和久井留美「食べる、という事」 (32)



「……」


昼。雲一つ見えない、文句のつけようが無い程の晴天。
カラフルなタイルと道行く人々の溌剌とした生気で彩られた、活気ある商店街を私は一人歩く。
昼休み、私は昼食を求めて街に繰り出していた。


「すいません留美さん……ちょっと打ち合わせしなきゃいけないので……。
 お昼、一緒に行けなさそうです……」

「……そう」

「本当に、すいません……撮影の時間は変わらないので……それまでに帰ってきて下さい」

「わかったわ……それと、大丈夫よ。自分の仕事をして来なさい、私は一人で食べてくるから」


彼は申し訳なさそうにして、私と食事に行けないと謝罪した。
私は少し気を落としながら、一人、この人でごった返す街で食事を摂る事にした。


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美味しいご飯とPをいただくんですね、分かります。


この街に何か良い食事処が無いか。私は周囲を注意深くながら散策する。
換気扇から漏れ出てくる臭いも、敏感に嗅ぎ取りながら私は店を探す。
しかし、今は平日の昼過ぎという時間帯。何処の食事処にも、スーツを着た会社員が男女問わず列を成していた。

ぼうっとそんな光景を見ていると、昔の事を思い出す。
仕事以外何も知らなかったアイドルになる前の私。
彼に出会う前の……私。

今とは、世界が全く違った。
モノクロの世界に私は生きていたような気がする。
本当に、今とは全く。


「……」


イタリアン、フレンチ、カフェ……そう言った所ですら、人が落ちつき無くひしめいている。
一人で食べるのならもっと静かな所で食事がしたい。そうでなければその食材と味付けの両方の奥底まで味わえない。
匂いを嗅ぎ、よく噛み締め、舌で感じ、呑みこむ。そして、舌に残った味の余韻を感じながらまた次の一口を頬張る。
一人で食べるのなら、そうして、髄まで味わうように私は食事をしたい。

そう思うようになったのは、つい最近の事だった。
理由は……自分で料理を作るようになって、少しでも他の料理を参考にしようと思ったからだ。
あの人に食べて貰うのなら……良い物を出してあげたいから。
私は、案外凝り性なのかも知れない。こういう考えを持ってから、食事に拘るようになった。
そして食べる事が、とても楽しいと思えるようになってきた。



「……無いわね」


既に私は十分以上も歩いていた。しかし、私が所望する店は未だに現れない。
食事処を通り過ぎる度にその人の多さに落胆し、そして流れてくる芳醇な匂いに喉を張りつかせる。
何処かあまり人がいなくて、それでいて私でも頑張れば作れそうな料理を出しているお店は無いかしら。


「……ん」


ふと気付くと、周囲に人が誰もいなくなっていた。
いつの間にかタイルの道も終わり、アスファルトの続く寂しげな通りに私はいた。


「あら……もう商店街も終わってしまったのね……」


この先には住宅街しか並んでいないようだった。お店がある気配は無い。


仕方がないと来た道を戻ろうとした時、どこからか芳しい匂いが風に運ばれてきた。
少し酸味がかった匂いだ。色んな物が溶け合い濃縮されたように複雑でもある。
これは……デミグラスソースの匂いかしら。


「……あそこからかしら」


私は匂いが漂ってくる元を見つけた。
黒ずんだ緑のテント看板に、蔦で覆われた白い壁。
とても年季の入った店のようだ。


「あら、カフェと書いてあるけれど……」


看板にはカフェと書かれていた。
そしてガラスが張られたディスプレイには、サンドイッチなどコーヒーのお供程度の品しか陳列されていない。
しかし、確かにここからあの匂いがしてくる。空腹の私を誘うようなあの芳しい匂いが。

いつまでもここに立って物色するよりも入って確かめた方が早い。
私はそう思い、その店のドアを開けた。



「いらっしゃいませ」


来客を知らす鐘が鳴り、あの芳醇な匂いと愛想の良い、品良く白い髪をセットした婦人が私を迎えてくれた。
少し弱めの照明に会話を妨げない程度のBGM。一組の上品な女性客達が、声のトーンを下げて楽しげに会話をしていた。
カウンターの向こうにいる店主と思われる初老近くの男性は、きっちりと服装を整えて、穏やかな顔つきで食器の手入れをしている。
この喫茶店然とした雰囲気は、とても落ち着けそうだった。
私は少し嬉しくなりながらカウンター席に腰かけた。


「はい、こちらがメニューになります」


先程の女性がおしぼりとお冷、そしてメニューを持ってきてくれた。
メニューの本は長年使用されているような感じがしていて、ここがとても地元で愛されている店なのだと理解できた。
私はお目当ての料理を探し、ページをめくった。

あった。濃厚ビーフシチューと書かれた品目を発見した。写真付きでこの店のおすすめと書かれていた。
私はすぐに店員さんを呼び戻し、このビーフシチューとバゲットを注文した。



「はい、かしこまりました」


笑顔で注文を受けた女性は厨房にいる店主にメニューを伝え、そのまま厨房の方へ入って行った。
コーヒーを一緒に注文しても良かったかも知れない。でも、シチューが来るのだから、それを頼むのは今度にしましょうか。

そんな事を考えていると、厨房に見える大きな鍋からあの匂いが漂ってきた。
お腹の虫が私の中で小さく泣き声をあげた。私はそれを誤魔化すように、水を飲んでゆっくりと待った。


「お待たせしました」


来た。濃厚の名に恥じない、光を吸いこんでしまいそうな程の色の濃いシチュー。
湯気を出し、胃の中に空腹と言う名の幸福を湧き立たせる、芳醇な匂い。
その中に、お肉、ニンジン、ジャガイモが一口大の大きさにゴロッと入れられていた。
何と言うか、その様子が気取っていないという感じでまた好印象だった。


スプーンを取り、スープだけを啜る。
とても優しい味。塩分はきつくなく酸味も感じない。舌に広がるのは、甘みのようなコクだ。
じんわりと沁みいるような、それでいて奥をもっと知りたくなるような味。
思はず綻んでしまうような、本当に優しいシチューだった。

もう一口、改めて啜る。
凝縮されたお肉と野菜の旨みだけが、丁寧に、丁寧に抽出された味なのだと実感する。
芳醇という二文字がピッタリと当てはまる。

私も以前ビーフシチューを作った事があるけれど、酸味がどうしてもキツくなってしまった。
外で匂いを嗅いだ時はそれを感じたはずなのだけれど、不思議とそんな味はどこにもしない。
私は心の中で唸りながら、今度は具材に手をつけた。


まずはお肉。スプーンで一つ取り上げる。
肉の表面はほろほろとして、見ただけで柔らかいお肉なのだと分かる。
そして中からちょっとだけ、テカテカとした液体が漏れ出ていた。肉汁だ。
旨みをぎらつかせるように、とろとろとした肉汁が溢れている。
私は口を開けて、お肉を噛み締めた。

肉は歯にちぎられると同時に、肉汁をじわっと出して淡雪が溶けるように形を崩した。
閉じ込められた肉の旨みが、決壊を待っていたかのように私の口に流れ込む。
甘噛みする。肉のもった小さな弾力がほろりと切れて、どんどん細かくなっていく。
繊維一つ一つになるまで、私はゆっくりとこの心地良い感触を確かめた。

お肉を呑みこむ。呑みこむ時まで、肉は柔らかく私を撫でるように通り過ぎて行った。
嘆息を小さく漏らし、私は余韻に浸りながらバゲットの端を千切った。

次食べるのは野菜だ。でもその前に、口の中をリセットしようと思った。
こんがりと焼けたバゲットをサクっとかじり、水を飲んで口をスッキリとさせる。
これで準備は出来た。



「次は……これね」


私は大きなジャガイモを食べる前に、まずスプーンで小さくした。
ジャガイモも柔らかい。スプーンは抵抗なくジャガイモを割っていく。
私は小さくなったジャガイモを掬い、口の中に運んだ。

歯で噛むとスープの芳醇な匂いと、ジャガイモの豊穣の匂いが私の鼻を抜けていった。。
土というか、そういう物を含んだ暖かい匂いがした。本当に土がついているわけではないけれど。
でもなんというか、温まる味わいがあった。

次はニンジン。
こちらも柔らかく抵抗無く崩れる。そして甘い。
ニンジン独特の、鼻に訴えかけてくるような甘みが広がっていくようだ。

玉ねぎも食べてみる。やはり甘みを感じる。ちょっとだけ、スープの旨みに似たような味だ。
しっかりと、自分もこのシチューのおいしさを担っている一員なのだと主張しているようだった。
野菜、というのは苦いだとかいうイメージを感じてしまうけれど、このシチューに入った野菜は甘さが前面に出ている。
不思議だ、と感心しながら、私はバゲットに手をつけた。


パンにつけて食べるのも、中々良い食べ方だと思う。
そして、それに合うのはこういう固いバゲット等のパンだ。
頑固なまでに固かったその身を、シチューという相棒を得て柔らかくなって、味を持つ。
何だか、私と彼のような……このパンとシチューの関係も、そんな関係なのかも知れない。

これは、少し言い過ぎなのかも知れないかしら。
私はそう思い、一人ではにかんでしまった。


「あら、いらっしゃい」


店内に、客がまた一人やってきた。
あの女性の親しげな反応を見ると、常連客のようだ。

背広を着た若いサラリーマンが私とは離れたカウンター席に腰をかけた。
ネクタイを緩めながらおしぼり等を運びに来た女性に迷いなく注文した。



「すいません、やきそばおねがいします」


私はその単語に反応した。喫茶店でやきそば?
一体どういう組み合わせなんだろう。


「はい。いつもみたいに大盛りね?」

「えぇ、お願いします」

「はーい、ちょっと待っててね」


常連だけが知っているメニューなのだろうか。
私は食事の手を思わず止めて、その男性の様子を見ていた。

一体どんな物が来るのだろう。
喫茶店で麺類と言えばナポリタンだけれど、やきそばというのは聞いた事が無かった。
しかしいつも頼むという事は、それだけおいしいという事なのだろう。
私はそのやきそばが一体どういう物なのか気になり、そのメニューがあの男性に運ばれてくる時をシチューを啜りながら待った。



「はい、お待たせいたしました」


遠目にそのやきそばを確認する。
色は薄い。塩味なのだろうか。具材はニンジン、キャベツ、豚肉? が入っていた。
男性客は待っていたと言わんばかりにやきそばを頬張った。
そして笑顔で女性店員に言う。


「いやぁ、相変わらず旨いわ」

「ふふっ、いつもその感想じゃない」

「いやぁだっておいしいもの。またこれから面接だから、元気つけないと」

「あら、本当に? どう、決まりそう?」

「うーん、どうだろう……でも、これ食べれば頑張れる気がするよ」

「まぁ、上手いんだから」


若い男性はそう言って、またやきそばをかきこんでいく。
何と言ったらいいのかしら。
食べても食べても、お腹が減ってしまう。だからどんどんかき込んでいるだ。と言わんばかりの食べっぷりだった。



「すいません」


私は思わず、店員さんを呼んでいた。


「はい、何でしょうか」

「あの、やきそばなんですけど……」

「あ、追加でしょうか?」

「いえ……その……」


私は何と言ったらいいのか言い淀んでいると、女性は何か得心したようにあぁ、と声を漏らした。


「喫茶店でやきそばなんて、珍しいですよね」

「あ……そう、ですね。あまり見ない組み合わせなので、つい……」

「よく言われますよ。でも、常連さんの間には、人気で」

「らしい、ですね。あれって……その……どんな味付けなんですか?」

「あら……知りたいですか?」


女性店員は、何かいたずらっぽい笑みを浮かべて私に尋ねてきた。
口元にあるほくろが上品な色気を醸し出している。


「……不躾な質問ですが」

「ふふっ、あれはね。ナンプラーを使ってるの」

「ナンプラー……ですか」

「そう、少しだけね。少しだけたらしてあげると不思議な味なんだけど、箸が止まらないーって風になるの」

「……成程」

「誰か、作ってあげたい人がいるの?」


心の中を見られたようで私はドキリとしてしまった。
その様子を見て、その女性はクスリと笑った。


「ごめんなさい。そういう話が好きで……でも、当たってるみたいですね」

「……」

「そのシチューも、ちょっとだけコツを教えてあげましょうか」


願っても無い言葉に、私は目を丸くした。
その言葉を店主も聞いていたのか突然口を挟んできた。



「おいおい、お客さんからかってはダメだよ。すみません、お喋りでして……」

「良いじゃない。応援してあげるくらい」

「余計なお世話だよ」

「料理が上手ければ、男性はイチコロなのよ。それくらいわかるでしょう。
 だから良いじゃない、ちょっとくらい」

「うちの場合は、逆だろ」

「うちは良いのよ、うちは」

「全く……」


テンポ良く、軽口を笑いながら言い合う二人は、とても相性の良い夫婦なのだと私は一人推測した。
長年連れ添った相手だからこそできる会話。何だか、それが羨ましかった。


「あ、それでね。コツなんだけど、ワインとお酢と、それから玉ねぎと一緒にお肉をつけるの。
 すると、とってもお肉が柔らかくなるのよ」

「お酢……ですか」

「えぇ。ちょっと待ってね、今紙に書いて渡してあげるから」

「い、良いんですか?」


私は店主に確認する。



「全然大丈夫ですよ。うちは別に、秘伝の味という訳じゃありませんから。私が勝手に思い付いたのを作ってお出ししてるだけですから」

「そ、そうですか……」

「まぁ、それに……うちの料理が、誰か、何かの役に立てるのなら……そちらの方が素敵な事ですから」


男性は優しそうな笑みを浮かべて、少し恥ずかしそうにそう言った。


「全く、相手が美人だからってキザな事言ってまぁ」

「ははは、歳柄も無い事を言ってしまって」

「いえ……ありがとう、ございます」

「あなたも照れるくらいなら言わないの。はい、これ。やきそばの作り方もオマケしておいたから」

「あ、ありがとうございます」

「じゃあ、頑張ってね。料理は腕もあるけど、最後は気持ちが大切よ。
 少しありきたりな言い方かも知れないけれど、真心をこめて作ってあげるの。それが、一番喜んで貰える秘訣よ」

「……はいっ」


夫人から、ビーフシチューとやきそばの作り方が書かれたメモを頂いた。
味のある柔らかい丸い文字で、とても丁寧に書いてあった。
何だか、シチューの味と同じようだと、私は一人思った。



「ありがとうございました」


ビーフシチューを奇麗に食べ終わり、私は会計を済ませ店を出た。
目を閉じて、大きく息を吐く。小さな幸せを、噛み締めるように大きく。
そして行きとは違う軽い足取りで、私は来た道をまた歩き始めた。

思えば、店に入って見ず知らずの人と話すような事は今まで無かったかも知れない。
昔と比べて、私も柔らかくなったという事なのか。
きっと、彼のおかげだ。
私はメモを大事にバッグに入れて、その彼の元へと歩いて行った。


「戻ったわ」

「あ、留美さん……すいません、たった今終わりました……」


彼は申し訳なさそうに、頭に手を当てて謝った。
私は気にしないでと彼が気をやまないように言った。


「大丈夫よ。それに……今日は、ちょっと良い事を発見できたから」

「そ、そうですか……」

「……ねぇ?」

「何ですか?」

「お昼は、食べたのかしら」

「菓子パンをいくつか……」

「それじゃあ、食事のバランスが悪いわ。もっとちゃんとした物を食べないと」

「そうしたいんですけどねぇ……弁当とかを作るのも時間が無くてできませんし……」


彼は大きく溜息をついて泣言を漏らした。
仕事はできるのだけれど、たまに見せるこういう所がなんだか可愛らしい。



「じゃあ……私が、作ってきてあげましょうか?」

「え、えぇ?」

「この前から私、また上達したのよ。だから……貴方の分も、作ってきてあげるわ」

「いや、それは……留美さんに迷惑が……」

「あら、大丈夫よそのくらい。自分のも作ろうと思っていたし、そうしたら二人分作るのも一人分作るのも同じ事だから」

「で、ですけど……」

「……それとも、私の料理は食べたくないかしら……」

「い、いえ違います! この前作って頂いたのも、おいしかったですし……」

「……それなら、やっぱり私が作ってくるわ。貴方は私の……パートナーなんだから。
 体調にも、気をつけて貰わないと困るわ」

「……なら……お言葉に甘えて、お願いします」


彼は恭しくお辞儀をした。
何だかそれがおかしくて、そして何だか恥ずかしくて私は少し笑ってしまった。


「あれ……なんかおかしかったですか?」

「ふふっ……何でもないわ。それじゃあ、楽しみにしておいてね」

「……はいっ」

「そうね……何を作ってくるか、知りたい?」

「え? うーん、そうですね……何かヒントを下さい。そしたら当てます」

「そう……そうね、少しお弁当箱は大きくなりそうね……保温しないといけないから」

「保温……汁物ですか?」

「ふふっ、良い線よ」

「うーん……豚汁ですか?」


中々、渋い所をついてくる。でも、ハズレよ。


「そうね……見てからの、お楽しみにしておくわ」

「えぇー……うーん、当たってないか……」

「ふふっ、どうかしらね……」

「でも、まぁ。留美さんの作る料理だったら、何でも食べちゃいますよ。この前と同じくらいおいしいのを期待してます」

「上手い事、言うのね」

「いや、本心ですよ本心。いくらでも食べますからね」

「そう言うなら……今日の晩御飯も、作ってあげようかしら。きっとその方がメニュー的にはいいと思うのだけど」

「え、良いんですか?」


彼は目を輝かせて、私の言葉に反応した。
以前私の料理をふるまった時も、おいしそうにおかわりまでして食べてくれた。
あの時は……嬉しかった。



「えぇ……新しいのを二つ、用意できるようになったから。もう一つのを、お弁当にしてあげるわ」

「あはは、嬉しいなぁ」


愛おしいくらいの笑顔で、彼は言う。
嬉しいのは、私の方よ。とは、まだ言えない。


「材料、買いに行かないとね」

「えぇ、撮影も留美さんならすぐ終わらせられると思いますから。俺も、今日は仕事を残さないように頑張ります。
 荷物もいくらでも持ちますよ」

「ふふっ、残業なんてしたら私、愛想を尽かしてしまうかもしれないわよ」

「えっ……そ、それは……」

「そんなに焦らなくても、冗談よ。面白くなかったかしら」

「い、今のは正直笑えないです……」


肝を冷やしたと言った感じで、彼は息を大きく吐いた。



「ごめんなさい。じゃあ……仕事、行きましょうか」

「……はい」


彼と軽口を叩いて、意気揚々と撮影に戻る。アイドルとしての私に戻る為に。

ふと、あの夫婦の会話を思い出す。
私も、あの人達と同じように自然な冗談を言えていたのだろうか。
彼もこの軽口を、楽しんでくれていたのだろうか。
自分の料理で……あの人達のように誰かをもっと幸せにできるのだろうか。

そうだったら、良い。
私はそんな事を願いながら、また一歩踏み出していた。

食べる、と言う事は……自分を変える、踏み込んだ一歩なのかも知れない。
私はまだ変われる。最初の一歩を踏み出させてくれた……彼と、一緒に。



終わり

実写の孤独のグルメ見ていたら、何となく書きたくなった
最初はのあさんで行こうと思ったけれど……
実写参考にしてるからちょっと展開早いかな。何はともあれ、ありがとうございました


朝から腹減ってきたぜ

るみ?♪るみ?♪
わ・く・い・る・み・Hoo?♪

こういう話大好き

孤独のぐ留美

うどん版もあったけど、なんか違うからいいか

Pが性的に喰われるのかとスレタイで思ってたら違ったか

女性店員さんの口元にほくろがあったって小鳥さんじゃないよな?
なかなか面白かったです、続編あったら読ませていただきたいです

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