先輩「…………」カタカタ  後輩「せんぱ〜い」(25)

後輩「実は私、今日誕生日なんですよ」

先輩「ふーん」

後輩「ふーん、って、なんなんですかその味気ないリアクションは! 可愛い後輩の誕生日ですよ! もうちょっとこう、祝ってあげるよーなこと言ってくださいよ!」

先輩「わー、後輩ちゃんおめでとー」

後輩「心がこもってなーい!」

先輩「贅沢なやつだなぁ」

先輩「……で、お前は何を要求してるんだ? 先に言っておくが、金は無いからな」

後輩「大丈夫です。ちゃんと解決策を持ってきました」

先輩「……解決策?」

後輩「はいっ!」

先輩「(祝われる側が解決策を持ってくるということ自体どうかと思うんだがなぁ)」

先輩「(まぁ、相手に要求があるならそれを聞いていた方がこっちが気を回す必要が無いか。無理難題だったらつっぱねればいいわけだし)」

先輩「一応聞くだけ聞いてやる」

後輩「じゃあ先輩、また私を抱いてくれませんか?」

先輩「ブフーッ!?」

後輩「おわっ、先輩汚いですよ」

先輩「誰のせいだっ! ああくそ、机の上がコーヒーまみれじゃねーか」

先輩「つーか、何言ってんだお前」

後輩「何って、そのまんまの意味ですけど。いーじゃないですか。1回も2回も同じですよ」

先輩「同じじゃねぇだろ」

後輩「なんなら高級レストランで食事ー、とかでもいいですけど」

先輩「それは俺がよくない」

後輩「もー、じゃあ、どうしろって言うんですか」

先輩「何故俺がキレられなきゃいけないんだ……?」

先輩「(てか祝わないっていう選択肢は無いのか?)」

先輩「(しかし、祝わないなら祝わないでいつまでもブーブー文句言われそうだし、祝うにしたってこっちの財政事情が苦しいというのも事実だし……)」

先輩「(くそぅ、こっちの気も知らないでニコニコと楽しそうに笑いやがって)」

後輩「? どうしました? 私の顔をじっと見つめて」

先輩「……(ため息)ああ、くそぅ……」

先輩「というわけで、ラブホテルへとやってきた」

後輩「ほえー、ここが噂のラブホテルですかー。冷蔵庫にビデオ、カラオケに……あ、先輩、ゲームまでありますよー」

先輩「ほら、さっさとやるぞ。時間無いんだからな」

後輩「むぅ、先輩、ムード無いですよー」

先輩「お前がムードとか言うな! お前がムードとか言うな!」

先輩「ったく……」

先輩「ほら、来いよ」ポンポン

後輩「……ホント先輩ってマイペースですねぇ」

先輩「まさかお前からそのセリフを吐かれるとは思わなかったな」

先輩「(そう言いつつも、後輩が身体を預けてきた)」

先輩「(顔を寄せると後輩は目を閉じて顎を上げ、まるでキスを強請るような表情を作った)」

先輩「(……意地悪して鼻の頭でも舐めてやろうかな)」

先輩「(まぁいいか。素直にキスしてやろう)」

後輩「んっ……」

先輩「(さすがに2回目だと慣れてきたのか、後輩の方からも唇を開け積極的に舌を絡めてきた)」

後輩「ん……はぁ……」

先輩「脱がすぞ」

先輩「……改めて見るとやっぱりデカいな」

後輩「この胸、小さい頃からコンプレックスだったんです。……大きくて不格好ですよね?」

先輩「昔は昔だろ。——俺は別に悪いとは思わないけどな」

後輩「よかったー。先輩が貧乳好きだったらどうしようかと思いましたよ」

先輩「……お前は俺を何だと思ってるんだ?」ムギュッ

後輩「ひあっ」

先輩「うーむ、しかしホントにけしからん乳だな」モミモミ

後輩「ふ……ああ……ダメ……すご、先ぱ……」

後輩「あっ、んっ……あん……あふ……はぁ、はぁ」

先輩「下も触るぞ」

後輩「あ、ちょ、先輩そっちは……!?」

先輩「——へぇ、もう濡れてるのか」

後輩「うぅ〜……先輩だからですよぉ〜……」

先輩「ったく、こんな染みだらけのグチョグチョにして。お前、帰りはどうする気なんだ?」

後輩「……え? あ、大丈夫です。ちゃんと代わり用意してますから」

先輩「……お前、やっぱり確信犯か」

先輩「まぁ今更そこに突っ込みを入れるのは止めよう。とりあえず直接触るけど、痛かったら痛いって言えよ」

後輩「あ、はい。……んっ、あ、んっ、あ、ああっ……は、ん……あ」

先輩「…………んー?」クチュクチュ

後輩「んうぅ、あ……はぁ……あん」

先輩「…………ふむ」

先輩「後輩」

後輩「へ? なんですか?」

先輩「お前、あの後何度か自分でここいじっただろ」

後輩「ふぇぇっ!? な、な、ななな何を突然そんな」

先輩「いや、2回目なのにやたら感度いいなーと思って。いじっただろ?」

後輩「ちょちょちょ、ちょーっと待ってください。先輩、なんでそんなこと確認する必要が——って、何がおかしいんですか? 先輩」

先輩「いや、否定しないあたり、正直だなぁって思ってな」

後輩「うあっ///」

先輩「やっぱり図星か。んじゃ、遠慮はいらないな」

後輩「え、えーと、先輩? 私、前座って結構大切だと思うんですけ——」

先輩「入れるぞー」ズンッ

後輩「んあああああぁっ!」

先輩「動くぞー」ズッチュズッチュ

後輩「ひゃっ! あっ! あんっ! そ、そんないきなりぃっ!?」

先輩「んー、でも別に痛くはないみたいだしなぁ」ズッチュズッチュ

後輩「んっ! あっ、あぁっ! は、ひっ! ん、あああっ!」

先輩「…………ふむ」ピタッ

後輩「あ、は……はぁ……は、ぁ……はぁ……せ、せんぱい?」

後輩「え……っと、ど、どうかしたんですか……?」

先輩「いや、冷静に考えたら処女卒業したばっかの後輩にちょっと無茶をしすぎたかと思ってな」

後輩「そ、そうですよ! あんないきなり入れて動いたりして!」

先輩「うんうん。お前の怒りももっともだ。だから反省した俺は動かないことにした」

後輩「…………へ?」

先輩「だから動かないことにした。お前が何か言うまで俺からは絶対動かない」

後輩「あ、あのー、先輩?」

先輩「…………」

後輩「せんぱーい……?」

先輩「…………」

先輩「試しに地の文を使ってみようと思う」

後輩「へ? 何なんですか突然?」

先輩「色々思うところがあって。今後も続けるなら試行錯誤も必要かと思ってな」

後輩「いったい何のことかはわかりませんけど、それがメタ発言だってことはわかります」

先輩「まぁともあれ、次の書き込みは地の文入りだ」

後輩が戸惑った声で俺を呼ぶ。
だが俺は動かない。
こちらが動かないなら自分で動けばいいだけなのだが、ついこの前まで処女だった後輩にはそこまで考えが至らない。
身体が何を求めているのかは理解できているのに、それをどうすればいいのかがわからない。
とうとう我慢できなくなったのだろう。後輩は薄ら涙を浮かべぽつりと小さく声を漏らした。

後輩「……動いて……ください……」

先輩「…………」

後輩「先輩に……お任せしますから……もっと、動いてくださいよぉ……」ポロポロ

先輩「(ため息)……ふむ。ちょっと意地悪しすぎたな」

ぽろぽろと涙を流す後輩の頭に手を置き、なるべく優しく撫でてやる。
こちらを見つめる後輩に軽くキスをして、俺は安心させるように笑みを浮かべた。

先輩「ちゃんと気持ちよくしてやるよ」

後輩「んっ、んぅぅぅぅ……っ!」

奥まで押し入れると同時に、快楽による後輩の震えが伝わってくる。
やはり痛みは無いようだった。
それを確認して、俺は挿出を開始する。
ぎっ、ぎっ、とベッドが軋む。
後輩の身体が弓なりに跳ね上がる。
こちらの動きに合わせて、後輩が声を漏らす。

先輩「後輩、気持ちいいか?」

後輩「はい、あっ……んんっ……気持ち……いいですっ、先輩……っ」

後輩は十分に感じている。
俺はその腰を引き寄せ、さらに腰の動きを大きくした。

後輩「ああっ! せんぱ、それ、すごっ……あああっ!」

後輩も息を弾ませながら、昇ってくる快楽に誘われて腰を浮かし始めた。
むき出しの胸が激しく、たぷたぷと音が聞こえそうなくらいに弾む。
揺れる胸に手を伸ばし、やや強めに揉みしだくと、後輩は背を仰け反らせて甲高い声を上げた。

後輩「やぁっ……先輩……私、感じすぎ……きゃうっ」

後輩の身体が小さく痙攣した。
その刹那、後輩の蜜壺が、こちらを絞るように絞めてくる。

後輩「や、もう……私、イッちゃ……あ、ああああああっ!」

急激な締め付けに、俺も限界を迎える。
俺は慌てて膣内から発射直前の肉棒を引きずり出し——悪いかな、とは思ったが、後輩の顔に向け、白いものをシャワーして浴びさせた。

先輩「というわけで地の文入りだったわけだが……」

後輩「どうしたんですか?」

先輩「面倒くさいな」

後輩「うわぁお、先輩ぶっちゃけすぎですよ!?」

先輩「だってさぁ、せっかく書いたのに改行多すぎるとか言われて結局3つに分けることになったし」

先輩「何より軽く読める感じじゃなくなったのが気に入らない」

先輩「というわけで今後もしばらくはセリフのみでいく」

後輩「とか言いつつ、また気が向いたら地の文入りになったりするんですよね?」

先輩「どうだろうなぁ……まぁ、気が向いたらな。気が向いたら」

後輩「もー、顔にかけるなんてひどすぎですよ」

先輩「だから悪かったって言ってるだろ」

先輩「つーかお前、前に『いつも通り、意地悪な先輩とそのイジメに耐える健気で可愛い後輩っていうことで』とか言ってなかったか?」

後輩「先輩は、イヤなんですか?」

先輩「……パートナーとそういう関係になって、仕事に影響が出るのがイヤなんだよ」

後輩「大丈夫ですよ。私は気にしませんから」

後輩「だってほら、たとえどんな関係になっても私にとって先輩は先輩ですし、先輩にとって私は私です。それはきっと変わりません」

先輩「…………」

後輩「いやまぁ、私自身何言ってるのかよくわかってないですけどねっ!」

後輩「だいたい今までずーっと先輩後輩でやってきたんですから、それが急に変わるなんてありえませんって」

後輩「まぁ、私としてはもう少ーし先輩がやさしくなってくれたりしたら最高なんですけどね」

先輩「…………はぁ」

後輩「あ、あの、私、何か変なこと言いましたかね?」

先輩「いや、お前はきっと、何があっても本当に変わらないんだろうなと思ってな」

後輩「それって褒めてくれてます?」

先輩「半々」

先輩「ま、今日はちょっと気分がいいし、お前の誕生日祝いってことで飲み屋で一杯おごってやるよ」

後輩「わ、ホントですか? 先輩愛してますー」

先輩「…………なんだかなぁ」

思うところがあって、前回分と今回分を合わせて別スレッドでまとめようかと考えてます。

スレッド名は 先輩「…………」カタカタ 後輩「…………」カタカタ(修正版) にする予定です。

続きはそのスレッドに書いていきます。

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