高嶺の花は泥の夢を見るのか? (6)


※エグイ表現とか気持ち悪い描写やらエロやらグロやらが唐突に出てきます。
※ゆっくりと更新されていきます。1週間に2、3回ほど。忘れた頃にやってきます




高嶺の花 容姿端麗頭脳明晰。性格に難あり。気持ち悪い人間


道端の雑草 平均的な人間。流されやすい。つまらない人間



ほのぼの日常学園らぶこめでぃーを目指します
気長にお付き合い下さい




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あ、酉は普段付けません。
後、基本sage更新ベースでのんびり進みます。


 女子の集まりはまず2人組みからつくられる。

前の席の子、後ろの席の子。決して一人にならない様にとにかく頑張って口を動かし頭を動かす。

自分の口だけを一方的に動かすだけではいけない。耳を傾けて相手が何を考え、どのような答えを他人に求めているかを必死に考えなくてはいけないのだ。
しかし、時にはその会話中ずっと聞き手にまわらなくてはならない時もある。
中学の時のリーダー格、セナちゃんの話などには口をはさんではいけなかった。
彼女に向かって口をきくなんて普通のレベルにいた私には不可能だった。それこそ、「恐れ多い」という言葉がしっくりくる。

高校生活が始まって1カ月がたった頃にはもう、リーダー格の子が自然と皆の意識上に浮かんできていた。

中学の時のように、その子を褒め称え機嫌をとり、笑顔を保たなくてはならない。
中学の時はそのようにして私は生き残ってきた。
高校もそうやって生き延びていける。そうしていくことが自分のベストだと確信を持っていた。


高校も中学と同じような繰り返しだと予感していた。筈だったのだ

「女さんってさ、なんで私のこと苗字呼びなワケ?」
「あ、ね!女さんウケルんだけど、ちょっと固いっていうかぁヤバイわ。同い年じゃん、超ウケル」
「ご、ごめん」
「……え、なんで謝んの?あたし悪いみたいじゃん」
「え、いや……」
「ちょっとマリナ、顔!顔!!ウケル!爆ワラ何ですけど!何怒ってんの!」
「はぁ~!?怒ってないしぃ~!てか顔言うなし!」
「あ、あはは、ご、ごめーん!」

リーダー格の女、マリナが一瞬見せた冷たい顔
いつでも馬鹿みたいにゲラゲラ笑っている人間が笑っていないだけでこんなにも恐ろしい。
彼女の目はすっとしずまり、口角は下がり、喉からは聞いたこともないような低い声が出てきた。

中学と同じような繰り返し。
私はそれでいいと思っていた。刺激はいらない。ドラマもいらない。それこそ私は繰り返しを望んでいたのだ。
しかし、私を取り巻いている環境は確実に変わっていっている。
中学と同じ人々のようで、そうではない。古いように見えて何もかもが新しい。

私はついていけるのだろうか。今までの繰り返しを行っていくだけでは生きていけないのだろうか?


着実に、私の足元に「底辺」という言葉が迫ってきている。
順応。順応しなくては私は生きていない。変わらなくてはいけない………変わらなくては……




マリナ
女曰く「リーダー格」
女はこの人を心から馬鹿にしているが心から恐れている。
この人間の機嫌次第で全てが変わってしまうと思い込んでいるからだ。

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