初春「温度を一定に保つ能力かぁ」(30)

初春「レベル4かぁ」

御坂「え?一年の教室まで音届いてたの?」

初春「ものすごい音でしたからね。皆驚いていましたよ」

御坂「うーん…授業の邪魔になってない?」

白井「気にする事ありませんわ。お姉様は常盤台のエースなんですもの」

御坂「エースって…」

初春「あ、このクレープ美味しそー」

白井「初春!警邏中ですわよ!」

御坂「別に良いじゃない、ちょっと位」

白井「いけません。特に近頃は虚空爆破事件とか連続発火強盗とか、能力者の事件が増えているんですから。わたくし達風紀委員がもっとしっかりしなくては」

御坂「抑制できる装置でもあればいいんだろうけど」

初春「あれ?白井さん」

白井「何ですの?」

初春「あそこの銀行、何で昼間から防犯シャッター閉めてるんですかね」

ドガァアン!

発火能力者「ヨッシャ!引き上げるぞ急げ!」

初春「白井さんは空間移動で銀行の中と裏手を見て来て下さい。あの3人組が陽動の可能性もありますから」

白井「了解ですの。申し訳ありませんけどお姉様、他の風紀委員か警備員が到着するまでの間怪我人の有無の確認をしておいてくれませんか?」

御坂「はいはい」

初春「風紀委員です!器物損壊および強盗の現行犯で拘束します!」

発火能力者「嘘ッ!?何でこんなに早く…ん?」

初春「…」

強盗A「ハハハハ!どんなヤツが来たかと思えば、風紀委ぐわっ!」

初春「戯言を長々と聞くほど暇じゃないので」

発火能力者「テメエ…調子に乗りやがって」

初春「発火能力ですか…それで?」

発火能力者「ッ!この…くら…え……?あれ、何で火が消え…」

初春「…」ガスッ ガチャリ

発火能力者「がはっ…、くそ、手錠が…ま、参った」

強盗B「チッ…この野郎!」

初春「!」

強盗B「こういうのは逃げるが勝ち…ッ!くそ、何でエンジンがかからねえ!」

初春「無駄ですよ。保温しましたから。警備員が来るまで、大人しくしていてもらいます」

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御坂「あんたは私のママか────っ!」

御坂「その辺どう思うか、初春さんの意見を聞かせてくれない?」

初春「えーと…たぶんですけど白井さんは、御坂先輩を危険な事に巻き込みなくないんですよ」

御坂「それがわかんないのよねー。私の方が能力のレベルは上なのにさー」

御坂「それに、下着の色や短パンは何も関係ないと思わない!?」

初春「…まあ……それは」

御坂「……………そういえばさ、初春さんの能力って定温保存なんだよね。レベル4だっけ」

初春「え?ああ、そうですね」

御坂「どんな事が出来るの?定温保存自体はそこまで珍しい能力じゃないけど、昨日の初春さんみたいな使い方は初めて見たから」

初春「えーとですね、?直接触れている物体の完全な断熱、?遠隔での物体の保温、?座標指定保温、大きくこの3つですね」

御坂「じゃあ、昨日自動車を止めたのは、エンジンを遠隔で保温したって事?」

初春「そうですね。ガソリン車で助かりました」

御坂「座標指定、っていうのは?」

初春「物体ではなく空間を保温するんです。私は通常気体の保温は出来ないんですけど、この場合は例外です。発火能力者の火を消す時に使いました」

御坂「空間を保温?」

初春「例えば…今、ここの10cmくらいの空間を保温しているんですけど、ここに氷を投げると、こんな風に一瞬で融けるんです」

初春「ここの気温を25度とすると、この空間に存在する物体は約25度に保たれるんです」

御坂「え、それ凄くない?熱量じゃなくて温度基準って事は、比熱は無視されるの?」

初春「無視…というか、その分演算が大変なんですけど」

初春「それに、そこまで凄くないですよ。私がレベル4なのは、今まで完全な断熱や空間の保温が出来る定温保存能力者がいなかったから研究価値が高いってだけで。起こせる現象だけ見れば白井さんの方が凄いですし」

白井「うーいーはーるー?」

初春「…し、白井さん」

白井「なーに堂々と休んでるんですの?仕事は山積みだというのに」

初春「あぁ…せめて一口だけー」

御坂「…大変だなあ、風紀委員も」

風紀委員「あなたもでしょ。ほら、さっさと自分の腕章つけて」

御坂「へ?」

定温保存ってレベル上がったらどうなるんだろう?という妄想の結果

何かやりたい事とズレてるからもう少し続ける

空間保温の中に人が入ったら死ぬんじゃ…

別にその空間がその温度なだけであって、人体まで影響はしないだろ

夏場にクーラー効かせた部屋を保温して、電気代節約~とかできる

>>16
>>17
俺の脳内設定だと死ぬ
保温空間に入ってくる物体と空間内を移動する物体は全て影響を受けるから

例えば25度の保温空間に37度の人間が入って来た場合、体温は一気に下がる
100%の保温性は無いから、26〜27度くらいか?

で、保温空間内に最初から人間が居た場合、その人は一歩でも動いたら死ぬ
それで、約37度の人型の空間が後に残る

>>19>>1です

IDみりゃわかる

>>21
ごめん何かボケてた

初春「やっぱり手掛かりが少な過ぎて絞り込みは出来ないか…」

初春「御坂先輩と白井さんは今頃買い物かあ、いいなあ。………気を利かせて仕事引き受けたのは私だけどさ」

初春「あー駄目だ頑張らないと!同僚が9人も負傷しているんだし」

初春「……9人?」

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白井「ふふふ、久しぶりのお姉様とのデートですの」

御坂「デート言うな。て言うか黒子は何か買う物あるの?」

白井「服…と言いたい所ですけど、買っても意味ないですの。何枚か下着を。お姉様は?」

御坂「私はパジャマでも買い換えようかなって」

白井「……またお子様趣味なモノをお選びになるんですのね」

御坂「な、何よ悪い!?いいじゃない可愛いんだから!」

白井「はぁ……、と、電話ですの。ちょっと失礼。もしもし?」

初春『白井さん今どこにいますか!?』

白井「…?第7学区のセブンスミストですが…」

初春『丁度良かった!たった今連絡が入ったんですけど、衛星が重力子の爆発的加速を観測しました。場所はセブンスミストです』

白井「何ですって?だったら今すぐ避難誘導を…」

初春『その必要は無いです。むしろ無用な混乱は避けて下さい』

白井「え?」

初春『……監視カメラをハックしました。3階の階段付近にぬいぐるみを持った挙動不審な学生…顔を書庫と照会…レベル2の量子変速。恐らくこの人が犯人です』

白井「分かりましたわ。直ちに拘束します」

初春『お願いします。あと、爆弾は重力子が加速を始めたらもう止めようが無いので、爆発の予兆が現れたら空にでも空間移動させて下さい』

白井「了解ですの」

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白井「…初春、何ですの、その頭の花は」

初春「これがあると何故だかテンションが上がるんですよ。校則が厳しくて今までつけられなかったけど、今日から夏休みですし」

白井「そうですのね……」

初春「白井さんは元気が無いですね、声だけでなく身体まで歳をとりましたか?」

白井「花が元気の源になるあなたに言われたくないですの。ただ、能力者のレベルと被害が一致しない事件が立て続けに起きている事が気になって…」

初春「考えても結論が出そうに無い事を考えるのは頭の無駄遣いですよ」

白井「…能天気ですわねー」

インデックス「むー!だから待つんだよ!待てって言ってるのが聞こえないのかなそこの電動使い魔!私のフードを返せー!」

初春「?」

白井「?」

初春「…何してるんでしょうあのシスター」

白井「…清掃ロボットに噛みついている…ようしにか見えませんわね」

初春「あの程度で壊れるとは思いませんけど、一応公共物ですし…ちょっと注意してきます」タッタッタッ



初春「うわ、この修道服よく見ると安全ピンの針のむしろじゃん」

初春(ねえ、どうかしたの?何か大切な物を飲まれた?)

インデックス「これには深い事情があるから、気にしないでほしいかも…」

初春「あー、ごめん間違えた。いやそうじゃなくて、これは公共の物だから叩いたりしないでほしいんだけど」

インデックス「こいつは私のフードを奪っていったんだよ!」

初春「フード?修道服の?この掃除機はそんなに大きな物は吸い取れないはずだけど、勘違いって事はない?」

インデックス「……、!もしかしたらとうまの部屋に忘れてきたかも」

初春「じゃあ、取り敢えずそこを見にいこっか。私も一緒に行ってあげるから」

初春「すみません白井さん、ちょっと別行動で」


白井「分かりましたの」

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初春「ここ?」

インデックス「うん!あったんだよ」

神裂「あの、私はその子の保護者です。引き渡して貰えませんか?」

初春「?」

インデックス「」ビクッ

初春「…ああ、ほらシスターちゃん、保護者の方が」

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