モバP「アイドルたちの宿題事情」 (25)

ちひろ「もうすぐ夏も終わりですねぇ」

P「どうしたんですかちひろさん、いきなり」

ちひろ「いえ、アイドルの子たちが宿題をするのに会議室を使わせてくれと頼まれまして。夏休みの宿題なんて懐かしいな~って」

P「そうですねぇ。ちひろさんはキチンと終わらせていましたか?」

ちひろ「もちろん。プロデューサーさんは31日にまとめて終わらせていたタイプでしょう」フフッ

P「失礼な。日記みたいな毎日やらなきゃいけないモノ以外は一週間前には終わらせていましたよ」

ちひろ「……なんか意外ですね」

P「あなたの中でどんだけバカなんですかボクは」ハァ

ちひろ「あはは、すみません。プロデューサーさんは毎日日が暮れるまで外で遊んでるようなイメージがあったので」

P「否定はしませんけどね。さて、んじゃちょいと進行状況をみてきますか」

ちひろ「邪魔しちゃダメですよ?」

P「……善処します」

ガチャ バタン


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キュートの場合

コンコン

P「入ってもいいかい?」

ガチャ

卯月「はい、どうぞ!」

P「お邪魔するよ。どうだい、宿題ははかどってる?」

卯月「い、一応は……」アハハ

P「なんか含みのある言い方だなぁ。どれどれ……」

里奈「あー、もう無理!アタシが宿題なんてキャラじゃないっしょ~」
沙織「あ、諦めちゃいげねっすよ!」

ウサコ『有香ちゃん頑張るウサ!!』
有香「お、押忍……」グッタリ

みく「に゙ゃ~!?魚を近づけるのはやめるにゃ~!!」
まゆ「口を動かす前に手を動かしましょうね?」

P「問題があるのはあの3人だけか?」

卯月「後は丹波さんと美玲ちゃんですけど、それぞれ雪乃さんと幸子ちゃんが見てくれてるので」

P「そかそか。んじゃちょいと見回りますか」

P「里奈、はかどってるか?」

里奈「あ、プロデューサー。ちょりーっす……」

沙織「り、里奈さん大丈夫だか?」

里奈「むぅーりぃー」

P「ののじゃないんだから。でも後少しで終わりそうじゃないか」

里奈「沙織っちがアタシみたいなバカに付き合ってくれたからねー」

沙織「そ、そんな!わだすなんて大した事してねっすよ!」

P「でも里奈の宿題を手伝ってあげたのは事実だろ?まぁ少し休憩いれてもいいんじゃないか?」

里奈「ちょっと休んでもいい?沙織っち」

沙織「じゃ、じゃあわだす相原さんに紅茶いれてもらってきます!」

P「なんだ、雪乃はそんなことしてるのか?」

沙織「え、えぇ。『皆さん、疲れたらおっしゃって下さいね。紅茶を淹れますから』って言ってぐれたんっす」

P「ほ~う。んじゃボカァ他のとこもみるから」

沙織「わ、わがりました!」

P「亜里沙さん、有香は大丈夫ですか?なんか頭から湯気出てますけど」

亜里沙「どうも有香ちゃんは問題につまるとトレーニングをしようとするみたいで、それを抑えながら教えてるんです」

P「あー、試験勉強をしてると部屋の模様替えとかしたくなりますもんね」

有香「ですよねっ!」ガバッ

P「おぉう!?」

有香「何事にも息抜きは必要なんですよ!!」

亜里沙「有香ちゃんは息抜きの方が長いみたいだけどね?『言い訳は駄目ウサ!』」

有香「あうぅ」

P「まぁ本当に息抜きが必要な時には亜里沙さんも休ませてくれるって。ね?」

亜里沙「もちろん!」

P「ではボクはこれで」

ウサコ『無理は駄目ウサよ~』

P「……まゆ、脅迫しながらだと内容が頭に入らないんじゃないか?」

みく「ぴ、Pちゃん助けてほしいにゃ~」

まゆ「でも前川さんの課題が終わらないとプロデューサーさんの信用にも係わりますよね?」

みく「困るのはみくにゃ!Pちゃんは関係ないもん!!」

P「そんなことないぞみく。そもそも学生の本分は勉強だ、アイドルをやっているからってそこを疎かにしていい理由にはならんよ」

まゆ「私たちは未成年ですから親が反対したら活動を続けられないんですよ?もし前川さんが辞めて、それを知った他の子の保護者さんもアイドルを辞めさせようとしたら……」ジィッ

みく「た、確かにそれはPちゃんが困っちゃうにゃあ。でも魚は嫌にゃ!!」

P「……確かに無理やりやらせても身に着かないし、ネコは気まぐれだもんな。まゆ、悪いが千佳とかの面倒をみてくれるかい?」

まゆ「まゆは構いませんけど」

みく「ど、どういう風の吹きまわしにゃ?」

P「別に。ただ今度の都内のネコカフェ巡りロケは雪美と春菜に任せる事になるかなぁ」

みく「に゙ゃっ!?なんでそうなるのにゃ!!?」

P「宿題もしない、出席日数も足りないんじゃあ本当に留年しかねないだろ?だからせめて出席は出来るように仕事を減らそうと思ってな」

みく「それはあんまりにゃ!!」

まゆ「でも仕方ないですよねぇ。学業を捨てようとしてるんですから」

みく「ちゃんと宿題やるにゃ!だからネコカフェに連れてって!!!」

P「だそうだ。まゆ、みくに付き合ってもらえないか?」

まゆ「それがプロデューサーの頼みならまゆはなんだってしますよ」ウフフ

P「頼もしいな。あ、魚は勘弁してやれよ?」

まゆ「はぁい」

P「んじゃボクはこれで」

ガチャ 

クールの場合

P「Cuはあれで問題ないとして、次はCoを見に行くか」

コンコン

P「ちわー、スマイルのお届けにきましたー」

ガチャ

凛「……何アホみたいなこと言ってるの?」

P「皆が宿題をやってると聞いて様子を見に来た」ニッコス

凛「ふぅん。こっちは特に問題は無いかな。優秀な教師が多いし」

P「つまりその優秀な教師が必要な生徒がいるってことだろ?どれどれ……」

晴「分数の割り算が出来なくたって生きていけるだろ~」
ありす「いいから手を動かして下さい!!」
美優「ありすちゃん、怒っちゃダメよ」

李衣菜「真面目に勉強するなんてロックじゃありませんよー」
真奈美「そんなことは無いだろう」

蘭子「ヒック、ウエェッ……」グスッ
留美「泣いてる暇は無いわよ」
あい「大丈夫、まだ間に合うから、ね?」

P「なんか見てはいけないものを見てしまったような気がするんだが」

凛「気のせいじゃない?」

P「そっか?……ところで凛は宿題はもう終わってるのか?」

凛「……オワッテルヨ」

奈緒「嘘をつくなよ!」

P「うぉっ!?いきなりおどかすなよ」

奈緒「Pさん、凛を返してもらうよ。ほら、行くよ」ズルズル

凛「引っ張んないでよ、奈緒」

P「奈緒も大変だねぇ」

P「よぅ晴。手こずってるみたいだな」

晴「うっすP。さっきからありすがうるせえんだよ」

ありす「それはあなたが屁理屈ばっかり言って手を動かさないからでしょうが!」

P「なぁ晴、さっき分数の割り算が出来なくても平気だって言ってただろ?」

晴「ん?あぁ、だって実際そうだろ?」

P「確かに、間違ってはいないかもな」

美優「プロデューサーさん?」

P「でも計算力、って意味じゃあ必要になるもんだぜ?」

晴「どういうこと?」

P「もっとわかりやすく言えば頭の回転かな?サッカーの試合だってただゴールに向かってボールを蹴ってればいいってもんじゃないだろ?」

晴「まぁな」

P「味方や敵の位置によってどう動けばいいのか常に考えながらプレーしなきゃならない」

P「まぁサッカーはあんまり詳しくないから専門的なことは言えないけど、そういうのにだって頭は使うだろ?」

ありす「つまりは体だけでなく頭のトレーニングも必要、ってことですか?」

P「まぁそんな感じかな?」

晴「でもそんなのサッカーで身に付くだろ?」

美優「で、でも晴ちゃん?サッカーばかりしてて成績が落ちたらお母さんに塾に通うように言われるんじゃないかしら?」

P「あー、そういう奴同級生にもいたなぁ」

晴「塾とか言うなよ、聞いただけで頭痛くなってきた……」

ありす「それが嫌ならせめて宿題くらい終わらせたらどうですか?」

晴「わーったよ。やればいいんだろやれば」

P「無理はするなよ~」

P「りーな、ご機嫌斜めだな?」

李衣菜「あ、プロデューサー!真面目に勉強なんてロックじゃないですよね!?」

真奈美「P、君からなんとか言ってやってくれ。私では説得しきれん」

P「なぁりーな、どうして勉強がロックじゃないんだ?」

李衣菜「だって有名なロックンローラーって皆ワルだったりするじゃないですか!盗んだバイクで走りだしたり!!」

P「(尾崎はロックだけじゃないけどな)なるほど。お前がにわかだと言うことが再確認出来たわ」

李衣菜「誰がにわかですか!」

P「だってそうだろ?『ロッカーはワル』なんて古い常識に囚われてるんだからさ。他の奴と同じことをするのがロックなのか?」

李衣菜「そ、それは……」

P「『普段は真面目な優等生なアイツが、ステージの上では別人のようにアツくなる!!』……どうだ?」

李衣菜「良いですね!!」

P「それに、インスピレーションなんてどこに転がってるかわからないだろ?地理の勉強をしてる時に降りてきたりもするかもしれないし」

真奈美「知識と言うのはあって困るものではないからな」

李衣菜「ステージの上と普段は別の顔……ウッヒョー!これならなつきちにもにわかなんて言われないかも!」

P「……ちょろい」ボソッ

真奈美「私が何を言っても聞かなかったのに、流石だな君は」

P「プロデューサーですから」ニッコス

P「……で、この魔王様はどうして泣いてるんですか?」

あい「あぁ、プロデューサーか。いや、蘭子くんが課題用のテキストの数を間違えたみたいでね。昨日まっさらなものが2冊見つかったらしい」

P「うわぁ……。蘭子、誰にでもミスはある。とりあえず泣きやもうな?」

蘭子「ふえぇぇぇ」

留美「さっきからずっとこうなのよ。事務所にくるまでは堪えてたみたいなんだけど、私たちの顔を見たら緊張の糸が切れちゃったみたいで」

P「う~ん。テキストの教科はなんなんですか?」

あい「数学と英語だ」

P「2人とも、問題は解けますか?」

留美「一応、出来なくはないけど?」

P「よし、じゃあ今からテキストをコピーして下さい。で、それぞれの1/3を解いてそれを蘭子に書き写させます」

あい「おいおい、それは反則だろう」

P「遊び呆けていたのなら論外ですが、今回は仕方ありません。直接書き込むと字で別人だとバレますからあくまでコピーしたものに書いて下さい」

P「蘭子、書き写す手間があるから実際はあんまり楽にはならないけどとりあえず1/3は自力でこなすんだ」

蘭子「わ、わがりまじた……」グスッ

P「標準語、だと……!?」

あい「じゃあ私はコピーをしてくる。留美さん、蘭子くん、少しだけ待っていてくれ」

P「ではボクはこれで。留美さん、蘭子のことお願いします」

留美「任されたわ」

ガチャ

パッションの場合

P「……残るはPaか」ハァ

P「なんかもう行かなくても結果が見えてるんだよなぁ」

コンコン

P「ちょっといいかい?」

ガチャ

麻里菜「あ、プロデューサー。何か用事?」

P「未央じゃないのか……」ボソッ

麻里菜「え?」

P「いえなんでも。皆で宿題をしているって聞いたんですけど……」

麻里菜「えぇ、皆頑張ってるわよ」

P「へぇ?」

麗奈「ねぇ、この問題はどう解くの?」
きらり「それはこの公式を使うんだにぃ」

沙南「うーん、うーん」
光「……」カリカリカリ

茜「あうぅ」プスプス
智香「茜ちゃんファイトっ☆」

P「なん、だと……!?」

麻里菜「ね?」

P「何がどうなったらこんな光景になるんですか?」

麻里菜「……藍子ちゃんの堪忍袋の緒が切れちゃったのよ」

P「藍子って、高森藍子のことですか?」

麻里菜「普段大人しい人を怒らせると怖いって本当だったのね……」

P「一体どんなキレ方をしたんだよ」ゾクッ

麻里菜「世の中には知らない方が良い事もあるのよ?」

P「ソファの上で正座してるユッキと恵磨と早苗さんも藍子が?」

麻里菜「そっちは芽衣子ちゃんがお説教したの」

P「マジかよ……」

麻里菜「こっちは問題ないから、他の所をみてあげてくれる?」

P「いえ、ここが最後でしたので。あとでアイスを差し入れますよ」

麻里菜「楽しみにしてるわね」

P「それではこれで」

パタン

P「藍子や芽衣子がキレるなんて、あいつらどんだけふざけてたんだよ……」

コツコツコツ

P「戻りました~」

ちひろ「おかえりなさい。どうでしたか?」

P「皆頑張ってましたよ」

ちひろ「それは良かったですね。ところでプロデューサーさん」

P「どうしました?」

ちひろ「書類は終わりましたか?」

P「もちろん!」

ちひろ「……オチがつかないじゃないですか」

P「メタ発言はやめて下さい」


おわり

とりあえず8月中に宿題ネタを書いておきたかった。
とときんとのあぴょんがガチャで来たのでこれにて失礼。

ウサミン星に宿題なんてありません!

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