幼馴染「テストかー」男「勉強教えて!」(72)

先生「はーい、お前ら席につけーHRをはじめるぞー」

先生「特に言うことは無いが、今日からテスト一週間前だぞ、しっかり勉強しろよ」

先生「以上だ、一時間目の準備をきちんとしておくように」

男「テ、テスト.....」

幼馴染「どうしたの、この世の終わりみたいな顔して」

男「やべえぞ....、ぜんっぜん勉強してねえ」

幼馴染「だと思った、授業はいっつも寝てるもんそりゃそうだよね」

男「あー.....ん、待てよ」

男「冷静に考えたらまだ168時間もあるじゃないか余裕余裕」

幼馴染「そんな言い方しても時間は変わらないよ」

男「うるさいなー、そういう幼馴染は大丈夫なのかよ!」

幼馴染「そりゃ私は授業ちゃんと聞いて板書してるし、別に困ってないよ」

男「ぐぬぬ、優等生め」

幼馴染「ずっと授業寝てるし、男は内容を理解してないどころかノートも書いてないんじゃない?」

男「あー!幼馴染ノート写させてよ!」

幼馴染「イヤよ」

男「なんで!!」

幼馴染「だっていっつもこのパターンじゃない、ギリギリになってからノート貸してって」

幼馴染「それに、私もノートの見直しぐらいするんだから困るのよ」

男「一瞬で写すから!」

幼馴染「男って写すのすっごく遅いでしょ?テスト前日まで待たなきゃいけないんだもん」

男「ぐぬぬ...、いいよ!もうお前なんか頼るかヴぁーーーか!」

幼馴染「ふん、いいわよ別に」

男「友!ノート貸してよ!」

友「はぁ?マジかよ....」

男「ちゃんと洗って返すから!!」

友「ノート洗うなよ!体操服じゃねえんだぞ!」

放課後~

幼馴染「さてと」

男「幼馴染!!」

幼馴染「...どうしたの」

男「助けてください!勉強全然わからないんです!」

幼馴染「...だと思った、後ろのほうで友君のノート写しながら唸ってたもんね」

男「やべえよ、なんか呪文みたいだったぜ」

幼馴染「それで、教えてほしいって?」

男「そうなんだよ」

幼馴染「私なんかに頼らないんじゃなかったの?」

男「そんな重箱の中央を叩き割るようなことを言わないでよ」

幼馴染「それを言うなら重箱の隅をつつくでしょうが」

男「そんな細かいこといいじゃないかー、ごめんってー謝るから」ペコペコ

幼馴染「はぁ....、まったく」

幼馴染「まあ、男が進んで教えてっていうのも珍しいし...」

幼馴染「仕方ない、教えてあげるわよ勉強」

男「やったぜ!」

幼馴染「で、何がわからないの?」

男「全部!!!!」

幼馴染「救いようがないわ」

男「頼む!」

幼馴染「もう....、とりあえずどこで勉強するか決めましょ」

男「ああ、俺の家空いてるし!俺の家でやろう!」

幼馴染「はいはい」

男「ただいまー」

母「おかえりー」

幼馴染「お邪魔します....」

母「あら誰かと思ったら....どなた?」

男「やだなー母さん、幼馴染だよ」

母「まあ!ごめんなさい、あんまり綺麗になってたものだから誰かと思ったわ」オホホ

幼馴染「そんな..../////」

母「小さい頃のときとくらべて全然家に顔出さなくなったものだから....寂しかったわー」

幼馴染「部活とかで色々ありまして、すいません」

母「そうよね、都合ぐらいあるもの仕方ないわよねー」

母「今日はうちに上がっていくんでしょ?ゆっくりしていって」

幼馴染「はぁ....、ありがとうございます

母「ああ、お父さんがもらってきたケーキまだ残ってるわ、よかったら食べていって」

男「ひょおおおおおお!!やったぜ!あれ超うめえんだよな!」

幼馴染「こら!そんな事してる場合じゃないでしょあんたは!」

母「あら、食べないの?」

幼馴染「実は、今日一緒に勉強をすることになりまして...」

母「あらあら、それは邪魔しちゃ悪いわね」

男「むー、ケーキ」イジイジ

幼馴染「ほーらそんなの後々、早速勉強の準備するわよ、教えてほしくないの?」

男「よし!母さん、俺たち二階の俺の部屋で勉強するから!」

母「うふふ、じゃあ頑張ってね二人とも」

男「これが俺の部屋だ!!」

幼馴染「.....」

男「どうしたの?」

幼馴染「いや、よくこの部屋で勉強するなんて言えたものね」

幼馴染「散らかりすぎよ!!」

男「生活感を重視したって感じ?」

幼馴染「勉強できるかどうかを重視しなさいよ!!」

男「ごめんって、今から片付けるから」

幼馴染「まったく....」

男「えっとこれはいらないから....、これはそこに置いとくか」ガサゴソ

幼馴染「.....」

幼馴染「本を床に置かないの」パサッ

男「幼馴染、手伝ってくれるの!?」

幼馴染「あんた一人でやってちゃいつまでたっても勉強できないからよ、二人のほうが効率良いでしょ」

男「ありがと!」

幼馴染「....別に」プイッ

幼馴染「ていうか....、教科書とかも他の物に埋まっちゃってるじゃない....、埃かぶってるし」

幼馴染「(他にもちらほら物理やら数学やらの教科書....、こりゃ片づけは避けては通れない道ね)」

幼馴染「うわっ、この教科書パンでぐちゃぐちゃ.....」

幼馴染「このパン、緑色だし....カビってるじゃない」

男「ああそれ、6か月前のやつだ」

幼馴染「どんだけ放置してんのよ...」

男「よかったら勉強のお供にでもどうぞ」

幼馴染「食うか!!!」

幼馴染「ふう、大体は片付いたわね.....」

男「汗かいたし、シャワーでも浴びるか」

幼馴染「こら、勉強よ勉強」

男「あ....」

幼馴染「まったく」

男「何からやろうかな」

幼馴染「何の教科が苦手なの?それから潰していきましょ」

男「全部!!」

幼馴染「んなこといってちゃキリないでしょうが、ちゃんと教科を絞って」

男「んじゃあえて言うなら数学」

幼馴染「たしかにいかにも苦手そうって感じだわ、それじゃあ数学Ⅱの教科書120ページ開いて」

男「うーい」ペラペラ

幼馴染「まずテスト範囲のところの基礎を固めるわよ、ある程度理解してから提出物である問題集に取りくむ」

幼馴染「これで大体の点数は取れるわ」

男「じゃあ先生オナシャス!」

幼馴染「うん、それじゃあまず用語と公式を覚える」

男「シン8、コス8、タン8」

幼馴染「いや、それサインθ(シータ)・コサインθ・タンジェントθって読むのよ」

幼馴染「ていうかどうみても数字の8じゃないでしょ」

男「まぎらわしいんだよ!!くそ!」

幼馴染「(大丈夫かしら、こいつ)」

数時間後....

幼馴染「はい、じゃあこの問題やってみなさい」

男「えっと...公式を当てはめてこうやってこうこう」

幼馴染「こらこら、さっきも頭の中でやって間違えたでしょ?ちゃんと途中式は書きなさい」

男「めんどくせえもーん」カタッ

幼馴染「もう、シャーペン机に置くな.....」グウウウウウ

男「あれ、腹減った?」

幼馴染「うっ」

幼馴染「あ....そうかもうこんな時間」

幼馴染「仕方ない、今日は帰る」

幼馴染「明日は休みだし、また明日に.....」

コンコン

男「入っていいよー」

母「ねえねえ、幼馴染ちゃん、どっちのパジャマがいい?」ガチャ

幼馴染「えーっとそうですね....、その水色のパジャマがいいですけど」

母「んじゃあ、今日はこれね」

幼馴染「え、どういうことですか!それってなんか私が泊まることになってませんか!?」

母「あらてっきり泊まるかと、幼馴染ちゃんのお母さんからはもう泊まらせてやってくださいっていってるわよ?」

幼馴染「え!?」

幼馴染「ちょーっとお待ちくださーい」ピポパポ

幼馴染「ちょっとお母さん!私男の家に泊まるなっていってないよ!」

幼母『いいじゃない、久しぶりに泊まったら?』

幼馴染「いやそんな急に....」

幼母『大丈夫大丈夫、そっちのお母さんが泊まる時のためにって服用意してくれてたらしいから』

幼馴染「....」

母「」キラキラ

幼母『それに帰ってきてもご飯ないし、そっちに泊まったほうがお得よ!』

幼馴染「...もうわかったよ泊まってく」

幼母『夜はお楽しみくださいね』フヒヒ

ブチッ

幼馴染「じゃあお世話になります.....」

母「うんうん、じゃあ今晩の夕食は張り切って作るからたのしみにしててねー」

幼馴染「ありがとうございます.....」

男「幼馴染が泊まるなんて何年ぶりだろうな」

幼馴染「......」

幼馴染「」ピポパポ

幼友『はーい、もしもーし』

幼馴染「幼友どうしよう助けて!」

幼友『なにどうしたの?』

幼馴染「じつはかくかくしかじかで男の家に泊まることになったの!」

幼友『へー、そりゃよかったじゃんおめでとう』

幼馴染「ちっともよくない!」

幼友『なに?男君のこと嫌いなの?』

幼馴染「いや、別にそんなこと.....ない」

幼友『あー、なるほど男君の事一人の男として意識してるんでしょ?』

幼馴染「え、いや、そんな!」

幼友『照れるな照れるな、じゃあなんか進展あったら聞かせてそれじゃあ』ブチッ

幼馴染「あっ、ちょっ」

男「あー、ご飯美味しかった」

幼馴染「そ、そうだね」

男「なに?なんかさっきから様子おかしくね?」

幼馴染「え!?どこが?前々そんなことないよ」

男「あぁ.....ならいいけど」

幼馴染「.......」

男「えっと.....サインコサイン...あれ、幼馴染ここどうやるんだっけ」

幼馴染「.......」

男「幼馴染ー」

幼馴染「......」

男「うわっ!机にゴキブリが!」

幼馴染「きゃあ!」

男「嘘だよ、いるわけねーだろ」

幼馴染「いや、この部屋なら普通にいそうなんだけど」

男「とりあえず、さっきからボーッとしてるけど、やっぱ様子おかしいぞどうした」

幼馴染「な、なにもないから気にしないで!」

男「ならいいけど.....」

幼馴染「(そうよ....なに動揺してるの、この男よ?意識するだけバカバカしいわ)」

男「でよ、この問題なんだけど」

幼馴染「え?それ応用問題じゃない、参考書に詳しく解説あったはず....」

男「え....参考書どこあったっけ」

幼馴染「どこに置いたか覚えてないの?まったく...」

男・幼馴染「あ....あった」サッ

幼馴染「きゃっ!!!」

男「うわっ....なんだよ」

幼馴染「(い、今手重なった!?なななな、なにうろたえてるの私!)」

幼馴染「手洗ってくる!!!」

男「なんで!?」

ジャーッ

幼馴染「ふぅ....」

幼馴染「(やだ....私顔赤い.....)」

幼馴染「いくら男とはいえ、異性に免疫なさすぎよね.....私」

幼馴染「(けど....あいつ私の手に触れても全然無反応だったし.....なんで)」

幼馴染「(まさか.....あいつ彼女いるんじゃ.....)」

幼馴染「(いやそんな.....そんなまさかねぇ)」

幼馴染「あるわけないわよね、考えるだけ無駄だわ」

幼馴染「さーてと、勉強に打ち込もう!」

幼馴染「.....」

男「えっと.....」カリカリ

幼馴染「(あーーーーっ!やっぱ気になる!どうしたらいいの!)」

幼馴染「(直接彼女いるか聞いちゃう?いやいやそんな恥ずかしいことできないわよ、私が男の事好きみたいになるじゃない!)」

幼馴染「(確かめる方法は.....ケータイ!)」

男「んー......これをこう」カリカリ

幼馴染「(けど、どうやってケータイを見るの.....どうやって出し抜いたら.....)」

幼馴染「あーーーー!」

幼馴染「そういえばおばさんが、洗い物を手伝ってって言ってたよ?」

男「マジ?じゃあいくわ」ガチャ

幼馴染「(しめしめ.....)」

幼馴染「さぁ、ケータイはどこなのかしら」

幼馴染「.....ないわね、なら電話をかければ」

prrrrrrr

幼馴染「ふふん、そこね」

幼馴染「(ケータイさえ見ればわかるはず.....)」

カサカサ

幼馴染「!?」

幼馴染「(この足音.....まさか)」

ゴキブリ「」チラッ

幼馴染「ギャーーーーー」

男「おい、母さんはそんなこと言ってな....ってどうした!?」

幼馴染「ごごごごご、ゴキブリ!」

男「ゴキブリ!?何故奴がこんなところに....」

幼馴染「そりゃあんだけ部屋汚くしてたら出ないほうがおかしいわよアホ!!」

ゴキブリ「」チラッ

ゴキブリ「」チラッチラッ

幼馴染「きゃあ!!!」ガシッ

男「おわっ!!」

幼馴染「うぅ....男ぉ....早くこの害虫をどうにかしてよぉ.....」グスッグスッ

男「いや....、こんなにガッツリ抱きつかれてると身動きもできないというか.....」

幼馴染「え......」

幼馴染「きゃああああああああああああああああああああああああ!!!!」バシッ

男「いてっ!ゴキブリを見た時より拒絶の反応が過剰なんすけど!!すげえ傷つく!」

幼馴染「んなことはどうでもいいの!はやく!はやくあの憎っくきGを....」

ゴキブリ「」カサカサ

幼馴染「ひィッ!!」

男「ゴキブリ如きでギャーギャー騒いでんじゃないよ....もう」

男「(とはいえ、さすがに自分の部屋にこんなのがいるのはいい気がしない)」

男「(どうにかして奴を死滅せねば....、何か武器になるものは)」

男「(ん、そういえば漫画やドラマでのこういう場面って大体本とかをまるめて叩いて殺してたような....)」

男「(一番ゴキブリが出た時に使われてる対処法がそれ....つまりこれが一番有効な手段...よしそれでいこう)」

男「さて....これだ」パシッ

幼馴染「早くどうにかしてよぉ.....」

男「まあ見てな、一瞬でこいつをスクラップにしてやるぜ」クルクル

男「」ジリッ

ゴキブリ「」

男「くらえ!!」バシン

ゴキブリ「」ササッ

男「なにっ!なんと軽いフットワーク.....」

男「せい!はっ!」バシンバシン

ゴキブリ「」サッサッ

男「くっくっく....かかったな、俺が無闇矢鱈に攻撃を繰り返していたとでも思ったか」

男「すべては部屋の隅に追い込むための作戦に過ぎなかったんだよ!」

男「(おわりだっ!!)」

ゴキブリ「」ブゥ~ン

男「なっ!飛んだ!!?」

男「(おのれ害虫風情がぁ....!そういやすっかり飛行能力があることを忘れていたぜ...!)」

幼馴染「ひっ....!」

男「(やばい!奴の進行方向には幼馴染が.....)」

男「(まずい.....!)」

男「(あいつが負傷すれば俺は勉強を教えてもらえなくなり、赤点をとって留年街道まっしぐら....)」

男「(いやだ!....こんなバカげた...あんな害虫に俺の人生潰されてたまんないぜ....!!!)」

幼馴染「きゃあ!こないで!こないで!!」

幼馴染「(助けて.....!!)」

男「幼馴染!伏せろ!!」

幼馴染「えっ.....」

男「うおぉ!!」バチン

ゴキブリ「」ヒュ~

男「(よし....当たった!奴は床にうまく落ちた..!!)」

男「とどめだ!!!」バチン

男「ふぅ....、敵完全に沈黙.....」

幼馴染「お、男.....」

男「なんだ」

幼馴染「その....ありがと....かっこよかったよ?」テレテレ

男「だって....お前にもしもの事があったら.....勉強教えてもらえないし....」

幼馴染「ふふっ、そうだね赤点とったらダメだもんね」

幼馴染「(ああ....、やっぱり私....男の事.....)」

男「まあ、一件落着したし....勉強教えてくれよ」

幼馴染「うん」

幼馴染「(もう彼女が、なんてどうでもいい)」

幼馴染「(男が、私のそばでいてくれるだけで....それで)」

幼馴染「(今この時間を、大切にしよう)」

幼馴染「(そう思えば、気分スッキリした!!よーし、勉強するぞー!!)」

幼馴染「じゃあ勉強しようか、で、どこかわからないとこあったんじゃなかった?」

男「ああ、そうそう教科書のさぁ」

幼馴染「教科書...あれ、私の教科書は?」

男「え?」

幼馴染「.....」

男「あっ....」

男「(まさか....さっき丸めてゴキブリ叩いたのって....)」

男「(マズイ、これはマズイ)」サッ

幼馴染「ん?」

幼馴染「.....ねぇ、その隠してるのなーに?」

男「エェ!?ボクノキョウカショダヨン!!」

幼馴染「そう、じゃあ証明として名前欄に書かれてる名前を読み上げてごらんなさい....」

男「ンンー?ナンカムシノツブレタアトデナマエガミエナクナッテルー」

幼馴染「.....ふーん、ここにあるもう一冊の教科書には2-Dの男って書いてあるんだけど」

男「はぁっ!しまった!!!」

幼馴染「ギルティ!!!」

男「やめて!俺をスクラップにするのはやめて!!!」

イヤーッ

男「はぁ....終わったぜ」

幼馴染「まぁ...基本問題は大丈夫だけど応用はまだまだって感じね....」

男「お厳しいぜ.....もう限界」

幼馴染「まぁ、定期テストなんだし基本問題さえできてりゃ70点以上は固いわよ」

男「え、マジで!?」

幼馴染「あと、一つの問題に時間かかりすぎね、時間かかりそうな問題は後回し」

男「わかったぜ!」

幼馴染「じゃあ明日問題集やるから、ちゃんと教えたこと実践するのよ」

男「まかせろ.....ぐふ」

幼馴染「お疲れ様」

オフロワイタワヨー

男「わかったー」

男「さてと.....」

幼馴染「風呂.....」

男「どうする、先入る?」

幼馴染「え....」

幼馴染「(私が先に入ったとするじゃない?ってことは男が私の入った後に入る....)」

幼馴染「無理無理!そんなの!」カアアア

男「無理?変なやつだな.....」

幼馴染「(いくらなんでもそんなの恥ずかしいわ....一、思春期の女として)」

幼馴染「(私って結構自意識過剰というか....うん)」

男「じゃあ先に入るわ」

幼馴染「えっ!?」

男「え?」

幼馴染「無理よ!それこそ無理!!」

男「はぁ!マジかよ」

幼馴染「(だってそれって男の入ったお湯に身を包まれるってことでしょ....んなの別の意味でのぼせるわ!!)」

男「仕方ねぇな....こうなったら一緒に入るぞ!」

幼馴染「それが一番論外じゃど阿呆!!」

幼馴染「ふぅ.....さっぱりした」

男「なんで俺だけ銭湯行くハメにならなきゃいけねえんだよ....」

幼馴染「ごめんって.....」

幼馴染「(あぁ....男怒らせちゃったかな...私が悪いよねこれって....)」

男「おじいちゃんと背中の流しあいっこするはめになったぜ....、ふぅ」

幼馴染「あぁ...そう、お疲れ....」

幼馴染「私どこで寝たらいいの?」

男「リビングに布団敷くってよ、母さんが言ってた」

幼馴染「へ、へぇーそう」

男「?どうしたの俺のベッドなんか見て..」

幼馴染「いや....、私ベッドじゃないと寝れないタチで....」

男「.....」

男「はっ!」

男「まさか今度は俺にベッドからどいて野宿しろとか言うんじゃねえだろうな!?」ガクブル

幼馴染「誰もそんな事言ってないでしょうが!」

幼馴染「(結局、男のベッドで寝ることになったけど....)」

幼馴染「寝れない....」

男「あれだけ俺が苦労してセットしたのに寝れないのかよ!

男「俺が指紋つかないように軍手までして布団入れ換えて、しかもその運んできた布団に俺の臭いがついちゃダメだからファブリーズして.....」

男「ってどんだけ俺お前に嫌われとんじゃい!!」

幼馴染「ち、違うの.....男の事を意識しちゃうと....つい」

男「どういうことだよ.....」

幼馴染「......」

幼馴染「(もう男の事を考えてるとキリがないよね.....やめよう)」

男「幼馴染.....あのさ」

幼馴染「え?」

男「勉強教えてくれてありがとう...すごく助かったよ」

幼馴染「どうしたのよ急に....」

男「いや幼馴染に助けてもらってばっかだなって思って」

男「やっぱり幼馴染がいないとダメだわ、全部教えてもらってばっかだ」

男「逆上がりだって九九だって....、できないって泣いてたらいつも教えてくれた...」

男「幼馴染がいないと....、ダメなんだ」

幼馴染「.........」

幼馴染「(たしかにずっと男に頼られてきた、そんな私も誇らしかった.....)」

幼馴染「(でもダメ、私が手をひかなくても自分で前に進めるようにならなきゃ....)」

幼馴染「(そうならなきゃいけない、言わなきゃいけない.....)」

幼馴染「男.....、これからも困ったら言いなさいよ、できることがあったら力になってあげられると思うから....」

男「...言われなくてもそうするよ」

幼馴染「(でも、それ以上に男が私から離れることが怖い....)」

幼馴染「(手放すのが怖い....、あぁ、私こそ男がいないとダメな人間なのかも.....)」

幼馴染「私も人の事言えないな.....」ボソッ

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