P「ん、コーヒーか?」 (18)

短いアイマスSS
この作品には、特定のコーヒーや国、農園を貶めたり、また持ち上げる意図はありません
出てくるのは自分が飲んだことのあるコーヒーのみです
間違った知識もあるかもしれませんが、そこは勉強中のりっちゃんということでご了承ください
コーヒーのことを知るきっかけになれば幸いです

律子「ええ、丁度休憩時間ですし。いかがですか?」コト

P「ああ、ありがとう」ズズッ

律子(ドキドキ……)

P「うん、うまい。これはインスタントじゃないな?」

律子「さすがプロデューサーですね。はい、私がさっき直々にドリップしてきました!」(ドヤァ

P「ほう、律子はコーヒーを淹れられるのか」

律子「もちろんです。ドリップコーヒーはインスタントコーヒーよりも飲みやすく胸焼けしにくい、
   事務仕事をする人間にとっては必要不可欠なものですから」

P「へ、へえ……」

P(なんだか律子がいつになく得意げに語っている……)

P「律子はコーヒーが好きなのか?」

律子「! ま、まあそうですね! よく飲みますし!」

律子(この前コーヒーのことを聞いてから、必死に勉強したなんて言えない……。
   でもよく飲んでるのは本当だし、嘘は言ってないわね)

P「へえ。俺も好きなんだが、いかんせん酒にかかりっきりで、コーヒーのことはあまり知らないんだ。
 良かったら教えてくれないか?」

律子「そ、そこまで言うなら仕方ないですね! 教えてあげましょう!」

律子(計画通り……!)

P(ガッツポーズしてる腕がかわいいなあ)

律子「さっき淹れてきたのはグァテマラ産の豆を使ったストレートコーヒーです。
   農園までは私もあまり詳しくありませんが、結構味が変わるそうですよ」

P「へえ」

律子「グァテマラは上品な酸味と華やかな香りが特徴で、コーヒーが苦手な方でも
   比較的美味しく飲めますね」

P「ふむ、そう言われれば確かにそうとも感じるな」ズズッ

P「ちなみにグァテマラってどこ?」

律子「中央アメリカの北部にある国ですね。ちなみにコーヒー豆の産地は中央アメリカが
   多いです。もちろん中央アメリカだけではないですが」

P「詳しいんだな、律子は。色々と参考にさせてくれ」ズズ-ッ

律子「ふふん、頼りにしていいですよ」ムネハリッ

P「でもまあ、確かに律子にはなんだかコーヒーが似合うな」ズンズン

律子「そうですか?」

P「なんとなくだが、似合うな」ズッズッ

律子「私はよく分かりませんが……プロデューサーが言うならそうなんでしょうね」

P「珍しく素直だな。いつもなら否定するのに」ズゾーッ

律子「もう、プロデューサー! すする音がうるさいですよ!」バンッ

P「は、はい」コクコク

P(調子に乗ってしまった)

律子(は、恥ずかしくて、ついいつもの癖で怒っちゃったわ……)

P「というか律子、もしかして豆から買ってきたのか?」

律子「もちろんです。挽きたてを淹れるのが一番美味しいですし。
   さすがに焙煎までは無理ですが……」

P「すごいな……これからコーヒーは律子に頼もうか」

律子「ふぇっ!? ま、まあプロデューサーが欲しいなら、また淹れますよ。
   私も飲みたいですし」

P「ありがとう。じゃあよろしく頼むよ」

律子「まあ、お茶は雪歩に敵いませんけどね」

P「はは、あれは雪歩の専売特許だからな。なかなか真似できないさ」

律子「プロデューサーはお茶に興味はないんですか?」

P「ビールとコーヒーに手を出して、お茶にまで手を出したら出費がひどくなりそうだ」

律子「それもそうですね。でもプロデューサー、それ以外にお金使います?」

P「使ってないけど減るんだなあこれが」

律子(飲み過ぎじゃないの)

律子「プロデューサーは自分で淹れたりしないんですか?」

P「時々なら淹れるが、豆からは挽かないかな」

律子「そうなんですか。ミルで豆を挽いてる時の香り、とっても素敵ですよ。
   落ち着くというか、ああ、今コーヒー挽いてるっ!って感じで」

P「へえ、今度やってみるかな」

律子「値段の目安としては、手動のミルなら3000円以上、電動なら2万以上がいいですね」

P「ふむ」

律子「あと臼歯式、ミキサーみたいな歯で挽く方式のものはだめです。
   粉の大きさがばらばらになって、味にムラが出やすくなっちゃいますから」

P「なかなか本格的だな」

律子「勉強してますから! あとはそうですね。多分自宅で淹れるならペーパードリップだと思うので、
   少し粗めに、一人分の豆の量を多めにして淹れると美味しく淹れられますよ」

P「なんだかより興味が持ててきたよ、ありがとうな、律子」

律子「あくまでも目安ですし、べ、別にプロデューサーのためではないというか……」

美希「あ! ハニーがコーヒー飲んでるの!」

P「ああ、美希。飲むか?」

美希「ミキ、ブラックは飲めないっていうか……」

律子「ちょっとだけ飲んでみたら?」

美希「むー……えいっ!」コクッ

美希「あ、あれ? 飲めちゃったの……。苦くないの!」

律子「雑味……変な苦味や酸味が少ないのね」

美希「これ、律子…さんが淹れたの?」

律子「ええ」

美希「毎日美希にコーヒー淹れてほしいの!」

律子「……ええ!?」

律子(なんだか変な方向へ進んじゃってる気がする……)

美希「ねーねーいいでしょ律子…さん」

律子「え、ええ。構わないけど……」

P「ははは、じゃあ俺もついでに頼めますか」

律子「! も、もちろんです! ……あ、いえ、その、し、仕方ないですね!」

P・美希(かわいいなあ)

真美「あー! ミキミキがブラックコーヒー飲んでるー!」

亜美「すごーい! 大人ー!」

美希「ふっふーん、ミキは大人なの♪」

P・律子(それが言いたかっただけちゃうんかと)

雪歩「美味しいコーヒーがあると聞いて、チョコ持ってきましたあ」

P「おお、よくやったぞ雪歩。ブラックコーヒーと甘いものは相性抜群だからな」グッ

雪歩「えへへ、お茶が欲しい時は言ってくださいね」

P「もちろんだ」

雪歩「律子さんも……ね?」

律子「え、ええ、そうするわ」ゾワッ

律子(なんだかすごい寒気を感じた気がする……)

P「で、寝ると」

美希「ぐーすかぴー」zzZ

律子「まあ、いくらドリップコーヒーとはいえ、
   一杯程度のコーヒーだと体が温まって、逆に眠くなる人もいますから」

P「カフェインに強いんだろうな」

律子「日本人は基本的にカフェインに強くアルコールに弱いと言われてます」

律子「聞き慣れないと思いますが、カフェイン酔いなんてのもありますからね」

P「ああそうだ。今日コーヒー豆を買いに出かけようと思うんだが、ついてきてくれるか?
 一人じゃどうもよく分からなくてな」

律子「! え、ええ! 構いませんよ」

律子(やった! この時を待っていたのよ! 私は!)

雪歩「……」ガンッ ガンッ

真「ちょ、ちょっと雪歩! どうしたのさ! スコップ振り回すのやめて!」

雪歩「あ、ああ。ごめんね真ちゃん。なんだか変な電波を受信しちゃって」

真「別にいいけど……」



律子(また変な寒気が……)ブルッ


                         END

おまけ


プルルル プルルル ガチャ

あずさ「あらあ、お元気ですか?」

?「三浦あずささん……でしたか?」

あずさ「ええ。この前は共演させていただいて、楽しかったです」

?「私も、美味しいお酒をたくさん飲めて、楽しかったですよ」クス

あずさ「そのお酒の件なんですが……」



あずさ「――今度、プロデューサーさんがビアホールに連れて行ってくれるらしくて」



P「? おかしいな、さっき財布が軽く感じたような……錯覚か」

終わりです
少し良い喫茶店なんかだと、毎月違ったスペシャリティコーヒーが提供されていたりします
それとモーニングで、優雅な朝を過ごしてみるのも、また良いと思います

P「なんだよー、みんなして大好評だな、俺の淹れたコーヒーそんなにうまかった?」

やよい「!」ビクッ

春香「まだ一度も飲んでません。やよいちゃんが全部こぼしちゃったんで」

P「…」

P「あれぇ?聞いてた話と違うなぁー」

やよい「…」

P「コーヒーみんなおいしーって言ってたって聞いたけどなぁ」

P「おまえウソついたのか」


こんなのだと思ったのに

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