幼馴染「安価で催眠術使ってエロいことする?」(771)

このスレは
男「安価で催眠術使ってエロいことする」
男「安価で催眠術使ってエロいことする」 - SSまとめ速報
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の続きです

不良娘「……」ガチャ

男「……おっす」

不良娘「……なんだよ、話って」

男「……」

不良娘「……」

不良娘(屋上か……こうしてこいつとここにいると、まるであの時の夢みてぇ……)

不良娘(ってダメだダメだ私! あれは悪夢だ! いつまでもとらわれてちゃいけねえ!)

不良娘「わ、私だって暇じゃねえんだ! 用があるなら早くしろよな!」

男「いや、あのな……」

不良娘「……」

男「……不良娘」

不良娘「な、なんだよ」

男「……好きだ」

不良娘「……は?」

男「俺は、お前が、好きだあああ!!」

不良娘「はああああああああああああ!?」

男「お前の笑顔に惚れた!! 俺と付き合ってくれ!」

不良娘「いやいやいや! テメェ彼女いるだろうが!」

男「あいつとはもう別れた」

不良娘「ええええ!? いつの間に!?」

男「お前は俺のこと嫌いか?」

不良娘「はぁ!? そんなの……いや、そりゃ、嫌いかって聞かれると……」

男「じゃあ好きか?」ズイッ

不良娘「べ、別に好きとかそういうんじゃ……! つうかこっち寄ってくんな!」

男「俺はお前が好きだぞ」

不良娘「それはさっき聞いたよ!」

男「好きだ」

不良娘「あぅ……な、何度も言うなぁ!」

不良娘(なんだこれ、なんでいきなりこんな展開に!? こいつこんな情熱的なやつだったのか!?)

男「返事を聞かせてくれ」

不良娘「返事って、言われても……」

男「……」

不良娘「そりゃ、お前には委員長の件で勇気づけてもらったし、クリスと仲良くなれたのもお前のおかげだし」

不良娘「まあ、それなりに、感謝してなくもない、っつうか……」

不良娘「でもだからってテメェのことを好きとかそういうのは……!」バッ

男「……」ジッ

不良娘「っ……!」ドキッ

不良娘(顔、顔ちかっ……!)

男「……不良娘」クイッ

不良娘「っ……! だ、ダメだ! 私はまだ何も……!」

男「ん……」

不良娘(あああぁぁ!! ダメだ、このままじゃ……!)ギュッ

不良娘(ってなんで目つむってんだよ私! 払いのけろよ、なに体硬くしてんだよ!)

不良娘(つうかなんでちょっと期待しちゃってるんだよぉ! 頼む、このままじゃマジで……!)モニュ

不良娘(……ん?)モニュモニュ

不良娘「ってなに勝手に人の胸揉んでんだテメェ!? ぶっ殺すぞ!!」

男「可愛いよ」

不良娘「んぁ! ダメ……!」ビクッ

不良娘(あれ、ていうか私いつの間にか服脱がされてる……?)

委員長「ふふ、大丈夫よ不良娘……自分に正直になって」ギュッ

不良娘「委員長……!? お前どっから」

男「ん……」グイッ

不良娘「んんっ!? んちゅ、れろ、んぁ……!」

不良娘(ああ、そうか……これ、夢か……)

不良娘(通りで……こいつが私に告白してくるなんて、おかしいと思ったんだよ)

不良娘(ほっとしたような、残念なような……)

不良娘(まあ、今はどうでもいいか、そんなもん)

男「……キモチ、いいか?」ハァハァ

不良娘「……ああ、すげぇ、キモチいい」ハァハァ

男「……いいか?」

不良娘「……ああ、好きにしろ……」

不良娘(どうせ、夢だしな……)

男「……挿れるぞ」グチュ…

不良娘「ああんっ……!」ビクッ

不良娘(ヤバ……この感じ、全部挿れられたら……!)ゾクゾク

男「っ……!」グチュン!

不良娘「ッ――」



不良娘「――あ?」

不良娘「……朝か」モゾモゾ

不良娘「……パンツ穿き替えねえと」

不良娘「ふわぁぁ……」

不良娘(……ヤベぇな)

不良娘(あの夢を見てから三週間ちょっと……あいつとはたまにすれ違ってあいさつする程度なのに)

不良娘(あいつのことを考えてる時間がどんどん長くなってる気がする)

不良娘(こういうのは意識しないようにすればするほど意識しちまうもんなんだよなぁ)

不良娘(……まあ、普通にしてても結局意識しちまうんだけどさ)



男『やっぱ、お前笑うと可愛いな!』



不良娘(……私ってそんなチョロイ女だったのかな)

委員長「おはよう、不良娘」

不良娘「よう。待ったか?」

委員長「いいえ。あなたがいつも同じぐらいの時間に来るからこっちも調整しやすいわ」

不良娘「そうか」

委員長「それでね…………」

不良娘「……」

委員長「どうかした?」

不良娘「いや……こうしてお前と一緒に登校してるのって、なんか妙な感じだなって」

不良娘「つい一か月ぐらい前まではすれ違っても目すら合せなかったのに」

委員長「……本当ね。私、あなたとはもう昔みたいに仲良くできないんだって思ってた」

不良娘「……」

委員長「……あなたと仲直りするとき、正直、気まずくなっちゃうんじゃとか心配してたんだけど」

委員長「無駄な心配だったみたいね」

不良娘「お前昔と大して変わってないもんな」

委員長「それはあなたもよ」

不良娘(こうしてまたこいつと一緒にいられるのも……あいつが背中を押してくれたからだよな)

不良娘「……なあ、私さ」

クリス「おぉー! 不良娘ちゃん、おはよー!」

不良娘「おうクリス。おはよーさん」

委員長「おはよう、クリスさん」

クリス「おはよう委員長!」

委員長「ふふ、今日も元気そうね」

クリス「元気いっぱいなのが私の取り柄だからね!」

友「うっす委員長」

委員長「友くんもおはよう」

友「姐さんもおはようございやす!」ズビシ!

不良娘「……テメェは私をなんだと思ってるんだよ」

不良娘(クリスともなんだかんだ仲良くやれてる、と思う。クラスでもよく話すようになったし)

不良娘(……私が人と距離をとっちまうタイプだから、積極的に甘えてきてくれるこいつの性格にはかなり助けられてる)

不良娘(今までこういうタイプのやつとはつるんだことがなかったから、毎日がすげぇ新鮮だ)

不良娘(このまま、仲良くやっていけるといいなぁ……)

これは期待出来るな
支援

不良娘(にしても……)

クリス「ねえ友、ピザって十回言ってみて」

友「ピザピザピザピザピザピザピザピザピザピザ」

クリス「じゃあここは?」ビシッ!

友「ひざ」

クリス「ぶっぶー! 残念、答えはひじでしたー!」

友「いやお前指差してんのひざじゃん」

クリス「え……本当だ!?」

不良娘(まさかクリスに彼氏がいるなんてな)

不良娘(まあハーフでこんだけ可愛いんだし、そりゃ彼氏の一人や二人いてもおかしかねえが……)

不良娘(……クリスも、そういうこと、すんのかな)

不良娘「おい、お前」

友「俺?」

不良娘「お前ロリコンか?」

友「何言ってんのお前」

不良娘「幼い感じの子に興奮するのかって聞いてんだよ」

友「いや何言ってんのお前!? するわけねえだろそんなもん!」

不良娘「そうか、よかった」

友「なんでマジで安堵してんだよ……俺の印象そんなんだったのか」

不良娘(クリスにはまだそういうのは早い気がする……なんとなく)

不良娘(でも、あれなんだよな)

不良娘(こいつと一緒にいるときのクリスって、時々、すげぇ大人っぽい表情するんだよな……)

不良娘(案外、もうすでにそういうことしちゃってたりして……)

不良娘「……」

クリス「どうしたの、顔赤いよ?」

不良娘「んあ……!? いや、別になんでもねえよ……!」

クリス「~~♪」

不良娘(こうして手つないで一緒に歩いてるところを見ると、まるで仲のいい兄妹みてえだな)

友「お、うぃーす!」

男「おう友、おはよう」

不良娘「っ……!」

男「今日は委員長たちと一緒に来たのか?」

友「途中で偶然出会ってな……はっ!? もしかしてこれプチハーレム状態!?」

クリス「……」ジト

友「あ、いや、僕には君しか見えてなかったのさハニー、ははっ」

委員長「おはよう男くん」

男「おっす委員長」

男「不良娘も、おはよう」

不良娘「……おう」

委員長「……」

男「……」

幼馴染「みんなおはよー!」

クリス「おはよう幼馴染ちゃん!」

不良娘「……」

不良娘(男の、彼女……)

不良娘(手、繋いでる……)ズキッ

幼馴染「不良娘ちゃんもおはよう!」

不良娘「アァ?」

幼馴染「あぅ……!」

不良娘「あ、その……おはよう」

幼馴染「お、おはよう……」

男「……」

不良娘(クソ……なにやってんだよ私……)

委員長「……」


 …………


不良娘「……あいつ」

クリス「え?」

不良娘「幼馴染、だっけ」

クリス「ああ、男くんの彼女だね」

不良娘「……可愛いよな」

クリス「うん、すっごいかわいいよね! 幼馴染ちゃんの笑顔を見てるとこっちも元気になっちゃうよ」

不良娘「笑顔、ねぇ……」

クリス「うちのクラスでも好きな人結構いるみたいだよ」

不良娘「お昼の放送やってっから一部のやつらの間じゃアイドルみたいな扱いだもんな」

クリス「あれでさ、幼馴染ちゃんが短いお話朗読するコーナーあるでしょ」

クリス「あれのいくつかは私が考えたやつなんだ!」

不良娘「へぇ、すげぇじゃねえか」

クリス「でしょでしょー!」

クリス「幼馴染ちゃん朗読すごい上手だからね。作者冥利に尽きるってやつですよ」

不良娘「ふーん……」

不良娘(今度真面目に聞いてみようかな……)

クリス「で、幼馴染ちゃんがどうしたの?」

不良娘「別に……ただ、なんであんな可愛い子があいつなんかと付き合ってんのかなと思ってな」

不良娘「あの子なら他の男だっていくらでも寄ってくんだろ」

クリス「あの二人は幼馴染なんだよ。幼馴染ちゃん、男くんのこと幼稚園のころからずっと好きだったんだって」

不良娘「そんな、昔から……」

クリス「長年の想いがついに実を結んだんだよ。まるで漫画みたいじゃない?」

不良娘「……」

クリス「それに、男くん優しいよ? 幼馴染ちゃんが男くんのこと好きになったのも分かるなぁ」

クリス「私は、すっごいお似合いの二人だと思うよ」

不良娘「……私も、そう思う」

クリス「不良娘ちゃん……?」

不良娘(あいつがあの子に向ける目は、やっぱり、他のやつらに向ける目とは違うもんな……)

不良娘(見てると、分かる……あの二人の間には、他の誰にも割って入ることのできない、二人だけの繋がりがある)

不良娘(あいつの隣にいるべきなのは、あの子なんだ)

不良娘(……だから、いい加減目を覚ませ。今ならまだ一時の気の迷いってことで終わらせられる)

不良娘「……」

クリス「……」



昼ご飯どうする? >>18

1.クリスと一緒に食べる
2.委員長に誘われる
3.男を誘う
4.屋上で一人で食べる
5.その他

いいフラグも悪いフラグも立ってるから 展開が読めないな
支援

すみません安価の邪魔しちゃいました
次のかた

男を誘う

続き来てたのか
支援

きたか


 昼休み

クリス「じゃあ私友のところ行ってくるね」

不良娘「ああ、行って来い」

不良娘「……」

不良娘(……一人か。まあ慣れてるから別にいいんだが)

不良娘(……本当に、どうすりゃいいんだろ)ハァ

不良娘(つうか私はあんなやつのどこがいいんだよ)

不良娘(かっこいいわけでもねえし、背が高いわけでもねえし、運動ができるわけでも……いやそれは知らねえけど)

不良娘(あんなやつただムカつくだけじゃねえか。ほんのちょっと言葉を交わした程度なのに図々しく構ってきやがって)

不良娘(……まあ、そのおかげで最近学校が楽しくなってきたのは確かだけどさ)

不良娘(って違う違う!)

不良娘(そもそもあいつは言うことがいちいちウゼェんだよ! いい奴だとか可愛いだとか適当なことばっか抜かしやがって!)

不良娘(どうせ誰にでもあんなこと言ってんだろ、かっこよくねえくせに身の程知らずな……)



男『可愛いよ』



不良娘「あああぁぁ!!」ダン!

クラスメイトたち「!?」ビクッ

不良娘(クソッ! 今朝の夢思い出しちまった……!)カァァ

不良娘(そうだ、元はと言えばあんなふざけた夢見ちまったのが悪いんだ! そりゃあんな気持ち悪いもんみたら誰だって意識するわ!)

不良娘(ちょっとご無沙汰で溜まってただけ、んでもってたまたまそういう時期にあいつに出会っただけ、タイミングが悪かったんだ!)

不良娘(そうだ、タイミング次第じゃ他のやつだったかも……)

不良娘(……あいつ以外と、ああいうことするの……)

不良娘(なんか嫌だな……)

不良娘「ああああああぁぁぁ!!!」ダン!

クラスメイトたち「!?」ビクッ

不良娘(本当にどうしちまったんだよ私は!)

不良娘「クソ、なんであんな奴のために私がこんな悩まなきゃいけねえんだ……!」ギリッ

不良娘(そうだ、おかしい。こんなの間違ってる……!)

不良娘「こうなったら!」





不良娘「男!!」ガララ!

男「はいぃ……!」ビクッ


 ザワザワ ガヤガヤ

「びっくりしたぁ……!」

「おい、あれB組の不良娘だろ」

「めちゃくちゃ怒ってるじゃねえか……恐ぇ……」

「男って……あいつなんかしたのか……?」


不良娘「今すぐ屋上に来い」

男「屋上……なんで」

不良娘「今すぐだぞ」ギロッ

男「お、おい……!」


「屋上って……シメられんの確定じゃねえか!」

「男くん……大丈夫かな……」


委員長「あなた何かしたの……?」

男「いや、特に何も……」

幼馴染「……別に、行かなくていいんじゃないかな」

委員長「幼馴染さん……」

幼馴染「あんな命令するみたいに一方的に呼びつけるなんて、ちょっとどうかと思うな」

委員長「……ごめんなさい」

幼馴染「えっ、いや、委員長が謝ることじゃないよ」

委員長「あの子、決して悪い子ってわけじゃないの。ただ……」

幼馴染「……分かってるよ。多分、あの子は……」

男「……」

委員長「……男くん、ちょっと」

男「ん?」

委員長「……あなたにそういう気がないのは分かるわ。でも、あまり勘違いさせるようなことをしないでほしいの」ヒソヒソ

男「……」

委員長「幼馴染さんも……あの子も、傷ついてしまうわ」

男「……分かってるよ」

男【大丈夫だって】


 ガチャ

不良娘「……来たか」

男「来なかったら後々マジでシメられそうだったからな」

不良娘「……悪かったな。彼女との昼飯の時間、邪魔しちまって」

男「別に気にすることねえって。で、何の用だよ」

不良娘「……昼飯」

男「へ?」

不良娘「昼飯、一緒に食わねえか……!」カァァ

男「……教室に来た時に言っとけよ。弁当持ってきてねえぞ」

不良娘「わ、悪い……」

男「ちょっと待ってろ。弁当とってくるから」

不良娘「ま、待て……!」

男「なんだよ」

不良娘「私の弁当、は、はんぶんこにしよう!」

男「はぁ?」

男「おっ、すげぇ美味そうじゃん!」

不良娘「そ、そうか」

男「もっとこう茶色一色みたいな感じかと思ってたぜ、なんとなく」

不良娘「じゃあ、まずお前から食えよ」

男「いいのか? 本当に」

不良娘「無理やり付き合わせたのはこっちのほうだからな。あれなら全部食ってもいいぞ」

男「いや、それはさすがに悪いって」

男「じゃあ、いただきます」

不良娘「……」ドキドキ

男「あむ……」モグモグ

不良娘「……どうだ、美味いか?」

男「おぉ、この玉子焼き美味いな!」

不良娘「ほ、本当か! 今日のは割と自信作だったんだよ」

男「……これ、もしかしてお前が作ったのか?」

不良娘「そうだけど……」

男「じゃあこのグリンピースやにんじんが入ったまぜご飯もお前が?」

不良娘「ま、まあな」

男「このうさぎさんりんごも?」

不良娘「だったらなんなんだよ!」

男「いや、お前結構女子力高いのな」

不良娘「女子……!?」

男「案外いいお嫁さんになるんじゃねえか」

不良娘「お、お嫁さん!?」

男「つうかこれマジ美味いな、ちょっと箸止まらねえかも」パクパク

不良娘(美味そうに食ってくれてる……嬉しいな)

不良娘「全部食ってくれていいからな!」

男「お前の昼飯どうするんだよ」

不良娘「帰りに菓子パンでも買って食うよ」

男「そりゃ申し訳なさすぎる。つうか俺まだ自分の弁当残ってるし」

男「つうわけでごちそうさま」

不良娘(残しちまうのかよ……)

男「本当に美味かったよ。ありがとな」

不良娘「っ……!」ドキッ

男「で、今日はどうしたんだ」

不良娘「あ?」

男「わざわざ俺をお昼に誘ったってことは、なんかあるんだろ?」

不良娘「あー……まあ、あるといえばあるっていうか」

不良娘(うじうじしてるのがらしくねえから、こいつを呼び出して自分の気持ちをはっきりさせようって思ってたんだけど……)

不良娘(ますます混乱しちまった気がする……結局私は、こいつのことをどう思ってんだ?)

不良娘(……それはそれで認めたくねえが、恋に恋する乙女状態になってるんじゃねえか?)

不良娘(慣れない褒められ方をしたせいで、舞い上がってるだけなんじゃ……)

不良娘(……どちらにしろ、こいつにはあの子がいるんだ)

不良娘(私のするべきことなんて、決まっちゃいるんだがな)

不良娘(……)



どうする?(なんと言う?) >>33

弁当作ってきてやるよ

やだ大胆///

血迷いすぎwww

不良娘「……弁当、美味かったか?」

男「ん? ああ、すげぇ美味かったぞ」

不良娘「……じゃあ、さ」

不良娘「弁当、作ってきてやるよ」

男「え……?」

不良娘「今度は、お前の分……作ってきてやる」

男「……」

不良娘(うあああああ何言ってんだ私! 弁当作ってくるとか、私は一体こいつのなんなんだよ……!)

不良娘(変な奴だと思われちまったかな……! それとも、もしかしたら私の気持ち……)

不良娘(って気持ちってなんだ! 私はまだ自分がこいつのことを好きだなんて認めたわけじゃねえ!)

不良娘(クソ、顔が熱い……! 大丈夫か、引かれたりしてねえだろうな……!)

男「……そっか。じゃあ頼むわ」

不良娘「え……」

男「今度は最後まで食えるんだよな。楽しみにしてるぞ」

不良娘「お……おうっ!」

不良娘(どうしよう……ニヤけそう……!)

男「……で、結局どうして俺と一緒に昼飯食おうなんて思ったんだ?」

不良娘「え、あ、ああ、気にすんな! 大した理由なんてねえよ!」

男「……ははぁーん」ニヤニヤ

不良娘「な、なんだよ……!」

男「お前さては、教室で一人で食うのが寂しかったんだろ」

不良娘「はぁ!?」

男「クリスは友と一緒に昼飯食うからな」

男「でもそれなら委員長を誘えばよかったのに。なんで俺なんだ?」

不良娘「なんでって……」

男「……?」

不良娘「っ……!」フンッ

男「まあいいや。じゃあ降りようぜ、そろそろ次の授業だ」

不良娘「だ、だな」

男「……」

クリス「あれ、不良娘ちゃんどこ行ってたの?」

不良娘「ん? まあ、ちょっとな」

クリス「ふーん」

不良娘(結局、ただ弁当食わせるだけで終わっちまったな。なんもはっきりしてねぇよ)

不良娘(……どんなおかずが好きなのか聞いときゃよかった)

不良娘(また、美味そうに食ってくれるかな……)

不良娘「……はぁ」

不良娘(もうダメだなぁこりゃ。私、完全にあいつのこと……)

不良娘(……とりあえず、弁当の残り食っちまうか)パカッ

クリス「あれ、まだ食べてなかったんだ」

不良娘「……」

クリス「不良娘ちゃん……?」

不良娘「か……」

クリス「か……?」

不良娘(間接キス!?)

不良娘(完全に盲点だった! どうすんだよ、箸これしかねえぞ!)

不良娘(……いやいや、冷静になれ私。間接キスとか、中学生じゃねえんだから)

不良娘(キスどころかセックスだってしたことあるってのに、いまさら間接キスごときで狼狽えてるとか)

不良娘(バカみたいっつうか、恥ずかしいやつだろ)

不良娘(あいつだってそういうこと気にしてないから普通に私の箸使ったわけだし、私だけ気にするとか、すっげぇムカつく)

不良娘(……あ、なんかいい感じに腹立ってきたぞ)

不良娘(あぁムカムカしてきた! こんなもん……!)

不良娘「こうだ……!」パク

クリス「……不良娘ちゃん、顔真っ赤だよ?」

不良娘「っ~~!」ガツガツ

クリス「わわ、そんな一気に食べたら……!」

不良娘「うぐっ……!」

クリス「ほら! もう何やってるの!」


 放課後


不良娘「委員長、帰ろうぜ」

委員長「ごめんなさい、今日は各クラスの委員長が集まる会議があるの」

不良娘「その会議ってのはどれぐらいかかるんだ?」

委員長「だいたいいつも三十分かからないぐらいだけど」

不良娘「それぐらいなら待ってるよ」

委員長「いいの?」

不良娘「今日はバイトねえし、家帰ってもすることねえからな」

委員長「……そう、分かった。終わったらメールするから」

不良娘「了解」

男「……」

不良娘(さて、どこで時間つぶすかな)

不良娘(三十分か……屋上でぼーっとしとけばいいか)





不良娘(なんか最近前よりもよく屋上行ってる気がする)

不良娘(……夢の中であいつとヤったのも屋上だな)

不良娘(あいつのことを初めて意識した場所だから、か……?)

不良娘(……ないない、考えすぎだな)

不良娘(そういや、私とは逆でDQN女たちは最近屋上行ってねえみてえだな)

不良娘(謹慎くらってちょっとは真面目になったのかね)

不良娘(……ありえねえか。あいつらにとっちゃ謹慎なんてただ学校が休みになったってだけだし)

不良娘(……委員長が先公に言ったから謹慎、ってことになったみたいだが)

不良娘(委員長って、そういうことを先公に言うような奴だったか?)

不良娘(先公に言う前に、自分で直接説教したりしそうだが……)

不良娘(まあ、ことがことだしな。さすがに学校でヤるってのは)ガチャ



「んぁ、ああぁ……く、ふぁ……!」



不良娘「……は?」

女生徒「っ……!?」

イケメン「……ありゃりゃ、見られちまったか」

不良娘「……テメェ」

イケメン「じゃ、続きはまた今度な」ボソッ

女生徒「っ……!」キッ

 バチン!

女生徒「……!」ダッ!

不良娘「っと……!」

 タッタッタッタッ…

イケメン「いててて……この俺の国宝級の超絶モテフェイスに平手打ちとは……ありゃなかなかの器だな」

不良娘「……」

イケメン「しかし……ククク、まさか貴様に見られてしまうとはな」

イケメン「我の秘密を知られたからには生かしてはおかんぞォ!!」

不良娘「……あの子、私と同じクラスのやつだよな」

不良娘「確か、付き合ってるやつがいたはずだが」

イケメン「えぇ!? そうなの!?」

イケメン「ショック……やっぱり、俺の顔とカラダだけが目当てだったのね……」

不良娘「……ふざけんなよ、テメェ」ギロッ

イケメン「……なんでお前がそんなキレてんのさ。友達とかってわけじゃねえんだろ?」

不良娘「……クズが」

イケメン「おいおい、人聞きの悪いことを言うなよ。彼女の方から俺を求めてきたんだぜ?」

イケメン「俺はただ、俺のことを愛してくれた可愛らしいレディに素敵な夢を見せてあげただけさ」

イケメン「俺がほっといたって、どうせあいつはまた俺のもとに来る」

不良娘「っ……!」ガッ!

イケメン「ちょ、タンマタンマ!?」

イケメン「ぐっ……!」ドン!

不良娘「調子に乗ってんじゃねえぞクソ野郎。テメェのそのムカつくツラぼこぼこに膨れさせてやろうか」ギリリッ!

イケメン「がっ……! 苦、し……!」

不良娘「それとも、このまま絞められてあの世に逝っちまいてえか?」

イケメン「調子、に……の、ってん……は……」

イケメン「テメェだろ」

不良娘「っ!?」ゾクッ

イケメン「がほっ、げほっ……ま、マジ洒落になってねえぞお前……!」ドサッ

不良娘(なんだ、今の……感情が、全部抜け落ちたみたいな……)

不良娘「っ……!」ガクガク

不良娘(クソ、膝が、震えて……!)

イケメン「つうか、お前、人のことどうこう言えんのかよ……」

不良娘「あぁ?」

イケメン「……今日男のやつ呼び出してたけど、どんな用だったんだよ」

不良娘「なっ!? そんなん今関係」

イケメン「お前あいつのこと好きなの?」

不良娘「っ!?!?」

イケメン「はっ……お前も、そんな女の子みたいな顔できんだな」

不良娘「ふ、ふざけんな!! あんまデタラメばっか言ってっとぶっ殺すぞ!」

イケメン「あいつには関わらない方がいい」

不良娘「あ……?」

イケメン「まあ、お前がどうこうできることじゃねえけど」フラッ

不良娘「おい……!」

イケメン「じゃあな。せいぜい青春を謳歌しろよ」

不良娘「……テメェ」

不良娘「そんなだったか?」

イケメン「……」

 バタン

不良娘「……」





不良娘(委員長のやつ、そろそろ終わっかな)

 ガチャ

不良娘(あん? なんだ、また誰か……)

男「こんなところにいたのか、探したぞ」

不良娘「テメェ、なんで……! つうか探したって……!」

男「なあ」

男【今日一緒に帰らないか?】

不良娘「はぁ!? なんで!?」

男「いや、今日弁当食わせてもらったし、それにまた今度作ってきてくれるんだろ?」

男「そのお礼ってことで、なんかおごらせてくれよ」

不良娘「そんな、別に私はそういうつもりで……!」

男「分かってるけど、でももらいっぱなしってのもなんかすっきりしなくてな」

男「それに、よく考えたら俺なんだかんだでお前とそんな話してないし」

男「せっかくだから、もっと仲良くなりたいなって思ってさ」

不良娘「お前……」

不良娘(そんなこと、思ってくれてんだ……)

男「どうだ?」

不良娘「……今日は、委員長と一緒に帰る約束、してるから……」

男「……そっか。ごめんな、急に」

不良娘「いや、別に……」

男「じゃあまた今度な」

不良娘「あ……」


 ガチャ

不良娘「待って!!」

男「……」ピタ

不良娘「い、行こう! 今日!」

男「……」

男「いやでも、委員長と約束してんだろ?」

不良娘「そ、それは……大丈夫だ! 大丈夫!」

男「そ、そうか……」

不良娘(ごめん、委員長……!)

不良娘(でも、私……!)

男「……」

ちょろい

やっぱイケメンは早めに消しときたいな

男が最優先でしなきゃいけないことってなんだろ?

男「……でさー…………」

不良娘「……」

不良娘(一緒に下校……二人っきりで……)

不良娘(……知らない人から見たら、やっぱ、恋人同士に見えたりすんのかな)

不良娘(っておいおい! 一緒に帰ってるだけでこんな意識しちまうとか、私はウブな女子高生か!)

不良娘(……ウブな女子高生そのものだよなぁ)ハァ

不良娘(らしくねえ……私割とこういうの冷めてる方だった気がするんだけどなぁ)

不良娘(中学の時の初恋ですら、ここまでドキドキしなかったんだが……)

不良娘「……」

男「そしたら友のやつがな…………」

不良娘(こいつは、どう思ってるんだろ……私のこと)

不良娘(一緒に帰ろうって誘ってきたってことは、少なくとも嫌ってはいない、よな?)

不良娘(でも……彼女がいるのに、こうやって私と二人きりで帰ってるってことは)

不良娘(逆に、私のことをそういう目で見てないってことだよな)

不良娘「っ……」ズキッ

不良娘(ホント、情けねぇ……こんなもん報われっこねえって、最初から分かってただろうが)ギリッ

不良娘(ちくしょう……私、こんな弱かったっけ……)

男「……お前、クリスとはうまくやれてるか?」

不良娘「え、あ、ああ、まあそれなりにな」

男「クリスは心を開くと距離を一気に縮めてくるからな、向こうからよく話しかけてくれるだろ」

不良娘「まあな、なんでも楽しそうに話しかけてくるよ」

男「結構助かってるんじゃないか」

不良娘「なっ……! ……いや、まあ、そうだな」

不良娘「あいつのあの人懐っこさには、本当に助けられてる」

男「……お前ら見てると仲のいい姉妹みたいでなごむんだよな」

不良娘「姉妹? 私とクリスが?」

男「しっかりもののお前に無邪気で子供っぽいクリス。バランスとれてるだろ」

男「それに、お前って髪金髪に染めてるだろ? クリスとお揃いじゃん」

不良娘「お揃いっつっても、私のはあいつのほど綺麗な金じゃねえけどな。痛んでるし」

男「そうか? 結構綺麗だと思うけどな」ファサ

不良娘「っ……!」バッ

男「うおっ……! わ、悪い、つい……!」

不良娘「い、いきなり触るんじゃねえよ! びっくりすんだろ!」

男「じゃああらかじめ触らせてって言っとけばいいのか?」

不良娘「うっ……! そりゃあ……まあ、いいよ」

男「いいのかよ。冗談のつもりだったのに」

不良娘「っ……! テメェ!」

男「じゃあちょっと触らせて」

不良娘「わっ、お、おい!」

男「……」ナデナデ

不良娘「あぅ……な、なんで撫でてんだよ……!」

男「普段ツンツンとがってる不良な女の子が実は甘えたがりとかかなりグッとくるだろ」

不良娘「テメェは何の話してんだよ!」ブンッ

男「うおっ! 危ねえな!」

不良娘「本当にふざけたことバッカしやがるなテメェは! どうせ他のやつにもこんなことばっかしてんだろ!」

男「……いや、多分こういうのはお前にしかしてねえな」

不良娘「なっ……!」カァァ

男「俺の知ってる中じゃお前が一番反応が面白い」

不良娘「殺ス!」

男「ご、ごめんって! 調子乗りすぎた!」

男「で、こっからどうするよ」

不良娘「あ? どうするって?」

男「いやお弁当のお礼。それ以外に何があんだよ」

不良娘「あー」

男「あーって、お前な……で、何がこれがいいってもんあるか?」

不良娘「……お礼ってのは、別に食いモンの奢りとかじゃなくてもいいのか?」

男「え? まあ別にちょっとした小物とかでもいいけどさ。ただ俺がなんとかできる範囲のものにしてくれよ」

不良娘「……」



何にする?(物じゃなくてもOK) >>58

ここは一日デート

ぐっどです

不良娘「本当に何でもいいのか?」

男「待て、本当にも何も何でもいいとか言った覚えないんだが」

不良娘「そうだなぁ……」

男「いや人の話聞けって。つうかマジで出来る範囲で頼むぞ」

不良娘「……映画」

男「は?」

不良娘「最近見たい映画があってな。付き合え」

男「映画って……今からか?」

不良娘「なわけねえだろうが。そうだな、今週の土曜空いてるか?」

男「……まあ」

不良娘「じゃあその日に。お礼は今週の土曜に持ち越しってことで」

男「……」

不良娘「ああ心配すんな、チケット代は自分の分はちゃんと払うからよ」

男「……なんで俺なんだよ。委員長とかクリスと一緒に行けばいいだろ」

不良娘「……いいお礼ってのが思いつかなかったから、ついでにと思ってな」

男「……」

不良娘「……ダメ、か?」

男「……よっしゃ! 映画行くか!」

不良娘「……! おうっ!」

男「じゃあメアド交換しようぜ」

不良娘「え?」

男「待ち合わせするときとかいろいろ便利だろ。ほら」

不良娘「あ、ああ……」

男「俺が送信するから」

不良娘「……」

男「はい、終わりっと。あとでメールくれよな」

不良娘「お、おう」

男「じゃ、今日は何もなしだな」

不良娘「……だな」

男「じゃあ俺こっちだから」

不良娘「おう」

男「じゃあな」

不良娘「ああ、じゃあな」

不良娘「……」

不良娘「…………」

不良娘(はううううううううううう!!///)

不良娘(映画って! 二人きりで映画って! そんなもん、そんなもん……!)

不良娘(デートじゃねえか……!!)

不良娘(大丈夫だよな、おかしいと思われてねえよな! 友達同士で映画見に行くのぐらい普通だよな!)

不良娘(ううう、心臓がバクバクしてやがる……! 顔に出てなかったかな……!)

不良娘(服とかどうしよう。オシャレとか全然分かんねえよ……)

不良娘(クリスと委員長に相談してみるか)

不良娘「……へへ、デートかぁ」

不良娘(……)

不良娘(いいのかな、そんなことして。あいつの彼女に、悪いことしてるんじゃ……)



イケメン『つうか、お前、人のことどうこう言えんのかよ……』



不良娘「っ……」

不良娘(違う、これはデートじゃねえ! あいつがお礼してくれるっていうから、たまたま見たい映画を見に行くだけで!)

不良娘(デートなんかじゃねえ!)

不良娘(デート、なんかじゃ……)

不良娘「クソ……」


……

…………


…………

……


不良娘「おう」

男「待ち合わせ時間ぴったりだな」

不良娘「待たせちまったか?」

男「十分ぐらいだよ」

不良娘「それなりに早く来てたんだな」

男「女の子を待たせるのは悪いかなと思ってね」

不良娘「へーへー。じゃあ行こうぜ」

男「……」

不良娘「んだよ」

男「いや、なんつうか、お前の私服……」

不良娘「……変か?」

男「いや、イメージ通りだなと思ってさ。ラフな感じで」

不良娘「別にいいだろ、服なんてどうだって」

男「そりゃそうだが、俺としては女の子っぽい服装で現れたお前にいつもとのギャップでキュン、みたいなの期待してたんだが」

不良娘「はっ、言ってろ」

不良娘(デートでもねえのに、そんな服装でなんて来る必要ねえだろうが)

不良娘「……そういうお前は、もしかして結構気合入れてきてるのか」

男「なっ! べ、別にそんなこと……!」

不良娘「ふぅん。じゃあ案外オシャレとかに気を使うタイプなんだな」

男「いや、別に、そういうわけでも……」

不良娘「……」

不良娘(なんだよ、それ……なんでお前の方が、そんなこと……)

不良娘(だったら、私も……)

不良娘(って、なんで後悔してんだ私……)

男「……じゃあ行くか」

不良娘「そうだな」

男「で、今日はどんな映画見るんだよ」

不良娘「ああ、この映画なんだけどな……」



どんな映画を見る? >>67

1.超怖いホラー映画
2.ど派手なアクション映画
3.子供向けのアニメ映画
4.感動モノの恋愛映画
5.濡れ場シーンの多い映画
6.その他

4

男「ああ、これか。今テレビでもすげぇ宣伝してるよな」

不良娘「評判いいみたいだから見てみたくてな」

男「結構人多そうだけど大丈夫かな」

不良娘「公開されてから結構たってるし席に座れないってことはねえと思うけど」

男「にしても……ふぅん……」

不良娘「なんだよ」

男「いや……やっぱ、お前ってこういう純愛系みたいなの好きなんだなと思ってさ」

不良娘「べ、別に特別好きってわけじゃねえよ! ただちょっと気になったってだけだ」

男「お前見た目の割に中身乙女だもんな」

不良娘「知ったようなこと言ってんじゃねえ!」

男「はは、悪い悪い。じゃ行こうぜ」

不良娘「……ったく」

男「やっぱ人多いな」

不良娘「後ろの方しか空いてねえな。まあ別に見れりゃどこでもいいだろ」

男「……」

不良娘「どうしたよ。知り合いでもいたか?」

男「いや、こうやって見てみるとやっぱカップルが多いなと思って」

不良娘「っ……」

男「……ま、まあ座ろうぜ」

不良娘「お、おう」

男「……」

不良娘「……」

不良娘(ち、近え……)

不良娘(ちょっと傾いたら、肩が触れちまう……)

不良娘「……」チラッ

男「あっ……」

不良娘「っ……!」バッ

男「お、お前ポップコーンとかいらないのか?」

不良娘「私は、映画見るときは映画に集中したいほうだから」

男「そっか。映画館とか結構よく来るのか?」

不良娘「来ねえ」

男「え?」

不良娘「つうか、こんなとこ来たのガキの頃以来だ」

男「……」

不良娘「……」

男「お、暗くなった。そろそろみたいだな」

不良娘「……」


 バァン!

不良娘「……!」ビクッ

不良娘(うおっ! 音でけぇ……! 映画館ってこんな音デカかったか……!)

男「大丈夫か……?」ヒソヒソ

不良娘「だ、大丈夫……」

不良娘(クソ、まだ心臓がドキドキしてやがる……)ドキドキ

不良娘(……)ドキドキ

不良娘「……」チラッ

男「……」

不良娘(見入ってる……)

不良娘(こうやって横顔見てると……はは、やっぱかっこよくねえな)

不良娘(私は、こんなやつのことが……)

不良娘「……」

男「ん? なんだ、トイレか?」

不良娘「好きだ」ボソッ

男「……え? 悪い、よく聞こえなかった」

不良娘「……」スッ

男「……!」

不良娘「……私、肘掛けには手を置かないとどうも落ち着かないたちなんだよ」

不良娘「だから……手、ここ置いてていいか」

男「……ああ、いいぞ」

不良娘「……」ギュッ

男「……」

『好きだ! もう一生お前を離さない!』

『え……本当に、私でいいの……?』

『お前じゃなきゃダメなんだ! さあ、俺の胸に飛び込んで来いッ!!』

『素敵! 抱いて!』



男「なんだこれ」

不良娘「ぅ……ぐすっ……よかったなぁ……」ポロポロ

男「……ほら、ハンカチ」

不良娘「ありがと……うぅ……」

男「……」ナデナデ

不良娘「うぐっ……ぅぅ……」ズビビビ!

男「おいおい……」

不良娘「これ、ちゃんと洗って返すから……」グスッ

男「乙女だとは思ってたが、まさかあんなわんわん泣くとは思わなかったよ」

不良娘「目にすげぇデカいゴミが入ってただけだからな……勘違いすんじゃねえぞ」

男「そりゃさすがに無理あるだろ……」

不良娘「……はぁ、いい映画だったな」

男「幼馴染同士の主人公とヒロインの恋物語か……」

不良娘「いろいろすれ違ってたけど、最後はちゃんとヒロインと結ばれてよかったな」

男「でも、主人公は一度ヒロインじゃない女を受け入れてただろ。あれは許してもいいのか?」

不良娘「あれはあの女の手口が酷かったんだよ。主人公が悪かったわけじゃない」

男「でも結局ヒロインを裏切ったって事実は変わらねえわけだろ」

不良娘「まあ、結果だけみりゃあな……でも、人間ってのは多分そんな強くできてねえよ」

不良娘「……私は、あの女の気持ちもちょっと分かるし」

男「えぇ!? あの性悪のか?」

不良娘「……好きな人にあそこまで想いあってる相手がいたら、きっとすげぇ辛ぇよ」

男「……」

不良娘「今日は、本当に楽しかった」

不良娘(けど……今日のこと、すげぇ後悔してる)

不良娘(こんな気持ち……自覚したくなかった……)

男「……なにもう今日が終わったみたいな雰囲気出してんだよ」

不良娘「え……?」

男「まだ始まったばっかじゃねえか。デートはこっからが本番だろ」

不良娘「で、デート!?」

男「……冗談だよ。ほら、行こうぜ」ギュッ

不良娘「お、おい……!」

男「……女の子の手って、やっぱ柔らかいな」

不良娘「っ……!」

不良娘「テメェ……! いい加減にしろよっ!!」

不良娘「どういう神経してんだよ! 私は彼女でも何でもねえだろうが! なのになんでそんな気持ち悪いセリフばっか吐けんだよ!

不良娘「もううんざりなんだよ! テメェの自己満足に振り回されんのは! もうやめてくれ!」

不良娘「もう……これ以上、私をかき乱さないでくれよ……!」ギリッ

男「……」

不良娘(クソ……クソ……!)

不良娘(嫌なのに……今すぐこいつの前から消えてしまいたいのに……!)

不良娘(この手、放したくない……!)

男「……着いてきてくれ」

不良娘「……」



……

…………


 …………


男「……」

不良娘「どこだよここ……山?」

男「……俺が子供のころ、よく幼馴染と一緒に来てたんだ」

不良娘「っ……! なんだよ、こんなクソつまんねえところ連れてきて、のろけ話でも聞かせようってか!」

男「あいつと従姉以外にここに一緒に来たやつは、お前が初めてだ」

不良娘「っ……! だから、そういうのをやめろって……!」

男「……最初はただ可愛いやつだなって、それ以上の感情はなかったんだ」

不良娘「え……」

男「からかってるってことにしてこの気持ちを伝えてた。だって、こんなの許されることじゃないから」

男「でも、それでも俺は……」

不良娘「……何を、言って」

男「……不良娘」

不良娘「な、なんだよ」

男「……」

不良娘(あれ、この感じ、最近どっかで……)



男「……好きだ」

不良娘「……え?」

男「俺は、お前が好きだ」

不良娘「お、おい、お前何言って――」グイッ

男「……」ギュッ

不良娘「っ……!」ドキッ

男「……」

不良娘(え、なんだこいつ……なんで、顔、近づけて……)

不良娘(そんな、ウソだろ、だってこいつには、彼女が……)

不良娘(これ、夢か? 私はまた、何か馬鹿げた夢を……)

男「……不良娘」ギュッ

不良娘(現実、だよな……こいつ、本当に、私のこと……)

 ドクン ドクン



どうする? >>81

1.なすがまま受け入れる
2.積極的に受け入れる
3.かろうじて拒否する
4.きっぱりと拒否する
5.その他

あなたは本当に男なの?と聞いてみる

ふむふむ、面白そうな展開

不良娘「っ……!」フイッ

男「……」

不良娘「お前……本当に私の知ってる男かよ」

男「はぁ? どういう意味だよ」

不良娘「……お前には、幼馴染がいるだろうが。それなのに、なんで……」

不良娘「私の知ってるお前は……ウゼェことばっか言ってるけど、言葉ほど軽い奴じゃない」

不良娘「自分のことを好きでいてくれてる彼女を裏切るようなことはしない」

男「……」

不良娘「……と、思う」

男「……」

不良娘「なあ、お前本当に」

男「……」クイッ

不良娘「っ……!///」

男「俺をよく見ろ」

不良娘「っ……」

男「……ほら、俺以外の何者でもないだろ?」

不良娘「……」

男「……お前の言いたいことは分かる。確かに、俺はあいつを裏切ってるのかもしれない」

男「だから、今日ですっぱりあきらめるつもりだったんだ」

不良娘「え……」

男「お前からデート……じゃなくて映画の誘いを受けたときは、正直すげぇ嬉しかった」

男「だから服装にも気合入れて、映画を観終わった後のプランなんかも考えてたんだけど」

男「結局、全部無駄に終わっちまったな」

不良娘「そんな……嘘だ、ありえねえ。またいつものようにからかってんだろ」

男「冗談でこんなこと言えるかよ」

不良娘「でも、なんで、なんでお前が私のこと……! そんな都合のいい話……!」

男「……」

不良娘「っ!? いや、今のはそういう意味じゃ……!」

男「……それは、俺も同じだよ」

不良娘「……え?」

男「俺も……お前が俺のこと好きなんて、そんな都合のいい話あるわけねえって思ってた」

不良娘「お前……」

男「なあ……お前は俺のこと、嫌いか?」

不良娘「……嫌いなわけ、ねえだろ」

男「……じゃあ、俺のこと好きか?」

不良娘「……」



どう答える? >>86

キス
これが答えだ

不良娘「私は……」

男「……」

不良娘「すぅ……はぁ……」

男「……?」

不良娘「ん……!」

 チュッ

男「……!?」

不良娘「……これが答えだ」

男「……茹でダコみたいになってんぞ」

不良娘「……キスだけでここまで緊張したのは、これが初めてだ」

男「……今のはマジでキたぞ」グイッ

不良娘「んんっ……! んちゅ、あむ、んぁ……!」

男「れろ、んむ、ちゅぱ、むぁ……!」

不良娘(本当に……本当に、こいつとキスしてる……!)

不良娘(舌も、歯も、唇も……夢よりも、ずっと感覚がはっきりしてて……)

不良娘(蕩けそうで……頭の芯が、ジンジンしてくる……)

不良娘「んぐっ、むちゅ、れろ、ちゅぷ……!」

男「れろ、んぁ、ちゅぷ、あむ……!」

不良娘(頭に手を回して……激しい、貪るみたいに……!)

不良娘(本当に、求めてくれてる……! すごい、嬉しい……!)

不良娘「すき……すきなの……!」

不良娘(ダメだ、もう、歯止めが……!)

不良娘「好き……! 私、お前のことが、好きなんだ……!」

男「……ああ、俺もだ」

不良娘「んっ、んちゅ、んんぅ……!」

不良娘(キスって、こんなキモチよかったんだ……)

不良娘(ずっとこのまま、こうしていたい……)

男「んむ、んちゅ……」ムギュ

不良娘「ふぁあ……!」ビクッ

不良娘(お尻、鷲掴みに……!)

不良娘(つうか私……すげぇ濡れてる……キスだけで、こんなに……)

男「はぁ……はぁ……」ムギュムギュ

不良娘「んあぁ、んっ、こら、やめ……!」

不良娘(いくら人目が少ないからって、こんな山の中でなんて……それにまだ日も落ち切ってないのに……!)

不良娘(つうか、こんなことしちまったら……本当に、浮気……)

不良娘(でも私、もう……)キュンキュン



どうする? >>90

1.このままヤる
2.場所を変えるよう提案する
3.やめるよう言う
4.思いっきり抵抗する
5.その他

1

期待

不良娘「ん、んあぁ……!」

男「ん……んちゅ……」ムギュ

不良娘(手、払いのけられねえ……)

不良娘(ダメなのに……止めなきゃ、いけねえのに……)

不良娘(頭に靄がかかったみたいに……思考が、はっきりしねえ……)

不良娘(このまま、流されちまう……)

男「はっ……はっ……」

不良娘(息が……熱い。こいつも、興奮してんのかな……)

男「っ……」クイッ

不良娘「ああぁっ!」ビクン!

不良娘(ズボンの上から、割れ目を……!)

不良娘(ダメだ、いくらなんでもこれ以上は……!)

不良娘「やめ、ろ……! こんなの、間違ってる……!」ググッ

不良娘「お前には、あの子が……!」

男「んっ……」

不良娘「むちゅ、んちゅ、れろ……!」

不良娘(ダメだ、払いのけられねぇ! やっぱり、男の腕力には……!)

不良娘(クソ、どんどん、力が抜けて……)

男「ちゅぷ、んむ、れろ……」

不良娘「んんっ、んぐ、あむ、ちゅぱ……!」

男「ん……」クチュクチュ

不良娘(ズボンまで、濡れて……私感じすぎだろ……)

不良娘(ん? 右手掴まれ……)クイッ

不良娘「……!?」

不良娘(ズボンの出っ張り……間違いねえ、これ、こいつの……)

不良娘(なんだ? 私もいじれってか……?)

不良娘(クソッ……)

不良娘「んちゅ……あむ、んふぁ」サス…

男「っ……!」

不良娘「むちゅ、んれろ、ちゅぷ……」サスサス

男「んむ、あむ……れろ……」クチュクチュ

不良娘(なんだよ、この状況……こいつと山ん中でキスしながら、互いの股いじりあってるとか……)

不良娘(……私は、こいつとこんなことがしたかったわけじゃねえ。私はただ、こいつと……)

不良娘(でも、こいつは私を求めてくれてる。私で、キモチよくなってくれてる)

不良娘(それが、嬉しい)

不良娘(……これ、窮屈だろ? 楽にしてやるよ)

不良娘「あむ……んちゅ」ジィ…

男「……!」

不良娘(パンツ、先がぬめぬめしてんな……)

不良娘「んっ……」ズルッ

不良娘(これが、こいつの……熱いし、硬い……)

不良娘「んちゅ、ちゅぷ、むぅ……」グチュグチュ

男「っ……! んぐ、ちゅぱ、ん……!」ビクッ

不良娘(キモチいいのか? ビクッてするの、可愛いな……)

不良娘(こことか、どうだ……?)キュッ

男「っ……!」

不良娘「れろ、あむ……んんっ、ちゅぱ……」

男「んぐ……ちゅぷ、んむ」

不良娘(このキスも、この手つきも、私をイかせるためのものじゃねえ)

不良娘(私を高ぶらせるためのもの……ただの前戯だ)

不良娘(……前戯があるってことは……)

男「んは……」

不良娘「はぁ……はぁ……」

不良娘(ずっと、キスしてたな……)

不良娘(キモチいいのと、息がうまくできなかったので……頭がぼうっとしてやがる)

男「……不良娘」

不良娘「ダメだ、こんなの……」

不良娘(口だけの拒絶……自分で自分が嫌になる……)

男「……」スル

不良娘「やめ……」

男「……」

不良娘(胸……見られちまったな……)

不良娘(このまま……こいつと、最後まで……)ゾクゾク

男「ん……」カプ

不良娘「んくぅ……!」

男「んちゅ、れろ……あむ」ピチャピチャ

不良娘「や、やめ、んひっ……!」

男「あむ、んれろ……」

不良娘(乳首の周り、舌で、なぞって……焦らす、みたいに……!)ビクッ

不良娘(やっぱり……私がこいつを好きだからってだけじゃねえ)

不良娘(こいつ、上手い)

不良娘(……やっぱり、彼女ともう……)ズキッ!

不良娘(ああぁ! 嫌だ、こいつが、他の女と……!)

不良娘(違う、間違ってるのは私の方なんだ! でも、それでも……!)

不良娘(そんなの、苦しいよ……!)

男「……好きだ」

不良娘「え……」

男「好きだよ、不良娘」チュ

不良娘「あぁ……」

不良娘(甘い……心が、じんわり暖かくなる……)

不良娘「もっと……」

男「え?」

不良娘「もっと……」ギュッ

男「……んちゅ、あむ、んむ」

不良娘「あむ、ちゅぷ、んぁ……」

男「むぐ、んちゅぱ……れろ」モニュモニュ

不良娘「んん……ふぁ……」

不良娘(幸せ……好きな人とのセックスが、こんなに満たされるなんて……)

不良娘「……」ツゥ…

男「……! どうした、どこか痛いのか?」

不良娘「違えよ……ただ、キモチよくて……」

男「……」

不良娘「ダメなのに……こんなの、ダメなのに……」

男「……ダメじゃねえだろ」ギュッ

不良娘「……」

男「俺たちは、お互い好き同士なんだぞ。ダメなわけあるもんか」

不良娘「……男」

男「……」

不良娘「……うん」

男「……」

男「悪い……今、ゴムもってないんだ」

男「だから、その……口で……してほしいな、なんて」

不良娘「……んなもん、いくらでもしてやるって」

男「……ありがとな」ナデナデ

不良娘「……」チロッ

男「っ……」

不良娘「んちゅ、れろ……」ピチャピチャ

男「いいぞ……」

不良娘「あむ……んぢゅ、れろ、んむ……」ジュボジュボ

不良娘(男のチンコ……美味しい……)

不良娘(こんなのしゃぶってたら……欲しく、なっちまう)キュンキュン

不良娘「ぢゅぶ……んっ、んん……」モジモジ

男「……ふともも、擦り合わせてるぞ」

不良娘「……!」

男「なあ、ちょっとお願いがあるんだけど」


 …………


男「……やってくれるか?」

不良娘「……変態」

男「ご、ごめん……」

不良娘「……いいよ。別に」

不良娘(本当は、私もこうしたかったから……)

不良娘「……」シュル…

男「……ぐちょぐちょだな」

不良娘「うるせぇよ……ん、んんっ……!」グチュ…

不良娘(すげぇ……一人でヤるときよりも、ずっと熱くて、トロトロだ……)

不良娘「んっ、んあ……くあぁ……!」グチュグチュ

男「……エロいぞ、不良娘」

不良娘「うる、せぇ……あむ」

不良娘「ぢゅる、んぢゅる、れろ……!」グチュグチュ

男「っ……!」ビクッ

不良娘(さっきより、反応がいい……私が自分でいじってるのを見て、興奮してんのか……?)

不良娘(つうか、これ、ヤベぇ……気抜いたら、あっという間に、イっちまう……!)グチュグチュ!

男「イっちゃ、ダメだからな……」

不良娘「わひゃってりゅ……」ジュボジュボ

不良娘(チンコが奥の方まで挿ってくるたびに、マンコが、キュンってして……)

不良娘(指、締め付けるの……キモチいい……)

不良娘(……もし、男の指に、こんなふうにいじられたら……)

不良娘(っ……! クソ、想像しただけで……!)ゾクゾク

不良娘「んぢゅ、ぢゅる、ぢゅるる……!」ジュボジュボ

男「ぐっ……!」ビクッ

不良娘(指、激し……! 止まんねえ……!)

不良娘(欲しい……! 男の、全部……!)

男「も、もう……!」

不良娘「だひて……! じぇんぶ、のむひゃりゃ……!」

不良娘(ああ、ダメ! もう、我慢、でき……!)

不良娘(イっ――)

男「っと……!」ズボッ

不良娘「……え?」

男「ふぅ……あと少しで出ちまうところだったな」

不良娘「なんで……」

男「つうかお前あと少しでイきそうになってただろ。イっちゃだめって言ったじゃねえか」

不良娘「それは……悪い」

男「俺との約束を忘れちまうぐらいキモチよかったのか?」

不良娘「そ、そんなこと……!」

男「はは、今さら否定しても遅いって……よっと」

不良娘「うわっ……!」ボスン

不良娘「な、何する気だ……!」

男「何って、ここまでヤったらもうヤることなんて決まってるだろ」

不良娘「な、テメェ、まさか……!」

男「……!」グチュン!

不良娘「ひゃうう……!」ビクン!

男「……言ったろ? 今はゴムがないって。だからただ当てるだけだよ」

不良娘「当てるだけ……?」

男「俺は普通に座ってるからさ、動いてくれないか?」

不良娘「動くって……どうやって」

男「アソコを俺のにこすり付けるようにして腰を上下させてくれ」

不良娘「そ、そんな変態みたいな真似……!」

男「頼むよ」グチュ…

不良娘「あぅ……!」ビクン!

不良娘(イく寸前で止められたから、擦れるだけで、頭が真っ白に……!)キュンキュン!

不良娘「あっ……うぁ……」ビク ビク

男「いいだろ?」

不良娘「……わ、分かった……」

不良娘(にしても……男の雰囲気、ちょっと変わったか……?)

不良娘(いや、興奮してきて、ちょっと支配欲みたいなのが出てきただけか……)

不良娘「ん……ふっ……!」グチュ

不良娘「んんっ!」ビクン!

不良娘(電気が、走ったみたいに……! キモチいいのが、マンコから、脳まで……!)ゾクゾク

不良娘(これ、おかしくなっちまう……!)

不良娘「ん、ああ! んあぁ、んくぅ……!」グチュ グチュ

男「くっ……はは、今の感じまくってる表情、マジでそそるぞ」

不良娘「んひゃっ! 耳、舐め……!」

不良娘(ああ、ダメだ……キモチよすぎて、狂いそうなほどなのに……!)

不良娘(イけない……! これじゃ、足りない……!)

不良娘「……ぃ」

男「ん?」

不良娘「挿れたい……これ……」

男「……いいのか? ゴムねえぞ」

不良娘「……外で、出せば……大丈夫だろ」

男「それは無理だな」ギュッ

不良娘「きゃあ……!?」

男「挿れるなら中に出す。それが嫌なら挿れない。二つに一つだ」

不良娘「な、なんで……!」

男「なあ、不良娘」



男「お前、俺のセフレになれよ」



不良娘「――え?」

く、屑だー!!

か、粕だー!!

下呂以下の匂いがプンプンするぜぇー!!(歓喜

さすが男屑の鏡だな

好きだ付き合おう
なら見直すのに

不良娘「え……何、言って……?」

男「いやな、つい三週間ぐらい前までは最高のセフレがいたからそれで十分だったんだけどさ」

男「いろいろあって、セフレじゃなくなったんだよね。いやセックスは今もしてるんだけど」

男「フレンドじゃなくなっちまったんだよ。ただ俺の都合のいいようにヤれるだけの女になっちまった」

男「だから、新しいセフレが欲しくてな」

不良娘「ぇ……ぁ……?」

不良娘(何言ってんだよ、男……)

不良娘(分からない……分からないわからないワカラナイ――)

男「どうだ? 悪い話じゃねえだろ」

男「お前は好きな男とヤれる。俺はいいオンナとヤれる。二人とも幸せになれるじゃん」

不良娘「…………好きって」

男「ん?」

不良娘「私のこと……好きって……」

男「ああ、うん……くくっ、好きか、そうだな」

男「好きだよ。友達として」



不良娘「……ぁ……?」

男「……あれ、お前もしかして勘違いしちゃってた?」

男「俺が異性として好きなのは幼馴染だけに決まってるだろ」

男「俺がお前に惚れるわけないってことぐらい、お前なら分かってると思ったんだがな」

不良娘「……」

男「なあ、セフレになろうぜ。絶対後悔させないからさ」

不良娘「……ね」

男「え?」

不良娘「死ね!! クズが!! このクズッ!!」

不良娘「ふざけんなよ!! 何がセフレだよカスが!! 殺してやる! 今すぐ死ねッ!!」

男「おいおい、女の子がそんな汚い言葉使うなよ。萎えるだろ。せっかく可愛いのにもったいない」

不良娘「黙れッ!! テメェマジで殺して――」

男【できもしないことを軽々しく口にするなよ】

不良娘「ひっ……!」ゾクッ

男【殺すぞ】

不良娘「ぁ……ぃや……ごめ……なさ……」ガクガク

男「はは、お前もそんな怯えた表情するんだな。守ってあげたくなる」ギュッ

不良娘「っ……!」ビクッ

不良娘(気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い!! 私に触れんな!!)

不良娘(クソ、クソ、クソッ!! 憎い! 殺してやりてえ!!)

不良娘(このクズ野郎も、こんなクズに簡単に騙された私自身も!!)

不良娘(怒りと情けなさで、頭がどうになりそうだ……!!)

不良娘(……そう思ってるのは、本当なのに……)

不良娘(なんで、私……抱きしめられて、安心してんだよ……!)キュンキュン

男「そうだ、こういうのはどうだ! 俺とセフレになってくれたら、これ、ナカに挿れてやるよ」

男「ナカで俺の精液たくさん出してやる。どうだ? ヤるか?」

不良娘「やるわけ、ねえだろ……!!」

男「……そっか」ムニュ

不良娘「ひぃん!?」ビクン!

男「じゃあもうちょっと前戯を楽しむことにする」クチュクチュ

不良娘「んんんっ!! そこ、ダメ!」

男「クリ勃ってんじゃん。ぷっくりしてて可愛いな」クリッ

不良娘「あああああぁぁぁっっ!!」ガクガク!

不良娘(コレ、キモチよすぎる……!! 頭、トんじゃう……!)

不良娘(嫌だ……! こんな、クズ野郎に、イかされるなんて……!!)

不良娘(でもっ! ダメ、イく、イくっ――!!)ビクッビクッ!



男「……」ピタ…

不良娘「……え?」

男「疲れた。ちょっと休憩な」

不良娘「そ、んな……」

男「にしても、チカラをなるべく使わずに女をオとすってのも悪くねえもんな」

不良娘「え……?」

男「恋愛シュミレーションゲーム? でいいのかな。すげぇキュンキュンできたよ、ありがとな」

不良娘「て、テメェ……!」

男「正直、最初は無理かなぁと思ってたんだよ。俺顔そんなイケてねえし、それにお前なかなか心開きそうになかったから」

男「少女漫画のキャラが言いそうなクサいセリフ自分で言いながら、こんなんに靡くほど馬鹿な女じゃねえだろって思ってた」

男「でも結局、ちょっと女の子使いすりゃコロッとオちる、馬鹿な女そのまんまだったな」

不良娘「っ……!」ズキッ

男「楽しかったよ。俺が口説き文句吐くたびにお前いちいち反応するんだもん。まるで処女みたいな初々しさでさ」

男「攻略する楽しみってのは、その場ですぐ犯すのとはまた違った趣があるよなぁって」

不良娘「この、クズが……!」

男「女の子の顔してる時のお前は、マジで最高に可愛かった」

不良娘「っ……!」

男「いずれこの女が俺に自分から抱かれることを望むのかと思うと、すげぇ興奮した」ツゥ…

不良娘「んくぅ……!」ビクッ

男「髪、いい匂いがする……女の子の匂いだ」

不良娘「……黙、れ」

男「……」

不良娘「頼む、から……もう、黙っててくれ」

男「……俺がこんなやつでショックだった?」

不良娘「……」

男「お前今、すげぇ泣きそうな顔してんぞ」

不良娘「……!」

男「確かに、お前は俺のことを殺したいほど憎んでるかもしれねえけどさ」

男「それよりも、俺に裏切られたことによる悲しみの方がずっと大きいんじゃないか?」

不良娘「なっ! テメェ、デタラメ言ってんじゃ……!」

男「見りゃ分かるよ。お前、全然覇気がねえもん」

男「どれだけ声を張り上げて虚勢を張ったところで」

男「もうお前の心は折れちまってるよ」

不良娘「っ……!」

不良娘「……ちく、しょう……!」ギリッ

男「それに……気づいてるか?」

男「俺が『可愛い』って言うたびに」

男「お前のマンコ、悦ぶみたいにヒクヒクしてんぞ?」

不良娘「っ……!?」

男「俺がこんなクズだって分かって、俺のことを殺したいほど憎んでても、それでもお前は」

男「俺のことが好きなんだ」

不良娘「そ、そんなわけ」

男「好きだ」ボソッ

不良娘「んんっ……!」ビクッ

男「はは、耳元で囁いただけでこれだ。ここまでくりゃもう一種の催眠みたいなもんだな」

不良娘「そ、んな……」

不良娘(私、本当に……)

男「……そんな何もかも終わったみたいな顔すんなって。別に悪いことじゃねえじゃん」

男「俺のことが好きなおかげで俺とヤるのがこんな気持ちいいんだぞ」

男「俺のこと好きじゃなかったら、俺とヤったってこんなキモチよくなかったんだからな」

不良娘「そんな、理屈……」

男「……!」グチュッ!

不良娘「はああああああぁぁぁ!!!」ビビクン!

男「……」

不良娘「ァ――んひっ――!」ビクビク

男「不良娘」

男「俺のセフレになれ」

不良娘「……」



どう答える? >>120

了承する

良くやった

俺はここまで素晴らしいエロSSを見たことない

不良娘(セフレ……)


男『……別に、昔仲が良かったから今も仲がよくなくちゃいけないなんてわけじゃないけど』

男『今でも委員長のことが好きなら、素直にならないと。絶対後悔するぞ』

不良娘『す、好き!? て、テメェ、いい加減にしろよ! さっきからなんでテメェがそんな偉そうなこと言ってきやがんだよ!』

男『だってお前いいやつだもん』

不良娘『っ……!』


不良娘(私が、こいつと……)


男『やっぱ、お前笑うと可愛いな!』

不良娘『っ~~!?』カァァ

不良娘『殺ス!』

男『お前が言うと洒落にならねえ!』ダッ

不良娘(カラダだけの……)


男『お前今クラスでぼっちなんだろ』

不良娘『なっ……!』

男『いくら委員長と仲直りしたっつってもそれじゃ悲しいし、あれならクリスと友達になったらどうだ』



クリス『今どこで笑いました!?』

不良娘『どこでって……このヒロインが右手がドリルになったことに気付いた時の顔でだよ』

男『ああこれな。くくっ、可愛い感じのヒロインなのにこの顔は反則だよな』

不良娘『完璧に不意打ちだったからな。こりゃ吹いちまうよ』

男『やっぱ笑ったんじゃん』

不良娘『う、うるせえな!』

不良娘(違う……私は……)


男『……』ナデナデ

不良娘『あぅ……な、なんで撫でてんだよ……!』

男『普段ツンツンとがってる不良な女の子が実は甘えたがりとかかなりグッとくるだろ』

不良娘『テメェは何の話してんだよ!』ブンッ


不良娘(私は、こいつとそんなふうになりたかったわけじゃない……!)


男『なんだこれ』

不良娘『ぅ……ぐすっ……よかったなぁ……』ポロポロ

男『……ほら、ハンカチ』

不良娘『ありがと……うぅ……』

男『……』ナデナデ

不良娘『うぐっ……ぅぅ……』ズビビビ!

男『おいおい……』


男『俺は、お前が好きだ』



不良娘「ぅ……うぐっ……っ……」ポロポロ

不良娘(嫌だ……こんなの、嫌だよ……)

 グチュ グチュ

不良娘「んんっ……んああぁ……!」グチュグチュ

男「おっ、自分で腰動かして擦り付けてくるなんて。その気になったのか?」

不良娘「んあぁ……! キモチ、いぃ……!」

不良娘(こいつと触れ合ってる肌が……火傷しそうなぐらい、熱い……)

不良娘(マンコで、チンコの形を確かめるたびに……これがナカに挿ったときのことを、想像してしまう……)

不良娘(……さっきから、子宮が疼きっぱなしで……叫びだしそうなぐらい……)

不良娘(もう、限界だ……カラダも、ココロも……)

不良娘「んっ……」グチュ…

男「……おい、何勝手に挿れようといてんだよ。約束忘れたのか?」

不良娘「……忘れて、ねえよ」

不良娘(嫌、だなぁ……)

不良娘(私が一番嫌なのは……こいつの思い通りになることでも、こいつに好きだと思われないことでもなくて……)

不良娘(こいつへの『好き』って気持ちを、汚されちまうことなんだ……)

不良娘(どこまでも、救えねえなぁ……私……)

不良娘「……なる、よ」

男「……」

不良娘「セフレ……なるよ……だから……これ、挿れさせてくれ……」プルプル

男「……中で出すぞ。いいのか?」

不良娘「ああ……好きなだけ……出してくれて、かまわねえから……」

不良娘「もう……無理……ぁっ……!」グチュ…

男「……」

不良娘「……セフレに、なるまえに……ひとつだけ、いいか……」

男「……なんだ?」

不良娘「……大好き」ニコッ

男「……やっぱ……お前笑うと可愛いな」

不良娘「っ……!」ズブッ!

不良娘「ア、あがああああああああああアアアアア!!!」ビクンビクン!

不良娘(キタァ……!! 頭がハジけたみたいに、カラダが、震えて……!)

不良娘(ずっと、ずっとこれ、欲しかったんだ……!)

不良娘「しゅごっ……しゅごい、これぇ……!」ビクッビクッ!

不良娘(挿れただけなのに、まだイってる……!)

不良娘(これで私は……こいつの、セフレに……)

不良娘「んあっ……! ん、んくぅ……!」ジュボジュボ!

不良娘(腰、止まらねえ……! 勝手に、動いちまう……!)

ここまでいくと惚れ惚れする屑っぷり。むしろ清々しい
たいていこういう主人公これで野望が叶うっていういい所で倒されて
最後までやり遂げる所を見れないから
報いすらもへし折って陵辱の限りを尽くして欲しい。

男「っ……すげぇな、完全に盛ってやがる。これじゃただの痴女だぞ」

不良娘「このチンコが、キモチ、よすぎるのが、悪いんだぁ!」ジュボジュボ

男「気に入ってくれたか? これからはいつだってハメれるぞ」

不良娘「んぐっ、んんっ! あんん、んぎぃ……!」ビクンビクン!

男「なんたってセックスフレンドだからな、ヤり放題だ。セフレになれてよかっただろ?」

不良娘「ああ! 嬉しい! 男のセフレになれて、私、よかった……!」

男「俺も嬉しいよ……んむ」

不良娘「んちゅ、あむ、れろ、んぐ……!」

男「ちゅぱ……れろ、むふぁ……」

不良娘(キモチいい……! ずっとこのまま、繋がっていたい……!)

不良娘(このままじゃ……こいつへの『好き』が、別のものになっちまう……!)

不良娘「ああぁ! ん、んはぁ……!」

男「でもよかった。これで、セフレは三人目だ」

不良娘「え……?」

男「ほら、これ」パカッ

不良娘「携帯……?」

男「ハメ撮りってやつ? 向こうもかなりノリノリでさ」

男「この使用済みのコンドーム咥えてピースしてるやつとか結構グッとこないか?」

不良娘「……そんな……なんで、これ……」

不良娘「委員、長……?」

男「おお、よく分かったな。髪染めてるし化粧も濃いから誰かわからないかと思ってたが、さすが親友だな」

不良娘「なんで……」

男「結構似合ってるだろ? これだけみたらヤりまくってるクソビッチにしか見えないよな」

不良娘「お前……これ、どうして……」

男「ちょっと従姉に……もう一人のセフレに頼んでさ、一日だけイメチェンしてもらったんだよ」

男「あの時はいつにもまして興奮してたなぁ委員長」

不良娘「そうじゃねえ……! お前が、どうして委員長とヤってんのかって聞いてんだよ!!」

男「ああ、だって委員長セフレだし」

不良娘「は……?」

不良娘「いつ、から……」

男「お前を攻略してる間、ちょっと刺激が足りなくてな。だから委員長を堕とした」

不良娘「……ウソだ……あいつが、そんな、ありえねえ……」

男「最初はすげぇ嫌がってたけど、俺が『説得』してるうちにすっかりその気になってくれて」

男「最後は、俺のセフレになることを向こうから望んできてくれたぞ」

男「さっきのお前みたいにな」

不良娘「そ、んな……」

男「……腰、止まったな。疲れたか?」

不良娘「……テメェ……」ギリッ

不良娘「ふざけんなっ!! テメェ、あいつに何しやがった!!」

不良娘「あいつがそんなもん受け入れるはずがねえ!! あいつは、私とは違うんだ!」

不良娘「あいつは強い! テメェみてえなクズのセフレなんかに、絶対にならない!」

男「いやいや、さっき写メみせてやったろうが」

男「あれなら、今度また三人で一緒にヤろうぜ」

不良娘「っ……! クソ……クソ、クソッ!!」

不良娘「テメェだけは……テメェだけは、絶対に……!!」キッ

男「……!」ズパン

不良娘「あああぁ……!!」ビクン!

男「……今度は俺が動くよ。最後まで楽しもうぜ」

不良娘「ふざ、けんな……! もう、テメェなんかの、言いなりには……!」

男「何言ってんだよ。お前から望んでコレを挿れたんだろうが」グチュグチュ!

不良娘「んあっ! ああん、んぎ、くぁ……!!」ビクンビクン!

男「そして、俺はこうも言ったよな」

男「挿れたら、中に出すって」

不良娘「あ、ぁ……」

男「お前も約束は忘れてないって言ったよな? だったら最後まで付き合えよ」

不良娘「嫌だ……嫌だ、そんなの……!」

男「……!」ズパン!

不良娘「んくううううううぅぅぅ……!!」ビクビクビク!

男「どうした? すげぇキモチよさそうに口開けてるけど」

不良娘「しょ、しょんなわけぇ……!」

男「舌が回らなくなってきてんぞ……!」ズパン!

不良娘「んひゃあっ!! ダメ、それ、ダメ……!)

不良娘(クソッ、こいつは……最低の、クズ野郎だってのに……! それは、痛いほど分かってんのに……!)

不良娘(一気に奥まで来るの……キモチよすぎて……!)

不良娘(このままじゃ……本当に、堕ちちまう……!)キュンキュン!

男「っ……ふっ……!」パンパン!

不良娘「あああぁ!! やめ、やめろ! もう、やめて……!」

男「……もう、カラダもココロも限界だろ。楽になれよ」

男「俺のモノになれ」

不良娘「っ……!」

男「お前のカラダもココロも、全て俺のモノにしてやる」

不良娘「んぐぅ……! ん、ああんっ!」

不良娘(嫌だ……! そんなの、嫌なのに……!)



男『俺のモノになれ』



不良娘(カラダも、ココロも……なんで、こんな悦んでんだよぉ……!)キュンキュン!

不良娘「テメェ、なんか……テメェ、なんかぁ……!」パンパン!

不良娘「だいきらい、なんだかりゃあ……!」キュンキュン!

男「……ははっ、そんな甘えた声出されても、信じられねえよ……!」

男「んちゅ、あむ……んれろ……」パンパン!

不良娘「んん……! あむ、んちゅ、んん……!」ビクビクビク!

不良娘(ダメ……! キスは、ダメだ……!)

不良娘(蕩ける……男との、キス……甘、すぎてぇ……)

不良娘(もう、ダメ――)

不良娘「んぢゅ、むちゅ、れろ、あむ!」ガシッ!

男「腰に……脚を絡めてきたか……! そんなに、中に欲しいのか?」

男「うん、欲しい……! 奥で、熱いの、欲しい……!」

男「俺のモノになるか?」

不良娘「うんっ! 私の全部、男にあげる……!」

不良娘「だから……! もっと、もっと!! 私に男を感じさせて!!」

男「っ……!」パンパン!

不良娘「あはぁ! 好き、大好きぃ……! 男も、男のチンコもぉ……!」

不良娘(もうダメ……男とのセックス、好きになっちゃったぁ……!)

不良娘「イっぢゃう……! また、男のチンコで、イかしゃれちゃうぅ……!」ビクッビクッ!

男「っ、もう……!」

男「っ……!!」ドビュドビュドビュ!!

不良娘「イ、イくうううううううううううう!!!」ビクビクビク!!

男「はぁ……はぁ……」ドク ドク

不良娘「……やったぁ……男のが、いっぱい……!」キュンキュン!

男「……」ナデナデ

不良娘「あふぅ……男の手、気持ちいい……」

男「これで、お前は俺のセフレだ」

男「これからもよろしくな」

不良娘「うん……」



……

…………

うん、欲しい


…………

……


不良娘「よっ」

委員長「待ち時間ちょうど。さすがね」

不良娘「待つのが嫌なだけだよ」

委員長「にしても、ふふっ」

不良娘「な、なんだよ」

委員長「いいえ。私が言うべきことじゃないわ」

不良娘「……ちっ」

委員長「じゃあ行きましょうか」

不良娘「……だな」

>>136


不良娘「んぢゅ、むちゅ、れろ、あむ!」ガシッ!

男「腰に……脚を絡めてきたか……! そんなに、中に欲しいのか?」

不良娘「うん、欲しい……! 奥で、熱いの、欲しい……!」

男「俺のモノになるか?」

不良娘「うんっ! 私の全部、男にあげる……!」

不良娘「だから……! もっと、もっと!! 私に男を感じさせて!!」

男「っ……!」パンパン!

不良娘「あはぁ! 好き、大好きぃ……! 男も、男のチンコもぉ……!」

不良娘(もうダメ……男とのセックス、好きになっちゃったぁ……!)

不良娘「イっぢゃう……! また、男のチンコで、イかしゃれちゃうぅ……!」ビクッビクッ!

男「っ、もう……!」

男「っ……!!」ドビュドビュドビュ!!

不良娘「イ、イくうううううううううううう!!!」ビクビクビク!!

男「はぁ……はぁ……」ドク ドク

不良娘「……やったぁ……男のが、いっぱい……!」キュンキュン!

男「……」ナデナデ

不良娘「あふぅ……男の手、気持ちいい……」

男「これで、お前は俺のセフレだ」

男「これからもよろしくな」

不良娘「うん……」



……

…………


…………

……


不良娘「よっ」

委員長「待ち時間ちょうど。さすがね」

不良娘「待つのが嫌なだけだよ」

委員長「にしても、ふふっ」

不良娘「な、なんだよ」

委員長「いいえ。私が言うべきことじゃないわ」

不良娘「……ちっ」

委員長「じゃあ行きましょうか」

不良娘「……だな」

委員長「もうそろそろつくはずよ」

不良娘「お前行ったことあんのか?」

委員長「一度だけね」

不良娘「ふぅん」

委員長「妬いちゃった?」

不良娘「そ、そんなわけねえだろうが!」

委員長「あまり人に見られない方がいいから、ついたらすぐ入るわよ」

不良娘「鍵はあいてるんだったか。なんか泥棒にでもなった気分だな」

委員長「見えてきた。あそこよ」

不良娘「あそこが……男の……」キュン!

不良娘(あぁ……もう、濡れて……)

委員長「……じゃ、行きましょうか」

男「おお、来たか。まあ何もないところだがくつろいでくれ」

委員長「お邪魔します」

不良娘「……よう」

男「……」

不良娘「な、なんだよ」

男「……その服、すげぇ可愛いな」

不良娘「うぐっ……!」

男「オシャレですごい女の子っぽいよ。デートの時もそういう服で来てほしかったな」

不良娘「う、うるせぇな!」

男「似合ってる」

不良娘「うぅ……」カァァ

男「委員長は委員長で、すげぇ大胆な服着てんな。そのホットパンツふともも丸出しじゃねか」

委員長「丸出しって……そういう品のない言い方はやめてちょうだい」

委員長「……男くんが、褒めてくれたからよ。私のふともも」

男「……くく、前までの委員長なら、自分からそんなはしたない服着るなんてありえなかったのにな」ギュッ

委員長「男くんの、せいなんだからね……」

男「んちゅ、れろ……んむ、ちゅぱ……」

委員長「んん……んぐっ、あむ、んふぁ……」

不良娘「っ……」ゴクッ

男「……ほら、お前もこっちこいよ」

委員長「一緒に、キモチよくなろ?」

不良娘「……」

不良娘「おう」ニコッ

次からはまた男視点になると思います
今更ですがこんな長いSSに付き合ってくださってる方本当にありがとうございます
それと、肝心な場面で萎えるミスをしてしまって本当に申し訳ありませんでした
多分そろそろクライマックスだと思います

男はクズだがイケメンと違って他人の女を寝取るクズではないから
イケメンよりは許せる

ミスは大して気にならなかったぞ
クライマックス期待してます

普通に面白いな クライマックス期待だわ

どんな安価が待ってるか期待

いいんちょを堕としたシーンは書かないの?

都合のいい女化した従姉の描写も欲しいな

>>151
そこを書くと完結するのが一、二週間ぐらい伸びそうだったので本編では書かない方向でいかせてもらいます
全部終わった後におまけを書く予定なので、もし読んでみたいという方がいらっしゃったらその時に書くかもしれません

クラスメイト1『それがさぁ…………でよぉ』

友『はは、そりゃ災難だったな』

友『あ……』

クリス『……』チラッ

クリス『……』ニコッ

友『っ……!』ドキッ

クラスメイト1『うおっ、おいお前ら見たか今の!』

クラスメイト2『なんだよ今のって』

クラスメイト1『B組のクリスチーネさんだよ! ほらあのハーフの!』

クラスメイト2『さっきすれ違ったな。それがどうかしたのか』

クラスメイト1『今すれ違いざま俺の方を見て微笑みかけてくれたんだよ!』

クラスメイト2『お前の顔見て噴き出しただけじゃねえのか?』

クラスメイト1『そこまでおかしい顔してねえよ! 多分』

クラスメイト2『そこ不安になるなよ』

クラスメイト1『お前も見たよな友!』

友『……え? ああ、悪い、見てなかった』

クラスメイト2『珍しいな、お前が美少女の挙動を見逃すなんて』

クラスメイト1『今日は雨でも降るんじゃねえか?』

友『……』

友『(クリスちゃん……やっぱ、他のやつから見ても可愛いよなぁ)』

友『(相当モテるんだろうな……彼氏とか、いんのかな)』

友『(……もしいなかったとして、それでどうなるってんだか)』

友『(最初は純粋にあいつの描く漫画が好きで……でも、好きになっちゃうのホントにすぐだったな)』

友『(女の子に耐性のない俺があんな可愛い子に微笑みかけられたりしたら、そりゃ惚れちゃうって)』

友『(……また、顔だけで好きになっちゃったのかなぁ、俺……)』

友『はぁ……』

クラスメイト2『友のやつがアンニュイになってんぞ』

クラスメイト1『珍しいこともあるもんだな』

クラスメイト3『おお! おはようお前ら! 今日もしけた顔してやがんな!』

クラスメイト2『朝っぱらからうるせえ奴だなお前は』

クラスメイト3『今日はお前らに重大報告がある!』

クラスメイト1『はぁ? 重大報告?』

友『どうせくだらねえことだろ』

クラスメイト3『ふふふ、お前ら驚きすぎて腰抜かすなよ』

クラスメイト3『俺、ついに童貞卒業しちゃいましたー!』

友『……ハ?』

クラスメイト1『はぁ!? ウソつくんじゃねえ! お前彼女いなかったじゃねえか!』

クラスメイト2『妄想は大概にしとけよ、キモいから』

クラスメイト3『なんとでも言え! 今の俺にはそんなもん痛くもかゆくもないわ!』

友『……本当、なのか?』

クラスメイト3『おうよ。土曜に花火大会かあっただろ? それに前から気になってた子を誘ってさ』

クラスメイト3『そんでそのまま流れでそういうことに』

友『流れで……』

クラスメイト1『うおおおお!! なんだそりゃ、羨ましすぎるぅ!』

クラスメイト3『それだ! そういう言葉が聞きたかったんだ!』

クラスメイト2『小せえやつだな』

クラスメイト1『童貞だけは……童貞だけは守り抜こうって、俺たち約束したじゃねえか!』

友『いつの話だそれは』

クラスメイト1『つうかお前らはなんでそんな落ち着いてられんだよ! こいつ抜け駆けしやがったんだぞ!』

クラスメイト1『特に友! お前はこういう時一番悔しがるキャラだろうが! ヤりてぇヤりてぇってよく言ってただろ!』

友『そりゃ、ヤりたいのは確かだけどさ……でもどうこう言ったって俺がヤれるわけじゃねえし』

クラスメイト1『いい子ちゃんぶりやがって! お前は! お前はどうなんだ!』

クラスメイト2『俺は……彼女いるし』

クラスメイト1 3『『ハァ!?』』

クラスメイト2『俺も今年の花火大会は彼女と行きたかったからさ。頑張って気になってた子に必死に話しかけてたんだよ』

クラスメイト1『くそ、くそおおおおおおおおおおおお!! 敵だ、お前ら二人とも俺の敵だ!!』

クラスメイト1『友ぉ! もうお前だけだ俺の味方は! よっ、全国の非モテ男子の希望の星!』

友『んな不名誉なもんになった覚えはねえ!』

クラスメイト1『くっそぉぉ! 俺も、誰とでもいいからセックスしてみてぇなぁ……』

友『……』



男『おう、おはよう友』

友『ああ、おはよ』

男『結構騒いでたみたいだが、なんか面白いことでもあったのか?』

友『……なあ、知ってるか? 今現在このクラスの男子の半分が彼女持ちらしいぞ』

男『な、なんだよ急に』

友『今まで誰とも付き合ったことがない奴ってのは実は二割ほどしかいないらしい』

男『へ、へぇ~……』

友『声震えてんぞ』

男『き、気のせいだろ』

友『……』

友『(そりゃ、俺だってできることなら誰かとヤってみたい。エロいことしてみてぇよ)』

友『(今年に入ってから性欲がさらに強くなった気がする。三回抜いてもムラムラがおさまらないなんてことも珍しくねえ)』

友『(もしそういうチャンスがやってきたら、俺は迷うことなく飛びつく、はずだ)』

友『(でも……なんだろうな、このもやもやした感じ。よく分からねえけど)』

友『(なんか、いざそういうのが身近に感じられると、すげぇ生々しいっていうか……)』

友『(俺がモテないから、そんなふうに思うだけか?)』

友『……お前ってさ、彼女が欲しいとかそういうこと思わないの?』

男『そりゃ欲しいさ。彼女ってのは青春の代名詞のひとつだからな』

友『彼女ができたら、なんかしたいことでもあるのか?』

男『そうだなぁ……自転車二人乗りとかひそかに憧れてんだよな。後ろからぎゅっってされてみちゃったりしてさ』

友『……』

男『お前今俺のこと馬鹿だと思っただろ!』

友『まさか。ただ類は友を呼ぶと思ってさ』

男『……なんだよ、そりゃ』

友『お前童貞だよな』

男『ブフォ!? そ、それはプライバシーに関することなので答えることは』

友『ヤりたいって思ったりするか?』

男『……そりゃ、思ってるよ。すげぇ』

男『でもそういうのって、焦ってどうこうすることじゃないと思うんだよな』

男『本当に好きな人とじゃないとダメ、とは言わないけどさ』

男『本当に好きな人とやるほうが、幸せな気持ちになれるんじゃねえかな。分かんねえけど』

友『……童貞くさい答えありがとな』

男『ひどい!? 人が真面目に答えたのに!』

友『(俺がそれを望んでると思ったからだろ?)』

友『(やっぱ……こいつと同じ高校きてよかったな)』

友『男、これ』

男『ん……? なんだこれ?』

友『コンドーム』

男『へぇ、実物ってそんななのか……ってえええ!!?』

友『これお前にやるよ』

男『いやいらねえよこんなもん! つうかこれどうしたんだ』

友『なんかさっきもらった。可哀そうなお前らに俺の女運を分けてやるって』

男『はぁ?』

友『まあとにかくもらっとけ。俺には当分使い道ねえだろうからさ』

友『あれなら、幼馴染ちゃん相手に使ってもいいぞ』ボソッ

男『っ……! だからあいつとはそういうんじゃねえって!』

 キーンコーン カーンコーン

教師『ほらー席につけ―』

友『はーい!』

男『くそ、逃げやがった!』

男『(あいつは、そういうんじゃねえんだよ)』

男『(こんなもん俺には必要ねえ。とっとと捨てねえと)』

男『(じゃないと、俺……)』


 ――――――――


男『友、一緒に帰ろうぜ』

友『おう』

幼馴染『じゃあね二人とも! あと男、今日もあんたんち遊びに行くから!』

男『はいよ』

友『じゃあねー』

友『……ったく、あんな可愛い子と毎日おうちデートなんて』

男『だからそんなんじゃねえって言ってるだろ』

 ザーザー

友『マジで雨降りやがったな……しかも昼ごろより強くなってやがる』

男『なんだ、お前天気予報見てなかったのかよ。今日は晴れのち大雨だぞ』

友『どうしよ、傘持ってきてねえよ』

男『ほら、俺の折りたたみ傘貸してやるから』

友『おお、ありがとな! 野郎と相合傘なんて嫌だと思ってたんだよ!』

男『……俺だって嫌だけど、なんか傘貸したくなくなった』

友『ご、ごめんって! この雨で傘なしじゃ風邪ひいちまうよ』

『…………がねぇ……』

友『っ……!』

男『……』

DQN女『……でさぁ、チョーウザいの!』

イケメン『ははっ…………』

男『……』

友『……』チラ

イケメン『ア?』

友『っ……』ビクッ

イケメン『…………なあ、今日もあっこ行かね……』スタスタ

男『……』

友『……こ、怖えぇ……』ガタガタ

男『すれ違うだけなのにビビりすぎだろ。逆に目つけられるぞ』

友『そう言われても……威圧感ハンパねえんだよあいつ』

友『実際結構ヤバい感じの噂よく聞くしよぉ。間違いなくアブないぜあいつ』

友『つうかお前は怖くねえのかよ』

男『まあ関わりたくはねえな』

男『(まあ何かあっても、今ならチカラがあるし)』

友『……DQN女って、確か上級生に彼氏いたよな』

男『知らねえよそんなこと』

友『あいつら、普通に肩組んでたよな』

男『……仲がいいんだろ』

友『……』

友『(根も葉もない噂でしかないけど……あの二人、セフレだって……)』

友『(セフレ、か……俺には関係なさすぎる話だなぁ)』

友『(……正直、欲しいな、俺も)』

友『……』

男『じゃあな』

友『おう、また明日』

友『(雨強くなってきたな。ズボンの裾が濡れるの嫌なんだよなぁ)』

友『(とっとと帰ろ……ん?)』

クリス『……』

友『(クリスちゃんだ。雨宿りでもしてんのかな……って!)』

友『クリスちゃん!』

クリス『おぉー友くん! こんばんは。いや、こんにちは?』

友『そんなことよりもなんでそんな濡れてんのさ!』

クリス『? 雨が降ってるからだよ?』

友『いや傘は!?』

クリス『ああ、傘はあげちゃった』

友『誰に』

クリス『男の子』

友『!? お、男の子って、もしかして彼氏!?』

クリス『いや、小学生ぐらいの知らない子だよ』

友『なんでそんな子に傘を』

クリス『その子女の子と一緒に相合傘で帰ってたみたいなんだけど、その傘が壊れちゃったみたいで』

クリス『女の子の方が泣いてたから傘押し付けてきたの』

友『……お前、それちょっとやってみたかったやつだろ』

クリス『へへ、バレた? こういうの漫画みたいでカッコいいなぁと思ってて、一度やってみたかったんだ』

友『馬鹿かお前は! 風邪ひいたらどうするんだよ!』

クリス『っ……!』ビクッ

友『あ、その、ゴメン……』

クリス『……私の方こそ、ごめんなさい』

友『いや、クリスちゃんは悪いことしてないだろ』

友『……まあいいよそれは。で、今はここで雨宿り?』

クリス『うん。でも、どんどん強くなってきちゃって。困ったなぁ』エヘヘ

友『困ったなぁって……』

友『(この子、俺以上に物事を深く考えてねえな)』

クリス『こうなったら……よぉし!』

友『……おい、今何考えてる?』

クリス『仕方ないから、このまま家まで全力ダッシュ!』

友『こっから家までどれぐらいだ?』

クリス『まあ十五分ぐらいだよ。余裕!』

友『……はぁ』

友『とりあえずどっかのコンビニでビニール傘……』

クリス『友くん……?』

友『……なぁ』ポリポリ

友『何なら、俺と一緒に帰らね?』

クリス『……へ?』

クリス『……じゃあ、お邪魔します』

友『どうぞ、狭いところですが』

クリス『いえいえそんな……』

友『……』

クリス『……』

友『(すげぇぇぇ!! 俺すげぇ! こんな美少女と一緒に相合傘とか、人生勝ち組じゃん!)』

友『(よくやった俺! よくあそこで一歩を踏み出した! これでヘタレ卒業だ!)』

友『(ようやく……俺にも春が来たぜ!!)』

クリス『……』

友『……』

クリス『……あ、そこ右です』

友『あ、はい』

クリス『すいません、わざわざ家までなんて……』

友『いえいえ、お気になさらず……』

クリス『……』

友『……』

友『(気まずいいい!! 話す内容がまるで思いつかねえ!!)』

友『(あれ、おかしいな、俺もクリスちゃんも普段は止められないと一方的に話しちゃうぐらいおしゃべりなのに)』

友『(もしかして……)』

友『(相合傘、すごい嫌だと思われてる!?)』

友『(やっぱそうだよな、好きでもないやつと相合傘なんて恥ずかしいし苦痛だし誰かに見られたらと思うと気が気じゃないに違いない)』

友『(しかもこれ折りたたみだし。つまりは小さいわけで、必然的に距離も縮まってしまうわけで)』

友『(人にはパーソナルスペースという他人の侵入を許したくないエリアがあってクリスちゃんはそれは小さい方だろうけどでも俺なんかが気安く立ち入るというのは)』

クリス『友くん、もしかして逆側の肩すごいはみ出してない?』

友『え? な、なんのことかなぁ』

クリス『私が濡れないようにって自分が濡れてるんでしょ……人のこと馬鹿とか言えないよ』

友『そ、そうはいっても、これ小さくて……』

クリス『……』ピト…

友『く、クリスちゃん!』

クリス『これぐらい近づけば、大丈夫でしょ』

友『(全然大丈夫じゃねええ!! 心臓バクバクしてんだけど!!)』

友『(耐えろ、踏ん張れ俺の理性……!)』

友『(つうかクリスちゃん、俺のためにここまで無理してくれなくても……)』

友『ってお前大丈夫かよ!?』

クリス『え、何が?』

友『何が、じゃねえよ! 顔赤くなってるじゃねえか、やっぱ風邪ひいたんだろ!』

クリス『え、赤くなっちゃってる?』

友『なってるよ! 俺が見てわかるぐらいには』

クリス『……これは、そういうんじゃないよ』

友『……? じゃあどういうのなんだよ』

クリス『そう言う友くんだって、顔真っ赤になってるよ』

友『え、マジで!?』

友『はっ!? もしかして俺まで風邪ひいちゃったとか!?』

クリス『……ふふっ、友くんはバカだなぁ』

友『なっ! お前だけには言われたくねえよ!』

クリス『なんですと! 私の方が学校の成績いいでしょ!』

友『人の頭の良し悪しってのはテストの点じゃ決まらねえんだよ!』

クリス『じゃあ何で決まるのさ!』

友『IQの値だよ!』

クリス『この人やっぱバカだ!』

友『なんだとコラ!』

友『(なんだろ……クリスちゃんといると、すごい胸がドキドキするけど)』

友『(それと同じぐらい……心が暖かくなる。こうやって、ずっと近くで笑いあっていたい)』

友『(今まで誰かを好きになった時は……正直、キスしたいとかセックスしたいとかそればっかだったけど)』

友『(クリスちゃんは、そういうのももちろんあるけど……微妙に、違うなぁ)』

クリス『もうー! こうなったら、私の九九、七の段の術を食らうがいい!』シュバ!

友『なに!? この時代にまだその秘術を扱えるものがいようとは!?』

クリス『……ふふっ』ニコッ

友『ははっ』

友『(……嫌いじゃないな、これ)』



――

――――

友とクリスはいいなぁ。このふたりだけでも幸せになってほしい。

さぁ男がどう出るかだな

>>173
激しく同意
しかしオタク童貞とちがってヤりたい童貞は見苦しいな

>>157>>158の間のセリフが少し抜けていました


 ――――――――

クラスメイト3『なんだそれ。ツマらん』

クラスメイト1『じゃあ、お前も……童貞卒業しちまうってのか……?』

クラスメイト2『まあな。あともう数回デートしたら頑張ってヤってみるさ』

友『……』

 ――――――――

男が破滅したら幼馴染は幸せになれないんだよな。

幼馴染「起きろー!」バサァ

男「んん……」

幼馴染「ほら、早く起きて準備して。今日雨だから早く出た方がいいよ」

男「雨……?」

 ザーザー

男「……本当だ。雨の音がする」

幼馴染「じゃあ私先に降りてるね」

男「……ふわぁぁ……」

男(またあの夢か)

男(殺される夢。従姉、委員長、不良娘……セフレの三人に包丁でめった刺しにされる夢)

男(体中あちこち刺されまくって、切られまくって、血もすげぇ流れて)

男(でもまるで痛くない。そして死なない。必死の形相で俺を刺し続ける三人を、どこか他人事のように眺めてて)

男(その後三人の首を刎ねて殺して、チカラで自分の傷を治すんだ)

男(いやまあ俺のチカラにそんな力はないんだけどさ。でもなぜかいつもこうだよな)

男(最後に幼馴染に両目を抉り抜かれて目を覚ますまでが毎度お決まりのパターン)

男(初めてこの夢を見たときは気持ち悪くなって吐いちまったけど、もう大分慣れたな)

男(それでも目覚めは最悪だけどさ。幼馴染の声がなかったら一生起きられないんじゃねえかな、なんて)

 ザーザー

男「……雨か」

男(雨は嫌いだ)


幼馴染『んあっ、ごめ……もう、やめてっ……!』

幼馴染『やだっ、それだけは!! 初めては、もっと、ちゃんと……!』

幼馴染『あぁん、んんっ! 男ぉ! イく、イっちゃうよぉ!』


男(嫌なことを思い出す)

男(……あのときアレを捨ててれば、違った未来になってたのかな?)

男(いや、たどる過程は変わっても、迎える結末はおんなじか)

男(俺にこのチカラが目覚めた時点で、こうなるのはもう決まってたみてえなもんだろ)

男「……あー」ガシガシ

男(やっぱ、あのとき死んどきゃよかったのかな)

男 幼馴染「行ってきまーす」

幼馴染「雨のときって手を繋ぎにくくなるのが嫌だなぁ」

男「その代わり相合傘ができるだろ」

幼馴染「うん! 雨の日はこうやって合法的に男と密着できるから、私雨好きだよ」ギュッ

男「お、おい! あんまりくっつくと歩きづらいぞ」

幼馴染「~~♪」

男「……」

男(楽しそうだなぁ幼馴染)

男(こいつの笑顔を見てると、こっちまで元気になってくる)

男「幼馴染」

幼馴染「え、何――」チュッ

男「……好きだ」

幼馴染「あぅぅ……///」

幼馴染「馬鹿!!」ドゴッ

男「ぐへっ!?」

幼馴染「そういえばあんた今日が何の日か忘れてないでしょうね」

男「クリスの誕生日だろ? 忘れるわけねえだろ、お前が誕生日パーティ楽しみだってうるさかったんだから」

幼馴染「明日は学校休みだし、今日はクリスちゃんちで徹夜で誕生日パーティだよ!」

男「あんま夜遅く騒いでると迷惑になるぞ、あそこマンションだし」

幼馴染「分かってるって。部屋でお祝いしたら適当な時間にお開きにします」

幼馴染「って、あんたクリスちゃんち行ったことあるの?」

男「え、いや、マンションに住んでるって友に聞いたことがあるってだけだよ」

幼馴染「ふぅん。まずは部屋の飾り付けしないとねえ。楽しみだなぁ」

男「そういや、お前プレゼントなんにしたんだ?」

幼馴染「帽子だよ。きっとクリスちゃんにすごい似合うと思うんだよね!」

幼馴染「ていうかクリスちゃんって何着ても着こなせそうだよね。ハーフってずるい」

男「ははっ」

幼馴染「そういう男はなんにしたの?」

男「女の子がもらって喜ぶものってよく分からなかったからチョコにした。ちょっと高めのやつ」

幼馴染「ふぅん、いいんじゃない? クリスちゃん甘いもの好きだし」

男「うっす友」

友「おはよう男。幼馴染ちゃんも」

幼馴染「おはよー」

クリス「おはよう二人とも!」

幼馴染「おはようクリスちゃん。そして、誕生日おめでとー!!」ギュッ

クリス「うひゃあ!?」

幼馴染「よしよしよーし! 大きくなって偉いねぇ。今年でいくつになったのかな?」

クリス「17歳だよ!」

幼馴染「年上!?」

クリス「そうだよ、私の方がお姉さんなんだから! 子ども扱いするなー!」ウガー!

幼馴染「きゃあ!?」

クリス「よしよし。お姉さんが絵本読んであげるね」

幼馴染「うんっ! 私が寝るまで読むのやめちゃだめだからね」

幼馴染 クリス「「ってなんでやねーん!」」キャッキャ

男「誕生日おめでとうクリス」

クリス「ありがとね、男くん」

男「誕生日プレゼント楽しみにしとけよ。でもあんま期待すんなよ」

クリス「ふふっ、分かった」

幼馴染「友くんはクリスちゃんに何をあげるの?」

友「俺は、この溢れんばかりの無限大の愛を!」

クリス「それはいつももらってるよ」

友「っ……!」キュン!

男「お前ら三人ともよく疲れないなそのテンションで」

友「まあ俺のは誕生日パーティまでのお楽しみということで」

幼馴染「きっと私たちなんかじゃ想像もできないぐらいすごいプレゼントなんだろうね」

クリス「そっかぁ!」キラキラ

友「そんな目で見つめられても困るんだが……」

クリス「あ、不良娘ちゃん! おはよー!」

不良娘「おう、おはよ。誕生日おめでとさん」ナデナデ

クリス「えへへー」

友「お前も誕生日パーティ来れるんだよな?」

不良娘「……本当に、私が行っていいのか?」

友「当然だろ。クリスがいつも世話になってるみたいだしな」

クリス「うんうん」

不良娘「でも……」チラッ

幼馴染「……」

男「……主役がいいって言ってるんだから渋る必要ねえだろ」

男「それにお前も友達とわいわい騒いでみたいと思ってるだろ?」

不良娘「べ、別にそんなこと! ……いや、まあ、そりゃ行きたいけどさ」

男「だったら素直に甘えとけ」

不良娘「……分かった」

幼馴染「……」

男(不良娘と幼馴染、互いに苦手意識があるみたいだな)

男(催眠で取り除いた方がいいのかね……)

クリス「じゃあそろそろ時間だし、教室行くね」

友「おう、また――」

クリス「ん……」

友「っ……!?」

男 幼馴染 不良娘「「「!?」」」

クリス「んちゅ……ぷはぁ」

友「お、お前!///」

クリス「……ふふっ、またお昼ご飯の時にね」

クリス「行こ、不良娘ちゃん」

不良娘「お、おう……」



 ザワザワ ガヤガヤ

「おい、今の見たかよ……友とクリスチーネさんのやつ……」

「クリスさんってすごい積極的な子だなとは思ってたけど、あれは……」

「舌、入れてたよね……人前でああいうのはちょっと引くかも……」

「あんな美少女となら俺はどこでだってベロチューしたいけどな」

「くそ、半勃ちしちまった……」

「羨ましすぎて血の涙がでそうだ……!」

クラスメイト1「てめえええええええええ!!」ドゴッ

友「ぐひぇ!?」

クラスメイト1「お前だけは……お前だけは俺たちの味方だと思ってたのにぃ!!」

「あいつに続けー!」

「「「うおおおおおおおおおおお!!」」」

友「ちょっ、お前ら、やめ……!」

 アッー!

幼馴染「きょ、教室であんな……///」プスプス

委員長「あ、ああいうことを教室でやるのは感心しないわ」クイッ

委員長(いいなぁ……)

男「いつもよりキレがないぞ委員長」

委員長「えっ、別にそんなことは……!」

男「……」

男(クリス……なんというか、エロくなったよな)

男(もともとそういう欲が人一倍強いんじゃとは思ったことあるけど……)

男(今までも、クリスの仕草にドキッとしたことは何度かあった)

男(でもそれは、クリスの純粋さからくる危うさというか、そういうエロさだった)

男(今のクリスは、そういうんじゃなくて……時々、オンナの表情をする)

男(やっぱり……あの日、友とヤったんだろうな)

男(友の性欲やクリスの積極性を考えると、あれから何度もヤってるかもしれない)

男(……)

男(本当に好きな人とヤるセックスはさぞキモチがいいんだろうな、友)

男(もう、十分愉しめただろ?)

男(そろそろ、俺が貰ってもいいよな)



どうする? >>189

1.ヤる
2.ヤらない

2

男(……なんてな)

男(もういいや、クリスは)

男(確かに顔は可愛いけど、体型はぶっちゃけ中学生と大差ないし、抱いても大してキモチよくないだろ)

男(俺には、もう最高のセフレが三人もいるわけだしな)

男「……」チラッ

委員長「っ……!」フイッ

男「……」

男(……友に対する劣等感は消えたわけじゃないけど)

男(今の俺は、それ以上にあいつらの幸せそうな姿に助けられてる)

男(友とクリスが仲たがいしたとき痛感したよ。今の日常が、たとえ偽物だったのだとしても)

男(もし壊れてしまったら……俺はもう生きられない)

男(まあ……遅かれ早かれな気もするけど)

男「……」

幼馴染「さすが17歳……大人だ……」ブツブツ

男(だから、誕生日パーティは楽しいものにしたいな)

男「なあ、幼馴染」

幼馴染「え、なに?」

男【お前、不良娘のこと嫌いなの?】

幼馴染「――嫌いでは、ないけどさ」

幼馴染「私じゃなくてあの子の方が、私のことをよく思ってないみたい」

男「……」

幼馴染「多分あの子、あんたのことが好きなんだよ。だから私のこと……」

男【そこらへんはもう大丈夫だ】

幼馴染「え?」

男(この数週間で、あいつには『俺のセフレだ』ってことをしっかり教え込んだからな)

男(俺のことが好きだからって幼馴染に嫉妬したりはもうしないだろ。そこらへんはちゃんとわきまえてる)

男「あいついいやつなんだけど素直じゃないから、仲良くなりたいと思っててもついつっけんどんな態度をとりがちだけど」

男「ちゃんと向き合えば応えてくれるやつだからさ。苦手意識を持たずに普通に接してみてくれないか?」

幼馴染「……うん、まあ、あの子と仲良くなりたいと思ってるのも確かだしね」

幼馴染「このパーティを機に仲良くなってみる!」

男「おう、その意気だ!」

幼馴染「……」

男「……? どうした、俺の顔に何かついてるか?」

幼馴染「……あんた、最近ちょっと痩せたよね?」

男「……ちょっとはかっこよくなったか?」

幼馴染「まあシュッとはしたかな」

男「惚れ直すなよ?」

幼馴染「ははっ……」

幼馴染「……」

友「ぜぇ……ぜぇ……」

男「お前もちょっと痩せたか?」

友「うっせえよ」

 キーンコーン カーンコーン

教師「席につけー。授業はじめんぞー」

男(さて……)

男(今日は金曜だから、幼馴染は昼休みには教室にいない)

男(今日は誕生日パーティで放課後は時間がない。から……)

男(ヤるなら昼だな)



どうする? >>194

1.当然エロいことする
2.今日はやめとく

1

誰とヤる?(新キャラでもいい) >>196

どんな催眠をかける? >>197

不良娘で

わんこプレイ

gj

新キャラでもいいって書いてあるけど、新キャラなんて出したら話長くなるんじゃないか?

まあ出ないからいいけど

ワンコプレイとか

・・・>>197神だろ


 ザーザー

不良娘「で、女子バスケ部の部室なんかになんのようがあるんだよ」

男「わざわざ言う必要あるか?」

不良娘「……ちっ」

男「今日は雨だからな。残念ながら屋上はなしだ」

不良娘「……今日はクリスの誕生日パーティがあるだろうが。わざわざそんな日までしなくたって」

男「……」グイッ

不良娘「んんっ……あむ、んふぁ、ちゅぷ……」

男「れろ、んちゅ、んむ……」

男「……逆だ逆。ここで性欲を発散しておけば、パーティの時は純粋に楽しめるだろ?」

不良娘「……ふん」

男「……はは、切り替え早すぎだろ。もうヤる気まんまんの顔してるぜ?」

不良娘「うっせぇ……テメェのせいだろ」

不良娘「テメェにキスされたら、期待しちまうカラダになっちまったんだよ」

男「……それ、すっげぇエロいよ」

不良娘「ん……あむ、れろ、んぐ……」

男「……なあ、パブロフの犬って知ってる?」

不良娘「あ? なんだよいきなり」

男「犬に餌を与えるときいつもベルを鳴らすようにしてたら、しまいにはベルを鳴らすだけでよだれを垂らすようになったってやつ」

不良娘「……私が、そのなんたらの犬だとでも?」

男「俺と軽くキスしただけで……」クチュ…

不良娘「ああぁん……!」ビクッ

男「下の口こんなに濡らしやがって。いやらしい雌犬そのものじゃねえか」トロォ…

不良娘「黙、れ……」ハァハァ

男「……そうだ」

不良娘「……? おい、なにしてんだよ」

男「おお、こんなところに犬耳カチューシャと首輪がぁ!」

不良娘「……なんでんなもんがバスケ部の部室にあんだよ」

男「従姉の私物だよ。学校でもいろいろ楽しめるようにって、いくつかここに置いてるんだ」

不良娘「あの人……見た感じはまともそうなのに」

男「今度従姉とも一緒にヤってみるか? あいつの胸マジすげぇぞ、タユンタユンだ」

不良娘「……フン、私だって十分……」

男「妬いた?」

不良娘「妬いてねえ!」

男「はは、そんな俺にベタ惚れのお前にはぴったりだろ、わんこプレイ」

不良娘「っ……! ふざけんな、そんな恥ずかしいマネできっかよ!」

男「ベタ惚れってのは否定しないのな。まあいいや」

男「はい、これ。もちろん服は全部脱ぐんだぞ」ニコッ

不良娘「……クソが! 分かったよ、やりゃいいんだろやりゃ!」バッ

男(とかいいながら内心乗り気なくせに)

不良娘「こ、これでいいか……」

男「……似合ってるじゃねえか。可愛いぞ」

不良娘「どこがだよ……こんな変態じみた格好……」

男「そうやって恥ずかしがりながらもちゃんと着てくれるところが可愛いんだよ」

不良娘「……クソ」

不良娘「で、私はいったい何すりゃいいんだよ」

男「じゃあまず壁に手ついて」

不良娘「……? ああ」

男「で、お尻コッチ向けて」

不良娘「なんだよ、いきなりバックで交尾ってか?」

男【そのままじっとしとけよ】

不良娘「――おい、テメェ、一体何しようとしてやがる」

男「ローションをたっぷりまぶして、と」

不良娘「おい待て、まず何するのかだけ教えろ! おい!」

男「犬になりきってプレイするんだったらやっぱ」

男「尻尾はかかせないよなぁ!」ズブリ!

不良娘「んひいいいぃぃ……!?」ビビクン!

男「尻尾付きのアナルバイブだ。もふもふしてていい肌触りだぞこれ」

不良娘「ぁ……が……!」ビクッビクッ

男「催眠のおかげですんなり挿っただろ? どうだ、初めて後ろの穴を使った感想は」

不良娘「き、キモチいぃ……!」

男「よかった。じゃ、ゆっくり呼吸して、息を整えて」ナデナデ

不良娘「フゥ……フゥ……」

男「……落ち着いたか? よし、じゃあおすわり!」

不良娘「……ちっ」スッ

男「……ちゃんと素直に犬っぽい座り方をしたのは偉いが」

男「それじゃ50点だ」カチッ

不良娘「んひゃあああぁぁ!?」ビクンビクン!

男「アナルバイブつったろ。振動は弱めにしてあるけど、今のお前にはかなりキツい刺激なはずだ」

不良娘「とめっ、とめてぇ……!!」ビクンビクン!

男「初めてのケツ穴で感じすぎだろ。エロいわんちゃんだな」

不良娘「はひゅ……はひゅ……」ビクッビクッ

男「言うことを聞くときはちゃんと『わん』って返事しないとダメだろ?」

男「これからいけないことしたらお仕置きとしてバイブ振動させるからな」

不良娘「テメェ……あんま調子乗ってんじゃねえぞ……」

男「……おすわり」

不良娘「……わん」

男(うおっ、ちょっと思った以上にいいなこれ……!)ゾクゾク!

男「じゃあお手」

不良娘「わん」

男「おかわり」

不良娘「わん」

男「ちんちん」

不良娘「……! いや、私付いてねえぞ」

男「知ってるよんなことは。犬の芸のほうだよ、知ってるだろ」

不良娘(そりゃ知ってはいるけどさ……人間がしたらただ立ち上がるだけだし……)

不良娘「……わん」

男「……」

男(腕を犬の手みたいに軽くまげて、マンコを見せつけるように思いっきり開脚……)

男「自分で考えたのか、それ」

不良娘「う、うっせえな! 文句あっか!」

男「いや、文句なんてねえよ。お前が自分からそういうことしてくれるのってすげえ嬉しい」

不良娘「っ……!」

男「よく頑張ったな、偉いぞ」ナデナデ

不良娘「ん……」

不良娘(頭撫でられながら褒められるの……ちょっと嬉しいかも)

男「はは、そんな幸せそうな顔すんなよな、照れるだろ」

不良娘「っ……! だ、誰がそんな顔……!」フイッ

男「俺のために頑張ってくれたご褒美だ」

男「コレ、舐めていいぞ」ボロン

不良娘「なっ、それのどこがご褒美なんだよ……!」

男【お前、これ大好物だろ?】

不良娘「――調子乗んなよテメェ」ギリッ

男「んー、飼い主に対する態度がなってないなぁ」スッ

不良娘「ま、待て! それは使うな!」

男「じゃあちゃんといい仔にしろよな。今は俺のイヌだろ?」

不良娘「……わん」

不良娘(クソ、ふざけやがって。終わったら一発ぶん殴ってやる)

不良娘(……このチンコ、もう何度咥えたんだろうな……)

不良娘「……」クンクン

不良娘(男の臭いだ……頭、クラクラする……)ハァハァ

男「今の臭いをかぐ仕草いいな、本当に犬みたいで。もう一回やってくれないか」

不良娘「やるわけねえだろ」

男「……いいぞ、好きなだけしゃぶっても」

不良娘「ちっ……あむ」

不良娘「んぢゅ、ぢゅるっ……あむ、れろ……」

不良娘(クソ、こいつの思い通りになんてなりたくねえのに……)

不良娘(本当に、おいしい……しゃぶるのやめられねぇ)

不良娘(もっと……)ジュブジュブ

男「くっ……俺のチンコしゃぶれて、嬉しいか?」

不良娘「うん、うれひい……」

男「じゃあ、ちゃんと尻尾振らないとな」

不良娘「んぐ、れろ、ちゅぷ……ぢゅるる……!」フリフリ

男(お尻を左右に振ってやがる……エロすぎだろ……!)

男「そろそろ、出るぞ……!」

不良娘「ぢゅる、ぢゅるる……! んぐっ、らひて……!」

男「っ……!」

男【待て!】

不良娘「っ――!」

男「よし、そのまま口を離して」

不良娘「……なんで……」ハァハァ

男【どんどん俺の精子が欲しくなるかもしれないが、俺がよしというまで待つんだぞ】

不良娘「――わん」

不良娘(何がしたいんだこいつ。フェラなんて焦らしても時間の無駄だろ)

不良娘(まあでもこれもこういうプレイなわけだしな、付き合ってやらねえと)


 …………


不良娘「ハァ……ハァ……」

男「……」

不良娘「おい……まだかよ……あんま時間開きすぎると、萎えちまうぞ……」

男「まだも何も、多分三分も経ってないと思うぞ」

不良娘「んっ……ハァ……ハァ……」

男「顔近づけすぎだろ。そんなに欲しいのか、それ」

不良娘(クソ……すぐ目の前にチンコがあるってのに、いつまでこうしてなきゃいけねんだよ……)

不良娘(欲しい……男の精子、欲しい……)キュンキュン

男「くく、よだれ垂れてきてんぞ。マジで餌をおあずけされてる犬みてえだな」

不良娘「……もう、いいだろぉ……いじわる、しないでくれよ……」モジモジ

不良娘「お前の精子、欲しくてたまんねえんだよ……なあ、頼むよ……」

男「精子が欲しくてそんな発情しちまうとか、ホントに堕ちたなお前」

不良娘「っ……」

男「仕方ねえな。じゃあおねだりしてみろよ、犬っぽくな」

不良娘「犬っぽく……?」

男「今日はそういうプレイだろ」

不良娘「……」

不良娘「……ご主人様ぁ、私、どうしてもご主人様の精子が飲みたいんです」

不良娘「お願いします……ご主人様のおいしい精子、この雌犬にいっぱいごっくんさせてください……!」プルプル

男「……くははっ! おい、誰が淫語プレイしてるっつったよ! 犬がそんな言葉しゃべるのか?」

男「そんな変態みたいなこと言って、自分で恥ずかしくねえのかよ」

不良娘「恥ずかしい、です……でも、どうしても精子欲しくてぇ……!」ゾクゾク

男「……ご主人様か。悪くない」

男「プライドの高いお前がよく頑張ったな。ご褒美だ」

不良娘「っ……! わんっ!」

男「口開けてじっとしてろ。俺が出してやる」シコシコ

不良娘「ハァ……ハァ……!」

不良娘(やった……! 男の精子、やっと飲めるんだ……!)

不良娘「なぁ……はやくぅ……!」フリフリ

男「勢いよく尻尾振りやがって、可愛い奴だな」

男「ほら、受け取れ!」ビュルルルルル!!

不良娘「はああぁぁ……!」ビチャビチャ

男「悪い、顔や胸にもかかっちまったな」

不良娘(あぁ、熱い……濃いオスの臭いがする……)

不良娘(ゾクゾクする……マジで発情しちまったかも……)

不良娘「あむ……んぐっ」ゴクン

不良娘「んんっ……!!」ビクン!

不良娘(ウソだろ……精子、飲んだだけで、イっちまった……!)ビクッ ビクッ

不良娘「……もったいない……」ペロ

男「っ……」ゴクッ

男(体にかかった精子を拭って……指舐める仕草エロいな……)

不良娘「……ご主人様のも、きれいにしますね……」

男「っ……ああ、ありがとな」ナデナデ

不良娘「んちゅ……ちゅぱ、れろ……んぐ……」

男「くっ……」

不良娘「……すごい、もうこんなに硬く……逞しい……」キュンキュン

男「よしよし、ありがとうな。お前は俺の自慢のペットだよ」ナデナデ

不良娘「もう、くすぐったいです」

不良娘「ご主人様も、私の自慢のご主人様です」

男(くく、こいつもすっかりその気になりやがったな)

男(こいつエムだから、一度開き直りさえすればあとは欲望のまま従順なイヌを演じてくれるだろうと思ってた)

男(……昼休みは短いからな。そろそろ終わりにしないと)



何をする?(何をさせる?) >>215

アナルにバイブを入れたまま授業を受けさせる

ええな

男「よし、じゃあそろそろ――」

不良娘「ご主人様ぁ……」ハァハァ

男「ん……?」

不良娘「私、もう限界です……ご主人様の立派なチンコしゃぶってたら、ここ、こんなになっちゃいました……」クパァ…

男「っ……!」ゴクッ

男(お尻をこっちに突き出して、指で……!)

不良娘「さっきから、子宮が疼いて……溢れてきて、止まらないんです」

不良娘「今度はこっちの口で、ご主人様の精子飲ませてください!」フリフリ

男「……」ガシッ

不良娘(あっ……来る……来る……!)ゾクゾク!

男「たかが犬の分際で飼い主に指図するなんて、俺はそんなふうにしつけた覚えはねえぞ」

不良娘「ハァ……ハァ……!」

男「そんなダメな犬には、ちゃんとお仕置きしないとな」グチュ…

不良娘「あっ、あぁっ! そうです、私はご主人様の精子で発情してしまう卑しい雌犬ですぅ!」

不良娘「だから、おしおき! ご主人様のチンコで、マンコおしおきしてくださいぃ……!」

男「……」カチッ

不良娘「っ~~!!?」ビクビクビク!

男「調子に乗りすぎだぞ。なんで俺が、たかがペットとヤってやらなきゃいけないんだ」

不良娘「ちがっ、違う!! 私が欲しいのは、こっちじゃ……!!」ガクガク!

男「なんて言うわりには、すげぇキモチよさそうだけど?」

不良娘「イグ、イグ……!! おねが、とめっ……!」

男「ダメだ。お前の嫌なことをしないとお仕置きにならないだろ?」

不良娘「て、テメェ……! ふ、ふじゃけんにゃあぁ……!!」

男「にゃあって、はは、お前いつから猫になったんだよ」

不良娘「あ、ああぁぁああ!! こわ、こわれりゅううぅぅ……!!」ビクビク!!

男「大丈夫だよ。壊れたら俺がチカラで治してやっから」

男「だからアナルで思いっきりイっちまえ!」

不良娘「っ――!?!?!?」ビクンビクンッ!!


 …………


『これにて今日のお昼の放送を終わります! 午後からの授業も張り切っていきましょう!』


男「ほら、起きろ」ペチペチ

不良娘「へ? あれ、ここは……?」

男「女子トイレ」

不良娘「そうか……ってなんでテメェまで一緒にいるんだよ!」

男「大丈夫だ、俺にそういう趣味はない。ただの付き添いだ」

不良娘「そういう趣味……?」

男「万が一のことがあったら困るからな。お前にはちょっとスッキリしてもらった」

不良娘「……?」

男「……」カチッ

不良娘「んんっ……!」ビクッ

男「もう催眠は解除したからさっきみたいに耐えられないってほどじゃねえだろ?」

不良娘「テメェ、これ……!」

男「それ尻尾の部分を取り外して普通のアナルバイブとしても使えるんだよ」

男「お前にはそれをつけたまま授業を受けてもらう」

不良娘「はぁ!? なんで私がそんなこと!」

男「お仕置きだ」ニヤァ

不良娘「テメェ……もうあれは終わったことだろうが!」

男「終わってねえよ」グイッ

男「まだヤってねえだろ?」

不良娘「っ……!」

男「お前が俺の言いつけどおりバイブをつけたまま放課後まで過ごせたら、ご褒美としてヤってやる」

男「こっちでな」クチュ…

不良娘「ああん……!」ビクン!

不良娘(そんな、まだこんな疼いて……!)

不良娘「で、でも、今日はクリスの……」

男「あぁ……そういえばそうだったな」

男「じゃあクリスと一緒にヤるか?」

不良娘「……!」

男「はは、冗談だよ。クリスはもうやめたよ、お前らがいるからな」

男「でも……お前らとヤるのに飽きたら、分からねえかもなぁ」

不良娘「……」

男「……なんだよ、『そんなの絶対許さねえ!』とかなんとか言わないのか?」

不良娘「……別に、いいんじゃねえかな」

男「は……?」



不良娘「クリスをセフレにしても全然かまわねえよ、私は」



男「っ……!」

不良娘「私も最初はセフレなんてって思ってたけどさ」

不良娘「今は……お前のセフレになれたこと、本当によかったと思ってる」

不良娘「なにもかもどうでもよくなっちまうぐらい、キモチよくしてくれるから」ギュッ

男「……」

不良娘「なんであんなに嫌がってたのか、今じゃよく分かんねえや」

不良娘「委員長や、多分従姉さんも私とおんなじ気持ちだと思うぜ」

不良娘「だから、もしお前がクリスをセフレにするってんならむしろ協力するよ」

不良娘「きっと、あいつも喜んでくれるだろうからな」ニコッ

男「……」

不良娘『テメェがなんかすげぇ力を持ってるってのは分かる。だからってそれでテメェが人より上に立ってるってわけじゃねえだろ』

不良娘『他人はみんな自分の思い通りにできるなんて思ってんなら、それは大間違いだぞ』

不良娘『テメェが手を汚してまで手に入れようとしてんのは何てことはねえ、見栄えだけ立派なただの空っぽの箱だ』

不良娘『……人の、想いってのは……テメェの思い通りにはならねぇ……』



男「……」カチッ

不良娘「ああぁ……!」ビクン!

男「……じゃあ、俺は教室に戻るから」

男【頑張れよ】

不良娘「――ったく、仕方ねえ、な……」ハァハァ

不良娘「その、かわり……」

不良娘「ちゃんと、ご褒美くださいね……ご主人様」チュッ

男「……」

男(ご主人様、ね……)

男(俺が作ってるのは、セフレじゃなくて奴隷だな)

不良娘視点に移る? >>225

1.移る(授業の様子を書く)
2.移らない(男視点でそのまま進む)

2

不良娘や委員長にあった品格がなくなってもうた…

これでクリスとまでやったらバッドエンド一直線だな


 ザーザー

友「雨強くなってきてんなー」

男「……」

友「まあそのおかげで女子と同じ体育館で体育ができるんだけどな、げへへ」

男「……」

友「……お前、昼休みになんかあったのか?」

男「え? いや、何もねえよ」

友「……」

男(俺の目の届かないところで何かさせるのは、これが初めてだな)

男(つい勢いでやっちまったが……大丈夫かな、バレて退学とかならねえだろうな)

男(いくら俺でも、目撃されて騒ぎになっちまったもんはどうにもできねえぞ)

男(うぅ……今更ながら心配になってきた。やっぱこんなことするべきじゃなかったのかな)

男(保険で教師や何人かの生徒には催眠をかけてはいるんだけど……)

男(……セフレになれてよかった、か)

男(そうだ。俺のチカラをちゃんと使えば誰も不幸になんてならない。むしろ人を幸せにできるんだ)

男(実際、俺がチカラを使って苦しんでる人間なんて俺だけだ。何を思い悩む必要がある?)

友「ブルマかぁ……一度は本物見てみたかったよな」

男「……」

男(……そうだ、俺だけで独り占めしようとするからなんか嫌な気持ちになるんだ)

男(友にも俺のセフレとヤらせてやればいい。こいつのことだ、きっと喜ぶぞ)

男(俺のモノを他人に触られるなんて冗談じゃないが、それでもこいつなら特別に許してもいい)

男(俺がクリスとセフレになったって、クリスは友のものだ。クリスの心を奪うようなことはしない)

男(そこの線引きさえはっきりさせておけば……ただのカラダだけの関係なら、友だって許してくれるだろ)

男(俺が、許させる)

男「……」

友(男、どっか体調が悪いのか? いつもより顔色が悪い気がする)

友(気のせいだといいんだが……)

男(今日は雨が降ってるから、体育館で合同体育……)

男(女子がバレー、そして男子がバスケットボール)

男(つまり……)

イケメン「この俺様の時間というわけだな!」

友「よっ、バスケ部のエース! イケメン! くたばれ!」


「顔がよくて成績がよくてスポーツがうまい……高校生のモテる要素をすべて兼ね備えてるな」

「ホント神様って残酷だよな。二物も三物も与えすぎだっつの」

「やった、今日はイケメンくんのカッコいい姿が見れるのね!」

「ホント、バスケしてるときだけはかっこいいよねー、あいつ」キュンキュン


男「……」

教師「よーし、じゃあチーム分けのくじをするぞー」

友「ここですべてが決まるぜ、男。イケメンと同じチームなら全勝、それ以外なら敗北確定だ」

男「……」スッ

友「お前チーム何だった?」

男「D」

友「俺はAだ。敵チームだな」

イケメン「おお、俺もAだぜ」

友「マジっすか!? ふふん、悪いな男。この時間は俺らの天下だ」

イケメン「やっぱり……俺とお前とは宇宙の法則によって結ばれる運命なんだな……」グググ

友「ひぃぃぃ!! 抱き寄せようとするんじゃねえ! つうかお前力強いなおい!」

男「……そうやって余裕こいてられんのも今のうちだぞ」

イケメン「ん?」

男「勝つのは俺だ」

イケメン「……へぇ、燃えてんねぇ」

友「男……?」

友(こいつは昔から意外に負けず嫌いなところはあるけど……)

友「……まあ所詮は体育の授業だし、楽しくやろうぜ!」

イケメン「だな! 実は俺がひそかに特訓を積んでいる超クールなシュートがあってだな……」


 ……


仲間1「次俺らの番だぞ」

バスケ部員「はぁ……ついにイケメンのいるチームとか」

仲間2「頼りにしてんぞリーダー。こん中じゃお前が一番上手いんだからな」

バスケ部員「つってもなぁ……あいつと俺の実力には天と地ほどの差が……」

仲間3「まあ楽しめればよくね? どうせ体育だし」

仲間1「イケメンのやつも体育で素人相手に本気出したりなんてしねえって」

男「……まあ、そうだな。でも、勝てたほうがやっぱ嬉しいだろ」

バスケ部員「うぅむ……」

男「なに辛気臭い顔してんだよリーダー」

男【お前なら勝てる。自信持てよ】

バスケ部員「――ありがとう」

教師「よーし、じゃあ試合はじめんぞー」

仲間1「うわ、バレーしてない女子全員こっちの試合見てやがるよ」ヒソヒソ

仲間2「つっても全員イケメン目当てだろうけどな」

仲間3「チッ……ホント面白いほどモテやがるなぁあいつ」

仲間1「全然面白そうじゃねえぞお前」

男「……」

男(ん……? 幼馴染も見てるのか)

幼馴染「……!」パクパク

男(『おとこがんばれ』……ありがとな、幼馴染)

教師「ジャンプボールからな。ほれー」ヒュン

敵1「うおりゃ!」パン!

バスケ部「しまっ……!」

観客1「最初はAチームのボールだ、そして……!」

イケメン「よしきた……!」パシン!

観客2「いきなりイケメンだぁ!」

女子たち「「「キャアー、イケメンくーん!!」」」

バスケ部員「みんな、しっかり守るぞ!」

イケメン「先手必勝!」シュッ

バスケ部員「はぁ!?」

観客3「おい、まだセンターライン越えてねえぞ!」


 パシュッ!

観客たち「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」


味方3「おいおい……勘弁してくれよ」

友「イケメンさんマジパネェっす!」

イケメン「さすが俺!」

友 イケメン「「うっし!」」パァン!

男「クソ……舐めた真似を……!」ギリッ

イケメン「ほりゃ!」

イケメン「とう!」

イケメン「うりゃ!」



観客4「イケメンくんすごい……! 全部入ってる!」

観客5「シュートフォームきれー……」

観客6「でも点差は思ったほどついてねえな」

観客7「相手チームもなんやかんやで決めてるよな」

味方1「イケメンがバスケ部員につきっきりなお陰でな!」

バスケ部員「俺は完封されてなにもできてねえけどな!」

男「……」

男(イケメンのやつ、決して手を抜いてるわけじゃねえ。ただ、勝とうとしてないだけだ)

男(とにかく、見る奴を楽しませる、味方のチームを楽しませることに全力になってる)

男(本当にムカつくなぁオイ……!)ギリッ

イケメン「シュート!」

バスケ部員「させるかよ!」

イケメン「と見せかけてパス!」シュッ

バスケ部員(そこでパスに切り替えられるか普通……!)

敵2「うわわわ……!」パシン!

敵2(すごい、ボールが来てほしいと思ってたら本当に来た……!)

味方2「って完全にフリーじゃねえか!」

イケメン「決めたれ!!」

敵2「う、うおりゃ!」

 バゴン!

バスケ部員「外れた! リバウン――」

観客8「イケメンのやつ、もう飛んで……!」

イケメン「おりゃあ!!」


 バゴオオオオォォォォン!!


観客9「だ、ダンクだああああああああああ!!!」

観客10「キャアー、かっこいいー!!」

観客11「ダンクなんて生で見たの初めて……!」ドキドキ

イケメン「惜しい! もうちょっと力抜いて打てば入ったかもしんない!」

敵2「う、うん!」

男「っ……!」ギリッ

イケメン「麗しのイケメンリバウンド!!」

味方2(高すぎだろ……!)

味方2「クソ、イケメンにボールが――」

 ジュバァ!!

味方2「――え?」

観客12「は、はええぇ!! ドリブルで抜くのってあんな早くできるもんなのか!?」

観客13「さらに二人抜いた……! あとは男とバスケ部員だけ……!」

バスケ部員(ファールでもすりゃ止められるのかもしれないが……!)

バスケ部員「クソッ!」

観客14「抜いたー!」

観客15「まだ男くんがいるけど……正直勝負にならないよね……」

観客たち「「「いけええええ!! イケメーン!!」」」

味方2「おいおい、いつの間にか女子も全員観戦してんじゃねえか!」

味方1「完全にアウェーだな……」

味方3「体育のときに本気出す部活やってるやつってウザいけど、ここまですげぇと逆に何も言えねえな」

委員長「すごい……」

友「いっけええええ!! イケメン!!」

幼馴染(男……!)ギュウ


「「「イケメン!! イケメン!!」」」


男「クソがっ……!!」ギリリッ

男(どいつもこいつもイケメンイケメンって……俺のことは眼中にないってか……!)

男(舐めやがって……!)

男【……】ダラン

観客16「あれ、男のやつ棒立ちになりやがったぞ?」

観客17「まあ仕方ないよ。男くんじゃどうやってもイケメンくんを止められないもの」

観客18「イケメンくーん!! 決めてぇ!!」

イケメン「当然!!」ダッ!

男「……」

観客19「五人抜きだああ!! すげええ!!」

観客20「そのまま叩き込めー!」

イケメン「ダブルクラッ――」ヒョイッ

イケメン「え?」

バスケ部員「あ……」

味方2「ボールすっぽ抜けた……」

男「……」

観客1「お、お前何やってんだよー!!」

観客2「調子乗ってかっこつけたことするからだぞ!!」

 ブーブー!!

イケメン「あ、ひゃい……スンマセン……///」イソイソ

観客3「次はちゃんと決めろよな!!」

男「……」

男(残念だが……もうイケメンがシュートを決めることはない)

イケメン「……」

イケメン「とうっ……!」シュッ!

観客4「またスリーポイント!」

バスケ部員「って、これ……」

イケメン「あれ?」

 スカッ

観客5「リングにすらかすらない……」

観客6「おいおい、どうしたんだよ!」

イケメン「チィ……!」

男(!? 今、一瞬こっちを見てきたような……いや、気のせいか)

味方1「なんかよく分かんねえがイケメンが不調みたいだ」

味方3「やるなら今っきゃねえ!」

バスケ部員「よし! 点とるぞ!」

イケメン「させねえよ!」バッ!

バスケ部員(うおっ、このプレッシャー体育の授業のそれじゃねえだろ……!)

バスケ部員(でも……なんだろ、今なら抜ける気がする)

バスケ部員「……!」ジュバッ!

イケメン「……!?」

イケメン(反応が、遅れ……!)

観客7「おお! 今のドライブすげぇ!」

観客8「そして決めたぁ! イケメンと違って相手チームは調子がいいみたいだぞ!」



女子たち「「「イケメンくーん! 負けないでー!!」」」

イケメン「サンキュー子猫ちゃんたち!」ダン!

観客9「また五人抜き!! 今度は外すなよ!」

イケメン「……!」ダッ!

 ガコン!

観客10「ええぇ……またぁ……」

バスケ部員(ん……? 今のレイアップだぞ、あいつがあんなフリーの状態で外すか?)

イケメン(これでもダメか……)

男「……」

味方1「おりゃ!」パシュッ

観客11「あーあ、Dチームが逆転しちゃった……」

観客12「なんか白けてきたな。試合展開もつまんねえし」

味方2「好き勝手言いやがって……」

味方3「でも実際イケメンが不調だから勝ててるようなもんだからな。つまんねえのも確かだろ」

男「……」

イケメン「……」ブン!

観客13「また一気に切り込んで行った……!」

観客14「でもどうせ入んねえんだろ?」

観客15「あれ……? イケメンくんいつシュート打った?」

観客16「さっきまでドリブルついてたはずなのに、いつの間にかボールがリングの方へ……つうかあの軌道!」

観客17「さっきイケメンくん、ボールをリングの方へ放り投げてたよ!」

観客18「えぇ!? やけになっちゃったの!」


 ガコン!

観客19「やっぱリングにはじかれた!」

観客20「でも、あれもしかしたら……」

 クルクル パシュ…

男「入った……?」

観客1「お……」



「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」」



男(なんで!? シュートは絶対に入らないはずなのに……!!)

友「お前えええ!! なんだ今のシュート、かっこよすぎだろ!! 漫画かよ!」

イケメン「いや、どうせ普通にシュート打っても入んねえし、だったら一か八か適当に放り投げてみようと思っただけだ」

男「っ……!」ギリッ

男(なんだそりゃ……まさか、シュートのつもりで打ったわけじゃねえから入ったとでも言うのかよ……!)

男(ふざけやがって……! どれだけ俺をコケにすれば気が済むんだ!!)

イケメン「友!」ヒュッ

友「うおっ、俺!?」パシン!

イケメン「決めろ!」

友「お、おうっ!」シュッ

 パシュッ

観客2「決まったぁぁ!! イケメンたち逆転ー!!」

観客3「いっけええ!! 頑張れえええ!!」

観客たち「「「イケメン!! イケメン!!」」」

味方3「また盛り上がってきたな」

味方1「でも、さっきのシュートはマジですごかったからな。俺鳥肌立ったもん」

男「くっ……!」

男(イケメンのやつ、アシストに回りやがったか……!)

男(クソッ、イケメンへの催眠を更新したいのに、目が合わせられねえ……!)

男(なら……!)

イケメン「よし……!」ヒュッ

バスケ部員(くそ、またパスか……!)

敵3(来た……!)

 パン!

敵3「しまっ……!」

観客4「パスミス……!」

イケメン「悪い! ちょっと強すぎた!」

敵3「いや、今のは俺が……」

男「……」



観客5「どうしたんだろ、イケメンくんたち……」

観客6「イケメンだけじゃねえ、Aチーム全員が不調みたいだ」

観客7「なんかあったのか?」

友(いくらなんでもおかしくねえか? なんで俺たちの方だけ、同じタイミングで一斉に調子が悪くなってんだ?)

友(……これも、俺が普段感じてる違和感と関係があるのか?)

イケメン(クソ、なりふり構わずかよ……! こんなもん誰が見ても不自然だろうが!)

イケメン「ったく、たかが体育の授業で、マジになってなってんじゃねえよ!!」ギュン!

観客8「出た! またあのデタラメシュートだ!」

 ガコン!

観客9「ダメか……まああんなんそう何度も入らねえよな」

イケメン「クソッ……!」

バスケ部員「よし、行くぞ!」

味方1 2 3「おうっ!」

イケメン(俺らとは対照的に、あいつらは全員調子がよくなってる)

イケメン(特にバスケ部員は、部活の時よりもずっといい動きしてやがるぜ!)

バスケ部員(イケメンが調子悪いからだってのは分かってるけど……)

バスケ部員(俺、イケメンと戦えてる……! すごい嬉しい!)

バスケ部員「俺が勝つ!」シュバッ!

イケメン(また反応できなかった……! どうしてもワンテンポ遅れちまう……!)

バスケ部員「よしっ……! 決め――」

 バァン!!

バスケ部員「なっ!?」

イケメン「ぐっ……!」

観客10「キャアー! ブロックー!!」

観客11「すごい、あそこから間に合うなんて……!」ドキドキ

観客12「つうかさっきの動き今までで一番早くなかったか!?」

観客13「残り時間8秒! ここでイケメンたちが決めたら逆転勝利だ!」

観客14「うおおお! もしかしていま結構熱い展開!?」

イケメン「……!」

バスケ部員(ボールをとられた! でも、今の俺なら……!)

イケメン「っ……!!」グワッ!



バスケ部員「……え?」

観客15「え……何、今の……」

観客16「今までと動きがまるで違う……」

観客17「もしかして、あれがイケメンくんの本気……?」

観客18「本気のイケメンくんって、あんなかっこいいんだ……」

委員長「……すごい」



観客たち「「「「いっけえええええええ!! イケメーン!!」」」



イケメン「……!」ダン!

味方1「っ……!」ゾクッ

味方1(なんだこれ、次元が違いすぎるだろ……! 指一本動かせなかった……!)

観客19「あっという間に四人抜きー!! そして後は……!」



男「止める!」バッ

イケメン「男……!!」

観客20「止めるって言ったって……」

観客1「今のイケメンを止められる奴なんてこの学校にはいやしねえよ」

観客2「イケメンのやつすげぇ気合だ……あんな真剣なイケメン見たの初めてだぞ」

女子たち「「「イケメンくーん!! 決めてえええ!!」」」

男子たち「「「おおおおおお!! イケメーン!!」」」

男(どいつもこいつも……)


友「いっけええええ!! イケメン!!」

委員長「イケメンくーん!! 頑張ってー!!」


男(どいつもこいつも……!!)



男【舐めてんじゃねえぞおおお!!】

イケメン「――!?」



観客たち「「「!?」」」

観客3「今の、男が叫んだのか……!?」

観客4「男くんってあんな熱い感じのキャラだっけ……?」

観客5「気迫だけなら、イケメンくん以上……」

観客6「すげぇ……この一瞬に命を懸けてるって言われても納得しちまうぞ、あれ……」

観客7「つうかあいつ、本気でイケメンに勝つつもりかよ……」

幼馴染(男……)



「「「イケメン!! イケメン!!」」」

「「男もがんばれー!!」」

イケメン「うおおおおおおおおおおお!!!」

男「来い……!」

男(無駄だ。お前は俺と目を合わせてしまった。その瞬間にもう勝負は決まったんだ)

男(勝つのは俺だ!! お前が勝つ未来なんて万に一つもない!)

男(お前のシュートミスなんて白ける結果で終わらせる気はねえよ)

男(真正面からねじ伏せてやる!)

男(みんなに無様な姿をさらすんだな、イケメン!!)

男「うおおおおおおおおおおお!!!」



幼馴染「頑張って……」

幼馴染「頑張って!!」







幼馴染「イケメンくんっ!!」






男「――え?」

イケメン「……!」ニィ

 ダン!

観客たち「「「飛んだ……!」」」

イケメン「おらぁ!!」

 バゴオオオオォォォォン!!

観客8「ダンク……」



観客たち「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」



男「……」ドサッ

観客9「やっぱやるときはやる男だなぁあいつは!!」

観客10「キャアー!! キャアー!!」

観客11「どうしよ……本当に好きになっちゃったかも……」キュンキュン

幼馴染「イケメンくん……!」

イケメン「イェイ!」グッ

男「……」

味方1「すっげえなイケメン! リング壊れるかと思ったぞ!」

味方2「ここまで圧倒的だともういっそ清々しいぜ」

味方3「いいもん見せてくれてありがとな!」

バスケ部員「……やっぱ、すげぇな」



男「……」

友「おい、立てるか? あれなら手貸すけど」

男「……なんで」

友「男……?」

男「なんでなんでなんで……」ブツブツ

友「お、おい……」

男【幼馴染っ!!】ギロッ!

幼馴染「ひっ……! いや、違うの、さっきのは……」ビクビク

友「おい、男……!」

男【お前、どういうつもりで――】

イケメン「……」スッ

男(っ……!? 幼馴染の視界を遮るように……!)

イケメン「最後のお前の声、ちゃんと届いたぞ。お前の応援のおかげで俺は勝てた」

イケメン「ありがとな、幼馴染」ナデナデ

幼馴染「イケメンくん……」

男「ぁ、ああぁ……」

友「おい、イケメン! お前……!」

男「触れるな……」

イケメン「あ?」

男【俺のモノに触れるな!!】

男(やっぱりこいつは、あの時殺しておくべきだった)

男【おい、こっち向けよ。イケメン】

イケメン「……」

男【向けって!!】

委員長「男くん!」バッ

男【……なんだ、お前も俺の邪魔をするのか? 『モノ』の分際で】

男【だったらお前も】

友「落ち着け馬鹿野郎!!」ガシッ

友「みんな、見てるぞ」

男「っ……!?」


 ヒソヒソ ヒソヒソ

「今の、男くん……? 俺のものって……」

「幼馴染さんのことか? ああいう言い方はちょっと気持ち悪いな……」

「つうか男のやつ前にもイケメンに食って掛かってたよな」

「さっき必死になってたのも、もしかしてそういうことなのかな。だとしたらガッカリ」

「自分に自信がないからって、イケメンにあたるなよな」



男「っ……!」ギリリッ!

委員長「男くん……」

男(あああああぁぁぁああぁあアアア!! どいつもこいつも!!)

男「……ふぅ」

友「男……」

男「ごめん二人とも、心配かけて」

友「いや、別に……」

男「イケメンも、ごめんな。さっき負けちゃったので頭に血が上ってたみたいだ」

イケメン「……」

男「バスケ、楽しかったぞ」

イケメン「……俺もだ」

男「……幼馴染」

幼馴染「っ……!」ビクッ

男「ごめん」

幼馴染「……」

男(……)


 …………


幼馴染「男……」

男「ん?」

幼馴染「さっきは、その……ごめんなさい!」

男「……」

幼馴染「あれは別に、イケメンくんだったからとか男だったからとかそういうんじゃないの」

幼馴染「ただ、あそこは逆転がかかった場面だったし……判官びいきというか……」

幼馴染「本当に、それだけで……それ以上の意味なんて……!」

男「はは、分かってるって」グイッ

幼馴染「んん……! んちゅ、あむ、んぐ……!」

男【お前が好きなのは俺だけだろ?】

幼馴染「――うん」

幼馴染「私が好きなのは、男だけだよ……」

男「……!」

男(俺は、何を……!)

男【ごめん】

幼馴染「――え?」

男「じゃあ、着替えないといけないから」

幼馴染「あ、うん……」




男「クソッ……!」ガン!

男(幼馴染も……幼馴染さえも、チカラで無理やり俺のモノにしてしまったら)

男(俺には、本当に何も残らなくなる……!)



イケメン『すべて失うことになるぞ』



男「……!」

男(そういえば……さっきの試合、どうしてイケメンは俺を抜くことができたんだ?)

男(催眠にかかった人間は生気が抜けたような無機質な目をする)

男(俺が催眠をかけたとき、一瞬ではあるがあいつはその目をした。催眠は確かにかかったはずだ)

男(なのになぜ、普通にシュートまで決めてしまったんだ?)

男(何らかの形で催眠の穴を突かれたのか?)

男(クリスが友を襲えなかったように、催眠がかかったとしても必ずしも俺の思った通りの結果になるわけじゃない)

男(でも、俺はちゃんと失敗しないように具体的で強制力の強い催眠をかけた)

男(あのデタラメシュートのような真似は出来ないはずだ)

男(……)

男(思い返せば、心当たりが全くないってわけでもない)

男(従姉と俺が話してたところに割り込んできたときのあいつ、なんか妙な感じがしたんだ)

男(……従姉があいつのことを好きになったってのも本当に単なる偶然か?)

男(もともと、あいつが二、三日で誰かのことを好きになるってのはおかしいとは思ってた)

男(特に問題もなくセフレを続けてられたから、そういうこともあると思って気にしてなかったが……)

男(……今まで、俺の催眠がかからなかった人間なんて一人としていない)

男(どれだけ強い心を持ってたって、どれだけ俺より優れてたって、誰も俺のチカラに抗うことなんてできないんだ)

男(そのはずなんだ。なのに……)

男(あいつ……いったい何なんだ?)

男(というか、『俺の身近にいる女には手を出せない』って催眠)

男(ちゃんと、今でもかかってるのか……?)

男「……」


 …………

 キーンコーン カーンコーン

委員長「起立」

委員長「礼」

クラスメイトたち「ありがとうございましたー」



友「よっしゃー終わった終わった! じゃあ帰ろうぜ、男!」

男「ああ」

友「幼馴染ちゃんは今日部活は?」

幼馴染「今日はちゃんと休みますって言ってあるよ。うちの部結構ゆるいから」

友「そっか」

男「……」

クラスメイト1「じゃあなーイケメン」

イケメン「おう、じゃあな!」



男「……」

男(結局、あれから放課後まで一度も目を合わせられなかった)

男(ここまで来ると、意図的に避けられてるんじゃって疑いたくなるよな)

男(……クソ)

男(怖い……!)

男(チカラが通用しないかもしれないってことが、自分の思い通りにできないかもしれないってことが)

男(ものすごく、怖い……!)ガクガク

男(それが、普通なのに……)

男(チカラに依存しすぎてたのか? こんなに、弱くなっててるなんて……)

幼馴染「男……? どうしたの?」

男「え、あ、いや、なんでも……」

友「……」

男(どうする……? このまま、あいつを放っておいてもいいのか?)

男(このままじゃ、取り返しのつかないことになってしまうんじゃ……)



どうする? >>267

1.呼び出して話をする
2.問答無用で催眠をかける
3.逆に幼馴染たちの方に催眠をかける
4.誕生日パーティがあるので今日はやめておく
5.そんなことより不良娘が気になって仕方がない
6.その他

1かな...多分

これは期待

男の過去が知りたいけど今はこのあとの流れも気になる。

すげードキドキするな

男「……悪い」

友「ん?」

男【ちょっと用があって一緒に帰れない】

友「――そっか。じゃあ先に行ってるな」

幼馴染「また後でね男。あんま遅くなりすぎちゃダメだからね!」

男「ああ、分かってるよ」

男「すぐ終わる」



イケメン「ねえ、俺と一緒に相合傘して帰らない?」

モブ女生徒「いや、傘持ってるし……」

イケメン「なんだったら俺の持ってる傘へし折るよ?」ミシミシ

モブ女生徒「それは悪いよ……」



男「……」

イケメン「はっ!? 誰かが俺に熱い視線を向けている!?」

男「……よう」

イケメン「ああ、お前か……なんだ、俺と一緒に相合傘したいのか?」

男「話がある。時間あるか?」

イケメン「……ああ、大丈夫だぜ」

男「ついてきてくれ」

イケメン「ここじゃできない話なのか?」

男「……」

イケメン「……分かった。行こう」

 ザーザー

男(屋上やら校舎裏やらに行ければよかったんだけど、今日は雨だからな)

イケメン「屋上へ通じる階段か……エロマンガとかだとたまにここでエロいことしちゃうよな」

イケメン「はっ!? まさか俺への想いが強くなりすぎてついに禁断の領域に!?」

男「……」

イケメン「……で、話ってのはなんなんだ?」

男「……」

男【お前って、彼女とかいるのか?】

イケメン「な、なんだよ急に」ピクピク

男(『俺の催眠にかかった時は右手の人差し指を動かせ』って催眠……ちゃんとかかってるな。じゃあ次は……)

男【お前がモテるって話は聞くけど、彼女がいるって話は聞いたことなくてな】

イケメン「……今は、いねえけど」

イケメン「ていうか、え? もしかしてマジでそういう系? だったらさっき冗談みたいに言っちゃったこと本気で謝るけど……」

男「違うから安心しろ」

男(『もし俺のチカラについて何か知ってることがあるなら左手の人差し指を動かせ』ってかけたんだが……動かさないな)

男(右手の方は動かしてるから、催眠にはかかってるみたいだ)

男(つまり、あれはただの偶然だったのか、それとも無意識のうちになんらかの力が働いたのか)

男(俺のチカラについては知らないけど、俺が何かしてるってことだけは気付いてるのか)

男(どれでもないなら……こっちがどんな催眠をかけるのかを知ることができるってことだ)

男(ちくしょう、それは勘弁してもらいたいな……!)ゾクッ

男(あるいは、どうしても避けたい催眠に関してはあらかじめ対策してたりするのかもしれない)



イケメン「……? じゃあなんなんだよ」

男「……」

男(……さっきのバスケの試合、どうしても引っかかることがある)

男(つまり、どうしてこいつは最後俺を抜くことができたのかってことだ)

男(どんな方法でかってのもそうだが、それ以上に、どうして『最後だけ』俺の催眠を破れたのかってことの方が重要だ)

男(実際それまでシュートは外してたんだ。つまり催眠にかかってた。あるいは、かかったふりをしていたか)

男(なのになんで最後だけあんなはっきりと俺に抗ったんだ?)

男(アレがなければ、俺はこいつに疑いの目を向けることなんてなかったのに……)

男(たまたま最後だけ破れる条件が満たされたのか、最初から最後の最後だけ破るつもりでいたのか)

男(それとも、もう破らずにはいられなくなったのか)

男(……今から考えればめちゃくちゃ失敗だったが、俺も試合中相手チームと自分チーム全員に催眠をかけた)

男(どうしても、こいつにだけは負けたくなかったから)

男(もしかしたらこいつも、俺には負けたくないって思ったのかもしれない)

男(あるいは、俺により強い敗北感を与えるために、あのギリギリの状況を作ったのか……)

男(……やっぱり、あれはたまたま催眠の穴を突かれただけで、こいつには何もないのかなぁ)

男(そうだと、嬉しいんだけど……)

男(クソッ……! どっちにしろ、こいつがどういう方法で俺の催眠を破ったのか分からない以上、推測の域を出ない!)

男(だけど、チカラが通じるかどうかわからない今チカラで聞き出すって方法が押し通せるとも思えない)

男「……」

男(もし本当にこいつが俺のチカラについて知っているなら、こうして呼び出した理由にも察しがついてるはず)

男(単刀直入に聞いてみるのも手か?)

男(でもそれで適当にはぐらかされたら? そっからどうすればいい?)

男(ああ、なんか焦りと不安で頭こんがらがってきた!)

男(どうすりゃいいんだよ……!)



どうする? >>277

聞いてみる

男「……ふぅ」

男(どちらにせよ、こうやって呼び出した時点で俺のやるべきことなんて一つしかない)

男(このままこいつを放っておいたら、とてもじゃないが誕生日パーティなんて楽しめないからな)

男「……お前、さ……」

男(こいつには聞きたいことが山ほどあるんだ)

男(俺のチカラについて知っているのか、知っているならどうやって知ったのか)

男(俺の催眠を防げるのか、どうやって防ぐのか、どうして防げるのか)

男(従姉がお前のことを好きになったのはただの偶然なのか)

男(幼馴染のこと、本当はどう思っているのか)

男【お前……いったいなんなんだ?】

イケメン「――なんなんだ、とは?」

男【お前、俺のチカラについてどこまで知ってる?】

イケメン「は? 力?」

男【答えろ!】

イケメン「あぐっ!?」

イケメン「ぐあっ……! テメェ、何しやがった……!」

男(痛がってる……これが演技なら、やっぱかけてる催眠がバレてるってことだ)

男(そうじゃないなら……)

イケメン「クソッ、頭が……!」

男「正直に答えろ。お前、俺のチカラについてどこまで知ってる?」

男「さっきの体育、どうして俺の催眠を破ることができた?」

イケメン「何の話ださっきから!! 意味、分かんねえぞ!!」

男「……その痛みは俺が引き起こしたものだってのは分かってたみたいだが」

イケメン「……!?」

男「あまり我慢しない方がいい。その痛みは脅しじゃないぞ」

男「このままお前を殺してもいいんだ。それができるぐらいには、俺はお前のことが嫌いだからな」

イケメン「クソッ、やっぱ、狂ってやがるな……!」

男【で、答えは?】

イケメン「あ、がああああ……!!」ドサッ

イケメン「っぅぅ……! なんで、俺がこんな……!」

男「……」

男(普通に痛がってる……力んでるのか、顔が真っ赤だ。それに涙も……)

男(もしかして、本当に何も知らない……?)

男(い、いや、こいつの反応からしても、何かを知っているのは確実だ!)

男(それにもし何も知らないのだとしても、俺はこいつのことを殺したいほど憎いと思ってた!)

男(だから、これでいいんだ……!)

イケメン「ぁ、ぐ……!」ガクガク

男「お、おい……そろそろ言わないと、本当に死んじまうぞ……」

イケメン「ぁ、っ……」ガクガク

男「おいって!! 早く本当のことを話せよ! おい!」

イケメン「知ら、ねえって……言ってる、だろ……」

男「ああああぁぁ!! テメェはそうやっていつもいつも俺を苛立たせやがって!!」

男「なんでいつも俺の思い通りにならない! いいから早く吐けっつってんだろ!!」バゴッ

イケメン「ぅぐ……!」

男「……!」

男(蹴っちまった……人を、自分で、傷つけて……)

男(俺、何を……)

男【くそ、クソがああああ!!】

イケメン「――がはっ! はぁ……はぁ……!」

男「はぁ……はぁ……」

男「お前が……悪いんだからな……お前が、隠そうと、するから……」

イケメン「……」

男「正直に答えろよ! お前は、どうやって俺のチカラを破った!!」

イケメン「……お前……こんなところで、油売ってていいのかよ……」

男「は……?」

イケメン「今日……友の、彼女の……誕生日、パーティ、なん……だろ……」

男「……その通りだ。だから、心配の種は早めに消しておきたい」

イケメン「確か……不良娘と、幼馴染も、参加するんだよな……」

男「……? 何が言いたい?」

イケメン「いや……ただ……お前がいないと……」

イケメン「友のやつ、ハーレムで羨ましいなぁと思ってさ」

男「お前、何言って……」

 ブブブブブ…

男(メール……? 不良娘から……)

男(そういえば、あいつのバイブ自分じゃ外せない催眠かけてたんだったな)

男(でも、今それどころじゃ……)パカッ






『たすけて』

男「――」

男『(なのになんで最後だけあんなはっきりと俺に抗ったんだ?)』

男『(アレがなければ、俺はこいつに疑いの目を向けることなんてなかったのに……)』



男(疑いの目を向けたから……俺は、こうやってこいつを呼び出した……)

男(他のやつに話を聞かれないように……人目のつかない場所で……)

男(だから、あいつらとも離れて……)



イケメン『すべて失うことになるぞ』



男(いやでも、それはいくらなんでも穴が多すぎる……!)

男(第一、友はそんなこと絶対に……)

男「あ……」

男(そうだ……それがあった……)

男(なんでチカラのことを知ってるのか……それが、一番ありえる答えなのに……)

男(従姉がこいつのことを好きになったのも……そういうことなら……)

イケメン「お前、俺みたいなやつにばっか構ってていいのかよ」

イケメン「彼女が泣くぜ?」

男「テメェ……まさか、俺と同じ……」

イケメン「さて、何のことかな」

男【テメエエエエエエェェェェ!!!】

イケメン「が、あああああぁぁぁあああぁぁああぁアアアア!!!」

男【友たちは今どこにいる! 教えろ!!】ガシッ

イケメン「俺が、知るわけねぇだろ……!」

イケメン「もう、クリスんちにでも行ったんじゃねえか……!」

男【テメェには後でたっぷりと聞きたいことがある】

男【だからここで寝てろ】

イケメン「――」ガクッ

男「ちぃ……!」ダッ

男【どけっ!!】

モブ生徒「うわっ……!」ビクッ

男「くそ、なんで誰も電話に出ねえんだよ……!」

男(イケメンのやつ、はなっからこれが狙いだったのか!?)

男(俺を、幼馴染たちから引き離すことが……!)

男(でも、なんで……! こんなことして、あいつにいったい何のメリットがあるんだ?)

男(そもそも、あいつがチカラを使えるってのも、なんか引っかかる)

男(……クソ、なんだ、この言いようのない違和感は……!!)

男(でも、今はそんなこと考えてる場合じゃねえ!)

クリス「男くん!」

男「クリス!?」

男(よかった! クリスは無事だ……!)

男「クリス、友は――」

クリス「助けて!!」

男「!?」

クリス「不良娘ちゃんが……不良娘ちゃんが……!」ガシッ

男「と、とりあえず落ち着け! 何があった?」

クリス「こっち来て!」グイッ

男「うわっ……!」

男(なんだ、何があった!? まさか、友のやつ不良娘を……!)

男(いや、確かに取り乱してはいるが、それでも友がそんなことしてたらクリスの動揺はこんなもんじゃないはずだ)

男(それとも、もしかしてバイブがバレたか……!? いや、だとしたら俺に助けを求めるのはおかしい)

男「なあ、友と幼馴染は……!」

クリス「今はそれどころじゃないの!」

男「つっても……!」

男(どうする!? この様子だと、不良娘は一刻の猶予もないって感じだし)

男(だとしても、万が一幼馴染に何かあったらと思うと、俺……!)

男「クリス!」



どうする? >>287

幼なじみのほうへ

男【だから何があったんだよ!】

クリス「――不良娘ちゃん、なんか怖い先輩たちに連れて行かれちゃって!」

男「怖い先輩?」

クリス「あれ、まずいよ! あのまま放っといたら、不良娘ちゃんなにされるか!」

男(怖い先輩って……もしかして、DQN彼氏たちのことか?)

男(あいつらには不良娘に近づかないよう催眠をかけたはずなのに……)

男(まさか、これもあいつの……!?)

男(となると、やっぱり友は幼馴染と一緒にいる!)

男「……!」バッ!

クリス「え……?」

男【ごめん】

クリス「――え、ウソ、なんで……」

男(不良娘のことは嫌いじゃないけど……)

男(所詮セフレだ! 代わりなんていくらでもいる!)

男(でも、『幼馴染』は俺にはあいつしかいないんだ!)

男(あいつしか……!)ダッ

クリス「待って、お願い……!」

クリス「待ってよ!!」





男「幼馴染ぃー!!」

男(まだ学校にいるかどうかなんてわからないけど、それでも……!)

男「幼馴染いいい!!」

幼馴染「うっさい!!」

男「!?!?」

幼馴染「恥ずかしいから人の名前大声で叫ぶのやめてよね!」

男「え……お前、なんで……」

友「おお、男。もう用ってのは終わったのか?」

男「友……?」

友「なんだよ、幽霊でも見たかのような顔して」

男「なんで、お前ら……」

幼馴染「ああ、帰ろうと思ってたんだけどなんか不良娘ちゃんがあんたに用があるようでさ」

友「クリスも一緒に残るっていうから、じゃあ俺らも待っとけばよくね? ってな感じ」

男「なんだ、それ……」

男(どうなってる? 友が幼馴染を襲ってるんじゃないのか……?)

友「でも二人とも途中でどっか行っちゃったんだよなぁ。どこで何してんだろ」

幼馴染「てっきり男をさがしに行ったんだと思ってたけど」

友「連れションかな」

幼馴染「それにしては長すぎでしょ」

男「は、はは……」

幼馴染「男……?」

男(何してんだ俺……なんで、あんな分かりやすい煽りを信じこんじまったんだ?)

男(ミスリード……完全に、俺を欺くためのもの……)

男(あいつの手のひらの上で踊らされてたってことか……)

男「……友」

友「ん? つうかお前何してんの?」

男(自分の口にタオルを詰めてっと……)

男【もご、もごご】

友「――」ギュウ

男「いててててて!」

男(『催眠にかかってるなら俺の腕をつねろ』……つねってきたな。そして確かに痛い)

男(つまり催眠はかかってる)

男(口は塞いだから、こいつは俺のかけた催眠を知るすべがない。つまりかかったふりをしてるわけじゃない)

男(そして痛いってことは、多分幻覚を見せられてるってわけでもない)

男(五感を支配するには、リアルタイムで催眠を更新し続けるか)

男(あるいは相手のとるであろう行動をすべて把握しておくかしないと齟齬が生じる)

男(イケメンが俺がこういう手法で確かめるってことを予測できていなければ、仮につねられる幻覚を見ても痛みは感じないはずだ)

男【お前、イケメンに催眠かけられてるか?】

友「――」フルフル

男(まあ、どっちにしろそうなるか)

男【もしかかってるなら、全部破棄だ。その催眠はすべて忘れろ】

友「――」コクッ

男【幼馴染もな】

幼馴染「――」コクッ

男(チカラの性質の一つで、上書きってのがある)

男(つまり、催眠は常に後からかけられたものが優先される。催眠でも改変できない暗示というのはかけられない)

男(これでひとまずは安心なはずだ……あいつが俺の上をいってさえいなければ)

男(……クソ、チカラのすごさは自分が一番分かってるつもりだったが)

男(こうして対峙してみると、そのどうしようもなさってのがよく分かる)

男(正直……可能性を考えだしたらきりがないな、これ)

男(後手に回ったら、勝ち目なんてほとんどない)

男「……ふぅ」

男(だが、催眠にだって穴がないわけじゃない。ようは、どちらがより相手の行動を先読みできるかってことだろ?)

男【幼馴染、友】

幼馴染 友「――」

男【ついてきてくれ】

幼馴染 友「――」コクッ

男(リスクは高い……だがそれでも、こいつらを守るにはこれが一番安心できる)

男【俺以外のやつと視線を合わせるなよ。絶対だぞ】

幼馴染 友「――」コクッ

男「……行こう」

男(このままあいつを放っておくなんて、とてもじゃないが安心なんてできない)

男(何を企んでるのかいまいち腑に落ちないところもあるが……)

男(今日は、大事なクリスの誕生日パーティがあるんだよ)

男(幼馴染も、友も、クリスも、不良娘も……みんな楽しみにしてたんだ)

男(だから、これ以上あんな三下に付き合ってやるつもりはない)

男「どっちが上か、はっきりさせてやる」

我ながらどこに着地するのかよく分からない感じになってきました
話自体は前スレで完結、このスレは番外編ってことの方がいいかもしれません
グダグダでも完結はさせますので、もしよろしければお付き合いください

あれクリスは?

付き合わないなんて選択は前スレで消えたよ

イケメンが催眠術者なのは間違いなさそうだな。
力に抵抗してたわけだし。
ただ、そうだとしても、やられっぱなしだったところを見ると
男より力が弱そう

 タッタッタッ

男(まず不良娘とクリスを見つける。人質にとられても困るしな)

男(クソ、どこにいるのかぐらい聞いておけばよかったな)

男(クリスの連れて行こうとしてた方向を考えると、多分コッチらへんだと思うんだが……)

男(でも、なんで不良娘はDQN彼氏たちに襲われてるんだ?)

男(イケメンは、俺に友が幼馴染たちを襲っているかのように思わせて……)

男(いや、実際には、不良娘からのメールがなければ俺はその可能性には思い至らなかった)

男(その不良娘が、なんで友じゃなくDQN彼氏に襲われているんだ?)

男(友と一緒にいた幼馴染もこれといって何かをされた様子はなかったし……)

男(わざわざ友が襲ってると思わせる必要がどこにあったんだ?)

男(素直にDQN彼氏に不良娘が襲われていると言うんじゃダメだったのか?)

男(チカラを持ってるっとことを俺に分かりやすく悟らせるため? いや、それなら他にいくらでも方法があるはずだし)

男(不良娘だけじゃ俺が動かないと思ったから? でもどうせ嘘をつくなら幼馴染もDQN彼氏たちに襲われてると言えばいいんじゃ……)

男(……嘘)

男「……」

男(おいおい……)

男(おいおいおいおい!! 笑えねえぞそれ!)ダッ!

 ザーザー

男(つうか、さっきから誰ともすれ違ってなくねえか?)

男(いくら放課後だからって、もうちょっといてもおかしくねえのに……)

男(それに、この先にあるのって、俺らの教室……)

男「あの野郎……!!」

男(なんで、なんであの時俺は……!)

男「はっ……はっ……!」

男(俺は……!)

男「頼む……! 勘違いであってくれ……!」

男(手を、振り払っちまったんだ……!)




男「クリス!!」バン!

クリス「んあっ、あぁ、ごめんなっ、ごめんなひゃいぃ……!」ビクンビクン!



男「……クリ、ス……」

イケメン「おお……よくここが分かったな」

友「――」

男【見るな!!】

友「――」

幼馴染「――」

イケメン「目をつむらせたか……んなことしても意味ねえだろ」グリッ

クリス「んああああぁぁぁ……!!」ビクンビクン!

イケメン「どうせ、二人とも催眠状態だったんだろ? この状況を見たってなにも感じねえよ」

イケメン「せっかくだしそいつらにも見せてやれよ。手足を縛りつけられ、玩具を性器に押し付けられ」

イケメン「はしたない顔で喘いでるこいつの姿をな」グイッ

クリス「あぐっ……! お、男くん……!」

男「テメェ!!」

イケメン「そう怒鳴るなって。お前は何か勘違いしてる」

イケメン「こんな状況になったのは、お前がクリスの言うことを無視してどっか行っちまったからだぞ?」

イケメン「薄情な奴だよなぁ……クリスが必死に友達の危機を救ってほしいって頼んでたのに」

男「俺がついていってれば、クリスに手を出さなかったとでも? 冗談じゃねえよ」

男「最初っからこうするつもりだったんだろうが! お前の狙いは、最初から幼馴染じゃなくてクリスの方だった!」

男「なんで!? なんでクリスなんだよ!」

男「こんなもん俺に見せつけて、何がしたいんだテメェは!!」

イケメン「……はは」

イケメン「ははははははははははははははははは!!!」

男「っ!?」ゾクッ

男「何が、おかしい……!」

イケメン「いやぁ……もう、どっから突っ込めばいいのか分かんなくて」

男「何だと……」

イケメン「まず一つ。こいつが俺にヤられるのはお前のせいだなんて一言も言ってねえ」

男「は……?」

イケメン「二つ。お前の言う最初からってのはいったいいつのことだよ」

男「それ、どういう……」

イケメン「三つ。なんでクリスなのかって言われても、クリスが俺の好みのオンナだったからだ。理由を聞かれても困る」

男「テメェ――」

イケメン「そして四つ目。お前にこれを見せつけて何をしたいのかって質問だが……」

イケメン「んなこと俺に聞くんじゃねえよ。お門違いも甚だしいぞ」

男「何、言ってんだ、さっきから……全然意味が分かんねえぞ!!」

イケメン「だとよ、クリス」

クリス「あ、あぁ! も、もう、これ、とめてぇ……!」

クリス「私が、悪かったからぁ……! もう、こんなので、イきたく、にゃいよぉ……!」

クリス「イケメンの、チンポで、イかせてぇ……!」

男「……クリス……?」

イケメン「ダメだ。男を連れてこれなかったらヤらないって言ったろ?」

クリス「でも、男くん……ちゃんと、来た、でしょ……!」

イケメン「お前が連れてきたわけじゃねえだろうが」

クリス「ねえ、おねがい……イケメンのチンポ、欲しいの……!」

イケメン「はは、ホントにわがままな子猫ちゃんだ……ん」

クリス「んちゅ、ちゅぷ、んぐっ……! キス……もっと、ちょうらい……!」ビクビク!

イケメン「……そういうことだ、男」

男「そんな、嘘だ……だって……」

イケメン「お前と同じだよ」

友「――」








イケメン「こいつは俺のセフレだ」






友のバッドエンドが確定したか……

友が不憫すぎて辛い……

友のクリスと付き合ってた記憶を消してやれば、せめてもの救いになるかと

友…

なんだと…

殺せてれば…

ヘタなNTRものよりダメージでかいんだが…

クリスが操られてるのか元からセフレなのかで
これからの処遇が変わってくるな。
操られてるなら、全てが終わってから友とクリスの記憶を消して
元の鞘に収める。クリスの意思でなってるなら友の記憶を消してやる方向で

とりあえずイケメンは死ぬ方向で

どうせお前らはイケメンが主人公で「男」って名前だったらそっち応援するんだろ?

 ブブブブブ…

クリス「んひゃっ、んん、あああぁ……!!」ビクビク!

男「セフレ……? お前と、クリスが……?」

イケメン「……」

男「ありえない……クリスが……クリスがそんなもんになるわけねえだろ!!」

イケメン「お前が言うのか? それ」

男「……!?」

イケメン「羨ましいぜ。お前のセフレに比べれば、俺のはどれも見劣りするからな」

男「お前……どこまで、知って……」

イケメン「何も知らねえよ。俺は、何も知らない」

男「……いつからだ」

イケメン「だいたい一か月前ぐらいからだっけ?」

クリス「ううぅ! しょう、だよぉぉ……!」

男「っ……!」

男(一か月……そんな、前から……!)

男(なんで、俺は気付けなかったんだ……!)



男『(クリス……なんというか、エロくなったよな)』



男「……!」

イケメン「チャンスはいくらでもあったのに、お前全然こいつに手出さないからいらないのかと思って」

イケメン「処女は友に奪われちまったけど、カラダとココロは俺がもらったってわけだ」

クリス「しょれは……違う……!」

イケメン「ん?」

クリス「私が、一番しゅきなのは……友、だかりゃあ……!」

イケメン「……そうだったな、ごめんごめん」ナデナデ

男「テメェ……!」ギリッ

イケメン「お前だけは許せないーとか寒いこと抜かすんじゃねえだろうな。お前にだけはどうこう言われたくねえぞ、俺は」

男「っ……」

男(分かってる……俺にこいつのことを咎める資格なんてないってことぐらい……)

男(俺の選択次第では……俺が、あいつ側だった未来もありえたってことぐらい……)

男(でも、だとしても……!)

男「許せるわけ、ねえだろ……」

男「テメェみたいなクズ野郎のことなんざ、許せるわけねえだろうがっ!!」

イケメン「……」

男「クリスは友の彼女なんだよ!! 友もクリスも、お互いのことを本気で想い合ってた!!」

男「こいつらの想いは『本物』だった!!」

男「俺やお前みたいな偽物しか持たないクズが、軽々しく壊していいもんじゃねえんだよ!!」

そりゃ(イケメンだろうがそうでなかろうが)そう(主人公応援したくなる)だろ

クリス『一番目は友だって決めてるんだっ』

クリス『私も友のことが一番好きだよー!』

クリス『私は友が好きなの。大好きなの! 友とそういうことできたら、友が私の初めての相手だったら、どれだけ幸せだろうって!』



男「俺は、あいつらの『本物』に救われてた!」

男「あいつらのことを壊したいと思ってたのと同じぐらい、あいつらのことを大切にしたいと思ってたんだ!!」

男「俺が間違ってるとか、お前が間違ってるとかじゃない」

男「ただ、何があろうと俺は絶対にお前を許せない!!」

イケメン「……」

イケメン「……本物、か」

男「あ……?」

イケメン「……」カチッ

クリス「ぇ……もしかして、ヤってくれるの?」

イケメン「いや、ずっと机に縛り付けられた状態じゃ疲れると思ってな。休憩タイムだ」シュルシュル

男はまだ良心残してるから

クリス「そんなぁ……」

イケメン「でも、お前の態度次第では……ヤってやってもいいぜ」

クリス「ホントに!」

男「クリス……」ギリッ

男「イケメン……今すぐクリスの催眠をとけ。そうすれば、命だけは助けてやる」

イケメン「はは、どっから湧いてきやがんだその自信は。俺はお前の催眠を破れるってのに」

男「っ……」

男(そうだ……こいつは、なんらかの方法で俺の催眠を破ってる)

男(目を合わせられなくしてるとか、あるいは催眠の発動自体を妨害してるのか……)

男(チカラをもった者同士で対峙したら、どうしても後手に回ったやつの方が圧倒的に不利だ)

男(だからこそ……引っかかるところもある)

男(なんで、友や幼馴染は普通に催眠がかかる状態になっていたのかってことだ)

男(上書きの性質を考えれば、催眠なんてかけられないようにしておいた方がいい)

男(俺を油断させるためってのはないはずだ。俺の方が圧倒的に不利なのだから、油断のしようがない)

男(俺を舐めてるから……? あるいは、できなかったから……)

イケメン「……それに、またお前は勘違いをしている」

男「なに……?」

イケメン「催眠をとけって言われても、かけてないものをとくことなんてできねえよ」

男「……は?」

男「ふざけるなよ……まさか、クリスが本心からセフレであることを望んでるとでも言うのかよ……」

イケメン「それはクリスに直接聞いてみるんだな」

男「え……?」

イケメン「クリス。いいか、これから男の質問には正直に答えるんだぞ?」

イケメン「ちゃんと答えられたら」

クリス「ヤってくれるんだね!」

イケメン「はは、ああそうだ」ナデナデ

男「そんな……お前がデタラメ答えさせるに決まってる……」

イケメン「しねえよそんなこと。つまんねえし」

イケメン「お前ならわかるだろ? なんでもかんでも力で思い通りにしてたら、すげぇつまんねえってこと」

男「……クリス」

男【お前、どうしてこいつのセフレになんてなったんだ?】

クリス「――男くんが私のお見舞いに来てくれた日ね、私、友とセックスしたんだ」

男「……」

クリス「すっごく幸せだった……愛されてるってのを、体中で感じることができた」

クリス「初めては痛かったけど……それでも、気持ちよかった」

男「……」

クリス「それから結構な頻度で友とヤるようになってね」

クリス「友も男の子だから、まあ一度味を覚えちゃったらやめられなかったんだろうけど」

クリス「私はそれが苦痛で仕方がなかった」

男「なんで……」



クリス「だって友、セックスすっごい下手なんだもん」



男「……え?」

クリス「キスも下手だし、愛撫の仕方もぎこちないし、マンコやクリばっかいじって面白みがないし」

クリス「チンコも小さいし、ピストンも痛いだけだし、そのくせ射精までの時間が無駄に長いんだよ」

クリス「キモチよさそうにしないと、すぐに不安そうな顔しちゃうし……」

クリス「最初はよかったけど、すぐ嫌になっちゃった」

男「なんだ、それ……お前、友のことが好きなんじゃ……」

クリス「うん、友のことは大好きだよ。でもそれとこれとは話が別」

クリス「チンコシコってればキモチよくなれる男には分かんないかもだけど」

男「っ……」

クリス「このままじゃ、友のこと嫌いになっちゃうかもってぐらいだったんだからね。そんなある日」

クリス「イケメンにキスされたんだ」

男「っ……!」

クリス「びっくりしちゃった。友以外の男にキスされるなんて気持ち悪いだけだと思ってたに」

クリス「腰が抜けちゃうぐらい……キモチよかったから」

男「っ……!」ギリッ

クリス「そっから、友と話してても、手繋いでても、キスしてても、セックスしてても」

クリス「イケメンのことが頭から離れなくて」

クリス「それからすぐかな。放課後、イケメンに呼び出されたの」

クリス「なんとなく、行ったらどうなっちゃうのかは分かってた」

クリス「でも、期待しちゃってるカラダには逆らえなかったんだ」

クリス「想像以上だった……セックスってこんなにキモチいいんだって、初めて知った!」

男「クリス……」

クリス「イケメンね、すごいんだよ! 私がキモチよくなるところ、全部分かってるみたいだったの!」

クリス「友じゃ絶対してくれないようなこと、いっぱいしてくれて」

クリス「私、初めてセックスで本当にイっちゃった。しかも何度も! 友とじゃ絶対無理だよ」

クリス「キモチよすぎて……最後は自分で何言ってるか分かんないぐらいで……」

クリス「ああ、これを知ってしまったら、もう戻れないなぁって」

クリス「だから、私からセフレにしてほしいってお願いしたの」

男「……」

久々にちゃんとしたNTR見れたわ素晴らしい

クリス「ごめんね、男くん……軽蔑、しちゃったよね」

クリス「でも、イケメンとセフレになったおかげで、私は今でも友と付き合えてるんだよ?」

クリス「イケメンとのセックスがなかったら私、絶対耐えられてないもん」

クリス「それに、友のことは今でも大好きだよ。私のココロは、これからも友だけのもの」

友「――」

クリス「でも、カラダは……全部、イケメンだけのモノだよ」

男「そ、んな……」

イケメン「……そういうことだ。クリスは、最後は自分の意志で俺のセフレになることを選んだ」

イケメン「俺のセフレになってよかったって、こいつは心から思ってる」ナデナデ


不良娘『今は……お前のセフレになれたこと、本当によかったと思ってる』


男「……」

イケメン「それに、お前の言う『本物』ってのは別に壊れちゃいねえ」

イケメン「今でもこいつは、友のことを本気で好きだって思ってるんだから」グチュ…

クリス「ああぁ……!」ビクンッ

男「テメェ……!!」

イケメン「俺は、お前みたいなすっかすかの張りぼて野郎には興味ねえんだ」

イケメン「なあ、友の催眠といてくれよ。そして、こいつの姿を見せてやってくれ」

イケメン「どんな表情をするのか……すげぇ楽しみなんだよ」グチュグチュ

クリス「ああぁ! そこ、そこいい……!」ビクンビクン!

男「……なんで」

男(なんで、こんなことに……)

男(俺が、こいつを殺しておけば……いや、その催眠も、どうせ破られてたか……)

男(……こいつは)

男(こいつだけは……!)

イケメン「……はは、悲しいねえ、男のサガってのは」

男「なに……?」

イケメン「まあ当然だよな……この状況じゃ」

イケメン「健全な男子高校生なら、勃つに決まってる」

男「……!?」

イケメン「こいつが感じてよがってる姿を見て、興奮しちまったな」ニヤァ

クリス「そう、なの……?」

男「そんな、そんなわけ……!!」

イケメン「ヤってみるか?」

男「え……?」

イケメン「こいつマジすげぇぞ。カラダは子供っぽいが、中身は俺がひいちまうほどの根っからのド淫乱だ」

イケメン「キモチよくなるためなら力なんて使わなくたって何でもするぜ、この雌豚は」グイッ

クリス「っ……はぁ……はぁ……」トロン…

男「っ……!」ゴクッ

イケメン「ずっと、ヤってみたかったんだろ?」

男「……!」

イケメン「素直になれよ。使ってもいいぜ、コレ」

クリス「やだ……私がヤりたいのは、イケメンなのに……」

イケメン「いや、こいつならきっと俺と同じぐらい、いや、俺以上にお前をキモチよくできるだろうぜ」

クリス「え……ホント……?」

イケメン「ああ、本当さ。俺のことなんて忘れちまうかもよ?」

クリス「そんなに……スゴいの……?」ゾクゾク

男「いや、俺は……」

イケメン「はは、早速男とヤりたくなってきたか? さっきカラダは俺だけのものとか言ってたくせに」

イケメン「キモチよければ誰だっていいんだろ。ホント救いようのねえビッチだなぁお前は」

クリス「うん……私、セックス大好き……」

イケメン「ほら、おねだりしてみろ」

クリス「男、くん……」

男「やめろ……やめてくれ……」

クリス「大丈夫……幼馴染ちゃんには、内緒にしとくから……」

クリス「私のカラダ、どこでも好きなように使っていいよ」クパァ…

クリス「一緒に……キモチよくなろ……?」

男「……」



どうする?(どう答える?) >>332

催眠でイケメンとクリスを攻撃する

どんな感じの催眠をかける? >>334

クリスには我に返ってもらって、冷静に自分の状況を考えさせる。

イケメンは男の催眠を破れるようだから、むしろ自己催眠で男の能力を強化したらどうかな

それより友を催眠で超絶テクニシャンにしてやってくれ!
このままじゃ友が可哀想過ぎる!

テクニックがあっても大きさは…

そこは我慢してもらおう……

もう友には新しい彼女を探してやる方向でいいかと

大体、クリスが催眠にかかってないってのも
眉唾だけどな。態度が違いすぎる

イケメンがニャルラトやロキと同類の可能性

トリックスターって奴か

クリスを催眠で操ってイケメンを刺させるとかどうよ

やっぱMCものに敵役は不要だってわかった

男「お、俺は……」

男(クリス……体つきは子供っぽいと思ってたけど、思ってたよりもずっとオンナらしいカラダだ……)

男(大きくはないけど胸のふくらみもちゃんとあるし、腰のくびれだって……)

男(肌も白くて柔らかそうで……抱いたら、気持ちいいんだろうなぁ……)

男(顔立ちだけなら、俺の知ってる女子の中でも一番といってもいい可愛さだ)

男(そのクリスと……)

クリス「ねぇ……男くん、しないのぉ……」グチュグチュ

イケメン「おいおい、何勝手にいじってんだよ」

クリス「だってぇ……男くんが焦らすんだもん……」ハァハァ

男(クリスのアソコに、指が……本当に、エロい……)ゴクリ

男(すげぇ興奮してるのに、冷めそうなぐらい失望してる自分もいて、ごちゃまぜで)

男(もう、早く終わらせてしまいたい……)

イケメン「お前、ずっとこいつを犯したかったんだろ?」

イケメン「あいつに、勝ちたかったんだろ」

友「――」

イケメン「何を戸惑う必要があるんだ? クリスの方から望んでお前を受け入れようとしてくれてるんだぜ?」

イケメン「ここでこのチャンスを逃しちまっていいのかよ」

イケメン「お前がヤらねえんなら、俺がヤっちまうぞ? それでいいのか?」レロッ

クリス「ひゃあっ……耳、くすぐったいよぉ……!」ビクビク!

男「俺は……」ドクン ドクン

男「俺は……!」



クリス『私は、男くんには……幸せでいてほしいよ』



男「絶対にクリスとはヤらない!」

イケメン「……あ? なんだ、ここにきてまだイイコちゃん気取りか?」

イケメン「今更クリスとヤるのを避けたところでどうなるってんだよ。お前、今まで自分が何してきたのか忘れたのか?」

男「……」

イケメン「もう到底後戻りなんてできないことヤってきただろうが。後はもう堕ちてくだけだろ」

イケメン「クリスは親友の彼女だから特別です、他のオンナはそうじゃないので犯します、ってか?」

イケメン「ふざけてんのかテメェ」



男「っ……!」ゾクッ

男(雰囲気が……! 怯みそうになる、けど……!)

男「勘違いしてるぞ、イケメン」

イケメン「あ?」

男「なんでこの俺がテメェのセフレごときとヤってやらなきゃいけねえんだって話だよ」

イケメン「……ア?」

男「使ってもいい? チャンス? 身の程をわきまえろよ」

男「わざわざテメェなんざに用意してもらわなくても、ヤりたくなりゃいつだってヤれる」

男「欲しくなりゃいつだって奪えるんだよ。テメェみたいなカスからなんてな」

イケメン「テメェ……」

男「お前こそ、俺の大事な『日常』に手を出すなんていい度胸してるじゃねえか」

男「覚悟はできてるんだろうな」

イケメン「……」

男「……」

クリス「……? 二人とも、喧嘩はダメだよ?」

男「……クリス」

男【目を覚ませ】

クリス「――目を覚ませって言われても……私は別に眠ってるわけじゃないよ」

クリス「自分が何をしてるのかだって、ちゃんと分かってる」

クリス「私は、自分の意志でこうしてるんだから」

男「クリス……」

イケメン「ははっ! だから言っただろうが、こいつは催眠になんてかかってねえって」

イケメン「純粋だからこそ欲望に従順、こいつは天然のビッチだよ」

イケメン「自分が悪いことしてるなんて感覚微塵もねえもんな?」

クリス「うん……だって、私が好きなのは友だけだし、イケメンとは本当にカラダだけの関係だし」

クリス「みんな幸せなのに、なんでこれが悪いことなの?」

クリス「線引きさえちゃんとしとけば、こんなに幸せな関係もなくない?」

男「……」

イケメン「くははは! そうだな、まったくもってその通りだ! それは男も否定できねえだろうよ!」

男「……確かに、その通りだ」

イケメン「今更認めたって遅いんだよ。お前は俺の申し出を蹴った」

イケメン「指をくわえて見てろよ。親友の彼女が、俺みたいなクズに犯されてよがってるところをな」

クリス「おぉー! イケメンやっとヤる気になってくれたんだね!」

クリス「男くん意気地なしだからちょっと萎えそうになってたんだよ」

イケメン「はは、悪かったな。今日は激しいぞ? 思う存分イっていいからな」

クリス「当然ゴムはなしだよね」

イケメン「ああ、そっちの方がお前好きだろ?」

クリス「うんっ! ねえ、はやくはやく!」

イケメン「急かすなって」

男「……」

イケメン(おかしい……男のやつ、本当にただ見てるだけのつもりか?)

イケメン(それとも、さっき何か力を使ったのか?)

イケメン(まあだとしても、そんなもん何の意味も……)

クリス「あれ……これ、なんでここに……」

イケメン「ああ? なんの話だ」

クリス「ほら、この漫画。私の描いた漫画なんだけど……」

クリス(これ、確かプリントアウトしたことないはずなんだけど……)

イケメン「……男、お前なにした?」

 ザーザー

男「……今日は雨だな」

イケメン「は?」

男「この時間でも外が真っ暗だ」

イケメン「お前、何言って……」

男「雨は嫌いだ。嫌なことを思い出す。でも、たまには悪くないもんだな」

男【うっすらとでも、自分の顔が見られるから】

イケメン「テメェ、まさか……!?」

男「……!」ダッ

イケメン「ふざけ……!」

男「遅い」ブン!

 バン!

イケメン「がはっ!!」

男「とりあえずタオルで目を覆わせてもらうぜ」ギュウ

イケメン「テメェ! 離しやがれ!」

男「無駄だ。催眠で今の俺はいつもより身体能力が高いからな」

男(俺も催眠にかけられてるかもしれないって考えたとき、この方法を思いついたが……)

男(自己催眠……一か八かだったが、上手くいってよかった)

男(これは便利だ。これから先も使っていくことにしよう)

イケメン「クソ、おい! 何をやってる、俺を助けやがれ!! 聞こえてるんだろ!!」

クリス「――」

男「無駄だ。あいつはもう催眠状態だ。お前の声は届かない」

イケメン「クソ、なんで、なんでだよ! おい!!」

男(クリス……あれでダメなら、もう……)

男(『本物』は、諦めるしかない……)

クリス「……」ペラッ

クリス(懐かしいなぁ……といっても、描いてからまだ一か月ちょっとか)

クリス「……」ペラッ

クリス(ふふ、下書き同然じゃんこれ。そういえば結局清書してないんだっけ)

クリス(友と仲直りしてから読み返したくなくなっちゃったんだよね)

クリス(だって、恥ずかしいんだもん)

クリス「……」ペラッ

クリス(にしても……我ながらつまんないなぁこれ)

クリス(主人公とヒロインがただ延々駄弁っていちゃいちゃしてるだけだし)

クリス(手を繋ぐわけでも、キスをするわけでも、セックスするわけでもない)

クリス(山なしオチなし意味なしの、自己満足の駄作)

クリス(勢いだけで描きなぐったとはいえ、さすがに酷いな……)

クリス「……」ペラッ

クリス(……何がこんなに楽しいんだろ、この子たち)

クリス(……あれ、なんで……)

クリス「……」ペラッ

クリス(なんで、泣いてるんだろ、私……)

クリス(おかしいな、そんな感動するような話じゃないのに……)

クリス「……」ペラッ



クリス『やっほー!!』

クリス『あれ、なんで!? やまびこ返ってこない!?』

友『気合が足りないんだよ気合が! もっと腹から声出せ!』

クリス『はい師匠! すぅ~……』

クリス『やっほおおおおおおお!!』

友『やっほおおおおおおお!!』

クリス『あれ!? 友から返ってきた!?』

クリス「……」ペラッ



クリス『……ふふっ、友くんはバカだなぁ』

友『なっ! お前だけには言われたくねえよ!』

クリス『なんですと! 私の方が学校の成績いいでしょ!』

友『人の頭の良し悪しってのはテストの点じゃ決まらねえんだよ!』

クリス『じゃあ何で決まるのさ!』

友『IQの値だよ!』

クリス『この人やっぱバカだ!』

友『なんだとコラ!』

クリス「……」ペラッ



友『話の流れは微妙だけど、この一発ネタみたいな設定で漫画描こうって思えるなんてすげえと思った!』

クリス『それ、褒めてます?』

友『キャラも何考えてるか分かんねえけど、それでも主人公が友達みたいなやつをぶん殴ったところはなんかスカッとした!』

クリス『あそこは主人公がいろんな葛藤を抱えてる場面でスカッとする場面じゃないんですけど……』

友『絵もところどころシュールな感じになってて笑えたぜ』

クリス『シュール……? それいったいどこの話してるんですか』

友『とにかく、俺はお前の漫画に可能性を感じてる! お前なら、きっとすげぇギャグ漫画が描ける!』

クリス『私恋愛漫画が描きたいんですけど……』



クリス「……」ペラッ

クリス『あなたが私の漫画を好きだって言ってくれたから、今の私はあるの』

クリス『だから、私にも言わせてください』

クリス『あなたのことが好きです。私と付き合ってください』

友『……』

クリス『……』ドキドキ

友『ずるい!』

クリス『えぇ!?』

友『そういうのは俺の方から言いたかったのに!』

クリス『そんなこと言われても……って、え……?』

友『あ……ごめ、今のなし』

クリス『無理だよ! さすがに今のはなかったことにはできないよ!』

友『くそおおお、かっこよく切り返したかったのに! 俺誰かと両思いになるのなんて初めてだったのに!』

クリス『うわああ両想いとかはっきり言わないでよぉ! 言わなければまだセーフだったのに!』

友『マジか!? ……いやアウトだろ今のはどう考えても!』

クリス『じゃあ仕切り直しで友くんから告白して』

友『えぇ!? このグダグダの流れで告白なんてできるか!』

クリス『だから仕切りなおすんでしょ! 私だって好きな人から告白されてみたい!』

友『す、好きな人……!///』

クリス『で、二人きりで話したいことって何なの?』

友『ってそっからかよ!』

クリス『……』ドキドキ

友『えぇーっとだな……』ドキドキ

友『ああもう、好きだ! 俺はお前のことが、世界で一番大好きだ!!』

クリス『……』

友『文句あるか!』

クリス『あるわけないじゃん!』ギュッ

友『うわっ、抱きつくな!』



クリス「……」パタン

クリス「うぅ……友……友ぉ……」ポロポロ

男「……クリス」

イケメン「そんな……ありえねえ、なんで……」

男「さて」ギリッ

イケメン「ぁぐっ……!」ミシミシ

男「思いのほかあっさり終わったな」

男(いやまあこっからが問題なんだが)

男(催眠をかけるには目を合わせる必要があるが……それはつまり、こいつの催眠にもかかるかもしれないってことだ)

男(催眠で反応速度も上げてるから、催眠をかけるタイミングはこっちの方が早いとは思うんだけど……)

男(こういう状況は初めてだからな。目があったその瞬間にかかるとかだと反応速度も意味ないし)

男(どうするかな、こいつ)



どうする? >>360

まずはふんじばって色々聞き出す。その後催眠で記憶をごっそり十数年分封じる。

>>360
記憶を封じるってどういうこと?

消すんじゃね?

消すっていうか、赤ん坊からもう一回やり直させる感じじゃね?
10数年分の記憶が無くなったら、まともに学校には通えないだろ

やっぱ、アレだよな。男の目的はあくまで、催眠使ってエロいことをする。だから、イケメンとは思想が違っても仕方ないよなー

格付けが済んだところでイケメンには
生きている事を後悔して貰おう

sage

正直男も罪悪感があるっつってもクリスをセフレに仕立てあげて友に無理やり許させようと考えてたしなぁ

今日中に返答こなかったら、再安価しては?

ごめんなさい。わかりにくくて。

>>361

記憶を消すということです。どれだけ消すかはお任せします。

今更ながらクリスは気持ちよくないなら素直にいいそうな気がす

イケメンは催眠術というか、相手の気持ちを操作する能力って感じに見える
男に催眠かけられた時も抵抗はしてたけど、効いてないて感じでは無かったし、
やり返して来なかったし。
自己催眠で催眠の能力を強化すればイケメンも催眠にかかるんじゃね?

さげ

男「お前にはいろいろと聞きたいことがある。それを聞いた後で、どうするかは考えよう」

イケメン「クソが……!」

男「その前に……」

クリス「ぅ……ぅっ……」

男「……クリス、まず服着て」

クリス「男、くん……私……」

男【話は後だ】

クリス「――」コクッ

男「……手短に行こうか。正直お前とは話すらしたくないし」

男「俺は今お前に催眠をかけることはできない。が、嘘をつくのはやめておいた方がいい」

男「俺は今、催眠で感覚が極限まで研ぎ澄まされてる。お前の一挙一動を見逃さない」

男「もしわずかでも嘘をついたであろう反応をみせたら……その時は」ググッ

イケメン「ぁ、が……!」ミシミシ

男「このまま右脚の骨を砕く。それでも吐かなければ今度は左脚だ」

男「両腕両脚がたこみたいにぶらんぶらんになりたくなかったら、俺の質問に正直に答えろ」

男(まあ、どれが嘘をついた時の反応かなんて分かんないんだけど)

イケメン「鬼、かよ……」

男「どこがだよ、めちゃくちゃ良心的だろ。殺されないだけありがたく思っとけ」

イケメン「……」

男「まず最初の質問。お前、クリス以外に手を出したやつはいるか」

イケメン「いるにはいるが……どれもお前には関係ねえやつばっかだよ」

男「従姉や幼馴染には?」

イケメン「出してねえ」

男「……なんで」

イケメン「なんで、だと? はは、自分のオンナは最高だから俺が狙わないなんてありえない、ってか?」

男「……お前が俺に対して何らかの特別な感情を向けてるのは確かだろ」

男「じゃなきゃ、こんな形で俺にクリスとの関係をばらしたりしない」

イケメン「……」

男「なんで、クリスなんだ?」

イケメン「……俺の好みのオンナだったからっつったろ」

男「それはカラダのことか? それとも……」

イケメン「……少なくとも俺は、あんな幼児体型を特別好むような性癖は持ってねえ」

男「お前……」

イケメン「安心しろ。そんな可愛らしい理由じゃねえから」

男「……」

イケメン「他人が一生懸命作った砂のお城だったり、ドミノだったり」

イケメン「他人が好きだからって最後までのけてた弁当のおかずだったり」

イケメン「そういうのを壊したり奪ったりするの、俺たまらなく大好きなんだよね」ニタァ

男「テメェ……」

イケメン「そういう意味で、クリスはまさに俺の理想のオンナだった」

イケメン「いやあ、初めてあいつを犯した時は本当に興奮したね。彼氏じゃねえ男のチンコで喘ぎまくってて」

イケメン「他人のモノを俺のモノにする瞬間ほど、自分が優れた存在だって自覚できるときはねえ」

男「っ……!」バギッ

イケメン「ぐふっ……!」

男「はぁ……はぁ……」

イケメン「おいおい……ひでぇな、俺は、正直に答えたっつうのによ……」

男(本気で、人の顔を殴ったの……初めてだ……)

男(くそ……手、痛え……)

イケメン「……そんなんでよくここまでこれたな」

男「は……?」

イケメン「何でもねえ。で、他に聞きたいことは?」

男「……お前は、俺のやってることをどうやって知った?」

イケメン「……お前、四か月ぐらい前、屋上で幼馴染とヤってたろ」

男「!?」

男「あの時の……もしかして、お前だったのか」

イケメン「それからお前を観察してたら……マジでエロゲみたいな高校生活送ってやがるじゃねえか」

イケメン「羨ましくて歯ぎしりしたぜ」

男「……」

イケメン「数か月前お前が事故にあってたの思い出してよ。もしかしたら、力に目覚めたのかってな」

男「……お前も、生死の境を……?」

イケメン「……中学生の時、事故にあってな。右脚見てみろ、まだ手術痕が残ってるだろ」

男「……」

男(俺と同じような理由でチカラに目覚めたのか……?)

男(でも、そんな簡単に誰でもチカラに目覚めてたら、今頃世界はチカラを使える奴で溢れかえってそうだが……)

男「……お前のチカラは、俺と同じものなのか?」

イケメン「……どういう意味だ?」

男「お前のチカラの使い方には、引っかかるところがいくつかある」

イケメン「……」

男「お前は本当に俺のチカラを破れるのか? それとも、何らかの方法で催眠を防げるのか?」

イケメン「……」

男「あるいは幻覚なりなんなりでそういう風に見せかけてただけか?」

イケメン「……自己催眠」

男「え……?」

イケメン「お前と同じだよ。自己に催眠をかけて、お前にかけられた催眠を解けるようにしておいたんだ」

男(なるほどな、それなら……でも、そのわりには……)

男「……まあいい。次に、今回の目的について。結局、お前が何をしたかったのかがいまいち分からない」

イケメン「……」

男「まず体育で俺の催眠を破る。そうして俺にお前の存在を意識させ、俺と二人っきりの状況を作る」

男「その後友が幼馴染たちを襲っていると俺に勘違いさせ俺を遠ざけ、その隙にクリスと教室で落ち合う」

男「でも、これは二度手間だろ。催眠で他の人間を操って、他になんらかの事件を起こせばよかった」

男「わざわざ一度俺にお前の存在を意識させる必要があったのか?」

イケメン「……そりゃ、前提から違うんだから意味も分からねえわな」

男「は?」

イケメン「別に、俺はお前に意識させるために催眠を破ったわけじゃねえよ」

イケメン「ただ、負けたくなかった」

男「……」

イケメン「負けたくなかったんだよ」

男「……」

イケメン「……そろそろ終わりにしようぜ。どうせ俺を許す気はねえんだろ?」

男「……」

イケメン「それに今日はクリスの誕生日パーティがあるんだろ。まあ、こんな状況で祝えるかは知らねえがな」

男「テメェ……」ギリッ

イケメン「……俺も、行ってみたかったな……」

男「……」

イケメン「で、もう終わりでいいのか?」



どうする? >>380

1.まだ聞きたいことがある(何を聞く?)
2.もう聞きたいことはない(記憶を消す)

不良女はどうしたのか

従姉には手を出してなかったっけ
全部疑ってたらキリが無い気もするが催眠効かないのにどうやって記憶消すつもりなんだよ

イケメンの能力について

絶対、イケメンは保険のために記憶消えても何かの拍子に思い出せるようにしてるわ…
だってイケメンだもん。

催眠効くならこの場で自殺させといた方がいいよな

残ってるわずかな良心に期待して和解の道……は無ぇか

男がイケメンによってなんらかの催眠にかかってる可能性は無いかな?

男「じゃあ最後に、不良娘はどうしたんだ?」

イケメン「あ? なんでここで不良娘が出てくるんだよ」

男「なんでって、あのメールを送らせたのはお前だろ?」

イケメン「メール? 何の話だ」

男「……さっき二人っきりになった時の」

イケメン「あれはクリスからのメールだろ?」

男「は……?」

イケメン「……」

男「おい、お前いったい何の話をしてる」

イケメン「……不良娘からはどんなメールが来たんだ?」

男「た、助けてって……」

イケメン「そうか。だったら」



イケメン「こんなところで俺なんかに構ってる場合じゃなかったな」

男「え……?」

イケメン「俺はてっきり、クリスがお前を呼び出すためにメールしてきたんだと思ってたよ」

イケメン「タイミングぴったりだし、いい仕事しやがるなーと思ってたんだが」

男「え、お前、何言って……」

イケメン「ちなみに不良娘はどうしたって質問だが、俺は何も知らない」

イケメン「俺はああいう気の強い女は嫌いなんだ」

男「ふざ、けんなよ……」

男「ふざけんなっ!!」ガッ!

イケメン「ッ――!?」バギッ

男「不良娘……!!」ダッ

イケメン「あたたたた……痛えなクソ、マジで気絶するかと思ったぞ今のは」

イケメン「はは、思いのほかすげぇ縛りっぷりだなこれ。こりゃ逃げられそうにねえや」モゾモゾ

イケメン「不良娘のやつ、あいつには関わらない方がいいってちゃんと忠告してやったのに」

イケメン「……これで満足かよ、おい」



イケメン『……別に、お前らがどうなろうが俺にとっちゃどうでもいい』

イケメン『ただ、もしまだお前がお前でありたいと思ってるのなら、お前にとって本当に大事なものはなんなのかよく見極めることだ』

イケメン『その目が濁りきる前にな』



イケメン「……ついてねえなぁ、俺も、お前も」

イケメン「男……」

男「はぁ……はぁ……!」

男(クソ、なんで、なんで……!)



男『(不良娘のことは嫌いじゃないけど……)』

男『(所詮セフレだ! 代わりなんていくらでもいる!)』



男(なんで俺は、こんな……)

男(こんな、間違えてばかりなんだ……!!)

男「不良娘えええええええええええ!!!」

男(クソ、どこにもいない……!)

男(すれ違ってる奴らにも催眠で見てないか聞いてるのに……!)

男(学校にはいないのか? それなら、もうどうしようも……)

男(あいつが助けを求めるなんてよっぽどだ! 無事であってくれよ……!)

従姉「おお、男! ……どうした、何かあったか?」

男「不良娘! 不良娘見てないか!」

従姉「不良娘……ああ、前に言ってた……」

従姉「それなら体育館の近くでDQN彼氏たちと一緒にいるのを見たぞ」

男「!? なんでそれを放っておいたんだ!!」ガシッ

従姉「い、いや、前からあいつらがつるんでるところはよく見てたから……」

男「クソッ!」

従姉「おい、男! いったい何が……!」

従姉「……」

男(体育館の近く……今日は雨ってことを考えると)

男(一番怪しいのは、体育倉庫!)

男「……!」

男(わずかだけど扉があいてる……ビンゴか!)

男(くそ、あいつら……人がせっかく慈悲をかけてやったってのに)

男(もう、許さない)

男(今度は、本当に殺す)

 バン!

男「不良娘――」



不良娘「んあっ、んん、いい、このチンコふといぃ……!」パンパン!

男「……」

DQN彼氏「ハッ……ハッ……!」

不良娘「ああ、男ぉ……! 来るの、遅えぞぉ……!」

不良娘「遅いから、ご褒美、代わりに貰っちまったぁ……!」

不良娘「心配かけて、ごめんな……! でも、もう、大丈夫だから……!」

DQN彼氏「クソ……クソ……!」パンパン!

不良娘「男より、下手だけどぉ……チンコは、コッチの方が、いい……!」

不良娘「ああ、またイく、イくぅ……!!」ブシャアアア

不良娘「あへへ……また吹いちゃったぁ……」ビクビク

男「……」



不良娘『はっ……ただ、デカいだけのチンコで、女をどうにかできると思ってんのかよ、馬鹿じゃねえのか』

不良娘『こんなテクも何もないただ腰振ってるだけの大猿なんざ……うぜぇだけだよ』



男【何か催眠にでもかかってるのか?】

不良娘「え、どういう、こと……? んあっ、ソコもっと強くぅ!」ジュボジュボ!

男「……」

男(分かってたよ……本当は)

男(俺が堕としたいと思ってた……竦みそうになるほど強いと思ってた不良娘は)

男(俺が殺してしまった)

男(不良娘だけじゃない……従姉も、委員長も)

男(三人とも、俺が歪めてしまった)

男(それに興奮してるのも確かだけど……)

男(俺は、どうもお前みたいになれそうにないな……イケメン)

DQN1「ハァ……ハァ……」

DQN2「うっ……くぁ……」

不良娘「ほら、思いっきり精子ぶちまけていいからな……」シコシコ

男(……委員長を初めて犯した時、こいつが快楽への負けを認めたうえでそれでも俺に屈しなかったことがなぜか嬉しかった)

男(それはきっと、俺がこいつの強さに憧れたからだ)

男(こいつなら、俺の持つちっぽけな力なんて否定してくれるかもしれないって、心のどこかで思ったから)

男(こんな偽物なんかに負けない本物を見せてくれるんじゃないかって……)

男(俺のチカラは絶対だ。強い弱いなんて関係ないのに)

男「不良娘」

不良娘「ん?」

男「お前の笑った顔、正直言って俺好きだった」

不良娘「なんだよ急に」

男【でも今は何の価値も感じられない】

不良娘「っ~~!?!?」ビクビクビク!!

男「何勝手に他の男の股開いてんだよ。テメェは俺のモノだろうが」

男「はあ、なんかいろいろと損した気分だ。悪いが俺はまだやらなきゃならないことが残ってる」

男「しばらく遊んでもらってろ」

不良娘「あああああああぁぁぁぁぁ……!!!」ガクガクガク!!



男「にしても……DQN彼氏どももよくやるな。俺の催眠があるから、ヤり終わった後は死の苦痛を再び味わうことになるってのに」

男(もしかしたら、イケメンに催眠解かれてるかもしれねえけど)

男(でも、なんかもうどうでもいいなぁ……俺のモノに触れられるのあんなに嫌だったのに)

イケメン「よう……不良娘、どうだった?」

男「すげぇ楽しそうだったから邪魔するの悪いと思って帰ってきた」

イケメン「……そうか」

男「あれはお前の差し金か?」

イケメン「さあ、どうだろうな」

男「ふぅん」ダン!

イケメン「はがっ!?」バギッ

男「まあどっちでもいいや、そんなこと」

イケメン「っ……げほっ……!」

男「じゃあ……最後に言い残したことあるか?」

イケメン「……そう、だなぁ」

イケメン「お前の望む未来は絶対にやってこねえ。待っててやるから、とっとと地獄に堕ちろメンヘラ野郎」

男「……バカが、別に殺しはしねえよ」

男「まあ、お前という人格はここで死ぬがな」ガシッ

イケメン「……どうやって俺に催眠をかけるつもりだ? 目を合わせればお前も催眠にかかるリスクがあるんだぜ?」

男「なんか面白くねえか? そういうのも。ガンマンの決闘みたいで」

イケメン「はっ、面白い、ね……いい感じに狂ってきてるなお前」

男「そうか? 自分じゃよく分からねえな」

男「つうわけで」





「「死ね」」

男「……」

イケメン「……あれ、ここは……?」

イケメン「お前、誰……?」

男「心配するな。記憶は消したわけじゃない。ちょっと奥の方へしまっただけだ」

男「お前がまっとうな人間になれば、少しずつ記憶が戻っていくようになってる」

男「かつて犯した罪の記憶に苦しめられながら生き続けろ」

イケメン「何、言って……」

男【とりあえずもう家に帰れ】

イケメン「――」コクッ

男「……」

男(自分の息子が突然記憶を失って帰ってきたら、親はどう思うんだろう……)

男(なんて、俺にはどうでもいい話か。生きて帰ってくるだけ感謝してほしいぐらいだ)

男「……」

男「……クリス」

クリス「――男くん……あれ、友に、幼馴染ちゃん……?」

男「イケメンが見えないようにしてたんだろ。万が一途中で罪悪感でも感じられたらいろいろ面倒だから」

クリス「私……友の前で、あんな……」

男「……」

クリス「男くん……私……!」

男「どうなんだ? 実際」

クリス「え……?」

男「イケメンとヤるの、キモチよかったんだろ?」

クリス「そんなこと……!」

男【キモチよかったんだろ?】

クリス「――は、い……」

男「彼氏以外とのセックス、どうだった?」

クリス「すごく……キモチ、よかったです……!」プルプル

男「それが、お前の正直な気持ちだな?」

クリス「はい……」

男「じゃあ、もしまた同じようにセックスの上手なやつに誘われたら、お前セフレになる?」

クリス「それは……!」

男【正直に答えろ】

クリス「――あ、ぁ」

クリス(嫌だ、答えたくない……!)

クリス「多分……なり、ます……」

男「……そっか」

クリス「でも、私もう絶対間違わない! 絶対に友を裏切らないから……!」

男「いや、クリスは別に間違えてないよ」ナデナデ

クリス「え……」

男「人はみんな自分の欲望を理性や理想で制御する生き物だ」

男「それを無理やりはぎとられたら、誰だって自分を制御できなくなるのは当たり前なんだよ」

男「良いも悪いも、強いも弱いもない」

クリス「男くん……」

男「……何が『本物』だよ」

男「偽物に勝てない本物なんて、価値なんてあんのかな?」

クリス「そんな……悲しいこと言わないで」

男「クリスは自分の意志で戻ってこれた。それは純粋にすごいことだと思う」

男「でも、それは一時的なものかもしれない。明日には、何もかも忘れたように快楽を求めるかもしれない」

クリス「そ、そんなことない!」

男「俺はそうだった」

クリス「……!」

男「……前、クリスに相談しただろ。俺の妄想してる漫画の話」

クリス「え……? そうだっけ?」

男「俺、決めたよ。漫画の……主人公の結末」



>>402

1.堕ちるとこまで堕ちることにした
2.すべての罪を背負って死ぬことにした
3.その他

すべてを打ち明け惨めに生きる

お?

さて、秘密を誰に打ち明けるのかな?
ところで友が一番可哀想だな。どうしてやればいいのか

まあ、クリスを堕とす時に催眠で快感を操作したんだろうが、
何もかも後味悪いな。友哀れ

友には新しい彼女を探してあげてほしい
切実に思う

>>394で誤字の訂正です

× >男「何勝手に他の男の股開いてんだよ。テメェは俺のモノだろうが」
○ >男「何勝手に他の男に股開いてんだよ。テメェは俺のモノだろうが」

男の股ワロタwww
気が付かんかった
更新と訂正乙

堕ちるとこまで堕ちるのも見たいなー(願望)

男「すべて打ち明けるよ」

クリス「すべて……?」

男「俺がこのチカラでやってきたこと、全部」

男(こんなことを続けていたって意味なんてないってことぐらい、ずっと前からわかってた)

男(それでも止められなかった。可愛くてスタイルもいい子とセックスするのは、やっぱりどうしてもキモチよかったから)

男(それがなかったら、押し潰されそうだったから)

男(苦痛から逃れるために快楽を求めて、その結果さらに苦痛が大きくなって)

男(そんな負の連鎖から俺は抜け出せなかった。このままじゃ、死ぬか堕ちるところまで堕ちるかしかなかった)

男(だけど、ようやくそれを断ち切ることができる)

男(自己催眠……これを使えば、俺はもう過ちを犯さないで済む)

男(……チカラを得る前の俺に戻ることも、可能だろう。また、昔の平穏を取り戻すこともできるかもしれない)

男(でも……やっぱりそれは、許されないよな)

男(俺はすべてを打ち明ける。それで、すべてを失うことになったとしても)


幼馴染『嫌だよ……ずっと、何も知らないまま、男の隣で、笑っていたかった……』

幼馴染『ずっと、騙されてた方が、よかったよ……』


男(それとも……これすら、ただのエゴなのかなぁ)

男「……クリスは」

クリス「え?」

男「クリスは、どうするんだ?」

クリス「……」

男(イケメンが具体的にどんな催眠をかけたのかは分からないが、最終的にセフレになることを選んだのはクリスだ)

男(それが責められることじゃないのは分かってる。俺なんかに、クリスを悪く言う資格なんてない)

男(でも……)

クリス『イケメンの、チンポで、イかせてぇ……!』


男(どうしても、さっきのクリスの姿が浮かんでくる)

男(迷いや罪悪感のようなものは微塵も感じられなかった)

男(あの姿に、怒りや失望を覚えたのも確かだ)

男(……あれは、どこまでが催眠だったんだ? 本当に全部が全部、イケメンの催眠のせいなのか?)

男(クリスの中に、ああいうことを求めてた部分があったんじゃないのか?)

男(もしそうなら……)

男(あんなやつのセフレになる前に、俺のモノにしておけばよかった)

男「っ……!」ブンブン

男(クソ、クリスに友を裏切らせたことに対する怒りよりも)

男(先にあいつにとられてしまったことに対する後悔の方が強いなんて……!)

男(でも、もうこんなのは今日で終わりだ……終わらせてやる……)

男(……)

男(今は、そんなことどうでもいい)

男(……これからもまだ、友はクリスと付き合っていくべきなのか?)

男(クリスのイケメンに関する記憶を消して、またすべてが元通り)

男(本当に、それでいいのか……?)



どうする? >>414

1.クリスのイケメンに関する記憶を消して元通り
2.クリスのイケメンに関する記憶を消すが友とは別れさせる
3.クリスのイケメンに関する記憶を消して二度と友を裏切らせない催眠をかける
4.クリスと友の互いに関する思いを消して別れさせる
5.クリスにそれ相応の罰を与えてから決める
6.クリスに決めさせる
7.友に教えて友に決めさせる
8.自分のセフレにしてエロいことする
9.その他

7

6

クリス「……私は、友と恋人でいたい」

男「あんなことをしておいても?」

クリス「……」

男「……まあ、俺がどうこう言うことじゃないか」

男「友に決めてもらおう」

クリス「え……?」

男「……友」

友「――ん、あ? あれ、教室?」

クリス「お、男くん……!」

男「お前たちの未来はお前たち二人で作っていくべきだ。だから、友にもお前のしたことを知ってもらったがいい」

クリス「ま、待って! そんなの友が傷つくだけ……!」

男「クリスが逆の立場だったらどうだ? 友がセフレを作ってたら、それを黙ったまま普通に接してほしいか?」

クリス「それは……」

男「それに、これはクリスのためでもあるんだ。黙っておくってのも結構きついもんだぞ」

男「きちんと全部説明すれば、友なら一緒に背負ってくれるかもしれないし」

男「そう、全部な」

男(クリスだけに話させるのはさすがに卑怯だからな)

男(俺も……すべてを話すよ)

幼馴染「――」

友「……? つうか今何時だよ、誕生日パーティの準備とかしなくていいのか?」

男「誕生日パーティか……」

クリス「ねえ男くん! せめて、せめて今日だけはやめてくれない?」

クリス「今日だけは、楽しく過ごさせて……! お願いだから……!」

男「……」



どうする? >>418

考え直す。友も幼馴染も幸せになれるとは
思えない。

まつ、ただし友に見捨てられたら男のセフレ化

自由安価多くね
安価ごとに前言撤回してからグダるぞ

そうですね、すみません
今日はやめておくか、このまま言うかの二択でお願いします

>>422

このまま言う

えぇ……安価は絶対じゃないの?
がっかりだわ

今まで散々無茶な安価聞いてきてこれはない

文句は終わってから

正直、あの安価が気に食わなかったんで方向修正してほしかったんだけど
こっちが安価とってもガン無視されんの? それなら安価スレやってる意味ないじゃん

まあ自由安価アリにしてた>>1が悪いかな
直前の安価内容取り消そうが何しようがいいからな

外野がウザいから、もう安価無しで書けよ

すみません、軽率なことをしてしまいました
これ以上グダグダになるのが怖くてついあまり考えず再安価してしまいました
>>418で進めたほうがいいでしょうか?

何を書こうが>>1の勝手だから
>>418でも>>422でも、どっちでも良いよ。

文句言う奴はどっちにしろでて来るから。

こういう重要な部分は、自由安価を止めて安価を選択制にして
それ以外の決まり無視を全部突っぱねるて感じにしたらよかったかもね
あんまし自由に安価意見書かせすぎるとグダグダになりやすいし

>>1が「二択だよ」って言い忘れただけだって事でいいんじゃ

いや、選択肢ある時も自由安価を採用しちゃってたから、そういう部分も含めて

前回安価取った者です。ぐだぐだになるようなら
前回の安価は破棄して構いません。
その代わり、happyendでもbadendでもなるべくキレイに
まとめて下さい。

今回のことは勉強になりました。二度とこういうことをしないように気を付けます
今回はひとまず>>422で進めますが、結果的に>>418という感じで行きます

男「……いや、ここで言う」

クリス「そんな……お願い、今日だけは……!」

クリス「ずっと、ずっと楽しみにしてたの! みんなと、誕生日パーティ……!」

クリス「部屋の飾りだってもう用意してるし! それに……!」

男「クリス」

クリス「っ……そん、な……」

男(気持ちは分かるけど……そんな必死にならくてもいいだろ)

男「……じゃあ、幼馴染も聞いてくれ」

幼馴染「――え、何? ていうかここ教室?」

男「お前たちに、聞いてほしいことがある」

幼馴染「……」

友「なんだ? 誕生日パーティについてか?」

男「……そうだな、じゃあまずは」

男「俺のチカラについて話そうか」


……

…………


友「……!!」バギッ!

男「っ……!」ガコン!

友「テメェ……でたらめ言ってんじゃねえぞ」グイッ

男「っ、く……!」

友「お前が委員長たちをセフレにしてるってのはまあいいよ。全然よくねえけどな」

友「そんなつまんねえ冗談言うやつなのかって軽蔑して終わりだよ。でも」

友「クリスがイケメンのセフレだったって? お前、自分で何言ってるのか分かってんのか?」

クリス「と、友……」

幼馴染「ぅ……ぅぐっ……」ポロポロ

男「……」

友「それはさ、冗談で済まされるレベルじゃねえだろ? 人の彼女のことをセフレ呼ばわりとかどんな神経してんだお前」

男「本当の、ことだから……」

友「っ……!!」バギッ!

男「ぐふっ……!」

友「ふざけんなよテメェ!!」

クリス「と、友……! やりすぎだよ……!」

友「お前もなんで言い返さねえんだよ! 悔しくねえのかよ、こんなこと言われて!!」

クリス「それは……」

友「俺は悔しいよ! 許せねえよ! お前がそんなことするわけねえのに!」

友「催眠だあ? 意味分かんねえこと言いやがって、そんなもん信じられるわけねえだろうが!」

友「情けねえ……俺はこんなやつのことを親友だと思ってたのか……」

男「っ……」

友「帰るぞクリス。これ以上こんなやつに付き合う必要はない。帰って誕生日パーティしよう」

友「幼馴染ちゃんは……」

幼馴染「ぅぅ……っ……」

友「……こんないい子を傷つけて、お前何がしたいんだよ」

男「……」

友「彼女の泣いてるところ見て何も感じねえのかよ、おい」

男「そんなもん……」

男(感じないわけ、ねえだろ……)

男(もうお前ら全員この場で殺して、そのまま俺も死んでしまいたい)

男(そんなこと本気で考えるぐらいには、まいってるよ)

男(幼馴染だけは悲しませないって決めてたのに……このザマか……)

男(でも、俺は非難されて当然のことをした。軽蔑されて当然のことをした)

男(この痛みを、背負って生きていかなきゃいけない)

男(なんて……自己満足にみんなを巻き込んで……)

男(何やってんだろ、俺……)

友「っ……なんだ、これ」ググッ

クリス「友……?」

男「動けないだろ……催眠をかけたからな……」

友「お前まだそんなこと!」

男「チカラを持ってるって証拠はちゃんと見せただろ? お前も信じてたじゃないか」

男「それに……本当は、俺の言ってることも全部でたらめだなんて思ってないんだろ?」

男「だからそうやって、ムキになって俺を否定しようとしてるんだ。違うか?」

友「クソッ!」バッ

クリス「もうやめてっ!!」

友「……クリス」

クリス「……本当、なの」

友「え……」

クリス「男くんの言ってたことは……本当なの」

友「……はは、何言ってんだお前。お前がそんなこと」

クリス「セフレだったの、私」

クリス「イケメンくんの、セフレだったの」

幼馴染「クリスちゃん……」

友「……分かったぞ、ドッキリだな? 俺たちを驚かそうって、誕生日パーティの余興として」

クリス「友……」

友「でもちょっとネタが悪かったな。もうちょっとありえそうなことにしとかないとドッキリにならないぞ」

クリス「聞いて、友……」

友「男も悪かったな、本気で殴ったりして。あれなら、俺のことも本気で殴ってくれていいぜ」

男「……」

友「よし、じゃあこれでこの話はおしまい! ほら、早くクリスんち行かないと、親父さんたちも待ってるし」

クリス「聞いてよ友!」

友「何を聞けっつうんだよ!!」

クリス「っ……」ビクッ

友「私は性欲には勝てなくてイケメンのセフレになりました」

友「でもそれは催眠とかいう超能力みたいな力のせいで、私は悪くありません」

友「だから許してくださいって?」

クリス「私、そんな……」

友「そんなの……そんなの……」

友「許せるわけねえだろうが!!」

クリス「ぇ――」

男「……」

友「そりゃあお前は悪くないんだろうよ。もしその話の通りなら悪いのはイケメンだ、そんなの分かってる!」

友「ここはグッと堪えるべきなんだろう。お前のことが好きなら、俺は無理にでも笑ってお前を許してやるべきなんだろう」

友「でも無理だ! 俺はそんなできた人間じゃない!」

幼馴染「友くん……」

友「お前が……好きになった女が、他の男に抱かれてキモチよくなってるなんて……」

友「想像しただけで胸が張り裂けそうで……!」

友「イケメンのモノを咥えたその口で何食わぬ顔して俺とキスしてたのかと思うと、鳥肌が止まらねえよ……!!」

クリス「……友」

友「触れるなっ!!」

クリス「っ……」ビクッ

友「……なあ、男」

男「……」

友「お前の力ってやつならさ、俺の記憶を消したりもできるんだろ?」

友「だったら、お前の話したことについての記憶消してくれよ……」

友「俺もう、このままクリスと付き合い続けるなんてできねえよ」

クリス「そん、な……」

男「……分かった」

男(友は、良いやつではあっても強いやつじゃない)

男(弱いからこそ、人を思いやれるやつなんだ)

男(でも、だからこそ……いつも正しくあれるわけじゃない)

男(理解は出来るけど……)

男(俺がずっと羨ましいと思ってたものも、これで終わりか)

男「じゃあ、俺と目を合わせろ」

男(俺がやったことに関する記憶は消さない方がいいな。じゃないと、話した意味がないから)

男(クリスに関する記憶だけ……)



男【今日はもう家に帰れ】



友「――」コクッ

クリス「え……友、どこに……」

幼馴染「……友、くん……?」

男(あれ、俺いまなんであんな催眠かけたんだ?)

男【幼馴染も】

幼馴染「――」コクッ

クリス「え? え?」

男(どういうことだ? こんな催眠かけるつもりはないのに)

男(まるで、頭の中に勝手に催眠の内容が浮かんできてるような……)

男(……そんな、まさか!)

男「窓……!」バッ!

男「そ、んな……」

男(チカラが、使えない……? こんなこと、今まで……)

男(最後の、あの時……イケメンに、催眠をかけるとき……)

男(俺も、やられた……!?)

クリス「男、くん……?」

男「逃げろ……」

クリス「え……?」

男【逃げろ!】

クリス「――な、なんで、体が……!」

男「嫌だ……ふざけるな、こんなの……! 俺は、もう……!」

クリス「……やだ、こないで……」

男「頼む、止まってくれ……止まってくれよ……!」

クリス「いや、誰か……助けっ……」

男【止まってくれええええ!!】

クリス父「遅い」トントントントン

クリス母「貧乏ゆすりやめなさいったら」

クリス父「もう六時半を過ぎる。どこで何をやっているんだ」

 ピロリロリン♪

クリス母「あら、クリスからメール」

クリス父「なんだって?」

クリス母「『今日は友達の家でお泊りパーティをすることになった』ですって」

クリス父「お泊り……? ならん、そんなもの!」ガタッ!

クリス母「まあいいじゃないの。もう高校生なんだから」

クリス父「まだ高校生だ! それに今日はうちで祝うんじゃなかったのか!」

クリス母「うちはマンションだし、夜遅くは騒げないもの」

クリス父「しかし!」

クリス母「本当に心配性ねあなた」

クリス母「大丈夫よ、あの子にはとっても頼れる彼氏がついてるもの」

クリス父「……ふん」

クリス母「でも、お友達が来ると思ったから結構気合入れて料理作ったのに。二人で食べきれるかしら?」

クリス父「残りは明日食べればいい。三人で」

クリス母「ふふ、そうね」

クリス母「……誕生日おめでとう、クリス」


……

…………

男「ふっ……くっ……!」パンパン!

クリス「ああんっ、んん! そこ、もっと突いてぇ……!」ビクビク!

男(ごめん、ごめんクリス……! でも、泣き喚いてるお前は見てられなくて……!)

男(俺には、これぐらいしか……!)

クリス「イケメンの、言った通りだ……! こっちの方が、キモチいい……!」

男(クソ……狭いけど、熱いのが絡みついてきて……!)

男(やっぱり、キモチいい……!)パンパン!

クリス「ねえ、男くん……キスしてぇ……!」

男「っ……お前、キス、好きなのか……?」

クリス「うん、キスすると、ほわほわするの……!」

男(ダメだ、それは……! クリスは、友の……!)

男(でも、体が勝手に……!)ググッ

クリス「ハァ……ハァ……」

男(……これは、催眠のせいだから)

男「ハァ……ハァ……」

男(俺じゃ、どうしようもないから……)

男「……んちゅ、あむ、れろ、んぐ……!」

クリス「あむ、ちゅぱ、んんっ……! おとこ、くぅん……!」

男「はは……やっぱエロいな、クリス」パンパン!

クリス「うんっ! 私、やっぱりセックス大好き……!」

男「イケメンの言った通り、もとからのビッチなんだなお前!」グイッ!

クリス「ああんっ! その角度、いい……!」

クリス「あはは、どうしよ、私、男くんのこと好きになっちゃいそう……!」

男「なんで……友が、一番じゃなかったのか……?」

クリス「男くんは、優しくて、漫画のことも分かってくれるし……もともと、友の次に好きだったから……!」

クリス「こんなにキモチよくしてくれるなら、友に勝っちゃうかもよ……!」

男「そうか……俺、あいつに勝っちゃうか……」

男【嬉しいよ、クリス】チュッ

クリス「ひゃああん! もう、男くんってばぁ!」ビクン!

男「あいつは、セフレのお前を受け入れられなかったけど……俺なら、そんなクリスも好きになれるよ」

クリス「ホント……?」

男「ああ、エロエロなクリスは大好きだ!」ズパン!

クリス「んああああああああぁぁぁぁぁ……!!!」ビクンビクン!

クリス「そう、これぇ……チンポでイくの、たまんない……!」

男「なあ……クリス、そろそろ……!」

クリス「あはっ……いいよ、ナカで出しても」

クリス「そのかわり……私を男くんのセフレにしてくれない……?」

クリス「やっぱり……コレ、忘れたくないよ……」

男「……友は、いいのか……?」

クリス「……いいよ、もう……どっちにしろ、もう友は私を愛してはくれないから」

クリス「そんなことよりぃ……!」ズチュッ

男「っ……!」

男(腰を、くねって……! この動き、ヤバ……!)

クリス「ねえ……男くん……」

男「……それ、もうやめようぜ」

クリス「え……?」

男「だって、俺とお前はセフレだろ?」

クリス「……うん、そうだね」ギュッ

男「ふっ……!」パンパン!

クリス「んんっ……ふぁ、あん、ああぁ……!」

男「くっ……!」ビュルルルル!!

クリス「んんんんんんんんっ……!!」ビクビクビク!!

男「はぁ……はぁ……」

クリス「……ちゅぷ、んぁ……んむ……」

男「れろ、んぐ……ちゅぱ、あむ……」

クリス「……ふふ、夜はまだまだ始まったばかりだよ?」

男「……はは、すごいな。クリスってもしかして絶倫?」

クリス「さあ、分かんない」

男「クリス」

クリス「ん?」

男「誕生日おめでとう」

クリス「……ありがとう、男」


……

…………


…………

……


幼馴染「起きろーい!!」ボフン!

男「ぐえっ!?」

幼馴染「今日はすっごくいい天気だよ! 雨も好きだけど、やっぱり晴れてると気持ちいいね!」

男「……おはよう」

幼馴染「おはよ。ほらほら、顔洗っておいで」

男「……」



男「……ふぅ」フキフキ

男「『急に体が熱くなる』」

男「……ダメか」

男(結局、あれから自己催眠は一度もできていない。自分の顔を見ると催眠が使えなくなるみたいだ)

男(イケメンのやつ……忌々しい。あの瞬間、俺とあいつは差し違えるかたちになったんだ)

男(記憶を消す前にイケメンにかかってた催眠をすべて解除したから、あいつだけ無事ってことはないはずだけど)

男(でも……結局、イケメンのやつ何がしたかったんだ?)

男(自己催眠だけを封じて、俺にクリスを襲わせるなんて……)

男(自分が殺されてしまうかもしれない状況であんな催眠かけるってことは)

男(あれが、イケメンの一番やりたかったことなのか?)



イケメン『ヤってみるか?』

イケメン『ずっと、ヤってみたかったんだろ?』

イケメン『素直になれよ。使ってもいいぜ、コレ』



男(……今にして思えば、そういう風に仕向けてたようにも見える)

男(でも、だとしたらなおのこと分からない)

男(そんなことして、あいつにいったい何の得があるんだ?)

男(そもそも、結局チカラを使って俺にクリスを襲わせるなら最初からそうしてておけばいいのに)

男(自分が殺されるかもしれないリスクを作ってまでわざわざ俺に接触したのはなぜだ?)

男(……できればチカラは使いたくなかったのか……?)

男(自分がチカラを持ってることをあんな分かりやすく示したのに?)

男(……何から何まで分からないことだからけだ)

男(まあ、一つ確かなのは)

男「俺は負けたってことだな」

クリス「おはよう男」

男「おはようクリス」

友「あれ? お前男のこと呼び捨てにしてたっけ?」

クリス「一夜を共にした仲だからね」

幼馴染「そういう言い方はやめなさい」

クリス「もちろん、幼馴染ちゃんともそういう仲だよ……」クイッ

幼馴染「く、クリスちゃん……」ドキドキ

男「なに危険な空気を醸し出してんだお前らは」ペシッ

友「まあ仲がいいのはいいことか」

友「誕生日パーティ、楽しかったな」

男「……だな」

友「これからも、こうやって四人で一緒にいられたらいいなぁ」

男「……」

男(結局、こいつらに話した内容の記憶は消してしまった)

男(自己催眠なしじゃ、俺は罪を背負って生きていくことはできないだろうから)

男(それに……)

幼馴染「昨日のドラマさぁー…………」

クリス「あはは…………」

男(せっかく手に入れたのにこのまま手放すのがもったいなくて……)

男(……無駄にしちまったなぁ。自分の決意も、こいつらの痛みも、なにもかも)

クリス「じゃあ私教室に行くね」

友「おう、じゃあまたな」

クリス「うんっ! んちゅ……」ギュッ

友「んんっ……くっ、だから、せめて軽めのにしろって!///」

クリス「満更でもないくせにぃ、このこの~!」

クリス「ふふっ」チラッ

男「っ……」ドキッ

男(そうか……あの日の朝のディープキス、あれはイケメンに見せつけるためのものだったんだな)

男(そして、今は……)

クリス「じゃあねー!」

クリス「またお昼に」ボソッ

男「……」

クリス「~~♪」タッタッ

男(……快楽の催眠は解除した。チカラのせいで積極的になってるわけじゃない)

男(もとからああいうところがあるんだろうな、クリス)

男(……)



男(でも、今日は従姉とヤろうと思ってたんだけどな)

男(最近他のセフレとばっかであんまヤれてないし)

男(一番ヤってて純粋にキモチいいのはあいつなんだよな。久しぶりにパイズリしてもらいてぇ……)

 キーンコーン カーンコーン

男(……イケメンは休み、か)

男(もしかしてとも思ったが、まあ記憶がなくなったら学校には通えないよなぁ)

男(……あいつには俺にかけた催眠を解いてもらわなくちゃならないからな)

男(記憶を失った状態なら催眠も簡単にかけられるだろうし、ちょっと放課後家にでも行ってみるか)

教師「……席につけ」



委員長「起立、礼」

クラスメイトたち「よろしくおねがいしまーす」

委員長「着席」

教師「……」

委員長「……先生?」

幼馴染「どうしたんだろ、いつもと雰囲気が違うね」

友「なんか……すげぇ真面目な顔してっけど」

男「……」

教師「……今日は、お前たちに悲しい知らせがある」

 ザワザワ ザワザワ…

教師「すでに知っているものも何人かいるだろうが……」

男「……」




教師「イケメンが亡くなった」




男「――は?」


胸糞悪いのに勃っちゃうビクンビクン

トドメを刺すにも目を合わす必要があるからこれは避けられないな

幼馴染だけでも救ってほしい

イケメン勝利か

>>463
死んだんにイケメンの勝利なん?


 ザワザワ ザワザワ

「亡くなった……? イケメンが……?」

「ちょっと、先生……それ、本当なの……?」

教師「昨夜、車にはねられてな……」

委員長「そんな……」

幼馴染「うそ……」

男「……」

「だって……金曜日、普通に……」

「……本当に……死んだのか……?」

「なんだよそれ……なんであいつがそんな目に……」

「ふざけんなよ! 誰がイケメンを殺しやがったんだ……!!」

教師「そういう言い方はやめろ!!」

「っ……!」

委員長「先生……」

教師「その方は、学生を死なせてしまったということに対し非常に強い罪の意識を感じておられる」

教師「これは不幸な事故だ。心ないことは言うな」

「でもよ……!」

「こんなの、理不尽だよ……」

男「……」

男(死んだ? イケメンが? なんで?)

男(記憶を消したといっても、常識なんかを消したわけじゃない)

男(日常生活は普通に送れるし、信号だってちゃんと守れるはずだ)

男(そもそも記憶を失ったはずのあいつがどうして外を出歩いてたんだ)

男(家族と一緒にいたところを一人だけはねられたのか? そんなことありえるのか?)

男(……というより、本当にイケメンは死んだのか? 催眠ってことは……)

男(いや、自分を死んだことにしてしまうなんてあまりに規模がデカすぎる)

男(いったい何百人に催眠をかけることになるんだ。そんなことできはしない)

男(あるいは、俺だけ催眠にかかっててあの日から今日まで見てるものがすべて幻覚だって可能性だが……)

男(それこそ何が目的なのかまるで分からない。そして仮にそうなのだとしたらなすすべが一つもない)

男(……どちらにせよ、考えても無駄か)

男(クソ……なんか、もやもやする終わり方だな……)

友「……」

男「どうかしたのか友? 難しい顔して」

友「え、あ、いや、ちょっと驚いてな」

男「……そうか」

友「……」

友(イケメン……もしかして、事故じゃなくて……)

友(クソ……! やっぱりあの時、ちゃんと話を聞いておけば……!)

教師「今日は通夜がある。出れるものは出てほしい」

男「……」

男(あんなやつ……死んでくれてせいせいした、けど……)

男(さすがに今日は、そういうことする気分にはなれないな……)


 ――――――――


イケメン『……』

友『おう、お疲れヒーロー。今日はいつにも増して大活躍だったな』

イケメン『どこが。シュート外しまくってただろ』

友『でも、いつもよりずっとすげぇ動きしてただろ。あの最後のダンクとか軽く感動しちまったよ』

イケメン『……』

友『その直前の男との一騎打ち、あれもすげぇ迫力だったな』

友『実力を考えれば男に勝ち目なんてあるはずねえのに、どっちが勝つか分からない感じだったもん』

イケメン『……はん、あそこで俺が勝つのはすでに決まってたことだよ』

イケメン『なぜなら俺は運命に愛された男だからな!』

友『そうかい』

友『にしても……悔しいけど、やっぱバスケしてる時のお前ってかっけえよな』

イケメン『惚れちまったか?』キラッ

友『俺が女だったら惚れてたかもなぁ』

イケメン『ひぇぇ……!』ブルッ

友『今の声どうやって出したの!? つうかそんな嫌なのかよ!』

イケメン『お、俺はぁ……どんな相手からの愛でも受け止める!』

友『例え話だよ! 女だったらっつったろうが!』

友『なんか……バスケしてる時のお前ってさ、キラキラしてるっつうか』

友『本当に、楽しそうだよなって思って』

イケメン『……俺、バスケ好きだから』

イケメン『また思いっきりバスケできて、本当によかった……』

友『……なにアンニュイになってんだよこの野郎!』ワシャワシャ

イケメン『お、おい、やめろって……!』

友『また今度雨が降ったら思いっきりできんだろ』

イケメン『……だな』

イケメン『やっぱり友は俺の癒しだぁー!』

友『すり寄ってくんな! 気持ち悪い!』

友『……あれ? つうか、どうでもいいことだけどさ』

友『俺とお前って、いつからこんな話するようになったんだっけ』

イケメン『……』

友『確か、四月ごろはそんな話してなかったよな?』

イケメン『……ごめんな、友』

友『あん?』

イケメン『……俺は本当は、お前とこうやって笑い合ってていい人間じゃねえんだよ』

友『……なんだ? 厨二病か?』

イケメン『俺は、俺さえ楽しめればそれでいいんだ。他のものがどうなろうが知ったこっちゃない』

友『……!』ゾクッ

友『(なんだ、雰囲気が変わって……!)』

イケメン『……でも、お前や、クラスのやつらと馬鹿やってるのは』

イケメン『すげぇ楽しかった』

友『……お前、なんかあったのか?』

イケメン『俺のことなんて心配してる場合じゃねえだろ』

友『え?』

イケメン『男のやつ、最近変わったと思わないか?』

友『……別に? あいつは昔からあんな感じだぞ』

イケメン『……そっか。もう男が先手を打ってるのか』

友『……?』

イケメン『あいつ、お前の親友なんだろ? あいつのこと支えてやってくれ』

友『イケメン……』

イケメン『俺さ、漫画とかで凡人が反則級の力をもつ敵を打ち負かす展開、結構好きなんだよ』

イケメン『ちょっとご都合主義でもな』

友『何だよ急に』

イケメン『……現実はそう都合よくいかないなぁと思ってさ』

友『……現実じゃあそんな状況訪れねえだろ』

イケメン『はは、だな』

イケメン『なあ友』

友『ん?』

イケメン『今度一緒にナンパしに行こうぜ。俺がイイ女捕まえてやるよ』

友『いいよんなもん。お前のおこぼれなんか欲しくねえし』

友『それに、俺にはもう最高の彼女がいるしな』

イケメン『……そっか』

友『だからナンパじゃなくて普通にカラオケとかにしようぜ』

イケメン『……』

友『約束だぞ?』

イケメン『……ああ。約束だ』

イケメン『……』


 ――――――――


 ~四日後~


クリス「はい友、あーん」

友「あーん」パクッ

クリス「どう、おいしい?」ニコッ

友「ああ。お前も随分料理うまくなったよな」

クリス「んっ……ふふっ、ありがと」

友「……お前は弁当食わなくていいのか?」

クリス「うん……大丈夫……!」

クリス「今ちょっと、お腹いっぱいだからぁ……!」パンパン!

男「彼氏の前で、アナルセックスしたいとか……お前ホントいい趣味してんな……!」パンパン!

クリス「だって男、不思議な力使えるんでしょ? だったら、こういうことしないの逆にもったいないよ……!」

クリス「男だって、いつもよりカチカチじゃん……! コーフン、してるくせにぃ……!」

男「はは、まあな!」ズン!

クリス「ひゃいぃ!? おぉ、お尻の穴キモチいぃ……!」ビクビク

男「その感じっぷりで、本当に初めてなのかよ……! イケメンに開発されなかったんじゃないのか?」

クリス「イケメンでも、こんなことしてくれなかったよ……! 男が、初めて……!」

クリス「後ろの処女は、男に奪われちゃったね……!」

男「っ……!」パンパン!

クリス「んああぁ!!」

友「どうかしたのかクリス? 顔ちょっと赤いぞ、風邪か?」

クリス「いや、大丈夫、だよ……! これは、そういうんじゃないからぁ……!」

クリス(イく……! お尻の穴だけでイっちゃう……!)ビクビク!

男「よっと」ジュボッ

クリス「え……なんで……?」

男「……そろそろ、前の方が欲しくなったんじゃないかと思ってな」グチュ…

クリス「んんっ! ふふっ、さすが男。私のこと、分かってくれてるね」ハァハァ

男「くぁ……締め付けは、お前が一番だな」グチュ

クリス「ん、あぁ……! ふふ、にしても、不良娘ちゃんたちまで男のセフレだったなんて」

クリス「もっと早く、私もセフレにしてくれればよかったのに」

男「……だな。何をあんなに躊躇してたんだろうな、俺」

クリス「まあどうでもいいよそんなこと。よいしょっと」

男「立ってヤるのか?」

クリス「辛いかもしれないけど、こっちの脚持ち上げてくれない?」

男「……こうか」グイッ

クリス「んんっ……うん、それで、思いっきり突き上げてね」

男「……この体勢」

クリス「うん……私と男が繋がってるところ、友にばっちり見られちゃうね」

友「……」

クリス「ん、んんっ……ほら、見て友」ジュブジュブ

クリス「私のマンコの中、男のおっきいチンポが出たり挿ったりしてるよ……?」

クリス「すっごい……いやらしい音、してるでしょ……?」ジュブジュブ

男「……」

クリス「……ねえ、このまま友の催眠を解いたら、どんな反応するのかな?」ゾクゾク

クリス「ちょっと見てみたくない?」

男「……いいよ、喚かれても萎えるだけだし」

クリス「そっかぁ……残念」

クリス「……ねえ、友」チョンチョン

友「ん、なんだ?」

クリス「キス、しようよ」

友「へ――」

クリス「むちゅ、ちゅぱ、れろ……」

友「……! んむ、むふぁ、ちゅぷ……」

男「……」ズパン!

クリス「んんあ……!」ビクン!

友「ど、どうかしたか!?」

クリス「いや……ただ、キモチよくてぇ……!」ビクビク!

友「……クリス!」

クリス「んむ、れろ、ちゅぷ、ちゅぱ……!」キュンキュン!

男「本当に……! どうしようもねえビッチだなお前は!!」パンパン!

クリス「んふぁ、ちゅぷ……あぁ、イく、イく……!」

男「ぐああ……!」ドビュドビュドビュ!!

クリス「んあああああああああああぁぁぁぁぁ……!!!」ビクンビクン!

友「!? く、クリス!」

クリス「はぁ……はぁ……へへ、大好きだよ、友」

友「っ……」ゴクッ

男「……」

クリス「じゃあ、私ちょっと用があるから友は先に戻ってて」

友「ああ、分かった」

クリス「じゃあまた放課後ね!」フリフリ

友「おう」

友(にしても……最近、前にもましてエロいな、クリスのやつ……)

友(おかげで勃っちまったよ……でも学校じゃさすがに……)

友(それに最近ちょっとヤりすぎだしな……控えないと……)

友(暴走してあいつを傷つけることだけはないようにしないとな)



クリス「行った、ね」

男「……」

クリス「男……んちゅ、れろ、むは……」

男「ん……んちゅ、あむ……」

クリス「んぐっ……ぷはぁ……ふふ、やっぱ友とは比べ物にならないなぁ」ギュッ

男「……お前さ、まだ友のこと好きなのか?」

クリス「うーん……まあ好きなのは間違いないと思うよ」

クリス「でも今は、男の方が好きだよっ!」

男「……友と別れるつもりはないのか?」

クリス「友のことを嫌いになったわけじゃないしなぁ……それに」

クリス「彼氏のいる女の子を好きにできるのって、興奮しない?」

男「俺のためってことか?」

クリス「どっちかというと私が興奮するためかな」

男「……そうか」

クリス「……ねえ、男くんは今でも幼馴染ちゃんのことが好きなの?」

男「……」

クリス「あれなら……私と付き合っちゃようよ。幼馴染ちゃんとは最近ヤれてないんでしょ?」

>>479で訂正です

× >クリス「……ねえ、男くんは今でも幼馴染ちゃんのことが好きなの?」
○ >クリス「……ねえ、男は今でも幼馴染ちゃんのことが好きなの?」

男「……調子に乗るなよ」グチュッ

クリス「んひゃあっ……!!」ビクン!

男「お前はセフレだ。それ以上でもそれ以下でもない」

クリス「ふふ、冗談だってば」

男「……戻るぞ」

クリス「えぇー! まだ一回しかイってないじゃん!」

男「昼休みは短いんだ。中出しまで行っただけで充分だろ」

クリス「ぶーぶー!」

男「……」

クリス「……男と幼馴染ちゃんってお似合いの二人だと思うけど」

クリス「本当に男って、幼馴染ちゃんのことが好きなのかなぁ」

男「……どういうことだ」

クリス「『好き』ってさ、もっとキュンキュンしたりドキドキしたりするものだと思うんだ」

クリス「私が友にそう感じてたようにね」

クリス「ずっと気になってたんだ。男って、本当に幼馴染ちゃんにドキドキしてるのかなぁって」

男「……そうじゃない好きだってあるだろ」

クリス「……男が幼馴染ちゃんに抱いてる感情ってさ」

クリス「恋じゃなくて、ただの依存なんじゃないかな?」

男「……あまり適当なことを言うなよ」

男【口は災いのもとだぞ】

クリス「っ……!」ゾクッ

男「……ふん」

クリス「あ、それと!」ギュッ

クリス「まだ死んじゃだめだからね」

男「っ……!」

クリス「私、もっともっとキモチいいことしたいんだから」

男「……大丈夫だよ」

男「俺にそんな根性はないから」


 …………


男「ぐはっ……げほっ……!」

 ビチャビチャ

男「はぁ……はぁ……!」

男「クソ……!」ガン!

男(死にたい)

男(死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい!)

男「落ち着け、俺……!」

男「すぅ……はぁ……」

男(クリスとセフレになって……前以上に、そういうことに対する抵抗がなくなった)

男(ていうか、もうないといっても過言じゃないな、うん。今なら何の面識もない女でも普通に犯せる気がする)

男(でも、その変わり……前はたまにしか来なかった『底』が、結構な頻度で訪れるようになった)

男(辛いんだよなぁこれ、何もかもが気持ち悪くなって)

男(吐いたら少しはましになるんだけど……)

男(いい時と悪い時の落差が激しすぎて、心が付いていけてない)

男(あれだな……もしかしなくてもこれ、病んできてるな……)

男(男のメンヘラか……いったい誰得なんだよそれは)

男(……とことん堕ちてしまった方が絶対に楽なんだけどなぁ……どうしてこう、中途半端なのかなぁ俺)

男(楽になりてぇ……でも……)



『わたし、おおきくなったらおとこのおよめさんになるー!』



男「……幼馴染」

幼馴染「ただいま戻りましたー!」

委員長「お疲れ様。今日の朗読も素晴らしかったわ」

幼馴染「いやあそれほどでもー……ある!!」

幼馴染「ねえ男も私の放送聞いてたー?」

男「え、ああ、うん、聞いてたぞ」

幼馴染「……男」

男「ん? どうした?」

幼馴染「……ねえ」

幼馴染「明日、あんた時間あいてる?」

男「明日? まあ、なんもないけど」

幼馴染「デートしない?」

男「デート?」

幼馴染「うん。一緒に遊園地行こうよ、二人っきりで」

男「遊園地? 別にいいけど、またずいぶんと急だな」

幼馴染「……」

男「……よし、分かった。行こう」

幼馴染「……楽しもうね、思いっきり」

男「……ああ」

幼馴染「……」

男(幼馴染……なにか、覚悟を決めたような顔をしてたな……)

男(……なあ、幼馴染)

男(お前、いったいどこまで気付いてるんだ?)

幼馴染「起きてよぉお兄ちゃん」ユサユサ

男「ううぅ……まだ眠い……」

幼馴染「むぅ、早く起きないとお兄ちゃんのお兄ちゃんをお兄ちゃんしちゃうからね!」

男「ってお兄ちゃん!?」

幼馴染「おはようお兄ちゃん」

男「どうしたお前……まさかお前は俺の実の妹だったとかいう衝撃の事実が明らかになるのか?」

幼馴染「いつもおんなじ起こし方じゃつまんないからアクセントを加えてみただけだよお兄ちゃん」

男「まあ確かに、今ので目は覚めたけどさ……」

幼馴染「ほら、早く顔洗ってきてお兄ちゃん」

男「なんかお兄ちゃん言い過ぎてお兄ちゃんのありがたみがなくなってるぞ」

幼馴染「今日は10時ぐらいに駅前集合だからね!」

男「普通にこのまま一緒に行けばいいだろ」

幼馴染「それじゃダメなの! デートっぽくないもん」

男「はいはい」

幼馴染「あとちゃんと私と一緒に買ったオシャレ服をきてきなさいよ? デートなんだからね」

男「あれか……」

幼馴染「嫌なの?」

男「別にそういうわけじゃないんだが……」

男(不良娘を堕とすためのデートで着た服だからな……ちょっと抵抗が……)

幼馴染「私もすごい可愛い服従姉さんと買いに行ったから、それ着ていくからね!」

幼馴染「待ち合わせ場所についたらちゃんと感想を言うこと! いい?」

男「メンドくせー」

幼馴染「女の子はみんな面倒くさい生き物なのよ。じゃあまたあとでね」

男「おう、またな」


「お邪魔しましたー」


男「……幼馴染」

男(ちょっとおせっかいだけど、俺のことをずっと近くで見てくれていた俺の……彼女)

男(俺は、幼馴染のことが好きだ。そのはずだ)

男(俺は何度もあいつに助けられてきたし、あいつの笑った顔に、何度も救われてきた)

男(大袈裟じゃなく、あいつがいなければ俺はとっくの昔に死んでた)

男(あいつにはすごい感謝してるし、あいつのことを大切にしたいとも思ってる)

男(俺は、あいつのことを……)


友『それは情だ』

クリス『恋じゃなくて、ただの依存なんじゃないかな?』


男「……」

男(そういえば、結局付き合ってからは一度もあいつとヤってないな……)

男(他のセフレとヤるので十分で……いつの間にかあいつとそういうことしようって考えなくなってた)

男(でも、あいつとしたいと思ってるのは確かだし、あいつのカラダにもちゃんと欲情してる)


クリス『『好き』ってさ、もっとキュンキュンしたりドキドキしたりするものだと思うんだ』


男(ヤりたいと思うってだけじゃ、異性として見てるってだけじゃ……好きってことにはならないのか?)

男(よく、分からねえよ……)

男(俺は、あいつのこと……)

男「おっ」

幼馴染「早いなーまだ10時まで15分はあるよ」

男「そういうお前はいつからいたんだよ」

幼馴染「30分前からかな」

男「早いなお前も」

幼馴染「うんっ! 本当はもうちょっと遅く来るつもりだったんだけど、あまりにも楽しみすぎて!」

幼馴染「昨日はドキドキしすぎて、なかなか眠れなかったぐらいなんだから」

男「……そうか」

幼馴染「今日はただひたすら楽しもうね!」

男「……ああ、だな!」

幼馴染「いやー楽しみ過ぎてつい回っちゃうなー」クルン

男「……」

幼馴染「……」ジー

男「……すげぇ似合ってる。可愛いよ」

幼馴染「……男も、すっごいカッコいいよ!」

男「……ありがとう」

幼馴染「じゃ、行こ?」ギュッ

男「ああ」ギュッ



幼馴染「うわー、人多いねー!」

男「全部は回れないかもな」

幼馴染「ほら行こう!」グイッ

男「うわっと! 引っ張るなって!」

幼馴染「あははっ……ほら見てあれ……!」

男(本当に楽しみだったんだなぁこいつ……)

男(俺も、今日は何もかも忘れて楽しむか)



どこに行く?(遊園地にあるもので)>>492

お化け屋敷

無難にジェットコースター

期待してます

まだかなー

期待age

やめろよ・・・

追いついた

もう3週間……
見てたら続きを
お願いいたします

1さん
また書いてくれますか?

続きが気になります…
早く書いておくんなましぃ(泣)

はよはよ

遅いなぁ?

もう1ヶ月近くたってるのに…

こんなに頻繁にあげなくていいんだから
もっと気長に待つってことがどうしてできないかね

ヒント:春休み()

イケメンは何がしたかったのか…マジで何がしたかったのか…

まあ…気長にまつか…
それにしてもイケモンはなにがしたかったのか。
もしかしたらこの物語の男性の中でイケメンが一番まともなんじゃ…

はよ

幼馴染「じゃあまずはあそこ行こうよ!」

男「お化け屋敷か……定番だな」

幼馴染「ここすっごく怖いので有名なんだって」

男「ふーん」

幼馴染「あれ、思ったより落ち着いてるね。男ってお化けとか苦手じゃなかったっけ?」

男「お化け屋敷は全部作りものだって分かってるから怖くないんだよ」

幼馴染「でも心霊スポットとかは怖いんでしょ?」

男「本物が出てこないって保証はないからな」

幼馴染「ふふ、そういうところ変わってるよね男って」

男「そうか?」

男(チカラなんてデタラメなものも存在してるわけだし、幽霊ぐらいいたっておかしくないからな)

男「……幽霊にチカラって効くのかな」

幼馴染「え? なんか言った?」

男「いや、なんでもない」

幼馴染「やっと私たちの番だね」

男「じゃあ入るか」

幼馴染「……怖くなったら、抱きついちゃうかも」ギュッ

幼馴染「守ってね……?」

男「はは、ああ、任せとけ」





お化け「あばー」

男 幼馴染「「ぎゃああああああああああああああああ!!!」」

幼馴染「あんたお化け屋敷は大丈夫だったんじゃなかったの!? なんで一緒になって怖がってんのよ!」

男「お化けが怖いんじゃなくてお前の声にびっくりしてるんだよ!」

幼馴染「ほ、ほらぁ、早く前進んでよぉ!」

男「わ、分かったから押すなって!」

お化け「ぬべー」

幼馴染「ぎゃああああああああああああ!!!」

男【ぎゃああああああああああああ!!!】

お化け「――」ドサッ

幼馴染「ぎゃああああああああああああ!!!」

男「しまった!? 大丈夫ですか!?」

幼馴染「疲れた……」

男「はい、ジュース」

幼馴染「ありがと」

男「二人して叫びっぱなしだったな」

幼馴染「もっとこう恋人らしくきゃっきゃしたかったんだけどなぁ」

男「互いにそんな余裕なかったな」

幼馴染「あんたってホント肝心な時に限って頼りにならないよね」

男「ほっとけ」

幼馴染「よし、じゃあ次はあれ行こう!」

男「ジェットコースターって……さっきさんざん叫んだだろ」

幼馴染「お化け屋敷のとは違うでしょ! ほらほら!」

男「おい、引っ張るなって!」



幼馴染「きゃああああああああああああ!!!」

男「ふわってする! お尻がふわってするぅ!!」


……

…………


幼馴染「んあー! 疲れたー!」

男「定番なのはだいたい制覇したな」

幼馴染「ちっちっち、甘いなー男くんは。まだ一つ残ってるでしょ? 遊園地デートに欠かせないアトラクションが」

男「……最後に残してたんだろ?」

幼馴染「うん! やっぱシメはコレに限るねー!」

男「居酒屋のおっさんかよ」

幼馴染「ほら、行こ!」

男「はいはい」

男(なんか、今日は幼馴染に引っ張ってもらってばっかだな)

男(もっとリードとかした方がよかったか?)

幼馴染「早く早くー!」

男(……まあ、これはこれでいいのかな)

幼馴染「わぁー! みて男! 車があんなにちっちゃいよ!」

男「けっこう遠くまで見渡せるんだな」

幼馴染「あれが学校でしょ、あそこら辺に私たちの家があって、あそこら辺が私たちの秘密の場所だね!」

男「だな」

幼馴染「……夕日、綺麗だね」

男「……だな」

幼馴染「今日、楽しかったなー」

幼馴染「本当に、楽しかった」

男「……俺も、すごい楽しかったよ」

男(本当に、久しぶりに思いっきり楽しむことができた気がする)

男(……クリスとあんな関係になってしまって、もう、友やクリスと話してても虚しいだけだったから)

男(……何してんだろ、俺)

男(罪悪感で死にそうになるほど苦しくなって、それから逃れるためにセフレを犯して)

男(それでまた苦しくなって……馬鹿みたいな悪循環だ)

男(すべて自分で選んできたことなのに……何もかも誰かのせいにして、泣いて縋りたくなる)

男(受け入れることも立ち向かうこともできない……本当に、弱い)

男(そんな俺がこうして生きていられるのは……生きるしかないのは……)

幼馴染「こうやって男と二人っきりで観覧車に乗れるなんて……夢みたい……」

男「……」

男(こいつがいるからだ)

男(こいつの存在だけが、俺の中でまだ『本物』なんだ)

男(でも……本当にそうなのか?)

男(クリスは本気で友のことが好きだったはずだ。それが、今はあのザマだ)

男(こいつが俺に抱いてる感情も……俺がこいつに抱いてる感情も、所詮その程度なんだろう)

男(いや……俺がこいつに抱いてる感情は、それ以下か)

『恋じゃなくて、ただの依存なんじゃないかな?』


男(その通りなんだろうな……結局、俺はこいつに逃げてたんだ)

男(今でこそこいつを傷つけないなんて言っちゃいるが、最初は俺はこいつのことを実験台にしてたんだ)

男(もう、とっくの昔に俺はこいつのことを裏切ってる。それを今更どうこう言ってるのは、ただの自己満足なんだ)

男(確かに、俺はこいつにはすごく感謝してる。こいつには幸せでいてほしいって、本気で思ってる)

男(今、俺はこの世界で誰よりも、幼馴染のことが好きだ)

男(でも、それは恋とは違う……だって)



『「好き」ってさ、もっとキュンキュンしたりドキドキしたりするものだと思うんだ』



『わたし、おおきくなったらおとこのおよめさんになるー!』



男(あの時感じてたものを、今のこいつにはまるで感じられないから)

幼馴染「……また、その顔だね」

男「え……」

幼馴染「今日ぐらいは見たくなかったな、男のそんな顔」

男「……どんな顔してた?」

幼馴染「……今にも死んじゃいそうな顔」

男「っ……!」

幼馴染「前から時々そんな顔してたよね……部屋で包丁持ったままその顔してた時は、さすがに怖かったよ」

男「……幼馴染」

幼馴染「でも今は、時々じゃない……よく、そんな顔してる」

男「……」

幼馴染「……」

男「……幼馴染」


幼馴染『嫌だよ……ずっと、何も知らないまま、男の隣で、笑っていたかった……』

幼馴染『ずっと、騙されてた方が、よかったよ……』


男「……どこまで、気付いてるんだ?」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「半年前」

男「え……?」

幼馴染「車に轢かれそうになった私を助けるために、男は車の前に飛び出して……」

男「……」

幼馴染「そのせいで男は重傷を負って……三日も、目を覚まさなかったよね」

男「……あれはもう気にするなって何度も言っただろ。今はこうしてぴんぴんしてるわけだし」

男「あそこでお前に死なれてた方が、何倍も辛かったっての」

幼馴染「……」

男「……お前、もしかしてあのことをまだ負い目に感じてるのか……」

幼馴染「いや……そういうわけじゃなくて……」

男「……」

幼馴染「……」

男(肩、震えて……)

男「……」

幼馴染「……あの時、男は命がけで私を救おうとしてくれた」

幼馴染「でも……実はあの時、私も結局事故に巻き込まれちゃったんだよね」

男「……?」

幼馴染「私も、男と一緒で三日間寝たきりだったの……ごめんね」

男「どういう意味だ? お前は普通に助かっただろ」

男「俺が入院してる時だって毎日のように見舞いに来てくれてたじゃねえか」

幼馴染「でもまあ」



幼馴染「そのおかげでチカラに目覚めたんだから、結果オーライだよね」



男「……は?」

幼馴染「……どこまで、気付いてるのか、か」

男「……お前、何言って……」

幼馴染「く、くぷ……」

男(肩、震えて……)

幼馴染「ぷはははははははははははははははははっ!!!」

男「っ……!」ゾクッ!

幼馴染「じゃあ逆に聞くけどさ」










幼馴染≪あんたは自分がどこまで知ってると思ってるの?≫









すみません、三月はいろいろと忙しくて正直もうエタろうかと思ってたんですが
我ながらあまりによくないところで終わってたんで、とりあえず真相は書こうと思います

おっ!
来てる

おつんつん


ラスト見たい

ほう

そう来たかっ
続きに期待


予想通り


どこまでが幼馴染の本心でどこからが嘘なのか
ラスト期待

いや、まだイケメソが幼馴染を操ってるとか、
その可能性もある…!
……………かも
とりあえずハッピーエンドが見たい!

いやぁ、もうハッピーエンドも何も無い気がする
男一人救われてもこの話駄目だぞ

幼馴染が裏切っただけでバッドエンド確定だよな
幼馴染何を考えているのか…

ハッピーエンドは夢落ちしか……

スレタイ回収キタコレ

支援

イケメンじゃなくて幼馴染がニャルラトポジか

まだ?
忙しいのはわかるが楽しみにしてる奴が何人もいるんだから
…あまり待たせないでくれよ

…そろそろかな

支援

期待支援

はよ
続きを

追いついた

私怨

まだかなー

支援

支援

更新が楽しみ仕方ない。
なるべく早く更新してくれよ

支援
結末が気になるからラストまで書いてくださいな。

試演!!!!!!!!!!!!!!!
はーやくーぅー

まだかよ  出来ればまた、不良娘だしてくれゃ

マダー?
ゴールデンウィークが終わっちゃうよー

終わったね

もう一ヶ月か…

もう来ないのかな………?

幼馴染「あんたは自分がどこまで知ってると思ってるの?」

男「は……?」

男「どこまでって、何を……いや、お前さっき、チカラって……」

幼馴染「あはっ、すごい顔してるよ男。鳩が豆鉄砲を食ったようってまさにこんな感じなんだろうね」

男「……どういう意味だ」

幼馴染「何が?」

男「どういう意味だって聞いてるんだ!」

幼馴染「どういうも何も、言葉通りの意味しかないよ」

幼馴染「あんたはこの七ヶ月の間に起こった出来事について、どこまで知ってるつもりでいるの?」

男(何を、言っているんだ……こいつは……)

男「……お前は、どこまで知ってるっていうんだよ」

幼馴染「どこまで、か……ぷふっ……」

男「さっきから……何がおかしい?」

幼馴染「いやぁごめんって、そんなに睨まないでよ」

幼馴染「あんたが私に『どこまで』って……おかしな質問だなぁと思って。それだけ」

男「……?」

幼馴染「まあそうだね。その質問に答えるんだったら」

幼馴染「全部、かな」

男「!?」

男「……どういう、意味だ」

幼馴染「まったく同じ質問をついさっき聞いた気がするんだけど」

男【いいから答えろよ!】

幼馴染「やーだよー」ベー

男「……!?」

幼馴染「あはは、残念。今はあんたのチカラは私には効かないよ」

男「どうして……!? いや、それより、どうしてお前がチカラのこと……!」

幼馴染「さっきまでの会話の流れで分からない? 男なら察しがつくと思ってたけど」

男「……まさか、お前も」

幼馴染「そのまさかです」



幼馴染≪私もチカラを使えるんだよ≫

男「――!?」

男(ここは、俺たちだけの秘密の……!?)

幼馴染「大丈夫、実際の私たちはちゃんと観覧車に乗ってるよ。この景色は私がチカラで見せてるだけ」

男「……」

男(景色を見せてるだけ、だと……?)

男(この山の中特有の空気感も、この樹の手触りも……間違いなく本物だ)

男(視覚だけじゃない……五感の全てを支配されてる)

男「……なんで……黙ってたんだ」

幼馴染「男だって黙ってたじゃん」

男「っ……」

男「……お前、全部知ってるって言ったよな。じゃあ、俺のしてきたことも……」

幼馴染「当然、全部知ってるよ」

男「……!」

幼馴染「従姉さん、委員長、クリス、不良娘、そして私」

幼馴染「男が彼女たちに何をしてきたのか。彼女たちをナニに変えてしまったのか」

幼馴染「私は、全部知ってる」

男「そ、んな……」フラッ

幼馴染「はは、そんなこの世の終わりみたいな顔しなくても」

男「……知ってて」

幼馴染「ん?」

男「俺のやってきたこと、知ってて……それでも普通に振舞ってたのか?」

幼馴染「うん。ボロが出ないようにするの大変だったよー」

幼馴染「まあ仮に勘付かれちゃっても記憶を消せばいいだけだったんだけど」

男「そんな……俺、俺……!」

幼馴染「男……?」

男「俺、あんなこと、お前にも、みんなにも、あんな、最低な……!!」

幼馴染≪大丈夫だよ≫

男「――」

幼馴染「落ち着いて、ね? そんな風に苦しむ男を見るのは辛いからさ」

男(心が、急に軽く……?)

幼馴染「……本当に、辛かったよ。そうやって自分を責める男を見てるのは」

幼馴染「毒抜きは定期的にしてたけど、それでもここ最近はすごい情緒不安定になって……」

幼馴染「不自然な感情の変化に精神がついていけてなかったみたいだね」

幼馴染「いくらチカラが万能とは言っても、男の『根幹』を保ちながらの精神への干渉は、負荷が大きすぎたみたい」

幼馴染「……ごめんね、男」

男「……」

男(また、辛そうな顔……こいつにこんな顔をさせないために、俺は……)

男(でも、なんだ……? なにかが決定的にズレてる気がする……すごく、気持ち悪い)

男(突然のことすぎてまだ頭が混乱してるけど……この状況は結局何を意味してるんだ?)

男(……こいつ、さっきなんて言った? 毒抜きって……俺の罪悪感を消してたってことでいいのか……?)

男(いや、そもそも……こいつは俺のやってきたことを全部知ってるんだよな……)

男(全部、知ってて……チカラ……毒抜き……)

男「っ!?」ゾクッ!

男(いや、そんな、ありえない……! だって、理由が……!)



男『(自己催眠だけを封じて、俺にクリスを襲わせるなんて……)』

男『(あれが、イケメンの一番やりたかったことなのか?)』



男「あ、ぁ……?」

男『(そんな、ありえない! ただの考えすぎだ! いくらなんでも話ができすぎてる!)』

男『(俺がその話を初めて聞いたのはまさに今日なんだぞ! たまたま幼馴染とここにきてそれに出くわすなんて……!)』

男『(それに、不良娘さんが委員長に忠告をしたのも今日だ! 行動に移すのが早すぎ――)』



男『(……そういえば、仮にDQN女たちが本当に学校でヤってたとして)』

男『(どういう経緯で委員長はそれを目撃したんだろ)』



男『……そもそも、母さんたちがまだ起きてたらお前おじさんたちにどう言い訳するつもりだったんだよ』

従姉『あー……それはほら、時間が時間だったしさ』

男『ていうかお前俺に抱かれたいって思ったの昨日の昼なんだよな? その日のうちにっていくらなんでも行動早すぎだろ』

従姉『善は急げがモットーだからな』



幼馴染『嫌だよ……ずっと、何も知らないまま、男の隣で、笑っていたかった……』

幼馴染『ずっと、騙されてた方が、よかったよ……』

幼馴染『あんたはこの七ヶ月の間に起こった出来事について、どこまで知ってるつもりでいるの?』



男「……どこまで」

幼馴染「ん?」

男「どこまで……お前は関わってる?」

幼馴染「……ふふっ」

幼馴染「ぜ・ん・ぶ♪」

男「ぁ――」ガクッ

幼馴染「あんたもさー、ちょっとはおかしいなーって思ったりしたことはあるんじゃないの?」

幼馴染「あんたを実の弟のように大切に想ってた従姉さんが、あんたとセフレなんかになろうと思ったりしたこととか」

幼馴染「委員長と不良娘とDQN女とのあれこれがあまりにタイミングよく重なったこととか」

幼馴染「委員長を犯そうと決めてたそのタイミングで不良娘が屋上にやってきちゃったこととか」

幼馴染「クリスが、いくら信頼しているとはいえただの男友達でしかないあんたに友とのあまりにデリケートすぎる問題を相談してきたこととか」

幼馴染「イケメン周りの出来事なんて理屈に合わないことのオンパレードだったでしょ。まああれはそういう違和感を全部押し付けるための存在でもあったんだけど」

男「……イケメンも、お前が操ってたのか」

幼馴染「操ってなんかないよ。協力してもらってただけ」

男(イケメンが中途半端にしかチカラを使っていないように見えたのは、そもそもあいつはチカラなんて持ってなかったから)

男(バスケの試合の最後俺の催眠通りに動かなかったのは、こいつが催眠を上書きしたからだったんだ)



イケメン『……別に、お前らがどうなろうが俺にとっちゃどうでもいい』

イケメン『ただ、もしまだお前がお前でありたいと思ってるのなら、お前にとって本当に大事なものはなんなのかよく見極めることだ』

イケメン『その目が濁りきる前にな』



男「……あいつは今、どうしてる?」

幼馴染「どうしてる、って言われても分からないけど」

幼馴染「多分地獄で楽しくやってるんじゃない? あいつに限って天国行きはないでしょ」

男「……あいつ、本当に……死んだのか?」

幼馴染「うん。だってもう必要ないから」

男「っ……! なんで!?」

幼馴染「なんでって? もうあれにやってもらうことなんて何もないし」

男「だからって殺す必要なんてねえだろ!」

幼馴染「でも生かしておく必要も特にないよね?」

男「なっ……!」

幼馴染「というか、私あいつ大嫌いだったんだよねー。男を騙すためだとはいえ、あんなに馴れ馴れしくしてきて」

幼馴染「もともと全部終わったら消すつもりだったんだ。まあ好き勝手やらせてあげたんだしこれぐらいは許してほしいかな」

男「……ふざけるなよ」ギリッ

幼馴染「え?」

男「ふざけるなよテメェ!! 自分の都合だけで他人をモノみたいに扱いやがって!」

男「イケメンだけじゃねえ! 委員長も、従姉も、不良娘も、クリスも!! あいつらが間違えていったのはお前の仕業だろ!」

男「いくら特別なチカラを持ってるからって、それでお前が誰かを好きにしていいってことにはならねえだろうが!!」

男「いったい何がしたいんだよお前は! あいつらに恨みでもあるのか! それとも俺か!」

男「あいつらの、俺たちの人生をめちゃくちゃにしてまで、お前は何がしたかったんだよ!!」

幼馴染「お前が言うな」

男「っ……!?」

幼馴染「ってやつだよねーこれが。俗に言う」

幼馴染「熱くなってるところ悪いけどさ、それって結局全部男に返ってくるってこと分かってる?」

男「で、でも……!」

幼馴染「勘違いしてるみたいだから言っておくけど」

幼馴染「私は確かに全てに関わってるよ。でも、私がやったのはきっかけを与えることだけ」

幼馴染「そっから先は全部、あんたが選んだことだよ」

男「なんだと……?」

幼馴染「別に、チカラを使ってあいつらにあんたのセフレになるように強制したわけじゃない」

幼馴染「別に、チカラを使ってあんたがあいつらを犯すよう仕向けたわけじゃない」

幼馴染「いつだって、その選択をしてきたのは男自身だよ」

男「ふ、ふざけ……!」

幼馴染「そうでなきゃ意味がないし、それにもし私がチカラで積極的に干渉してたなら、こんな回りくどい展開にはしなかった」

男「……クソ」

幼馴染「ホント、回りくどかった……結果として私の思い描いた通りの未来にはなったとはいえ」

幼馴染「思えば、あんたは最初から私の思い通りに動いてくれなかったね」

幼馴染「誠実というか意地っ張りというかヘタレというか……こんなすっごいチカラを持ってるのに、なかなか堕ちきってくれないんだもん」

幼馴染「クリスを犯すのに五ヶ月もかかるなんて予想外だったよ。最初はただの通過点のつもりだったのに」

幼馴染「最後は結局反則技つかっちゃったしねー。この半年であれだけが心残りかな」

幼馴染「男には純粋無垢なままのクリスを自分の意思で犯して欲しかったんだけどなぁ」

男「テメェ……!」

幼馴染「え? 何? もしかして怒っちゃってたりする? 全部実際にヤったのはあんたなのに?」

男「っ……!」

幼馴染「もしかしてちょっぴり罪の意識薄れちゃってたりもするの? あいつらをただのクズに変えちゃったのはあんたなのに?」

男「そんな、俺は……!」

男(……いや、こいつの言うとおりだ)

男(俺には、思いとどまれるチャンスはいくつもあった。全て、選んできたのは俺自身なんだ)

男(それに、もし仮にこいつに敷かれた通りのレールを走っていたのだとしても、俺は自分のやってることに心から快楽を感じてた)

男(結局、俺が弱かったからなんだ。こいつが何もしなかったとしても、いずれ俺は、このチカラで……)


幼馴染『思えば、あんたは最初から私の思い通りに動いてくれなかったね』


男(まさか……いや、そんな……!)

男「……ひとつだけ、答えてくれ」

幼馴染「何?」

男「『あの日』……俺が、初めてお前にそういうことをした日……友が俺にアレをくれたのは、ただの偶然か? それとも……」

幼馴染「……ホント、男ってば誠実というか意地っ張りというかヘタレというか」

幼馴染「こんなすっごいチカラを持ってるのに、なかなか手出してくれないんだもん」ニタァ

男「お、幼馴染いいいいいいいぃぃぃぃ!!!」

幼馴染「まあ男自身に性欲を植え付けたのはあれが最初で最後だし、結局男のやってきたことに変わりは」グイッ

男「テメェ!!」バッ!

幼馴染「……で、右手を振り上げて、どうするつもり? 殴るの?」

男「くっ……!」

幼馴染「いいよ、別に。どうせ催眠で見せてる世界なんだから実際の私は傷ひとつつかないし、気が済むまで殴ってくれていい」

幼馴染「それに……男になら、私は何をされたって平気だよ」ニコッ

男「っ……!?」ゾクッ!

幼馴染「……やっぱり、殴れないんだね。本当に、男ってどこまでも甘ちゃんだなぁ」

幼馴染「でも、そんな男だからこそ、私は好きになったんだ」

男「……お前、本当になんなんだよ。これだけ話していても、まるで見えてこない。どんな目的があって、俺にクリスたちを犯させたんだ?」

男「クリスは、お前の大切な友達だっただろ? 従姉のこと、本当の姉のように慕ってただろ?」

男「人としての尊厳を平気で踏みにじって、命まで奪って……そんなことをしようと思えてしまうほどの理由なんて本当にあるのかよ?」

幼馴染「あるよ」

男「っ……」

幼馴染「私にとっては何よりも大切なもの。何よりも優先されるべきもの。そのためなら、私はどんなことだってする」

幼馴染「というよりも、それ以外のものはすべて私にとっては大して価値のあるものじゃない」

男「……なんなんだよ、それは」

幼馴染「逆転の発想だよ」

男「は?」

幼馴染「私一人に目を向けさせるんじゃない。逆に、私以外の全てのオンナを見ないようになればいい」

男「……は?」

幼馴染「この神様みたいなチカラがあれば、オンナなんていくらでも跪かせられる。いつだって好きに犯せる」

男「……お前、何言って……」

幼馴染「記憶も書き換えられる。自分に惚れさせることもできる。感情も五感も思いのまま。恋人にだって家族にだってセフレにだって奴隷にだってできる」

幼馴染「何だってできる。だから、何の価値もない」

幼馴染「最初は自分の欲望を好きなだけぶつけて満足するかもしれない。でも、いずれ悟る。こんなもの虚しいだけだって」

幼馴染「そしていつしか、周りの人間がみな、街中で配られてるティッシュか何かで作った人形にしか見えなくなるの」

男「何言ってるんだよ!」

幼馴染「でも私は違う! 私はあんたと同じチカラを持ってる! 私だけは男と同じ立場に立つことができる!」

幼馴染「男にとって唯一『人間』でいられるのは私だけなんだよ!」

男「意味が分からないっ!! そんなめちゃくちゃな理屈が……!」

幼馴染「めちゃくちゃかな? 男も心当たりあるんじゃない?」

男「……!」

幼馴染「委員長、従姉さん、不良娘、クリス……それだけじゃない。周りの全ての人間に、価値が見出せなくなってたはずだよ?」

男「そ、れは……」

幼馴染「でも私は違ったでしょ? 私だけは、あんたの中で確かに色を持ってた。そうでしょ?」

男「……たとえそうだとしても、そんなことのために、お前は――」

幼馴染「そんなことなんかじゃないっ!!」

男「っ……!?」

幼馴染「私は男さえいればそれでいいの! それ以外は何もいらない!」

幼馴染「男の特別になれないぐらいなら、世界なんて滅んでしまったほうがいい」

男「そんな……!」

幼馴染「男の特別になれたならどれだけ幸せだろうって……男に好きになってもらえたら、どれだけ幸せだろうって!」

幼馴染「ずっと、ずっと……私は、それだけを……」ギュッ

幼馴染「だからこのチカラに目覚めたとき、神様が私にチャンスをくれたんだと思った」

幼馴染「男が同じチカラに目覚めてるって知ったとき、やっぱり男と私は運命で結ばれてるんだと思った!」

幼馴染「そしてこの計画を思いついたの。男だけの特別になるために」

男「だったらなんでクリスたちまで巻き込む必要があったんだよ! 最初から俺にチカラを使っておけばよかっただろうが!」

幼馴染「それじゃ何の意味もないからだよ」

幼馴染「男が男のまま、男自身の意思で私のことを好きになってくれないと。『本物』でないと、何の意味もない」

幼馴染「男なら、分かるでしょ?」

男「……狂ってる、どうかしてるぞお前! 俺に好かれるために人殺しまで犯すなんて!」

男「そもそも、どうしてそれをこのタイミングで打ち明けようと思った!? そんなこと聞かされて、俺がお前を好きになるとでも思うのか!?」

幼馴染「なるよ」

幼馴染「だって、もうこの世界に『人間』は私しかいないんだもん」ニコッ

男「――」ゾクッ!

男「それに、男にはありのままの私を好きになってほしいから。私のこと、全部知ってほしい」

男(ダメだこいつ……まるで話にならない。本気でイカれちまってる!)

男(こんなやつのことを、俺は……!)

男(こんなやつのために、俺はみんなを……!)

男「ちくしょう……!」

幼馴染「……この場所」

男「あ……?」

幼馴染「ずっと、憧れてた……ここで、気持ちの通じ合った男と二人きりで過ごすこと。ここは、特別だった」

男「ふざけるな、俺はもうお前なんか……!」

幼馴染「『初めて』は、ここでしようね男」ドサッ

男「んなっ……!?」

男(押し倒された!? こんなにあっさり……!)

幼馴染「ここは夢の中みたいなものだから、実際にヤるわけじゃないけど」

幼馴染「本番は、帰ってからいっぱいしようね……」

男「お前、まさか……!? くそ、離せ……!」

幼馴染「処女はもうすでに男に捧げてるけど、あれは恋人同士のエッチって訳じゃないからノーカンってことで」

幼馴染「これが、私にとっての本物の『初めて』だよ」

幼馴染「『初めて』は、男に全部話しからって決めてたんだ」カチャッ

男(クソ、このままじゃマジで……!)

幼馴染「ゴム有りでしかしてもらったことなかったから……今日はいっぱい中に出してね」

幼馴染「赤ちゃんできちゃったら一緒に育てよう?」

男「ふざけっ……!」

幼馴染「あ、そうそう。セフレどもが妊娠してるかどうかとかはまったく気にする必要ないよ。あれなら私がうまく処理しとくから」

幼馴染「これからも、他のオンナを好きなように扱っていいんだからね。私は、束縛しないタイプだから」ツゥ…

男「んぐっ……!?」ビクン!

幼馴染「チカラを使われる側になるのは初めてでしょ? ふふ、スゴすぎて病み付きになっちゃうかもよ」

幼馴染「あいつらのキモチも分かるんじゃない?」

男「はぁ……はぁ……」

男(クソ……なんで、こんなことに……)

男(……でも、これが、俺にふさわしい最後なのかもな……)

男(今度は俺がチカラで壊される番か……すごくキモチいいんだろうし、俺みたいなクズには上等な末路だろ……)

男(……空、綺麗だな……)

男(昔から……変わらない……)

『そら、きれいだねー』

『んぐぐ……!』

『何してるの?』

『ほしをつかもうとしてるの』

『あはは、それはむりだよ』

『むぅ、でもなんだかとどきそうな気がしない?』

『まあたしかに、下にいるときよりずっときれいにみえるけどさ』

『あれをゆびわにしたら、すごいきれいなんだろうなぁ……』

『おほしさまのゆびわか……ぜいたくだね』

『ねえ、おとこ』

『ん、なに?』

『だいすき』

『ふぇぇ!?』

『あはは、へんなこえでたー!』

『そっちがへんなこというからだろ!』

『よし、きめた! わたし、おおきくなったらおとこのおよめさんになるー!』

『だからそのときはおほしさまちょうだい』

『むりだよ!』

『けちんぼ!』

『うぅぅ……で、でもね……』

『ん?』

『お、およめさんになら、してあげてもいいよ?』

『……わかった! じゃあ、やくそくね!』

『うん、やくそくだよ! ぼくも、おおきくなったら』

『おんなちゃんとけっこんする!』



男「女……?」

幼馴染「え……?」

男「そうだ……なんで、俺、こんな大事なこと……」

幼馴染「お、男……? どうしたの……?」

男(ずっと気になってた……幼馴染を好きだった記憶はないのに、どうして俺はあんな約束したんだろうって)

男(あんな約束をしていたのに、どうして俺はいままで幼馴染と付き合おうと思わなかったんだろうって)

男(当然だ。だって)

男「俺には、ずっと好きな人がいたから」

幼馴染「!?」

男「お前……女に何をした?」ギロッ

幼馴染「な、なんであいつの名前が……あいつのことだけは、絶対に思い出せないように、何度も何度も……」ブツブツ

男【女に何をしたのかって聞いてるんだよ!!】

幼馴染「いやあああぁぁぁああぁぁあああぁぁぁあああ!!!」

男「!?」

男(観覧車!? 催眠が解けたのか!?)

幼馴染「違う……私が特別なんだ……あいつじゃ、あいつなんかじゃ……」ブツブツ

男「……! おい、テメェ!」

幼馴染「ひぅっ!?」

男「女はどうした! あいつに危害を加えていたら、絶対に許さないからな!」

幼馴染「あ……ぁぁ……なんで、なんでまた……どこまで、私を邪魔すれば気が済むの……」

男「おい!! 答えろよ!!」

幼馴染≪なんであいつなの!?≫

男「――!?」

幼馴染「私のほうがずっと可愛いのに!! 他のどうでもいいオトコはみんな私のほうに擦り寄ってくるのに!!」

幼馴染「なんで、男はいつまでたっても私を見てくれないの! 私は、男さえ見てくれればそれでいいのに! 男にだけ見ていてほしいのに!」

幼馴染「私は男の気を引くために必死でおしゃれして、好きでもない相手にも優しく接するようにして、したくもない笑顔を常に心掛けるようにして!」

幼馴染「いつだって、自分を磨いてきた!! 男にふさわしい女になれるようにって!」

幼馴染「私のほうが、ずっとずっと男のこと……男くんのこと愛してるのに!」

幼馴染「誰よりも長く、誰よりも近くで男くんのことを見てたのは、この私なのに!!」

幼馴染「なのに! なのに!! なんであんなやつに男くんをとられなきゃいけないのよっ!!」

男「……」

幼馴染「はぁ……はぁ……げほっ……」

男「……で、女は無事なのか?」

幼馴染「……あ、あぁ、ああああぁぁああぁぁぁあああああああアアアア!!!」

幼馴染≪あのオンナの名前を口に出すなっ!!≫

男「――ぐっ!?」

幼馴染「……男くん……男くん」ギュッ

男「っ……!」ジタバタ

幼馴染「また記憶を消さないと……もう二度と思い出さないように、徹底的に」

幼馴染「ふふっ……本当に手間がかかるんだから」

男「んぐっ……!」

幼馴染「おやすみ、男くん。これからも、ずっと、ずーっと、二人きりで……」

以上が真相になります。
ヒントめいたものはあちこちに書いてるはずですが、もう誰も覚えてないですよね……
本当に申し訳ありません。

おつ
これで終わり?

よーここまで考えたわ

乙です

ただ委員長を堕とすシーンが読みたいなーって

おつー
幼なじみヤンデレか

おんなって誰?

ラストは決まってたはずなのに亀だったとは、こはいかに

来てたあああぁぁぁー!
…え、でもこれで終わりですか?
まだあるんじゃ…でもまーお疲れ様です!

番外編的なモノは・・・ないんか?

おわり?

>>1です
一応まだ終わってはいませんが、最後の投下はもうちょっとかかりそうです
ここまでは考えていたのですが、ここからを考えていなかったので……

マジか待ってます

頑張れ

今度はなるべくはやく帰ってきてよね


へくしっ

おー続き待ってるー
頑張って

わっしょい

わしょーい

わたーしー♪

まーつーわー♪

あげ

あげ

そーいや安価…

>>612
シーッ!

寒いんですがねェ!?早く更新して貰えませんかねェ!?

おい>>1戻ってこい!寒い!

下半身が寒いお…
>>1早く来て欲しいお

待ってるんだよ、>>1が来るのを。ずっと。

どうせ忘れてんだろ、もうこねぇよwww

二ヶ月たっても戻ってきたんだから今回も戻ってくるはず!

完結するまで服着ない

待ってるぞ>>1

よいしょー!

女はよ

まだ残ってたのかこのスレ…
いま絞り出してんだろー?

女はよってば

またまたあげるぜええぃ

続きが気になる

保守age

ラストが気になって寝られないのは私だけかな?
続きを

上げ

631

まだ見てるかな?1

はよ

つづきー

1さん
ラストが気になります。見てたら続きをお願いします。

上げ

まだ続いてたのかと思って久しぶりに開いたら失踪してた

はよ

上げ

続きみたい人いますかな?

そらまぁ見たいですよと

見たいから保守してんだろ!
>>1!はよ書け!

はやくしてくれ

支援

完結したなら終わりでいい、終わってないならしっかり完結させてくれないか?

待ってる

SSまとめ速報のは別人?

幼馴染(私たちはいつも一緒だった)

幼馴染(私と男……そして女ちゃん)

幼馴染(時々従姉さんが中に混じって、一緒におままごとだったり追いかけっこだったりをしていると)

幼馴染(『こんなかわいい子たちに囲まれて男は幸せだなぁ』なんてお父さんたちが話したりしていた)



幼馴染(女ちゃんが好き勝手にはしゃぎ回って、男がツッコミを入れて、私はそれを眺めて笑っていた)

幼馴染(それが私たちのいつもだった)

幼馴染(あの二人はでこぼこなように見えて、互いの足りないところをぴったりと補い合っていた)

幼馴染(『まるで兄弟みたいだな』なんて昔の従姉さんは言っていたけれど、それは違うということを私は知っていた)

幼馴染(私たちは三人とも『幼馴染』だったけど、男が私とあの子に向ける感情は決して同じものではなかった)



幼馴染(私たちはいつも一緒だった)

幼馴染(でも、例外がひとつだけあった)

幼馴染(幼いころの私は体が弱く、激しい運動をするとすぐに息が切れ、へばってしまっていた)

幼馴染(そんな私が、山の中を元気よく駆けるあの二人についていけるはずもなかった)

幼馴染(二人だけの秘密の場所)

幼馴染(一度も行ったことはなかったけれど、あの場所は私にとっても、確かに特別な場所だった)


 ――――


幼馴染『起きてー! 朝だよ!』ユサユサ

男『んー……おはよう、幼馴染』

幼馴染『おはよう男くん。相変わらず朝弱いね』

男『誰かさんに甘やかされてるからな』

幼馴染『ふふ、もう。ほら、早く顔洗っておいで』





男 幼馴染『行ってきまーす』

男『だいぶ暖かくなってきたな』

幼馴染『春真っ盛りって感じだよね。春ってなんかそれだけでウキウキしちゃうよ』

男『まあ出会いの季節だしな』

幼馴染『……男くんは、なんかいい出会いあった?』

男『……俺の斜め前の席に友ってやついるだろ?』

幼馴染『ああ、自己紹介のときにちょっと空回りしてた人だね』

男『あいつになんかすごい話しかけられるようになった』

幼馴染『へー、そうなんだ。でもそれってチャンスだよ男くん!』

男『チャンス?』

幼馴染『彼はいずれクラスのムードメーカー的存在になるかもしれないから、そことコネクションを持っておけば人見知りの男くんにも友達が増える!』

男『余計なお世話だっつの!』

男『そういうお前は、なかなかいい出会いしてるみたいじゃないか。もうクラスの女子のだいたいと打ち解けてるだろ』

幼馴染『みんないい子ばっかりだからね。学年があがって不安も大きかったけど、でもこのクラスなら楽しい学校生活がすごせそう!』

男『ふーん……お前のそういうとこ、やっぱすげぇなって思う』

幼馴染『そんなことないよ、えへへ』

幼馴染『(やったぁ……男くんに褒められた。頑張った甲斐があったよ)』

男『でも、女が違うクラスになったのは残念だったなー』

幼馴染『……』

男『俺たち三人、なんだかんだ高校卒業ぐらいまではずっと同じクラスになるかと思ってた』

幼馴染『……漫画じゃないんだから、そんなに上手くはいかないよ』

男『ここ最近は顔も合わせてないし……』

幼馴染『女ちゃんは朝も放課後も部活頑張ってるからね』

男『……』

幼馴染『……このまま疎遠になっちゃうんじゃ、とか思ってるの?』

男『……』

幼馴染『そうなってくれればいいのに』ボソッ

男『ん……なんか言ったか?』

幼馴染『ううん、何も』ニコッ

友『おーっす! 男、幼馴染ちゃん。今日も二人仲良く登校か』

男『うっす』

幼馴染『おはよう友くん』ニコッ

友『お、おおぅ……』

男『顔真っ赤だぞ。耐性なさすぎだろ』

友『う、うっせえよ! 毎日こんな可愛い子と一緒に登校するのが当たり前なお前には俺の気持ちは一生分かんねえさ!』

幼馴染『ねえ、友くん』

友『え、な、何!?』

幼馴染『友くんって確か漫画好きなんだよね? 自己紹介のとき言ってたし』

友『え? まあ、好きなだけだけど』

幼馴染『おすすめな漫画とかあったら教えてくれないかな? 私も結構漫画好きなんだ』

友『えっ……』

幼馴染『ダメ、かな?』

友『あ、全然! 全然オッケーだから! ホントなんでも教えるから!!』

幼馴染『ありがとう』ニコッ

友『(やっべー! もしかしてこれ脈ありじゃね? マジで俺にも青春来たんじゃね?)』ドキドキ

幼馴染『(これで、男くんともっと仲良くなってくれるかな)』

男『……』




 キーンコーン カーンコーン

クラスメイト1『それでさぁ…………』

クラスメイト2『……それはどうなのよ…………』

幼馴染『……あはは…………』

 ガヤガヤ ザワザワ


友『ホントすげぇ人気だよな幼馴染ちゃん』

友『あんだけ可愛くて男子の目線独り占めしてたら嫉妬とかするやつも多そうだが、それでも女子の中心的存在だしなぁ』

男『……』

友『まあこれも人徳のなせる技ってなぁ。外見と内面をどちらも高水準で兼ね備える、まさに兵器だよあれは』

男『……』

友『んで、お前は何でそんな浮かない顔してるわけ?』

男『ああ? いや、別にそんなつもりはなかったんだけど』

友『あれか? いつも自分と一緒にいたあの子がどこか遠くへ行ってしまったように思えて悲しい的な?』

男『そんなんじゃねえよ……ただ、あいつ頑張ってるなぁって』

友『……?』

男『あんなに頑張らなくたって、あいつちゃんといい奴なのに』

友『……ふーん』

 ドン!!

男『うわっぷ!?』

友『!?』

幼馴染『っ……!?』

男『痛ってーな! いきなり何しやがる、女!!』

女『ほう……声もなく背後から奇襲をしかけたというのに。なぜ私の正体が分かった?』

男『いきなり俺にこんなことしてくる奴お前以外にいねえだろ』

女『それは僕は友達がいない宣言ってことでいいの?』

男『お前みたいなガキくさいことするやつはいねぇってことだよ』

女『え……嘘、もしかしてアンタ、友達いるの?』

男『いるわ! 幼馴染といいお前らは俺のことをなんだと思ってるんだ!』

女『もしかしてあなたが?』

友『え? お、俺?』

男『んー……』

友『いやそこは即答しよけよ!! 俺達友達じゃん! むしろ俺が友達じゃなかったらお前友達いないだろってレベルじゃん!』

男『お前から見ても俺ってそういう評価なの!?』

女『へー。物好きもいたもんだね』

男『どういう意味だ!』

友『地味に俺もバカにされたんだけど。初対面なのに』

女『はじめましてっ!』グイッ

友『おおぅ!?』

女『私は女! こいつとは幼馴染! 趣味はテニス特技は虫捕り! しし座のB型好きな食べ物はポトフ!』

女『よろしく!』

友『よ、よろしく……』

女『男のやつこう見えて結構ムッツリだから、よかったら仲良くしてあげてよ』

男『どんな紹介の仕方だ! つうかムッツリじゃねえし』

女『従姉ねぇのおっぱい押し付けられていつもニヨニヨしてるくせに何言ってんだ。もげろ』

男『してねえよ!!』

友『(こいつってこんな大声でツッコミするやつだったんだ)』

男『つうかそれなりに久しぶりだけど、いったい何の用だよ。どうせろくな事じゃないんだろ』

女『用? ないよ』

男『は?』

女『ほら、クラスが変わっちゃって最近顔も合わせてなかったでしょ? だから』

男『だからって……』

女『なんか急に会いたくなってきちゃってねー』

男『……なんだそれ』

女『幼馴染ー!!』

幼馴染『うわっ!? 女ちゃん!?』

女『悪い虫はよりついてねえか!』

クラスメイト1『えっ、ちょっ、この人いきなり何!?』

クラスメイト2『幼馴染さんの知り合い?』

女『フィアンセです!』

幼馴染『ちょっ、変なこと言わないで!』

 ザワザワ ガヤガヤ

男『……』

友『なんつうか……強烈な人だな。幼馴染って言ってたけど』

男『腐れ縁ってやつだよ。幼馴染と一緒に子供の頃からよく遊んでたんだ』

友『ふーん』

男『……』

友『どうしたよ』

男『いや……てっきり「お前ガキのころから両手に花かよシネ」みたいなこと言われるかと……』

友『……』

男『……ごめん、調子に乗りすぎた』

友『俺ああいうぐいぐい間合いに入ってくるタイプの女の子苦手だな』

男『……そうかよ』

友『お前あの人のこと好きなの?』

男『ブフォ!?』ガタッ

友『マジでかよ』

男『はっ!? だ、誰があんな奴のことを好きになんか……! つうかいきなりなんだよ!』

友『いやなんとなく。お前って意外と反応分かりやすいんだな』

男『だから違うって……!』

友『にしても……幼馴染ちゃんのこと好きじゃないってのは本当だったんだな』

男『……幼馴染としては好きだっつってんだろ』

友『……』

男『なんだよ。言いたいことがあるなら言えよ』

友『お前って女の趣味悪いんだな』

男『直球すぎるだろ!』ガタン!

友『なんで幼馴染ちゃんじゃなくてあれなんだよ! そう思うのは仕方ねえだろ!』

男『テメェ……!! マジでぶっ飛ばすぞ!』

友『つうかその反応やっぱ好きなんじゃねえか!』

男『だから違うつってんだろうがあああ!!』



クラスメイト3『うお、あいつらなんか喧嘩しはじめたぞ!!』

クラスメイト4『友はともかく男のやつあんなキャラだったか!?』



 ザワザワ ガヤガヤ


女『あはは、なんだ。ちゃんと友達じゃん』

女『よかった』

幼馴染『……』

幼馴染(理解できなかった)

幼馴染(彼女は、取り立てて人に好かれやすい子というわけではなかった)

幼馴染(性格は癖が強いし、ルックスも悪くはないが、かといって可愛いだとか綺麗だとかいうわけでもない)

幼馴染(少なくとも、男がチカラを使って堕としてきたオンナたちのほうがレベルは高かったはずだ)

幼馴染(自由奔放な彼女の性格は自分勝手とも受け取られやすく、煙たがる人も少なくなかった)

幼馴染(一方の私は、自分で言うことに引け目を感じる必要がないほどに多くの人から好かれていた)

幼馴染(男子にはもちろんのこと、だいたいの女子にも反感なく受け入れられていた)

幼馴染(少なくとも表向きは)

幼馴染(といっても私は、他人にどう見られるかということには大して興味がなかった)

幼馴染(私が人に好かれるようにしていたのは、味方が多いほうがいろいろと都合がよかったからだ)

幼馴染(だから誰かに拒絶されることを恐いと思ったこともなかったし、自分を偽ることにも後ろめたさはまるで感じなかった)

幼馴染(私はただ、たった一人の特別になれればそれでよかった)


――

――――


男子1『おお、おはよう二人とも。今日も一緒に登校か、あいかわらず仲いいな!』

男子2『もういっそ付き合っちまえよ!』

幼馴染『だ、だから、そういうんじゃないんだって!』カァァ

女子1『照れる幼馴染ちゃんも可愛いー!』

女子2『こんなに可愛いのにずっと男くん一筋だもんねー。大切にしないとバチあたるよー』

男『……』

幼馴染『もうっ、男くん、早く行こ!』ギュッ

男『お、おい……!』

幼馴染『……』

幼馴染『(高二になって数ヶ月がたった……いい感じに浸透してきたなぁ、私たちの関係)』

女『あ……』

男『っ……』

幼馴染『あ、おはよう! 女ちゃん』

女『おはよう。はは、高校生になっても仲いいねーあんたたちは』

幼馴染『え……あ、ご、ごめんね男くん!///』パッ

男『え、あ、いや……』

女『じゃあね』

男『……ああ』

幼馴染『……』

幼馴染『(高二になってまた女ちゃんだけ違うクラス……来年は大学受験もあるし)』

幼馴染『(勝負をかけるなら、今だ)』

幼馴染『(男くんだって普通の高校生なんだし、彼女とかエッチとかそういうものには今が一番興味ある時期のはず)』

幼馴染『(従姉さんほどじゃないとはいえ私のカラダも結構成長してくれたし……このままなし崩し的に……)』

幼馴染『(いや、ダメだダメだそんなんじゃ! 男くんにはちゃんと私のことを好きになってもらわないと!)』

幼馴染『(大丈夫……このまま心から想い続けていれば、いつかかならず男くんに届く)』

男『……なあ』

幼馴染『何?』

男『……もうさ、一緒に登下校するのやめないか?』



幼馴染『え……? なんで……』

男『その……俺達、いろいろ勘違いされてるっつうか……お前も迷惑してるんじゃ……』

幼馴染『私は、そんなこと……』

幼馴染『もしかして、男くん、迷惑だった?』

男『それは……』

幼馴染『そ、そっか……ははっ、うん、そうだね、もう高校生だもんね、私たち……』

男『……』

幼馴染『じゃあ……もう、やめよっか』

男『……』

幼馴染『ははっ……じゃあ、今日が最後だったのかぁ、男くんと一緒に登校するの。もっとかみしめておけばよかった』

男『……』

幼馴染『あ、で、でもさ……今日の放課後は、一緒に帰ろうよ』

男『……ああ』

幼馴染『……』

男『……』

幼馴染『(まあ、そろそろだとは思ってたんだけど)』

幼馴染『(いい感じに「ちょっと悲しがってる感」がでてるかなぁ。まあ悲しいのは本当だしね)』

幼馴染『(男くんとは一分でも一秒でも長く一緒にいたいのに……でも、ここで食い下がるのはよくない)』

幼馴染『(むしろあっさりすぎるぐらいでいい。そのほうが、男くんには効果的だ)』

幼馴染『(私に対する申し訳なさってもそうだけど……いままでずっと続いてきた幼馴染との習慣が、こんなあっさり終わっちゃうなんて)』

幼馴染『(それはそれで、切ないでしょ?)』

男『……』

友『うーっす! おはよう男!』

男『……うっす』

友『……幼馴染ちゃんも、おはよう』

幼馴染『うん、おはよう友くん』ニコッ

友『……相変わらず可愛いなぁ、幼馴染ちゃんは』

幼馴染『ふふっ、ありがと』

委員長『幼馴染さん』

幼馴染『なに? 委員長さん』

委員長『この問題の解説がよく分からないんだけど……』

幼馴染『どれどれ』

委員長『……本当は、自分の力で解かないと意味ないんでしょうけど』

幼馴染『本当に真面目だなぁ委員長さんは』

幼馴染『すぐに他人に頼っちゃうのはよくないことだけど、自分で分からないところまで一生懸命考えたなら、それはちゃんと自分の力になるよ』ニコッ

委員長『……ええ、そうね』

幼馴染『ここの問題は…………』

男『……』

友『……なんかあったのか?』

男『え? いや、別に大したことじゃねえんだけど……』

友『……』

男『幼馴染と一緒に登校するの、もうやめようって』

友『……ふーん』

男『……』

友『お前、最近女ちゃんとは話してんの?』

男『なんでここであいつが出てくるんだよ』

友『……』

男『……なんか、避けられてる、気がする』

友『お前、それでいいのか』

男『……俺にどうしろって言うんだよ』

友『……今が大切なのも分かるけどさ、変わることを恐れてちゃあダメなんじゃないかな』

友『なんつって』

男『……』

友『お前とつるみだしてそれなりになるけどさ』

友『お前と女ちゃん、これ以上ないぐらいお似合いの二人だと思うぜ、俺』

男『……惚れるなよな』

友『それだけは絶対にない!』

男『ははっ』

友『……なあ、お前さ』

友『もう"あいつ"とは関わらないほうが――』

幼馴染『友くん』

友『っ……』

幼馴染『宿題、やってきてる?』

友『……ふふっ、さすがだぜ幼馴染ちゃん』

友『見せてくださいお願いします!』

男『お前なぁ……』

委員長『ダメよ幼馴染さん。甘やかすのは彼のためにならないわ』

幼馴染『私も委員長さんと同じ意見かなぁ。というわけで、ゴメンね、今日は貸してあげられないかな』

友『じゃあなんでそっちからフってきたの!?』

幼馴染『うふふっ』

友『……』


 ――――

幼馴染『クリスチーネさん、だっけ? なんか最近仲良さげだよねー、二人とも』

幼馴染『え? 見てたらすぐ分かるよー。もしかして、隠してたほうがいい感じなのかな』

幼馴染『ふふっ、秘密の関係って青春っぽいよねー。ちょっと憧れちゃうなぁ。私達は周りがうるさいからさ』

幼馴染『でも、クリスチーネさんって本当にすごい人気だよね。狙ってる人も多そう』

幼馴染『あんな子といい感じなんて、友くんも隅に置けないなぁ、このっこのっ!』

幼馴染『でも、なんかちょっとでも噂になったら、きっと騒がれちゃうんだろうなぁ、クリスチーネさん可愛いから』

幼馴染『もしかしたら、彼女のことを好きなどっかの誰かが、友くんに取られないように猛アタック始めちゃうかも!』

幼馴染『……そんな怖い顔しないでよ。もしもの話』

幼馴染『ま、何かあったら相談してよ。男くんの親友の頼みなら、なんだって聞いちゃうよ』

幼馴染『私でよければ力になるから』

幼馴染『ね?』

 ――――

友『(クソ……俺、本当にこれでいいのか……?)』

男『……』


 数日後


女子1『ねえ、男くん、幼馴染ちゃんと一緒に登校するのやめたんだって?』

男『え? あ、ああ』

女子2『どうしたの? 喧嘩でもした?』

女子3『もしかしてフラれちゃったとか?』

男『……別に、そういうわけじゃ』

女子1『あんないい子そういないんだからね? 悲しませちゃだめだよ?』

男(お前には関係ないだろ……ほっとけよ……)

女子2『なんか暗ーい』ヒソヒソ

女子3『ほんと、なんで幼馴染ちゃんは男くんなんて好きになったんだろ』ヒソヒソ

男『……』


 ヒソヒソ…

『男のやつ幼馴染さんにふられたらしいぞ』

『マジで!? 幼馴染さんあんな一途そうだったのに?』

『俺は男が幼馴染さんをふったって聞いたけど』

『ああ、それならありえそう』

『いやいや、そっちのがないっしょ。あんないい子の告白なんて断る理由ないじゃん』

『……あいつ、ぶっちゃけ前からウザかったんだよなぁ。あんな可愛い子にあそこまで分かりやすく好かれてるってのに、それが当たり前みたいな顔しやがってさ』

『特にかっこいいわけでもねえのにな。顔面偏差値俺と同じぐらいじゃね?』

『それはどうだろ』

『ただ子供のころから一緒にいるってだけなのにな』

『それだよな。幼馴染じゃなかったら、あんなやつ幼馴染ちゃんに相手にされるわけねえって』

 ヒソヒソ…

友『あいつら……』

男『……』

友『テメェら、いい加減に』


 バンッ!!


『『『!?』』』


幼馴染『……』

男『幼馴染……』

友『……』

幼馴染『いい加減にしてよ。男くんがいったいみんなに何したって言うの?』

幼馴染『私達はそういう関係じゃないって何度も言ってきたのに、回りで勝手に盛り上がって』

幼馴染『今度は勝手に男くんのことを悪く言うの!? 何の事情も知らないくせに!』

幼馴染『ふざけないで!! もう私たちのことは放っといてよ!!』ポロポロ

男『……』

友『……』

幼馴染『(はは、みんな面食らってるなぁ。まあ普段はおとなしい私がこんな大声出して取り乱してる姿なんて想像できなかっただろうから当然か)』

幼馴染『(気まずい空気が流れてる。罪悪感を感じてる人もちらほらいるなぁ……だけど)』



『なんだよ、それ……』

『確かに私達も悪かったかもしれないけどさ……』

『ちょっと大げさじゃね? 泣くじゃねえだろ』

『周りに男くん関連でからかわれるのまんざらでもなかったくせに』

幼馴染『……!』

『ちょ、ちょっと……』

『でも実際そうだよね。本当に嫌だったんならもっと強く否定しとけばよかったのに。こんないきなり怒鳴りだすとか』

『ていうかあからさまに悲しいオーラだして同情誘ってたの幼馴染さん自身じゃん』

『そんな言い方……』

『そもそもからかわれるのが嫌なら一緒に登下校とか紛らわしいことしなけりゃよかったんだよ』

『逆ギレだよ逆ギレ』

『そんな……』

男『テメェら……!』

幼馴染『っ……!』ダッ

男『幼馴染!』

友『待て……!』ガシッ

男『なんだよ……!』

友『いや、その……』

男『離せよ!』バッ

友『っ……』

男『幼馴染……!』

友『……』

幼馴染『うっ……くっ……』ポロポロ

幼馴染『くふっ……ははっ』

幼馴染『(思ったとおり私を責める人たちもいたなぁ。悪いとは思ってるんだろうけど、それを素直に認めるのは癪なんだよねー)』

幼馴染『(ガキかよ。どいつもこいつもサルと同レベルのバカばっか)』

幼馴染『(ま、こうなるように私と男くんの好感度を調整しておいたんだけどねー)』

幼馴染『(私はクラスに受け入れられていたけど、男くんはそうでもなかったから……男子の中にはみっともなく嫉妬してるやつらもいたし)』

幼馴染『(ホント醜いなぁ。人を見る目もない、見ようともしないカスばかり)』

幼馴染『(なにもかも男くんの足元にも及ばないクセに、一体何様だよ)』ギリッ

幼馴染『(まあでも、あんなやつらが男くんの側にいたら、そっちのほうが男くんのためにならないしね)』

幼馴染『(……友のやつも、男くんから離れていってほしいなぁ。目障りだ)』

幼馴染『(ま、あのヘタレにはなーんにもできやしないか)』

男『幼馴染ー!!』

幼馴染『(お、来た来た。そうだよね、男くんなら追ってくるよね)』

幼馴染『……!』ダッ

男『おい、待てよ!』

男『待てって!』ガシッ

幼馴染『……男くん』

男『……ごめん』

幼馴染『……なんで謝るの? 男くんは何も悪くないでしょ?』

男『……俺は』

幼馴染『私の方こそ、ごめんね? 私、男くんに迷惑かけてばっかだね』

男『……』

幼馴染『……授業、始まっちゃう。教室、戻ろうか』

男『……ああ』

幼馴染『……』

幼馴染『(こっからだ……私は今回のでクラスから浮いた存在になるはずだ)』

幼馴染『(クラスの中心的存在だった私が一気に孤立する。まあ、何人かはいつも通りに接してこようとするはずだけど、違和感は残るはず)』

幼馴染『(私と接する時間が減ることもあいまって、男くんは絶対に私のことを意識するはずだ)』

幼馴染『(どこかで必ず私にアクションをかけてくる。そこで一気に勝負をかける!)』

幼馴染『(……ふぅ。大丈夫だ、私にはできる)』

幼馴染『(一緒に過ごした時間も、想いの強さも、オンナとしての魅力も、私がアイツに負けているところなんて何一つとしてない)』

幼馴染『(きっと、きっと男くんと……)』

男『……幼馴染』

幼馴染『なに?』

男『俺さ』



男『好きなんだ、女のことが』



幼馴染『――は?』

男『……』

男『ごめん』

幼馴染『……なんで、謝るのかな? 意味が分からないんだけど』

男『……』

男『俺……怖かったんだ。俺達の、"幼馴染"って関係が壊れてしまうのが』

男『今のままでも十分幸せだよなって、自分の気持ちから逃げてたんだ』

男『でも、その優柔不断さのせいで俺はお前を傷つけることになった。取り返しのつかないことをしてしまった』

男『だから、俺は……』

幼馴染『……』

男『……』

幼馴染『……なんで』

幼馴染『なんで、このタイミングなの?』ポロポロ

男『っ……』

幼馴染『……!』

男『お、おい……!』

男『……何やってんだ、俺……』

幼馴染『ハァ……ハァ……!』タッタッ

幼馴染『(なんで……なんで……!)』

幼馴染『(私が男くんのこと好きだってことは、男くんも勘付いてるはずなのに……!)』

幼馴染『(なんで、こんな追い討ちをかけるような形で……! 私が傷つくかもなんてこと、男くんが考慮しないはずがないのに……!)』

幼馴染『(……私が思っていたよりもずっと、男くんの想いはあいつに傾いているってこと……?)』



男『俺……怖かったんだ。俺達の、"幼馴染"って関係が壊れてしまうのが』



幼馴染『ふっざけんな……!』ガンッ!

幼馴染『("幼馴染"なんて関係、今すぐやめてやりたい……壊してやりたいよ……!)』

幼馴染『男くん……』ポロポロ

女『……幼馴染』

幼馴染『……!?』ビクッ

幼馴染『お、女ちゃん! なんでこんなところに!』ゴシゴシ

女『それはこっちのセリフ。こんなところで何してるわけ? もう授業始まってるよ』

幼馴染『えーと……あはは……』

女『……』

幼馴染『(教室の前を通ったとき見られたのか……チッ、らしくもない)』

幼馴染『(クソ、今一番見たくない顔だってのに……)』

幼馴染『(さっきの男くん……女ちゃんに告白する覚悟を決めたのかもしれない……)』

幼馴染『(もしそうなったら、女ちゃんは……)』

幼馴染『っ……!』ズキッ

女『……何かあった?』

幼馴染『……別に、何もないよ。じゃあね』

女『……』

女『男と何かあった?』

幼馴染『……!?』

女『見れば分かるよ。幼馴染だもん』

幼馴染『……』

女『ねえ』

幼馴染『なによ』

女『今日の放課後付き合って』

幼馴染『は?』

女『久しぶりにデートしようよ、デート!』


 ―――


女『んー! やっぱここのパフェおいしいなぁ! 高いからめったに食べられないけど!』

幼馴染『……』

女『はい、あーん!』

幼馴染『……部活はよかったの?』

女『一日ぐらい大丈夫でしょ。はい!』

幼馴染『……』パクッ

女『おいしい?』

幼馴染『……うん。おいしい』

女『でしょー! ここ雰囲気もいいし結構気に入ってるんだ』

幼馴染『……そうね』

女『……よし、次プリクラ撮ろう! プリクラ!』ガタッ

幼馴染『え、あ、ちょっと……!』

女『ほりゃ、おしゃななじみも』グイー

幼馴染『ひゃ、ひゃめて……』


 パシャッ


女『ぶははは! 見てよ、これすごい不細工!』

幼馴染『……』

女『いやぁでも、学園のアイドル幼馴染ちゃんのこの貴重な変顔プリ、マニアは欲しがるぞーきっと』

幼馴染『マニアって……』

女『ふふふ、これをばら撒かれたくなかったら、おとなしく私の言うことに従うんだな……!』

幼馴染『……』

女『次は、あそこだー!』

幼馴染『……』

女『サー!』パコーン

幼馴染『……』

女『よっし! マッチポイント!』

幼馴染『……なんで卓球なの……』

女『女選手、ついにマッチポイントを迎えました! 繰り出される強烈なスマッシュに幼馴染選手は手も足も出ないー!』

幼馴染『……』

女『さぁ、このまま決着がついてしまうのか! それとも奇跡の逆転はあるのか!』

女『うおー! ここで女選手、伝説のトロピカルサーブだああ!!』パコーン

幼馴染『……』ブオン!

女『……』パコーン!

幼馴染『……』

女『……そ、そうこなくてはな! 面白くない!』

幼馴染『次こっちのサーブだから』

女『あ、はい』

女『ま、負けた……あの状況から……』

幼馴染『……』

女『し、仕方がない……約束だ、このプリはお前に返す……』

幼馴染『そんな約束した覚えないんだけど』

女『だが次は負けない!』

幼馴染『まだなんかあるの……』

女『次は、あそこだー!』

 ワーキャー ワーキャー




幼馴染『……』

女『くあー! 今日は久しぶりにはしゃぎ倒したー!』

幼馴染『……』

女『疲れたね!』

幼馴染『……ホントにね』

女『……なんかこうしてると昔を思い出すね』

幼馴染『昔?』

女『小学2年生ぐらいのころ。あんたがまだ私に対して敵意むき出しだったころよ』

幼馴染『……』

女『たまに二人きりになると態度が豹変するんだよねー。私のことすごい睨み付けてきてさ、こんなだったよ、こんなん』ムー!

幼馴染『……そうだったっけ』

女『そうだったよ。男くんは私のものだーってね。はは、懐かしいなー』

幼馴染『……』

女『……ホント、昔からあんたは男のことが大好きだったよね。ずっと、男だけを見てた』

幼馴染『……』

女『敵わないなって思ってた。ずっと』

幼馴染『は……?』

女『あんたを見てるとどうしても思っちゃうんだ。……私なんかよりずっと、あんたの方が』

幼馴染『やめろ』

女『……』

幼馴染『馬鹿にしないで……何様のつもりよ、アンタ』

女『……』

幼馴染『そのセリフは……選ばれた側のセリフだ。私より上にいるから、そんなことを考えられる』

女『……』

幼馴染『私は! 男くんに選ばれるためなら、どんなことだってしてみせるのに!』

幼馴染『なんでアンタが!! 選ばれた側のアンタが、そんな……!』

女『……』

幼馴染『私がアンタだったら……私がアンタの立場だったらって、どれほど思ってきたか!!』グイッ!

女『っ……!』

幼馴染『なんで……なんでアンタなのよ。私とアンタで、一体何が違う?』

幼馴染『同じ幼馴染なのに……なんで私はずっと"幼馴染"で、アンタは"女"として見てもらえるの?』

女『……』

幼馴染『もし私の体が丈夫だったら……もし私がアンタみたいな能天気な性格だったら……もし私の方が早く出会ってたら』

幼馴染『もし……アンタがいなかったら。男くんは、私を好きになってくれたの?』

女『……私は』

幼馴染『今日ね、フラれたの、私』

女『……!』

幼馴染『男くんは、アンタのことが好きなんだってさ。よかったね、両想いじゃん』

女『……』

幼馴染『どうにか変えようと必死で頑張ってきたけど……結局、無理だった』

幼馴染『ま、本当は分かってたんだけどさ。どんなに頑張ったって、男くんは私に振り向いてくれないってこと』

女『幼馴染……』

幼馴染『男くんと女ちゃんのこと、誰よりも近くでずっと見てきたんだもん。分かるよ』

幼馴染『あなたたち二人が、これ以上ないぐらいお似合いの二人だってこと。入り込む余地なんて、ない』

女『……』

幼馴染『……今日はありがとうね。私を励まそうと、いろいろつれまわしてくれて。本当にいい迷惑だったよ』

幼馴染『不愉快極まりなかった』ギロッ

女『っ……』

幼馴染『アンタのそういう人を自分の都合で振り回すところ……昔から大っ嫌いだったわ』

女『……』

幼馴染『じゃあね』

女『……』

――

――――


おさななじみ『……』

おとこ『なにしてるの?』

おさななじみ『……!』

おとこ『いつも、ここでじっとしてるよね? みんなとあそばないの?』

おさななじみ『ぁ、ぇと……』

おとこ『……?』

おさななじみ『(どうしよう……なにか言わなきゃいけないのに、こえがでない……!)』

おさななじみ『ぅ……』

おとこ『……ここ、ぼくもすわっていい?』

おさななじみ『ぇ……ん……』コク

おとこ『……』チョコン

おとこ『すずしいねぇ、ここ』

おさななじみ『……』


―――


おとこ『はい、これ!』

おさななじみ『……?』

おとこ『みつばのクローバー。よつばはさがしたんだけどなかったんだ』

おとこ『だから、いちばんきれいなやつ!』

おさななじみ『……ぁと』

おとこ『……?』

おさななじみ『……///』

おとこ『もしかして、ありがとうっていったの?』

おさななじみ『……』コクッ

おとこ『そっかぁ、どういたしまして!』ニコッ

おさななじみ『……!』ドキッ


 ―――


おとこ『……それでさぁ…………』

おさななじみ『あははっ……』

おとこ『あ……いま笑ったね』

おさななじみ『……!』カァァ

おとこ『わらうと、かわいいね!』

おさななじみ『ぁぅ……///』

おんな『あー!!』

おとこ『げっ!?』

おさななじみ『?』

おんな『あんた、さいきん見ないとおもったらこんなところで!』

おとこ『なんだよ!』

おんな『わたしというものがありながら! このうわきもの!』

おとこ『べ、べつにそういうんじゃ……!』

おんな『で、このこはだれ?』

おとこ『このこはさいきんはなすようになった……』

おとこ『あれ、なまえなんだっけ?』

おんな『あんたなまえもしらずにナンパしてたの!?』

おとこ『ナンパなんかしてないよ!』

おさななじみ『……』

おとこ『ええっと、ごめん。きみ、なまえは?』

おさななじみ『……おさななじみ』

おんな『わたしおんな! トマトちゃんとたべれるんだよ! よろしく!』ズズイ

おさななじみ『……』ササッ

おとこ『えっ、なんでうしろにかくれるの……!?』

おんな『ほうほう……なるほど……そういうことなら!』

おんな『やっちまえ、やろうども!』

おさななじみ『……!』

おとこ『いややろうどもいない!! うわっ、やめろって!』


 ―――


おさななじみ『わたし、アンタのこと嫌い』フン

おんな『ぐはっ!? また直球だな!』

おさななじみ『いっつもおとこくんにいじわるばっかして。そんなことばっかしてたらいつかおとこくんにも嫌われちゃうよ』

おんな『大丈夫、私とおとことの間には目には見えない、けれど確かな愛があるの!』

おさななじみ『なにが愛よ! おとこくんは私の彼氏になるの! おとこくんは私のものよ!』

おんな『ざんねんでしたー! 私とおとこはもう、将来結婚する約束をしてるのですー!』

おさななじみ『は、はぁ!?』

おんな『あの裏山の秘密の場所で、私たちは永遠の愛を誓い合ったのよ……』

おさななじみ『どうせ幼稚園の頃のでしょ! そんなの時効よ時効!』

おんな『まだ三年もたってませんー!』

おさななじみ『わたしたちにとっての三年は大人にとっての三十年よ!』

おんな『何をー!! やるっての!』

おさななじみ『やってやろうじゃない! 今日こそ泣かせてやるわ!』

おとこ『ホント仲いいなぁお前ら』

おさななじみ『お、おとこくん!? ち、違うのよ今のは』

おんな『まーたおとこの前ではおとなしくしちゃってさ』

おさななじみ『そんなんじゃないもん!』

おとこ『はは、ほら、俺んち帰ろうぜ。母さんが梨切ってくれてるってよ』

おんな『わーいなしなしー!』

おさななじみ『……ふん』

おさななじみ『私、アンタのこと大嫌い』ボソッ

おんな『あっそ! 私はねえ』

おんな『おさななじみのこと、大好き!』ギュッ!

おさななじみ『ふえっ!? ちょっ……!///』

おんな『ふふーん、よし、おとこんちまで競争だぁー!』ダダッ

おとこ『お、おい!』

おさななじみ『うぅー……本当に、大嫌いなんだかね……』

幼馴染『アンタのことなんか、大嫌いよ……』



幼馴染『……』フラフラ

『なあ、あいつとかいいんじゃねえか?』

『お、なかなかよさげじゃねえか』

『こんなところボーっと歩いてるなんて、くく、無用心だねぇ』

『ねえ彼女。彼女ってば!』

幼馴染『……え? 私、ですか?』

『君高校生? どうしたの、部活帰りかなんか?』

『よかったらこれから俺らとドライブしない?』

 ニヤニヤ… ニタニタ…

幼馴染『(何……この人たち……目が……雰囲気が、何か変)』

幼馴染『……わ、私、いそいでるんで……』

『まあそう言わずにさあ!』ガシッ

幼馴染『……! 離して……!』

『ほら、さっさと乗れよ!』

幼馴染『(嘘……こんなこと、本当に……!? この人たち、どうかしてる!!)』

『いやぁ近くで見るとすげぇ可愛いなぁこの子。アタリだねーよかった』

『たまにはこういう正真正銘普通の子をヤりてぇよなぁ。ワケありはもう飽きた』

 ニヤニヤ ニタニタ…

幼馴染『(気持ち悪い……この人たち、私のことを本当にそういう目でしか見てない……!)』

 ニヤニヤ ニタニタ…

幼馴染『(気持ち悪い……)』

幼馴染『(気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪いキモチワルイキモチワルイ)』

幼馴染『キモチワルイ』ボソッ

『ア? ……今なんつった?』

幼馴染『気持ち悪いんだよおおおおお!! 何もかもが!!』

『――!?』ビクッ!

幼馴染『っ……!』ダッ

『あ、おい……!』

『何だ……体が……!』

『チィ、クソガキが……! 追うぞ!』

幼馴染『ハッ……ハッ……!』ポロポロ

幼馴染『(なんで……なんで私がこんな目に……!)』

 ニヤニヤ ニタニタ…

幼馴染『っ……!』ブルッ!

幼馴染『(怖い……! あんなおぞましい感情を向けられ続けたら、それだけで頭がおかしくなる……!)』

幼馴染『(あれが、オトコの人の……)』

幼馴染『(なんとか逃げられたのに……怖い……! すごく、怖いよ……!)』

幼馴染『(男くん……男くん……! 会いたいよ……今すぐ……!)』

幼馴染『(男くん……!)』

幼馴染『男くん!』


 キキィィィィ!!


幼馴染『え――』

幼馴染『(トラック……あれ、いつの間に、車道に……)』

幼馴染『(これ、避けられないな……あれ、私、死んじゃうの?)』

幼馴染『(こんなあっさり……はは、なんだか今日は散々だなぁ』

幼馴染『あんまりだよ……』ポロポロ




ドンッ!

幼馴染『――え?』

幼馴染『(そんな、なんで……!)』

幼馴染『(こんなことが……どうして、こんなところに……!)』

幼馴染『(なんで……あなたがここにいるの……!)』

幼馴染『男くん!』

男『幼馴染……!』


――

――――

幼馴染『……ん、ぁ』

幼馴染母『あ、あぁ……!』

幼馴染父『お、幼馴染! 目が覚めたのか!?』

幼馴染母『私たちが誰だか分かる!?』

幼馴染『……お母さん、お父さん』

幼馴染母『……! よかった! 本当によかった!!』ギュウ!

幼馴染『……私……』

幼馴染父『下校中に、車に撥ねられて……二日も眠っていたんだ』

幼馴染『そっか……』

幼馴染母『どう? どこかおかしいところはない?』

幼馴染『……』グーパー

幼馴染『ないよ、どこにも。というよりむしろ』

幼馴染『絶好調って感じかな』


 ガララ!

女『幼馴染……!』

幼馴染『女ちゃん……』

女『よかった……よかったよぉ……』ポロポロ

幼馴染『……』

女『ごめんね……あの日、幼馴染、傷ついてたのに……私、何もしてあげられなくて……』

女『あれが最後のお別れになっちゃったらどうしようって、私、怖くて……!』

幼馴染『……何言ってるの。女ちゃんは何も悪くないよ。だから顔を上げて?』

女『……』

幼馴染『大丈夫。私はこの通りぴんぴんしてるからさ』ニコッ

女『……幼馴染』

幼馴染『……ねえ、女ちゃん。ちょっとお願いしてもいいかな?』

女『お願い……? うん、私に出来ることなら何でも!』

幼馴染『ありがとう。それじゃあ』

幼馴染≪男くんのこと嫌いになってよ≫

女『え……?』

幼馴染≪もう顔も見たくないってぐらい、声も聞きたくないってぐらい、思い出すだけで気持ち悪くなっちゃうぐらい≫

幼馴染≪大好きな人のこと、嫌いになってよ≫

女『――何、言ってるの、幼馴染?』

女『そんなこと言われても、男のこと嫌いになるなん、て……』

女『うっ、ぐ、おええええぇぇ……!』ビチャビチャ!

幼馴染『……! あっははっ!! 吐いちゃうほど気持ち悪かった?』

女『げほっ……! な、何が……!』

幼馴染『ねえ、今まで大好きだった人のことがいきなり嫌いになるってどんな気分なの? 私にはちょっと想像できないなぁ』

女『これ、あんたが……!』

幼馴染『ほら、思い出してよ。私たちずっと三人一緒に過ごしてたじゃない』

幼馴染『いや、アンタたち二人だけ裏山に行ってたんだっけか。二人だけの秘密の場所。んー甘ったるい響きだねぇ』

幼馴染≪きっと素敵な思い出もいっぱいあるんでしょう?≫

女『う、ぐふっ、うげえええぇぇぇ……!』ビチャビチャ!

幼馴染『……』

女『お願い……やめて……何も思い出させないで……!』

幼馴染『……く、くは』

幼馴染『あははははははははははははははははは!!!』

女『……!』ゾクッ

幼馴染『すごい! これスゴすぎるよ! うわぁ、本当に何でも出来ちゃうんだぁ』

女『幼、馴染……?』

幼馴染『……友くんが前貸してくれた漫画がね、すごく面白かったの』

女『……急に、何の話……?』

幼馴染『バーチャルリアリティだっけ? なんかゲームの世界に閉じ込められちゃってもとの世界に戻る方法を探す、って話なんだけどさ』

幼馴染『そのゲームってのがすごいんだよ。作られたフィクションの世界をまるで現実のように感じさせることが出来るの』

幼馴染≪こんな風に≫

女『……!? これ……!』

幼馴染『そのゲームはファンタジーRPGだったけど、だいたいこんな感じだったかな』

女『なにが、どうなって……』

幼馴染『たとえばさ』

幼馴染『人間の五感や感情、記憶、人格……そういったものを全部ひっくるめて思うがままに操作することが出来たら』

幼馴染『その人が生きている現実そのものを操作することと変わらないと思わない?』

女『あんた……一体……』

幼馴染≪アンタの腕を吹き飛ばすことも!≫

女『ぐ、がああああああぁぁぁあああ……!』

幼馴染≪あんたの年齢を変える事も! アンタの性別を変える事も! アンタを空に飛ばすことも土に埋めることも怪物に変える事も全部できる!≫

幼馴染≪なぜなら私は世界の見方を変えることが出来るから! それって、世界をそのまま創り出すことと何か違う?≫

女『もう、やめて……助けて……』

幼馴染『随分とまー醜い姿になって。でもアンタにはそれがお似合いよ』

幼馴染『そう、これは神様がくれたプレゼント。私に全てをやり直せと言っているんだ』

幼馴染『このチカラ自体もそうだけど、なによりも、あの場に男くんが現れたということ! あれは偶然でも必然でもない!』

幼馴染『あれは奇跡だよ……想いは、報われるんだ』

女『う……ぅぅ……なんで……』

幼馴染『ん?』

女『なんで、こんなこと……私達、幼馴染なのに……』

幼馴染『……"幼馴染"……その言葉はもううんざりよ』ゲシッ!

女『うぐっ……!』

幼馴染『なんでって言ったよね? なんでって聞かれても』

幼馴染『……私には、その質問の意味が分からない』

女『うっ……ぐぅぅ……!』ポロポロ

幼馴染『……このチカラさぁ、万能なんだけど、具体的にどこまで出来るのかまだ分かってないんだよねぇ』

女『……幼馴染……私は、あんたのこと』

幼馴染『だからさぁ』

女『ずっと……』

幼馴染≪イロイロと試させてよ。"幼馴染"≫

男『……』

友『うーっす』

男『……また来たのかお前』

友『せっかくこの俺が見舞いに来てやってるというのになんだその反応は。もっと喜べ』

男『……もっと来る日減らしてもいいんだぞ』

友『帰宅部は放課後暇なんだよ。察しろ』

男『……』

友『りんご切ってやろうか?』

男『いらねえよ』

友『……幼馴染ちゃんも目が覚めたみたいだな』

男『俺よりも早く目が覚めたらしい。後遺症なんかも何もないみたいだ』

友『そっか……よかったな』

男『ああ。本当に』

友『……女ちゃんは、最近見舞いに来てるか?』

男『それが、俺が目覚めるまでは結構きてくれてたらしいけどな。覚めてからはまだ一度も見てない』

友『……』

男『……女が、どうかしたのか?』

友『いや、その』

幼馴染『男ー!!』ガララ!

男『お、幼馴染! もう動けるのか!』

幼馴染『まあ車椅子だけどねー。でももうぴんぴんしてるよ!』

幼馴染『あっ、友くんじゃん! ちぃーす! 最近あの子とはうまくやってる?』

男『あの子?』

友『お、おいっ!』

幼馴染『くぷぷ、照れちゃって! 男は鈍感だから分かりゃしないって』

友『……』

男『つうかお前……どうしたんだよ。なんか、雰囲気が変わったというか……あいつみたいになってるぞ』

幼馴染『えー、私は元からこんなじゃん。それに』

幼馴染≪あいつって誰?≫

男『――誰って……誰だろ?』

友『何だよそれ』

幼馴染『そんことより、会いたかったよ男ー!』ギュッ

男『お、おいっ、危ないだろ!///』

友『はーぁ、相変わらずお熱いですねーお二人さん』

幼馴染『(はぁ、こうやって思いっきりぎゅーってするの、夢だったんだ……)』

幼馴染『あの時私を助けてくれようとして、本当にありがとう』

男『……結局お前も巻き込まれちまったけどな』

幼馴染『それでも、男は私のヒーローだよ』

男『……』ポリポリ

幼馴染『男』

男『なんだ?』

幼馴染『(やりなおすんだ……ここから。絶対に、私の夢見てた世界を実現してみせる)』

幼馴染『これからもよろしくね!』ニコッ


 …………


幼馴染「おやすみ、男くん。これからも、ずっと、ずーっと、二人きりで……」

男【ふざっ……けんな!!】

幼馴染「こらこら暴れないの」

幼馴染≪おやすみ、男≫

男「――」カクッ

幼馴染「……ふぅ」

幼馴染(いやぁにしても、まさかの展開だったな。まさか自力で思い出すなんて)

幼馴染(まあいずれ、アイツのことは思い出してもらうつもりではいたけど……なんでこのタイミングで……)

幼馴染(……いいやありえない。チカラは絶対だ、どんな綺麗事を並べたって人にどうにかできるものじゃない)

幼馴染(いままで男や私が捻じ曲げてきたものだって間違いなく本物だった。チカラこそが唯一の絶対だ)

幼馴染(……多分男もチカラに目覚めてるから、男が私と同じ特別な人間だからだ。それで、チカラに対する耐性みたいなものがあったんだろう)

幼馴染(……アイツが特別だからなんてふざけた理由なんかじゃ断じてない。そんなこと、あっていいはずがない)

幼馴染「……興ざめだけど、私がカミングアウトしたところまで記憶を戻しますかねー」

幼馴染(この計画はここからが本番なんだから。きっと男は、私のことをひどく憎むだろう、軽蔑するだろう、恐怖するだろう)

幼馴染(でも、そういった障害を乗り越えてこそ、私たちの愛は何にも負けない本物になる)

幼馴染(私たち二人なら、乗り越えていける。だって、私と男は運命で結ばれているんだもの)

男「――」

幼馴染「……ふふ、ホント可愛いなぁ」ツンツン

幼馴染(そうなったら、もう何も苦しまなくていいからね、男。二人でいーっぱい幸せになろうね)

幼馴染「大好きだよ、男」ギュッ

男「――」

幼馴染「……男には家に帰るまで催眠状態のままでいてもらおうかな。いろいろ面倒だし」

 ガシャン

幼馴染「あれ、もう下に着いたんだ。初めての観覧車デートはちょっと消化不良だなぁ。まあまた今度くればいいか」

幼馴染「ほら、男。行こ?」



 バギッ!

幼馴染「がっ――!?」ドサッ

幼馴染(え、な、にが……!?)

幼馴染(殴られた……顔を!? なんで、誰に!?)

青年「――」ブォン!

幼馴染「っ……!」

幼馴染(こいつ、さっきまで前の観覧車に乗ってたカップルの……!? まさか、催眠……!? そんな……!)

幼馴染≪やめろ!≫

青年「――」ピタッ

幼馴染「ああもう……痛い、痛いイタイイタイ!! 顔が痛いよ……!」

幼馴染「酷いよ男……こんな、私、女の子なのに、本気で殴らせるなんて……」ポロポロ

幼馴染「何があっても、私にこんな酷いことする人じゃなかったのに……私、信じてたのに……」

幼馴染≪どういうつもり!!≫

男「――幼馴染!」

男(そんな……どうして!? なんで攻撃を途中でやめてるんだ!?)

男(幼馴染を襲うときは絶対に目を合わせるなと命令しておいたのに……!)

幼馴染「やっぱり、もう前の男じゃなくなっちゃったのかな……調整を誤った?」

幼馴染「ううん……そうじゃない。きっと、あのオンナのことを思い出したから……あのオンナのせいで……」

男(どういうことだ……幼馴染を攻撃する目的の催眠は使えないみたいな暗示をかけられてるのか?)

男(いや、こいつは実際こうして怪我を負ってるんだ。催眠自体は確かに有効だった)

男(何らかの穴を突かれたのか? 確かに、相手の目の動きを予測すれば一瞬だけ目をあわせられるように動くことは可能かもしれない)

男(でも、そんなすごそうなことを幼馴染にできるとは思えない……)

男(何だ……俺はどこで間違えてる……!?)

幼馴染「……男がそういうつもりなら、仕方がないね」

幼馴染「自分の置かれた立場ってのを知ってもらうよ」

男「……!」ゾクッ

幼馴染「あ、またさっきみたいに他の誰かを操って私を襲わせようとか考えないでね。もう男には催眠使えないようにしたから」

男「……まあ、当然だよな」

男「でも、ちょっと遅かったみたいだぜ」

幼馴染「は?」

男(万が一あの男がこいつを襲うのに失敗して俺の催眠が封じられてしまったときのために)

男(彼女の方にも俺の合図で幼馴染を襲うよう催眠をかけておいたんだ……!)



幼馴染「……」

男「……あ、れ?」

幼馴染「……もしかして、すでに催眠をかけておいた誰かさんに合図でも出した? 当然だけど、もうすでに催眠は解除してあるから」

男「……そ、んな」

幼馴染「ははっ、かっこつけてた男も可愛かったよ」

男(あの人には、観覧車を降りた後は俺達の目の届かないところに隠れてるよう命令してたはずだ……どうやって催眠を解除して……)

男「……解除?」

男(……そういえば、あの時……)

イケメン『うおおおおおおおおおおお!!!』

男『来い……!』

男『(無駄だ。お前は俺と目を合わせてしまった。その瞬間にもう勝負は決まったんだ)』

男『(勝つのは俺だ!! お前が勝つ未来なんて万に一つもない!)』



男(結局、あいつには俺の催眠は効かなかった……正確には、幼馴染が俺の暗示を解除したんだろうけど)

男(あの時、俺はあいつとずっと目が合ってた。幼馴染がイケメンに催眠をかける余地なんてなかったんだ)

男(催眠には上書きの法則がある……さっきの俺みたいに、なんらかの合図をトリガーにして発動するタイプの催眠ではなかったはずだ)

男(ならこいつは、どうやって……)



男「っ……!?」

幼馴染「それじゃあ、覚悟はいい?」

男「……確かに、気になってはいたんだよな」

幼馴染「……あ?」

男「確かにお前は体育会系って感じじゃないけどさ、それでも、あんまりお前らしくないなとは思ってたんだよ」

幼馴染「何の話?」

男「……ホント、怖いやつだなお前。便利さなら俺なんかの比じゃねえだろ?」

幼馴染「だから、何の話よ」イラッ

男「お前さ、中学までは俺と同じ帰宅部だったのに、なんで高校に入って部活に入ろうと思ったんだ?」

男「しかも、放送部なんて」

 ガチャン

幼馴染(観覧車……)

男子中学生「――」バッ

幼馴染「……!?」

男「行け……!」

幼馴染(まさか、後ろにのってたやつにも催眠をかけてたの……!? そこまで……!)

幼馴染(もったいぶってたのは時間稼ぎか……! クソ……! こいつはまだ催眠を解除できてない!)

幼馴染(でも、私の方が早……)

男「喋らせるな! 声を出させるな! 全力で口を押さえろ!」

幼馴染(なっ……!)

幼馴染≪ぉ――!≫

男子中学生「――」ガシッ!

幼馴染「んぐっ……!」

女子中学生「――」ギリリ!

幼馴染「っっ……!!」

男「……いざというときは俺の言葉に従って行動するよう暗示をかけておいたんだ。急な事態にも対応できるようにな」

幼馴染「ん、んん……!」

男「目を合わせるんじゃなかったんだ」

男「自分の声を聞かせる。それがお前が催眠をかける条件だ」

男「放送部に入ったのも、いざというときは放送で全校生徒に催眠をかけるためだったんだろ。いや、もしかしたら放送のたびにかけてたのか?」

幼馴染「んんん……!」ポロポロ

男「中学生でもリミッターが外れた火事場の馬鹿力はすげぇだろ」

幼馴染「ん、んん……――」

幼馴染「――」ガクッ

男「……ごめんな、幼馴染」

男「ごめん」


……

…………――

幼馴染(私がその計画を思いついたのは、男も私と同じようなチカラに目覚めているということに気付いたからだ)

幼馴染(本当に、その時ほど運命という存在を確信した事はなかった)

幼馴染(チカラを使えばなんだってさせることができる。壊すのも元に戻すのも息を吸うように簡単にできる)

幼馴染(私にとって男以外の全ての人間は、急速に価値を失っていった。でも、男はちがう)

幼馴染(男だけは、私と同じ位置に立てる。このくだらない貧弱な世界で、私と男だけは、自分の足で立っていられる)

幼馴染(私たちは、たった二人だけの選ばれた存在なんだ!)

幼馴染(でも……男はなかなか凡人の域から抜けようとはしなかった)

幼馴染(こんなに素晴らしいチカラを持っているのに、それをちっぽけなことにしか使おうとしない)

幼馴染(チカラを使って私と同じ思想に変える事はできる。でも、それじゃあ何の意味もない)

幼馴染(男が、自分の意思で、私以外の全てに絶望してくれなきゃならない。そしてその上で、わたしのことを好きになってほしい)

幼馴染(それで、この計画を実行することにした)

幼馴染(正直……男と他のオンナどもがそういうことをするというのは気分のいいものではなかった)

幼馴染(他のオンナなんて、男の視界にすら入れたくなかった)

幼馴染(でもまあ、玩具で遊ぶようなものだし、それぐらい許してあげる懐の深さがなくては女が廃るというものだ)

幼馴染(ただそれでも、男の初めてを他のオンナが奪うことだけは耐えられなかった)

幼馴染(だから、仕方なく、一番最初のきっかけとして、私を使った)

幼馴染(本当はそういうことはちゃんと手順を踏んでやりたかった。だけど……とても、幸せだった)

幼馴染(男と繋がれていられるということ、男に求められているということ。そのすべてが、嬉しかった)

幼馴染(ずっとこのままでもいいかとすら考えたけど、それはダメだと考え直した。私は、セフレではないのだから)

幼馴染(そうして、私のやり直しの日々が始まった)


 ―――


幼馴染『……』

イケメン『よく来たな。ビビって来ねえんじゃねえかと思ってたぜ』

幼馴染『……で、私をどうするつもり?』

イケメン『はは、そう焦んなって。にしても、みんなのお昼のアイドルには冴えない地味男の彼氏くんがいるって聞いた事はあるが』

イケメン『まさか、屋上で盛ってやがるとはなぁ。驚いたぜ。純情そうな顔してヤることヤってんじゃねえか』

幼馴染『……で?』

イケメン『……見ろよこれ、ばっちり写ってんだろ? こりゃあテメェのファンとか抜かしてる童貞ども相手ならさぞ高く売れるんだろうなぁ』

幼馴染『……』

イケメン『……随分と肝の据わった女だな。それとも、この状況が理解できねぇほど頭が』

幼馴染『イケメンくんってさ、セックス上手?』

イケメン『は、はぁ!?』

幼馴染『催眠で操るにしても、やっぱり個体自体のスペックが高いほうがいろいろと便利なんだよねー』

イケメン『テメェ、何言って』

幼馴染『右脚、まだ事故の傷跡が残ってるんだよね』

イケメン『……!?』

幼馴染『その事故が原因で、二度とバスケができなくなったんだよねぇ。残念、選抜にも選ばれるぐらいの実力だったんでしょ?』

イケメン『テメェ、どうしてそれを!?』

幼馴染『大好きなバスケも周囲の期待も失って、進学校へのスポーツ推薦もパア』

幼馴染『両親の不仲もあいまって、君は面白いほど順調に道を踏み誤っていった』

イケメン『黙れ!!』バギン!

幼馴染『かつてスポーツを愛していたまっすぐな少年の姿はいまや見る影もなく、正真正銘ただのクズに成り下がった!』

イケメン『なっ……!?』

イケメン『(なんで、さっき殴ったはずなのに、いつのまに後ろに……!)』

幼馴染『ああ本当に可哀想なイケメンくん。たった一度の不運な事故で、全てが狂ってしまった』

イケメン『何を分かったようなことを!』

幼馴染≪やり直してみたいと思わない?≫

イケメン「――!」

幼馴染『君だって、本当はこんな人生を歩むつもりはなかったはずだ。今だって、今の自分のことが大嫌いで、それでまた自分を傷つけるように道を外れていって』

幼馴染『普通の……君が本来歩むはずだったなんてことはない日々を、生きてみたいとは思わない?』

イケメン『……お前、一体……』

幼馴染『君が望むものは、バスケだろうと、友達だろうと……オンナだろうと、何だって用意してあげる』

幼馴染『ちょっと……私に協力してくれるだけでいい。それだけで、君は自由だ』

イケメン『……本当に……本当に俺は、やり直せるのか……?』

幼馴染≪……さあ、手をとって≫

イケメン『――』スゥ

幼馴染『これからよろしくね、イケメンくん』


 ―――


幼馴染『従姉さん……』

従姉『おお、幼馴染。これから放送部か?』

幼馴染『うん。従姉さんも部活だよね』

従姉『まあな』

幼馴染『……』ジー

従姉『どうした?』

幼馴染『……まだまだ遠く及ばないな……』

従姉『お前のも中学のときよりは大きくなってるじゃないか』

幼馴染『むぅ……えぇーい!』モギュッ

従姉『おっと』

幼馴染『この乳め、乳魔人め!』モミモミ

従姉『ははっ、思う存分揉んでいいぞー』

幼馴染『……』ギュッ

従姉『……』ナデナデ

従姉『男との交際、おめでとう。私は、ずっとお前たちほどお似合いな二人はいないと思ってた』

従姉『でも、直接報告が欲しかったなぁ。お姉ちゃんちょっと寂しかったぞ』

幼馴染『……従姉さんはそうやって、昔から私のことを応援してくれてたよね』

幼馴染『……ねぇ、従姉さんは本当に、私が一番男にふさわしいって思ってた?』

幼馴染『本当に、女よりも私の方が……』

従姉『女……?』

幼馴染『……本当はいろんなオンナをただ気まぐれに犯してもらおうって思ってたんだけど、どうもそれじゃ男は堕とせないみたいだし』

幼馴染『ねえ、従姉さん』ズイッ

幼馴染『男のセフレにならない?』

従姉『……!?』

幼馴染『本当ならセフレなんて絶対に認めたくないんだけど……従姉さんなら、まあ認めてあげてもいいよ』

幼馴染『私とアイツの次に男を理解できてるのは従姉さんだから』

幼馴染『それに、従姉さんならどう転んでも男が恋愛感情を抱く事はない。姉弟のようなもんだからね』

幼馴染『その実の姉のように慕っていたあなたを堕としたら、男はきっと自分に失望する!』

幼馴染『そうすれば、私の理想に一歩近づく』ニタァ

従姉『お前、何を……!』

幼馴染『大丈夫。男にはチカラがあるんだもん。従姉さんも今よりずっと幸せになれるよ』

幼馴染『だから』

幼馴染≪バイバイ、お姉ちゃん≫


 ―――


幼馴染『委員長ー!』

委員長『幼馴染さん。どうしたの、なんだか楽しそうね』

幼馴染『うん! そろそろ次の段階に移れそうなんだー』

委員長『……? ゲームか何かの話かしら』

幼馴染『まあ、ゲームって言ったらそうなのかもね。恋愛シュミレーションゲーム! 主人公を使って可愛い女の子オとしまくり!』

委員長『そ、そうなの……私にはよく分からないわ』

幼馴染『ねぇ、委員長。あんた、男のことどう思う?』

委員長『どうって……あまり話した事はないけれど、良い人そうだとは思うわ。雰囲気が』

委員長『でも、最近は……』

幼馴染『……』

委員長『……で、なんでそんなことを聞くの? 恋愛相談とかは、悪いけど私じゃ力になれないと思うわよ』

幼馴染『男もいい感じに壊れてきてはいるんだけどさ、従姉さん一人で満足されても私は困るのよねー』

委員長『……?』

幼馴染『だから、男が最初に目をつけたあなたに、その重要な役を任せようと思いまーす!』

委員長『さっきから、話がよく見えないんだけど……』

幼馴染『……これが男を虜にしたふとももですかー。たしかにいい触り心地ですなー』ムニムニ

委員長『ひゃんっ!? ちょ、ちょっと幼馴染さん……! 私はそういうのは』カァァ

幼馴染『……』ギュウウ!

委員長『っ!? がああぁ……!』

幼馴染≪ま、上手くやってよね≫


 ―――


幼馴染『不良娘……なんか変なのがついてきちゃったな。まあついでだしいいや』

幼馴染『男もクズ相手なら容赦なくなるかなぁってDQN女も用意しててあげたんだけど、見向きもしなかったなぁ。さすが男』

幼馴染『委員長の処女も無事男がいただいちゃったことだし、そろそろ本命いっとこうかねー』

幼馴染『ここで順調にいったら、君の出る幕はなくなるよ。よかったね』

イケメン『……』

幼馴染『本当はただの通過点のつもりだったのにねー。男に寝取りの趣味はないらしいよ。君と違ってさ』クスクス

イケメン『……』

幼馴染『これでダメだったら……従姉さんを君に惚れさせるってのも面白そうだなぁ、男のやつ、まだ情を捨て切れてないから』

幼馴染『従姉さんたちにはいずれセフレから肉便器にランクアップしてもらわないと』

イケメン『……お前、一体何がしたい? こんなことに、一体何の意味がある?』

幼馴染『意味ならあるよ。私の全てを捨ててもいいと思えるほどの意味が』

イケメン『……今のアイツが、お前の好きだった男なのかよ』

幼馴染『男はどんなになっても男だよ。でもまぁ、なるべく元の男の人格を変えないように調節してるつもりなんだけどねぇ』

幼馴染『これがなかなか難しい』ウンウン

イケメン『……そうかよ』

イケメン『まあ俺は、お前らクズがどんな結末を迎えようがどうでもいいけどな』

イケメン『運の悪いオンナ共がお前らに巻き込まれてどうなんのかなんてことにも興味ねえ』

イケメン『俺はただ俺が楽しめればそれでいい』

幼馴染『その楽しみが気の置けない友人たちのと平凡な日常? ホントかわいいねーイケメンきゅんは』

イケメン『……』

幼馴染『それでいい。それでいいんだよ。チカラを持たない君には何も変えることなんてできないんだから』

イケメン『力、ねぇ……たしかにそうかもな。ただ、そういうお前は』

イケメン『結局、前と何も変わってねぇんじゃねえか?』

幼馴染『……』

イケメン『じゃあな。こんだけ周りを巻き込んだんだ、ちゃんと実らせろよな、その初恋』

幼馴染『……』ギリッ


 ―――


不良娘『あ……』

幼馴染『……』

不良娘『……』

幼馴染『……』スタスタ

不良娘『……』

幼馴染『すれ違ったんだから声ぐらいかけようよ』

不良娘『っ……!』

幼馴染『こんにちは、不良娘ちゃん』ニコッ

不良娘『……よ、よう』

幼馴染『……』

不良娘『……あ、あのさ!』

幼馴染『不良娘ちゃんってさ、男のこと好きなの?』

不良娘『!? げほっ、げほっ!!』

幼馴染『どうなのかな?』

不良娘『そ、そんなわけねぇだろ! なんで私があんなやつ!』

幼馴染『人の彼氏のこと悪く言うのやめてくれない?』

不良娘『……! わ、悪い……』

幼馴染『……理解できているのかな、男は私の彼氏なんだよ? 私のことが好きなんだよ?』

幼馴染『あんたなんかのことを好きになるはずがないんだよ? 男が誰にでも優しいからって勘違いして、痛々しいったらないわ』

不良娘『……! だから私は!』ガシッ

幼馴染≪触れるな≫

不良娘『――!』ゾクッ!

幼馴染≪殺しちゃいそうになるでしょ?≫ツゥ…

不良娘『あ、ぁ……』ガタガタ

幼馴染『男のやつも何考えてるんだか……ま、他人の性欲だけでなく感情も弄ぶようになったのは成長だと言えるけどさ』

幼馴染『身の程を弁えろよ家畜が。本来ならお前みたいなやつが男に好意を抱くなんてあっていいはずがないんだからな』

不良娘『は、はぃ……!』

幼馴染『男の方は完全にゲーム感覚だとは言え、デートまがいのことまでするなんて……玩具の分際で』

幼馴染『すべてが終わったら、お前には死すら生ぬるいような地獄を味わってもらう。心も体もズタズタにして、人としての尊厳をすべてねじ潰して』

幼馴染『正真正銘ただの家畜に変えてあげる。そして、この世の全てに懺悔しながら死んでいくのよ』

幼馴染『それまではせいぜい、ちゃんと男を楽しませてね? 不良娘ちゃん』ニコッ

不良娘『……!』コクコク

幼馴染『……とっとと失せて。顔も見たくない』

不良娘『……!』タッタッ

幼馴染『……クソが。男のセフレじゃなかったら、今ここで殺してるってのに……』

幼馴染『(でも、耐えるのよ、私……こうなるのは分かってたでしょ)』

幼馴染『(全ては、男くんと結ばれる未来のためなんだから……)』


 ―――


幼馴染『クリスちゃん』

クリス『おぉー! 幼馴染ちゃん! と……確か、イケメン、くん?』

イケメン『……』

クリス『ど、どうしたのかな? 私に何か用?』チラッ

イケメン『……』

幼馴染『あはは、本当に最初だけは壁作っちゃうんだなぁクリスちゃんは』

クリス『そ、そういうつもりじゃ……』

幼馴染『そんな緊張しないでよ。イケメンくんはクリスちゃんのセフレになる人なんだからさ』

クリス『……へ?』

イケメン『……チッ』

幼馴染『そういうわけで、さっそく自己紹介ターイム! じゃあまずクリスちゃんから!』

クリス『ね、ねぇ! その……さっきの、どういう意味?』

幼馴染『ん? ああ、もしかしてセフレの意味が分かんない? セフレってのは、セックスフレンドのことだよ』

幼馴染『つまり、クリスちゃんはこれからいつでも好きなときにこいつに犯されてもいいってこと』

クリス『な、なにそれ……』

イケメン『……』

クリス『い、意味分かんないよ! なんで私がそんなこと! そんなの嫌だよ!』

幼馴染『もーワガママ言わないの! 仕方ないじゃん、男がいつまでたってもクリスちゃんのこと犯さないんだから』

クリス『は、え……?』

幼馴染『なんとか男にあんたの処女を奪ってもらおうと頑張ってたんだけどさ、失敗しちゃった』

幼馴染『まさか男があんなに頑固だったとはね。私が思っていたよりも、友くんが男にとって大切な存在だったってわけか』

幼馴染『忌々しい。あいつは昔から目障りだったんだ……全部終わったらあいつも消すか』

クリス『何、言ってるの……? 全然分かんないよ!!』ポロポロ

幼馴染『わぁー泣き出しちゃったよこいつ。よちよち大丈夫でちゅかー?』ポンポン

クリス『幼馴染ちゃん……どうしたの……? こんなの、変だよ……』

幼馴染『あんたなんかが一体私の何を分かったつもりでいるの?』

クリス『!?』

幼馴染『一つ言っておいてあげる。あんたのそのあざといぐらいの純粋さ』

幼馴染『見てると反吐が出そう』

クリス『……!? う、うぅ……!』

幼馴染『ほらほら泣かないの。大丈夫、すぐにキモチよくなるからね』ナデナデ

幼馴染『友くんのことなんて、すぐにどうでもよくなるよ』

クリス『……! わ、私、嫌だ……!!』バッ!

幼馴染『わおっと』

クリス『友……友……!!』

幼馴染≪ストップ≫

クリス『――!?』

幼馴染『はい。じゃあ早速ヤってあげて。こいつ彼氏とヤりまくってるから少々荒くても大丈夫だよ。多分』

イケメン『ここでかよ』

幼馴染『どうせ誰に見られたって私が記憶消すんだからいいじゃない。ギャラリーがいたほうが燃えるでしょ』

イケメン『……』

クリス『ぁう……ぐひっ……!』ポロポロ

イケメン『……催眠は使わねえのか』

幼馴染『今使って動き止めてんじゃん』

イケメン『……』

幼馴染『ふふっ、素直になりなよ。君のも、しっかり準備できてるじゃん』

幼馴染『君には何も変えられない。言ったでしょ?』

イケメン『……結局、お前は嫉妬してたんだろ。こいつらに』

幼馴染『……あ?』

イケメン『自分がどれだけ手を汚しても手に入れることの出来ないそれを当たり前のように手にしてるこいつらのことが、羨ましくて妬ましくて仕方がなかったんだ』

幼馴染『……あまり余計なこといわないほうがいいよ』

幼馴染『あんたたちなんて何度壊しても元通りにできる。あんたたちの人格なんてこれっぽっちも価値なんてないんだからね』

イケメン『はは、小物くせぇテンプレゼリフ吐いてんじゃねえよ、神様サン』

幼馴染『……』

イケメン『……』

クリス『やだ……こないで、こないでっ!!』

イケメン『……』ガシッ

クリス『……!? 嫌、いやああああ!! 助けて!! 友!! 友!!』

幼馴染『……チッ。耳障りだ』

クリス『いやあああああああああああああああああああ!!!』


 ―――


男『不良娘……!!』ダッ



イケメン『不良娘のやつ、あいつには関わらない方がいいってちゃんと忠告してやったのに』

イケメン『……これで満足かよ、おい』

幼馴染『……』ニタニタ

イケメン『……ついてねえなぁ、俺も、お前も』

イケメン『男……』

幼馴染『さて、男にはこのあとクリスちゃんを犯す催眠をかけてあるし、これで一件落着、下準備終了だー!』

幼馴染『まあ反則技になっちゃうけどねー。それをなるべく自然にするためのスケープゴートだけど』

イケメン『……』

幼馴染『イケメンくんも、何ヶ月も私の駒役ご苦労様。もう用は済んだよ。待ち望んでいた青春の味はどうだった?』

イケメン『……正直、分からねえ』

イケメン『この数ヶ月……クラスメイトのやつらと馬鹿やれたのは、本当に楽しかった……』

幼馴染『みんなを騙しながらクリスちゃんたちをセフレにしたりしてたのに? さすがイケメンくんだ、図太い神経してるー!』

イケメン『……テメェは?』

幼馴染『ん?』

イケメン『テメェは……この数ヶ月、楽しかったか?』

幼馴染『……うん』

幼馴染『楽しかった』

イケメン『……そうか』

幼馴染『さて、これからの君の処遇だけどさ』

イケメン『殺すんだろ?』

幼馴染『うん。あんたは本当に不愉快極まりない男だったから』

イケメン『はは、忠実な下僕にずいぶんな言い草だな』

幼馴染『君は駒、ただの道具だよ』

イケメン『……』

幼馴染『それに、君の脚はもうすでに限界に来てる。私の催眠がなければ普通にあることもままならない』

イケメン『……マジかよ、聞いてねえぞ』

幼馴染『だから、このまま普通に生きてたって死んだも同然だよ?』

イケメン『……そうかい』

幼馴染『今日が君の人生最後の日だ。晩御飯はお母さんにでも頼んで大好物でも作ってもらいなさい』

イケメン『母親の手料理なんて、もうずっと食ってねえよ』

幼馴染『……そうかい』

イケメン『……』

幼馴染『……じゃあ』

幼馴染≪さよなら≫


……

…………


幼馴染「ん、ぁ……」

男「おはよう、幼馴染」

男「つっても、今は朝じゃなくて夜だけどな」

幼馴染「……」

男「悪いな、寝てる間に口にテープ貼らせてもらった。ホント、いつ起きるかひやひやもんだったぜ」

幼馴染「……」

男「言いたいことあるならそこのメモ帳使ってくれ」

幼馴染「……」

幼馴染『ここは?』

男「遊園地近くの……まあラブホテルだな。いつ目覚めるか分からなかったし」

幼馴染『この縄とテープは?』

男「調達してきてもらった」

幼馴染『誰に?』

男「……従姉たちに。あいつらみんなで乱交パーティでも開くとか思ってんじゃねえかな」

幼馴染『どこにいるの?』

男「今は近くのカラオケ店で待機してもらってるよ。こんな不自然な頼み聞いてくれるなんて、ホント調教が行き届いてるよな」

男「本当に……」

幼馴染「……」

幼馴染『これからどうするつもり?』

男「……幼馴染」

男「女は今どこにいる?」

幼馴染「……」

男「生きてるんだろ? ちゃんと」

幼馴染『なんでそう思うの?』

男「だって、あいつとお前は、親友だったから」

幼馴染「……!!」

幼馴染「んぐ、んぐぅぅ……!」

幼馴染『ふざけないで! 私はずっとあいつのことが大嫌いだった!』

幼馴染『大大大大大大大大大大大大嫌いだった!』

男「……」

幼馴染「フー……! フー……!」

男「……女のやつも、そんなこと言ってたなぁ」

幼馴染「……!」

男「私幼馴染のやつに嫌われてるんだよねーって、笑ってた」

幼馴染「……」

男「でも、お前がそうやって素の自分を見せてくれるのは自分だけなんだーって、いっつも俺に自慢してたぞ」

幼馴染「……!?」

男「俺も……もっとはやく見てみたかったなぁ、お前の素顔」

男「……ごめんな」

幼馴染「……」

幼馴染『なんであんたが』

男「俺がちゃんとお前の本心に気付いていたら……こんな、捩れちまう事はなかったのかなって……」

男「お前がどこか無理してるの、俺もなんとなく気付いてたのに……どう声をかければいいのか分からなかった」

男「俺は……きっと、どうあってもお前の想いには答えられないだろうから」

幼馴染「……」

男「分かりやすい加害者になってしまうのが嫌だったんだ……結局、俺がお前を傷つけてたことに変わりはないのに」

幼馴染「……」

幼馴染『そうやって反省してるそぶりを見せて、私からアイツの情報を聞き出そうって?』

男「……」

幼馴染『やめてよ今更、そんなこと』

男「……」

幼馴染「……」

幼馴染『うん、そうだよ。男の言ったとおり、女ちゃんは生きてる。でも、その理由は男が言ってたような理由なんかじゃない』

幼馴染『男が私に堕ちきった後で、記憶を戻して女ちゃんを犯させるつもりだったんだ。最後の仕上げとして』

男「……」

幼馴染『そうだな』

幼馴染『女ちゃんは、私の家にいるよ』

男「……!」

幼馴染『だけど、残念ながら昔の女ちゃんじゃない』

男「……どういう意味だ」

幼馴染『ただ食べて出して寝てるだけ。ただ、生きてるだけの状態なの』

幼馴染『催眠をとかない限り、女ちゃんはただの動く植物人間だよ』

男「……」

幼馴染『というわけで、この口にしてあるテープ、剥いでよ。男はもう催眠を使えない、なら、私しか女ちゃんを救えない』

男「……」

幼馴染『ダイジョウブ、何もしないよ。私を信じて? 私達、幼馴染でしょ?』

男「……」

男「……」

男「……クソッ……」

男(ダメだ……この数時間ずっと対策を考えてたが、この状況、詰んでる)

男(俺に催眠が使えない時点で、どうあったってこいつを出し抜く事はできない)

 ドクン ドクン

男(正真正銘……一か八かだ)

男「……そうか。分かった」

幼馴染「……」

男「ふぅ……」スタスタ

幼馴染(男のやつ……本当に、私の言うことを……?)

男「……」

 スッ

幼馴染「っ……!?」

男「……」

幼馴染「……」

幼馴染『どういうつもり? そんな物騒なもの持ち出して』

男「リンゴを食おうと思ってる、とかじゃねえぞ」キッ

幼馴染「……」

幼馴染『私を脅すつもり?』

男「……」

幼馴染『そんなことしても何の意味もない。言ったでしょ、女ちゃんは私にしか救えないって。私を殺したらもう誰にも救えなくなるんだよ?』

男「幼馴染」ギュッ

幼馴染「……!」

男「俺は、お前が好きだ。幼馴染として」

幼馴染「……!?」

男「俺やお前のやってきた事は、きっと許されることじゃない。それでも」

男「お前のこと、信じてるぞ」

 ザクッ

幼馴染「――」

男「……」ベリベリ

幼馴染「……え……なんで……」

男「……」ドサッ

幼馴染「い、いやあああああああああああああああああああ!!!」

幼馴染≪男!! なんで、なんでなのよ!!≫

幼馴染≪嫌だよ!! お願い、死なないで、死なないでよ!!≫

男「――」ドクドク

幼馴染「血、止まらな……なんで! 言うこと聞いてよ!!」

男「……幼、馴染……」

幼馴染「い、嫌だ! こんな終わり方、絶対に嫌だっ!」

幼馴染「男は生きるの! 生きて、私とずっと一緒にいるの! ずっと、二人で、幸せに……! ずっと!」

幼馴染「ずっと、それだけを夢見て……!」

男「……」

幼馴染「男がいない世界なんて! そんな世界、何の価値もないよ! ねえってば!」

幼馴染「分かった! 女ちゃんはちゃんと助けるから! 他の人もちゃんと元通りにする! もう、男のことも諦めるから!!」

幼馴染「私はもう何もいらないから! どんな言うことでも聞く! どんな罰だって受けるから!!」

幼馴染≪だから、死なないでよ! お願いだから、生きてよ! 男くんっ!!≫

男「……ぐっ……ゴフッ……!」

男「……ご、ん……ごめ、ん……」

男「ご、めん……なさい……」

男「みん、な……ご……」

男「……」

幼馴染「……う、嘘だ……こんなの……こん……」

幼馴染≪うわああああああぁぁぁぁあああぁぁあぁぁあぁ――!!!≫




 ドタドタドタ バターン!!

女「行ってきまーす!!」

女母「こら、寝癖ぐらいなおしていきなさい! まったくもう! 女子高生だって自覚あるのかしらあの子は」





女「あ……きゃっほーい!!」ドーン!

従姉「うわっぷ!?」

女「ほんまええ乳やなーぐへへ少し私にも分けろ」

従姉「こんな街中で何すんだ!」ガン!

女「あだっ!?」

従姉「まったく、久しぶりに会ったというのにお前は相変わらずだな。高校三年生の落ち着きじゃないぞ」

女「そういう従姉さんは、大学生になって随分大人っぽくなったね」

従姉「……ふふっ、ありがとう」

女「ねえねえ、従姉さーん……大学で彼氏とかできたの?」ニヤニヤ

従姉「いいや、できてないぞ」

女「えぇー! 従姉さんなら大学入ったら絶対いろんな男が言い寄ってくると思ってたのにー!」

従姉「まあ、何人かにお茶を誘われたりした事はあるけどね」

女「誰か良さそうな人はいなかったの?」

従姉「うーん……そもそも、別に彼氏とか今はそこまで欲しいわけじゃないからなぁ」

女「モテ女の余裕ですか。やはり乳か、乳なんだな」

従姉「いや乳関係ないだろ」

従姉「ま、いい男があわられたらちゃんとものにして見せるさ。この乳でな」タユン

女「乳でか……そりゃイチコロだな」

従姉「そういうあんたこそ、ちゃんと相手見つけなよ? あんたのよさを分かってくれる男は、絶対いるからさ」

女「……へへ、ならいいけどね」

従姉「じゃ、私は朝練あるから」

女「うん! じゃあまた今度一緒に遊ぼうね!」

女「……二人で」

従姉「……?」

女「おっはよーい!!」

友「げっ、うるさいのが来た」

委員長「おはよう女さん。今日も朝からパワフルね」

女「おはよう委員長! やっぱり元気なのが私の唯一のとりえだからねー。あと友あとで屋上な」

友「もしや愛の告白!?」

女「やめてよ気持ち悪い」シッシッ

友「うっせぇブス! 俺もテメェなんか願い下げだっての!」ベー

委員長「こら! 女の子にそんなこと言わないの。まったく、友くんってなぜか女さんに対してだけはキツいわよね」

友「こいつだけはどうも女の子扱いできないんだよなぁ、なんでだろ」

女「そりゃ前世で私があんたをスリッパで叩き殺したからね」

友「俺前世ゴキブリか何か!?」

委員長(仲はすごくいいんだけどなぁ)

友「お前、もうちょっと可愛らしさってもんを身につけねえとマジで灰色の高校時代をすごすことになるぞ」

女「暗黒の人生を歩んでるあんたには言われたくない」

友「人生!?」

友「つうか別に暗黒でもなんでもねえよ。お前と一緒にすんなよな」

女「え、何? ついに脳内彼女を口説き落とすことに成功したの?」

友「テメェホントいちいち突っかかってこねえと会話できねえのか!!」

不良娘「おう、おはようお前ら」

友「うっす姐御!」

女「かばんは拙者がもちやしょう」

不良娘「この茶番たまに思い出したようにやるのやめろ。つうか拙者はなんか違うだろ」

クリス「……」

友「……お、おはよう、クリスちゃん」

クリス「……ふふっ、おはよう。友くん」ニコッ

友「……!」ドキッ

クリス「はいこれ、新しく描いた漫画」

友「おう、サンキュ……こ、これって!?」

クリス「人生で初の、バトル漫画だよ!」フフン!

女「へぇーバトル漫画なんてのも描けるんだ! 見せて見せてー!」

友「バカ触れんな! こいつを一番に読むのはファン一号である俺の使命なんだよ!」

女「ぶーぶー」

委員長「……ねぇ、もしかして」

不良娘「あん?」

委員長「友くんとクリスさんって……案外いい感じだったりするんじゃないかしら?」ドキドキ

不良娘「何を今更」

委員長「え!?」

不良娘「なんか知らんがこいつら出会って数日でそんな雰囲気出してただろ」

委員長「そんな……さすが、経験値が違うわね」

不良娘「テメェ……喧嘩売ってんのか?」

女「そういや友、結局ここ最近いい感じの女子って誰なのよ」

友「なっ!? このバカ!」

クリス「……友くん?」ジロッ

女「……?」

女(にしても、友にもそんな相手が出来たのかぁ……)

女(私にも出来るのかな……好きな人)

幼馴染(結局、あのとき男は一か八かの賭けに出たんだ)

幼馴染(男を失って何も生きる理由をもたなくなった私が、残ったほんの一欠けらの良心で女ちゃんたちを救う)

幼馴染(男は、そんなことを期待していたわけじゃない)

幼馴染(男は、自分に賭けたんだ)

幼馴染(……男は自分の力で女ちゃんのことを思い出した。それはつまり、私の催眠を自力で破ったということ)

幼馴染(どんな理屈があるのかは分からない。でも、確かに男はそれをやってのけた)

幼馴染(偶然だったのか必然だったのか……それすらも分からない。ただ男は、あの奇跡をもう一度起こそうとしたんだ)

幼馴染(その奇跡のトリガーを、女ちゃんに対する強い想いだと仮定して)

幼馴染(自分の命を絶つほどの覚悟を持つことで、女ちゃんへの想いの強さを、証明しようとしたんだ)

幼馴染(なんの確証もない、まさに一か八かに命を賭けるなんて、本当に、バカな人だ)

幼馴染(……結局、その試みが本当に上手くいったのかどうかは私自身には確かめるすべはない。ただ……)

幼馴染(私はあの後、確かに、女ちゃんたちを元に戻した。彼女達に、平穏を与えた)

幼馴染(……きっと、男の想いが届いたんだろう。こんなどうしようもない私に、良心なんて残ってるはずがないから)

幼馴染(完敗だ。男の方が私よりもずっと上手だった。チカラの使い方も……好きな人に対する想いの強さも)

幼馴染(結局、私たちは結ばれる運命なんて、存在しなかったんだ)

幼馴染(なんて)

幼馴染(そんな結末、認められるわけないだろ)

幼馴染(このまま男の思い通りに終わってしまうなんて、絶対に許せない)

幼馴染(男にも出来たんだから、私にできないはずがないよね?)

幼馴染(男が私にかけた呪い……私の想いで、断ち切ってみせる)

幼馴染「……いい景色」


男『俺はお前が好きだ』


幼馴染「……」ツゥ…

幼馴染「男くんのいない世界なんて……生きてたって、しょうがないよ」

幼馴染(男くんは、私に全てを忘れて元の生活に戻って欲しいと思ってたんだろう)

幼馴染(自己催眠を使えば簡単だ。チカラのことも、男くんのことも……この数ヶ月のことも全て忘れて)

幼馴染(女ちゃんや、従姉さん……クリスちゃん、委員長、不良娘ちゃん。それに友くん)

幼馴染(みんなと……普通に……ただ、一緒に……)

幼馴染(私は、そんな世界で生きることを……望んでる)

幼馴染(でもこれは、私の意志ではありえない。きっと男くんに、そういう選択をするよう暗示をかけられているんだ)

幼馴染(私には、男くんさえいてくれればそれでいいの。それ以外は、何の意味も持たないの)

幼馴染(男くんもいない世界で男くんのことを忘れて生きていくなんて……考えただけでゾッとする!)

幼馴染(だから、私は……男くんへの想いで、全てを断ち切って……!)

幼馴染「会いに行くよ……男くん」



幼馴染「大好き」

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、完全催眠もったキャラが二人いたら面白くね?というのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
せっかくのネタを無駄にするわけには行かないので流行りの安価で挑んでみた所存ですw
以下、幼馴染達のみんなへのメッセジをどぞ

幼馴染「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

従姉「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

委員長「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

クリス「見てくれありがとね!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

不良娘「・・・ありがとな」ファサ

では、

幼馴染、従姉、委員長、クリス、不良娘、女「皆さんありがとうございました!」



幼馴染、従姉、委員長、クリス、不良娘「って、なんで女ちゃんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり

2時間近く投下乙
おかげで寝れなかった


最初から追ってたがエロも話も良かった

また過去スレから読まんとな

続ききたこれ
結局2人とも逝ってもうたんか
おつ、おもしろかったよ


保守した甲斐があった

完結乙
安価次第では違った結末もあったのかそれとも最初からこうするつもりだったのか
時間はかかったけど面白かった、改めて乙

なんかいろいろとすこいSSだった

結局は最後まで男と女の純愛SSだったな

面白かったけどくぅ疲コピペを使うのはやめれ
そのコピペがSSで使われる時は大抵ゴミしか書けないSS作者が
自分のSSの糞さをごまかすために使うものだから
良作SSにはふさわしくない

次回作書く気が出たら報告してくれ

完結してたのか

お疲れ様でした
完堕ちルートも見てみたい

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