ミーナ「ス・ブタ?」(343)

※進撃の巨人で、ベン・トーのパロディです。
※進撃の巨人10巻までのネタバレがあるかもしれません。
※サシャ「カツ・ドン?」の続きです。
前回(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1373541621

ミーナ 「メスブタだと思った人は謝罪してね」

ジャン 「何言ってるんだ?」

ミーナ 「独り言」

ジャン 「そうか」



ミーナ 「今日は何の用事だろうね、ハンジさんとリヴァイ兵長」

ジャン 「また弁当を獲って来いって話じゃないか?」

ミーナ 「毎回、どこから情報を入手してるんだろうね」

ジャン 「上層部の特殊な情報網があるんだろう、多分」

ミーナ 「特殊な情報網で取り交わされるのが、半額弁当かぁ」

ジャン 「エルヴィン団長も餓狼だったらしいし、色々あるんだろう。ほらもう着くぞ」

ミーナ 「こんにちわー」

ジャン 「失礼します」

調査兵団 詰め所

リヴァイ 「いい加減にしろ、クソメガネ」

ハンジ  「リヴァイは、巨人への理解が足りないんだよ!」

ジャン  「……」
ミーナ  「……」

リヴァイ 「元より理解できるものじゃねえ」

ハンジ  「それが思考の停止なんだよ!それだから……」

ジャン  「……」
ミーナ  「……」

リヴァイ 「口を閉じろ"奇行種"」チッ

ハンジ  「ずいぶんと懐の狭い"人類最強"だね!」フンッ

ジャン  「……」
ミーナ  「……」

1時間後

エルヴィン「戻った、ぞ……?」

ミーナ  「……」
ジャン  「……」

リヴァイ 「やっと戻ったか。おかげでくだらねえ話を聞かされた」

ハンジ  「ちょっと、それはどういう意味かな!?」

エルヴィン「何をしているんだ?」

リヴァイ 「くだらないことだ」

ハンジ  「リヴァイが巨人への理解を放棄して……」

エルヴィン「自分達で呼びつけた客人を放り出して、何をしているんだと聞いている」ゴゴゴゴゴ

リヴァイ 「」
ハンジ  「」

リヴァイ 「悪かったな」

ハンジ  「ごめんなさい。つい、ムキになってしまって」

ジャン  「いえ、俺たちは、そんな」

ミーナ  「全然、気にしてませんから」

エルヴィン「いや、これは、上に立つ者としての問題だ」

リヴァイ 「好きで上にいるわけじゃねえ」フン

ハンジ  「リヴァイみたいに英雄視されてるわけじゃないし」ブー

エルヴィン「……反省していないのは分かった」ハァ

エルヴィン「……夕飯を食べに行こうか。ジャンとミーナ来なさい」

ハンジ  「今日はどこに行くの?」

リヴァイ 「お前の選ぶ店に外れはないからな」

エルヴィン「餃子の専門店だ」

ハンジ  「エルヴィンの連れて行ってくれる店はね、そうはもう美味しいんだよ!」

ミーナ  「そうなんですか、期待しちゃいます!」

リヴァイ 「餃子は、前に行った事があるな。美味かった」

ジャン  「楽しみです!」

エルヴィン「但し、さっき喧嘩してた二人は、水だけだ」

リヴァイ 「」

ハンジ  「」



餃子屋ケーニッヒ

ミーナ  「わぁ、これが餃子ですかぁ!」

ジャン  「大皿に何十個も乗って出てくるのは、壮観ですね」

ミーナ  「こんなに食べきれるかな」

エルヴィン「それが不思議と、食べてしまうんだ」ハハハ

リヴァイ 「」
ハンジ  「」

ミーナ  「いただきます!」

ジャン  「頂きます!」

エルヴィン「沢山食べると良い」ハハハ

リヴァイ 「」
ハンジ  「」

ミーナ  「皮がパリッパリだぁ!」ハフハフ

ジャン  「噛み付くと、中から汁が飛び出る!」ハフハフ

ミーナ  「脂と肉汁と野菜の旨味が混ざって!もう!」ハフゥ

ジャン  「口の中に直接、熱の塊を放り込んでいる気分になる!」ハッフハッフ

ミーナ  「皮の熱さ!あふれ出る汁の熱さ!こぼれ落ちる具の熱さ!全部美味しい!」プハー

ジャン  「皮も、焼き目はパリパリなのに、他のところはモチモチしてて!」

ミーナ  「噛み付くと、同時に歯の上下で違う食感が味わえるね」

ジャン  「一個がそんなに大きく無いから、一口で食べられるのもいいな!」

ミーナ  「それで、口の中で一気に弾けるんだよね!」

ジャン  「ああっ!口の中、火傷した!」

ミーナ  「私も!でも、やめられない!」

エルヴィン「どんどん食べなさい」ハハハ

リヴァイ 「」
ハンジ  「」

ミーナ  「このパリッ、ジュワ!って食感が、たまらないね!」

ジャン  「タレの酢とラー油が肉と絡んで、酸っぱくて辛くてジューシー!脂が全然しつこくない!!」

ミーナ  「口に中いっぱいに広がるニラの強烈な香りと、キャベツのシャキシャキ感が、
      後を引いて、いくらでも食べちゃう!」

ジャン  「一個口に入れたら、手が次の餃子に伸びる!もう、止まらない!」

ミーナ  「美味しくて、熱くて、涙出てきた!」フー

ハンジ  「」
リヴァイ 「」

ハンジ  「あの、ひとつくらい」

エルヴィン「ダメだ」

リヴァイ 「構わねえだろ、これだけあるんだ」

エルヴィン「ジャンとミーナの物だ」

ハンジ  「ねぇミーナ、実は君達の教官にコネがあってね、少しなら成績を」

エルヴィン「えげつない買収をするな」

リヴァイ 「おいジャン、分かってるな?」

エルヴィン「脅迫もするな」

ハンジ  「」ジー

リヴァイ 「」ジー

エルヴィン「こっちを見るな」

ハンジ  「私たち、喧嘩なんかしてなかったよね?」

リヴァイ 「当たり前だ」

エルヴィン「捏造をするな」

ハンジ  「ミーナとジャンもさ、ちょっとくらいは遠慮したらどうなのさ」ブー

リヴァイ 「いい度胸だ」チッ

ミーナ  「最初は遠慮しようと思ってたんですけど」テカー

ジャン  「食べ始めたら、止まらなくなっちゃって」テカー

リヴァイ 「脂っぽい顔しやがる」

ハンジ  「憎らしいのを通り越して、爽やかさすら感じるね」

エルヴィン「これはお前らへの罰だ。団長の俺も責任をとって食べずにいるだろう」グゥ

ミーナ  「あのぅ、そのことなんですけど」

ジャン  「お二人を許して頂けませんでしょうか」

エルヴィン「一度決めたことを簡単に覆すのは、規律に関わる」

ミーナ  「でも、みんなで食べたほうが、美味しいです」ウルウル

ハンジ  「」モットイエ
リヴァイ 「」モットヤレ

ジャン  「俺、調査兵団の規律には何も口出しできませんけど、
      でも、エルヴィン団長と、リヴァイ兵長、ハンジさんと一緒に食べたいです」

ミーナ  「」ジー
ジャン  「」ジー

エルヴィン「……はぁ、仕方ない、食って良いぞ」

ハンジ  「ジャン、ミーナよくやったっ!」ヒャホーイ

リヴァイ 「オーダー餃子50個だ」

エルヴィン「70個にしろ、二人がまだ足りなそうだ」

ジャン  「」ポカーン
ミーナ  「」ポカーン

エルヴィン「どうした。まだ食べられるだろう?」

ジャン  「いえ、随分と切り替えが早いと思って」

リヴァイ 「一瞬の判断の遅れが、命取りになる」キリッ

ハンジ  「調査兵団はそういうところだよ」キリッ



ジャン  「そういえば、今日呼ばれたのって、何の用件だったんですか?」

ミーナ  「餃子じゃないですよね?」

ハンジ  「あぁ、忘れていたよ。今度、トロスト・マムが一日だけプレオープンするんだ」

リヴァイ 「当然、そこに新作の弁当が出るだろうと言われている」

ジャン  「そういう日でも、半額になるんですか?」

ミーナ  「特別な日だと、売れ残らないような」

リヴァイ 「逆だ」

ハンジ  「特別だから、大盤振る舞いになるはずだよ」

ミーナ  「そういうものなんですか」

ハンジ  「そういうものなんだよ」

ジャン  「例によって、それを獲って来いと……?」

リヴァイ 「そうだ」

ハンジ  「最近、巨人の数が減ってきちゃってさぁ」ブチブチ

エルヴィン「おかげで、壁外遠征がはかどって仕方ない」

リヴァイ 「減った理由すら分かっていないがな。兎に角、忙しい」

ミーナ  (まさか……)

リヴァイ 「日は確定次第、連絡する」

ハンジ  「今度は鎧の巨人弁当でないかなぁ」ウフフ

リヴァイ 「安心しろ、絶対に出ない」

エルヴィン「我々は、ウォールマリアを奪還することだけ考えればいい」

ジャン  「俺たちは、弁当を獲ることだけ考えよう」

ミーナ  「うん、マダムの新作弁当、楽しみだなぁ」

リヴァイ 「市場を改装した後の争奪戦は、今までに無い状況だ」

ハンジ  「普段は出てこないような餓狼がやって来る可能性もあるよ」

ミーナ  「そういうことも、あるんですね」

ジャン  「誰が来ようと、やれることをやるだけだ」

ハンジ  「あ、そういえば、ミーナは二つ名がついたんだって?」

ミーナ  「え、何でそれを」

エルヴィン「夕市に出たのは、最近なんだろう? 凄いじゃないか」

ミーナ  「ええ、まぁ、そうなんですけども」ゴニョゴニョ

リヴァイ 「どんな名前なんだ?」

ハンジ  「私もそこまでは知らないんだ。教えてよ」

ミーナ  「えーと、そのぅ」

        ラクーン
ジャン  「"洗い熊"です」

ミーナ  「ちょっと、何で勝手に言うのよ!?」

ハンジ  「あー」チラッ

リヴァイ 「納得だ」チラッ

エルヴィン「なるほど」チラッ

ミナー  「今、何を見て納得したんですか!?」

ジャン  「お前、顔がタヌキっぽいんだよ」

ミーナ  「何で言うかなぁ!?気にしてるのに!」

ジャン  「それは悪かったな」

エルヴィン「いいじゃないか、二つ名なんて簡単に付いたり変わったりするものだよ」ハハハ

ミーナ  「ところで、それはそうと」チラッ

ジャン  「餃子追加しても良いですか?」チラッ

エルヴィン「今日はリヴァイとハンジの奢りだ。いくらでも食べなさい」

リヴァイ 「!?」
ハンジ  「!?」

エルヴィン「まさか、お咎め無しだとでも思っていたのか?」

ハンジ  「」クッ

リヴァイ 「」チッ

ハンジ  「餃子追加お願いします!」シクシク

リヴァイ 「お前ら、絶対に弁当を獲って来い。絶対にだ」

ジャン  「はい」テカー

ミーナ  「はいっ」テカー

(つづく)

今日はここまで。続きは数日中の予定です。

最近、twitterでカレーの話のジャン達を
絵に描いてくれた人がいて、嬉しかったです。



数日後
マリオ・トロスト

ジャン「新作弁当も気になるが」

ミーナ「まずは今日のお弁当だね」

ジャン「とりあえず、弁当を見に行くか」

ミーナ「うんっ」

ミーナ(今日はお弁当が3つ、全部一緒なのかな? でも、商品名が違う?

     マキシマム
    "男のマーボーナス弁当"

     エレガント
    "女のマーボーナス弁当"

     パッション
    "肉味噌ナス弁当"

ミーナ(とにかくナスを推してるんだ……)

ジャン「俺は、マキシマム弁当だ」

ミーナ「私は、パッション弁当が気になる」

ジャン「お、あそこにアニがいるな」

ミーナ「本当だ」

ジャン「よう」

ミーナ「ネコは戻ってきた?」

アニ 「……」

ミーナ「アニ?」

アニ 「……ネコちゃ…ネコは、みんな、壁外に逃げちゃって……」

ジャン(地雷だったか……)

ミーナ「だ、大丈夫だよ、きっと、みんな元気にしてるよ!
    多分、巨人とか駆逐してるんじゃないかなぁ」アハハ

ジャン「そのうち戻ってくだろう、ネコは気まぐれだからな」

アニ 「うん……」グス

ミーナ「でも、ネコがいないなら、今日は一人だけで争奪戦に?」

ジャン「ネコがいなくても、戦えるのか?」

アニ 「自分の力で、やるしかないね」

ミーナ「うん、私も自分の力でがんばるよ!」

ジャン「アニは何を狙っているんだ?」

アニ 「私はエレガント弁当だよ」

ミーナ「じゃあ、かち合わないね……」チラッ

アニ 「ああ、いいよ。ただ、今日は……」

ミーナ「どうしたの?」

ジャン「おい、もしかしてあの人は、まさか……」

アニ 「その、まさかだよ」

キース「貴様らもいたのか」

ジャン「キース、教官!?」バッ

キース「敬礼は要らん。今は、私も餓狼だ」

ジャン「は、はぁ」

ミーナ「キース教官も、餓狼だったんですね」

キース「一線から退いていたがな。トロスト・マムがリニューアルオープンすると聞いてな。
    久しぶりに参加しようと思ったのだが、昔の勘を取り戻すためにやってきた」

ジャン「そうだったんですか……」

ミーナ「昔は、二つ名は、付いていたんですか?」

キース「そうだな、昔の話だが、夕市に出たての頃、私も未熟でな。

    暫くの間、何の成果も挙げることが出来ずにいた。

    その時の先輩方にからかわれて、付けられた二つ名が、

    "坊主" だ」

ジャン「そ、そうなんですか……」

ミーナ「」プルプル
アニ 「」プルプル

バタン

キース「半額神が来たな。訓練ではないが、日ごろの成果を見せてもらおうか」スタスタ

ジャン「まさか、キース教官が餓狼だったなんて」

ミーナ「しかも、二つ名付きの……ふ、二つ名、が……」プルプル

アニ 「ミーナ、それ以上やめて」プルプル

ジャン「確か、調査兵団の団長も勤めた人だ。一筋縄じゃないだろう」

ミーナ「そうだね、それでもやるしかないよ」

アニ 「ネコちゃんがいれば……」

ジャン「今、頼れるのは、己の身一つだ」

ギィ

バタン

ミーナ「いくよ!」ダダダダ

ジャン「腹の虫を感じろ!ここは訓練所じゃない、夕市だ!」

アニ 「やってやるさ。言われなくてもね」

ジャン「どりやあああああ」バシッ

キース「軽いな」パシン

ミーナ「せええええい」ブオン

キース「甘い」ヒョイ

アニ 「先に行かせて貰うよ」ダダダ

キース「させると思ったか」ガッシ

ジャン「くっそ、やっぱり強ぇえ」

ミーナ「3人がかりなら、そんなに持つわけない!」

キース「たった3人で、私をとめられると思ったか」ゴッ

ジャン「ず、突き……痛ぇえええ」ゴロゴロ

ミーナ「2回目か、痛そう……」

キース「試してみるか?」ゴッ

ミーナ「ぎゃああああ」ゴロゴロ

キース「レオンハート、貴様にも夕市の通過儀礼をくれてやろう」

アニ 「間に合ってますから」

キース「遠慮しなくても良い」ズウウウウ

ミーナ(アニの頭が掴まれる!? コニーと同じ奴だ!)

アニ 「ふんっ」バンッ

キース「ゴフッ」

ミーナ(キース教官が、吹っ飛んだ!?)

ジャン「アニの奴、何しやがったんだ?」

キース「レオンハート、貴様、何をした……!?」

アニ 「まだ立てるなんて」クッ

キース「次からの格闘訓練では、手を抜けると思うな!」

アニ 「次からはそうします」ゲット

ミーナ「あっ、キース教官が戻ってくる前にお弁当獲っちゃった」

ジャン「ミーナ今のうちにいくぞ」

ミーナ「うんっ、キース教官が戻ってくる前に!」

キース「レオンハートが謎の技を披露してくれたのでな。
     私も出し惜しみは無しだ」

ジャン「この上、まだ何かあるのか……」

ミーナ「何かされる前に、獲る!」ダダダ

キース「先ほど、二つ名の話をしたな、"坊主"は初期の名前だ。
          ザントマン
    その後、"灰坊主"と改名された」

     ザントマン
ジャン「"砂男"、まさか!? ミーナ、目を閉じろ!」

ミーナ「え、何で!?」

キース「指示には従うべきだったな」ギラッ

ミーナ「きゃあ!?」

ミーナ(え、何?目に何か入った!?目が開けられない!?)

キース「"灰坊主"は、眠りの灰を撒く妖精だ。夢に落ちろ」ガッ

ミーナ「げふっ」ガクン



ジャン「ミーナ、起きたか?」

ミーナ「あ、ジャン……そうか、私」

アニ 「キース教官に吹っ飛ばされて、夢に落とされたんだよ」

ジャン「俺は、キース教官の後で弁当を獲ることが出来た」

ミーナ「そっか、私だけ……」

アニ 「目が覚めたんなら、行くよ」

ミーナ「え?」

アニ 「約束だろう? 一緒に食べるって」

ミーナ「……うんっ!」



訓練兵団 食堂

ミーナ「私は、ご飯だけを別のお店で買ったので、おかずを分けてください」ペコーリ

アニ 「二人ともマーボーナスだけどね」

ジャン「俺のマキシマム弁当と、どう違うんだ?」

アニ 「具の切り方だね、あと白米の量」

ジャン「マキシマム弁当の方が、ナスが大きく切ってあるのか」

ミーナ「もうわかったから、早く!その大きい、ジャンのナスを、私にください!
    ご飯の上にかけてください!早くかけてぇッ!」

ジャン「……何で、そんなに興奮してるんだよ」

ミーナ「もしかしたら、需要があるんじゃないかと思って」テヘヘ

アニ 「?」

ジャン「ほらよ、お望みどおりだ」

アニ 「私のも、混ざらないように上からかけるよ」

ミーナ「ありがとうございますー」フカブカー

ジャン「じゃあ、喰うか」

ミーナ「はい、頂きます!」

アニ 「頂きます」

ミーナ(ジャンから貰った方から食べてみよう)

パクッ

ミーナ「ほうぅう!」

ミーナ(鮮烈な辛さ!これは、前にリヴァイ兵長から貰った麻婆豆腐と同じ辛さだ!
    そういえば、その時と同じ店だっけ)

ジャン「うおっ、辛いな! アニも喰ってみろ」

アニ 「どうも。この匂いは、花椒だね」クンクン

ミーナ「花椒っていうんだ。確かに、華のある辛味!」

ミーナ「ナスとピーマンと人参が、ごろっと入ってて、名前の通り男の子っぽい感じ」

ジャン「このくらいのほうが、食ってるって感じがするな」モグモグ

ミーナ「出来の悪いマーボーナスって、ナスがデロっとしてて気持ち悪いけど、
    これはそんなことないね。形がしっかり残ってる」

ジャン「あぁ、でも口に入れると、ナスがホロリと崩れる!
    ちゃんと焼き目も入ってるのに、不思議だな」

アニ 「これは、一回ナスを油で揚げてるね」

ミーナ「そっか。ナスがマイルドな舌触りになってるけど、これは油なんだ!」

ジャン「ナスと油って相性がいいんだな」

ミーナ「人参はしっかり中まで火が通ってて柔らかいし、
    ピーマンはコリっとした食感が残るくらいに炒めてあるね!」

ジャン「それぞれ違う3種類の食感で、食べても飽きさせないな!」パクパク

ミーナ「辛味と人参の甘み、それからピーマンの苦味がアクセントになってるね」

アニ 「美味しい」

ミーナ「ジャンの言ったとおり、食べてる!って感じがするね」

ジャン「あぁ、食感と辛味で、食欲が刺激され続ける!」

ミーナ「じゃあ、次はアニから貰った分の、エレガント弁当を」

ミーナ「見た目からして違うね。具が全部、細かく刻んである)

パクッ

ミーナ(おおぉう!?なんだろうこれ、美味しい!色んな美味しさが詰まってる!)

アニ 「ナスと人参、ピーマン。入ってる具は一緒だね」

ミーナ「食べてる感じは野菜のポタージュみたいなのに、ガツンとくる美味しさがあるね」

ジャン「俺も、ちょっと貰って良いか?」

アニ 「どうぞ」

ジャン「おぉっ。これは、美味いな……」

ミーナ「食べた感じはアッサリしてるのに、味は強烈なマーボーナスなんだよね」

ジャン「しかしこれは」

ミーナ「うん、これは……」

アニ 「白米が欲しくなるね」

ミーナ「ですよねー!ご飯買って置いてよかった!」パクパク

ジャン「前に麻婆豆腐を喰ったときも思ったけど、何でこんなに白米と合うんだろうな」モグモグ

アニ 「具が細かく刻んであるから、白米にかけても食べやすいね」パク

ミーナ「具の大きさだけかと思ったけど、ジャンのとは全然違うんだね!」

ジャン「細かい調味料も違うかもしれねえが、どっちのマーボーナスも同じ材料なのに大したもんだ」

ミーナ「もう、素材の生かし方を熟知してる感じだよね!」

アニ 「美味しい」

ミーナ「はあぁ!ご飯が進んで困っちゃう!」

ジャン「どっちも美味いが、具を細かく刻んでるほうが米に合うな」

ミーナ「うんっ、まろやかにご飯と混ざり合うね」

アニ 「白米と一緒に食べることが前提なんだろうね」

ミーナ「そっか、これはカレーライスと同じ方向性の食べ物なんだ」

ジャン「そりゃあ、美味いわけだな」

ミーナ「腑に落ちたね、色々と」

アニ 「美味いことを言ったつもりかい」

フゥ

ミーナ「美味しかったぁ」

ジャン「辛味で、まだ唇が痺れてる気がする」

アニ 「美味しかったよ。ご馳走様」

ミーナ「私が取れなかった、肉味噌ナス弁当も美味しかったんだろうなぁ」

ジャン「間違いなくそうだろうな」

ミーナ「返す返すも口惜しい」

ジャン「そういえば、ミーナがキース教官に殴られる前、何があったんだ?」

ミーナ「え?目に何かが入って、目を閉じちゃったんだけど、ジャンは知ってたんじゃないの?」

ジャン「いや、二つ名から結果を想像しただけだ」

アニ 「"砂男"は夢の中に誘う妖精。砂が目に入ると、眠ってしまうという童話さ」

ミーナ「直接眠っちゃった原因は、殴られたからだけど、目に何が入ったんだろう?」

ジャン「砂が入ったんじゃないのか?」

ミーナ「ううん、そういうのじゃなかったの。直接目だけを狙って来た感じ。
    砂なら顔全体にあたるでしょう?目だけだったの」

アニ 「何か秘密があるんだろうね」

ミーナ「あ、そうだ。今日、アニさ。キース教官を吹っ飛ばしたじゃない。バーンって」

ジャン「あぁ、すごかったな。どうやったんだ、あれ」

アニ 「掴もうとする手を避けて、体当たりしただけだよ」

ミーナ「えー、もっと凄いことしたように見えたけどなぁ」

ジャン「そうだな、ただぶつかっただけなら、跳ね返されるのがオチだ」

アニ 「私のは、技術だよ。誰にでも出来る技。出来れば、やりたくなかったんだけどね」

ミーナ「いや、凄いよアニ!何をしたのか全然分からなかったけど!」

ジャン「最初から、ネコを使わなくても良かったんじゃないか?」

アニ 「いや、それは、だって……可愛くないし」ゴニョゴニョ

ミーナ(可愛いな、コンチクショウ)

ジャン「強いんだから、使わない手は無いだろう?」

ミーナ「ジャンはオンナゴコロが分かって無いなぁ」

ジャン「うるせぇよ」

ミーナ「でも、カッコよかったよ! こう、スパーン!って」

ジャン「確かに、様になってたな」

アニ 「そんなに気に入ったなら、教えてあげるよ」

ミーナ「え、いいの!やったー!」

アニ 「対人格闘の時間だけじゃ足りないから、朝と夜の自由時間も使うよ」

ミーナ「え」

(つづく)

今日はここまで。続きは数日中の予定。
予定が確定せずスミマセン。



訓練兵団 食堂

ジャン(アニと特訓するから、ミーナは暫く夕市には来ないと言ってたな)

ジャン「久しぶりに、マルコでも誘ってみるか……」

マルコ「僕がどうしたの?」

ジャン「丁度良かった、これから夕市に行かないか?」

マルコ「コニーが一緒だけど、いいかな」

ジャン「ああ、最近コニーと一緒に居ることが多いのか?」

マルコ「うん、僕が入院しているときに、毎日お見舞いに来てくれたんだ」

ジャン「そりゃあ、すげえな。1回しか行かなかった俺が恥ずかしくなる」

マルコ「昨日も来たよね、って言うと、そうだっけ?って忘れてるみたいなんだ」

ジャン「"馬鹿"の面目躍如だが、そこまで行くと不安になるレベルだな」

マルコ「それがね、毎日、違う物を差し入れてくれるんだよ、本だったり花だったり」

ジャン「本当は覚えてるのか?」

マルコ「分からないけど、僕が入院したことに責任を感じているようだったよ」

ジャン「腐った豆の、か。コニーが誘ったんだったな」

マルコ「僕は全然気にして無いんだけどね、それ以前から具合は悪かったし」

ジャン「それでも毎日、差し入れ持って見舞いに行ったのか。良い奴だな」

マルコ「本人が覚えてないって言うんだから、本当のところは分からないけどね」

コニー「腹減ったー」ヒョコヒョコ

マルコ「噂をすれば、だね」

ジャン「おいコニー、夕市いかねえか」

コニー「おお、行こうぜ」



キッチン・トロスト

ジャン「104期生の上位成績者は、二つ名持ちの餓狼だけどよ、あんまり夕市で会わないよな」

マルコ「夕市は沢山あるからね。マダム、キッチン、マリオが三強だけど、
    規模だけなら同じくらいの店があるから、そっちに行ってるんじゃないかな」

コニー「そうかのかー」

ジャン「俺は、その3つしか知らねえな」

マルコ「安定して弁当を獲得できているなら、それでいいんじゃないかな」

ジャン「獲れたり獲れなかったり、だけどな」

コニー「そうなのかー」

マルコ「ジャンの噂は、色々広がってるよ。無名なのに強い奴がいるってね」

ジャン「その割には、二つ名がつかないな。変なのが付くよりはマシだが」

マルコ「特出した何かが無いと、中々ね」

コニー「そうなのかー」

ジャン「コニー、無理してしゃべるな」

マルコ「さぁ、お弁当を見に行こうか」

ジャン「そうだな」

ジャン(今日は、3つか。全部一緒、って、おい、これは!?)

       カツカレー
    "最強の矛と盾"

ジャン(なんだよ、これ。ふざんなよ!一体何なんだよ!?

    カツ・カレー!? それは、何だ!?最強と同じ意味か!?

    カツとカレーなのか!?馬鹿にしているんだろ!?

    鎧の巨人が超大型で出現したのと同じくらいの衝撃だぞ)

マルコ「カレーの噂は聞いているよ。世界が変わる程の味だってね。
    でも、それにカツが?」ガクガク

コニー「なぁ、訳が分からないのは、俺が馬鹿だからなのか?」ガクブル

ジャン「もしそうなら、俺も馬鹿だ」ブルブル

ジャン「絶対に、取るぞ」

マルコ「ああ、こればっかりは、譲れないよ」

コニー「あれを食べたら、俺はもっと馬鹿になるかもしれない」

ジャン「安いもんだろ」フフン

バタン

マルコ「来たね、半額神だ」

ジャン「無事に、3つとも半額になってるな」

コニー「月桂冠じゃねえのか」

ジャン「それも、逆に恐ろしい話だな」

コニー「俺、もしもこの弁当を取れたら、サシャに自慢するんだ」

ジャン「おい、馬鹿やめろ。それ以上しゃべるな、死ぬぞ!」

マルコ「何言ってんだい。この僕が、死ぬはずないだろう」

ジャン「マルコは、これ以上フラグを立てるな!洒落にならねえぞ!」

ギィ

バタン

ドドドドドド

コニー「こんな夕市に一秒だっていられるか!俺は先に行く!」

ジャン「この馬鹿!」

バンッ

コニー「ごふっ……ちっと格好付けすぎちまったな……」

マルコ「コニィィイイイイ」

ジャン(コニーが吹っ飛んで行く。突然なのに、なんとなく予想通りだ)

リコ 「あんた達じゃなさそうだね」

ジャン「……誰だ?」

マルコ「確か、駐屯兵団の精鋭部隊、リコ・プレツェンスカ班長だ」

ジャン「マルコは頭の中に名簿でも入ってるのか?」

リコ 「キッツ隊長を倒した奴を探してるんだけど、知らないか?」

マルコ「"小鹿"のキッツ隊長を? いえ、知らないです」

リコ 「そうだろうな、そんなに強く無さそうだ」フン

ジャン「」イラッ

リコ 「知らないなら、それはそれだ。半額弁当は貰っていくよ」ガツン

マルコ「くっ、ジャン。先に行けよ……なぁに、すぐ追い付いてやるさ」

ジャン(あ、これダメな奴だ)

リコ 「舐められたもんだね」バシン

マルコ「げふっ」ガクン

リコ 「"馬鹿"と"不死鳥"だったか。最近の二つ名は大したこと無いな」

ジャン「二人とも、まだ、ここからですから」

マルコ「コニー、まだ起きられるだろう?」グググ

ジャン「そうなのかー」ヒョコ

リコ 「お前らは、巨人の親戚か何かか?」ドンビキ

マルコ「ただの"不死鳥"と"馬鹿"です」

ジャン「俺はまだ、無名の餓狼ですけどね」

リコ 「立てなくなるまで吹っ飛べ!」ゲシッ

コニー「ここは俺に任せて、先にゲボォ」

マルコ「コニィイイイイイ」

ジャン「その流れは終わってたのに!馬鹿野郎!」

マルコ「コニー、君の行動は無駄にはしない!」ダダダ

リコ 「私に背中を見せて、逃げ切れると思ったのか?」ガッシ

マルコ「逃げる? コニーが任せろって言ったんですよ。だから僕は任せたんです」

コニー「そうなのかー」ヒョコ

リコ 「本当に化け物かよ……」

マルコ「ただの"馬鹿"ですよ」

コニー「そうなのか?」

ジャン「いいから、もう黙ってろ」

リコ 「大したこと無いって言ったのは、訂正する」

マルコ「それは、どうも」

リコ 「だから、全力で掃除してやる!」

コニー「何かやばくねえか?」

ジャン「やばいのが来るぞ! マルコ、先に弁当を!」

コニー「なろぉ!!」バゴン

リコ 「遅い」シュン

コニー「」カクン

ジャン(速い!?)

マルコ「えっ!?」

リコ 「お前もだ」ヒュン

ジャン(一瞬で間合いを詰めた!?)

マルコ「」カクン

リコ 「お前の仲間がやられたぞ」

ジャン「……」

リコ 「何か言うことは無いのか?」

ジャン「……リコ班長って」

リコ 「あん?」

ジャン「リコ班長って、走っても胸が全然揺れないですね」

         ウォールシーナ
リコ 「誰が"絶壁の乙女"だ!?」ブチィ

ジャン「やべぇ、地雷だったのか」

リコ 「……お前、そうか。例の無名の訓練兵か」

ジャン「ご存知のようで」ハハハ

リコ 「私を怒らせてくれたからな、二つ名を付けてやるよ」

ジャン「……そりゃあ、どうも」

                    マインスイーパー
リコ 「人をイラつかせる天才。"地雷原走者"だ」

ジャン「それなら、リコ班長は"地雷女"ってことに」

リコ 「死ね!2回死ね!」ビュオ

ジャン「げっ、速……げふっ!」

リコ 「お前らが遅すぎる」



ジャン「ぐぅ、痛ぇ……くそっ、負けたか……」

マルコ「ジャンも、目が覚めたかい?」

コニー「カツカレー、一個も残って無いぞ」

ジャン「あぁ、畜生、食い損ねた」

マルコ「カツカレー。食べたかったなぁ」

ジャン「仕方ない、負けたんだ。諦めるしかない。あー、でも、クッソ……」

コニー「飯食いにいこうぜ?」

ジャン「……お前の馬鹿が、たまに羨ましいよ」



定食屋メッサー

ジャン「ここは、良く来るのか?」

マルコ「コニーと一緒にね、弁当が取れないときは、大抵ここだよ」

コニー「安くて、量が多いからな」

マルコ「僕はスタミナ定食にするよ」

ジャン「じゃあ、俺もそれで」

コニー「俺は豚焼肉、追加でメンチカツ乗せて」

ジャン「それも美味そうだな」

マルコ「あんまり、こういうところには来ないのかい?」

ジャン「普段は、獲り損ねたら、うどん屋だな」

コニー「それ美味いのか?」

ジャン「今度、連れて行ってやるよ」

マルコ「さぁ、これがスタミナ定食だ」

ジャン「肉野菜炒め、か?」

マルコ「食べてみれば分かるよ」

ジャン(山盛りになった、定番の肉野菜炒めだな。
    塩胡椒の匂いの他に、濃い味の匂いがするな。
    キャベツと人参、ニラと結構多めに薄切りの豚肉が入ってる。
    目を惹くのは、山の上に乗っかってる生卵だ)

ジャン「この卵は、混ぜるのか?」

マルコ「僕は野菜に絡めて食べるのが好きかな」

ジャン(じゃあ、俺も混ぜて見るか)

ジャン(炒めたと言うよりは煮込んだに近いキャベツに、薄く切った人参と、
    クタクタになったニラ、それからニンニクの欠片)

パクッ

ジャン(うん、これは、声を上げるほど美味い味じゃない。でも、毎日食べられる味だ)

ジャン「何というか、雑じゃないんだが」

マルコ「言いたいことは分かるよ、盛り方も適当だし、
    肉も野菜も、炒めて味をつけただけ、それで文句あるか!っていう味だよね。
    でも、決してそれが嫌なわけじゃないんだ」

ジャン「ああ、その通りだ」パクッ

ジャン(上品な味じゃない)モグモグ

ジャン(丁寧な味じゃない)ハフハフ

ジャン(でも、ウマイ!)バクバクバク

ジャン「ああ。そうだ、男らしいんだ!
    細かいことを気にするな、腹いっぱいにしてやるよって味だ。
    食べるんじゃなくて、喰う。って感じがぴったりだな」

マルコ「お袋の味じゃないんだ。父親とか、兄貴みたいな感じで、頼れる味」

ジャン「確かに、頼もしい味だ。絶対にデートでは来られないが、
    男同士では何度でも来たいところだな」

ジャン(言い方は悪いけど、根性飯というか、男臭い飯だな)

ジャン(濃い目の味がついた野菜を、白米の上に乗っけて喰う!)バクバク

ジャン(野菜と米を、一気にかきこむ!!)ハグハグ

ジャン(卵の白身でとろみのついた野菜が、熱い白米に良く絡んでウマい!)モグモグ

ジャン(ちょっと落ち着いたら、コンソメのスープ。味は薄い。具はモヤシだけ)ゴクン

ハァ

ジャン(心を埋める様な味だ。何となく安心する。腹が満たされる)

ジャン(何だろう、今の自分にピッタリ合う様な、慰めてくれるような味だ。
    こっちのことなんか、全然気にしないで、"これを喰え"ってドンと出されて
    細かいことで悩んでいるのが、どうでもよくなるような、豪気なスタンス)

ジャン(そうだった、これはスタミナ定食だ。確かに、スタミナが出る!)

フゥ

ジャン(肉野菜炒めが無くなったけど、米がまだ残ってるな。米も大盛りだったからな。
    コニーみたいにメンチカツを追加すれば良かったか)

コニー「ほらメンチカツ半分やるよ、今度うどん屋に連れてってくれよな」ヒョイ

ジャン「コニィ……」ジーン

ザクッ

ジャン(あぁ!ザクっとした食感!厚い衣に肉厚のタネ!ドロっとしたタレの味がまた濃い!)

ザクッザクッ

ジャン(このタレが白米の最高の味付けだ!衣のザックリ感と、柔らかい米!この組み合わせに勝るものは無い!)

ジャン(味が濃いから、汁物が欲しくなる。味の薄いコンソメスープを飲む!)ゴクリ

ジャン(ちょっとだけ盛られた、付け合せのきゅうりの塩漬け)ポリポリ

ハァ

ジャン「たらふく喰ったな。完全無双って感じだ」

マルコ「明日への活力を補給した気になるね」

ジャン「あぁ、また戦える!」

コニー「そうなのかー」モグモグ



ジャン「分からねえのが、リコ班長の移動方法だ」

マルコ「一瞬で、間合いを詰められたね」

コニー「いつの間にか、目の前にいたぞ」

マルコ「あれは、素早く移動するための技術、なんだろうね」

ジャン「技術か、そういえばアニがそんなこと言ってたな」

コニー「鹿みたいに速かったな」モグモグ

ジャン(アニに聞いてみるか? いや、一朝一夕で埋められる技術じゃないはずだ。

    もっと他の手段でなければ、対抗できない。情報を集めなければ、打つ手も無いな。

    アルミンなら何か策を出せるんだろうが……)

マルコ「そういえば、キッツ隊長を倒した人を探してるって言ってたね」

ジャン「キッツ隊長は強いのか?」

マルコ「強いよ、"小鹿"なんて二つ名だけど、それも本人が油断させるために流してるって話だし」

コニー「鹿肉も美味いよな」モグモグ

ジャン「リコ班長は、その倒した相手を探していた」

マルコ「隊長が倒されたとあっては、その相手によっては面目丸潰れになることもある。
    自分が代わりに倒すことで、順位付けを避けるのが目的かな?」

ジャン「マルコも、その相手は知らないんだろう?」

マルコ「うん、そんな話は聞いていなかったから、驚いたよ」

ジャン「簡単に俺たちに話したってことは、もう一部では知られた話なんだろうな」

マルコ「広まるのは時間の問題だったんだろうね」

ジャン「マルコも知らないとなると、他に知ってそうなのは……」

ジャン(特殊な、情報網か。聞いてみるしかないな)

(つづく)

今日はここまで。
カツカレーを期待した人はスミマセンでした。
続きは、多分明日です。



調査兵団 詰め所

エルヴィン「やぁ、ジャンか」

ハンジ  「今日はミーナは一緒じゃないの?」

ジャン  「ミーナは秘密の特訓中だそうです」

リヴァイ 「食い物持ってきた、訳じゃなさそうだな」

ジャン  「お願いがあってきました」

ハンジ  「いいよー」オッケー

エルヴィン「せめて、内容を聞いてからにしろ」

ジャン  「駐屯兵団のキッツ隊長を倒した餓狼を探しています」

リヴァイ 「?」
ハンジ  「?」
エルヴィン「?」

ジャン  「え、あれ? もしかして、知らなかったんですか?」

ハンジ  「いや、知ってたけど」

エルヴィン「むしろ、君が知らなかったのか」

リヴァイ 「もう少し、コミュニケーション能力を身に着けろ」

ハンジ  「リヴァイにだけは言われたくないよね」プークスクス

リヴァイ 「黙れ、クソメガネ」

エルヴィン「いや、済まない。キッツ隊長を倒した話は知っている。
      訓練兵団の中にいると聞いたよ」

ジャン  「え、そうなんですか?」

ハンジ  「うちの隊員が付き合いがある子みたい」

リヴァイ 「確か、時限爆弾みたいな名前の奴だ」

ジャン  「サシャか……」

ジャン  (ということは、大猪の時に、食い破ったってだけか?
      攻撃力だけなら、ズバ抜けてるからな。納得いく話だ)

ハンジ  「その子がどうかしたの?」

ジャン  「いえ、そいつが何かって訳じゃないんですけど」

リヴァイ 「……話してみろ」

ジャン  「この間、キッツ隊長の部下の人に、手酷くやられちゃったんで、
      もしかしたら、キッツ隊長を倒した人の情報があれば、何とかなるかも、と」

エルヴィン「随分、遠回りな道を歩いているようだな」

ハンジ  「ジャンが強くなればいいじゃない」

ジャン  「何か、特殊な技を使う人だったので、短期間で実力が上回るのは難しいかと思いまして」

リヴァイ 「特殊な……? どんなのだ」

ジャン  「一瞬で間合いを詰める移動です」

                ウォールシーナ
ハンジ  「あー、あの娘だね。"絶壁の乙女"」

リヴァイ 「お前、あの女に負けたのか」

ジャン  「済みません……」

ハンジ  「まぁ、強いよね」

リヴァイ 「速いだけだ、力は弱い」

ジャン  「二つ名には、どんな云われがあるんですか?」

エルヴィン「いや、それは、私の口からは言えないな」チラッ

リヴァイ 「俺を見るな、大した理由じゃねえ」チラッ

ハンジ  「ウォール・シーナが、一番小さい壁だからだよ」

ジャン  「あー……だから怒ったのか」

リヴァイ 「お前、そのネタで怒らせたのか。恐い物無しだな」

エルヴィン「地位があったら、セクハラで訴えられるからな、気をつけるんだ」

ハンジ  「偉いおっさんが二人も揃って、情け無いよねー」アハハ

ジャン  「うーん、打つ手が無くなっちゃいましたね」

リヴァイ 「簡単だろう、勝てば良い」

ジャン  「あの速さに対応するのは……」

リヴァイ 「俺が最初に教えてやったことを忘れたのか?」

ジャン  「確か……"正面から迎え撃つ必要は無い"ですよね」

リヴァイ 「覚えてるなら、実行しろ。それだけだ」

ジャン  「そうは言っても……実際、一瞬で間合いを詰められると、何も出来ないですよ」

リヴァイ 「ジャン、お前の武器は何だ?」

ジャン  「え、俺の武器?」

ジャン  (変身できるわけでも無いし、コニーみたいに打たれ強くもない、
      ミカサは単純に強い、アルミンは戦術で突き抜けている)

ジャン  「……特出した物は無いです」

リヴァイ 「そうか、まだ気づいてないのか」

エルヴィン「君は素晴らしい資質を持っている」

ジャン  「え、それって何ですか?」

リヴァイ 「自分で考えろ」

ハンジ  「他の人は、みんな気づいているよ」

エルヴィン「誰かに聞かなくても、その力を既に使っているはずだ」

リヴァイ 「そういうことだ」

ジャン  「……考えて見ます」

ジャン  (そういえば、リコ班長に言われたな。……これか?)



訓練所

アニ 「じゃあ今日も、昨日の繰り返しで」

ミーナ「地面に丸描いて、グルグル歩くだけ?」

アニ 「そう」

ミーナ「わかったよ……」シブシブ

ミーナ「ねぇ、アニ。これは、あとどれくらい続ければ良いの?」グルグル

アニ 「ずっとだよ」

ミーナ「ずっとって、どれくらい?」

アニ 「ずっと。ミーナがいつか死ぬまで」

ミーナ「えー、そんなにー?」

アニ 「鍛錬っていうのは、そういうものなんだよ」

ミーナ「確かに、これ始めてから、前より健康になった気はするけどさー」

アニ 「続けることが大事なの」

ミーナ「初日に歩き方を教わって、それから同じことの繰り返しだよ。
    こんなので、本当に強くなるのかぁ……」

アニ 「ならないよ?」

ミーナ「え?」

アニ 「強くは、ならないよ」

ミーナ「じゃあ、何で私、こんなことしてるの?」グルグル

アニ 「強いとか弱いとか、それ以前の問題だから」

ミーナ「それはつまり、今の私の強さは、お話にならない。ってこと?」

アニ 「今のミーナは、そこそこ強いんじゃないかな」

ミーナ「ごめん、意味が分からない」

アニ 「ずっと一人で半額弁当を獲ってきたんでしょう?」

ミーナ「大体、ジャンと一緒だったけどね」

アニ 「それなら、強いんだよ」

ミーナ「えーと、これは、ゼンモンドーって奴?」

アニ 「違うけど、そう思うなら、それでもいいよ」

ミーナ「うーん、分からん……」

アニ 「足止まってるよ」

ミーナ「レオンハート教官は厳しいなぁ」グルグル

アニ 「諦めずに続けてるから、ミーナは大丈夫」

ミーナ「いつか、アニみたいになれる?」

アニ 「体の動きのことを言ってるなら、出来るだろうね」

ミーナ「それなら頑張りますかぁ」グルグル

アニ 「足の運びが雑になってるよ」

ミーナ「うひぃ」

アニ 「正しい動きを覚えないと、意味無いからね」

ミーナ「もう、何が正しいのか解らなくなって来たね」グルグル

アニ 「終わったら、今日は、一緒にご飯に行こうか」

ミーナ「本当!?アニから誘ってくれるのは初めてだぁ!」

アニ 「そうだっけ?」

ミーナ「そうだよ。いつも私から誘ってた」ブー

アニ 「ミーナ、足止まってる」

ミーナ「はーい」ニコニコ


らーめん シャッテンベルク

ミーナ「何かおしゃれな店だね」

アニ 「若い子も良く見るよ」

ミーナ「メニューは、無いの?」

アニ 「ここは鶏白湯麺しかないからね。
    大盛りも出来るけど、普通でいいでしょう?」

ミーナ「とりぱいたん?」

アニ 「鶏がらを、スープが白くなるまで煮込んだスープのこと」

ミーナ「へぇ、鶏がらの味かぁ」

アニ 「まぁ、食べてみなよ」

ミーナ「レタスと水菜、ほぐした鶏肉とゆで卵が入ってるね。サラダみたい」

アニ 「レモンが添えてあるけど、後から入れたほうが良いよ」

ミーナ「じゃあ、頂きます」

ズズズ

ミーナ(スープが乳白色でトロっとしてる、結構濃厚だ!

    鶏がらを白くなるまで煮込むって言ってたから、

    このトロっとする成分が色々、出てるのかな。

    麺もいってみよう)

チュルチュル

ミーナ(凄くもっちりとした麺だ、トロトロのスープに良く絡んでる。

    スープは濃いけど、煮詰めた肉の臭みは全然無いし、

    食感はとろっとしてるのに、後味がサッパリしてて不思議!)

チュルチュル

モグモグ

ミーナ(はっ!……つい黙々を食べてしまった。レタスはどんな感じなのかな?)

パリパリ

ミーナ(レタスに水気があって、パリっとしてて美味しい!

    スープが濃いから、サッパリしたレタスが良く合うんだ!

    ラーメンにつき物のチャーシューは無いけど、代わりに鶏肉をほぐしたのが入ってる)

モグモグ

ミーナ(これもサッパリしてる!スープの味付けだけで、肉の旨味が増すんだ!

    きっと、スープがメインで、他の具材はそれを引き立てるものなんだね。

    スープに飽きさせない為の、色々な工夫なのかな)

モグモグ

ミーナ(半分に切ったゆで卵が2個。こういうのも親子丼って言うのかな?

    うーん、半熟の黄身に味が良く染み込んでる。美味しい。

    水菜もレタスとは違った、シャキシャキの食感で口が嬉しいね)

パクパク

シャキシャキ

ミーナ(そろそろ、レモンを入れちゃおう)

ギュッ、プシュ

ポタポタ

ミーナ(おぉ、レモンの飛沫が香る!これを良く混ぜて、麺を食べてみる)

チュルチュル

ミーナ(酸っぱい! と言うほど酸っぱくもないけど、確かにレモンの酸味が感じられるね!

    スープの味も変わった気がする、前よりもずっとあっさりしてる)

チュルチュル

ミーナ(あっ、黒胡椒が効いてたんだ。レモン汁で際立って、いま気づいたよ!

    それに、底のほうにオニオンチップが入ってて、パリパリした食感が最後まで飽きさせない!)

ズズズ

アニ 「ミーナ待った。スープを飲んじゃいけないよ」
ミーナ「え、何で?」

アニ 「これを入れるの」

ミーナ「小皿に盛られたご飯だね」

アニ 「スープの中に落として、よく米にスープを吸わせるんだ」

ミーナ「なるほど」

アニ 「元からトロトロのスープだけど、さらにトローっとしてくるだろう?」

ミーナ「おおっ、確かに」

アニ 「これで、食べるんだ」

ミーナ「おぉ、これは、なんとも、美味し」スルスル

アニ 「麺を食べた後でも、すんなり胃に入っていく」スルスル

ミーナ「スープをそのままなら、全部飲みきれなかったけど、
    ご飯が入るだけで、いくらでも食べれちゃうね」

アニ 「但し、あとで太るけどね」

ミーナ「……え?」

アニ 「明日も、鍛錬するんでしょう?」

ミーナ「モ、モッチロンダー」トホホ

アニ 「じゃあ、大丈夫だよ」

ミーナ「うぅ、今更退けない!食べつくしてやる!畜生、美味しいなぁ!」スルスル

アニ 「まぁ、私は太らない体質だけどね」スルスル

ミーナ「この裏切り者がぁ!!」

アニ 「え!?チ、チガウヨ?」ビクン

(つづく)

今日はここまで。続きは数日中の予定です。

最近、細切れでスミマセン。



調査兵団 詰め所

リヴァイ 「日が決まった」

ジャン  「プレオープンですね」

ミーナ  「すぐなんですか?」

ハンジ  「調度、君達の次の休暇日だ」

ジャン  「随分、都合がいいですね」

ハンジ  「訓練兵は、お腹を空かせた上客だからね。合わせてきたんだよ」

ミーナ  「半額弁当しか買わないのに、いいんでしょうか?」

エルヴィン「争奪戦も、また市場の華だからな」

リヴァイ 「今回は、俺たちも参加する」

ミーナ  「あれ、忙しかったんじゃ?」

エルヴィン「また巨人が増えてきた、動きが全く読めない。一旦様子を見ることになった」

ハンジ  「私は、早く壁外調査に行きたいんだけどね」

ジャン  「それじゃあ、久しぶりに一緒に行けるんですね」

ミーナ  「楽しみです!」

リヴァイ 「先に言っておくが、調査兵団の団員同士は、戦ってはいけないという掟がある」

ハンジ  「もし、君たちが他の団員と戦っていても、手助けは出来ないよ」

ミーナ  「はい、自分で何とかします!」



休暇日
トロスト・マム

ミーナ「内装が綺麗になってる。あとは、対面販売の屋台みたいのが増えてるね」

ジャン「いつでも作りたてのおかずが買えるんだな」

ミーナ「良い匂い。美味しそうだなぁ」

ジャン「弁当売り場は、そんなに変わってないな」

ジャン「」チラッ
ミーナ「」チラッ

ミーナ(え?お弁当が一個しかない!?)

"激ヤス豚肉弁当"

ミーナ(激ヤス・ブタ肉? 
    ハンジさん、いっぱい出るって言ってたのに、
    読みが外れちゃったのかな?)

ハンジ 「やぁ、ミーナ。お弁当は見たかい?」

リヴァイ「それも激安弁当だ。量が少ねえ」

ミーナ 「でも、あれはあれで美味しそうだし……」

ジャン 「誰か売り場にいます」

リヴァイ「餓狼か?」

ハンジ 「いや、ただの買い物客だ」

ジャン 「弁当を……持って、買って行った……」

ミーナ 「え、あれ? お弁当、なくなっちゃった……」

ハンジ 「全部、売れちゃったね」

ミーナ 「ねえ、ジャン。どうするの?他のお店に行く?」

ジャン 「普通に考えたら、早く違う店に移動するべきだな」

ミーナ 「他の餓狼も、皆市場から出て行ってるし……」

ジャン 「ミーナ、お前はどう思う」

ミーナ 「私は……まだ、ここに居たほうがいい気がする。
     理由は分からないんだけど、そう思う」

ジャン 「俺もな、腹の虫が、ここにはまだ美味い物の匂いがするって鳴いてるんだ」グゥ

リヴァイ「よく分かってるじゃねえか」

ハンジ 「今日という日に、半額弁当が無いなんて、マダムが下手を踏むはずがないよ」

ミーナ 「じゃあ、これは……」

ジャン 「わざと、売切れさせたってことですか?」

リヴァイ「そうだと思うが、確証はねえ」

ハンジ 「最後は、自分の腹の虫を信じるしかないんだよ」

ジャン 「それなら、何も問題はありませんよ」

ミーナ 「絶対に動くなって、鳴いてます」グゥ



ジャン 「入り口のほうの屋台、片付け始めてるな」

ミーナ 「うん」

リヴァイ「残ってる餓狼は、二つ名持ちばかりだ。お前らの同期もいるな」

ハンジ 「キース元団長、駐屯兵団の"壁"、オルオとペトラもいるよ」

ミーナ 「サシャは、"双頭の鷲"と一緒だね、知り合いだったんだ」

ジャン 「ミカサ達3人と、コニーとマルコ、クリスタとユミル」

ミーナ 「ベルトルトとライナーもいる。アニは一人だね」

ジャン 「あいつ等全員、何かあると信じて残っている」

ジャン 「不思議だな」グゥ

ミーナ 「うん、全然、腹の虫が収まらないよ」ギュルルル



バタン

ハンジ 「あ、マダムだ」

ジャン 「弁当無いのに、何しに来たんだ?」

ミーナ 「台車を押してますよ」

リヴァイ「おい、まさか……今から弁当を出すのか」

ハンジ 「頭のおかしいマッチョじゃないんだから、そんなことは……」

ジャン 「並べ終わって、戻っていきますよ」

ギィ

バタン

ミーナ (普段なら、この音で一気に駆け出すのに、誰も動かない)

リヴァイ「おい、弁当を見に行くぞ」

ジャン 「は、はい」

ハンジ 「どういうことなんだろう、何のお弁当なんだ?」

ミーナ (お弁当は、2個ずつ4種類、計8個)

     "爆弾コロッケ弁当"

     "炭火焼き鳥重"

     "モモ焼き親子丼"

     "黒酢豚と黒胡椒炒飯弁当"

ミーナ (クロ・ス・ブタ? どんなのだろう?)

ハンジ 「そうか。さっき下げた、屋台のおかずで、お弁当を作ったんだ」

ミーナ 「それなら確かに、半額になるかもしれないですね」

リヴァイ「俺は、焼き鳥だ」

ハンジ 「親子丼だね」

ジャン 「コロッケです」

ミーナ 「私は、酢豚にします」

ジャン 「俺もちょっと気になった。黒い酢豚ってのは食べたことが無い」

リヴァイ「恐らく黒酢を使っているんだろう」

ハンジ 「黒酢は、普通の酢よりも薫り高くてコクがあるんだ」

ミーナ 「聞いたら、なおさらお腹が減ってきました」グゥゥ

ジャン 「でも、黒酢豚なんて、屋台にありましたか?」

ハンジ 「爆弾コロッケも、売ってなかったね」

リヴァイ「焼き鳥はあったな」

ミーナ 「ただのモモ焼きなら、売ってましたよ」

ジャン 「つまり、屋台の売れ残りを、そのままつめるだけじゃなく、
     弁当用に、一手間加えて、作り直しているんだ」

リヴァイ「焼き鳥は、串を抜いて飯の上に乗せたのか」

ジャン 「モモ焼きは、卵で閉じて親子丼にしたんですね」

ハンジ 「爆弾コロッケは、残った種をふんだんに使って、巨大なコロッケにしたんだ」

ミーナ 「酢豚は?」

ジャン 「豚肉の何かを使ったんだろう。角煮とか」

ミーナ 「想像するだけも、唾液が止まらない」ダラー

バタン

ハンジ 「マダムだ」

ジャン 「さっき弁当を並べたばかりですよ」

リヴァイ「だからこそ、大盤振る舞いなんだろう」

ハンジ 「プレオープンだから、短縮営業なんだ。一気に半額になるよ」

ミーナ 「こんなことされちゃったら、暫く通いたくなりますよ」

ハンジ 「それも狙いなのかもね」ハハハ

リヴァイ「お前ら、始まるぞ」

ギィ

バタン

ゴゴゴゴゴ
ゴゴゴゴゴゴゴゴ

ミーナ 「駆ける迫力が違う!」


マルコ 「コニー、行くよ!」

コニー 「ん? おお! もういいのか!」

ユミル 「クリスタ、飛べるか?」

クリスタ「任せて!」

パパァッ


アルミン「いくよ、エレン、ミカサ!」

ミカサ 「最後まで、守る!」

エレン 「最初からクライマックスだ!」

カッ

ライナー 「ベルトルト、獲って納めるぞ…絶対に、俺達の胃袋にな」

ベルトルト「あぁ…! 食べよう!!」

カッ


オルオ 「サシャ、やっちまえ!」

ペトラ 「目覚めるのよ!伝説の超サシヤ人!」

サシャ 「そんなに便利に覚醒できないです!」

リコ  「綺麗に掃除してやる!」

キース 「教え子が最高の"勝利の一味"となるならば、
     教官冥利に尽きる!かかってくるが良い!」


(つづく)

今日はここまで。食べ物なくてスミマセン。

続きは、数日中の予定です。

リヴァイ 「先に行くぞ」ダッ

ハンジ  「じゃあ、後でね」ダダッ

ジャン  「ハンジさんの走り方、気持ち悪くないな」

ミーナ  「"奇行種"の時が印象に残りすぎて、普通のだと違和感があるね」



キース VS エレン、ミカサ、アルミン

アルミン「"闇騎士"ならキース教官にも勝てる!」

エレン 「うぉおおおおおおおッ」

キース 「"闇騎士"か、誰が名づけた?」ギロリ

アルミン「僕がつけました!」

キース 「そうか、アホみてぇな名前だな」

アルミン「」

ミカサ 「エレン!アルミンの心が折れそう!」

エレン 「力だけなら、教官にだって負けるかぁ!」

キース 「単調だ」ヒョイ

エレン 「避けられた…!」

ミース 「相手を良く見ろ、力に頼りすぎだ」

エレン 「良く見る……」

ミカサ 「……! エレン、ダメ!」

キース 「もう遅い」ギラッ

エレン 「ぐっ……何だ?目に何か!?」

キース 「単調なのは、頭もだな」ガッ

ミカサ 「させない!エレンは、私が守る!」ガッ

キース 「流石は、アッカーマンだ。一人だけなら危うかったろう」

ミカサ 「2人でも変わらない!」

キース 「3人でもか?」

アルミン「うぅ……」

ミカサ 「アルミンッ。頭を掴んで、持ち上げるなんて……」

エレン 「アルミンを離せ!」

ミカサ 「エレン、目は大丈夫!?」

エレン 「あぁ、何か入ったけど、問題ない」

アルミン「っ、二人とも!キース教官を見ちゃダメだっ!」

キース 「気づいたか、だが喋りすぎだな」ブン

アルミン「げほっ」ガクン

エレン 「アルミン!」

キース 「人の心配をする余裕はあるまい」ガッ

エレン 「よくもアルミンを!」バシ

キース 「憎いか、ならば目に焼きつけよ!」ギラッ

エレン 「ぐっ……」

キース 「眠りに落ちろ」ブン

エレン 「がはっ」

ミカサ 「エレン……!」

キース 「貴様も夢の中に行くと良い、二人が待っているぞ」

ミカサ 「やっと解った、その目潰しの正体」

キース 「少し、使いすぎたか。だが、気づいたところで、どうにもなるまい」

ミカサ 「どうとでもなる!」グッ

キース 「阿呆が。自ら目を瞑ったのでは、同じことだろう」ブン

ミカサ 「言った筈。どうとでもなる」ヒョイ

キース 「……避けた、だと? 偶然では無いな」

ミカサ 「貴方の目潰しは、禿頭に照明を反射させて、眼球に当てるだけの技。

     それを自然にやってのけるから、目に光が入るまで気づかない。

     ので、初めから目を塞ぎ、音と気配で判断し、行動する」

キース 「そんな芸当が出来るのは、貴様だけだろうな!」フン

ミカサ 「貴方を倒し…かはっ」カクン

リヴァイ「戦闘中に目を瞑る馬鹿がいるか」

キース 「天井から勢いをつけて高速落下してきたのか……音と気配では避けられんな」

リヴァイ「元団長が掟に含まれるか分からんが、俺が戦う必要は無さそうだ」タッ

キース 「追いかけても、無駄か。……貴様らは、どうする」

ミーナ 「お腹がすいたので、倒させてもらいます!」

アニ  「……」

キース 「カロライナ、以前と同じでは無いようだな。

     それに、レオンハート、貴様も挑むか。面白い!」



ライナー、ベルトルト VS サシャ、ペトラ、オルオ

オルオ  「ただの勘だが、お前らは倒さなきゃならねえ気がする」

ライナー 「お手柔らかに、お願いしますよ!」

ペトラ  「貴方、大きいんだから、少しくらい削ってもいいでしょう?」

ベルトルト「止めて貰えますか……」ハハハ

サシャ  「私もいますよ!」

ライナー 「調査兵団は精鋭だ!サシャから潰すぞ!」

ベルトルト「"大猪"になる前にね!」

オルオ  「お前、もてないだろう?」ガス

ライナー 「何でそれを!?」ビシ

オルオ  「解るさ、いきなり女を狙う、半端な糞野郎だからな!」ゴス

ペトラ   「私も、放っておかないでよねっ」ガシィ

ベルトルト 「くっ、これが調査兵団の精鋭!強い!」ビシ

ペトラ・ラル「オルオとは違うのよ、オルオとは!」

サシャ   (お腹すいた……)グゥ

ライナー 「変身した俺たちと、互角以上に渡り合うなんてな!」

オルオ  「腰を抜かしたか、訓練兵め。お前達が、俺のゲヒィッ」

ライナー 「うお、自分で舌噛んだぞ」

ペトラ   「あの馬鹿、戦ってる最中にペラペラ喋るから!」チラッ

ベルトルト「よそ見は危ないですよ!」ガッ

ペトラ   「キャアッ!」

オルオ  「クソ、汚い真似しやがって」

ペトラ  「あんたのは自業自得よ」

ライナー 「勝負は時の運っていいますからね!」

ベルトルト「諦めてください!」


「パァン」

ベルトルト「」ビクン
ライナー 「」ビクン

ベルトルト「"大猪"だ!」クルッ

ライナー 「食われるぞ!気をつけろ!」キョロキョロ

サシャ  「そんなに、似てましたか?」

ベルトルト「え?」

ライナー 「騙され……っ!」

ペトラ   「なるほどね」ガッ

オルオ  「染み付いた恐怖には、抗えないな」ガッ

サシャ  「……パァン」ドヤァ



ユミル、クリスタ VS ハンジ

ユミル  「調査兵団の分隊長だろうと!クリスタの美しさには勝てない!」

クリスタ 「ユミル、飛ぶよ!」ダッ

ユミル  「飛び上がったクリスタに目を奪われた、その一瞬。
      頭上からの攻撃を避ける術は無い!」

ハンジ  「?」ヒョイ

クリスタ 「きゃぁ!」ベチャ

ユミル  「……何でだ?」

クリスタ 「私、何か失敗した!?」

ユミル  「いいや、クリスタは完璧だ!綺麗で美しかった!」

ハンジ  「あぁ、そういうことか」

クリスタ 「ユミル、何か恐い」

ユミル  「大丈夫だ、私がいる!」

ハンジ  「私の気を惹きたかったらね。あと3mは大きくならなくちゃ」ニタァ

ユミル  「」ゾクッ
クリスタ 「」ビクゥ



リコ VS ジャン、コニー、マルコ

リコ 「またお前らか」チッ

ジャン「コニー・ボットーと不死鳥の騎士団です」ニヤ

リコ 「何故かイライラする」ガツ

コニー「プロテゴッ」ガクン

マルコ「コニィイイイイ!」

リコ  「どうせ、また起き上がるんだろう?」

コニー「あー、痛かった」ヒョコ

リコ  「お前らは、本当に何なんだ?」

ジャン「コニー・ボットーと不死ちょ」

リコ  「それはもういい」イラ

マルコ「あれ? もしかして怒ってますか?」

コニー「なぁ、いま、どんな気持ちだ?」

リコ  「」イライラ

リコ 「痛い目に合いたいんだな、分かった」ヒュ

マルコ「ゲホォ」

リコ 「お前もだ」ヒュン

ジャン「ぐぅっ!」

リコ 「お前らは、そこの坊主頭ほど、頑丈じゃないだろう」

ジャン「言ったとおりだったろ?」ムクッ

マルコ「なるほどね」ムクッ

コニー「前よりは、痛くなかったよな」

リコ 「どういうことだ……?」

マルコ「高速移動は、精密な足運びの歩法によるものですね」

ジャン「だから、心が乱れれば精度も下がる」

コニー「そういうことらしいぞ!」

リコ  「……馬鹿共に仕組まれたのか。……自分が許せないな」

ジャン 「今なら、対応できない速さじゃない!」

リコ  「舐めるなよ、ガキ共」ヒュ

コニー 「」カクン
マルコ 「」カクン

リコ  「落ち着けば良いだけの話だ。実力は埋まらん」

ジャン 「やっぱり、スマートに勝つのは無理だな」ハハ

リコ  「……戯言を」

ジャン 「おい…お前ら…狙う弁当は何にするか決めたか?」

リコ  「あ?」

ジャン 「オレは決めたぞ…オレは………オレは、爆弾コロッケ弁当だ!」

コニー 「…奇遇だな、俺も狙ってた」ヒョコ

マルコ 「……本当に、気が合うね」ハハハ

リコ  「懲りない奴らだ」チッ

マルコ 「僕たちは、華麗に勝つことは出来ない」

ジャン 「だから、泥臭くて、ズルズルと諦めの悪い戦い方をするんだ」

コニー 「そういうことらしいぞ!」

リコ  「泥汚れなら、残らず落としてやる」

ジャン 「……いいや、残るね。但し、一人だけだ!」


リコ VS ジャン VS コニー VS マルコ



ハンジ 「無事に、親子丼を手に入れたよ。リヴァイは?」

リヴァイ「問題ない」

ハンジ 「あの二人は、大丈夫かなぁ。
     2対1とは言え、ミーナは元団長と戦ってるし、
     ジャンなんか、4人でバトルロイヤルしてるよ」

リヴァイ「見てる限り、問題ねえ」

ハンジ 「リヴァイがそういうなら、大丈夫かな」

リヴァイ「」チッ

"爆弾コロッケ弁当"
"炭火焼き鳥重"
 ・リヴァイ
"モモ焼き親子丼"
 ・ハンジ
"黒酢豚と黒胡椒炒飯弁当"

残り、6個



ライナー 「変身していなければ、終わっていたな!」

ベルトルト「ライナーは、鎧があるから、まだマシだよ」

オルオ  「こいつら、タフだな……」チッ

ペトラ  「後輩に、格好悪いところ見せられないでしょう!」

ライナー 「3人まとめて、体当たりでぶっ飛ばす!」

ベルトルト「全力で、蹴り飛ばすよ!」

ペトラ   「オルオ、あれ防げる?」

オルオ  「無茶言うな、避けるぞ!」

ライナー 「あの美味そうなコロッケは、俺が貰う!」

サシャ  「……か?」

オルオ  「サシャ、避けろ!」

サシャ  「それは!爆弾コロッケ弁当のことですか!?」バシュン

シュイン シュイン

ライナー 「体当たりが弾かれた!?何だこれ、聞いてねぇぞ」

ベルトルト「サシャが、光に包まれてる……」

ペトラ  「純粋な食欲を持ったサシャが激しい空腹により目覚める、超サシヤ人よ」

サシャ  「お弁当は、渡しませんよ」ヒュン


ガガッ

ライナー 「」
ベルトルト「」

オルオ  「一撃でKOか。安定すればリヴァイ兵長にも匹敵するかもしれん」

ペトラ  「流石に、そこまでは強くないわよ」ウフフ

サシャ  「コロッケベントー!」ダダダ


残り、3個



ジャン 「まだ立つか?不死鳥」

マルコ 「火をつけたのは、君だろう?」

リコ  「あぁもう、この馬鹿、キリが無い!」

コニー 「すっげぇ、痛ぇ」

リコ  「いい加減、腹の虫の加護も薄れてくる!終わりにしてやる!」ガッ

マルコ 「リコ班長こそ、加護が薄れてますよ」バシン

リコ   「がはっ」

コニー 「腹減ったぞ!」ガツン

リコ   「ぐぅっ!」

ジャン 「これで、最後だ!」ガシッ

リコ   「っ……」バタン

コニー 「やっと、一人減ったな」

マルコ 「さぁ、決着をつけようか」

ジャン 「そうだな、いい加減、腹が減った」グゥ

コニー 「だらああああああああ」

マルコ 「うおおおおおおおおお」

ジャン 「だああああああああああ」

バコッ
ベキッ
ドカッ

コニー 「ジャン、お前、随分と面の皮が厚いじゃねえか」

マルコ 「まさか、まだ腹の虫の加護が……?」

      ガス
ジャン 「"腹の虫"の温存だけは、得意なんでな」ニヤ

コニー 「」ガクッ
マルコ 「」バタン

リコ  「ぐっ……」

ジャン 「リコ班長も大概、丈夫ですね」

リコ  「もう立てないよ、私の負けだ」

ジャン 「そりゃあ、良かった。俺も限界なんで」

          マインスイーパー
リコ  「貴様に"地雷原走者"は不適切だったな。付け直してやる」

ジャン 「本当ですか?」

               ピュロマーネ
リコ  「お目の二つ名は、"赤馬"だ」

     ピュロマーネ
ジャン 「"放火狂"とは、随分ですね」

リコ  「誰彼構わずに火をつけて廻る、迷惑な奴だからな。それに、馬面だ」

ジャン 「……ほっといてください」


"爆弾コロッケ弁当"
 ・サシャ、ジャン
"炭火焼き鳥重"
 ・リヴァイ、オルオ
"モモ焼き親子丼"
 ・ハンジ
"黒酢豚と黒胡椒炒飯弁当"
 ・ペトラ

残り、2個



キース「良くやった、と言うべきだろうな」

アニ 「くっ……」

ミーナ「……」

アニ 「こうなったら、相打ち覚悟で……」

ミーナ「アニ、私に賭けてみる気は無い?」

アニ 「……内容次第だね」

ミーナ「まだ変身できる?」

アニ 「ギリギリかな。大体、変身してもネコは……」

ミーナ「多分、ネコちゃんは来るよ」

アニ 「何で、そう言えるの?」

ミーナ「女の勘?」

アニ 「分かったよ……来なかったら、許さないからね」

キース「話し合いは済んだか?」

ミーナ「バッチリです」

アニ 「じゃあ、行くよ!」

カッ


キース「この期に及んで、変身して何になる!」

アニ『ニャアアアアアアア』

ニャア、ニャア、ニャア、ニャア、ニャア、ニャア
ニャア、ニャア、ニャア、ニャア
ニャア、ニャア

アニ (本当に来た……!)

ミーナ「本当に来た!?」

アニ 「え?」

ミーナ「……いや、だから賭けって、言ったじゃない?」

キース「小賢しい!ネコが何匹いたところで!」チッ

ミーナ「そのネコ、巨人倒せますよ」

キース「それがどうしたああああ!」ブォン

アニ 「あぁっ、ネコちゃんが!」

キース「巨人ならば、壁外で数え切れぬほど、削いできた!恐れるに値しない!」

ミーナ「今のうちに、私が突っ込む!」ダダッ

アニ 「大声で言ったら、意味無いよ」ダッ

キース「安心しろ、二人とも夢に送ってやる!」

キース「巨人ならば、壁外で数え切れぬほど、削いできた!恐れるに値しない!」

ミーナ「今のうちに、私が突っ込む!」ダダッ

アニ 「大声で言ったら、意味無いよ」ダッ

キース「安心しろ、二人とも夢に送ってやる!」

ミーナ「」ソッ

キース「何も見えまい!」

ミーナ(もう、見る必要は無い。毎日、積み重ねた足の動きを再現する)

ミーナ(体の動き、全身の回転!私の体に当たる瞬間、全力で、受け流す!)

キース「眠れ!」ブォン

ミーナ「」キュル

キース「!?」
アニ 「!?」

ミーナ(キース教官の殴りつけたエネルギーが、私の体の回転力に変換されるっ!
    この力を、そのまま叩きつける!)

バンッ

ミーナ「……あれ?……手ごたえが?」

キース「見事だった。だがゲボォ」

アニ 「教えてないのに、なんて事するんだ、アンタは」

ミーナ「あれ、どういうこと?」

アニ 「ろくに殴り方も鍛えてないんだから、そりゃあ防がれるよ」

ミーナ「あー、そっかー」

アニ 「でも、その隙に胃袋に肘を入れた。腹の虫の加護は、もう得られない」

キース「がふっ……!」

アニ 「!?」
ミーナ「!?」

キース「あまり、老体に鞭打つな。流石に、もう無理だ」

ミーナ「あぁ、良かった……」

キース「ミーナ・カロライナ。貴様は、話に聞いていた"アライグマ"では無いな」

ミーナ「やっぱり狸ですか?」シクシク

キース「そんなに可愛げがあるものか。存在するが、そこに居ない。

                      イルリヒト
    殴ろうとも、決して触れられぬ"鬼火"よ」

ミーナ(カッコイイかも)

キース「もう行け、最後の弁当だ。勝者の栄光を手に入れるが良い」

ミーナ「はいっ、ありがとうございました!」

アニ 「……どうも」

"爆弾コロッケ弁当"
 ・サシャ、ジャン
"炭火焼き鳥重"
 ・リヴァイ、オルオ
"モモ焼き親子丼"
 ・ハンジ、アニ
"黒酢豚と黒胡椒炒飯弁当"
 ・ペトラ、ミーナ

完売御礼

ミーナ 「ねえ、アニも良かったら一緒にお弁当食べない?」

アニ  「ごめんなさい、ネコちゃ…ネコが帰ってきたから、久しぶりに一緒に過ごしたいんだ」

ミーナ 「あ、そうか。良かったね!」

アニ  「ミーナも、鍛錬の成果が出たじゃないか。避けるだけなら、一人前だよ」

ミーナ 「うん、アニのおかげだよ」

アニ  「また明日から、鍛錬だからね」

ミーナ 「……ハーイ」

アニ  「それじゃあね」クスクス

ミーナ (……可愛い)

ミーナ 「アニに振られちゃった」テヘ

ジャン 「何か、凄かったな」

ハンジ 「カッコよかったよ!」

リヴァイ「まあまあ、だ」

ミーナ 「今日のお弁当は、今までで一番、美味しい予感がする!」

リヴァイ「そろそろ伸びてた奴らが、目を覚まし始めたぞ」

ジャン 「あいつ等、揃い立って、飯食いに行くみたいだ」

ハンジ 「私たちも、戻ろうか」



調査兵団 詰め所

ハンジ 「全員、お弁当を獲れたことだし、まずは自分のを食べようか」

ジャン 「そうですね」

リヴァイ「構わん」

ミーナ 「それでは、頂きます!」

ミーナ(まだアツアツの黒胡椒の炒飯から。手にとると、かなり量が多かったね。
    みんなで分けて食べると、丁度良いくらい)

パク

ハフハフ

ミーナ(うん、お米の一粒一粒がしっかり炒められてて、ちゃんとパラパラしてる。
    卵もお米に絡んで、大きいダマになったりしてない。
    それに黒胡椒のピリっと来る辛さ! 刻んだベーコンとも合ってて美味しい!)


モグモグ

ミーナ(グリーンピースとか人参なんて入ってると、甘くなるんだけど、
    これはネギだけで、黒胡椒の辛味が堪能できる!
    具が沢山入ってる炒飯もいいけど、おかずがあるならシンプルな方がいいね!)

ゴクン

ミーナ(はぁ、お米を食べると幸せになるねぇ。お腹の肉も幸せになっちゃうけど)

ミーナ(さぁ、次は本命。薫り立つ酸味、その中に微かに甘みがある。これが黒酢豚!)

カリッ

ミーナ(熱い!元は豚肉のから揚げだ!カリっとしてる!
    程よい柔らかさ。グニグニした気持ち悪い食感じゃない!)


ホフホフ

ミーナ(お酢の酸味が強烈なのに、後味がマイルド。
    元々から揚げで豚肉の味がしっかりしてるからかな。食べやすい)

モグモグ

ミーナ(黒酢がお肉の味を引き立てるね!普通の酢豚にはないコクがある!)

ホフゥ

ミーナ(胃の中に黒酢が通って落ちていくのが分かる。
    黒胡椒で下の表面が痺れたさせるけど、黒酢は舌の内側に染みて
    食欲を別角度で刺激してくる!辛味と酸味の相乗効果だ!)

モグモグ

ミーナ(黒酢で満たされたら、次は黒胡椒!ああ刺激的!鼻に汗かいちゃう!)


ハフハフ

ミーナ(マイルドな黒酢!大きめの玉ねぎも、より甘く、柔らかく!)

モグモグ

ミーナ(どんどん食べたくなる。食べれば食べるほど、次が欲しくなる。
    何て危険な組み合わせ! 一度食べ始めたら、豚小屋一直線だ!
    でも、構わない!美味しい!唾液が、あふれ出てくる!)

ハンジ「あの、ミーナ。なくなる前に、一口貰っても良いかな」

ミーナ「……はっ!」

ジャン「我を忘れるほど、美味いのか?」

ミーナ「正直、止まらんです……」

ハンジ 「では、一口だけ、頂きます」ハフハフ

ハンジ 「うんうん……」モグモグ

ハンジ 「……なるほど」ハフハフ

ハンジ 「………………」モグモグ

リヴァイ「クソメガネっ、手前ぇ何時まで食ってやがるっ!」

ハンジ 「……っは!」

ジャン 「ハンジさんまで、黒黒セットの餌食に」

ハンジ 「これはもうね、仕方ないよ」

ミーナ 「止まらないですよねぇ」

ジャン 「お、俺も貰うぞ……」

ミーナ 「どうぞどうぞ」

ジャン 「炒飯、ピリっとくるな」ハフハフ

ジャン 「おぉ、酢豚もコクのある薫りだ」モグモグ

ジャン 「炒飯のピリピリが堪らないな!」ハフハフ

ジャン 「酢豚!酸味が!口内を駆け巡る!」モグモグ

ハンジ 「ジャン、ストーップ!」

ジャン 「……っは!?」

リヴァイ「どいつもこいつも、食い意地が張ってやがる」

ミーナ 「いやぁ、でも、止まらなくなっちゃいますよ。
     リヴァイ兵長、どうぞ、食べてみてください」

リヴァイ「自制心の問題だ。貰うぞ」パク

リヴァイ「……美味ぇな」ハフハフ

リヴァイ「……コクがある」モグモグ

リヴァイ「っ」グッ

ハンジ 「おおっ、自分で止まった!」

リヴァイ「っ……当然だ」フン

ミーナ (可愛いなぁ、この人たち)

ジャン 「ちょっと多めに食っちまったから、コロッケ半分やるよ」

ミーナ 「わぁ、ありがとう!」

リヴァイ「焼き鳥をやる。食え」

ミーナ 「頂きます!その、タレのついた、お米のところもお願いします!」

ジャン 「お前、段々遠慮が無くなってきたな」

ハンジ 「私の親子丼、分けにくいから、そのまま食べなよ」

ミーナ 「はい、頂きまーす!」

パク

ミーナ(卵のまろやかさと、モモ焼きの香ばしさが、口に入れた瞬間に広がる!
    煙で燻されたみたいな独特の香り、肉のしっかりした噛み応え!)

クフフ

   (噛み締めると、鶏の旨味が溢れて出てくる!
    そこに半熟の卵が絡まって!くはぁ!美味しい!)

ウフフフ

ミーナ (さらに、ここに米が絡んじゃうんですか!?
      あぁもう、これ顔が緩んじゃう味だなぁ!)


フゥ

ミーナ 「美味しかったです」ニコニコ

ハンジ 「つい、笑顔になっちゃうよね」ニコニコ

ミーナ (続いて、ジャンの爆弾コロッケ。超デカイ。大人の拳くらいある)

ザクッ

ミーナ (衣が厚い、中はひき肉がミッチリ!
     何もタレが掛かってないのに、肉の下味だけで食べられる!)

ハフハフ

ミーナ (デカイから、まだ中が熱いままだ!舌をやけどする!
     でも、この熱い脂が!口の中に飛び込んでくる熱が美味い!)

ハッフハッフ

ミーナ (衣はザックリ!中が灼熱!肉の臭みが一切無い!
     旨味だけが熱と一緒に、口の中で暴れ回る!)

モグモグ

ミース (熱いの食べると、涙が出るね!
     単純な味付けなのに、全然食べ飽きない!
     これにタレをつけちゃダメなんだ!このままで。
     揚げたてを食べるのが、一番美味しい!)

ハヒィ

ミーナ 「はふくへ、おいひかっは(熱くて、美味しかった)」グスン

ジャン 「ほら、水の飲めよ」ハハハ

ミーナ 「んぐっ。ありがとうっ」

ハァ

ミーナ (そして、リヴァイ兵長の焼き鳥)

パク

ホワーン

ミーナ (親子丼よりも、香りが強い! 燻製みたいな薫み!
     それに、直火で炙られたお肉の表面が、カリっとしてて
     中はジュワっと肉汁が閉じ込められてる!)

ジュルル

ミーナ (おぅふ!何か、辛いタレが掛かってる部分があるよ!
     タレの味だけで飽きさせない、ピリ辛じゃなくて、
     もっと舌を楽しませる深みのある辛さ!)

ジュワァ

ミーナ (唾液が!涎が次から次へと!止まらない!
     タレと、辛味が混ぜ合わさる!唾液を呼び込む!
     唾液と比例して旨味が増して、どんどん美味しく感じる!)


モグモグ

ミーナ (そして、お米!タレの染み込んだお米は、絶対正義!
     味が同じタレなのに、お米に染み込んでるだけで、10倍の価値がある!
     ほかほかのお米に、焼き鳥のタレ!タレの芳しさが、膨れ上がる!)
ハフゥ

ミーナ 「たまらないですね。
     私、タレの染み込んだお米だったら、結婚しても良いです」

リヴァイ「俺は断る」

ハンジ 「ミーナは、本当に美味しそうに食べるねぇ」

ジャン 「あぁ、全く見てるほうが腹が減る」

リヴァイ「同感だ」

ミーナ 「えー、皆して酷いですよー」



ジャン 「そろそろ兵舎に戻るか」

ミーナ 「うんっ」

ハンジ 「二人に言って置かなきゃいけないことがあるんだ」

ミーナ 「え、何ですか?」

リヴァイ「お前ら、ここにもう来るな」

ジャン 「……え」

ミーナ 「何で、ですか?」ジワァ

ハンジ 「リヴァイ!もっと言い方があるでしょう!勘違いしちゃうよ!」

リヴァイ「お前らも。何だ。同期の奴らの付き合いとかあるだろう」チッ

ハンジ 「私達は、どうしても立場が上だからね。
     誘ったら、訓練兵としては断れないじゃない?
     今日も、君達の同期とお弁当食べたかもしれないのに……」

ミーナ 「……なんだぁ」ハァ

ジャン 「そんなことですか……」フゥ

ハンジ 「いや、これでも気にしてたんだよ?
     リヴァイなんて、"いっそ調査兵団に入れt

リヴァイ「殺されてぇのか!?クソメガネ!!!!」

ハンジ 「ね?」

ジャン 「分かりました」ハハハ

ハンジ 「そうか、良かったよ」

ミーナ 「でも、これからも来ます」ニコニコ

ハンジ 「え、何で!?」

ジャン 「弁当食べてるミーナの顔が、無理やり来てるように見えましたか?」

リヴァイ「見えないな」

ハンジ 「見えないね」

ジャン 「じゃあ、それが理由です」

リヴァイ「そうか」

ハンジ 「なるほど」

ミーナ 「何で納得しちゃうんですかね。良いんですけど」

ジャン 「それに、俺達は同期だからこそ、ライバルなんです。
     夕市で張り合うくらいが、かえって丁度良いんですよ」

ハンジ 「そう言われると、そうかもね」フーム

ミーナ 「一緒にご飯食べたいときは、ちゃんと食べてますし。
     そんなに気にしてもらわなくても、大丈夫ですよ」フフフ

ハンジ 「そうか。ごめんね、変なこと言っちゃったみたいだ」

ミーナ 「いいえ、私達のこと考えてくれて、ありがとうございます」

ジャン 「リヴァイ兵長が、そんなに考えててくれてたなんて……」

ハンジ 「それはもう、凄かったよ。いつも以上に眉間にしわ寄せて」

リヴァイ「お前ら、さっさと帰れ。クソメガネは、帰ってくるな」

ジャン 「はい、失礼します」

ミーナ 「さようなら、また来ますね!」フフフ

ハンジ 「私は残るからね!」

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アニ・レオンハート
 明日、ミーナとの鍛錬が終わったら、
 違うラーメン屋に行こう、と考えながら
 ネコに囲まれながら、弁当を食べる。
 
サシャ、オルオ、ペトラ
 3人でお弁当を食べる約束を果たす。

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エレン・イェーガー
 クリスタとユミルを誘って、うどん屋に行く。

アルミン・アルレルト
 コニーをマルコに取られたことに関して、クリスタから説教される。

クリスタ・レンズ
 激昂したミカサから手厚い折檻を受けた結果、新しい自分に目覚める。

ユミル
 涙目で謝罪するクリスタを見て、新しい自分に目覚めそうになる。

ミカサ・アッカーマン
 暫くの間、クリスタに付きまとわれるようになり、少し辟易する。

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コニー、マルコ
 ライナーとベルトルトを誘って、スタミナ飯を食べに行く。

ライナー・ブラウン
 女子に囲まれてうどん屋にいくエレンを見て、泣く。

ベルトルト・フーバー
 号泣するライナーを見て、ちょっと引くが、
 たまには馴れ合うのも良いか、と思ってしまう。

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リコ・プレツェンスカ
 卵とチーズを買って帰る。決して他意は無い、らしい。

キース・シャーディ
 ちょっと高いワインを買って帰り、一人で飲む。
 その顔は、どこか嬉しそうに見えた。
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(おわり)

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