ピカチュウ「電撃出すのもだるくなってきたわ」(11)

サトシ「…え?もう一回言って」

ピカチュウ「だから、電撃出すのがだるいって」

サトシ「な、なんでだよ!」

ピカチュウ「最近さ、俺考えるんだよ。このエコ社会の中、下らない戦いに電撃使ってられない、ってさ」

サトシ「それじゃ、ピカチュウの代名詞、10万ボルトはどうなるんだよ!」

ピカチュウ「俺はもう、発電所で働く。争いより、地球のために使うべきエネルギーだからな。」

サトシ「…じゃあ俺らは…ここでコンビ解消…だって言うのか?」

ピカチュウ「ああ、そうさ」

ピカチュウ「心配するな。新しい相棒となるヤツを連れてきた」

サトシ「だ…だれなんだ!」

ポリゴン「ワタシガ アナタノ アラタナ アイボウ」

サトシ「ファッ!?」

ポリゴン「クリカーエス♪コノポリリズム♪」

サトシ「コイツと共に大地を歩みたくはない…」

ピカチュウ「こいつは…まぁ所詮CPUだからな」

ポリゴン「ワタシジャ…ダメナンデスカ…?」

ピカチュウ「じゃあ違うヤツ連れてくるから、ポリゴンはもう帰っていぞ」

ポリゴン「(ガーン)」

サトシ「じ…じゃあな」

数分後…
ピカチュウ「次の相棒候補はコイツだ!」

ソーナンス「そぉぉぉぉぉぉぉなんっすっ!」

サトシ「…またやっかいなのが来たな」

ピカチュウ「こいつもなかなか根性のあるヤツなんだぜ?」

ソーナンス「あっ、あなたがサトシさんですか…! お話は聞いておりました。」

サトシ「…ソーナンスってこんな律儀なん?」

ピカチュウ「いつもテンション高そうに見えるが、コイツも無理してんだよ。名前という檻に囚われ、本来在りしはずの自分でいられない。でも自分のキャラをひたすら守り、周りを和ませる。いいヤツだろ?」

ソーナンス「やめて下さいよピカチュウさん。僕は決してそのような人では…」

ピカチュウ「…ま、そういう事だ。コイツどうだ?」

サトシ「こいつとなら頑張れそうな気がするぜ…!」

ピカチュウ「じゃあ、俺は行くよ。ソーナンス、相棒として頑張れよ!」

ソーナンス「……そーなんすっ!」


サトシ「えぇ話やなぁ」

サトシ「さっそく腕試しだ!」

ソーナンス「はい!では、どなたとお手合わせしましょうか?」

サトシ「あのポッポと一戦いこうか!」

ポッポ「んぁ?なんだ?」

バトルスタート!

ソーナンス「とりあえずがまん!」

ポッポ「エアカッター!」

ポッポ「でんこうせっか!」

ソーナンス「我慢の限界…うおおお!」

ポッポ「ぐはぁぁっ!!」

サトシ「やるじゃないか!ソーナンス!」

サトシ「お前がそんな力を持ってたなんてなぁ!」

ソーナンス「身に余る光栄です」

サトシ「まずはどこ行こうか?」

ソーナンス「とりあえず歩きましょう」

トコトコトコトコ

サトシ「お、ホウオウ」

ソーナンス「サトシさんにとって珍しくなくなって来たんですね」

サトシ「まぁな。ソーナンス、ちょっと戦ってみるか?」

ソーナンス「そうですね。経験も積みたいですし」

ホウオウ「え?私と戦うってか」

ホウオウの せいなるほのお!

ソーナンス「…んんっ」

サトシ「?」

ホウオウ「がまん中か、もういっちょ」

ホウオウの サイコキネシス!

ソーナンス「…んっ…//」

サトシ「…ちょっと待て」

ホウオウ「お前のポケモン、ドMやったんやな」

サトシ「やはり…がまんが多いと思ったら思いっきり楽しんでやがった」

ソーナンス「こんな風にいたぶられてる自分は嫌いになれないんです」

サトシ「あ、コイツ駄目だ」

サトシ「…こうなったら」

サトシ「ソーナンスを置いて静かに逃げよう」

ホウオウ「お前変態やな」

ソーナンス「そ…そーなんす…」

サトシ「…See you again!(小声)」

ホウオウ「…おい、お前逃げられたで」

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