向日葵「少し、素直に」 (33)

-向日葵の家-

櫻子「ふふん、櫻子様が遊びに来てやったぞ!」

向日葵「…帰って結構ですわよ」

櫻子「そんな事言うなよー」

期待

うっひょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

ひまさくもご無沙汰か

向日葵「…で、何の用ですの?」

櫻子「向日葵、まだわからないのか…?」

向日葵「は?」

櫻子「今は三時だぞ」

向日葵「……」

櫻子「……」

櫻子「お菓子」

向日葵「帰って結構ですわよ」

櫻子「ふざけんな!」

向日葵「なんで逆ギレされないといけないんですの…」

櫻子「お菓子お菓子~」ゴソゴソ

向日葵「……」

櫻子「…?」

櫻子「無い…?」

櫻子「???」クルッ

向日葵「いや、そんな疑問の目でこちらを見られても…」

ひまさく期待

>>1久しぶりだな

支援

櫻子「お菓子無いけど…」

向日葵「昨日、あなたが食べたので最後でしたわよ」

櫻子「……」

櫻子「…しょうがない…」

向日葵(あら、珍しくいさぎよ…)

櫻子「向日葵、なんか作って!」

向日葵(…くなかったですわ)

向日葵「なんでそうなるんですの…」

櫻子「まぁ、クッキーでいいよ」

向日葵「少しは人の話を聞きなさいよ!」

櫻子「あれだよ、『お菓子が無ければクッキーを食べればいい』ってやつ」

向日葵(バカですわ…)

バカとかいう櫻子

櫻子「とにかくクッキーが食べたいの!」

櫻子「食べたい食べたい食べたいー!」

向日葵「…はいはい、もうすぐ焼けるから待ってなさいな」

櫻子「えっ!?」

向日葵「その…クッキー…今焼いてますわよ」

櫻子「ほんとっ!?」

向日葵「ええ」

櫻子「あっ、もしかして独り占めする気だったんじゃないだろうな!?」

向日葵「…は?」

櫻子「独り占めは許さんぞ! 私にも寄こせー!」

向日葵「……」

ゴツン

櫻子「痛っ! 何すんだよ!」

向日葵「なんでもないですわ」

向日葵(まったく、本当に…)

まともなゆるゆりss自体久々に見たわ



櫻子「……」モグモグ

櫻子「うまい!」

向日葵「それは良かったですわね」

櫻子「向日葵は食べないの?」

向日葵「私は要りませんわ」

櫻子「ふーん…」

櫻子「…え、じゃあなんの為に作ったの?」

向日葵「そ…それはっ…」

.   ∩____∩゜.:+___∩: :.+

ワク. | ノ      ヽノ     ヽ+.:
:.ワク/  ●   ● | ●   ● | クマ
  ミ  '' ( _●_)''ミ'' ( _●_)''ミ クマ

. /  ._  |_/__ノヽ__  |_/__ノヽ
 -(___.)─(__)__.)─(__)─

支援

櫻子「あっ、わかった!」

櫻子「私にあげるつもりだったんだろ!」

向日葵「…!」

櫻子「…なんてある訳ないか、けちけちおっぱいだし」

ゴツン

櫻子「だーっ! なんで叩くんだよ!」

向日葵「…バカ櫻子」

櫻子「なっ…! バカって言う方がバカなんだぞ、バカ向日葵!」

向日葵「バカって言う方がバカなんですわよ、バカ櫻子」

櫻子「むぐぐ…」

向日葵「……くすっ」

櫻子「わ、笑うなーっ!」

向日葵「クッキー、食べませんの?」

櫻子「食べる食べる」コロッ

向日葵「食べ終わったら、私は少し買い物に出掛けてきますわ」

櫻子「ほこいくほ?」モグモグ

向日葵「スーパーですわ」

向日葵「…あと、食べながら喋らないの」

櫻子「ふーん…」

これがさくひまの真骨頂なんだよ!

櫻子「私も行ってあげてもいいよ?」

向日葵(…素直に『行きたい』って言えばいいのに)

向日葵(なんて、私が言える立場じゃありませんわね…)

向日葵「はいはい、では食べたら行きましょうか」

櫻子「おー!」

向日葵「…お菓子は買わないですわよ」

櫻子「けちけちおっぱい!」


-スーパー-

櫻子「涼しいー!」

向日葵「櫻子、はしゃぎすぎですわよ」

櫻子「そんで、何買うの?」

向日葵「今日の夜ご飯の材料ですわ」

櫻子「私ねー、ちくわの磯辺揚げがいい!」

向日葵「なんであなたも食べる事前提なんですの…」

櫻子「いいじゃんいいじゃーん!」

向日葵「はぁ…じゃあ、ちくわを二袋持ってきてくれるかしら?」

櫻子「まっかせろ!」タッ


10分後…

向日葵「……」

向日葵「遅いですわね…」

櫻子「お待たせー!」タッ

向日葵「まったく、待ちくたびれましたわ…」

櫻子「選んでたら遅くなっちゃってさー」

向日葵「わかったから早くこのカゴに入れてちょうだい」

櫻子「わかった!」ドサッ

向日葵「……」

櫻子「……」

櫻子「さっ、行こっか!」

向日葵「待ちなさい櫻子」

櫻子「ぎくっ」

向日葵「私はちくわを二袋…そう言いましたわよね?」

櫻子「い、言ったかなー…?」

向日葵「…二袋とも、どけてみなさい」

櫻子「うぅ…」サッ

向日葵「…これはなんですの?」

櫻子「チョコレート…です…」

向日葵「……はぁ」

櫻子「……」

向日葵「…仕方ないですわね」

櫻子「! いいの!?」

向日葵「今回だけ、ですわよ?」

櫻子「やったー!」

いいぞいいぞ


-帰り道-

櫻子「結構買ったんだね」

向日葵「明日の昼と夜の分、まとめて買いましたから」

櫻子「…片方持ってあげようか?」

向日葵「いいですわよ、そこまで重くもないですし」

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「いや、持つよ」

向日葵(…珍しい事もあるものですわね)

親子見たいだこの二人

向日葵「では、お願いしようかしら」カサッ

櫻子「わかった」カサッ

櫻子「……」

櫻子「……ん」スッ

向日葵(…?)

向日葵「さすがに片方ぐらいは自分で持ちますわよ」

櫻子「ちっげーよ!」

櫻子「…ほら」

向日葵(……ああ、そういう事…)

うわあああああいい!!

向日葵(この子なりの、素直…なのかしらね)

ギュッ

向日葵「…少しだけ、寄り道して帰りましょうか」

櫻子「…うん」


この手の温もりを少しでも長く感じていたい…

そう思うのはきっと、私だけではない筈ですわ

…ねぇ、そうでしょう?

櫻子


終わり

ゲフー乙

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