アルミン「ベルトルトがキリンになっちゃった……」(226)


―男子寮 夜

エレン「アルミン、何読んでるんだ?」

アルミン「この前街に行ったときに買った本だよ。気になることがあってね」

エレン「「怪奇!動物化現象 狼男は実在した」……?お前にしちゃ随分非現実的だな」

アルミン「それが非現実的でもないんだ。この前内地で実際に起きたんだって」

エレン「本当に人間が動物になったっていうのか?……それ以前になんで内地のこと知ってるんだ?」

アルミン「女性が動物になった、って昼間から酔っ払った非番の憲兵が大声で話してたじゃないか。エレンは聞かなかった?」

エレン「……そのときはミカサに何か説教されてた気がする」ウムム

ベルトルト「それなら僕も聞いたよ。内地の貴婦人が不思議な動物になっちゃったとか」ヒョイ

エレン「うわっ、いきなり出てくるなよベルトルト!」

アルミン「貴婦人!? ベルトルト、動物になっちゃったのは本当に貴婦人なのかい?」ガタッ

ベルトルト「うん、酔っ払いの彼らが正しいことを言ってたのなら……それがどうかした?」

アルミン「やっぱり……僕の仮説は当たってるかもしれない」

エレン「なんだ?わかるように言ってくれよ」

アルミン「僕が聞いた噂は、女性がオカピになったというものだったんだ」

エレン「おかぴ?」

アルミン「……「森の貴婦人」という異名を持つ動物だよ。こっちの本に載ってる」ペラ

エレン「どれどれ? ……変な馬だな。縞模様だったり茶色かったり」

アルミン「厳密には馬じゃないんだけどね」

ベルトルト「貴婦人が森の貴婦人に、か。妙な符号だね」

アルミン「そこなんだよ。わざわざ動物にするとして、なんで犬や猫でなくオカピなのか……

     元の人間だって護衛のついた貴婦人だ。怪しい薬なんてそうそう飲ませられない」

エレン「特徴の合った動物に変化するってことか?じゃあジャン辺り危険だな。明日にも馬になってるかもしれないぜ」

ベルトルト「エレンってば……」

アルミン「でもあり得ないことじゃないよ、噂が本当なら」


―男子寮 風呂場

ジャン「!」ピーン

マルコ「どうした?ジャン」

ジャン「死に急ぎ野郎が俺の悪口を言ってやがる気がする」

マルコ「そんなの分かるの?すごいな、逆に仲良しなんじゃないか?」アハハ

ジャン「んな訳あるかよ!……俺はもう出るからな」

マルコ「うん、僕も上がるよ」


―男子寮 廊下

コニー「お、ジャンとマルコじゃねえか!」

マルコ「コニーにライナー、どうしたんだい?こんなところで」

ジャン「そういやお前達、風呂にもいなかったよな」

ライナー「教官の雑用に捕まっちまった、今さっき終わらせたところだ」

ジャン「そりゃ災難だったなぁ」

コニー「へへ、でもいいこと聞いたぜ」

マルコ「いいこと?」

コニー「明日の朝のパンな、内地の貴族が食べるようなやつを特別にもらえるんだってさ!」

ジャン「なんだそりゃ。聞き間違いじゃねえのか?」

ライナー「いや、俺も聞いた。教官方の会話をチラッと立ち聞いただけだから、詳細は分からんが」

ジャン「何だってそんな高級品を唐突に……」

マルコ「ジャン、もうすぐ王の生誕記念日があるのを忘れたかい?」

ジャン「そうだっけ」

マルコ「僕たち訓練兵は生誕祭当日、警備の手伝いがあって忙しくなる。王はそれを労ってくださるんだよ」

ジャン「へえ知らなかった、さすが王様大好きのマルコだぜ」

マルコ「お前なあ……」

コニー「楽しみだよな、貴族のパン。美味いんだろうなあ」ポワポワ

書き溜め分にひどいミスを発見したので一旦ここまで、再開は明日


―翌朝 食堂

キース「貴様らに与えられたパンは王侯貴族専用の高級酵母で作られたものだ、心して食せ!」


アルミン「これが貴族のパンか……酵母が違うだけじゃないね、材料もいいものになってる」

エレン「柔らかいししっとりしてるな、口の中がパサパサにならねえ」モグモグ


サシャ「おいしいです、おいしいです……うぅ」ポロポロ

ユミル「なにも泣くこたねえだろ、確かに上等だが」

クリスタ「サ、サシャ……これで涙を拭いて」

ベルトルト「ライナー、アニ」ヒソヒソ

ライナー「ん?」

ベルトルト「確認したいことがある、今夜兵舎裏に集合だ」

アニ「……了解」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

アルミン(その日は何事もなく訓練が終了した。皆普段は食べられない高級なパンを食べて、士気が上がっているようにも感じた)

アルミン(まさかあんなことが起こるなんて、誰も想定してなかった)


――兵舎裏 夜

ライナー「で、何だ?確認したいことって」

アニ「月明かりが強くて発見されそうだね、手短に済ませてよ」

ベルトルト「王の生誕祭がもうすぐあるだろう?僕たちも警備にかりだされる」

ライナー「ああ。それがどうかしたか?」

ベルトルト「行事にはウォール教の人間も出てくる。話を聞くチャンスじゃないかと思うんだ。

      幹部クラスは無理でも、少し下の人間なら何とか……」

ライナー「上手くいけば壁の秘密に近づく、ってわけか」

アニ「そこから座標が分かるかもしれないしね……でもどうするの、馬鹿正直に話しかける?」

ベルトルト「いや、盗み聞きも侮れないものだよ。浮かれて酔っ払った人間は……ぐっ」ガクッ

ライナー「ベルトルト!」

アニ「ちょっと、気分でも悪いの?」


カッ!

アニ「!?」

ライナー「ベルトルト!お前、こんなところで巨人化を――!?」


キリン「……」シュウウウウ


ライナー「……」

アニ「……何これ?」

ライナー「……馬、か?でかいな」

アニ「ベルトルトは?どこいったの……」

(ここだよ)

アニ「どこ?隠れてないで出てきなよ」

(ここだよアニ、僕だよ)

アニ「だからどこだって……」

ライナー「……なあアニ」

アニ「ん?」

ライナー「その馬のほうから聞こえてこないか、ベルトルトの声……頭の中に直接話しかけてくるような……」

アニ「そんな馬鹿みたいな……ねえ、馬。あんた本当にベルトルトなの?」

キリトルト(だからそうだっていってるじゃないか)

アニ「」

ライナー「聞こえただろ?俺の頭がおかしいわけではないんだよな?」

アニ「……聞こえた。私もアンタもおかしいのかもね、こんなところで兵士なんてやってるうちに狂ったんだ」フゥ

ライナー「ああ、そうかもしれないな。壁の中にこんなにいいやつらが居るなんて知らなけりゃ――」

キリトルト(勝手に話進めないでくれないか、こんな状態の僕を置いて!)ダンッ!

ライナー「うおっ、いきなり蹄鳴らすなよ」ビクッ

アニ「とりあえずさっさとその変な状態解きな、巨人化解くみたいにさ。でかくて目立つよ」

キリトルト(解けないんだ)

アニ「は?」

キリトルト(さっきからずっと戻れってやってるんだけど、ダメなんだよ)

ライナー「戻れないって、これからどうするんだお前……」

アニ「こんな変な馬になって、最悪解剖だよ。よくて内地で見世物……」

キリトルト(嫌だよそんなの!どうにかしなきゃ……)

アニ「うなじ削いでみる?埋まってるかも」

ライナー「削ぐにしても、この長い首でうなじってどこなんだ?」

キリトルト(やめてくれよ!埋まってる感覚無いんだから……体全部変化してるみたいなんだ)

アニ「じゃあどうするっていうの?……くっ」ガクッ

ライナー「アニ!?まさかお前も……ぐうっ」バタッ

キリトルト(大丈夫か二人とも!?)


カッ!


ライオン(メス)「……」シュウウウ

ゴリラ「……」シュウウ

キリトルト「……」


三匹(どうしよう……)

投下ここまでです


アニオン「」グルル

ゴリライナー「」ウホッ

キリトルト「……」

アニオン(……どうするのこれ)

ゴリライナー(どうもこうも……)

キリトルト(あ、二人も意識すれば鳴き声出さずに会話できるんだね。便利だ)

アニオン(……ベルトルト、あんたの鳴き声って何?)

ゴリライナー(そういやさっきから一声も出さないな)

キリトルト(なんか声が出づらいんだよね、この体)

アニオン(ちょっと鳴いてみなよ、小声で)

キリトルト(うーん……)


キリトルト「」モォー

アニオン(え、牛?)

ゴリライナー(予想外の声だったな、もっとヒヒーンとか)

キリトルト(僕も驚いてるよ。モォーって……)


ザッザッザッ


ジャン「さっきからこの辺でピカピカ光ってるよな?」

エレン「なんだろうな、雷か?雨降ってないけど」

アルミン「三回も光ったのが気になるよね……手分けして探そう」


キリトルト(! エレンたちが来た!)ピクッ

アニオン(厄介だね、あいつら探し回る気だよ……)

ゴリライナー(見つかれば危険だ!なんとか退散してもらおう)スクッ


ゴリライナー「」ポコポコポコ

ジャン「何だ今の音!?」


アニオン(馬鹿!何で音だしてんの!?)

ゴリライナー(わからん……だが、本能的にこうしたら退散してくれる気がしたんだ……)

アニオン(胸叩いてポコポコって鳴るのも変だし!)

キリトルト(見た感じ威嚇行動だよねそれ……うわ、ジャンがもうすぐそこまで来てる!)

ゴリライナー(よく分かるな)

キリトルト(視点が高いから……まずい!隠れろ二人とも!)


ジャン「な、なんだこのデケェ馬は……俺は夢でも見てんのか……?」


ゴリライナー(くそ、ベルトルトが見つかった……)

アニオン(こうなったらジャンを気絶させて……)グルル…

ゴリライナー(やめろ、今のお前が襲い掛かったら死ぬぞ!)

アニオン(そうだった……あれ?ジャンが苦しみだした……まさか)


カッ!

馬「」ヒヒーン

ウマシュタイン(なんだこりゃあ!?)

ゴリライナー(ようこそ、こっちの世界へ)ヌッ

アニオン(まさかあんたもなんてね)スッ

ウマシュタイン(その声は……ライナーにアニ!?お前らまで動物に?)

キリトルト(僕もいるよ)ヌイッ

ウマシュタイン(ベルトルトか!……その首迫ってくるとすげえ迫力だな)


カクカクシカジカ


ウマシュタイン(……そういやお前ら、何て動物なんだ?アニはでけえ猫みたいだし、ライナーとベルトルトにいたっては全く分からん)

ゴリライナー(知らん、こっちだって知りたい)

キリトルト(ジャンは馬だね。見世物になったり解剖されたりしなさそうで羨ましいよ)

アニオン(馬小屋に紛れとけば平穏な余生過ごせるんじゃない)


ウマシュタイン(冗談言ってる場合か!俺はなんとしてでも人間に戻って憲兵団に――)

キリトルト(名馬なら憲兵団の馬になれるかもよ?)

アニオン(いや、実力を買われて調査兵団行きかも……)

ウマシュタイン(お前ら好き勝手言いやがって……!)


カッ!

ゴリライナー(またか!あの光が出るたびに誰かが動物になりやがる!)

キリトルト(同時に四箇所見えたよ。女子寮で一つ、この近くで二つ、食料庫で一つ)

アニオン(探しに行く?……食料庫はどうせサシャだろうけど)

ゴリライナー(俺達が行ったら騒ぎになるぞ)


ウマシュタイン(……俺が行く。馬なら脱走で話がつくだろ)

キリトルト(ジャン……ありがとう)

ゴリライナー(任せたぞ)

アニオン(捕まるんじゃないよ)

ウマシュタイン(ああ、行ってくるぜ)パカラッパカラッ

投下ここまで、感想ありがとうございます

どれも希少な動物でいいな。

やっぱキリンはアミメちゃん?馬は何の種類?進撃の架空の馬かな。


―― 十分後

ウマシュタイン(おい、思ったよりやべえぞ……)パカパカ

キリトルト(ジャン、お帰り)

ゴリライナー(やばい?どうしたんだ)

ウマシュタイン(まあ見ろ)


中型犬「」パタパタパタ

ジャガー「」ジー

フクロウ「」ホー


アニオン(えっと……?)

サシャ犬(サシャです!)ワン!

イェーガー(俺はエレン……本当にあったんだな、動物化現象)

フクミン(アルミンだよ……まさか皆もなんて)

ウマシュタイン(お前が犬か、芋女ならぬ犬女だな)

サシャ犬(ひどいですよ!)

キリトルト(アルミン!君なら僕らが何なのか分かるんじゃないか?オカピを知ってたくらいだ)

ゴリライナー(そうだな、ジャンとサシャ、アルミンは分かるが他はさっぱりだ)


フクミン(うん、本で見たから分かるよ……ベルトルト、君はキリン。昨日言ってたオカピの仲間だ)

キリトルト(きりん……聞いたことないや)

フクミン(アニはライオン、今のエレンはジャガー。猫の仲間だよ。二人は遠い親戚みたいなものだね)

アニオン(こいつと親戚ねえ……)チラ

イェーガー(な、なんだよ!)

フクミン(ライナーはゴリラだよ)

ゴリライナー(ごりら……ん?一人足りないぞ。光は四つだったはずだ)

アニオン(ジャン、女子寮には行ったの?)


ウマシュタイン(行ったは行ったが……ここに連れ出せる状態じゃなかった)

イェーガー(どうしてだよ?)

ウマシュタイン(クリスタが蝶になっててな……パニックで女子寮の部屋を飛び回ってる。声かけても気づかねえんだ)

ゴリライナー(クリスタが!?)ウホッ!?

キリトルト(ライナー静かに、落ち着きなよ)

ウマシュタイン(ユミルも血相変えてクリスタ探し回ってたぜ)

フクミン(心配だね、僕見てくるよ。飛べるし、目立たないから)バササッ


―女子寮

フクミン(クリスタの部屋はこのあたりだったかな……? あっ!)

ユミル「なあ、お前本当にクリスタなのか?なんで虫になってんだよ」

蝶(わかんないよ、急に苦しくなって……)

ユミル「一応話はできるのか。……でもどうすっかな、こんなの話しても信用されねえぞ」

フクミン(ユミルが保護してくれてる、よかった。パニックも治まったみたいだ)

フクミン(おーい、ユミル、クリスタ!こっちだよ!)ホーホー

ミカサ「今、アルミンの声が……」ヒョコッ

フクミン(ミカサ!?)

ユミル「ミ、ミカサ、どうした?」ギクッ

ミカサ「アルミンの声がしたから。今も聞こえた」

ユミル「アルミン?男がこんな時間に女子寮にいるわけが……」

蝶(ユミル、私も聞こえたよ)

ユミル「バカ、喋んな!」ヒソヒソ


フクミン(こっちだよ!窓の外だ)バサバサ

ミカサ「こっち……?」ガラッ

フクミン(ミカサ、僕だよ!アルミンだ!ともかくついてきてほしい)

ミカサ「なぜフクロウがアルミンの声で話すの?」

ユミル「……こいつについていこうぜ、ミカサ」

ミカサ「ユミル?」

ユミル「実を言うとだな、クリスタもこうなっちまって……」サッ

蝶(こ、こんばんは……)ヒラヒラ

ミカサ「……わかった、私はアルミンを信じよう。案内して、アルミン」


―兵舎裏

ミカサ「これは……」

ユミル「まるで博覧会だな、珍妙な奴ばっかりだ」

蝶(皆動物になっちゃったんだ……)

フクミン(初めて見る動物ばかりだと思うから説明するね)

カクカクシカジカ

フクミン(大体こんな感じだけど……クリスタはなんていう蝶なんだろう、どの本にも載っていなくて)

ミカサ「おそらくクリスタはギフチョウ。かつて東洋にいたとお母さんから聞いたことがある」


ギフスタ(どうして私が東洋の蝶に?)

ミカサ「この蝶の異名は、春の女神。クリスタも同じ女神だから……だと思う」

キリトルト(例の事件と同じだね。貴婦人が森の貴婦人になったっていう)

イェーガー(特徴の似た動物になるってやつか)

フクミン(皆もそうなんじゃないかな。長身のベルトルトはキリン、アニは名字がレオンハートでライオン)

イェーガー(サシャは鼻が利くし、ジャンは馬面だな。俺は?)

ウマシュタイン(おい死に急ぎ野郎!)イラッ


フクミン(ジャガーは別名「森の狩人」だよ)

ミカサ「なるほど、エレンによく似合う」

ギフスタ(アルミンはフクロウ?)

サシャ犬(森の賢者)

ギフスタ(え?)

サシャ犬(フクロウの異名ですよ。アルミン……本当は知ってたでしょう?)

フクミン(そうだね……ごめん、自分で賢者とかいうの恥ずかしくて)モジモジ


イェーガー(アルミン頭いいもんな、ピッタリだぜ)ガウッ

ミカサ「ええ、私もそう思う……」

カッ!

ウマシュタイン(また光った!? 一体いつ終わるんだ!)

アニオン(ベルトルト、個数と方向は?)

キリトルト(男子寮で一つ、食堂の裏で二つ……二つはかなり近いよ)

フクミン(僕が行ってくるよ。ミカサ、悪いけど一緒に来てくれないか)バサッ

ミカサ「了解。皆はどうするの?」

フクミン(ユミル、頼めるかな?)

ユミル「はいよ……飼育係の気分だな、こんだけ動物に囲まれると」

投下一旦ここまで、深夜か早朝にもう一回投下するかも
動物予想とか読むの楽しいです

>>41 キリンはアミメかマサイで迷ったけど、黒面積が大きいほうがベルトルトっぽいのでアミメ
ウマシュタインは壁外調査に使う馬です。

クリスタだけ虫www
なんか簡単に潰れそうで不安だ


―食堂裏 少し後

ゴリライナー(そういえば俺だけ何も解説されなかったな……ベルトルト、何故これになったと思う?)

キリトルト(ええ、僕に振るの……? ……えっとね)

ユミル「顔が似てんだろ」ケラケラ

キリトルト(ユミル!?)ビクッ

ゴリライナー(……まあ薄々感づいてはいたさ)

イェーガー(落ち込むなよライナー。ジャンだって顔だぜ)

ジャン(テメェが馬馬言うからだろうが!)ブルルッ


サシャ犬(周りからの評判も影響するんですね)

アニオン(クリスタだってそうでしょ?皆して女神って言うから……ほら、あっち見て。今も)

サシャ犬(どれどれ)

ギフスタ(ライナー落ち込まないで。力持ちで優しそうなところ、ライナーに似合ってるよ)ヒラヒラ
 
ゴリライナー(クリスタ……ありがとな(女神……))

ユミル「まーた女神っぷり発揮してんのか、クリスタちゃんは」

ギフスタ(ユミルがいじわるするからでしょ!)


アニオン(ね?)

サシャ犬(女神ですね)


――兵舎裏 二十分後

フクミン「」バサバサ

ミカサ「ただいま」

ユミル「お、見つかったか?」

マルコ「二人から事情は聞いたよ。大変だね皆」

ウマシュタイン(マルコ!お前無事だったのか)ヒヒンッ

「ジャン……僕は無事だけどコニーが」スッ


コミミトビネズミ「」チンマリ


ギフスタ(きゃ、かわいい!)

サシャ犬(小さいですね)

アニオン(銀貨と同じくらいの大きさだね)

コニートビネズミ(チビチビ言うなよ!)ピョンッ

イェーガー(小さくて飛び跳ねてる。まさにコニーだな)

キリトルト(コニーどこ?見えないよ)キョロキョロ

コニートビネズミ(ここだよ!もっと下!)ピョンピョンッ

キリトルト(?)

マルコ「ベルトルト、ここだ。僕の手の中」

キリトルト(あ、そこにいたんだ。可愛いねコニー)ヌイッ

コニートビネズミ(ベルトルトはでっかいなー)



ミーナ「……これ、夢じゃないよね……」フルフル

ゴリライナー(ミーナはどうしたんだ?)

ミカサ「食堂裏の一部始終を見ていたので、やむなく連行した」ビッ

ミーナ「連行されました……うう、お水なんて飲みに行かなきゃよかったよ……」

アニオン(可哀想に。で、後ろにいるのが食堂裏の二人?)

オス鶴「」クックッ

メス鶴「」クァックァッ


ウマシュタイン(あのいちゃつきぶり、もしかして馬鹿夫婦か?)

フクミン(うん。因みにツルって鳥で、今やってるのは鳴き交わしっていう愛の確認作業だよ)

フランツル(ハンナ……純白の羽が素敵だよ)クックッ

ハンナヅル(あなただって、頭の赤色が鮮やかだわ……)クァックァッ

ユミル「うるせえな、黙らせるか」

マルコ「黙らせるかはともかく、これだけ集まると目立つね……どこか隠れる場所がほしいな」

アニオン(ベルトルトが問題だね、隠れるのも一苦労だよ)

キリトルト(ごめんね……)ショボン

コニートビネズミ(でかいのも大変だな)


ユミル「隠れる所ね……ちょっと遠いが四番倉庫がいいんじゃねえか。あそこは天井高いから、ベルトルさんも入るだろ」

ギフスタ(でも鍵はどうするの?)

サシャ犬(今あそこ、鍵壊れてるんですよ。食料庫に近いので知ってます!)ワフッ

ミカサ「そう。ありがとうサシャ、いい子」ナデナデ

サシャ犬(ふふ、ご飯のご褒美もくださいね)ワフー

フクミン(よし、頑張って移動しよう。くれぐれも見つからないように)


【現在公開可能な情報】

ゴチャゴチャしてきたので動物⇔元人物対応表 大体成績順

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ライナー→ゴリラ

ベルトルト→アミメキリン

アニ→ライオン

エレン→ジャガー

ジャン→馬(壁外調査で乗る品種)

コニー→コミミトビネズミ

サシャ→中型犬(垂れ耳の雑種)

クリスタ→ギフチョウ

アルミン→ウサギフクロウ

フランツ・ハンナ→丹頂鶴

ウサギフクロウとコミミトビネズミは非常にキュートなので画像検索推奨

投下終了です。感想とかありがとうございます

>>56 天使、女神がなかなかいなくてギフチョウ、クリオネ、エンゼルフィッシュの三択でした……

訂正です、>>59の「食堂裏」は「兵舎裏」の間違いでした


――四番倉庫

キリトルト(なんとか着いたね、見つからなくてよかった……)

ゴリライナー(その図体で見つからなかったのは奇跡だな)

ミーナ「でもどうしよう、みんなが動物になっちゃったなんて。それも珍しいのばっかり」

ユミル「お前も危ないんじゃねえの、豚小屋出身家畜以下とか言われてたしな」

ミーナ「わ、私ブタになっちゃうのかな……」ウルッ


ミカサ「いえ、ミーナ……あなたは多分安全。今回一番安全」

ミーナ「ほんと?なんで?」パアッ

ミカサ「あなたは家畜以下……と言われた、ので……家畜には変身しないと思う」

ミーナ「」

アニオン(……ジャンの例もあるし、周りからのイメージも影響するんじゃない?)

ギフスタ(み、ミーナのこと豚だなんて誰も思ってないよ!大丈夫!)パタパタ

ミーナ「ありがと……」


フランツル「」クルクル バサバサ

ハンナヅル「」ウットリ

イェーガー(お前ら呑気に何やってんだよ)ガルッ

フクミン(求愛ダンスだね)ホーホー

マルコ「すっかりツルに馴染んでるなあ」

ウマシュタイン(馴染む、か。マルコ、お前憲兵志望だったよな)

マルコ「うん。どうしたんだ藪から棒に」

ウマシュタイン(このまま戻れなかったら、お前の愛馬として内地に連れてってくれないか……俺の家族にも伝えてくれ)

マルコ「ジャン、気をしっかり持て!」


――四番倉庫前

バサバサ グルル… エレン、ブラッシングヲ…… ジャン、シッカリ!

キース(む、動物の鳴き声?アッカーマンやボットの声もするな)

キース「やかましいぞ貴様ら……ここは家畜小屋か?」ギィィ…

ワンワン ガオー ウホッ ヒヒーン ……モォー

ミーナ「きょ、教官!」

ミカサ「……これには深い事情が……」

キース(家畜小屋だった……)フラッ

マルコ「教官!?」


フクミン(まさか教官まで……!?)

ミカサ「いえ、普通に気絶しただけ」

ユミル「教官殿が意外と軟弱で助かったな」

ミーナ「教官室まで運ぶ?ここに寝かせるのもまずいよね」

マルコ「そうしたいけど教官大きいな……ジャン、手伝ってくれるか?」

ウマシュタイン(ああ、いいぜ)

ミカサ「ジャンは体つきがいい、立派な馬」ポンポン

ウマシュタイン(ミカサ……)ポッ

イェーガー(お前それでいいのかよ……)

短いけど投下終了です
ツルは夫婦間の絆が強く、一生ペアを変えないうえにダンスと鳴き交わしで定期的に愛を確かめ合うそうです

あと>>59でウマシュタインがジャンになるミスも発見しました…まだ馬のままです

コニートビネズミをトビーマグワイアに空目してしまう
ミーナwww


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ミカサ「エレン、何故こんなことになってしまったの」ナデナデ

イェーガー(分かんねえよ。変な光が見えて、調べようと外に出たらいきなり)

フクミン(僕とエレンはほぼ同時だったね。ジャンは……)

ウマシュタイン(俺はお前らよりちょっと早かったぜ)ポコポコ

ミカサ「おかえりなさい」

マルコ「ただいま。教官はちゃんと教官室に連れて行ったよ」

フクミン(それでジャン、少し早かったっていうのは?)

ウマシュタイン(妙な光が出たとき、三方向に分かれて探索しただろ。俺は兵舎裏に行った)

フクミン(うん)

ウマシュタイン(それでライナーとベルトルト、アニを見つけたんだよ。あいつらは既に動物で、その直後俺も……それがどうした?)

フクミン(ちょっとね。皆にも聞いてくるよ)


ミーナ「サシャあったかーい……zzz」

サシャ犬(zzz……わふ……)

ユミル「呑気に寝てやがるなこいつら」

フクミン(……ねえ、ユミル)バササ

ユミル「あ?」

フクミン(昨日なんだけど、クリスタは月光を浴びたりした?)

ユミル「ああ、月がきれいーって熱心に見てたから浴びたんじゃねえの?それがどうした」

フクミン(参考になったよ、ありがとう)バササ

ユミル「おい、アルミン?」


フクミン(アニ、今いいかな?)

アニオン(何か用?)

フクミン(君はライナー達と三人で兵舎裏にいたようだけど)

アニオン(……別に、散歩がたまたまかち合っただけだよ)

フクミン(そうなんだ……君は月光に当たった?)

アニオン(ああ、月光くらい浴びるだろうね。月明かりが強かったから)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ウマシュタイン(眠くなってきたな……ライナー何してんだ?)

ゴリライナー(寝床を整えているんだ。何故か分からんがこうしたほうがいい気がしてな)ポフポフ

キリトルト(習性ってやつなのかな?胸叩いて変な音出したのと一緒で……そろそろ僕も寝るよ)グルン

ゴリライナー(首が回った!?)

ウマシュタイン(自分の背中を枕に……動物になってもすげぇ寝相だな)

イェーガー(おい、ほぼ真後ろ向いてるぞ。大丈夫かよ)

キリトルト(平気だよ。おやすみ)


コニートビネズミ(俺も眠い)ウトウト

マルコ「コニーはこの紙箱で寝ようか、潰れちゃったら大変だから」

コニートビネズミ(そうする……おやすみ)モゾモゾ

フクミン(潰れる……ユミル、クリスタは平気?)

ユミル「あっちの隅で寝てる。枝挿さってるだろ」

ギフスタ「」スヤスヤ

ミカサ「あれが目印?」

ユミル「寝るのに葉陰がほしい、って言うんでやったんだよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

スースー zzz…

マルコ「皆寝たね」

フクミン(地面や低所で寝るのばっかりで助かったよ。高所で寝て、急に戻ったりしたら最悪死んじゃうからね……あれ)

ミカサ「どうかした?」

フクミン(エレンとアニも寝てる。猫科は夜行性のはずだけど……ふぁ)

マルコ「フクロウのアルミンも眠いのか、その辺は人間と同じになってるんだね」

ミカサ「元は人間だから?睡眠時間が狂わなくていいことだと思う」

フクミン(そうだね、僕たちも寝ようか)



――倉庫 三十分後

キリトルト()パチ

キリトルト(起きちゃった、でもグッスリ寝た感じする……この体だと寝るのがすごく短いのかな)ンー

キリトルト(まだ皆寝てる。昨日は深夜にやっと眠れたから、まだ起きないだろうね)



キリトルト(……暇……あっ)

キリトルト(ここ倉庫なのに天窓が開いてるんだ。星でも見てよう……背が高いから星が近い)


―数時間後

キリトルト(朝焼けだ、もうそんな時間か。結局戻らないままだったな)

ピカー

キリトルト(うわ、眩しい!……ん?この感覚は!)シュウウ…



ベルトルト「……人間に戻ってる」


ベルトルト「アルミン、起きてくれアルミン!」ヒソヒソ

フクミン(ん、何……ベルトルト!元に戻ったんだね)

ベルトルト「うん、朝日を浴びたら急に……助かったよ」

フクミン(朝日を?僕も試しに浴びてみるよ)トコトコ


シュウウ

アルミン「……戻れた、やっぱり朝日がトリガーなんだ」

ベルトルト「君の読んでた本の狼男みたいだね。夜は動物、昼は人間なんて」

アルミン「そうだね……とりあえず皆を戻して回ろうか。この天窓の下に集めよう」

ベルトルト「うん、僕は大きい動物の人起こしてくるよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


アルミン「皆おはよう。ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど」


ミーナ「あっ、人間に戻れたんだ。よかったね!」

アルミン「まだ油断はできないけどね、今日もなるかもしれない……」

エレン「どうしてだ?」

アルミン「僕らの体を変化させる要因は月光と朝日なんだ。月光で動物になり、朝日を浴びると戻る……原因はまだ不明だけど」

クリスタ「私は月を見た後、部屋に戻ってから変身したよ?少し時差があったけど……」

アルミン「すぐさま変わるわけじゃなくて、ある程度光の蓄積が必要なんだろうね」

ミカサ「でもアルミン、月光なら私も浴びた。女子寮から出るときと、そこの二人を連れてくるとき」スッ


ハンナ「フランツ……鳥になっても素敵だったわ」

フランツ「ああハンナ、君の美しさも変わらないさ……」


アルミン「……正直まだ分からないことだらけなんだよ。僕たちだけなのか、もっと被害が広まるのか」

ライナー「しかし、これで全員動物だったらえらいことだぞ」

コニー「俺たち動物兵団になっちまうのかな」

ジャン「兵団ね、ネズミに兵士が勤まるとも思えねえが」

コニー「お前だって馬じゃねえか!」


カンカンカン

マルコ「鐘だ、とにかくここを出よう。今日も訓練がある」

サシャ「そうですね、早くしないと朝ごはん食べそびれちゃいますよ!」

ガチャ

キース「……」

「……」

サシャ「お、おはようございます、教官……」

キース「……何故貴様らが倉庫からゾロゾロ出てきたのか説明してもらおうか……」


――教官室

キース「にわかには信じがたいが……確かに妙な光の目撃報告は上がってきているな」

アルミン「ハッ、私たちが動物になる際、必ず謎の発光現象を伴います。その光です」

キース「……今ここにいる者は全員、夜間の自由時間に第四倉庫へ集合しろ。私も泊り込んで検証する」

エレン「教官……!」

キース「倉庫に到着するまで外套を忘れるな。解散だ」

「ハッ!」

一旦ここまで 深夜に続き上げます
夜行性の人達が睡眠ゼロになったらかわいそうなのでご都合設定で

>>87「コニーが俳優になっちゃった……」ですね

こんな時間に更新きててびっくりした
たしかにキリンの寝方面白いよね


――第四倉庫 夜

「ブラウスとアッカーマンです」コンコン

キース「入れ」


マルコ「これで全員だね。丁度月も天窓から見える」

アルミン「それじゃ皆、外套を取ろうか……教官、眩しいので目を瞑っていてください。ミカサたちも」

ミカサ「わかった」

バサッ カッ!


ウマシュタイン(で、結局こうなるのかよ)

ギフスタ(まだ治ってなかったんだね)

キース「なんということだ、まさか現実だったとは……昨日は夢だとばかり思っていたが」

ユミル(アンタ昨日ぶっ倒れてたもんな)

フクミン(ええ、そうです……根本の原因は分かりませんが)


ドンドン

「もしもーし、調査兵団のハンジ・ゾエです。開けてください」


ミーナ「調査兵団!?」

キリトルト(も、もしかして変な生き物がいるって聞いて解剖に……)ガクブル

マルコ「いきなりそんな荒っぽいことはされないと思うけど……何だろうね?」


キース「……アルレルト訓練兵、私はハンジ分隊長を信用の置ける人物だと思っている。通すぞ」

フクミン(ハッ、鍵は壊れているのでそのまま入れます!)

ガチャ

ハンジ「こんばんは、訓練兵諸君。私は調査兵団分隊長ハンジ・ゾエ、こっちは調査兵のペトラ・ラルだよ」

ペトラ「こんばんは……わ、すごい数いるなぁ」


イェーガー(調査兵団の方がわざわざ来てくださったんですか、ありがとうございます!)

ハンジ「うん、貴重なケースだしね!それに実を言うと、うちも昨日……」

キース「調査兵団も?」

ハンジ「ええ。ペトラ、連れてきて」

ペトラ「はい」ガラガラ

ウマシュタイン(台車?)

アゴヒゲアザラシ「……」チャプン

猫「」スンスン

オカメインコ「フッ……」


ギフスタ(えっと……?)

コニートビネズミ(タライに浸かってるの、何ですか?)

ハンジ「そこの猫がミケ、腕にいる鳥がオルオで、タライのよくわかんないのがエルドっていうんだ。三人とも調査兵だよ」

マルコ「見たことない鳥ですね」

ハンジ「うん、可愛いよね。まあるいほっぺなんてつけちゃってさ」

キース「アルレルト訓練兵、貴様ならお二方の種類が分かるのではないか?」

フクミン(ハッ、そちらはオカメインコ、タライの中にいる方はアゴヒゲアザラシです……本来は海の生き物ですが)

キリトルト(特徴が一致すれば海の生き物にもなれるんだ、すごいね)


ハンジ「アゴヒゲか、なるほどねぇ」チラッ

ニャカリアス「」スンスン フッ

アゴヒゲエルド(なんですかミケ分隊長……俺変な臭いします?)

ゴリライナー(分隊長!?)

サシャ犬(そっちの猫ちゃんは分隊長なんですか?)

オルオインコ「フン……うるせぇガキどもダッ」ガジッ

オルオインコ「~~~~~!!」バサバサ


ペトラ「鳥になってもうるさいなあもう……物真似似てないし、やるたび舌噛むんだから黙ってなよ」

イェーガー(あれ、オルオさんは普通に話せるんですね)

ハンジ「うん。けっこうお喋りで和むよ」

ペトラ「え、和むってオルオがですか?」

ハンジ「そうそう、可愛いじゃん」ツンツン

ペトラ「うーん……黙ってればちょっと可愛いですけど、中身オルオですし」

オルオインコ「おいおいペトラ、俺に惚れてるなら素直にそうt〇☆×」ガジッ

ペトラ「あーもう、だから黙ってなって言ったのに!」

イェーガー(濃い人揃いだなあ、調査兵団……)

投下ここまで
>>102 キリンの生態、色々変で面白いです

ニャカリアス連れて帰りたい


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ハンジ「しかし珍しい動物ばっかり変身したよね、うちも訓練兵団も」

ペトラ「そうですね、見慣れない動物ばかりです」

ハンジ「大きい猫に鳥に……あ、そこの君は特別でっかいなぁ!」

キリトルト(ぼ、僕ですか?)ビクッ

ハンジ「5m級ってとこかな!? ちょっと組織片もらえない?」

キリトルト(ヒイィ……)ガタブル


ニャカリアス(ハンジ、俺たちの目的はそうじゃないだろう)チョイチョイ

ハンジ「ごめんごめん、大きい生き物ってテンション上がるからさぁ……」

キース「分隊長、こちらにいらした目的は……」

ハンジ「もちろん、この現象の原因究明ですよ……さて、君たちの中に昨日の朝食のパン持ってる子いないかな?」

マルコ「昨日のパン……?」

サシャ犬(はい、私持ってます!)ワウッ

ギフスタ(そういえば昨日ちょっと残してたね、後で食べるって)

サシャ犬(あんなにいいパン、一度で食べてはもったいないですからね!)


ハンジ「犬の君、でかした!これで解析ができる」

フクミン(パンの解析ですか?)

ハンジ「内地の貴族に起こっていた現象が、昨日あれを食べてから兵士にまで広がったからね。何かあるとにらんだのさ」

フクミン(なるほど……)

ハンジ「パンと動物のサンプルをくれって言っても面子の大事な貴族たちは隠蔽したがってて。どうしようかと思ってたとこだよ」


ハンジ「早速だけど、取りに行ってもらっていいかな?」

サシャ犬(ハッ!……あれ、私この姿で出歩いていいんですか?)

ギフスタ(ユミル、ついてってあげてくれない?この姿じゃドア開けるのも苦労すると思うし)

ユミル「めんどくせえ……パンはお前が探せよ。お前のスペース荒れてて、私じゃ見当もつかねえ」

サシャ犬(荒れてませんよ!機能的です)

ユミル「物は言い様ってか。行くぞ犬女、お前の食い意地もたまには役に立ったな」ポンポン

サシャ犬(ユミルまで私を犬女と呼ぶんですか!?)ガーン


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ペトラ「オルオ、エルドの体濡らすから腕から降りてよ」チャプチャプ

オルオインコ「ああ、悪い」バササ… ストッ

箱「」グラッ ドサッ

オルオインコ「危ねえ!」バッ

ペトラ「アンタねぇ……あれ、分隊長これ何でしょうか?」

ハンジ「植物標本?ラベルが剥がれて名前が分からないね」

ニャカリアス(どれ)スンスン


ニャカリアス「!」

オルオインコ「ミケ分隊長、どうかされましたか!?」

ニャカリアス「な~ん……」ゴロゴロ クテクテ

ハンジ「まさか本物の猫に!?」

ペトラ「分隊長、しっかりしてください!」

アゴヒゲエルド(分隊長!)


フクミン(ミケ分隊長がフニャフニャになってるよ)

イェーガー(調査兵団の精鋭があんなふうに……一体なんだよこの植物)ジー

ミカサ「エレン、迂闊に近づいては駄目!」

イェーガー(見てるだけだっ、て……)クラッ

ミカサ「エレン!?」

イェーガー(へへ、なーんかフワフワする……)ゴロニャーン


ミカサ「アルミン、どうしよう」

フクミン(うん、毒ではなさそうだけど……)

ミカサ「エレンが非常に可愛い」ナデナデナデ

フクミン(……そう、よかったね)


ミーナ「猫に影響があるのかな。アニも行ってみる?」

アニオン(あんな風になってる奴ら見たのに、行こうと思うほど楽天家じゃないよ)

投下ここまで オカメインコは物真似できるけどあんまり上手くないらしいです

>>115 ニャカリアスは渋い顔立ちした猫だと思ってます


マルコ「大変なことになったね。どこかにラベルか説明書きでもあれば……」

フクミン(この辺には見当たらないね)


コニートビネズミ(……あっ、あれじゃねえか?隙間になんか落っこちてるぞ)

マルコ「確かに同じ紙っぽいな……コニー、とってこれそうかい?」

コニートビネズミ(おう、取ってくるぜ!)タタタ


コニートビネズミ(よっと……ほい)ズリズリ

マルコ「ありがとう。えっと……マタタビ?」

フクミン(『成分が猫に対して絶大な効果を発揮、10分ほどは酩酊状態になる』だって)

ニャカリアス「うなぁ~ん、ま~お」ペロペロ クネクネ

マルコ「それでミケ分隊長、あんなにデレデレに……」

コニートビネズミ(エレンより強く酔っ払ってないか?)

フクミン(体が小さいからかな?)


ガチャ


サシャ犬(只今帰りました!)


ハンジ「お帰り!早速だけどパンを」

ユミル「私が持ってます。こいつに咥えさすと食べそうだったんで」

サシャ犬(私信用ないですね……)ショボーン

ユミル「食い物にかけちゃダントツで無ぇよ。実際よだれダラダラだったじゃねえか」

サシャ犬(いや、それはこの芳醇な香りがですね……)

ハンジ「あはは、ありがとう。これを解析にかけて原因を究明するよ。それまで君たちはこの現象が他の訓練兵にばれないよう努めてくれ」

ペトラ「パンも入手できましたし、帰還しますか?」


ハンジ「一刻も早く帰りたいのは山々だけど、ミケがあれじゃねえ」

ゴロゴロ ニャァーオ

ペトラ「ああ……」

フクミン(分隊長!)バサバサ

ハンジ「ん?」

フクミン(その植物の効果ですが、大体10分ほどで切れるそうです。これがラベルです)

ハンジ「ふんふん……マタタビっていうのかぁ。匂いを吸引したのが原因なら暫くは駄目だね」

ペトラ「ですね」

フクミン(?)


ニャカリアス「にゃふにゃふにゃふ」フニャフニャ

オルオインコ「分隊長、俺に擦り寄ってくるのはお止めニ◎△☆」バサササ

アゴヒゲエルド(オルオ、飛べばいいだろうが……)

イェーガー「ぐるるるる」スリスリ

ミカサ「うふふ、エレンったら……」ポワーン


ウマシュタイン(クソ、死に急ぎ野郎……!)

マルコ「ジャン、抑えて。習性は仕方ないだろ」

サシャ犬(お二人はどうしたんですか?)

ギフスタ(あそこの植物を嗅いだらフニャフニャになっちゃったみたい)

サシャ犬(ほー……私には特にいい匂いでもありませんがね)クンクン

投下終了 
>>131のオルオさんは地面でパニック起こしてる状態です 分かりづらいけど


アニオン(全く……エレンも調査兵団もどうなってんだか。あんな植物一個で)

ミーナ「すごく楽しそうだよ、アニも行ったらよかったのに」

アニオン(だから行かないって言ったでしょ)

サシャ犬(アニー!)タッタッタ

アニオン(何?)

サシャ犬(これの匂いですが、アニ的にはどうですか?私はちっとも良い匂いだとは思いませんけど……)グイ


ミーナ「あ、マタタビ……」

アニオン(バカ!鼻先に近づけたら……)

アニオン(……)


サシャ犬(ア、アニ?怒ってます?)

アニオン「がう……ぐるう……」テローン

ミーナ「わ!」

アニオン「むぐるる」フニャーン スリスリ

サシャ犬(アニが人に甘えるのは珍しいですね)

ミーナ「擦り寄られるのはいいんだけど、ちょっと重いかも……」

サシャ犬(全身使ってきてますからね)


ゴリライナー(なんだ、アニもかかったのか?)

キリトルト(口で持ってたサシャは平気そうだね。やっぱり猫にしか効かないんだ)


ニャカリアス(すまない、迷惑をかけたようだな)キリッ

ハンジ「お、ミケ復活だね!それじゃさっさと帰還して、解析に移ろうか。ペトラ、帰るよー」

ペトラ「はっ。エルド、馬車乗るからタライから出て」

アゴヒゲエルド(ああ)チャプン ペタペタ

ニャカリアス(……では我々はこれで)

ハンジ「お世話になりました」

キース「ええ、ではまた」

オルオインコ「じゃあな、ガキども」

ペトラ「大変だけど頑張ってね」

アゴヒゲエルド(またな、今度は人間の姿で会おうぜ)ペタペタ


ペタペタペタペタ マッテクレー


イェーガー(アザラシって大変そうだな……)

フクミン(陸上で動けるとはいえ、海の生き物だからね……)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


アルミン(それから僕たちは昼は訓練兵、夜は動物の二重生活を続けた)


アルミン(集団で朝帰りする様子を見た一部の訓練兵の間では「上位陣が怪しげな儀式にはまっている」

「いや、あいつらの異性関係が乱れまくっている証拠だ」といった根も葉もない噂が立ったが、教官が特別訓練ということにして誤魔化してくれた)


アルミン(事件発生の日は満月だった月が半分ほどに欠けてきた頃、事件は起った)


――夜の森

(なななな何だこれはぁ!)タタタ

(一体どうなっているのだ!何故この私が!こんな姿にぃ!)タタタタ

(……)キョロキョロ

(思わず走って森にたどり着いたが、ここはどこだ?)

(! この建物……訓練所か)

(夜の森は危険だ。訓練所のどこかに身を潜め、夜明けを待つしかない!)トテテ


マルコ「僕、ちょっと水を汲みに行ってくるよ」

ガチャ

(!?)ビクッ


マルコ「……小鹿……?」

ミカサ「小鹿なんて訓練所の周りにはいなかったはず」

フクミン(もしかして僕らと同じ症状の……)


小鹿(フッ、フク、フクロウが話すなどありえん!化け物め!)


ミーナ「話してる、やっぱり元は人なんだ」

フクミン(大人の声だね。大分年上の人かな?)


小鹿(む、むうう……なぜ訓練兵が複数で夜中の倉庫なんぞにいる?教官はなにをやって……)チラッ


キリトルト(マルコどうしたんだろうね?)

ウマシュタイン(水汲みに行くっつったのに、入り口で固まってるな)


小鹿(何者だあの巨獣は!? 見たことが無いぞ、まさか新手の巨人では……!)プルプル


ユミル「とりあえずそいつとっ捕まえといた方がいいんじゃねぇの?」

マルコ「そうだね……ほら、おいで」

ミカサ「怖くない怖くない」

小鹿(さっ、触るな訓練兵!私を妙な獣の中に放り込む気だな!)タッ

マルコ「あっ!」



ミカサ「森のほうにいってしまった……」


ギフスタ(小鹿一匹で森の中なんて危ないんじゃ……)

フクミン(万一野犬に出くわしたらかなり不利だね。追いかけて保護したほうがいいと思う)

ユミル「朝、口を滑らさねぇとも限らないしな……気づいたか?ベルトルさん見られてたぞ」

キリトルト(ええ!?)

ウマシュタイン(あの小鹿の動向によっちゃ解剖コースまっしぐら……かもな)

ミカサ「私が捕まえに行こう……教官、立体機動装置の持ち出し許可を」

キース「許可しよう、貸し出し書類は後回しで構わん。……但し、小鹿を傷つけず捕獲しろ。絶対にだ」

ミカサ「ハッ。……マルコ、ジャンを貸して。立体機動の倉庫から馬小屋は遠い」

マルコ「わかった。ジャン、頼んだよ」

ジャン(お、おう!)

フクミン(僕も行くよ、夜目がきくから。サシャも来て!匂いで追跡してほしい)

サシャ犬(了解です!)


イェーガー(二人が行くなら俺だって……!)

ゴリライナー(落ち着け、お前が行っても小鹿を怯えさすだけだ)

ミカサ「ライナーの言う通り。エレン、私たちを信じて待っていてほしい……では」


ガチャ バタン


キリトルト(……ごめんね、僕のせいで)ショボーン

マルコ「それだけ大きかったらしょうがないよ、ドアを開けっ放しにしてた僕も悪いんだ」

コニートビネズミ(あの小鹿、誰なんだろうな?小鹿っぽい奴なんていたか?)

ユミル「さあな……だが、教官の態度がちっとばかし妙だったな……」

ギフスタ(教官、難しい顔してるね。小鹿ちゃんも外部の人なのかな)



キース(小鹿、か……まさかな……)

投下ここまでです、感想ありがとうございます


――森の中

ミカサ「サシャ、私の手を嗅いで。これがさっきの小鹿の匂い」

フクミン(捕まえようとしたときについたんだ!やったね)

サシャ犬(ふんふん……こっちの方角ですね)トコトコ

ウマシュタイン(捕獲っていってもな、どうする?)パカパカ

ミカサ「ある程度近づいたら貴方から降りて、立体機動で一気に接近して捕らえようと思う」

サシャ犬(私が適当なところまで追い込みましょうか?あの小鹿逃げ足速いですから)

フクミン(倉庫で見たときも繊細で臆病な性格っぽかったね……作戦を練ろうか)

ミカサ「ええ、お願い」


ワンワン!

小鹿(!? 犬の鳴き声!や、野犬か!?)

小鹿(こ、こうしてはおれんっ!襲われればひとたまりもないぞ!)

小鹿(逃げなければっ!!)タタタタ


ワンワンワン!

小鹿(ヒィィ、近づいてくるぞ!誰か来い!イアン!ミタビ!リコ!)



サシャ犬(いい感じで追い詰められてくれますね)ワンワン!

フクミン(そうだね、そのままミカサの待機地点まで誘導して!)


小鹿(どこまで追ってくるつもりだ、しつこい犬め!)ハッハッ

小鹿(……広いところでは囲まれるか?ならばこちらの狭い道へ――)


パシュッ

小鹿(? これは、立体機動のアンカー音?こんな夜中に飛ぶ者が……?)

ミカサ「――捕らえたっ!」

小鹿(!?)ガシッ


ミカサ「……悪いけど、しばらく手足を縛らせてもらう」ギュッ

小鹿(なっ……先ほどの訓練兵だとぉ!? 離せ! )ジタバタ

フクミン(落ち着いてください、一先ず倉庫へ戻りましょう)

小鹿(で、出たな化け物ぉ!)ジタバタ

サシャ犬(私たちもあなたと一緒ですよ、元は人間です)

小鹿(離せぇー!)ジタバタ

ミカサ「……まるで話を聞いていない。アルミン、このまま強引に連れ帰るしかない」

フクミン(そうだね、ジャンのところに戻ろうか。逃げないようにしっかり持っててね)

ミカサ「うん」


――第四倉庫

コンコン

ミカサ「アッカーマン、アルレルト、ブラウス、キルシュタイン。以上四名帰還しました」

キース「よし、入れ……小鹿は捕獲できたのか、よくやったな」

ミカサ「ハッ」

小鹿(やはりここは珍獣の巣だ……一体何をされるのだ……)ガタガタ

ミカサ「教官、この小鹿ですが怯えきっていて話を聞きません」

キース「うむ……どうやって落ち着かせるか……」

小鹿(こやつは、先代調査兵団団長の!)ハッ

小鹿(キース、貴様!随分手荒な訓練兵を育成しているようだな!この獣たちは何だ!)

キース「ああ、落ち着かれましたか。この者たちは……」


カクカクシカジカ


小鹿(つまり、こいつらも私と同じような目に遭っている訓練兵だと言うのだな?)

キース「ええ、そうです。朝日を浴びれば元の姿に戻ります」

小鹿(何!……ならば私は朝が来たらすぐ駐屯兵団に帰るぞ)

フクミン(この方も教官のお知り合いですか?)

キース「……うむ、こちらは……」

小鹿隊長(……駐屯兵団隊長、キッツ・ヴェールマンだ)

フクミン(駐屯兵団隊長!? そんな方が何故小鹿に?)

ギフスタ(顔つきが似てるのかな、可愛い系?)

ミカサ「すごく小柄で華奢な人なのかも」


ワイワイ ザワザワ


小鹿隊長(……)グヌヌ

キース(繊細な性質から「小鹿」呼ばわりだというのは隠しておいたほうがいいのだろうな)

今日の投下お終いです 小鹿さん人気すぎ

投下ミス発見、>>152-153の間にこれを補完でお願いします
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ドコダ…… ドコヘイケバ……


フクミン(声が聞こえる?)

サシャ犬(……小鹿の匂いが強くなりましたよ、極力小声で話してください)

ミカサ「わかった。……ここからは徒歩で行こう。ジャンは待機してて」

ウマシュタイン(ああ、気をつけて行ってこい)

フクミン(……じゃあ作戦を伝えるよ)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

小鹿(街の方面へはどこから抜けられるのだ)トテトテ

小鹿(訓練所が化け物の巣窟だったとは思いもしなかったぞ!議会で問題にしてやる!)

小鹿(……しかし、今は私も小鹿の身)

小鹿(……司令が小鹿小鹿とおっしゃるから本当に小鹿になってしまったのだろうか)キョーン…

小鹿(どうしたら戻れるのだ!このままでは威厳が……いや、駐屯兵団に居られるかも怪しい)

そういやニャカリアスさんって種類は三毛猫なんだろうか


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ミカサ「ふぅ……一仕事終えた後のエレンの肉球はまさに至福」プニプニ

イェーガー(やめろよ……ネコじゃないんだ、固いだろ)

ミカサ「それでもエレンの肉球は私の癒し」プニプニ

ミーナ「あ、ミカサいいなぁ」

ミカサ「あなたもアニに触らせてもらうといい。私はどちらかというと犬が好きだったけど、猫にも目覚めそう」

イェーガー(俺は猫じゃねえぞ)


ミーナ「……だって。アーニ」スッ

アニオン(お断りだよ)サッ

ミーナ「ああん」

アニオン(全く、面倒くさいこと振ってくれたもんだね)

ミカサ「仕方ない。肉球は素晴らしいものだから」プニプニ

イェーガー(いい加減離れろってー)

サシャ犬(あの、ミカサ)トコトコ

ミカサ「どうしたの」

サシャ犬(……どうぞ)スッ

ミカサ「ありがとう」プニプニ

サシャ犬(いえいえ。犬の肉球もいいものでしょう?)


ミカサ「……もしかして、さっきの私の発言を気にしているの?」プニプニ

サシャ犬(……ええ。現在犬の身としましてはちょっと寂しかったもので……)キューン…

ミカサ「大丈夫。犬と猫、どちらか一方しか好きになってはいけない決まりはない。私はどちらも好き」ナデナデ

サシャ犬(……そうですね!)ブンブン

ミーナ「いい話だなー」プニプニ

イェーガー(今度はお前かよ!)

ミーナ「だってアニのガード硬いんだもん」プニプニ

アニオン(解放されたのにグテーっとしてたのが悪いね)

イェーガー(…………適当に切り上げろよな)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ユミル「ベルトルさん、クリスタ知らない?」

キリトルト(僕の角に留まってるよ)

ユミル「ハァ?何で」

キリトルト(ずっと高いとこ飛んでて、一回休みたかったんだって。ね?)

ギフスタ(うん、ベルトルトがいてくれてよかった。ユミル、高く飛ぶのって楽しいよ)

ユミル「そんなに飛びたいなら立体機動があんだろ」

ギフスタ(自分で飛ぶのはちょっと違うの!すごいんだから)



ゴリライナー(役得だなベルトルト……俺もキリンになりたかった……)

コニートビネズミ(俺もどうせならでっかいのになりたかったぜ)

ウマシュタイン(どうあがいてもお前らにキリンは無理だろ、諦めろ)

ゴリライナー(くっ……)

コニートビネズミ(クリスタいいな、俺もベルトルトに乗せてもらえねーかな)

マルコ「落ちたら怖いから、僕で我慢してて」ヒョイ

フクミン(ふふ、コニーはすっかりその箱が定位置だね)


フランツル(ハンナ!)バサバサ クルクル

ハンナヅル(フランツ……)バサバサ



小鹿隊長(……な、何故貴様らはそんなに和んでいるのだ!?いつ完全に戻れるとも知れんのだぞ!)

キース「朝になれば一時的ではありますが、元に戻ります。現在原因を……」

小鹿隊長(根本的な解決ではない!このまま夜がくる度化け物になれというのか!?)

キース「……現在調査兵団が鋭意原因を解析中です」


――同時刻 調査兵団本部

オルオインコ「お前は人間のままか、俺を差し置いて」

アゴヒゲエルド(栗になれ栗に)

グンタ「感染者を増やそうとするな。第一栗って、動物ですらないだろが」

ペトラ「まったく馬鹿なこと言って……くしゅん!」

ペトラ「……失礼しました」

ハンジ「このごろはちょっと冷え込むね」

エルヴィン「風邪をひかないよう気をつけてくれ」ナデナデ

リヴァイ「…………おいエルヴィン」

エルヴィン「どうした?険しい顔をして」ナデナデ


ニャカリアス(…………)ナーン

リヴァイ「テメェがミケから離れようとしねぇからだ。気色悪い」

ハンジ「そういや、ミケが猫になっちゃってからずっとだね。猫好きなの?」

エルヴィン「そうだな、猫は好きな方だ」ナデナデ

ニャカリアス(……エルヴィン、喉はやめろ喉は)ゴロゴロゴロ

ハンジ「フフフ、そんなこと言って喉が鳴ってるよ」

リヴァイ「……チッ、すっかり猫じみたな」


エルヴィン「そうは言うがなリヴァイ、この状態のミケもすごいぞ」

リヴァイ「あ?」

エルヴィン「なにしろミケが行くところは一番快適な気温なんだ」

ハンジ「嗅覚も強化されたし、簡単な天気予報もできるんだよ」

リヴァイ「馬鹿かテメェら……いくら他が凄かろうが、こんな手じゃブレードも握れねえ」キュ

ニャカリアス(そうだな)

リヴァイ「早いとこ元に戻し……」プニッ

リヴァイ「……」プニ


ニャカリアス(どうしたんだリヴァイ)

リヴァイ「……何でもねぇ」プニプニ

ハンジ「あ!その様子、リヴァイも気づいたね……魅惑の肉球に!」

エルヴィン「大変なものだぞそれは。はじめは私も離れがたくて朝までプニりそうになった」

ニャカリアス(あれはもう御免だぞ)

リヴァイ「……チッ」プニッ


リヴァイ「俺はもう寝る、テメェら猫バカ治しとけよ」パッ


ギィ バタン

ペトラ「兵長……」

エルヴィン「しっかりプニ納めしていったな」

ハンジ「人類最強といえど肉球には勝てなかったか。……ね、ミケ」

ニャカリアス(潔癖症のリヴァイまでもがああなるとは思わなかったな)

ニャカリアス(しかしリヴァイの言うことも一理ある。俺だけでなく、精鋭であるオルオとエルドまで夜の度ああなるようでは)

エルヴィン「……今のとこ夜に動く巨人は確認されていないが、いつ新種が出てくるとも限らないか」

ペトラ「日常生活も不便ですよね。新月以外は夜中出歩けないわけですから」

ハンジ「もう少しの辛抱だよ、そろそろ目処がついてきたところさ。……さてと、ミケに癒されたことだし研究室に戻ろっかな」

投下ここまでです、兵長はなるとしたらシャチかアライグマのイメージでした

>>176-179 人間のミケさんの毛色ベースに黒い縞模様だとなんとなく思ってました
ハゲワシはクロハゲワシっていう種類がキース教官に似てます

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