ込もうじゃないか」

後輩「がーるずとーく……ですか?」

女「そう。男の前では話しにくいこともあるだろ?」

女「性の話とか性の話とか性の話とか。そういったことに人生経験豊富な私が答えて上げようじゃないか」

後輩「全部性の話じゃないですか……」

女「まぁ、それ以外の話でも構わないけどな」

後輩「えっと……じゃあ、ちょっとだけ相談、いいですか?」

女「お、何々? 性の話?」

後輩「あ、すいません。そっちじゃなくて……えっと……今回の件なんですけど……」

女「ふむ」

女「今回の件というと、さっき話に出た仕事のミスのことか」

後輩「はい。そうです」

後輩「今回の件もそうなんですけど、私、普段からミスばっかりで、先輩にも迷惑かけっぱなしで……」

後輩「女さんに会う前だって、俺が居なくなったらどうする気なんだ、とか言われちゃいましたし……」

女「まぁ、男のことだから愛想を尽かして見捨てるなんてことはないだろうけど」

女「それでも仕事上のミスを減らす努力はした方がいいだろうな。後輩ちゃんだっていつまでも半人前だって言われたくはないだろ?」

後輩「うぅ……はい。でもどうすればいいのか……」

女「そうだなぁ……まぁ、単純にミスを減らすなら確認を怠らないことだろうな」

後輩「でもでも、私だってちゃんと確認はしてますよ?」

女「それでもミスが出るんなら確認が足りないってことだろうさ」

後輩「うぐっ……」

女「ひとつアドバイスをするなら、確認する前にちょっと状況を変えた方がいいんじゃないかってことだな」

後輩「状況を変える?」

女「たとえば書類だったらパソコンで入力した後、1度印刷してから確認するとか、ちょっと休憩してから確認するとか」

女「同じ環境で作業をしてると、ちょっとしたミスを見落とすことが多くなってくるからな」

女「後輩ちゃんの場合はそんな感じのうっかりミスが多そうだし、確認作業をしっかりするように習慣付ければミス自体も大分減るんじゃないかな」

後輩「ほぉ~、なるほどぉ~」

女「とまぁ、そうやって少しずつでもミスを無くしていくようにすれば、男だって後輩ちゃんのことを見直すんじゃないかな」

後輩「そ、そうですかねっ」

女「それは後輩ちゃんの頑張り次第」

後輩「はい! 私頑張ります!」

先輩「……何を頑張るって?」

女「おう男、随分と遅かったじゃないか。やっぱりヌいてきたのか?」ニヤニヤ

先輩「ちげーよ。なんか誰かがトイレをゲロまみれにしたらしくてな、しょうがないから外のコンビニまで行ってきたんだよ」

女「そりゃ災難だったな」

先輩「まったくだ」

先輩「で、それはともかく何話してたんだよ? なんか俺がいない間に随分と仲良くなったみたいだけど」

女「それを聞くのは野暮ってもんだろ。なぁ後輩ちゃん」

後輩「そうです。先輩には関係無いことなんです。ねぇ女さん」

先輩「……まぁ、俺の悪口とかじゃなきゃ別にいいけどな」

女「ん? じゃあ次は私と暮らしてた頃の男の話でもしておくか?」

後輩「あ、私それすごい聞きたいです!」

男「だからやめろっての!」

後輩「Zzz……Zzz……うぅ~ん……もう食べれませんよぉ~……」

先輩「また言ってる……。こいつの夢は食い物関係ばっかりか?」

女「なんだ。後輩ちゃんは寝ちゃったのか」

先輩「誰かさんに合わせて飲んでたからな。そりゃ酔い潰れもするだろ」

女「なんだまるで人をウワバミみたいに」

先輩「実際そうだろ。すぐ酔うくせにどれだけ飲んでも酔い潰れないところとかまんまじゃねーか」

女「それに関してはお前も似たようなもんだろ」

先輩「俺は顔に出ないだけでお前ほど強くはねーよ」

先輩「で、どうする? もうそろそろ出るか?」

女「そうだな。じゃあ、締めに1品頼んでから出るとするか」

女「お兄さーん、梅茶漬け2つー」

女「しかし、しばらく会わない内にお前も随分変わったな」

先輩「なんだよ。老けたとでも言いたいのか?」

女「それもあるがそうじゃない」

先輩「どっちだよ」

女「ま、色々と変わってことだ。昔のお前は他人に対してもっと無関心だったからな」

先輩「無関心だったら家の前で行き倒れてる身元不明な女を家に入れたりしないと思うがな」

女「あれはほら、私に一目惚れしたからだろ」

先輩「絶対違う」

女「つれない奴だなー。ま、自覚があるにしろ無いにしろ、お前は変わったんだと思うよ」

先輩「そういうもんかね」

女「この私が言ってるんだから間違いないだろ」

女「でもまぁ、そのお前を変えたのがおそらく後輩ちゃんだっていうのはちょっと嫉妬しちゃうところだけどな」

先輩「…………」

先輩「…………はぁ」

女「なんだよ?」

先輩「お前は俺が変わったって言うよな?」

女「そうだな。それは間違いない」

先輩「俺としては別に変わったつもりはないし、それが後輩のせいだとも思わない」

先輩「それでも俺が変わったっていうんなら」

先輩「きっと、変わるきっかけを作ったのは間違いなくお前だろうな」

女「…………。随分と殊勝なことを言うもんだな」

先輩「言っただろ。顔に出ないだけで酔ってるって」

女「そうか」

先輩「そうだよ」

後輩「Zzz……Zzz……うぅ~ん……デザートは別腹ですよぉ……」

先輩「夢の中でどんだけ食ってんだ……?」

後輩「Zzz……Zzz……ふあ……ん……あ、あれ? 先輩?」

先輩「おう、起きたか」

後輩「あれ? ここは……? 女さんは……?」

先輩「女ならもう帰った。で、俺は眠ったお前を背負って帰ってる」

後輩「あわわわっ、す、すいませんっ」

先輩「いいから大人しくしてろ。どうせ降りてもまっすぐ歩けないだろ」

後輩「あう……すいません……」

先輩「ったく、あいつに付き合って飲んだりするからだ」

後輩「…………」

先輩「…………」

後輩「…………先輩」

先輩「ん?」

後輩「女さんっていい人ですよね」

先輩「……………………そうか?」

後輩「なんなんですか今の間は」

先輩「いや、”いい人”ではないだろ。あいつは」

後輩「いい人ですよー。今日だって相談に乗ってもらいましたし」

先輩「相談、ねぇ……」

後輩「先輩が好きになっちゃうのもわかる気がします」

先輩「おいこら」

後輩「美人ですしね。女さん」

先輩「待て待て」

先輩「さっきの話を聞いてなかったのか? 俺は行き倒れてたあいつを保護しただけだ」

後輩「でも同棲してたんですよね?」

先輩「あいつが出ていくまでな」

後輩「セックスもしたんですよね?」

先輩「あいつが襲ってきたんだけどな」

後輩「むー……」

先輩「なんだよ」

後輩「納得いきません」

先輩「何がだよ?」

後輩「先輩と女さんって付き合ってたんじゃないんですか?」

先輩「別に付き合ってたわけじゃないな」

後輩「なんでですか?」

先輩「いや、なんでって言われても」

後輩「一緒に暮らしててセックスもしてて、でも恋人同士じゃないなんておかしいじゃないですか」

先輩「別におかしいってほどでもないだろ」

後輩「おかしいですよ」

先輩「なんでだよ」

後輩「うぅ~……」ポロポロ

先輩「…………なんで泣くんだよ」

後輩「だってだってぇ……」ポロポロ

先輩「ああもう……ホント酔っ払いはタチ悪ぃなぁ……」

後輩「うぅ~……」ポロポロ

先輩「…………はぁ」

先輩「つーか、恋人同士かどうかってそんなに重要なことなのか?」

後輩「え?」

先輩「確かにあいつとは同棲してたし、セックスもした」

先輩「でも俺たちの関係は恋人同士なんて甘ったるいもんじゃない。せいぜい家主と同居人ってとこだ」

後輩「……どうして……」

先輩「どうしてだろうな。俺もあいつもそれが自然なものだと思ってた。それが普通だったんだ」

先輩「でもそれは後輩だって同じだろう?」

後輩「…………え?」

先輩「前にお前が言ったよな。『いつも通り、意地悪な先輩とそのイジメに耐える健気で可愛い後輩』って」

後輩「あっ……」

先輩「それと同じだよ。俺もあいつもそういう関係であり続けることを選んだんだ」

後輩「…………」

後輩「……でも女さんは……」

先輩「ま、あいつがどうだったのか正確なところはわからないけどな」

先輩「ともあれ、俺たちの関係はあいつが出ていくまで変わらなかった」

後輩「…………先輩は」

先輩「……ん?」

後輩「先輩は、それでよかったんですか……?」

先輩「……俺は……」

先輩「……どうなんだろうな。正直よくわからない」

後輩「…………」

先輩「……結局、俺にとってあいつは――」

後輩「…………先輩」

先輩「……あ?」

後輩「……気持ち、悪い……です……」

先輩「はぁ? ……ってまさか!? ちょっと待て! 今降ろすから!」

後輩「うぁ、せんぱ、ちょっ……そんな、揺らしたら……うぷっ」

先輩「あ、おい、もうちょっと我慢しろって――」

後輩「うえぇぇぇぇぇぇぇ~~~」

先輩「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

先輩「…………」カタカタ

先輩「…………」カタカタ

後輩「あのー、先輩」

先輩「なんですかゲロ子さん」

後輩「うぐっ。昨日のことについてはちゃんと謝ったじゃないですかぁ……」

先輩「冗談だよ。で、なんだ?」

後輩「書類を作ったんでチェックしていただきたいんですけど……」

先輩「はいはい。…………ふむ。ま、これでいいだろ。珍しくミスがなかったな」

後輩「ちゃんと確認しましたからねっ」ドヤァ

先輩「それが普通なんだけどな……。まぁ、ミスがないのはいいことだ」

上司「男君、後輩ちゃん、ちょっといいかい?」

先輩・後輩「「はい」」

先輩「なんだ? 特に呼び出されるようなことをした記憶はないんだけどな」ヒソヒソ

後輩「私だってありませんよぉ……」ヒソヒソ

先輩「でもまぁ、呼ばれた以上は行くしかないな」

後輩「ですね」

先輩「でもなんか嫌な予感がするんだよなぁ……」

上司「というわけで、今日からここで働くことになった女君だ」

女「女です。よろしくお願いします」

先輩「………………orz」

後輩「……うわぁ」

上司「? 後輩ちゃん、どうして男君は『なんで世の中ってのは悪い予感ばっかり当たるんだ』的な顔をしてるのかな?」

後輩「えーっと、まぁ、色々とありまして……」

上司「まぁいいけど。女君は入社したてでわからないことも多いだろうから、男君と後輩ちゃんが色々と教えてあげてくれ」

先輩「…………一応確認なんですが、他の人には任せられないんですか?」

上司「他に人手がないのはわかってるだろ?」

先輩「……ま、そうですね」

上司「じゃあ、後は任せた」

女「ふぅ。やはり上司の前というのは多少緊張するもんだな」

先輩「……どういうつもりだ?」

女「ん? どういうつもりって何がだ?」

先輩「なんでお前がここに入社してくるんだよ?」

女「なんでって言われてもな。正直偶然としか言いようがないんだが」

女「簡単に説明すると、出張で来てたさっきの上司さんと飲み屋で意気投合してな」

女「でまぁ、ちょうどそのとき仕事を探してるって話をしたら、じゃあこの会社で働かないかって誘われたわけだ」

先輩「…………あの狸親父め」

女「ま、そんなわけだから男も後輩ちゃんもこれからよろしく」

女「あ、いや、違うな」コホン

女「――よろしくお願いしますね。先・輩♪」

小話

【ハロウィーンの話:後輩】
後輩「トリック オア トリート!」

先輩「……何やってんだお前?」

後輩「あれ? 先輩知らないんですか? 今日はハロウィーンっていってですね」

先輩「それは知ってる。俺が言いたいのは仕事中に何やってんだってことだ」

後輩「いいじゃないですか。ちょっとした息抜きってやつですよ」

先輩「……ま、いいけどな。で、お菓子かイタズラか、と」

後輩「はいっ!」

先輩「残念ながらお菓子は持ってないな」

後輩「じゃあイタズラですねっ」

先輩「…………ふむ」ゴソゴソ

後輩「?」

先輩「お、あったあった」カブリ

先輩「トリック オア トリート?」

後輩「うっ……」

先輩「さて後輩、お菓子は?」

後輩「……な、ないです」

先輩「じゃあイタズラだな」

先輩「でもまぁ、順番はそっちが先だったんだし、お前からイタズラしてきていいぞ。その後で俺もイタズラするから」

後輩「え……それだと……」

先輩「…………」ニコニコ

後輩「せ、先輩、笑顔が怖いですよぉ……」

【ハロウィーンの話:女】
女「トリック オア トリート?」

先輩「おらよ」ポイッ

女「む。なんだお菓子を用意してるなんてつまらないヤツだな」

先輩「昼間に後輩が同じことやってきたからな。ひょっとしたらと思って用意しといた」

女「二番煎じになったか。じゃあしょうがないな」

女「ふむ。となるとせっかく用意したこれも無駄になったな」ドサッ

先輩「……なんだその紙袋?」

女「イタズラ用の玩具」

先輩「なんかバイブやらギグボールやらその他諸々SMグッズらしきものが見えるんだが」

女「使う機会がなくなって残念だ」

先輩「そんなもん使ってもらう機会あってたまるか!」

女「……っと、待てよ? そういえば後輩ちゃんはお菓子を用意してないんだったな」

先輩「そうだな」

女「ちょっと言ってくる」

先輩「行動早いなおい!?」

先輩「あっという間に出て行ったな。…………次会った時に後輩が妙な性癖に目覚めてなけりゃいいんだが」

【バレンタインデーの話:後輩】
後輩「先輩先輩、今日は何の日か知ってますか?」

先輩「……煮干しの日?」

後輩「違いますよ! いやそれも合ってますけど、でもそれ以外にも重要なイベントがありますよね!?」

先輩「はいはい。聖ヴァレンティヌス処刑記念日だろ」

後輩「なんでそんなひねくれた視点なんですか……」

後輩「まぁともあれ、今日はバレンタインデーですよ! というわけで、はいっ!」

先輩「…………? チューブ入りのチョコレート? なんだこれ?」

後輩「それで……はいっ!」

先輩「なぜ胸元をはだける?」

後輩「どうぞっ」

先輩「…………まさか、これで『私がチョコレートです』とでも言うつもりか?」

後輩「はいっ」

先輩「……。馬鹿じゃねーの?」

後輩「あれぇ――? 先輩、なんかリアクション間違ってませんか?」

先輩「いや、これが普通だろ」

後輩「女さんから『これやれば男はイチコロだ』って言われたんですけど」

先輩「……あいつの言うことを真に受けるなよ」

後輩「でも女さんも前にやったって」

先輩「いいからもう帰れ」

【バレンタインデーの話:女】
女「というわけでバレンタインデーだな」

先輩「知ってる。てかお前、後輩に妙なこと吹き込むなよ」

女「お、ってことは後輩ちゃんアレをやったのか。流石だな」

先輩「流石だな、じゃねーよ」

女「まぁいいじゃないか。で、その後どうした? 美味しく据え膳いただいたのか?」

先輩「いろいろ疲れたんで帰らせた」

女「ヘタレめ」

先輩「うるせえ」

女「ま、ともあれせっかくだから私もチョコを持ってきてやったぞ」

先輩「すでに嫌な予感しかしないんだが」

女「失礼な奴だな。ほら」

先輩「……見た感じ普通のチョコだな」

女「ガラナチョコだ」

先輩「おいこら」

女「間違った。ガーナチョコだ」

先輩「1文字違うだけでえらい違いだな……」

女「ちなみに手作りだぞ」

先輩「……食べても大丈夫なんだろうな?」

女「安心しろ。妙なものは入ってない」

先輩「ふーん」ヒョイパク

女「入ってるのは合法的な精力剤くらいだ」

先輩「ぶはっ!?」

女「おいおい、食べ物を粗末にすると罰が当たるぞ」

先輩「お前がそれを言うな!」

女「ん? 私は別に食べ物を粗末にしたりはしないぞ」ヒョイパク

先輩「あっ」

女「なんだ。結構上手くできてるじゃないか」モグモグ

先輩「……一応確認するけど、本当に食べて大丈夫なのかそれ?」

女「妙なものは入ってないって言っただろ」

先輩「精力剤が入ってる時点で十分アウトだろ」

女「ワガママな奴だな。なんなら口移しで食べさせてやろうか?」

先輩「いらねーよ」ヒョイパク

女「ふむ。文句を言いつつちゃんと食べるんだな」

先輩「俺だって食い物を粗末にするような真似はしたくないんでね」モグモグ

女「ふふっ。で、どうだ? お味の方は」

先輩「不本意ながら普通に美味い。これでいらんものが混入してなければ最高なんだがな」

女「お返しは身体で返してくれればいいぞ」

先輩「お前はホントにぶれないなぁ……」

女「チ○コにホワイトチョコかけてチョコバナナとかやればいいんじゃないか?」

先輩「絶対嫌だ」

女「まぁなんにせよホワイトデーには期待してるからな」

先輩「……はいはい。ちゃんとお返しはさせてもらいますよ」

女「なんなら後輩ちゃんも呼んで3Pでも――」

先輩「用が済んだらさっさと帰れ」

【暇を持て余した休日の話:女】
女「おーい、男ー。セックスしようぜー」

先輩「帰れっ!」バタンッ

先輩「……ったく、この時期は頭がおかしいヤツが増えて困る」

女「なんだなんだ。せっかく会いに来た知り合いを玄関先で追い返すなんて失礼な奴だな」

先輩「なんで入ってきてんだよ……」

女「前に作った合鍵があったからな」

先輩「で、お前は何しに来たんだよ。こんな朝っぱらから」

女「何しにって暇だから遊びに来たんだよ」

先輩「残念だが俺は積みゲーを消化するので忙しい」

女「つまり暇ってことじゃないか」

先輩「外に出る予定がないってだけでそれなりにやることはあるんだよ」

女「出不精なところは変わってないな」

先輩「……出不精なのはお互い様だろ。他に行くとこないのかよ」

女「特にないな。だからまぁ、ここに来たわけだが」

先輩「……はぁ。居座るのは勝手だけど、ここにだって別に面白いものはないぞ」

女「だからベッドの上でできる面白いことをだな」

先輩「暇ならその辺にある漫画でも読んでろ」

先輩「…………」カチャカチャ

女「…………」ペラッ

先輩「…………」カチャカチャ

女「…………」ペラッ

先輩「…………」カチャカチャ

女「男ー、この本の続きはー?」

先輩「そっちの本棚にあるだろ」

女「ああ、あっちか」

先輩「…………」カチャカチャ

女「…………」ペラッ

先輩「…………」カチャカチャ

女「…………」ペラッ

先輩「…………」カチャカチャ

女「おーい、男ー、続きー」

先輩「ん? ああ、それ最新刊だ」

女「なんだこれで終わりか。せっかくいいところだったのに」

先輩「ん? ちょっと待てよ? 確かそれって新しいのが今日が発売日だったような……」

女「マジか」

先輩「やっぱりそうみたいだな。ま、今度来る時までに買っとくよ」

女「何言ってんだ。今から買いに行くぞ」

先輩「…………はぁ?」

女「ちょうど昼にもいい時間だしな。漫画買ってから外で飯にしよう」

先輩「マジか」

女「大マジだ」

女「ふむ。いい天気だな。絶好の散歩日和だ」

先輩「面倒臭ぇなぁ」

女「まったく、こんな美人と一緒に歩いてるんだからもっと嬉しそうな顔したらどうだ?」

先輩「はいはい……」

女「なんなら腕でも組むか?」

先輩「……勘弁してくれ」

女「――というわけで無事に最新刊を手に入れたわけだが」

女「次は昼飯だな。男は何か食べたいものあるか?」

先輩「俺は別にファミレスとかでいいんだがな」

女「ファミレスなんていつでも行けるだろ。せっかく外出してるんだからもっと別の――」

先輩「って言われてもなぁ……」

女「そういえば私がこっちにいたころによく行ってたラーメン屋があっただろ。あそこってまだやってるのか?」

先輩「そういえば最近行ってなかったな。潰れたって話は聞いてないけど」

女「よし、決まりだな。じゃあ早速あそこに行こう」

女「こんちわー」

店主「いらっしゃーい。って、おや、女ちゃんじゃないか」

女「や。親父さん久しぶり。元気そうで何よりだ」

店主「ホント久しぶりだな。いつ戻ってきたんだい?」

女「しばらく前に。で、ちょっと親父さんの作るラーメンが食べたくなってね」

店主「ははっ。嬉しいこと言ってくれるね。さぁ、ここに座ってくれ。おらおら、手前らは奥に詰めやがれ」

先輩「客をおざなりに扱うなよ……」

店主「なんだ男、お前もいたのか」

先輩「……相変わらずだけど、この対応の差はどうにかならないのかね」

店主「はいよ。ラーメンとチャーシューメンおまち」

女「ありがと」

先輩「おいこらおっさん」

店主「なんだよ」

先輩「なんで俺が頼んだチャーシューメンより女が頼んだラーメンの方が肉が多いんだよ?」

店主「男が細けぇこと気にしてんじゃねぇよ」

女「そうだぞ男。別にいいじゃないかラーメンよりチャーシューメンの方が肉が多くったって」

先輩「チャーシューメンのアイデンティティーが崩壊するわ」

※上の女のセリフ間違ってますね。正確には

女「そうだぞ男。別にいいじゃないかラーメンの方がチャーシューメンより肉が多くったって」

になります。すいません。

女「いやぁ、食った食った。結局ギョーザまでサービスしてくれたからな。いい親父さんだ」

先輩「そりゃお前だけだろ。俺もお前と同じくらい通ってるけどそんなサービス受けたことないぞ」

女「男は愛想が悪いからなぁ」

先輩「あのおっさんが女好きなだけだろ」

女「ははっ。じゃあ恩返しに今度デートでもしてやるかな」

先輩「居酒屋デートか?」

女「そうそう。飲み放題食い放題でな」

先輩「色気も何もないな」

女「違いない」

女「さて、腹もくちくなったし、これからどうする? せっかくだしちょっとぶらぶらしていくか?」

先輩「……個人的にはさっさと帰りたいんだが」

女「よしじゃあラブホテルにでも行くか」

先輩「いやもうホント帰らせてくれ」

女「冗談だよ。んじゃま、とりあえず夕食の材料でも買ってから帰ろうぜ」

先輩「……お前はいつまで居座る気なんだよ」

女「というわけでスーパーにやってきた」

女「男、カート取ってきてくれ」

先輩「はいはい」

女「ところで何か夕飯のリクエストはあるか?」

先輩「んー、久しぶりに鍋が食べたいな。1人だとまずやらないし」

女「鍋か。そういえば私もしばらく食べてないな。じゃあそれでいくか」

女「さて、鍋と言っても色んな種類があるわけだが」

先輩「水炊きがちゃんこでいいんじゃないか」

女「しかしここにビーフシチュー鍋という面白げな鍋の素が」

先輩「そんな白菜に合わなさそうな鍋は嫌だ」

女「肉、野菜、豆腐、キノコ……あと何かリクエストは?」

先輩「こんなもんでいいんじゃないか? 買いすぎて材料が余っても処理できないし」

女「じゃああとは酒だな」

先輩「お前、酒飲んで帰りだどうする気なんだよ?」

女「あわよくば男のところに泊まろうかと」

先輩「タクシー呼べ」

女「よーし買った買った。あとはさっさと帰って冷蔵庫でビールを冷やさなきゃだな」

先輩「結局がっつり酒買いやがって……本気で泊まる気なら金取るぞ」

女「男の場合は身体で払えばいいから問題ないな」

先輩「大問題だコノヤロウ」

女「ただいまー」

先輩「……いつからここはお前の家になった」

女「もはや第2の故郷と言っても過言ではないな」

先輩「勝手に故郷に認定するな」

女「まぁ細かいことはさておき、とりあえず買ってきたものを冷蔵庫に入れといてくれ」

先輩「……細かくはないんだがなぁ」

先輩「…………」カチャカチャ

女「…………」ペラッ

先輩「…………」カチャカチャ

女「…………」ペラッ

先輩「…………」カチャカチャ

女「よーし、読み終わったぁー。んじゃ、そろそろ鍋の準備を始めるかな」パタン

女「私は材料を用意するから、男は鍋とコンロを頼む」

先輩「あいよ」

先輩「よっこいしょ。久しぶり過ぎて鍋を出すのも一苦労だな」

女「ご苦労さん。具材の準備もできたからさっそく始めるとするか」

先輩「結局何鍋にしたんだ?」

女「男のリクエストに応えて水炊きにした」

先輩「妙な鍋じゃなくてほっとしたよ」

女「一応例の鍋の素も買ってあるんだが」

先輩「それはしまっておけ」

鍋 グツグツ

女「んじゃ、かんぱーい」

先輩「はいはい。かんぱい」

女「んくっ、んくっ、んくっ、んくっ――――ぷはぁっ! いやぁ、一仕事終えた後のビールは最高だな!」

先輩「お前今日は何も仕事してないだろ」

女「何言ってるんだ。外出して夕食まで作ったんだから十分働いただろ」

先輩「それで働いたってんなら普段のお前はどんだけなんだ」

女「基本的に休日はずっと家でダラダラしていたい」

先輩「ずっとダラダラってとんだダメ人間だな」

女「男だって人のこと言えないだろ。私が来なかったら今日はずっと引き籠ってたくせに」

先輩「……ま、人間外出しなくても生きていけるしな」

女「そういうところはお互いに変わらないよな」

先輩「ホントにな」

鍋 グツグツ

女「鍋ってさ」

先輩「ん?」

女「何をもってして『鍋』ってことになるんだ?」

先輩「……は?」

女「だからさ、今私たちがつついてるこの鍋は具材として肉とか野菜とか豆腐とかキノコとかが入ってるわけだろ」

先輩「そうだな」

女「じゃあそこから具材を抜いていって最低何が残ってたら『鍋』ってことになるんだと思ってな」

先輩「なるほど。言わんとしてることはわかった」

女「というわけで、男はどう思う?」

先輩「とりあえず個人的に白菜は単品でもいけると思う」

女「まぁ、定番だな」

先輩「あとは肉系は割とそれだけでもいけるだろ。それ以外だとキノコとか……豆腐?」

女「それだと湯豆腐になるな」

先輩「確かに。じゃあ、お前は何が入ってたら『鍋』だと思うんだよ?」

女「カニ」

先輩「カニ……か」

女「カニだな」

先輩「まぁ、わからんでもない」

女「だろ。鍋と言ったらやっぱりカニだって。カニカニ」

先輩「……やたらカニをプッシュするな」

女「というわけで次はカニ鍋だな」

先輩「おいこら」

女「いいじゃん、次の給料日にがっつりカニ買って鍋やろうぜ」

先輩「お前、それが言いたくてこの話題振ったな」

女「ばれたか」

先輩「……ったく、そんなにカニが食いたきゃ自分で買って食えばいいだろ」

女「何言ってんだ。2人で食うから美味いんだろ」

先輩「…………」

女「お、なんだ照れてるのか?」

先輩「……いや、どうせ経済的な理由でだろうなと思ってた」

女「まぁ確かに他人の金で食べる飯は最高だが」

先輩「最悪だな」

女「それとは別にして、やっぱり鍋ってのは大人数でやるもんだろ」

先輩「……ま、そうだな」

女「だからさ、今度は後輩ちゃんや上司さんも誘ってみんなでわいわい鍋しようぜ」

先輩「……上司も呼ぶのかよ」

女「しょうがないだろ。私も男も友達少ないんだし。それに――」

先輩「それに?」

女「あわよくば材料代を経費で落としてくれるかもしれないだろ」

先輩「打算的だな」

鍋 カラッポ

女「いやぁ食った食った。オラもう腹ぁいっぱいだぁ」

先輩「誰だよ」

女「まぁ冗談はともかく、本気で満腹だな」

先輩「なんだかんだで雑炊まで全部平らげたからな。とりあえず鍋は水溜めておけばいいか?」

女「だな。洗い物は後でやろう」ゴロン

先輩「食ってすぐ横になるなよ」

女「あ、ダメだなんか眠くなってきた」

先輩「おいこら」

女「まぁあれだ。人間食欲が満たされたら残るは性欲と睡眠欲くらいなもんだろ」

先輩「だからってここで寝るな」

女「お、なんだ。ベッドまで行けば眠らせてくれるのか?」

先輩「……酒買った時点でもう帰らせるのは諦めてるっての」

女「ふむ。しかしベッドに行ってしまうと睡眠欲より性欲の方が強くなる可能性がある」

先輩「お前は本当に面倒な奴だな」

女「というわけでベッドまでやってきた、っと」

先輩「おい、寝るなら上着くらい脱げ。皺になるぞ」

女「はいはい」

先輩「……誰も下着姿になれとは言ってないんだが」

女「お前が脱げって言ったんじゃないか」

女「ところでここって例の選択肢が出る場面じゃないのか?」

1.セックスする
2.セックスする
3.セックスする

女「みたいな感じで」

先輩「エロ一択かよ」

女「むぅ、じゃあ男的にはどんな選択肢になるんだよ?」

先輩「そうだなぁ……」

1.セックスする(セリフのみ)
2.セックスする(地の文あり)
3.寝る(エロ無し)

先輩「ってとこじゃないか?」

女「お前の選択肢だって半分以上エロじゃないか」

先輩「実際はエロありかエロ無しの2択みたいなもんだろ」

女「ふむ。どうやら何か大きな力もエロ展開を望んでるみたいだぞ」

先輩「……はぁ。しょうがないな」

女「まぁ、たまには息抜きにエロい展開ってのもいいんじゃないか?」

先輩「エロ展開はエロ展開で面倒くさいんだけどなぁ……」

先輩「まぁ、食後の腹ごなしに体動かすのもいいか」

そう言って、俺は女をベッドに押し倒した。
押し倒された側の女はというと、特に抵抗をするわけでもなくこちらを見上げてニヤニヤと笑みを浮かべている。

女「ふふっ、珍しく積極的じゃないか」

先輩「俺だってたまにはそういう気分になる時だってあるんだよ」

女「はいはい。そういうことにしておこうじゃないか」

ベッドの上、下着姿の女と唇を重ねる。

女「…………んっ」

吐息が近い。
鼻から、たまに口から漏れる他者の息を間近に感じるのは、慣れていない人間にすれば奇妙な感覚だろう。
唇を合わせるのも、手を繋いだり、頭を撫でたりするのとは比較にならないほど異質である。
しかしすでに何度も経験済みである人間にとってみればそれは別に異質でも何でもなく、故に俺は深く深く女と唇を重ね合う。

女「ん、んむ……ん、んちゅ、ふ……んんっ……ふ……は、ぁ……」

吸い付くように唇を重ね、その隙間から舌を突き入れては口腔で絡め合う。
途中、小休止のために唇を離すと、俺と女の間で唾液が糸を引いた。

女「ふふ、キスも随分と上手くなったじゃないか」

先輩「誰かさんのおかげでな」

ぶっきらぼうに言って、再び女と唇を重ねる。

女「ん……キスだけでいいのか?」

先輩「まさか」

キスをしながら、女の胸へと手を伸ばす。
客観的に見て普通より大きい部類に入るそれは、こちらが指に力を入れると温もりと柔らかさ、そして同時に心地よい弾力を返してくる。

先輩「直接触るぞ」

女「別にいちいち断る必要なんてないだろ」

先輩「一応だよ」

先輩「随分と感じてるみたいだな」

女「そりゃ私も最近はご無沙汰だったからな。それに――」

先輩「…………っ」

不意に、下半身に刺激。
視線を向けると、女が俺の股間に手を伸ばしていた。

女「お前の方も随分と苦しそうじゃないか」

楽しげに言って、女は慣れた手つきで硬くなったこちらのモノを取り出す。

女「ふむふむ。久しぶりだが元気そうで何よりだ」

そそり立った俺のモノを見て、満足そうに女が言った。
暖かな手がこちらのモノを包み、ゆっくりと上下に擦る。
与えられる刺激に肉棒が跳ね、先端から先走りを滲ませた。

女「相変わらずこっちは素直で可愛いな」

くすくすと笑いながら、女はその部分に口付けし、ちろちろと舌を触れさせる。

女「ふふ。その調子で我慢してくれよ」

女は舌を絡めつつ、ゆっくりと前後に抽挿を開始した。
じゅぶっ、じゅぶっ、と唾液と先走りとが混ざった液体が音を立てる。
肉茎に絡む舌、先端に当たる喉の感触、根本を滑る指、それらの刺激に下腹にじわじわと痺れるような感覚が広がっていく。

女「んっ……んふぅ……んむっ、んっく……んんっ……」

口唇愛撫は徐々に強く深いものへと変化する。
ストロークが大きくなり、挿入時には先端が喉の奥の粘膜に当たる。
喉の奥の粘膜に先端を擦りつけ、唇は怒張の根本をきゅっと締め付ける。

女「んちゅ、ふ、んぅ……ぴちゃ、じゅっ……じゅぅぅぅっ」

息を吸う代わりに、こちらのものを吸い取ろうとする口内。
爆発寸前まで追い込まれた怒張が、女の口の中でびくんびくんと脈打つ。

先輩「っ……ヤバ……出……」

女「だからダメだって」

がぶり。

先輩「痛ってぇっ!?」

噛みつきやがった!

先輩「いきなり何しやがるっ!?」

軽く涙目。
痛みのせいか、沸き上がっていた射精感が急速に遠のいていく。

女「どうせイクんなら、こっちで……だろ?」

そう言って、女が自らの指でその入口を開いて見せる。
蜜に濡れそぼったそこが、くぱぁと開き、ピンク色の秘肉を視界に晒した。
こちらへの奉仕で興奮していたのか、大きく開かれた花唇の間から透明な愛液がトロトロと溢れ出しているのが俺の位置からでもよく見えた。

先輩「じゃあ、入れるな」

割れ目にそって先端を撫でつけ、ゆっくりと膣内に入れていく。

女「ん……男のが、入って……っ」

一度肉棒を引き抜くと、カリに押された愛液がどろっと出てきた。膣はひくひくと動き、こちらをひたすら待ち望んでいる。

女「んんっ!」

もう一度押し込む。
膣内で肉棒が往復するたびに、女は甘ったるい嬌声を吐き出した。
同時に肉壺がキュッと締まり、棹を根本から絞り上げる。襞が幾重にも折り重なって、硬く張り詰めた怒張を扱いていく。

揺れる身体。
突き出すリズムに合わせるように息を吐く女。

女「あ、んふっ、あ、んぁっ……!」

荒い息遣いと、耳の奥で鳴る心拍。
女の口が何かを求めるように動く。俺は求められるままに女と唇を重ねた。

女「んっ、んっ……あっ……んあっ」

くちゅくちゅと音を立て、俺と女の舌が絡まり合う。
口の端から漏れた唾液がぽたぽたとシーツにシミを作っていく。

抽挿に角度をつけて変化を持たせると、くびれた腰が跳ね、女の口から甘い喘ぎが漏れる。膣口が締まるたびに膣内全体が収縮し、奥まで刺さり込んだ肉茎全てが擦り立てられる。
熱い肉の壁に何度も自分のものを擦りつけ、こちらも限界が迫ってきた。

先輩「……スパートかけるぞ」

女の腰をつかみ、今までよりも強く腰を打ちつける。
腰と腰がぶつかり合い、こつん、と先端に何かが当たる感触。
先端が子宮口を叩くたびに、女の背は反り返り、身体が小刻みに跳ね上がる。
腿に力が入り膣内がびくりと収縮する。
女の胎内が熱くうねり、精液を絞り出そうとするかのように締め上げてくる。

女「あ、あ、ああっ! はうっ、んっうぅぅ……あああああぁぁぁー!!」

抽挿に角度をつけて変化を持たせると、くびれた腰が跳ね、女の口から甘い喘ぎが漏れる。膣口が締まるたびに膣内全体が収縮し、奥まで刺さり込んだ肉茎全てが擦り立てられる。
一際甲高い叫び声と共に、女の身体がビクビクと痙攣し始めた。
その細波のような動きと強烈な締め付けの中、俺も絶頂に向けて上り詰めていく。

先輩「う、くっ……あああっ!!」

下半身が爆ぜるような快感に包まれ、俺は女の中に大量の精液を解き放った。
どくんどくんと脈打つ怒張が、女の膣奥に向けて白濁液を吐き出していく。

しまった。最初の一文消し忘れた。

女「あ、はぁっ……男の、熱い……」

女は、余韻を楽しむかのように目を細めつつその全てを受け止めて。

女「はぁ……はぁ……ふふ、随分と出したもんだな」

汗に濡れた髪をかき上げ、大きく息を吐く。その顔には満足げな笑み。
まぁ、ともあれ満足させることは出来たようだと俺もほっと息をつく。
――と。

女「さてと」

女は扇情的な舌遣いで、自身の唇を舐めた。
そしてその唇は、いやらしく弧を描く。

女「それじゃあ、第2回戦といこうか」

先輩「…………はい?」

あっけらかんと言い放たれた女のセリフに、思わず俺の口から間の抜けた声が漏れる。
しかし女は俺のモノを自分の中に納めたまま、ニコニコニコニコ。

先輩「えーっと、一応確認なんだが、満足できなかったのか?」

女「いやいや、満足はしたさ。だから……おかわりっ!」

笑みを浮かべたままそう言って、自ら腰を動かし始める女。
……やっぱり無理にでも帰らせた方が良かったのかもしれない。
後悔先に立たず、今更ながらそんなことを考えつつ、俺は溜息を吐き出した。

【暇を持て余した休日の話:後輩】
後輩「こんにちわー。可愛い後輩ちゃんはいかがですかー?」

先輩「……結構です」バタン

先輩「……ったく、この時期は頭がおかしいヤツが多くて困る」

インターホン ピンポーン ピンポーン ピポピポピポピポピポピポピポピポピンポーン

先輩「うるせぇよっ!」

後輩「もー、先輩ったらいきなり追い返すなんてひどいですよ」

先輩「知るか。なんで休日までお前の面倒見なきゃいけないんだ。俺は休みの日はダラダラしてたいんだよ」

後輩「そんなこと言って、先輩ってばお休みの日は面倒くさいからって食事もろくに食べないじゃないですか」

先輩「食ってるっての。カロリーメイト的なものを」

後輩「それじゃ食事とは言えないですよ」

先輩「つってもなぁ、弁当買うにも外出しなきゃいけないだろ。面倒くさいじゃん」

後輩「ふっふっふ」

先輩「……なんだよ?」

後輩「先輩がそう言うことは百も承知です。だから今日は私が材料を買ってきました」

先輩「ほう」

後輩「ご飯は私が作ってあげますから、中に入れてください」

先輩「……ちなみにメニューは?」

後輩「八宝菜とチャーハンです」

先輩「入っていいぞ」

後輩「わーい。しつれいしまーす」

女「おや、後輩ちゃんじゃないか」

後輩「え?」

後輩「な、なんで女さんがここにいるんですか!?」

先輩「は?」

女「なんでって、暇だったから遊びに来ただけなんだけど」

後輩「前回女さんの話だったから、今回は私のターンなんじゃないんですか!?」

先輩「……お前は何を言ってるんだ」

後輩「だってだってずるいじゃないですか。私はいきなり追い返されたのに」

女「私は合鍵持ってるからな」

後輩「ずーるーいーでーすぅー!」

先輩「うるさいなぁ……」

先輩「ったく、お前ら2人とも居座るのは勝手だがもうちょっと静かに――っと?」

女「携帯電話が鳴ってるな。ほら」

先輩「……ん? 上司からだな。はい、もしもし?」

後輩「お休みの日に上司さんから電話って珍しいですね」

女「そうだなぁ。ちなみに後輩ちゃんに心当たりは?」

後輩「な、ないですよぉ」

先輩「はい、はい。……はぁ? なんでそれを俺が……はぁ、まぁ確かにそうですけど……」

女「なんか雲行きが怪しくなってきたみたいだな」

後輩「ですねぇ」

先輩「はぁ……はぁ……はいはい。わかりました。わかりましたよ。行けばいいんでしょ行けば」

女「お? なんだ出かけるのか?」

先輩「まぁな。ったく、なんで休日まで仕事しなきゃいけないんだか……」

先輩「ってなわけで俺はこれから出なきゃいけないんだが」

女「私はここの本読み終わるまでは帰らないぞ」

先輩「だろうと思ったよ」

後輩「あ、あの……先輩」

先輩「ん?」

後輩「今回の件って、ひょっとしてまた私が原因だったりします……?」

先輩「あ? ああ、いや、今回のはどちらかというと俺の関係だな。お得意様からのお呼び出しだ」

後輩「お得意様?」

先輩「会社としてもお世話になってる上客なんだがな。たまーにこうやって妙な無茶振りがある」

女「ちなみに性別は?」

先輩「元男」

女「なるほど」

後輩「何がなるほどなんですか?」

女「まぁ、男にもいろいろあるってことさ」

先輩「んじゃ、行ってくる」

女「いってらー」

先輩「後輩も居座るのはいいけど遅くなる前に出て行けよ」

後輩「あのー先輩、やっぱり私も一緒に行った方が……」

先輩「いいっての。もし何かあったら連絡入れるから、そこの女が余計なことしないように見張っといてくれ」

女「なんだなんだ。随分と信頼されてないな」

先輩「日頃の行いだろ」

後輩「えっと、じゃあ先輩、お気をつけて」

先輩「はいはい」



先輩「ただいまー……っと、さすがに誰もいないな」

先輩「ったく、女のやつはまた読んだ本片付けずに帰りやがって。後輩も飯作ってから帰ったみたいだな」

先輩「でもまぁ、飯よりも今は眠い……」

寝室に入ると、ベッドの上に後輩がいた。
しかも何故か下着の上にYシャツ1枚という姿。

先輩「………………」

なんだか色々とツッコミ所がある気がするが、俺はノーリアクションのまま、ふらりと後輩の隣に倒れ込む。
そしてそのまま目を閉じて――

後輩「――って、こんな格好の女の子がベッドにいるっていうのになんで横でマジ寝しようとしてるんですかぁ――!」

先輩「……なんでって、疲れてるからに決まってんだろうが」

後輩「それにしたって今のリアクションはあんまりじゃないですかぁ。普通、ベッドにこういう格好した女の子が居たらもっとですねぇ……」

後輩「だいたい、地の文が入ったってことはここからエッチなパートに入るんじゃないんですか?」

先輩「誰が決めたんだよそんなこと」

後輩「そんなぁぁぁ~~……」ガックリ

先輩「…………ふむ。そうだな、じゃあちょっと自分でしてみろよ」

後輩「へ? 自分で、って……?」

先輩「まぁ、要するにオナニーしろってこと。それ見て俺が興奮したらそのまま本番、ってのでどうだ?」

後輩「え? え? ……えええええぇぇぇぇ――――っ!?」

後輩「あの、先輩、見えてます……よね?」

先輩「うん。丸見え」

後輩「うあっ」

正直にきっぱりと言うと、後輩の顔が恥辱で赤く染まる。
ちなみにその後輩はYシャツの前のボタンを外し、膝を立てた足をこちらに向けて開いた格好である。
当然下着は丸見えで、確かにやってる当人としてはそれなりに恥ずかしいかもしれない。

先輩「ほらほら、恥ずかしがってないでさっさと始めろよ。じゃないと寝ちゃうぞ」

後輩「うぅー、わかりましたよぉ……」

唇を尖らせて言う後輩。
しかしどうやら観念したらしく、目を閉じて、自らの手で乳房を撫で始めた。
華奢な手の細い指が、その胸に埋まるように食い込む。

後輩「ん……」

膨らみを掌で持ち上げ、下から上へと撫で擦るように動かしていく。
しかし自分から見せているという行為が恥辱心を煽っているせいか、その動きはなんともぎこちない。

先輩「おいおい、もうちょっと真面目にやれよ」

後輩「あぅ……真面目にって言われましてもぉ……」

もじもじと恥辱に顔を赤くする後輩。
しかし俺が視線で促してやると、先ほどよりは真面目に、胸を愛撫し始めた。

後輩「ん……ぁ……んく……あ……」

下着越しの胸が歪む。後輩の口から漏れる吐息が熱を帯びていく。

先輩「ところで後輩はいつも服の上からするのか?」

後輩「え、いえ、その…………直接……です」

先輩「だったら服脱がなきゃな」

後輩「うぅ~……」

俺にそう指摘され、後輩は自らの胸を覆う下着に手を伸ばす。
ホックの外れるぱちん、という音と同時に、2つの膨らみが零れるように姿を見せた。
下着を外してもほとんど型くずれしない白い肌。
その先端では小さな桃色の突起がつんと上を向き、大きさだけでなく形の良さも際立たせている。

先輩「さて、準備が出来たら再開再開」

後輩「ううぅ……先輩、なんか楽しんでませんか……?」

先輩「そりゃそれが目的だからな。ほら、お前も楽しませるだけじゃなくてちゃんとやって俺を興奮させろよ。胸ももっと強く、あと乳首とかも刺激して。自分を虐めるんだ」

後輩「う……はい……」

頷き、再び自分の胸へと手を伸ばす後輩。
右手の人差し指、中指、小指は左胸を揉みしだき、そして左手の人差し指はおずおずと乳首の周囲を這い回る。

後輩「ふ……は、あ……んんっ……」

漏れる声にも少しずつ甘い声が混じってきた。

後輩「ん……ん……ぁ……ん……」

後輩「んぅ……ぁ……は、ああ……ん……っ」

だんだんと後輩の息が乱れていく。
いい感じに快感のボルテージが上がってきたようだ。

先輩「…………ふむ」

先輩「後輩、お前は今、何をしてる? ちょっと説明してみろ」

後輩「え……? そ、それは……先輩の前で……その、あの……自分で……えーっと」

先輩「具体的に言えよ。お前は今、何をしてる?」

もう1度、さっきより強い口調で、命令するように言い含める。
すると後輩は観念したのかおずおずと、

後輩「お、おなにー……です……」

顔を恥辱で赤く染めて、小さな声でそう言った。

先輩「それで? 今何をどうしてる?」

後輩「ん……胸……を、揉んで、ます……」

先輩「それで?」

後輩「乳首を摘むと……んっ、あっ、あぁっ……気持ちよくて」

言いながら、きゅっと乳首を摘む。ぴくんと後輩の身体が震える。
充血した乳首はピンと尖り、後輩の興奮具合を如実に表していた。

先輩「そんな後輩はそろそろ胸だけじゃ物足りなくなってきたんじゃないのか?」

俺の言葉に、後輩の身体がぴくりと反応した。

先輩「ほら、遠慮せずに下も触ってみろよ」

後輩の左手が、ゆっくりと、しかし躊躇うことなく下半身を覆う下着へと伸びる。

後輩「んぅ……っ」

すでにシミの滲んだその部分が微かな水音を立てる。
後輩は指先で割れ目のある部分を弄り、遠慮がちに上下に擦り上げていく。

後輩「んんっ……んっ……んっ……あ、あぁ……んくっ」

身体が弾み、全身をぶるりと震わせて、後輩が甘い声を上げる。

先輩「そっちも直接触りたくなってきたんじゃないか?」

俺がそう言うと、後輩はちらりとこちらを見て、やがておずおずと腰を少しだけ浮かせて、その細い足から下着を抜き取った。
濡れた下着が床の上に落ち、露わになったそこが、俺の眼前に晒された。
先ほどまでの愛撫に花唇は赤く充血し、透明な液体をトロトロと溢れさせている。

後輩「あんまりじっと見ないでくださいよぉ~……」

先輩「でもそこはそう言ってないみたいだけどな」

俺はイスから腰を浮かせ、後輩が座るベッドの側に移動。

後輩「ふぇっ……?」

戸惑いの声を上げる後輩を無視し、伸ばした指をその股間に這わせた。
くちゅっ、と粘っこい音。

後輩「んうっ!」

先輩「ほらな。クリトリスもこんなに尖らせて、しかも奥からはどんどん溢れてきてるぞ」

溢れた愛液を指で掬い、後輩の前にちらつかせる。

先輩「このヌルヌルしたのは何なんだろうな?」

言いながら、再び淫裂を擦る。

後輩「それ……はっ……あっ、あっ、んんっ」

先輩「ほら、ちゃんと言えよ。ここから溢れてるのは、何だ?」

後輩「はぁっ……あっ……それは……わ、わたしの……愛液……ですぅ……」

意地悪く囁く言葉に、後輩は身体を震わせて応じる。
それがこちらの囁きに対する抵抗によるものなのか、それとも恥辱を受け入れた歓喜の震えなのかは解らない。
しかし、俺の言葉が後輩の興奮を後押ししているのは間違いないようだった。
後輩の反応に満足した俺は、ベッドから離れて再びイスへと腰を下ろす。

後輩「あっ…………」

そんな俺の態度に、後輩は物足りなさそうな顔でこちらに視線を向けてきたが、

先輩「ほら、こっち見てないで続けろよ」

こちらが手を出す気がないことを察したのだろう。自らの手で愛撫を再開した。

ちゅく、と小さく粘ついた音を立てて、後輩の指が胎内に呑み込まれていく。

後輩「んぅ……く、はぁ……」

1本の指が膣内から出たり入ったりを繰り返すたび、くちっ、くちゅっ、と淫らな水音が響き、俺の耳へと届いてくる。
濡れた唇からは熱い吐息が漏れ、指が蠢くたびに小さな肩が震える。
上気した肌にはうっすらと汗の光沢が浮かび、怪しい光沢を放つ。

後輩「はふぅん、やっ……ふあぁっ! ひぅっ!」

単調だった動きも次第に、激しく複雑なものになっていく。

先輩「もっと。もっと激しく、奥まで指を入れて、ぐるぐる掻き回してみろよ」

後輩「ふぁ、あ、ああぁ、そ、そんな……ひぅぅ、う、ああ、あああああ」

口の周りから涎を垂らしながらも、俺の言うことに忠実に、秘裂に突き入れた指で胎内を掻き回し始める。

後輩「んあっ、ああっ、先輩っ、せ、せんぱ……んうぅぅっ」

快楽に耐えられなくなったのか、後輩が背中からベッドに倒れ込んだ。
足をこちらに向けて開いたままなので、指が胎内を掻き回す様がよく見える。

後輩「んんっ! あはぁああっ!」

より強い快楽を求めているのか、愛液に濡れた手が再び胸へと伸びる。
ゴムまりを握り潰すように強く胸を揉みしだき、2本の指で硬くなった突起を摘んできゅっと捻り上げる。
やはり胸が感じるのか、後輩は艶やかな声を上げ、小刻みに身体を震わせる。

後輩「やっ、あっ、ああっ! ひ、ああっ!」

ぽたぽたと滴り落ちる愛液が、シーツにいくつもの染みを作っていく。
留まることを知らない指は、強烈な抽挿で自らの陰唇を貫き、膣奥を突き上げる。
指はいつの間にか2本に増え、ぐちゅぐちゅという淫らな音を室内に響かせていた。

後輩「ん、ああっ……あっ、あっ、ああ……先輩……先輩……っ」

熱に浮かれたように後輩が何度も俺の名を呼ぶ。
すでに小さな絶頂は何度も迎えているのだろう。
それでも秘裂をかき混ぜる指の動きは止まらない。
何度も腰を震わせ、何度も背を仰け反らせ、何度も何度も俺の名を呼ぶ。

先輩「後輩」

後輩「あ……先輩……わ、私、もう……んうっ……」

先輩「ああ。ちゃんと最後まで見ておいてやる」

その身体が、大きく弓なりに仰け反った。

後輩「あ、あ、ああっ! はうっ、んっうぅぅ……あああああぁぁぁー!!」

甲高い声を上げ、後輩が絶頂へと昇り詰める。

後輩「あ……は……ああ……はぁ……はぁ……」

ベッドの上で荒い息を吐く後輩を、俺は笑みを浮かべたまま見つめ続けていた。

先輩「…………さてと」スック

後輩「はぁ……はぁ……あ、先輩? ひょっとして私の痴態で興奮しちゃってこれから本番とかいう展開になっちゃうんですか?」

先輩「…………眠い」パタリ

後輩「え? あれ? 先輩……?」

先輩「……残念ながら現在の俺は性欲よりも睡眠欲の方が勝ってるようだ」

後輩「ええええええぇぇぇぇ!? そんなぁ!?」

後輩「あんな恥ずかしい思いまでしてお預けっなんてあんまりじゃないですかぁ!」

先輩「いいじゃんお前も楽しんでたみたいだし」

後輩「そういう問題じゃないですよぉ!」

後輩「だってだってずるいじゃないですか! 前回女さんは先輩とたっぷり楽しんだっていうのに、なんで私は自分で慰めて終わりなんですかぁ!」

先輩「なんでそれをお前が知ってるんだよ」

後輩「今日、女さんから聞きました」

先輩「あのヤロウ……」

後輩「というわけで先輩、ちゃんと私の相手もしてくださいよぉ」

先輩「…………ふむ」

先輩「じゃあ、今回はちょっと無理だから、次の話でお前とのエロパートをやるってのでどうだ?」

後輩「え? 本当ですか?」

先輩「おう。ちなみに選択肢はこんな感じで」

1.アナル開発編
2.野外露出調教編
3.媚薬狂乱編
4.触手凌辱編

後輩「ロクなの無いじゃないですかぁ!」

先輩「贅沢な奴だな。じゃあ特別にもう1つ追加してやるよ」

5.純愛御奉仕編

先輩「後の結果は神のみぞ知るってやつだな」

先輩「というわけで集計の結果、3と5が4票ずつで同率ということになってしまった」

後輩「やっぱり世界は私と先輩のラブラブな展開を求めてるんですよっ」

先輩「同じ票数で媚薬プレイも求められてるみたいだけどな」

後輩「いっそ純愛媚薬編とかどうですか?」

先輩「なんだその無茶振り」

先輩「……よし、こうなったらもう1度選択肢だ」

1.媚薬プレイ
2.純愛御奉仕プレイ
3.合体させる(純愛媚薬プレイ)
4.両方別々にやる

先輩「さて、どうなることやら」

後輩「圧倒的支持率で3になりましたね」

先輩「言っといてなんだけど純愛媚薬プレイってどんなんだろうなぁ……?」

後輩「ちなみに普通の媚薬プレイだとどんな展開になる予定だったんですか?」

先輩「媚薬使った後で手足を拘束して、電マとかピンクローターとか使っていい感じに正気を失うまで苛める予定だったな」

後輩「……それが選ばれなくて心底ほっとしてます」

先輩「ふーむ、しかし純愛で媚薬か……。まぁ、何か大きな力がそういう方向に働いている以上、従うしかないな」

後輩「というわけで次から純愛媚薬編ですよっ」

【純愛媚薬編:後輩】
先輩「後輩、媚薬って知ってるか?」

後輩「びやく? って、赤マムシとかバイアグラとかそういうやつですか?」

先輩「それは精力剤だろ。媚薬っていうのは、もちろんそういう効果もあるが、どちらかといえば使用者を興奮――いわゆるエロい気分にさせる薬のことだよ」

後輩「へぇー、そうなんですか」

先輩「――で、それがここにある」

後輩「小瓶に入った怪しげな粉にしか見えないですね」

先輩「俺の知り合いの由緒正しいシャーマンが作ったやつだから品質は折紙付きだぞ」

後輩「……職業シャーマンっていう時点で十分胡散臭いんですけど」

先輩「職業差別はいかんな」

先輩「ちなみにこれ、税関の目を盗んでまで送ってもらったんだぞ」

後輩「……先輩も本当にそういうところには労力を惜しみませんよね」

先輩「褒め言葉として受け取っておこう。というわけで後輩、せっかくの俺の労力を無駄にさせないためにもちょっとこれを飲んでみないか」

後輩「えー、いやですよ」

先輩「なんだつまらないヤツだな」

後輩「だってものすごく怪しいじゃないですかそれ」

先輩「まぁ、そう言うだろうと思って、すでにさっき奢ってやったジュースに混ぜておいたんだけどな」

後輩「なっ!? 珍しく先輩が優しいと思ったらそんな企みがあったなんて!?」

先輩「で、どうよ後輩。そろそろ効果時間なはずなんだが」

後輩「う……ぁ……な、なんだかホントに身体が熱く……」

先輩「お、効いてきたみたいだな」

ぺたん、と日奈美が座り込む。
もじもじと太股を擦り合わせ、身体の中に生まれた感覚に戸惑っているようだ。

先輩「さすが由緒正しいシャーマン製の一品。効果は抜群だな」

後輩「はぁ……はぁ……せ、先輩……わ、わたし、もう……」

とうとう我慢できなくなったのか、潤んだ瞳でこちらを見上げる後輩。
その様子を見て、俺は内心で「ふむ」と頷いた。
よくエロマンガやエロ小説でクスリネタが使われるが、なるほど、確かにこれは便利だ。
薬を使っただけでシチュエーションが成立してしまうのだから、そりゃ鉄板ネタになるのも頷ける。

後輩「はぁ……はぁ……先輩……先輩ぃ……」

先輩「まぁ、たまにはこういう展開もいいか」

誰ともなしに呟いて、俺は後輩を押し倒した。

後輩「んぅ……っ」

スカートの内側に指を這わせると、すっかりびしょびしょに濡れている。
絞れば愛液が滴りそうなくらいに濡れた布はすでに下着としての機能を果たしておらず、その下にある秘所の複雑な形状を浮かび上がらせていた。

先輩「何もしてないのに大洪水だな」

恥辱を煽るようにそう言って、浮き上がった秘裂の形に沿って指を滑らせる。

後輩「んうっ!? あああっ!?」

ただ触れただけだというのに、後輩の身体がびくびくと震える。

先輩「おいおい、まだちょっと触っただけだぞ」

後輩「だ、だって先輩、これおかしいですよぉ……ひゃあんっ!?」

俺は指を少しだけ、下着ごと秘裂に沈めると、今度は上下に動きを変えた。

後輩「あ……先輩の、指、擦れて……んうっ!」

後輩の中から湧いてくる蜜が、どんどんと下着を汚していく。

先輩「もう下着も意味が無いな」

そう言って、後輩の下着に手をかけた。
そのままするりと脚から抜いて、愛液を吸ってべたべちゃになった下着を脇に置く。

後輩「うぅ……先輩、恥ずかしいですぅ……」

むき出しになった後輩のそこは何もしていないのにぱっくりと口を開き、トロトロととめどなく愛液を溢れさせていた。

先輩「これだけ濡れてれば前座も必要ないな」

俺は怒張を握り締めると、その先端を後輩の秘部に押し当てた。
限界まで勃起した怒張が、花弁を大きく押し広げ、中の蜜を溢れさせる。
どろりと粘性を増した愛液が接合部から零れ、シーツに染みを作っていく。

後輩「ん……あ、うぁ……あ、あああああっ!?」

挿入している途中で、後輩がビクビクと身体を震わせた。一拍置いて、「はぁっ、はぁっ」という熱い吐息が聞こえてくる。
まだ半分程度しか入れていないのに軽く達してしまったらしい。

先輩「おいおい、いくらなんでも早すぎじゃないか?」

後輩「そ、そんなこと言われても……ひゃああああんっ!?」

セリフを無視して一気に奥まで挿入すると、後輩が大きく背を仰け反らせた。
どうやらまたイッたらしい。身体同様に膣内もびくびくと震え、根本から絞り出すようにこちらのモノを強く締め付けている。

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