十神「おい苗木!」苗木「?」 (357)

【ネタバレ注意…かも】

・初SSです

・キャラ崩壊注意(特に十神)

・キャラ呼称等間違いも多いと思います。その都度知らせてくださると嬉しいです

・申し訳ありませんが亀更新になってしまうと思います

・もしかしたら安価も有るかもしれません

・面白くなかったら言ってください、その点を直すよう努力します

・それでも無理でしたら削除依頼を出しに行きます


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377699958

~~食堂~~

十神「おい!苗木、呼ばれているのが聞こえないのか?」テマネキクイクイ

苗木「ご、ごめん十神クン…」

舞園「待ってください!苗木くんは私達とお茶をしてたんですよ?」

セレス霧切「(ソーダソーダと言わんばかりの鋭い視線)」

十神「ふん、そんなこと俺の知ったことではない。だが…苗木」チラッ

十神「ここで他の奴らに聞かれるのは拙い。今から俺の部屋に来い」スタスタ

苗木「わ、わかったよ…ごめんね舞園さん。この埋め合わせは後で必ずするから!」タッタッタッ

舞園セレス霧切「…」



~~十神の部屋~~

苗木「それで、いきなりどうしたの?十神クン」

十神「フン、この俺が頼みごとをするなどビックバンが起こるのと同じかそれ以上の奇跡だ。光栄に思うがいい」

苗木「そ、そうなんだ…それで頼みごとってのは何かな?」

十神「頼みごとと言うより相談なのだが…」

苗木「それならもっと適役がいると思うよ。そう、超高校級の相d」

モノクマ「一応ネタバレあるかもって書いたけどこんな露骨なのはダメだよー!」ぴょーん

十神「…おいモノクマ、そろそろ苗木から手を離せ。このままだと窒息死するぞ」

モノクマ「ありゃりゃ、こんなので死なれちゃ困るし今回はこれくらいで許してあげるよ」

モノクマ「でも、これからは気を付けてねー!」ぴょーん

苗木「げほっげほっ…一体なんだったんだ…?」

十神「さあな、それよりもだ。俺の相談を聞くためにお前はいるんだ。忘れるなよ?」

苗木「う、うん…(少しくらい心配してくれてもいいのにな)」

十神「では、ようやくだが本題に入らせてもらう」

十神「実は俺は…『今までの高圧キャラは演技で本当は皆と仲良くしたいんだ』」

苗木「」


設定的にはコロシアイ学園生活は始まっているが、今のところ特に何も起きていないという感じでお願いします
苗木クンがさらりとネタバレしているのはスルーしてくださると嬉しいです

苗木「何時も高圧的な態度で人の感情を逆なでした挙句大事な時にはかませになるあの十神クンが持ち味と言っても過言ではない高圧な態度が全部演技で実は皆と仲良くしたいだって!?十神クンのアイデンティティが完全崩壊だよ!残ってるのはかませ成分だけじゃないか!!」

十神「…流石にそれは言い過ぎじゃないか?まぁそうなるよう演技してきたんだからな、むしろ喜ぶべきなんだろうな」

十神「でも何故なんだろうな、視界が滲んで見えにくくなってきてるぞ…眼鏡に指紋が付いてしまったか?」

苗木「あっ…ごめん、いきなりの超巨大爆弾投下だったから混乱してて…」

十神「仕方ないさ、今までの俺からは考えもつかない相談だったからな。だれだってそうなるに決まってるよ」

苗木「(口調まで優しくなってるー!?えっええええ?これってマジなの?ドッキリのフリップはまだか!ボクはもう十分驚いたぞ!)」

十神「どうしたんだそんなにキョロキョロして」

苗木「い、いやなんでもないよ…でもどうしてボクに相談を?」

苗木「自慢じゃないけどボクは『超高校級の幸運』なんて肩書きを持っているけど基本はただの一般人なんだ。十神クンが相談する相手としてふさわしくないんじゃないかなって思ったんだけど」

十神「そんなの決まってるじゃないか。俺に相談できる知り合いがお前以外にいると思うか?」

苗木「(やっぱりかー)じゃあ腐川さんは?彼女ならちゃんと秘密も守ってくれそうだけど…」

十神「腐川か…何度か相談してみようかと思ったんだがな、何故か奴と話そうとすると本能の部分で拒否してしまうんだ」

十神「なんというか、そう自分を題材にBL小説を書きなぐっている腐女子のような…腐川は純愛小説家のはずなんだがな」


苗木「…なにかわかるような気がするよ(特にクシャミをした直後のハイテンションな腐川さんとか…何か発作でも持ってるのかな?)」

十神「取り敢えず腐川の事は置いておくとして、今の最優先事項はどうすれば今までのしがらみを無くして他の生徒と良い関係を築いて行けるかだ」

苗木「そういえばどうして十神クンは高圧キャラを演じていたの?まずはそこから知っておかないと対策の立てようがないよ」

十神「それは単純に十神財閥後継者として学ばさせられた帝王学の中に『他人に弱みを見せない方法』として相手に対し高圧的で居ろという項目が有ったからなだけだ」

十神「そして俺自身その事について何の疑問も持たなかった。だからこそお前たちと接するときは常に高圧で傲慢に接してきたんだ」

十神「だが、この学園生活を送っているうちにだんだんと素の自分というものを曝け出してみたいと思い始めたんだ」

十神「それは苗木お前のおかげだ」

苗木「?」

十神「お前にしてみれば何気ない行動だったんだろうがな、毎日話しかけてくるお前はうっとおしくもあったが同時に心の底では嬉しくもあったんだ」

十神「そしていつの間にか俺はこの集団の中で同じように笑いあい、同じように生活したい思うようになっていたんだ」

十神「そのためにまず一番まともに取り合ってくれそうな苗木に相談したと言う訳だ。実はかなり緊張していたんだが上手くいってよかった」

十神「しがらみがなくなったあかつきには俺がお前らを導いてやる!誰一人として犠牲者は出さない、十神の名に懸けてだ!」

苗木「うん、そうだね!皆で協力すれば黒幕を倒すなんて訳ないさ!(あれ?とてもかっこいい事を言ってるはずなのに心なしか十神クンが太って見えるよ…気のせいだよね)」



十神「でだ、どうすれば良いと思う?」

十神「自慢じゃないが俺のイメージはもう凝り固まっているだろうからな」

苗木「じゃあまずは…おーいモノクマー!」

モノクマ「はいはーい、お呼びでしょうか?」ぴょーん

苗木「質問なんだけどこっちから動機の提案をするってのは有りかい?」

十神「な、何を言っている!?説明しろ苗木!」

モノクマ「うーん、考えてあげるだけならいいよー!さあさあ言ってみ言ってみ?」

苗木「全員を対象にしたアンケートの実施とその内容の公表だよ」

十神「…そういう事か」

モノクマ「えっと、どゆこと?さっぱり分からないんだけど!クマにもわかるように説明してくれないと困るよ…」

苗木「ボク達がここで生活し始めてからある程度時間が経ったよね、皆ある程度クラスメイトのことが分かってきた頃だと思うんだ」

苗木「たぶんクラスメイトに対する不満とかも溜まってきてるはずだよ」

苗木「ここでアンケートという形で皆の不満とかをぶちまけさせる場を作って互いの不信感を煽るんだ」

苗木「そうすれば皆は疑心暗鬼に囚われるはずさ『あいつは自分の事をどう思ってるんだ?』ってね」

苗木「最初は小さな不信感でしかないだろうけどこのコロシアイ学園生活という極限状態の中じゃその小さな不信感が大きくなりやがて殺人という形で爆発するのも多分そんなに遠い未来じゃないよ」

苗木「ほら、昨日まで仲が良かった友達が実は自分の事を良く思っていなかった。一方通行の感情だったって知ったら絶望的だよね!モノクマ、お前の大好きな絶望だよ」

モノクマ「うぷぷ…それは絶望的かも知れないね!そういう事なら全然オッケーだよ!じゃあ僕は今からアンケートを作ってくるからねー」ぴょーん

十神「…行ったか。ところで苗木、あんなこと言って大丈夫なのか?俺が想像していたよりえげつない動機作りの理由だったんだが」

十神「葉隠辺りが重圧に負けて殺人を起こさないとも限らないぞ?」

苗木「…ここに居る皆はこんな絶望になんか負けないよ。だって皆の中にある希望はそんなちっぽけな絶望なんかに負けないんだからさ」

苗木「それにさ、そうならない様十神クンがボク達を導いてくれるんでしょ?」

十神「…ああ、その通りだ!」


苗木「まあ一番の目的は皆が十神クンの事をどう思っているのかを知りたいって事なんだけど」

苗木「もしボクが皆に十神クンの事をどう思ってるのかを聞いたとしてもどうしても聞いた人に対する感情も混ざってしまうからね」

十神「どういう事だ?説明してくれ」

苗木「じゃあ、ボクに好意を抱いてくれる人なんて居るはずもないけど、例えばボクの事が好きなAさんにAさんの嫌いな人の印象を聞いたとする。その時Aさんは心の底にある本当の気持ちを露わにしてくれると思う?」

苗木「ボクならNOだね。だってその感情を表に出す事で質問者に悪印象を与えてしまうかもしれないからさ」

苗木「たとえ質問者が『この質問の答えであなたの評価は変えたりしない』と言ったとしてもやっぱり人の醜い一面を見てしまうと心のどこかで評価を変えてしまうんだ」

苗木「だからアンケートとして隠していない本当の心の内を知ろう思ったんだ。どうせモノクマなら無記名かつ『思っていることを正直に書かないとオシオキです』って言ってくると思うし」

十神「アンケートにした理由は分かった。だがモノクマがこのアンケートの発案者が苗木だと言ったらどうするんだ?」

十神「アンケートでボロクソに言われた奴らから真っ先に狙われるかもしれないぞ」

苗木「まあそこはボクの『超高校級の幸運』に賭けるしかないね。でも、もしばらされちゃっても大丈夫だよ」

苗木「だってさ、ボクには『超高校級の完璧』こと十神白夜クンがついてるからね!」

十神「フン、当たり前だ。十神の名を持つ俺に不可能など無いのだからな!」

十神「…これが人に頼りにされるという事か。むず痒いが不思議と悪くない感覚だな…」


モノクマ『えー、校内放送でーす。 午後10時になりました。 ただいまより"夜時間"になります。 間もなく食堂はドアをロックされますので、 立ち入り禁止となりま~す。 ではでは、いい夢を… おやすみなさい… 』


苗木「あ、もうこんな時間なんだね。じゃあまた明日」

十神「ああ、また明日。だ」


ボクが部屋を出るとき振り返りざま見たのは十神クンが手を振っているという昨日までの彼では想像もつかない光景だった。

十神クンと皆が仲良くなれたらいいな。ボクはそんな事を思いながら眠りについた……

もし見ているかたがおられるのでしたら、安価を入れることもやってみたいのですが…需要はありますかね?

…まあ>>1みたいなゴミクズが書いてるSSなんてだれも興味ないよね

>>1の好きなようにやればいいと思う

>>20取り敢えず自分なりにやっていく事にするよ。まあ他のSSの足元にも及ばないゴミSSだけど読んでくれるだけで嬉しいよ。ボクは幸運だね!



ボクは走っていた。どこを走っているのだろう?景色もおぼろげで良く解らないけど多分ボクは道路を走っているのだろう

だんだんと意識がはっきりしてきた気がするけどやっぱり風景は変わらずあやふやだ

それでも走り続けていると少しずつだけどスカートをはいた女の子が見えてきた。その長い髪にボクはほんの少しの違和感を覚えた

そしてその違和感は彼女に近づくほど大きくなって行き、そして彼女とすれ違う瞬間ボクは違和感の正体に気付いた

苗木「あ、『  』さん芋けんぴ、髪に付いてたよ」

???「う…わーーーー」

そうしてボクは………


モノクマ『 オマエラ、おはようございます! 朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~! さぁて、今日も張り切っていきましょう~! 』


苗木「はっ!」

…なんて夢だ

こんな出来損ないの少女漫画みたいな夢…

でも夢の中のボクはどこを走っていたんだろう。見覚えがある気もするし、しない気もする。まるで一度行った所の記憶を無くしているような嫌な感覚がする

まあ夢の事なんてどうでもいい事は置いといて、ボクは引き続き流れているモノクマアナウンスの方に意識を戻した



モノクマ『オマエラ、学園生活を始めてそれなりの時間が経つのにコロシアイが起きていないなんてボクは悲しいです!』

モノクマ『ですので、一度オマエラにアンケートをさせてもらいます!これを元に新しい動機を作っちゃうから全員強制参加だよ!』

モノクマ『取り敢えず全員すぐさま体育館に集合しろー!』



これからアンケートが始まる…

下手したら全員との絆が壊れかねない、けれど皆の有りのままの感情を知ることが出来るアンケートが…

~~体育館~~

葉隠「朝っぱらからなんなんだべ…」

桑田「モノクマがアンケートって言ってただろうがこのアホ!」

葉隠「それくらい分かってるべ!」

石丸「そこの二人静かにしたまえ!」


朝日奈「アンケートって何についてかな?もしかして新しく入荷するドーナツの種類についてとか!?」

大神「朝日奈よ、あのモノクマがそのような事でアンケートをするとは思えん。それに先の放送でも動機作りのためのアンケートと言っていただろう」

朝日奈「ちぇっ、あーあつまんないのー」


苗木「やあ十神クン」

十神「なんだ苗木か、やはりモノクマ仕事が早いな…」

苗木「モノクマはやるって言ったらすぐさま実行するタイプみたいだね。でも今はその性格に感謝しなきゃね」

十神「そうだな…今回ばかりは喜ぶべきなのだろう」

苗木「あ、もうそろそろ始まるみたいだね」


舞園「…」


モノクマ「やあやあオマエラ!さっそくだけど今から『第一回絶望アンケート』を行います!!」

モノクマ「今から配る用紙に『今現在外へ出たいと思っているか』『もし外に出る時に何かを貰えるとしたら何を欲しいか』そして『今自分以外の生徒をどう思っているか』この三つを書いていただきます」

モノクマ「書いてる最中は誰とも会話したり用紙を見せ合ってはいけません!見せちゃったりしたらオシオキだからね!後嘘も書いちゃいけませんよぉ~」

モノクマ「では用意されている机に向かっちゃってくださーい!それではアンケートを開始します!!」


かりかりと鉛筆を動かす音だけが聞こえた数分間の後、モノクマからアンケート終了のアナウンスがあった


モノクマ「じゃあこれからアンケートの集計があるから、じゃあねぇー!」

モノクマが去った後の体育館は重苦しい雰囲気に包まれていた

アンケートが終わった後ボク達は何とも言えない顔をしながら体育館を後にした。その後…

~~大和田の部屋~~

大和田「なあ兄弟…あのアンケートになんて書いたか?」

石丸「外に出たいと書いたに決まっているだろう!」

大和田「そっちじゃねーよ、最後の質問の方だ」

大和田「モノクマの野郎は嘘を書いたらオシオキだって言ってたんだ」

大和田「つうこたぁよ、誰が誰の事をどう思ってるのかもはっきりわかっちまうってことだろ?」

大和田「俺ぁ『超高校級の暴走族』だからよ他人に嫌な目で見られるのは慣れてるが、他の奴らがどうなのか不安になってきてな…特に不二咲が心配なんだよ」

大和田「あいつは何というか、その…守ってやりたくなる雰囲気だからな!」

石丸「そうだな、もし皆がこのアンケートで険悪な状態に陥っても兄弟と二人でその状態を打ち破ろうじゃないか!!」

石丸「まあ勿論そのような事にならないことが最も良い事なのだろうが、こればかりはどうしようもないからな…」

大和田「まあ悩んでも今はしょうがねえか。よし、筋トレしようぜ兄弟!体を動かして気分を晴らすんだ!」

石丸「それはいい考えだな兄弟!では早速腕立て伏せ200回だぁ!!」




~~舞園の部屋~~

舞園「どうして昨日から苗木君は私じゃなくて十神君といるんですか学園生活が始まってから今までずっと私といてくれたじゃないですかどうしてですか最近は苗木君を狙う女狐や雌豚も出てきていて追い払うのが大変なのに更にそこに十神君が来るなんて聞いてませんよどうして苗木君は私だけの私だけのものなのにどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして中学の頃は誰も苗木君の事なんて見てなかったのにどうしてここに来てから苗木君にゴミが付くようになってきたんですか苗木君に付くゴミは私が払わなきゃ苗木君が臭くなっちゃいます苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君苗木君」

舞園「そうだ……………苗木君をもう一度私だけのものにしちゃえばいいんですヨ。まっててくださいね苗木君」


~~十神の部屋~~

苗木「」

十神「どうした苗木、顔色が悪いぞ?」

苗木「い、いや…何か悪寒がしただけだよ」

十神「なら良いんだがな。風邪を引いて弱ってる所を殺されましたじゃ笑いごとにすらならないからな」

十神「なんなら我が十神財閥後継者にのみ伝わる健康法を伝授してやってもいいぞ?」

苗木「いや、気持ちだけ受け取っておくことにするよ…」

十神「そうか…残念だな」

苗木「また今度今回の事が落ち着いたら改めて教えてよ。今は体調よりアンケートについてだよ」

十神「今回唐突にアンケートを行った訳だがやはり波紋は大きかったようだな。ほぼ全員が苦い顔をしていた」

苗木「ちょっとそれについては予想外だったけど、この絶望を皆なら乗り越えられると信じてるよ!だって皆は超高校級の才能を持った希望なんだから。まあ葉隠クンみたいにちょっと不安な人もいるけど…」

十神「おい苗木、目が怖いぞ…」

苗木「おっと、ちょっと意識が飛んでたよ。誰かが乗り移ったみたいだったよ…」

十神「しっかりしろ苗木、お前は俺が認めた数少ない人間の一人なんだからな!」

苗木「ごめんごめん。じゃあ十神クンの評価を知った後の対策を考えないとって言いたいところだけど、今のところボクが言える事は特にないんだ」

十神「…どういう事だ?」

苗木「今回の一番の問題点は結果を公表されてしまうのが十神クンやボクだけじゃないってことだよ」

十神「つまり結果を公表されてしまい疑心暗鬼に陥っている奴らのフォローに回らなければならない事も考えられる。という事か」

苗木「それでも正解だけど、ボクの考えはそれだけじゃない。公表されて落ち込んでいる人の手を十神クンが取る。絶望の中で差し伸べれられた手はたとえ今まで嫌っていた人のものだったとしてもとても大きな希望になるんだ!」

苗木「だから、今ここで十神クンがどうこうするか話し合うよりアンケートの結果が発表されてから動いた方がいいんだよ!」

十神「…色々とすまないな苗木。俺なんかのために」

苗木「水臭い事言わないでよ。ボク達は『友達』でしょ?友達のために何かをする。そんなの当たり前じゃないか!」

十神「…有難う。俺の初めての友よ…」

苗木「じゃあボクは行くね。じゃあまた」

十神「…ああ、またな」


あの十神クンが泣いている。何ともいえない空気になりボクは逃げるようにして十神クンの部屋を後にした

廊下に出た後、何故かボクと舞園さんの部屋の前で寝ていた桑田クンを部屋まで引きずり、ボクも自分の部屋に戻った。その日の晩は常に誰かに見られている感じがしてよく寝付けなかった…

モノクマ『 オマエラ、おはようございます! 朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~! さぁて、今日も張り切っていきましょう~! 』

…視線のようなものの所為でダメだ全然眠れなかった

目を擦りながらボクは廊下に出た

桑田「オッス苗木!そういや昨日苗木の部屋の前を通った時から記憶が飛んでてさぁ気付いたら自分の部屋で寝てたんだわ。これってマジでマキシムにヤバくね?」

苗木「それは昨日ボクの部屋の前で桑田クンが寝てたから部屋まで運んだだけだよ…」

桑田「なんだ、ただの転寝かよ。てっきり心霊現象でもあったのかと思ってはしゃいで損したぜ…」

苗木「でもなんで廊下で寝ちゃってたんだろうね?」

桑田「それなんだよなぁ…単に苗木を待っててそのまま寝ちまっただけかも知れないし、でも記憶が飛ぶ直前誰かに会った気もするし…まあ気の所為だろ!」

苗木「そうだね。あ、もうこんな時間だよもう皆食堂に居ると思うし、ちょっと急ごう!」

桑田「うおっ!結構やべえじゃん」

途中で会った桑田クンとこんな雑談を交わしながらボクらは食堂へ足を動かした…

~~食堂~~

何時もの集合時間より遅かったにも関わらずまだ食堂に来ていない人が居るみたいだ

食堂を見渡してみる。…今食堂に居ないのは舞園さんセレスさん霧切さん十神クン葉隠クンの五人みたいだ

舞園「おはようございます。遅くなってすみません」

霧切「…おはよう。苗木君」

セレス「皆さんおはようございますわ」

苗木「三人ともおはよう。皆眠そうだけどどうしたの?」

舞園「ちょっと昨日のアンケートについて考えてたら眠れなくて…」

霧切「私も舞園さんと似たようなものね。あれによって私達にどんな不利益があるのか考察していたわ」

セレス「わたくしは単に寝坊しただけですわ。ええ、あそこでのんびりしているぶ…山田君にロイヤルミルクティーの入れ方を教えていたからなんてことはありませんわ。で、山田君。わたくしが来るのに合わせてロイヤルミルクティーを淹れておいてくださいな、と言っていたはずですが…どこにあるのでしょうか?」

山田「ヒッ、ヒィイイ!お許しくださいセレス殿!僕はちゃんと7時に起きて作ったのです!ただセレス殿が来るのが遅かったので冷めてしまいまして…ほんっとうに申し訳ございませぬうぅぅぅ!」

セレス「お前に教えてたから睡眠時間が取れずに寝坊したんだろうがこの豚がぁぁ!!それくらい予測してこその豚だろうがよ!!さっさと淹れてこいこのビチグソがぁ!」

山田「は、はひぃ!ただ今淹れてくるだありますぅ!!」

セレス「ちっ、気が利かねえ豚だなおい…あら申し訳ございませんわ。あの豚…山田君の所為で空気を悪くしてしまったようですわね。これからはきちんと躾けておきますので」

苗木「は、ははは…」

セレスさん怖いよ怖過ぎだよ!ちょっと予想外過ぎてドン引きしちゃったよ…

でもこんなことで距離をあけちゃいけないよね。だってセレスさんも仲間であるだけじゃなく友達なんだからさ!



取り敢えず皆がそろうまで誰かと会話でもしよう(安価↓2)


ここで試験的に安価を入れてみたいと思います。苗木クンが安価↓2の人物と会話します
ですが今ここに居ない十神クン葉隠クン山田クンの安価は下にさせて頂きます
もし誰も安価をしてくださらない事があったとしても、>>1のダンガンロンパのタイトル画面で苗木クンと映っている人物と会話させるのでこのSSなんかに安価するなんてタイピングする時間が勿体ないぜ!という方も安心してください
それではよろしくお願いします


そうだ、大神さんと話してみよう!

苗木「ねえ大神さん」

大神「なにか用か苗木よ」

苗木「別に用ってほどの事じゃないんだけどさ。大神さんって昨日のアンケートについてどう思ってるのかなって。ちょっと気になっちゃったんだよね」

大神「そう言う事か。それなら我は外に出たい。そう書いたぞ」

苗木「皆やっぱり同じ意見なんだね!全員でこの学園から脱出できるよう頑張ろう!」

大神「ああ、その通りだ。…それはさておき外へ出た時苗木は何を望むと書いたのだ?」

苗木「ボクは皆みたいな才能なんてこれっぽっちも持ってないただの凡人だからね、大神さんが聞いてもそんなに面白い事じゃ無いと思うよ?」

大神「そんなことはない。苗木は体力は技術といった面では他の者に劣るかもしれん。しかし苗木は別の、もっと内面的な物を持っている。それは我が断言する。多分他の者も同じ事を思っているだろう」

苗木「…『超高校級の格闘家』のお墨付きなんてとっても光栄だよ。ありがとう、なんだか自身が湧いてきた気がするよ」

苗木「…じゃあ言うね。ボクが外へ出た時に欲しいって書いたのは『明確な才能』なんだよね」

苗木「ボクは『超高校級の幸運』としてこの学園に入学する事ななったんだけど、今までのボクって全然幸運って感じじゃなかったんだよね。宝くじに当たったこともなければ懸賞も当たらない、テストでヤマを張ってもそれなりしか当たらない」

苗木「そんな凡人と変わらないような運なのにたった一回の抽選に当たっただけでこの学園に『超高校級の幸運』として入学する事になったんだよ。最初は嬉しかったけどこのコロシアイ学園生活が始まってだんだんと他の人との差をどうしても感じちゃったんだ」

苗木「生まれ持って来るハズの才能を貰える訳ないのは分かってる。でもつい用紙に書いてしまったんだ『明確な、誰にでも分かる才能が欲しい』って」

苗木「でもそれは違った。大神さんが気付かせてくれたんだ。ボクにも目立ってはないけどボクにしかない大切な物が有るって!」

苗木「だから、万が一モノクマから今回のアンケートについて取引を持ち出されてもボクは断るつもりだよ。ボクはボクなんであって、他の才能を渡されたらそれはボクじゃない他の誰かになってしまうって分かったんだから」

苗木「だから、改めてお礼を言わせてほしい。ありがとう、大神さん」


大神「礼を言われるようなことは何もしてはいない。こちらこそ軽々しく聞いてすまなかったな、苗木よ。そんな事を思っているとは予想だにもしていなかったのだ…」

苗木「そんな、大神さんが謝ることじゃないよ!ボクが勝手に悩んでただけなんだからさ」

大神「そうか。そう言ってくれると我も少しは気が晴れる」

山田「セッセレス殿!ロイヤルミルクティーで御座います」

セレス「…昨日とは比べ物にならないほど上達していますわね。先ほどの件はこれでチャラにして差し上げますわ。これからも精進するように」

山田「あ、ありがとうございます!さらに美味しいロイヤルミルクティーを淹れられるよう頑張る次第であります!!」

苗木「…山田クンも来たし、これくらいにしようか」

大神「…ああそうだな」

大神「…そうだ。苗木にばかり言わせてしまうのもなんであろう、我が望んだものを教えてやろう。我が望んだ物、それは『プロテイン』なのだ」

大神「最近プロテインをとることが出来なくてな、外へ出たなら一度プロテインを補給しなければと思っていたのだ」

苗木「食堂にプロテインがあったと思うんだけど…」

大神「そのプロテインならとうに使い切ってしまった」

苗木「そ、そうなんだ…一日でも早くプロテインを補給出来る日が来るようお互いに頑張ろう!」

大神「ああ、よろしく頼むぞ苗木。では我は朝日奈の所へ行かねばならんのでな」

苗木「うん、それじゃ」


舞園「…」


まだ十神クンと葉隠クンが来るには時間がかかりそうだ

後一人くらいなら話す時間もありそうだな

じゃあ誰に話そうか(安価↓2)


今回試験的に安価をやってみましたが、思いの外筆が運びました。それでも一時間かかってるんですけど
後予想外に皆さんがSSを見てくださっていたのはとてもうれしいです。これが希望という物なんでしょうか?
まさか三つの安価が1分で来ているとは…読んでくださりありがとうございます

今回は山田クンの代わりに朝日奈さんと大神さんが抜けました。本当は朝日奈さんも安価に出すべきなのでしょうが、>>1の文章力では一旦別れたはずの大神さんと苗木クンをどう絡ませれば良いのか思いつかなかったもので…



申し訳ありません
半分くらいは書いたのですが眠気に勝てず今回はここまでにさせていただきます
さらに、だれも聞いていないと思いますが>>1は明日の午後から明後日の夜まで諸事情でパソコンに向かえません。更に夜は疲れてすぐ寝てしまうかもしれないので実質二日間以上空いてしまう可能性もあります
午前中に今回の安価分だけでも書いておこうとは思ってますがそれすら間に合わないかもしれません

>>1のSSを楽しみにしておられる方(自意識過剰過ぎですね)には本当に申し訳ない事をしてしまいます
重ね重ね本当に申し訳ありません

ありがとうございます!>>1のSSを見てくださっている方が居られるなんてボクはなんて幸運なんだ!これが希望なんだね!
今から投下できる分は投下していきたいと思います


よし、舞園さんと話そう!

なんかさっきから来る視線が怖い気がするけど気のせいだよね…


苗木「あ、舞園さ…」

舞園「あ、苗木君!色々有りましたけどやっぱり最後には私の所に来てくれたんですね!それでどうかしましたか?」

苗木「う、うん…ちょっと皆が集まるまで話したいなって思っただけなんだけどね。迷惑だったかな?」

舞園「そんな…迷惑なんかじゃありませんよ!むしろ嬉しいくらいです。中学の時みたいに『二人』でお話しましょうね」

苗木「(あれっ?ボク、舞園さんと中学生のころ話したことなんてなかったハズなんだけど…)」

桑田「おっ、舞園ちゃんじゃん!苗木なんかよりオレと話そうぜ!」

舞園「桑田君?今私は苗木君と、苗木君だけと話をしているんです。それに桑田君程度の人間が私の苗木君を『なんか』呼ばわりなんて絶対に許しません。もしこの学園生活じゃなければどんな手を使ってでも桑田君をこの世から社会的にも肉体的にも消し去ってやりたいと思うくらいにはイライラしてるんです。ですからさっさと離れてください。でないと…どうなるかわかりませんよ?」

苗木「舞園さん!桑田クンに何を言ったの!?話の途中で桑田クンが気絶しちゃってるんだけど!」

桑田「」

舞園「いえ、なんでもありませんよ?ほんとに何も有りませんから!私が苗木君以外の男の人と会話するはずがないじゃないですか。今のは一方的に意見を言っただけなんです信じてください私を嫌わないでください嫌です嫌、嫌!お願いします許してくださいなんでもしますから!」

山田「な、なんでもしますですとぉ!?」

苗木「山田クン…ちょっと、黙ってくれるかな?」

山田「…」

苗木「舞園さん、心配しなくてもボクが舞園さんを嫌いになんてなるはずがないよ。この中じゃ中学の頃から知ってる唯一の人だし、それだけじゃない。舞園さんだって大切な仲間なんだ!だから、たとえこの中の全員が舞園さんを嫌っていたとしても、ボクは…ボクだけは舞園さんの味方でいるよ」

舞園「そんなの信じられません…だって苗木君はずっと私の事を放っておいてたじゃないですか!もう【希望】を持つなんてできないです…もう【絶望しかありません】!」

苗木「それは違うよ…希望を捨てちゃダメだ!」BREAK!

舞園「…そうですよね!苗木君が信じて、味方でいてくれるだけで私は希望を持てるんです!」

舞園「ごめんなさい苗木君、私苗木君に酷いことを言っちゃいました…」

苗木「それは違うよ。舞園さんだって人間なんだ。時に絶望するときだって有るかもしれない…でも、そこから引っ張り上げててくれる人が居れば絶望はより大きな希望に変わるんだ!」

舞園「ありがとうございます苗木君。それじゃあ…苗木君は私が絶望したとしても救ってくれますか?私の希望になってくれますか?」

苗木「勿論だよ。こんな頼りないボクで良ければ、だけどね」

舞園「苗木君は頼りなくなんかありませんよ?だって私の…私だけの希望なんですから!」

苗木「ははっ、『超高校級のアイドル』の希望になれるなんて、ボクはなんて幸運なんだろうね」

苗木「話が大分逸れちゃったみたいだけど、ボクと一緒に話してくれる?舞園さん」

舞園「ええ、もちろんですよ」

舞園「じゃあそこの椅子にでも座ってお話でもしましょう」




苗木「…」

苗木「舞園さん?座ったのは良いんだけど、ちょっと近すぎじゃない?」

苗木「肩と肩が触れそうなんだけど…」

舞園「そうですか?これくらい普通ですよ普通」

苗木「それならいいんだけど…」

舞園「それで苗木君は私と何を話そうと思って来たんですか?」

苗木「ああ、昨日のアレについてだよ」

苗木「舞園さん、あの後ずっと顔色が悪かったしちょっと気になっちゃって」

舞園「ああ、あの事ですか…もう大丈夫ですよ、もう解決しちゃいましたから!」

苗木「本当に…?ボクでよかったらいつでも相談に乗るよ?」

舞園「ありがとうございます。じゃあまた次の機会に相談させて貰いますね!」

苗木「うん、喜んで相談に乗らせてもらうよ!」


葉隠「ウィーッス、占いしてたら寝過ごしちまってたべ!」

十神「まさかこの俺が葉隠と同じ時間に来てしまうとは…明日からは時間をずらす必要があるな」

葉隠「それは酷いべ!そんなのって無いべ!」

十神「だべだべうるさいぞ愚民が。俺と会話したければまずその口調をなんとかしろ!」

葉隠「そんな殺生な!これは俺のアイデンティティーなんだべ!簡単に変えることはできないべ!」


苗木「これで全員そろったみたいだし、朝ごはんにしようよ」

舞園「ええ、そうですね!」


舞園「(ええ、解決しちゃいましたよ?だって昨日からずっと悩んでたのは、苗木君のことなんですから。どうすれば苗木君と昔のようにお話が出来るのか、それを一晩ずっと考えてたんです)」

舞園「(でも苗木君は私が思ってるよりずっと聡明な人でした。流石は私の『希望』ですね!そして行く行くは…)」


こうして全員そろったボク達は皆で朝食を食べることにした

何故か距離の近い舞園さんやずっとボクを睨み続けてる霧切さんが気になったけど、気にしたら負けな気がしたので考えないことにした

そして朝食が終わった直後……



モノクマ『えー、アンケートの集計が終わりましたので生徒の皆さんは体育館に集合してくださーい!繰り返します、アンケートの集計が終わりましたので、生徒の皆さんは体育館に集合してくださーい!!』



…はじまる。十神クンを皆と打ち解けさせるため行わせたアンケートの結果発表が…

そしてボクらは体育館へ向かう

取り敢えず安価分は書きましたが、『舞園さんあんなに病んでたのに元に戻るの早くね?』のような疑問が有る方も居られると思いますので、そこのところに注釈を入れたいと思います

舞園さんは今のところ落ち着いているように見えますが、表面上はそう見えているだけで何かきっかけが有ればまた爆発しかねない状態なのです>>45での舞園さんの心の中の声でそれを表現しようとしていたはずなのですが、残念ながら>>1の持っている文才ではそこまで表現することが出来ませんでした

ですので、注釈という名の後付けで補完させてもらうことに致します
 
読んでくださっている皆さまに感謝を持ってこれからも書かせていただきます


サーバーの移転で書き込めなかったらしいよ

>>49そうだったんですか…てっきり何かしてしまったのかと焦ってました…良かった、何もしてなかったんですね


~~体育館~~

モノクマ「オマエラ遅いよ~!待ちくたびれたじゃないか!早く結果を発表して絶望して貰いたいのにぃ」

十神「五月蠅いぞモノクマ!御託はいいからさっさと発表するならしろ、俺だって暇じゃあ無いんだ」

不二咲「でも、やっぱり怖いよぉ…皆がどう思ってるか分かっちゃうなんて」

大和田「たとえどんな結果になってようが、オレと兄弟がお前を守ってやる!」

石丸「ああ、その通りだ!だから安心したまえ不二咲くん!!」

不二咲「あ、ありがとう!大和田君、石丸君」

モノクマ「あー、はいはい。友情ごっこはそこまでにしてくれないかなぁ?トリハダ…じゃなかったクマハダがたっちゃいそうなんですけどー!」

モノクマ「ではでは早速、第一回絶望アンケートの結果発表と行きましょー!!」

モノクマ「最初の質問である『今現在外へ出たいと思っているか』は全会一致で『外へ出たい』という回答が帰って来ましたぁ~!いやあ嬉しいねぇ、このままコロシアイが起きてくれる事を願ってるよ!」

セレス「まあ皆さん出られるのでしたら出たいと思っておられるはずですからこの結果は妥当だと思いますわ」

十神「フン、良いからさっさと次へ行け!」

苗木「(十神クン、平静を装ってるけど手や足が小刻みに震えてる…かなりそわそわしてるよ、自分の評価がかなり気になってるみたいだね)」

モノクマ「うぷぷぷ、そんなに急かさなくても大丈夫だよ!じゃあ十神クンのお望み通り次の質問の結果に行くとするよ」

モノクマ「第二問『もし外に出る時に何かを貰えるとしたら何を欲しいか』はボクが動機を作るために利用させて貰うつもりだから明言はしないけど、かなり面白い回答が帰って来てまぁす!もしかしたらこの中の何人かにはボクが直々に訪ねさせてもらうかもしれませんよぉ~」

モノクマ「と言う訳で残念ですが、第二問については以上です!」

モノクマ「ではでは、ここからが本題中の本題。第三問『今自分以外の生徒をどう思っているか』、その結果を発表させて貰います!!」

モノクマ「あんなに早く帰りたがってたんだから十神クンが最初で良いよね?答えは聞いてないけど」

モノクマ「では、『超高校級の御曹司』である十神クンの人物評価を発表します!!」

すみません、書いてる最中にPCの調子が悪くなっていきなり強制シャットダウンしたせいで書いたもの全部消えてしまいました…
ですので、遅くなったのは>>1が打つのが遅いからではなく何処からか強制シャットダウンしてきた十神クンの所為なのです
怒るなら>>1ではなく十神クンに怒ってください




『自分が世界の中心に居るって信じてるやつだな。あいつとは仲良くなれる気がしねえ』

『そういや十神っちって御曹司だったよな…ってことは金沢山持ってるってことだべ!?それなら俺に全財産を譲るって一筆書いてから内臓を譲ってもらいたいべ!』

『持前の頭脳と洞察力はかなりの物だと思うわ。でも他人の感情を軽んじているから最後の最後に真実に届かないのよ彼は。そんな残念で惜しい苗木君の引き立て役である彼を一言で表すとするなら『かませ犬』ね。間違いないわ』

『あの鋭い目で見られるとゾクゾクしてきちゃう…あぁ白夜様にずっと睨まれていたい踏まれたいわぁ…』

『なんか上から目線でムカつく!ちょっとは他の人と同じ目線で物事を見てよ!十神にとっては取るに足らない物かもしれないけど、他の人にとっては大切な物だってあるんだよ!!』

『人の事をプランクトン呼ばわりして何様だあいつ…!ぜってぇに許さねえ、いつか顔面が潰れるまでぶん殴ってやる』

『能動的に校内の風紀を乱す発言・行動は行わないで欲しい!皆の気分を害してしまう事だと分かって欲しい!』

『最初は高圧的で話しかけても聞いているのか聞いていないのかわからない人だと思っていたけど、一緒に過ごしていく内にだんだんと彼なりに気遣いをしてくれている事を知った。十神クンは本当はいつもはきつい態度を取ってるけど本当はボクらと何も変わらない良い人だとボクは思うよ』

『最近苗木君に近寄りすぎですよ。あなたはホモか何かなんですか?気持ち悪いので苗木君に近づかないでくれますか?ホモがうつっちゃいますから』




モノクマ「等々色々な意見が寄せられましたぁ~!省略したものは大体最初の意見と被ってたから仕方ないね!マンネリ化したらすぐに飽きられちゃいますから!」

モノクマ「それにしても、ねえねえ十神クン今どんな気持ち?クラスメイトほぼ全員にボロクソに言われてさ!こんな風自分の事を言った人を殺したいって思った?それとも絶望しちゃった?」

モノクマ「うぷぷぷ…早く答えてよねぇ~!」

十神「…」

十神「フン、言いたいことはそれだけかモノクマ」

モノクマ「うぷ?それだけって?」

十神「世界を統べる十神家の後継者であるこの十神白夜が!そんな程度で…このゲームいや、コロシアイに乗るとでも思っているのか!?ふざけるな!!」

十神「…フン、気分が悪くなった。自分の部屋へ戻らせてもらうぞ」

モノクマ「ちぇっ…せっかく一番ボロクソだった十神クンを煽ってコロシアイを引き起こそうとしたんだけどなぁ…」

モノクマ「てへっ、失敗失敗!」

葉隠「十神っちが一番嫌われていたんだべ!いやぁよかったべ、俺も十神っちと同じくらいボロクソに言われてたらって思ったら震えが止まらなったんだべ!」

朝日奈「ちょっと…不謹慎だよ!」

大神「そうだぞ、葉隠よ。そなたは流石に言い過ぎだ…」

葉隠「げぇっ、オーガ!?…正直すまんかったべ」



…違う。十神クンは怒ったように退出して行ったけどそれは違うんだ

彼は怒ってなどいない。十神クンの真後ろに居たボクだけが見た、見てしまったんだ。体育館から出て行こうとする彼の目一杯に溜まった涙を…



モノクマ「じゃあさっそく次の人に…って言いたいんだけど、十神クンの反応があまりにも期待外れだったから萎えちゃってさぁ…発表するのはあと二人くらいにしようかなって考えたんだ!」

モノクマ「そうすれば、発表されなかった人はどんな風に思われてるのか、さらに不安になっちゃったりしちゃうかも!それって一石二鳥じゃない?とクマ一倍良い頭をフル回転させたのです!」

モノクマ「じゃあ次に発表するのは【安価↓2】でーす!」


石丸

>>55
了解しました

流石にちょっと眠いので、今日のところは安価把握で寝かせてください…

名前欄、変えました
十神にかわりましてかませ眼鏡がお送りします→以下、かませ財閥からお送りいたします


モノクマ「じゃあ『超高校級の風紀委員』である石丸クンの人物評価を見てみましょう!」



『暑苦しい!その一言に尽きるぜ』

『細かいことを気にしすぎていると思うわ。だから暑苦しいとかうるさいとか、そんな感じの感想を持たれるのよ。石丸君はもう少し柔軟な思考を持つべきだと思うわ』

『うーん…悪い人じゃないんだと思うけど、あまり近づきたいとは思えないかな?ちょっとのミスでもすっごく怒られちゃいそうだし』

『『超高校級の風紀委員』ってことは規則正しい生活をしてるってことだべ!なら、内臓も素晴らしい状態のはず…俺に譲ってほしいべ!』

『最初の頃は糞真面目でうぜぇ奴としか思ってなかったが、ある件をきっかけに兄弟と呼び合う仲になれたんだ。俺みたいな奴と対等に接してくれるすげぇ奴なんだ!』

『めんどくさいから近づいて欲しくない』

『そういや、大和田と気持ち悪いぐらい仲良かったよね…もしかしてデキてたりするのかな?』

『苗木君とあまり関わっていないので特にいう事はないです。強いて言うなら大和田君とおホモ達な関係にでもなれば良いんじゃないでしょうか?』



モノクマ「以上です!言ってない分は十神クンと同じ状態だね!マンネリはいけないことだと思います!」

石丸「う、うおぉぉぉおぉぉぉおおぉおぉぉぉぉぉおお!!!何故だ!何故なんだぁあぁああぁ!?僕はただ皆に規則正しい学園生活を送って貰いたいだけなのにぃいいい」

霧切「その『規則正しい生活』が貴方の押しつけにしかなっていないから、だからこんな評価になってしまったのよ」

霧切「それがわからない様なら、貴方はその程度の人間だった。という事ね」

石丸「う、うぐうぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅうぅうっ!!!し、失礼する!今までの自分を振り返ってくることにする!!」

そういって石丸クンは足早に体育館を後にした…まずは一人目、かな?

早く石丸クンの希望が大きくなるところがみたいよ!

大和田「お、おい待てよ兄弟!」

大和田クンも地味に衝撃を受けてるみたいだ

モノクマ「石丸クンって、時代の波に取り残された可哀想な人だったんだねぇ~。今はゆとりの時代ですよ!ゆとり!」

モノクマ「それが分からなかった時点である意味彼は社会不適合者だったのでしょうね!うぷぷぷ!絶望的ですね!!」

大和田「てんめぇ…!兄弟を、悪く言うんじゃねえ!!」

苗木「やめてよ大和田クン!モノクマに暴力を振るったら処刑されちゃうんだよ!」

モノクマ「苗木クンの言うとおりです!だから…無駄な事はやめて、さっさと次に行きましょ~!!」

大和田「…すまねえな、苗木。ついかっとなっちまった…こんな事しても兄弟は喜ばないはずだよな…」

苗木「大和田クン…」

モノクマ「ではでは、そこで青春してる二人は放っておいて次に行きましょう!次に発表されちゃう可哀想な方は【安価↓2】です!」


あれ?名前欄変わってない…なんでだろう?

安価↓で

この場合の安価は霧切さんであってますよね?

後まだ微妙に名前欄間違ってました…orz

全員分の発表があれば俺が幸せになれるとおもう

>>66
本当は全員分書いて投下するつもりだったんですが、流石に全員を十神クンが(ここ強調)…としてしまったら雑になってしまいそうですし、なおかつ次のネタが切れてしまいそうなので…

ちなみにまだこのSSでは息してないですけど、残…江ノ島さんは生きてます
忘れないであげてください…

モノクマ「ではだは、第一回絶望アンケート最後の発表となりました!いやぁ感慨深いものですねぇ~」

モノクマ「では最後を飾るのは霧切さんです!!『超高校級の…」

霧切「ねえモノクマ、さっきから思っていたのだけれどいちいち肩書きを言う必要なんてないんじゃないかしら?」

モノクマ「うぷぷぷ…自分の才能を知られたくないって訳ね!良いよ、言わないであげるよ」

モノクマ「ではでは、霧切さんの人物評価はこれです!」



『何時も一人で行動しているイメージが強いな。敢えて言うなら苗木とちょっと話してるのをちょっと見たくらいだ。孤高を気取ってんのかね?』

『我は霧切が人とまともに会話してるところを見たことがない。霧切にはコミュ力が足りていないのだろうな…』

『霧切っていっつも一人っだよなぁ。もしかしてあいつの才能って『超高校級のぼっち』なんじゃね?それなら自己紹介の時何の超高校級なのか言わなかったのにも納得が行くし』

『苗木君に近づいてくる雌豚ですね。さっさと死んじゃえばいいのに…苗木君もそれを望んでますよ?苗木君はいつも貴女に話しかけられてうんざりしているんです!私エスパーだから分かるんです。心優しい苗木君にそこまで思わせるなんて、流石は『超高校級のコミュ障』ですね』

『話しかけようとしてもいつも一人で行動してるからきっかけが掴めないよぉ…こんな弱いボクを許してぇ…』

『話したことないから書くに書けない』

『十神ほどじゃあねえが微妙に鼻にかけた言い方をするのが気に食わねえ』



霧切「ぼっち…コミュ障?この私が…」

霧切「しかも言うに事欠いて雌豚ですって…?私はただ苗木君と親しく成りたかっただけなのにどうして?誰か教えて教えてください私はどうすれば良かったの?」

モノクマ「いいねぇ!いい感じに絶望してるよぉ~!!」

モノクマ「ちなみに省略してるのは以下略ですからね!言うのがめんどくさくなったって訳じゃないんだからね!」

モノクマ「と言う訳で!第一回絶望アンケート結果発表を終えたいと思います!この中の何人が潰れちゃうのか、今からボクは楽しみで眠れません!ではまた次回お会いしましょう!シーユーアゲイン!」ぴょーん


霧切さんが絶望してる…なんてすばらしいんだ!

ここから引き揚げた時彼女の希望はどれだけ大きく輝くんだろうね…モノクマじゃないけど楽しみで眠れないよ!

大和田「なあお前ら、結果は出たんだし今日のところはこれでお開きにしねぇか?兄弟の様子も気になるしよぉ…」

桑田「そっ、そうだな!おい苗木、そこで放心してる霧切のことはお前に任せたからな!」

桑田「お前以外に霧切と話せる奴なんて居ねぇしな」

霧切「うっ…!」

朝日奈「ちょっと桑田!言い過ぎだよ」

桑田「やべっ…!つ、つー訳で苗木!後は任せたからな!」

桑田クン達が体育館を後にした後残っているのは未だにブツブツと何かを呟いている霧切さんとボクだけだった

苗木「霧切さん…もう帰ろう?」

霧切「苗木君、私の事は放っておいてくれないかしら?少し…一人になりたいの」

苗木「ダメだよ!今の状態の霧切さんを放ってなんか行けないよ!」

苗木「せめて部屋まで送るからさ…ほら、背中貸すから乗ってよ霧切さん」

霧切「な、なんで私に優しくするのよ…これ以上優しくされたら私、私…」

霧切「っく…ひっく…!」

この後どうしても泣き止まない霧切さんを半分無理やり背負いボクは体育館を後にした…

ボクの身長が足りなかった所為で霧切さんのブーツが時々床に擦れていたのは秘密だ

これからはキチンと毎日牛乳を飲もうと心に誓った

次の日

~~十神の部屋~~

苗木「十神クン、起きてる?朝ごはん食べなかったみたいだけど…」

十神「苗木か…こんな姿で申し訳ないが入ってくれ」

ボクが十神クンの部屋を訪れると、そこに居たのはこの前までの自信に満ち溢れた『超高校級の御曹司』ではなく

目を真っ赤にし、クマを作っているやつれた『十神白夜』だった

この時漸くボクは彼が強くなんかない、ただのか弱い一人の人間だということを心の底から信じることが出来たんだ

今までのボクは心のどこかで十神クンはボクをからかって楽しんでるだけだって思っていたんだ

でもそれは違った。もしからかっていたのなら、彼はこんな事で絶対に涙なんて見せないはずなのだから

十神クンの友の皆を思う心は本物だったんだ…

もう遅いかも知れないけどボクはたった今から君を友と呼ぶことにするよ。真の友と…

手招きする十神クンに向かい入れられたボクには今までよりもずっと強い志が生まれていた

十神「昨日は無様な姿を晒してしまってすまなかったな…では昨日俺が出て行った後何があったか話してもらおうか」

苗木「かくかくしかじか…だったんだよ」

十神「そうか…俺が一番全員からの評価が悪かったのか…分かってはいたが改めて客観的に言われると響くモノがあるな」

苗木「それはそうだけど、逆に考えればいいんだよ!最低評価ってことは、これ以上下がりようがないってことなんだ。後は上がるだけなんだよ!…なんてちょっと適当だよね…評価すらされてないボクが何を言っても滑稽にしか映らないよ」

十神「苗木、それは違うぞ!お前の言葉は俺の希望となった。これは友であるお前にしか出来なかったことだ」

十神「だからお前は胸を張って良いんだ。この俺の友で有るだけでなく、俺に希望まで与えたんだからな!」

苗木「ありがとう十神クン。ボクにとっても十神クンは大切な友達さ!」

十神「フン…これでは普段と立場が逆ではないか」

苗木「そうかも…そうだね」

苗木十神「「っく…あははははははははは!」」

十神「ふふふ…久しぶりに笑ったが案外悪くないものだな」

苗木「ははは…そうだね!なんか悩んでるのがバカらしくなってきたよ」

十神「奇遇だな、俺もそう思っていたところだ」

苗木「じゃあ気分を入れ替えて、これからどうするか話し合おうよ!」

十神「ああ、その通りだな」

投下遅くなりました…申し訳ないです
重ねて、今日はもう眠いので続きは明日にさせてください

ちなみに今回の苗木クンの心中でとあるアニメの改変台詞を書いてしまいました
いや、別に毎週見てる作品って訳じゃないんだから勘違いしないでよね!と、テンプレなツンデレを言ってみたり…
…やはり疲れているみたいですね

お休みなさい

苗木「今回発表されたのは十神クンを除けば石丸クンと霧切さんの二人だね。そのどちらも散々な結果で絶望してるハズ…」

苗木「まあ石丸クンに関しては大和田クンと不二咲さんがなんとかしてくれると思うから、ボクらの出番はあまり無いと思うな」

十神「だがそれでは俺達の目的が達せられないではないか?」

苗木「そこのところは大丈夫さ。石丸クンが立ち直る直前に十神クンが出て行って叱咤激励でもすれば石丸クンの事だしきっと十神クンの事を認めてくれるよ!」

十神「何か引っかかるものがあるが、奴には大和田達が居るからな…既に支えが有るものはその支えを存分に利用しろと言う事か…苗木、お前は中々の感覚を持っているな。どうだ、ここから脱出した後は十神財閥に来ないか?お前になら俺の右腕になる権利が十二分にあるからな」

苗木「ははは…ちょっと考えさせてもらおうかな?今は黒幕を倒して脱出する事の方が大切なんだし…それに十神クンの相談をボクはまだ解決出来てないしね」

十神「…それもそうだな。話が逸れていたようだ、本題に戻ろうじゃないか」

苗木「そうだね!さっき言った通り石丸クンに関して言えばそれほど問題はないんだ。むしろ石丸クンよりも問題なのは霧切さんの方だ。霧切さんは…あんまり言いたくはないけどボク以外とまともに会話してるのを見たことがないからね…今も酷く絶望してるんじゃないかな?」

苗木「落ち込んでいるのに誰も助けてくれない…あぁ、なんて絶望的なんだろう。そこに手を差し伸べた時、彼女はどれだけ希望に満ちた表情をしてくれるんだろうね!」

十神「俺でさえ苗木と十神財閥と言う支えがあったからこそ今こうしていられているが、苗木の話を聞くところによれば霧切には支えとなるものが無い…いや、あったのだろうが、結果発表の所為で折れているだろうな」

十神「いや、正確には折れてなどいない。ただ霧切の目には折れているように見えているだけでな」

苗木「?」

十神「…いや、わからないなら良いんだ」

十神「(俺の推測が正しければ十中八九霧切は苗木の事を思っているはずだ。しかもかなり分かりやすいレベルでだ。これに気が付かないのは超鈍感なのかそれとも…)」

十神「(いや、今はそんな事などどうでもいい。これも俺の推測だが、霧切の絶望は俺では振り払ってやることは出来ん)

十神「(カギとなるのはやはり苗木…この鈍感をどう舵取りして霧切を立ち直らせるか…)」

十神「(かなり難しいが、この俺の手にかかれば不可能など無い!この『超高校級の完璧』…いや、『苗木誠の友』である、十神白夜の名に懸けて!)」

取り敢えず質問なんですが、石丸クンと霧切さんのどちらから攻略するのが見たいですか?

基本的な動きは変わらない(と言うよりこのSS自体投下してから続きを考えてる)ので、皆さんが見たい方から書きたいと思います

これが>>1のファンサービスさぁ!!…不謹慎な発言深く謝罪させていただきます

予想外の反響で>>1は希望について語る狛枝クンなみのテンションになってます

一応20時35分くらいまで様子を見て多い方を書きたいと思います

皆さん本当にありがとうございます。このSSを見てくれるなんて>>1はなんて幸運なんだ!

両方に決まってる

ま さ か の 同 数 

>>90までの時点でまさかの同数でした…
最後に安価↓3までで多い方から書かせていただきます

あと以外に両方同時攻略と言う意見が多かったのですが、同時攻略は>>1の文章力では厳しいです…
申し訳ないのですが、超高校級の文学少女さんにでも頼んでください

なんか荒れそうな雰囲気…?

取り敢えず霧切さんから攻略して行くことにします

色々とすみませんでした。>>1が余計な事を考えたばかりに…

ロンパSSでキャラがステマするのはお約束と思って

>>103
そういえばそうでしたね
最近忙しくてステマが来るような長編SSを見れてませんでしたから…

只今バウムクーヘンを食べながら打ち込んでいるので今しばらくお待ちください!

苗木「じゃあ十神クン、今回は霧切さんから始めようか」

十神「?何故だ、石丸をこちらにつけるという事は同時に大和田と不二咲を味方に付けるという事になるはず…ならば石丸を先に持ってくる方が効率的ではないか?」

苗木「味方を増やすのは大切な事だと思うけど、今は多分大和田クンや不二咲さんが頑張って説得してる頃なんじゃないかな?という事はボクらが行っても無駄になるだけ」

十神「よって時間のかかりそうな石丸は大和田達に任せ、現在最も危険な霧切から攻略すると言う訳だな」

苗木「言い方はちょっと悪いけど大体そんな感じだね!」

十神「(俺の駒は鈍感な苗木、相手は苗木に好意を持っている霧切…これは簡単なようで意外に難しいぞ)」

十神「(だが、このエンディングは見えた!今なら『超高校級の落とし神』と名乗っても良いかもしれんな)」

十神「すまんが霧切の件は俺の言う通りに動いてくれないか?少し俺に考えがある」

苗木「良いよ。友達のいう事だからね、信頼しなきゃ!」

十神「助かる、感謝するぞ苗木!」

十神「(今回一番問題なのは苗木の鈍感さ…だが今は敢えて俺はそこには触れない。そう、俺が誘導して気が付かずにはいられない状態に持ち込む…そうすれば『超高校級の天然女たらし』である苗木が勝手に解決してくれる)

十神「(そこに俺が颯爽と登場し、苗木からこれを俺が仕込んだ事を伝えて貰えればこのミッションは達成されたも同然!自分を好きな奴とくっつけてくれた奴を嫌うなんてことは無いはずだから、この計画に隙はない!)」

十神「(……と思っていた頃が俺にも有った)」

十神「俺の計画は完璧だったはず…そう、あいつ、舞園さやかさえいなければ!」

十神「俺が行動に移そうとした時に限って苗木と霧切の間に入ってくるなんぞ…あいつは黒幕の内通者か何かなのか!?何故ああも的確に俺…いや、苗木の行動が読めるんだ?奴はエスパーか何かなのか…」

十神「しかもさりげない妨害だからコミュ力の足りない霧切だけじゃなく、苗木すらも気付いていないだと…流石に苗木の方に関しては違和感を覚えているようだがな…」

十神「流石に霧切が自力で気付くのは考えにくい。俺が言うのも無理だ。霧切はあれ以来苗木以外の人間には完全に心を閉ざしてしまっている…」

十神「これはチェスで言う所のチェックメイトなのではないか…と思い始めてきていたが、苗木が違和感を持ち始めたことで漸く前に進むことが出来る」



十神「これがここ最近お前の周辺で起こっていたことだ」

苗木「…ちょっと信じられないなって言いたいけど実際に違和感を持ってるのも事実だしね」

十神「本当にすまなかったな。まさか舞園が邪魔をしてくるとは思ってもいなかったんだ」

十神「だが、苗木が正気に戻ってきたおかげで強引だがストーリーを先に進めることが出来る」

十神「今日これから舞園が何を言っても何に誘ってきても絶対に了承するな」

十神「それ以外は最初に説明した通りだ」

苗木「舞園さんに悪い気がするけど、霧切さんのためだ。心を鬼にして頑張るよ!」

十神「お前はそれだけに集中すればいい。俺の事は気にしなくてもいいからな」

苗木「分かった!これから霧切さんのところに行ってくるよ!!」

十神「ああ、頼んだぞ。お前が希望なんだからな…」


十神「……行ったか…さて、俺も準備を始めるとするかな」

俺の予想が正しければ…やはりあったか

目立たないところに隠された盗聴器が…

多分、いや間違いなく舞園の仕業だな。どうやって忍び込んだのかは知らないが盗聴器なぞ簡単に手に入るものではないはず…やはり黒幕の内通者か?

いや、待て。いつもここで思考停止して決めつけるからかませ犬などと言う不名誉な二つ名を付けられるんだ!考えろ、集中しろ、感覚を研ぎ澄ませろ…舞園が俺の計画を妨害してきた状況をもう一度思い出せ

そういえば舞園が邪魔をしてくるときは決まって霧切と関わろうとしてくる時だけだったはず。苗木に石丸の様子を聞きに行かせたときにはそんな妨害は無かった。と言う事は舞園は霧切と苗木の接触のみを妨害していると言う事ではないか?

もし今回のアンケートで散々だった奴を絶望させるために動いていると言うなら霧切のみの接触を禁じているのは可笑しい…それなら俺も苗木と話すことが出来なくなっているはずだからな

つまりこれらから導き出される答えは、『舞園も苗木の事を思っている』と言う事

まずい…今回の俺の目的は苗木と霧切をくっつけるというものだった。ここに自分の好きな人間を監視するために盗聴器を取り付けるような舞園が加わるという事がどういう事に繋がるのか…

…下手したら最初より拙い状況なんじゃないのかこれは?

いや、黒幕の内通者じゃないと分かった。それだけでも十分な進歩だ

俺が全力を出してもかまわなくなったのだからな

待っていろ苗木!絶対に奴に…舞園にお前の邪魔はさせない!!


舞園「うふふふふふふふふ盗聴器、ばれちゃいましたね。でもちょっと気付くのが遅かったみたいですね。今日苗木君が霧切さんと会う事はもう知っちゃいましたし…霧切さんにはこのまま潰れてもらうとして、苗木君は私が保護してあげなくちゃ。待っててくださいねナ・エ・ギ・ク・ンうふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」






~~校舎と寄宿舎を繋ぐ扉の前~~

舞園「あら十神君、どうされました?こんなところで仁王立ちだなんて『超高校級の御曹司』とは思えない格好ですよ?」

十神「なら俺も聞こう。舞園、お前が手に持っているその包丁は一体何に使うつもりなんだ?」

舞園「あら?十神君なら分かっているんじゃないですか?」

舞園「この包丁は苗木君に近づく雌豚を駆除するため…苗木君を助けるために使うんです!分かったならさっさとどいてください!!」

舞園「それともなんですか?まずはあなたがこの包丁の餌食になるって言うんですか?」

十神「いいや、それは御免被るな。俺には十神家を継ぐという重要な使命があるからな」

舞園「だったらさっさとそこをどいて…」

十神「だが…それは出来ない相談だ。この扉の向こうには、いや俺の後ろには傷つけてはいけない奴がいる」

舞園「なら…さっさと死んで道を開けろこのかませ眼鏡がぁ!!」

十神「フッ、十神流カンフーしかと味わって寝ていろ!苗木には…苗木と霧切には指一本触れさせん!」





~~霧切の部屋~~

苗木「ねえ霧切さん。開けてくれない?」

霧切「…どうしたの苗木君…用事がないならまた後にしてくれない?」

苗木「それは出来ない相談だよ!そんな顔してる霧切さんを放ってなんかおけないよ」

霧切「…こうなった貴方は絶対に意見を曲げないんだったわね。いいわ少しだけよ?」

苗木「霧切さん、あの…」

霧切「言わなくても良いわ。どうせ笑いにでも来たんでしょ?惨めな私をね…嫌、嫌嫌、嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌もう私は限界なのに苗木君にまで嫌われたら私、私…」

苗木「それは違うよ…」

十神はなんだかんだ大和田よりも強いイメージあるのは俺だけかね

>>117
このSSでは大和田>桑田>石丸>葉隠>十神>苗木>ちーたん
くらいのイメージで書いていますが、現在は覚悟を決めてたり、中の人(ガッシュ的な意味で)補正がかかってたりしてるので

十神>>【越えられない覚悟の壁】>大和田>桑田>葉隠>苗木>ちーたんとなっています

…舞園さんも普段はそこまで力は強くないのですが、今は愛(?)の力でパワーアップしており、大和田クンくらいなら殺れちゃう。という設定でどうかお願いします

霧切「な、なによ…」

苗木「ボクが霧切さんを嫌いになるわけがないよ…絶対にだ」

霧切「嘘よ…だってあの日以来ずっと貴方は私と話してくれなかったじゃない…他の人と同じ様に!!」

苗木「それについては本当に申し訳ないと思ってる。許してなんて言えないけど、せめて謝らせてほしいんだ」

苗木「本当に…ごめんなさい」

霧切「…」

霧切「そんなの許さないに決まってるじゃない…今まで私がどれだけ寂しい思いをしてきたのか分からないでしょう?この学園生活が始まってから今まで信頼してきたたった一人の人からいきなり冷たくされたのよ?」

霧切「だから、たとえどんな理由があっても今は…今だけは許せないわ」

苗木「…ちょっと長くなるけど話してもいいよね?」

苗木「霧切さんが苦しんでる元凶であるアンケート、あれをモノクマに提案したのはボクなんだ」

霧切「っ!」

霧切「嘘ね…でも、もし本当だったとしたらどうしてそんな事を提案したの?」

苗木「それは十神クンが相談してきたからだよ。皆と仲良くしたいって」

苗木「だからボクは考えた。皆のありのままの感情を知ることができて、なおかつモノクマにそのことを悟られない様にする方法を…」

霧切「それが、アンケートと言う訳ね…でも分からないわ。どうして十神クンのためにそこまでしたの?」

苗木「そうだね、理由は色々有るけど一番はあの十神クンがボクを頼ってくれたのが嬉しかったからかなぁ」

苗木「今まで一歩引いていた人がボクを頼るためにその一歩を踏み出してくれたんだ。こんなにうれしいことは無いよ」

霧切「…もし、もしもの話よ?もしもその相談が十神君ではなく私だったとしても、苗木君は十神君の時と同じように相談に乗ってくれる?」

苗木「勿論じゃないか!十神クンも霧切さんもボクの大切な友達で、仲間なんだ!仲間が、友達が頼ってくれてるのを振りほどくほどボクは人間が出来ていないつもりはないよ」

霧切「そうね、貴方はそういう人だったわね。でもどうしての時から今まで私に話かけてくれなかったの?」

苗木「それは…舞園さんがさり気無く妨害してたかららしいんだ。ボクも最近違和感と言う形で漸く分かったんだけどね」

霧切「そうだったのね…そういわれてみればアンケートを書いた日には舞園さんは既に何かおかしかった気がするわ」

霧切「だからと言って私は許さないんだから」

苗木「ならどうしたら許してくれるのかなぁ…?」

霧切「そうね、それじゃあ……ーーーーーーー」

今回の投下はこれくらいにさせてください

流石に眠気がきついです

それでは皆さんお休みなさい

苗木と霧切が青春ラブコメと言う名の戦いを満喫していた頃、もう一方の戦いも佳境を迎えようとしていた

~~校舎と寄宿舎を繋ぐ扉の前~~

…拙いですね

このかませ眼鏡との戦いの最中に包丁はどこか遠くに蹴り飛ばされてしまいましたから決定打を与えられませんし、だからと言って包丁を取りに背を向けられるほど十神君はお人好しじゃないようですし…困ったものです

かといってこのまま泥仕合にもつれ込むのも得策ではありません…ここは動くしかないようです。かなり大きな賭けですが…

十神「はぁはぁ…どうした?息が上がっているようだが?降参するというなら今からでも遅くは無いぞ」

舞園「何を言ってるんですか…私は止まりませんよ?どうやってでもあなたを倒して次に進みます。あなたは私にとって踏み台でしかないんです」

十神「フン…この俺を踏み台呼ばわりか。こんな事を俺の前で堂々と言ったのはお前以外には苗木だけだ」

舞園「その臭い口から、苗木君の名前を出さないでくださいっ!!」

十神「かかってこい愚民が!格の違いを見せつけてやる!」

…かかった!後は戦い最中に出来た傷から流れた血を…

これで…お終いです!!

十神「くっ!!目が…舞園め、血の目潰しとは!!」

舞園「これ以上体力をあなたなんかに使うわけにはいきませんからね…これで潰れろ!!」

渾身の力で狙うは人体の急所である喉!ここを潰せばだれだって呼吸できなくなるはず…

十神「が…ふぅっ!?」

舞園「…モロに食らいましたね。これであなたはリタイアです」

舞園「…やはりあなたは最期までかませ眼鏡でしたね。私はあなたを乗り越えて前に進みます…」

私は十神君に蹴り飛ばされた包丁を取りに行きながら彼に向かって語りだす

舞園「それにしても苗木君もバカですねぇ…十神君なんかとつるみ始めちゃうなんて」

舞園「十神君に唆されて霧切さんなんかにちょっかいをかけようとしちゃいますし…やっぱり苗木君には私が居ないとダメなんですよ」

包丁を取り終えた私は倒れた十神君に向かう

これ以上邪魔をされないように、脅威になりかねないものすべてを排除するために…

そうか、十神とウォンレイの中の人同じか
言われて見ればww

>>126
ちなみにアニメ遊戯王二作目で運命を司るHERO使いも同じ中の人です
分からない人は『遊戯王 イヤッホオォォォォウ!』で検索してみてください

舞園「おバカさんな苗木君と苗木君を誑かす雌豚にオシオキしてくる前に先ずはあなたから終わらせてあげます」

舞園「苗木君を矯正するためにあなたには死んでもらいます!!」

十神「バカに…するな…」

舞園「え?」

あ、有りえない…喉は完全に潰したハズ!?体ももう限界のはずなのにどうして彼は…十神君は立ち上がれるんですか!?

十神「俺の事は何とでも呼べばいい…だが…」

十神「苗木は…バカにするな…」

十神「アンケートの結果を見て潰れていた俺を…救ってくれた苗木を…」

十神「全員生きてこの学園から脱出しようとしていた苗木を…」

十神「この俺に『友』と言ってくれた苗木を…」

十神「バカに…するなあああっ!!」

舞園「がっ!!?」

あぁ…鳩尾を殴り飛ばされ転がって行く時ようやく私は気が付いた

これの力は『覚悟の力』だったのだと…既に息をするのも辛いはずの十神君がこれほどの力を出せた事も『覚悟』のゆえ…

もう意識が有るか無いかも分からないくらいだというのに

舞園「十神君あなた……男じゃないですか」

もし苗木君が居なければあなたに惚れてしまいそうなくらいには…

もう、かませなんて呼べませんね…


…こうして、私の意識は闇に沈んで行きました


漸く終わったか……これで俺の出番も終わりだな

……後は任せたからな

それにしても、久しぶりにこんなに体を動かしたからか?少しばかり疲れたな……苗木が霧切を説得し終えるまで、ちょっと休ませてもらおうか

この俺がここまでしてやったんだ。失敗しましたなんて言ったらぶっ飛ばしてやるから、覚悟しておけよ……苗木……

………………

…………

……

まさかの学級裁判?

~~霧切の部屋~~

苗木「えっ?霧切さん今なんて言ったの……?」

霧切「……貴方は鈍感系主人公にでもなったつもりかしら?今私は」

霧切「貴方が私の物になれば許してあげる」

霧切「って言ったのよ?これでもう聞こえなかったなんて言い訳は無しよ」

苗木「いきなりどうしたっていうのさ霧切さん!」

霧切「私はもう信頼している人に裏切られるなんてことは嫌なの…絶対に」

霧切「だから苗木君を私のものにしてしまえば……私の所有物にしてしまえば、こんなつらい思いをしなくて済むはずでしょう?」

霧切「だから、大人しく私の物になって頂戴」

苗木「……ごめん、それは出来ないよ」

霧切「えっ?どうしてそんなこと言うの?貴方が許して欲しいって言ったから条件を言っただけなのにやっぱりさっき言った事は全部嘘だったのね?やっぱり苗木君は私の事が嫌いなんだわ嫌よ嫌よ嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌!!嫌わないで今のは私が悪かったから謝るから許してください許してくださいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい何度でも謝りますから、だから……だから私を一人ぼっちにしないで……」

苗木「ボクはボクだ。だから、君のだけの物にはなれない。でも……」

苗木「ボクはボクの……僕自身の意思で君の傍に居ることくらいなら出来るさ」

霧切「うそよ……」

苗木「嘘なんかじゃない」

霧切「……ほんとう?うそじゃないの?」

苗木「ボクは霧切さんに嘘を付いたことなんてないよ。これは、ボクの本心だよ」

霧切「ほんとにほんと?ぜったいよ?」

苗木「もちろんさ。これがもし嘘だった時は、ボクを殺してくれても構わない」

霧切「ぜったいのぜったいのぜったいに?」

苗木「うん、そうだよ。だからこれじゃ釣り合わないかもしれないけど、霧切さんには笑ってもらいたいんだ」

苗木「霧切さんは笑顔がとっても似合うんだ。だから泣かないで?」

苗木「ボクは霧切さんの希望に満ちた、そんな笑顔をずっと見ていたいんだ」

霧切「わたしは……なえぎくんがいてくれれば、それだけできぼうがみちていたの……」

霧切「だから……私の笑顔が見たければ、ずっと傍に居てくれなきゃ駄目よ?」

霧切「だって……貴方は私のとても大切な理解者であるだけじゃなく、私の『希望』なんだから」

苗木「もちろん、ずっと傍に居るさ。霧切さんを一人にしてたら危なっかしくて見てられないからね!」

霧切「ふふっ苗木君の癖に生意気よ?」



Chapter:1 『海と空と大地と病んでいる姫君~メンヘラ添え~』END

生き残りメンバー残り:15人

To Be Continued

ドラクエ8じゃねーかwww

これでChapter:1は終わりです。これから後日譚を少し書いてからChapter:2に移りたいと思います
見てくれている皆さんに感謝の気持ちを持ちつつこれからも書いていきたいなぁと思っております


>>138
十神クンが皆を導いてくれるので、十神クンが逝かない限りは大丈夫だと思いますよ…多分

>>140
よく見てください。ドラクエ8は「空と海と大地」ですがこちらは「海と空と大地」です

……打ち間違いなんかじゃないんだからね!元々こう書こうと思ってたんだからね!

………………

…………

……

ここはどこだ?視界が朦朧としている……体の感覚もどこか曖昧で……俺は死んだのか?

友を守り死んだというなら俺は本望だ

『………ん…』

なんだ?誰かの声が聞こえる……

『……み……ん』

何処から聞こえてくるんだ?

『…がみ…ん』

多分上から聞こえてきているのだろう。まあ未だに平行感覚が曖昧だからな、間違っているかもしれんが

『とがみくん』

なんだ?俺の名前を呼んでいたのか。フッ、これで現世からもおさらばか

『十神クン!』

せめて最期くらい苗木に別れの挨拶くらいはしておきたかったのだが、叶わぬようだ……それにしてもこの声どこかで聞いたような?

こうして俺の意識は上へと上がっていった……

………………

…………

……

………………

…………

……

ここはどこだ?視界が朦朧としている……体の感覚もどこか曖昧で……俺は死んだのか?

友を守り死んだというなら俺は本望だ

『………ん…』

なんだ?誰かの声が聞こえる……

『……み……ん』

何処から聞こえてくるんだ?

『…がみ…ん』

多分上から聞こえてきているのだろう。まあ未だに平行感覚が曖昧だからな、間違っているかもしれんが

『とがみくん』

なんだ?俺の名前を呼んでいたのか。フッ、これで現世からもおさらばか

『十神クン!』

せめて最期くらい苗木に別れの挨拶くらいはしておきたかったのだが、叶わぬようだ……それにしてもこの声どこかで聞いたような?

こうして俺の意識は上へと上がっていった……

………………

…………

……

あれ?エラーから治ったと思ったら連投されてる

なにこれこわい

~~???~~

はっ!

ここは何処だ?意識も視界も先ほどとは違いはっきりしていると言う事は

十神「俺は生きているのか?」

大神「十神よ漸く目覚めたようだな。そなたは丸二日も寝ておったのだ」

十神「そうだ!舞園はどうなった!?苗木と霧切もだ……うぐぅっ!」

大神「安心しろ。舞園はそなたと同じ場所で倒れていた。それに苗木達は無事だ」

大神「それよりもそなたの喉の方が酷い状態なのだ。数日はまともに会話も出来ぬくらいにはな」

大神「取り敢えずこれからの会話はこのメモ帳に書いておけ。少しでも喉の負担を減らすためだ」

十神『ありがたく受け取っておこう。それで何故お前が俺の部屋に居る?』

大神「それはな、そなたが意識を取り戻すまで皆で交代してそなたの看病をしておったからだ」

大神「そういえば丁度交代の時間だな。我はもうそろそろ行くことする」

大神「そういえば、言っておらなんだな。苗木から話は聞いた、十神よそなた中々に友達思いと言う奴ではないか」

大神「……正直見直したぞ」


そう言うと大神は俺の部屋から出て行った。おや、今のは思いの外好印象ではなかったか?

苗木の奴中々のサプライズだな……この学園を脱出できた後に何かしら礼をしなければな

苗木「あ、大神さんから十神クンが目を覚ましたって聞いて不二咲さんと順番変わって貰ったんだけど……」

十神『……俺に会いたいだと?苗木、ついに貴様男色に目覚めたのか……?』

苗木「なっ!違うよ!何を言ってるの十神クン!!」

十神『五月蠅い!……冗談だ。お前は冗談を真に受けるほどのバカだったのか?』

苗木「ゴメン……でもさ、今まで十神クンが冗談を言ってるところなんて見た事なかったからさ。つい本気で言ってるのかと」

十神『そんな事は置いておいて、霧切とはちゃんとくっついたのだろうな?』

苗木「えっ、なんの事?」

十神『は、はぁ?俺は計画の最初に言っていたよな。今回お前は霧切から思いを告げられるはずだ。と!』

十神『どうしてそれで分からないんだ!?』

苗木「告白はされたさ!どもそれは恋愛関係じゃなくて今自分の抱えている不安についてだったんだよ!」

十神『万歩譲って告白はされていないとしてやる。ではお前はその相談になんと答えたんだ?正直に言え!』

苗木「霧切さんは十神クンが言ってた通り自分が信じられる支えが無くて絶望していた。そして、その支えとなっていたのはボクだったんだと気付かされたんだ。」

苗木「霧切さんはボクが離れて行ったと思っていたけど、ボクは今までと変わっていないつもりだった。ここで十神クンの言っていた『支えは折れていないけど霧切さんの目には折れて見える』って事の意味が分かったんだよ!」

苗木「だからこそボクは霧切さんの傍にいて支えになるって。そう答えたんだよ」

十神『よしよし、そこまでは分かった。かなり端折られているだろうが大筋はあっているのだろう』

十神『ではその答えに恋愛的意味が含まれていたか。そして、その後の霧切の様子がどうなったのか答えろ』

苗木「そんな……恋愛感情なんて、ボクみたいな凡人が霧切さんに恋愛感情を抱くなんておこがましいにも程があるよ…ボクは霧切さんを陰から支える存在。言わば踏み台の様な存在なんだよ。」

十神『お前は…お前は何処まで鈍感でボンクラなら気が済むんだ!!……頭が痛くなってきたが、次の質問に答えろ』

苗木「ボンクラって……まあいいや。あれ以来霧切さんはボク以外の人とも会話をする様になってボクは踏み台としてとても誇らしいよ!そういえば霧切さんがボクに近づいてきている様な気もするけどまあ気のせいか、踏み台であるボクを最大限に利用するためだろうね。流石は霧切さんだ!」

十神『どうしてだ……どうしてお前はそこまで』

十神「残念なんだぁぁぁぁぁ!!!」

つい喉が潰れている事を忘れ全力で叫んでしまった

俺の喉が治るまでの時間が更に数日延びたことは言うまでもないだろう



江ノ島「っ!誰かが私の仲間になった気がする……」



Chapter:1 epilogue END

→To Be Chapter:2!!


今日の投下は以上です

本当はChapter:1 epilogue で終わらせる気だったんですけどどうしてこうなった……
霧切さんパートが思いの外長くなってしまったので、Chapter:1中に石丸クンパートにいけませんでした
これは>>1の力不足ですね、石丸クンのファンの皆様本当に申し訳ありません

次回からはChapter:2が始まります。さて、このままのペースだと後どれくらい章を書かなければならないのでしょうか
まだまともに喋っていないキャラはどう処理して行けばいいのでしょうか?>>1にはわかりません

まあそんな事は置いておいて、取り敢えずChapter:2での攻略対象を決めたいと思います
石丸クンは大和田クン達が何とかしてくれているからすぐに終わらせられるとして、多分石丸クンを除いて二人ほど攻略していきたいと思います
>>160>>165のキャラを(多分)攻略して行こうと思いますので、皆さんよろしくお願いします

一応雑談も歓迎ですのでよろしくお願いします。レスが付くたびにニヨニヨしながら確認している>>1からのお知らせでした


安価遠いなww

そういえばここって保守いらないんでしたっけ……夜のテンションで完全に忘れてました

>>155
今思い返すと安価遠かったですね……
やっぱり安価↓2と4のキャラを(多分)攻略して行くことにします

山田一二三殿

セレスさんと山田クンですね

これから書いていきますので、しばしお待ちください

セレスさんと山田クンですね

これから書いていきますので、しばしお待ちください

またエラーの後書き込んだら連投になってる……

これってどうなってるか分かるかたおられませんか?

よくあること
エラーが出ても書き込めてることが大半なので1回更新して確かめればよろし

実はエラーが出ても書き込みは出来てる

次エラー出たら戻ってページ更新してみ

>>164>>165
ありがとうございます
これから気を付けていきます

~~???~~

コロシアイが起きなくてボクは悲しいです……

取り敢えず現状のままだとコロシアイは起きなさそうなので、新しい世界を解放して様子でも見ておきますか!

モチロン新しい動機を付けちゃいますけどぉ!!

うぷぷ……これから楽しくなるといいなぁ~

うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!!





Chapter:2 『同人王子と微笑む道化』

~~十神の部屋~~

漸く喉が治ったか……声を出せないというのは些かストレスの溜まる物なのだな。まあ、普段意識せず行っている事を意識して止めるのだから仕方のない事なのだろう



モノクマ『 オマエラ、おはようございます! 朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~! さぁて、今日も張り切っていきましょう~! 』

そういえば今日から俺は食堂で食事をする事を許可された。今までは部屋で寝ている事しか出来なかったからな、思いっきり体を動かしたい気分だ

モノクマ『そうそう、オマエラに重要なお知らせが有るから朝食が終わり次第体育館に集合してくださ~い!』

……重要な知らせ?どうせまたコロシアイの動機か何かだろう。だが、コロシアイなどこの俺が居る限り絶対に起こさせはしない!そして貴様の正体を暴いてやる、首を洗って待っていろよ黒幕!


~~食堂~~

俺が食堂に着いた時には舞園以外の全員が既に集合していた。また最後だったか、次からはもう少し早く来られるよう気を付けるべきだな

葉隠「十神っち遅いべ、今日も最下位だべ?」

江ノ島「ついさっき来たばっかのアンタが偉そうな口叩かないでよね!」

葉隠「す、すまん……」

苗木「おはよう、十神クン」

霧切「十神君、おはよう」

十神「苗木と霧切は今日も近いな……」

苗木「あ、あはははは……」

霧切「苗木君と私の関係を考えれば当たり前じゃない。何を今更。苗木君との仲を取り持ってくれたのは外でもない十神君、貴方なのよ?」

そう、苗木は霧切に自分に霧切の説得を提案したのは俺だ。と吹聴したのだ。お蔭様で霧切に俺は苗木との仲を取り持ったキューピット的な存在だと思われているようだ。

本来ならば、これで喜ぶべきだったのだろう。俺の計画も最終的にはこんな関係になるはずだった。だが、計画とは全然違う所が一つ……未だ苗木が霧切の好意に気付いていない点だ

どうしてこうなった……お蔭で何時霧切にバレるか気が気でない日々を送っている。ああ、考えるだけで胃が痛い……

出来るだけ苗木に霧切の気持ちが分かる様舵取りはしているつもりだが何時までたっても改善する兆しが見えない。最近この鈍感は苗木の演じている道化か何かではないかと思い始めている今日この頃であった


苗木「おーい!十神クン、どうしたの?」

十神「おっとすまん、少し考え事をしていた」

苗木「しっかりしてよね。十神クンは皆を導くリーダーなんだから」

十神「それで、何の話をしていたんだ?」

苗木「……舞園さんの事だよ」

十神「そうか、それで奴は今?」

苗木「昨日と何も変わってないみたい。ずっと部屋に閉じこもってボクの名前を呼び続けてるらしいんだ……」

なんだ、なんなんだ!この違和感は……!?俺は今恐ろしい想像をしている……ッ!

十神「……そうか。そういえば苗木、舞園に見舞いに行ったことは無かったか?」

苗木「一度だけなら有ったよ」

十神「……まさかとは思うが霧切も付いていった。なんてことはないよな?」

苗木「良く解ったね、流石は十神クンだよ。本当はボク一人で行く予定だったんだけど、霧切さんがどうしても行くって聞かなくてさ。しかたなく一緒に行ったんだよ」

な、何を言っている!?苗木……いや、霧切か?今はどちらでも構わない。だが一言言わせてもらわなければ気が済まないな……!!

十神「お ま え は バ カ か っ ! !」

十神「舞園がああなったのは俺と苗木、そして霧切が原因と言っても良いんだ!それなのに不安定な状態の舞園に当事者二人が仲良く見舞いに来たらどうなると思う!?恐らく俺でも発狂しかねん。それくらい分かっている物だと思っていたが……」

十神「なぁ霧切?」

霧切「な、何よ?」

十神「お前なら知ってたよなぁ?舞園がああなった原因くらい。聡明なお前の事だ、舞園の容体を聞いた瞬間気付いたと言っても差支えないだろう?それなのにどうしてそんな事をした!?言ってみろ!」

霧切「だ、だって私が苦しんだのは舞園さんの所為なのよ!?少しくらい見せつけてやろうって思っても良いじゃない……」

十神「いや、お前は……お前だからこそ駄目だ!お前がやったことは舞園がお前にした事と何も変わらないんだ。お前はその辛さを知っているんだろう?ならどうしてそれを舞園にしたんだ!それすら分からない様なら今度は俺が苗木とお前を絶対に会えない様にしてやる。学園生活中もこの学園から出た後も!十神家の総力を挙げて妨害し続けてやる!分かったか!!」

霧切「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいもう苗木君と離れ離れになるのは嫌……だから許してください許してください許してください」

十神「謝罪すべきは俺ではないだろう?舞園にだ!」

霧切「い、今から謝ってくるわ!!」

十神「忘れたのか?今日はモノクマからの招集が有っただろう?それに今のあいつに会ったところで逆効果でしかないだろう。そんなことも分からないのか?」

霧切「ご、ごめんなさい……」

十神「フン、まあいい。いや、良くはないんだがな。取り敢えずお前は自分のした事の重大さを噛み締めろ」

十神「俺達は皆仲間なんだ。誰かが誰かを貶めるなんてことはしてはならないんだ!」

十神「だが、お前らは人間。人間である以上過ちを犯す事も有るだろう。そんな時は俺がお前らを正しい方向へと導いてやる!十神の……『十神白夜』の名に懸けて、絶対にだ!!」

苗木「もし霧切さんが舞園さんを傷つけるためにボクに付いてきたって言うのなら、ボクは君を許さない。その事に気が付かなかったボクも同罪だ」

霧切「えっ……ゆるさないなんてう、そよね?またわたしからはなれていっちゃうの?またいなくなっちゃうの?」

苗木「居なくなったりなんかしないさ。ボクは君の傍に居続けるって言ったじゃないか。そして、いつか舞園さんが良くなった時、その時に二人で舞園さんに謝ろう?そうすれば彼女もきっと許してくれるさ」

十神「悪いことは言わん。謝罪するときは一人ずつ大神と一緒に行け。こんな理由で学級裁判何ぞ笑い話にもならんからな」

苗木「十神クン。正論なのは分かるけど、今だけはちょっと静かにしていてくれない?霧切さん今ちょっと怯えてるからさ」

十神「……すまん」

苗木「いや、十神クンは悪くない。悪いのはボクらなんだから。だからこそ、今二人で話し合わないと駄目なんだ」

苗木「霧切さん君は自分の何が悪かったのか、そしてそれは何が原因だったのか。自分でも分かってるよね?」

霧切「まいぞのさんがなえぎくんをすきだってしっているのに、わざとなえぎくんにくっついてじまんしちゃいました。まいぞのさんはわたしがなえぎくんとはなせないようにいじわるしてきたから、しかえししてやろうとおもって……」

苗木「(えっ……舞園さんがボクの事を!?いやいや、霧切さんの勘違いに決まってるさ)それで?舞園さんが意地悪した原因は何か分かる?」

霧切「わたしが、あんけーとのけっかがわるくておちこんでいるところになえぎくんがはなしかけようとしてたから?」

苗木「(ボクの件は霧切さんの勘違いだとしても、大筋はあってる。多分舞園さんと霧切さんの間には何かしらのトラブルが有ったんだ。そこにアンケートの結果発表が有って、霧切さんは絶望した。舞園さん的にはこのまま霧切さんに脱落してもらおうと思っていたんだけど、それなのに霧切さんを立ち直らせようとボクと十神クンが来てしまった。霧切さんとボクを接触させないため動いていた舞園さんを霧切さんが勘違いしてしまった……これがボクの答えだ!!)」

苗木「そうだよ、大正解だ。元の原因は霧切さん、君に有ったんだよ!」

霧切「そ、そうだったのね……」

苗木「だからこそ、原因を作っちゃったボクと霧切さん。それに、実力行使に出ちゃった舞園さん。三人はお互いに謝らなきゃいけないんだ」

霧切「わかった。わたしあやまる!」

十神「なあ苗木、さっきから思っていたんだが、その霧切の口調はどうしたんだ?」

苗木「ああ、ゴメンゴメン……あれ以来強いショックを受けてしまったら幼児化しちゃうようになっちゃったみたいなんだよね……」

十神「そうだったのか……霧切には申し訳ないことをしたな。ところで苗木よ、そろそろ霧切の幼児退行をどうにかしてやれないか?見るに忍びないんだが……」

苗木「幼児退行してくれてた方が聞き分けがいいからついそのまま話しちゃってたよ。直ぐに元に戻してあげるからね」

苗木「ねえ、霧切さん」

霧切「なにかしら、なえぎくん?」

苗木「ボクの事、好きかい?」

霧切「うん!だいすきよ!……って何言わせてるのよ!?」

苗木「ほら、元通り。一度幼児退行した時にボクに好きって言ったら元に戻ったからね。多分、ボクなんかを好きだって言ったショックで元に戻るんだろうけどね」

十神「……なあ苗木それは霧切のほん……」

霧切「何言おうとしてるのよ!?このおせっかい眼鏡!!」

十神「がふぅ……!」

……薄れゆく意識の中俺は思った







取り敢えず霧切からは、かませって言われなくなって良かったな……と


~~体育館~~

ここは……どこだ?周りの景色から推測するにここは体育館だな

最近こんな始まり方が多い気がする。体を鍛えなければ……

苗木「あ、気が付いた?霧切さんに思いっきり吹っ飛ばされてから目を覚まさないから焦ったよ」

霧切「……謝らないから。やっぱり自分の気持ちは自分で、自分の口から言いたいじゃない……」

十神「ああ、ここまで俺を運んでくれたのは苗木か?」

苗木「流石に身長差が有りすぎるから無理だよ……大神さんが背負ってきてくれたんだよ」

十神「まあそうだろうとは思っていたが」

苗木「酷い!そんなにはっきり言わなくてもいいじゃないか!」

十神「大神よ、運んでくれて助かった。礼を言う」

大神「礼などしなくても良い。我らは仲間なのだろう?仲間を見捨てて置いていく事など出来んからな」

十神「……感謝する」

モノクマ「はいはーい!皆そろったみたいだけど……あれれぇ~?舞園さんが居ないなぁ……何処に行っちゃったのかな?」ぴょーん

十神「舞園なら体調不良で自室に居る」

モノクマ「ふーん、体調不良ねぇ……まああれも体調不良っちゃあ体調不良だよね!!」

モノクマ「では、全員揃った事として集会を始めたいと思います!」

モノクマ「今回集会を開いたのは皆さんに大事なお知らせが有ったからなのです!それは、つまり、皆コロシアイを起こしてくれなくてつまんなくなっちゃったので新しい世界を解放しちゃうということなのでぇーす!!」

モノクマ「探索はどうぞご自由に。もしかしたら、脱出の手がかりが見つかるかもしれませんよ!?」

モノクマ「施設の使い方の詳しい説明は生徒手帳に送信しておきましたので、各自確認してください!分からないところが有ったらボクを呼んでください、分かりやすい説明でその疑問をズバッと解決しちゃいますよ!!」

モノクマ「これでボクからのお知らせは以上となります!次こそはコロシアイが起きることを願ってますよ!」

モノクマ「うぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷぷ!!!」ぴょーん

大神「……行ったか」

苗木「新しい世界ってなんだろ?」

十神「モノクマの言っていたことから推測するに、今まで入れなかった場所を解放した。と言う事ではないだろうか」

葉隠「そうだべ!そうに決まってるべ!俺の占いもそう言ってるべ!俺の占いは三割当たる!!」

桑田「つーこたぁよぉ、残りの七割は解放されてねぇってことじゃんかよ!」

葉隠「あらま!?そうだったべ!」

十神「フン、当てにならんな」

苗木「ゴメン、今回は十神クンに同意だよ」

大神「我もだ。というよりさっさと見に行った方が早いのでは?」

一同「「……それだな」」

こうして俺達は新しい世界……二階へと足を踏み入れたのだった

モノクマの奴がこんなにあっさりと俺達を通すとは思えん。本来なら学級裁判終了後開かれるはずだったのを何かしらの理由で前倒しにしたのか?それとも罠でも張っているのか?どちらにせよ用心することに越したことはない

では行こうじゃないか。黒幕打倒及び学園からの脱出のヒントを得るために……

今日の投下はこれくらいにしたいと思います

レスにまで侵入してくるとは……舞園さんこえぇ……

後、皆さん喧嘩しないでくださると嬉しいです。一応雑談歓迎なので(まだ誰もしていないだけです……よね?)荒れるのを見るのは忍びないですから……

では、おやすみなさい。良い夢を……

結局俺達が探索して分かった事は

『解放されたのは校舎では二階部分及び保健室、宿舎では倉庫と大浴場である』『何らかの理由によって希望ヶ峰学園は既に閉鎖されていた』と言う点くらいか

第一の点はまぁ予想の範囲内だったが、二つ目は予想外だった。俺が希望ヶ峰学園に足を踏み入れた時は特に閉鎖している様にには見えなかったが……何か臭うな。だがまだ不確定要素が多すぎる。決めつけるのは早計だろう

二階にプールがあることが分かって朝日奈がはしゃいでいたがまぁそれは余計な事だろう

図書室には何故か警察の極秘資料が並んでいた。まあ俺は十神家の書庫で同じ物に目を通してはいるが、中々に暇を潰せそうじゃないか。後壊れたノートパソコンが置いてあったので不二咲に渡しておいた。とても喜ばれたのでこちらも嬉しく思う。もしかすると中に何か手がかりが有るかもしれないのでそちらにも期待したい

十神「と。ここに記した物が俺達が新しく解放された場所を探索した分かった点だ」

苗木「それは違うよ!」BREAK!

十神「なに!?何が違うと言うんだ!」

苗木「このまとめには、探索の結果だけじゃなくて十神クン個人の感想も入ってるじゃないか!これは捜査結果と言うより十神クンの日記だよ!!」

十神「ぐうぅ……良く解ったな。これは俺の日記の一部をそのまま写したものだ」

十神「まぁふざけるのもこれくらいにして、本題に入るとするぞ」

苗木「ちょっと待ってよ!どうして自分の日記を出してきたのか理由を聞いてないよ!」

十神「待たん!俺は忙しいんだ。さっさと話を進めるぞ」

苗木「……恥ずかしかったなら最初からやらなきゃ良かったのに……」

十神「おい、苗木!」

苗木「わ、分かったよ。分かったから大声出さないで……」

十神「今回の探索で分かった事は先ほど記した通りだ。ノートパソコンについては不二咲の修理待ちだな」

苗木「そうだね、それ以外にめぼしい発見は無かったみたいだね」

十神「そういえば石丸の状態はどうなっている?今日は一言も口をきいていないが……」

苗木「石丸クンね。最近はようやく食堂で皆と食事出来るくらいには回復してきたよ。それまではずっと自分の部屋に閉じこもってたから、随分良くなってきたと言えるんじゃないかな?」

苗木「大和田クンと不二咲さんの献身的な看病のお蔭だね」

十神「と、言う事は俺達の計画を実行に移すにはもう少し待つのが得策だな」

苗木「そうだね。ちなみに言い方は悪いけど、次は誰をターゲットにする予定なの?」

十神「そうだな……今回の施設等の解放によってモノクマが何かしらの動きを見せるはずだ。モノクマ自身がアンケート結果を動機作りの参考にすると明言していたのだから、動くとしたら今回の件で間違いないだろう。俺達はそこに漬け込む」

苗木「モノクマの所為で絶望している所をボクらが希望に引き戻す。今まで通りな感じだね!」

十神「ああ、ターゲットにされた奴には申し訳ないがな……」

苗木「でもボクらは、もう前に進むしかないんだ。もう引き返せないんだから……」

苗木「だからこそ、他の皆が絶望したとしてもボクらはだけは絶望しちゃいけないんだ」

十神「ああ、そうだな。俺達は前に進む。そして、コロシアイを起こさず黒幕を倒して学園から脱出するんだ!」



~~図書室~~

ああ、本は良い。人類の生み出した文化の極みだな……

おっと、これ以上言うと苗木とカップリングを付けたがる腐女子が湧いてきそうだ。気を付けなければ

ここにある警察の捜査資料を少し読んでみたが俺が十神家書庫で見たものとまるで同じだった。そう、完全に一致していた。十神家にあったものは本物であると断言出来ていたが、これも本物だとは……てっきり偽物か何かだと思っていた。

希望ヶ峰学園には超高校級の警察関係者が居たのだろうか?もしくは、事件に関わりやすい職種の人間か。たとえば、そう、探偵……とか

まあ、学園関係者に探偵が居ようが居まいが今は気にする程の事ではないが。それにこの学園は国の物と言っても過言ではないからな。その繋がりで捜査資料が有ってもおかしくは無いはずだ。むしろそちらの方がしっくりとくる

俺が図書館に来たのは警察関係の資料を調べに来ただけではない。ただ純粋に本を読むためでもある。本を読むと言う行為を最近していなかったからな。たまにはゆっくりと一人で静かに本を読むことも大切だろう……

十神「で、だ」

十神「どうしてお前らがここに居る!?」

桑田「まま、カテー事言うなって!」

山田「ふぉぉぉぉ!!! こ、これは、『外道天使☆もちもちプリンセスぶー子』の設定資料集初版100冊限定版ではないどぅえすかぁ!! 僕も見るのは初めてじゃぁ……まさかこんな所で出会えるなんて、この学園に来て初めて良かったと思いましたぞぉ!」

桑田「おいブーデー! うるせえぞ、騒ぐなら外でやれよな!」

十神「俺はお前も十分五月蠅いと思うがな」

山田「おお、これはこれはお見苦しいところをお見せしてしまいましたな。桑田怜恩殿、十神白夜殿」

桑田「おう、すまん……静かにするからさ。ここに居ても良いだろ?」

十神「フン、俺の読書の邪魔さえしなければ別にどうもしない」

桑田「さっすが十神先輩頼りになるぅ! オレ、一生付いてイクッス!」

十神「調子の良い男だな……」

十神「そういえば山田も桑田もどういう風の吹き回しだ?山田はともかくとして桑田、お前が本を読むとは思えないんだが」

桑田「ああ、それならこのブーデーが『桑田怜恩殿は三次元の女性の尻を追いすぎですぞ! たまには追わなくても良い二次元なんていかがですかな?』なんて言うからさ、図書室にブーデーオススメのラノベってやつを借りに来たって訳よ」

山田「ふっふっふ……これを機会に桑田怜恩殿を二次元の道に引きずりこんでやりますぞ! そして行く行くは僕の同人誌を読んで貰い、感動した桑田怜恩殿をアシスタントとして教育していくのです! これはそのための第一歩……」

桑田「いや、流石にそこまで深入りはしねーよ……」

十神「ほう?山田、貴様そういえば『超高校級の同人作家』だったな。ならば一次作品にもそれなりに詳しいと言う訳だな?」

山田「もちのロンですぞ! 同人はあくまで二次創作。二次創作を作り上げるには先ずその一次創作を読み込み、完璧に自分の物としなければならないのです!」

十神「お前の意気込みは良く解った。それならば、この俺を満足させられる本を選んでみろ」

桑田「なん……」

山田「だと……」

山田「まさか、十神白夜殿が二次元に興味を持ってくださるとは僕は今、モーレツに感動しているぅ!!」

山田「桑田怜恩殿の分も合わせて最高のオススメを選んできますのでしばしお待ちをぉぉぉ」

桑田「あいつ、動けるブーデーだったのか……? ってか十神、なんでお前二次元に興味もっちゃったの!?」

十神「山田の熱心な口ぶりを聞いてたら少しばかり興味が湧いてな、ちょうど暇を持て余していた所だったからな」

十神「それに……仲間の好きな物を理解しようと思うのに、何か変な所があるか?」

桑田「十神……なら、オレと一緒にバンド組んで音楽の世界で天辺取ろうぜ!」

十神「……気が向いたらな」

桑田「やったぜ! 言質は取ったからな、これで苗木とかを引きこみゃ『超高校級のバンド』も夢じゃねーぜ」

十神「勝ち取ったからこその『選ばれた人間』。最初から選ばれただけの人間など本当の意味で選ばれたとは言えない。だからこそ、せいぜい足掻け。そして自分で夢を掴みとれ。それでこそ本当に選ばれた人間と言えるんだ」

桑田「良くわっかんねぇけどさ、オレを励ましてくれてんだろ? サンキューな!」

十神「フン……」

今日は山田と桑田の凸凹コンビと過ごしたが、案外悪くはなかった

取り敢えず山田から勧められたラノベとやらを読んでいく事にしよう。桑田におすすめのバンドが有るかどうか聞いてやるのも面白そうだな。これからは暇つぶしの材料が増えていきそうだ

~~十神の部屋~~

ふう、山田に勧められたラノベが中々面白くてつい夜更かししてしまった、これでは『超高校級の完璧』の名が泣くな……

それにしてもバカの癖に他者からの信頼も厚く、更にモテモテだと? まるで苗木の様じゃないか。まあ苗木はあそこまでバカではないと思いたいが……

桑田はまた別の作品を借りているらしい。なんでも読みたかった本を読むために犬に転生した青年が、その本の作者である女作家の家に住む事になった。と言うあらすじの作品らしい

桑田曰く『これ読んでるとさぁ、この主人公が他人の様に思えなくなってくるんだわ』との事だ。俺もそんな本に出会ってみたいと思う

山田と言えば『ラノベが行けたと言う事は次は漫画ですな! ふっふっふ……腕が鳴りますぞぉ』と毎日の様に図書館で何かを漁っているらしい。正直もう少し静かに探してほしいものだ。うるさくて本に集中できないからな

苗木「へえ、十神クンってラノベとか読む人だったんだね」

十神「山田が勧めてきたから仕方なくだがな。まあ良い暇つぶしにはなっているさ」

苗木「十神クンが皆と仲良くなってきてボクも嬉しいよ!」

十神「元々は苗木が色々してくれたお蔭なんだがな」

苗木「ボクはただ切っ掛けを作っただけだよ。そこから行動したのは十神クン自身の力なんだよ。ボクは何もしていないさ」

十神「そう言う物なのか?」

苗木「そういう物だよ。今は分からなくても良いんだ。今から分かっていけば……」

苗木「そういえば石丸クンについて相談したい事があるって大和田クンが言ってたから、後で食堂に集合だってさ」

十神「フン、漸く俺達が動く時が来たようだな」

苗木「じゃあ、ボクは部屋に戻るよ。それか、山田クンにオススメの漫画でも聞いてこようかな?」

十神「待て苗木。もし山田の所に行くと言うなら、俺も行くぞ。ちょうど借りていた分を読み終えてしまったからな」

苗木「じゃあ山田クンの部屋に行こうか」

十神「ああ、そうしようじゃないか」

取り敢えずあのバカがピンク髪とどうなるのか気になって仕方がないからな

さっさと続きを借りて読むとするか

~~山田の部屋~~

苗木「山田クン、居る?」

山田「おお、これはこれは苗木誠殿と十神白夜殿ではないですか! ささ、どうぞお入りになってくださいな」

苗木「失礼しまーす」

十神「失礼する」

山田「それで、今回はどんな用件で?」

苗木「ボクは山田クンのオススメの本を教えてもらいに」

十神「俺はあの本の続きを借りにだ」

山田「ほうほう、十神白夜殿にあの本はお気に召されたと言うのはいやはや、勧めたものとしてはとても嬉しいですぞ!」

十神「さっさと続きを貸せ。早く続きを読みたいんだ」

山田「そこまで言ってくださるとは、僕は感激であります……ちなみに十神白夜殿的にどの娘が好みでしたかな?」

十神「もちろん、あのピンク髪だろう。なんて言ったってメインヒロインだからな。纏っている空気が暴力ポニーとは大違いだ」

山田「十神白夜殿もまだまだこの道に踏み入れたばかりの初心者……熟練者は爺口調の性別秀吉を選ぶのです!」

十神「何を言っている!? あのあふれ出んばかりのヒロイン感。それこそ、ヒロインには必要なんだ!」

山田「それは違いますぞ!」BREAK!

十神「なんだと? 」

山田「確かにヒロイン力はピンク髪が頭一つ抜き出てはいます。だがしかし!重要なのは僕らがどう思えるかなのです!」

山田「あの性別秀吉(以下、秀吉)は一応学園では男として入学しています。と言う事は、他のヒロインでは手の届かない事も出来るのです。……そう、一緒にお風呂と言う女性の場合下手したら18禁になってしまう行為も、秀吉なら友情イベントで賄える。これが、萌えの奥深さなのです……目先のヒロインにだけ目を向けるのではなく、広い視野を持つことも大切なのですぞ!」

十神「も、萌え……なんと深いんだ……」

山田「十神白夜殿も今から歩んでゆけば良いのです。僕も一緒に歩いて行こうではないですか」

苗木「あのぉ……熱く語っている所非常に申し訳ないんだけど、ボクの事忘れてない?」

山田「いえいえ、忘れてなどいませんぞ!」

山田「苗木誠殿には、この『世界で一番売れているカードゲームの原作』なんてどうですかね?まあ、これはラノベではなく漫画ですが。もちろん十神白夜殿にもオススメですぞ!」

苗木「ああそれ、ボクも昔読んだこと有るよ! 最初の頃が楽しかったなぁ……主人公に親近感が湧いてさ。もちろん、その後も大好きだよ?」

十神「俺も、原作は読んだことは無いが、カードゲームの方はたまに触っていたな」

苗木「ほんとに!?」

山田「初耳ですぞ!」

十神「当たり前だろう、言ったことなどないからな」

十神「俺は専ら運命を司るHEROかそれを使っているキャラが漫画で使っていたらしいHEROを使っていたな」

山田「そう言われてみるとイヤッホオォォォォウ! に声が似ていなくもないですな。試しに『イヤッホオォォォォウ!』と叫んでみてください!」

十神「断る! 何が悲しくてあんな奇声を放たなければならんのだ! 俺が声優になったとしても絶対にあんなネタキャラになどならんからな! ミステリアスなキャラとかなら良いかもしれんが」

山田「話の軸がずれている様ですぞ! 今回取り敢えず苗木誠殿には例の原作を、十神白夜殿にはラノベの続きをお貸しする。と言う事でよろしいですね?」

苗木「うん、あってるよ」

十神「了解した」

山田「本当ならアニメも見せて差し上げたかったのですが、残念ながら円盤が有りませぬゆえ今回は諦めてください。外へ出たら皆さんで僕秘蔵のお宝アニメの鑑賞会を開きましょう!」

苗木「山田クン秘蔵のアニメかぁ……どんなのだろう、今から気になって眠れなくなっちゃいそうだよ」

十神「ちゃんと俺にも分かる作品も用意しておけよ?」

山田「もちろんで有ります! 老若男女が楽しめる素晴らしい鑑賞会にして見せますぞぉ!」

十神「フン、期待しておいてやる」

こうして俺と苗木は山田の部屋を後にした。それにしてもアニメ鑑賞会か……今からでも基礎知識をつけておくべきか?

取り敢えず今日の投下はこれくらいにしておきます

眠れなかったりしたら続きを投下するかもしれませんが

石丸クン救済までが長い……下手したら山田クンの方か先に攻略終わっちゃいそうな勢いですね……

明日中には石丸クン救済は終わらせたいと思います

部屋でラノベを読んでいる内に大和田の言っていた集合時間となった

バカの悪友の遊園地デートの続きが気になるな……

~~食堂~~

大和田「今日集まって貰ったのは外でもねえ、兄弟の事だ」

苗木「ねえ、大和田クン。一ついいかな?」

大和田「なんだ?言ってみろ」

苗木「どうしてボクと十神クンしか居ないの?」

大和田「そりゃあオメエ苗木にしか言ってねぇからな!」

苗木「どうして!? 他の人を呼んだりしなかったの?」

大和田「オレが他の奴に頼んだって誰も聞いてくれねえって思ったし、兄弟の事なんて皆どうでも良いって思ってそうだったからな……だから、俺が話を聞いてくれるし信頼もできるって思った苗木に頼んだって訳よ!」

大和田「だからよ、オメエは要らねえんだお坊ちゃんよ!」

苗木「待ってよ!十神クンはボクが呼んだんだ! 十神クンは実は根はとっても良い人なんだ。だから信じてほしい。大和田クンがボクを信頼してくれてるみたいに」

大和田「苗木がそう言うんなら……だがな、ちょっとでも変な事してみろ? オレが顔面変形するまで殴りぬいてやるからな!」

苗木「そ、そういえば不二咲さんは? 何時も一緒に居たと思うんだけど……」

大和田「不二咲は熱出して寝込んでるぜ。兄弟の看病をオレと一緒に付きっ切りでやってたんだ。限界が来ちまったんだろうな……」

苗木「そうだったんだ……」

十神「何時も一緒に看病していた不二咲が倒れたから焦って苗木に助けを求めた、という事か。」

大和田「悔しいがその通りだ……俺は不二咲の体調すら気が付いてやれなかった大馬鹿野郎だ」

大和田「こんな俺が兄弟を立ち直らせるなんて出来るわけがねぇ……だから頼む、兄弟を立ち直らせてくれ!」

十神「フン、愚問だな。俺達は運命共同体であり、仲間でもある。仲間が困っているのを見捨てる奴が居るか」

大和田「十神てめぇ……その言葉ぜってぇ忘れんなよ!」

十神「勿論だ。十神の人間が約束を違えることなど無い。お前風に言うと男と男の約束と言う奴だな」

大和田「それなら安心だな。苗木、十神……兄弟を頼んだぜ!」

十神「任せておけ。俺がやるからには完璧に仕上げてやる」

俺達は石丸の部屋へと向かう

さあ始まるぞ、俺の信頼を懸けた戦いが!

~~石丸の部屋~~

十神「おい、入るぞ」

苗木「十神クン……そんないきなり」

石丸「……誰かと思えば君たちかね。立ち話もなんだ、部屋に入ってくれたまえ」

苗木「お邪魔します……」

石丸「それで今日はどんな用件で来たのかね?」

十神「単刀直入に言わせてもらう。どうして貴様は落ち込んでいるんだ? 俺より結果が悪かったわけでも無いだろうに」

石丸「僕は『超高校級の風紀委員』として誇りを持っていたのだ。そして信念を持ってこの学園の風紀を正そうとしていた。それなのに皆は理解してくれず……この言いようもない感覚は僕の心を蝕んでいったのだ」

石丸「僕は信念を貫いていただけなのだ……それなのに、その信念を完全に否定された気持ちが君に分かるのか!?」

十神「この大馬鹿野郎が! その信念とやらは兄弟と呼び合っていた大和田を心配させてまで、いつも付きっ切りでお前を励ましてくれていた不二咲が倒れてまで貫かねば成らんものなのか!?」

十神「信念という物は貫き通す事で自分を高みに上げられる物を言うんだ! だがお前のそれはなんだ? 信念信念と言いながらただ自分を縛っている枷じゃないか。」

十神「そんなものは信念とは言わない。それはただの腐りきったエゴなんだよ」

石丸「だが、もう僕にはもう……」

十神「お前には仲間が居るだろう? 大和田や不二咲だけじゃない。苗木と俺だってお前の仲間だ。今は心を開いていない奴らだって、お前が努力をすればきっと心を開いてくれるさ」

十神「勿論お前が努力をしていないとは言っていない。多分お前はこの中の誰より努力してきたんだろう。だが、その努力の方向が間違っていたこともあったのだろう」

十神「だから、お前が道を違えた時は俺達が正してやる。それが仲間というやつだろう?」

石丸「と、十神君、いや兄弟! 君ってやつは……僕は今、猛烈に感動しているっ!! 僕はどうやら君の事を勘違いしていたようだ。前回のアンケートで失礼な事を書いてしまった非礼、今ここで詫びさせてもらう。本当に申し訳なかった!」

十神「いや、あの時の俺は嫌われても仕方ない事をしていてだな……」

石丸「皆まで言うな! 謙虚は美徳だが謙虚過ぎるのは時に要らぬ嫉妬を買うぞ?」

石丸「それに、君と僕はもう友を超えた兄弟なのだ! 何の謙遜も要らないぞ!」

十神「あ、ああ……」

石丸「そうと分かれば兄弟!これから不二咲君の所へ見舞に行こうではないか!」

……石丸も立ち直った事だし、これで解決では有るのだろう

今回上手くいったのは話の勢いだけではない。大和田や不二咲の献身的な看病のお蔭なんだ。俺はそれにハイエナの様に群がっただけ。奴らが居なかったら石丸の説得は出来なかった。全て俺だけで解決しようとしても出来ないと言う事をこの件で思い知らされた

しかし、この暑苦しさだけはどうにかならないのだろうか……悪い奴ではない、むしろ良い奴だが如何せん俺と住むべき世界が違う人間なんだと最近俺は思い始めている

兄弟という呼び方も継続しているようで、大和田が偶に間違えて振り返っている事が有るのを俺は見逃していないぞ?

……まあ兄弟という呼び方は慣れれば悪くない物だが、大和田の為にも近いうちに呼び方を改めてもらおうと思う

こうして、第一回絶望アンケートで結果を公表された全員のケアは一応終了したと思われる。まあまだまだ先は長いが全員に認められるよう道を違えぬ努力をしなければな……

~~???~~

うぷぷぷ……

そろそろドッキドキの動機発表でもしちゃいますかぁ?

これを発表した時皆はどんな表情をしてくれるんだろうね? 良い絶望の表情を期待してるよ!

うぷぷぷぷぷ、ぶひゃひゃひゃひゃひゃ!!!








今回の動機についてのアンケートを取りたいと思います

安価↓5の間に今回の動機をどうするか……
俺が考えてやるぜ!と言う方は1を、テメエのSSなんだからお前が考えろと言う方は2と書き込んでください
1を選ぶ場合は動機も書いてください。1が多かった場合その中から選んだり組み合わせたりして動機にしたいと思います

もし暫く待っても誰も書き込まれないようでしたら、このまま>>1が動機を考えます(もしかしたら原作通りになってしまうかもしれないです)

ではよろしくお願いします

遅くなって申し訳ありません

昨日は1のライアーゲームの内容を考えていたら寝落ちして、今日は一日用事で書き込めませんでした

これから投下しようと思いますが、ゲームの内容に不備が有ったり、こんなの面白くねぇよ!と思われたりした場合は遠慮なく言ってください。修正したり、秘技「キング・クリムゾン」で最後まで飛ばしますので……

ではよろしくお願いします

~~十神の部屋~~

モノクマ『 オマエラ、おはようございます! 朝です、7時になりました! 起床時間ですよ~! さぁて、今日も張り切っていきましょう~! 』

モノクマ『あ、忘れないうちに言っておくけど、今日は大切なお話が有るので朝食後体育館に集まってくださ~い!!』

モノクマ『来なかったらおしおきだからね!んじゃ、まったねー』

このタイミングでのモノクマのアナウンス。考えられるのはただ一つ

来たか……第二の動機が

今回の動機は恐らくアンケート第二問を利用して作られたものだろうな。正直なところ、これが来る前に全員と信頼関係を築いておきたかったのだが、もう遅い。賽は投げられたのだ。もう泣き言を言う暇すら俺には無いはずだ

今回こそ誰の犠牲も出さない様死力を尽くしてやる!




~~体育館~~

モノクマ「いやあ皆集まってくれてボクはとっても嬉しいよ。まあ例によって舞園さんは療養中なんですけどね!」

十神「前置きは良い。さっさと本題に入れ!」

モノクマ「またまた十神クンはせっかちだなぁもう。こんなのでストレスを感じていたら将来ツルッツルになっちゃうよ!うぷぷぷ……」

モノクマ「十神クンがそこまで言うから本題に入っちゃうね!今回はオマエラがコロシアイをしてくれる様にスペシャルな動機を用意しましたぞ!」

モノクマ「『第一回絶望アンケート』の第二問を改めて見ていたら、何人かの生徒が『金』と答えていたので最近ボクがハマっている漫画の様にお金を懸けたゲームをして貰います!」

やはりか。だが金を動機に持ってくるとはモノクマめ中々に強かではないか……金には魔力が有る。それこそ今まで築いてきた信頼や仲間を捨ててしまうほどの、な

モノクマ「お金には魔力と言っても良い何かが有ります! それこそ仲間を絶望の底に叩き落としてでも手に入れたいと思わせるほどの強大な何かが……」

よし、今回は台詞を取られなかったぞ! 俺もやられっ放しじゃあない!!

モノクマ「この動機にボクはほとんど関係しません。この動機の目的はオマエラに出来てきたちっぽけな信頼をオマエラ自身で粉々にぶち壊してもらうために用意したんだからね!」

モノクマ「では今回オマエラにはゲームをして貰います。でも残念だけど今回のゲームは10人用なんだ」

モノクマ「だから今回『舞園さん、石丸クン、江ノ島さん、朝日奈さん、大神さん』は不参加と言う事で! 療養してる人の気遣いも出来るなんてボクはなんて良いクマなんでしょーか!?」

朝日奈「動機作りのゲームなんかに参加しなくて良いのは嬉しいけど、どうしてこのメンバーなの? まあ舞園ちゃんと石丸は何となく分かるけどさ……」

モノクマ「今回君たちが選ばれなかった理由は簡単です!『頭が固そうだからゲームが面白くなくなりそう』だからです。ほら、簡単でしょ? お金を賭けるゲームなんだから勿論頭を使ってもらいますからね……」

朝日奈「釈然としないけどなんか納得出来たよ……私頭使うの苦手だしさ」

モノクマ「疑問が解消されたようなので、これからゲームのルールを説明します!」

モノクマ「耳の穴と目をかっぽじって良く聞きなよ!?」

頭を使うゲームだと……それは想定外だったが、頭脳戦は俺の土俵。存分に力を振るえるぞ!

待っていろ黒幕……俺が全員を貴様の元まで送ってやるからな、首を洗って待っていろ!

モノクマ「それでは、このゲームのルールを説明します」




・参加者は10名、一人ずつ1000万円×10つまり1億円を最初に渡します。渡すと言っても本物を渡すのではなく、電子マネーとしてです。ゲーム終了時に電子マネーと同額の本物と交換します

・このゲームはターン制です。1ターンに一度攻撃か防御を選択できます

・攻撃とは他人から電子マネーを奪う事です。成功すれば攻撃された人の1000万円が攻撃した人の物となります

・防御とは攻撃を放棄する事で行える行為です。防御した人は1ターンの間のみ他者からの攻撃を防ぐことが出来ます

・先着1名がモノクマの手先『クロ』となることが出来ます。『クロ』は任意ですので居ても居なくても構いません

・『クロ』は1ターンに攻撃と防御を同時に行えます。つまり、相手から電子マネーを奪われることなく自分は電子マネーを奪えるのです

・しかし『クロ』が攻撃した場合『クロに攻撃された』と攻撃された本人にのみ表示されます

・1ターンに一度所持金ランキングを匿名で公表します。さらに誰が何人に攻撃されたかもこれは名前有りで公表されます

・ゲームは計10ターンを行います。ゲーム終了時に1番所持金が多かった者にのみその所持金額を支払います

・しかし、『クロ』が一位の場合に限り今回の使用される現金の全て10億円を支払います

・参加者の皆さんにはゲーム終了時に『クロ』を相談の後一人指名し、その指名した人物が『クロ』だった場合これまで獲得した賞金は全て没収。更にスペシャルな罰ゲームを受けていただきます。仲間との信頼を裏切ってまで金を手にしようとした『クロ』にふさわしい最期ですね

・ルールは随時追加される場合が有ります。臨機応変な対応が重要です





モノクマ「とまあこんな感じかな」

モノクマ「分からないことが有ったら質問してくださいね! そこで見ているオマエラもですよぉ!」

大神「了解した……」

石丸「くっ……僕はここで見ていることしかできないなんて……兄弟、無力な僕を許してくれ」

モノクマ「では場所を変えましょう。こんな面白い事を体育館なんかでじゃやれませんよ!」

モノクマ「ではオマエラには少しばかり眠って貰います! ではでは良い夢を……」

苗木「うっ……なんだこれ!?」

十神「睡眠ガスか何かのようだ! お前ら口を塞げ!!」

霧切「そんな事言っても……」

桑田「もう……」

葉隠「吸っちまったべ……ぐう」

こんのバカどもが!

だが俺も少しばかり吸ってしまったようだ……葉隠の事をバカには出来ないな……






ルールはこんな感じです。モノクマが言っていた様に質問や不備が有りましたら、書き込みお願いします

コロシアイが起きない前提だとこの金をどこで使うのやら…

>>210
一体いつからーーーーコロシアイが起きないと錯覚していた?

状況次第ではコロシアイが起きます。現在十神クンが状況を揃えない様奔走しているわけですが

このゲームには必勝法がある?

>>213
そういえば特に考えてないですね……

突貫工事で形だけ似せたようなものなので、過度な期待はしないでください

まあ最後は十神クンや苗木クンがダンガンロンパ的に締めてくれるはずです……多分

自分が攻撃、相手も攻撃を選択している場合、相手が黒ならマネーを奪われた上で攻撃に失敗し「黒」と表示される。

しかし相手が黒でない場合は必ず成功するの?

相手が防御していなければ攻撃は必ず成功する?


そしてさらに言えば『クロ』を外した場合、クロ以外の人物全員がお仕置き?

>>215
自分:攻撃、相手クロ:攻撃&防御の場合
自分は攻撃に失敗し、クロに狙われたと言う旨のみが先ず表示される。その後リザルト画面(ターン終了時に全員が見れる大画面で映します)に移った時、何人に狙われたかだけが全員分表示されるようになっています

自分:攻撃、相手:攻撃の場合
相手が防御してなければ攻撃は必ず成功しますがお互いに攻撃し合っている場合は減った後に増えているので実質変動は無いです。このゲームは10人同時参加型なので複数人に狙われた場合帳消しにできない分が発生する事も多々あり得ます

相手が防御してない=誰かを攻撃しているという事なので誰かがその人物に攻撃した場合、その攻撃は必ず成功します

おしおきはクロだけです。このゲームの目的は信頼関係を崩す事なので、クロを外したとしてもクロ役の人間は孤立するだろうと言うモノクマの安易な考えです。時と場合によってはルール追加で、外した場合クロ以外全員が罰ゲームになる可能性もあります

~~???~~

う……ここは?

モノクマ「ここはオマエラの友情や信頼を試す裁判所なのです!」

モノクマ「まあ学級裁判で使う部屋をそのまま使ってるんですけどね!!」

モノクマ「はい、それじゃあオマエラに電子マネーを与えたいと思います。さっさと電子生徒手帳を確認しろー」

葉隠「おお、新しい項目が増えてるべ!何々……ゲーム資金1億? ホントに入金されてるべ!」

桑田「マジか!? これで外に出れたら億万長者かぁ……カーッ、マジでマキシマムにヤベェッス!!」

腐川「あ、アンタが生きて外に出られたらの話だけど……ね」

桑田「んだとテメエ!? オレが死ぬって言いてえのか!」

腐川「だ、だってアンタみたいな単細胞が最後まで生き残れるなんて到底思えないもの! ……それともな、何? ウザいからってあたしを殺すの? あ、あたしみたいなゴミを殺してまで外に出たいなんて……桑田アンタ最低よ!!」

桑田「誰もそこまで言ってねえだろ!? なんだよこの被害妄想女は!」

十神「そいつに付きまとわれている俺の気持ちにもなれ」

桑田「……頑張れ! オレ、応援してるぜ! だから元気出せよ。生きてりゃ良い事有るって!」

十神「五月蠅い、励ますな! 励ますくらいならこいつをどうにかする案を出せ!」

桑田「……なんかもう付き合っちまえば? 十神と腐川って以外と相性よさげじゃね? うん、絶対に相性良いって、自信持てよ!!」

腐川「桑田……アンタ中々良い事言うわね」

十神「やめろぉぉぉぉ!! そんな無責任に俺の人生を決定付けるような事を言うんじゃない!」

苗木「あはははは……そういえば霧切さん、いつまでこの体制で居れば良いの? そろそろ腕が……」

霧切「ん……後ちょっと」

苗木「霧切さんをお姫様抱っこ出来るなんて踏み台として光栄なんだけど、そろそろキツイなぁって……」

霧切「後五分……」

苗木「もうそろそろ限界だって言ってるのに五分もこのままなんてなんて絶望的なんだろうね! でもこれを成し遂げた時ボクの希望はもっと強く輝くんだろうね! ……あ、も……もう腕がつりそ……」

霧切「女の子に重いなんて言っちゃ駄目よ? 今回は特別に許すけど」

苗木「そんな事言ってる暇じゃないって……は、はやくおりて……」

山田「なかなかカオスな事に成っておりますなぁ……」

セレス「はいはい、さっさと静かにしてくださいな。このままでは何時まで経っても始まりませんし、帰れませんよ?」

不二咲「そ、それは困るよぉ……まだパソコンの修理も終わって無いんだし……」

大和田「それに兄弟たちがどうなってるかも気になるしな」

モノクマ「オマエラ騒ぎすぎだよ!! たかが架空の電子マネー如きでここまでうるさくなるなんてボクは悲しいです!」

モノクマ「しかも途中から全然関係無い話になってるし! オマエラちょっと落ち着けよな!!」

モノクマ「取り敢えず自分の名前の書かれた場所に行けぇ!!」

十神「少し騒ぎ過ぎたようだな……これから起きるのは信頼が物を言うゲームだ。まだ全員からの信頼を得てはいない俺が言うのもなんだが、このゲーム絶対に貴様らを裏切らない事を俺は誓う!」

苗木「そうだね、信頼し合わないと希望は生まれないよ……だからボクは十神クンを信頼する!」

霧切「苗木君がそういうなら私も……十神君には借りもあるしね」

腐川「白夜様が信頼してくださるなんて……」

モノクマ「決意表明は良いからさっさと動けって! 移動しろぉ~!!」

桑田「モノクマもこう言ってるしさっさと行こうぜ?」

十神「ああ、そうだな」

このゲームはゲームであって遊びではない、とはよく言ったものだな。下手したら今回でコロシアイが起きるかもしれん。俺に出来る事は、そんな事に成らない様最善を尽くすだけなんだがな……

さあ始まる、信頼を賭けたゲームが……!

今日の投下は以上です

やばい、話の展開が思ってたよりキツイです

取り敢えず考察を練ったりするので明日は投下するのが遅くなるかもしれません

申し訳ありません

負けてもマイナスの無いゲームにコロシアイや絶望が生まれるとは思えないのだが

>>219
そう言われればそうですね

明日の投下初めにルール追加でクロが居る場合、クロを外したらクロ以外の全員が罰ゲームと言う項目を付け加える事にします

こんなの>>1の考える領分をとうに超えてるよ!>>1はもともとほのぼのギャグSSにしようとして書き始めたのにいつの間にか殺伐としたSSになっちゃって……いったい何が有ったと言うんだ?

クロが出たら少なくとも一人は死ぬわけだ

>>222
これはあくまで動機作りなので肉体的に死ぬようなおしおきではないですはい

モノクマだって出来るだけ自分の手で殺したくはないって言ってたしね(多分)

モノクマ「早速ゲームを始めます!と、言いたい所なんだけど、ルールの追加をしたいと思います!」

モノクマ「ボクはオマエラの信頼が壊れればそれでいいって思ってたけど、よくよく考えたら『クロ』を外しても何の罰則が無いのは可笑しいよね! ってことで【『クロ』の指名に失敗した場合『クロ』以外の全員が罰ゲームを受けてもらいます】って言うのを追加ね」

十神「先ほどから気になっていたんだが、お前はこのゲームの敗者への制裁を頑なに『おしおき』とは言わず『罰ゲーム』と言っているな? それは一体何故なんだ?」

モノクマ「良いところに気が付きましたね。このゲームはあくまで動機作りのための物なので肉体的に死んじゃう様な『おしおき』は行いません! 『おしおき』と差別化するために『罰ゲーム』と呼んでいるだけなのです。ボクだって出来るだけ自分の爪でオマエラを殺すなんてしたくないんだよぉ……」

葉隠「って事は、『クロ』を外しちまっても死ななくても良いって事なんか!? やったべ!」

十神「バカが、話をよく聞いておけ! 肉体が死なないだけなんだ。社会的に抹殺される様な秘密や死なない限界に挑戦する様な拷問という可能性もないわけじゃあないんだ。むしろモノクマの考える『罰ゲーム』だ。その可能性の方が高いだろう」

葉隠「そんなのって……ちっともマシになって無いじゃねーか!? いやだべぇ、助けてくれえ!!」

十神「フン、これだから愚民は……おいモノクマ! 葉隠が落ち着くまで暫く延期してはくれないか?」

モノクマ「しょうがないなぁもう……じゃあ後10分だけ待ってあげるから葉隠クンを落ち着かせてあげてください!」

モノクマ「んじゃ、10分したら強制的に始めちゃうからね、ばいばーい」ぴょーん



十神「苗木、話がある」

苗木「今は葉隠クンを落ち着かせないと!」

十神「そんな事よりも重要な話だ。葉隠を錯乱させ時間を作ったのもこの話をするためのものだ」

苗木「……葉隠クンは他の人に任せることにするよ。で、話って?」

十神「上手くいくかは分からんが、俺に策が有る。乗ってくれるか?」

苗木「十神クンの策に乗らない訳がないよ。どんな策なの?」

十神「それはな--------」

………………

…………

……


モノクマ「それじゃあ10分経ったみたいだから早速始めましょう!」

モノクマ「それでは『友情破壊ゲーム』スタート!!」

~~ターン1~~

苗木「皆、聞いてほしいんだ。このゲームには必勝法が有るんだ」

桑田「マジかよ!? さっすが苗木先輩ッス! 一生付いてイクッス!」

山田「是非ともご教授いただきたいのですが宜しいですかな?」

苗木「これは皆が団結すれば絶対に負けないゲームなんだよ。『クロ』が居なければそもそもの前提条件が成り立たないじゃないか!」

苗木「それにもしこの中に『クロ』が居たとしても、全員が防御し続ければ同率1位になって皆が賞金をもらえるんだし」

山田「ふむふむ……なるほど苗木誠殿は全員の信頼に賭けると言う事ですな? 僕も賛成ですぞ。この中に『クロ』が居るなんて考えたくも有りませんしな!」

桑田「ブーデーもたまにはいい事言うじゃんかよ! オレだってこの中の奴らを疑いたくねーし? ここは乗るしかないって! それにあわよくば億万長者じゃん? 良い事尽くめじゃね?」

葉隠「で、でもやっぱちょっとこえーべ……」

十神「それでも最初の行動としては悪くないと思うがな。この中に『クロ』が居るかどうか判断することもできる」

腐川「白夜様がそう仰られるならあ、あたしも……」

不二咲「やっぱり疑いあうのはよくないよぉ……この一回ではっきりさせられるならやろうよ」

大和田「不二咲……今のお前は全然弱くなんかねぇよ。オレが保障してやる」

不二咲「えへへ……嬉しいな!」

霧切「苗木君が考えた方法に従うわ」

セレス「大切なのは順応する事……今は苗木君に付いていくのが良いようですわね」

モノクマ「では行動を選択してください!」

十神「(俺はプレイヤーAらしいな……先ずは防御で様子見。苗木の策に合わせる形になる)」

十神「(俺の読みが正しければ『クロ』以外にも誰かが動くはず……)」

モノクマ「では先ず自分がどうなったのかを見てみましょう!」

【他のプレイヤーからの攻撃を受けましたが防御しました:攻撃してきた人数1人】

十神「(フン、一人に攻撃されたか……まあ予想通りだな。『クロ』からの攻撃では無い様だがまあ目星は付いている)」

モノクマ「では全員確認も終わりました様なので、公表ターイム!」



今回攻撃された者の内訳
・大和田紋土に攻撃した人数:0人     ・霧切 響子に攻撃した人数:0人     ・桑田 怜恩に攻撃した人数:0人     ・セレスティア・ルーデンベルクに攻撃した人数:0人     ・十神白夜に攻撃した人数:1人     ・苗木誠に攻撃した人数:0人     ・葉隠康比呂に攻撃した人数:1人      ・腐川冬子に攻撃した人数:0人     ・不二咲 千尋に攻撃した人数:0人     ・山田一二三に攻撃した人数:0人



現在の所持金
・1位プレイヤーG: 1.1億     2位プレイヤーA,B,D,E,F,H,I,J: 1.0億     10位プレイヤーC: 0.9億



十神「このターン分かった事は、葉隠がプレイヤーCだと言う事だな」

葉隠「は、はぁ!? そんなの陰謀だべ! 十神っちは出鱈目を言っている! 俺の占いは……」

十神「茶番は良い。さっさと進めたいからな、反論する間は与えんぞ? 今回攻撃しているのは計2人。残りは全員防御に回っている。で一人は俺に、もう一人はお前に攻撃を仕掛けている。しかし俺は防御していた、つまり所持金は減らない。と言う事は攻撃を受けて所持金の減った葉隠、お前しかプレイヤーCはいないんだ……」

葉隠「あがががばばば……だ、だって負けたら拷問なんだろ? そんなの俺ぁ受けたくねーべ!!」

十神「はぁ……そんな事を考えていたのか……だから苗木も言っていただろう。全員が防御を選択していれば全員が1位となり全員が賞金を獲得したまま終われると」

十神「それに罰ゲームが拷問と決まった訳じゃないんだ。もっと気を楽にしておくんだな」

葉隠「そ、そんな事言ってられるのも今のうちだべ……」

十神「……なんだと?」

葉隠「俺に攻撃してきたのは……『クロ』だったんだべ……」




表示等が見難い時、矛盾が有った時は言ってください。全力で直しますので……

桑田「おいおい、嘘だろ……?」

腐川「あ、あたしを……陥れようとし、してるんでしょ?」

不二咲「そんなぁ……」

葉隠「嘘だと思うなら俺のモニターを見てみるといいべ……」

モノクマ「席の移動は原則として禁止ですが、葉隠クンのモニターをこのスクリーンに映す事なら可能です!」

葉隠「それでいいから早くやってほしいべ」

モノクマ「しょうがないなあもう……」


【クロを含む他のプレイヤーからの攻撃を受けました:攻撃してきた人数1人】


モノクマ「ほら、文句ないでしょ?」

葉隠「これで俺が嘘をついてないって証明できたはずだべ」

葉隠「もう苗木っちの作戦は信用ならないべ!! 俺は抜けさせてもらうべ」

苗木「ああ、葉隠クン……」

セレス「『クロ』が既に居ることが分かり、『クロ』がリードした時点で苗木君の策は崩れてしまったのです」

セレス「申し訳ありませんが、わたくしも葉隠君と同じ考えですわ」

苗木「そ、そんなセレスさんまで……」

十神「(すまん、苗木……)」

大和田「そうだな、『クロ』が1位にならなきゃいいんだろ? なら『クロ』以外の誰かが1位になりゃ良いだけの話じゃねえかよ。」

桑田「すまねぇ苗木。オレも降りるわ……次に策が思いついたら言ってくれよな! オレはそれに絶対に乗るからさ……」

山田「僕……このゲームが終わったら、書きたかった同人誌を思いっきり書くんだ……だから、お別れです。苗木誠殿」

苗木「山田クン……それって死亡フラグだよ……」


モノクマ「あれれぇ~良い感じに信頼関係が壊れてきたんじゃないの?」

モノクマ「と言う訳で、この空気のまんま次のターンに行っちゃいましょう!!」

モノクマ「ボクの手先である裏切り者の『クロ』は一体誰なんでしょうか!? ドッキドキの第2ターン、開始です!!」

今日の投下はこれまでにします

やべえ、クロとそれに至る経緯は考えたけどそこまで話を持って行ける自信がまるで起こらないぞ……?

取り敢えずこのSSを見ておられる皆さんをカムクラ化させない様頑張って行きたいと思う所存で有ります

~~ターン2~~

苗木の策が崩れただけならまだマシだったのだが、葉隠が余計な事をしてくれたお蔭で俺の駒が減ってしまった

現在俺が動かせる駒は苗木と腐川、苗木を通じて霧切、そして俺自身の四人に絞られた訳だ。これをどう動かせば残り九回で『クロ』を追い詰められるのか……予想より難易度は格段に上がったが、不可能な訳ではない

何故なら俺は十神白夜だからな!!

今回のゲームで重要なのは『誰がどのプレイヤーなのかはっきりさせる』事だ。現在俺が知っているのは葉隠と俺自身の分のみ。今回はそれを明らかにする事が得策だろうな。だがまずは聞ける分は聞いておかないと……

十神「言える奴だけで構わない。お前らが何番のプレイヤーなのか教えろ。それだけで『クロ』を追い詰めるに十分な情報になる」

苗木「ボクはプレイヤーBだったよ」

霧切「苗木君が言うなら私も……私はプレイヤーIだったわ」

腐川「あ、あたしはプ、レイヤーFでした……白夜様のお役に立てるなんて……光栄です」

葉隠「お、俺は言わねえべ!」

十神「いや、お前のは全員が知ってるからな。どうでも良い」

葉隠「嬉しいのやら嬉しくないのやら分からんべ……」

桑田「おい、そこはキレろよ……バカにされてんぞ」

セレス「葉隠君には些か難しすぎる話でしたわね」

山田「セレス殿もさりげなく毒を吐いておられる……だが、それも良い!!」

セレス「申し訳ありませんが、豚は少し黙っていてくださる?」

山田「は、はひいぃ……!!」

十神「もう答える奴は居ないようだな……」

俺の事を信頼してくれている奴らからの情報のお蔭で『クロ』が半分にまで絞ることが出来た。この情報はとてもありがたい

あいつ等がここまでしてくれたんだ。残りは俺と苗木でどうにかするしかないな……




モノクマ「では行動を選択してください!」

今回俺は攻撃する。仲間を攻撃するのは忍びないが『クロ』を暴くためだ。許してくれ……

苗木には最初の策がもし失敗したなら、ある事をする様に言っておいた。俺も俺自身の策に従って行動する。それしか出来ないのだから……

モノクマ「では先ず自分がどうなったのかを見てみましょう!」

【攻撃成功:大和田紋土から1000万を奪取しました】

【クロを含む他のプレイヤーからの攻撃を受けました:攻撃してきた人数1人】

『クロ』が来たか……まるで誰が防御してないか見えている様だな

まさかとは思うが『クロ』には誰がどのような行動をしているのかはっきり分かっているのではないか?

こうなることな既に予想していたが、実際に当たると中々キツイ物が有るな

苗木の方をちらりと見る。俺の視線に気づいたであろう苗木はニコリと笑って首を縦に振る。これは成功の合図だったはず……苗木、後で褒めてやる

モノクマ「では全員確認も終わりました様なので、公表ターイム!」



今回攻撃された者の内訳
・大和田紋土に攻撃した人数:2人     ・霧切 響子に攻撃した人数:0人     ・桑田 怜恩に攻撃した人数:1人     ・セレスティア・ルーデンベルクに攻撃した人数:0人     ・十神白夜に攻撃した人数:1人     ・苗木誠に攻撃した人数:1人     ・葉隠康比呂に攻撃した人数:2人      ・腐川冬子に攻撃した人数:1人     ・不二咲 千尋に攻撃した人数:0人     ・山田一二三に攻撃した人数:0人



現在の所持金
・1位プレイヤーG: 1.2億     2位プレイヤーD,H: 1.1億     5位プレイヤーA,B,F,I,J: 1.0億     9位プレイヤーE: 0.9億     10位プレイヤーC: 0.7億



モノクマ「良い感じにばらけてきましたね!」

腐川「だ、誰かがあたしに攻撃してる……? 防御してたからよ、良かったけど、こ、怖いぃ!! も、もう殻に籠るしかないじゃない!!」

苗木「腐川さん落ち着いて!ここで冷静さを失っちゃ駄目だ、モノクマの……黒幕の思う壺だよ!」

十神「落ち着け、後あまり口を利くな。臭うぞ?」

腐川「えっ……?」

腐川「白夜様が、あたしに気を使ってくださるなんて……あへへへへへへ」

十神「なんでそんな考えに行きつくんだ? こいつの頭の中はどうなっているんだ……」

葉隠「あ、これアカン顔だべ」

桑田「取り敢えず十神! 何とかしろよ!」

十神「なぜ俺に振る……?」

桑田「え? なんでって、カレシがカノジョの心配すんのって当たり前じゃね?」

十神「だからやめろと言っている!!! このままズルズルと既成事実が作られかねんからやめてくれ、やめろ……頼むから……」

腐川「白夜様と恋人……? ……う、うひひひひひひひ」

モノクマ「はいはーい!! 甘酸っぱい恋愛模様を繰り広げるのは後々!」

十神「訂正しろモノクマァ!! 恋愛模様何ぞ何処にも広がってないぞ!」

モノクマ「あー聞こえない聞こえない!! さっさと次に行っちゃおー!!!」

十神「おい、おい! モノクマ貴様ァ、これで俺の人生が狂ったら絶対に許さんからなぁ!!!」

今回は短いですがこれくらいで……

先ほど投下した文章を読んで、この時点(>>233)で十神クンは『クロ』が三人にまで絞れている事に気付いてしまいました
ですので、ターン数を10から5に減らしたいと思います

まさかこんなことになっているとは……自分の能力の無さにイライラしてしまいます
本当に申し訳有りません……

~~ターン3~~

モノクマ「さっきこのゲームは10ターン制だって言ったけど、ボクもう飽きてきちゃったんで5ターン制に減らしちゃいまーす。異論反論は認めないよ!!」

なにっ…行動回数を削って来ただと!? これでは満足に『クロ』を見つけ出すことが出来ん

だがこんな逆境くらい俺は何度も潜り抜けている……今回だって大丈夫なはずだ

ちらりと苗木の方を見る。苗木も視線に気づいた様で、俺に視線を返してきた

苗木の目は勝負を捨てた目ではない。希望を捨てず、未来を見ている目だった

フン、苗木は俺を信じてここに居るんだ。ならば俺もその信頼に応える義務が有るはずだ

後少し。後少しで『クロ』を絞り込む事が出来る筈なんだ

モノクマ「では行動を選択してください!」

俺は考える。このままでいいのかと。一応クロを割り出す作業は順調に進んでいる様に見える、しかし、それすらモノクマと『クロ』の手のひらで踊っているに過ぎないのではないのかと。

だが俺は自分の道を貫くしかないんだ。皆を『罰ゲーム』から守るために……

モノクマ「では先ず自分がどうなったのかを見てみましょう!」

【攻撃失敗:マネーの奪取に失敗しました】

【他のプレイヤーからの攻撃を受けました:攻撃してきた人数1人】

ちっ、これは苗木待ちだな……

苗木を見ると首を横に振っている。あいつも同じか、これで絞れると良いんだが……

モノクマ「では全員確認も終わりました様なので、公表ターイム!」



今回攻撃された者の内訳
・大和田紋土に攻撃した人数:0人     ・霧切 響子に攻撃した人数:0人     ・桑田 怜恩に攻撃した人数:0人     ・セレスティア・ルーデンベルクに攻撃した人数:2人     ・十神白夜に攻撃した人数:1人     ・苗木誠に攻撃した人数:0人     ・葉隠康比呂に攻撃した人数:1人      ・腐川冬子に攻撃した人数:0人     ・不二咲 千尋に攻撃した人数:1人     ・山田一二三に攻撃した人数:1人



現在の所持金
・1位プレイヤーG: 1.3億     2位プレイヤーH: 1.1億     3位プレイヤーB,D,E,F,I,J: 1.0億     9位プレイヤーA: 0.9億     10位プレイヤーC: 0.7億



この俺がブービーだとはな……笑えない冗談だ

しかも葉隠の次だとは。もしこんな状況でなければ絶対にありえない事だ

この屈辱と鬱憤は『クロ』を暴くことで晴らさせてもらうとするか

苗木のお蔭で『クロ』を絞ることが出来た。もうこの茶番を終わらせるとしよう……

十神「おいモノクマ。提案がある」

モノクマ「はいはいどーされましたか? ブービーの十神クン!」

十神「くっ……その称号、今は甘んじて受け入れてやる……だが俺の勝利はこのゲームで勝つ事じゃない。『クロ』を暴く事だ! 話を戻すが『クロ』は誰が攻撃しているか知ることが出来るのだろう? ならば、最初で葉隠が裏切った時点で俺達の敗北は決まってしまっているはずだ」

十神「だとしたなら、これ以上の茶番は不要。次で最後にしようじゃないか」

モノクマ「へー、自分で自分の首を絞めちゃってるけど大丈夫なの? それでも良いのならボクは全然構いませんけどね!」

桑田「おいおい、そりゃねーぜ!わざわざ回数を減らして意味があんのかよ!?」

葉隠「そーだべ! もしかしたら『クロ』がボタンを押し間違えてくれるかも……」

十神「そんな甘い考えでは『クロ』を探す事は出来ん。それに俺にはどいつが『クロ』なのか粗方分かっている」

十神「これ以上無駄に回数を重ね『クロ』に逃げる時間を与えるわけにはいかん」

十神「頼む、この通りだ。全員俺に賭けてくれ!」

俺は精一杯頭を下げ皆を同意を求める

……どれくらいの時間が経ったのだろう。数秒かもしれないし、5分くらい経ったのかもしれない。大勢に頭を下げる事は初めてだったからな。仕方ない事だろう

やがて何処からか声が聞こえる

霧切「貴方に頭を下げられるなんて、明日は嵐かしらね。まあ、この学園の中じゃ今日の天気さえ分からないのだけれど」

霧切「良いわ、十神君。貴方の提案に乗ってあげましょう。ただし最後くらい私にも動かさせてもらうわよ?」

十神「霧切……」

霧切「でも勘違いしないでよね。私は苗木君一筋なんだから」

苗木「霧切さんが言ってる事は良く解らないけど、十神クンが決めた事ならボクはそれに従うよ」

霧切「なっ…どうしてここまで言っても分かってくれないの? こうなればもう……」

葉隠「うわっ霧切っちが壊れたべ! そんな事は置いといて今回は十神っちに従うのが正しいと俺の占いにも出てるべ!」

山田「して、その心は?」

葉隠「もう俺の優勝はあり得ないからせめて十神っちに『クロ』を当ててもらって『罰ゲーム』を回避したいべ」

大和田「おいおい、こいつマジモンの屑じゃねえか……」

不二咲「大和田君、人にそんな事を言うのは良くないと思うよぉ」

大和田「そうだったな、済まねえ……」

セレス「わたくしとしても十神君の意見に反対する意味はありませんし、わたくしは賛成しても構いませんわ」

腐川「あ、あたしは白夜様の命令なら何でも聞きますか……」

十神「こう言う時だけだがお前が居てくれて良かったと思う。意見を纏める時間が一人分短くて済むからな」

腐川「ああ、白夜様……」

十神「だが、せめて俺に近づくなら風呂に入って歯を磨いてからにしろ。後眼鏡を外してコンタクトにしろ。キャラが被る」

山田「ほほぅ……最近流行りのツンデレですなぁ……まあ、男のツンデレなんて誰得って感じですがね!」

腐川「」

葉隠「腐川っち……立ったまま気絶してるべ……しかもどことなく嬉しそうな逝き顔だべ」

十神「いや、勝手に殺してやるな」

モノクマ「またまたぁ!! オマエラが話すといっつも脱線してばっかじゃん!!」

モノクマ「で、どうするの? これで終わりにしちゃうの、どうするの!?」

苗木「次で終わりにしよう。この悲しいゲームを……」

モノクマ「良いんですね? もう後には引けませんよ?」

モノクマ「じゃあ誰も反対しない様なので次がラストターンとなりました!!」

モノクマ「この中の誰が『クロ』なのか!? ドッキドキのラストターンの始まりです!!!」

申し訳ありません。>>243で書き忘れが有りましたので訂正させていただきます

【攻撃失敗:マネーの奪取に失敗しました】 →【攻撃失敗:セレスティア・ルーデンベルクからマネーの奪取に失敗しました】

コピペしてたら追加するのを忘れてしまいました
コピペばかりもダメですね……

これでこのSSを読んでおられる方にも十神クンが行っていた事の法則が読める筈です
……多分ですが

本当に申し訳ありませんでした

~~ラストターン~~

もう俺には分かってしまった。誰が『クロ』なのかが

いや、正確には二分の一なんだが、あいつしか考えられないだろう

十神「短い様で長かったこのゲームもこれで終わりだな」

苗木「これで最後にするんだ。こんな残酷な……」

霧切「今回ばかりは私も行動させてもらうわよ」

霧切「二人より三人の方が効率がいいでしょう?」

十神「ああ、助かる」

苗木「『クロ』の持つ超高校級の才能かボクら三人の超高校級の才能、どちらが上かの勝負になるね」

苗木「いままでボクらは後手後手に回ってきた、だけど最後にはボクらが勝つ。ボクはそう確信してるんだ」

十神「勿論だ。俺達三人がたった一人の『クロ』なんぞに負けてたまるか」

モノクマ「では最後の行動を選択してください!」

十神「これで最後だ。お前ら覚悟は出来ているな?」

苗木「勿論だよ」

霧切「その通りよ」

腐川「」

葉隠「まぁーだ気絶してるべ……」

桑田「隣の奴代わりにやってやれよ」

モノクマ「その心配は有りませーん。一定時間放置された場合自動で防御するよう設定してあるのです! ボクって優しい
!」

大和田「なら安心だな」

セレス「わたくしはギャンブラーですわよ?このくらいの覚悟は常に持っていますわ」

山田「流石はセレス殿ですな! 僕とは大違いです」

セレス「豚と一緒にしないでくださいますか? わたくしまで下品に見られてしまいます」

不二咲「人にそんな事言うのは良くないと思うなぁ……」

十神「……貴様ら、少しぐらい緊張感を持ってくれ!! 真面目に返してくれた奴らがバカみたいじゃないか! 特に葉隠!」

十神「霧切なんか羞恥心で顔が真っ赤になってるんだぞ!」

十神「……取り敢えず、さっさとどうするか決めろ。もう俺は決めたぞ」

桑田「んじゃあさっさと終わらせて皆で帰ろうぜ? まだ山田から借りた本全部読み終わってねーしさ」

山田「ぬっふっふっふ! まだまだオススメの本は有りますゆえ……帰る理由が増えましたな」

…………

……

モノクマ「では先ず自分がどうなったのかを見てみましょう!」

今回の投下はこれまでにさせてください

次でライアーゲーム(笑)編を終わらせて通常運行に戻したいですね

これから十神クンはどうなるのでしょうか? 腐川さんとの甘酸っぱい青春ラブコメは有るのか!? かませの汚名を返上できるのでしょうか?

全ては>>1のテンション次第です

ここまで読んでくださり、誠にありがとうございます

【攻撃失敗:セレスティア・ルーデンベルクからマネーの奪取に失敗しました】

【このターン他のプレイヤーからの攻撃は有りません】

モノクマ「では全員確認も終わりました様なので、公表ターイム!」



今回攻撃された者の内訳
・大和田紋土に攻撃した人数:0人     ・霧切 響子に攻撃した人数:0人     ・桑田 怜恩に攻撃した人数:0人     ・セレスティア・ルーデンベルクに攻撃した人数:1人     ・十神白夜に攻撃した人数:0人     ・苗木誠に攻撃した人数:0人     ・葉隠康比呂に攻撃した人数:5人      ・腐川冬子に攻撃した人数:1人     ・不二咲 千尋に攻撃した人数:2人     ・山田一二三に攻撃した人数:0人



現在の所持金
・1位プレイヤーG: 1.4億     2位プレイヤーB,D,E,I,J: 1.1億     7位プレイヤーF,H: 1.0億     9位プレイヤーA: 0.9億     10位プレイヤーC: 0.2億



葉隠「最後だからって皆俺に集中攻撃しすぎだべ!」

十神「諦めろ。これがお前への評価だ。大方ずっと俺に攻撃してきたのもお前だろう?」

桑田「つかさぁ……結局『クロ』が一位になっちまったな」

十神「構わん。最後に『クロ』を当てれば良い事なだけだ。お前は黙って俺の華麗な推理を見ていれば良いんだ」

桑田「十神お前……マジでマキシマムにカッケーッス!! ただここまで言って外したらかませだよな」

十神「桑田、お前は俺が間違えるとでも思っているのか? 苗木と霧切の力を借りた俺がか?」

桑田「おいおい、何マジに反応してんの? ジョークだよジョーク……」

十神「フン、なら良いんだがな」

桑田「マジコエーんだけど、苗木なんでか知ってるか?」

苗木「多分十神クンは桑田クンの『かませ』って言葉に反応したんだと思うよ」

苗木「彼、かませって言われるのとても嫌ってたからさ……」

十神「おい苗木ィ! 余計な事を言うんじゃない!!」

苗木「うわっ……ゴメンゴメンそんなに怒らないでよ。深呼吸、深呼吸……」

十神「今回はお前の顔に免じて許してやるが次は無いからな」

霧切「苗木君のその顔、ゾクゾクしちゃうわ……」

霧切「普段の苗木君とはまるで別人のようで。うふふ……」

山田「霧切響子殿が何やら変なオーラを纏っておりますぞ!? これが噂に聞く武装闘気と言う奴ですか!」

苗木「いや、そんな某戸愚呂チームのメンバーみたいな霧切さん、ボクは嫌だよ!?」

霧切「えっ……苗木君、私の事嫌になっちゃったの?」

苗木「そんな訳ないじゃないか! ボクは霧切さんの踏み台としてずっと傍に居るって言ってたからね」

山田「くそう、リア充爆死しろ!!」

十神「あれを見てそんな事言えるなんてお前も中々どうして見る目がないな」

十神「まあ、霧切から出ていた妙な雰囲気は無くなった様だから良しとするか」

セレス「先ほどから話の筋がずれている様に感じますわ」

セレス「これ以上話すことが無い様でしたら、さっさと『クロ』を決めませんか?」

モノクマ「そのとーりですね!」

モノクマ「ではこのまま『クロ』を決める学級裁判を行いましょう!」

遂に始まる。命がけの裁判……命がけの騙し合い……命がけの裏切り……命がけの読み合い……命がけの言い訳……命がけの信頼……命がけの…………学級裁判…………まあ、本物の命は懸けないけどね。でも下手したら社会的に死んじゃうのかもしれないからあながち間違いでも無い気がするよ

あはは、なんだかワクワクしてきちゃったよ。この学級裁判でどんな才能と才能のぶつかり合いが見られるんだろうね?

ボクとしては十神クンに勝ってもらいたいけど、『クロ』がどんな反論をするのかも楽しみだなぁ……


【学級裁判】
      【開廷!】

『ノンストップ議論』

苗木「先ずは今分かっている事の整理をしようよ」

十神「現在分かっているのは『自ら公開したプレイヤーは番号に関しては嘘を言っていない』と言う事だな」

葉隠「そんなの【嘘の番号を言えばどうとでもなるべ】!」

苗木「それは違うよ……」BREAK!

苗木「この件に関しては誰も嘘は言ってないはずなんだ」

十神「あの時誰かが嘘を言ったとしても、本当のプレイヤーがその事について指摘するはずだからな」

十神「共犯者でも用意すれば話は別なんだろうが、このゲーム『クロ』が優勝し、『クロ』が誰かを指摘出来なければ『クロ』以外の全員が『罰ゲーム』を受ける」

十神「『罰ゲーム』の内容は分からんが、わざわざどんなものかも分からん『罰ゲーム』を受けてまでする様な事じゃ無い」

十神「よって『今回『クロ』は一人で共犯者も居らず、自らが公開したプレイヤー情報は嘘ではない』と言う前提が出来る訳だ」

十神「これくらい少し考えれば分かるだろう……」

桑田「お、オレは分かってたぜ!」

山田「拙いですぞ、桑田怜恩殿の台詞に全く説得力がないですぞ!」

朝日奈『あれ? なんか私のセリフが盗られた気がするよ!』

葉隠「おおぅ!? そういやあここに居ない奴らもこのゲームの内容を見てるんだったべ。完全に忘れてたべ」

大神『それは流石に酷いと思うぞ葉隠よ……』

葉隠「す、すまん……」

大和田「そんな事より話を進めようぜ!」

十神「大和田の言う通りだな。さっさと続きを始めるぞ」




苗木「次は今分かってる人を整理して行こう」

苗木「今分かっているのは『十神クンがプレイヤーA、ボクがプレイヤーB、葉隠クンがプレイヤーC、腐川さんがプレイヤーF、霧切さんがプレイヤーI』って事だね」

十神「ああ、その通りだ」

葉隠「俺が分かってるって事がなんだか腹立たしいべ」

桑田「そもそもややこしくなった原因はお前だろアホ!」

十神「バカ話は全てが終わってからにしろ」

十神「これで『クロ』は半分にまで絞ることが出来た。これから残りの人物を洗い出すぞ」

『ノンストップ議論』

十神「ターン2の結果から考察するに【プレイヤーEは大和田で、プレイヤーJは桑田だ】」

桑田「おいおい待ってくれよ……どうしてわかんだよ!?」

大和田「そんな【根拠もねえ事】言ってっとしばくぞ!?」

苗木「それは違うよ!」BREAK!

苗木「根拠なら有るよ。ボクと十神クン達はゲーム開始前から作戦を考えていたんだ」

苗木「まずボクが皆『クロ』にならなければ成立する策を提案する」

苗木「もしそれが破られた場合」

十神「俺と苗木で番号を発表していない人間を五十音順で攻撃していく」

十神「そうすれば円滑に『クロ』を探せると考えたわけだが、面白いように掛かってくれたぞ」

十神「先ず大和田の根拠だが、俺がターン2で攻撃したのは五十音で一番最初の大和田、お前だ。苗木はその次の桑田を攻撃したんだ」

十神「その結果俺は攻撃に成功し、大和田が誰かを攻撃していると言う事も分かったわけだ」

十神「そして公表された情報から見てお前は少なくとも1000万か2000万の損害を受けていると分かった」

苗木「と言う事はターン2でそれにあてはまるのは大和田クン。キミしか居ないんだ」

十神「反論が有るなら聞いてやっても構わないぞ?」

十神「出来るものならな」

大和田「……そうだよ、俺がプレイヤーEなんだ」

十神「フン、潔いのは良い事だな」

十神「苗木、次はお前の番だ。さっさと決めろよ? 後が閊えているんだ」

苗木「分かったよ十神クン!」

苗木「桑田クンに攻撃したのはボクだけなんだけど、ボクらの間にはもう一つルールが有ったんだ。」

苗木「腐川さんと霧切さんは合図が有るまでずっと防御し続けるっていうね」

苗木「出来るだけ構図を簡略化するための苦肉の策だよ」

苗木「でもそこに釣られた人もいたんだ。葉隠クン、キミだ」

葉隠「な、なんでだべ!? 陰謀だべ!」

苗木「ターン2で一人だけ2000万の損害を受けたいた人がいる。それがプレイヤーCである葉隠クンだ」

苗木「この結果は攻撃を防御された時にしかありえない結果なんだ」

苗木「そして防御していたのは攻撃人数から考えるに霧切さんと腐川さんだけ」

十神「つまり腐川に攻撃したのは葉隠。お前なんだよ」

葉隠「スゲーな、なんでわかんだ?」

苗木「そしてそれから考えるとボクから攻撃された状態で誰かのマネーを奪ってプラスマイナス0にしたプレイヤーJは」

苗木「桑田クン、キミだけなんだ」

桑田「はいはい、降参だよ。十神と苗木に喧嘩売った時点で負けてた気もすっけどな」

大和田クンの一人称の間違いに気付きました。俺→オレです。本当に申し訳ありません


苗木「でもなんで言ってくれなかったの?」

桑田「だってさ、『クロ』は苗木と十神が見つけてくれるって思ったからな。ならオレはちょっと遊んでみようと思ってな」

桑田「なかなか楽しかったぜ? 苗木達には申し訳ないと思ったけどな」

十神「全く。俺達じゃなければ殺されても仕方ない事だぞ? これからは気をつけろよ」

桑田「へいへい、アザーッス!」

十神「やれやれだな……」

苗木「でも十神クン、ちょっとにやけてるよ?」

十神「おい、苗木。冗談でもそんな事言うのはやめろ。良いな?」

苗木「はいはーい、じゃあターン3の話に移ろうか!」

十神「おい、無視するんじゃない! 苗木ィ!!」

『ノンストップ議論』

十神「気を取り直してターン3の話に移るとしよう」

十神「ターン3の時を俺はセレス、苗木は不二咲に攻撃を仕掛けた」

十神「それに今回は攻撃した人数が【初回を除いて最も少ないターンだ】」

十神「その分絞りやすくて助かった」

苗木「今回防御していたのは霧切さんと腐川さん以外だと二人」

苗木「それを今回暴こうと思う」

十神「ターン3での俺と苗木の攻撃は両方防御されて失敗した」

苗木「つまり【セレスさんと不二咲さんの二人が防御した人】って事になるんじゃないかな?」

十神「それは違うぞ!」BREAK!

苗木「……どうしてそう思うの? 客観的に見たら十神クンが間違ってると思うんだけど」

十神「確かに不二咲とセレスは防御をした。だが苗木、お前は決定的な事を忘れているぞ。」

十神「『クロ』は攻撃と防御を同時に行えると言う事をな」

十神「つまり防御している人間は後一人居るはずなんだ」

苗木「……素晴らしいよ。流石は十神クンだ」

苗木「これに関してはボクの完全な思い違いだよ」

十神「全く、しっかりしてくれよ?」

十神「では話を戻すとしよう」

『ノンストップ議論』

苗木「それで、今回もう一人防御してる人が居るって言ったけど、それって誰なのかな?」

十神「まあ焦るな。焦れば焦るだけ失敗しやすくなる。こういう時こそ冷静にならないといけないんだ」

十神「先ず潰せる所から潰していこうじゃないか」

十神「俺に攻撃したのは大和田お前だな?」

大和田「なんで分かるんだよ」

十神「簡単な推理だあの中で前回より所持金が増えているのは【『クロ』とプレイヤーE であるお前だけだからだ】」

十神「つまり攻撃に成功しつつ誰からの攻撃も受けていないお前が俺に攻撃したんだ」

大和田「まるで手元で俺の動きを見てるみてーに正確だな。お前の推理はよぉ……」

十神「お前が分かりやすいだけだ。まずお前は心理学を学ぶことから始めるんだな。入門向けの本をいくつか紹介してやらんことも無い。まあお前のやる気次第だがな」

大和田「十神、お前って実はいいやつなのか?」

十神「他人からの評価なんぞどうでもいい。重要なのは自分を客観的に見て良いと思えるかどうかだ」

大和田「難しい話はよくわっかんねぇけどよ、取り敢えずその入門書ってやつを貸してくれよ」

十神「構わん、いつでも来い。ライバルが増えるとやる気も起きるしな」

十神「脱線したが話を戻すぞ」

苗木「じゃあ次こそ【誰が防御していたのか】についての議論だね!」

十神「ああ、それに賛成だな」同意!

十神「現在動向が分かっていないのは桑田、葉隠、山田の三人だ」

十神「攻撃された数が完全に当て嵌まるのは葉隠が防御していた場合のみのはず」

十神「桑田が防御していた場合、葉隠と山田でプラスマイナス0の状態から山田が『クロ』に攻撃され1000万の損害を受けた。とも考えられるが、その場合山田が攻撃された人数に不都合が生じる」

十神「葉隠が防御していた場合、山田はセレスか葉隠のどちらかに攻撃しているんだが、山田の普段の態度からしてセレスに攻撃するとは考えにくい。つまり山田は葉隠に桑田はセレスに攻撃し、山田は『クロ』に攻撃された。となる。その場合攻撃された数は全員ぴったりと合うはず」

葉隠「まんま俺の行動だべ……やっぱどっからか俺達の行動を盗み見してんじゃねえんか?」

苗木「そんな事ないよ。だって十神クンは『超高校級の完璧』と言われるほどの人物なんだよ? 葉隠クンごときの才能じゃ絶対に越えられない壁の向こうに居る人物なんだ」

苗木「それに、たとえどんなに凄い才能でも持ってる人がダメだったら宝の持ち腐れだよね!」

葉隠「な、苗木っちが怖いべ……」

苗木「怖いなんて失礼だなぁ……ボクは十神クンの凄さを葉隠クンに教えているだけだよ?」

十神「それ以上はやめろ苗木。話を戻すが、その結果残っているプレイヤーD には山田。お前が入るんだ」

山田「ふっふっふ……正解ですぞ。十神白夜殿……僕の完敗です」

十神「いや、お前『クロ』じゃないだろ……」

山田「取り敢えずライバルっぽい台詞を言ってみただけですのでご心配なく!」

十神「……まあいい。これで『クロ』は二人に絞ることが出来た。次で最後にしてやろうじゃないか」

苗木「凄いよ。十神クンの才能が今まさに輝いているのが見えるよ! あはははははっ、この瞬間に立ち会えるなんてボクはなんて幸運なんだろう……」

十神「このラストターンでの行動で『クロ』に引導を渡してやるんだ」

苗木「今回動いたのは気絶していた腐川さん以外の全員だね」

十神「そして、今回俺はセレス、苗木と霧切は不二咲を攻撃した。つまり絞り切れていなかった二人だな。そして俺は防御され、苗木達は成功した」

十神「そして、公表された時に所持金が1000万減っていたのは……不二咲であるプレイヤーH だった」

十神「つまり……」

【怪しい人物を選択しろ!!】
・大和田紋土
・霧切 響子
・桑田 怜恩
・セレスティア・ルーデンベルク←
・十神白夜
・苗木誠
・葉隠康比呂
・腐川冬子
・不二咲千尋
・山田一二三

十神「これが俺の……俺達の答えだ!!!」

十神「……セレス。お前なんだろ?」

セレス「なんの事でしょうか? わたくしには分かりかねますわ」

霧切「もう言い逃れは出来ないはずよ? 貴女が『クロ』なのでしょう?」

桑田「おいおいマジかよ……」

山田「そ、そんなセレス殿が『クロ』だなんて……」

セレス「んな訳有るかこのビチグソがあああ!!!」

『マシンガントークバトル』

セレス『有り得ませんわ!』『何を言ってるんでしょうかこの豚は?』『ビチグソがぁ!!』

セレス『認めませんわ』『貴方の推理は決定的に矛盾してますわ!』『黙れ!ちょん切るぞ!!』

セレス『勘違いですわ』『賛同できません』『お馬鹿さん』『痛い人……』


セレス【十神君に『クロ』が攻撃した時わたくしは防御していたのですよ?】

十神「フン、これで証明してやる!!」《友情破壊ゲームのルール》


      BREAK!


十神「お前今『クロ』が俺に攻撃した。と言ったよな?」

セレス「ああ!? それがどうしたと……はっ!!」

十神「確か『クロ』に攻撃された場合の表示は攻撃された者にのみ表示されるんだったよな?」

十神「なあモノクマ?」

モノクマ「はい、そのとーりでございます!!」

十神「と言う事はだ、ターン1での葉隠の様に自分から言わない限り誰が『クロ』に攻撃されたのかは決して解らないはずなんだ。……ただ一人、攻撃した本人である『クロ』を除いては」

セレス「た、たしか十神君が先ほど仰っていたではありませんか……?」

苗木「……あーあ、なんだかガッカリだな……」

苗木「見苦しい足掻きなんて『超高校級のギャンブラー』であるセレスさんらしくないよ。そんなのはもう『希望』なんて言えないんじゃないかな?」

苗木「つまり、セレスさん。君の負けだ」

セレス「……わたくしの負け? ……そんな言葉を聞いたのは何時以来でしょうか……重い……言葉ですわね」

十神「なら認めるんだな?自分が『クロ』だと言う事を……」

セレス「負けを宣告されて足掻くほど往生際は悪くありません」

十神「……そうか」

セレス「モノクマさん、それでは始めてくださる? ……いいえ、終わらせてくださる……ですわね」

モノクマ「ふむふむ……お待ちかねの投票ターイム!ですね」

モノクマ「えぇー良いでしょ。始めましょうか。ではオマエラはお手元のスイッチで投票してください」

モノクマ「さて、投票の結果『クロ』となるのは誰なのか? その結果は正解なのか、不正解なのかぁ!?」

モノクマ「さあ、どうなんだぁ!」


スロットマシーンの様な機械の中に俺達の顔が回っている

その回転速度も段々と遅くなり……

最後に止まったのは、セレスの顔だった


【学級裁判】
     【閉廷!】


モノクマ「大正解!オマエラを裏切り賞金を我が物にしようとしていた『クロ』はセレスティア・ルーデンベルクさんなのでしたーッ!」

セレス「負けてしまいましたわね……非常に残念です」

霧切「どうして、何があなたをそこまでさせたの? お金なら、あなたの才能でいくらでも勝ち取れるでしょう?」

セレス「……夢、の為とでも言っておきましょうか」

セレス「わたくしはその夢の為今まで頑張って来たのですから……」

霧切「あなたをそこまでさせる夢。なんなのか教えてくれないかしら?」

セレス「申し訳ありませんが、この夢は誰にも教えるつもりはないのです」

セレス「わたくしのナイトとなってくださるであろう苗木君にも」

セレス「わたくしが死んでしまうなら、その直前にでも教えて差し上げても構いませんが」

モノクマ「なーんかいい話してるとこ悪いけどさぁ……さっさと『罰ゲーム』に行きたいんだけど」

十神「待てモノクマ! 今回は誰も死んでいない。それに全員、セレスの『罰ゲーム』など望んでいない!」

モノクマ「ダメダメ! 規律、規則を破った人に罰を与えるのは社会としても当然の義務でしょう?」

苗木「セレスさんが『罰ゲーム』を受けちゃうなんて、ボクは悲しいなぁ……」

苗木「でも安心して。セレスさんの犠牲は無駄にはならないよ! 皆の才能……希望を更に高めるための踏み台として立派に役立ってくれるはずさ!!」

桑田「な、何をいってるんだよ!?」

山田「そうですぞ! 皆で言えばセレス殿の『罰ゲーム』もきっと取り消してくれるはずです!」

苗木「……ボクだって悲しいよ? セレスさんの才能が十神クンの才能に敗れて消えちゃうなんて絶望的な光景なんて見たくないよ」

苗木「でも、モノクマは一度言ったら絶対にやる。やってしまうんだ。ならばセレスさんの『罰ゲーム』はどうやっても取り消すことは出来ない」

苗木「ならせめて、皆の超高校級の才能の礎になって貰おうと思っただけさ」

苗木「だから、ボクは悪くない」

苗木「だってボクは悪くないから……」

モノクマ「うぷぷぷ……それじゃあお待ちかねの『罰ゲーム』の時間だよ!!」

モノクマ「『超高校級のギャンブラー』であるセレスティア・ルーデンベルクさんの為に、スペシャルな『罰ゲーム』を用意致しましたぁーッ!」


漸くライアーゲーム(笑)編が終わりました……

やっぱり思いつきでやるもんじゃないですね

で、質問なんですが、セレスさんへの『罰ゲーム』はどうすれば良いと思いますか?
>>1が考えているのは『本名晒し』とかうんたらかんたらなんですが、皆さんの意見も聞いておきたいなと思いまして
そんなもん>>1が考えろよ!と思われる方も居られるかもしれませんが>>1はライアーゲーム(笑)を完結させるのに頭を使いすぎて考える事を放棄してますので……

ですから、内容に矛盾等が有るかもしれないです。その時は遠慮無く言ってください
気力が続く限り直しますので……

では皆さまよろしくお願い致します

それと別のSSでこのSS用のコテを使って書き込みをしてしまいました。この場を借りて今一度お詫びさせてください
申し訳ありませんでした

ウィッグ外す+服装を変えるのが人気ですね

では本名晒し、ゴスロリ&ウィッグ剥奪、服装は安価でと言うのでどうでしょうか?

駄目でしたら言ってください。多ければ代替案を出しますので……

身体的ダメージを与える罰ゲームが無くて正直ホッとしている>>1でした

取り敢えず今日の投下はこれまでにしておきます

読んでくださっている皆さんに感謝の気持ちを持ちながら眠る事にします

おやすみなさい……

駄目とか気にすんな
読者の顔色伺ってんじゃねえ
好きな様にかけや

服装はワンピースで

おはようございます

>>272さんの言うとおりなのかもしれません
今回は皆さんの意見を参考にしつつ自分で考えて書くことにします

モノクマ「今回の『罰ゲーム』は……」

モノクマ「セレスさんの『秘密大暴露』! これから行っちゃいましょう!」

セレス「ま、まさか……それだけはやめてください!」

モノクマ「いいえ、やめません!!」

モノクマ「セレスさんの秘密……それは『本名が安広多恵子で宇都宮出身』だと言う事です!」

モノクマ「フランス貴族の父とドイツ人音楽家の母なんてどこにも存在しません。全てはセレス……いえ、安弘多恵子さんの痛い妄想の産物なのです!」

セレス「いやぁあぁぁぁああぁぁあ!!!」

セレス「これは誰にも知られてはいけない秘密でしたのに……」

あれ、初めて会ったときに指摘した気がするけど気のせいだよね? まあボクみたいな人間の記憶なんて当てにならないからさ……

モノクマ「そんな安弘多恵子さんにはゴスロリもツインドリルも不要だよね!」

モノクマ「それじゃあ続きまして……」

セレス「ま、まだ有るのですか!?」

モノクマ「あったりまえじゃん! 皆をだました『クロ』に同情なんてしちゃいけないし、これは見せしめでもあるんだよ!」

モノクマ「だから安弘多恵子さんのアイデンティティーと言っても過言では無い『ゴスロリ&ウィッグ没収』を続けてお送りいたします!」

モノクマ「まあ可哀想だから今着てるゴスロリだけは残してあげるよ。まあウィッグは没収だけどね! でも今着てるのも今日中に破棄しないと今回は『罰ゲーム』じゃなくて『おしおき』しちゃうよ!?」

モノクマ「と、言う訳でオマエラはモニターをご覧ください」

モノクマ「ここに用意しましたは安弘さんの部屋に有ったゴスロリと予備のウィッグの全て!」

モニターに映っていたのはトラッシュルームに山積みになっているゴスロリと思われる布の映像だった

モノクマ「そしてぇ……今からこれを焼却しちゃいまーす!」

セレス「や、やめてください……やめてぇえええええええ!!!」

普段のセレスさんじゃ絶対に見ることが出来ないであろう動揺している表情……ああ、なんて絶望的なんだろう。秘密をばらされた直後に自分のキャラを作っていた衣服を燃やされちゃうなんて絶望的なシチュエーションだからこそ見られる表情だよね

モノクマ「イヤデス! はいポチッとな」


【セレ……ヤスヒロさんがクロにきまりました。】
   【罰ゲームをかいしします。】

~~ヤスヒロ産 ゴスロリの火あぶり ウィッグ仕立て~~

モニターに映し出されている服の山を沢山のモノクマが力を合わせて運んでいる。挫けそうになっているモノクマも居たけど仲間の励ましで全員揃って焼却炉までたどり着く

ああ、あれはモノクマだけど仲間と支え合う光景、ボクは素晴らしいと思うよ!

これを見て皆も支え合う事の大切さを学べると良いね!

そしてモノクマ全員で燃え盛る焼却炉に服を投げ込んだ直後、モニターからの映像は途絶えた……


モノクマ「エクストリィーム!! アドレナリンがぁ……染みわたるぅうう!」

……セレスさんの目には生気が宿っていない。正直今にも自殺しそうな雰囲気を醸し出している

ここから立ち上がる時セレスさんはどんなに大きな希望を生み出してくれるんだろうね!

もし今セレスさんが絶望していたとしても、それを超える希望を生み出して乗り越えてくれると信じてるよ……?

少なくともボクは、セレスさんが再び希望を手にするためならなんだってするさ

モノクマ「あ、そうそう。代わりの服は倉庫からジャージでも取ってきて着るか、誰かから服を借りてくださいね!」

モノクマ「借りた服はボクに渡してくれればサイズを合わせてあげるよ! ボクって優しい!」

セレス「…………ふふっ……うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふっ! わたくしはセレスティア・ルーデンベルクなんですわ安弘多恵子なんてだっさい名前のはずがないですわそうですわそのとおりですわ」

モノクマ「聞こえてないみたいだね。まあそれくらい絶望してくれた方がボク的にはとっても嬉しいんですけどね!」

モノクマ「安弘さんには後で落ち着いた時に誰か伝えておいてあげてよ! んじゃあねー!」ぴょーん

こうして最初の学級裁判は幕を閉じた。皆の心の中に良くない物を残しつつ……

……気分がすこぶる悪い

セレス……なんであんな目にあったんだ

確かに俺達を裏切りはした。だが、全員それについて咎めてなど居なかったはずなんだ

それなのに……いや、全ては俺の招いた結果だ。全員を導くなんて大層な事をほざくだけで何も出来なかった。出来なかったんだ……

『超高校級の完璧』が聞いて呆れるな

セレスは俺が責任を持って絶望から救い出す。それが俺の今出来る唯一の罪滅ぼしだと信じて……



そういえば霧切と不二咲に部屋に来る様頼まれていた事を思い出した

裁判の所為でさっぱり忘れていたが……

さあ、今回はどちらに行こうか(安価↓2)



霧切さんだと隠し部屋について、不二咲さんだとパソコンの修理とプログラムを組んだ事についての話が聞けます
どちらもやるつもりなのでこれは順番を決める安価だと思っていただけると幸いです

全会一致で不二咲さん。人気ですね

取り敢えず書いていきます

今日は不二咲の所に行くとするか

どうせ行かなくても苗木と自称イチャイチャとやらをするだけだろうからな

それよりも不二咲だ。今はパソコンの内部データについて聞くべきだろう。黒幕を倒す為に……


~~不二咲の部屋~~

十神「俺だ、十神だ」

不二咲「あっ、十神君?待ってたよぉ! さあ入って入って」

十神「邪魔するぞ」

十神「それで、今回呼んだのはパソコンの件で間違いないな?」

不二咲「うん、あってるよ。パソコンを提供してくれたのは十神君だったでしょ?」

不二咲「だから、お礼の意味も込めて十神君に一番最初に報告しようと思って……」

十神「そうか、心遣い感謝する。これで、また一つ黒幕に近づく事が出来るはずだ。セレスをあんな風にした黒幕に一矢報いるまで俺は死ねないからな」

不二咲「それで、取り敢えずパソコン自体の修理は終わったんだけど、中に有ったファイルがとっても頑丈なプロテクトで守られてて僕がやるだけじゃ当分解析が終わらないって思ったから」

不二咲「皆に無断で人工知能を作って手伝ってもらってたんだぁ」

不二咲「それで、これがその人工知能アルターエゴの十神君版。通称『トガミーエゴ』だよ!」

トガエゴ『なんだ、この俺のオリジナルが来たのか?』

十神「な、なんだそれは!? なんで俺がモチーフの人工知能にしたんだ! もっと他の人材が居ただろう?」

十神「最悪お前の作った人工知能なんだからお前をモチーフにすればいいだろう!」

不二咲「最初はそれで作業してたんだけど自分と同じ顔と向き合って作業するのが以外と辛くて……」

十神「それで適当な奴をモチーフにして作り直したと?」

不二咲「ううん、それは違うよぉ……僕は全員分を試しに作ってみたんだ。それで一番自分にあってた人を……」

不二咲「性格とかは本人に合わせたんだけど、性能だけは全アルターエゴ共通だから……頭の良い葉隠君とかになっちゃって……」

十神「そうか、それについては概ね同意してやる。優等生の葉隠など想像しただけで鳥肌が止まらん……だが話を戻すが、お前は男だろう? 俺の人工知能なんぞ使っていてあらぬ疑いをかけられるのも嫌だろう?」

十神「だから、少なくとも他人に見せる時だけは不二咲自身のアルターエゴにしてくれ……頼む」

不二咲「僕としては一向に構わないんだけど、十神君が言うならそうするよ」

十神「ああ、恩に着る……」

十神「それで、今分かっている事を教えてくれ。」

不二咲「うん! 今分かっている事はね」

トガエゴ『この学園は一年前に【人類史上最大最悪の絶望事件】とやらが起きた。その事件が原因で、希望ヶ峰学園は教育機関としての機能を失い、閉鎖された。とある』

不二咲「これ以上はまだ分かってないんだぁ。まだ解析が完了してないし、また新しい事が分かったら呼ぶからね!」

十神「すまないな。俺が不二咲並みにパソコンに詳しければ手伝えたかもしれない」

不二咲「そ、そんな謝らないでよぉ。十神君は皆を正しく導こうとしてくれてる。それを知って僕は十神君の役に立ちたいんだって勝手に思ってただけなんだから」

十神「じゃあ、こう言い換えようじゃないか。助かる、これからもよろしく頼むぞ」

不二咲「うん! 任せてよ!」

その後不二咲と会話をしている内に夜時間となった。明日は霧切と苗木に会わなければな

今日はもう寝るとしよう……

今日は霧切に会うんだったな。半分ほど忘れていたぞ

~~苗木の部屋~~

ん? 部屋を間違えていないか、だと? そんな事俺が間違えるとでも思っているのか?

ここであっているんだ

十神「おい、霧切。居るんだろ?」

霧切「どうして昨日来なかったの? 私と苗木君は一日中待ってたんだけれど?」

霧切「何か言う事は無いの?」

十神「どうせ俺が来なくても苗木に付きまとっているだろうと思って後回しにした」

十神「お前と違って不二咲は繊細なんだ」

霧切「あら、それは私が図太いとでも言いたいのかしら?」

十神「少なくとも一日中苗木に付きまとっているお前よりは繊細だろうよ」

霧切「……」

十神「……」

苗木「二人とも喧嘩しないでよ!それより霧切さんが伝えたい事って何なの?」

霧切「そうね、忘れていたわ。話したいのは山々なんだけど、ここじゃモノクマの監視が有るわ。場所を変えましょう」

~~脱衣所~~

霧切「ここなら監視カメラがないから安心して話すことが出来るわ」

十神「この俺をこんな所まで歩かせるなんて、それ相応の情報でない限り許さんぞ」

霧切「それに関してはあなたにとっても有益な情報のはずよ」

霧切「二階の男子トイレの用具室の壁の奥に隠し部屋が有ったの」

霧切「それにトイレとその隠し部屋には監視カメラがなかったわ」

十神「つまり、黒幕の目を欺く事も出来るかもしれんと言う事か?」

霧切「でも、それ以外の場所は例外を除いて全部の場所に監視カメラがあるからあまり意味の無い情報ね」

十神「それで、その隠し部屋には何があったんだ?」

霧切「希望ヶ峰学園の卒業者名簿、それと私たち第78期生在学者名簿よ」

十神「ほう……それは興味深いな」

十神「だが、一つ気になることが有る。なぜ黒幕はその部屋を放置しているのか。という事だ」

十神「この学園は既に廃校となっていた事は二人とも周知の事実だろう」

苗木「それは知ってるけど、どうしてそんな事を今? 廃校になる前の学校関係者の部屋なのかもしれないじゃないか」

十神「そういうと思っていた。だが、俺は昨日不二咲から新たな情報を得てきた」

十神「この学園は『一年前のとある事件が原因で』廃校となったという事だ」

十神「つまりその隠し部屋に俺達第78期生の名簿が用意されている事がすでにおかしいんだ」

十神「一年前つまり第77期生の年に廃校となったはずの学園に第78期生の名簿は要らないはずだ」

十神「まあこの学園の廃校が何時きまったのかにもよるが」

苗木「つまり、その部屋にある名簿はモノクマ、つまり黒幕が用意したものである可能性もあるって事?」

十神「ああ、その通りだ。下手したら俺達が今こうしてる事も不二咲がパソコンで外の状況を探っている事も黒幕には筒抜けなのかもな」

十神『だが逆にそれを利用して黒幕か黒幕の内通者を釣り上げてやる事も出来るかもしれん』

十神『幸いここには監視カメラが無い様だからな。筆談ならばれないだろう』

十神『で、だ。この話に乗ってみようとは思わないか?』

今回の投下はこれくらいにしておきます

十神クンの隠し部屋についての推理等で変なところが出てくるかもしれないです。まあ十神クンの推理ですから。根本的な所はまだまだかませなんだなと思って読んでくださると>>1としても気が楽です

後感想やらなんやらを書いてくださると>>1のテンションはギュンギュン上がります
テンションが上がると投下速度も上がると思います……多分

それではおやすみなさい……良い夢を

~~数日後 夜時間 2F 男子トイレ~~

うぷぷぷ……

苗木クンが霧切さんから隠し部屋について聞いたようだね。十神クンは一緒じゃないみたいだけど今はそっちの方が都合が良い……

でもさぁ、こんな所に一人で来るなんて危ないよぉ☆

その危険について私様が愚鈍なニンゲンに自ら教えてやろう。光栄に思うが良い!

私みたいな人に後ろから襲われてしまうなんて、絶望的ですよね……

霧切だけなら心の広いオレも許したけどよぉ……これ以上はまだはえーんだよ

この事を知るのはもっと後の方が私としても都合が良いのです。ですので

苗木クンが名簿を読んでいる途中に後ろから殴り倒して苗木クンに猜疑心を植え付ける事にするよ

モノクマでやるのは簡単ですが、隠し部屋の事を黒幕は知っていた……と言う思考に陥られても絶望的にツマラナイですし、やはり生きている人間が襲うという事が重要なんです

むくろ姉さんに頼むのも考えたんですが……彼女は絶望的に残念なお姉ちゃんなので……失敗しちゃうのも目に見えているんですよね……ですから今回は私が出ることにします……使えない姉を持つなんて超超超超超超超超超絶望的ですよね……

ちゃんと覆面と白衣を着てるからぁ、体型でばれることは無いと思うよぉ☆

うぷぷぷ、じゃあ飽きない内にさっさとヤっちゃおうか!



~~隠し部屋~~

苗木「これが霧切さんの言っていた名簿……」

苗木「あれ、このファイルだけ埃が被ってない……」

苗木「希望ヶ峰学園在籍者名簿……?これが霧切さんの言っていた名簿かな」

うぷぷぷ

これ以上見せるわけにゃいかねぇなぁ!

後ろから忍び寄り、手に持った棒を振りかぶる

少しばかり眠っていただきますよ。苗木クン

これが終わったらぁ、大神さんともお話しなきゃね☆

そろそろコロシアイが起きないと、飽きっぽい私は絶望しちゃいますし……

うぷぷぷぷ……それじゃあお休み!

大きく振りかぶった棒は一直線に苗木の後頭部へ吸い込まれ……ない!?


十神「漸く尻尾をつかんだぞ!」

なんだ? う、動けないっ!?

誰かがアタシを押さえつけているの? この声から察するに十神か! たかが御曹司のもやしっ子の分際でぇ!!

十神「十神流捕縛術の前にはどんな者も動くことは出来んぞ!」

十神「まあ大神の様に体格的に無理な場合を除いてだが」

不意打ちの所為で完全に忘れてたけどよぉ、なんで十神が居んだぁ!? オレはこの辺りに誰も居ない事を確認したハズ!

……それなのにどうして……どうやってここに来たんでしょうか……? 分からないなんて絶望的ですね……

十神「フン、どうして俺がここに居るんだ? とでも言いたそうだな? まあ覆面で顔は見えないが」

十神「俺達はお前を誘い出すために数日前から計画を練っていたんだ」

十神「それをいまからお前にも分かる様に説明してやる。他の奴らが来るまでの前座とでも思うがいい」

私様を誘い出すですって? ニンゲン風情が片腹痛いぞ!

でもぉ、実際捕まっちゃった訳だからぁちょっとくらい話を聞いてあげてもいいかも☆

……せいぜいアタシを飽きさせない様な話し方で説明を頼むわ

うーん……江ノ島っちの台詞回しが難しいべ

>>1から見ても違和感バリバリなので多分読者の方は更に酷いコレジャナイ感なんだと思います

口調等で間違っている所が有りましたら言ってください。頑張って直しますので

~~回想~~

霧切『黒幕を釣る? 何をバカなことを……そんな事出来るわけがないじゃない』

十神『出来るかできないかは話を聞いてからでも良いんじゃないのか?』

苗木『そうだよ。他人の意見を蔑ろにするなんて霧切さんらしくないよ?』

霧切『さあ話してごらんなさい』

十神『何という手のひら返しだ……いっそ清々しいくらいだ』

苗木『流石は霧切さん、人の意見も素直に聞く事が出来るなんて素晴らしいよ!』

霧切『ポッ……』

十神『小説で同じような表現は見た事が有るが実際に見るととても気持ちが悪いな』

十神『お前らもコントなどしてないで話し合いに参加しろ!』

霧切『そんな夫婦漫才だなんて……十神君、あなたわかってるじゃない』

十神『誰が何時お前らが夫婦だと言った? 俺の目には幼気な青少年とそれをストーキングしている変態の図にしか見えないんだが』

霧切『誰!? 私の苗木君をストーキングする変態は! そんな変態私が【自主規制】してやるわ!』

十神『お前だお前。霧切響子だ』

苗木『十神クンも霧切さんもちょっと落ち着こうよ』

苗木『それで、十神クンの計画ってどんなの?』

十神『すまん、話が逸れていたな』

十神『先ずこの話をする前に前提条件として知っておいて貰いたいことが有る』

十神『【モノクマは自動式ではなく手動式である】と言う点と【モノクマを操っている黒幕はこの学園内に居る】と言う二つの点だ』

霧切『なんでそんなことが分かるのよ?』

十神『愚民は黙ってろ。人の話は最後まで聞くものだと習わなかったか?』

十神『あのアンケートの時、俺が体育館から出て行ったのは知っているよな? あの時部屋に戻った俺はモノクマを呼んで他の奴らの結果を知らせてもらおうとしたんだ』

十神『しかし、モノクマは来なかった。いつもはすぐに来ていたモノクマがだ』

十神『その時間を苗木の言っていたモノクマが話していた時間と当てはめると完全に一致した』

十神『それがどういう意味を持つか……』

苗木『モノクマを操作しているモノがAI じゃなくてニンゲンだと言う事だよね』

十神『その通りだ。AI ならば俺が読んだときすぐ来るはずだ。それはつまり、モノクマを操っているのは生きた人間だと言う事の証明になるはずだ。』

十神『生きた人間がモノクマを操っていると言う事は、出来るだけ近いところでこのコロシアイをコントロールしたいはず』

十神『この学園は殆どの場所が閉鎖されたままだ。その中の適当な場所に居れば誰の目に触れることも無くこのコロシアイをコントロール出来るはずだ』

十神『多分情報室的な部屋を改装か何かしてコントロールルームにしてそこにいるんだろう』

十神『それで今回の計画なんだが』

十神『簡単に説明すると、苗木に囮となって貰い、黒幕または内通者を取り押さえる。だな』

十神『先の話で黒幕が手動で、しかも一度に動かせるモノクマは一体のみだと言う事を理解してもらったと思う』

十神『つまり誰かの対応をしている時は監視の目が疎かになっていると言う事でもある』

十神『今回それを利用する』

十神『苗木か霧切がモノクマを呼び注意を引き付けている間に俺がトイレの個室に忍び込み、夜時間になるまで待つ』

霧切「……」

十神『おいそこ。葉隠を見るような目で俺を見るな。本気で落ち込むぞ……』

十神『バカみたいな作戦だと思うだろうが俺は本気だ』

十神『黒幕といえど人間。違う事を同時に行う事は困難なはず。ならば予め誰かがモノクマを呼んでおけばその話が終わるまでそいつ以外はフリーになれるはずなんだ!』

十神『だからその隙をついて俺が男子トイレの個室に入っておく。幸いトイレの個室は鍵をかけなくても閉まるタイプ』

十神『俺が入っていても物音さえ立てなければばれる心配はないだろう』

霧切『そうかもしれないけれど、モノクマにばれた時を考えなさい。あなた、下手したら殺されるわよ?』

十神『殺されるのは御免こうむるが、俺にはその危険を冒してでもやらなければならない事なんだ』

苗木『……セレスさんの事? あれは十神クンの所為じゃないよ!』

十神『たとえそうだったとしても、俺の気持ちが収まらないんだ』

十神『俺がもっと上手く立ち回れてさえいればセレスは傷つかなくて済んだのではないかと』

十神『だから、俺が黒幕を倒そうとしているのは単なる自己満足のためでしかないんだ』

十神『だから、降りたければ降りてくれ。これ以上仲間が傷つくのは見たくないからな』

十神『……傷つくのは俺だけで十分だ』

苗木『十神クン……』

苗木『傷つくのは自分だけ? 何をバカな事を言っているの?』

苗木『どうせなら誰も傷つかない選択をしようよ。十神クンだけでそれを選べないって言うならボクが一緒になって選んであげるからさ』

霧切『苗木君がそうするなら私も乗ってあげるわ』

霧切『三人寄れば文殊の知恵とも言うし、十神君一人では思いつかなかった名案が浮かぶかもしれないわよ?』

十神『お前ら……こんな良い友を持って俺は幸せだな……』

霧切『勘違いしないで。私はあなたと友達になった覚えなんてないから』

十神『……せめて今くらいは空気を読んでくれないか?』

霧切『あら。空気は読むものではなく吸うものよ?』

十神『……お前が何時もぼっちのわけが分かった気がする』

霧切『あら、私には苗木君が居るからもうぼっちなんかじゃないわよ?』

十神『……お前のはただの……もういい。話を続けるぞ』

苗木『ボク達以外に仲間を増やす事は出来ないかな?』

十神『それは少し厳しいな。話したものが内通者だったら笑いごとにならんからな』

霧切『その内通者に心当たりがあるわ』

十神『それは本当か!?』

苗木『凄いよ! 流石は霧切さんだ! 今霧切さんの希望はとても大きく輝いているよ……』

苗木『ああ、なんだかゾクゾクしてきちゃった……』

霧切『私は苗木君に見つめられるとゾクゾクしちゃうわ』

十神『ナチュラルに変態発言をするんじゃない』

十神『それでその内通者と思わしき人物は誰なんだ?』

霧切『江ノ島さんよ』

十神『何? あの残念そうなギャルか? 『超高校級のギャル』の肩書きを持ちながらほとんど話しているところを見た事のない霧切の次にぼっち度の高そうなあの江ノ島が黒幕の内通者だと?』

十神『正直俺は大神辺りが怪しいと睨んでいたんだがな。正直驚きだ』

霧切『あの大神さんが内通者になるわけないじゃない』

苗木『それはどうかな? 大神さんが人質をとられているとしたらあり得るんじゃないかな?』

霧切『なるほど……一理どころか十理も百理もあるわね……流石は苗木君よ』

十神『だが、そうなるとここに居る奴ら以外全員が内通者の可能性が出てくるな……』

苗木『やっぱりボク達だけでやろうよ。他の皆を巻き込みたくないし……』

十神『やはりそれが得策か……』

十神『では概ね決まったところで話を更に煮詰めていくぞ』

………………

…………

……



十神「と、いう事だ。まあその後も数日にわたって話し合いをしていたがそれを話すと丸一日はかかりそうだから割愛させてもらう」

オレぁこんな残念なバカ共にしてやられちまったって訳かよぉ!それってさぁ

さいっこうに絶望的だわぁぁぁぁあぁぁぁああ!!!!!!

アタシが緻密に何年も前から準備を進めてきた計画が、バカなかませ眼鏡なんかに敗北し失敗する。なんて絶望!そしてその絶望的な状況を突きつけられるなんて、絶望的に幸せだわ!!!


アタシは生まれた時から、最大の絶望はこの最初で最後である死だと思ってたけど、もしかするとこれが最大にして最低の絶望なんじゃないかしら!? アタシはずっとこの瞬間を心待ちにしてたのかもしれない!

ああ、なんて素晴らしい絶望なの……この100分の1、1000分の1でもいいから、世界中の人たちにもこの素敵な絶望をもっと味わって欲しいわぁ……

十神「そろそろ苗木が他の奴らを呼んで戻ってくる頃だ」

十神「どうだ? お前が俺達に与えたがっていた絶望をお前自身が与えられる気分は?」

十神「フン、最低過ぎて声もでないか……」

十神「まあこれから皆の前で正体をばらされると言う、もっと最低な気分を味わう事になるだろうがな」

十神「これで終わるんだな……この学園生活も、コロシアイも……セレス。俺は少しでも罪滅ぼし出来たか?」

あぁ!? アタシに最高の絶望を教えてくれたアナタがどうして他の人間の事を考えるの?

アタシだけを見てアタシの事だけを考えてアタシだけを絶望させてよ!

……他の人間の事を見て考えて絶望させてるアナタは要らない

アタシを絶望させたまま死んじゃえばこの最高の絶望はアタシだけの物。他の誰の物でもないアタシだけの物になるんだ

そうか、そうすればいいんだ。この絶望は誰にも渡さない……

十神「なっ!? 何故動けるんだ! 俺の捕縛術は完璧だったはず!」

ええ、アナタの拘束は完璧だった。関節を外し、筋繊維を断絶させながら動く様な相手じゃなければの話だけど

だからアナタは誇ってもいい。その捕縛術とやらは人間をやめてる様な奴ら以外には使えるからさ

十神「クソッ! ならばもう一度かけ直して……」

それはダメェ!!! あはははあはははははあははははははははははははは!!!!!

十神クン、アナタは大きなミスを犯した。アタシの武器。まだ手に持ったまんまだよ?

アナタのその慢心が最低の死を招く。アナタがアタシにくれた絶望のほんの少しだけど返してあげる。キャッシュバックってやつだね

こんな素晴らしい絶望をアタシだけ独り占めしちゃうのは勿体ないからさ。アナタと分かち合いたいのよ

だから……死んで?

十神「ガッ……!?」

それからしばらく隠し部屋からは

……何かを固いモノで殴りつける様な音が連続して響き続けた





……サヨウナラ。アタシの、最大にして最愛の絶望……

もう何度腕を振り上げたのか分からないほど殴りつけた

殴っていない場所がないくらい殴った。途中で棒が折れてからは素手で殴り続けた

腕は痺れてもうしばらくは使い物にならないだろう

多分もう死んでしまったであろう十神クンを見下ろす

十神クンは死んでしまった。これをネタに学級裁判を起こしてあげましょう

残念なお姉ちゃんをクロに仕立て上げてさ。そうすればお姉ちゃんはどんな絶望を見せてくれるんだろうね?

大切な実の姉を殺すなんて絶望的だわ……でも今味わっている絶望には及ばないデザートみたいな絶望

それでも絶望であることには変わりない

さてと、物思いにふけっている暇はない。これから苗木達が来る前にここから離れてコントロールルームに戻らなくちゃ

モノクマアナウンスが鳴らないと怪しまれちゃうしね

でもアタシの足は自らの意思に反し動かない

何故? どうして? 理由はすぐに分かった

十神クンがアタシの足を掴んで離さないからだ



江ノ島「もう腕なんてとっくに折れてるはずなのにどうして動かせるの!?」

思わず声を上げていた。それほどまでにアタシは混乱していた

十神「……痛、みは……仲間を、思えば……なんてことないもの……だ」

十神「たとえ、腕が……折れてもお前は離さない……腕がも、げたなら足で……足が千切れたなら……噛みついてでもだ……」

十神「たとえ俺が……死んだとしても……苗木がお前を……追い……詰める」

十神「俺は……それの……手助けを……する、だけだ……」

十神「くや……しいが……俺……にはお前を、追い詰めるだけの……力が無かった……」

十神「だが……この手だけは離さん!」

十神「もう……学級裁判なんてもの、しなくても済むように……」

十神「もうこれ以上の……悲しみを……生まない様に……」

十神「……倒れていると振動が良く伝わる。聞こえるぞ複数の……足音が……もうお前に逃げ場など無……い」

十神「ざ……まあ……み……ろ」

クッソ! 離れろ! 離せ! 離せっての!!

アタシはまだアナタから貰った絶望を世界中の人に分けてあげなくちゃならないの!

だから……だから離せよぉぉおおおお!!!

苗木「十神クン! だいじょ……!!」

ああ、もう無理だわ

苗木が来たってことは他の全員が来てるって事。苗木一人ならどうにかできたかもしれないけど

流石に10人以上を相手にして勝てるわけないし……

うぷぷぷ! オマエラの……いや十神クンの勝ちだよ……

あーあ、絶望的!

すみません、完全に寝落ちしてました

一回だけ投下してもう一度寝直すことにします

……意識が朦朧としている……

体の全てが痛いを通り越して熱い。ここで意識を失えば確実に俺は死ぬだろう

まあ、全てを諦めて死を受け入れるのも悪くはないのかも知れないな

どうしてこうなったのか。どうして俺は倒れているのか。少し考えて思い出す

黒幕め、まさか自らの肉体を壊しながら俺の拘束を無理矢理解いてくるとはな……

流石に舐めすぎていたという訳か……

心の奥底で相手を甘く見る癖は治っていなかったようだな

世界に君臨する十神の名が泣いているな……まあ俺にはもう関係の無い事になるかもしれんしな

チリッと頭の奥に何かが走る

これは……記憶? 走馬灯か何かなんだろうか……

勢い良く流れていく記憶をたどりながら俺は思い出す

十神「……ああ……俺達は……以前から、友だったん……だな……」

ダメだな……もう流さないと誓ったはずの涙がとめどなく溢れてくる

だが俺は黒幕に負けたんだ……もう、思い出しても無意味な事になってしまうだろう

そこまで思って俺は考えを別方向にシフトする

俺が死んだとしたらどうなるのか。と

このままだと俺は確実に死ぬ。それは疑い様の無い事実だ

問題はその後だ……俺が死んだ後黒幕はどうするか。恐らく俺の死を利用して学級裁判を起こすだろう

俺の仲間を陥れるために。俺の仲間を殺すために……

……それだけは絶対にさせてはならない……

その事を思うと何処からか力が湧いてくる

俺はかつて苗木に言った言葉を思い出す。誰一人犠牲にしない。皆を俺が導くと……!

今がその時じゃないのか? ならば何故こんな所で俺は寝ている?

俺は黒幕の足を掴む。掴んで掴んで離さない

黒幕から驚きの声が出るが気にしない。俺の心の声が口に出ていた気もするが気にしない

全ては友を導くため……そのためなら俺のこの残り少ないであろう命を燃やし尽くす事も躊躇はしない

そして苗木の姿を見た時、俺は意識を手放した

遅いぞ……だが、後は任せた……

………………

…………

……

ボクが寄宿舎に皆を呼びに言って戻ってきた時目の前に有った光景は

血だらけで倒れている十神クンとその十神クンに足を掴まれ動けなくなっている覆面……黒幕だった

苗木「十神クン!!!」

ボクの声を聴いたであろう数人が速度を上げ、隠し部屋にたどり着いた

桑田「……は? なんで十神が血みどろで倒れてんだよ……そんなんぜってーオカシイって……」

大神「なんだ……? 何が起こったのだ……」

霧切「腐川さんっ、あなたは見てはいけないわ……」

腐川「え……び、白夜様は! 白夜様はどうなったのよ!?」

霧切「お願い……堪えて……十神君もこんな姿あなたに見せたいとは思わないはず……しかもあなたは血を見たら気絶してしまう。この場で気絶されたらこの上なく迷惑なのよ……!」

苗木「大神さん! その覆面を確保して! ボクは十神クンを!!」

大神「任された……っ」

ボクは十神クンに駆け寄り呼吸と脈を確かめる。まだ辛うじてだけど息が有る……

石丸「うわぁああぁぁぁあああ!!」

葉隠「十神っち!? 死んじまってるなら早く冷凍保存しないと臓器の鮮度が落ちちまうべ!」

葉隠クン……後で部屋に来い。いいな?

朝日奈「それは言い過ぎだよ! 十神だってまだ生きてるかもしれないんだし!」

江ノ島「アンタ達みたいな奴らのために十神クンが死んじゃうなんて……絶望的だわ」

そういうと黒幕は自らの覆面を脱いだ。覆面から現れたのは……

『超高校級のギャル』である江ノ島盾子その人だった。でもおかしい。ボクは寄宿舎で江ノ島さんにも声をかけたはず

……十神クンに拘束されていたのは間違いなくこの覆面だった。ならばどうして十神クンに拘束されていたはずの覆面が江ノ島さんなんだ?

いや、待てよ……? 思い出せ……霧切さんと十神クンが言っていたことを

彼女は……

江ノ島?「はぁっはぁっ……! 一体何が有ったのって盾子ちゃん!? どうしてここに……?」

江ノ島「丁度いいからさ、もうここでネタバラシしちゃうよ!」

江ノ島「アタシが本物の江ノ島盾子! そしてそこでバカ面引っさげて重役出勤して来たのが、アタシの姉にして」

江ノ島「『超高校級の軍人』である、戦刃むくろちゃんなのです!」

戦刃「えぇっ……そんな事言っちゃって良かったの……? 最後まで言わないって盾子ちゃん言ってたのに……」

江ノ島「良いんだよ。これはアタシをここまで追い詰めた十神クンへの敬意を表しているんだから」

江ノ島「だからさ、アンタもさっさとそんなカツラ取っちまいな!」

戦刃「あぁ……盾子ちゃん、それカツラじゃなくてウィッグ……」

江ノ島さんが戦刃さんの頭を掴む。すると、セレスさんのドリルの様に髪の毛が取れ、現れたのは黒髪ショートカットの少女だった。これが戦刃むくろ……

江ノ島「そしてアタシたちがこのコロシアイ学園生活の首謀者、超高校級の絶望姉妹なのです!」

石丸「なんと……江ノ島君ではなく戦刃君だったのか……これは失礼した!」

大和田「兄弟! 今はそんな事気にしてる場合じゃねぇぞ!?」

葉隠「なんで俺達をこの学園に閉じ込めたんか!? まあ借金取りに追われなくて良かったのは嬉しかったべ」

苗木「そうだ! 何のためにお前らはボク達をこの学園に閉じ込めたんだ!」

江ノ島「それはね……希望の象徴であるオマエラが絶望するところを全世界に生き残っている希望の残党に見せつけてやるためさ!」

桑田「はぁ? 希望の象徴? 全世界? 希望の残党? 何を言ってやがるんだぁコイツ……」

大和田「コイツ頭がどうかしちまったんじゃねーか?」

江ノ島「オマエラまだ気づいてなかったのかい? まあアタシもこんな所で正体を明かす計画じゃなかったからね」

江ノ島「分からなくても仕方ないさ。気付いていた十神クンがオカシイんだから」

江ノ島「なんであれだけの情報で真実にたどり着けたのか逆に不思議だよ」

江ノ島「良いだろう教えてやる。心して聞くがいいニンゲンよ!」

江ノ島「この世界は私たち『絶望』が一年前に起こした『人類史上最大最悪の絶望的事件』の所為で世界は滅んでしまっているのです」

苗木「それって十神クンが言っていた……」

江ノ島「その通り! やるわねニンゲン!」

苗木「でも、一年前にそんな事件が有ったなんてボク達は知らない! そんな世界が滅びるような事件が起きていたらこの中の誰かが気付いてるはずだ!」

江ノ島「はぁ……ここまで物分りが悪いなんて……正直絶望的です」

江ノ島「もし十神クンが起きていたらもっと分かりやすく説明してくれてたかもしれないね……」

江ノ島「理解できないとは思うけど、今から言う事は真実だよ。ホントはお前たちに解かせて絶望させるはずだったんだけどね」

江ノ島「私を追い詰めた十神クンに敬意をっと。先ほども同じ事を言っていましたね」

江ノ島「オマエラは二年間の記憶、この学園に入学してからの二年間の記憶をボクに奪われちゃってるのさ!」

江ノ島「一年目は、普通で最低な学園生活でした! みんなそれを楽しんで、ほんとーに青春してたんだよぉ☆見ててイライラして絶望が湧き出してくるくらいには。そして二年目に、悲しい出来事が起きたよね。」

それからの彼女の発言を纏めると……

入学当日に意識を失い、ボクらが教室で目を覚ましたと思っていたあの時、実は二年の月日が過ぎていた

一年前、『絶望』は世界を終わらせるために同時多発テロを開始した。それが『人類史上最大最悪の絶望的事件』である

江ノ島さんと戦刃さんはこの時の為に希望ヶ峰に入学し、希望ヶ峰襲撃の際、あえてクラスメイト14人だけを生き残らせた。この計画の仕上げ、電波ジャック生中継の出演者として使う為に……

すると、学園長によって、この学園をシェルター化し生き残った生徒を保護する計画が始まった

それが【希望ヶ峰シェルター計画】

どんな抗争も、耐え抜けばいつか終わりは来る。その終わりが最悪、人類の滅亡だとしても……

生き残った生徒達がシェルター内で子孫を増やしていれば、その時もう一度外に出て世界を作れるはず

そして、元から襲撃を想定した堅牢な校舎と、過去の天才が遺した自給自足システムを持つ希望ヶ峰はシェルターとしてうってつけだった

そして内部に、希望ヶ峰襲撃を生き延びた16人の希望達が保護された。そして絶望に屈しない人々は、それを「希望」として心の支えにした

間抜けにも、【絶望】の中枢を担う二人を一緒に綴じ込んだことも知らずに……

そしてこの希望ヶ峰学園は、檻となりそしてステージとなった。一年の準備期間の後、学園長を殺し、江ノ島さんと戦刃さんは生中継を実行した

この生中継は、『希望を捨てない者への残党狩り』。人類の希望の象徴が、記憶を失い殺し合う姿を見て、彼らは次々に救出にやって来た

……そして、重火器の掃射によって、ことごとく命を落としていった。もはや、外には絶望と滅んだ世界しか待っていない

と言う事だ

まさか本当に世界が滅びているなんて……皆途中まで信じていなかったけれど戦刃さんがいつの間にか何処からか持ってきたカメラ付きパソコンに映し出されていた映像。絶望に囚われ暴徒と化した外の人々の映像を見せられた時ボクらは嫌でも信じなくてはならなくなった。

……世界は本当に滅んでしまったのだと

ねえ十神クン。こんな時キミならなんてみんなを導いてくれるんだろうね? ボクにはどうすれば良いのか分からないよ……

苗木「もう……絶望的だね……」

『何を言っているんだ?』

苗木「えっ……?」

『お前が言っていたんじゃないか。 自分は人より少しだけ前向きなのが取り柄なんだと』

『それはこの場において『希望』そのものに他ならないはずだ』

『世界が滅亡していた? そんなもの関係ない。俺達は生きているだろうが……俺達が生きてさえいれば世界は何度だってやり直せるさ』

『だからさっさとこんな茶番終わらせて俺を治療しろ。そろそろ本気で死にかねんからな……』

苗木「十神クン……」

十神『勝てよ……苗木』

今の声はボクの心が生み出した幻聴なのかもしれないけど、ボクの傍には十神クンがついてくれている……

苗木「ありがとう……ありがとう十神クン本当に……」

苗木「ボクはもう絶望に屈したりしない……」

江ノ島「何? さっきまでの『絶望』に歪んだ表情が消えた……?」

江ノ島「限界を超越した【『絶望』で苦し紛れの笑みを浮かべている】のかしら?」

苗木「それは違うよ!」BREAK!

苗木「ボクは『希望』を手にしたんだ! 十神クンのお蔭でね」

江ノ島「……『希望』だとぉ? 笑わせるな!」

江ノ島「そうだ。それなら良い事を教えてあげるよ」

江ノ島「外の世界は汚染されている。今ここでアナタ達が生きていられるのはここより上の階にある空気清浄器のお蔭」

江ノ島「アタシが死んだら空気清浄器は強制停止するように設定してある」

葉隠「な、なんだって!?」

江ノ島「つまりアンタ達がアタシを殺したらこの学園生活は終わり。アンタ達は外へ出なきゃならなくなるって事」

桑田「おいおいマジかよ……」

江ノ島「でも今なら苗木クンと十神クンを犠牲にすればアンタ達はここで一生快適に仲良く過ごせる事を約束してあげる。コロシアイ学園生活もお終い」

不二咲「そんな事……出来ないよぉ……」

江ノ島「希望だのなんだのうっぜぇ事ぬかしやがる奴は生かしておけねぇからなぁ! もう死んでるか生きてるかもわかんねぇ十神にもきっちり『おしおき』されてもらうぜぇ!? やっぱきっちり死んでるとこ見ねぇと納得できないからよぉ!」

江ノ島「一人でも苗木と十神を犠牲にしてでも助かりたいって人が居るなら苗木クンと十神クンに最低で最悪の死を与える代わりに空気清浄器の設定を変えてあげる。その後にアタシを殺したいなら殺せばいい」

大和田「……でもよぉ……」

江ノ島「逆に全員が私様に逆らって苗木と十神を救うと選択したなら……」

江ノ島「私はこの場で自殺し、貴方達には外へ出て行って貰います」

江ノ島「汚染され、死と絶望しかない外の世界で無残に死んで貰います」

霧切「くっ……」

苗木「そ、そんな……そんな事……」

江ノ島「うぷぷぷ……さっきの勢いはどうしたのぉ? まあ仕方ない事だと思うけどね! 今ある記憶じゃたかだか数週間しか過ごしてない人間の手に自分の命が懸けられてるんだからさ!」

江ノ島「さぁおめえらさっさと選べよぉ!」

江ノ島「この前のお遊びとは違う正真正銘最初で最後の学級裁判ってやつだぁ!!」

桑田「…………」

葉隠「…………」

不二咲「…………」

大神「…………」

大和田「…………」

石丸「…………」

朝日奈「…………」

山田「…………」

腐川「…………」

霧切「…………」

江ノ島「良い……凄く良い顔です……絶望に浸食された美しい顔……」

江ノ島「たった一人絶望しただけで『おしおき』なんて、苗木と十神にとっちゃ最悪に絶望的な状況だなぁ!」

苗木「皆……絶望なんかしない……絶望なんかに負けないんだ!!」

江ノ島「まあ良いわ……実際に投票しちゃえばそれでお終いさ。お前らのくっさい希望もお終い。そしてお前ら自身もなぁ!!」

苗木「ボク達は負けない……【希望】が有る限り負けないんだ!」

苗木「皆! 『希望』を失っちゃダメだ!!」《 希望 》


桑田「【…………】」BREAK!

桑田「なぁ……オレってさ、ずっと野球なんて嫌いだ。オレは音楽の道に進みたいって言ってたけどさ……」

桑田「この学園生活が始まってからさ……実はオレ、野球が好きだったんだって気付いたんだ」

桑田「んでさ。この学園に居たままじゃ満足に野球も出来ねーしさ……」

桑田「やっぱりオレはこの学園から出たいんだ! ここに居る全員で野球をするために! 苗木と十神が居ねーと紅白戦すら危ういしよぉ」

桑田「このアホアホアホアホアホアホ!! オレは何があっても絶望なんかしねーからな!! 絶望しちまったら今までオレ達を助けてくれてた十神と苗木に申し訳がたたねぇからな!」


葉隠「【…………】」BREAK!

葉隠「……俺の占いじゃやっぱりここから出るなって出てるべ……」

葉隠「ぬぐぉおおあああああああ!!!」

葉隠「でもさ、生きるって前に進む事だよな!? 辛くても……怖くても……前に進む事だよな!? 希望と同じでさぁ!」

葉隠「俺はまだ生きたいべ! 生きて……次の扉を開きたいべ! 新しい何かが待ってるはずだって!」

葉隠「だから……だから……やっぱここから出たいべ! もう占いなんてどうでも良い……俺は、俺の直感を信じることにしたんだ!!」


大神「【…………】」BREAK! 

大神「……強さは困難に立ち向かう事でしか掴むことは出来ぬ……」

大神「ならば敢えて我は茨の道を進む事にしよう……」

大神「我は決めたのだ……… もう退かぬ、もう媚びぬ、もう省みぬと……」

大神「………我は決心したのだ! お前と……いや……絶望と戦うと……ッ!!」

大神「我はこの学園を出る……」


朝日奈「【…………】」BREAK!

朝日奈「あはは……さくらちゃん、私が言うだろうって思ってた台詞そのままの事言ってたね……」

朝日奈「うん、そうだよね……よし! 決めたよ……!」

朝日奈「私はさくらちゃんと同じ道を行く! 何を言われたって私はもう決めた……決めたんだよ!!」

石丸「【…………】」BREAK!

石丸「僕はなんて大きな間違いをしていたんだ……」

石丸「外が絶望しかない? 世界が滅亡している?」

石丸「うおおおおぉぉぉぉぉぉおおお!!!」

石丸「ならばこの俺が『超高校級の風紀委員』として、世界を規律ある正しい形に直さなきゃなんねぇよなぁ!?」

石丸「その為に俺は外に出る! 絶望なんざこの俺が矯正してやるぜ!!」


不二咲「【…………】」BREAK!  

不二咲「ボクは……昔から体が弱くて……それでボクはボクの弱さにコンプレックスを持って……」

不二咲「ボクは女の子の格好をするって言うもっと弱くなっちゃう選択をしたんだぁ……」

不二咲「でも大和田君のおかげでこの秘密をカミングアウト出来るくらい強くなるんだって思えるようになったんだ!」

不二咲「だからボクは今こうしてここに居るんだ……」

不二咲「だからボクがここで絶望しちゃったら大和田君に申し訳がたたないよ!」


大和田「【…………】」BREAK!

大和田「不二咲……お前は強ええよ。オレなんかよりずっとな……」

大和田「オレなんざ嘘の強さで塗り固めた弱ええ人間なんだ……」

大和田「でもよぉ……そんなオレを強いって心から言ってくれた奴が居たんだ」

大和田「そいつのためにもオレは本当の意味で強くならなきゃいけねぇんだ……」

大和田「だから、ここで絶望に負けちまったら本当の強さなんざぁ一生手に入らねぇよなぁ!!」


山田「【…………】」BREAK!

山田「僕としては特に選ぶのに理由も有りませんし? この学園に残るって選択肢を選んでもいいのですが?」

山田「でもそうしたら僕のオススメのラノベや漫画、僕の同人誌を読んでくれる方がほとんど居なくなるって事になるんですよね……」

山田「そういえば入学してからもう二年も経っていると言う事は僕がまだ見ていない新作アニメなども沢山有ると言うことになりますな」

山田「それは『超高校級の同人作家』として由々しき事態! 世界が滅亡したとしてもまだ探せば本屋やアニメショップも有るはずですし……」

山田「決めましたぞ! 僕はこの学園を出て、新たに同人を書きます! 世界から絶望を取り除けるような素晴らしい作品を!!」


腐川「【…………】」BREAK!

腐川「あ、あたしとしては……世界が滅んでいるのはた、確かに辛いけど……」

腐川「それでも……白夜様が居てくだされば、どんな所でも生きて行けるの……」

腐川「だから……白夜様を犠牲にする選択肢なんて、え、選べるわけ無いでしょ!?」

腐川「その為には絶望しちゃいけないって言うなら……い、一生絶望しないって誓ってやるわ!!」



霧切「【…………】」BREAK!

霧切「……私が苗木君を犠牲にして助かろうなんて思う訳がないでしょう?」

霧切「私は今まであなた達を見てきて思ったの。苗木君にも十神君にも一人だけでは絶望を乗り越えられるだけの力はない」

霧切「でも二人がそろった時その力はどんな絶望をも越えられる……」

霧切「『超高校級の絶望』を打ち破ろうとするあなた達を……」

霧切「どんな絶望にも立ち向かおうとするあなた達を……」

霧切「『超高校級の希望』……そう呼ぶべきじゃないかしら?」


江ノ島「なん……なの? ……アンタら……なんなのよぉぉぉぉおお!?」

江ノ島「サムいって! サムいんだって!」

江ノ島「オマエラの顔も、オマエラの言葉も、オマエラのやり取りも!」

江ノ島「寒い寒い! そんなん流行ってないんだって!!」

江ノ島「ウザいウザいウザいウザい! ウザい!!」

江ノ島「ダサいダサいダサいダサい! ダサい!!」

十神『……江ノ島は……奴はもう終わりだ……俺達の手で引導を渡してやるんだ!』

苗木「うん……終わらせよう。この学園生活を……」


『マシンガントークバトル』

江ノ島『ウザいんだっての!』『寒いんだってば!』『私様に逆らうの?』

江ノ島『ふざけろ希望!』『戯言はここまでだよ……』『気持ち悪いっ!』

江ノ島『絶望に侵されろ!』『絶望的に愛してるぅ☆』『大っ嫌いクマー!』

江ノ島『アンタなんか……!』『死にたいのですか?』『無駄無駄無駄ァ!!』


江ノ島【明日に絶望しろッ! 未知に絶望しろッ! 思い出に絶望しろッ!!】


苗木&十神「『希望は前に進むんだ!!!』」《 超高校級の希望 》


            BREAK!!


苗木「ボクは諦めたりしない。飽きたりしない。捨てたりしない」

苗木「絶望なんかしない!」

苗木「だって……前向きなのが、ボクの唯一の取り柄なんだから!!」

江ノ島「なん……なの……? なんなのぉおおぉおおぉぉぉおお!!??」

霧切「これで……終わりのようね……」

霧切「それじゃあ投票タイムと行きましょう」

葉隠「戦刃っちから配られたスイッチで投票すればいいんだよな?」

桑田「まあこりゃ決まりっしょ?」

不二咲「これでボクは強くなれるかなぁ……?」

大和田「大丈夫だ。オメエは十分に強ええよ。これで強くならなきゃなんねぇのはむしろオレの方だからな……」

石丸「兄弟だって十分すぎるほど強いさ! 僕が保障する!!」

大神「我は既にこの道を選んだのだ……」

朝日奈「……じゃあ私も押すよ……」

山田「これで……全てが決まるのですな……」

腐川「早くこんなもの終わらせて白夜様を治療してさしあげないと……そうすれば好感度は鰻登りにうふふふふふ……」

霧切「終わらせましょう学級裁判を……コロシアイを……」

霧切「……私たちの手で!!」

パソコンの画面に映し出されたのは前に動機作りの為にやらされた学級裁判で出たのと同じような画面

スロットマシーンに目に皆の顔が書かれている

スロットマシーンは勢いよく回り始めやがて緩やかにその回転を止める

最後に止まった目は、江ノ島さんだった

ボク達は勝ったんだ……! この『超高校級の絶望』に……

これでこのコロシアイ学園生活も終わる……十神クンのお蔭だよ。喜びを噛み締めてる暇はない。早く十神クンを保健室に運んであげなくちゃ……

喜びを→でも喜びを

まさかの感動シーンでの打ちミス……
死にたい……

取り敢えず今日はこれで寝る事にします

明日には完結させたいですね

後、先ほど別のSSでこのSSでのとりで誤って書き込みを行ってしまいました事をこの場でもう一度謝罪させていただきます
本当に申し訳ありませんでした

おはようございます
なんでとりって書いたんだろう?とりじゃなくてコテじゃないか……

眠たさで頭がどうにかしてたのでしょうか……

江ノ島「なに……これ……?」

霧切「そうよ。江ノ島盾子、あなたの負け……」

江ノ島「負け? ……アタシが負けた? そんなの……そんなのってぇ!!」

桑田「このアホまだ諦めてねぇのかよ!?」

石丸「だが僕たちはもう君には屈しないぞ!」

江ノ島「そんなのって!! ……最っ高じゃなあい!」

苗木「えっ!?」

江ノ島「十神クンの時と同じ……折角ここまで来たのに『希望』の一言ですべての計画が無駄になる……」

江ノ島「これが絶望!! 今のアタシは世界で一番絶望的だわ……!」

江ノ島「十神クンと苗木クン……『超高校級の希望』二人に絶望を与えられたなんて……」

江ノ島「アタシの今感じてる絶望……ほんの少しで良いからアナタ達にも感じて貰いたかったわ!」

江ノ島「じゃあ敗者への『おしおき』、アタシの自殺のよってこの学級裁判は本当の終わりを告げる」

江ノ島「それじゃあ、張り切っていきましょー!」

江ノ島さんは大神さんの拘束を無理矢理抜け出すと何処からかナイフを取り出した

そしてそのナイフを喉元に当てる……

江ノ島「アタシの死を見て絶望しろ!! そしてアタシの代わりにこの世界を絶望で染め上げろ!!」

江ノ島さんがナイフを振りかぶる

しかし、そのナイフは江ノ島さんの喉を貫かなかった

なぜなら、そこには、江ノ島さんのナイフを蹴り飛ばした戦刃さんが居たからだ

カランカランと金属音をたてながらナイフは床を滑っていく。そしてボクの足元で止まった

戦刃「やっぱり……やっぱりこんな最期なんておかしいよ……」

戦刃「やっぱり死んで絶望してそれでおしまいだなんて虫が良すぎるよ」

戦刃「ちゃんと罪を償って、そして……」

江ノ島「罪の十字架を背負ったまま生きろってかぁ?」

江ノ島「残念なお姉ちゃんは気付いてなかったと思うけど、もし殺人が起きていたらアタシは見せしめにアナタを殺すつもりだったの」

江ノ島「ただアタシが絶望出来るからって理由で……」

江ノ島「うぷぷぷ……こんなアタシが生きてて良いワケないじゃん! 死んだ方がアタシも絶望出来るし世界にとっても良い事じゃん!」

戦刃「死んだ方が良いなんて言わないで……盾子ちゃんは私のたった一人の家族なんだよ?」

戦刃「それにあなただけが罪を背負う訳じゃない……私も一緒になって背負うよ」

戦刃「それが私が出来る盾子ちゃんへの償いだから……」

戦刃「だから、少しだけ眠ってて?」

江ノ島「最後の最期は実の姉……『超高校級の絶望』の片割れに阻まれるって……絶望的……でも不思議と悪くない……か……ん……じ……」

戦刃さんは江ノ島さんを気絶させた。優しく、包むような仕草だった

ああ、ボクたちは『絶望』の片割れにさえも希望を与えられたんだね……

これも全部十神クンが居てくれたからだよ。ありがとう、十神クン。

本当のお礼は十神クンが目を覚ましてからするべきなんだろうから、今は心の中で簡単なお礼だけすることにするよ


……こうしてボクらの数週間に渡るコロシアイ学園生活はこうして幕を下ろした。誰も死者を出さないと言う多分最高であろう終わり方で……

Chapter:2 『同人王子と微笑む道化』& Chapter:3 『十神、かませからの卒業~絶望と希望の予期せぬ決着~』END

生き残りメンバー残り:15→16人

To Be Continued

Chapter:2&Chapter:3 epilogue

コロシアイ学園生活が終わって数日。ボク達16人は玄関ホールの機械扉前に集まっていた

江ノ島さんは猿轡を噛まされ戦刃さんに担がれ、十神クンは眠ったまま担架に乗せられているけど

十神クンは『超高校級の絶望』である前に『超高校級の軍人』でもある戦刃さんと『超高校級の探偵』の霧切さんが『超高校級の保健委員』が残した医療用マニュアルを参考にしながら手術したお蔭で一命を取りとめていた

流石は希望ヶ峰学園。手術すらも出来るようになっているなんて……

まあそんな事は置いといて、十神クンの体調も良くなってきた今、ボクらはこの学園を去ることに決めたんだ

戦刃さんから空気清浄器の設定を変えたからここに居ても構わないと言われたけど、皆でそれを断った

『希望』は前に進む事だから……

ボクは戦刃さんから受け取った脱出スイッチを手に取る

このボタンを押せば扉は開かれる。外の世界に出られるんだ

苗木「皆ありがとう。ボクらが全員揃ってこの学園から脱出できるのは皆がボクらを助けてくれたからだよ」

桑田「はぁ? 助けてなんかねぇよ。お前らが勝手に助かった気になってるだけだろ?」

大和田「でもよぉ……やっぱ期待してる俺も居るんだよな。まあ世界が滅んでようが俺が世界一の大工になって建て直してやるだけだけどな」

石丸「たとえ絶望が相手だとしても、僕が居る限りこの世界の規律は守ってもらうからな!!」

舞園「苗木君、私とっても不安なんです……今も足が震えてる……でも苗木君が傍に居てくれたらそれだけで震えが止まってくれるはずですから、苗木君。今だけで良いので傍に居てくれますか?」

苗木「うん、誰だって怖いよね……良いよ。ボクなんかで良ければ傍に居るよ」

山田「リア充爆死しろ!! こんな事になるんだったら学園に残るべきでしたなぁ……まあ僕は二次元にしか興味は有りませんけどね!」

桑田「諦めろ、そして強がるんじゃねぇ。それよりも今はあの笑顔を見られるだけで幸せだろうが……」

山田「いえ、血涙を流しながら言われても全然説得力がないのですが……」

大神「外の世界がどうなっていようと、我は我の決めた道を突き進むだけだ……」

朝日奈「私はまずドーナツ屋に行きたいな。店が無かったら作るし、小麦粉が無かったら自分で育てるんだよ!」

大神「なら我はプロテインを確保しておこう。結局あれ以来手に入らなかったしな……」

戦刃「あれ……? プロテインなら化学室に有ったと思うよ?」

大神「朝日奈よ少しばかり待っておれ……我は少し行かなければならない所を思い出した……」

朝日奈「ちょっ、待ってよさくらちゃぁん!! あ、行っちゃった……」

セレス「最近考えてましたの……わたくしのナイトは苗木君だけだと思っていたのは間違いでは無いのかと……あの時わたくしを庇おうとしてくれた十神君にもナイトとなる権利があるのではないかと……」

腐川「び、白夜様は渡さないんだから! こ、この安弘が……!」

セレス「だ、だから安弘じゃないって言ってますでしょお……わたくしはせ、セレス……うわあぁぁあぁん!!」

腐川「ふ、ふふ……勝ったわ……完全勝利ってやつね」

不二咲「名前でからかうのは良くないと思うよぉ……? 十神君が見たら失望しちゃうかもね」

腐川「」

葉隠「まーた立ったまま気絶してるべ」

霧切「苗木君、行きましょう……たとえ、外の世界が滅んでいたとしても……外の世界が絶望に染まっていたとしても……

霧切「あなたと人と一緒なら、私はむしろ楽しみよ。そこで、私達に何が出来るのかしら……?」

苗木「きっとなんでも出来るさ。希望が有ればね。希望が有ればボク達は動けるし、ボク達が動けば世界も回るはずだから……」

苗木「さあ皆、行こう! 外に!!」

これがボクらの新しい旅立ちの始まりだ。さよなら、希望ヶ峰学園。希望と絶望の学園……

ボクがスイッチを押すと、認証音と共に、ゆっくりと扉が開き始めた。まばゆい外の光が、薄暗いホールを染めていく――――


Chapter:2&Chapter:3 epilogue END

→To Be エピローグ!!

エピローグ 『十神「おい苗木!」苗木「?」』



……希望ヶ峰学園から全員で脱出してから数か月が過ぎた

ボク達は希望ヶ峰学園のOBによって組織された『未来機関』に保護された

『著高校級の絶望』である戦刃さんと江ノ島さんはその時『未来機関』メンバーに連れられどこかへと行ってしまった

でも戦刃さんも江ノ島さんにもまた何時か会える気がする。なんで分かるかって? エスパーだから……なんて

『未来機関』に保護されたボク達はそのまま『未来機関』に入る事となった

まだまだ覚えなきゃいけない事は多いけど世界を元に戻すためなんだと考えると不思議と力が入る気がする

希望ヶ峰学園第78期生は全員同じ第14支部に配属されている

三人で仲直りしたハズなんだけど舞園さんと霧切さんはいつも何かあれば対立してばかりいる。桑田クンが説得しようとして突っぱねられるのは何時もの光景だ。だから代わりにボクが二人を説得している。まあ喧嘩するほど仲が良いとも言うし霧切さんと舞園さんは良い友達同士なんじゃないかな?

石丸クンは『超高校級の風紀委員』として日夜世界の規律を正すべく走り回っている。たまに一人称が変わってる時も有るらしいけどボクはまだ見た事が無い。最近は余り姿を見てないけど元気にしてるかな?

大和田クンは世界一の大工を目指すため先ず設計から学ぶんだ! と意気込みを語っている。不二咲クンにパソコンでの設計図の書き方を習っているとかいないとか……大和田クンそれは大工の仕事というよりは設計士の領分だと思うよ。まあそれが大和田クンの中で生きてくれるならそれはそれで良いんだけどね

不二咲クンはプログラマーとしてアルターエゴと共にボクなんかには理解できない様な素晴らしいプログラムを作り続けている。詳しくは分からないけど絶望に囚われた人を元に戻せるようにするためのプログラムらしい。早く完成すると良いなと子供みたいな感想を持った。やっぱりボクにはまだ早かったみたいだよ……

大神さんと朝日奈さんは共同でドーナツ屋を支部に作ったんだ。自家製の小麦粉で作られたドーナツは素晴らしい味だった。まだまだ種類は少ないけどいずれは某ミスドを超える品揃えにするんだと意気込んでいた。大神さんは絶望との戦いであまり店に顔を出せていないらしい。朝日奈さんが大神さんを見送る姿がどう見ても夫を支える妻にしか見えないと言うのが支部の皆の総意だ。ボクもそう思うよ

セレスさんと腐川さんは十神クンを取り合って毎日の様に言い争いばかりしている。セレスさんは十神クンをナイトにしたいって言ってるけどそれ以外の意図が有るようにしかボクは思えない。最終的にセレスさんを泣かせた腐川さんが誰かに十神クンに嫌われると言って気絶させて終わらせてるんだけどやっぱり不毛な争いだとボクは思うよ

山田クンは皆で野球をするって夢を叶えてやることが無くなった桑田クンをアシスタントにして毎日の様に新作の同人誌を書き殴っている。桑田クンも中々に優秀なアシスタントならしく、山田クン曰く「彼が居ないと僕の執筆速度は3割減ってますな」との事だ。それを聞いた葉隠クンがビクッとしていたのをボクは見過ごしていない

葉隠クンで思い出した。彼はあれ以来占いを商売に使うのを辞めたらしい。「世界も滅んで借金もチャラになった事だし心機一転だべ! 俺は俺の直感で生きてみるべ!」と彼は言っていたけれどそれ以外の理由が有るとボクは睨んでいる。むしろ占いをしない葉隠クンなんてただの人毛ウニだからね!

ボクは今まで通り人より少しだけ前向きな性格を武器に毎日覚える事ばかりの『未来機関』で世界復興のために微力ではあるけど頑張っている。まあボクは他の人と違って才能らしい才能がないからね、自分の長所を存分に使わないと皆に置いて行かれちゃうし……

十神クンの意識はまだ戻っていない。『未来機関』の医務室の人が言うには傷自体はもう問題が無いレベルまで回復しているらしいので今この瞬間にでも目を覚ましてもおかしくはないとの事らしいんだけど、その話を聞いてからもう三週間が経とうとしている

苗木「十神クン……ボクは何時になったらキミに感謝の気持ちを伝えられるんだい?」

十神クンが寝ているベッドで一人呟く。呟きは開け放たれた窓へ風に乗って飛ばされて行く

この言葉ももう何回口にしただろう? ボクはもう覚えていない

そういえばボクと十神クンがまともに会話するようになったのは十神クンが皆と仲良くなりたいんだって相談してくれたからなんだよね。あれ……? なんだかわからないけどムシャクシャして来たぞ?

今なら十神クンに気づかれずに思いの丈を全部ぶちまけられるはず……なんでそんな簡単な事思いつかなかったんだろう。ボクはバカだなぁ

なら思い立ったらなんとやらだ。早速やることにしよう




苗木「さっさと起きてよ! 皆と仲良くなる為に相談に乗れって言ったはそっちなのにどうしてその本人が寝てるのさ!!」

苗木「まだ相談は終わって無いだろ!? だから……だからさっさと起きろよ! このかませ眼鏡!!!」

「……お前か? この俺の安眠を妨げるバカは……」

苗木「……え?」

「だからお前が俺の安眠を妨げるような大声を出しているバカかと聞いたんだ。耳も遠くなったのかこの鈍感バカは……?」

苗木「えっと……? ボクが誰か分かる?」

「はぁ……?お前はついに本物のバカになったのか? お前は『超高校級の幸運』苗木誠だろう?」

苗木「本物だ……本物なんだね!? 本物の十神白夜なんだね!!」

十神「そうに決まっているだろう。俺が十神白夜でなければ他に誰が居るというんだ?」

十神「ついに脳みそまで鈍感バカに浸食されたか?」

苗木「十神クン……それは流石に言い過ぎだよ……」

十神「おっと。そうだ、言い忘れていた」




十神「おい苗木!」

苗木「?」








十神「よくあそこで諦めなかったな。流石は俺が友と認めた人間だ」

苗木「あれは十神クンが励ましてくれたからだよ!」

十神「そうかそれなら嬉しいな……苗木、これからも俺の親友でいてくれるか?」

苗木「……もちろんだよ!」


じゃあ早速手始めに舞園さんやセレスさんと仲良くなろうよ!

いや待て俺は病み上がりだぞ!? セレスはともかく舞園は――――――――



全員と仲良くなるにはまだまだ長い道のりのようだな……これだけやって得たものが親友1人とは

まだまだ俺と苗木の物語は終わらないようだな。フン、まあ悪くはないぞ



エピローグ 『十神「おい苗木!」苗木「?」』 END


十神「おい苗木!」苗木「?」~完~

これでこのSSは一応完結しました。長い間読んでくださった方々に感謝をこめて一言。
本当にありがとうございました!!

今読んでいたらエピローグの蛇足感が半端ないですね

これからHTML化をお願いしてこようと思います

取り敢えず次にSSを書くとしたら

このSSの後日譚的なSSか、苗木「ダンガンロンパ デュエルモンスターズ?」的な名前でロンパキャラが遊戯王をするSSになると思います

まあ予定はほぼ未定ですけど……

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年11月04日 (月) 12:04:18   ID: 7rs1KJGl

うん、いい話だ!

2 :  SS好きの774さん   2013年11月29日 (金) 01:05:54   ID: SBTqNcHf

苗木くんが狛枝くんっぽい

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom