ミカサ「あの日エレンが精通したことを、私以外誰も知らない」(1000)

それはある意味で偶然だった。

偶然私はそこに居合わせただけだった。

だが、その偶然に私は感謝している。神の采配だというのなら神さえも信じよう。

あれはまだ、開拓地にいた頃、エレンが夜中に出かけたまま中々戻って来なかった日の出来事。

トイレだろうと思っていた私は帰りの遅いエレンに不安を抱き、エレンを探しに出かけた夜。

何のことはないいつもの日常。

月が綺麗な夜だった。雲一つ無い月明かり。下弦の月が夜闇に浮かぶ。

避難民共通の宿舎にも共用トイレにもエレンの姿はなく、焦躁を秒ごとに増していく私の眼球がエレンを捉えたのは、まさに奇跡。

宿舎裏手の林深くに、エレンの影を見た私には躊躇という言葉はなかった。

不安が膨れあがっていた私は有無を言わさずエレンに近寄る。

私に気付いたエレンは慌てていたが、その時の私に止まる気は無かった。どうして止まれよう。

エレンがいなくなったと不安に思った私に、エレンに近づかないなどという選択肢はありえなかったのだ。


だから、近づくまで気付かなかった。いくら当時から肉体を百パーセント操れる私でも、猫のように暗闇で何でも見えるわけではない。

月が綺麗な晩だと言っても、雑木林の中は猛々しい樹林の木々によって月光は十分には降り注がない。

近づかなければ、その全体像を完全には把握できなかったのだ。だからこそ私はあの時近づいたとも言える。

そして、近づいた時に私が見た物は、当時では到底信じられないものだった。

エレンがズボンを下げ、いやズボンどころかパンツまで下げて自分の男性器を出していた。

エレンは右手で男性器を握りしめながら驚いた顔で私を見つめる。

私は最初、トイレに来たのかと勘違いした。もしそうならこれはまずいところに出くわした、と。

いくら家族でもトイレを見られるのは恥ずかしい。それくらいの羞恥心は“当時の私になら”まだあった。

だがすぐにその考えは却下される。ここより近い共用トイレにエレンはいなかった。

わざわざこんな所で用を足す理由や原因を私は思いつけなかった。


私の中ではすぐに次の可能性を模索しようとしていた。

エレンが「あ」とか「う」とか何か言いたげにしていたのが余計に思考を鈍らせていたんだと思う。

まずもってやはりどうしても目に付くのは露出された男性器だった。

これまでそんなに「それ」を見た事はない。一緒にお風呂に入ったこともあったけど凝視することは無かった。

昔、お父さんとお風呂に入った時はどうだっただろうか。もう、お父さんの顔さえあまり思い出せない。

そう思うと急に切なくなって、同時にエレンのことをもっと大切にしたいと思った。

だから、エレンを心配するあまり、エレンに「異常」があったのではないかと勘繰ってしまうのは当然の帰結だっただろう。

そしてこの場合、どう考えたって男性器に意識を割かれてしまう。

だから私はエレンの男性器に何か異常があったんだと解釈した。

……と言っても当時私は「男性器」という言葉を知らなかったから「おちんちん」と呼んでいたけど。



ミカサ「エレン!? おちんちんがどうかしたの!?」

エレン「ミ、ミカサ!? なんでお前ここに……!」

ミカサ「エレンがいないから探しに来た」

エレン「ばっ、戻れよ!」ゴソゴソ

ミカサ「待って! 何かあったのなら見せて!」ササッ

エレン「何もねえよ!」

ミカサ「嘘、エレンは嘘ついてる」

ミカサ「何かあってからじゃ遅い!」ヌガセヌガセ

エレン「わっ、やめろよ!」



お父さんのことで胸の中の切なさが膨れていた私は、エレンの制止も聞かずに無理矢理エレンのズボンを奪い取った。

エレンは恥ずかしそうに最後の抵抗をしようとパンツに手を伸ばしていたけど、私はその手を必至に押さえてパンツを穿かせないようにした。

こうまでして隠すと言うことはよっぽどのことがあったのかもしれない。

今動かなければ大変あことになりかねない。

エレンに何かあったら私はひとりぼっちだ。また、あの「痛み」を思い出し、生きていかねばならない。

そんなのはごめんだ。エレンは必至に抵抗しているけど、私が抑えた手を振り払えない。

その思いが、私を突き動かしていた。傍から見れば、逆レイプそのものだっただろう。

だがこの時、私自身は確かに正義だったのだ。少なくとも私の中では。

この頃から私はエレンに純粋な腕っ節という意味での喧嘩で負けた事はなかった。

それはおかしいことではない。むしろオカシイのは自分の「肉体」を百パーセント支配出来る私の方だろう。

それくらいの認識は当時の私でもあった。だがこの時ばかりはそんな自分の異常性も有り難かった。

何故ならそのおかげでエレンの異常を確認出来るのだから。



ここで、一応の弁護……もといお互いの為に言っておくならば、この時は“まだ”心配でしかなかった。

エレンに「そんなつもり」はもちろんなかったろうし、私にもなかった。

いや、その意味を知らなかったというべきか。

私は純粋にエレンの身体を心配し、エレンは脱がされ、性器を含めた裸を見られたことの羞恥の感情しか無かっただろう。




──故に、私は思う。




私はあの晩、あの場所に居合わせた“奇跡”──いや、“運命”に、感謝しよう、と。



ミカサ「エレン、おちんちん凄く大きくなってる」ギュ

エレン「う、うるさいな! さわんなよ!」

ミカサ「だめ。ちゃんとみせて」ジッ

エレン「っ! やめろよ! はずかしい、だろ……っ!」

ミカサ「今はそんなことを言ってる場合じゃない」

エレン「こんなの、いつものことだよ……っ!!」

ミカサ「いつもの? もうずっと前からこの調子なの?」

エレン「っ! 息、かけるなよ……!」

ビクッビクッ

ミカサ「動いて、る……どうしてこんなになるまで放っておいたの?」ジロジロ


正直に言えば、この時の感情で一番大きかったのは「怒り」だった。

寂しさとか、不安だとか、いろんな感情は混ざっていたけど、エレンの「身勝手」とも取れる発言、行動に言いようのない「怒り」を覚えていた。

エレンは何故こうなるまで私に相談してくれなかったのかと。

普段からよく注視しているわけではないけど、あんなにエレンのおちんちんが大きくなっているのは見たことがなかった。

言ってみれば、「知らなかった」ということだけど、この時の私にはそれを知る術なんて持っていなかった。

だから、それは「異常だ」と私に思わせるのに十分だった。

故に、この時の拙い私の知識が、「あんなこと」を引き起こすことになるとは流石に予想していなかった。

今思えば、「それ」は拙くともある意味で「正しい」やり方だったと言えるのだけれど。

私は、エレンのおちんちんが腫れていると認識した。だから、



まずは「フーフー」と息を吹きかけてみたのだ。



断っておくが、この時の私に「そういった知識」はなかった。

ただ、怪我をした時や痛い時、腫れた時は「フーフー」するもの、という子供ながらの思考。

あるのはそれだけだった。だがこれは当時のエレンにはある意味で「効果はばつぐん」だった。

エレンのおちんちんはびくんびくんとより膨らみを増し、苦しそうな声をエレンは上げる。

ジタバタともがくように私の拘束から逃れようとする様はしかし、当時の私には──エレンにとっては残念なことに──本当の意味で苦しみもがいているようにしか見えなかった。

だから、私は「痛い」のだと勘違いした。これはもっと治療の必要がある、と。

後で聞いてわかったことだが、ある意味でこの時エレンは確かに「痛かった」らしい。

それは私の拘束力の強さが、という意味ではなく、膨らみ過ぎたおちんちんは確かにその行き場を求めていたのだ。

それがわからない頃のこの時の私は、ただ淡々と次の治療、といっても子供の知る拙い知識の応急処置に移った。



サスサスと優しく撫でてみたのだ。


当時は名前さえ知らなかった亀頭。

亀頭を中心になでなでと撫でてみていた。

よくぶつけたりして患部が腫れると行うのはこの二点だという子供ながらの知識が私にそれをやらせた。

エレンの太く固くなっていくおちんちん。それが柔らかくなるよう祈りを込めて優しく撫でまわした。

しかしこの時、エレンのおちんちんは硬さをより一層増してしまっていた。ある意味当然でもある。

だけど私はそれが私の撫で方が悪いせいだと勘違いした。根元から竿を何度も撫で、亀頭の先っぽも掌で何度も撫でた。

時折耳に届くエレンの苦しそうな声が私を慌てさせた。

そこで、私は次の一手にでた。子供ながらの知識だが、今思えばよくそこに思い至ったと我がことながら信じられない。

正しい知識があれば、それは、ある意味で既に一つの「技」と言っても良かっただろう。

私はその時、幼い知識で残っている対処療法を行ったのだ。

すなわち……



怪我には唾を付ける、というやつである。



子供ながらに唾を付けとけば治る、という言葉の意味はわかっていた。

それに効果があるだろうことも。だから、私は唾液をエレンの亀頭に垂らすことにした。

たらぁ……と私の口から洩れる唾液がエレンの亀頭の先に届くと、エレンのおちんちんはびくん!とこれまで以上に大きく反応した。

それを私は「効果アリ」だと認識した。

エレンの腫れたおちんちんが患部全てである可能性を考慮して、私は手で万遍なくエレンのおちんちんに私の唾液を擦り付ける。

段々とぬめりを増していくエレンのおちんちん。そのうち、亀頭の先からうっすらと粘液が出始めていたが、当時のわたしはそれが自分の唾液だと思い込んでいた。

時折、ぐちゅっ、ぐちゅっ、という音を立てながらエレンのおちんちん全体を唾液で万遍なく覆い、なんども擦った。

唾液と、さする、という二重の武器で一気に沈静化を図ろうとしたのだ。

しかし、エレンの大きくなっていくおちんちんに何度も大量の唾液を垂らすことは当時の私でも少し困難を極めた。

本当にこの時の私はどうかしていた。知らない、ということは恐ろしい。

いや、知らずに「それ」をやってしまったことが恐ろしい。

私はより効率的に事を運ぼうと、エレンのおちんちんを舐めることにしたのだ。



……れろり。



エレンの「あっ!」という声が聞こえたのははたして先だったのか後だったのか。

一際大きくびくん! と動いたおちんちんは白濁とした液体を私の顔にぶちまけていた。

一瞬が何が起きたのかわからない私は、目をぱちくりとさせていたと思う。

嗅いだことの無い、独特の匂い。なんて形容して良いのか当時の私の中の語録ではわからなかった。

すぐにわかったことは、これが「おしっこ」ではないということだ。

流石に尿の匂いかどうかくらいはわかる。エレンはおちんちんからおしっこ以外の何かを出した。

それが私の中の見解だった。そして

「あっ」

みるみる、エレンのおちんちんはおおきさを萎ませていくのがわかった。

この時、私は自分の中で一つの仮説を立てた。

もしかしたら、エレンのおちんちんには何かヨクナイモノが溜まっていて、今やっとそれが出たんんじゃないか、と。

その証拠に、曖昧な記憶ではあるが、普段のおちんちんのような形にえれんのおちんちんは戻りつつあった。



エレン「な、なんだよ今の……」

ミカサ「エレン、きっとこれは何かヨクナイモノが溜まっていたんだと思う」

ミカサ「大丈夫、今一杯出たから。見て、エレンのおちんちんが元に戻ってる」

エレン「ほんとだ……でも、今、なんかすごく……」

ミカサ「……? なに?」

エレン「なんでもねえ……」

ミカサ「多分こうやって溜まったものを出せば治るんだと思う。今のでだいたいやり方もわかった」

ミカサ「エレン、もしまた同じようになったら私に言って欲しい。私が手伝う」

エレン「な、何言ってんだよ!? 一人で出来るって! それにまだそれが正しいとは……」

ミカサ「でも、お医者様なんてここにはいない。いたとしてもきっと看てもらえない」

エレン「……」



ミカサ「私達のように避難してきた人の風当たりは強い。前にあった奪還作戦だって……」

エレン「……」

ミカサ「おじさんがいたら看てもらえただろうけど、行方不明だし、仕方がない」

ミカサ「今は出来ることをしよう」

エレン「けど……」

ミカサ「大丈夫、恥ずかしいのはわかる。でも放っておいて大変なことになったらそれこそ……」

エレン「……」

ミカサ「私のことは気にしないでいい。私は気にしない」

ミカサ「むしろエレンのためにできることがあるのがうれしい」



エレン「……だ、誰にも言うなよ!?」

ミカサ「わかった」

エレン「アルミンにもだからな!」

ミカサ「わかった。私とエレンだけの、二人だけの秘密。そのかわりエレンも約束して」

エレン「?」

ミカサ「勝手にいなくならないって。私に苦しいのを隠さないって」

エレン「……わかったよ」



この日、私はまだ「そう」とは知らずにエレンとの未来における絶対的な鍵を手に入れることに成功していた。

今でも思う。もしもこれが無ければ、今の私たちの関係は無かったかもしれないと。

そうなれば未来はとても不確かで、不安にまみれたものだったことだろう。

ただでさえ今でも不安が胸の中を渦巻くことがあるのだ。

男女の関係であるための絶対的な「武器」をこの誰も入り込む余地の無い段階から手に入れることが出来たのは、まさに僥倖だった。

幼い、何も知らないが故の勝利。

それが、私の今後を大きく左右した。

断っておくが、私は後悔していない。不快と思ったこともない。

相手がエレンなら、文字通り全てを捧げても構わない覚悟は当時からあったのだから。



そして、次の機会は割合早く……二日後に訪れた。



季節は夏真っ盛りだったせいか、その日は酷い猛暑日に襲われた。

なんとなく、昔お母さんが頭に被らせてくれた麦わら帽子が恋しくなるような、そんな日だった。

私たちは何度も川へ水を汲みに行き、開墾中の畑へと水を撒いていた。

当時のエレンやアルミンにとってはバケツ一杯の水を長距離もって歩くのは辛かった。

私とて楽、と言えるほどのものではなかった。

私が出来ることは飽くまで肉体の支配の完全化であって「強く」なることとは根本的に違う。

私の幼い体の筋力を総動員したところで、重たいという事実が変わることは無い。

私の最大スペックが上がるわけではないのだ。私はただ最大スペックを任意に引き出せるだけで。

だから、三人汗まみれになりながら、息も絶え絶えに淡々と炎天下の中水のたっぷり入ったバケツ運びをこなした。

仕事が終わったのはもうお昼をかなり過ぎたころだっただろう。



仕事が終わるまで食事はたいていお預けだ。

今日みたいな暑い日はとくに水を十分にやらなければ苗がすぐダメになってしまいかねない。

だから私たちはお昼を遅らせてまで仕事をせっせとこなした。

そうして仕事を終えた後は、疲れ果ててはいたもの汗まみれのせいもあってか、水を汲みにいっていた川で三人水浴びをした。

バシャバシャと跳ねる水飛沫。なんども顔に掛け合っては笑いながら涼む。

しかしすぐに空腹が自分たちの現状を思い出させた。

食事なしでお昼過ぎまで肉体労働に勤しんでいたのだ。

お腹が空かないわけがなかった。

かくいう私も空腹を我慢しきれるほど完璧な精神力は持ち合わせていなかった。


エレン「腹減ったな……」

ミカサ「うん」

アルミン「お昼、もらいに行こうか」

エレン「はぁ、戻るの面倒くせえけどな」

ミカサ「でも戻らないと食事ももらえない。もらえるだけマシだと思わないとだめ」

アルミン「そうだね」

エレン「あ~! 暑い中またあっちへもどるのかあ。せっかく涼しくなったのに」

ミカサ「仕方がない。食事を摂ったら戻ってこよう」

アルミン「あ、それならさ、僕がみんなの食事をもらってくるよ」



エレン「え? いいのか?」

アルミン「うん、僕が一番役に立てなかったからね。これくらいのことはやるよ。ついでにタオルも持ってくるね」

ミカサ「アルミン、私も手伝おうか?」

アルミン「気にしないでよミカサ。さっきバケツを持ったまま転びそうだった時助けてくれたろ? 僕も二人にお礼がしたいんだ」

ミカサ「アルミンがそう言うなら……」

エレン「無理するなよ?」

アルミン「うん! 待ってて!」


アルミンが私達のために食事を取りにいってくれた。

それ自体は珍しいことではない。この役目が私だったりエレンだったりすることもよくあることだ。

だが、この時はアルミンがその役目を買って出てくれて結果的には良かったと思う。

私は濡れた髪の水を手で何度もぬぐい、たっぷりと水っ毛を吸ったシャツをたくし上げて水分を絞っていた。

それを、エレンが見つめていることに気付いたのは、どれくらいたってからだったのだろう。

エレンに聞いてもこれだけは教えてくれなかった。私はそれが何だか無性にうれしく、同時に気恥ずかしかった。

この時からかもしれない。エレンの視線に人一倍集中しだしたのは。

だって、エレンが私を見てくれていることを、気付けないなんてもったいないから。

私を見つめるエレンの顔は少し赤かった。私はもしかすると水浴びで風邪を引いたのかもしれないと危惧した。

なんとなくエレンの視線が定まっていないのもその理由の一つだ。

ただ、総じて見えれば、裸足になった私の足を見つめていたようにも思えるが、やはりそのことについても当時のエレンはおろか?今のエレン”さえ教えてはくれなかった。

とにかく、私はエレンが心配になり彼に近寄って、気付いた。



彼の股間……おちんちんんがまた膨れがっていることに。


一見すればズボンの股間部分が少し膨らんでるように見える程度だが、一度見たことのある私にはまたエレンのおとんちんが大きくなっているのがわかった。

すぐに私はエレンに近寄り視線で問いかける。

「また?」と。

エレンは恥ずかしそうにそっぽを向いたが、小さく頷いた。

私は辺りに誰もいないことを確認すると、エレンにおちんちんを露出するよう命じた。

エレンは一瞬迷ったようだったが、しかし再び腫れてきたことによる不安が大きくなったのか、素直におちんちんを私に見せてくれた。

二日ぶりに見たそれは、あの晩と同じかそれ以上に凶悪に育っているように見えた。

早急な措置が必要だと私は認識する。

アルミンが戻ってくるまでにはケリをつけたい。エレンもアルミンに知られるのは嫌なようだったから。

私は再びエレンのおちんちんの先、亀頭に唾液をぬらり、と垂らした。

それを手で亀頭の先に塗り込むように擦っていく。

エレンの呻くような声に確かな手ごたえを感じながら先っぽだけではなく固い筒のようになった竿部分も手で輪を作るようにして何度も擦った。

おとんちん→おちんちん
orz


エレンの呼吸が「ハッ、ハァッ、ハァッ……!」と荒くなっていく。

辛いのかもしれない。速くなんとかしてあげなければという思いが私の手の動きを加速させる。

だんだんとエレンのおちんちんがびくびくとわかるほどに脈動しだしてきた。

ビクビクと痙攣したように動くえれんのおちんちんは恐らくこの前のようにヨクナイモノを出そうとしているのだろう。

そう理解したところで私はハッと思い出した。

あれはそう、まだとても小さかった頃。

お父さんに連れて行ってもらった近くの山の中で、蛇に噛まれたことがあった。

お父さんは慌てて私が噛まれたところに吸いつき、血を吸っては吐いていた。

毒蛇などに噛まれた時は、こうやって悪い毒の部分などを血と一緒に吸いだして体の中に回る前に駆除した方がいいんだ、とお父さんは教えてくれた。

エレンのこれが「毒」だとしたら、同じことができないだろうか。

最初は腫れている、だけの認識だったが、今はおちんちんの中にヨクナイモノが溜まっているとわかっている。

ならそれを吸い出せれば、早期治療につながるかもしれない。

私はエレンのおちんちんを擦る手を止めた。

エレンが「えっ」と不思議そうな顔をしたのがわかったけど、この時の私は急いでいた。

もし毒なら、早く出さないといけない。



私はえれんのおちんちんの先、そこからおしっこが出てくるということはわかっていながらも「エレンのため」と躊躇わずに口をつけた。

唇で、エレンのさきっぽにある穴の部分をはむ。噛むのではなくはむ。

なんとも形容しがたい感触だった。

まずもって思ったのは触っていた時に思った硬さよりも柔らかいということだ。

しかし考えたのはそこまでだった。毒だと言うのなら事態は一刻を争う。

私はおちんちんが動かないよう両手でしっかりと固定し、唇の先から思い切り吸い上げてみた。

すぅっ! という風を切るような音と共にエレンの驚く声が耳に届く。

同時に、びくびくびく! とエレンのおちんちんは手の中で跳ね、私の唇の先に白濁とした液体をぶちまけてきた。

私はそれにもかまわず吸い込むのをやめなかった。飽くまで唇のさきからだが、吸い込み、一滴残らず吸い尽くすつもりでエレンのおちんちんの先を吸いあげる。

口の中に入ってくる白いねっとりとした液体は、当時の私にとってはおいしいものとはとても思えなかった。

当然だ。毒、という先入観があったし、ヨクナイモノと思っていたから。

時折唇を離しては川の水面にペッと白い液体を吐き出す。それを三度ほど繰り返しただろうか。

私の手の中のエレンのおちんちんが萎んでいくのがわかり、私はようやく吸うのをやめて手を放した。


エレンのおちんちんを川の水で洗い流し、服装を整えたのとアルミンが戻ってきたのはほとんど同時だった。

「おぉーい!」という声が私たちの肩をびくりと震わせたが、どうやらアルミンは見ていなかったらしい。

お互いにホッとしながらアルミンの元へと急ぐ。

さすがにお腹はペコペコだ。

アルミが渡してくれたタオルでまずは全身を拭いた。

この時、初めて私は自分の服がかなり透けていたことに気付いた。

もっとも見られるのはエレンかアルミンなので、特段気にもしていなかったけど。

その後、嫌がるエレンの髪も丁寧に拭いた後、アルミンが持ってきてくれた固いパンを三人で並んで食べる。

足だけは川に浸して涼を取りながら。

その日食べたパンは、口の中に少しだけエレンの白濁液が残っていたせいか、妙な味がした。

進撃の巨根書いた人かこれ。
めっちゃ期待!

>>34
違う、別人です。
ちょっとエロの練習にと思って。
とりま兵団に入るまで書こうと思ってるけど、需要があれば入団後も書くかも。



二回の経験を経て、当時の私は一つの仮説を立てていた。

エレンのおちんちんに起きている現象について。

それは、毒ないしヨクナイモノが貯蓄されているというものだ。

効果的な治療法は患部の消毒と毒素の吸引。

だから私は、より効果的にエレンの治療が行えるよう考えた。

エレンのためを思い、せめて今できる最高の治療を行いたかった。

そうして思いついたその方法を、私は実行する術を持っていた。



結果的にこれは私の失敗だった。




次の機会が来たのは一週間後の夜だった。

皆寝静まった頃、エレンが小さい声で「ミカサ、起きてるか」と声をかけてきた。

たとえどんな小さい声だろうと私にはエレンの声を聞き逃さない自信があった。

私は無論目を開いて身を起こした。

エレンの申し訳なさそうな顔が、私にすべてを悟らせた。

「大丈夫、まかせて」

私はエレンを安心させるためにそう言うと、この日の為に用意した「消毒液」を取り出した。

もし、今あの瞬間に戻れるなら、私は私自身をひっぱたいてでもその行いを止めるだろう。

何故そんなことを思いついてしまったのか。無知というのは恐ろしい。

これまでは上手いように進んできた私の物知らずも、この時ばかりはそう働かなかった。

私はエレンの症状に消毒と吸引が必要だと定めた。その為、時々私たちの様子を見に来てくれる駐屯兵団のハンネスさんに「消毒液」をねだっておいたのだ。




ハンネスさんは私の頼みに驚いた顔をしたものの、快く引き受けてくれた。

本当なら私たちのような子供はそうそう手に入れられない消毒液。

でもハンネスさんのように純粋な兵士なら入手はそう難しくなかった。

加えて、ああみえてハンネスさんはそれなりに偉い立場でもあったらしい。

勤務時間にお酒を飲んでいたこともあって、軍の備品を少しくらい融通させるなんてことは、難しく無いようだった。

私の「エレンやアルミンが怪我した時の為に保険としてほしい」という頼みをハンネスさんは信じてくれた。

少しだけ心が痛む。それがすべての真実ではないからだ。でもエレンの安全には代えられなかった。

そうやって手に入れた消毒液を、私はその夜……使用してしまった。

場所は初めてそれを行った時と同じ雑木林。

人目に付きにくいよう、かなり奥まで入った。

あの日ほどの明るさは無い。曇り気味だったせいもあるが、月はだいぶ欠け、三日月になっていたせいもあるのかもしれない。

私は、そこでふたたびエレンのはちきれんばかりに反りあがるおちんちんをみた。

膨れている、とも取れるそれには、やはり消毒が必要なのだと根拠のない自信から、まずはハンネスさんにもらった消毒液を使うことにした。

流石に三度目ともなればだいぶ見慣れてもくる。

最初に見た時はかなり驚かされたものだが、今はそこまでではない。

……もっともこの時、いや前回からだったのだが、肉体を完全支配できるはずの私は原因不明の現象に苛まれてもいた。

私の股下、股間のあたりが僅かばかり湿り気を帯びてくるのだ。

前回は川の中にいたせいもあって、そのせいだろうと気にしていなかったのだが、今回はそうではない。

しかし今は自分の原因不明の不調──といっていいのか当時の自分には判断がつかなかったが──に気を取られている余裕はなかった。

ハンネスさんが用立ててくれた消毒液の原液。それを布に数滴垂らしてしみこませる。

これでより良い治療になるに違いないと踏んだ私は躊躇いなくエレンのおちんちんの先にそれを押し当てた。

そして、


エレンが絶叫を上げることになってしまった。


エレン「うわあああああっ!!!」

ミカサ「エレン!?」

エレン「な、何したんだよミカサ! い、いてえ……! 痒い、いや痛い! うああああああっ!」

ミカサ「しょ、消毒液を塗っただけ……」

エレン「しょ、消毒!? って言ったって……! うがああああああっ!!」

ミカサ「エ、エレン……!」オロオロ

エレン「うううぅぅうぅうううう……っ!!!」

ミカサ(私はどうしたら……!)

エレン「なんとかしてくれえ……!!!」

ミカサ(どうしたら、どうしたらいい……!?)


うろたえた私は結局何もできなかった。

エレンの痛みが自然に治るのを待つよりほかには無かった。

両親が死んだ時依頼かもしれない。

目尻に涙さえ浮かべてしまった。

良かれと思ってやったことが裏目にでた。

いくら私でも今のが正しい処方でなかったことくらいエレンの様子をみればわかった。

エレンは一応私が要していた水筒の水でおちんちんを洗い流していた。

エレンの目も赤い。エレンを苦しませてしまった。

私に深い罪悪感が伸し掛かる。

私は、どうすればいい……!?



そこで私は閃く。

患部を吸う。これは今まで痛みも伴わず有効でもあった。

とりあえず今夜はそれをこなしてなんとかしよう、と。

しかしエレンの目は既に私に懐疑的だった。無理もない。

だが私は引き下がるわけにはいかなかった。引き下がりたくなかった。

半ば無理矢理エレンのおちんちんに手を延ばそうとする。

だが、おどろいたことに、エレンのおちんちんはしぼみかけていた。

おかしい。何も吐き出していないのに小さくなりかけている。

エレンは「何もしなくても治ることだってある」と言っていた。

最初に聞いてはいたのだ。これまでも何度かなったことはあるけど放っておけば治るから、と。

しかしそれでは私の気が治まらなかった。

風邪でもなんでも、病気や怪我は「今とりあえず大丈夫」と思って放っておくのが一番危ない。

そんなもっともらしいことを言って私はしぼんでいるエレンのおちんちんを唇ではもうとした。


しかし、大人しさを取り戻したえれんのおちんちんはついばむようなキスのごとき唇使いでは掴めなかった。

皮が完全に被ってしまっている。手で少し引っ張っても戻ってきてしまう。

大きくなったときは皮を剥くのもたやすかったのだが。

今は皮を剥くと少し痛いとエレンは言う。これでは以前のような治療ができない。

このままではエレンの中の私の信頼が失墜してしまう。

私の中にもたげたその不安が大胆な行動を私にとらせた。

さきっぽだけ吸おうとするから無理なのだ。こうなったら全てを吸い尽くすつもりでやろう、と。

私は躊躇いなくエレンのおちんちんを文字通り咥え、のみ込んだ。



はむり、と。



エレンの驚くような顔が目に飛び込む。

そういえば、いつもエレンは私がエレンのおちんちんを舐めたり吸ったりしたとき私を見ていたのだろうか。

なんとなく視線を交わしていると、フイッと視線を逸らされてしまった。残念だ。

だが今はそれよりも重要事項がある。私は皮を被ったままのおちんちんを口内で吸い上げることにした。

すぉぉぉぉ! と口を狭めて必死に吸い込む。

途端、エレンの膝がガクン、と倒れそうになった。

エレン自身も何が起こったのかわからない顔をしている。

急に力が抜けたようで「離してくれ!」と叫んだが、私は離さなかった。

何故なら、口の中でおちんちんが大きくなってきたことがわかったからだ。


これまでの経験からいって、これは多分ヨクナイモノが出る兆候だ。

今を逃す手はなかった。口の中に広がるなんとも言えない味や匂いには顔をしかめそうになったが、これもエレンのものだと思えば我慢できた。

私は必死に吸い上げつつ、舌を使ってエレンのおちんちんの皮を押し出した。

まず真ん中の穴の中にぐいっと無理矢理舌を突っ込むと、まずは上の方を下で押し込む。

しかしどうにも押し切れないので、円を描くように皮内部を舌で押し出した。

徐々に皮がむけていくのがわかる。ベロベロと剥き出しの先っぽを舐めるとおちんちんが大きくなり剥きやすくなるようで、私はそれを理解してからは舐めては下で押し出し、吸い上げ、を繰り返した。

剥き出しのおちんちんを舌で円を描くように全体舐めると上手く皮が向ける。

なんとなく、いかに早く上手く口内で皮を舌で向くか、ということに集中しだしていた。

そんな時、とうとうエレンは力が入らなくなったのか膝から屈してしまう。

エレンは「なんかやばい! 今までで一番やばい!」と声を荒げながら無理矢理私の頭を離そうとした。

しかし私も意地になって離れなかった。

一際大きく吸い上げ、舐めるとエレンは力が抜けたように抵抗が弱くなる。


それを利用して、上手く緩急をつけながらエレンを横に倒して足を抑え、仰向けになったエレンのおちんちんを吸い続けた。

時間にしてみればこれはそう長いことではない。

エレンのおちんちんが大きくなったのも倒れたのも本当にすぐだった。

エレンは倒れてからも力ない手で私をどかそうと必死だったようだが、私は動かなかった。

エレンのおちんちんを咥え、舐め、吸っていた。これが効果的だとだんだんと理解してきたからだ。

と、念願の経験あるびくびくびくっ! という痙攣が舌先で感じられた。

ほぼ同時に、私の口の中には何かの液体が発射されたのがわかった。

既にこれがなんなのかは予想がついている。だから、私は尚も吸い続けた。

この液体に粘り気があるのはわかっていたから、舌先でおちんちんの穴が埋まらないよう何度もさきっぽを拭い吸い続ける。

時には少しだけ舌先で穴の奥を突いてみたりした。

そうすると、僅かだが奥の方からぴゅっ! と残りかすのようなものが出てくる感触があったのだ。



「うあああ……」

エレンの呻くような声とともに抵抗は止んでいた。

私の方も、粗方吸い尽くしたと見立てを立てて、ようやく口からおちんちんを離す。

これまでと違い、それは未だ屹立としていたが、なんとなく力ないしわくちゃのように見えて、それにはもう、戦闘力のようなそれが残っていないことが見て取れた。

私は立ち上がって口元から垂れるエレンの吐き出した液体をぐいっと拭う。

ふと、手に着いたそれを見てそういえば、と思い直した。

私はこれまでエレンが出したその白い液体をまじまじと見たことがなかった。

口の中にまだ一杯残っているそれを「おえ」っと掌の上に吐き出してみる。

何度か嗅いだことのある形容しがたい匂いが鼻につく。

白い粘り気のある液体が掌の上に溜まる。

これまでで一番多かったかもしれない。




私はそれをその辺の木々の葉っぱで拭うと水筒の残りの水で軽く手を洗い、うがいをした。

それでも口の中にはまだ少し残っているのがわかった。

一度パンを食べるときに体内に入ってしまっている。あれから一週間、今のところ体調に変化はない。

なので少量なら飲んでしまっても大丈夫だろうと私は口内を舌で一舐めしたあとゴクンと飲み込んだ。

パンと一緒に口にした時とは違う、奇妙な味。

何故だろうか。全くおいしいなどとは思わないのに。

それがエレンのものだった、というのがわかるだけで……癖になりそうな気がした。



この時、仰向けになっていたエレンが自分の顔を腕で隠したままポツリと呟いた言葉を、私は生涯忘れない。



「畜生、なんだよこれ……なんなんだよこれ……なんで、こんなに気持ちいいんだ……?」

とりまここまで。

エレンもよくはわかっていません。
これからお互いが何をやっていたか理解し始めます。
ちなみにアルミンは二人のことに気付いてはいないけどそれ系の知識はあるよ(爆)


あれからも、不定期ではあるが何度か私はエレンのおちんちん治療を行った。

経験と反省を生かして、消毒液は二度と使わなかった。

その代わり、手で上下に擦ると効果があることがわかってきた。

大きくなるのが速くなり、ヨクナイモノが出るのも速い。

しかし、やはり一番効果が高いのは口からの吸引だった。

もっとも、ただ吸引するだけは不十分だ。

ベロベロと舌を使ってなめ回して唾液を擦りつけるのが有効だった。

消毒液は逆効果なのに唾液は効果がある、なんて当時の私はそんなことを不思議だと真面目に考えていたのを覚えている。

回数をこなすごとに段々と効果的な方法を私は手探りで見つけ出していった。

しかし、それは思わぬ展開をも誘発させることになる。



エレンのおちんちんが腫れる周期が、短くなってきたのだ。


ミカサ「また?」

エレン「悪い……」

ミカサ「私は構わない。でも昨日もしたばかり。エレン、大丈夫? 本当にどこも辛くない?」

エレン「ああ、俺の「ここ」以外はいつも通りだよ」

ミカサ「そう。ならいい。エレンが辛いのなら私でもいつでもやってあげる」

エレン「ごめん。本当に……ミカサに甘えちまって……」

エレン「今となっちゃこんなことミカサにしか話せないし……」

ミカサ「エレン、気にしないで。私はエレンの為に出来ることがあることが嬉しいと言ったはず」

エレン「あ、ああ……けど」

ミカサ「それなら、また私が治療している間は頭を撫でて欲しい」

エレン「そんなことでいいなら……」


エレンのおちんちんの中にヨクナイモノが溜まっている状態。

端的に言って勃起している……と言ってもこの頃はその言葉を知らなかったから単純に「大きくなっている」と言っていたけど。

その状態になる周期が、最初は三日から一週間程度だったのに、段々と短くなって二日置きになり、一日に起きになり、ついには毎日にまでなり始めていた。

夜中の雑木林で、人目につかぬ路地裏で、共用トイレの個室で、あらゆるところで私はエレンのおちんちんを咥えた。

エレン自身はイヤなら辞めてもいいと何度も口にした。それだけ彼の中で申し訳なさが膨れていたのだろう。

こんな、おかしくて恥ずかしいことをやらせていることや、やってもらっていることが耐えられなかったに違いない。

だが私はむしろ進んで治療にあたった。

エレンから言わせれば、これまでも放っておけば治ることはあったんだから、毎回やる必要はないと諭されたが、その油断で症状が悪化したら目も当てられない。

私は何度もそう言い返して、エレンの大きくなったおちんちんの処理に当たっていた。

私はそれからというもの、エレンの動向には前以上に目を光らせるようになった。一挙手一投足を見落とさぬように注意した。

エレンが辛くなった時、真っ先に気付いて迅速に対応してあげたかった。

それに、止めたく無い理由は他にもあった。

それは、エレンの為に何か出来るという満足感と……エレンの優しさに触れられる数少ない機会だったからだ。


エレンが普段から優しくないわけではない。

ただ、普段のエレンはさほど素直ではなかった。

それに、やはり男女の差というものは大きいのだろう。感性でついていけないことがあったり、アルミンとエレンが二人の時は少し間に入りづらい時もあった。

エレンの為に、と思って何かをしても、エレンは必ずしも喜ばない。

それどころか、「おせっかいが過ぎる」という感情を持ち始めてさえ居るのは朧気に理解できていた。

それでも、私はエレンを第一に考えたかった。エレンの為になりたかった。

それが、エレンにとっては鬱陶しくなりつつあるのは理解しながらも。

ところが、エレンはこの「治療」に関しては素直だった。

私にお礼を述べ、申し訳無さそうな顔で一杯になり、「止めよう」と何度も勧める。

私のことを本気で気遣い、それを言葉にしてくれる。

私はその剥き出しの優しさが感じられる時間に溺れていた。

この時を過ごせるのなら、こんなもの苦でも何でも無かった。


そうして、私達は治療を始めてから初めて、屋外などで隠れてするような真似を止め、集団宿舎の毛布の中で、事に及んだ。


慣れてきた、という実感と自信もあった。

私達はいつも壁際などの端で寄り添うように眠る。

だから今日はエレンが背中を壁に預けたままの体勢になり、二人で一緒に大きめの毛布を被った。

明るい月のおかげで二人で被っていても毛布の中は真っ暗というほどではない。

隙間があるせいもあるが、たいして上質でもない毛布は光を透けさせているようだった。

おかげで、私達は毛布の中でお互いを確認しあえた。

周りには眠っている人達が他にもいる。アルミンも傍にいた。

奪還作戦……とは名ばかりの口減らし以降、アルミンも独り身になってしまった為に私達と一緒にいることが多くなっていた。

当然夜も一緒に眠ったりすることは珍しくない。

煩くすればアルミンにもばれてしまう。そのドキドキとした緊張感が、しかし逆に少しだけ楽しみでもあった。

それはエレンも同じようで、「やっぱりここでは止めようぜ」と言いつつ動こうとはしなかった。

私は「静かに」と目で合図を送ると、エレンのズボンを下げる。エレンのズボンを下げる作業も手慣れて、一緒にパンツまで下げるという技能まで修得してしまっていた。

ぴょこっと現れるエレンの大きくなったおちんちん。

私はそれを見つめながら「フゥ」と息を吹きかけた。


びくびく、と震えるおちんちんは既に見慣れたものだ。

エレンから見下ろされるように見つめられ、私はいそいそとエレンのおちんちんをくわえこんだ。

はむっ、ぶちゅっ、れろっ、くちゅっ。

普段はもう少し大きい音が鳴るまで口を動かすのだが、隣でアルミンが寝ている以上無理は出来ない。

おとなしめに口を動かしつつ、舌先は激しく泳がせる。

この匂いや味にも慣れたものだ。当初から不快感は少なかったが、今ではエレンのものというだけで愛おしさすら感じられる。

誰かにこの役目を代わって、と言われても私はきっと断るだろう。

私はエレンのおちんちんをしゃぶりつつ、目でエレンに訴える。

エレンは一瞬「きょとん」という顔をしたが、すぐに意図を察して私の頭に手を置いた。

ゆっくりと撫でられる。

私の中に込み上げる嬉しさが感極まり、ついエレンのおちんちんを吸い上げる力を加減せずに行ってしまった。

ずっ、ちゅぅっ!!

しまった、と思ったのと同時に、アルミンの「ううん……」という呻くような声が聞こえる。


私はしばし動きを止めて静寂に耳を澄ませた。

エレンもごくりと息を呑んで外の様子を感覚で窺っている。

少し経って、アルミンからの声や物音がしないことから、どうやらアルミンは起きなかったとアタリをつけた。

今日も昼間は大変な肉体労働に勤しんだのだから無理もないこととも言える。

むしろ今日は今まででも特にハードな日で、ぐっすりだろう。だからこそ今日はここでやってみよう、という考えに至ったのでもあるが。

私は止めていた舌の動きを再開する。

れろっ、れろっ。

エレンの「うっ」と小さくくぐもった声を聞きながら私は作業を再開していた。

経験から、なんとなくそろそろ来る、と私は感じ取る。

今度こそ音を立てぬよう、私は極力静かに気を使いながら出来る限りの吸引をした。


どぴゅっ! という勢いある液体が口の中に入り込んでくる。

この屋内に口の中の異物を吐き出す場所はない。

既に少量ずつ実験して無事を確認していた私は口に入ってくるエレンの白い液体を飲み込んだ。

次いでれろりれろりとエレンのおちんちんの先を舐める。

これでえれんのおちんちんの先に残った液体は粗方取り終わりだ。

静かに咥えていたおちんちんを離す。

エレンを見ると、頬を上気させて息を荒くしていた。

いつもたいていこうなる。辛いのだろうかと思っていたが、そうではないらしい。

前に聞いた「気持ちいい」という言葉を思い出す。理由はどうあれエレンが心地よくなるのは良いことだ。

そう思ってもう一度エレンのおちんちんに視線を戻した時、ふと思いついた。


最近は最初の頃と違って終わった後みるみる小さくなるというわけではない。

へたっ、と草臥れたように曲がり、力の無さを見せながらも少しの間は大きさを保っていたりする。

あまり気にしていなかったが、これはまだヨクナイモノを取り除ききってないせいではないのだろうか。

だからここのところ周期が短くなってきたのかもしれない。

それなら、もう少し続けた方がいいのかも、と思うのに時間はかからなかった。

私は再びエレンのおちんちんを握る。

エレンが、「えっ」と声を上げてしまったが気にしない。

しぃ、と人差し指を立てると、ハッとしたようにエレンは口を噤む。

しかし目では「今日はもう終わりだろ?」と告げていた。

私はそれには無視を決め込んで舌先でおちんちんの先を転がしてみた。

と、その時、驚いたことにおちんちんはびくん! と跳ね起きた。

やっぱり。思った通りだ、と私は自分の仮説に自信を深めた。


私は再びエレンのおちんちんを咥えこんで舌先で転がすように治療を再開した。

すると、驚いたことにこれまでとは違いおちんちんがびくんびくんと常に動いているのが強く感じ取れた。

弱々しいが、着実に大きく硬くなっていく。

勢いがない分確実に弱っていることは窺えるが、それでも徐々にその強さを取り戻しているのがわかる。

同時に、何故かこれまでよりもエレンの腰が浮き上がっていた。

いや、何故か暴れようとして必至に自分を抑えているような、そんな感じだった。

初めの頃は治療中に腰を激しく揺さぶるような事はあったのだがここ最近はだいぶ大人しかったのに。

もしかしたらこれがヨクナイモノの最後の抵抗なのかもしれない。

私はそう思うとより一層舌の動きに集中した。

舌で外円をなぞるようにぐるぐると舐め、時折くぼみのような縁をペロペロと攻める。

これが、ここ最近でかなり効果的なことがわかっていた。

しかし先程までと違い、びくびくと激しく動いているのとは裏腹に、中々ヨクナイモノは出てこない。

ここまでびくびくなれば、これまでは出てきていたのに。

と、視線がエレンのおちんちんの横に付いている「睾丸」に奪われた。

この当時はタマ、としかわかっていなかったものだが、エレンのそれが、かなり小さくなっているように見受けられることに気付いた。

私は不思議に思い、ついそこを触ってしまった。

次の瞬間、一際大きくおちんちんが跳ねる。

私は本能的にここがヨクナイモノの弱点なのでは、と感じ取った。

もう一度触り、掴んでみようとする。しかし思いの外小さくなっているそれは、普段の玉の形をあまり形成していなかった。

既に皮の壁に膨らみがある程度、といったような風貌だ。しかたなく、私はその辺りをさすってみることにした。

びくびくびくっ!

エレンのおちんちんが元気さを増した。

イケる、私はそう思った瞬間、これまでで初めての経験……一日に二回目のヨクナイモノ噴出を口内で確認した。


エレンは息絶え絶えだった。

途中からかなり音が大きくなってきていたが、幸いなことにアルミンは目を覚まさなかったようだった。

私はどこか達成感さえ感じていた。確かな手応えとでも言うのだろうか。

完全にエレンのヨクナイモノを出させ切った自信があった。

その証拠に、かつてのようにみるみる萎むエレンのおちんちん。

もしこれでエレンにヨクナイモノが溜まらなくなるならそれは少し寂しいが、それよりもエレンが治ってくれたほうが嬉しい。

だから、この時はまさかそんなことになるなどとは思っていなかった。

当時の私は原因さえ理解出来なかっただろう。



翌日の朝、エレンは高熱を出したのだ。

そして、それが私たちが何をしていたのか知る序曲に繋がることになる。

一旦ここまで



エレン「はぁ……はぁ」

ミカサ「エレン、大丈夫?」

エレン「あぁ……」

アルミン「酷くやつれてる……免疫力や体力が低下しているんだ」

ミカサ「どうして……」

アルミン「僕より体力があるはずのエレンが疲れで、っていうのは考えにくいけど、こればっかりは仕方ないよ」

アルミン「今日は安静にしていてもらおう」

ミカサ「うん」

エレン「はぁ、はぁ……」



私達避難民の風当たりは強い。

当然満足のいく食事などの提供は望めない。その上雑用は数多い。

私達はまだ子供だからある程度軽いものだが、大人によっては本当に大変そうだった。

以前にもエレンとの会話で言ったことだが、その為避難民が医者にかかるということは非常に難しい。

対価を払えない、という理由もさることながら優先されるのは元々の住民だからだ。

飛び入りで見て貰うにしても、患者が多ければ難しい。医者の絶対数は少ない。

だからこそ患者が少ないということはあまり考えられなかった。

こうしてみると、いかにグリシャおじさんが良い人だったかがわかる。

それも、巨人に壁を壊される前だったからなのかもしれないけれど。


私はその日、エレンの分の雑務もなんとかこなした。

子供ということもあって一日二日くらいの離脱は大目に見て貰えるが、それが続けば見限られる可能性もなくはない。

ただ食事をもらうだけの人間を養うほどの余力は、壁内のどこにも存在していなかった。

見限られれば、何の宛もなく放浪し、生きる術を失うだろう。それだけは看過できなかった。

仕事を終えると、私とアルミンは一度エレンの顔を見た後町の図書館へと出かけた。

エレンの為に少しでも出来ることを調べる為だ。

アルミンが度々本を読みに来ているようで、探すのには苦労しなかった。

お互い風邪などについての症状や対処療法を纏めた本を探す。

医療本ともなればかなり貴重で、そう簡単には見つからない可能性もあった。

むしろ無い可能性さえあったのだが、アルミンは前に何処かでそれっぽいものを見たことがあるらしい。

その記憶を頼りに手分けして探すこととなった。



一列一列見落とさないように本の背表紙を見ていく。

速く見つけたいと気持ちは焦るが、なかなか見つからない。

図書館の整理はあまりちゃんとされていないようで、入っているジャンルもバラバラなのが災いしている。

恐らくは一度読んだ本を元の場所に戻さずに適当に戻す人が多いのだろう。

本棚によってはごちゃごちゃに突っ込まれているものもある。

避難民という人手はあるだし、定期的に整理をすべきだとは思うが、ココの人達にとっては恐らく図書館維持の優先度は低いのだろう。

開拓地なだけあって開拓するために必要なものこそそれなりに揃うが、それだけだ。

スコップや熊手なんてあってもエレンの風邪には何の役にも立たない。


私は尚も背表紙を注視し続けた。

と、そこで一つ妙な違和感を覚える。今、背表紙の奥に何か別の本が見えた。

近寄って見ると、本の奥に、本があった。なんてことだ。

整理整頓がされていないとはいえ、本の並べ方さえきっちりしていないとは。

背表紙ではなく表紙を向けるようにして本を入れた後、数冊の本が背表紙が向くように収納。

場所のスペースが無かったからなのか、それとも単に仕舞うのが面倒で適当だったのか。

振り返ってみれば、似たような場所は他にもありそうだった。この先には背表紙ではなく表紙が向くようにして重ねて収納している本まである。

私はイライラしながら三冊ほど本棚から本を抜いて奥にある本を手に取ってみた。

『側頭葉に蓄積された記憶に関する神経パルス信号の解析』

まったく何のことを言っているのかわからない。



しかしこうやって奥に仕舞われている本が重要じゃないとも限らない。

私は溜息を吐いて本を探す作業に戻る。

何冊も本を抜いては戻すという作業。目当ての本は中々見つからない。

時折気が引かれる本があってぱらぱらとめくってみるが、すぐに今はこんなことをしている場合じゃないと捜索作業に戻る。

そうして一時間近くが経過した頃、私が何冊も本を抜いては戻してを繰り返すという悪戦苦闘している最中に、背中から声をかけられた。

アルミンだ。どうやら彼の方が目当ての本を見つけたらしい。

これでエレンの為にできることがわかるかもしれない。

私はホッとしながら無造作に引き出していた本を棚へ仕舞おうとして……アルミンにぎょっとされた。



アルミン「ミ、ミカサ! なんて本を持ってるんだ!」

ミカサ「?」

アルミン「その、こういう公の場でそういうのはマズイよ。見つけてもスルーするか見えないところに持って行ってみなくちゃ」

ミカサ「なんのこと? 私はただ本を探していただけ」

アルミン「えっ? じゃあその手に持ってる本は?」

ミカサ「? 知らない。ただ手に取っただけ。男を悦ばせる四十八の方法?」

アルミン「わぁーっ! わぁーっ! 声に出しちゃマズイよ!」

ミカサ「アルミンも声が大きい。ここは図書館」

アルミン「あっ」



アルミンは辺りを見回して自分たちに視線が集まってることに気付き、声を潜める。

とりあえず目当ての本は見つかったら読もう、と提案され、私は頷いた。

一緒に医療用の本を読む。

風邪についての症状、対処、それらが書かれているものの、あまりに専門的な部分はわからず、わかるところはほとんど自分たちが知っていることばかりだった。

私が肩を落とすと、アルミンがニヤリと笑ってもう一冊本を取り出した。

その本は野草の見わけ方についての本だった。

それもわかりやすい図説付きだ。

「この本によると、やっぱり風邪には精のつくものを食べるのがいいってあるし、近くで手に入れられる物で食べられる物を探そうよ」

アルミンの提案に私は顔を綻ばせた。

アルミンがいてくれて良かった。

彼はいつも答えを導く力があると思う。



話が纏まり、それぞれ野草を捜しにいくことになった。

アルミンとは図書館で一度別れた。

私はアルミンを見送るともう一度図書館へと戻る。

なんとなく、さっきの本が気になっていたのだ。

男の人を悦ばせるのなら、エレンも喜ぶかもしれない。

私のそんな思いが少しだけその本に時間を割かせることを選んだ。

そして、



私は自分がこれまでエレンに何をしてきたのか、その意味を悟った。

私がしてきたのは少なくとも医療行為ではなかった。

最初におかしいと思ったのは本の中に私がやったのと同じようなことが書かれていたことだ。

雁が首。

別冊にはフェラチオと書かれたそれはまさしく私が行っていたことにうり二つだった。

出てくる液体が「精液」と表記されていた為、私は「精液」についても調べてみた。ここは図書館だ。

幸い資料には事欠かなかった。

精液は私が最初に考えていた毒、ヨクナイモノなどでは無かった。

文字通りそれはある意味で精力そのものだった。

だが、もっと驚いたのは「それ」が子供を産むために必要なものだということだ。

最初、私は既にエレンの子供を身籠っているのかと僅かな期待さえした。

だが、どうやらそういうわけではないらしい。

その方法は驚くべきものだった。

まさかこんなことであの日知りたいと思っていた子供の作り方を知ることになろうとは思いもよらなかった。

だが、一番驚いたのは、


……女性の自慰の仕方についてだった。



ミカサ「ごめんなさいアルミン」

アルミン「仕方ないよ見つからなかったんなら」

ミカサ「……」

アルミン「僕が少しだけ見つけてこれたから、エレンに食べさせたよ」

ミカサ「ありがとう」

アルミン「今日はぐっすりだと思う。明日には良くなってるといいね」

ミカサ「……うん」

アルミン「さあ、僕らも寝よう」

ミカサ「……」



私は夢中になって調べ物を続け、気付けば野草を探すどころではなくなってしまった。

なんて不覚。最低だ。

アルミンがいてくれたからなんとかなったものの、そうでなければ許されないことだ。

そのアルミンも今は寝息を立てている。

あっという間だった。よっぽど今日は頑張ったのだろう。

エレンの息遣いもだいぶ大人しい。顔も赤みがだいぶ薄まってきていた。

そんなこと考えつつ、私は毛布の中で自分の指を股へと当ててみた。

女の子がおしっこを出す場所。ある意味で男の子と同じ場所。

ここに、エレンのおちんちんを入れて、白い液体……精液を注入してもらうと、子供ができる。

あんなに、硬いものを。

あんなに、大きいものを。

ここに、入れると。


ふと、私はエレンのおちんちんをしゃぶっていると時々股のあたりがムズムズとして湿ってきていたことを思い出した。

あれは、体が準備を始めていたのかもしれない。

エレンの太いおちんちんを、私の中に挿入してもらうための。

そんなことを思い出しながら、パンツの中にそっと指を入れてみる。

普段なら触ることなどほとんどないそこに、指を這わせてみる。

……特に何も感じない。

本当に、ここにエレンのおちんちんを入れるだけで子供が出来るのだろうか。

いや、そもそも入るのだろうか。

試しに、人差し指だけをグッと入れてみる。

「っ!」

声にならない。

感じたことの無い異物感が体全体を襲う。

気持ち悪い。痛い。



嘘だ。こんなの入りっこない。

私は何度も触っているおかげでだいたいのエレンのおちんちんの大きさを把握している。

人差し指だけでこれだ。あんなの入りっこない。

今日はもしかすると嘘の情報に惑わされたのかもしれない。

だとしたらなんて時間の無駄だったのだろう。

私は溜息を吐きつつ眠るエレンの顔を覗き見た。

すぅすぅと寝息を立てるエレンの顔はとても可愛かった。

少しはだけ気味になった毛布を掛けなおしてあげる。

それだけで私は笑顔になれた。

毛布から飛び出ているエレンの手をギュッと握る。

暖かい。いつも付けているマフラーのように暖かい。

エレンの手は私に安らぎと暖かさをくれる。



私はエレンの手を握ったまま眠りにつこうと目を閉じた。

しかし、何故か目が冴えてしまっている。

どうしたことだろう。眠ろうと思えばすぐに寝られるはず。

これまで不眠に悩まされることはほとんどなかったというのに。

私はエレンの手を少しだけ強めに握った。

ぎゅっ。

エレンも握り返してくれたような気がした。

気のせいかもしれない。エレンは間違いなく寝ているのだから。

それでも、エレンの手は確かに私の手を握り返していた。

私の胸の中にトクンと火が灯る。

もうはたして何度目のことだろう。こんなことでときめいてしまうのは。



薄い暗闇の中、エレンの手をジッと見つめる。

子供ながらにやはり男の子、を思わせる手。

私よりも太く、少しだけゴツゴツとしたようにも見える。

そのまま静かにエレンの手を私の頬に押し当ててみた。

すべすべしている。エレンの手はとても綺麗だ。

だがとても力強い印象を受ける。

そう、とても力強い。

何故だか、一瞬エレンのおちんちんの固さ、力強さを思い出した。

私はジッとエレンの手……いや指を見つめている。

指を見て、何故私はエレンのおちんちんを考えた?



大きさは全然違う。むしろエレンの指の方が細い。

そう細い。だからエレンのおちんちん……ペニスよりは入る可能性があるかもしれない。

可能性? なんの?

私のお股……膣と呼ばれる部屋へ入れる可能性。

いや、冷静に見ればエレンの指は私の指よりも若干太い。

だからそれはない。だというのに私の中の何かそれをためしてみたくて仕方がなくなっていた。

スッとエレンの握ったままの手を、私の毛布の中に誘導……拉致する。

まずはパンツの上からエレンの手を押し当ててみた。

ほんのり来る暖かさに何故か顔がカァッと赤くなる。

時折ピクッと動くせいもあるのかもしれない。



私は少しだけ躊躇いがちパンツの中へエレンの手を誘導した。

私のおしっこをするところ……女の子のワレメにエレンの指が触れる。

ピクッ

エレンの指が何かを感じ取ったのか、僅かに動く。

「あっ」

その拙い振動が、私に言いようのない何か新感覚を与えた。

なんだったのだろう今のは。

私はそれが気になって、先ほどあれほど不快で痛みを覚えたというのに、エレンの指を私の膣の入口へと押し当ててみていた。

クチュッ

少しだけ、水っぽい音がした。

さっきはそんな音は鳴らなかった。

なんだか湿っぽい。



ピクッ

「ああっ」

また、エレンの指が動く。

私の中に挿入された指が。

その瞬間、ビリリ! と電流に撃たれたような何かが体中に駆け巡った。

今のは、なに?

不思議と、先ほどのような痛みは感じない。

異物感こそあるものの、大丈夫だ。

なんだか、ねっとりとしたものが膣から出てきているようだった。

もしかすると、これが本で読んだ愛液というやつなのかもしれない。


なんとなく、怖いもの知りたさとでもいうのか、先ほどはすぐに断念したその先への好奇心がみるみる生まれてくる。

エレンの指だというだけで、どこまでも挿入できる気がした。

しかし、ことはそう上手く運ばない。

エレンは身じろぎしている。私は慌ててエレンの指を引き抜いた。

「あんっ!」

その際、私の中の「あるところ」をエレンの指先が引っかいていった。

背筋を襲う言い表せぬ感覚!

私は毛布を蹴り飛ばし宿舎を駆け出していた。


いつもは二人で来る雑木林を一人で駆け抜ける。

エレンとの秘密の場所まで。

ここなら周りにそう気づかれない。

私は珍しく息を切らせながらそこまでたどり着くと、再びパンツの中まで指を忍ばせた。

さきほど自分の指を忍ばせた時とは違い、ほんのり湿っている。

ワレメをなぞるように一回二回と触ると、指先が濡れたのがわかった。

恐る恐るもう一度指を挿入する。

今度は痛みはなかった。そのかわりエレンの時のような感覚もない。

どうして?


私は少し乱暴に指をもう少し奥まで挿入させる。

しかしビリリッとした感覚は襲ってこない。

何故だかわからないがモヤモヤする。

私は我知らずに指先を乱暴に動かしてみた。

すると、少しばかり何かを感じられるようになってきた。

だがまだ足りない。エレンの指の時はもっとすごかった。

そこで思い出す。最後にエレンが触ったのは私のワレメ……膣についている小さな「突起」を引っかいたときが一番だった。

そこを、少し刺激してみる。

「ッッッッ!」


これまでと違い、格段に強く何かを感じた。

もう少し、もう少しで何かがキそうだった。

私は夢中になって弄っていた。

軽く引っかくようにしてみたり、摘まんでみたり。

だが今一歩足りない。エレンの指のときはもっと……そうエレンだ。

私は頭の中で必死に変換した。今の私の指はエレンの指だ。

目の前にはエレンがいる。エレンが触ってる。

「エレン、エレ……ッ……!」

考えに没頭するするあまり指を少々奥に入れ過ぎてしまった。

だが、それが逆に何かの感覚を私の中に奔らせる。



「ああ、エレン……ッ」

エレンが間違って挿入しすぎた、と思えば、それだけで気分が変わる。

ぐちゅ、ぐちゅ、と水音が徐々に激しくなっていた。

それに気づきながらも、何故か手を止められない。

最初は片手しか使っていなかったのに、今や両手で弄っている。

左手で「突起」を掴み、右の人差し指を出し入れする。

「くぅ……! えれ……んっ」

徐々にスピードも増していく。

もう止められなかった。

止まらなかった。


エレン、エレンエレン……!

私の中ではすでに指を動かし、出し入れしているのはエレンだった。

ああちがう、そこ、そう、そこを強く。

いいこ、エレン。ああいい……!

エレンッ!

「うぁ、あああっ」

カリッと爪先が、膣内を引っかく。瞬間……


「────あああああああッ!」


私の頭は真っ白になった。



私のパンツが濡れる。

まるで水でも被ったかのようにビシャビシャになる。

おしっことは違う。精液とも違う。

何か別のものが、股から溢れ出てくる。

何故か立っていられなくなって、その場にへたり込んだ。

息が荒い。ここまで息を乱すなんてここ最近では考えられない。

クチュ

無意識にもう一度指を挿入させる。

感覚は鈍い、が徐々にまた鮮明になっていく。

しかし今度はいつまで経っても先ほどの「感覚」に近づけない。

もう一度あれを味わってみたい。でもこんなのでは無理だ。

もっと、なにかもっと別の何かじゃないと。



瞬間エレンの固い……いきり立ったようなおちんちん……ペニスを思いだす。

ジワッと中から何かが漏れ出す。指がまるで吸っているかのように、キュッと押さえつけられた。

ああ、ああもし。

もこの指が本物のエレンのものだったなら。

本物のエレンのおちんちんだったなら。

私はどうなってしまうのだろう……?




なんだか、無性にエレン精液の匂いが嗅ぎたかった。

ここまで



翌日、エレンは熱も下がり元気になった。

しかし、エレンの「男の欲望」が溜まるには一週間もの時間を要した。

エレンが次に私に「処理」を依頼したのは回復から一週間も経った後だったのだ。

正直、私はこの時を待ち望んでいた。

今日に至るまであれから都合二回、私は夜こっそりと抜け出している。

その度に思うのは、エレンの精液の匂いを嗅ぎたいという欲求だった。

私はその日、エレンが自分で出す前にエレンのペニスを引っ張りだした。



エレン「お、おい……?」

ミカサ「大丈夫、任せて」

エレン「あ、ああ……」

エレン「っ! な、なんだよ……?」

ミカサ「何が?」

エレン「い、いやなんで、そんなに匂いなんて嗅いでるんだ……?」

エレン「い、いつもならすぐにでも……」

ミカサ「すぐ、エレンは舐めて欲しかった?」

エレン「ッッ! べ、別にそういうわけじゃ……」


エレンの羞恥と意地が混ざったような顔がフイッと余所を向く。

どうやらエレンは私が自分からペニスを触ったことも然ることながら鼻を近づけてクンクンと匂いを嗅いだことを不思議に思ったようだ。

まだ、精液の匂いはしないそれは、しかし私の股の奥にじんわりと熱を帯びさせる。

れろっ。

「っ!!」

不意打ち気味にエレンの亀頭を舐めるとエレンは肩をぶるるっと震わせた。

しかし、今日は咥えることはしない。

初めての時のように、私は口から唾液をたらりと垂らしてエレンのペニスを濡らす。

私はこれまでその行為の意味がわからなかったのもあって「焦らす」というような真似をしたことがなかった。

だからだろうか。何も知らないエレンは何処か物足りなさそうな顔をした。

……その顔が今夜どう変わるのか────楽しみだ。



普段は膝立ちでエレンのペニス、おちんちんを弄りつくし、むしゃぶりつくしてエレンのヨクナイモノ、もとい精液を出させていた。

しかし、いくつかの知識を得た今の私は、「自分の為」もあって、別のステップを踏みたくて仕方が無かった。

だから、私はスッと立ち上がる。

エレンの「えっ」という声なき声が聞こえた気がした。

だが私は気にせずエレンの目の前で、今着ているピンクのワンピースの裾を……たくし上げて行った。

エレンの頬に赤みが帯びる。

「何やってんだよ!」と小さくない声が上がった。

いくらここは人通りの無い雑木林だとは言え、その行動は迂闊というよりない。

私は視線で「静かに」と訴える。



私の視線と行動に戸惑うエレンをよそに、私はエレンの目の前でパンツをずり下げた。

膝のあたりで手を止め、完全には脱ぎ切らない。

私の女性器が外気にさらされる。エレンの顔は益々混乱していた。

とても可愛いと思う。そのまま小さく一歩近付くと、エレンは一歩後ずさった。

しかしすぐにトン、と背中が太い幹の樹木に塞がれる。

私は構わずエレンに近寄った。

すっと手を伸ばしてエレンのペニスを取り上げる。

エレンのはちきれんばかりに膨らんでいるペニスは未だその怒張ぶりを保持していた。

私は十分に膨らみ切っているそれをワレメ……の下、股に直接挟み込んで体ごとエレンに密着する。

ぐっ、と力こめて、エレンのペニスを股でしっかりとホールドした。


戸惑うエレンに、唇をそっと耳へ近付けた。

「大丈夫、何も心配いらない。全部私に任せて」

私はそう耳元で囁くと、少しだけ腰、お尻を引いた。

挟み込まれたエレンのペニス……おちんちんが引っ張られるようにして抜けそうになるが、その前に腰を前方に突きだして再び奥まで膨らんだペニス……おちんぽを戻す。

「うっ?」

数度それを繰り返したとき、エレンに変化が起こった。

これまでとは違うアプローチだったこともあるのだろうが、極めて「本番」に近い感覚を得られるというこの行為は、エレンにこれまで以上の刺激を与えていた。

エレンの腰がずるずると木の幹を辿って落ちていく。

私は追いかけるように自分も腰を下ろした。

流石にこの体勢では股に挟み込んでいられなくなりそうだと判断した私は一度ギュウギュウに挟み込んでいたエレンのペニスの圧迫を緩めた。

そうして腰砕けになったエレンは地面に座り込む。



私は地面にへたったエレンの太腿にお尻を落として、エレンの顔を見るように対面に座った。

脱ぎかけのパンツは完全に脱いで、片足にかけておく。

エレンの屹立したペニスが私のワレメをなぞるように天を衝いている。

あと少し、角度を変えれは、私の中に挿入することも不可能ではない。

だが、「今はまだ」その時ではない。

私は息が荒くなってきていたエレンにそのまま横向きに寝そべるよう指示した。

エレンは良くわからずに言われるがままの体勢になる。

下はガサガサとした枯葉で一杯だったが、今はそんなことに構う余裕は無かった。

私は横向きに倒れるような姿勢を取っているエレンの背中に手を回した。

同時に、再び股でエレンのペニスを挟み込む。


エレンが何かに気付いたようだが、もう遅い。

私は決して上半身の密着は緩めずに、腰だけを突いては引いてを繰り返してエレンのおちんぽをしごきあげた。

股にしっかりと力を込めることによって、エレンの亀頭は私の股に擦られ続けている。

エレンの亀頭が、私の股の端から端まで移動する。

エレンの竿の部分から亀頭にかけてが私の突起部分をも擦っていく。

形の良いエレンの亀頭は、撫でるように私のワレメをなぞり、動く。

いや、私自信が擦り付けるように動いている。

股で挟み込む力を強めれば苦しいとばかりに亀頭からトクントクンと波打つ脈動が伝わってくる。


ミカサ「エレ、ッン……? どう……?」

エレン「っ、ああ……んだよ、これ……いつもと、ちが……」

ミカサ「きもち、いい……? んっ」

エレン「わ、わからねえよ、そんな、くっ、うあああああ……っ」

ミカサ「でも、体は正直……」

ミカサ「エレンのおちんちん、びくびく股の間で脈打ってる……」

エレン「そ、それはもうすぐ出そうなんだろ……」

ミカサ「うん、そう……早く出して?」

エレン「っ? 急に速度あげ……っ!」

ミカサ「っ、っ、っ……ね……?」

エレン「うあうああああうわ、あああああっ………ッッ!」


経験から、エレンの暴発、もとい射精が近いことを理解した私はラストスパートとばかりに速度を上げた。

エレンはその急な速度変化に耐えられない。

はぁ、はぁ、と吐く吐息が私の頬を撫で、長い黒髪を揺らす。

いよいよというところで最後に一際強く引いて擦った後即座に戻した。

途端。

ごぱぁ、と白濁の汁……精液が私の股に挟み込まれているエレンの亀頭の先から噴出した。

だが私はエレンのおちんちんを股で挟む圧迫を緩めない。

すると亀頭の方が頑張って収縮、振動し、どぴゅっ、どぴゅっ、と行き場を求めて精液を零していく。

たらりと私の股を横に垂れる精液の感覚。

すぐに嗅いだことのある、“嗅ぎたかった”匂いが鼻についてくる。



だが、今日はこれで終わる気はなかった。


エレンの息が荒い。整えようと必死になっている。

汗が額に浮かび、前髪が少し張り付いていた。

私は少しだけエレンの亀頭を挟み込む股の力を緩めた。

が、すぐに力を込め直す。それを、何度も繰り返した。

すぐにエレンの亀頭はその硬さを取り戻す。想像通りだった。

十分に当初のようないきり立った姿に戻したところで、私はようやく股に挟んでいたエレンのペニスを解放する。

エレンはのそのそと体勢を崩すと、背中を近場の樹に預けた。

まだ少しだけ、息が荒い。

それは……疲れているせいだけでは無いだろう。


私は再びエレンの太腿に腰……お尻を落とした。

斜め上に屹立するエレンのペニスが私の小陰茎を塞ぎ、陰核亀頭を撫でる。

エレンはボーッとそんな私を見つめる。まだ自分の中で整理がついていないのだろう。

「気持ちよかった?」

私のストレートな問いに、エレンはびくっと肩を躍らせた。

同時に、亀頭の先が私の陰核……クリトリスを小さくつつく。

エレンは恐らく自分が何をしているのかわかっていない。私もわかっていなかった。

「だから」これは医療行為だと思い込み、そこに「快楽」を見出すことに異常さえ感じている。

しかし、裡から溢れ出る「気持ちの良さ」は止めようがない。

射精してしまうのが良い証拠だった。



私はグググッとエレンに近寄る。

エレンの太腿の上に座ったまま、エレンを抱きしめる。

エレンのいきり立ったペニスが、私の膣口に押されて、エレン自身のお腹に当たる。

それに気付いたエレンはハッとなったようだった。

出したばかりだというのに、あまりの大きさと硬さに自分自身でも驚いたのだろう。

エレンはもぞもぞと私の拘束から逃れようとする。

恥ずかしさもあるだろう。自分の異変についての不安もあるだろう。

だが私はあえて離さなかった。

代わりに、耳元でもう一度問う。


「ねえ、エレン。気持ちよかった……?」



答えて、と目で訴える。

エレンは私の真っ直ぐな目を見ていられなくなったのか、フイッと視線を逸らした。

尚も離れようとエレンはもがく、が私は離れない。離れる気もない。

私は少しだけ身じろぎする。エレンの敏感になっているペニスがびくんと跳ねた。

それを確認して、私はクスリと笑う。

それをエレンは嘲笑と取ったのか、さらに激しく私の拘束を解こうとした。

私は少しだけ密着した体を離す。

離して、エレンの天を衝くペニスを握り締めた。

エレンの抵抗が少しだけ弱くなった。

私はそのままそのペニスの先、亀頭を膣口へと押し当てる。

私の膣口はさっきまでの行為のせいか、クパァと開いていた。



私の動きに気付いたエレンが、不可解な顔をする。

これから何が起きるのか、まるでわかっていない顔だ。

しかし未だに抵抗しようとする動きは止まらない。

だから、手札を切る。



「ねぇ、エレン、もっと……気持ちよくなれるとしたら……どうする?」



エレンの抵抗が、止んだ。

ここまで。
昨日の分読み返して誤字脱字の多さに唖然とした。
結構勢いで書いてることころもあるから。今日もあったらごめんね。

ごめん。>>1だけど今日は書けそうにない。


ガサガサと風で葉が擦れ合う音がする。


────はぁ、はぁ、はぁっ……


近くでは鈴虫がリーンリーンと鳴いている。


────くぅ、っ、あ、はぁっ……


自然の生み出す声に混じって、


────んぁ、ふぅっ、あぁっ……


闇夜を裂く発情したエレンの獣じみた声が、耳に響く。


……私はこの日、「女」になったのだ。



もっと、気持ちよくなれるとしたら、どうする……?

私のその問いに、エレンの抵抗が止んだ。弱まったのではなく、抵抗を止めた。

額に汗を貼り付けながら、少しだけ戸惑った顔を私に向ける。

だけど。

私は見逃さなかった。

いつでも「行為」を始められるよう膣口に押し当てた亀頭の人一倍強い脈動を。

同時に私の膣口もヒクヒクと開いてその時を待ちわびている。



エレン「何を、言って……」

ミカサ「言葉通りの意味」

エレン「お、俺は別に気持ちよくなんか……」

ミカサ「エレン、聞いて。私達がしていたのは医療行為じゃなかった」

エレン「えっ、じゃあ俺一体……」

ミカサ「安心して。エレンに何かの異常があるわけじゃなかった」

ミカサ「むしろこうなるのは成熟してきた男性には普通のことだった」

ミカサ「エレンが出していたのは精液」

エレン「せい、えき……?」

ミカサ「子供を作る為のモノ」

エレン「子供? 子供だって……?」


エレンには少なくない戸惑いの顔が浮かぶ。

その気持ちは理解出来た。

私も本当のことを知った時はそうだったから。

だが、もう止めるつもりはない。とうにその段階は通り過ぎている。

私は少しだけ自分の身体をエレンに近づけた。

エレンの太股を擦るようにして前進する。

膣口にぶつかる形で留まっていたエレンの亀頭が、ほんの僅かに膣内への進撃を許される。

その感覚は、当然の如くエレンにもあった。

まるで冷や水でも浴びせられたかのようにエレンはその行動に待ったをかける。


恐らく、本能が察したのだろう。

今行おうとしているのが子供を作る為のものなのだと。

「セックス」という言葉は知らなくても、断片的な情報からそれを推測できないほどエレンは馬鹿でも子供でもない。

だが、それは私も同じ事だった。

私もまたこの行為の意味、付いてくる結果を理解できないほど馬鹿でも子供でもない。

「理解できているから」ひとまずの停止を望む者と「理解できているから」こそこの先へ進みたい者。

そこには意識に絶対的な相違がある。だが、最終的に辿り着く結末は同じなのだ。

違いがあるとすれば、「過程」が遅いか速いかでしかない。

私は、もう「遅らせる」気は無かった。


エレン「ミカサ、待てって! お前、自分が何をやろうとしてるのかわかってるのか!?」

ミカサ「わかってる。だから説明した」

エレン「馬鹿か! 俺たちが子供を作る? そんなの……!」

ミカサ「エレンの言いたいこともわかる。だから、私の言うことをよく聞いて欲しい」

エレン「いいからまずはどけよ!」

ミカサ「この行為にはエレンも既に知っての通り快感が伴う」

エレン「っ!」

ミカサ「私の、この奥でエレンの白い液体……精液を出せば、子供が出来る」

エレン「だから……!」

ミカサ「でも」

エレン「……?」

ミカサ「“奥で出さなければ”子供は出来ない」



エレンの息を呑む声なき声が聞こえた。

私の持っていたもう一枚の手札。

「“今は”子供を作らない」という選択肢。

先程まで表情に怒気を孕んでいたエレンに、一筋の迷いが生まれたのがわかる。

これは「賭け」でもあった。

エレンは何度も擬似的な行為による快感を経験している。

だからもしエレンが鋼鉄の心で私を拒絶するなら、それはよっぽど私に魅力がなかったということなのだろう。

だけど。

エレンは「もっと気持ちよくなれる」という私の言葉に反応している。

その時から、少なくともエレンが私の身体に不満を覚えていないことは確信していた。



エレンの気持ちはわかる。考えているだろうことも。

私達の年齢で子供がいるなど、そう考えられない。

家族、ではあるが恋愛感情という点に置いてもエレンには希薄なはずだ。

そんな世間体や内心の感情はもちろんのこと、将来の夢についても考えているのだろう。

エレンは将来、調査兵団に入り、巨人を倒し、外の世界へと旅立ちたいと私やアルミンに公言している。

その為に、近い将来まずは訓練兵団に入るだろう。

その時、子供がいるとなれば、エレンはとても困ることになる。

それでなくとも、子供を育てるというビジョンが私達には曖昧だ。

そんな自分たちが無責任に子供を作るなど、あってはならない。

だけれど。

もしそこに張り付く「責任」の二文字が消えた時、残る物はなんだろうか。

エレンは、それを既に理解している。



私はさらに身体をエレンへと僅かに前進させた。

エレンの亀頭はそれによって逆に私の膣内へと進撃していく。

私の膣の入り口には既に異物感があった。

これ以上侵入を許せば、恐らく私は後戻りが出来ない。

そしてそれはエレンも同じなのだろう。

既に亀頭を初めとした、快感の波はエレンに襲いかかっているはずだ。

息の荒さからも、それは予想がついた。

気持ちの上では「まだ速い」、「やってはいけない」という思いもあるだろう。

しかし、エレンの意志は「欲望」に支配されつつある。

拒絶の声を上げなかったのが、その証明だ。



私の膣口はエレンのペニスが入りかけなこともあって、まるで呼吸でもしているかのように開いては閉じていた。

それは、同時に亀頭へ愛撫しているのと変わらないようで、膣口が優しく亀頭を締め付ける度にビクビクと反応させている。

エレンのペニスの膨張ぶりは既に一回目を越えているかも知れない。

それは、エレンの欲望が大きくなっている証拠だろう。

エレンが私で性的興奮を増している何よりの証拠だ。

そう思えば、私の胸の奥がじんわりと熱くなってくる。

私は少しだけ体勢をずらした。

深い意味は無い。

ただエレンの太股という安定していない場所に腰を降ろしていた為に、少しでも楽な姿勢を探しただけだった。

だがその行為は想像以上にエレンへと刺激を与えたようだった。



「っ、動くな……!」

エレンの搾り出すような声。

しかし離れろ、とは言わなかった。

それだけでエレンが葛藤しているのがわかる。

それは嬉しい。何故なら例え自覚は無くともエレンが私を「そういう対象」として真剣に悩んでいるということだからだ。

だが、まだ何かが足りない。

あと一歩、いや半歩ほどでいい。

エレンの背を押してくれるような何かが足りない。

エレンの最後の「躊躇い」という名の壁を壊すような、何かが。



だから私は最後の半歩を押し出すために、そっとエレンの頬に手をあてた。

それまで、何かを堪えるような険しい顔をしていたエレンの表情が、キョトン、としたものになる。



ミカサ「エレン、怖いの?」

エレン「……はあ? 俺が、怖い、だって?」

ミカサ「うん。ちがう?」

エレン「ちげえよ」

ミカサ「じゃあ、シないの?」

エレン「っ」

ミカサ「私は、シたい。エレンとシたい。このまま、奥にエレンのおちんちんを入れてもらいたい」

エレン「やめ、ろ……あんまり動くな」

ミカサ「ねえエレン、じゃあこういうのはどう?」

エレン「……?」



ミカサ「私は、この前エレンが風邪をひいた時、エレンの分の仕事も頑張った」

エレン「……」

ミカサ「私はエレンからそのお礼をもらっていない」

エレン「……」

ミカサ「そのお礼が、今からエレンが気持ちよくなること」

エレン「なんだよ、それ。そんなの、お礼にならないだろ……」

ミカサ「なる。私は、エレンが気持ちよくなることが嬉しい。それにこの行為は私も気持ちよくなる。とても」

ミカサ「何も今回子供を作ろうとは言わない。外に出せば問題ない。二回目だから、ある程度はコントロールできるはず。ちがう?」

エレン「それは……」

ミカサ「エレン、私を」


──気持ちよくして欲しい。



エレンの目が、目まぐるしく動く。

息が、不必要なほど早くなっていく。

体が、小刻みに震える。

それが、ダイレクトに快感へと変換されていく。

きらりと光る汗が、一条流れる。

エレンの頬を伝い、尖った顎下まで流れて、ぽたりと水玉となって落ちる。

その汗が、私の足へと落ちて、弾けた瞬間……







──────────────────





ず、ちゅっ……!





──────────────────



「あっ」

突然のことだった。

私の膣の入口でずっと燻っていた異物感。

それが、急に奥深くへと進撃を開始した。

硬い何かが、凄く熱を持っている。

ぐちゅっ、と音がして、ワレメから何かが垂れているのがわかった。

何度か指を入れても、決して届くことの無かった場所。

膨らみ切ったエレンのペニスが、私の膣内を余すことなく撫で尽くし、奥へと入り込む。

これまでとは比較にならない程の、圧倒的な圧迫感が膣内を襲った。


「もう……どうなっても、知らない、からな……っ!」

この時、エレンの中にはまだ葛藤が残っていたと思う。

「……うん」

けど、その天秤は傾いた。

自分の欲求ではなく、私の欲求を叶えると言うカタチだったからだろうか。

とにかくエレンの心の天秤は、「続行」を選んだ。選んでくれた。

──そして。



それはエレンの理性が、消し飛んだことを意味していた。


グッと押されるようにエレンのペニスが私の膣内奥深くに挿入っていく。

エレンのペニスは大きく、私の膣内をほぼ完全に埋め尽くしていた。

想像以上、だ。

呼吸をするたびに、ハッキリとえれんのペニスの形、大きさがわかる。

ギュウギュウと私の膣がエレンのペニスを締め付けているがわかる。

苦しい。呼吸が苦しい。私はエレンの肩にしがみつくように手を置いた。

だが、その力が強すぎたらしい。木によりかかっていたエレンは私に押されるように地面に倒れてしまった。

私まで倒れてはエレンに覆いかぶさることになってしまう。

何より、エレンのおちんちんを挿入したまま倒れてはどうなるかわからない。

私は腹筋を酷使してそのままエレンの腰の腕に留まった。

途端、天を衝くばかりにエレンのペニスが私の膣奥に入り込む。


後で知ったことだが、これは騎乗位のシンプルな形だった。

横になっているエレンに跨った状態の私は、びんびんに大きくなっているエレンの直立するおちんちん直に膣で受け止めていることになる。

コツッコツッとエレンのおちんちんが私の膣内の一番深い所をノックする。

痺れるような快感が私に襲いかかった。

決して自分の指では届くことの無い距離へ、今エレンのおちんちんが届いている。

膣内全体に触れながら、というのは自分の指ではどうやっても体験できない。

私はあまりの感覚に狂いそうになる。しかし、そのまま為すがままになれば私は倒れ込んでしまうだろう。

フラッとなりかけた上体を慌てて起こして体勢を維持する。

その動きが、エレンのおちんちんを膣内でこれでもかと刺激していることに、私は気付かなかった。


「あっ、ミカ、サ……!」

エレンの切なそうな声に私が気付いた時、既にそれは始まっていた。

「ぁんっ……!」

エレンの腰が浮きがっては、沈む。

最初は小さき動きだったのが、徐々に大きくなっていく。

コツッコツッと奥に当たる勢いが強くなり、スピードも増していく。

まるでスプリングのバネのように昇っては降りる。

エレンの亀頭が私の奥を突いては戻り、また突いてい来る。

「ミカサ、ミカサ……!」

エレンに名前を呼ばれる度に、お腹の底からじんわりと熱いものが込み上げてくる。


ずちゅっ、ぐちゅっ……!

エレンの腰が上がるたびに、水音が上がる。

徐々にその音も大きくなっていく。

エレンの勢いも増していく。

しかし、私はそこでとうとう耐えられなくなった。

体勢を崩し、横に倒れ込む。

その際、エレンのおちんちんをぐいぃっと膣で引っ張るように。

これがまた私の中の感覚を非常に強く刺激した。

エレンもまた声を上げながら私にしがみつく。

私の腰を押さえるように。



しかしエレンも腰に力を入れきれずにお互いが一緒に横に転んでしまう。

その際、しばらくぶりにエレンのおちんちん……ペニスが私の膣から飛び出してしまった。

「あっ」

声を上げたのははたしてどちらだったのか。

そんなことを覚えている余裕はこの時の私にはなかった。

エレンはすぐに私に近寄り、膣口にペニスを押し当てた。

それが嬉しかった。ぐっ、と力を籠められ、ペニスは再び私の中に無理矢理侵入してくる。

エレンは倒れた私の股に体を入れ、片足を両足で挟み込むようにしてぐいぐいと入ってくる。


エレンの腰の動きが前後する度に私の奥にエレンのペニスが奥深い所へと届く。

時折りエレンの太腿に陰核が擦られる。

その度に私は脳髄が痺れるような感覚を味わった。

エレンの荒い吐息が耳に届く。

「はぁ、はぁっ、っく……!」

エレンの前後運動が激しくなればなるほど、息は乱れ、太股が私の陰核を一緒に擦られる。

その度に私は快感に酔い、エレンのペニスを私の意思に関係なくより強く力で締め付けていた。

強く締めれば締めるほど、私は明確にエレンのペニスの形を感じられた。

エレンのおちんちんの脈動そのものをもっともリアルに感じられた。



ジュプッジュプッと水音が激しくなっていく。

エレンの動きは止まらない。むしろより激しさを増し、スピードが上げられていく。

エレンの硬いおちんちんが、中で出口を彷徨い求めて蠢いている。

ぶるるぶるると震えているのがこれまでよりも直にわかった。

まるで、出したい、出したい! とエレンのペニスの声なき声が聞こえるかのようだ。

突起……陰核はエレンの太腿に擦られて徐々に大きさを増してきている。

自分で触った時はここまでならなかった。やっぱりエレンがしてくれているというだけで、こうも違う。

全てが満たされ、気持ちイイ……!

エレンが、エレンのすべてが、欲しくなる……。


例えば今、エレンの体を足で羽交い絞めにして、私自身も腰を振れば、それだけでエレンは果ててしまうだろう。

エレンの射精が近いことは、経験から予想がついている。

このまま、羽交い絞めにしてしまおうか。

もしそんなことになったとき、エレンはどんな顔をするのだろう。

エレンの精液を膣内に出してもらった時、どんな快感が待っているのだろう。それを知りたい。感じたい。

そんな欲求にかられる。

「ミカサ、ミカサ……!」

エレンの私を呼ぶ声に、熱が籠もる。

こうも情熱的に呼ばれたことは、記憶にない。

呼ばれる度に、膣の奥がかゆみとも違うなんとも不思議な感覚を生み出す。

それはエレンのペニスが挿入される快感と相乗効果となって私の脳髄をほだしていく。

ああ……!

「エレッ、ン……ッ」

エレンの名前を呼べば、それはもっと強くなる。

エレンは私の片足を持ち上げて、より強く、深く奥へ奥へとペニスを挿入していく。

この短時間で、より深く挿入した方が快感を得られ、より深く挿入する際に必要な動きを完全に掴んでいた。

私はただ、されるがまま、エレンのおちんちんに喘いでいた。

だらしなくも、開いた口がふさがらず、よだれが垂れていく。

それに気付きながらも、エレンの力強い腰遣いに心奪われ、何も考えられない。

ぶるるるっ、ぶるるるっ。

エレンのおちんちんが震える。

もう、射精までいくばくもない。

足で挟み込むのなら、今しかない。

だが、私は快感から来る陶酔感で、既に思考を放棄していた。

エレンのおちんちんを感じるので精一杯だった。


もっと、もっと欲しい。続けて、あ、来る……。

いい、いいよエレン……!

私の中で、これまでに感じたことのない何かが爆発しそうになる。

くすぶるような快感とは違う、爆発的な何か。

込みあがってくるそれに、期待が高まる。

あ、ああ、アアアアアアッ!!

きて、キて、キテ、来てきてキテキテキテキテキテキテキテキテキテ……!!!!

クる……! そう思った時、

ズポッとエレンのおちんちんが膣から抜かれる。




「えっ」

私が、あと一歩、あと一突きと思っていた時だった。

「出るっ!」

エレンのペニスは引き抜かれ、白濁とした液体がビュクビュクッ! っと私の体に浴びせかけられる。

「うあああああああっ!!」

エレンの叫びと共に、ずっと嗅ぎたいと思っていた精液の匂いが濃厚に感じられた。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

いつの間にか風は止んでいた。

シィンと静まり返った闇夜に、エレンの荒い息だけが響く。

私の胸にはねっとりとした白濁の液。

ワンピースに染みつくようにしてついたそれは、思った以上の量だった。



かけられた精液を、私は指で掬って鼻に近づける。

ツーンとした、精液独特の匂い。

相変わらずなんと形容したらいいのかわからない。

だが、どうにも嗅いでいたくてたまらない。

と、そうしていると、息の荒いエレンから、声をかけられた。


「ミカサ……」


その声は、まだ息が整っていないというのに、何故か力強い。


エレン「はぁ、はぁ……外に出せば、大丈夫、なんだよな……?」

ミカサ「……そう、だけど」

エレン「じゃあ、もう一回やっても、外なら、いいか?」

ミカサ「えっ」






エレンのペニスは、まだ屹立していた。

エレンの私を見る目が、まだ男のそれだった。

口を僅かに開いて、肩をで息をし、少しだけ血走ったような目で、私を見る。

犯す対象の女として、私を見る。

エレンが、私を見る。



────それはなんて、甘美な視線。



エレンは私の返答を待たずして、横になったままの私に近寄る。

ザッと膝を落として膝立ちになり、私の両足をそれぞれ掴んだ。

ぐいっと足を持ち上げられ、少しだけ腰が浮く。

エレンの息が荒い。

エレンの目が私を見ている。

エレンのいきり立ったままのペニスが再び押し当てられる。

視線が交差する。



エレンの目は────女を犯す男のそれだった。


ズチュッ! と勢いよく再びエレンのモノが挿入される。

突き抜けるような雷に似た何か。

ビクンと私は体全体で跳ねた。

エレンは腰を動かしながら足を好きなように動かして、私の奥へ奥へと入ってくる。

「ミカサ、ミカサ……!」

エレンの私を呼ぶ声がする。

呼ばれる度に、見られ、視線が交差する度に、私のお腹の奥、膣ではキュンとエレンのペニスを締め付けた。




ズチュッ、ズチュッとした水音が宵闇を裂く。

エレンと私の、不規則な吐息が二重奏となって響き渡る。

月のない、新月の夜。

また風が吹き始め、汗でぬれぼそった肌をねっとりと撫でていく。

────はぁ、はぁ、はぁっ……

傍では鈴虫が小さくその存在を主張している。

────くぅ、っ、あ、はぁっ……

それらすべてを意識の隅においやるように、発情したエレンの吐息が耳朶を埋める。

────んぁ、ふぅっ、あぁっ……

未だエレンの腰の動きは止まることを知らない。

このまま行けば、次エレンが果てる時、抜いたペニスの先から出る精液は私の顔を汚すだろう。

だが私はエレンを止める気は無かった。

体勢を変える気も無かった。

ただ、エレンの望むまま、私はエレンのペニスを受け入れる。

むしろ、エレンにかけられることを待ち望んでさえいるかもしれない。

あわよくばエレンが膣内で暴発するのを期待しているのかもしれない。

だが今は、他のことなど何もかんがえず、エレンのおちんちんが私の膣内をかき回す感覚に溺れていたい。

エレンのペニスの先、亀頭が子宮孔を撫で、突き、ひっかく快感に酔いし入れたい。

ドクドクと脈打つペニスは、私の奥に入り込むのにまだ十分な力を残している。


私はエレンを止めない。止める気も無い。

怒っているわけでもない。呆れているわけでもない。


ただ、この行為が終わった時、エレンがどんな顔をするのか、それが少し楽しみだった。

ここまで。もう少しで兵団入団前終わる、かな。

────ぜぇ、ぜぇ、はぁ……っ

宵闇の静寂に、唯一の異物が混じる。

苦しげな吐息。肩を何度も上下させながら額から頬を伝う汗を、顎下で拭う。

───ふぅ、ふぅ、ふぅ……

呼吸が段々と柔らかくなってきた時、忘れていたかのように、聴覚は近くの鈴虫の主張を捉えた。

それはなんだか、久しぶりに聞いた外部の音だった気がする。

私の股の間で荒い呼吸を繰り返しているエレンは、ようやく顔を上げた。

私と目が合う。これだけ長い間繋がっていたのに、視線が交わったのは最初の方だけだった。

私を見たエレンが、喉の奥からたった一言、声を漏らす。


────────────あ


私を、精液にまみれている私を見て、エレンは何を思ったのだろう。

その答えはわからない。ただ、



────我に返ったエレンの顔を、私は永遠に忘れないだろう。

アルミン「エレン、大丈夫かい?」

エレン「あ? あ、ああ……大丈夫だ」

ミカサ「エレン、ボーッとしていると危ない」

エレン「う、うるせえな! お前は俺の母親でもなんでもねえだろ!」

アルミン「だめだよエレン、そんなこと言っちゃ。ミカサだってエレンのことを心配して言ってくれてるんだから」

ミカサ「そう、最近のエレンは特に呆けてることが多い」

アルミン「もしかしてまた体調が悪いの?」

エレン「っ! もう平気だっつの! 他人の心配ばかりしてんなよ二人とも!」ダッ

アルミン「あ、待ってよエレン!」

ミカサ「……」

エレンはあの翌日、また風邪を引いた。

恐らく、疲労からだろう。精液の出し過ぎによる体力の低下も原因かもしれない。

前に高熱を出したときも、原因はそれだったのだとこの時私はようやく理解した。

そう思えばエレンには申し訳ないことをした、と思わなくはないのだが、エレンはあの日を境に特に私の手を借りようとしなくなった。

言葉尻も少しきつい。嫌われてしまったのだろうか。

それは嫌だ。凄く嫌だ。


──私はそんなことばかり考えていたと思う。


いや。

それは「今も」考えていることだ。

だから、不安になった時はいつも「この時のこと」を思い出すことにしている。


エレンからはあの日以降、処理の手伝いを頼まれなくなった。

病気ではないとわかって頼みづらいのではないか、そう思った私は自分から願い出てみたこともあるのだがエレンからは「必要ない」の一点ばりだった。

エレンにそう言われてしまってはどうしようもない。

私は引き下がるしかなかった。

前にも言った通り、私はエレンの為に何かできることが嬉しかった。

それが無くなってしまうのはとても寂しいことだ。

私はあの行為を心から好きでやっていた。

それを必要ないと言われてしまっては、なんだかとても寂しかった。

エレンを気にかければかけるほど、エレンは冷たい言葉を返すようになり、私の寂しさはどんどんと膨らみ始めていた。



──あの晩までは。



真夜中過ぎ。

私は小さな物音で目を覚ました。

エレンが起き上がり、こそこそと出て行く。

その姿を見て、私は歓喜した。

こんな時間に出かけるのは「アレ」だともうわかりきっている。

そう思っていた。

近くで寝ているアルミンをそっと見つめ、起きないよう細心の注意を払い私も寝床を後にしてエレンを追いかける。

恐らく初めての時のように一人で処理しようと考えているのだろう。

でも、それは私がやったの方が遥かに快感が増すはずだ。それには自信があった。

もしかしたらエレンは嫌がるかもしれないが、最近のエレンの冷たさもあってもう私にはこれしか残っていないように感じた。


しかし、いつもの雑木林にエレンはいなかった。



私は焦った。てっきりここしか来る場所が無いとタカをくくっていた。

ここにいない以上、他にどこか人目につかないところでやっているに違いない。

早くしなければエレンは処理を終えてしまう。

そうなれば私は本当に役立たずかもしれない。

そんな不安に駆り立てられ、私はエレンが行きそうな場所をいくつか回ってみた。

人目につかない大きな路地裏の影や近くの川の傍。

これまで行為をしたことのある場所を巡ってみるがエレンの姿は一向に見つからない。

少しだけ、涙が溢れそうになる。

エレンが見つからない。まるでエレンから避けられているようだ。

既に捜索しだしてから結構な時間が経っている。

私はこれ以上捜したところでもう処理は終えているだろうと思い、宿舎に戻ることにした。


とぼとぼ、という擬音があいそうなほど私は肩を落としていたと思う。

戻った時にエレンが既に眠っていたりしたら、どうしよう。

そんなことばかり考えながら、私は宿舎に戻ってくる。

溜息を吐きつつ寝所へ戻ろうとして、ふと足の向きを変えた。

寝る前にお手洗いへ行っておこうと思ったのだ。

私は共用トイレへ向かい、用を済ませる。

時間が時間なこともあって、女子トイレには誰もいなかった。

この時の私は何も考えていなかったと思う。

ただ生理現象を解消しに来て、立ち去ろうとした。

それだけだ。

しかし、私がトイレから出て立ち去ろうとしたまさにその時、どこからともなく声が聞こえてきた。


────あっ

ビクン、と体が震える。

私とて怖いものがないわけではない。幼いとなればなおさらで、この当時の私は幽霊などというもにも本気で怯えていた。

……今も幽霊の類は得意ではないけど。

私は恐る恐る振り返ってみた。そこには誰もいない。誰かが来た様子もない。

女子トイレに誰もいなかったのも既に確認済みだ。

しかし。

「──くっ」

声はまた聞こえた。

今度はさっきよりもハッキリと。

誰かがいる。

それは間違いないと思った。

こんな時間に? と疑問にも思ったが、声が聞こえてくるのが何よりの証拠だ。

私はどうするべきか迷った。このまま何も聞かなかったことにして立ち去るか、声の発信源を確かめていくべきか。

私の耳に間違いが無ければ、今のは男子トイレの方から聞こえたと思う。

「──サ……っ」

「っ!」

一瞬、名前を呼ばれた気がした。

辺りを見回すが、誰もいない。

私は恐る恐る男子トイレに近寄ってみる。

「──カサ……っ!」

まただ。私の名前、だと思う。

完全には聞き取れなかったが、恐らく間違いない。

そして声の主も、恐らく間違いない。

私はついさきほどまでの恐怖心などどこかの巨人にくれてやって男子トイレの個室の前に立っていた。

ミカサ「エレン?」

「っっ!?」ガタッ

ミカサ「いるんでしょ」

「……」

ミカサ「エレン」

「……」

ミカサ「開けて」

「……」

ミカサ「ここを開けて」

「……」

ミカサ「開けて」



何度目かの「開けて」コール。

これ以上無視するなら力づくで開けようかと思っていた時だった。

それまで無言を貫き通していたエレンだが、ようやく諦めたのか、静かにキィ……と個室の扉を開いた。

私はすぐに個室の中へと滑り込む。念の為に後ろ手で鍵もかけた。

これですぐには逃げられない。邪魔も簡単には入らない。

そう思いながら私が見たエレンは、ズボンを下ろし、いきりたったペニスを掴んでいる姿だった。

顔は、少しだけ自己嫌悪しているような、情けないと自分で自分を卑下しているような表情で、俯いていた。



ミカサ「一人でしてたの?」

エレン「うるせえ」

ミカサ「私に言えば、してあげるに」

エレン「病気でもないのにもうそんなことさせられるかよ」

ミカサ「私は構わない」

エレン「俺が構うんだよ! なんで、お前……なんで!」

ミカサ「?」

エレン「あんな、“あんなこと”されて嫌じゃなかったのかよ!」

ミカサ「あんなこと?」

エレン「俺の、精液、あんなに……一杯かけられて……」


エレンはまるで、カルラおばさんに叱られた時のように小さくなっていた。

この時、私はようやくエレンの心情を察した。

エレンは自己嫌悪で潰れそうだったのだ。私にしてしまったことに対して。

だから、私との距離感がつかめず、不器用にも距離を取ろうとした。

もう私に頼むのも気が引けた。そんなところだろう。

私はスッと腰を屈めると、エレンのペニスを手に取った。

「お、おい……!」

エレンが静止の声を上げるが構うものか。

私は久しぶりにエレンのペニスを口に無理矢理含んだ。



はむっ、ず、ちゅ……っ。

音を立てて、強く吸い込む。

外に大人がいれば、音だけでその行為の意味を悟られかねない。

だが私はエレンのペニスを舐めることを止めなかった。

一旦口から離すと、舌先を亀頭の下、カリ首に当ててチロチロと舐める。

右から左へ、左から右へ。数回繰り返した後はカリ周りを二週ほどれろんれろんと舐めまわす。

次いで舌先に力を入れ、カリ首の下から上へグイッと押すように舐めた。エレンはこれが好きだ。

びくん、とおちんちん……ペニスが生き物のように起き上がる。

一段と元気になったところで私は再びエレンの亀頭をすっぽりと咥える。

ちゅぽっという音を立てて口に入ったペニスはびくんびくんと脈打っていた。



私は唇の膨らみだけで亀頭を撫でまわし、唇だけで亀頭を滑らせる。

亀頭の先に唇を突きだすようにしてキス。そのまま唇を前進させてすっぽりと咥えると、こんどはそのまま一切隙間を空けぬようしっかりと唇ではむりとはんだまま亀頭を外気へと晒す。

口の中に含んだ時はれろれろと舌で亀頭の先を舐めまわすことも忘れない。

これを何度も繰り返していくとだんだんエレンの亀頭が私のよだれでべたべたになっていく。

そのうち、舌先に少しずつ苦味を伴う泡のような分泌汁を感じ始めた。

エレンの精液が出る前兆その一、といったところか。

私が口を離すと、エレンに亀頭はもう私のよだれなのかエレンのペニスの先っぽ、鈴口からの先走り汁なのかわからないほどねっとりと粘液を纏っていた。

エレンを見やると、視点が定まらずに息を荒くしていた。

しかしその表情には恍惚としたものが見え隠れしていて、私を非常に満足させた。


動きの止まった私に気付いたエレンは私に視線を落とした。

そこで私はこれまで一度しか使ったことのない手を使ってみた。

あの時よりもしっかりと形を保っている睾丸。そこを揉むようにして掴んでみる。

ぐにゅぐにゅと触ると、これまで以上に口の中ではビクゥビクゥと亀頭が喉奥を突いてきた。

私は一度咥えていたペニスを離し、亀頭から竿、と順に舌を這わせつつ下がっていった。

ゆっくりゆっくり、時折上に戻りながらもれろり、れろりと睾丸近くまで舐めていく。

この時、私はエレンのペニスの竿部分に手を添えているだけだった。

その手に、エレンの手が重ねられる。ドキッとした。

止めさせられるのでは……そんな心配が胸をよぎったが、その考えは杞憂だった。

エレンに誘導されるように、私は掴んでいるエレンのペニスの竿部分を手で擦らされていた。


なるほど。これが気持ち良いのか。


私はそのままエレンのペニスをしごいた。

ぐちゅぐちゅと音を立てて動くその手の中はドクドクと血管が浮き出るほどにいきり立っている。

私は再びエレンの亀頭をまるごと「ぱっくん」と咥えた。

口の中で舌を素早く動かし、万遍なく舐めていく。

円をイメージするように舐めるとエレンの反応は良かった。

ぶるるるっぶるるるっと亀頭が震える。

何度も味わっている射精前の合図のようなものだ。

こうなると、口をすぼめ、全力で吸い込むようにするのが最も効果的だ。

私はちゅ、と亀頭にキスをすると唇で亀頭をすっぽりと覆い、思い切り吸い込んだ。

「あ、あ、あ……!」

案の定、ぶしゅうっ! と勢いよく口の中にはエレンの精液が流れ込んでくる。


エレンの亀頭の先から口へと発射された精液を吸い込んだ後は、舌先を亀頭の穴、鈴口へと当てる。

あまり強くやると痛いようなので、突っつくように舌先を穴へと挿入する。

軽く舌先を曲げて、ほじるようにすると、残りカスのような精液がピュクッ! と浮き上がってくる。

私はそれを余すことなく「ゴクン」と飲み込んだ。

エレンは個室の扉に背を預けて、浅い呼吸を繰り返している。

私はエレンの様子を見つめながら、穿いていたロングスカートをパサリと下ろした。

その音に、エレンはピク、と反応する。

私はそんなエレンに気付きながらもパンツに手をかけた時、その手をギュッとエレンに掴まれた。


エレン「この先は、やめよう」

ミカサ「……どうして?」

エレン「……怖いんだよ」

ミカサ「怖い?」

エレン「俺、この前、その、お前をめちゃくちゃにした」

ミカサ「それは気にしていない」

エレン「嫌なんだよ……またお前をあんな風にするのは!」

エレン「嫌なんだ……我を忘れて、お前の中に入れる気持ち良さに囚われて……腰を振り続けちまう……」

エレン「あんなことしてたら、俺、いつかお前を壊しちまうよ……!」

ミカサ「エレン……もしかして、最近冷たかったのは……」

エレン「……悪い」


エレンは申し訳なさそうに謝った。

エレンが私に冷たく当たってたのは、私とシていたときを思い出すから。

また、搾り出るだけ私にぶつけたくなるから。

そうエレンは私に説明してくれた。

エレンは知らない。この時、私がどれほど嬉しかったか。

エレンは私の体を求めていた。私を大切に思ってくれていた。

それだけで、私は何とだって戦える気がした。

だから、私はエレンに折衷案を出すことにした。

それは……一日に「射精は二度まで」という取り決めである。


エレンの心配はわからなくもない。私は一向に構わなにが、それがエレンの罪悪感を深めるというのなら納得しよう。

加えて、私もエレンの射精のし過ぎには少しだけ憂慮していた。

事が私だけに関わることならばいくらでも射精いしてもらっても喜びこそすれ怒りはしない。

しかしエレンは射精をたくさんした後は決まって体を壊している。

射精のし過ぎはエレンの健康に良くない恐れがあった。

だから二度まで。

この案なら、エレンの心配も私の心配も収まる。

もしエレンが二度以上出したくなっても私が止めればいい。

エレンは私の説明を聞いて、少しだけ唸っていた。

迷っているのだろう。


だから、私は自身のパンツを下ろしてみせた。



ミカサ「エレン、もしエレンがしたくないというのなら無理にはさせない」

エレン「っ」

ミカサ「でも、私はエレンに挿入してもえることを望んでいるということも知っていて欲しい」

ミカサ「私はエレンに入れてもらえると嬉しい」

ミカサ「エレンは気持ちよくなれる」

ミカサ「何も悪いことは無い」

ミカサ「今日はもう、一回出したから、出せるのはあと一回まで」

ミカサ「エレン、貴方が望むなら、残りの一回はこちらを使って欲しい」

エレン「……」



私はあえて「エレンが望むなら」という言葉を選んだ。

私主導ではなく、エレンの決断に委ねたかったからだ。

同時に、これは今後を左右する上で最も重要な判例となる。

一種の賭けでもあった。ここでエレンが私を選べば、今後もそうなることが見込まれる。

逆に選ばれなければ、今後の期待も薄い。

そんな未来の展望と、何よりエレンが私を「抱きたい」と思っているかどうかの見極めだった。

この時、私は酷く怯えていた。

エレンに悟られなかったが、選ばれなかったらどうしよう、という不安は大きかった。

もし選ばれなくともエレンは私の為を思ってだ、と納得することはできる。

だが、今選ばれないということは今後も選ばれない可能性を孕むということだ。




エレン「ミカサ……辛かったら、嫌になったら、すぐに言ってくれ」

ミカサ「!」

エレン「俺、もうずっと入れたくてたまらなかったんだ」

エレン「さっきも、一人でミカサの事考えながらちんこ弄ってた」

エレン「情けねえ、情けねえよ。でも、この前のミカサ、凄く良かったんだ」

ミカサ「構わない」

ミカサ「来て、エレン」




私はこの日、今後の人生を左右するであろう一世一代の賭けに────勝った。


ぐっ……ちゅ……!!

エレンの亀頭が立っている私の女性器……膣口に押し当てられ、侵入していく。

狭いトイレの個室内。立ってするよりなく、エレンが一歩を詰めれば問題なく私の膣奥へと入っていける。

私はしがみつくようにエレンの背中へと腕を回した。

ギュゥ、と力強く抱きしめるとエレンがより密着する。

耳に直接エレンの吐息がかかる。よくエレンの吐く息の声が聞こえる。

「はぁ、はぁっ、あぁっ──」

しかし体勢が悪いのか、エレンのペニスはこの前ほど奥まで届ききっていない。

それをエレンも把握しているのだろう。前よりも強くピストン運動で私の体に下半身をぶつけてくる。

静かな深夜の男子トイレに、パンッ、パンッと卑猥な体のぶつかり合う音が奏でられる。


ドプッ、ズンッ、ズチュッ……!

時折奥まで入りきるものの、完全ではない。

それでもエレンには十分なようだった。

「私、気持ちいい……?」

「ああ……っ! すげぇよ……!」

エレンの本当に気持ちよさそうな声が、私を蕩けさせる。

それを聞けただけでキュンと膣奥を締め、エレンのペニスが下へと下がっていくのを全力で止めようとする。

それでもペニスは引き抜かれ、発生する摩擦が私の奥底をジュクジュクと濡らしていった。

エレンの上へと叩きつけるような激しい腰遣いは、徐々にその効力を発揮してきた。

正確には私の膝が弱まってきていた。

エレンから来る衝動とそれに伴う感覚……快楽で、私は少しずつ足に力が入らなくなってきていた。

今にも崩れ落ちそうな私をエレンは壁に押して抱き上げ、腰を振り続けている。

私も必死にエレンの背中に手を回して耐えているが、時折フッと力が抜けると腰が下へと下がり、その瞬間下から強い勢いで亀頭が膣の奥底をノックする。


これが妙にマッチすると、私の脳髄をとろかし、全身が痺れるような感覚を与えてくれる。

エレンのペニスが段々と最奥に届き始め、突かれる度に逃さないとペニスを締め付け、それでも逃げられる。

エレンのペニスは最奥に向かう最善の角度を知るべく、あらゆる角度を試しているのか、私の膣内はあらゆる方向からエレンのペニスの侵入を許している。

余ることなく膣肉を擦られ、カリによって奥底をひっかかれる。

ずちゅっ、ぐちゅっ、どぷっ。

摩擦音に混じって水音も段々と増し始め、それに伴って快感も一層増していく。

密着したエレンの体から直に心臓の鼓動が伝わる。

どくんどくんと生きた証がどんどん速まっているのがわかる。

耳にかかると息がエレンの興奮の度合いを教えてくれる。

「あっ」

エレンのペニスが、少し大きくなった。


これまでも何度かあったが、行為中にエレンのモノがより大きくなることがある。

まだ完全には法則性が掴めていないが、おそらく快感が増せばそうなるのだろう。

もしくはそう私が錯覚しているのか。

どちらにせよ、エレンから伝わるペニスの感覚が増し、私もさすがに息が少しずつ漏れ始める。

「んっ、あ……っ」

私の息がエレンの頬を撫でる。

それを感じたエレンが、小さくぼそりと呟いた。

「ミカサも、可愛い声出せるんだな」

「っっ!!」

私の膣奥がこれまで以上にキュンと締まる。

エレンが思わず「うっ!?」と声を漏らすほど、今の私の膣内の締まりは桁違いになった。

エレンに可愛いと言われた。

それがどれほどのことか、恐らくエレンに理解はできない。

だから、せめて体で知ってもらう。

私はエレンのピストンに合わせて自らも腰を僅かに動かし始めた。

ますますエレンのペニスの形を膣全体で感じる。

エレンの動きが少し鈍くなる。腰にかかる負担が増えたせいもあるだろうが、経験からわかる。

エレンの射精は近い。

エレンの私で興奮した吐息を近距離で聞きつつ、エレンのペニスが奥底に叩きつけられる感覚に溺れる。

もうすぐ、もうすぐだ……。

「あ、はぁ、ああ────っ」

エレンは僅かに声を出し、これでもかと強く打ちつけてくる。

もう射精までいくばくもない────その時だった。



「エレン……そこにいるの?」

アルミンの声が、扉越しに聞こえた。

ここまで。
昨日はごめん。いろいろあって結構疲れてて、書いてる途中で寝落ちてました。
あとこの前書くのを忘れてたんですが、「外に出せば子供は出来ない」 ← 実際にはそうともいいきれない。
誰かに突っ込まれる前に言おうと思って忘れてました。

ご期待ありがとうございます。



少しハスキーがかった高い声。

毎日のようにきく幼馴染の声を、間違えようはずもない。

今、扉一つ隔てた向こうにはアルミンがいる。

「エレン? 大丈夫?」

アルミンの心配そうな声が、私達の行為を中断させた。

膣内の奥深くにエレンのペニスが入り込んだまま、私たちは押し黙る。

ドクッ、ドクッと脈打ってるのがお腹の下あたりから伝わってくる。

おかげでその大きさや形が私にはよくわかった。



考えてみれば、いつも動いていたからこれまで長い時間ペニスを膣に入れたままにしたことは無かった。

エレンのペニスを余すことなく体で感じる。

亀頭の先から根元までその形がガハッキリとわかる。

今、私の膣はエレンのおちんちんの形になっているのだ。

……亀頭が当たっている先がムズムズする。

もう少しで、奥が開きそうだ。

かゆい、のとは違う痛みと快感の中間くらいの中途半端な感覚。

無性に力強く突いて欲しくてたまらなくなる。

「エレン……?」

だが、アルミンは残酷にも私にお預けを食らわせる。


アルミン「大丈夫? 返事をしてよ」

エレン『だ、大丈夫だ……』

アルミン「良かった。お腹でも痛いの?」

エレン『あ? あぁまあそんなところだ』

アルミン「お腹出して寝るからだよ。風邪がぶり返してるのかもしれない」

エレン『あ、あぁ』

アルミン「それにしても……起きたらエレンもミカサもいないからビックリしたよ。そうだ、ミカサを見てない?」

エレン『っ!! し、しらねえよ』

アルミン「そう。じゃあエレンの腹痛が治まったら一緒に探しにいこう。一人で夜出歩くのはいくらミカサでもいけないよ」

エレン『っ! い、いいんじゃねえか、別に。すぐ戻ってくるだろ』

アルミン「またエレンはそうやって。いつかミカサに愛想尽かされても知らないよ」





アルミン「ミカサは君の事を思って言ってくれてるんだから」

エレン『わ、わかってるって。ただあいつ過保護過ぎるんだよ』

アルミン「まあ確かに行き過ぎなきらいはあるけど」

エレン『だろ? うっ!』

アルミン「エレン? どうしたんだい?」

エレン『な、なんでもない……っ!』



私は、足をスラリと伸ばすとエレンの太腿を足に絡みつかせ、引っ張った。

体がより密着する。

エレンが目で「おい!」と訴えるが私は聞き入れない。

今の会話が面白くなかった私は、少しばかり大胆な行動に出ることにした。

この体勢なら、僅かに自分で腰を振ることが出来る。

ぐいっ、ぐっちゅ、すちゅっ……。

小さい水音が鳴り、エレンのペニスを膣内の僅かな動きで刺激する。

エレンは声を出さぬよう必死に耐えるが、下半身の力が急激に弱まる。

代わりに、転ばぬようにと私の肩を痛いくらいにギュッと掴んでいた。



私は腰を少しずつ動かしてみる。

お腹の中のエレンのおちんちんがゴリッ、ゴリッと膣の中をかき回した。

エレンの顔が苦悶の表情へと様変わりする。

必死に私の中から離れようと腰を引っ張るが、私は逃がすまいと足に力を入れ、上半身をガッチリとホールドする。

暴れれば暴れるほどエレンのおちんちんは私の膣の中をかき回し、同時にエレンにも快感を蓄積させていく。

「~~~~~~っ!」

エレンは声を上げそうになって我慢できずに私の胸へと顔を埋めた。

これは流石に予想外で、私はその勢いを殺しきれなかった。

ガンッ! と扉にぶつかる音を立ててしまう。



「エレン!? 本当に大丈夫なのか!?」

扉の外からアルミンの声がする。

私の胸の中では必死に息を殺すエレンの顔がある。

フゥフゥと息を吹きかけられ、私はくすぐったさから体を震わせた。

その震えがエレンのペニスに余計刺激を与え、エレンは耐えるべく私の胸に強く強く顔を埋める。

そのうち、エレンは開いた口を閉じようと私の服に噛みついた。

そこは丁度私の胸の突起物、乳首があるところだった。

「っ!!」

私は僅かに声を漏らした。突然の痛みに耐えられるほど、私は完璧超人ではない。


エレンも今自分が噛みついたものが何なのか理解したようで、慌てて口を離すも、次の瞬間にはまた来る快感の衝動を抑えきれずに私の胸を服越しに咥えた。

今度は噛みつくようにではなく、歯を立てずに「はむ」ようにして。

それはまるで、エレンに吸われているかのような感覚だった。

服越しとは言えエレンの吐息が直に乳首を撫でる。

「エレン? エレンってば!」

ガンガンと背後から扉を叩く音が鼓膜に響く。

しかし今の私はエレンから与えられる乳首への刺激で一杯一杯だった。

さらに。

「……ぅっ!?」

驚いたことに、この状況下でエレンの方から、腰の抽挿を再開しだしていた。

ゆっくりゆっくり、小さくではあるが、エレンが腰を振っている。

今度は私が声を殺す努力をせねばならなかった。



今のこの状況をアルミンが見たらなんていうだろう?

驚く? 

軽蔑する? 

理解してくれる?

どうなるにせよ、私たちを見る目が変わるのは間違いない。

そう思うと、


なんだか、


何故だか、



────無性にこの扉を開いてしまいたくなる。



エレンを心配しているアルミン。

そのエレンは私の膣にゆっくりとおちんちんを入れては出している。

息を殺しながら、腰を振っている。

背中からは相変わらずノックの音。それに伴う微振動。

その振動によって揺れる体が、よりエレンのおちんちんに刺激を加えていく。

少しだけ、自己嫌悪。

今自分が考えたことにも、自分たちがやっていることにも。


心から心配してくれているアルミン。

私の事にも気をかけ、エレンを諭してもくれているアルミン。

その彼を裏切るかのように、私たちは行為による快楽に溺れている。

今この瞬間も、エレンのペニスのカリ部分が膣奥をひっかく感触に思わずよだれをたらしそうになる。

何をやっているんだろう、という情けない気持ちと、エレンという麻薬が生み出す快楽の板挟みになって、正常な思考回路が働かない。

その時だった。私の力が弱まったのを見抜いたのか、エレンは私の膣からペニスを勢いよく引き抜いた。

声にならない驚きが上がる。

なんだか、既にそれは自分の体の一部のような錯覚さえあったのだ。

だがエレンはすぐにペニスを私の股の下に戻した。

正確にはワレメを竿で塞ぐように、私の体重を支えるように。

次の瞬間、ドピュッ! と白い精液が股の下で爆発する。



たらたらと私の太腿を垂れていく精液。勢い余って扉にもねっとりとエレンの精液が張り付いている。

エレンは射精ギリギリで私の膣からペニスを引き抜き、あろうことか私の股の間で発射したのだ。

エレンは静かにペニスを引き抜くと、ゴソゴソと自分のイチモツをズボンの中にしまう。

あれでは精液でパンツが汚れてしまのうだが。

『悪い、心配かけたアルミン。もう大丈夫だ』

「本当? なんか変な物音とかしてたけど」

『ちょっと虫が出てな、腹が痛いのに邪魔だったからさ』

エレンは離しながら私に「静かに」という人差し指を立てるジェスチャーをしていた。


私はボーッとしながらエレンを見つめる。

『すぐ出るから出口で待っててくれ』

「わかったよ」

アルミンの歩く足音を確認してから、エレンは「ふぅ」と息を吐いた。

ちらり、とエレンは私を見つめ、呟く。

「悪い、ここの後始末、任せてもいいか」

私はコクンと頷いた。

それは合理的な判断だとぼんやりする頭で理解していた。

エレンはもう一度「悪い。アルミンは上手く誤魔化しておく」と謝ると一人個室を出て行った。

私は一人男子トイレの個室に取り残される。

つつぅ、と太股を精液がつたった。



私はゆっくりとそれを指で掬ってみる。

どろりとした精液が、ボタリと右手の指の上に乗って……落ちた。

左手で、「湿った服の一部」……胸の辺りを触ってみる。

先っぽが、硬く尖っている。

右手は再び太股へ。太股から股の間へ。

ねちょねちょとした精液がその独特の匂いを発しているのがわかる。

私は指で少しだけ精液をこねくり回すと、静かに膣口へと指を押し当てた。

十分に「精液で濡れた」指は、すんなりとその侵入を許される。


ねちょり。


ぐちゅっ、とぷっ、ぬちゃっ。

ぬめりは初めて一人でやった時の比では無かった。

私は指を引き抜くともう一度、太股にかかっている精液を指で掬い、擦り付ける。

それらを股の間……膣口に集めては塗りたくり、奥へ奥へと持って行った。

「んっ……あ」

左手はエレンが咥えていた胸を絞るように掴んでいる。

掴んで、先っぽを摘まみ、少しだけ捩じる。

強く捩じると、まるであの時エレンが噛みついたような感覚が奔った。

「あっ────」

ビクッと反応した体は、膣内に入っている指をキュンと締め上げた。




一人になった男子トイレの個室。

周りには誰もおらず、いるのは女子の私だけ。

静寂が支配する世界。

そこで。

私はしばらくの間、エレンの精液でべたべたになっている指を膣に練り込み、塗りたくり、弄り回すことを止められなかった。

ここまで。
見直ししてないから誤字酷いかも。ごめんなさい。



時間が経つのはあっという間だ。

私がエレンと出会ってから三年。

実に私の人生の四分の一に相当する年数だが、私はエレンと出会ってからの日常があっという間だっという気がしてならない。

本当に人生の四分の一は一緒にいたのかと疑いたくなるほど、それは矢のように速く過ぎ去ってきた。

シガンシナ区に巨人が現れてからも既に二年。

私達は、自分たちの決めた未来……訓練兵団への入団時期がもうすぐそこまで迫ってきていた。



エレンとは「一日に二度まで」という約束を決めてから、度々「セックス」を行ってきた。

男子トイレの個室での件以来、ヤる場所などには多少なりとも気を使っているが、聡明なアルミンのことだ。

私達のしていることにうっすらと気付いている気がする。

一応私達は揃って口を噤んではいるのだが、アルミンには昔からすぐにバレてしまう。

事が事なだけに口にこそ出してくることは無いが、アルミンには気付かれていると考えてしかるべきだ。

もっとも、私はアルミンになら知られても構わないのだけど。

しかしエレンが絶対に秘密にしたい、というので私はそれに従っている。

アルミンが気付いているのならあまり意味のないことではあるが、形だけでもエレンと私だけの秘密、というのは悪くない。



エレン「いよいよだな! もうすぐで俺たちもやっと訓練兵団に志願できるんだ!」

アルミン「ふふっ、エレンそれここのところ毎日言ってるよね」

エレン「当たり前だろ! アルミンは嬉しくないのかよ?」

アルミン「う~ん、嬉しいか嬉しくないか、で言えば難しいかな。でも僕も訓練兵団には入りたいと思ってる」

エレン「だよな! 俺も訓練兵団に入って、早く調査兵団に……!」

ミカサ「……エレン」

エレン「なんだよ? まだ調査兵団は止めろ、なんて言うつもりか?」

ミカサ「本当はそうだけど、言ってもだめなことはわかってるから。その時は私も調査兵団に行く。それよりも」

エレン「なんだよ?」

ミカサ「……やっぱりなんでもない」

エレン「……? 変な奴だな」

アルミン「……」



エレン「さって、今日の仕事のノルマは終わりだな、俺飯もらってくる! お前等の分も持ってくるから!」

アルミン「うん、お願いね」

ミカサ「いってらっしゃい」

アルミン「さて……ミカサ」

ミカサ「……?」

アルミン「さっきはなんてエレンに言おうとしたの?」

ミカサ「……本当になんでもないこと。気にしないでアルミン」

アルミン「ミカサがそう言うのならこれ以上聞かないけど……言いたい事は今のうちに言っておいた方がいいよ」

ミカサ「……うん」

アルミン「僕らは訓練兵になる。そうなったらこれまでみたいにいつも会えるとは限らない」

アルミン「訓練途中に亡くなる人もいるし、卒業すればそれこそいつ死ぬかわからない。……調査兵団なら特にね」



ミカサ「……アルミン、前から聞こうと思っていたことがある」

アルミン「なんだい?」

ミカサ「アルミンの希望兵団は何処?」

アルミン「あー……うん、そうだよね、そうなるよね」

アルミン「怒らないで聞いて欲しいんだけど」

ミカサ「それは聞いてから考える」

アルミン「あはは、ミカサらしいね」

アルミン「……僕は、うん……調査兵団になると思う」



アルミン「僕は臆病者だから、本当は恐い」

アルミン「僕はエレンみたいに強い目的意識があるわけでもないしミカサみたいに身体能力が高いわけじゃない」

アルミン「だから僕はきっと訓練兵団に入っても、成績上位には食い込めないと思う」

アルミン「もし、食い込めるなら、僕は憲兵団に心代わりしてしまうかもしれない。でも、それが無理なら、僕は調査兵団にする」

ミカサ「駐屯兵団にするつもりは?」

アルミン「それは今のところ無いかな。僕の中では夢を追うか、それとも、ある意味で夢から一番遠い所にいくかのどちらかしかない」

アルミン「こんな考え方、どっちにしろ中途半端だけどね。はは」

ミカサ「……」


アルミン「怒ってる?」

ミカサ「……少しだけ」

アルミン「ごめんね、エレンが調査兵団に行きたい、なんて言いだした原因の僕が、こんな中途半端で」

ミカサ「私が怒っているのはそこじゃない。私が怒ってるのはアルミン、貴方がやる前から成績上位になることを諦めてること」

アルミン「っ! けど、僕なんて……」

ミカサ「諦めないで、自分を卑下してはダメ。アルミンには私やエレンには無い凄さがある」

アルミン「そんなもの……あ、エレンが戻ってきた。ここまでにしよう、ミカサ」

ミカサ「ええ」



アルミン「ねえミカサ」

ミカサ「なに?」

アルミン「今の話はエレンに秘密にしてくれないかな?」

ミカサ「……わかった。私の胸の中に仕舞っておく。だからアルミン」

アルミン「あはは、手厳しいね。うん、わかってる、簡単には諦めないよ」

アルミン「だからミカサ」

ミカサ「?」

アルミン「エレンに言いたいこと、ちゃんと伝えなよ?」

ミカサ「……」



アルミンは何もかもをお見通し、というような顔をしていた。

やはりアルミンには変な所で敵わない。

しかし、実は私自身、あの時エレンに何を言おうと思ったのか纏まっていなかった。

未来への漠然としたいろいろな不安はある。

だが上手く言葉にできない。

死なないで?

いくらなんでも気が早すぎる。

調査兵団は止めて?

その気持ちがないわけではないが、既に私はエレンの進む道へ付き合うと決めている。

私は何を言おうと思ったのだろう?



私は私がわからない。こんなことは今までそう無かった。

ただ一つ私の中で感じられる明確な感情の中に「寂しさ」があると思う。

環境が変わってしまう事によって生じるかもしれないエレンとの距離。

その距離が開いてしまうことに、怯えを感じているのかもしれない。

いかないで?

離れないで?

どれも、いまいち自分の心にマッチする言葉ではない。

私は、エレンに何を伝えたいのだろう?

エレンに何を求めたいのだろう?

私が自分の答えを出せぬまま、とうとう訓練兵団入団まであと一日と迫ってしまった。



今日一杯で私たちは開拓地の避難民という肩書を捨てることになる。

と言っても戻ってくる可能性も無いわけではない。適正がなかったりすると、強制送還されるらしい。

私としては、その方が少しだけ気が楽だ。

エレンの夢は尊重してあげたいが、リスクが高すぎる。

カルラおばさんにも「エレンを頼む」と言われた以上、無茶はさせたくなかった。

そこでつまずけば、エレンも諦めざるをえないに違いない。

その時は、私も開拓地に戻ることにしよう。例え、周りからどれだけ非難されようとも。

そんなことを考えていた晩、私はエレンに「例の件」で呼び出された。



私はエレンとの待ち合わせ場所の道具小屋の中へと入る。

ここでヤるのは初めてだが、周りに壁がある場所というのは周囲を気遣わなくて良い分楽だ。

もっとも、万一の闖入者にはヒヤリとさせられるが。

周囲を見回すと、道具小屋は整頓されていて、右奥の壁際にスコップ類やツルハシ類が立てかけられ、左手には藁束が積んである。

上を見れば、とうてい人が覗き込むためとは思えない高い位置に格子の付いた小さい窓が一つ。

そこからはとっぷりと暮れた夜の空を見上げることが出来た。

私がボーッと夜空を格子越しに見ていると、ガララ、と扉が開く音がする。

視線を落とせばそこには小屋に入ってきたエレンがいた。



エレン「ミカサ、俺たちも明日からは訓練兵だ」

ミカサ「うん」

エレン「もう、こういうことも今みたいにできなくなるかもしれない」

ミカサ「わかってる。今日を最後にするつもり、なんでしょう?」

エレン「……ああ」

ミカサ「それがエレンの下した決断なら、私は従おう」


わかっていたことだ。

エレンとはそういう人だ。

元々、エレンが当初この行為に積極的ではなかった理由からも、想像はついていた。

エレンの目的、夢は兵士になって調査兵団に入り、壁の外へ行くことだ。

そこに、障害となるモノがあってはならない。

私はその障害にはなりたくない。

ただ傍にいられればそれでいい。




ああ──────今わかった。



私がエレンに求めているモノ。

望んでいるモノ。

その正体。

私は、エレンの傍にいる「理由」が欲しかったんだ。

エレンに認められるだけの確かな「理由」が。

訓練兵団へ行けば、アルミンの言うとおり忙しくなるだろう。

毎日会うことだってできなくなるかもしれない。

恐かった。

寂しかった。

それが私はイヤだった。




私は、そこに例え「愛情」が無かったとしても、エレンに必要とされていたかった。

欲望をぶつけるだけの行為でも構わなかった。

エレンが私を必要とする理由を手放したくなかった。

でもエレンの邪魔にもなりたくなかった。

傍にいたいのに、いようとすればエレンを苦しめるかも知れないというジレンマ。



この時の私は、身も心も「まだ」どうしようもなく幼かった。



私は羽織っていた紅いカーディガンを脱ぐと、ブラウスのボタンを外し始める。

トイレでの一件以来、私はエレンにたった一つだけ、愛撫を求めていた。

それは胸を触り、舐めてもらうこと。

エレンはこれを快諾してくれた。

いつも舐めるのは私の役割だったからか、エレン側も「舐める」という行為を行うことでお互いの負担の均衡バランスが保てると思っているようだった。

私にとってはエレンがどういう解釈をしたのかはさほど問題ではなかった。

エレンが私の胸を触ってくれるという事実の方が何倍も大きい。


プツッ、プツッとボタンを外していくと、肌が外気へと晒される。

私は同年代から見ても胸が大きい方ではない。それは自覚していた。

それが少しだけ悔しい。もう少し大きければエレンも喜ぶかも知れないのに。

私が胸を露わにすると、エレンがスッと手を伸ばしてくる。

丘、と呼ぶのもおこがましいほどの膨らみが、そっと掌で押される。

自分の物ではない肌がそこに触れるのは、いつ体感してもドキドキする。


エレンにはあえて何をどうすれば良いのか教えていない。

だから毎度エレンは文字通り手探りで私の胸を攻める。

掌で乳首を押し潰し、そのまますり潰すようにグリグリと動かす。

「あ──っ」

私は小さい吐息を漏らした。

時折生まれる私の強い息遣いを敏感に察知して、エレンは何度も似たような手の動きを繰り返す。

しかし、やはり掌を押し当てられているだけでは効果は薄い。

エレンは優しく私の胸を掴んだ。


くにゅっ。



そのままエレンは牛の乳を搾る時のような手つきで私の胸を圧迫する。

だが、私の胸はさほど大きくない。

絞ろうとしてもあまり上手くいかず、かといって力を入れすぎると痛みを伴う。

エレンは何度かクニクニと優しく絞るように揉み、すぐに手を離した。

代わりに。

エレンの口が残ったもう片方の胸、その頂きである乳首をぱくりと咥えこんだ。

舌先が、乳首をれろりと撫でる。

くすぐったいような────快感。




舌先で下から上へれろんと舐められ、返す刀……舌裏がそのまま降りてきて上から下へとれろん。

ぐるぐると乳首の周りを舌でなめ回し、エレンの唇に咥えられる。

ふぅ、としたエレンの吐息がさきっぽを撫で、ピクンと私の身体は反応した。

それを合図に、エレンは少しずつ私の乳首を「ちゅぅぅぅ」と吸い上げていく。

引っぱられる。エレンの口の中に引っぱられていく。

きゅぽんっ、と小さい音が鳴って、私の乳首は解放された。

これが、最近エレンが生み出した私への愛撫方法だ。



ここからはいつも私のターン……なのだが、エレンは少しだけ考えるような顔をすると、珍しく再び乳首を咥えてきた。

「エレン……? っ!」

エレンの歯が、乳首に当たる。いや、これは噛んでいる。優しく優しく……エレンの前歯が私の乳首の先を噛んでいた。

「痛いか?」

エレンの探るような声と共に乳首の先が甘噛みされる。

私が首を振ると、少しだけ噛む力が強くなった。



エレン「どうだ?」

ミカサ「んっ……だいじょ……ぶ」

エレン「これは?」

ミカサ「っ、まだ、いける……」

エレン「ふぅん、じゃ、これくらいか?」

ミカサ「ひあっ!?」

エレン「お」



私は、これまで出したことのないような声を出してしまった。

自分でも全く知らない、自分とは思えないような声。

痛みの本当に僅か手前ほどに力加減された噛みつきは、私の身体に一瞬だけ電流のようなものを奔らせた。

初めてエレンに胸を噛みつかれた日を思い出す。

あれは痛かったが、これは痛い一歩手前なので、余計にムズムズと身体の芯を火照らせる。

「もういいか?」

エレンの言葉に、私はコクンと頷いた。

今度こそ、私のターンだ。

私はこの日、「こういう関係」になって初めて着ている物を全て脱いだ。




スカートを落とし、靴を脱いで、靴下も脱ぎ去る。

最後に残ったショーツも、ためらいなく私は脱ぎ捨てた。

夜の道具小屋で裸になる女。

知れ渡れば私は痴女という扱いを受けるだろう。

しかし、最後かも知れないと言う思いが、私の背中を押していた。

アルミンの言葉が、フラッシュバックする。


────言いたい事は今のうちに言っておいた方がいいよ。


「エレンも、脱いで」

私の脱ぎっぷりに少しあっけにとられたのか、硬直していたエレンを急かすように私はエレンの脱衣を促した。

エレンは我に返ったようにカチャカチャとベルトを外し、ズボンを脱いでパンツに手をかける。

……結局エレンは上着を脱がなかった。私はそのつもりで「脱いで」と言ったのだけど……仕方ない。

まずはエレンに横になってもらう。

エレンの射精回数を二回と決めてから、なんとなくだが一回目は私主導の行為、二回目はエレン主導の行為という順番が出来上がっていた。

エレンは横になって少しだけ膝を曲げた。

背中を少し浮かせて両手を後ろ手に付く。

既に行為は何度も行っているが、未だにペニスを堂々とさらけ出すのは恥ずかしいらしく、毎度こうやって膝などを気持ち程度の壁代わりにする。

だが、その体勢こそが私にとってむしろ望むところである。



私はエレンの正面からゆっくりと腰を下ろしていって天井にそそり立っているペニスを「ぐにゅ」と押した。

エレンのペニスが私の手に押されてエレンのお腹へグググ、と曲げられていく。

そのまま、私はエレンのペニスの付け根辺りに膣口が当たるよう腰を落とした。

エレンが「えっ」と首を傾げる。私は心の中で少しだけほくそ笑んだ。

膣口をエレンの竿に擦るようにして前へと動かす。

亀頭近くまで来たら、また後ろへと擦りながら戻る。

エレンにとってはここで挿入しないのは相当予想外だったようで、驚いた顔のあと、少しだけ苦々しい顔をした。

もっとも、私が動けばすぐにその表情には亀裂が入る。



ぐりゅっ、じゅぷっ。

少しずつ愛液が溢れはじめる。エレンの逞しいペニスにてらてらとした粘液が直接塗りたくられていく。

それによって滑りを増した私の膣口は前後する速度が上がっていく。

ぐちゅっ、ごりゅっ、ぐっちゅ。

腰をわざと大きく引いてから、お腹を突きだすように低い姿勢で前へと移動することによって、私の小陰唇から陰核がエレンの大きなペニスで擦られる。

エレンのペニスがびくびくと反応しているのがわかる。

「くぅっ、ふ……はっ……!」

エレンの苦しそうな声が聞こえる。でもまだだ。

まだ挿入してあげない。



そう思っていたのに。



「あっ!?」

エレンが動いた。

絶対の取り決め、というわけではなかった。

約束をしているわけでもない。しかし私は「そういうもの」だと決めこんで一回目の射精があるまではエレンが積極的に動くことは無いと思っていた。

少なくともこれまではそうだったのだから。

しかし。

エレンは動いた。僅かに腰を動かし、私が腰を引かせた時に押しだようにして。

結果。

ぐ……ちゅっ!

私は自らエレンのペニスを亀頭から膣で飲み込んだ。




ぐりゅっと膣の中の肉が逆に引っ張られる。

まるで膣の中の肉が逆に縫い付けられるんじゃないかと言う程その力は強い。

エレンのペニス……おちんちんがそれほどまでに膨らんで膣を圧迫していた。

「くぅっ……ふぅっ」

少し呼吸が辛い。だが、挿入してしまったものは仕方がない。

私は少しだけ不満そうにエレンを見つめてから腰の動きを再開しだした。



私の前後ではない上下運動に合わせてエレンは腰を僅かに振り始める。

私はエレンの首に手を回して体ごとエレンに密着し、腰を浮かせる。

ぐぃぃとエレンの亀頭を引っ張り、しかし膣口から亀頭が外気にさらされる前に戻る。

代わりに、ぐちゅっ! と水音を立ててエレンのおちんちんは私の膣の奥深い所を突き刺していく。

この体勢はエレンのおちんちんが奥深くにまで届くので結構イイ。

エレンの息が荒くなってきたので、私は首に回した腕に力を込めて引き寄せる。

エレンの顔はぐいっと私の鎖骨の辺りに密着し、私の胸へとその荒々しい吐息を吹きかける。

「はぁっ、はぁっ、ふぅっ……!」

エレンの生暖かい息がかけられるたびに、私の膣内は一層キュンッ! とエレンのおちんちんを締め上げた。



エレンの亀頭の形がはっきりと膣内で確認できる。

雁首から上の膨らみが一番深い子宮孔をコツコツと突いてくる。

締め上げられれば締め上げられるほど出口を彷徨い求めエレンのおちんちんは深く深く入り込む。

「ぐぅ─────あッ!」

エレンはそこで私の肩を掴みぐいっと無理矢理引き離した。

そのまま体重に任せて私を押し倒し、立場が逆転……したところでペニスが勢いよく引き抜かれる。

その際、エレンの亀頭は毎度のことながら私の陰核……クリトリスを亀頭で強く引っかいていく。

どぴゅっ!

熱い液体が、お腹の上に吹き零れる。

白いそれは、もうおなじみとなったエレンの精液。

私に、くらくらとした気持ちを煽る、魔法の白濁液。





エレン「ぜっ、えぇ……はぁ……っ!」

ミカサ「……大丈夫?」

エレン「ああ……っぶねぇ……」

ミカサ「……」

エレン「悪い、急に押し倒して。痛くなかったか?」

ミカサ「大丈夫。それより」スッ

ミカサ「早く、来て。二回目」

エレン「……っ、ああ」



エレンは息を少しだけ整えると、私の膣口に亀頭を押し当てる。

今度こそ、本当に攻守交代。

ここからはエレンがひたすら私へと欲望をぶつける時間になる。

私の攻めを最初に持ってきているのは実はこのためだ。

一度射精をすると、二度目の射精は一度目より長く持つことが多い。

それはつまり、長くエレンからの行為を期待できるということだ。

私に欲望をぶつけ、ひたすら求める行為。それは長ければ長いほどいい。


エレンの亀頭の先がぐにゅ、と膣口に入り込ん……だところで止められる。

「えっ」

いつもは有無を言わさず奥へ奥へと突き入れられ、進撃していくそれが、今日は膣口という最初の壁を破ったところで動かない。

エレンが少しだけ意地悪そうに笑った。

仕返し、というところだろうか。

だが甘い。

今の私はエレンに押し倒されたような体勢だ。

エレンはそんな私に覆いかぶさるような形。

私は素早く脚を伸ばすと、エレンの背中へ回した。

エレンが気付いたようだがもう遅い。

ぐいっ! と力いっぱい引き寄せる。




「ミカ……サ……ッ!」

エレンの静止もむなしく、エレンの亀頭は私の奥へと無理矢理侵入させられる。

しかし少々力が強すぎたようで、私自自身にも想定外の衝撃が届いた。

強く亀頭に膣の奥深くを突き刺され、体がびくんと跳ね、反り返る。

だがそれがエレンのペニスはこれ以上ないほどに良い刺激を与えることになったのか、ビキビキとその竿の太さを増していった。

エレンが腰の抽挿を開始する。腰を突き入れられる度に私の膣内はごりごりと亀頭に押し出され、子宮をノックされる。

エレンのペニスは私の中に治まってるのを良しとしないのか、どくんどくんといつも以上に大きな脈を打っていた。

ある意味で本当にエレンらしい。


エレンは私の腰をがっちりとホールドして激しく腰を振っている。

ぱちん、ぱちんと私の体にぶつかる卑猥な音を立てながらペニスを深く突き入れる。

少しだけ首を持ち上げて結合部を見てみれば、ぐちゅっ、ずちゅっ、と水音を立ててエレンの少しばかり黒くなったおちんちんを悦んで飲み込んでいた。

それを見ているだけで、エレンの亀頭が入り込んだ時にキュッと膣奥が閉まる。

エレンのおちんちんを膣の中から出すまいとしてキュゥゥゥっと締め付ける。

それでもエレンのおちんちんは引き抜かれる。

より強い力で。

だから膣内は次のペニスの侵入時にもっと強いちからで亀頭を締め付ける。

それでも亀頭は膣の中の肉をひっかくようにして抜け出て行く。


その感触が──────たまらない。




ごりっ、ごりゅっ、ごつんっ。

エレンのおちんちんは声なき声で「もっと、もっと!」と膣内にて叫んでいる。

いや。「もっと」と叫んでいるのはほかならぬ私自身かもしれない。

エレンのペニスが膣口に入り、入口を擦って、膣の中の壁肉を余すことなく蹂躙し、奥へと続く最後の小さい扉にキスしていく。

「はぁっ、ふぅっ、ぜぇっ……ふっ!」

エレンの息の荒さと共に、その尖った顎から透明な汗が一滴ばかり滴り落ちる。



小さくぴちょんと跳ねた汗飛沫は霧となって消える。

エレンが私に必死な証拠だった。それだけ深く求め、欲望のはけ口していると。

私はそれを確認する度にエレンのペニスを締め上げる。

そこに天井なんてきっと無い。

少し股を内股気味にすると、さらにエレンには締りが良いようだった。

ぶるるるっ! とエレンのペニスから振動を感じる。

射精の時は近い。

もうすぐで、このぐりぐりと膣内を虐めるように出し入れしているエレンのおちんは抜かれ、ともすれば今後入れられることはないかもしれない。




私はいつの間にか顔を右手の甲で覆い隠していた。

必死にエレンのペニスの形を覚えようと思う。

エレンが与えてくれる気持ちの良さを忘れないようにしようと思う。

エレンが私を求めてくれた事実を体に刻みつけようと思う。



一滴、涙が零れた。



これで、終わりなんだ。



エレンがラストスパートとばかりに腰の動きを、おちんちんで膣の奥を突く行為のスピードを上げる。

彼もこれが最後だと思っているのだろうか。

今まで以上にその勢いは強く、亀頭が子宮孔にぶつかる衝撃はこれまででも一番の物だった。

ぐりゅっ、ごりゅっ、ぐちゅっ、べちゃっ。

水音が少しだけ遠い。そのかわりに私の肉に叩きつけられるような破裂音が近くに聞こえる。

その時が来ようとしていた。

最後のその時が。

そう思うたびに私の膣はエレンの亀頭をきつくきつく引き留めようと締め付ける。

終わらないで。いかないで。

だがその生理現象は今この時の時間を縮めていくだけだ。

エレンのおちんちんが、もう今にも、引き抜かれて暴発しそうだ。

おちんちんが引かれる度にドキン! とその時に怯えが奔る







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────エレンに言いたいこと、ちゃんと伝えなよ?





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アルミン言葉がまたフラッシュバックした。

結局、私は自分の気持ちがわかっても何が言いたいのかはわからない。

上手く言葉に出来ない。

私はこのまま時が止まって欲しい。

ただ、エレンを感じていたい。

終わらないでほしい。

もっと、エレンが欲しい。

エレンを感じたい。感じていたい。

エレンを、感じさせて欲しい。

エレンに、






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「キスして、欲しい……」





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「えっ」

エレンの腰の動きが、ピタリと止まる。

私はハッとした。

自分の顔に当てている手にギュッと力を入れる。

今私は何を口走った!?

終わらないで欲しいと望んで、エレンを感じたいと願って。

その上なんて言葉を口にした?



「ミカサ……?」

エレンの心配げな声がいやに耳に届く。

私は嗚咽を漏らしていた。

「っく、……ぅっ」

何故だろか。自分でもわからない。

だけど、何故か涙が止まらなかった。

「痛いのか?」

エレンの不安げな声に私はブンブンと力強く首を振る。

でも、顔は見られたくなかったから、手はそのままだ。




私はエレンを不安にさせたいわけじゃなかった。

エレンの夢の妨げになりたいわけでもなかった。

だけど。

どうしようもなくエレンの傍にいたかった。

私なんかが「エレンを欲しい」とは言えなかった。

だからエレンが私を求める理由が欲しかった。

私から求めることは、エレンにしてはいけないことだと思っていたから。


なのに。

今私はなんて言った?




エレンを求める言葉を、現実に出してしまった。

エレンを引き留めるような言葉を。

エレンの邪魔になるような言葉を。

私はエレンの妨げになりたくない!

でもエレンといたい!

もう、頭と心と体がぐちゃぐちゃで、何が何だかわからなかった。

ただ、ひたすら止めどなく理由もわからない涙が溢れてきた。

せめて泣き顔だけは晒さぬよう手は顔に乗せたまま。


その手を、ぐいっと引っ張られる。



「えっ」

疑問は一瞬。

次の瞬間には真っ白な感覚に襲われた。

エレンに引っ張られるように、あるいは覆いかぶさられるようにして、私は……無理矢理エレンに唇を奪われていた。

エレンに唇を重ねられ、強く吸われる。

舌を使うわけでもない、唐突で乱暴なキス。

でも……私の心を溶かしたキス。



まだエレンのペニスが膣内に入っているのがわかる。

だけど、それが些細なことだと思えるほどにエレンの顔は近く、唇は重なりあったままだ。

私たちはこれまでキスをしたことがなかった。

ここまでの行為をしていて何を、と思うかもしれないが、エレンにとってはこの行為も「自慰」の延長にあるものでしかない。

そう思っていた。だから余計にそこに私の願望を入り込ませる余地は無いと思っていたし入り込ませたくなかった。

でも。

エレンはそれを無理矢理許してくれた。

スッと唇を離される。

近距離で、その強い眼差しと視線が交差した。



エレン「お前はいつも溜め込み過ぎなんだよ」

ミカサ「……うん」

エレン「……早く言えよこういうことは」

ミカサ「言ったら、してくれたの?」

エレン「……さあな」

ミカサ「……エレンはずるい」

エレン「うるせ。続けんぞ」



エレンの照れたような顔を見ながら、私は笑ったと思う。

それからほどなくして、エレンは私の股からペニスを引き抜いて精液をぶちまけた。

どぴゅぴゅっ! っと私にもかかったそれは、私の谷間……と呼ぶには些かなだらか過ぎる胸の間にべっとりと降りかかる。

相変わらず私はそれを指で掬いくんくんと匂いを嗅いだ。

この匂いともサヨナラかと思うと、やはりさびしい。

私はむくりと起き上がると、「最後だから」とエレンのおちんちんを咥えてれろれろ舐めだした。

「お掃除フェラ」と言う言葉はこの時はまだ知らなかったけど、そうしたいと思った。


エレンの亀頭の先を初めての時ようにれろんと舐める。

周りに残っている精液を舌で丁寧に舐め取り、舌先で鈴口を突き、くいっと丸めてほじり、残りの精液をビュクッ!と出させる。

それをごくん、と飲み干して、この味ともお別れだということをしっかりと胸に刻み込む。

あまりれろれろとやり過ぎると約束の二回を超えてしまいそうになるので自重した。

それはエレンの望むところではないだろう。私は一向に構わないのだけど。

私がエレンのペニスから口を離すと、エレンは珍しく自分から私の頭を撫でてくれた。

エレン越しに小屋の屋根近くにある格子付きの窓が見える。

外は曇ってるようで、月は見えない。

今夜も、月は見えない。今日の月齢はなんだっただろうか。

思い出せない。

ただ、もうずっと「満月」を見ていない気がする。




こうして、私とエレンの訓練兵団入団前最後の蜜月は幕を閉じた。

行為の意味は理解していても、それに付随する責任は一切お互い追求しない生産性の無い行為。

膣の奥がヒクヒクと疼く。まだそこに何かが来るのを待っているかのように。

私は少しだけ精液の匂いがしみついた服をくんくんと嗅ぐ。

そうすれば、ほんの少しだけ疼きが治まった。

エレンは結局、一度も膣内射精しなかった。してくれなかった。




────────『訓練兵団入団前』は。



昨日はすまぬ。書き溜めてたら寝落ちしてたorz

兵団入団前はもう少しあっさりいこうかと思ってたけど、存外濃くなった。
兵団入団後は……まあ、需要次第かな。
一応書きたいと思う予定ポイントまでは書いたので。

とりあえずこれでわたミカサとエレンの幼い蜜月終了!
呼んでくれた人ありがとう!

>>1です。
こっそり? やってきました。
もし、なんだけどこれの続編書くとしたらこのスレと別スレどっちがいい?
あと続き書くならそろそろ酉は付けた方がいいかな?


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ミカサ「私のエレンが責任感の無い膣内射精をするわけがない」





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────はぁっ、はぁっ、はぁっ……


激しい吐息が、耳を撫でる。


────ふぅっ、はぁっ、あぁぁあッ……


勢いを増す腰の動きが、激しく肉がぶつかり合う「びたんびたん」という音を生み出す。


────あぁっ、くふぅ、ふぅっ……はっ、はっ……


時折何か思い出したように冷静になったような顔が私に向けられる。

少しずつ整えられる吐息。ギラギラとした欲望をぶつけるだけのそれから、私を案ずるようなそれに変わっていく。

このまま行けば、すぐに果てる。だから────




────私は決して抜けないように、両脚でキツく密着した身体を挟み込んだ。


ウォール・ローゼ南方面駐屯地。

そこが私達が訓練兵として志願し、日々を過ごすこととなった場所だ。

過酷な訓練を越えてまともな兵士になれる者は毎年このうちの何割かだと言う。

何割かは脱落し、また何割かは脱走し……何割かは殉職する。

私達は第104期生として迎え入れられたが、104期生の人員は多い。

知り合いになったもののうち、何人かは卒業までこぎ着けられずにいなくなるのだろうと思うと、それはそれで少し寂しい。

私やエレン、アルミンはと言うと、初めての立体機動適正テストの時にこそトラブルはあったが、以降訓練は順調にこなしている。

アルミンは若干体力が、エレンは座学が心配、という不安要素はあるがこれなら十分にやっていけると私の目から見ても思う。

それはつまり、当初可能性の一つとして浮かべていた、二人ないし三人で開拓地に戻って生産者になるという可能性が無くなりそうということ。

戻れれば、エレンとの蜜月の再開もありえたと思うのだけど。




入団後、エレンは宣言通りストイックに訓練に励んでいた。

私やアルミンとも普段通りに接している。

私と「あんなこと」を繰り返していたなど、微塵も感じさせない。

私からも口に出すことはない。

普段通りに会話をし、普段通りに訓練をこなし、一日を終える。

まるで「あんなこと」など無かったように。

何も知らなかった頃の日常が帰ってきたかのようだった。


エレンがかつてのように私を性処理の捌け口として使うことはない。

そんな素振りもない。

そもそも、今のエレンに性欲なんてものがあるのだろうか。

エレンにはもう、性欲なんてものは無いのではないか。

男性器をバッキバキに勃起させて精液を鈴口からどぴゅどぴゅとぶちまけたくなるエレンは、いない。

女の躯に興味など無いし、マスターベーションなんてしない。

そう思っていた。



あの晩までは。



訓練兵に志願しておよそ半年。

長いようで短い月日が流れた。

訓練兵と言うのは日々の訓練の他にいろいろな雑務を受け持つ。

用具や施設の掃除はもちろん、おつかいやら整備やらやることは多い。

たいては数人のグループに班分けされて交代で雑務を行う。

だがその班分けが絶対ということもなく、教官に指名されれば全く関わりの無い人や別の班の人とペアになって雑務をこなすことも珍しくない。

訓練兵とは訓練中や有事の際以外は丁の良い雑用係と言っても過言ではなかった。

もっとも、市民の為に心臓を捧げるのがモットーなのだから、それは仕方がないとも言える。

一般人に比べれば、訓練兵での生活はかなり恵まれている部類なのだから。

私が心臓を捧げるのはエレンだけれども。

「おい、サボんなよ」

エレンに窘められる。今私はエレンと二人で用具小屋の整理をしていた。


エレン「手が止まってたぞ」

ミカサ「こっちは一通り終わった」

エレン「じゃあ悪いけどこっち手伝ってくれ。みんな適当に置くからごちゃごちゃだ」

ミカサ「わかった」

エレン「ったく、あとで整理するヤツの身にもなれっての。あーあ、これトンボの柄折れかかってるじゃねえか」

ミカサ「痛んでる備品は入り口付近に置いておいて後で教官に報告しよう」

エレン「ああ。結構遅くなってきちゃったな」

ミカサ「今日は訓練が長引いたから仕方ない。教官も寮に戻るのは遅くなってもいいと言っていた」

エレン「それだけ大変だってわかってたんだろうな」


エレンは少し不満げな声を上げつつ手を動かす。

巨人を相手にする為の技術の向上以外のことにはあまり身が入らないのはエレンの悪い癖だと思う。

以前似たようなことで窘めたことがあったが、どうやら改善には時間がかかりそうだ。

小屋の中はそれなりに広いが、そのせいか使われた備品はわりと雑多に投げ置かれている。

窓は無いが、空気を淀ませない為か天井付近に二つほど格子付の小さい通気口がある。

……なんとなく、まるで「あの日」の「あの場所」みたいだ、と思う。


エレンと二人で重い跳び箱を持ち上げる。立体機動をする上では高い身体能力が要求される。

全身の筋肉を酷使するが、とりわけ脚力は重要な位置を占める。

最初に跳んで距離を稼ぐこともさることながら、ハイスピードで目的の場所へ到着した際の着地。

これはアンカーが刺さり、尚かつ自身の自重を支え、アンカーの巻戻りにも耐えられるほど硬い場所が想定される。

このほか、空中でアンカーを巻き取った場合にも高い位置からの落下による強大な衝撃が下半身を襲うことが予想される。

下半身がしっかりしていないと立体機動の初動と着地時はおぼつかない。その為の訓練の一つが跳び箱だ。

踏み台や手を使わずに跳ぶ跳躍力の強化、瞬間的な空中体勢制御、バランス感覚、それらを修得する為に使われる。



「ふぅ……」

ぐいっとエレンが汗を拭った。

訓練で今日も激しい運動量をこなしている。

疲労も随分溜まってきているだろう。

私は少し休憩しよう、と提案した。

「あ? なんでだよ? 早く終わらせないと戻れねえだろ」

エレンはそのつもりが無いようだったが無理矢理手を休ませる。

今日の訓練はハードだった。このまま動きっぱなしでは身体が保たない。

エレンの流れるような汗と、いつもより深い息遣いがそれを証明している。


エレンはしぶしぶと跳び箱の上に腰を降ろした。

彼自身も疲労には気付いていたはずだ。だから「はぁ……」と大きく息を吐いて身体を脱力させると、それは一気に襲いかかってくる。

私はエレンの横にぴったりとくっつくように座って身体を支えた。

「あんまりくっつくなよ、暑苦しい」などと言いながら、エレンも離れない。

疲れているのだ。何かに寄りかかるように楽になりたいとエレンの身体が訴えている。

それならば私はいくらでもエレンの壁となろう。

「……わりぃ」

「気にしないで」

エレンにも自分の事がよくわかっているのだろう。

珍しく素直に私に礼を述べた。いや、二人きりの時は存外エレンは素直だったりする。



エレンは他の誰かがいると妙に私の言葉に反論したがる。

正確には私がエレンの世話を焼くような台詞に強く反発する。

恐らく、それは照れから来る言葉だろう。

よく「お前は俺の母さんじゃない」とも言われる。

周りから「一人じゃ何も出来ないやつ」と思われたくないのだろう。

エレンは私に世話を焼かれる姿を誰かに見られたり聞かれたりするのが恥ずかしいのだ。

言いたい奴には言わせておけばいいのに、と思う。

「……すぅ」

あ、エレンが眠っちゃった。


私の肩に頭を預けて眠るエレン。

少し、汗の臭いがする。やはり今日はかなり疲れていたようだ。

気持ちはわかるけど、無理することは結果的に一番良くない。

もう少し、エレンが無茶をしないよう窘めるべきか。

でもそれをみんなの前で言えばまたエレンは「お前は母さんかよ」と怒るだろう。

かといって二人きりになれる時間は兵団入団後はさほど多くない。

ここはやっぱり怒られてでも言っておくべきだろう。

「……ん、すぅ」

眠っているエレンは、会った時のままだ。思わず私の頬も弛む。



──その時だった。


「あっ、んん……っ!」

「はぁ、はぁ……くっ」

「ちょ、そんなにがっつかないで……あっ!」

「いいだろ? 別に」

「やぁっ……もぅ……」

「訓練生活なんかしてたらすぐ溜まっちゃうんだよ」

「……だからって、こんなところ、誰か来たら」

「大丈夫だって。こんな時間にこんなところに居るヤツなんていないよ。もしいたら、それは俺等と同じ穴の狢ってわけで何も言えないさ、だから、な?」クチュ

「あぁっ!? はぁ、はぁ……ぅう」



壁の外から聞こえる、男女の声。

聞き覚えはあるような気がするが、顔までは思い出せない。

恐らくそう親しい仲ではない人達のはずだ。

艶めかしい衣擦れの音と、遠い水音を響かせながら、荒い吐息だけが静かな夜に木霊する。

何をしているかなど、考えるまでもない。

名前も顔も思い出せぬ同僚らしき訓練兵は、今私達がいる小屋の外で、情事に耽っている。

私とエレンが、かつての夜にやっていたようなことを。



一体今、どれだけのことをやっているのだろうか。

触る? 舐める? 挿入している?

ここからでは流石にどんなことをしているかわからない。

だが、その行為がエスカレートしてきているのは激しくなっていく音と声で理解出来た。

それは決して良いこととは言えないけど、結果論で言えば、この時に限り私にとってこの上なく良いこととなった。

エレンが、物音で目を覚ましたのだ。



エレン「……ふぁ、あ?」

──あぅ、んんっ! やぁっ

エレン「は……は? えっ?」

ミカサ「シッ、エレン。貴方も、わかるはず」

エレン「へ? あ、は……? あ、あぁ……! ってちょっ」

ミカサ「!」グッ

エレン「~~~~~っ!」



エレンは一瞬寝ぼけていたが、状況を理解した途端、大声を上げそうになった。

私は思わず加減も忘れてエレンの口をグッと塞ぐ。

身体を密着させて極力物音を消した。

一瞬、外の気配が動くのを止めた気がする。

──バレた?

エレンも抵抗を止め、ジッと私の顔を見つめて外の気配を探る。


「ねえ、今何か聞こえなかった?」

「え? そうか?」

「気のせいかな」

「俺にはこの、っ!」

「あぁんっ! ちょ、まっ、まってよぉ……!」

「お前から聞こえるぐちゅぐちゅとした音しか聞こえないけど、うっ!」

「やっ、あ、ちょ、まっ、ひゃあああああっ!」



幸いな事に、外で盛り上がっている二人は私達には気付かなかったようだ。

それにしても。

今のはまさか、中……膣内に射精したのだろうか。

訓練兵の身でありながら?

いや、そこは私が考えるべき事ではない。

二人が納得の上なら問題ないだろう。

例えどんな形であれ、結果であれ、納得の上なら。

フッと力を抜いてエレンに密着して押さえつけていた手を離す。

エレンのことだから、「ここには訓練しに来てるのに何をやってるんだ」くらい言うかと思ったのだが……そこで気付いた。



私の太股に、「何かが」当たっている。


「エレン?」

「あ、いやこれは……」

エレンの慌てる姿は久しぶりに見る。

何かと言い訳を考えているのがよくわかる。

すぐに説明出来ない時点で「たった今考えたでっちあげ」になるこまでいつも頭が回らない。

そんなエレンがとても可愛く思えた。

もっとも、エレンのズボンの中のそれは「可愛い」とは正反対のモノへと変貌しているわけだけど。

でもこれは、私にとって見れば意外なことだった。



今のエレンに性欲なんてものはない。

男性器をバッキバキに勃起させることなんてない。

女の躯に興味など無い。マスターベーションなんてしない。

いつしか、私はエレンをそう言う目で見ていた。

そのエレンが今、ズボンに大きなテントを張っている。

間違いなく勃起している。性的興奮を催している。

本当にそれが意外で、信じられなくて。

エレンが欲情したという事実に、



──────私の中の、ずっと奥に隠したはずの何かが「パキッ」と音を立ててひび割れた。



「エレン? どうしてこんなに大きくしてるの?」

既に外の気配は小屋から離れ始めていた。

ヤることをヤって戻るのだろう。好都合だった。

逃げる事を許さない為に間合いを一歩詰めてエレンに圧力をかける。

「訓練に集中したいって言ってたのに、なんで?」

「こ、これは不可抗力だろっ……!」

「じゃあ、なんでエレンは今の人たちを注意しなかったの?」

「それ、は……」

「私が静かにしようって目で語りかけたらエレンはその意図を理解した。それはエレンの中でそういう行為を許したってことでしょう?」



「エレンもわかってるんでしょう? 生理現象は止められないって」

エレンは私から目線を逸らす。しかしそれは今この状況では悪手。

私の言い分を認めるに等しい行為。

そう。エレンは認めている。わかっている。

「そういうこと」をすることの我慢など、そうできないことを。

だから先ほど、エレンは外の二人を止めなかった。

本気で「ヤル必要は無い」と思っていたなら、エレンの性格上怒って大声で注意する。

いつもそれで同期の、えっと……ジャンとか言う人と衝突している。

もっともあれはジャンがエレンを煽っている部分も見受けられるけど。


エレンはいつの間にか「理解」していた。

許容している、と言い換えてもいい。「性衝動」に対して。

私がつい先ほどまで思っていた「性欲の無いエレン」はただのペルソナだったのだ。

しかしそれは同時にある矛盾を孕む。先の通りエレンは私から見て「無欲」に見えていた。

「一体いつから」「無欲のペルソナ」を被っていたのか。

この私を──欺き続けてきたのか。

問題は「どこまで許容しているか」だ。

場合によっては、酷い裏切り行為の可能性さえある。

私は追及の手を緩める気は無かった。


ミカサ「エレン、エレンは私に「性行為」は訓練に邪魔だと言った」

エレン「……」

ミカサ「でもエレンは今他人の性行為を咎めなかった」

エレン「それは俺の勝手な考えだからで他の人に押し付けるようなことじゃ……」

ミカサ「そう思えるならいつもジャンとは喧嘩にならない」

エレン「……」

ミカサ「エレンは性行為について、もうかなり深い所まで許容している。違う?」

エレン「……お前が何を言いたいのかわからねえけど、いややっぱ薄々はわかるけど言っただろ? 入団前のあの日が最後だって。お前も納得したはずだ」

ミカサ「それはエレンが邪魔だと判断したから私は従うつもりだっただけ。でもそうじゃないならその限りではない」

エレン「なんだよそれ。意味わかんねえ」

ミカサ「なら単刀直入に訊こう。エレン、最後に自慰をしたのはいつ?」

エレン「ッッッ!」


エレンの動揺が見て取れる。

私は胸の中で「やっぱり」と確信した。

エレンは私に黙り、「隠れて」自慰、マスターベーションを行っていたのだ。

それは、酷い裏切り行為である。

「なんでお前にそんなこと言わないといけないんだよ!」

「エレン、それは入団後にやったと認めたことと同じ。もう言い逃れは出来ない。一体どれくらいやってるの?」

「そんなのいちいち覚えてるわけないだろ!」

つまり、数えきれないほどエレンはこの半年の間に私に隠れてマスターベーションを繰り返していたことになる。

「調査兵団」に入る為に、「訓練に集中したいからもうこういう行為はしない」と自分から言ったのに。

何故そうなってしまったのか。問題はそこではない。

問題なのは何故今まで私に言わず隠していたのかだ。



「エレンのうそつき」

「は……はァ!?」

エレンは何を言い出すんだ、と怒気を孕んだ顔つきになる。

恐らくは私がエレンが自慰していたことに対して不真面目だと糾弾したと思ったのだろう。

だがそうではない。

「俺は訓練は本気でやってる! お前にそんなこと言われる筋合いは……」

「そうじゃない。エレンは私と約束した。私に苦しいの……つまり欲情したことを隠さないって」

「そ、それはまだ何も知らなかった時の話だろ! もう随分昔だし無効だろうが!」

「勝手に無効にされるのは心外。エレンは約束を反故にした。それが厳然たる事実」


「っ! だぁくそ! 何だよ、言えよ! 俺はどうすればいいんだ!?」

エレンは少しだけ怒ったような、ヤケクソ気味に声を荒げた。

私達の幼いころの取り決め。喧嘩や嘘をついた人の、原因になった人は相手の言うことを一つ聞くこと。

私たちはそうやって仲直りをしてきた。

エレンは意外にも理詰めに弱い。それは考える力が無いからではなく、むしろ逆だから。

相手の言っている事に理があると理解できるから、比較的おとなしく自分の非を認められる。それはエレンの美点でもある。

だから私はそこを突いたのだ。

「エレンの性処理を、久しぶりにさせて」

エレンが息を呑む声が聞こえた。


予想していなかったわけではないだろう。

エレンはそこまで鈍くない。それでも「まさか」という思いはあったのだろう。

「俺はあの日を最後だって言ったと思うんだけど」

形だけの抵抗。そんなものは無意味だ。

「最初に約束を破ったのはエレン。それに、エレンの理由はすでにクリアされている。今更、訓練に集中できないという言い訳はきかない」

「ぐ……」

「これ以上の問答は……不毛」

「……わかったよ。でもこれっきりだからな」

私はあえてその言葉には何も返さなかった。


エレンの怒張しきったペニスが、半年ぶりに目の前に露出される。

私は少しだけ迷って、手始めに亀頭へと軽い口づけをすると、唾液を「にゅるり」と垂らして手で扱くことにした。

エレンは少しだけ意外そうな顔で私の行為を上から見つめる。

「すぐに舐めてくるかと思った」

「そうして欲しいならそうする」

「いや、別におれは……」

エレンが少し恥ずかしそうに顔をそむけた。

未だに、私に対して行為を要求するのは照れが入るらしい。

半年というインターバルがさらにそれを強くしているのだろう。



だからこそ、私は「あえて」手で扱いた。


「もっと、強く握っても大丈夫だぞ」

エレンの呟きが耳に届く。

私は小さく「うん」と答えながらも決して手に力は込めない。

エレンの大きくなった亀頭、カリ部分から根元までを優しく優しく扱き続ける。

びくっびくっ、と跳ねるエレンのペニスの大きさは健在だ。

萎えないよう時折少しだけ強めに擦るが、基本は優しく。

そうしていると、「案の定」そのうちエレンに変化が出はじめた。

少し手をペニスに伸ばそうとして、やめる。

「より強い刺激」を与えたくて、上半身が震えているのだ。


「エレン?」

「……なんだよ?」

「気持ちいい?」

「お前わかって聞いてるだろ」

睨みつけるような目でエレンが私を見る。

キュッと強く握って素早く手を動かすと途端に「うっ」と呻くような声をエレンは漏らした。

そこで再び手を止める。エレンは恨めしそうに私を睨んだ。

「お前……」

「どうしてほしい?」

「わかってるんだろうが」

「エレンの口から聞きたい」

エレンは顔を伏せた。やはり、私に頼むのは抵抗があるようだ。



そこで私はチロチロと舌先だけでエレンの亀頭を突く作業に移行してみた。

舐める、まではいかない。舌先で、エレンの亀頭、主に鈴口を攻めるようにつつく。

エレンが突如襲ってきた感覚に腰をグッと引いた。しかし私は逃がさないとばかりに両足を強くホールドする。

エレンは上半身だけがバランスを崩すものの、跳び箱の上に腰をなんとか落ち着けた。

ふぅ、転ばなかったことに安堵し脱力している。

私は亀頭部分のみをその瞬間飲み込んだ。

「はっ!?」

エレンの間の抜けたような声が聞こえる。

私はぐぅぅぅぅぅっと唇だけでカリ部分を圧迫した。

はむ、という行為でカリ部分の溝をより深くするかのように。

だが舐めない。まだ舐めない。


ジッとエレンを見つめる。

エレンは少しだけもどかしそうに私を見ていた。

「なんだよ、嫌がらせか?」

私はフルフルと首を振った。その際、亀頭を咥えたままだったから頬の奥に亀頭が擦れてしまい、エレンには予想外の刺激を与えた。

……なるほど、こういう方法もあるのか。

しかしこのままではいけない。

私は咥えていたペニスから「くぱっ」と口を離した。

代わりに鼻を近づけてスンスンと匂いを嗅いでみる。

まだ精液の匂いはしない。おしっこの匂いは少しするけど。


エレン「匂い、嗅ぐなよ……」

ミカサ「精液の匂い、しない」

エレン「そりゃそうだろ、まだ出してないし」

ミカサ「そう」

エレン「お前やる気ないなら俺帰るけど。眠いし」

ミカサ「! 待って、わかった、ちゃんとやる」


少しからかいが過ぎたかもしれない。

本当はエレンに求められたかったのだけど仕方がない。

私は今度は大口を開けてエレンのパンパンに張れて反り返っているペニスを口に含んだ。

エレンが好きだった亀頭を円を描くようにして舐める。

だが、少しだけ顎が辛かった。

「へれん? ひゅこしおおきくなっら?」

「咥えながらしゃべんなよ……何言ってるかわからねえ」

「んっ……エレン、少しおちんちん大きくなった?」

「え? そうなのか? 自分じゃよくわからん」

「前みたいにちゃんと咥えきれない。咥えると舌での奉仕に支障が出る」

「へぇ、俺、でかくなってたのか……」

どことなく、エレンは嬉しそうだった。



よくわからないが、エレンの機嫌が良いのはいいことだ。

私は再びエレンのペニスに舌を這わせ始めた。

やってやれないことはないが、私も久しぶりとあってここまで大きいエレンのおちんちんは想定していなかった。

今はれろれろと舐めることに専念した方がきっと気持ちいいだろう。

根元から亀頭へ向かって、れろぉ~りと舌を這わせる。

びくっ、びくっと亀頭が天へ向かって反応するのを見て、感度は良いと理解する。

亀頭だけを再び口に含み、思い切り吸い込む。

じゅぷっ、じゅぷぷぷぷっ! と音を立てると、エレンの先っぽから、少しずつ汁が漏れ出してきた。

この味を、また味わえるとは。


ずぷぷっ! じゅるるるるっ!

私は「ぶぱっ」と時折口から離しては亀頭を丹念に舐めまわす。

亀頭の上部分をれろれろと舐めると、カリに沿ってぐるぐると舌先を這わせ、裏筋を舐め上げてから亀頭を含む。

びくん、びくんと亀頭が脈打っているのが伝わってくる。

そこで私はこれまでしたことのないことを試してみた。

軽くだが、亀頭の中半分、鈴口からカリ部分までの丁度中間あたりを、優しく噛んでみたのだ。

クニュ、と歯が亀頭の膨らんだ肉を押し出す感触が伝わる。

「うおっ!?」

エレンの腰が飛びあがった。

力を入れてはエレンが痛い目にあってしまう。私はすぐに歯を立てるのを止め、しかし口からはおちんちんを離さない。


また内側の頬肉に亀頭がぴったりと張り付いた。

ふがふがと口を動かすと、私の頬の内側はざらざらとした亀頭の感触を感じる。

まるでキャンディーを頬に溜めて舐めているかのよう。

私はキャンディーにしては大きいそれを無理やり舐め、頬に寄せ、しゃぶりつくした。

ずちゅ、ぢゅるるるるるっ!

びくん! と口の中で大きくペニスが跳ねる。

ぶるるっ、というような振動を唇で感じた。

私はここで亀頭を再び優しく噛んで固定し、舌先で鈴口をぺろぺろと舐めた……瞬間。

びゅくっ! と強い暴発が口の中に飛び込んだ。

一回、二回、三回……四回目はあるかないかわからない程度。

ペニスがまるで獲物のかかった釣竿のように跳ね上がり、数回に分けて精液を私の口内へと直接送り込む。



口の中でどろりとしているそれを、何度か舌ぐるぐると溶かし飲み込む。

濃厚な精液の匂いが直接感じられた。少しだけ、青臭いような匂いがする。

私は出したばかりで、小さく呼吸をするかのような鈴口に舌を這わせた。

まだ出入り口は開いている。この時に舌を鈴口にねじ込ませて、軽く中を舌先でほじってやると……ビュクンッ! ビュクンッ!

この通り、残っていた精液が飛び出てくる。

エレンは状態を逸らして、「はぁ……はぁ」と息を荒くしていた。

余韻に浸っているのだろうが、これで終わりではない。

そう、私たちの間では「射精は二回」だったのだから。



私は訓令兵の女性用訓練服、そのうちの一つ腰の布をパサリと落とした。

カチャカチャとベルトを外し、下半身を露出させていく。

長いブーツは脱いで、靴下は少し迷ったが、面倒になって履いたままにした。

何故なら、一刻も早くエレンのペニスを私の膣内へと挿入したかったから。

跳び箱に座ったまま、天井に向かっているエレンのおちんちんに触れる。

途端びくんとエレンは反り返らせていた上体を起こした。

私は好都合とばかりにエレンに立つように仕草で促した。

前にも立ったままヤッたことはある。雑木林でも半ばそうだったし、トイレでもした。

私はもう我慢できずに半ば無理矢理にエレンの亀頭を膣口に押し当てる。

ジッとエレンの顔を見やってみると、視線が重なって、


グ、チュッ。



「あっ」

私が自分から飲み込む前に、エレンは腰を突きだして膣口の中へとペニスを挿入させた。

「はぅぁ……」

いきなりのことに私も声を漏らしてしまう。

エレンから有無を言わさずに挿入してくるのは珍しい。

初めての時以来かもしれない。

しかし、そんなことを思い出す余裕は私には無かった。

「えっ、えれっ、はやっ……あぁぅ……っンンッ!」

エレンが腰を動かし始めたのだ。



エレンの亀頭が探るように膣内のあちこちを押しつぶしていく。

何処が一番良いのか確認するように一定速度でぐにゅぐにゅと膣の中を出入りしている。

ヌプププッ! と水音が出始める。

元より、エレンのペニスを見た時から濡れはじめていたのだが、挿入されたことによって、その勢いは段違いに増した。

チュプッ、ぐちゅっ、と私の膣からは水の中に無理矢理入り込むような音が漏れ、地面へと透明な染みを作っていく。

エレンの腰の動きが止まらない。強く強く私の膣内をごりゅごりゅと侵略していく。

そのうち、エレンの体自身がやりやすい体勢を探し始め、いつの間にか私はエレンと場所が入れ替わり、跳び箱にお尻を預けていた。

少し足が浮く。その私の太腿にばちんばちんと音を立ててエレンの肉体がぶつかってくる。


ぬぷっ、ぬぷっとエレンのペニスが引き抜かれる度に音を出しながら奥まで擦られていく。

亀頭、カリの部分に奥の方をひっかかれるほど私の体にはびりりっとした気持ち良さが流れ、キュンッと強く亀頭を締め付ける。

初めての時のように、エレンは随分と腰を振っている。

打ち付けられる太股が少し痛いくらい。

股を閉じて痛みを軽減すると、より深い所にエレンのおちんちんが入り込んで私は押し出されそうになる。

びたんっ、びたんっ、びたんっ!

場所を模索するように動いていたおちんちんは最奥に狙いを定めて的確に亀頭がぶつかってきている。

コツッ、コツッと奥まで膣全体を擦りながらノックされ、私の一番深い所は既にとろり、とすべてを受け入れるつもりでいる。

その時、私はエレンに押され続けて、跳び箱の向こう側に頭から落ちそうになった。


私は必死に腹筋を酷使して上半身を戻そうと試みる。

エレンもさすがに危ないと思ったのか私の足を抱えてくれた。

私はぐいっと腹筋を無理やり使い、エレンの首に抱き着くようにして上半身を起こした。

エレンに足は抱えられ、上半身はエレンに抱き着いている。

瞬間、これまで以上に私の膣奥にエレンの亀頭が衝撃を与えた。

私がエレンに向かうのと、エレンの腰を突きだすのがマッチしすぎたのだ。

私はしばし今の衝撃に放心しかけたが、エレンの腰の抽挿は止まっていなかった。

足を抱えられたまま、私は落ちぬようエレンの首に手を回したまま、行為は続いた。


「あっ、んっ、エレッ、ンッ! ふか、い……!」

「はぁ……っ、あぁっ……くっ!」

漏れる声に、お互い頓着しない。

もはや聞こえているのかさえ怪しい。

「っ、重い、な……」

「私、くらい、持てないと、調査兵団なんて、夢のまた、ゆめ……んひゃああっ!?」

私の煽り文句に、エレンのペニスが一際強く奥を突いた。

ぶつかりあう体がびたんびたんと音を出し、エレンのペニスが凄い速さで陰核を一緒に擦っていく。

ごりゅっ、ごりゅっ! と奥へ擦られる度に尿意にも似た何かを放出させてしまうような快感が押し寄せる。


私は少しでもエレンの負担を減らそうと少しだけ足に力を込め、背中に回すようにして……結果的に「だっこ」をしてもらうような体勢になった。

負担が軽減されたエレンの腰遣いは勢いを増し、私に全力で打ち付けてくる。

「っ! あ、うぅっ!」

私は声を漏らし、エレンの息の荒さは激しさを増していく。

エレンの目は「男」そのものだった。

エレンは今、犯す対象として私をみている。

私だけを見ている。

キュンッと膣奥が狭まった気がした。

そこに、無理矢理亀頭がぐにゅぐにゅと侵入してくる。

膣肉が擦られ、かゆみともちがう全身をかきむしりたくなるような快感に襲われる。


「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

激しい吐息が、耳を撫でる。

「ふぅっ、はぁっ、あぁぁあッ……!」

勢いを増す腰の動きが、激しく肉がぶつかり合う「びたんびたん」という音を生み出す。

「あぁっ、くふぅ、ふぅっ……はっ、はっ……」

時折何か思い出したように冷静になったような顔が私に向けられる。

少しずつ整えられる吐息。ギラギラとした欲望をぶつけるだけのそれから、私を案ずるようなそれに変わっていく。

エレンに少しだけ理性が戻り始めた。

ぶるるっとエレンのおちんちんが震え始めている。

このまま行けば、すぐに果てる。だから────




────私は決して抜けないように、両脚でキツく密着した身体を挟み込んだ。



「お、おい!?」

エレンの焦燥するような声が耳に届くが、私の力は緩まない。

私たちはどうしようもなく無知だったあのころとは違う。

この行為の本当の意味も知っているし、どんな結果になるかも理解している。

「だからこそ」エレンは最後の決壊が訪れる前に引き抜きにかかる。

しかし私はギュゥゥゥゥと力強く抱き着いて離れない。離れる気は無い。

そう、私たちはかつての無知だった頃とは違う。知識がある。

成長している。エレンのおちんちんの大きさのように、私の膣の締め付ける力のように。

もう昔のエレンではなく、同じように私も昔の私ではない。

私は「正しく」理解している。「正しい知識」を習得している。

今にも精液を私の膣の中に出してしまいそうなエレン。焦っているエレン。

そんなエレンに私は小さく耳打ちした。



途端、私の中にあるエレンのペニスが、どくんと大きくなった気がした。





─────────────────────





「エレン、安全日って知ってる──────?」





─────────────────────

ここまで。
とりあえずこのスレでやってみることにしました。
しかし導入部ちょっと長くなり過ぎたかなorz




エレンの抵抗が止む。

代わりにびくん、びくん、とペニスが膣内の奥深くで脈打っている。

それが、全てを物語っていた。

エレンは「言葉の意味」を理解している。



──同時に。



今エレンは膣内射精の誘惑に揺れたのだ。



私はぴったりとエレンの体に張り付き、ハッキリとエレンのおちんちんの形を膣内で感じながら、腰……お尻を静かに左右に振った。

エレンのおちんちんが膣肉に引かれて右へ左へと膣内で引っ張られる。

ぐりゅ、ぐりゅ、と感触を与えながらつぅ、と透明な液体が私の膣口から溢れ出し、お尻を伝い、ぴたんと落ちる。

「エレン、私は今日、大丈夫な日」

グッと首に回した手に力を込め、耳元まで口を近づけて囁く。

涎が、唇からたらぁ……と滴る。

びくん! とエレンのおちんちんが膣内で跳ねた。

それは奥の子宮孔を亀頭で突く行為にも繋がる。



子宮への入り口をノックされた私の膣は全く必然的にエレンのおちんちんを締め上げる。

生理現象。生理的欲求。

エレンの精液を必要な場所へと送り込むための自然な……締め付け。

それは吸い上げることにも等しく、「いつもなら」ここでエレンは無理やりにでもペニスを引き抜きにかかる。

だが、私はそれを許さない。今のところエレンからの抵抗は戻っていないが、脚はしっかりとエレンの背中へ回して固定している。

「はっ……はっ……あぁ……!」

エレンは少しだけ放心したように焦点の合わない目で辺りを見回していた。

吐く息が、これまでよりも浅い。

限界が近いのだと、それは暗に伝えていた。


エレンからの返答は無い。

私はまた抜けないよう、また、抜きすぎないようにも注意しながら腰を左右に動かす。

ぐちゅっ、ぬちゅっと卑猥な水音が夜の小屋の中に小さく響いた。

「エレン」

私はまた、エレンの耳元で囁く。

エレンは過呼吸なんじゃないかと思う程浅い呼吸を繰り返していた。

「なかで出したら──もっと気持ちよくなる」

「ッッッ!」

エレンのおちんちんの先、亀頭が膨らんだような圧迫感。

恐らく、膣内にあるペニスの鈴口が開いている。


「出していい」
                「今日は安全日」

      「はぁ……はぁ……っく!」

  「何も心配ない」

             「う、あ、ああぁぁぁ……!」    

        「子供は出来ない」

「ふっ……は──あっ……!」

                  「だから」


───────だして。



ビュクッ!

ビュクビュクビュクッ!

ドビュルルルルッ!

エレンのおちんちんがむあっと膨らみ、一瞬にして私の膣内……子宮へとその欲望の塊たる精液を流し込む。

私の意志など関係なく、膣はエレンのおちんちんを締め上げ、固定し、吸い尽くしていく。

ビュルルルゥッ! とこれまで決して入ってくることの無かった奥の部屋へと精液が流れ込んでくるのがわかる。

入って、入ってきている──────!

中出し……膣内射精されている!



それは子供をつくる行為。

間違いなく子供をつくるためのもの。

お互いがお互いを愛しあい、行う男女の究極。

最終的にいきつく行為。




──────たとえ、エレンにそこまでの気はなくとも。



ぐうぅっ! と下腹部に力を込めればエレンのペニスをより締め上げ、ピュッ、ピュッ、と残りカスまでもが小さく膣内に吐き出されていくのがわかる。

お互い幼かったあの日。

決して超えることの無かった最後の一線。

強固な壁。それを、私たちは越えた。

エレンは今日、私に夫婦にしか許されない行為をした。

それが現実にある事実。


エレンの精液がお腹の中をびゅくびゅくと転がる。

お腹の、エレンが何度も亀頭をぶつけ、擦り付けた辺りにじんわりと生暖かい液体が注入されたかのような感触。

自分で指を入れて、精液を塗り込んだことがあったが、あんなものとは比べ物にならない。

ずるっと音を立ててエレンのペニスが膣から抜かれる。

私もそれに合わせてギュッと力入れていた脚をほどき、地面に降り立つ。

と、そこで。

「あっ」

私は立っていられなくて膝がガクンと落ちた。



「お、おい」

エレンが腕をぐいっと掴んで支えてくれる。

一瞬足に踏ん張る力が入らなかったせいであやうく倒れるところだった。

私は飛び箱に座らせてもらって軽く深呼吸する。

ぬぷっ……。

「あ」

息を吐いたのと同時にエレンの精液が膣口から溢れ出てきた。

とろり、と滴りそうになる。



それがなんだか暖かい物が逃げていくようで、私は凄く嫌だった。

だから私は二本ほど指を入れて精液を無理やり中に押し込み、ぐちゅぐちゅと奥に擦るようにして混ぜた。

キュッと指が膣内で締め付けられる。

指を抜けばずちゅっ、といやらしい音が鳴った。

放っておけばまたすぐに垂れてくるだろう。なんだかそれは勿体ない気がする。

このままパンツを穿いてしまおうか、そう思っていた時、エレンの事を終えたペニスが目に入った。




びくびくといきり立っているそれを。



エレン「お前、なんで目の前でそういうことすんだよ」

ミカサ「え?」

エレン「指を中に入れるとか……」

ミカサ「ああ……だって、垂れそうだったから」

エレン「お前そんなにきれい好きだったっけ?」

ミカサ「? ちがう、と思う」


汚いのが好きと言うわけではない。

だが取り分けてきれい好きということもない。

ただ漏れるのがもったいなかっただけだ。

しかし、その動作がエレンを昂ぶらせてしまったのなら、それは。



申し訳ない……が、喜ばしい。

私たちはもう、子供ではない。

必要に応じて枷は、外しても問題ない。

そう、たとえば二回までの射精回数とか。


私はエレンに見えるように膣口を「くぱぁ」と広げた。

「おまえ、なにやって」

ねとっと精液が溢れでてくる。

「エレン。エレンはこの半年でとても強くなった。成長した。ので、二回までではなく三回でも大丈夫だと、私は思う」

「それ、は……」

「エレンが無理だと思うなら退こう。今日は訓練も過酷だった。体力がないというのなら仕方がない」

「む、そんなことねえよ。これくらい」

少しだけ、ジャンの気持ちが分かった気がする。

エレンは、乗せられやすい。

「なら、まだ収まっていないエレンのおちんちん、挿入してくれる?」


今度は、私が跳び箱の上に寝そべり、正常位のような形でエレンに挿入された。

エレンはがっちりと私の太腿を押さえつけ、腰を振り続ける。

射精の瞬間は一際大きくエレンの体が叩きつけられ、一番深い所に挿入されたまま少しの間エレンは動かなくなる。

エレンのおちんちん以外は。

エレンの三回目の射精は、二回目ほど濃厚では無かった。

びくびくと脈動こそしているが、量はたいしたことはない。

それでも暖かいぬるっとした粘着質な液体がお腹の中に入ってきたのが感じられた。


少し、女性の体について保健体育の話をしよう。

妊娠とは、どういったプロセスのもと発生するのか。

簡単に言ってしまえば男の人に膣内射精され、精液……精子が排卵されている卵子にたどり着き、受精してから子宮の中に着床した時、晴れて妊娠したと言える。

排卵時期はおおよそ月経期から半月前後ほど。安全日とはこの排卵発生から約一日後を目処に一週間程度と言ったところか。

これは人によって大きく左右されるので一概には言い切れるものではない。

また、排卵は正確にはいつなのか確認できない。唯一言えることは排卵された卵子は丸一日程度しか生きられない。ということだ。

逆に精子の寿命は卵子よりも長く、二、三日から長い場合で一週間ほど。

つまり、膣内射精されればしばらくは「子種」としての能力を保有したまま精子は体内に残るのだ。

その間に排卵が起きれば、妊娠確率はグンとアップする。



さて、もう一度言う。

“安全日”とは“排卵から一日経過後一週間程度”のこと。

“排卵”の“正確な日”は“知りようがない”


私はある程度「正しく」認識している。

安全日という意味、その内容を。

それは、決して「妊娠しない日」ではなく「妊娠しにくい日」であると。

もっとも、男性は多くの場合「妊娠しない日」と認識しているらしいけど。

最初に断っておくと、私はエレンを騙すつもりも騙したつもりもなかった。

何故なら、私が今「安全日」期間であることは間違いなく、さらに付け加えて私は「自分の体を100%支配できる」からだ。

排卵や生理をいつでも完全制御、任意にできる、というわけではない。

そこまで超人にはなれない。

しかし、期間が近いのならばある程度コントロールしきる自信はあった。

エレンの為なら、生理や排卵日さえ一日程度動かして見せよう。


おおよそ安全日と言われる期間内であるなら、私に限っては妊娠しない自信があった。

エレンが望まぬことは私の本意ではない。

今回、私はエレンをノせた形で射精回数を増やした。

半年訓練して、体力のついた今のエレンなら三回でも四回でも、大丈夫だと判断した。

でもエレンの射精回数を勝手に増やしたのは私だ。だからその分私はちゃんと「妊娠」についての責務は果たすつもりだ。

もとより安全日だが、絶対に妊娠しない、と。

でもそれはそれとして。

エレンは膣内射精したのだから、これはやっぱり、その、「そういう関係」ということになるのだろう。

思わず、頬が緩んでしまった。



ミカサ「エレン……」

エレン「ん」

ミカサ「えっと……その、こういうとき、私はなんて言えばいいのかわからないのだけれど」

エレン「は? 何が?」

ミカサ「何って……エレンは、私に、その、安全日とわかっていたとはいえ、中だししたのだし、その、私たちは恋人、ということに……」

エレン「へ? なんでそうなるんだよ。俺たちは家族だろ」

ミカサ「え……えっ?」

エレン「えっ」

ミカサ「あ、うん……そう、家族」


エレンの口から洩れるきょとん、とした疑問の声。

全く予想していなかったわけではない。

ほんの僅かには期待していたけれども。

エレンがそういうつもりだと言うのなら、私はそれに従うまでだ。



──もっとも。



先の通り、私は「正確に」知識を修め、自分を「100%」支配できる。

無いとは思うが「もしも」の時は、私にも考えがある。

私には、“先に述べた通り”それを為す「自信」がある。

エレンには告げず、密かに私はそれを胸の中に刻み込んだ。



体の中にある、エレンの精子。

それが妙に温かい夜。

小屋の天井付近にある格子付きの通気口からは。

まん丸い金色の月が浮かんでいた。

ここまで。




ミカサ「エレンは最近少し無茶し過ぎている」

エレン「なんだよ、お前は俺の母さんにでもなったつもりかよ。訓練何だから多少の無茶はしょうがねえだろ」

ミカサ「それで身体を壊していては元も子もない。エレンは少しオーバーワーク過ぎるように見受けられる」

エレン「良いんだよ、最近やっといろいろコツが掴めてきた気がするんだ。心配ねえよ」

ミカサ「そうやって油断している時が一番危ない」

エレン「しつけえよ! 自分のことくらい自分で管理できる!」

ミカサ「……」


エレンへ訓練のオーバーワークを諫めても、エレンは予想通りあまり聞き入れてはくれなかった。

エレンは訓練に対して少々意固地なところがある。

エレンの目的の為には確かに少しでも多くの技能を修得し、強くなることが求められる。

それは誰にとっても当てはまることではあるが、その為に自らを痛めつける事をエレンは畏れない。

ハッキリした目的意識に邁進する為の……確固たる精神力。

こればかりは私もエレンを越えられないかもしれない。

それほどまでにエレンの精神力は強く……その目的も否定できるものではない。



────元より、私はエレンに付き従うと決めている。


エレンの望む展望に力を貸し、その為に必要な助言なら嫌がられても口にする。

しかし、エレンにとっての足枷にだけはならない、絶対になりたくない。なってはならない。

エレンが私の何処かに不服があるのなら何処でも直そう。その努力をしよう。

エレンの前に障害が現れたなら私が排除しよう。エレンの力になろう。

だから私をエレンの傍に置いて欲しい。いさせて欲しい。その為の「理由」を奪わないで欲しい。

例え、その「理由」がエレンの望まぬ歪み切ったものだとしても。

それでも、私はエレンと一緒に居たい。



ので、私は深夜にエレンを呼び出した。



エレン「なんだよ、こんな時間に一人で来て、なんて」

ミカサ「エレンに頼みたいことがある」

エレン「またこの前みたいなことをしようってんならダメだぞ。あれっきりって言っただろうが」

ミカサ「私は返事をしていない」

エレン「おい、お前そう言う問題じゃ……」

ミカサ「でも心配しないで欲しい。エレンの性処理を手伝わせて、と言いたくて呼んだわけじゃない。手伝って欲しいのならいつでも手伝うけど」

エレン「だからそういうのは止めようって言っただろうが。でもじゃあなんなんだ? お前が俺に頼み事なんて」


エレンはやはりというか、少しばかり警戒していた。

この場所が先日「セックス」した場所のせいもあるだろう。

エレンの中には恐らく様々な憶測や感情が渦巻いているに違いない。

肉欲に溺れるような真似で訓練を疎かにしたくないという思いや、「そういう関係」でもない男女が「そういう行為」をし続ける事への躊躇いや嫌悪。

ただ、この嫌悪についてはある程度緩和されているようだった。

エレンが「いろいろな知識」を身につけていることが気になって少し調べてみたが、訓練兵間の恋愛や不純異性交遊は少なくない。

そういう話が耳に入り込んで来るのはむしろ自然とも言えた。

だからエレンは先日、外で起きていただろう「行為」について黙認を示したと思われる。

そういうものだ、と受け流す受容体はエレンの中で出来上がっているのだ。



エレンの邪魔にはなりたくない。

エレンの妨げにはなりたくない。

でも、エレンの妨げにならない範囲でなら、私は「一人の女」としてエレンに触れ、傍らにいることを許して欲しい。

それを、エレンが望まなくとも。

だから、私は「エレンが絶対に断れないだろう」────悪魔のカードを切った。



「エレン、私の自慰の手伝いをして欲しい」


エレンは家族だから「恋人」という関係を否定した。

しかし、そんな「家族」だからこそ出来ることと、断れないことがある。

「な、お前……」

「こんなこと、“家族であるエレンにしか頼めない”」

「……っ」

エレンは反論しそうになって、口を閉じた。

そう、「反論できるわけがない」のだ、エレンには。

何故なら、エレンは既に似た理由で「私に自慰を手伝ってもらった過去」があるのだから。

私は口を閉じたエレンの目の前で、この前のように腰布をパサリと落とした。



エレンは特に理不尽を嫌う。

自分がしてもらっておいて、同じ事を頼まれた時にそれを断るなんて、エレンには出来ない。

ましてやそれが、「家族」からのお願いなら特に。

エレンの中では過去のそれは全て「家族が手伝ってくれた」ものとして処理されている。

では家族が同じ事を頼んできたら?

断れるわけがない。

私はそれが分かっていながら、このお願いをした。

卑怯、そう呼ばれても仕方のないことかもしれない。

でも、エレンの目には恨むような感情は見受けられなかった。

それに少しだけ安堵して、私はベルトに手をかける。



ブーツ、靴下……私の下半身を覆う衣類を、パンツだけ残して全て脱ぎ去った。

ひんやりとした床の感触が直接裸足となった私の足裏を襲う。

私はゆっくりと胸元のボタンにも手をかけ、シャツをはだけていった。

ポツッ、ポツッと一つずつボタンを外し、胸元が縦にさらけ出される。

シャツを脱ぐと白日の下に出されるのは無骨なスポーツブラ。

同じ訓練兵のクリスタという女の子はもっと可愛い物を使っていた。

私にはきっとああいうのは似合わないので、少し羨ましい。

肩からかけるタイプのそれを私はゆっくりと外して、エレンの前に乳房を露わにした。



「エレン、触って」

私がエレンの手を取ると、エレンは何も言わず私に導かれるまま手はゆっくりと私の胸へと行き着く。

エレンの掌がふにっ、と私の胸の頂きを押すように触る。

エレンの掌はじんわり温かい。その手が、私の胸を優しく数回、絞るように抓んだ。

私はあまり胸が大きくない。そのせいか感度も良い方ではない。今までで一番感度が良かったのはエレンにトイレの中で噛みつかれた時、だろうか。

エレンもなんとなくわかっているようで、触るのはそこそこに終わらせ、吸い付くように私の乳房をぱくり、と口に含んだ。

れろれろとエレンの口の中で舐められる乳首、ビクンと勃っているのがわかる。

むちゅぅ、とエレンは口をすぼめて乳首を吸う。唇だけで挟んで、空気に引っぱられるように「ずちゅっ」私の乳房がエレンの口腔に引き寄せられていく。

と、急に吸われるような感触からかゆみよりも少しだけ痛みに近い感触が、乳房を襲った。



「あっ」

エレンの歯が、口の中で私の乳首を噛んでいる。

強弱を付けて、くに、くに、と。

私が痛がらないのをいいことに、少しずつ噛む力が強くなる。

「っ!」

僅かに顔を歪ませる。そこですぐに痛みはフッと消えた。

エレンが乳房から口を離す。

つつぅ、と透明な糸の橋が私の乳房からエレンの口元へと延びた。


エレン「わりぃ、加減が下手でよ。痛かったか?」

ミカサ「大丈夫……続けて」

エレン「ああ」

ミカサ「待って」

エレン「?」

ミカサ「……今度は、こっち」



私はあの日使った跳び箱に腰掛け、パンツを脱いでいく。

両端から掴んでするっと下げ、左足をあげて跨ぐようにパンツを脱ぎ、同じように右足も膝を曲げ、持ち上げてするりとパンツを取り払った。

ひんやりとした空気が股の間、性器を撫でる。

「エレン、触って」

先程と同じようにエレンの手を私の膣へと誘う。

導かれるように私の秘所に触れるエレンの手は、まるで子供のようだった。

「ここに、エレンの指を入れて、かき混ぜるの」

くちゅ。


エレンの指が膣の中に「ずぽっ」と吸い込まれる。

エレンの震える手つきが丁度良い感触となって私に快感を与える。

いつだったか内緒でエレンの指を膣に入れたことがあったが、その比ではない。

「これ、どうすりゃいいんだ?」

「動かして」

「こう、か?」

「あっ、や、ちょ、強い……!」

「わ、悪い……」

エレンの膣に入った指が乱暴に暴れる。

ぐちゅぐちゅ。



エレンの人差し指が膣内で第一関節を曲げたのを感じる。

そのまま膣肉をひっかくようにエレンの指はぐちゅっ、ぐちゅっ、っと動く。

そのうち、エレンの指は自然とペニスのような動きを模倣し始めた。

膣に入れては出してを繰り返す。最初は一本だけだったのに、今では指が二本挿入される。

「んんっ、あっ」

「これ、良いのか?」

エレンはイマイチ要領を得ていないようだが、私はそれがエレンの指だと言うだけで興奮する自信がある。

その時だ。エレンが「突起」に触れた。

「ん? なんだこれ」

「あっ────!」


つまむようにして、エレンは陰核を引っ張った。

痛いようで違うゾクゾクとした感覚が背筋を伝う。

「こんなにでかかったっけ、これ」

エレンの乱暴な手つきが、何とも声に出ない。

「ひぅ───っ!」

「お、おい……!」

私は足に力が入らず、思わずその場にしゃがみ込んだ。

「フゥーッ、フゥーッ……」

息が、荒い。自分のこんな声を聞くのは初めてかもしれない。


エレン「ミカサ……?」

ミカサ「だい、じょうぶ……すごく良かった」

エレン「そうなのか? じゃあ……」

ミカサ「けどまだイッていない。ので、このまま私の後ろから続けて欲しい」

エレン「後ろから?」

ミカサ「この行為を続けるにあたって、立ったままは辛い。だから私も腰を下ろして脚を伸ばす。エレンは私の背中に張り付いて膣を弄って欲しい」

エレン「こう、か?」



私が脚を伸ばすと、エレンは私の背中にお腹を張り付けて脇の下に腕を入れ、秘所へと手を伸ばす。

エレンも同じように床に尻を付け、足を同じように伸ばしていた。

「これでいいか?」

「ん……」

エレンの吐く息が首筋にかかってくすぐったい。

エレンの匂いがする。

「うお、お前、なんか今すげー指がギュッて締め付けられたんだけど」


エレンが「じゅぽっ」と湿り気を帯びてきている膣から指を抜く。

私の膣はそれを求めてまるで呼吸しているかのように膣口をパクパクと開いていた。

「それにしても」

「あっ」

エレンが陰核……クリトリスを指で押してくる。

くに、くに、と押され、時折キュッと優しく抓まれる。

「ここ、やっぱ最初よりでかいよな?」

「えれんの、おちんちんと同じ……」

「へぇ……」



「今までじっくり見たこと無かったけど、こっちは思ったよりピンク色だし」

エレンが膣口の周りの皮をびら、と軽く引っ張る。

普段外気に晒されることの少ない膣の入口にひんやりと空気が触れる。

エレンが口を開くたびに首や鎖骨辺りに息がかかる。

身を乗り出すようにして後ろから私の秘所を見ようとしているから、尚更だった。

エレンの指が再びくちゅ、と音を立てて奥へと挿入される。

私の膣はそれを離さぬようキュッと締め付けた。

「ミカサ、息荒いぞ」

耳元で囁くように聞こえるエレンの声。荒くなるのも無理のないことだ。



エレンの指は文字通り手探りで膣内を丁寧に暴れる。

そっと探るような優しさで、しかし容赦なくグリグリとかき混ぜられる。

じゅぷっ、じゅぷっ、と水音が鳴り、膣口から愛液が弾ける。

「気持ちいいか、ミカサ」

エレンの吐息が耳裏を撫でる。

私は頷いた。


「あ、そうだミカサ」

何か思いついたようなエレンの声。

左頬の近くにエレンの顔を感じる。

少し、頬が上気した気がする。

「っ、な、に……?」

私がエレンの方を向きながら返事をした時だった。

ムッと口を、塞がれたのは。


「!」

エレンの唇が、私の口を塞ぐ。

はむようにして、私の唇はエレンの口内へと吸い込まれた。

はぁ……と少しだけエレンの吐息が直接私の口の中へ入ってくる。

私はそれを吸い込んだ。逃してたまるものか。

エレンの唇を今度は私がはむ。ちゅ、と空気が漏れる音を鳴らしながらエレンの唇に吸い付いた。

エレンの目が私のそれと交差する。真っ直ぐな、人を疑う事を知らない金色の……満月のような瞳。


エレンの唇がスッと離される。

「お前、やっぱキス好きなんだな」

少しだけ、嬉しそうにエレンは笑った。

エレンのそれは私にいつも勘違いさせる。

エレンの考えとしては、恐らく以前、私が「キスして欲しい」と言ったことに対するものだろう。

そこからの推論で私にキスをし、それが私にとって望ましい物だったと当てる事が出来た事への純粋な喜び。

しかし私にとってはただエレンとキスしていることが嬉しい。

エレンの考えが分かっていても、エレン自身が「自分とキス出来ることが嬉しいんだな」と思ってくれていると、思いたい。



「エレン、もういっかい」

「えぇ……お前なんか、すげぇがっついてくるから」

「今日は私の自慰を手伝うと言った」

「……わかったよ」

エレンの唇が再び近づく。一度に二つのことをやるのはまだ難しいのか、エレンの指は私の膣内に挿入されたまま動いていなかった。

エレンと唇が重なりお互いに唇をはみあう。

ちゅ、ぱっと相手が唇を上から被さるように口に入れれば、すぐにそれをやり返す。

そのうち、顔の角度を変えて、お互い上唇と下唇で相手の左右の口端を舐めるように求め合う。

我慢が、出来ない。


私は舌をにゅるっとエレンの口の中に入れた。

これにはエレンも目を丸くしたが、関係ない。

私はエレンの舌を、亀頭をなぞるようにれろれろと舐める。

くいっ、と舌先を曲げ、エレンの舌をなぞるようにして自らの口内へと誘っていく。

エレンの舌は最初、抵抗するように私の舌を押し返そうとしていた。

だがそれすらもお互いが舌を舐め合う行為に繋がり、昂ぶっていく。

そのうちエレンの舌が私の口内へと入り込んでくる。

そこで私は唇を使ってエレンの舌を「はむん」とはんだ。


エレンの舌を頭を振りつつおちんちんにするように舐める。

前後運動によって、唇で擦る。

しかしそう長くない舌ではあまり大きな動きは出来ない。

しかもエレンがすぐに舌を引っ込めようとするので、それをさせまいと唇に力を込めて引っぱる作業になっていく。

引っぱりながら舌でエレンの舌を撫でる。いや舐める。エレンの舌裏をれろれろと。

その時だった。

「痛っ……!」

「あっ、わり……!」

エレンの歯が、私の舌に噛みついた。



力をつい入れてしまったのだろう。

舌に刺すような痛みを感じて、私は口を離した。

「大丈夫か? つい……」

「……問題ない。けど、明日の食事は、しみそう……」

「悪い……」

エレンがシュンと小さくなる。

先程までは相手を睨み付けるように獰猛だった瞳も、伏せ気味だ。

ごくん、と唾を飲み込むと、少しだけ鉄の味がした。



「エレン、手が止まってる」

「え? あ、ああ……」

エレンは思い出したように指を動かすが、どこかぎこちない。

噛んでしまったことを引きずっているのだろう。

だが、それとは裏腹に。



私のお尻の少し上あたりに、硬いモノがその存在を主張している。




これが何なのか分からないほど私は鈍くない。

ある意味では想定通りでもある。

私はエレンに指を抜くように命じると、立ち上がった。

エレンも、意図を図りかねながら釣られて立ち上がる。

「エレン、脱いで」

「はぁ!?」

私の唐突な言葉に、エレンは少し言葉を荒げた。



エレン「お前、何言ってるんだよ! これはお前の自慰で……」

ミカサ「そう。だから」

エレン「ふざけんなよ」

ミカサ「ふざけてない。大丈夫、入れるわけじゃない、擦るだけ」

エレン「擦る?」

ミカサ「前にやったことがある。私が股で挟む」

エレン「あれか……」

ミカサ「挿入しなければそれはセックスじゃない」



もしアルミンがこの場にいたなら、声を大にして「そんなわけないよ!」と言うだろう。

しかし、エレンは私に反発することはあっても疑うことはない。

元より、エレンは自分がやってもらったことがあるという事実から、同じ事を頼まれたら断れない。

何故なら私達は家族だから。

エレンが家族という言葉を使うなら、私も最大限利用させてもらう。

少し渋るエレンを促す為に、私はエレンのズボンに手をかけた。

エレンは私の手を掴んで止めるものの「エレン」と一声かけると、みるみるその力は弱まる。


エレンのペニスが晒される。私はエレンに背を向けて、跳び箱に手をついた。

「エレン、股の間に、入れて」

エレンはゆっくりと私の膣口を擦るように股下へといきりたっているペニスをあてがう。

私はそれを感じると、自らの腰を振り出した。

まるでエレンに後ろから犯されているかのような体勢。

私はエレンにお尻を突き出すようにしてシュッ、シュッと腰を前後に動かす。

エレンの亀頭が膣口を擦り、陰核がカリ部分に引っかかって引っぱられるように擦られる。

「ふぅっ、は、あっ……!」

股に力を込めてぴっちりとエレンのはち切れそうなペニスを挟みながら膣口を擦っていく。



エレンのペニスが少しずつ私の愛液に濡らされていくのがわかる。

ヌメりや滑りが良くなっていき、快感が増幅されていく。

「ん、あぁ、ふぁ……っ!」

びくっびくっ、とエレンの亀頭の先が持ち上がり、その度に私の陰核を上手い具合に亀頭の先っぽが擦っていく。

息を荒げながらも私は腰を振り続けた。

すると。

少しずつ、自分のものではない動き、エレンの腰の動きが混ざってきたことを感じた。



「……っ、く」

エレンが苦しげな声を上げつつ腰を動かしていた。

ペニスはびくん、びくん、と脈動して少しだけ大きくなってきたようにも感じる。

陰核がエレンの亀頭から竿にかけて擦られる。

じゅる、じゅるっと音を立てて膣口をなぞり、愛液がエレンのペニスを濡らす。

とろり、と流れる愛液がエレンのペニスを伝い、私の太股に流れ、つぅ、と滴っていく。

ぐちゅ、ぐちゅっとエレンの亀頭は私の股の間を擦るように動き、私はぴっちりと股の間を締め、少しずつ自分が動くのをやめていった。

それでも、エレンの小さな動きが、私の膣口を刺激し続ける。



私は最後にグッとお尻をエレンに近づけた後、動くのを止めた。

私の股の間から飛び出ている亀頭は小刻みにびくびくと上に反り返ろうとしている。

「……ミカ、サ?」

急に動かなくなった私に気付いたのだろう。

エレンは切なそうな声で私の名前を呼んだ。


私はエレンの亀頭を一撫ですると、つつっと裏筋を指でなぞる。

「……っ」

エレンの息を殺すような声を聞きながら、鈴口でピタリと手を止めた。

穴を塞ぐようにして。

「エレン」

「なん、だよ……っ」

早く動け、そう言外に言っているように聞こえる。

だけど。今日の私は少しだけイジワルをしよう。許してエレン。

「エレン、これは私の自慰。だから」



──────エレンは出しちゃダメ。

ここまで。昨日はすまぬすまぬ。
最近疲れてるのか書いてる途中で寝落ちしちゃう。
本当は一言くらい断り入れたいんだが。



「えっ」

エレンから間の抜けたような声が上がる。

「これは私の自慰。だからエレンが気持ちよくなってはおかしい」

「あ……いや、それは」

「エレンはもう私とはそういうことをしないと言った」

「……」

エレンが、口を閉じる。

その時を見計らって、また私は腰を動かし始めた。



「あっ、んんぅ、ふ……っ!」

陰核がエレンの亀頭に擦られる。

ヌメりが増したおかげでそれは最初よりも効果的だった。

「うっ、ちょ、待ってくれ……!」

エレンが私の腰に手を伸ばして必至に動きを止めようとするが、私は止まる気はない。

これは私の自慰なのだから。




ミカサ「どうして?」

エレン「このままじゃ俺、すぐ……!」

ミカサ「すぐ……なに?」

エレン「だから……と、とにかく止めろ!」

ミカサ「理由がわからないと……」

エレン「~~~っ! 俺が出そうだからちょっと止めてくれ!」

ミカサ「エレン、もしかして私の自慰で一緒に気持ちよくなった?」

エレン「──ッッッッッッッ!!」



エレンが声にならない息を吐き出した。

認めたくないのだろう。

しかし認めざるを得ない。これだけペニスを膨らませていて言い逃れが出来るなどとは流石のエレンも思わない。

私の自慰を手伝っている筈が、いつの間にか自分の快感のために動こうとしていた。

しかしエレンの中ではもう「そういうこと」を私とするのは良くないと思っている。

家族だから。

でもエレンのペニスはその主張を留まらせるどころかより一層強めている。

私は股に挟んだままのペニスの亀頭を人差し指と親指で抑え、くぱぁとエレンの鈴口を開いた。

中からは既にぐじゅぐじゅとした泡のような汁が分泌されている。



「うあっ」

エレンが少しだけ情けない声を出す。

ペニスが敏感になっているのだろう。触られただけで、感じてしまっているのだ。

エレンは力が抜けたように私の背中に倒れてくる。

私の背中にぴったりと覆い被さり、肌に直接エレンのシャツが張り付く。

耳にはぁ、はぁ、と掠れる息がかかる。

「エレン、少し重い」

「わ、悪い……」

いくら私が片手を跳び箱に付けていると言っても、エレンの体重が背中に全てかかると少し辛い。

グッとエレンが私の背中に手をついて体勢を立て直す。



ミカサ「エレン、射精したい?」

エレン「それ、は」

ミカサ「でも今日は私の自慰の手伝いだった」

エレン「ッッッ!」

ミカサ「エレンがそんなに射精したくなったのはどうして?」

エレン「……っ!」

ミカサ「私には言えない?」

エレン「……聞かなくてもわかってるだろ」

ミカサ「わからない。予想はあっても、私はエレンの考えてる事を全てわかるわけではない。ので、エレンの口から教えて欲しい」


エレンは視線を泳がせた。

エレンのプライド故なのか、中々素直に口に出せないのだろう。

「エレン、私は責めているわけじゃない」

私は跳び箱についていた手を離し、上体を起こした。

エレンのペニスを股に挟んだままエレンに背を向けてぴったりとくっついたままお互い立っているようなカタチだ。

「ただエレンの事を教えて欲しいだけ」

「私の自慰でエレンも気持ちよくなっていたのなら、私は嬉しい。エレン、私は、キモチイイ?」


エレンは「ぐっ」と言葉に詰まりながらも、顔を赤くしながら静かに頷いた。

エレンが私で気持ちよくなっていた。

それをエレンが認めた。

こんなに嬉しいことはない。

「エレンは、射精したい?」

これにも、エレンは顔を真っ赤にしながら小さく頷いた。

エレンは私の身体で気持ちよくなって、私の身体で射精したくなった。

膣口から、どろっと愛液が漏れる。


「エレン、出させてもあげてもいい」

「あ……!」

パッとエレンが顔を上げた。

その顔は喜びを全面に貼り付け、幼さを醸し出すような表情だった。

ペニスがびくんと膣口をノックする。

「ただし、条件がある」

「条件……?」

「今後、出来る限り、以前のようにエレンの性欲発散の手伝いをさせて欲しい」



エレンは言葉に詰まる。

まだ、少しだけエレンの中で譲れない何かがあるようだ。

私は、そこを上手く揺らがせねばならない。

「何もおかしなことはない。飽くまでエレンの自慰の手伝いをしたいだけ。その代わりにエレンも私の自慰の手伝いをする」

「お互いに自慰の手伝いをするってことか?」

「そう。それなら今日エレンがイッても何も問題ない」

「それは、今日だけのことじゃ、ダメなのか?」

「ダメ。それは認められない。そう言うのならエレンには今日射精させない」

私はエレンの鈴口をギュッと指で押しつぶす。



痛く無いよう加減しているが、それはつまり暗にエレンに出させないと言っていた。

エレンの表情が歪む。エレンの亀頭はほぼ臨界なのだ。

そうされるだけで逆にエレンの射精感は高まるだろう。

エレンが確認するように尋ねた。

「それは自慰、なんだよな?」

「そう」

私はこの問答で、私の思惑……勝利を確信した。

だがその次にエレンから出てきた言葉は私の予想を上回るものだった。

「子供が出来ないってわかっていれば、それは自慰のうちに入るか?」

「えっ」


私は言葉に詰まる。

エレンが何を言いたいのか一瞬理解が追いつかなかった。

ただ、エレンのペニスの角度がググッと変わった事を感じ取った。

股に挟まれる「横」の状態から亀頭が上を向く「縦」の状態に。

亀頭の先にあるのは……言うまでもなく私の膣だ。

エレンはこう言いたいのだろう。

「子供を作る気の無い、出来ないとわかっている行為は、自慰に分類されるよな」と。

私はここで返事を間違えてはいけない。


私の認識……いや、正しい認識をするなら、それは恐らく「ノー」だろう。

アルミンがここにいたなら先程言ったように「そんなわけないよ!」とエレンを諭すに違いない。

そもそも私は自分で「挿入しなければセックスではない」と言ってしまっている。

逆に言えば挿入は「セックス」と言っても差し支えないことになる。


──だけれども。


エレンとは過去、そうとは知らず、いや知ってからも繋がってきた。

膣内に射精しない事で、「子供を作ること」とは線を引いてきた。

今更それらを夫婦間のする「セックス」と同じモノとして認識することはお互いに難しいだろう。


私達の間に限っては、それはもう「セックス」と呼ばなくて良いのではないか。

(──言い訳だ)

自慰の延長ととっても、なんら不思議はない。

(──そんなことはない)

そもそも、こんなこと誰でもやっていることだ。

(──それは関係がない)

子供が出来なければ、問題は発生しない。

(──問題点はそこじゃない)

答えを、間違えるな。

(──答えを、間違えるな)


家族だから、恋人になるのはおかしい。

でも家族だから、私達はお互いの自慰なら手伝う事が出来る。

自慰なら許される。

将来の為に、子供はつくるべきではない。

でも子供が出来ないなら、その限りではない。

子供ができないなら許される。



では今、私達がしていることは何だ?

私の答えは────────


───────────────────────






「子供が出来ないとわかっていれば、それは自慰」






───────────────────────


「ぁ────ッ!」

エレンからの回答は無かった。

返事の代わりに、亀頭が私に膣口を抉るように侵入してくる。

ぐにゅぐにゅと肉を掻き分けるように奥へと挿入されていく。

ぐちゅっ、ずちゅっ。

「や、ぁ……っ!」

膨らんだエレンのペニスの裏筋が、陰核をするすると擦っていく。

そのまま、ズンッ! と奥まで一息でエレンのペニスが挿入された。


「えれん、えれん……っ!」

立ったまま、下から思い切り突き上げられる。

お腹の中からおへそに向かうようにエレンの亀頭がズンッ、ズンッと強く突き上がってくる。

「はぁっ、はぁっ、くっ!」

エレンの荒い吐息が首にかかる。

汗ばんだ身体がエレンとピッタリ張り付く。

エレンの匂いが心地良い。

そう私がエレンの匂いに陶酔し、突き上げられるペニスの強さを感じていた時、それは起こった。


「んぅ……!」

エレンの手が、私の胸を強く掴んだ。

お互い立ったままだったせいもあって、エレンは下腹部に来る快感による脱力からか、何処かにしがみつきたかったのだろう。

その矛先が私の身体で、当たった場所が偶然私の胸だったというわけだ。

「ぐぅ、はぁ、ぁんんっ……!」

エレンの手はグゥゥ……ッ! と強く私の胸を押しつぶしている。

しかも時々汗で滑るのか、何度も手の位置を確かめるように動かしている。

そのせいでキュンッ! と強くエレンのペニスを締め上げた。

エレンは近い射精感を我慢してもいるのか、これまでに無いほど強く胸を潰され、私は何故か足に力が入らなくなってしまった。

自然と甘い息を漏らしてしまう。


フッと足への力が失われると、一段と深くズンッ! とエレンのペニス、亀頭が私の膣奥、子宮口にぶつかる。

まるでエレンのペニスに身体を支えられているかのよう。

エレンはそのまま二度、三度とペニスをまるで思いの丈を奥へと叩きつけるような動きで腰を振り、次の瞬間、

ドッ……ビュッルルルルッ!!

ビュククッ!

ビュルルゥゥゥゥッ!!!!

深い深い場所で、欲望が爆発した。

トロトロとエレンの精液が深い奥の部屋へと入ってくるのがなんとなくわかった。

あったかい。


挿入したまま、少しの間お互いの息を整える。

「はっ、はぁ、ふっ、ふぅ……」

「んっ、はぁ……」

とろり、と膣口を辿って挿入されたままのエレンの竿を伝うように精液が滴る。

つん、と匂いが鼻についた。

いつからか、この匂いが癖になっている。

この匂いを嗅ぐと、凄く、



─────イヤラシイ気持ちになる。


ぐちょぉ、と淫靡な音を立てて、エレンの亀頭が引き抜かれる。

亀頭の先からねちょりとした白い粘液の糸が膣口までたらりと続いている。

私はエレンに向き直り、しゃがみこんだ。

エレンのぬらぬらとした、精液と愛液まみれのペニスが目の前にある。

スンスンと匂いを吸い込むと、くらりとしそうなほどエレンの濃厚な精液の匂いがした。

「……えれん」

「なんだよ」

「今のは私の自慰の分だった。だからこれからは……」

舌をれろりと亀頭へ這わせた。

ねっとりとした、形容しがたい味の粘液が舌にまとわりつく。

同時に、びくびくっとエレンの亀頭はまだ元気なことを私に教えてくれた。


「……エレンの番」

これから、私はエレンとの自慰のやり合い──他人から見たら自慰ではないかもしれないが──という蜜月を、訓練兵の間密かに続けることになる。




ミカサ(私は……間違っていない──────)







ここでとりあえず終わり。
ここから先は訓練兵の合間にいろいろヤるみたいな感じだろうし、マンネリ気味になることが予想される。
ので、わたミカサとエレンの似たようなHシーンの繰り返しでも見たいという奇特な? 需要があればまた書くかもしれない。



「おはよう」

食堂に既に座っているエレンとアルミン。

その二人に声をかける。

二人はすぐにこちらを向いて「おはよう」と挨拶を返してくれた。

私はエレンの正面に腰掛ける。

今朝の献立はいつもの硬いパンと味気の薄い野菜スープ。

蒸かした芋が半分。

いつもとそう変わらないメニューだ。


私はスプーンでスープを掬い、口へと運ぶ。

スープを口に含んだ時、ビリッ! という痛みを舌に感じた。

「どうかしたの、ミカサ」

一瞬の表情の変化に、アルミンが気付いたのだろう。

心配そうな顔で私を見つめる。

「大丈夫」

「そう? 何か痛そうだったけど。虫歯?」

「違う、ちょっと舌が染みるだけ」

「ぶっ!」

私の言葉に、エレンは飲んでいたスープを吹き零した。



ボタボタとスープがエレンの口から滴る。

私はテーブル越しに身を乗り出してハンカチをエレンの口へと当てた。

「い、いいって! それくらい自分で出来る!」

しかしエレンはそのハンカチを突き返して自分の服の袖でごしごしと口周りを拭いた。

「エレン、服が汚れちゃう」

私は自分の席を立ってエレンの横まで行き、口元を拭うエレンの手を止めさせた。

「離せよ! いいって言ってるだろ!」

「よくない」



「朝から喧嘩はやめなよ」

アルミンの嗜めるような声で私達は互いに矛を収めた。

私は名残惜しみつつ自分の座っていた椅子に戻る。

でもエレンの袖がスープの染みで汚れてしまった。

夕方にでもあの服は私が預かって染み落としをしよう。

そう思いながらパンを咥え、また少し眉根を寄せた。

舌が痛い。



「ミカサ?」

またアルミンが心配気な表情で私の顔を覗き込んだ。

見ればエレンも心配そうにこちらを見ている。

「大丈夫」

これ以上アルミンやエレンに心配はかけられない。

私は痛みを我慢して気取られないようもぐもぐと食事を進める。

すると、

「ほらよ」

エレンが珍しく私に水を持ってきてくれた。



「水飲めば少しは和らぐだろ」

「ありがとう」

「いや、俺のせいだろうしな」

「気にしないで」

少し、嬉しくなる。エレンに気遣われるのは悪くない。

と、アルミンの怪訝そうな視線を感じた。

振り向くと、なんとも言えない顔で私達を見ている。

「なに? アルミン」

「えっとさ、エレンはミカサがなんで舌痛いか知ってたの? というかエレンのせいって……」

一瞬、私達の時間が凍った。



「い、いや、それはだな」

エレンが慌てふためいたように弁解を試みるが、こういう時のエレンは何を口走ってしまうかわからない。

────私はそれでも良いのだけれど。

でもせっかく手に入れたエレンとの甘い生活のチケットをそう易々とは手放したくはない。

「私がエレンの自己練習に無理矢理付き合って、その時に舌を噛んでしまっただけ」

「そ、そう! そうだんだよ!」

エレンがナイス! と私に目配せする。

エレンに頼られるのは嬉しいが、それは悪手。

私達をよく知るアルミンの前では特に。



「ふぅん、そっか」

やや気のないようなアルミンの返事。

アルミンはもともと私達の関係を薄々感づいている節があった。

これはもう言い逃れできないかもしれない。

「“ほどほどに”ね」

アルミンの小さな笑みが、私達をホッとさせる。

どちらとも取れる言葉だが、その言葉を選んでくれたあたり、やはりアルミンはアルミンだ。

何処まで知っているのかはわからない。グレーゾーン。

もっとも、私達が膣だしセックス、もとい膣だし自慰をしているとまでは思っていないだろうけど。

でも理解は示してくれるようだ。ありがたい。



今日の訓練も熾烈を極めた。

訓練内容もさることながら体力が無尽蔵に奪われていく。

私などはまだなんとかなるが、アルミンは今にも倒れそうだ。

たいした栄養も期待できない食事にこの重労働。

すでにリタイアした人達もいるが、その気持ちがわからないでもなかった。

ところが、今日に限って珍しい事が起きた。

「喜べお前達! 貴様等の先輩に当たる憲兵団から差し入れだ!」

憲兵団からの、食事の差し入れだった。


年に各兵団から二回ずつ、計六回こうして後輩育成と労いの為に卒業生が資金を出し合い後輩訓練兵に少しばかり豪勢な食事を振る舞う週刊があるのだそうだ。

それは実に結構なことだ。

「こんな状態」でなければ私も心から喜びを示したいところではある。

何故ならよりにもよって運ばれてきたのは香辛料の良く効いた肉だったのだ。

肉や香辛料はとても高価で手に入りにくい。

今時期の訓練兵はその疲れからリタイア者が多いということもあって、この時期は精のつくものを振る舞うのだそうだ。

でも、今の私は。

「舌が、痛い」



一口口にしてみたが、ヒリヒリと舌が痺れてとても味わうどころの話ではなかった。

「ミカサ」

エレンが申し訳なさそうに近づいてくる。

「わりぃな、痛いんだろ?」

「大丈夫」

エレンに気を使わせるわけにはいかない。

するとエレンが私にある物を差し出した。

「これ、今回の先輩方の支給品の中に少し混じってたんだ。上手く確保できたから、ミカサにやるよ」

それは、真っ赤なリンゴだった



確かにリンゴならば少しはマシかもしれない。

しかし果物はその存在自体が既に貴重になりつつある。

向こうの方ではリンゴ争奪戦がまだ繰り広がっていて、交換の交渉をしている人もいる。

エレンの事を恨めしそうに見ている同期も一人や二人ではない。

いったいどうやってエレンはこのリンゴを勝ち取ったのだろう? 何を犠牲にしたのだろう?

そう思うとそんなものをもらうわけにはいかなかった。

「エレン、だめ。これはエレンがちゃんと食べて」

「いいから! お前が何か物食べる度に気にしちゃう俺の身も考えてくれ!」

「でも……」

「いいから食え! ほら!」

エレンはリンゴを私の手から乱暴に奪うと、口に押しつけるように突きだした。

やむなく私は少しリンゴを囓る。

……甘い。



「美味いか?」

「うん」

「そうか。ほら、じゃあもっと食え」

エレンがリンゴを私に持たせる。が、私は受け取らなかった。

「おい、ちゃんと持てよ」

「今の私は舌が痛い」

「は?」

「とても痛い。のでエレンが私に食べさせるべきだと思う」

「お前、急に昔の甘え癖復活したな、しょうがねえ」

エレンは手にリンゴを持ったまま、私の口へと近づけてくれる。

シャリ、ともう一回噛んだリンゴの味は、先程よりも甘い気がした。



リンゴを食べ終え、束の間の豪華な食事会が幕を閉じた。

リンゴは結局半分ほどはエレンにも食べて貰った。

やはり一人で全部を食べることは抵抗があった。

エレンはぶつぶつと文句を言いながらもやはり自分も食べたかったようで、美味しそうにリンゴを頬張る姿は子供の頃を思い出させた。

こんな無邪気そうなエレンを見ていると私も嬉しくなって……エレンが欲しくなる。

「エレン」

「なんだよ?」

「ちょっと来て」




──はぁ、はぁっ、んちゅ、っは……


月も隠れる曇天の夜。


──ちゅ、んんっ、ちゅぱっ、れろっ……


宿舎近くの暗い林の中で。


──はむっ、ちゅばっ、れろれろれろ……


エレンに口の中を貪られる。



ぢゅるっ、ぢゅるっと唾液が滑る音が小さく響く。

少し顔を斜めに傾けたエレンが、私の口内を一心不乱になって犯してくる。

私は舌をただエレンの口内へ突き出すだけ。

これは普段の「自慰」ですらない。

私がエレンにけしかけた「医療行為」だ。

私は舌が痛い。とても痛い。痛いのはエレンのせい。

唾、唾液には消毒作用がある、ので、エレンは私の舌の傷の早期回復を手伝うべきだ。

エレンを暗い茂みに連れ込んで、私は顔を目一杯近づけてそうエレンに進言した。



私はそのまま「んあ」と口を開いてエレンの唇を舐めるように舌を突きだす。

目で訴える。「舐めて」と。

エレンは最初、渋っていたものの、「舌が、痛い」と訴えると心を決めたように私の口の中へと舌を進撃させた。

優しく舌の上を撫でるように舐められる。

じゅるっとエレンの唾液が私の唾液と混ざる。

少しだけ、甘いリンゴの味がした。

エレンは私がエレンのおちんちんにするように私の舌を舐め回し、唇で挟んでは上下じゅるじゅると撫でていく。

私はただ、エレンに舌を突きだしされるがまま。

本当は私もエレンの唇を貪りたいが、自分から医療行為と言ってしまった以上、それは憚られる。


生暖かい吐息が口腔に入ってくる。

エレンの吐きだしたねっとりとした吐息。

んちゅ、ちゅぱっ、むちゅっ。

エレンが必至に私の舌を優しく舐め回す。

私は細い木に背中を預け、エレンの後頭部に手を回してギュッと引き寄せた。

「っ?」

エレンが少しだけ驚く。

でもジッと私が見つめていると、そのまま舌を動かすことを再開した。


エレンの舌は段々と行為に慣れていきスムーズになっていく。

舌を絡ませ、舌先同士をくにゅ、と付き合わせたかと重うとぐるぐると舌を巻くように舐める。

ただ、段々疲れてきたのか、舌に最初ほど力が入っていない。

それが、より心地よさを引き出していた。

力で押されるような舌使いよりもただそこにある、撫でられるような力の抜けた自然な舌使いが、私に知らなかった快感を記憶させる。

私はいつの間にか禁じていた筈の自分から舌を動かす行為を始めていた。

エレンの舌を撫で、唇の裏に舌をにゅるりと這わせる。

エレンは少し怒ったようにそれを追い出そうと舌に力を入れて押し出すが、私が抵抗すればするほど、昂ぶっていく。



だが、そうしているとエレンが無理矢理顔を引きはがした。

「お前な、意味無いだろこれじゃ」

「ごめんなさい。私は冷静じゃなかった」

「全く……もう十分だろ? そろそろ消灯だし戻るぞ」

「……うん」

正直に言えば、まだ戻りたくなかった。

既に下着が湿ってきているのがわかる。

でもエレンのしたくない時にそれを言うのはルール違反な気がした。

今日既に私のお願いきいてもらった今となっては特に。

すると、エレンが急に立ち止まって振り返った。


エレンは私を見て、少しだけ気まずそうな顔をする。

一体どうしたのだろう?

私がそう思った時、思いもよらぬ言葉がかけられた。

「ミカサ、嫌なら断ってくれていいんだけどさ、その……お尻触ってみていいか」

私の胸にドクンという大きな波が浮き立つ。

それは────期待。

今夜も、長くなる気がした。



ここまで。
たまにはエロなしも書こうと思ったのにどうしてこうなった。
でもわたミカサはエレンになら何をされても良いと思う。



「この前男子の間で言ってたんだ。女の子お尻触りたいって。俺にはイマイチわからなかったけど、いいもん……らしい」

エレンの照れたような、気まずいような顔。

「や、やっぱいい! 忘れろ! 何言ってんだオレ……」

エレンがスタスタと歩いていこうと、いや逃げようとする。

その手を私は強めに掴んだ。

「痛っ! なにすん……」

「エレン、エレンが触りたいなら、私は構わない。」

ぐいっと私は身体を引き寄せ、身体を密着させる。

どくん、どくんと動悸の振動が胸を通して伝わってくる


私は掴んだエレンの手を無理矢理私の臀部へと誘った。

エレンの掌の温もりが、訓練服越しにじんわりと感じられる。

「エレン、撫でて」

「い、いやでも」

私は顎をエレンの肩に預け、より身体を密着させた。

触るまでは離さない、と。

その意図はエレンに正しく伝わったらしく、ごくり、と息を呑んだエレンは優しく私の臀部を撫で始めた。

腰の辺りから、膨らみをなぞるように掌が下がっていく。

訓練服の特性上、ボトムスはほぼぴったり身体に密着している。

そのせいか、まるで直にエレンに触られているような感触だった。



二、三回エレンは私の臀部……お尻の膨らみを上下に撫でると、次は円を描くように手を動かし始めた。

「なんか、触り心地がいいな」

耳元に聞こえるエレンの声が、嬉しい。

臀部をまさぐられているというだけで、興奮してしまう。

「ちょっと掴んでみていいか?」

エレンの問いに私は小さくこくりと頷いた。

ギュッとエレンの手に臀部が掴まれる。

ギュッギュッと二度、三度。



エレン「意外だな、柔らかいっていうか、思ったより筋肉よりも脂肪って感じだ。お前痩せてるのに」

ミカサ「太っていた方が、エレンはいい?」

エレン「なんでだよ、兵士なら無駄な脂肪は無いに越したことないだろ」

ミカサ「そう」

エレン「ん? お前なんでさっきからそんな股を擦ってるんだよ。触りづらいんだけど」

ミカサ「それ、は……エレンのせい」

エレン「は?」


エレンとのキスで既に私は昂ぶっていた。

そこにエレンによる臀部への愛撫が加われば、女として覚醒しないはずがない。

「エレン、したい」

私は手をエレンの股間部分へと当てた。

そこには、予想以上に膨らんでいるエレンのペニスがある。

私はボトムスの上から膣を擦りつけるようにエレンのそこへと当てる。

腰を動かし、エレンのズボンの中で膨らみきったそれに布越しで膣を擦りつける。

ボトムスの中で膣口が開き、「はやくはやく」と待っているのがわかる。

私はねだるようにエレンの耳元でお願いした。


────エレン、シて。




「ここではマズイだろ!」という言葉を吐く口を口で塞ぎ、

私を引きはがそうとする腕を腕をしっかり脇に挟んでホールドし、

エレンを誘うように布越しの膣を擦り付ける。

そのうち、エレンの筋肉の緊張が解かれ、トントンと軽く背を叩いた。

「降参」の意と受け止め、私は拘束を緩める。

ぷはっ、と唇を離すと、エレンは少しだけ諦めたような口調で「一回だけな」と言ってくれた。


場所が場所なせいもあって、エレンは周りを見渡した。

人気は感じられない。夜だからそれなりに暗いし、林の中だから近くまで来なければ見えることはないだろう。

それでも姿勢を低くするに越した事はない。

エレンは木に背中を預けるようにして腰を降ろし、足を伸ばした。

私は正面から抱きつくようにして、チャックを開けエレンの露出され屹立としているペニスにワレメをあてがう。

私は既に下半身は裸だった。上着もボタンを外し、縦に割れ目入って胸を少し露出している。

ゆっくりと腰を降ろし、ワレメを抉るように亀頭を挿入させていく。

ぐにゅ……ず、ぷっ……!


亀頭が入りきり、膣の中でびくびくと震えているのがわかる。

それはまるでエレンの亀頭が喜んでいるかのよう。

私はそのまま腰を深く落とし、エレンの腰に座るようにして膣内をペニスで擦る。

胸の辺りにあるエレンの頭を掻き抱き、背中へと脚を回して、腰を前後へと振り始めた。

「んっ、はぁ、あンッ……!」

今日の私は今まで以上に興奮している。

声が出すぎてる。訓練兵生活初の野外だからだろうか。

エレンのペニス、おちんちんは相変わらず硬くて、動けば動くほど私のお腹を破ってしまうんじゃないかと言うほどに膣肉を擦り、引っぱっていく。

エレンの背中に回した素足に力を入れて引き寄せれば、それに釣られて私の膣がキュッと締まる。

その度にエレンの亀頭のカタチが膣の中でハッキリと感じられた。



「ゃ……ふ、うんっ……!」

声が抑えきれない。

腰を持ち上げ、落としてはエレンのカリに膣肉が絡みつき、引っかかれる。

前後に振れば膣内でおちんちんが暴れているかのように私の膣内を掻き回してくれる。

じゅぷっ、ぬぷぷっ、ぐりゅっ、ちゅぷっ。

動けば動くほど水音が増していく。

「ミカ、サ……! やばいって……! もう少し、ゆっくり……!」

エレンの制止を促す声が聞こえるが、理解できない。

否、理解したくない



「ミカサ……!」

エレンが口を開くたびに私の乳房をエレンの生暖かい吐息が撫でる。

その度に膣の……おまんこの奥はキュウキュウとペニス……おちんぽを締め付ける。

エレンの頭を掻き抱く手に力が入る。

腰を深く落として、奥にゴリゴリと硬い亀頭が擦れているのを感じて、自分で激しく前後に動く。

まるで入るはずの無い子宮孔のその奥までおちんぽが捻じ込まれそうな錯覚。

エレン腰を浮かせて下ろせばその度にびくっ! と跳ねて子宮の奥を突かれる。

「あはっ、はぁ、んっ、そ、こ……えれん、えれん……!」

「馬鹿! でかい声で、名前呼ぶな!」

エレンに焦りのようなものが奔った途端、亀頭の膨らみが増した。

「や、はぁぁぁっ……」



私は腰を動かす速度を上げる。

「えれん、えれんっ! いい、いいの……えれん、いいよ……いい……っ!」

「くぅ、や、はぁっ、みか、すこ、し、はやっ……ああっ!」

エレンは上限運動よりも前後運動による刺激がお好みのようだ。

私はもう動いて刺激が膨れるならなんでも良かった。

腰、お腹を前に出し、エレンのおちんちんを内側からおへそへと引っ張る。

エレンの反り返ったおちんちんの裏筋がぐぃぃっと膣肉に押されていくのが手に取るように感じられた。

今度はすぐに腰を引いて内側へ。亀頭の雁がここから……膣穴から出まいとまるで踏ん張っているかのような感触。

膣肉が引っ張られ、滑ったように引っかかれる。

ぱちんぱちんと肉体同士がぶつかる音が木霊する。


踏ん張っている感覚は恐らく錯覚。

実際には私の膣こそが離すまいとエレンのおちんちんを吸いこんで締め上げている。

キュッと締め上げればびくんびくんと元気に跳ね、私に快楽を与えてくれる。

「はぁぁぁ……んっ、えれん、えれんっ? でそう、でそう? わかる、私はえれんのことならなんでもわかる……膣内で、出したいって声が聞こえる……!」

「やっ、ちょ、まっ……!」

びくびくびくっ! と亀頭が震える。

くる、クル、来るッ!

エレンの精子、精液、欲望。

「はぁ、いい、エレン、らして、今日も、いっぱあい……!」

脚に力を込め、ぴったりと膣口をエレンの体に吸着させる。

ぎゅぅぅぅぅ、と抱き着いたまま、ジッと黙っているとエレンのおちんちんのカタチ、動きがより鮮明に伝わってくる。

じんわりと膣の奥底を持ち上げている。

私の子宮が、エレンの精子飲みたさに下りてきて……っ!?



エレンが驚くような力で私を引きはがしにかかる。

「えれっ、まって……あと、すこし……!」

「だから、だろ……!」

ぐぐぐ、と体を離され、エレンが腰を引くと、膣口からペニスの竿が抜かれ始める。

膣口が最後の抵抗とばかりに亀頭、カリ首をちゅうちゅう吸うように押さえて引っ張るが、それも一思いに抜かれてしまった。

ビュクゥツ!

ドビュッビュッ!

同時に、エレンの鈴口からは白濁の液体が飛び出ていく。私のお腹や、太股を精液で濡らしていく。

つん、と鼻をつく精液の匂いがする。



ミカサ「えれん……膣内で出して良かったのに」

エレン「癖になったら、困るだろうが」

ミカサ「私は困らない……」

エレン「俺が困るんだよ! お前、気持ちよすぎるから……」

ミカサ「! なら我慢しなくていい、むしろ我慢されるのはいや、もう一度」

エレン「一回って言っただろ」

ミカサ「だめ。中で出すまで許さない」

ミカサ「エレンのココもそう言ってる」


私はギュッとエレンのペニスを掴んだ。未だ巨悪な大きさを保つそれは余力を残していると私に教えてくれる。

「今日は終わりだ。そもそもヤるはずじゃなかった」

「でも……!」

「ミカサ、俺たちは訓練兵だ。ある程度こういった欲望は制御できないとだめだ」

「……わかった」

「……立てるか?」

「先に行っていい。私も着替えて寮に戻る」

「わかった」

エレンの背を、私は半裸のまま尻餅をついて見送る。

姿が見えなくなったところで



──────指を膣へと挿入した。




「あっ、は、ああああっ、えれんっ!」

「かき回して、えれん、そう、いやちがう、もっと太い」

「だめ、ちがう、もっとおく、抉るように、ひっかくように」

じゅる、じゅぷっ、ぐちゅっ。

精液を、膣口にあてがう。太股、お腹についた精液を指で拭っては膣内へと塗り込んでいく。

生暖かいモノが広がる……けど。




──────タリナイ。



「はぁ、はぁっ、おく、おくっ! おくに、精子、泳がせたい……っ」

ぐちゅる、ぬぷぬぷ。

一番長い中指でも、届かない。タリナイ。

精液をもっとたくさん、直接、中に取り込みたい。

えれんの、せいえき、ほしい。

もうほとんどないふとももやお腹を撫でる。

掌を鼻に当て、クンクンと匂いを嗅ぐ。

最初の一瞬が、何とも言えない匂いがする。

体の奥の、疼きが……止まらない。



膣の奥をこれで満たしたい。

これで暖かくなりたい。

エレンのおちんちんで栓をして欲しい。

エレンのおちんちん挿入したまま夜を過ごしたい。

眠りたい。ずっと繋がっていたい。

タリナイ、タリナイ。タリナイ。

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああっ」



────────────自分ヲ支配デキナイ。




その日私は、

朝方までエレンの精子まみれの手で、

膣内をかき回すことを、止められなかった。

ここまで。
エレンはわたミカサに膣内射精してればいい。中出ししていろ。


指が一本では足りない。

指を二本にしても、治まらない。

何故、何故エレンは膣内に出してくれない……?

あの時、体が離れさえしなければ……。

「筋肉が、足りない」

エレンに離れる余裕を与えたのはそのせいだ。

全体的に筋肉がまだ足りない。

とくに腹筋と背筋が足りない。

エレンの腰で動いているとすぐに疲労がたまって、そのせいであの日はエレンに逃げられた────────



およそ一ヶ月。

長い、永い一ヶ月だった。

かつてこれほどまでに一ヶ月が長いと感じたことは無かったかもしれない。

エレンはあの日から私に挿入することさえ渋るようになった。

絶対に膣内に射精はしてくれなかった。

「安全日」の意味を知っているということは「危険日」の意味も知っているということ。

大丈夫だからと言う私に「俺、知ってるんだぞ」と怒られた時、反論する術は残されていなかった。

あの日からは都合一度しかエレンと「自慰のやり合い」をしていない。それも挿入無しの。



エレンが言ったのだ。

「次やる時は安全日が来てからな」と。

私はこの時ほど自分の生理を完璧にコントロールできない我が身体を恨んだことはない。

完璧にコントロール出来るならすぐにでも排卵を促したものを。

だが、それも今日で終わり。

今日は、約一ヶ月ぶりの安全日と言える時期だ。

今日からしばらくは、エレンに文句は言わせない。

今日まで我慢してきた、いや、今も我慢しているのだから。



ミカサ「エレン、零してる」グイッ

エレン「いつも言ってるだろうが。そんなことしなくて良いって」

ミカサ「食べながら話すのは行儀が悪い」

エレン「お前なあ……!」

アルミン「まぁまぁエレン」

エレン「だいたいお前今日なんか近くないか? なんでそんなに寄ってくるんだよ」

ミカサ「気のせい」



そう言いつつ、私はエレンに密着するような体勢でエレンのテーブルの零れている屑を拭き取った。

エレンが少しだけ顔をしかめているのがわかる。

子供扱いのようで嫌なのだろう。

だが別に私は子供扱いをしているつもりはない。

むしろ子供では出来ない事をしたくて仕方ないのだから。

触れるエレンの少し逞しくなった腕。

エレンから漂う「私だけが感じる雄」の匂い。

ギラつき、目標に向けて常に真っ直ぐ向けられる眼球。



その腕で私の背骨がぶち折れる程強く掻き抱いて欲しい。

息が出来なくなるほどにエレンの匂いを嗅いでいたい。

私の全てを余すことなく視姦して欲しい。

衝動が欲するまま、まぐわいたい。まぐわい続けたい。



いつの間にか、エレンの欲望を受け止めるはずがそれを大義名分に「エレンの欲望を受け止めたい自分」という気持ちの方が強くなっていた。

それを自覚しつつも、私は暴走していた。

自分を完璧に支配できるなどと思っていたのは一体いつのことだったのか。

私はその日、冷静さを失っていた。


今日の訓練が終わった後、いてもたってもいられない私はエレンを探した。

明るいうちからでも抱いて欲しかった。

しかしエレンは訓練終了後にフラリと姿を消していた。

話を聞くと、エレンはトイレに行きたがっていたということで、私は訓練兵舎のトイレへ向かった。

兵舎にトイレはいくつかある。だが、まさに運命とも呼ぶべき確率で私は「アタリ」を一番最初に引き当てた。

男子トイレには、目に見える人はいない。

個室は閉まっているドアが一つだけ。私は根拠もなく確信していた。

第六感が告げている。疑いもしなかった。エレンだと。



個室の扉の前に立つ。

中からは人の気配がする──否。

エレンの気配がする。

私は二回ほど扉をノックした。

優しくノックするつもりだったが、思いの外力が入ってしまい、少しばかり大きな音になる。

「な、なんだよ!? トイレなら隣も開いてるだろ? こっちは今使用中なんだ!」

エレンの少しばかり驚いた声が聞こえる。




「エレン、私」

「ミカサ!? なんだってお前男子トイレにまで来てるんだよ!?」

「約束。やっと安全日になったから」

「はぁ!? 時と場所を考えろよ!」

「大丈夫。開拓地でもやったこと」

「お前……馬鹿! 止めろ!」

私はエレンの制止を聞かずに無理矢理、個室の扉を開ける。


──ガギィッ!


少し、何かがつっかえるような感覚があったが、力任せに引っぱる。

コロン、と小さい音を立てて何かが転がったのが見えた。

それが、この日行為を終える前に残っていた私の最後の理性だったのかもしれない。

個室の中にはエレンがポカンと口を開けて立っていた。

丁度用を足し終え、ズボンを持ち上げるところだったようで、やや中腰の体勢だった。

「!? おま、なにやっ……!?」

エレンが何かを言い終える前に私は壁にエレンを押し込んだ。

ガンッと強かにエレンが壁へ叩きつけられる。

エレンはその衝撃で両手を離し、ズボンがパサリと床へ落ちた。




エレンが一瞬目を丸くして、すぐに目端を釣り上げ睨み付けてくる。

私はお構いなしにエレンの下腹部、ペニスへと手を伸ばした。

エレンの下着の中に手を入れ、ギュッと掴む。

エレンの口から「あっ」と声が漏れたのを、私の耳は都合良く捉えていた。

肩でエレンの身体を壁側に押さえつけ、そのまま手でエレンのペニスを扱いて刺激する。

「止め、ろ……っ!」

エレンが私の肩に手を乗せ、力任せに私を押しのけようとした。

私はエレンのペニスを握る力をギュッと強める。



「痛っ!」

エレンの私をはねのけようとする力が弱まる。

私はその隙に一気にエレンのパンツをずり降ろしてエレンのまだ柔らかいおちんちんをくわえ込んだ。

口の中でエレンのまだ皮に被ったままの亀頭をれろれろと高速で舐めていく。

ビクッビクッと一舐めするごとにエレンのおちんちんは反応し、みるみる硬度と大きさを増していった。

私は舌をエレンの皮の中にグッと突き入れるとれろぉりと亀頭を円を描くように大きく舐める。

それによって押された皮が剥けていき、私の口の中でエレンの亀頭は露わになった。

そのまま私は亀頭を大きく舐めて完全に勃たせる。



「痛っ!」

エレンの私をはねのけようとする力が弱まる。

私はその隙に一気にエレンのパンツをずり降ろしてエレンのまだ柔らかいおちんちんをくわえ込んだ。

口の中でエレンのまだ皮に被ったままの亀頭をれろれろと高速で舐めていく。

ビクッビクッと一舐めするごとにエレンのおちんちんは反応し、みるみる硬度と大きさを増していった。

私は舌をエレンの皮の中にグッと突き入れるとれろぉりと亀頭を円を描くように大きく舐める。

それによって押された皮が剥けていき、私の口の中でエレンの亀頭は露わになった。

そのまま私は亀頭を大きく舐めて完全に勃たせる。



勃ったところで私の動きは舐める行為からしゃぶる行為へと移行した。

唇をすぼめて、エレンの亀頭部分を歯は一切使わずにはむ。

すっぽりとカリ部分まで口に含んだところで一度口から出す。

この際、決して唇とエレンのペニス間に隙間は作らない。

ちゅぱっ、ちゅぷっ。

口から亀頭を出すと、唇を突き出してエレンの亀頭の先っぽを吸い付くようなカタチになる。

「んふっ、はぁ……んちゅっ」

そうなったらすぐにまた唇を滑らせてエレンの亀頭を一飲みする。



エレンは特に亀頭を責められることに弱い。

エレンは私の頭……髪を掴んで抵抗しているが、その力はまるで入っていない。

それも当然で、エレンはこれをやればいつも腰が砕けたように力を無くす。

むしろそうやられていると私の頭を撫でているようで私の興奮度、ボルテージはますます増していく。

私はエレンのペニスをしゃぶりながら自身の下半身のベルトに手をかけた。

「はぁっ、はぁっ、やべ、ミカ、サ……!」

エレンが切なそうに私を呼ぶ声が聞こえる。

今日はいつもより少し速い。エレンも多分我慢して、溜まっていたんだと思う。

だから私はここでエレンの亀頭をより深くくわえ込み、力一杯吸引した。


「んんっ! じゅるっ、ちゅ」

びくっ、びくっ! と強く口の中で反り立とうと脈打つエレンのペニスは私の喉奥を突き上げる。

エレンは気付いていないだろうが、いつの間にかエレンは少しずつ私の方へと腰を前に突き出しているのだ。

ここで私が少し頭を後ろに下げれば、出て行きたくないとばかりにエレンの亀頭が勝手に口腔へと侵入してくる。

それを私はいつも舌で優しく受け止める。愛おしいと感じるほど裏筋を舌先で這うように舐め口をすぼめて吸い込む。

「じゅるるるっ、んちゅっ、ぢゅぱっ」

はぁっ、あぁあっ、ふぁっ、は、あぁっ……。

エレンの熱い吐息が髪を撫でる。

びくびくと強く脈打つエレンのペニスの限界を感じた私はぐいっと口を後退させ、最初の唇で亀頭だけをすっぽりくわえ込む体勢に戻った。

エレンのおちんちんは再び侵入しようとしてくるが、それを舌で思い切り押して止める。

同時に私はすぅぅぅっ!! と思い切り鈴口を吸い上げた。


するとすぐにビュクゥゥゥーーッと亀頭の先からエレンの欲望、白い精液が噴出される。

「んっ、んっ、んっ♪」

私はコクコクと噴き出されるエレンの吐きだした欲望の塊、精液を嚥下する。

「ん~~~~~っ!」

ずちゅっ、じゅぷっと音を立てながら、じゅるるると吸い込んで、ねっとりとした口の中でねばねばとするエレンの精液を口一杯に感じ取る。

一旦噴出が止まると、私はエレンの亀頭を丁寧に舐め取り、鈴口舌先でチロチロと刺激する。

エレンの睾丸を優しくもみ上げ、ツツっと人差し指で付け根から亀頭の方へ優しく撫でていく。

すると、びくびくっ! と僅かに尿道に残っていた精液が私の口の中に吐き出された。

それをごくり、と飲み込んで私はようやくエレンの亀頭を口から解放する。



口を開いて、はぁ……と深い息を吹きかけるとエレンのペニスはぴくっと反応した。

私は一度鼻を近づけてすぅぅっとその匂いを嗅ぎ、ちゅっと亀頭に口付けしてからすっくと立ち上がる。

私の下半身は既に露出されていた。

「エレン、シよう」

「おま、え……もう、ヤッたようなもん、だろうが……! それも、こんな無理矢理……」

私はエレンの言葉は半分聞き流していた。私にしては実に珍しいことだ。

エレンのペニスを下から持ち上げるように手で支え、私の膣口へと押し当てる。

「今度は私の番。エレン、ちゃんと中に出すこと」

「~~~~~~~っ!」

エレンが何かを言った気がしたが、私の耳は都合良く何も聞き取らなかった。



じゅぷぷっと亀頭を膣口が飲み込む。

そのままぬらぁ、と奥へと侵入されていく。

私の中の肉を掻き分けて奥へとエレンのおちんちんが進撃する。

ぐりゅっ、じゅぶっ、ヌプププッ。

「……? エレン、少し、大きくなった……?」

「知るか、よ……!」

「根本まで、入りきらない……」

一月ぶりのエレンのペニスを私の膣は飲み込みきれなかった。



エレンに身体全体で密着したい。

だが、結合部がゼロ距離になれない。

私はもどかしく腰を小刻みに振って無理矢理奥へと持って行こうとする。

「んっ、あ、はぁ……!」

「はげしっ、すぎだろ……!」

びちゃっ、びちゃっと水音を響かせながらヌメリが増していく。

じゅるる、ねちょ、ぐちゅっ。

何度も抽挿を繰り返しているうちに、「びたんっ!」とようやく私の露出した太股がエレンの下半身にぶつかった。

私はそこで一度止まり、エレンの肩に顎を預ける。



「エレン、気持ちいい……?」

「……」

「教えて」

くいっくいっと腰を上下に動かす。

エレンのペニスが中で膣肉に押されてびくびくと元気に脈打っている。

「っ……! 気持ちいーよ。けどお前……!」

私はエレンの言葉を待たずに腰の動きを再開した。



「あぅ、はぁ、や、あ……っ」

自ら腰を前後に振ってエレンのペニスを刺激する。

「く、ぅあ……っ!」

エレンが思わず耐えかねてずるずると壁伝いに腰を落としそうになる。

エレンは背中を壁に預けたまま、ただ荒くなった息を整えようと必至だった。

それを見ていると、私の膣内がキュッと狭まった。

中にあるエレンの亀頭の形がハッキリと感じられる。



「えれん、えれん」

腰をぐりぐりと回すように動かす。

エレンの亀頭が膣内で引っぱられ、暴れ回る。

少し抜いて、また押しつける。

エレンの竿が陰核を擦っていき、その度にキュンと膣内を締め付けていく。

締め付けられたペニスはびくんと跳ねて、その大きくなった亀頭が膣肉を引っ掻いてさらに快感を与えてくれる。

「ミカ、サ……そろそろ出そう、だ……!」

エレンの苦しげな声がする。もうすぐ射精しそうとのこと。それは……良いことだ。

この一月、待っていたのだから。その時を。

「わかった。好きなだけだして」


──────子宮口の奥まで。




エレン「いや、だから抜いてくれって……!」

ミカサ「その必要はない。安全日だから」

エレン「そういう問題じゃ……!」

ミカサ「エレンは安全日なら良いといった」

エレン「出さないに越した事ないだろ」

ミカサ「子供が出来ない行為なら良いと納得を示したのはエレン」

エレン「け、けどそれは……そうだけど。とにかくどけって!」



エレンが暴れ始めたため、私も無意識に抵抗していた。

決してエレンのペニスが抜けぬよう片脚をエレンの脚に絡みつかせ、腕を壁に勢いよく押しつけた。

「……っ!」

ガンッと音が鳴り、エレンの抵抗が弱まる。

私はそれを好機と見て一気に腰を振り続けた。

勢いが増したおかげで陰核がこれまでよりも強く擦られる。

コツッコツッと膣の一番深い所を亀頭が押しつけてくる。

子宮口を亀頭で突かれるたびに膣はキュッとエレンのおちんちんを締め付け、同時に痺れるような快感を私に与えてくれる。

そのうち、びくびくっ! とエレンのおちんちんが膨らんだ。


「ミカサ……!」

「いい……! 出して……!」

「くぅ……!」

エレンが最後の抵抗をするが、私は力一杯エレンを押さえつけて身体をエレンに密着させた。

ぐちゅっ! と音を立てて最奥まで一気に亀頭が入り込む。

来て。

早く来て。

びゅくびゅく来て……!



びゅくっ、びゅびゅぅぅぅぅぅぅうううっ!

「はぁぁぁあああああ……!」

エレンの精液が、身体の奥へと流れ込んでくる。

暖かい液体が身体の芯へと侵入していく。

びくっ、びくっと跳ねるたびにエレンの亀頭の先から生暖かい液体が直接体内へと注入されている。

「あぁ……」

私はその感触が嬉しくて、嬉しさのあまりにまだぐちゅぐちゅと水音を立てている腰を振り続けていた。

しかし、エレンが耐えられなくなったのか、がくりと膝を崩す。

ずるり、と膣からエレンのペニスが抜けた。


────そして。

私はその時ようやく自分がとんでもないことをしたことに気付かされた。




エレンの口周りに血が付いていた。

恐らく、勢いよく壁に叩きつけてしまった時に舌を噛んだのだろう。

恐る恐る手を離すと、どれだけ強く掴んでいたのか、エレンの腕は青く鬱血していた。

私は何をやっていた?

私は何をしていた?

私は……護るべきエレンに対して、何をした?

目に入るのは、ぐったりとして、息が荒く、口元に薄い血を垂らして、両腕が鬱血しているエレン。

ポタリ、と膣口から白い液体が滴る。




「こんなの、自慰って言えるかよ……」

エレンの、掠れるような声が耳に届く。

私はここでようやく、実に一月ぶりくらいに冷静になった。

冷静になった頭の中で、エレンに膣内射精してもらった余韻に浸る間も無くぐるぐると同じ疑問が回っている。

目の前には護るべき対象のはずのエレン。

そのエレンに、


────私は何をした?

ここまで。
忙しくてなかなかこれない。申し訳ない。
それにしてもわたミカサは取り返しがつかないことをしてしまった。
許してエレン……。


「おはようミカサ」

「……おはよう」

「大丈夫? ここのところミカサは元気が無いけど」

アルミンが心配そうに声をかけてくれる。だがその優しさが今は痛い。

私はあれから自分でも驚くほど消極的になった。

「うっす」

ビクリ、と肩が震える。

エレンがこちらに歩いてきていた。

あの日からもエレンは変わらぬ態度をとり続けてくれている。

それが嬉しく……同時に辛い。


「何突っ立ってんだよ、さっさと座るぞ」

「……うん」

エレンのやや暴力的な言葉に、間を置いて返事する。

今まではこんなことで暴力的だと感じることは無かったのに。

自分の中の後ろめたさが、エレンに糾弾されていると感じてしまう。

同時に、それが間違いであることがわかるから……むしろ糾弾して欲しいと望む私がいる。

でも。今の私に出来るのは。

エレンの隣の席をいつも通りにキープすることくらいだった。


エレンの傍から離れることは出来ない。

どれだけ罪の意識に苛まれ、エレンに嫌われていようとも。

それでも私には、ここにしか居場所がなかった。

ここにしか居たくなかった。

だから、いっそエレンが責めてくれればそれだけで少しは楽になれたのに。

エレンは決して私を怒らなかった。

誰かが言っていた気がする。

「好き」の反対は「嫌い」ではない。無関心だと。


────なんだか凄く寒い。



首に巻いたマフラーで口元を隠す。

ふぅ、と吐く吐息が暖かい……はずなのに。

何処か寒い。身体の芯から冷え切っている。

どことなく世界が色褪せる。こんなに、この世界は暗かっただろうか。

膝を掻き抱いて、ぼうっと遠くの訓練場を意味もなく見つめる。

今日は午前中の訓練が無い。いつもこんな時私はどうしていただろうか。

こんな日はいつもエレンの傍にいるか自首訓練をしていたはずだ。

でも今の私は一人。

身体の奥底が凍る。



食事を済ませて、そこでエレン達とは別れた。

いつもならついていくはずなのに。

私は特に目的もなく外をぶらつき、面倒になって座り込んでいる。

訓練場の方からは先輩方が訓練に勤しんでいる姿が見えた。

半日休日なのは私達104期生だけなのだろう。

すると、ぼうっと見ていた私に気付いたのか、先輩数人が私に近づいてきた。

「おい、何か用か」



ミカサ「……いえ」

先輩A「お前訓練は?」

ミカサ「午前は無くなったので」

先輩A「ふぅん。お前、ミカサ・アッカーマンだろ? 104期の」

ミカサ「はい」

先輩B「マジかよ、へぇ、こいつが」

先輩C「全然そうは見えないけどな。こいつが104期でトップの期待の星か」

先輩A「暇ならちょっと付き合ってくれよ。お前の力がどんなものか見ておきたい」


それはとても光栄なことなのだろう。

でも。私には興味が無かった。

「申し訳ありません。少し体調が優れないので」

「……へぇ? どんなふうに?」

「寒気が……」

「寒いの? そんなマフラーなんかしてるのに」

「……」

私は一瞬ピクリと眉を動かしたのだと思う。急に周りは張りつめた空気となった。

このマフラーを他人に「そんな」と言われる筋合いはない。

言葉を交わさずとも、お互いにピリピリとした空気を放っている。

まさに一触即発、そんな時だった。



「ミカサ! ごめんちょっと手伝ってくれない? 教官に倉庫生理を頼まれたんだ」

「……アルミン」

アルミンが急に私たちの間に入ってきた。

それで気勢を削がれたのか、先輩方は散っていく。

「余計なことだったかな?」

「ううん、ありがとうアルミン」

「あの人先輩Aだよね? あの人には気を付けた方がいいよ」

「……?」

「良くない噂を耳にするんだ。成績は上位らしいけどなんでも、その……」

「なに? アルミンらしくない。ハッキリ言っていい」

「……じゃあ言うけど、女の人を結構、その、食い物にするらしくて。僕ら104期生の中にもいるらしいよ」



飽くまで噂だけどね、というアルミンの話を私は何処か他人事のように聞いていた。

そんな噂がなんだというのだろうか。

アルミンには申し訳ないがあまり興味は無い。

それでも、さっきの人が好ましくない人だと言うことはわかったけれど。

「さて、それじゃ行こうか」

「? どこへ?」

「倉庫整理、言ったでしょ?」

「ああ……」

あれは本当のことだったんだ、などとどうでもいいことのように考えつつ私は倉庫へと足を向けた。


「あ、ごめん。キース教官に一応説明してくるから先に行っててくれる?」

「わかった」

アルミンは突然踵を返した。アルミンがうっかりするなど珍しい。

けれどこの時の私は判断力が本当に鈍っていて、そのまま何も考えず倉庫へと歩いていた。

何を整理するのかも聞かずに。

だから、

「おーいアルミン、俺はどうすればいいんだ~?」

倉庫からエレンの声がした時には心臓が止まるかと思う程びっくりした。



「……ミカサ?」

「……エレン」

「……そういうことかよ、全く余計なことしやがってアルミンのやつ」

エレンの言葉に私もようやく納得した。

やはり倉庫整理はアルミンの方便だったのだ。

目的は最近ぎこちない私とエレンを引き会わせ仲直りをさせるためだろう。

アルミンならやりそうなおせっかいだ。

ここで仲直りできなければアルミンにも悪い。何より私も前の距離感を取り戻したい。

なんとかしなければ。


「その……エレン」

「なんだよ」

「えっと……」

私は口籠る。

もともと私は饒舌ではない。こんな時になんて言えばいいのかわからない。

謝罪? それならもう口にはした。

でもまだ自分は許されていないような気がしてならない。

だから、

「私を、気の済むまで殴って欲しい」

「はぁ……?」

エレンの驚きとも呆れともとれるような声。

その声に心が挫けそうになるがここで挫けるわけにはいかない。

「私は許されないことをした。エレンを傷つけた。だから」

「お前を傷つけ返せ、って?」

「そう」

「それはつまり俺にお前を暴行しろって言ってるのか?」

「そう」

私の意を伝えられたことに安堵する。

これでおあいこ。円満に仲直りできるはずだと、そう私は思っていた。

昔はこうやって仲直りしたこともあったのだから。

でも、今は昔とは違う。そんなこと、わかっていたはずなのに、わかっていなかった。


「ふざけんな!」

「えっ」

「お前俺を馬鹿にしてるのか?」

「そんなつもりはない。ただ私は……!」

私にそんなつもりはなかった。

ただ、エレンの気の済むようにとそれだけを願っていた。

だから、次の瞬間エレンが言い放ったことを私は理解することができなかった。

「女を殴れるわけないだろうが!」



私はポカン、としていたと思う。

珍しく理解が追いつかず、マヌケな顔をさらしていたはずだ。

たっぷり十秒ほどは硬直してから意味をくみ取り、常識にあてはめ、エレンの言ったことを理解した上で私は口を開いた。

「そんなこと気にしなくていい」

「気にしないわけないだろ!」

「私はそれだけのことをした」

「そうだとしてもだ!」

「でも、それなら私はどうすれば……どうすればいい!?」


珍しく、私の言葉尻が強くなった。

自分でも意外だと思う。

エレンに傷つけられなければ、エレンを傷つけた私は許されない。

それしか頭に無かった私には、何も思い浮かばなかった。

エレンが私を殴らないということはつまり、許す気は無いという意味だと勝手に解釈していた。

それが悲しく、厭だった。

顔を伏せる。エレンの目をみていられなかった。



「もういいって言っただろうが」

「よくない」

「俺がいいって言ってるんだ」

「よくない」

「いいんだよ!」

「よくない!」

良い悪いの言い合い。

まるで昔のようだが、私の心には懐かしむ余裕など残ってはいなかった。




「エレンの望むことならなんだってする! 掃除でも水汲みでも代わる。骨が折れるほどの攻撃をされても構わない!」

「お前……本当に怒るぞ!」

「怒っていい! むしろ怒って欲しい! お願いだから……私を、怒って…………!」

ポロッと涙がこぼれた。

私は、エレンに怒ってほしかった。

エレンに怒りをぶつけてもらいたかった。

そうすることで、私は罪を受け止め、赦されたかった。


怒らないエレンが怖かったのだ。

無関心でいられるんじゃないかと恐怖が止まらなかった。

もしエレンが私に対して無関心になり、避けるようにさえなってしまったら。

考えたくも無かった。

「なに泣いてんだよバカ野郎」

呆れが混じった声でわしゃわしゃと髪をかきまぜられる。

力強い手が、じんわりと胸の奥を熱くさせてくれた。



と、次の瞬間には耳を引っ張られる。

「っ!?」

「母さんなら、こうするんだろうな」

「あ……」

一瞬、カルラおばさんのことを思い出す。

よくエレンの耳を引っ張ってはエレンを笑顔で窘めていた。

「今のお前の耳も赤いぞ」

「それは……エレンが力強く引っ張ったせい」

「引っ張る前から赤かったっての」

少しずつ、距離感が戻ってくる。



エレン「もう殴れ、なんて言うなよ」

ミカサ「……うん」

エレン「お前は昔から気にしすぎなんだよ」

ミカサ「でも」

エレン「でもじゃねえ」

ミカサ「うん……でも」

エレン「だからでもじゃねえ」

ミカサ「……うん」


エレンと二人きりになると、エレンは私に素直になる。

同時に、私は少しだけ幼くなってしまうのかもしれない。

自分に正直に。本来の自分に。我が儘な自分に。

自分がやってること、言ってる事。

まるで子供。そんなことわかってる。

でも口に出てしまう。行動に移してしまう。

きっと、私はエレンの面倒を見ているようでいてその実、エレンに面倒を見るという役を与えてもらっている。

だから、変わらなくてはいけない。そこから脱却しなくてはならない。




ミカサ「エレン」

エレン「なんだよ」

ミカサ「やっぱり、エレンは私の事を好きにしていい」

エレン「お前、まだ言うのか」

ミカサ「そうじゃない。殴れとか、そういう意味じゃない」

エレン「?」

ミカサ「私は何をされても怒らない。例えばエッチなことでも」

エレン「は……?」

ミカサ「この前私は暴走した。でもやってしまったことは変えられない。だから」

ミカサ「エレンには私と同じことをする権利がある」



エレン「つまり、お前を無理やり犯せとでも言いたいのか」

ミカサ「そう」

エレン「それじゃさっきのとほとんど変わらないだろうが!」

ミカサ「違う。これは権利。つまりエレンは使わないこともできる」

ミカサ「でもできれば使ってほしい」

ミカサ「私に、どれだけのことをしたのか身をもって体験させて欲しい」

エレン「……」

ミカサ「期限は無い。使いたいこと思った時に使ってくれていい。例えば性欲処理の時にでも」

エレン「……はぁ。お前って奴は、ったく」


エレンの呆れるような溜息。

怒っていないのが幸いだろうか。

なんとなく飲み下してくれたようで、ホッと安堵する。

エレンは少しだけ面倒そうに私を手招きした。

私が一歩エレンに近づくと、くいっと手を引かれる。

トッと勢いよくエレンに飛び込む形になり、ギュッと抱きしめられる。

どくん、と大きく心臓が跳ねた。じんわりと暖かいものが胸から込み上げてくる。

だが、驚いたことに次の瞬間に感じた物は、エレンの手が私の太腿をまさぐる感触だった。



「こういう風にされたかったんだろ?」

私はこくんと頷いた。まさかすぐに行動に移してくれるとは思っていなかったが。

さするように太股を訓練服越しに撫でられ、秘部を強めに押される。

まだ濡れてさえいないそこを押されてもたいしたことはない……はずだった。

ぬっとジャケットの中にエレンの手が入り込み、私のシャツのボタンをぷちんぷちんといくつか外す。

二、三個外れたところで胸へとエレンの手は入り込み、私の恥丘をキュッと掴んだ。

それだけで、少しだけ撫でられている股下に何かが下りてくるような感覚が生まれる。

エレンの手はやや乱暴にスポーツブラをずり下げ、低い丘をぎゅっと手で挟んで上に持ち上げた。

そのまま数回優しく揉まれる。エレンにしては珍しく凄く積極的な行動だ。


次にエレンは乳首を指で挟んでクリクリと優しく抓ったかと思うと、シャツのボタンをもう少し外して胸を露わにさせた。

ぷるん、と外気にさらされる胸は、すこしだけひんやりとしたものを感じさせる。

流石に予想外。ここまでされるとは思っていなかった。

「エ、エレン……?」

「お前がやれって言ったんだろうが」

そうだった。これは私の意志だった。

何を驚いているのだろう私は。

「本当にされるとは思っていなかったか? 止めるなら今のうちだぞ」

「構わない」

即答した。それだけは譲れない。

「なら、今日はお前、自分からは動くなよ。あの日の再現ってことなら、お前に自由は無いんだからな」

そう言って、エレンは私の胸にむしゃぶりついた。


「あ……ンぅ」

ちゅぶ、ぺちゃ、ちゅる、ちゅぶちゅぶ。

エレンが私の胸を吸い、ぺろぺろと舐めている。

声が漏れるたびにエレンに見つめられ、必死に声を殺した。

その感触からエレンの頭を掻き抱きたくなるが、すんでのところで我慢する。

代わりに手はさっきから宙をおかしく彷徨っている。

ちゅばっ! れろれろれろれろ……。

一際大きく吸われた後は一転して舌先で乳首を舐め転がされる。

まるで豆を舌で転がして遊んでいるかのように。

「ひぅ……あ、はぁ……ンンッ」

息が、少しずつ上がってくる。


エレンの舌が私の胸を這い、舐め、唇で吸われる。

「んっ、あ、あふぅ……!」

その度に形容しがたい「痒み」のような弱い快感がチクチクと溜まっていく。

ここまで執拗に胸を攻められるのは珍しい。

今までになかったことで、なんとも言えないむず痒さと気持ち良さに体が疼きだす。

軽い快楽というのは痒みに似ていて、より強い刺激を体が求めてくるのだ。

「んっ、エレン……そろそろ」

「あの日俺が止めろって言った時、お前は止めたか?」

「……」

黙るしかない。

そう、今日は私の意思は全て封殺される。

自分で出していた条件だった。今更だ。


それでも、何か話していないと自分を抑えられなくなりそうになる。

「エ、エレン」

「んだよ」

「その、美味しい?」

「は?」

「エレンが胸をこんなに舐めるの、珍しいから」

「別に、美味しくは無いな」

「……」

「ただ皮膚をちゅうちゅう吸って舐めてるだけで、皮膚の味しかしねーよ」

なんの情緒もない。

なんだか急に疼きが止まったような気がした。


「じゃあなんでそんなに舐めてるの?」

「そういうお前は俺のあそこよく舐めるけど、美味いか?」

そう聞かれて、ふと考える。

エレンのおちんちん、果てはそこから出る精液。

美味しいか、と聞かれればそれは……。

「美味しくは……無い」

「だろ? そうだと思ったよ」

「でも」

「でも?」

「癖にはなる」

「は?」

「どちらかと言えば苦い。でもなんとなくつんとした匂いが癖になる」

「お前……それ男の前で絶対に言うなよ。お前が生涯の伴侶を決めるまでは」

「……? わかった」

つまり、エレンにはいくら言ってもいいということだ。

エレンは私の胸を再び咥えて、ちゅぱちゅぱと赤ちゃんのように舐めると、つぅ、と透明な糸を垂らしながら口を離した。

今度はそのまま胸の上をなぞるように舌を這わせて、徐々にその行き先が上昇してくる。

胸の上を通って鎖骨。そこから首を張って耳を優しく噛まれる。

「……っ!」

耳を噛まれ、びくっと体を震わせる。

その時だ。私の腰のベルトが外されたのは。

上にばかり意識を集中していて全く気付かなかった。

カチャ、とベルトが外れ、緩んだボトムスの中にエレンの手が滑り込んでくる。

そのまま撫でるようにエレンの手は下着の中にまで入り込み、ワレメへと到達し、密閉された空間のワレメを指でなぞる。



「くぅ……っ」

ねちょ、っとした水っ気を股下に感じる。

間違いなく濡れている。疼きがいつの間にか復活している。

それを撫でてエレンも確認したのか、指を一本挿入してきた。

「あン……っ!」

くちゅぅと音を立ててぬぷりと飲み込む。

それを待ち望んでいた私がいる。

エレンの指にぬらりとした液体が垂れているのがわかった。

エレンは第一関節を曲げて、膣肉を引っかくように指を動かす。

くいっくいっと膣内で指を曲げられ、その度に膣は反応し、キュッと指を膣肉で包み込む。

じゅぷじゅぷと小さな音を立ててエレンの指が出し入れされる。

出し入れされながら、陰核をコリコリと優しく引っかかれ、私は歯を硬くかみ合わせた。

「~~~~ッ!!」


痒みよりは強く、痛みよりは弱い。

そんなレベルの快感と呼んでいいのかもわからない感覚が溜まっていく。

「ミカサ」

耳元で息を吹きかけられるようにエレンの声がする。

振り向くと、私の唇はえれんにぱくんと食べられた。

はむりと咥えられて、弱く吸われる。

「はむっ、んちゅ、んんっ、あ、はぁ……っ」

それだけで、胸の中にジクジクと熱が込みあがってくる。

指でグリグリと膣内がかき回される。



「ひゃぁっ、あ、はぁ、そこ、もっと……」

「ふぅん」

私が口走ると、エレンは一旦指の動きを止める。

私の思い通りにはさせないということなのだろう。

レベルの低い快感の蓄積に体がムズムズする。

と、急に強く膣内に指を入れられた。

「やぁ……んっ!」

私らしくない声があがる。

「へぇ……」

その声が、エレンはいたく気に入ったらしい。



「お前、意外と突発的な「痛み」に弱いんだ、なっ」

ガリッと乳首に噛みつかれる。少しだけ痛い。

「ああっ!」

声を制御できない。

前にもトイレでこんなことがあった。

「……ミカサ、お前……マゾなのか?」

「そんなこと、ない……」

「そうか。まあいいけどよ。俺は別に虐めるのは趣味じゃないし。でも今、膣内の指がすげえ締め付けられたぞ」

「それは……私がエレンのおちんちんだと思ってるから……」

「う」


エレンが前かがみになる。

エレンの股間部分は少し膨れていた。

私の声や仕草でエレンも興奮してきたらしい。

「エレン……する?」

「……今日のお前に選択権は無いぞ」

「わかってる」

「……下、脱いでくれるか」

「!……うん」

今日、私は初めて声が高くなったかもしれない。

エレンのジッパーを下ろす音が、私にいやがおうにも期待を膨らませる。

私がボトムスを下げると、エレンは私の肩を掴んでくるりと反転させた。

私はエレンに背を向けた形になる。

エレンはそのままぴったりと密着し、股の下に自分のモノをあてがった。

びくびくと脈打つそれは、とても逞しくて。

これから挿入されるのかと期待していた……のだけれど。

「動くぞ。しっかり挟んでくれよ」

「え……うん」

エレンにそこまでの気は無いらしく、素股で事を済ませるようだった。

いつもと違うのは私はしっかりと太股を閉じているだけで自分からはほとんど動かないことだ。

エレンの亀頭がくにゅぅと太股から顔を出し、また戻っていく。

カリが太股をグググと押すように撫でていき、かゆみのようなものを私に与えてくる。

だがそれに気を取られている暇は無かった。


エレンの右手ははだけた私のシャツの中に潜りこみ、私の胸をくにくにと揉んでくる。

左手はくびれに回され、そのまま秘部……よりも少し上、陰核をクリクリと弄ばれる。

「ふぁ、あ、ああっ」

「く……! う!」

エレンは今までよりも瞬間的に入れる力加減が強くなっていた。

その度に私のワレメからは「とぷっ」と愛液が漏れ出し、エレンの亀頭をぬらぬらと濡らしていく。

だが何よりも辛いのは。

「ミカサ、どうだ?」

「んんっ、エレン、気持ちいい……」

「お前、素直だと可愛いな」

耳元で囁かれるエレンの言葉だ。


ぐっぐっと力強くエレンの腰が動く。

びくんびくんと亀頭が脈打つ。

竿は既に大きく血管が浮き上がっている。

「はぁ、あぁっ、はぁっ……!」

エレンの吐息が荒くなればなるほど、興奮を窺わせ、私もつられて興奮していく。

エレンが私の身体で興奮してくれているということに酷く興奮を覚える。

キュッ! と強く陰核、クリトリスを抓まれた。

「ぁんっ!」

「ミカサ、みかさぁ……!」

エレンの腰の動きがアップする。

漏れ出てた愛液で滑りがだいぶ増してきていた。


エレンの右手が痛いくらいに強く胸を揉みしだく。

恐らくこちらは半ば無意識。

けどそれが堪らなくいい。一定間隔で強くギュッギュッと揉まれ続けていて。

揉まれる度に「あっ」と声が上がってしまう。

エレンが腰を前後する動きから徐々に上方向へと突きだすような動きへ変わってきた。

恐らく絶頂が近い。

スッと胸から手が離れ腰を掴まれる。

陰核を弄っていた手も腰に回された。

がっちりと腰をホールドされた状態。

そこからゆっくりと腕を回され、おへそのあたりでぎゅっとエレンは自分の腕をクロスするように掴んだ。



「はぁ、はぁ、んあああああっ!」

エレンの腰の動きがヒートアップする。

ぐちゅ、ずちゅっ! と大きな音を立てながら亀頭が太股の肉をぐいぐい押しだしては引っ張っていく。

「はぁん、はぁ、ああっ、エレッ……ン……!」

ぐちゅ! と一際強く押し出され、太股の間から出た亀頭から、どぴゅっ! と一本の白い矢が飛んだ。

びゅくっ! びゅくっ! と脈打って二本目、三本目と白矢を飛ばす。

つぅんとした精液の匂いが鼻孔をくすぐる。

たら……と鈴口からうっすらと精液が垂れるようになって、一旦の打ち止めだとわかると私は太股の力を抜いた。


「……ふぅ」

エレンの息を吐く声が聞こえる。

だがエレンのペニスはまだ大きなままだ。

あれでは尿道にも精液が残ってるハズ。

「エレン、後処理させてもらってもいい?」

私は膝を折り、エレンのペニスに顔を近づける。

「え? ああ……いや待て。今日はお前、だめだ」

「……でも」

「でもじゃねえ」

「うん」


エレンの精液が出きってないのは明らかだった。

でもエレンが言うのなら仕方がない。

しかしエレンは「むぅ」と少し考えてから、ペニスを私に突きつけた。

「口と膣を使わないでやってくれ」

「……! わかった」

エレンも少しだけ思うところがあったのだろう。

私は素早くエレンのペニス……おちんちんを掴むと上下に扱きだした。

ぬるぬるとした精液がこびりついていて、ぬめぬめする。

が、この匂いがどうにも癖になる。


ずっと嗅いでいたいわけではない。

最初の一瞬だけなのだ。

その瞬間なんだか不思議な良い匂いのような錯覚が起こる。

ずっと嗅いでいるとそうでもない。

でも呼吸の感覚等で匂いを一旦遮断してまた嗅ぐと、それがやはり最初の一瞬は凄く良い匂いに感じる。

シコシコとエレンのおちんちんを扱く。

びくびくと脈打っていて、未だに元気。

エレンは天井を見上げるようにして右腕で顔を隠す。

「はぁ、はぁ」という吐息に合わせておちんちんがびくんびくんと脈打つ。


このまま出たら、間違いなく私にかかる。

私はそれでもいいが、なんとなくエレンは好まないように思える。

そこで私は立ち上がるとさっきのエレンのようにエレンの背中にまわり、ぴったりとくっついて左横腹から手を回し、扱くことにした。

「お、おい……」

「約束は守ってる。手しか使ってない」

「そうだけど……」

エレンのおちんちんんがびくびく反応している。

私は少し掴む力を強めて扱く速度を上げた。

ジュゴッジュゴッと擦れる音が響く。

「く、あ……っ」

エレンの声も少し大きめに漏れた。


ミカサ「エレン、出していい。好きなだけ。全部」

エレン「う、く……!」

ミカサ「出そう? でそうでしょエレン、いいよ。ほら」

エレン「ふぅ、は、あ……っ」

ミカサ「びくびく言ってる。膨らんでる。もう我慢しなくていい」

エレン「う、ああああっ」

ミカサ「あ、凄い、来てるのがわかる。出して」

エレン「でる……!」


ビュクゥーーッ!

先よりもやや薄い白の液体がおちんちんの先っぽの穴、鈴口から吐き出される。

だが私は扱くのを止めない。シコシコと動かしつ続ける。

するとエレンのおちんちんは強い脈打ちが止まらず、びゅくん! びゅくん! と何度も白濁液吐き出していく。

私の手を伝うように精液がかかってるが気にしない。

私は全部出させようと大きく根元から引っ張るように手で扱く。

「も、もういいって……!」

それはエレンから静止されるまで止めなかった。


「今更だけど、誰かに見られたりしてたらやばかったな」

着衣を正してから本当に今更なことをエレンが言う。

もっとも、それも「アリ」だと思ったことは流石に言わないが。

「これで気が済んだか?」

「……うん」

「もうこんなこと言うなよ」

「……それは」

「それはも禁止だ」

「えっと、でも」

「でもじゃねえ」

「……」

エレンが真っ直ぐに私を見つめた。

「いいか? 俺がこういうことするのは……お前だけだ。それは……お前が」

「わかってる。家族だからでしょう」

「……ならいい」

少し、間があった。

私はこのとき、もっと考えて返事をすべきだった。

もっと今日のエレンの発言の一つ一つを注意深くとらえておくべきだった。

エレンが私の事を「女」扱いした意味。

それをよく考えていれば。それは恐らく千載一遇くらいのチャンスだった。

私は多分、距離感が戻ってきて、舞い上がっていたのだろう。

あれだけ寒かったはずの体が、いつの間にかとても暖かくなっていたせいもあるだろう。

だからそれに気付かなかった。

もし気付いていれば……「違う未来」もあったのかもしれない。

だがそれはもう叶わぬこと。それに。


「!? 今、外に誰かいた……?」

「えっ」

エレンが驚く。

私は慌てて倉庫の外に出た。

そこには既に人影はない。

アルミンではないとすぐにわかった。

アルミンなら、気まずいだろうが恐らく逃げはしない。

アルミンではない誰かが、どこからともわからないが行為を見ていた可能性があった。

それはいろいろな意味であまり良くは無い。エレンにとっては特に。

この日は、そのせいで私の「失言」を思い起こす暇など残っていなかった。

ここまで。
遅くなってごめんなさい。
しかし……世界は残酷だ。
ここで間違わなければ今頃わたミカサはエレンと恋人、いや夫婦になれていたかもしれない。



あれから、私は久しぶりに気持ちの良い月日を過ごすことが出来た。

エレンとの仲が、距離感が戻った……いや以前よりも近くなったように感じられるおかげで、私の心は平穏で満たされていた。

エレンは私に対して二人きりでなくともこれまでより尖らなくなった。

訓練でも私を目指すべき目標のように捉え、プライベートを共にする時間も増えた。

肉体的スキンシップも以前よりかなり許容されるようになった。



──だが、唯一性行為……挿入だけはピタリとそのナリを潜めた。




「エレ、ン……ッ」

「ここがいいのか?」

じゅぽっぐちゅっ。

エレンの指が膣内を乱暴に掻き回す。

最初の頃よりも手加減、容赦が無くなってきたその指使いは私の感じるポイントを正確に把握しつつあった。

いや、それがエレンの指ならどんなところでも私は性感帯となるのだろう。

私の膣口はエレンの指をずっぽりと根本までくわえ込む。

エレンの第一関節がクニクニと膣内で動かされる度に心臓が強く跳ねて汗が滲む。



エレンはこの間の件からかなり大胆になった。

遠慮が無くなったというか、躊躇いがなくなってきた。

私は今、台の上に横になってエレンに膣を慰められている。

エレンは私の横腹に立って、左手でぐちゅぐちゅと淫靡な音を立てながら、乳首を吸いつつ私を見つめている。

「ぅ……ぁンッ……!」

ビクッと脚が上がる。かなり深くまで指を突き入れられた。

「悪い、痛かったか?」

「だい、じょうぶ……」



エレンの指をきゅぅぅぅと膣が強く締め付ける。

私の膣がそれはエレンだと認識しているのがよくわかる。

呼吸をするように膣口がパカパカと開き、奥底できゅうきゅう締め付けて子種が出されるのを待っているが、そこからは当然のことながら射精されることはない。

膣奥から子宮がくぅ、と降りて来ている。はやく、はやく。ちょうだい、ちょうだい。

「んぅ……っは、あっ」

脳裏にはびゅくびゅくと子宮へ精が注ぎ込まれる感覚を幻想するが、その暖かみも流れるように入ってくる感覚も味わうことはない。



エレンは当初の約束を忘れていなかった。

飽くまでも私達は「自慰を手伝いあう」関係なのであって、性行為をする相手ではない。

だから、私からエレンに対して「行為」を求めることは許容されなかった。

エレンは私を慰めはしてくれるが、挿入まで至ることは無くなった。

自分はいいから、と。

だが私はそれでも満たされていた。

エレンの傍に、誰よりも近くにいるという実感をこの一月得られていたから。

だから。



……忘れていた。




油断していた。

いつの間にか考える事を放棄していた。

あまりに幸せ過ぎて思考にさえ上らなくなっていた。

まるで「そんなこと」があったことなど、遥か昔のことようだった。

私は浮かれすぎていた。認めよう、迂闊だったと。

私はある呼び出しを受けていた。



────────────────





倉庫でのやりとり。バラされたくなかったら訓練後に訓練用具室まで来い。





────────────────





私のポケットにはくしゃくしゃになった羊皮紙のメモが入っている。

苛立ち混じりに指定の場所へと急ぐ。

そこで待っていたのは────



「来たか」



────あの日の先輩達だった。



私はあの日の最後、確かに何者かの気配を感じていた。

しかし、気にしていたのは本の一日二日で、あとはエレンから得られる幸福を享受していた。

エレンの変化を嬉しく思う余り、考えることを止めていたのだ。

それがこんなツケとして今私に返ってきている。

「あの日は驚いたよ、まさかお前が「あんなこと」をしているなんてな」

先輩はくくく、と厭らしい笑い声を上げた。

「いけないなあ、俺たち訓練兵があんなことを堂々としてちゃ」

他の先輩が私の背後に現れ背中を押し、用具室の中心まで進む。

後ろではぴしゃりと扉が閉められる音がした。



最初に用具室にいた先輩は三人。

背後から現れた先輩を足して計四人に今私は囲まれるようにして立っている。

「なんで呼ばれたかわかるか」

「……」

「なんだわからないのか? じゃあ教えてやろう。話は簡単だ。俺たちはお前達がやっていたことを黙ってる。その代わり」

「俺たちにも同じ事をしてもらおうと思ってな」

下衆。

即座にそんな言葉が浮かぶ。

彼らの目がどことなくかつて私を攫った人さらい達と同じに見えた。



ニヤニヤとした下卑た笑みは私に不快感を募らせた。

こんな茶番に付き合うつもりはない。

私はすぐに踵を返した。

一人の先輩と向き合う。

背後から私を押した先輩だ。

思ったよりも肉付きが良い大きい相手だが、関係ない。

「おいおい、何処にいこうって……ぐえ!?」

無理矢理にねじ伏せるだけだ。



「「!」」

後ろの方で驚愕している気配を感じるがどうでもいい。

さっさと行こう、そう思った矢先だった。

「良いのか? このまま行けば、お前の相手、エレン・イェーガー……だったっけ? どうなってもしらないが」

私はピタリと足を止めた。

くるりと振り返ると相変わらずニヤニヤと下卑た笑みを浮かべている。

この一人だけは別格ということか。




ミカサ「どういうこと?」

先輩「言葉の通りだ」

ミカサ「エレンに手を出したら許さない」

先輩「ならお前がしっかり仕事をこなさないとな」

ミカサ「……」

先輩「わかったらこっちへこい、ほら」



私は……


────────────────






「あっ、や、はぁぁぁっ……んっ────!」






────────────────


吐き気がした。

一瞬想像した、ここの男達に抱かれて嬌声を上げる自分に。

そんな声を上げることなどありえないが、エレン以外の人に抱かれるということに、言い表せぬ嫌悪感を抱く。

「おい、早くしろよ、エレン・イェーガーがどうなってもいいのか?」

先輩の急かすような声。それさえも耳障りだ。

私の嫌悪感は増していくばかり。

しかし、要求を呑まなければエレンに何かの悪意が向きかねない。

私はどうしたらいい……?

どう考えた時、かつてのエレンの言葉が脳裏に浮かんだ。



────────────────






「戦え! 戦わなければ……勝てない!」






────────────────


私は一歩を踏みだした。

先輩に近づいていく。

「ようやく観念したか」

何か言っている。観念? 何を言っているの?

「~~~~~~~~」

もはやこの男共の言葉は言葉としてさえ認識出来ない。したくない。

だから、私がやることは一つ。



ズンッ!



「え? うぁ、わ、あぎゃああああああっ!?」

耳障りな断末魔。

男が蹲る。

当然だ。急所を何の躊躇いも手加減もなく蹴り抜いた。

ずっと優位を信じて疑わなかった唯一の先輩が口をポカンと開けている。

瞬間もう一人の頭を掴んで床へとたたきつけた。

うご! と変な声を出す。キモチワルイのでもう一発。

残りはずっと偉そうに喋っていた優位に立っている「つもり」の先輩ただ一人。



彼が慌てたように口を開いた。

「エレン・イェーガーがどうなっても知らないぞ!」

私はスッと目を細める。

「死人が、どうやってエレンに手を出すの?」

「ば、馬鹿な……! お前俺を殺す気か? そんなこと、できるわけ……!」

その続きを、男が話すことは出来なかった。



この時、私は頭に血が上っていた。

この後どうすればいいか、なんて考えてなかったし、どうなるかも考えていなかった。

全てを終えて、我に返った時最初に思ったのは、このことによる訓練兵追放の憂いだった。

もしそんなことになれば、私はエレンの傍にいられなくなる。

それはとても許容できることではなかった。

だが、結果は意外なものだった。

結果だけ最初に言うなら、私はおとがめ無しだったのだ。


すっかり忘れていたが、あの先輩はアルミン曰く「悪い噂の絶えない」人であったらしく、これまで似たような方法で犠牲になった訓練兵が結構いたらしい。

今回のことで彼女たちが結束し、教官に抗議を一丸として提出したことで、私の行いは正当防衛と認められ、あれよあれよと言う間に彼らは訓練兵を追放、駐屯兵団に引き渡されることになった。

おかげで私は変わらぬ日常に身を置くことが出来ている……ハズだった。

「あ、ミカサ!」

サシャが話しかけてくる。彼女の手に持っている物は見覚えのあるようで無いものだった。

「また? いい加減に止めた方がいい」

「今度は大丈夫ですよ! どうです? また一緒に食べませんか? 私特製味付けの芋!」

サシャはよくよく食料庫に盗みに入っては食料を盗るばかりか、最近は味付けにも拘り始めた。

だが、その味付けは本人以外には受け付けられないもので、前に偶々もらったヤツの味は酷いものだった。

今日もこの遅い時間に忍び込んできたのだろう。

今日は日もとっぷりくれて満月の綺麗な夜だ。盗みには最適なのかもしれない。


サシャとはおよそ「二ヶ月前」にエレンを襲ってしまった私が気落ちしている時によく声をかけてくれた。

その頃からかなり仲良くはなっていた。

「悪いけど、いらない」

「えぇーー」

残念そうなサシャに苦笑を漏らしつつ、行こうとしたところで、目眩。

「ミカサ?」

立っていられず、ふらつく。

次いで、嘔吐感が込み上げてきた。

「う……!」

なんだかとても……


────キモチワルイ。


凄く熱っぽく、怠い。

胸が苦しい。吐きそうだ。

キモチワルイ。

私は倒れそうになりサシャに支えられた。

「はぁ、はぁ、……っ」

「ちょっと!? どうしたんですかミカサ!?」

どうしたのかなど、自分でもわからない。

だが、段々と気分の悪さから意識が奪われていく。

あ、だめだ……視界が、黒く染まる。

私は少しずつ意識を手放していく。

意識を失う瞬間に目にした物は、夜空に浮かぶ、丸い満月だった。


凄く熱っぽく、怠い。

胸が苦しい。吐きそうだ。

キモチワルイ。

私は倒れそうになりサシャに支えられた。

「はぁ、はぁ、……っ」

「ちょっと!? どうしたんですかミカサ!?」

どうしたのかなど、自分でもわからない。

だが、段々と気分の悪さから意識が奪われていく。

あ、だめだ……視界が、黒く染まる。

私は少しずつ意識を手放していく。

意識を失う瞬間に目にした物は、夜空に浮かぶ、丸い満月だった。


ここまで。>>873は間違い。ごめんなさい。
たまにはエロほぼなしにしてみた。

ところで、なんだか酸っぱいものが食べたい。


気分が悪い。吐き気がする。お腹が痛い。

こんなことは初めてだ。一体私に何が起きているのか。

わからない。私はどうなってしまったのだろう。

軍医は私に症状を説明してくれなかった。ただ、とても複雑そうな顔をしていたのが印象的だ。

「ミカサ!」

病室にエレンとアルミンが入ってくる。

「大丈夫か!」

「エレ、ン」



私は来てくれたエレンやアルミンの為に起きあがろうとして、彼等に止められる。

「いいから寝てろ! 馬鹿!」

「そうだよミカサ! 寝てなきゃ! 動いちゃだめだ!」

「え? でも」

せっかく二人が来てくれたのに、寝たままなのは悪い。

体調は相変わらず悪いがもう意識を失うほどではないのだし、せめて二人がいる間は起きあがって対応したかったのだけれど。

エレンは私の肩を掴んでベッドに押さえつけ、普段あまり見せない心配げな顔で私を見つめる。

そんな顔をされると、反抗できなかった。


「無茶しやがって……」

エレンは呟くと、ゆっくり私の頭を撫でてくれた。

本当に今日のエレンはどうしたのだろう。なんだかとても優しい。

「仕方ないよエレン、きっと自分じゃわからなかったんだ」

「そうかもしれないけどよ……あ、ミカサ。まだ腹痛いのか?」

エレンの質問に私は「少しだけ」と頷いた。

エレンは「そうか」と小さく答えると、ゆっくりと私のお腹を撫でてくれる。

暖かい。



慈しむようにエレンがお腹を撫でてくれる。

どうしたのだろう。こんなに優しいエレンは珍しい。

だけど悪くない。エレンに撫でられていると痛かったお腹も少しだけ楽になる。

「……すぅ、すぅ」

「ミカサ? 寝たのか」

「仕方ないよ、多分体力がかなり落ちてるんだ」

──────────────



「……う」

ゆっくりと意識を覚醒させていく。

いつの間にか眠ってしまったらしい。不覚。

「……ですか」

……?

話し声が聞こえる。

この声は、エレンだろうか。アルミンもいるようだ。

まだそんなに時間は経っていないのかもしれない。

何の話をしているんだろう。



エレン「ミカサは……」

軍医「いくら彼女が規格外的に凄い訓練兵だと言ってもこればかりはね」

アルミン「ミカサも、自分は一人だけの身体じゃないって自覚してもらわないとだめだね」

アルミン「ちゃんと言ってあげなよエレン」

エレン「……わかってる。それは俺の役目だ」

軍医「しかし、若いというのはいいね」

軍医「しばらくは傍にいてあげなさい。心細いはずだ」

エレン「はい」



どういう意味だろう?

話の内容がよくわからない。

アルミンの言葉が気になる。

私は一人だけの身体じゃない? どういうこと?

……待って。まさか私……!

私は慌ててお腹に手を当ててみた。なんとなく、ほんのり暖かい気がする。

まさか、まさかまさか……!

私……身籠もってるの!?



エレン「なんだ、起きてたのかミカサ」

ミカサ「エレン……」

エレン「なんて顔してるんだよ」

ミカサ「私……ごめんなさい」

エレン「なんで謝るんだよ」

ミカサ「だって……」

エレン「偶には頼れよ。家族だろ?」



エレンの優しく微笑む顔が眩しい。

エレンは許してくれているのだろうか。

子供が出来たとなれば訓練兵でいることは難しいはずだ。

いや、難しいのは私か。どうすればいい?

エレンの子供。そう考えただけで頬がかあっと熱くなる。

でも、エレンは子供を作る余裕など無いと言っていた。

きっと迷惑だろう。それでも彼は優しくしてくれる。

彼の子供は欲しい。でもそれで彼と離れなければいけなくなるのは嫌だ。


エレン「ミカサ、気をつけろよ、無理はすんな」

ミカサ「でも……エレン」

エレン「しっかり休め。今まで、頑張ってたんだからな」

ミカサ「……」

エレン「お前は一人だけの身体じゃないんだ。アルミンもそう言ってた」

ミカサ「エレン」

エレン「ん?」

ミカサ「エレンは……どう思う?」

エレン「へ? 何がだ?」



「私が一人じゃないって……」

「ああ。そりゃ色々思うこともあるけど、嬉しいさ」

エレンが嬉しいと言った。少なくとも私は嫌われてはいないし、エレンもこの事に喜んでくれている。

それなら、やはり産んだ方が良いのだろうか

「エレンは、そうなることを望んでるの?」

「そうなるって……おいミカサ、言ってるだろ。もうお前は一人の身体じゃないんだ、自覚しろ」

「エレンは、それを望んでる?」

「当たり前だろ」

産もう。そう決めた。絶対に産む。

エレンもそれを望んでくれてる。忘れかけていた頬の筋肉が緩む動きが、自然と発生し始める。


エレン「珍しく笑ったな」

ミカサ「……私だって笑顔くらいみせる」

エレン「そうか? そうだよな」

ミカサ「そう」

ミカサ「ところでエレン」

エレン「なんだ?」

ミカサ「名前は、どうしよう?」

エレン「名前?」

ミカサ「気が早いのはわかってるつもり。でも、折角だから良いものを考えたい。何か良い名前はない?」



「名前ねえ……タマとかどうだ?」

「それはエレンが拾ってきた猫につけようとした名前。流石にそれはない」

じとり、と睨み付けるとエレンは苦笑した。

冗談だとはわかっているが、拾ってきた猫につけようとした名前は流石にない。

しかもあの猫はすぐに死んでしまった。不謹慎にもほどがある。

「あとでアルミンに相談してみるか」

「それがいい」

聡明なアルミンなら良い名前の案を出してくれそうだ。

強い意味のある名前が良い。

「じゃあ俺も行くから。お前はしっかりショクチュ-ドクっての治せよ」

「うん……ん?」

今、聞き慣れない言葉が聞こえた。


「エレン? もう一回言って」

聞き間違いだろうか。

「はぁ? だからショクチュードク。お前がお腹壊した病気の名前だろ」

「……お腹を壊した?」

聞き間違いではないらしい。ショクチュードク。

お腹を壊した病気の名前。……おかしい。何かがおかしい。

私は子供が出来た反動で倒れたのでは……?

「何驚いてるんだよ、お前は少し前にサシャから貰った芋が原因で倒れたんだよ」

「え」

「なんでもショクチュードクらしいぞ。俺にはよくわかないけど」

なにそれ。子供は?エレンとの愛の結晶は?



「しかしサシャはすげーな。お前が倒れる程のものを食べてもピンピンしてるからな」

それはつまり。

私はショクチュードクで倒れたのであって、子供はいないということ?

でもじゃあさっきのは何?

「さっき、私の身体は一人だけのものじゃないって……」

「当たり前だろ、俺たちは心臓を捧げた身だ。俺たちの身体や命は壁内みんなのものだ。その中でもお前は今期の訓練兵成績トップの人間だぞ」

……ああ、そういえばそうだった。そんな当たり前のこと、今まで考えたことなどほとんどなかった。

何故なら、私にとってこの身を捧げる相手はエレンだけだったから。

そんな「建前」忘れていた。

つまり、エレンは私と話が合っているようで、その実全然噛み合っていなかったのだ。

傷ついた。


「エレン」

「ん? なんだよ……痛っ!?」

私は素早くエレンの脳天に手刀を叩きつけた。

「何するんだよ!」

「エレンが悪い」

「はぁ!? 意味わかんねーぞ!」

「わからなくていい。ただ鈍くて馬鹿で勘違いまでさせるエレンが悪い。異論は認めない」

私の早口の抗議にエレンは会話を挟む隙を失い、何か言いたそうにしながらもそれを飲み込んだようだった。

「……ったく、人が心配してやれば……珍しくさっきまでは殊勝だったってのによ」

「私はいつも素直」

「嘘つけ」



エレンは最後にそう言うと、今度こそ医務室を出て行く。

だが彼は最後に振り返り、

「そういや名前って結局何の名前だったんだ?」

尋ねてはいけない事を聞いてきたので、枕を投げつけておいた。

自分の勘違いが恥ずかしい。

サシャにもらった芋でお腹を壊して恥ずかしい。

全ては自業自得。

でもやっぱり、エレンが悪い。



翌日。

私は無理をしないという約束で医務室を出た。

具合が悪い時は好きに医務室で休んでも良いと特別に鍵も預かっている。

どうやらこれまでの私の成績などから期待が高まり、少しばかり優遇処置を施してくれているようだ。

サシャはすぐに私に謝ってきた。あの芋は他の人も食べたが、すぐにあの後腹痛で数人倒れていたらしい。

私はけろりとしていたから油断してたのだそうだ。まさか時間差でくるとは。

無駄に頑丈な分、反動も遅れて出てきたのだろう。

しかし、この頑丈さはエレンを護る為のもの。

必要なものだ。



午前の訓練。

今日は格闘訓練がそれにあたる。

私は激しい運動をしないよう注意しつつエレンを見ていた。

その時だった。

「うわっ!?」

エレンが宙返りした。いや、させられた。

「エレン!?」

やったのは……あの金髪の女、アニ。

しかも彼女はあろうことか、エレンに寝技をかけ始めた。




私は激しい運動を控えなければいけない。

手が勝手に同僚の男性……確か名前はライナー・ブラウンだったと思う……へと伸びた。

「えっ、おいなんだミカ……サッ!?」

腰をしっかり落とし、訓練兵一の巨躯を放り投げる。

大丈夫これくらい全然激しくないはず。だから大丈夫。

ライナーは見事アニ……には命中しなかった。

彼女はギリギリで彼を避けたのだ。

同時に彼女はエレンからも離れている。

胸の中が、キリキリとざわめいた。



「しっかしすげえなアニの技術は!」

隣に座ったエレンが今日の訓練について振り返っている。

まただ。また胸の奥がザワザワする。

「重い相手でも空中に投げ出しちまうんだぜ!」

「そう」

言葉少ない私に構わず、エレンは口を閉じることを……アニの話題を止めない。

エレンの口から他の女の話題を聞きたくない。

「足技がスゲェよ、足だよ足! 鍛えてるんだろうな。めちゃくちゃ威力もスピードもスゲェ」

「そう」

「まさかアニにあんな技術があったなんてな。正確には親父さんの技術らしいが。けどよ、これを応用すれば俺ももっと強くなれると思わねえかミカサ!」

「エレン、ちょっと」

限界だった。



「なんだよ!」

エレンが少し怒りを露わにしながら私に引っぱられる。

私は無言でエレンを引っぱり続けた。

幸いエレンは嫌がりながらも引かれればついてくる。力づくで無理矢理にはなっていない。


“今のところは”


向かう先は……医務室。鍵は、案の定かかっている。

「医務室? 何のようだよ。だいたい鍵かかって……え?お前鍵持ってるのか?」

「具合が悪いなら使えと預けられた」

「具合悪いのか?」

「……少し」

私は一拍空けてから短く答えた。医務室へと侵入する。

カチャン、と鍵をかるのも忘れない。




ミカサ「エレン」

エレン「なんだよ、なんで俺をこんな所に連れてきたんだ」

ミカサ「そんなにあの女が気に入ったの?」

エレン「はぁ? あの女ってアニのことか? 俺はただ足技のことを」

ミカサ「私だって足技くらい使える」

エレン「? お前何言って」

ミカサ「なんならエレンに披露しよう、あの女よりも、キモチヨクさせてあげる」

エレン「は? いやお前なんかおかし……っ!」



私はエレンを強めに押して床に転ばせる。

エレンが怒って立ち上がるより先に上半身を押さえつけてズボンのチャックを開けた。

「何すんだよ!」

「静かにした方がいい。大声出すと誰かが来るかもしれない」

「ッッッ!」

エレンが一瞬抵抗を止めた隙ををついて私は靴を脱ぎ、エレンのおちんちんの先、亀頭へと乗せた。

「暴れたら……力加減出来ない」

「……っ!」

流石のエレンも、その恐怖はわかっているのだろう。

目はまだギラリと尖っているが大人しくなる。


「大丈夫、暴れなければ痛くしない」

「お前の考えてることが時々わからねえ」

エレンの吐き捨てるような言葉にチクリと胸を痛める。

ここに来て暴走してしまったという自覚はある。だが、今更止められなかった。

「私はただ、私の足技を披露するだけ」

私はエレンの亀頭を足の親指でクイッと握る。

足指を通じてびくんびくんとエレンの亀頭が脈打っているのがわかる。

「こんな足技あるかよ……」

エレンの呆れたような声は聞こえなかったことにする。



私はベッドに腰掛け、エレンのおちんちんを足の指で撫でる。

エレンは存外大人しかった。

いや、表情や言葉はまだ不満だらけだ。それでも。

エレンもいざそういう行為になってしまうと私が折れないことを理解してしまったのだろう。

なんだかんだいって、彼は私に甘い所がある。

外部から見た人間は、私がエレンの世話を焼いてばかりでまるでエレンが手のかかる弟のように見えるだろう。

しかしその実、私はエレンに下の家族として捉えられていて、私もそれに甘んじている。

結局、エレンもこういう行為に慣れてきた、ということもあるのだろうけれど。


私はエレンの亀頭を曲げた親指の裏で握り、擦っていたが思った程塩梅はよくない。

そこで指と指の間におちんちんを挟み込んで見た。

あれだけ啖呵をきった以上、彼を悦ばせられなければ立つ瀬がない。

ギュッ、と強めに指の間に挟み込む。

予想以上にエレンのモノが大きくて私の足の指は大きく開かれた。

「エレン、大きい……興奮してるの?」

「そんなわけないだろ、お前こそ今までと違って随分ぎこちないな」

「つまり、今までは満足してくれてたの?」

「そ、そういう意味じゃねぇよ」

「嘘」


私はエレンの嘘を看破し、嬉しくなった。

何度か挟み込んだまま動かしてみるも要領よく行かない。

そこで両脚で挟み込んでみることにした。

グリグリと前後に擦るように動かす。

すると時折エレンがピクリと反応するポイントを見つけた。

エレンのおちんちんのさきっぽ……亀頭の膨らみから少し下、丁度くびれになっているいわゆるカリ部分。

ソコを足で挟み込むようにしてクリクリと刺激してあげるとエレンのおちんちんは素直な反応を返してくれる。

「エレン、気持ちよくなってきた?」

「……そんなわけ、あるかよ、いい加減に……っ!」

くびれ部分をギュッと挟み込み、持ち上げるように引っぱる。

力を弱めてはまた強めの力で持ち上げる。

どくんどくんとエレンのおちんちんは熱さを増してきていた。



「エレン、説得力に欠ける」

「……何がしたいんだよお前は」

「言ったはず。私は貴方にアニよりも足技が優れていることを証明すると」

エレンの反り返ったペニスのカリ部分を、押し返すように足の爪先で抑える。

くいくいと力加減を調節すると、面白いようにエレンのおちんちんがドクドクと反応しだした。

「馬鹿、俺が言ってるのはそういうことじゃ……っ!」

両足の土踏まずで挟むようにして扱く。やはりこれがスタンダードなのだろう。

エレンの反応も良い。

「どうエレン? わかってもらえた?」

おちんちんの先がびくっびくっ! と膨らむ。

もう少し刺激を与えれば射精するだろうと経験から推察できる。

そこで私は足を止めた。

「っ……え」

エレンが面白いように意外そうな顔をする。



「どうしたのエレン?」

「あ、いや……」

しどろもどろになるエレンのペニスを、軽く爪先で蹴る。

「っ」

「どうしたの?」

「お前、わざとか?」

「何が?」

もう一回ツン、と蹴ってみてから足の指で亀頭を撫でるように転がす。

「く……」

爪先で睾丸をぐいぐいと弄り、裏筋をツツゥと撫でていく。

「わかってもらえた?」

「ああもう、わかった、わかったから!」



エレンのどうでも良いような声。

私は足の動きを止め、離した。

すくっと立ち上がり医務室の薬品棚の前に立つ。

「え、おい」

エレンは完全に想定外だったのだろう。ああ言えば気をよくした私が最後まで一気にやると。

性器同士を擦り付ける性交渉でなかったというのもエレンの背中を押したに違いない。

しかし、私はそこまで安くない。そろそろエレンにも理解してもらおう。

「エレン、足というのは不衛生。ペニスとても敏感で衛生さも求められるから、足で弄った後は消毒が必要」

「……は?」

「丁度ここに、消毒液がある」

「……おい、まさかお前、待て、やめろ! 忘れたのか!?」


エレンは急に慌てだす。

彼の脳裏にはかつて何も知らない私が勘違いして消毒したことが思い出されているはずだ。

「私は馬鹿だからなんのことだかわからない」

「ふざけるな! お前、あれがどんなものか……!」

「でも、消毒と言えば、唾液も消毒効果があると聞く」

エレンの声がピタリと止まる。

「私は馬鹿だからわからない。だからエレンに決めてもらおう。消毒液で消毒か、私の唾液で消毒か。ちなみに消毒しない選択肢はない」

エレンが視線を彷徨わせる。迷っている、のだろうか。

私はカチャカチャと消毒液の準備を始める。

「ま、待て!」

それに慌てたエレンが私の動きを静止させる。



「なに?」

「だから、その、えっと」

「消毒液、使う?」

「~~~~っ! お前の、ミカサの口でしてくれ!」

「わかった。そこまでエレンに頼まれては仕方ない。エレンが望むから、エレンのおちんちんを私の口で消毒しよう」

「お前……あ、いやなんでもない、頼む」

エレンが何かを言いかけたが、私が消毒液を突きつけるとすぐに折れた。

よほど嫌らしい。

きっと女性には想像もできないものなのだろう。

だが、おかげで私はほとんど初めてエレン「~してくれ」という願いを言わせることに成功した。

私はそれを内心で悦びながらエレンのいきり立ったペニスをあむ、と飲み込む。


じゅるっ、じゅぽっ、はむっ、ちゅるちゅるちゅる……。

一度大きく咥えてから、じゅぽじゅぽ音を立てつつエレンの大きくなったおちんちんを舐めて、吸う。

エレンのおちんちんは既に臨界近くで、大きくドクドクと脈打っていた。

私はちゅるん、と一度口から離すと、亀頭部分だけを唇ではむように咥え直し、舌でレロレロと高速で舐める。

「く、うぅぅっ!!!」

エレンがガッと私の頭を掴んだ。必死に射精を耐えているのだろう。

射精する時が一番気持ち良いらしいが、それが込み上げてくるのを我慢するのも良いらしい。

その辺のことは女には少々わからないがオーガニズムを遅らせて一瞬の爆発の前の微量な快感を引き延ばしたいという気持ちはわからなくもない。

当然その後には爆発させることが前提となるが。

じゅぱっ、んちゅっ、じゅるるるるる!!!!

私は力一杯エレンの亀頭を吸い込む。

舌で亀頭の下方をぬちゅぬちゅと舐めまわし、じゅぽじゅぽ音を立てて前後を運動を咥えながら。

途端、びくびくっ! とペニスが一際大きくなりぶるるっと震える。来るのがわかった。


びゅくっ! びゅくびゅくびゅーーーーーーっ!!!

口の中に直接流し込まれる白濁の欲望。

エレンのそれが私口内を見たし、つんとした精子の匂いが鼻孔をくすぐる。

私はエレンが射精を始めるのと同時に吸い出すのを止め、舌で亀頭を撫でるように舐めまわす。

ねっちょりとした粘液状のそれがくちゅくちゅと舌にからみつく。

それを丁寧に飲み下して、エレンの亀頭をまた舐める。

一通り舐めとると、鈴口に舌を這わせ、奥を少し舌先で突く。

軽く亀頭の肉部分を噛み、搾るように吸い出すと、残されていた分がびゅくっ! と口の中へ入り込んできた。


れろり、と唇回りを一舐めして、私はしゃぶっていたエレンのペニスを離した。

音の無い医務室に、エレンの荒い呼吸音だけが響く。

「ぜぇ……ぜぇ、つ、はぁ……っ!」

私は再びベッドに腰掛けると、カチャカチャとベルトを外し、下半身を露わにする。

エレンが欲しくてたまらなかった。

思えば、あの日先輩達に恐喝されて一瞬いやな想像をしてから、エレンに壊されるほど犯されたい欲求が積もっていた。

「エレン……」

下着に手をっかけると、そこはもうぐっしょりと濡れていた。

全てを脱ぐのももどかしく、片足から抜いたところで膣口を一撫でする。

じゅぷ、と水音が漏れた。



「エレン、いい?」

私は返事を待つ前にエレンに跨っていた。

返事があればすぐにでも腰を落とす。

「……はぁ、ア──ダメに、きまって、んだ、ろ……」

しかしその期待むなしく、私の行為の欲望は拒否される。

だが体はそれを認めなかった。

エレンは私を押しのけるようにフラつきながら立ち上がる。

私は下半身を露出したまま、ベッドに後ろ手で手をついた。

エレンに差し出すように性器を……膣を向ける。



ミカサ「エレン……エレンは医者であるグリシャおじさんの息子」

エレン「あ? なんだよ急に……ってお前、なんてポーズとってんだ!」

ミカサ「エレン、私は具合が悪い」

エレン「「だったら寝てろよ! 何やってんだ!」

ミカサ「だから治療が必要」

エレン「はあ!?」

ミカサ「「こんな時、おじさんなら注射をするはず。だからおじさんの子供のエレンも注射が出来る」

エレン「なんでそうなるんだよ!」

ミカサ「お願いエレン」


────私に、注射して。



エレンに見えるよう、私はくぱぁと膣口を開く。

もう、今の私にできることはこれしかなかった。

エレンがごくり、と息を呑む声が聞こえる。

「エレン、これは治療の一環」

「こんな治療があってたまるか」

「私に限ってはある。私はエレンにだけは嘘をつかない。それはエレンもよく知ってるはず」

「それは……」

それは事実だ。今までエレンに嘘をついたことなどない。

これからもそんなつもりはない。



「お願いエレン……先生」

「せんせい……?」

咄嗟に出た言葉だったが、これが思いの外エレンのツボにはまったらしい。

「本当にこれでミカサの治療になるのかよ。むしろ悪化するだろ」

「そんなことはない。私はエレンに抱かれるといつも調子が上がる。本当なら毎日……長くとも二日から三日に一度は抱いてほしいくらい」

「そんなにできるか。だいたい俺たちは……」

「先生、早く」

その先は言わせない。今は、そのことを考えたくなかった。

「その、先生ってのやめろよ。なんかこそばゆい」

「でも、エレンのそこは、とても元気になった」

「う」

エレンのペニスは触ったわけでもないのに見るからに硬さを取り戻している。



「……これっきりだぞ」

エレンが少しだけ諦めを混ぜた声で呟く。

「はい先生、よろしくお願いします」

「っ! じゃ、じゃあ治療を始める」

エレンも乗ってきた。結局、エレンはこういうシチュエーションが潜在的に好きだったのだろう。

心のノートにメモしておくことにする。

「ここで良いんだな、じゃあ、挿入る……注射するぞ」

エレンのおちんちんのさきっぽがくちゅりと音を立てて膣口へあてられる。

ぐちゅり、と水音が鳴り、私の膣は彼を悦んで飲み込んだ。

「う、あぁ……っ、なんか今日、お前、すげぇな」

「先生……来てます、治療、来てます。もっと、もっとお願いします」

「っっっ!」


エレンのペニスが中でどくん! と大きくなった。

どうやらエレンは本気でこのシチュエーションで興奮するらしい。

これを使わない手は無かった。

エレンは私の肩に手を乗せて激しく腰を打ち付けてきた。

これまでにないほど精力的で、勢いも強い。

「どうだ……っ? 効果は、あるか……?」

「せっ、せんせっ……良い、です……っ! あっ、んんっ」

エレンの亀頭が膣肉を抉って奥深くに挿入される。

ごりごりと竿が陰核を擦り、脳髄に痺れるほどの快感を思い出させた。



エレンが私の肩を掴む手がギュッと強くなる。

これまでにないほど力が入っているらしい。

「せっ、せんせぇ……っ、あ、い、っちょ、えれッ……ンンぅ……!」

思いの外強い欲望の勢いに、私は支えきれずベッドに背中から倒れた。

エレンがここまで激しく私を求めるのは珍しい。

覚えたての頃みたいだ。私はそれがとても嬉しい。

獣のような全力で求め合うセックス。

エレンに求められれば求められるほど、私は昂ぶっていく。

エレンは倒れた私の膣からペニスが抜けないよう一緒に私の上に覆いかぶさる形で伸し掛かってきた。

ぐちゅっ、ぐちゅっと音が鳴りやむことなく激しく突きあげられる。

「んっ! あ、や、ちょっ、ま、はげしっ」

「ミカサ、どうだ? これでいいか? 俺はちゃんとやれているか!」

「ひゃ、ひゃい、しぇんしぇ……あうんっ!」


エレンは私の伸し掛かったまま腰を打ち付け続けている。

ぱちん、ぱちんとお互いの肉体がぶつかり合う音が耳に木霊する。

ぐりゅ、じゅぷっと何度も出し入れされる膣への抽挿は止まらず、勢いも衰えない。

エレンはいつの間にか私の胸に抱き着くようにして行為を続けていた。

私はエレンの頭を優しく抱き、両足で彼の体をホールドして自らもエレンの体に擦り付け釣るように動く。

「んあああっ!」

痺れるような感覚!

エレンから突かれ、私もエレンへと突きだす。

そのエレンのおちんちんは至急まで入ってしまうんじゃないかと思う程深い所へと届いた。

と、そこでエレンの動きが止まる。深い深い所に挿入ったまま。



「エレ……せんせい?」

「ミカサ……先輩達に何かされた、のか」

「! 誰かから聞いた?」

「呼び出されたってところまでは」

「……そう、大丈夫。何もされていない。される前に、潰した」

「……そうか」

誰が教えたのかは知らないが、余計なことを。

エレンに心配させるなど、本末転倒だ。

「なら、お前は俺意外知らないってことか」

「知る必要もない」

「そうか」

「先生、そんなことより、まだお薬、出てません」

私は、催促する様に腰をぐるぐる回して刺激する。

硬くなったエレンのおちんちんの形がはっきりと感じ取れた。



びくびくしているそれは、ぐいっと膣肉に押されるような形で膣内を暴れる。

「ミカサ、お前……結構良い匂いするよな」

「そう? 自分ではよくわからない」

「なんだか、なんだかかんだいって、やっぱ、女、なんだよな」

キュン、と膣が強くペニスを締め詰めたのがわかった。

エレンの言葉は魔法のそれに等しい。

私は少しだけ照れながらエレンの首筋を甘噛みする。

かぷり。んちゅぅ、ちゅぅぅぅぅぅ。

しっかりと、薄いピンクの跡のマーキングを施した。

これは明日、訓練していても目立つだろう。

もう知ったことか。


私はさらに催促する様に腰を振り続けた。

「う……っ!」

「エレン……先生、はやく、私に、おくすり、注射してください。せんせい専用のここに、私専用のおくすりを」

せんせい、と呼ばれると、エレンのペニスはドクンと反応して脈打つ。

またエレンが抽挿を再開しだした。

「ん、はぁ、はぁっ、ふ、う、んんっ!」

汗飛沫を僅かに飛ばしながらエレンは夢中になって私の膣へとペニスを挿入してくる。

中の膣肉を抉るようにかき分け、カリ部で引き抜くように引っ張る。

ごりごりと奥を擦り、滑るように陰核を刺激して、私を震わせる。

「あ、はぁん、んぅ、な、んにゅ、はぁぁぁっ……んっ」

漏れる声も止まらない。お互いいろいろ音や声が大きくなってきているが、今更どうしようもなかった。



と、いつの間にかエレンが私をジッとみていることに気付いた。

「な、に……?」

「お前……ミカサ、なんていうか」

「?」

エレンが何か言いたそうにして、止める。首を傾げると、エレンは珍しく真っ赤になって首を振った。

「なに?」

「やめろ、見るな、見ないでくれ!」

「どうして?」

「今のお前、見てると、ほ、惚れちまいそうだ……っ!」

「っ!」

「い、、いや、ちがう! 今の忘れろ! ナシ! 何も聞くな!」


私の中にあるペニスをこれでもかというほど締め付ける。

今なら何でもできる気がした。

それでもいい。それがいい。そう思えるのに、何故かそう言えない。

代わりに私に膣はこれまで以上にギュウギュウとペニスを締め付ける。

あの時もそうだった。私は、結局「好き」の一言を言えないでいる。

正確には異性としての愛している気持ちを、ストレートにぶつけられない。

怖いから。拒絶されることもだけど……エレンの邪魔になるのが怖いから。

でも、もし。

許されるのなら。願っても良いのだろうか。



私の中では、実は妊娠が間違いだったとしてホッとしている部分がかなり強かったりする。

実のところ、それすらも怖い。

身体と心がエレンを途方もなく求める一方で、理性が彼の妨げになることを酷く嫌っている。

私の欲望は、エレンといたいというものとエレンの邪魔になりたくないという相反した気持ちで常にぶつかり続けている。

不意に、涙が零れた。

いつも、この戦いで勝つのは、厭になるほど冷静な、理性の方だ。

言えない。それがやはり結論だった。



────けれども。



私は足にこれまで以上に力を込める。

離さない。


「っ!」

エレンはそれに気付きながらも、一瞬遅かった。

ビュクッ!

ビュルルルルルルッ! ビュクゥゥゥゥゥッッッッ!!!

奥へと、中へと、子宮へと注ぎ込まれる確かなものを感じる。

流れるように熱いそれは紛れもなくエレンの欲望そのもの。

エレンそのもの。

私のお腹の中に、たぷん、とたくさん注ぎ込まれていく。

びくっ、びくっと跳ねる亀頭から、少しずつ垂れ続ける分も、降りてきた子宮は残さないとばかりに吸い取る。

エレンが中に出してくれた。めったになくなったことだ。

それが嬉しい。ので、言っておくことにする。

これは決して腹いせではないのだけれど。


─────────────────────










「エレン……私、今日危ない日だから」










─────────────────────


ここまで。
遅くなってごめんなさい。
なかなか来れない上に、まだ子供できていない。
わたミカサは今度こそ孕めばいいと思う。
このスレはこれでおしまい。残りは雑談にでも使って。
需要の声が大きければ次スレが立つ可能性がある……かもしれない。
もう、先は長くないけど。次いつ来れるかもわからないけど……わたミカサはエレンとこの先……あっ!?

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