苗木「江ノ島さん、まだ起きてるかな…」 戦刃「…ふぅ」 (26)

苗木「江ノ島さん…?」コンコン

苗木(…あれ、鍵が空いてる…?)

江ノ島『じゃあ残姉ちゃん、作戦通り宜しくー』

戦刃「…了解」

苗木「江ノ島さん、起きて……!?」

戦刃「…!?」

苗木「わっ、ご、ごめんっ!」バタン

苗木(まさか下着姿でいるなんて……ん?今のは江ノ島さんだったかな…?髪が短くて黒かったような…)

苗木「…な、中に入ってもいいかな?」

江ノ島「…いいよーん」

苗木「…失礼します」

江ノ島「それで、私になんか用?まさか夜這い?」ニヤニヤ

苗木「…今この部屋に見知らぬ人がいなかった?」

江ノ島「えー?そんなのいたっけ?私は見なかったけど?苗木の気のせいじゃない?」ニヤニヤ

苗木「それは違うよ!」

苗木「僕は確かに見たよ!」

江ノ島「本当に?」

苗木「うん、だから女の子の部屋を漁るのはちょっと気が引けるけど調べさせてもらうよ!」

江ノ島「どうぞどうぞ、気が済むまで調べてー」

苗木(…おかしいな、確かに見たはずなんだけど…どこにもいない……)

苗木「…この部屋って隠し扉とかないのかな?」

江ノ島「そんなのあるわけないでしょー」

苗木(確かに隠し扉っぽいものは見当たらなかった……となると、可能性は一つしかない)

苗木「江ノ島さん、カツラズレてるよ」

江ノ島「…はぁ?私のこれはカツラじゃないんだけど?」サッ

苗木「カツラじゃないなら今何で髪に手を伸ばしたのかな?」

江ノ島「…!」

苗木「君だね、さっきの女の子は…」

江ノ島「…ただ単に髪を触っただけだけど?」

苗木「それは違うよ!」

江ノ島「……はぁ、今日の苗木はちょっと鋭すぎ…人がシャワー浴びた直後に、変装する前に部屋に入ってくるし」

苗木「やっぱり君が…」

江ノ島「…だったらどうするの?」

苗木「僕らにこんな殺し合いをさせるのはやめて欲しいんだ!」

江ノ島「それは無理」グイッ

苗木「何で……って、うわぁっ!?」バタッ

江ノ島「あまり余計な事を喋ってると喉を掻っ切っちゃうぞ♪」ギラリ

苗木(ナイフを首に当てられて…!?)ゴクリ

江ノ島「…」

苗木「ぼ、僕を殺すつもりなの…?」

江ノ島「…うーん、それも良いけどやめとくわ」サッ

苗木「え?」

江ノ島「今はまだ生かしておいてあげる、でも他の皆に私が黒幕だってことをバラしたらダメよ?二人だけのひ・み・つ♪」

苗木「それは違うよ!」

苗木「君は一体何者なの…?」

江ノ島「それは内緒♪」

苗木(…何だろう、初対面のはずなのに僕はこの人の事を知っているような……)

江ノ島「さぁ今日は帰った帰った、もう自分の部屋に戻って」

苗木「…わかったよ、おやすみ江ノ島さん…」

江ノ島「おやすみー」

江ノ島『苗木にバレちゃったねー』

戦刃「…盾子ちゃん、モニタで確認してるなら気付いていたはずなのにどうして教えてくれなかったの?」

江ノ島『そっちの方が面白いと思って♪つか何で苗木を殺さなかったの?』

戦刃「…今はまだ殺さなくてもいいかなって」

江ノ島『えー、苗木が好きだから殺せなかっただけなんじゃないのー?』

戦刃「…っ!ち、違うよ…」

江ノ島『それにさっき一瞬黙っていたのは、どうせ苗木を押し倒して馬乗りになって興奮してたからでしょー?』

戦刃「……」カァァ

戦刃(苗木君を脅すためとはいえ、あんな大胆な事をしてしまうなんて…)

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