みんなで文才晒そうぜ(1000)

お題はよくある「デープキス」な

とりあえず、ドヤ顔はしとけ

彼女の唇に、顔を近づける。彼女の甘い吐息を感じる

そっと抱き寄せて、彼女の重みを感じていた。女の子の唇はこんなにも柔らかいものなのか、と思う

舌を入れる。遠慮がちながらも、ねっとりと絡みつく彼女のそれに、軽く吸いついた

10秒間ほどの短い時間。理性を飛ばすには、長すぎる時間だった

デープキスってなんですか

>>2悪いなディープキスだ

言わせんな恥ずかしい

なんかディープキスっていうといやらしいのに

デープキスっていうとデブサの二人がむさぼるようにしてるのが思い浮かぶのは俺だけ?

>>4

俺は奴の頬と顎の肉に埋まる。

互いの肉の反発が唇を合わせる事を拒んだ。

「もう少し顎をひけ」

そんな俺の言葉に、奴は恥ずかしそうにボソボソと言葉を返す。

「もう、目一杯引いてる」

そうか、俺達では…俺達の筋肉では長時間のキスは無理だ。

なーんだそうか…あはは無理だ。

だよなー、俺おかしいと思ったもん…さーて、ピザとポテチでも食うか。

>>5

やめろwwwww

>>5
バカスwwww
吹かせんなwwww

>>5お前すげえなwww

>>5
優勝wwwwww

デープキスってデーブスペクターが必死で女の子にキスせがんでるのかと思ったわ
>>5の文才に嫉妬

>>10

ピザを食う、無心で食う。

ブラウン管の向こうではデーブがグラビアアイドルの楽屋にお邪魔していた。

大久保ではない、スペクターの方だ。

俺はこの番組の、キスをしようとして拒まれるという毎回の御約束がある、このコーナーが好きだった。

だが、今回は少し違った…キスが成功したのだ。

満足そうなデーブ、泣き出すアイドル…ワイプでは毒蝮が爆笑している。

「なぁ、成功したの始めてみたんだけど…」

奴に話しかける。

寝てやがる…だから太るんだ、この惰豚が。

そういえば、こいつの弛みきった瞼が押し上がるのを久しく見ていない…そんな事が頭をかすめた。

ブラウン管には[しばらくお待ちください]の文字がぼんやり瞬いていた。

奴「」

日本女「日本の男に魅力を感じない韓国人男性は素敵」

>>10
ちょww具現化しなくていいからww

なにここデブスレ?www

ディープキスってかわいい超絶美少女同士が少し恥じらいを持って頬を赤らめながら目をつぶって唇を少し前に突き出して
それがだんだんエスカレートしてきてすっごい濃厚なディープキスになるのかと思ったけど違うのか(チラッチラッ

>>16
思うなら晒してみろよ

>>16

そんなマニアックなのは無理です

フレンチキス云々

>>16

「そうなのか?」

フレンチとディープが同義であると語る奴の舌は滑らかだった。

体の一部分でも円滑に動くだけ、奴は俺よりもましかも知れない。

「でも、昔の少女漫画で軽いキスとしてちゅかわれて…」

咳払いを一つする。

誤魔化せてはいないだろうが、これで揚げ足を取られることは無いだろう。

「…使われていりゅ」

よし、俺もう喋らない。

しゃーべらなーい。

間違えた>>19


「ねぇ、唇の感触ってどんなものだろう?」

 少し肌寒さが気になる放課後の教室で、少し大きめのカーディガンを着た少女が呟く。

 少女の他に、この教室にいるのは目元まで暑い黒髪に覆われた小柄な少女ひとり。

「その言葉は私に対して?」

「君が答えてくれないなら」

「そう」

 カーディガンの少女は、あまり気味の袖から僅かに出ている細い指で自らの唇を弄る。

 白い指に押され、形を崩す唇をみて「柔らかそうだ」と黒髪の少女は思った。

「今、感触を想像したでしょ?」

「よくわかったね」

「君の唇はどんな感触なのかな」

「本気?」

「試して、みる?」

>>16
「お姉ちゃん……」

妹が目を閉じてキュッと口を突き出す。
毎朝の日課となってしまった、二人だけの秘密の挨拶。
姉の贔屓目を除いても可愛らしい、少し恥らうようなその表情を見つめながら、そっと目を閉じ唇を重ねていく……

「ん……」

ふと、思いついたように唇の隙間からそっと舌を伸ばし、妹の唇を舌先でなぞってみる。
舌の先に柔らかく、暖かい感触が広がるのを感じた。

「……っ!」

仕返しのつもりだろうか、舌先がチュルッと妹の唇の中へ引き込まれていく。
チュッチュッと可愛らしく私の舌に吸い付き、次第に奥へ奥へと導かれて……

濡れた舌先に、唇よりほんの少しだけ硬い、それでいてざらざらとした何かが絡みついた。

「……ふ……ぁ……」

まるで蛇と蛇が絡まりあうかのように、私の舌と妹の舌が絡み合う。
それはまるで交尾のように艶かしく、お互いに貪り合うかのように激しく纏わり付く。

……これじゃ、本気になっちゃうじゃない。

気がつくと、私は妹をベッドに押し倒して(省略されました

ぼくは、キスをした

甘いものかと思ってたけづ、そうでもなかった。

彼女も、同じ事を考えて思っていたみたいだ。

し合せに感じたまる

11月17日
今日で丁度1年になる

あの日、
『幸せの杉の木』なんて大層な名前を付けられた大樹の下で
初めて、僕はこの小さな勇気を振り絞った

「懐かしいね」
そう言って、彼女はふわりと白い息を吐き出した
眼を細めて、秋の空に思いを馳せるように

あの日、
下校していく生徒を尻目に
人生で二度目の口付けを交わした

「そういえばキミからキス、されたんだよね」
握った手は暖かく、彼女はそう、微笑んだ
僕は右手だけ、彼女は左手だけの手袋

「でも、今度は私からだよ」
頬に手を添えられる
心の中心が温かくなる

「目、閉じて…」
初めてのときとは正反対の、強張った表情に
心臓が赤熱していくのを感じた

「んっ……」

やっぱり、今回も僕の勝ちのようだった

新しくテーマ変えようぜ

次のテーマは>>27

それじゃディープキスな

ディープ「んっ……れろ……ちゅっ」

武豊「うっ……」

ディープ「ちゅぱっ……」

武豊「く、くっせえ!!!」

>>5からの一連のデブサシリーズが優秀すぎて

カサパロフ「…………」ジー

ディープ「…………」ジー

カサパロフ「」チュッ

ディープ「///」ボフッ

審判「…3勝1敗」

IBM「次は負けん!」

ディープインパクト…いやなんでもない

>>5.11.20は同じ人?

>>32 同じです

誉められて調子に乗りました、すみません

>>33
いや、お前が優勝だと俺は思う
最高だった

どう足掻いても>>5を越えられる気がしない

評価するのもいいけど、みんなも書いてよぉ……ふぇぇ……

ではここいらで今度こそお題を変えてはいかがかな

>>38 ディープキス以外で何か頼むよ(`・ω・´)

50M走なんてどうだ?

>>38

奴が動かない。

顎の皺は乾きを訴えるように脈動し…激しい呼吸と流れ出る汗は、それらが無数の口である様に錯覚させた。

俺たちには過ぎた夢だった。

千里の道も一歩から…しかし、ダイエットとは始まりがもっとも辛く、厳しい。

だからこそ、の50m。

たった50mからのダイエットの始まり。

そして今。

スタートラインで俺達は泣き崩れる。

ガリムシャ

膝から響いた破滅の音…もはや何がどうなったのかも解らない。

ただ一つ解ることは、倒れる間際、確かに関節が幾つか増えていた…という事だ。

遠くで救急車の音が聞こえる。

俺はまだ呼んで無いから、まぁここは通りすぎるだろうけれど。

>>39くそわろたwwwwあなたなのかww

>>38
「ハァッ……ハァッ……」

苦しい。 息が途切れ、足は既に感覚を無くしてしまった。

最初はお互いに競い合っていた競争相手達も、次第にお互いを励まし合う仲間になった。
だが、そんな彼らも既にいない。
もう、残っているのは俺だけだった。

「く……そ……! 騙され……た……!」

目が霞む。
全身を疲労が襲い、脱水症状すら起こしかけているのがわかる。

しかし、走り続けてなおゴールは目の前に現れない。

「ガハッ……! く……!」

ついに足が止まる。
一度止まってしまえば二度と動き出せないのに。

「誰だよ……誰なんだよ!」

喉の奥から怨嗟の声が漏れる。
それは次第に慟哭となり、見渡す限り何も無い周囲へ空しく吸い込まれていった。

「誰なんだよ! 50マイル走なんて考え付いた悪魔は!」

>>40

寝ようと思ったら、お題来てたから…

50マイルwwwマラソンwwwwww

書いたはいいけどなんか妙に長くなった気がする

 ここに立つ瞬間はいつだって憂鬱だ。

「よーい……」

 スタート地点の横に立つクラスの体育係が、実に面倒臭そうに旗を揚げる。
 それを見て、ゴール横に待機している二人の生徒も、やはりかったるそうにストップウォッチを握り構える。

 少し離れた場所に先生もいたが、いつの間にやら煙草に火を点けていた。数人の不良も一緒だ。

 あ、煙草渡した。あの人教師の自覚あんのか?

「どん!!」

 声を張り上げて、力任せに旗を振り抜く体育係。
 駆け出す二人の男子。スイッチを押し込むゴール横の生徒。

 大きな足音。
 跳ね飛ぶ小石、舞う砂塵。
 二人の距離がみるみる開いていく。

 うわ、すっ転んだ。痛そうな……。

 その間に一人は悠然とゴールした。恐らく6秒台。転んだ方は記録なし。

 保健係が駆け寄り、彼を保健室へと運んでいく。

 だが俺は知っている。彼がわざと転んだということを。

 そんなに体育が嫌か。痛いのよりもか。どんだけだ。

 ぶつくさ考えている間に、自分の番が回ってくる。
 隣を見ると、何故かクラウチングスタートの姿勢を取っていた。
 こいつは確か陸上部だったか。

 旗が空気を巻き込む音。

 駆け出す俺と陸上部。
 スタートから1秒と経たずに背中を目にする。流石に速い。

 風を切り、ふわふわと浮かび上がりそうになる体をねじ伏せることもできず、跳ねるような走りになる俺。
 反対に吸盤でもついてんのかってくらい地面にしっかり足をつけながら、ぐんぐんと速度を上げる陸上部。

 止めてくれよ、俺が遅いみたいに見えるじゃんか。いや遅いけどもさ。

 どこからか笑い声がした、気がした。
 たぶん被害妄想だ。おそらく、きっと。

 記録はギリギリで9秒台だった。悪いほうにギリギリだ。
 何人かが俺を見てニタニタと笑っている気がする。遅いとなんか不都合でもあんのかクソが。

 憂鬱な気分で木陰に潜り、枝葉の隙間から空を見上げる。

 忌々しいほど青い空。目が眩むほどの白い雲。
 そしてようやく、蝉が鳴いていることに気が付いた。

 そんな夏の始まりの日。
 救急車のサイレンが聞こえてきた。

 マジ転倒だったのか、あいつ。

くそっ、>>39を越えられねえ……!
なんて分厚い脂b…壁なんだ……!

おれも書こうかしら、

張り詰めた空気を肌で感じていた

50mという短い距離。それは、おれの家までの距離だ

右手で尻を抑え、左手でズボンを緩めながら、おれは戦慄していた

そう、うんこが漏れそうなのだ。

苦しみを浮かべているおれの顔。その顔には、呼吸をするように汗が流れていた

走ろうか…歩こうか…。そんなことを考える余裕は無かった

ぐっ…と足に力を入れ、力いっぱい地面を蹴った。

その瞬間、目の前が突然真っ白になった

おれは苦しみを浮かべていた顔を、くしゃくしゃにして泣いていた

そして、盛り上がった尻を抑えずに、ただ家へと歩く

ズボンの隙間から垂れる茶色く、ドロドロとしたそれを気にする余裕もなかった

先生「そうです50M走です」

男「なんだか味気ないですね」

先生「そうですか?」

男「5.0×10Mというのはどうでしょう」

先生「なんだか短く感じますね」

男「そうですか。ならば5.0×10の6乗mmならばどうでしょう」

先生「まどろっこしいですね。でもあってると思いますよ」

男「本当ですか?」

先生「えっ」

男「本当ですか?」

先生「むぅ・・・」モンモン

先生「・・・・・・」モンモン

先生「ごめんなさい、煮詰まりました」プシュー

先生「はいスタート」ピッ

男「わー」タタタッ

あ、書き方的にスレ違いみたい

ごめんなさい

>>48男も先生もかわいいな

とりあえず言いたいことはただひとつ
>>5は何か考えてスレ立ててくれよ
お前のSS読んでみたいわ

A君「50mマラソン?」

B君「うん、優勝者には賞金50億円だってよ。」
  「人間なら誰でも参加できるそうだ」

A君「そりゃ夢のある話だが、50m走をマラソンとはいわないんじゃ……」

B君「でもそうチラシにも書いてあった」

A君「何かの冗談じゃないの? 50億円って額は中々だぜ。」

B君「いや実際に開催はされてるらしい。今回は第二回だ。」
  「ただまぁ冗談みたいな話ではある」

A君「というと?」

B君「50メートルのコースが分割されて世界中にバラまかれているから、」
  「コースを探して世界中を回らなきゃならないらしい。で」

A君「で?」

B君「一回目の優勝者の爺さんは百歳を超えてたそうな。」
  「子供の頃から百年近く走って、ジジイになってやっとゴールだ」

A君「ひでえ話だ。ジジイになってから金貰ったって仕方がないぜ」

B君「いや、ひでえのはここからでさ。なんと百年前の50億円は」
  「今の5兆円ほどだとよ。本当にとんでもない話だ。」

A君「……まったくだな」

>>5は、何より早いよね…お題に真っ先に対応出来てる。

>>51 ありがとうございます。

普通のSSは幾つか書いてるけど、地文が主体のは敬遠してきたんですよ…嫌われる傾向が強いから。

でも折角なんで何か考えて、こそこそやってみますね。

お題
>>56

吸血鬼

このスレのお題か?

>>56の吸血鬼が何するか>>58

昼寝

韓国ドラマで、あなたは、はい分かりましたしか言えないの?っての思い出した

すまんこ 誤爆

「最近日に当たってないなー」

ふと思ったことを、口に出して言ってみた

まぁ、最近どころか一回もないのだが…

なにせおれは吸血鬼だからだな

吸血鬼というのは、太陽の光に弱い、なんて思われている。……思われているだけだ

実際は、太陽の光などどうってこともない。というのがおれの持論だ。何故なら吸血鬼は最強だからな

いや、別に怖いわけじゃねーよ?…太陽の光に当ったことないけど………

……じゃあ、当ってやんよ、太陽の光に!あぁ当たってやんよ!昼寝してやんよ!

見とけよ?いくからな?昼寝してやるからな?

「……………ぐっ………」ダッ

シュワワアアアァァァ

その場には何も残らず、ただ草むらが、風に揺られていた

そして、草のこすれ合う音だけが響いている。まるで、吸血鬼を嘲笑うかのように

>>56.58

我輩は探求心豊かな吸血鬼。

今宵もまた実験を繰り返す。

生物には欲がある…睡眠欲、食欲…この二つは特に抗えないものだ。

なれば、我輩は試さねばならぬ、二つの欲に迫られたその時…吸血鬼の本能はどちらを優先するのかを。

「…」

眠いし、お腹すいた。

「…」

だが、答えは出たようだ。

我輩は今、とてつもない睡魔に襲われている。

心地よい昼時の目眩。

腕は激しく痙攣し、あれ、これ睡魔じゃないな。

睡魔はもっとこう、痺れとかとは無縁の…何だ…浮いて…床に…もう一人…我輩が…寝てr

私は天才だと思うんです

お昼に起きてる人を襲えば通報されちゃいますし、夜忍び込んで襲えば通報される

でも・・・ふふふ。私は悟りましたよ?

つまり、お昼に寝てる人を襲えばいいんです!通報されるのされるはされない!!

こんなこと思いついちゃう天才な私が憎いな~・・・あれ

男「・・・zzz」

いたいた、うひひひひ・・・

うう、遂に人の血が吸える・・・ 何日ぶりだろ

日光対策も完璧!辺りには人も居ません!ということでゆっくりこってりいただきましょうかね・・・

では・・・いただきますっ!パクリッ!

男「!?」

ん・・・しっかりしていて、それでいてしつこくなく、喉越しさわやか・・・

男「あの、もしもし、警察ですか?」

男「女性に噛み付かれています。傷害事件です」

んふふ~、おいし・・・

ありゃ?
吸血鬼「」で括ったらただのSSになっちゃう
地の文って難しい・・・

ん…夜か…。

目が醒める。

そろそろ街に繰り出しての食事の時間だった。

昨日はあまり良い食べ物が手に入らなかったから、今日は気合いを入れて行かなければ。

棺桶から出ようと蓋に掛けた手に力を込める。

動かなかった。

んん?なにこれ?

軽く暴れてみるが、まるで幾百の漬物石でも乗っているかの様にびくともしない。きっと実際に乗っている。

参ったな。…多分、いや絶対に妹の仕業だろう。

昨日の獲物があまりに粗末だった事もあり、小腹が空いて夜食につい妹の彼を戴いてしまった事が原因と思われた。

うん。毎回こんなんだ。妹が機嫌を損ねるたびに自分は缶詰めにされる定めにある。棺詰め。棺詰め。

まったく。すぐ怒るんだから…。これで何度めか。吸血鬼でありながら人間と仲良くなるのは妹の悪癖である。

仕方ない。こうなるとしばらくは出して貰えない事は分かっている。

…じゃあ、おやすみー。

こうして時々、数十年ほどのお昼寝をするのも、実はそう嫌いじゃない。



 音を立てて崩れ落ちる廃教会。

 幾年もの間に積もった埃が舞い上がり、射し込んでくる日の光に照らされて輝く様は何とも幻想的だ。


「そうか、美しいな」


 足元から灰に変わっていく。

 胸元には聖書を抱いて。


 体温を感じなくなって久しい身体が、暖かい。

 意識は徐々に薄れていく。

 それは、午睡の微睡みにも似た感覚で男を包む。

「おやすみ」

 たった一人を愛し続けた老吸血鬼の最後は、まるで穏やかな昼寝の様で。

 瞼の裏には、最愛の人が微笑んでいた。

優勝は?

優勝っていうのは決めるもんじゃない、ついてくるもんだ

どれも結構好きだわ

テーマ変更安価は1~2日に1回くらいで充分かね?

意外と伸びてて予想外。

>>1も予想外では無かろうか。

これは深夜の新しいジャンルに…

>>58

 彼女の言動は何時も唐突である。

「貴方、私の抱き枕になりなさい」

 太陽が真上に輝く、昼に差し掛かる時間のこと。何時もの昼ご飯を彼女に命じられるまま与え、彼が掃除でもしようかと考えてた所だった。

「……何を言ってるのか」

 溜息混じりに、彼女に一瞥をくれる。そんな彼女も呆れたように溜息をついている。

「―――だから、貴方、私の抱き枕になりなさい」

「……吸血鬼も冗談を言うんだな」

「冗談なら冗談で構わないわ。力づくで貴方に抱き枕になってもらうのだから」

 むんずと、彼女の小さな掌が彼の手首を掴むと、ソファーに向かって数倍もある彼の身体を放り投げた。と、同時に彼女の身体も彼の身体を標的に飛び込んできた。そして、もぞもぞと寝床を整える猫の如く動くと、彼の腕を枕にして囁いた。

「……夜になったらまた起こして頂戴」

 そう言うや否や、可愛らしい寝息が彼の耳元をくすぐった。彼は困った主だ、と言うと、彼も瞼を閉じて、内心呟いた。

―――――――本当に、彼女の言動は唐突である。


 昼頃の暗い洋館に、静かな寝息が2つ響いた。

>>70こんな伸びるとは思わなかったwww

>>5がいたからだなww>>1も全部書いてるよ

吸血鬼「・・・zzz」

男「もしもし」

吸血鬼「・・・zzz」

男「ここで寝ていては風邪をひきますよ」

吸血鬼「・・・zzz」

男「ふむ・・・」

男「! そうですね。この方は吸血鬼ですし、夜行性なのでしょう」グッ

男「ならば何かかけるものを」グイッ

吸血鬼「ん~・・・zzz」グググ

男「おやおや、これでは動けませんね」

男「起きるまでここで待ちましょうか」

男「・・・・・・」

吸血鬼「・・・zzz」

男「・・・・・・」

男「・・・zzz」

ルンバ


>>77

コナン

こりゃ困難なお題だ

インダストリアにラナを助けに行くのが大変でした。太陽エネルギーはエコだと思います。

「名探偵ルンバ」

そう呼ばれ、私の眉尻が少しあがる。

確かに私のアダ名だと理解こそしていたが、非常に認めたくはない、そんなアダ名だった。

元々私のアダ名は名探偵コナンであった…しかしそれも一月前までのこと。

私は重大な選択を迫られていた…後輩に告白する為の愛の言葉だ。

…実は私には癖があった、それは考えを巡らす際に口許に手を伸ばし歩き続ける…というもの。

そうする事でより良い考えが浮かぶ気がして止めるつもりも無い、自他共に認める癖だった。

その日は特に寒い日で、いつもならば外で行うこの行為を、私は職場の休憩所で行っていた。

さて、どう切り出したものか…おっと、壁か…

単純な告白では味気無い気もするな…おっと、部屋が狭いのも考えものだな…

「また、考え事か」

あぁ…と、同僚の発言に素っ気なく対応したその時だ、私は休憩所の扉が開いている事に気が付いた。

そしてそこには、件の後輩が私に笑顔を向け立っていたのだ。

動揺する私に、後輩は同僚達の前でこう言った。

「先輩って、ルンバ見たいですね」

「今日は一段と働き者だな…」

殺風景な部屋……そこには、カーテンから差し込む光に照らされながら、ルンバが動き回っていた。

いつからこのルンバはいたんだっけな……

ふと、思い出してみた……

雨が降っていた日…あの頃はあゆみちゃんも………………あれ?

思い出せなかった。昔の記憶が、涙となって頬を伝っている……そんな気分だ

いまだ動き回っているルンバに目をやった。

無表情な顔に、申し訳無さそうについている……………二つの目?

あれ?……あゆみちゃん?

きっと涙のせいだろう……そう信じたかった

まだおれは、あゆみちゃんのことだけは忘れられないのか………

まさか、ルンバがあゆみちゃんに見えるなんてな………ははは……は……はは……

「…………はぁ!!…………なんだ夢か……」ガバァ

「ん……今日もルンバは働き者だな……」

>>77

救急車の到着は、動悸の収まりから更に2時間も後の話だった。

簡単なトリックだ、救急車は祈るだけではけして現れない…奴の苦痛という犠牲はあったが、それが解っただけでも良しとする事にした。

「タンカに移しますね、1、2、さっ」

奴は微動だにしない。

救急隊員の女性が俺を一瞥し、諦めた様に作業を再開した。

「タンカに移しますね、1、2、さっ…んん」

恐らくなら、俺に助力を乞うつもりだったのだろう…しかし医者と言うものは優秀なものだ。

たった数秒間の推理で、俺が役に立たないと判断した訳だ。

真実はいつも一つ…昔、優秀な医者に言われた台詞を、ふと思い出す。

「内臓脂肪しか見えませんので、もう一度CT撮りますねー」

もう一度撮ったって同じだよバーロー。

>>82経験者は語る、ってやつか………涙ふけよ

>>82
お前かww

なんでごのお題で消化できるんだよwww

「はぁ…」

私はため息をついた。

ネチネチと今後の展開に口を出す担当、最近連絡の取れない愛人…コカインの5gも吸いたくなるというものだ。

だから、ホームズもモリアティも死んだだろうが…完結だよ。

人気?読者の要望?…知らないよ。

復活?…馬鹿か君は、漫画じゃないんだ…文字に起こして死んだって書いたんだから死んだんだよ。

…他の人に書いてもらう?…それこそ却下だ。

だったら復活させろ?…君は屑だな。

プラハの糞が…書きゃ良いんだろ。

「ホームズは滝壺に落ちましたが、なんやかんやで助かりました。」これで満足か?

…真面目に書けだと?

やーなこったヘロヘロプー。



こうして、続編があんな感じになりましたとさ。

お題変えましょうぞwww

>>88してる

題名:愛してる

登場キャラ
>>91

キャラは幅きかせるために個人で好きなのでいいんじゃないか?

愛してるという言葉を暫く言っていない。

そんな事をふと思い出す。

奴が入院して、精神的にも物理的にも広くなった部屋…俺の分厚い皮下脂肪さえ何処か薄ら寒さを覚える。

「退院したら、言ってやっても良いかな」

誰にともなく、ぼそりと呟く。

おそらく、見舞いには行かないだろう…

奴は骨折で病院に運ばれ。

糖尿病と変形性関節症で入院した。



安価下

じゃあキャラの指定無しで

私は朽ち果てる運命だった。

彼は私を見て何を思ったのだろう。

何を期待して私を拾い上げたのだろう…

手折られた私を憐れだと感じたのか、はたまた気紛れの産物か…

ただ、彼は繰り返す日々を私の世話に費やした。

私は言葉を持たない…彼の言葉も聞こえない、真意さえ解らない。

それでも…私は彼に伝えたかった。

明日、私は枯れるだろう、力を果たし枯れるだろう。

明日の朝、彼は笑ってくれるだろうか?

蕾を付けた時のように。

葉が水を受けた時のように。

私の咲かせた花を見て…

私の付けたアネモネの花を見て、笑ってくれるだろうか?

あれ?

「愛してる………か、吐き気がするな」

愛してた、だろ?。と付け加えた

闇で覆い尽くされた公園には、一人の男と、顔を抑え走っていく女の姿が見える

ついさっき、おれは振られた。酒のラベルが貼られた瓶を、片手に持ちながら

そう、おれはアルコール中毒なのだ

こんなおれと付き合うなんて……あいつは馬鹿だな。アホ丸出しだ

そう心の中で呟き、瓶に口を付けた

「水も結構うまいじゃねぇか……」

せっかく飲んだ酒が、涙となって頬を伝った……

ごめん、何でも無かった。


「愛してる?」


「愛してる」

 薄っぺらい言葉。 薄っぺらい関係。


 側にいて、くれる?


 本当に伝えたい言葉は結局、喉を過ぎて空気に触れる頃には溜め息に変わってしまった。


「愛してる?」

「愛してる」


結局、どうしようもなく希薄な関係が今夜も続く。


 寂

「愛……ってなんなのかな」

 そう、彼女はつぶやいた。

 正義とはなにか、奇跡とはなにか……そういった答えにくい質問を彼女は良くする。

 僕だって普通の学生だ、哲学者でもあるまいしそんなこと分かるわけない。

「この世は分かんない事だらけで訳分からないや」

 ただ、今回は答えられる気がする。

 難しそうな顔をして考え込む姿、納得できる考察を聞いた時の笑み、

 その動き、一挙一動に僕は目を奪われる。

 その美しい煌めきを見ていたくて、この可愛らしい輝きを見つめていたくて。

 だから、今回はきちんと答えられる。

 これが、きっと愛なのだから。

<ヽ`∀´>ウリ
=イケメン

( ´・ω・`)クソジャップ
=デブ ニート 童貞 オナニー猿

これでSS書け

(´・ω・`)「何でイケメンなの?」

<ヽ`∀´>「整形だから」

(´・ω・`)「もとはどんな顔?」

<ヽ`∀´>「目も当てれない顔」

(´・ω・`)「可愛さでいったらこっちの圧勝だよね」

<ヽ`∀´>「嫌われ度ならこっちの勝ちさ」

『××してる。嘘だけど』

 このフレーズに心惹かれたのが何年前だったか。

 現在進行形で患っている厨二病が最も酷かった頃に読んだのがあの作品だったことは、今になって思えばある意味で不幸だったのかもしれないとしみじみ思ったり思わなかったり。
 いやまあ、別に大した問題じゃあないんだけども。

「どうしたの?」
「なんでもないよ」

 隣に座る彼女の手を握る。
 手のひらから伝わる温もりが、お互いに生きているということを主張する。

 そういえば、触れ合えば気持ちが通じ合うなんて言葉もあったかな。
 ありゃ絶対嘘だね。
 言葉にしないでわかることなんかあるもんか。

「変なの」

 くすっと笑ってこちらに体を預ける彼女。細すぎる体が折れそうで、正直少し怖い。

 守りたいと思う。大事にしたいと思う。ずっと傍にいたいと思う。
 それが今の俺の、偽りのない気持ちだ。

 愛してる。心から。
 この気持ちは嘘じゃない。



 嘘だけど。

っかー!無理だ無理、恋愛経験値ゼロの俺にゃあ愛なんて語れないね!

吊ってくる

>>102嘘だけど、って付け忘れてるぞ

次のテーマはまだはやいかな

いいなら>>104

アルティメット壁殴りノヴァ

元ネタが全然解らんのだが…

究極の速さで壁にぶつかってくる新星とかそんな感じじゃね
意味分からんけど

 筋肉。それは漢の誇り。

 拳。それは漢の魂。

 壁。立ちはだかり、道を阻む物。

 壁。時に乗り越え、時に打ち砕く物。


 全身を流れる血液の脈動を耳に、

 熱く高鳴る鼓動を胸に、

 誇りと魂を強く握り締め、有らん限りの力を乗せる――!



     究  極  奥  義  !

 ア ル テ ィ メ ッ ト 壁 殴 り ノ ヴ ァ ! !



 ――その軌跡は、まさに流星……。

2012年、晩秋。壁殴り界に激震が走った。
壁殴り界においてアルティメット(究極)と呼ばれた、あのモヒカン切れ痔が
野良壁殴りで敗れたという噂が立ったのである。

「あんなすげぇ壁殴りは初めて視た。俺はあいつに新星の輝きを視た」
とは後に、モヒカンイボ痔(再発)が語った言葉である。
彼の敗北以後、一人上手、還暦おままごと、
陰毛パパ※などのそうそうたる野良殴り(どれも特A級のプロである)が、彼に挑むも惨敗。
昨今ではあの不倫哲学を負かすなど話題につきない。

これほどの、伝説を作りながらも未だ謎につつまれる
新星(ノヴァ)の正体(ベール)を我々日刊「壁殴り神話時代」
はこれからも追い続ける所存である。(ライター・三代目ブラックナイト)

※本人曰く、最近は腋毛にも興味との事。

ドドンドドドンドドンドドンドドドドン

「今日もか…………」

そう呟いて、おれは重い腰を上げた。背中が垂れるような重みを感じる

ドドドドドンドンドドンドドドドン

おれは隣の奴と、壁ドンでセッションするのだ

そろそろだろうか。そう思い、できる限りの息を吸った

ドドドドドドドドドンン

「「アルティメエエエットオオオオオオノヴァアアアアアアアアアア!!」」

いつもより声を多く出しすぎた。そろそろ、おれもこの部屋を追い出させられるだろう…

………隣の奴はいつ追い出されたっけな

この冬

世界中の壁殴り達に衝撃が走る

奴は新星のごとく輝き

その強さは、計り知れない

嫉妬に満ちた拳が振り抜かれる



『アルティメット壁殴りノヴァ』



COMING SOON


拳と拳がぶつかる時、世界の命運が決まる

拳と壁やろ

ツッコミが正しすぎて噴いた

そろそろ次いこう>>113

すまん上げ忘れた

次のネタ再安価>>114

風邪

風邪をひいた……

咳をする度、喉が焼けるような痛みがある

おれは風邪をひいたとき、いつも思うことがある。

「彼女がほしいッ!」

おれは一人暮らしなのだ。看病してくれる人間が欲しいのは当たり前なのだ

まぁ、野郎に世話されるなんて………

……想像してしまった。やってしまった。

固体と液体が混じり合ったそれが、喉を突き上げる。

激しい苦痛に悶えながら、おれはそれを…

飲み込んだ。

……これを繰り返すのは、もう何度目だろうか。

もう永くはない。

直感的にも感覚的にも、痛いほどに伝わってきた。

長い間一緒に暮らした訳ではないが、彼女と共に過ごした日々は、華々しくはないものの、楽しかった。

ゴホッ…

無意識に咳をして後悔する。

明日には自分はひとりで会社に行くのだろう。

また孤独な生活に舞い戻るのかと思うと涙が抑えられなくなった。

弱りきった彼女はそれでも俺を励ますように微笑んだ。そう感じた。

すまない。俺の為にお前を犠牲にしてしまって。

謝る俺に、彼女はいつもと変わらない笑顔を向けるのだ。

最後に見たその表情を俺は忘れない。

翌朝、彼女…風邪は俺の中から跡形もなく消えていた。

子供の頃に死んでしまった僕の母は、和服の似合う人で何か言いようの無い、
もう随分前に失われたようなしとやかな美しさを持っていた。

母はまだ生きていた頃、僕や姉さんなどが風邪を引くとその少し冷たい、
そして柔らかくきめ細やかな掌を、僕らのおでこにあててそばで看病してくれた。
……それは、僕や姉さんにとっては思い出深く、今でも忘れられない光景だ。

ところで、近頃姉さんが風邪を引くとおでこに掌をあててくれ、と
せがむようになった。母の看病の再現なら、関係として逆じゃないかとも思ったが、
ニコリと微笑みながら、お願いね、と頼まれるとなんだか断れなかった。

「やっぱり、お母さんそっくりね」
こうした【母の看病のシーン】の何回かめの再現で、
昔は二人でとんだりはねたりしていたベッドに寝てる姉さんに、そう言われた。
母の事は好きだったが、そう言われるのは、なんだかすごく嫌だなと常々思っていた。

「後、自分の事僕って言うの、もうそろそろやめなさい。女の子なんだから」
黙ってる僕に構わず、姉さんはそう続けると、僕の手に自分の手を重ねた。
「いいじゃない、別に僕の勝手だよ」

そう僕がつっけんどんに言い、重ねられた手を抜くと、
「お母さんにそっくりだって言われて、反抗してるんでしょう。」
と姉さんは、クスクス笑いながらそう返して今度は僕の髪を、撫でた。

「髪はどちらかというと、父さんの方に近いね」
と、姉さんは言いながら何かを憂うように目を細めた。
その様は、お母さんに似ているなと私はそう思った。

評価もしてテンションあげてこうぜ!

>>116結構好きだけど主人公ただのキチガイだよな

>>119
ありがとう。おっしゃる通り!

タイムリーなお題だわ

マジ辛い・・・

おかしいと思ったんだ。昨日から妙な寒気と咳が止まらなかったんだよ

まさか久しぶりの休みに風邪を引くとはまったく俺もついてないもんだ

今日は眼鏡を修理してお昼に寿司でもつまんでガンプラ見て帰ろうと思ってたのにパーだよ

寝てたら大丈夫なんだけどさ、立ち上がるとこう、頭がグワングワンって・・・

あーあ、一人暮らしだし上京したてで友達もいないし薬も買いにいけねーし、まったくとんだ災難だ

・・・寝るか、朝がくれば治ってるはずだ。風邪って大体そういうもんだしな

それじゃ、おやすみ・・・

風邪。

身体を蝕む。

視界は霞み、手足は鈍く。


風邪。

心を蝕む。

心細く、孤独に震え。


風邪。

風邪。

風邪。

僕はもう嫌だ。

誰か、誰かこの手を握ってください。

>>122中点じゃなくて三点リーダのほうがよろし
>>123おまえエヴァ好きだろ

私、風邪をひいたんです。

当然、病院へ行こうと思ったんですけどね、ちょっと色気を出して少し遠めの病院まで足を運んでみました。

この病院、初めて来た訳ですけども、これが実に静かでですね。ちょっと子供の声が気にかかるくらいでした。

ただ、この病院、接客がなっておりませんでですね、受付の方を呼んでも来ない。奥から話し声が聞こえるのにですよ?

だから、私待ってましたよ。ぽつねんとね。

するとですよ、誰かが肩を叩きなさるじゃないですか。見ると一人の若い奥様なんですよ。

「子供を見に来たんです」

おやおや、そうなんですか。お大事に。私は少し仰天していたものですから、慌ててそう返しました。

奥様は微笑んで階段を上がって行きました。いや、実に綺麗な方でしたよ。

見送った後で私は、受付に目を向けました。

おお、いらっしゃいました。受付の方です。こちらを見ていますよ?

首を長くしてまっていた私は、一も二もなく受付を済ませようと立ち上がったのです。

『〇〇様ですね、208号室へどうぞ』

いい声をしてらっしゃるな、と思いました。

しかし、どういった用件で来たかの簡単な問診も取らない。指定されたのは病室です。

これは怪しい。私はそう思いました。それと同時に俄然興味が湧いてまいりましてね。

奥様が上った階段を私も上がりました。

そういえば

さっきの奥様がどこかの病室に居るかもしれない。もう少しまともな話をしてみたいと私は思いました。

すると、204号室だけ、うっすら開いてるんです。

若干の背徳感を覚えながらも、私はその扉を引きました。

・・・おお

奥様と子供さんが眠ってらっしゃいます。

しかし奥様、隣のベッドが空いているからといって、そこで眠っては些かまずいのではないのでしょうか?

私は疑問を抱きながらそっと扉を閉じ、208号室へと向かいました。

208号室へ着いて少し経つと、医師がやってまいりました。

『そこのベッドへ横になってください』

言われて横になります。

おお、なんといい寝心地でしょう。いくら寝ていても床擦れが起こりそうにも無いほど心地が良い。

思わず眠気が訪れます。

頗る瞼が重いのです。朝に弱い私では抗う術がありません。

白い清潔感溢れる天井が、少しずつ私の視界から消えていきます。

ああ、なんて心地が良いんだろう。まるで天に昇るような心地だ。

私の意識がそろそろ尽きようとしたころ、どこからか声が響いてまいりました。

『ようこそ、霊魂安置所へ。』

『寝心地はどうですかね?さぞ、天にも昇る心地なのでしょうね。』

風邪ひいてしんどい!

3レスも使ってごめんなさい

まぁ、1レスで完結しろなんて無いから、そこは良いんでない?

 馬鹿は風邪をひかないんじゃない、風邪を『知らない』んだ。
 ……などと昔読んだ漫画か何かに書かれていたのだが、

「うお゙ー、今日マジ調子わり゙ーわ゙」ずびーっ! ずず…

 その手のヴァカが身近にいようとは夢にも思わなかった。

「明らっか風邪じゃねえか、さっさ帰れよお前」

「アホ言え゙、馬鹿は風邪ひがねーよ゙」ずびーっ ず、ずびっ

 こいつ馬鹿の自覚あったのか……。
 しかし、なんというか、

「っあ゙ー、はな゙とばんね゙」ずびび、ずびっ ずるる…

 鬱陶しいことこの上ない。

「お前もうホント、お前、帰れよマジで」

「んだよ゙ー、ぎょうだいいぐあんじゃん゙。さっがーやりでーの゙」

「まともに喋れるようになってからにしろ。とりあえず保健室行くぞ」

 全く手の掛かる友人を持ったものだ。



 そして一時間で風邪を治した我が友であった。
 なんだこいつすげえ。

風邪引いたままドラマニ小一時間やってたら風邪が吹っ飛んだことがある

治す気になれば案外治るものらしい

>>1
酒場で話になったんだが、ここで評価スレもかねてみてはどうだろう?

と、提案してみる

>>124アドバイスありがとう。これから三点リーダを使っていきます

>>132そうだな。文才というより、話を一人一人考えてるからね。どっちの評価かわからんけど
評価つけるのは賛成だよ

ssの? ここの書き込みの?
前者なら、賛成。要は、ssの評価スレをかねるって事だよな。
別スレたてるより、上手く機能すると思う。
スレタイはわかりやすくするために、立て直すのもいいかも。

後者なら、賛成。ただ、厳しくやるのは反対。ゆるくいこう。

両方なら、反対。決めてやるなら、どちらかにしたほうが上手くいくと思う。
普段自由な、人が集まりやすい場でssの評価をやるから価値があると思う。

こんな読点の多い文章書く人には批評してもらいたくないです
しかも上から3行目と4行目で内容が矛盾してる気がするんだけど

まぁまぁ、良いじゃないか読点多くても
てか多数多視点の意見があったほうがいいだろうし


ついでにお題

>>140くらい?

このスレに書き込んだ文才SSのみでの話

初心者の参考にもなるだろうし、分かりやすい評価を書き込むのも表現の練習になると思う

kskst

甘えん坊

結局どうするの?
甘えん坊がどうするか。までお題なのか
甘えん坊だけがお題なのか
>>135はこれを分けろってことでしょ

>>141

違うんじゃない?
お題は甘えん坊だけで良いと思うけど…

んで書いた奴に緩く評価する感じだと

>>142なんかおれ勘違いしてたは、スレはこのままでいくのか?>>1が恥ずかしい

>>132が言いたいのは、
「このスレに晒された文才(投下されたSS)に皆で逐一評価を付けてみよう」
ってことか?

それとも
「このスレに自分のスレを晒して批評し合おうぜ!」
ってことか?


とりあえず、酒場で出てたのは
「酒場をSS深夜VIPで書いている(書き終えた)SSを批評してもらう場としても利用するのはどうかな?」
という話なんだが

ごめんちゃんとレス見てなかった

このスレ内の話か

酒場ででてたのは文章の表現についてだろ
このスレはこのままで、このスレのSSについて批評もしようぜっていう……

>>144

分かりにくくてすまんね

酒場で文章の書き方参考について、最近質問が上がってたのよ

その話の中で、心配ならこっち(文才スレ)で書いてみて変じゃないか見てもらえば?…的な流れがあったから提案しただけなんだ

批評というか、評価だろ?

>>147
これまたすまん、それ聞いたの俺だ

評価だなんだというから少し前の話してんのかと思った

お題は「甘えん坊」

「たかしー、ご飯よー」

「いらないよ」と、そう言うつもりだった。言えなかった。声が出せなかった

そういえば、最後に喋ったのは何時だったかな…ふと考えてみた

思いだしても、頭の中に浮かぶのは、画面の光るディスプレイ、そしてゴミの山だけだった

周りに目をやると、そのゴミの山が目に飛び込んでくる

鼻を刺激する臭い。思わずおれは鼻をつまんだ

するとまた、母さんの声が聞こえてきた

「たけしーご飯よー」

ああ、またおれは母さんに甘えるのか。そう思いながら、こう言った

「おれはたかしだよ」

やっぱり声は出なかった。出したかった…

おれは甘えん坊だな

この子ったらすぐ抱きついてきて離れないのよ。

ママがパパに嬉しそうに笑いかける。

もう赤ちゃんじゃないんだから、いつまでもママに甘えてたらお友達に笑われちゃうわよ。

そういうとママは僕をいつものように抱きしめた。

病室に来たパパはその様子を哀しげな笑みで見守っている。

やがて思い出したように、頼まれてたもの持って来たぞ、とパパ。

遅かったじゃない、この子が可哀想だわ。

愚痴りながらも楽しげに、パパから受け取った絆創膏を僕の腕に貼る。

腕からはみ出していた綿が、絆創膏に絡んだ。

パパはさっきよりも疲れた顔をしているように見えた。

本当に甘えん坊なんだから…。

面会者が帰った病室で人形を抱きしめ呟く女性は、幸せそうだった。

>>1はちゃんと毎回書いてるすね。

>>152

上手いね。流れが綺麗で好きだよ。

義理の妹、というものができた。

年の差は4つ。少し低めの身長の、笑顔の似合う可愛らしい女の子。

初めは兄さん、兄さん、と呼ばれて少しむず痒いような不思議な気持ちになった。

兄さん、一緒に遊ぼう? 兄さん、お出かけしよう? 兄さん、手を繋いでもいい?

ちょこまかと僕の後ろについてくる姿にはついつい頬が緩む。

「兄さんが兄さんで良かったなぁ」

甘えん坊の妹はそう言った。

一人っ子だった私にとって、兄さんは優しくて格好良くて。だから私は兄さんが大好きだよ、と。

「僕も、お前が妹で良かったよ」

僕もそう言って、妹の頭を撫でる。

さらさらの髪をいつまでも撫でていたいと思った。

>>153
ありがとうれしい。

>>154
こんな義妹が欲しかった

仕事から帰ると、真っ先に出迎えてくれる。

風呂に入れば脱衣所で待っていてくれる。

食事はいつも、同じテーブルで食べる。

自由気ままに生きている風で、それでも、なんだかんだと一緒にいる。

時たま僕のネクタイを引っ張ったり、夜中に目が覚めたからと駄々を捏ねたり。

雷に怯えてひっついてきたり。

コタツが出てきた時は、一日中入ってダラけていたり。

そして、そんな姿を注意して、ちょっと喧嘩したり。

それでも、そのうちに忘れてしまって。

やっぱり最後は僕の膝で丸くなる、そんなうちの猫。


趣旨とは違うかもだけど。甘えん坊。

>>156
問題ないさ、受け取り方は人それぞれだし猫可愛いし

>>156
ぬこかわえぇ

テーマ変えるのはやいかな
>>160

酷薄

酷く薄い…だと…

最近、抜け毛が少ない気がする。その事実が嬉しく、友達に自慢してみた。

「抜ける髪が少ないからね」

との返事だ。…うるせぇよバカヤロー

女の子の返事はどうだろうか。娘に聞いてみようか…。この思い付きに後で後悔することになる

「パパの頭、酷く薄いね」

純粋な顔で言われた、真っ直ぐな瞳で言われた。心なしか、髪の毛が数本抜けたきがする

「みんな酷薄だな」

そう呟いた。おれの髪みたい…ってかバカヤロー

>>162に勝てないwww

丁寧にお題回収しよってからにwww

なんか書いてみたけど本当に酷薄な感じで不快かもしれない…

膝の上でほんを読む娘に聞いた。

「大きくなったらパパと結婚してくれるか?」

すると娘は一言だけこう言った。

「嫌」

冗談で聞いたにしてもこれは傷つくなぁ・・・

「ははは・・・」

すると苦笑いする俺を見て

「パパと結婚したらパパのお膝、赤ちゃんに取られちゃうもん」

俺は娘をギュッと抱きしめた。

書き込み少ないから書いたけど方向性変な上にしょぼくてごめん


他人の痛みが分かる子になりなさい、とは両親の口癖だった。

いま苦労したぶんだけ未来では幸せになれると、いつだかお婆ちゃんが言っていた。

だから私は蝶を捕まえて羽根を毟ったり、蟻の脚を千切らないといけない。

これは私が他人の痛みを知るためには必要なことであり、この子たちの幸せのためでもある。

いま私が手にしている蛙も、来世では今より幸せになれるはず。

だから今は我慢してね。ごめん。ごめんね。

そんな事を囁きながら、ゆっくり手に力を込める。

他人の痛みが分かる子になりなさい──。

私はまだ痛くない。

だから痛みが分かるようになるまで、頑張らなくっちゃ。

少女は自分がその幼い顔に薄い笑みを浮かべている事に、まだ気づいてはいない。

あげます

 貴女が好きです――。

 ただの後輩で、しかも同性。
 この言葉を聞いたら、もう今までの関係には戻れない。

 意味もなくお互いの家で。

 意味もなく学校の帰り道で。
 そして、この二人しか居ない部室で。

 二年間繰り返された他愛もないやり取りが壊れてしまうと言うのに。

 それなのに、たった一言を話した彼女の唇に対して意識が向いてしまう。

 軽薄な貞操観念。
 酷薄な告白。
 告白は酷薄。

 彼女の細い肩を抱き寄せる。
 私たちの二年間は酷く薄っぺらい関係だったのだ。

 ならいっそ壊れてしまえ。
 薄氷を渡る位ならば踏み抜いて、冷水に我が身を晒そう。

 そうして、私は彼女という冷水に身を窶した。

お題変えるかね、早いかな>>171

ちょい違うかもしれないけど書いてみた。


「馬鹿ね…、誰のためにやってあげてると思ってるの?」

 つと彼女の指が服の上から胸板を撫でる。白くきめ細やかな指先による執拗なまでな責めに思わず呻きが漏れた。彼女はにんまりと笑ってその指をだんだんと上へと上らせていく。

 胸から首へ、首から顎へ。そしてそれは最後には俺の唇に辿り着く。ぴたりと止まり、軽く唇を押した。

「嘘吐きな口はこの口かしら?」

 笑う。それはとても楽しげに。彼女は笑っている。
 だが目は笑っていない。少しでも気に入らない真似をすれば切り捨てるとでも言いたげなその瞳。ぞくりと背中が震え、顔から血の気が引く。

 彼女の目を正視することもできず俺の視線は床に落ちた。
 けれど、下に向けた顔を、彼女は無理やり上げさせた。顎に手を添えて、キスでもするかのごとく、俺の顔を覗き込む。

「さぁ、吐いて楽になりなさい。私はそこまで優しくはないの」

 辛辣な台詞。酷薄な笑みの裏にある怒りは間違いなく本物。
 できることなどない。俺はただなされるがままにそれらを差し出す。彼女はそれらを受け取ると、ニッコリと笑ってライターを取り出した。

「これに懲りたらもうこんなものを買わないことね」

 シュボッと火が付く。ゆらゆらと揺れる灯は小さいながらも、躊躇いなく、一片の容赦もなくそれらに火を付けた。
 燃える。燃える。燃えていく。黒く炭になって消えていく。それらの記憶が走馬灯のように脳裏に蘇り、俺は思わず膝をついた。嗚咽が漏れ、悔しさに涙が溢れ出る。

「貴方には私がいるんだから」

 グッバイ、俺のエロ本たちよ…。

お題変わってたのか。>>172は前のお題です

ごめんねタイミング悪く変えちゃってい

私は、観測者だ。人間でいう、季節、という存在をを統括している。
彼らの配属先を決め、どういう周期で彼らを回すのか決める、それが私の仕事だ。
そして、今日は秋と冬の引き継ぎが終わり、冬となる初日だった。
私は今日、人間の世界に来て、彼がキチンと仕事をしているのか、人間の世界に降り、調べに来ていた。


「寒い、な……」


日が落ち、空には深みのある夜空が広がり、まばらに星が光っていた。
両手で口を覆い、息を吐く。感覚が鈍った指に、甘い温かさが広がり、消えた。
どうやら冬はしっかりと仕事をしているらしい。私は両手をポケットに突っ込み、歩きだした。

私は大通りに面した、小さな喫茶店に入った。
温かみのある照明と中の空気に、小さく安堵の息をつく。


「よう、こっちだ」


声の方を見ると、肉の付いた中年の男が、顔に似つかわしくない高い声をあげ、私を手招きしていた。
声に従い、窓際の四人席へと行く。

「どうやら、秋と冬の引き継ぎ、終わったみたいだな」

「あぁ、何とか終わった。今日はその観測だ」

「俺の担当地域のは、皆おとなしいから良いけど、お前の地域の冬は、出ずっぱりの出たがりだからなぁ」

「毎度、秋と喧嘩をするのはやめてほしいがな」

「あぁ、あいつらの仕事も大変なんだろうけど、管理するコッチの身にもなって欲しいもんだ」


上着を脱ぎ、椅子にかけていると、店員が注文を取り来たので、私はホットココアを注文する。


「それに、お前の担当地域のこの日本なんて、季節自体一個多いしなぁ……」

「梅雨の事か。彼女は別段、他のと仲が良いからさして苦労はしないよ。仕事もそつなくこなす」

「そうかいそうかい」


彼がコーヒーに手をつけるのを見て、私は外を見た。
道行く人々は、寒さに自然と足が速め、時折通りかかる車も、それにつれて急いでいるように見えた。

「どうした?」

「いや、冬は頑固者だが、仕事自体は完璧にこなす、そう思ってな」


手のかかる奴だが、私は彼を気にいっていた。
実際、私が観測の為に人間界に来る時、一番心躍る季節が冬だった。
喧騒にまみれ、汚らしい空気が立ち込めるこの世界でも、冬になれば、その寒さに世界が洗浄され、
空気が凛とし、胸の奥から息を吸えるような気がしたからだ。


「まぁな。まぁ、仕事自体こなしてくれれば、俺らとしては文句ないだろ?」

「職場の空気というのも、大事だとは思うが」

「俺はどうってことないけどな」


制服を着た女が、ココアを持ってきた。私はそれを一口すする。
体の奥から、じんわりと温かさが広がっていく。こういう感覚を感じられるのも、冬が好きな一つの要因だった。

「これから、俺達観測者の立場なんて、どうせなくなってくんだから、空気とか気にしても意味無いって」

「あぁ、そうか。そろそろそういう時期だったな」

「あぁ、ずっと変わらなくなるんだ。そしたら俺達の仕事は、ただ毎日同じ報告聞いて、許可出して終わりにって感じになるだろうさ。
 前回の時なんて、なんで俺こんな仕事してるんだろうって、毎日思ってたぜ」

「私は、静かになるから、別段構わないが」

「人間界にも降りて来られなくなるぜ?」

「それも構わない」


けっ、とつまらなそうに声を出して、彼はタバコを取り出した。
私はライターを取り出し、火をつけてやる。


「ふー……相変わらず、お前は根暗だねぇ……」

「それは別にいいが、私が頼んでおいた物は?」

「ん? あぁ、持ってきてるぜ」


彼は横の椅子に置いてあった鞄を漁り始めた。
そして、中から分厚い紙の包みを取り出した。

「ほら、これでいいんだろ」

「すまない。恩に着る」

「しっかし、なんでそんな本なんか読もうと思ったんだ? 人間じゃあるまいし」

「そういうお前だって、タバコをふかし、酒を飲んでいるだろう。
 私は人間の娯楽には疎いから、お前に頼んだんだ」

「へーへー、そうかいそうかい」


タバコの先端を、灰皿ですりつぶし、彼は席にかけてあった長いコートを取り、立ちあがった。


「そんじゃ、ブツは渡したし、俺は帰るわ。これ以上サボってたら、どやされる」

「あぁ、またな。そっちの子達にもよろしく言っておいてくれ」


ずかずかと、品の無い歩き方で、彼が店を出ていく。
窓越しに、外を歩く彼を眺めた。他の人間と同じように、身を縮こませて足早に歩いている。
彼が見えなくなるのを確認して、私はもう一度ココアをすすった。
落ち着きのある甘みが、体を温めながら喉を流れていった。

ゆっくりと全て飲み終わり、私は勘定をすませ、外に出た。
包みを小脇に抱え、襟高のコートに、顔をうずめるようにして道を歩く。


ふと、小さく冷たい感触が、私の頬に触れた。
上を見上げると、白い粒が降ってきていた。


「雪……」


夜空の中からゆらゆらと降ってくる雪が、まるで小さな鏡のように、街の明かりを反射して、
星のように淡い光を放っていた。


「星が降ってくる、か……」


流れ星を見つけ、三回素早く願いを言うと叶う、という人間の迷信を思い出した。

足を止め、周囲を見る。
けたたましく車が走り、人々は足を止めず、周囲に無関心そうに歩いている。

もう少ししたら始まる、長い冬に、彼らはどのように生きていくのだろう。
そう思いを馳せながら、私はまた、上を見上げた。雪が、また私の頬に触れた。


「こうやって、ここに来るのも、そうないのかもな……」


小さく息をつき、私は歩き始めた。

雪が強くなってきている。彼らはこれから、どんな願いをもって、生きていくのか。
私には、それを観測する術は、無さそうだ。

炬燵「うわっ!こいつ足くっさぁ!!」

炬燵「ちょ!いくら寒いからって外から帰ってきていきなり足つっこむんじゃねぇよ糞っ!!」

炬燵「あーくせぇくせぇ!っと!!ちょいまてこらみかんの汁とんでるじゃねーか!!」

炬燵「なにが炬燵にはみかんだよね~だこの野郎!!」

炬燵「お前ら炬燵の気持ち考えたことあんのかよこらぁ!!」

炬燵「おめぇらの頭をみかんみたいに開いてやろうかボケぇ!」

炬燵「っておい!!このカップル急に炬燵のなかで足コキし始めてるんだけど!?え!?やめてやめて!?」

炬燵「うわっ!!ちょ!このままじゃかかるって!!それはコタツにかけるもんじゃねーって!!彼女の顔面にかけとけって!!」

炬燵「うぁあああ!!!」

炬燵「これが本当の性夜ホワイトXmasぅうううう!!!!!」

今日は、雪が降りました。

足元のみぞれ雪に触ると、土と混じり合ってしまいました。

葉の上に積もる雪は、重さで葉をしならせながら、ギリギリのバランスで頑張っています。

まばらに溜まっていく雪の色は、真っ白ではなく、様々な色を写して、キラキラ光っています。

この風景を見るのは、これで何度目でしょうか。

再び雪の降る前に、僕は眠ってしまうのでしょうか。

そうでしょう。そうでしょう。

毛並みを整えると、ちらつく雪のかけらが、少しだけ口に入りました。

味のない雫が、僕の喉をひんやり癒しました。

あなぐらに潜って、兄弟たちに身を寄せます。

また来年も、この景色に出会いたいと思います。

冷たい雪の世界は、ゆっくりと夢に塗りつぶされていきました。

兄弟の温かさに、混じり合って消えました。


お目汚し失礼。狐の冬。

あ、私のは>>181で終わりです
最後に改行しておけばよかったですね……見にくくしてすいません

「冬と言えばやっぱり暖かい物だね」

僕はそう言って肉まんを取り出す。

「そうだ、君のためにマフラーを買ってきたんだ」

僕はそう言って毛糸のマフラーを取り出す。

「君が大好きだったみかんもって来たよ」

僕はそう言ってみかんを取り出した。


「ねぇ、もう何回目の冬かなぁ」

彼女は答えない。

「早く起きよう? 一緒にこたつで温まろうよ」

彼女は、目覚めない。

彼女は眠りについたまま、僕の心は凍ったまま。

「……目を開けてくれよ」


はいけい、にんげんさま。


ことしもりっぱなふゆげになりました。

しろくて、やわこくて、もふもふです。

えきのこっくすたいさくもばんぜん。

おみかん、おんせん、おんどもばっちり。

よろしければ、ことしもなでにきませんか?


きつねむすめ けいぐ。

186
このスレの1じゃないです。
申し訳ありません。

過疎すなぁ

暫く来なかったけど、そんなに伸びてなかった

デブの人どっかいっちゃったからなぁ……

過疎ってるんで
次お題

>>192

花言葉

和服美女「ぱんつ穿いてないけど恥ずかしくないもん!」

「雨って漢字あるじゃん?」

唇を尖らせ、おれの顔を覗き込むように彼女は言った

「ヘリコプターの頭をオウムの顔にしたみたいでかわいいよね」

…何を言っているのだ? この女は
彼女はさらに顔を近づけてきた。おやつを貰う子供のような目をして、返事を待っているようだ
すると、返事がこないことに苛立ちを見せ、顔を再び前に向けた
お前のほうがかわいいよ。そう言おうとしたとき、また彼女がおれの顔を覗き込んできた。キスしてやろうか

「それにさ、オウムが門をくぐろうとしてるみたいでかわいいよね」

……しょうがない、返事をしてやろう。そう思えるお前の頭はオウムみたいな脳みそでも入っているのか? と言ってやる。そう決心し、口を開けたときだった

「授業中にしゃべるなぁ!」

飛んできたチョークは額に当たり、力無く地面に落ちた。おれと共に

「雨だ」、とそいつは言った。

「ああ、雨だ」、と僕は言った。

「ついにこの時が来たか」

「ああ、この体ともおさらばだ」

僕はそう言うと洞窟から出た。

熱い、と思った。しかしそんなものはどうでもよかった。
体が融けていく。僕が願った体になっていく。
僕の家族は向上心が無かった。そこそこの地位で満足して、その先を目指そうとしなかった。
だからあの家を出た。僕は違う。もっと、もっと、もっと。

そんな事を考えてるうちに僕の体は完全に融けた。あいつもちゃんと融けれたようだ。
僕たちはこの変化を喜んだ。ついにあの理想の体に…

???「あっ」

その声が僕の聞いた最後の声だった。
そして無駄に豪華な鎧を着た男が僕を切り裂いt……



パラパラパッパッパーン


 雨で濡らされていく外の様子を眺めるのは、実に心地いいものだ。
 ただし、それは自分が室内で守られている時に限る。

「雨ね」

 彼女は彼の持つ傘を見て、今気づいたかのように言った。

「どうせ降るなら雪にしてもらいたいところだわ」

 彼は黙って、彼女に傘をさしかけた。
 すると彼女は、彼の腕を抱きかかえるようにして、中に入った。
 雨で湿った髪は、どこか甘ったるい匂いを漂わせていた。

「雪なんてここしばらく見てないな」
「雪が降らない街だもの、ここは」

 傘の柄にため息が吹きかけられる。
 その温度だけでも、彼は彼女の体温を感じたような気分になってしまった。

 人波に流されていくにつれて、彼の左肩は濡れていく。
 自分より背の低い傘が自分を守ってくれるだなんて土台無理な話だ。
 ならば、次の機会に備えて、もう少し大きめの傘を買おう。
 
 彼が決意を新たにすると、突然彼の手から、傘が奪われた。

 その傘は、やや先に駈け出した彼女の左手に収められていた。
 彼女が叫ぶ。

 こつ、こつ。

 雨が小さく屋根をたたく音で、私は浅い眠りから目を覚ましました。
 細やかな作業に飽き飽きして寝てしまったのでしょうか。ともかく少し時間をつぶしてしまったようです。

 空を見上げます。
 質素な家屋を背景に、雨の線がぽつり、ぽつり。しかし、空はどこまでも晴れ渡っています。
 こういった雨をなんと言ったのか、ぼんやりと考えます。寝起きの頭に、答えはすぐには浮かびませんでした。

 ふと縁側の方を見ると、私の唯一の同居人がちょうど目をさましていました。
 きっと、彼女の大きな耳に雨粒が入り込んだかしたのでしょう。服が汚れるからそんなところで寝なさんな、と毎回言ってはいるのですが。

 彼女はなんだかよく分からないことを呻きながら、私にすり寄り、私の膝に頭を預けます。きっとストーブか毛布辺りが目当てでしょう。
 彼女は着物の袖でがしがしとぞんざいに露を払います。途中、少し目を上げた彼女と目が合います。
 至近距離で、寝ぼけ眼がじっと私の顔を見つめます。

 そのあどけない表情に、鼓動が少し早まります。
 しかし、私が言葉を発する間もなく彼女はまた突っ伏してしまいました。私の淡い期待はことごとく霧散してしまいます。それほど眠たいのですか、そうですか。
 仕方なく、私は彼女の金糸の髪を撫でてやり、ふわふわとした尻尾を少し眺め、また外を見ます。


 あ。不意に思い出しました。
 確かこんな雨は、狐の嫁入りと言うのでしたね。

 私は、だらしなくよだれを垂らしている彼女の顔に視線を落とします。

 もう少し、仕事はサボタージュしてやろう。

 そう心を決めました。


「どこかで雨宿りしましょう」
「でも、君には門限があるだろう」
「ばかね。規則なんて破られたことがあるから存在するのよ」

 ひどい理屈だと彼は思った。
 その門限を守らせるために来てやったというのに。

 彼が不満げに顔をしかめると、彼女は彼の雨粒が染みた左肩を指差してまた叫んだ。

「それに、守られっぱなしっていうのも厭なの」

 雨粒が前髪を伝って鼻先にこぼれる。
 紺の傘を抱えた彼女が、彼には、どこか遠くて、それでいて曖昧に感じられた。

「わかった」

 彼女にだけ聞こえるような声で、彼は言った。
 彼女は、遠くからでもわかるくらいに、白い歯を見せると、
明るい喜びに目を輝かせて、また向こう側へと走っていく。

「こっちよ」

 彼女の声が向かい風に乗ってこちらまで届いた。
 彼女の持った傘が人波に飲み込まれないうちにと、彼もまた仕方なく駆け出した。

 さして目立たない傘の色を追いかけながら、彼は自身と彼女のことを憂いていた。

 私は雨には濡らされるし、傘をも奪われた。
 そして、彼女は親から叱られることになるであろう。

 やはり、雨の日に外に出るということは、碌なことにならない。 

 だから、雨を眺めるのは室内からに限るのだ。

fin

>>197
すまない

むしろこっちがごめんなさいほんと
りろしたはずなのにやっちまった

「雨って聞いて、何を思い出す?」

「うーん、電波的な彼女とかかなぁ」

「ヒロインの名前だっけ?なんでまた」

「ちょっと憧れるんだよな、重いくらいに愛されたりさ」

「ふーん」

「お前は?」

「そうだねぇ、ポケモン?」

「またわかる人にしか分からないネタを…」

「あんたに分かればいいのよ」

そう言って、小さく笑った。

「それじゃあ、雨で嫌なことは?」

「あー、髪の毛が跳ねる事かな」

「私結構癖っ毛だから」

「へぇ、知らなかった」

「必死にコテ使ってるからねー」

「あんたは?」

「俺?うーん…」

「傘忘れて、相合傘してくれる彼女がいないことを感じる時、とか?」

「回りくどいし、私に聞かれてもねぇ」

「たまに見かけるんだよな、相合傘」

「でも、私たちも見た目は相合傘カップルじゃない?」

「中身が大事なんだよ」

「そもそもこれは俺の傘だし、お前は彼女じゃないし」

「贅沢だなぁ」

「ほっとけ」

「帰ったら何する?」

「勉強はしたくないし、ポケモンするか」

「対戦なら受けて立つわよ」

「へっ、抜かしやがるぜ」

「ま、私勝ち越してるし」

「ちくしょう、お前強いんだもんよ」

「ふふん、あんたの行動を読むのなんて簡単よ」

「ま、別にいいけどさ」

「雨パは無しな」

「何で?」

「…だって、雨嫌いだし」

「そう?」

「私は雨、結構好きだけどね」

「何で?」

「…だって、こうやってゆっくり、一緒に帰れるじゃない?」

「…」

「どう?結構いいでしょ?」

「…お前が付き合ってくれりゃあな」

「ふふん、あともう少しカッコ良くなったら考えてあげる」

「…へん、俺だってお前がもう少し可愛くなったら告白してやるよ」

「ま、気長に待ってるわ」

「よく言うぜ」

「あ、後さ」

「何だ?」

「ラティアスに私の名前付けないでよ」

「何だか戦いにくいじゃない」

「俺の知り合いの女がお前しかいねぇんだから、しょうがない」

「そもそも人間の名前つけるのがおかしいんじゃない?」

「いいだろ、別に」

「うーん、ま、人のポケモンだから、強くは言えないけど」

「さっさと帰ろうぜ、俺の新パーティの力、見せてやるよ」

「そう?また返り討ちにしちゃったらどうしようかしら」

「くっ、今日を限りにそんな事言わせねぇからな」

「雨、だいぶやんできたね」

「これなら傘いらないかもな」

「ま、ここまで使ったんだし、最後までこのままにしましょうよ」

「ん?別にいいけど」

本当は、俺がこうしてたいんだよな。

そんな意図を察してくれる。

俺のトレーナーカード、見せた事ないのはさ。

ラティアスのためならなんだってできる!

にしてあるから。

「もう少しゆっくり歩いてよ」

「お前が足遅いんだろ」

お前にそれを言えるのは、いつになるんだろうな。

「ん?どうかした?」

「…なんでもねぇ」

ま、まだまだ先みてぇだけど。

おしまい。

変なのあげてごめんなさい。

書いた後は堂々としてようぜ乙
飽きるし何か制限付けないか?
地の文だけ、セリフだけとかさ

>>208

お題によってならアリだと思う、どんなお題にでも制限入れてたらつまんなくなるかも

「雨、降りだしたから」

目の前に座り込む女の子は全身びしょ濡れで、少し震えている。

彼女が家から飛び出した直後に雨が降りだしたので、その華奢な身体は30分以上は雨に晒されている事になる。

「僕が何か悪い事を言ったなら謝るよ」

「でも、その前に君が風邪を引いちゃうといけないしさ」

「帰ろう?」

初めて見る弱々しい幼馴染の背中はとても小さくて、それはまさに女の子のソレだった。

「・・・・・・」

未だに、目を合わせてくれない。
とりあえず、僕には少し大きな傘を広げて二人の体を雨から遠ざける。

「・・・

私は、女の子っぽくない」

ぽつぽつと、傘に打ち付ける雨とは正反対の、ただ水たまりに波紋を作るだけの小雨のような彼女の声が僕の鼓膜を振動させる。

「でも、あんたはさっき、控えめな娘が好きって言ってた」

声量は小さいはずなのに、声は聞こえる。

「だから、私、逃げちゃったの」

「まるで、眼中に無いって、一人の女の子として見ていないって言われてる気がして」

びしょ濡れのショートカットが揺れて、彼女の泣き顔がこちらを向く。

「私、初めてだよ、逃げた事なんて」

いつも小さな僕を守ってくれていた、頼れる幼馴染はそこにはいなかった。

ただ、拠り所を探すか弱い女の子しか、僕の前にはいなかった。

「馬鹿だよね、私」

「こんなガサツで男勝りなクセに、色恋に憧れちゃってさ」

「本当、馬鹿だよね」

ただ立っている事しか出来ない事が、こんなに辛いとは、知らなかった。

ただ、目の前の女の子を抱きしめる度胸もない、気弱で小さな僕は、こんな事しか言えなかった。

「ぼ、僕は今の君を可愛いと思う」

「だから、泣かないで欲しいな?」

気持ちを伝える事さえ出来ない僕は、いつまでもただの弱虫だった。



悪くない、悪くないんだけど……
なんていうか最初の方の1レスに凝縮された面白さってのが良かった気がするから
なんか違和感

別に面白くない訳じゃないんだからね

おつ。
安価取ったけど書く人多くてよかった

「ひさしぶり」
 ぴちぴちチャプチャプらんらんらん。長靴はいたお嬢さん、お気に入りの赤傘翳して、にっこりこちらに笑いかけた。
 彼女のおかげで震えは止まって、こっちも笑顔を返します。
「これからしばらくあえるんでしょう」
「雨が降る限りはね」
「それならぜんぜんもんだいないわ。いまはツユってじきだから」
 私は少々悩みます。雨って嫌われ者でしょう?
 私の悩みをお嬢さん、からから笑って気にしない。
「あめならあなたとあえるもの。これってとってもすてきなことよ」
「そいつは大変光栄だ。水溜まり冥利に尽きるってもんです」
「それにあなただけじゃないわ。すてきなものはまだまだいるの」
 話す内に雨さんは、カラリと上がってお天道さん。私の上から赤傘退かれて、七色の橋が架かります。
「こんなにすてきなものなのに、みんなすっごくそんしてる!」
 いやいやそれよりお嬢さん。貴方が一番眩しいです。

確かに…纏める事も腕だから1~2レスくらいので読みたいかも

俺は1レス専門

集合場所から切り離された。

世界は寒く、動きは鈍い。

何もないという錯覚を覚えるが、これは黎明期である為に感じる清潔さのせいだろう。

創世初期の発達は恐ろしく緩慢なものであることが常だ。

どれほど経ったか、徐々に世界は暖かさを獲得していく。

透明感のある青色だけだった視界に極小の緑色が混ざり込む。

反転する森の誕生が起きた。

ここに至れば、もう瞬く暇もない。 

街の認識とほぼ同時、地表の接近と世界の終焉。

蒼穹から落ちる水滴の見る夢は、いつしか雨と呼ばれるようになる。

>>213
やっぱり即興だとバレるものなんだね。
怖いわぁ・・・

大丈夫
みんな即興だから

伸びたね
次いく?
いくならお題>>223

ksk

なでなで

「なでなで」

 その行為を示す意味、それは人によって変わるだろう
 ある人は子供に対する行為だといい。
 また、ある人は子供に対する行為をいう
 この二つは同じようで、まるで違う。
 例えば前者の場合、子供の反応は…

「えへへー…///」

 それが後者の場合、子供の反応は…

「きゃぁああああああああ!」

 この違いは何だろう。それはあなたが考えてください。
 追記ですが…
 前者はイケメンの友達にやってもらいました
 後者は自分がやりました

何か違うけど書いてみた
なんか過疎ってるね

「お兄さん」

「なんだ?」

「撫でてください」

「なんで?」

「なでなでしてください」

「……なでなで」

仕方なく頭を撫でてやると妹は満足気な表情をした

我が妹ながら可愛いな、などと思っているとすぐ近くで大きな音がして俺は吹き飛ばされた

そう、妹が爆発したのだ

?なでなで?

しまった。やり過ぎたと気づいた時には後の祭りだった。

目の前には三毛の子猫。頭頂部は見事にハゲている。

愛情を込めてなでくりまわした末の、不可避の悲劇だった。

過ぎたるはなんたらだ。

それでも猫は自分にすり寄ってくる。

ああ、お前は毛を失っても俺の事を好いていてくれるのか。

ならば残りの毛が散るまでなでてやろう。

全身で俺の愛情を受けるが良い。なでなで。

そんな事をしていてふと気づいた。

ああそうか。

俺の頭に毛が無いのは、両親から受けた愛情の形を表していたのだ。

そんな事も知らすに俺って奴は…。

俺は贖罪とばかりに育毛剤をゴミ箱に投げ入れた。

「ぱぁぱ!まぁま!」

なでなで

「見て見て!自転車乗れるようになったよ!」

なでなで

「もう、なでるの止めろよ!子供じゃないんだからな!」

なでなで

「就職活動疲れたよ……。俺、受かってるかな?」

なでなで

「子供産まれたんだよ父さん。今度連れてくるからなでてやってよ」

なでなで

「ははは、もう俺の子供大きくなったからなでられるのは嫌だってさ。でもなでるんだろ?」

なでなで

「……父さん。あんたが俺の父さんで、あんたの子供でよかったよ。……幸せだった」

…………なでなで

なでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなでなで

...俺は何を思ってこんな時間までなでているのだろう
気が付けば朝になっていたもっと他に時間の使い方があるだろう俺...

ここ最近妙になでる事が楽しくて仕方が無い
その原因は分かっている×××××が可愛すぎるのだ
気が付けばなでているので他の事に手が回らなくなった
職も趣味も友人も失った
いや、今の俺はなでる事が職であり趣味であり友人であるのだ
×××××は今の俺の全てだ

...星新一みたいな綺麗なオチを付けたいが思いつかないので未完結
文章も目茶苦茶だわお前らの才能に嫉妬

駄文でもだれかほめて…

駄文って自分で言って褒めては無いぞ、君ぃ……

>>231
だ‐ぶん 【駄文】

1 つまらない文章。へたくそな文章。
2 自分の文章を謙遜していう語。

>>232次は謙遜を調べてこいよ

遠慮せずに俺の素晴らしい文を褒め称えてもいいのだぞ

>>234
その意気だ
だが断る

今回のお題は難しかったのかな?
皆、1レスに纏めようとして纏め切れなかった感が凄い

偉そうでごめん

「さむい……さむいよ……」

彼女は震えていた。
がたがたと、がくがくと、目には涙を溜め、何かをかき集めるように自らを抱いて。

「誰か……助けて、たすけて……」

彼女の頭に手を乗せる。
びくり、と身を竦ませる彼女。そして、恐る恐る顔を上げ……目が合う。
ゆっくりと、ゆっくりと、彼女の怯えが除けるように手を動かす。

「……あったかい……な……」

その絹糸のような髪を撫でるごとに、彼女の震えは治まってゆく。

「なでなで……きもちいいな……」

僕は撫で続ける。
彼女が安らいでくれるように。思いを、想いを込めて。


 女性の頭というのは、たいへん素晴らしいものである。
 それは少年が、女性の頭に五十三回触れたことで、ようやく気付いたことだった。
 その円みや凹凸。すべてにおいて、欠けているところなど何一つとして存在しないのだ。

 完全なものがこの世に存在する。

 それを知った少年は、事あるごとに女性の頭を撫でるようになった。
 姉や妹、そして級友。
 どれをとっても個性があるのに、どれもが完全で素晴らしいものだった。
 
 ある日少年は、まだ確かめていない母の頭を撫でてみようと、踏み台を置いて母の後ろに立った。
 記念すべき二百回目だった。
 しかし、それに気づいた母は、少年を嗜めるようにして言った。

「無暗に女の子の頭に触れるものではありません」

 少年はしぶしぶ母の頭を諦めた。

 月日が流れた。
 少年は大人になり、昔のように、やたらに女性の頭を撫でまわさなくなった。

 それでも、彼はとうとう完全な頭を見つけることができた。
 それは完全の中の完全だった。
 円み、凹凸。どこをとっても、それは鮮やかで生々しく、撫でるだけでもその姿かたちを思い起こさせた。

 彼が女性の頭に触れる三百五十七回目。
 彼はようやく母の頭を撫でることができたのだ。

 その頭は、もう動くことのない母の頭がい骨だった。

\ナデナデシテー/

 唐突に、そう叫ぶ声が聞こえた。

 希望、懇願、切願、哀願…。

 その声をどう呼称すればいいのか僕には判断がつかない。

 だが、それらの『願い』は、いくら強く願ったことであっても、大半の場合は叶えられぬままに消えていくことを僕は知っていた。

 小さく、その物体に手を添える。

\ファー…ブルスコ…ファー/

 満足げに笑うそれを見て、僕の頬も自然と緩んだ。

\ウェハッ モットー!/

 …ところで、この得体の知れない生物の正体を僕は知らない。

\ナデナデシテー/

 …随分と奇妙な同居人ができたことだ。そう呟いて、僕はまた彼の頭に手を置いてやった。

\ウェハッ!/

\アリガトウ/

 …まぁ、まんざら悪い気はしないかな。

なんだかんだ1つのお題で5,6本くらいでてくるね

次いく? 
いくならお題>>242

批評が消えたよね
安価は親子がいいかな

ロボット

 彼女は、とても息子のことを大切にしていた。息子がロボットだとも知らずに…
 彼女は、毎日息子といっしょにいた。肌身離さず、ずっと抱きしめていた。
 それでも、彼女の表情はどんなときも変わらなかった。
 だが、ある日、彼女は大切な息子を落としてしまった。
 皮が剥け、機械が飛び出し、目が取れて、顔が歪んでいた。その姿はまるで…壊れたロボットのようだった
 その時、初めて彼女の表情が変わった。それは、悲しみとも、憎しみとも取れる、複雑でぎこちない笑顔だった

「ロボットにも感情は芽生えるんだ!」

 そう叫んで、僕はモニター室を飛び出た
 あの時、彼女は何を思ったか。そんなことも考えずに…

博士はいつも机に向かい、研究をしている。

私は博士ともっとたくさんお話をしたいし、町に遊びに出たいとも思う。

でも博士は人里離れたこの湖のほとりの研究所…と言っても一軒家なんだけど…が好きなようで、ずっと私と二人暮らしを続けている。

なんでも、私の為になる研究らしい。
私は研究のことは良くわからないけど、博士も若くないのだから、もっと休んだ方が良いと思う。

そんなある日、大切な話があると博士に呼ばれた。

私は博士に作られたロボットであることを聞かされた。博士は泣いていた。

博士がしていたのは私の寿命を延ばす研究だった。

博士は自分の身勝手で私に辛い想いをさせてしまう事を謝った。

私は辛い想いというのがどういうものかよくわからなかった。博士は私を抱きしめてくれた。

博士の胸からはモーターの音が聞こえた。弱々しい音だった。

私は生まれて初めて泣いた。

博士は孤独に耐えられずに私を作った。それでも、私は博士と過ごして幸せだった。

私は生まれた事に後悔はないし、博士に感謝している。

だから私は博士の研究室で研究をはじめる。

私は幸せだったと、湖畔のお墓に笑顔で報告するために。

あなたは何故笑っているのですか?
一体何がそうさせるというのですか。
『私が来てくれて嬉しい』?
その事とあなたの笑顔に何の関係があるというのでしょうか。

あなたは何故怒っているのですか?
一体何がそうさせるというのですか。
『お前が大切な花瓶を割ってしまったからだ!』?
確かに私の過失ですが、代わりを買えばいいでしょうに。

あなたは何故悲しんでいるのですか?
一体何がそうさせるというのですか。
『別れた女房が死んだんだ』?
どうして赤の他人の死を嘆く事があるのでしょうか。

あなたは何故喜んでいるのですか?
一体何がそうさせるというのですか。
『娘に子供が出来たんだ』?
生物としては至極当たり前の事じゃないですか。

あなたは何故穏やかな表情を浮かべているのですか?
一体何がそうさせるというのですか。
『思い返せば、私の人生は幸福に満ちた物だった』?
そうですか。幸いでしたねとだけ言っておきましょう。

私は何故あなたの気持ちを理解出来ないのでしょう?
私とあなたに一体何の違いがあったというのでしょうか。
私もあなたも同じくヒトの形をしているというのに。
私もあなたも同じく思考をするというのに。

過疎あげ
俺も書いてないけどテーマが難しかったんかね

皆、むりくり1レスで終わらせようとしてる感じが…1レスならそんなに物語が壮大で無くて良いと思うの

そうだね、今書いてる人いるのかな
次のテーマいってよろし?

『こんにちは!こんにちは!』

玄関を出ようとした弟が立ち止まっていぶかしげに声の主を見ている

その声の主は、私の声で元気に挨拶を繰り返す、ただの箱だ

センサーが付いていて、通りがかる人に反応する仕組みになっていて、部活の先輩が発明(?)した

『こんにちは!こんにちは!』

弟が箱の前で手を振っている。仕組みに気づいたらしい

すると、弟はおもむろに後退した

そして今度は、カタツムリ並の速さで動きはじめた

どうやら無音での玄関の突破を目論んでいるらしい

見てる分には滑稽だけど、本人は真剣そのものだ

先輩にこれを押し付けられた時は、妙ちきりんな物を貰ってしまったとか、あのレコーディングはそういうことだったのか、とか

とにかくため息モノだったけど、まさかこんなイイものを見ることができるなんて思ってもいなかった

『こんにちは!こんにちは!』

ああ、なんだかいつまでも見ていられる気がするな・・・

あ、はい。どうぞ

>>250ごめんな
それと姉だったら興奮した

赤い毛むくじゃら

『これ、なーんでしょ』

妹がグーを差し出す。何か握っているのだろうけど、これじゃあわからない

『・・・あ、ごめん。これじゃわからなかったよね』

指摘する前に気づいた妹は手を広げる

握られていたのは、毛糸でできた赤い毛玉だ

『これ・・・毛玉だよね』

『そうだよ。でも、ただの毛玉じゃないんだー』

元気よく妹は言ってのけるが、正直意味がわからない

僕が困っていると、妹は自分の後ろから何かを取り出して、なにやら作業を始めた

『この毛玉を、これにこうやって繋いで・・・』

最終段階をまだ踏んでいなかったらしく、目の前でただの毛玉はただの毛玉じゃなくなっていった

『よし、はいこれ。ただの毛玉がプレゼントに大変身!』

『誕生日おめでと、お兄ちゃん!』

赤い毛玉のそれを手渡され、早速首に巻いてみる

今年の冬は、心も体も暖かく過ごせそうだ

 俺は目を疑った。目の前の光景が信じられなかったのだ
 斜め上から吹き荒れる吹雪、目いっぱいに広がる白、その世界にただ一つ…赤色の…けむくじゃら?
 一面の白色は、その赤色をのためだけにあるようだった
 寒さで目までイカれちまったか。そう心の中で呟いて、俺は赤い物を反芻した
 あれは何だろうか、赤色で…けむくじゃらの物…何かあったかなぁ…
 その時だった、走りだしたのだ…
 俺も走りたかった。そう、その赤いそれが走りだしたのだ
 俺は全力で後ろを向いた、そして走りだし…た…。あぁ、終わった
 吹雪で足が埋もれていた。俺の人生は終わりを迎えたのだ
 せめてあの赤色の正体だけを見てやろう。死んだ両親への良いお土産になるだろう…
 そう思い、また振り返った。すると10m先だろうか、赤いそれは立っていた。
 もしや…と思い、手を振ろうとした、その時だった

「ムックですぞー!」
 
赤いそれは、意外にも穏やかな口調だった

今でも思い出す、数年前のあの日

いつもの遊び仲間といつもの森でいつものように遊んでいた
いつもと違ったのは、けたたましい叫びが聞こえた事

いつもと違うその叫びに俺たちは戦慄し、また興味を抱いた

恐る恐る叫びの元を探る

カサカサ

何かが動いた

そちらに目線を向けた時、俺達の目に写ったのは毛むくじゃら

真っ赤な真っ赤な毛むくじゃら

どこが手足かもわからないそいつは、凄いスピードでこちらに向かってくる

森の緑と奴の赤色
その対比が美しかった

その後の記憶はない
気づけば家の寝室で、学校に行って、帰って寝る
いつもの生活になっていた

いつもじゃなかったあの毛むくじゃらは、いったいなんだったのか
真相はいつまでも、謎のままだ

もうムックしか思い浮かばねえ!!

そろそろ別のお題いいんじゃね?

せやな

>>260

kskst

幼馴染

 おれは夢を見ていた
 ある朝、幼馴染が起こしにきてくれるのだ
 後5分ー…とか言いながらな…デュフフ
 だが所詮は夢なのだ、起きれば世界を崩れる
 ここで俺は思ったのだ「起きなければ毎朝、幼馴染とキャッキャウフフ…」
 まぁ、そんなことは出来ないだろう。小学生でも分かる
 なら、現実で幼馴染を持てばいいのだ
 ふっふっふ、俺には幼馴染がいるのだ。それも毎朝、起こしに来てくれるなぁ!
 こればかりは本当のことだ。今日もほら…たけしが…
 あーあ、現実なんてこんなもんだよ。ふざけんなよ……
 ……起こしにきてやったぞー。じゃねぇよ! ふざけんな! くそ!

気づけばいつも隣にいて

気づけばいつも笑ってて

でもある日
あたり前の事だった事があたり前じゃなくなった

きっかけは些細な言い合い
喧嘩別れしたその後に、あたり前が消え去った

友達なのはあたり前
いつも一緒であたり前
明日が来るのはあたり前

あたり前だったあいつの存在は、無くし初めてその大きさにきづいた

これから、あいつが居なくて当たり前な日がつづくだろう
僕の心に傷を残したまま
時は非情にも流れゆく

俺の幼馴染どごやっだー!?

爺ちゃんがボケた。
いや、いつもの事だけど、今日も絶好調で意味が分からない。

幼馴染…俺は、俺は嫌だ幼馴染…

うなされたように幼馴染を探す爺ちゃん。
仕方ない。余命幾ばくもない老いぼれの手助けくらいしてやろうじゃないか。
それが孫ってもんだ。そうだろう?

まずは爺ちゃんの同級生でもあたるしかないか。でも米寿超えてる人ばっかりだよな…。
気が重いが冥土の土産だ、持ってけ幼馴染と気合いを入れ片っ端から電話をかける。出ない。いや、呼び出し音がない。

そうか忘れてた。電気代も払ってなかった。
幼馴染どころではなかった。ごめんな爺ちゃん。
俺は己の無力に絶望し、打ちひしがれて昼寝をする事にした。
湿気った毛布を捲る。

爺ちゃんが奇声を発した。危うく通報しかけたが電話が通じないので爺ちゃんは助かった。

幼馴染!!

爺ちゃんが異様に良い滑舌で叫び、俺の布団で寝ていた幼馴染に飛びつく。

なんだよ幼馴染って鳥のササミの事かよ。

おさななじみ、とりのささみ。似てない。

爺ちゃんは思いを遂げて死んだ。

───────────────

今回のお題は難しいな
今書いてる人いんのかな
お題>>267

加速下

義妹

湿気ているのか不発だった。

最新の妹だ。なのに不発。

商品開発部の怠慢が見てとれた。

怒り心頭でお客様窓口に電話する。

お客様、商品名を今一度お確かめください。

ああ、また恥をかかされた。

詐欺に近い。

義妹は爆発対象外だった。

何歳の頃だっただろうか
ある日親父が女の人と女の子を連れてきた

お母さんと妹だそうだ

お母さんはいいとして何で妹までついて来るのかわからなかったが、グリコのおまけみたいなもんだと思っていた

妹は僕を名前で呼んだ
家の中は勿論、一緒に通うことになった学校の登下校、廊下で見かけた時もずっと名前で呼ばれていた

時が経ち、互いに馴染んできた頃
唐突に、お兄ちゃんと呼ばれた
びっくりして振り返ると、照れ臭そうにモジモジしている妹が居た
そんな妹の照れ臭さが僕にも移ったのか、だんだん恥ずかしくなってきた

だから
なんだい?妹
って返してやった

妹は、顔が溶けてしまいそうなほどの笑顔になった

「にーちゃん?」

「ああ、今日から、ぼくがお兄さまだ」

「おにーさま?」

「そうだ、ぼくは妹よりおっきいから、お兄さま何だぞ??」



??あれから五年、妹は僕をおに様と呼ぶ。

「おに様、此方へ」

「は、はい……」

幼かったあの日、誰がこうなると予想出来たのか。

「おに様、この本は何でしょう。女人の裸体を網羅してあるこの本は、何でしょう?」

「そ、それはですね……」

「……言って下されば……」

「はい?」

「何でもありません」

言えないよなぁ……義理であれ、妹にむらっとしての発散道具何て……

 妹とは昔から仲が良かった…
 昔といっても、忘れもしない…5年…くらい前だったかな? 妹は養子として我が家の一員となった頃からだ
 その頃から一緒に出掛けることが多く、今日もまた、町外れの丘へと来た
 夜空は黒く、仄に月の明かりが混ざっていた。街の光が下から押し寄せるように、夜の空を侵食していく…
 あまり人気の無い所だが、俺と妹のお気に入りの場所だ。
 そして、俺の歪んだ性癖が妹を汚す場所だ。
 今日もまた、愛を囁き合う…
 ああ、背徳感も欲しいなぁ…

過疎あげ
お題>>274

蚯蚓百匹

>>270の展開が面白いw
続きが気になるぜw

どうやったらこの過疎スレで誤安価するんだよ…

じゃあ>>277

百足降臨

ぎゃあああ!ごめん嘘!嘘!

安価下ね!

ある暑い夏の日だった

ジリジリと照りつける太陽が俺の皮膚を焦がす

今年は例年に比べ暑い
なんて毎年聞くような言葉をニュースキャスターが読み上げるのを聞きながら、俺はタンクトップにパンツという姿でアイスを頬張っていた

アイスを食べ終わり、畳に寝転がる
ふわっと畳の匂いがする
が、俺の意識は畳の匂いではなく、向こうの方に存在する黒い紐に向いていた

あんなところに紐なんてあったか?
そんな事を考えながらも、暑さで思考が回らない
先ほど食べたアイスの後味を味わいながら、ゆっくりと這って紐に近づき、拾い上げた

その紐をしっかり見てみると…

ぎゃああああああああああああああっ

なぜまともに安価も取れないのか

>>279
やべえよ…

 百足…この言葉意味をご存知だろうか。
 ムカデという生き物は、決して足が百本あるわけではない
 足の数ならば、ダンゴムシとそう変わりないだろう。その程度なのだ
 では、何故ムカデが百足と呼ばれるのか…

 「でも、ムカデなんて見たことがない」

 そう思う人もいるでしょう
 ですが、ムカデはすぐ近く、どんな場所にでもいます
 例えば、近所の公園…。家の中、部屋の中。そう……時計の裏にだって。あなたの後ろにも…
 
「そんなわけがないだろ。馬鹿か?」
 
 そう思うでしょう。
 そう思っているあなた。一度でも見たほうがいいです。
 …時計の裏を
 何故、ムカデが百足と呼ばれるか。その意味が分かるはずです

書いてて馬鹿らしくなったんだが

「ギャァァァァ!天井から落ちてきたぁぁぁぁぁっ!」

「って待てバカ、殺すんじゃねぇよ」

「ばっムカデだぞムカデ!」

「ばあちゃんに言われてんだ、天井から落ちてきたムカデは……」

『……仏に祓われた鬼だから、もし殺したりしたら鬼に憑かれちゃうんだよ』

「ってな」

「そんなん迷信だろ?」

「そうかも知んないけどさ……」

「……解ったよ、外に逃がすだけにしとく」

「ああ、それが良い」

……そう、ただの迷信……だった……

やけに暑いな、と思い公園の日陰で休む事にした。

昨日は雨が降ったかと思ったらすぐこの暑さである。

気も滅入ろうというものだ。

子供達が走り回るここは、田舎にしては良い公園だ。設備もしっかりしている。

わあっと子供達から声が上がる。

何か生き物がいたらしい。その虫を追って走り回る子供。

見ていてイライラしてきた。

好奇心に任せて生き物をいたぶるのはいただけない。

子供がそういう思考をしている事は理解している。

それでも、見過ごせないものは見過ごせない。

俺は重い腰を上げ、日陰から出て子供達のもとに向かう。

子供の足元にたどり着いた俺は、静かにそのズボンの中に潜り込んだ。

晴れた青空の下、公園に子供達の絶叫が響きわたった。

お題

>>286

ここは文才を晒すことが目的なのだ!お題はシンプルでなければ!

て、わけで
「放課後の教室」を情感豊かにお願いします

「夕日……綺麗だね」

彼女が言った。
燦然と黄金色に輝く教室に二人だけ、僕と彼女。

沈黙。
何か言うべきなのだろうけど、何か言いたいのだけど。
不思議なこの空間に気圧されたのか、二人の間にはただ沈黙があるだけ。

「……綺麗だね」

「うん…………」

想いを伝えることも無く。

緩やかに夕日は沈んでゆく。

放課後の教室を振り返らなくなったのはいつからだったか。

昔から風景にばかり見いられてきたのに、気が付けば身近な景色の殆どを見落としてきていた。

茜色、と呼ぶにはまだまだ青みの強い空を見上げて、ふと思う。

このまま卒業して、進学して、その先に何があるのだろう。

未来の風景の中に「放課後の教室」なんてものが含まれる人なんて、あまり多くはない。

つまり今この瞬間はとても貴重なワンシーンで、

俺というやつは、それらを無為にし蔑ろにしてきたというわけだ。

なんと勿体のないことか。

無人の教室に漂う空気は独特の寂寥感を湛え、

校庭から届く運動部の掛け声や、屋上から響く吹奏楽部の演奏が、その寂しさと侘しさを加速する。

声はすれども影はなし……。

黄昏時とはよく言ったものだ。

レスは1つにまとめてもらわんと次が書きづらいな
せめて終わりと付けてくれ
続いてたらゴメン

何を勘違いしとるか知らんが上のと俺は他人だぞ

えっ、続いてるのかと…ごめんなさい

ほんとだ、自然すぎて気づかんかった

 彼を呼んでみた
 透明なオレンジ色をした夕日が差し込んでいる。放課後の教室
 彼の頬が赤らんでいるのは、その夕日のせいだろうか
 不思議と静寂が残る、他の生徒は帰ったのだろうか
 何を言おうかとセリフを反芻していると、初めに彼が口をあけ空気を振動させた
「お前、ホモだったのか?www」
 そうか、やはり駄目なのか。
 ああ、笑いをこらえていたのか…
 …一体、何が駄目なのだろうか。
 心臓が持ち上げられる、喉を駆け上がる異物を、必死に胃の底へ突き落とす
 ごめんね。そう言おうとした矢先、教室のドアがぴしゃんと音をたて、勢いよく開いた
 様々な声が入り混じり、どことない不協和音を奏でる
 男。女。数人が俺の周りを取り囲む
 そして一人の女の子が空気を揺るがした
「ホモなんて…」
 そこまでしか聞き取れなかった俺は、今の状況が飲み込めない
 何故ズボンを下げられているのだろうか
 最早、考えようともしなかった。彼が叫んだからだ。そう…
「お前も女の気持ち良いさを知れって。さぁ、乱交パーティーだ!」

目が覚めたとき時刻はすでに6時半・・しまった寝過ごした

これで何回目だろうか、曖昧な意識のなかぼんやり外を眺める

「帰るか・・・」そう呟いた時携帯が鳴った。

誰からだろう?メールを見ると見覚えのないアドレス、内容を見る

『後ろにいるよ』瞬間後ろから何か声が聞こえた気がした

「えっ・・・?」俺は驚き後ろを見る。そこには去年いなくなった幼馴染の姿があった

「久しぶり、私がいなくなってもう一年だね・・・」彼女は寂しそうに言う

「えっ、あ、あぁ・・・そうだな・・・」俺は驚きながらも答えた。そしてなぜここに彼女がいるかわかった気がした

「私がなぜここにいるか君はもう気づいてるんでしょ・・・?」

「・・・」答えられない自分が悔しい。俺はいつだってこうだ。

だけど・・今だけはどうか、こいつに一つだけ言いたいんだ!そうは思っている

「気づいてたかもしれないけどね私はね君がねずっと・・・ずっとね・・」

「「好きだった!!」」声が出たのは同時、お互いの目が合う。彼女は幽霊だというのに顔が真っ赤だ

彼女は照れながらもうれしそうに俺の前に立つ、そして顔を上げ目を閉じた。

俺は黙って彼女の唇に自分の唇を重ねた。

視界がぼやけていく・・・・・

「・・・ーきぃろ・・・おーきぃろ!!」はっとする時刻は6時半夢と同じだ。

だけどこれは夢ではない、なぜなら

「やっと起きたかこの寝坊助がとっとと準備して帰るよ」

「はいはいわかりましたよ幼馴染さん」

「はいは一回でいいってば!よーし、帰るぞ!」


彼女がそばにいてくれるから


無理

しん、と静まり返った教室に2人

打ち合わせたわけでも、用事があるわけでもない
言葉を交わす事もしない

僕らは互いを風景のように扱って来た

最終下校時間の音楽が流れ始める

夏が過ぎ風あざみ~♪

少年時代
なぜ、この選曲なのか分からないが、一部の生徒からは好評なようだ

ふと、教室に残ったもう一人を見つめる
不思議と奴もこちらを見つめる

透き通った白い肌
くりっとした黒い大きな目
赤い唇
黒い髪

夕陽が強く教室に差し込む
鰯雲が金色に輝き、まるで金塊が空に浮いているかのようだ

そんな光に照らされながら、奴は黒く窪んでいる目だと思われる穴で僕を見つめる
長い黒髪はボサボサに乱れ、真っ赤な唇は耳まで裂けている、まるで絵に描いた鬼のようだ
しかし、奴は何をするでもなく
すうっといつものように消えていった

「おいおい、ここは放課後の教室だぜ?」
 鈴木の言う通りだ。僕が甘かったのだ。
 担任の岡山先生は屋上から放たれたアーチェリーの矢が喉に刺さって血の泡を吹いて悶絶している。
 学級委員長の佐竹さんは中山の荷電粒子砲をもろに喰らってウエストから余分なお肉も「必要な」お肉もふっ飛ばされてなくなってしまった。
 一方の中山は正体不明の細菌兵器で全身が緑色になって意識を失っている。たぶん二度と目覚めない。

 ああ、放課後の教室では何が起こっても決して不思議ではないのだ!

「佐藤、残るはおれとお前だけだ」
「一対一というわけか」
 鈴木のポケットナイフが真っ赤な夕陽を滴らせている。僕は膝に矢を受けてしまったせいで彼の凶刃を前に為す術もない。
 ニッ。と、鈴木が傲慢で邪悪な笑みを浮かべた。そして後ろから荒れ狂う荷電粒子の奔流に胸を撃ち抜かれてぐるんと目を回した。
「き、きさまは……まさか……!」
「ここは放課後の教室なのよ、鈴木くん」
 中山だった。彼女は奇跡的に蘇生したのだ!
「そうだ、ここは……放課後の教室か……」
 悪は倒れた。僕は中山と抱き合って互いの無事を喜んだ。彼女の肌はメロンのような鮮やかなグリーンで、しかも鼻につんとくる臭いの粘液にまみれていた……。おわり。

鈴木「き、きさまは…まさか…!」

クリスマスの瘴気に中てられたのか……皆、内容がどこか狂ってるよ

 黄昏に染まる冬空。茜色がかった空は僅かに青みが増している。あと少しすれば、辺りは宵闇に染まるだろう。冬というのは日が落ちるのが早いせいか、見慣れた教室も暗がりが段々と侵食してきている。

「ん、む……」

「……ちゅ、ぷ、れろ……」

 その見慣れた教室で―――――繰り広げられている光景は、男と女が互いを掻き抱きながら唇を深く交じ合わせるという、普段の教室とは似つかわしくないものだった。

「ぷは……い、委員長……」

「……ん、ふふ……やっぱり、キスはいいわね……」

 男の瞳に映る、委員長は普段の委員長とは正反対だった。理知的な眼鏡の奥の目は情欲に満ち、端正な顔立ちは僅かに鬼灯色に染まっている。口元は淫靡な微笑みを作り、2人の唾液で濡れた唇を反芻するかのように舌なめずりを繰り返していた。

「ね……何時ものを、お願い……」

 そう、胸元で囁く彼女の顔は男を誘う娼婦の如く酷く淫らで、普段とのギャップもあるせいか淫猥さも更に増している、そう感じざるを得ない。
 彼は了承との意思表示か、彼女の腰に手を回し……嫋やかな身体を引き寄せた。その返事に彼女はより一層、笑みを浮かべ、彼の唇を貪った。

 ―――――――これから始まる禁断の宴は、放課後限定の、彼と彼女の秘密だった。



2人だけの秘密っていいよね

 陽の傾きも顕著に、見える世界の朱さが目に染みる。

 取り分け急ぐこともせず、朱昏い廊下を進み、目的のドアを開く。

「うーす」

「待ってた、すっっごく待ってた」

「わり、高井に捕まってたんだ」

 開いたドアの向こうに少女の姿。

 待ち合わせたのは此方から。本当なら、もう少し青の残る頃にはこの場所を出ている筈だったのは、ややむくれてる彼女の様子で察して余りある。

「教頭って言いなよ……」

「良いじゃんよ。ほら、もう帰ろうぜ」

 鞄を持ち、開いた手を差し出すと彼女も席を立ち、鞄を持って差し出した手を握り、微笑む。

 昏さは更に深み、見える世界の朱は闇に圧されていく。

 閉められたドア、無人の教室。

 明日まで静かに……


「…私も…好き…」

彼女はそう言って顔を真っ赤にした。
そんな彼女が愛しくて、可愛らしくて
少し笑ってしまった。彼女はそんな自分を
見て頬を膨らませて怒っていた。

…全く、本当に可愛いやつだよ。

そう思いながら放課後の教室に差した
夕陽の淡い光の中で、じっと見つめあう。

―そして、そっと唇と唇を重ねる。

少し乾いた唇がだんだんと湿っていく。
吐息が漏れる。そんなことは気にならない。
愛しくて、彼女の全部が欲しくて、
彼女も僕の求めるものを求めるように
ぎこちなく、一生懸命に舌を絡ませる。

息が苦しい。でも、やめられない。
嬉しくて気持ちよくて、何度も何度も
お互いの舌が唇の中で交わっていく。

言葉では伝えきれないものを伝えるために
少しでも長く、深く、愛していたい―

―永遠に。

放課後の教室


夕焼けに染められた教室。

生徒の帰った後の物悲しさの中に、俺は美しさを感じる。

日常の風景の中に溶け込み、一時のみ廃退的な表情を魅せる空間。

素晴らしい芸術。絵画の様相である。

そんな中に俺は入り込み、風景の一部となる。

これぞ自分の本来の姿だ。

俺が自分に酔っていると、突然教室の扉が開かれた。

まだ学校に残っていたらしい餓鬼共が、騒がしく教室に入ってる。

幻想的芸術空間が壊された瞬間である。

まったく、白けちまった。

淡く独白する。

俺の名は黒板消し。

白けているのは、チョークの粉のせいばかりではない。

騒がしく教室に入ってる。→騒がしく教室に入ってくる。

「こんな時間になに?」

「ごめんごめん。二人で話したくて」

「そりゃどーも。それで?」

「うん、そろそろ決めたいと思ってさ」

「……そっか」

「もう、じっと待ってるのは嫌なんだ」

「待つことも悪くないって思うけどな」

「そうだね。でも、もう待っちゃいられないんだ」

「行っちゃうの?」

「行くかどうかは、まだわからない」

「……どういうこと?」

「それを君に決めてもらいたいんだ」

お題
>>307



「シンくん、オウマガトギ、って、知ってる?」

カナエさんは意味ありげに微笑んだあと、窓の外に視線を移した。

僕も外に目をやる。見事な秋晴れの空が、オレンジ色に輝いている。ところどころに散りばめられた雲が、初雪のような清純さでその存在を控えめに主張していた。

僕は彼女の方に向き直した。彼女はあいた窓に腕を乗せ、心地よさそうにいつまでも空を見上げている。僕は芸もなくただつっ立っていて、彼女の長くやわらかそうな髪に目を這わせた。

「逢魔が時だね。この時間のこと・・・だよね?昼でも夜でもない、ちょうど今みたいな、あいだの時間」

「さっすが、ハクシキ、シンくん。成績上位ランカーだけあるねっ」

「・・・からかわないでよ」

僕は割にいつもよりうまく話せていると思う。引っ込み思案で友達も大して多くない僕は、事あるごとに彼女からいろいろとからかわれてきた。

彼女は隣に住んでいるっていうだけで、僕より数日早く生まれたっていうだけで、やたらとお姉さん風吹かして、僕にいろいろちょっかいを出してくる。僕を名前で呼ぶのも彼女だけだ。おかげで入学当時はクラスメイトからずいぶんと冷やかされてきたものだけれど、こうやってあと2週間で卒業ともなると、それもなんだか感慨深いものがある。

「・・・わたしたちの3年間も、逢魔が時みたいなものだったねえ・・・」
ふと彼女がつぶやく。

ん?どういうことだろう?この夕暮れと中学校生活と、どんな関係があるんだろう。

「それって、義務教育から解き放たれる、刹那的な時期だったって、こと・・・かな?」

「なによその、セツナテキって。シンくんてば相変わらず、難しい言葉使うんだからー」

罰当たり

「刹那的、っていうのは、この場合だとね、瞬間的っていう意味だよ」

僕はどきどきしながらその意味をもう一回反芻する。間違っていたらどうしよう、なんてくだらないことをつい考えてしまう。

彼女は考え込むようにして、その細い顎に左手で触れる。

「セツナイ」

「セツナイ?」

「そそ。セツナテキじゃあないかな。セツナイ、のほうがしっくりくるね」

「悲しいってこと?」

「シンくんは悲しくは、ないの?」

気づいたら彼女は僕の方を向いていた。からかうような口調は影を潜め、そのいくぶん大きな眼は、まっすぐにこちらの目を見据えている。なんだか穏やかでない空気すら感じられる。

「・・・それは、悲しいよ。この見慣れた教室。あと何週間かしたらここに通うこともなくなるんだ、って」

「・・・それだけ?」

「え・・・あ、クラスメイト、みんなとも会えなくなるし、ね・・・」

「・・・あとは?」

僕は混乱してしまった。あとは何があるんだろう。先生とか?僕がよく通った図書室とか?学食の味?体育館でスポーツする音?応援団の練習する声?用具室のすえた匂い?
そのどれもが、彼女の待っている答えではないような気がした。

「受験で精一杯だったから、まだ実感がわかないっていうか」

「・・・そうかあ。シンくん、意外とハクジョウモノなんだねっ・・・」

彼女はなにが言いたいんだろう?なにを聞きたいんだろう?こうしているあいだにも夕日はどんどんと明るさを失い、しんとした暗闇の気配が、少しずつ教室を満たしてくる。

彼女とこれだけ話したのは久しぶりだ。受験勉強に明け暮れていた僕は、きゃあきゃあかまってくる彼女を意識的に避けるようになっていた。でもそれは、勉強を言い訳にして、彼女に対する感情に気づかれたくなかっただけなのかもしれない。

「僕は薄情者なんかじゃないよ。だって・・・」

「だって?」

だって?僕は、なにが言いたかったんだろう。彼女に対しての感情は、とっくに封印したはずじゃなかったのか?数ヵ月後から別の高校に行けばそれでおしまい、だから、僕はこのどうしようもないもやもやを頑丈な金庫に放り込んで鍵をかけ、心の奥底に沈めたんじゃなかったのか?

そもそも、なんでこんな話をしているんだろう?なんで二人きりなんだろう?
わけがわからない。

気づいたら彼女の顔がくっきりと見えていた。僕の視力が急に良くなったからではなく、彼女が僕に近づいていた。とても近くに。

「だって・・・なに?」

僕よりちょっとだけ背の低い彼女が僕を覗き込むように見上げる。なんだか甘い香りがする。さらさらの髪の毛が、手を伸ばせば触れることができるところにたなびいている。

「高校、が・・・」

僕は催眠術にでもかかったかのようにしゃべりだした。自分の声のはずなのに、遠くの方から聞こえているみたいだ。気がつくと心の奥底に沈めたはずの金庫が、その姿をあらわにしている。

「高校、・・・が?」
彼女がまた一歩近づいた。

「・・・べつべつ・・・だから・・・・」

「・・・だれ、と?・・・」
彼女は近づく。僕は動くことができない。

「カナエ・・・さん・・・・」
カチャリと音を立てて、金庫は開いた。

「・・・わたし・・・・?」
吐息が顔にかかる。甘い匂いがする。

「・・・なぜ?・・・・」
僕の目の前は、もうほとんど彼女でいっぱいになっている。僕は彼女に息がかからないように息を飲んだ。ごくりという音が教室中に響きわたる。頭がくらくらする。

「・・・き・・・だから・・・・・」
僕は酸欠の金魚みたいにぱくぱくと口を動かした。

「もういっかい・・・言って・・・・?」

「すき、・・・だから・・・・」
金庫から取り出したその感情は、前よりも大きく温かく脈動していた。薄いオレンジ色に鈍く光り、まるで夕暮れの放課後みたいだった。

「よく・・・・・・できました。」
そのセツナ、彼女の唇が僕の唇に触れたような気がした。

僕は呆けたようにつっ立ったまま。彼女はくしゃっと顔をゆがめて笑った。とても嬉しそうな、楽しそうな笑顔。その笑顔を見たとたん僕は催眠術が解けたみたいに、顔が熱くなった。
僕はゆらゆらとたなびく意識の中でふと考える。彼女の答えは?
「あの・・・」
僕の意図に気づいたのか彼女はニッコリと微笑みながら舌をベーっと突き出し、後ろを向いた。
・・・え?まさか・・・
あれだけ熱かった僕の顔は一気に青く冷たくなろうと動き出す。鋭い大鎌で切りつけられるような恐怖感を感じる刹那、彼女はこちらに振りかえり、僕の手を取った。

「一緒に、帰ろ?」

僕に向かって切りつけられた大鎌は寸前で停止し、凍死に向かった体機能も僕のカラダをほどよく冷ましてくれたのみにとどまった。
僕はほかほかの彼女の手に引っ張られながら、感慨深げな教室をあとにする。そこにいるすべてのものが、ボクらを祝福してくれたような気がして、なんだか泣きそうになった。

「・・・オウマガトギ、のおかげね」
彼女は教室を出るとき、そうつぶやいた。

オウマガトキでしょ、と指摘する代わりに、僕は握った手に少しだけ力を入れた。
彼女も同じだけ、握り返してくれた。

終わり

!!長くなってすいませんううう‥
楽しかった。

おつ
少しお題きくの早かったかね

まあ>>307

「君は何をした?」
真っ白な空間で、真っ黒な服を着た男にそう問われた。
「別段、何も」
ほう、と一息ついて奴はくるりと後ろを向く。
「別段、何も…君は自分の犯した罪を分かっていないな」
そもそも、気がついたら真っ白な部屋に連れてこられている時点で僕は自分のことを何もわかっちゃあいない。
「一つ、ヒントをくれてやろう」
無駄に威圧感を与えようとして居るのか、やや上向きに顎を上げ、見下すような姿勢で奴はそう言い放った。
「神社…と聞いて思い出す物は無いかね?」
「いや…別に」
男は、一瞬怪訝そうな顔を浮かべたが、すぐに取り繕って無表情となった。
「君はとことん罰当たりな奴だな」
ふん、と鼻で笑いながらこちらを睨む
確かに、神社に接点が無いかと言われれば嘘になる
だが、そもそも僕は…
「トロ臭い君の為に答えを教えてあげよう」
いちいち鼻につく言い方だが、反抗するだけ面倒な事になるのは目に見えている、素直に聞いておくのが一番いい。
「君は神社で遊んでいたね?」
「ああ」
「君が遊んでいたのは神社のどこかね?」
「…御神体のそば…とでもいうのかな?」
「そこまで言ってまだ分からないとは…」
いやいやいやいや、分からない。
罰当たりと言われても、全く分からない

「君はっ!御神体のそばで遊んだんだ!」
奴が突然声を荒げる
「その御神体というのは何か知ってるのかね!?」
「身体」
「そう!神様の身体だ!」
「いや、俺のだし」
「…は?」
鳩が豆鉄砲食らったような顔とはよく言うが、ここ数百年生きてきても久しぶりに拝む顔だ。
「俺の、身体」
「…まさか…」
「よくも主を異空間に飛ばした挙句説教まで垂れてくれたなこの駄犬め」
「う、嘘を…!」
「貴様、この期に及んで無礼を重ねるか?」
「…ももももも、申し訳ございませんでしたっ!」
全く、この真っ黒な犬神とは数十年の付き合いだが、どうやら進歩というものを知らないらしい。
「確かに、俺は人の子の姿をして遊んではいたが…主人を捕まえるなど言語道断」
「何が罰当たりだこのクズ!貴様の方がよっぽど罰当たりだ馬鹿者め!!」
逃げる奴を組み倒し、少々強めにはたいておいた。

全く…奴とのこれからが心配だ。

行間開けないとすごく読みづらいね

貴様ラくりすますだからって過疎ってんじゃねぇぞ…ふざけるな…

あげお題
>>319

ゲーマー

なまはげ

歯磨き

『それ』はあまりにも唐突に姿を見せた。

 けたたましく壁を崩し、見開かれ、憤怒の形相を浮かべて『それ』は告げる。

『悪い子は居ないか』

 探しているのだ、罪を犯し穢れた子を。

 探しているのだ、俺を。

 この歳になっても親の巣から飛び立たず、その脛にかじりついた……否、寄生する俺を。

『悪い子は居ないか?』

 訊きながら家族の顔を覗き見る鬼……

 その手に握られる鈍い光りを湛える包丁を向けながら、その眼は俺を見た。

なぜ…こんな姿なのだろうか
人に嫌われ、時には泣かれる時だってある

俺だって…ちゃんと感情はある

痛いし、悲しいし、辛い

なぜ、人は見た目だけで判断するんだろう

他と見た目が違うだけで…なぜこんなに差別されるのだろう…

今日もまた、辛い一日が始まる
蔑まれ、疎まれ、嫌われても、俺は生きる


俺はてっぺんハゲ
通称、ナマハゲだ

泣いた

お題>>325

正月

誰もいない・・・よし

明けましておめでとう

携帯電話に映し出される0時の時刻に合わせ、そう心の中でつぶやく

言葉をかける相手も居ないから仕方ない。それに凍てつく寒さに声を出す気力も萎えていた

連れがいても、おめでとうと言われなければ返事なんてしなかっただろう

・・・たぶん

目的地に近づくにつれ、私と目的を同じくする人達がぽつぽつと増えてきた

お年寄り。親子。この辺では見慣れないような服着てるあの人は、たぶん帰省した人

それなら私と一緒だ

男連れな辺りを除けばの話・・・

とりあえず見なかったことにして、目線を落としがちにして歩を進める

月が雲に隠れて、目的地までの道程はどこが道かも解らないほどに暗い

流石は田舎。でも街灯くらい置いててくれても良さそうなものだ

100mくらい歩く間に2回くらいひやっとした。腹の底でその度に悪態をつく

そして・・・そろそろ鳥居の前だというとき、何かほの暖かい光が目に飛び込んできた

斜めに切った竹筒の中で、蝋燭の灯が揺らめいている

光の正体はこれだった

それを灯籠だと理解した私は鳥居の前で目線を上げてみた

階段の端に沿って、一段一段左右交互に配置されている灯籠

中には段違いになっているものもあれば、消えているものある

でも、素直に綺麗だと思った

あまり物には興味を示さない性格の私にしては、割とレアな反応だ

一人で来たせいで心細くなっていたから・・・?

・・・たぶん、違う

一人で来たから素が出ただけだ

・・・たぶん

優柔不断な私は、おぼつかない足取りで狭い石段に足をかけた

淡い光は灯っているだけで精一杯らしく、私の足元なんて照らしてはくれなかった

それどころか、灯籠と灯籠の間がやけに暗く見えて一層足取りはおぼつかない

さらに灯籠を踏んではいけないので、30段ほどの石段を上り切るまでが怖くて仕方がなく

門前で受けた感慨なんて吹き飛んでしまった私は、境内に出たときに下りの事を頭によぎらせ、少しビビった

「ガハハハ!」

不意に明かりの点いた境内の建物の中からバカ笑いが響く

賽銭箱は建物のにある。参った。帰るか

・・・でも、またこの石段を上ろうとも思わない・・・今年中は

二択に葛藤していた私の肩を、不意に誰かが叩く

「おい、お前〇〇ん家の娘だろ?久しぶりじゃねぇか」

私の優柔不断が酒臭いおじさんを引き寄せた

建物の「中」にある。

訂正

「お参りのマナーは、二拝二拍手、一拝、だよ」

お賽銭を投げ込む前に、神主さんが私にそうアドバイスした

私はお賽銭を投げ込み、夜なので控えめに鈴を鳴らす

そして言われた通りに、二拝、二拍手、一拝。願い事は秘密だ

ついでにおみくじも引いた

小吉。いいのか悪いのか解らないが、凶マシだから良いはず

沢山おみくじが結び付けられているところに、私のおみくじを結わう

最早元旦は満喫しつくした。何となく達成感が湧いた

「おい、娘ぇ」

見計らったかの様に声がかかる

「そろそろおっちゃんに、あっちの事ァ聞かせてみろや」

・・・私は渋々建物の中に戻った

私はこのおじさんが苦手だ

理由は忘れたが、小さい頃、思い切りケンカしたことがある

私はあらん限りに泣き叫びながら、親の仇のようにポカポカとおじさんを叩いた

いつも豪快で笑顔の絶えないおじさんは、しかしながらその時はとても冷ややかな顔をしていた

丁度このような季節の時に、それも宴席で、だ

それ以来そんな顔を見たことは無いが、帰省するたびに少し距離を置くよう心掛けていた

それなのに・・・今、こうして状況を報告するハメになっている

それを聞きながらおじさんは神主さんと「そこそこ苦労しよりますな」なんて言っている

大きなお世話だ。すごくそう思う

そしてひとしきり話が終わったあと、不意に静かになったおじさんは

私に目を合わせた

私は氷ついた。あの目だ。表情も、あの時のままだ

そして、おじさんは少し薄笑いを浮かべ、固まる私に、こう言った

「お前、生きてて楽しいか?」

神主さんのいる建物に居座って酒を飲んでいる図太いおじさんが、いきなりそんなことを聞いてきた

今までの会話の中のどこに生きてて楽しいかを問う内容があったのか

心当たりなんて欠片もない。ましてやおじさんの気に触れるようなものがある訳がない

しかしおじさんは本気だ。目がマジだ。だから私は懸命に考えた挙げ句、一つの答えを出した

「・・・わか・・・りません・・・」

優柔不断な私らしい答えだ

それを聞いたおじさんはコップに半分くらい残ったお酒を呷ると、吐き捨てる様に言った

「俺は今までぜんっぜん楽しくなかったぞ」

「・・・」

「ぜんっぜん、な」

「確かに楽しいことは山ほどあった、けどな」

「心から楽しいなんて思えねぇんだよ」

あんなに人生を楽しんでそうなおじさんが、おじさんらしくない事を言った

「なぁ、お前」

「・・・?」

「まだ俺に『死ね』って思ってやがるんだろ?」

「・・・っ!?」

何から何まで薮から棒におじさんは質問を投げ掛けて来る

目の端に涙が滲むのがわかった。そして思い出した

私・・・『死ね』って言いながら叩いてた

優柔不断になんてなりえない、絶対的な記憶が蘇る

でも、それは子供の私が言ったことだ

おじさんはそんな言葉なんて冗談で弾き返すくらい元気なイメージがあった

しかし、おじさんはその言葉で心に傷を負っていた

何年たっても、私から子供の私の面影が失せても癒えない位の傷を

そして、おじさんは私に疑いをかけてきた

違う。絶対に違う。そんな訳がない。死んで欲しいなんて思うはずがない

・・・そう思っても口から言葉はでない

言い返す言葉が見当たらない

とにかく色々な感情がないまぜになり、行き所を探し、涙腺から流れ出す

私は半ば痺れたような感覚の頭を垂れ、壊れたように泣いた

「いいこと悪いこと、全部足して0だから、お前はよくわからねぇなんて言えるんだよ」

「浮きあがらねぇでも落ちこまねぇでも済んでる」

「平和じゃねぇか」

さっきとは違い、柔らかみのある声でおじさんは言う

「俺は何やってもどうも冴えなかった」

「いいことなんてあっても、ドブに石投げ込むみたいに飲まれちまうからな」

「それだけ、あの言葉は重いってこった」

まぁ、今はもうどうでもいいけどよ、なんて言いながらコップにお酒を継ぎ足す

わかりやすい見栄だった。あれだけ言ってどうでもいい訳がない

落ち着いてきた頭で、どうやってそんなことを思って無いことを証明出来るかを考えた

しかし、謝っても何してもうまくいかなさそうで、なんだか不甲斐なくなってきた

「子供は、思ってたより無邪気なものなんですね」

神主さんが沈黙を破る

「私には子供がおりません。だからあまり知らなかったのですけど」

「よければ一つ、童心にかえった気持ちで無邪気に振る舞ってみてはどうでしょう」

お神酒です、どうぞと何故かお酒を差し出す

お酒の力は偉大だ。あの堅いお父さんだって飲めば周りを巻き込んで何かしら盛り上げにかかる

あれが無邪気という状態なら、お酒は若返る薬だな

私は少しだけお酒の力を借りる事にした

神主さんからお神酒を貰い、少しずつ、喉に流し込む

まずい。喉がカッカする。でも昔ほどその意識は強はなかった

「まさかお前と酒が飲める日が来るとはな」

心底意外だ、という顔をしながら言う

・・・本当に余計なお世話だ

「どうですか?少しは無邪気になれそうですか?」

少し、頷く

優柔不断な私は影を潜めた。今が無邪気な状態かもしれない

「んで、どうなんだ?」

また、おじさんは聞いてきた

すると、今度は詰まらずに言葉が出た

「・・・おじさんには、何時までも元気でいてほしいな・・・」

「・・・へへ、そうかよ」

おじさんは照れを隠す様にコップを乾した

これで終わり?

良い話書こうとしたら長くなった。ごめん

じゃ、次俺行こうかな~(チラッチラッ

不意に思い出した
今日は、31日だ…

リア充なんて言葉が世の中に浸透しつつあるが、俺は本当に非リアなのかと疑う

確かに友達は多くない、女も居ない
会社に通って仕事して帰り、休みの日には家で休憩と言う建前の元ダラダラ過ごすか、月に1度くらい2~3人の友達と出かけるくらいだ

それを、さみしいと言ってしまえば終わるだろう
俺の人生平凡でつまんね
そう言ってしまえば終わりだろう
だが、俺は違うと思う
確かに人からみたらさみしい人生かもしれない
それでも、俺は楽しい

毎日の通勤だって、ただの移動だと思えばそれだけの時間
でも、少し目線を外して見れば色々ある
ズラがズレてるおっさんとか、値札がついたままの服のOL、それに、偶然出会う昔の同級生
些細なことが笑いに繋がる

ダラダラ過ごす休日だって、言い方を変えればしっかり休養が取れてるってことだ…

はっと我に返ると、もう12時59分だった
近くの神社からカウントダウンの声が聞こえる
2!1!0!
その瞬間、携帯に届く3通のメール
"あけおめことよろ"
それだけ書かれたメールだって、俺はすごく嬉しい

俺は、幸せだ

>>341
なんのカウントダウンだろうな

12時59分…

元日の12:59にカウントダウン……テレビのAD何だろ、多分

待ってくれ、お前らは神社で年明けのカウントダウンしないのか?

>>326なんだけど
自分のとこは書いた感じのまんまだった

灯籠綺麗だったよ
神主さんが来る人々に「これ俺がやったんすよwwww今年が初めてなんすよwwww」
って言ってた

>>345
年明けのときならするかもね
年明けのときなら

>>345
大晦日の23:59:50からならする

はっ…

今更気づいた

死にたい

よーし、気分入れ替えて新お題いこうず↓

かそあげ
お題は雪

「お兄ちゃんは猫さんだね」

こたつでごろごろしている僕に、遊びから帰ってきた妹が言った。
満面の笑みだった。

「私は犬さんだけど、お兄ちゃんは猫さんだね」

もしかして僕の頭にネコ耳でも生えてきたのか……と思ったがそんなわけがない。
相変わらずの中途半端にパーマかけた様な癖っ毛しかなかった。

「お兄ちゃんも猫さんじゃなくって犬さんになろうよ」

人間、犬、猫は自分から変更できると言うことを初めて知った。


外は一面の銀世界。
妹は何か歌を口ずさむばかりで、僕の謎は増える一方だった。

雪といえば、冷たくて白い

彼女もまた、ユキと名乗った
冬の寒い日に、寒いバス停で、遅延したバスを待ちながらの何気ない社交辞令

毛糸の帽子にカーディガン
短めのスカートの下には黒いストッキングを履いている
ベージュ色のマフラーを巻き、少し赤くなったほっぺを寒そうにさすりながらニコニコ話しかけてくる

正直、最初は鬱陶しかった
だが、この寒い日に彼女の笑顔は暖かく、居心地がよかった

彼女と交際するきっかけになったのはそこからだった

色んな所に行った
遊園地、映画館、海、水族館…
温泉巡りなんかもした

しかし、彼女と別れることになったのもまた同じバス停だった

寒い寒い日だった
あの日は2人で歩いて近くの店で買い物をする予定だった
バス停に差し掛かり、彼女の要望でバスを待つことになった

遠くに見えるバスに手を降る彼女を眺めていた

が、次の瞬間に目の前に現れたのは横転した車
彼女の姿はどこにもなかった

彼女の名前はユキと言う

暫くぶりに出会った彼女は、相変わらず雪のように白い肌で、すやすやと眠っているようだった

彼女の名前はユキと言う

彼女は、雪のように儚く散った


雪は白くて冷たい

最後に触れたユキもまた、白くて、とても冷たかった

終わり
雪って聞くと悲しい気分になるのは俺だけ?

過疎age

気分をかえて新お題↓


さめざめ

今日はあさめざめた


 さめざめ。

 泣いている人に使う。

 静かに。 尽きる事ない悲しみを著して。

 窓の外は雨が降っている。

 さめざめと降り続けている。
 少し広く感じるワンルーム。
 簡素なベッドの上にある趣味ではないぬいぐるみ。

 着古したジーンズに水滴の跡が出来る。

 さめざめと降る雨。

 少し歪んだ視界の中、窓の外に目をやる。

 それは、当分止むことは無いだろうと深い溜め息を吐いた。

お題 月

まだ早えよ

これまでのにランキングつけよう(提案)

ちょっとおおすぎるんじゃないですかね…

評価したい&されたい気分は分かるが…

でもまあ、お題ごとにやれば一月もかからないのでは

ランキングというより個人的なお気に入りぐらいの方が角立たないんじゃない

俺も思った
俺はこれが好きってやつレス番であげてくだけでいいじゃない

ではその方向性でいきましょうかね

つってもどうするんだ
一番最初から見てくのか?

数的にはそんなに苦労しなさそうだけどどうだろう

ざっと見てけばすぐ思い出すんじゃない?
基本的に1レスだしお題ごとになってるし
真ん中へんのやつが若干不利かもしれないけど

( -´ω-)マンドクセ

どうせならageだよな

はい?

お題
>>374

踏み台安価下

抜けるような青空

僕には、少し変わった性癖がある

男が好きだとか、動物が好きとかではない、もっと変わった性癖
それに気づいたのは中学2年の時だった

昔から、空を見上げるのが好きだ
青い空、白い雲
ベタな表現だが、それが好きだった

空を見上げていたある日
真っ青な空
流れる雲を見つめながら思慮に耽る

ああ、綺麗だなぁ…凄く綺麗だ

そんな事を考えた次の瞬間
僕は最高の射精感を覚えた

その日以来、僕は空で抜いている
曇り空、雨の空、夕焼けの空…
色んな空で抜いたが、やはり青空が1番


ああ、今日も抜けそうな綺麗な青空だ

ふむ…過疎ってんな

評価したいレスに個人的にしてけばいんでね?ついでに1の評価もしていいのよ?

あ!げ!

1番人がいるこの時間!
ageるついでにお題募集!
        ↓↓


指先の恋

学校の帰り道
夕日に染まるアスファルトは所々金色に輝いている

この時間帯はいつもこう
隣には幼馴染、夕日が目に沁みているようだ
寂れた商店街を抜けた道
会社帰りのサラリーマンがかっこいい自転車で僕らを追い抜いてゆく

僕は、彼女を照らす金色の光に今日の終わりを感じ、また、明日を感じる

お互いに無言
毎日2人で帰っていれば話題も尽きるというもの
だか、この無言は苦痛じゃない
言葉よりも、空間を共有することに意味がある

肩を並べて、僕は車道側、彼女は歩道側を歩く

一見、無口な2人に見えるだろう
でも、僕らは言葉を交わすよりも有能なコミュニケーションを知っている

何かって?
僕の右手、彼女の左手をみればわかるんじゃないかな
硬く結ばれたこの手が、僕らの恋

絡み合う指が物語る、指先の恋

指と指、手と手、口と口
今君と繋がる事が出来なくても
指先に見えずに結ばれてる糸を伝って君を感じる事ができる

先に行ってしまった君を
追いかける僕

のろまな僕はまだ君と並ぶ事は出来ないけど必ず君に追いつくよ

恋人以上の存在になって君の隣に立てる日までもう少し待っててね

悪い、内容が指先の恋からズレてるな...

難しい...

問題ない

寧ろ、指先どうしの恋(小指×中指)とかでも問題はない



 今日も指先は君への想いを紡ぐ。

 他愛ないやり取り、ディスプレイの文字がまるで宝石みたいに色づき輝く。

 寒くなってきたから、マフラーなんか必要になってきたね。 風邪を引きやすい君に似合うマフラーを探しておきます。

 彼らしい優しい文面。

 彼の優しさが指先を動かす。

 亜麻色の毛糸にありったけの愛を込めて。


 指先で紡ぐ恋心は、文章だけではもう収まらないや。

 少し長めに用意した毛糸には、君への想いと、ほんの少しの下心の分で。

 指先の恋。

 彼の親指から伝わった愛情を、私の親指から返信します。


 指先が、震えている。

 寒さから来るものか。
 それとも別の原因があるのか。

 今のわたしにはわからない。

「寒そうだね」

 彼が言う。
 わたしはぎこちなく笑って見せる。

 そうして押し黙っていると、不意に指先を絡められた。

「冷たい」

 驚いたように言って、彼が笑う。
 彼の手からは、ぬくもりが以上の何かが感じられる。

 それでもまだなお、指先は震え続けている。

 わたしはまだ、わからないふりをしている。

人のがたくさん読めてほくほく

俺もほくほく

 いつもなんとなく目で追って、
 いつもついつい追いかけ回して。
 背の高い貴方の表情は優しいけれど、
 私の身長じゃちょっとどうしても遠くって。

 時々なんとなく服の裾を摘まんでみたり。
 そうすると貴方はすぐに気付いてくれるけど、
 なんとなくだから用事はないの。ごめんね、邪魔ばっかりしてて。
 そんなふうに答えても、いつも貴方は笑って構ってくれて。
 なんでだろう。そんな時間がすごくあったかくって。

 勇気を出してみようかな、
 ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ。
 ちょっとその手に触るだけ。

 だけなんだけど、触れられないままの帰り道。別れ道。
 つい伸びてしまった指先が触れ合って、なんでかお互いに謝りあって。
 ほんのちょっとのことなのに、とても心があっつくなって。
 さわってもいいですか、なんて、言ってみたりして。

 だけどまだ、ちょっとだけ。
 指先でちょっと触るだけ。
 さ、さすがにつ、つないだりは、ほら、まだ、ね?

なに書いてんのかわかんなくなった

あげ&お題
>>393

初心に戻って

キス

日本の文化は素晴らしい

和服、武士道、和食、侘び寂び

どれをとっても美しい
彼女もまた、和食の似合う女だった
忘れもしない2年前

人里離れた山奥の旅館で彼女と出会った
別段会話をするでもなくぺこりと頭を下げたその姿に僕は一目惚れをした

そして、僕の部屋の担当が彼女と知った時は密かに歓喜した

少し早めの夕飯が運ばれてくる

しなやかな挙動
音も立てずに配膳を済ます
軽くうつむいたその首筋に思わず触れたくなる

そして一礼し、去ってゆく

彼女の配膳してくれた料理を頬張る
この旅館自慢魚料理だ

うん、良いキスだ


真っ白な清潔な部屋
窓から外を見れば、ぽつりぽつりと静かに雪が降っている

「今日も寒いね」

ベッドに横たわる彼女に呼び掛ける
ベッドで眠る彼女に呼び掛ける
その儚い寝顔はどうしようもなく愛しくて

頬を優しく撫で、軽く軽く口づけをする


後ろから声をかけられる

「本日の面会時間は終了です」

眠り姫はまだ目覚めない


煤けた空気が目に沁みる。

鼓動が早く、けたたましい爆音の中でも良く聴こえる。

呼吸が、己の意志に反して気紛れに弾み、かえって息苦しさを演出した。


生臭い血のにおい。噎せかえる様な硝煙と、絶えず上がり続ける砂煙の中で、何回もキスをした。

「まだ…まだ諦めるなッ!」

少しずつ、力が抜けていく感覚がキスを促す。

何回キスしたか、最早数えてはいなかった。ただ、最後のキスほど悲しい事はない。

「すまない…棺桶すら用意してやれない事を許してくれ…」


幾度となく戦場で、色々な男や女とキスをしたが、いつも苦い虚しさの味がした。

私と彼女が交際を始めたのも、もう一月前の話である。一月もあれば、恋の新鮮味も成就の喜悦も失われていい頃合ではなかろうか。いい頃合に違いない。恋人ほやほやの関係から、相手を深く調査し吟味する、そういうある種の冷静さを同居させた関係に進展すべきだと考えるわけだ。
しかしながらつまるところ、私は念願の、初の、彼女との交際において、いまだに一度のキスもしたことがなかった。これは私の生来より持ち合わせる優しさに起因する。
彼女との恋愛関係の理由はもちろん不純的思考であるが、その思考をつかさどる私は社会性あふれる人物である。本能に溺れて愚を犯すような真似はしないとの自負がある。
しかしながら冷静な目を持ってみれば、付き合って一月の男女が何の進展もないとは、将来に対し一抹の不安を覚えるのも無理はない。信頼すべき友人たちからも「ヘタレ」「根性なし」「男気を見せろ」とのありがたい言葉を頂戴した。
男気がなんなのかはわからないが、彼らが持っているというものであればきっとヌルヌルでベトベトの半固形物に違いない。
でなければ、私が彼女に勇気ある告白をした際に、勢いあまって彼女の額に痛烈なヘッドバットをかましたという逸話をいまだに酒の肴にするような輩の持ち物であるはずがない。信頼すべき友人を実際に信頼するかどうかは私の自由である。
とにかく次の約束は明日。私は気合を入れなおした。

彼女とともに踏み入れた夜の公園には、私と同じ目的を持った、私の先輩と呼ぶにふさわしい方々が散見された。一月前はこのような先輩方を邪鬼のように嫌悪していたものだが。構わぬ、構わぬ、三人称どもよ。私もすぐに追いついてやると。
手ごろなところに空いた長椅子を見つけ、二人でどちらともなく座り込む。高台から遠望できるなかなかの場所なのだが、人目を気にする先輩諸兄には開けすぎた空間が不評のようである。
さてどのように切っ掛けてやろうかと思いめぐらせる。キスをしようなどとどのように言えばよいのだろうか。いったい夜になるまでに好機はいくらでもあった。それをことごとく見逃したのは、私の優しさに他ならない……「男気」がなかったわけである。
夜になれば、暗くなれば、雰囲気になれば、と、ここまで引き伸ばしに引き伸ばした。結果、この機会が最大ながら最後のチャンスとなってしまった。さすがに明日、また明日と続けるほど馬鹿ではない、と思いたい。
そもそも「キス」とはなんだろうか。実際の恋人が「キスをしようか」「ええ」などと言って唇を重ねるものだろうか。これは違うだろう。ならばどう伝えるべきか。「接吻し候」「あな」ど阿呆。
言わない、言わないのだ。そう、雰囲気の助力を拝借する。言葉も必要なくなった二人は見つめあい、やがて影が一つに交差する。すばらしい、これぞ若人の春である。
では早速と彼女を見ると、彼女は夜の空を見つめたまま、何かを想い耽っているようであった。彼女の視線の先には30万Kmにわたって何も見えないので、彼女が何を考えているのはわからない。
彼女は時折こうやって思案する様子を見せた。特に二人でいるとき、彼女はこうして考え込む癖があった。それを指摘してやると、彼女は驚いたように飛びのき、謝り、ほんのり頬を赤らめる。
それがとてもいとおしく思えて、私はそれ以上追及せず、彼女の考える内容を聞いたことはなかった。
今回も指摘してやろうかと思ったが、やめた。それではいつもと変わらない。また笑い合って、何事もないまま今日が終わるだろう。だから私は彼女を待つことにした。何も言葉のないまま、時間だけが少しずつ流れた。待つ時間は、苦ではなかった。

「キス、しよっか」彼女が呟いた。
突然の言葉に私は呆けたが、すぐに納得した。それは私の望む最良の展開ではなかったが、最悪の展開ではなかっただけマシと言えよう。
「接吻じゃなくてよかった」
「え?」
「や、なんでもない」
結局のところ彼女も悩んでいたのだ。私がどう切り出そうか悩むように、彼女も同じ悩みを抱えていたのだろう。二人とも最後まで悩んだあげく、ほんの少しだけ、彼女のほうが踏み出すのが早かった。優柔不断で男気のない私は後れを取ったわけだ。
それを彼女に伝えると、彼女は「告白は君のほうが早かった」と言ってはにかんだ。私たちは笑いあい、それからどちらともなく唇を重ねた。

彼女が私より確実に持っているであろう「男気」というものは、もしかしたらふわふわできらきらしているかもしれない。もちろん、この日勢い余って前歯をぶつけたという話を聞いて抱腹絶倒している信頼すべき友人が持っていないものであることは間違いない。

行キチキチすぎて目がちかちかするわ

>>397
もっとスマートに出来る内容だと思うの…似た表現が多すぎて彼女との会話も最後の落とし所も、弱く感じるさね

上手い表現もあるだけに勿体ない……偉そうにすまんね

字数制限緩いな

1レスの

字数制限

緩いかな

ベッドに二人、寄り添うように座っている。
肩を抱くか、はたまた腰を抱くべきか迷っていると。
唐突に女が提案してきた。

「ねぇ」

「何かな」

「してみたい事があるの」

「それは?」

「吐息の交換」

「吐息?」

「こういう事」

その意味を考えていると、女がこちらを見つめる。
頬に手を添えられた次の瞬間に、温かな風が口を撫でた。

「……分かった?」

「……時々、君には敵わないな」

「あなたが奥手過ぎるのよ」

自分の手は、未だに宙を彷徨っていた。

>>407
お題

かそくした

巨乳の女の子ばかりいる国に迷い込んだ男の話

ある男の手記

○月×日
3日に渡る嵐の末に見知らぬ島についた

辺りを散策してみたが人の気配はない

○月△日
島の中央から煙が上がっている

行ってみることにした

○月□日

おっぱ、おぱぱーい

おっおっぱい。ぱい?おっぱーい!

おっぱねーおっぱい

○月☆日

o……p…pai…


…ここで男の手記は途切れていた

海岸に男の姿はなく、この日記帳だけが流れ着いたのを地元の漁師が発見したのだ

後日、この島の調査に探検隊が編成されたが島を発見することすら出来なかったという……

ワロタw

久しぶりに書いたのに、自分以降誰も書いてない…こっそり次のお題↓

タバコ

タバコの臭いを嗅ぐ度にあの女性を思い出す。それが最近の僕の楽しみだ。

僕が住んでるアパートの近くにあるバーで彼女は紫煙を燻らせながらテキーラを飲む。

そしてその隣で僕がカクテルを飲むのが当たり前になってからどれぐらい経つだろう。

僕の好みの女性はタバコを吸ったりお酒を飲んだりしない人だった筈なのに、気付けば僕は彼女を好きになってしまっていた。

そして、今日もあのバーへ。

久しく連絡の無かった友人が訪ねてきた。

昨今の喫煙者排除の動きなど、どこ吹く風と、始終、タバコの煙を燻らせている………相も変わらぬふてぶてしさだ。

部屋が煙たいと感じるものの、窓までの距離を億劫に感じ、空気清浄器に全てを託す。

「お前ら、また太ったのか……はっは、俺は5kgも落としたぜ?」

五十歩百歩のお前が5kg落とした所で、何が変わるものかよ…5kg程度、所詮朝晩で変動する数値だ。

そう口に出そうとした、その時、部屋の扉がミシミシと開いた……奴だ。

「あら、お客さ…ぶへへぇ…ごほっ……なにごれげむだ…ぶふっ…ごほごぼぉっ…」

うん、最後のは比較的ヤバイ咳だ…奴の虚弱な臓器には刺激が強すぎたか……何にせよ不味い事態だ。

咄嗟に友人は煙草を消し、あわてて救急車を呼んだ。

「えぇ、えぇ……はい、その先の一軒家です…はい…はい………ふぅ、救急車来るってさ」

携帯をクルリと仕舞う……一仕事終えたと言わんばかりに、友人がシュボ、とタバコに火を付けた。

「ぶぶはぁ…ぶはぁ…」

奴が燻されていく、俺にはどうする事もできない。

…どうした空気清浄器?踏ん張れ!いったれぃ!!

>>413
ん?なんか久しい感じ…

>>414
過疎ってたから久々に良いかなと思って…
読んでる人も少なそうだし

確かに…じゃあ、ウンコを題材によろしく

うんこ!?

>>416

ふぅ、と俺は深いため息をついた…今、一本の映画を見終えた所だった。

【学校】というタイトルだが、中々に良い邦画だと思う…トイレを我慢して見た甲斐があると云うものだ。

奴は相も変わらず、早々にフシュウ…フシュウ……と寝息を立てていた…

そもそも、豚に映画など高尚なモノが理解できよう筈が無い…脂肪に圧を受け畏縮した脳を相手には、様々に、期待を諦める他無いのだ。

トイレで一人、余韻に浸る……劇中に邦彦?…いや、田中……まぁ名前は忘れたが、一人の役者が吐いた台詞をリフレインさせる。

『真っ黒い糞が出んだよぉ』

彼は劇中後半、内臓系の病に倒れ生涯を終えた。

重たい尻の肉を再度避け、今一度…今一度、深い便器の底を凝視する……

『真っ黒い糞が出んだよぉ』

今まさにそれが目の前にある。

今まさにそれが目の前にあるんですよねぇ。

「首相は表に出ろーーー!!!!」

液晶テレビから聞こえてくる男の怒号の声。
よくも飽きずに毎日声を張り上げられると関心する。
テレビをみると、おびただしい人が官邸の前に集まりデモを行っている光景がニュースで報道されている。デモの人数は10万人以上だと言う。平和ボケした日本でこのような光景を目撃する日が来るとは誰が想像しただろうか。

「喫煙禁止法」

この法案が可決してはや1年が経つ。内容は簡単なもので「いかなる場合でもタバコを吸うことを禁止」という身もふたもない内容だが、問題なのは破ったものに対しての刑罰があまりにもぶっ飛んでいた。

「死刑」

驚くだろ?目の前でコーヒーを飲んでいた妹が吹き出すほどだ。俺はその被害を被って悲惨だったけど。
閑話休題。話は戻るが、当時はそれは大騒ぎになったが、平和ボケというのはすごいもので、1週間経てば皆落ち着いていた。「何それ、そんなのまかり通るわけないじゃん?」と言いながらタバコを吹かせていた友人がいい例えだ。
だが、1ヶ月、事件は起きた。

「田中夜須 タバコを吸い死刑」

このニュースが流れた当時の衝撃は凄まじかったが、衝撃だったのはそれだけじゃなかった。某動画サイトで見せしめのごとく、死刑を行った動画が流れたのだ。中国も真っ青の拷問内容は全国を震え上がらせた。もう1つ個人的に言うと、この田中は俺の友人だ。つい1ヶ月前に能天気なことを言っていた馬鹿だ。あだ名はヤスだった。
そこからはまさに戦争だった。喫煙家、人権を訴えるうさん臭い団体から右翼団体やらなんやらが入り乱れた。最初は簡単なデモだったが、今では官邸関係者を暗殺までしてる始末だ。

「本当、世も末だよな。でも俺は思うね。タバコなんて吸わなきゃいいだけじゃんか。なんでそんなに吸いたがるのかね。それに俺はタバコが大嫌いなんだよ。吸ってるやつをみると殺したくなるね。なぁ?お前もそう思うだろ?あ、お前は吸ってる側か。
おっと時間か。じゃあまずはお前の歯を引っこ抜いてやる。何、そんな泣くなよ。泣くくらいなら吸わなきゃよかったんだよ妹よ。俺も仕事なんだ。ごめんな?」

ほのぼの書こうと思ったら中途半端なホラーになってしまった。
申し訳ない。

いや、良かった
短編の世にも奇妙読んだ感じ

ピンチと出会いは唐突に訪れるものだ。俺は今日1つそれを学び、大人の階段を上った。
学校が終わって、いつものように帰宅するために電車に乗る。30分かけて電車に乗り続けなければならない。この時間はいつも混んでいるので、座れず手すりにつかまって立っている。
いつもと変わらないルーチン。そう思っていた……だが、異変は突然やってきた。
「うぅ……」
突然下腹部に痛みを覚える。胃をちくちく針で刺させるような痛みがじわり、じわりと増していく。悪魔のようなタイミング、拷問に等しいこの痛み……俺は知っている……これは……!!
「このタイミングで……敵襲(うんこ)だと……!!」
目の前で新聞を読んでるおっさんが驚いてこちらを見ていたが気にしてられない。間違いない、悪魔のいたずらとして全世界から恐れられるこの唐突な痛みはまさしく「UNKO」!!。非常にまずい…仕方がない。次の駅で降りてトイレに行くしかないのか……5分くらいの我慢……などと考えていたら、さらなる不運が重なる。急に電車が止まったのだ。衝撃でちょっと頭が出た。
「えぇ~ただいま停止信号が出ました。解除されるまでしばらくお待ちください」
駅員が告げたその一言に、目の前が真っ暗になるというのを俺は初めて体験した。ドラ◯エの勇者もこのような気持ちだったのだろうか。なぜ?why?なんで?なんでこのタイミング?誰だ停止信号出したやつ!出てこいよ!ぶっこおすぞ!!
だが現実は残酷で、そこから10分経っても一向に動きがない。俺はその間、身をよじりながら気を紛らわせている。冷や汗を大量に出しながら、俺は必死に戦っていた。現実とうんこと。
目の前のおっさんが俺の奇行を見て凝視している。汚物を見る目で見るおっさん。やめろ……そんな目で見るな……!!そのバーコドな頭を高橋克◯にするぞ!!
そんなことを続けているうちにさらに10分。ついに電車が動いた。何でもいい。早く……!!

「◯◯駅~◯◯駅~」
キタ!!俺は真っ先にダッシュした。走った振動でまた頭が出かけているが、気にしてられない。早くこの苦痛から解放されたい気持ちから、俺は駅内にある男子トイレまでダッシュした。耐えろ、俺。
改札手前にトイレを発見する。初めて神を見た気がしたが、現実は残酷だった。
「だからさ、俺と一緒に行こうぜ?な、俺たちの仲じゃん」
「いい加減にして!幼なじみだからって……!」
男子トイレの前でいちゃついてる?カップルがいた。いつもなら無視するところだが、あいにく状況が違う。脇でやればいいものの、トイレの入り口でもめていた。リア充共が……どこまでも俺の邪魔をする。いっこうに離れる気配がないので、俺は汗を垂らしながら俺はカップル?に声をかける。
「す、すみません。どいてくれませんか……?」
なるべく穏便にすませるために俺は丁寧にどいてもらうように催促をする。だが、どういうわいけか彼氏のほうが突っかかってきた。
「はぁ?なんなのお前。邪魔すんなよ!!ケンカうってんのか?」
普段なら謝り倒すところだが、俺は今生きるか死ぬかの瀬戸際にいた。主に社会的な意味で。そんな切羽詰まった状態から、普段出さないような低い声で目を血走らせながらこう言った。
「どけ。きん◯潰すぞ」
おもむろに鞄からスチール製の空き缶を取り出し片手で潰してみせた。本当はスチール缶じゃなくて、ただのアルミ缶だが。それに気づかずびびったのか、彼氏のほうがびびって「ちっ、明日。明日行くぞ?わかったな」と捨て台詞を言いながら行ってしまった。やっと、やっとトイレに……!
「あの……」
と、いざトイレに行こうとした直後、さっきの彼氏の彼女であろう女性が声をかけてきた。
「ありがとうございます!!!ちょっと困ってたんです。本当にありがとうございます!!」
そんなお礼はいいんです。だからお願いします。その手を離してください。振り回さないでください。振動で……。
「あ、私の名前なんですけど……あれ?どうしました。汗……大丈夫ですか?」
そんなかわいい顔しなくていいんです。だから手を離して……あっ。

これが彼女と俺の出会い。最低最悪の出会。こんな出会いを運命の出会いと言うのは些か嫌だが、本当のことなのだからしょうがない。ピンチと出会いは唐突に訪れる。それを実感した瞬間だった。

うんこが題材と知らずにタバコのほうで投稿してしまったので、うんこネタで。
長くなってしまって申し訳ない。まあ、うんこから出会う話があってもいいと思うの。

とある小さな部屋で机を向かい合わせた男女が居た

「排泄って素敵だと思わないか?」

女が唐突に語り出した

「自身に不要になったものを体外へと追いやる。なんだかとても合理的だ」

男は相槌を打つ事もせず、話を聞いている

「小学校の時、個室で排泄しているとあだ名がウンコマンになったりする。私はそれが気に食わないんだ。生理現象である排泄行為を抑制する事など愚かなのに、なぜその行為をバカにされなきゃいけないのか」

女は徐々にヒートアップしていく。男はただ、聞くだけ

「つまり、私が言いたいのは排泄行為は素晴らしいと、言う事だ」
「我慢するなんておこがましい、自由にあれと思う」

女の目には少し涙が浮かんでいる

「だから…」

口を開きかけた女を制し、男が初めて口を開いた

「わかってる、君がこの場でウンコを漏らした事は誰にも言わない、気にもしない、だから安心して」

優しく、諭すように男は女に語りかけた。女は涙し、机に突っ伏した

異臭に包まれる部屋に響くのは女のすすり泣く声だけだった

あげ

短パンにTシャツというハイセンスな姿で、全身を真っ黒に染めた俺が、近所の公園のベンチに腰掛ていた時のことだ。
30過ぎのおさーんが何故このような状況なのかという話…は措いといて、ある他の出来事についての話。
それは突然の出来事だった。
近くを走る電車の轟音、遊びはしゃぐ子供たちの笑い声、ママさん達のヒソヒソ声、その音の隅にある音があった。
その音は、今、俺が座っているベンチの後ろの草むら、つまり俺の後ろから聞こえてきた。
それは少女の唸り声だった。
頭の中を色々な可能性が通り過ぎた。結果、頭が痛くなったので何も考えずに振り向くことにした。
ぶっちゃけると、少女が野グソをしていた。
中が真っ白だった頭は、一瞬でショートした。
本能的に前を向きなおした俺は、心の中で叫んだ。エロ同人誌かよおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉ!
様々な思いに胸を膨らませ、俺は、笑いを堪えて引きつっている顔のまま、もう一度振り返った。
すると、少女と目が合った。すでに終わらせていたのだ。
だがまだUNKOは落ちていた。それをネタにヤレる、そう思う前に俺は少女を無視して再び前を向いた。
そしてまた、心の中で叫んだ。
ぶっさああああああああああああぁぁぁぁぁぁ!
ママさん達はまだ、俺を見ながらヒソヒソと話していた。

行数の都合で行間無理ぽ

私は1日に一回は必ず友達を見送る。
あぁそろそろ友達を見送る時間が来てしまう。
最後の最期までお腹に力を入れて、見送る準備を整える。

私は腰を上げて、目線を下に手はレバーにかけて準備完了。

【またな】

>>428
糞闘を讃え合う朋との出会いと別れか……

>>418のラスト2行でどうしても噴く

定期age

>>430
>>5は、短文なのに状況説明と起承転結をちゃんと出来てるのが凄いと思う
デブサ以外書かないん?

上がりついでに、テーマ↓

「好きだよ」

「嘘でしょ」

「そうさ、僕は嘘吐きだからね。だからもう一度言うよ、君のことが大好きだ」

「嘘吐き」

「嘘吐きは真実しか語らないんだよ」

「あなたが言ったらそれも嘘になっちゃうじゃない」

「もちろん」

「全部嘘じゃあ、訳が分からない」

「だったら君が信じたいものを信じればいいんじゃない」

「それならあなたのことは信じられないわ」

「じゃあ、何を信じるって言うのさ」

「私があなたを好きだっていうこと」

「僕は君のことが嫌いだよ」

「嘘吐き」

>>434
好きやけど、それ普通のSSや…地の文入れたってぇ…

嘘を吐く
まるで呼吸のように

嘘を吐く
まるでそれが真実のように

私は嘘つき。

私は彼に嘘をついた。彼は笑った
私は彼に嘘をついた。彼はまた笑った

彼は正直者だった。いつも正直でいた。

私は嘘つき。彼に本当の気持ちを言えなかった。
本当の気持ちを言いたかった。

彼は正直者だったけど、一度だけ嘘をついた。
「僕は元気になる。約束だ、約束が守れたら、一緒に丘を歩こう。手を繋いで、ゆっくり、ゆっくり歩くんだ」
約束は守られなかった。

彼は私の嘘を信じていた。
「元気になれるって!心配ないよ!」
私の嘘を信じていた。

正直者は馬鹿を見る
ならば、私は馬鹿になろう。
彼が、大好きな彼がそうであったように。

嘘と聞くと真っ先にみーまーが思い浮かぶ現象

 今日、学校が終わってすぐ、俺は彼女に告白した。返事はまだない。というか無視されたった、テヘペロ。
 原因は分かっていたが、やっぱりつらい。
 家に帰ると彼女から電話があった。夕方、河原に来いとのことだ。
 色々な期待に胸を膨らませ、俺は河原に向かった。
 
女「来るのが遅いわよ…ま、全く何を期待していたの?」
 
 川に反射した月は、ゆらゆらと揺らめいていた。
 顔を赤らめ、横顔のままの彼女に、俺はこう言った。

男「はぁ…まぁ、ごめんな。今回も嘘なんだ」

 また俺は彼女に殴られるのだろう。それがたまらない。
 それでも彼女は何故、何度も騙されるんだろう。
 それはきっと…
 川に落ちた俺を眺め彼女はこう呟いた。

女「ばーか。…分かってるわよ」

 でも、何で彼女は泣いているんだろう。

誰かなんかアドバイスおくれよ

>>438
?…感想と言うか……これは告白が嘘って事?

そのとおりなんだけど
わかりずらいかなーやっぱ

これ男がクズなだけにしか見えないけど…

先に女性の返答→「嘘でしたー」→殴られる→このやりとり何回目だっけ?的な自分語りとかでないと解りにくいかな…この場合

男は屑でドM
殴られたくて嘘の告白
女は告白が嬉しくて毎回期待しちゃうんだけど毎回嘘でしたー
ってことなんだが
説明はどんなのいるかしら

それだったら、男の「ごめんな」は要らないかも…全力で殴られたい訳だし
あと、文面をシリアスに書きすぎてる感じかな…内容はおどけてるのに描写が暗いから、男が必要以上に屑に見える

言葉足らず過ぎる
男が屑って事しか分からなかった

シリアスかー
背景描写イラネーかな

背景描写は要るよ、その描写をもうちょい軽くすればいいだけ
内容はしょうもないのに文面だけ無駄に重くてわかりづらい

折角、一人称で「テヘペロ」まで使用したなら、ワクワクと言う言葉は使わず文章で表現すべきだったと思う

もしくは逆か

×ワクワクと言う言葉は使わず
○ワクワク感は

…すまん

そうそう
この間知ったんだが、擬音語と擬態語はカナで使い分けるらしい

すごくわくわくする○
すごくワクワクする×

犬がわんわんほえる×
犬がワンワン吠える○

ああ、習った気はする
…でもどうでもよくない?

でもワクワクさんなんだよね

名詞だから…(震え声)

彼女はわりと頻繁に嘘をつく。

いつも付き纏ってくるくせに僕のことを嫌いと睨み、木陰で弁当を広げあっても僕の弁当を不味いと言いながらせっせとつまんでいく。

仏頂面でぶっきらぼうで、いつも不機嫌そうな顔では彼女が何を考えているか分からない。

まだ雪が残る暗がりの帰り道で彼女になんで嘘をつくのか訊ねたところ、僕が正直すぎるから2人を足して割ったくらいがちょうどいいのと半目で言われた。

事実を偽る機会がないだけで自分ではあまり正直者だとは思っていないのだけれど、僕のことをよく見ている彼女がそう感じるならばきっとそうなんだろう。

冬の夜風に冷やされた手をどちらからともなく差し出し合って優しく握ると、嘘吐きな彼女の手はとても冷たくなっていた。

占いや心理テストなんて非科学的なものに興味はない。でも、心が優しい人は手が冷たいなんて迷信だけは昔から変わらず信じている。

季節が変わっても彼女は相変わらずの嘘吐きだった。

手が寒いと左手を差し出してくる。

今日も彼女は僕を嫌いと言った。嫌い嫌い大嫌いと沢山言われた。

だけど今までと違って少し笑っていたのは、今日は嘘が許される日だからだろうか?

嘘が許されるならばと僕も彼女の気持ちに答えたくて、

「僕もあなたが大嫌いです」

そう笑顔で言うと理不尽なことに彼女は泣きながら走り去った。

僕の嘘で彼女が涙を流してしまうなら、彼女の為にずっと正直者でいようと心に誓った。

ボクは嘘をつく。誰かをおとしめたいわけじゃない、ただ認めてもらいたいだけ。
そのために、嘘に嘘を重ねる。本当に本当に小さな嘘。そしてもう…誰も本当のボクをしらない。
彼女すら、家族すら…いやボク自身でさえ分からない。
気付けばボク自身の体は、自分のつき続けた嘘に体を縛り付けられていた。
それでもボクはまだわずかに残った体の自由を使い嘘をつく。
人に認められることはこんなにも辛く悲しいものなのか。
そんな悲しい姿を隠すために、また…嘘をつく…

    「花粉症がひどくてさ、でねこの前さー」

四月馬鹿も終わっちゃったことだしそろそろお題変えましょか
安価↓

引っ越し

「それじゃ、ばいばい」

散り始めの桜の下で、君が告げた。
ほんの赤子だったころから、ずっと一緒に居た君が、別れを告げた。
急に決まった君の引っ越し。仕事の都合で遠い遠い所に行く。

「今まで、すっげー楽しかったよ」

にかっと君は笑うけれど、それと対照に私は泣きそうになってしまう。
どう考えても、会えない距離。ふと出かけた先で偶然、そんなことすらあり得ない距離。
会いたくても、会えない距離。
くるりと背中を向け、トラックへと進んでしまう君。
どうしよう、どうしよう。離れてゆく君に伝えたいことがあるはずなのに、何を言えばいいのか分からない。
ありがとうだとか、さようならだとか、あなたが好きですとか、言いたいのに言えない。
行かないで、なんて無責任なことを言えたらどんなに良いか。

君はどんどんと離れてゆく。
私は焦って声をかける。

「ねぇっ……!」

私の声にくるりと振り返る君。

「なに?」



「…………ううん、なんでもない」

秘めた気持ちは、二度と届かない。

お題安価下

日の入り

世界に取り残された気がした。
辺りのものは既に、黒い夕焼け色に満遍なく染め上げられている。

日はもう出ていなかった。山の後ろに隠れたせいで、この水田地帯の西側に連なる小さな山々の腹を、
視認するのも難しいくらいに真っ黒に塗りつぶしている。
背後の中途半端な眩しさが、私がそれを目視するのを一層邪魔した。

山際から、眩しくも決して不快でない暖かな光が溢れている頃は、
まだ人の、いや、私だけのとっておきの時間が残っているような気がし、妙に喜ばしく小躍りしたい気持ちになり、
実際に気分よく、自分の家路を辿っていくものである。

しかし、それが隠れた時にはもう、私はなんだか自分がこの黒っぽい血だらけの狭間にぽつんと一人
取り残されたような感覚に陥り、身の周りからの得体の知れない焦燥感に覆われ、少しの物音や、
僅かな闇にさえ敏感になり、そうして誰かに、背後から背をしがみつかれているような、解決の仕様もない不意な錯覚に苛まれ、
心の底から周りの空間に恐怖し、なりふり構わない様相で、足早に先を目指すものであった。

さる史学に精通した人の話によると、人々は昔、この時間帯を逢魔ヶ時と呼称したそうである。
なるほど、確かに気持ち悪い。こんな空間には居たくもないし、想像するのでさえ気味が悪いものだ。

昼間はあんなに青々としていた夏の草木が、今ではもう、死んだように真っ黒に染まり、
そうして静かに、まるで抜け殻のように、ひっそりと佇んでいるのだ。
こんな時間帯にそこらを歩かねばならぬとは。如何ともし難い気持である。

時刻は既に、午後の7時を回っている。時計め、いつもこの時間を指している。
曽祖父の代から受け継がれてきたこの時計も、遂には道端で難なく壊れた。

私はただ一人、この仄暗い夜道で、淋しくとぼとぼと宛のない方向へ歩を進めた。
宛など、とうに無かったのだ。

私は、微かに記憶に残っている、あの温かい空間に戻りたい。
ただそれだけ、その一心である。

ゴールデンウィークだからこその期待!
お題変えよう!↓

ゴールデンだけに

金髪碧眼で

ギシ…ギシ…

寂れた街の片隅にある小さな家に、足音が響く。
犯人は家主の男だった。

「……」

静かに息を殺しながら、男は自分の作業場に向かう。

パチッ

男が作業場のをつけると、家に小さな明かりが灯った。
時刻は深夜3:00を回っており、その一軒以外は静かに寝息を立てている。

男が付けた灯りに照らされて浮かび上がるのは金髪碧眼の大群だった。
男の職業は"人形屋"
特に、金髪碧眼の少女の人形をよく作った。
男が夜更けにここに訪れたのは、朝になると人形の位置が変わっていたり、何故だか人形の表情が変わっている気がする謎を解き明かす為だった。

一通り人形を眺め、以上がないことを確認した男は、安堵の溜め息をついて、後ろを向き、電気を消した。

男は満足そうに寝床に帰った。
その背後で、無数の碧目が蘭々と輝いていた事を知らずに。

山田花子
これでもかと言うほど日本的な4文字が記された名札はなんとなく自信なさげに彼女の右胸でフラフラと揺れていた

気弱そうな名札とは対象的に彼女の肩のあたりまで伸ばされた黄金は「私を見なさい」と言わんばかりに堂々と闊歩し
これまた堂々と強い光を携えた瞳は美しい海を讃えるような碧色をしており
私はこの連休群馬の山奥までわざわざやってきて本当に良かったと小さくガッツポーズをした

あげあげあげぇ!
お題あげぇ!!

じゃあオーソドックスに「夕焼け」で頼むぜ


「おむかえ、こないねぇ」

砂山を作るのに夢中になっていた僕に、女の子が声をかけてきた。
さっきまで僕一人だった筈なのに、どこから来たんだろ?
女の子とお話したことが無かった僕は、女の子に返す言葉が分からなくて首を振った。

「おむかえ、いないの?」

そうなんだ、お父さんはお仕事で夜までいないから。
僕はそんなことも言えずに首を縦に振るだけだった。

「わたしもなのよ、まっくらになるまでいっしょにあそぼ?」

お家に帰っても真っ暗で寂しい、いつもこの赤い夕焼けが終わらなかったらいいのにって思ってる。
でも暗くなる前に帰らないと、たまに早く帰ってくるお父さんに怒られるんだ。


でも…お誘いを受けたら仕方ないよね、お父さんだって友達とは仲良くしなさいって言ってた。

「う、うん。なにしてあそぶ?」

女の子の顔がぱぁっと明るくなって、僕もちょっとうれしい気持ちになる。
うーんと、うーんと、と考えながらも女の子はにこにこしてる。

「まずはおにごっこ!じかんはいっぱいあるから、つぎはいっしょにかんがえましょう?」

まずは君が鬼、と言って女の子は走り出す。
砂だらけの手をズボンで拭いて、僕も走り出した。


1つの影がぱたぱたと揺れる。
ずっとずっと、僕達は遊び続けた。
寂しくないって、とってもすごいことなんだ。
いっぱいあそんでも、全然暗くならない。まだまだ遊べるんだ。
女の子はずっとあそんでいましょうってにっこりほほ笑んだ。

 私は貴方に追い付く事はない。

 夕焼けの向こうに消えていく貴方を毎日同じ距離を保ちながら見送る。


 貴方が居なければ私など石ころとさして変わらないと言うのに。

 今日は貴方に少しでも近づきたくて、まん丸な身体で精一杯辺りを照らしてみた。



 ある時貴方に聞いてみた。


 なぜ私が来ると貴方はあんなにも朱色になるの?


 貴方はぶっきらぼうに答えた。


 照れてんだよ。


 でも知っている。

 本当は、夕焼けの赤は、そのあとの私をより鮮やかに見せる為にしてくれているということを。

書いても感想付かないと寂しいな
>>471
なにこれオサレww初々しい感じがいいね

せやな
お題出した責任とるか
>>469ちゃんの文章からはなんとなくくしゃくしゃっとした優しさがにじみ出とるな
ちょっと文句言うなら言葉に出来なかった言葉と考えてる事がごっちゃになっとるのが残念やったな


「なぁ、ゆずの‘夏色’って曲知ってら?」

 唐突に言い出した彼女。

「あー、うん一応」


 ちょうど季節だし。

「あの曲さ、‘大きな五時半の夕焼け’ってフレーズあるっきゃ」

 形の良い眉を片方だけ上げて彼女は言った。

「んー、多分」

 まともに聞いた事も無かったので確かでは無いが、あった気がする。

「あれ、わんちか、変でねぇかな? 今何時か見てみへ」

 

 携帯のディスプレイを見ると、現在PM 6:49。

「ん、確かに夕焼けは今ぐらいが一番綺麗だね」


「んだべぇ? やっぱわぁは間違ってねぇべよ」



「いや、でも語呂とかもあるし」

 夏色は名曲だし。


「だとも、やっぱ、わんちか納得いがねくてよぅ……」

 変なとこで真面目なんだから。


「分かった分かった。 でも、取りあえず暗くなる前に帰ろう? ほら、乗って」

 彼女は頷くと自転車の後ろに乗る。

 夕焼けがよく見える小高い丘の上の公園。

 フェンス越しからは町が茜色に染まっていくのが見えた。

 さて、危ないからブレーキいっぱい握りしめて。

「もうわんちか一緒に居てけねぇ?」

「うん、ゆっくりゆっくり下ってこう」

「明日は晴れだな」

ある日の下校中、彼が突然言った

「なんで?」

「夕焼けだからさ」

さも当然のように彼が返す

「よくわからないよ」

本当に意味が分からない

「しらないのか?夕焼けするって事はな、天気が西から…」

彼がくどくとと説明を始めた
でも、私は分からない
分かろうとしない
なぜなら…

「…聞いてる?」

「え、うん、聞いてるよ?」

なぜなら
真っ赤な真っ赤な夕焼けが照らす、彼の横顔に見惚れるので精一杯だから

>>474ちゃんはまた綺麗な造形の文章やな、曲とリンクさせるとかいうアイデアわしは大好きやで

でもちょっとだけいちゃもん付けるなら全体的にのっぺりしすぎや

女の子のイメージをもうちょっと固定したほうがよかったかもやな

なんかデッサンはうまいけど色のっけるのがちょっと惜しい感じやね

>>476ちゃんの描いた夕焼け空は優しい色やなあ

主観の女の子の心情でオレンジを表現したんやな

でも少し急ぎ足すぎやないかね?

もうちょっと面倒くさい男の子事も書いて上げたら文字の中の世界が広がるYADE

「わぁ、やっぱり夕焼けは嫌いだずよぅ……」

 彼女がぽつりと呟いた。

 自転車の影が長く伸びて、ガードレールに重なり歪に形を変えている。

「なんで?」

「夕焼けきたら……サヨナラしねばまいねぇすけ……」

 俯く彼女。

 まぁ、確かにひとりで家に帰るのは寂しいだろうしね。

 でも、一緒に居てあげる、なんて言えないし。

 そうだ。

「それじゃ、夕焼けはまた明日あう約束にしよう」

「……ん。 そいだばいいな! うん? へば曇りはまいんだか?」

「いいよ、寂しい時は少しでも側にいるから」

「んひひ、嬉しいな」

 だらしない位のにやけ顔。

 頬が暑い。 夕焼けで良かった。

>>478
いちいち評価くれるあんたがスキ

>>ID:0S8payyk
ありがと、評価あるだけで次も書こうかなって気になる

>>479
方言可愛い。
話としてはなんとなく言ってること分かるけど、分からない所もあるから人を選ぶと思う
文の内容だと「でも、一緒に居てあげる」ここの読点はいらなかったかも

>>479ちゃんがちょっとワイのアドバイス聞き入れてくれたみたいで嬉しいやで

台詞回しも雰囲気にあっとるしワイはすきやな

でも>>481ちゃんの言うように雰囲気重視のせいで分かりにくいとこもあるなあ

あとあえて言うなら主観の男の子の考えを舞台の近くにある物とかの比喩でぼやかした方がオサレかもしれへんね

綺麗な文書くのはうまいからまた頑張りや

ソロソロお題変えとくで「世界の終わり」

理由はわいが今日しんちゃん映画見に行ったからって言う糞みたいな理由やけど頑張りや

お題「夕焼け」で書いた許してヒヤシンス

仕事での小さなミスが増えたのは、最近私が疲れているからだと思う。
振るわない成績、有望な新人に対する焦り、職場に蔓延る結婚願望。
恋人のはずの携帯電話は、最近番号がつながらない。アドレスも送信不可なので、きっとスマートフォンを落としたに違いない。SNSのアカウントに確認を取るのも馬鹿らしい。
両親からは「あんたも女なんだからそろそろ結婚も考えないと」……彼に聞いてほしい。
そんな私を見かねたのか、上司は「これをA社に届けたら今日は直帰でいいよ」と封筒を手渡した。
願ってもないことだったので、ありがたく受け取って会社を出た。
その帰り道、さて誰に愚痴をこぼそうかとスマートフォンの電話帳を眺めていた私の目に光が差した。
国道の交差点、長く伸びた道路の上に夕日が沈みこんでいる。
なんだか珍しいものを見たような気がして私は足を止めた。
見事な茜空に感動して、というわけではなく。
ふと、昔のことを思い出したからだ。

私にも人並みに幼馴染の男の子がいた。
彼は野球少年で、それなりに上手かったようだ。地元の高校もそれなりに強かったらしいので(私は野球に詳しくない)、結果彼とは小学校から高等学校までの十二年間同じ道を通った。
といっても練習に明け暮れる彼とは、下校時間がいっしょになることはほとんどなかった。
どちらかといえばご近所さんと言ったほうが正しいかもしれない。

「久しぶり」
秋の始まりのころ、下駄箱で彼に声をかけられた。
肘にはサポーターが巻きつけてあり、通院するために今日は部活を休むのだと言うので、それきり怪我については聞かなかった。
代わりに高校生らしい、他愛もない会話をいくらかした覚えがある。野球のことについては話さなかったので、私は今でも詳しくない。
示し合わせたわけでもないが、それからしばらくの間、毎日のように帰り道を並んで歩いた。

ある日、まるでそれが珍しいものかのように、彼は夕焼けに立ちすくんだ。
私が訝しむと、久しぶりに見たんだと彼は唸った。
「夕日なんていつでも見れるじゃないか」
私が言うと、彼ははっとしたように俯き、「いつでも見れるんだよな」と呟き、それからまた歩き始めた。
何か考え込んでいたようで、その日は最後まで沈黙を享受しなければならなかった私は少し不満だった。

次の日の放課後、彼はユニフォーム姿で私の前に現れた。
なぜか私に「ありがとう」と言い、閉院時間の許すまでトレーニングをするのでいっしょには帰れないと謝った。
別に約束しているわけでもない、と言うと彼は少し目を泳がせて笑った。
その日からまた、私と彼は別々に歩いた。

後ろから追い越した自転車が、青信号で立ち止まっている私を振り返って一瞥する。
現実に引き戻された私はスマートフォンをしまうとそそくさ歩き始めた。
彼が夕日に立ち尽くした理由は、今の私と同じだろう。
だとすれば私も、立ち止まるわけにはいかないようだ。

あの頃よりは向き合って話せるだろう。
私は、彼の帰りを待つことにした。連絡が取れなくても、仕事の終わる時間ぐらいは知っている。

おわり

ええんやで
>>484ちゃんの文章は動かし方がうまいね

丁寧に丁寧に物語を動かしてるから全体的に分かりやすいなあ

特に昔話に移る時と現代に戻る時のインアウトがすごい映画的な表現でわいもおおってなったで

ちょっとだけ文句言うなら主人公のお姉ちゃんを真面目に書きすぎやったかな

ちゃらんぽらんとまでいってまうと物語全体の本質が変わってまうんやけど

上司のおっさんにあだ名つけて裏で勝手に呼んどるとか最後に彼氏君に優しい悪態つくとか遊び心があったらワイはもっと好きになれそうや


「あ、ぅ」

 情けない吐息が漏れる。

 あ行ともは行ともつかない情けない声だ。

 手に持っていた若草色の傘が、濡れそぼったアスファルトに転がった。


 世界から色が消えていく。

 耳には何かが壊れる音が大音量で聞こえてくる。 他には何にも聞こえない。

「なして……誰だんずよぉそいづはぁ!!」

 愛しい人の隣には、私以外が幸せそうに笑っていた。

 傘を拾わなきゃ。 頬はびしょびょに濡れてしまった。

 暗褐色の傘を拾い上げて呟く。

「世界が終わってまったみたいだなぁー」

 今日が雨で良かった。 涙が落ちてもわかんないから。

>>488
もう少し女の子の心情をねちっこく書いた方が絶望感が伝わっていいかも、これだとちょっと淡泊にみえる。
あとは最後の部分だけ「わからない」じゃなくて「わかんない」になってたのが気になるな

ポツリ、ポツリと雨が降る。
雨は1人の少女を濡らす。
ポツリ、ポツリと降る雨は、無抵抗な少女を蝕んでいった。

少女は考える。何故だろう、と
何故、こんな事に
何故、私が
何故、どうして

少女はゆっくりと腰を下ろす
大きな大きなコンクリートの瓦礫の上
ビニールシートを見つけて、雨除けとする

少女は考える
何か意味があるのだろうか
私だからできる何かがあるのだろうか
この荒廃した世界で、私に何か意味があるのだろうか、と

そして少女の思考は辿り着く
なんの意味も無い事に
ただの偶然、運よく生き延びただけだという事に

少女は願う

"私だけ置いて行かないで、みんなと一緒にいさせてよ"

ポツリ、ポツリと雨が降る。
ポツリ、ポツリと降る雨は、静かに眠る少女を濡らす。
荒んだ世界に降る雨は、黒く淀んで、少女の願いを叶えようとしていた



 世界。

 私の目に映る全て。


 清潔感のある白を基調とした簡素な病室。 揺れるカーテンの向こうから見える青い海。 白い雲。

 私の世界はそこで終わり。

 そこから先に広がる事はない。

 起こしていた身体から力を抜き、ベッドへ倒れ込むと小さく軋んだ。

その先には海が広がっていた

生まれてから一度も淀んだ物を映していない赤ん坊のような澄んだ青色の海だった

私の手を包もうとしている優しい熱…少しだけ熱くなるのを感じた

頬を撫でる風はあの鼻の奥を刺すような生臭さが無い

森に居た「あの子」が語ったように

本当に世界から私達二人以外の「いきもの」が消えうせたんだと実感した

彼は大きく深呼吸をすると私の方を見て大げさに笑って見せた

私の手を包もうとしていた小さなそれが急に大きくなったような気がした

こわいものなんてない ぼくらはひとりじゃない

>>490
暗い雰囲気が終わりを感じさせる。
「何故・だろうか・事に」みたいに繰り返してる所が多くてくどい感じもあるからここぞという場面で使うと映えるかも
>>491
短くて感想付け辛いけど、他の人が書いた終わりよりも明るい感じ。
ようやく終われるんだ、みたいな気持ちを感じてもの悲しい気分になれる。
>>492
世界の終りで物語の始まり的な?ここから続くであろう彼と私の話が気になる。
あえて言うなら、わざと入れてないように感じるけど、句読点は入れて欲しいかな。
内容は優しい感じがするのに、書かれているまま読むと息継ぎができずに苦しく感じる。

「今日はいい天気だねっ」

ざざぁざざぁと波が押し寄せる海岸を歩く。きらきらと太陽を反射して輝く水面はサファイアのようで。
私はにっこりと笑いながら抱いている『はるか』に話しかける。
この子はまるで綿のように軽い。

「こうやって散歩してれば誰かに会うかもしれないね」

出会いに胸を膨らませてゆっくりと進んでゆく。
さくさく、砂を踏みしめるたびに心地よい音が鳴る。後ろを振り向けば、私の足跡が長く続いていた。
その光景がなんだか嬉しくて『はるか』を強く抱きしめてみる。

「がさがさ揺れる木の音や、そよそよ気持ち良い風の音しかないと落ち着くなぁ」

車が走る音もなく、テレビもラジオも流れない静寂は、自然の音の美しさを最大限に引き上げてくれる。
人の喧騒も、野良の犬猫の鳴き声、うるさい音は何もない。
何も、ない。

「ねぇ……もう誰も生きてないのかなぁ」

私ひとりしか生き残ってないのかなぁ。
そう問いかけても。

手に持った人形は何も答えない。

>>494ちゃんは
物語に緩急付けたかったんやな
アイデアは好きやで
比喩のチョイスもワイは好きやで
でもちょっと工夫してくれればもっと好きになれたかな

まず緩急のつけ方は落差を大きくしたかったから中盤からラストまでを大幅に削ったんやろうけど削りすぎや
下にストーンっていうより右下にズルッと抜けたみたいに見えるで

次に比喩、チョイスはええんやけど掘り下げが足らんかったな「サファイアのようで」でもええんやけど「ショーケースに並ぶ大粒の」とか前に付けてやるだけで頭に浮かぶ色が跳ねる思うで

あとオチで出てくる『はるか』ちゃんやけど人形ってストレートに書かずに「ぐったりと地面を見つめ続ける」とか人形匂わす事つけて『はるか』ちゃんで行った方が絶望感が強うなるかもしれんで

ライターを持ち、咥えた煙草に火をつける。落ち着く。

毎日このために生きていると思うと、なんて小さなことだろうと日々思う。が、煙草を吸うとそんなことはどうでもよくなる。

画面が黒くなったモニターに写る不快な顔を煙でぼやかして、涙。

現実見ろよ・・・と思う。でも、煙草を吸うとどうでもよくなる。

そのうち人生もどうでもよくなりそうだ。

「わたしは、どうすればよかったんだろうね」
 呟いた言葉がまるで自嘲のように、まるで私に言い聞かせるみたいに聞こえていた。
「こうする以外の道が、わたしにあったのかな?」
 私の声のはずなのに、まるで、遠くから私じゃない誰かに声をかけられているみたいな感覚だった。
「どうすればよかったんだろうね?」
 私の頬を涙が流れて行ったけれど、喉も、体も、心も、みな渇く一方だった。

「どうしてわたしは生きているのかしら」
 答える人はいない。
「どうしてわたしは、こんなことになったのかしら」
 答えを求めてはいけない、気がした。

 ああ、もう、疲れた。
 インクの切れたペンを放り投げる。
 どの道もうこれに役目は無い。存在価値が無い。私と同じ、やるべきことをもう全て終えた身なのだ。
 インクの滲む文書を取り上げて、軽く目を通して、頷いて、私は目を閉じて、息を吸って、また吐いた。
 また大きく息を吸って、手元の薬を拾い上げる。
 どこまでも真っ白で、どこまでも潔白で、どこまでも純粋で、どこまでも綺麗なそれを、私は透き通るような水と一緒に嚥下した。
 何かを考える間もなく視界が黒く染まって、私はわたしの世界が終わっていくんだなぁと考える間もなく、世界が終わったのを感じた。

私が彼に想いを伝えたその瞬間、世界の終わりを告げられたような気がした。
さあっ、と引いていったのだ。目に見えない、何者か達が。

私をずっと観測していた、何者かが。
時に応援し、時に罵倒し、時に嫉妬してくれた何者かが。

私をずっと導いてくれていた、何者かが。
時に日常を、時に絶望を、時に希望を与えてくれた何者かが。

ああ、そういうことなのだ。
ここ最近のいつもと違う日々は、こういうことだったのだ。

私が彼に恋をしたからいつもと違う日々が始まったのではない。
いつもと違う日々が始まるために、私が彼に恋をする必要があったということ。

私の恋物語が、終わった。
見えざる手も、見えざる観客も、私に関わることはもう無い。

きっとこれから、いつものような何の緩急も無い、起承転結の起さえ無い人生が始まる。
それでもいい。

彼と生きる世界ならば、それくらいのんびりできたほうがいい。

「今日はいい天気だねっ」

ざざぁざざぁと波が押し寄せる海岸を歩く。きらきらと太陽を反射して輝く水面は無数のサファイアを敷き詰めたかのようで。
私はにっこりと笑いながら抱いている『はるか』に話しかける。
この子はまるで綿のように軽い。

「こうやって散歩してれば誰かに会うかもしれないね」

出会いに胸を膨らませてゆっくりと進んでゆく。
さくさく、砂を踏みしめるたびに心地よい音が鳴る。後ろを振り向けば、私の足跡が長く続いていた。
その光景がなんだか嬉しくて『はるか』を強く抱きしめてみる。

「がさがさ揺れる木の音や、そよそよ気持ち良い風の音しかないと落ち着くなぁ」

車が走る音もなく、テレビもラジオも流れない静寂は、自然の音の美しさを最大限に引き上げてくれる。
人の喧騒も、野良の犬猫の鳴き声も、うるさい音は何もない。
何も、ない。

「……一人ぼっちはつまんないなぁ」

誰かとお喋りしたい。
『はるか』に話しかけるだけではなく、人とお喋りがしたい。
このままずっと、孤独が続いていくのであれば私は耐えられないだろう。

「ねぇ……もう誰も生きてないのかなぁ」

私ひとりしか生き残ってないのかなぁ。
そう問いかけても。

縫い目がほつれた『はるか』は何も答えない。

>>496ちゃんの書いた逃避感はいい具合に苦いな
短く言いたい事をまとめとるんわいいんやけど「思う」を短いスパンで使いすぎたせいで損しとるで

>>497ちゃんはかなり荒削りやけど病んだ人の表現うまいなあ

かなりくどい文章で病んだ人特有の「それしか見えない」感を出せてるんは好きやで

変えた方がええかな思ったのは「、」の酷使やな
こういう誰に語りかけるでもない文章の時は「…」で孤独の臭い強くしたほうがええ味になるとワイは思ったで

あとオチがちょっと蛇足になってもうたかもしれんな

ハッキリ書いた方がええ場合もあるんやけどこういう属性の文章は着地点用意せんでコップの落ちる音とかで嫌なモヤモヤを残した方がワイは好きやで

>>498ちゃんはかなり高い水準のもの書いとるけど目の付けどころが特にええなあ

『幸せ』を描くときにピンクやら空色を選ばずに透明の鉛筆選んだ感じやな
普通のマイノリティちゃんみたいに黒とか灰色を使わんかったのも好きや

「見えない何者か」君達でなんとなく日々何気なく感じてる誰かに動かされてる感を出してたんもええな

ただ本当にいちゃもんになってまうんやけどちょっと春樹ニキの影響が強すぎるわ
ワイもあの人好きやけど>>498ちゃんの個性潰すの勿体ないからもっと好きなように書いたがええと思ったで



「世界が終わるまで~♪」

 こんな良くあるフレーズを口ずさんで煌々と輝くビルの間を歩く。

「愛し続ける~♪ この手は離さな~い♪」

 なーんて臭い事言われちゃったら照れちゃうよね。

 繋いだ手がじんわりと湿り気を帯びてきた。

 無口な癖に、ちゃんと反応してるのが憎いね。

 歩道に何台も止められた車の脇を縫うように歩みを進める。
 目的地は街を見下ろせる丘の上にある公園。


 少し歩くだけなのに、なかなかどうしてたいへんだ。

やっと着いたと思ったら、そんなに時間もないみたいだ。

 時間までは、住んでた街でもみてすごそうか。

 見渡した街はまるで夕焼けに染まったように赤い。

 燃え盛る街は、暴動で付けられた物が広がっちゃったのかな?

 終わる日なんて教えなければこんなひどい事にはならなかったのかもね。

「ちょっと手が疲れちゃった」

 彼をベンチに置いて一息つく。

「あ、来たみたい」

>>499
ええ改良やとワイは思うで

>>503ちゃんのは
必要な物以外全部削ぎ落とした修行僧みたいな文章やな

ただ絶対に必要なものは何も落としてないのがすごい好き
締めの「たいへん」も漢字にしなかったのはええと思うわ


 夜空には見たこともない大きな星が、更にどんどん大きく膨らんでいる。

「あ、そうそう。 約束したからね」

彼の右手を掴む。 ぷらぷらとぶら下がり、先っぽからはもう血も出ていない。

「世界の終わりまで君の手を離さない、だったよね」

 手しかないけどね。 君ったら私を庇って瓦礫でプチッだもん。

「まったく、あんなにくさい台詞を言い過ぎたんじゃない?」

「少し臭うね」


 私は終わるまでのわずかな時間。 歌を口ずさむ。


 君の好きな歌。

「世界が終わるまでは~♪」

 残念、私たちは、世界が終わっても、だ。

終わり

「大丈夫!! きっと大丈夫!!」
 世界の美しい物だけを集めたような箱庭で。

 白い少女の手を、黒い少年の手が強く引いた。

 少しだけ痛い。 でも、その痛みを嬉しいと少女は感じていた。

 力強く手を握られる事も、強引に手を引いてくれるのも少女には初めてだったからだ。

 無機質なサイレンが鳴り響く。 小さな逃亡者が楽園から逃げ出さぬように。

 荒々しい足音と共に、この美しい庭園には似つかない存在が現れる。

  

 「大変!! 大人たちよっ!?」

「捕まってたまるか!!」

 白い少女が叫ぶのと、黒い少年がかけだしたのは同時だった。


 二人は走る。 まだ見ぬ本当の世界を探して。

 造り物の安寧を、偽りの世界を飛び出す為に。

 見据える先にはこの世界の終わり。

 見上げる程の塀一枚。

 世界は終わる。

 造り物の花を愛でながら、造り物の空を見上げるのはもう終わりだ。

世界は変わる。

 通風口からでる清涼な空気の変わりに、吹き荒ぶ風が。 刈り揃えられた芝生の代わりに、荒涼たる大地が二人を待つ。

 世界が、始まる――。

 彼らの眼前に広がるもの。

 見渡す限りの空。 遥か彼方に見える海。

 果ても無き世界の果てを探し出す為。

鳥籠を飛び出した二羽の小さな小鳥の羽は。

風を掴んだばかりだ。

終わり。

よく見る設定で無理矢理引っ掛けた感じ

カーテンを開けて燦々と輝く太陽に目を細めるのが、私の日課になってきていた。
身体がだるくてベッドから起きる上がるのには、まだいくらか抵抗があったりする。
でも、テレビに出てたお医者さんが「自分の意思で朝を過ごすのが大事」なんて言ってたりした。

そんな気がした。もう覚えてない。もしかしたら誰からの伝聞だったような気がしてきたので考えるのをやめました。
今の私の服装では敷地外にお出かけなんて恥ずかしくて出来ない。
避暑地のお嬢様を演出するのに麦わら帽子でも被ってみるといいかもなんて、よく廊下で顔を合わせる男の子に言われたことがあった。

確かに色合い的には可愛いピンク色で上下を統一したこだわりのファッションと押し通せばそうにも見えなくない。
見えない。そんなわけがない。強引に主張すればするほど同情的な眼差しを向けられるに決まってる。
それに、日常的にこんなのを着ている人は絶対に何かの病気だと思われる。

裾を掴んで意味もなくぴらぴらと弄んでいると、脇腹辺りで結んでいた紐がほどけてしまい、あわや大惨事になるところでした。
周りに人がいないのを確認して紐を結ぼうとして、ちょっとした悪戯を思い付いた。
時計を見ると時間としてはそろそろだった。上半身をはだけて、色気が出そうなポーズを個室部屋で試行錯誤してみる。

お気に入りの悩殺ポーズを発見したので、それを試してみることにした。
余った時間、ベッドで足をぶらぶらさせていると、扉をノックする音が聞こえてきた。
来訪を知らせるのがノックだけなのが、あの人だけの特徴なので、どうぞと一声かけると、一瞬ぎょっとした顔つきになった。

「先生、私の病気が何かは知ってますよね? 先生との思い出が欲しいんです……、じゃないと」
後ろ手でドアを閉めてから全く動こうとしないので、わざわざ私から近付いて歳の割に細い腕にすり寄ってみた。
呆れと同情を含んだ白いまなざしに後悔の念を感じたけれど、今更引き下がってしまう方がよっぽど恥ずかしい。

面白い反応が見られるまで積極的に攻めてあわよくばな展開まで考えてみる。
だけども、先生は私の思惑と裏腹に、額に手を当てて大仰に天を仰ぐと、
「重篤だ」

大変に失礼な言葉をくださいました。
「先生。私は真剣なんです」
処置の施しようがない疾患だとか、原因不明の病に大脳を犯されただとか好き放題言われてもいい。

けれど、ここまできたので悪乗りしてくれるまでは引き下がれない。
先生は定期健診に使う道具を机に置いて私を見つめました。
そして、大きなしっかりとした右手を私の顔に近付け、

「俺は既婚者だ。諦めろ」
その日はすっごくつまらなかった。
諦めるも何も元から悪戯でしたから。

「もう何があってもこんな病院になんか来ないでやる」
「おう、二度と骨折なんかすんなよ」
病院で夢見た憧れの世界は始まることなくついえました。

今日の夕暮れは、なんだかすっごくぼやけて見えました。

>>510
ストーリーも表現も王道でかなりええと思うで

登場人物の性格もかなりうまい事説明しとるし分かりにくい表現も無いしなあ

ただ他の子らにも言えるけど長すぎるわな、それだけで読む人も減ってまうし短く完結にまとめるのも一つの技術やから次は頼むで

あと最初の言い訳は最悪やったな

表現の前に予防線はるのはどんな誤字や脱字よりもあかんな

>>512
指摘ありがとう
上の2行の批評を糧にして、次のお題ではもうちょっとスマートな文章で胸張って書いてみるわ

【スレタイ】男「日本人の財産を韓国様に差し出そう」

月も変わったしお題も変更させてもらうで
6月やし【結婚】でええか
頑張りや

「なんじ、やめるときもすこやなときも」

いつからだったか、こんな夢を見る。
女の子が、ぽつんと1人で暗唱している夢。

「…どんな…やさいが?…ふりかかっても…?」

向こうを向いて、頑張って思い出している。

「…あいするとちかいますか!」

ここでくるっと、僕の方を見るんだ。どこか懐かしくて、それでいて愛嬌のある顔。
誓いの言葉に、返答しようとした時…必ず目が醒める。
「ちかいますか!」

「誓いま……」

目が醒めると、いつもの天井。カチ、コチと、時計が秒針を進める。
スゥスゥと寝息が聞こえる。
隣をみると、穏やかに眠る妻が1人。
その顔は、夢の少女にそっくりだった。

>>516
夢の中はあまり深い表現はしてないのに現実の方はかなり具体的に書いてコントラスト付けてるんが玄人臭くってニヤってなるなあ

めっちゃええやん

ただどう考えてもいちゃもんにしかならんけどオチに幼なじみの嫁さん直接出すより、可愛い盛りで嫁さん似の娘さんだした方がバチっと収まったかもしれんなあ

なるほど、その方がニヤニヤできるな

 逃げ込んだバス停で一息つくと、少し長い彼の前髪から雫が滴り落ちていった。

「雨だね」

「梅雨だからね」

 彼の返答はあまり面白くはない。 でも、ほっとする。

「お前の傘になりたい、だっけ?」

 三年前のプロポーズの台詞。

「恥ずかしいな、覚えてたんだ。 ところで、そのあと君がなんて答えたか覚えてる?」

 少し考えたけど思い出せない。 あの時は不意打ち過ぎてびっくりしたから。

「『そいだば濡れてまるよ!! どうせだば一緒に濡れた方がよぐねぇか!?』だってさ。 優しい答えで、僕はこの人しか居ない、この人を好きで良かったと思った」

「わぁも……私も好きで良かった」

終わり。

奇跡のりんご、みんな見てねー

「私たち、もう付き合って長いよね」

 そんな彼女からの遠回しな催促を、僕はいつもこう言って誤魔化していた。

「僕たち、幼馴染だろ? だからもともと家族みたいなものじゃないかな、だからさ……」

 嘘だけど。そんな理屈。
 ただ単に怖かったのだろう、結婚することが。
 こんな僕に彼女を養っていけるのだろうか、一家の大黒柱になれるのだろうか、子供が産まれたら?
 夫として親として、きちんとやっていけるのかだなんて。最近離婚の話が後を絶たないし、僕たちだってそうなるかもしれないのだから――なんて。
 そんな不安が懸念が焦燥が、後から後から湧いて積って。だから、誤魔化して。

「あなたはっ! あなたは私のことが……嫌いなの?」

 そんなことをしてしまったから、ついには彼女を追い詰めてしまったのだろう。
 彼女は子供のようにわんわんと大粒の涙を零して泣いた。喉が嗄れてかすれた声しか出なくなるまで僕に怒鳴り散らした。
 華奢で小柄なその身体がぼろぼろになるまで。
 僕が、痛みと恐怖を溜め続けた彼女の心のガラスの器を粉々に砕いてしまった。僕の臆病さのせいでこんなにも愛しい彼女を苦しめてしまった。
 結局、彼女は疲れ果てて眠るまで、泣き続けた。
 もう彼女のことを傷つけてはいけない、傷つけたくない。僕の勇気で彼女が救えるのなら、いくらでも振りしぼろう。努力して努力して、彼女を守る。
 もう誤魔化さない、覚悟を決めた。
 次の朝、微かに残る躊躇いを握りつぶして、彼女に言った。

「あのさ、遥」

「……なぁに」

「結婚しよう」

 その時の彼女の顔を、僕は永遠に忘れない。

 昔、昔、あるところ。
 そんな言い回しで始まる物語はごまんとある。
 でも、僕の恋物語は、そんな風に他人様に伝え聞かせることが出来る程見栄えの良い物じゃない。

 むかし、むかし、あるところ。
 そんなことば、ではじまるおなはしを、ぽつりぽつり、と、とうさん、かあさん、からきかされたこと、ありました。
 きいたり、はなしたりはできるけど、かくのは、まだむずかしい。
 でも、わたしと、あなたのものがたりを、ほんにして、みんなにきかせてあげたいな。

 昔、昔、あるところ。
 そんな風に彼女が言って、僕は顔を赤らめて。
 それからずっと一緒に暮らして、やがて僕は彼女を抱きしめた。
 人ならざる者、質素な生活、一般人としての生活。そんな言葉を並べる、彼女の親。
 僕と彼女の仲を否定するわけではなかった。ただただ、心配の響きだけを帯びた声。
 それが一体、どうしたというのだろう。

 むかし、むかし、あるところ。
 ぐるぐるとせかいがまわっているみたいでした。
 なんだかきぶんがわるくて、なんだか、とってもいたい。
 いつのまにかわたしはじめんをみていて、かれがわたしにかけよって。
 めをさましたら、むらいちばんのおいしゃさまが、わたしをみていたので、こんにちは、っていいました。

 昔、昔、あるところ。
 僕は、夜遅くまで彼女と話し合い、昔を思い出して笑いあった。
 彼女が筆を滑らせ、可愛らしい絵の上に、そんな思い出を面白おかしく書き連ねる。


 ある時間、ある場所で。
 紙芝居のような粗末な絵本を読む声と、無邪気な笑い声が木霊した。 
 それは、ひっそりと、永遠に続く幸福だった。

>>519ちゃんシーンのチョイスはものすごい好きやで

でもキャストちゃん達に色付けて欲しかったな

雨と引っ掛けて透明な感じの話にしたかったのかもしれへんけどほっこり系でこれはミスマッチや

互いのいいとこ全部壊れてまう

ええもん持っとるやろし次回も頑張りや

>>520ちゃんは比喩の言い回しと気持ちの書き方がバッチグーやな

心をガラスって表すのは王道やけど変にこねくり回すより全然ええで

ただ生意気や思われるかもしれへんけど場面の動かし方が雑や状況を表す部分が丁寧に丁寧に行ってるぶん雑さが目立ってもうてる

特に彼氏君が女々しい心情吐露→彼女ちゃん爆発の場面はどう時間が動いたか全く読み取れん

場面が動いたのかわからんのはキッツいからできれば気をつけてな

>>521ちゃんはえげつないぐらい荒削りやな

才能と執念だけで無理やり形にした感が出とるわ

現在と過去と絵本の中とをかっとが変わるみたいにバサッ、バサッと変えるっていうアイデアは素直にすごい

けどこの地球上で一番無機質な媒体に載せたのは大々失敗やな

多分音と映像があってやっと映えるものやで

来る場所間違えてもうたな

いつもコメントありがとう~
皮肉とかじゃないけど、せっかくだしNw66ahWcさんにも一つ書いてもらいたいなとかたまに思う

>>525
せやな
偉そうに口だけ出しとるのも筋違いやし次にお題が変わったら書かせてもらうで
誰かお題頼むで

いいね

そうだな、梅雨も近い事だし…
【雨】じゃなくて、【飴】なんてどうかな?

プリンセスブライドで考えてたのにぃっ

僕ら以外は誰もいない4番乗り場

暦の上では春だけど僕ら二人は厚手のコートを着ていた

ベンチに座って、何を話すわけでもなくお互いの手を握ったり時々目を合わせて気まずくなったりしてただただ時間を潰していた

『危ない』という事をグダグダと引き伸ばしたアナウンスの後に僕の乗る新幹線がスピードを緩めながら進入してきた

「きたね」
僕がそう言うと彼女は小さな頭を僕の肩に乗せてコクンと頷いて
「浮気…するなよ」
というとニシシといつものように笑い出した

それを見て僕は何となく絡まっていた色々なものがスッとほどけたように感じた

新幹線のドアの前で彼女に最後の挨拶をしようとした時彼女が俯いているのに気付いた

「」
「」
「」
「」
けたたましい電子音がなると僕は彼女に電車へと押しやれドアはゆっ…りと閉まっ

やっばり彼女は笑顔だた、その白い肌の上に真っ赤に枯らした瞳と震え…口もども隠さずに笑…でみ゛お゛ぐっで…


今ではその彼女も僕の奥さん。その時なめてたキャンディーはもちろんヴェルタースオリジナル。
なぜなら彼女もまた、特別な存在だからです。

>>529
ID変わっとるけどワイやで

一時間以上はかけた大作や
みんな批判待っとるで

ちょ、何があった
こわいわ

後半の意味がわからない
ヴェルータスの元ネタがわかれば面白いのかな?

ちょっと次元がちがうようだ
肯定かどうかはご想像にお任せ

奇をてらい過ぎてるんじゃないかな
いっぱい本を読んでる知識があるから、その分良さを邪魔しちゃってるんじゃないかな

あかん
ボロクソや
自分で読み返してうわぁあぁぁああああふじこってなったわ

人にいちゃもんつけれる立場ちゃうわ

しばらくイタリアあたりに修行に行ってくるからあと頼んだで

いちゃもんとは言うけれど、いくらか参考になるところもあっただろうからまぁ続けてもいんじゃない

最近デブがどうのこうの書ける空気じゃなかったな
初心に返ろう

いつも、雨が降っていた。

ミケが死んだ時も、高校に落ちた時も、お婆ちゃんが死んだ時も。
じめじめとした空気は鈍く淀んで、私の身体にベタベタと纏わりついてきた。

いつも、飴をくれた。

初めて会った時も、就職できた時も、告白をした時も。
あなたのくれる飴は甘く、優しくて、私の心をふわふわと温めてくれた。

そんなあなたが私に雨をくれた。
じめじめと黒く淀んだ空気は、あなたの亡骸を隠してしまいそう。

あなたは最後に言った。

「飴、食べる?」

あなたの手に握られていた最後の飴は、何故だかとてもしょっぱかった

>>538
哀しみの雨と喜びの飴が感情を対比させていて、いい味を出してる気がする
最初の6行で半分ずつ、雨と飴に絡むエピソードを紹介してていいね
それだけに「黒く淀んだ空気」、「亡骸を隠してしまいそう」ってのが、パッと見で理解し辛いのがもったいない。
重箱の隅をつつくようで申し訳ないけども、握られていた飴を奪って口に入れるんじゃないから、
「手渡された」とか「差し出された」とかに直した方がいいかもしれん
最後に飴を受け取るときに「あなた」が弱りきってる状態なら「何故だか」を省いちまって
その代わりに「震える手に」みたいに視覚に訴える書き方とかいかがっすか?

さらりと読んで目についたところ指摘しただけだから、見当違いな部分あったらごめんよ

なるほど、凄く為になります
ありがとう

いきなり穏やかになったな

多少予想できたことではあったかな

誰かお題をよこせい

蝸牛(かたつむり)なんでどう?

お題が悪いな

蝸牛と天気晴れでどうだ?

なぜ増やすし

もっと幅が広がるお題にしろってことだろ

 「私は蝸牛が嫌いだ」

 6月のある日、彼女は言った。

 紫陽花が申し訳程度に咲いている寂れた中庭で。

 形の良い眉を顰めて僕を睨んでいる彼女はずぶ濡れだった。
 「どうして?」

 「なんだか弱々しいじゃないか。 力強さに欠けている気がしてどーにも好きになれない」
 確かに君とは真逆の存在ではあると思うけど。

 僕が気になるのはそっちじゃなくて。

 どーしてこんなに良い天気なのに君はびしょ濡れなの?

 「乾いてしまうだろう?」

 「何が?」

 彼女は答えない。

 「ホースがな、壊れてたんだ」

 彼女の目線の先には、切り替えノズルが割れて水が噴き出しているホースが転がっていた。

ほのぼの系かな?
『紫陽花』、『ずぶ濡れ』で夏向きな、なんとも涼しげな文章でいいね。
テーマの『蝸牛』が絡むと瑞々しさと雨季が両方そなわり最強に見える。
『彼女』が男勝りっぽい雰囲気を纏ってるみたいだから、
『形の良い眉』よか『凛々しい眉』みたいに男性寄りな表現でかっちょよくすると、俺は抱かれたくなる。
そんで、彼女もそれを気にして『力強さに欠けた』蝸牛になろうとしてマジ健気。抱ける。俺を抱け。
蝸牛は湿ってるもんな! 彼女も女の子だもんな! そりゃ彼女だって湿りたくもなるわな!!
気付かない『僕』ぐう畜。

3行目が舞台の季節を表すにぴったりと思うんだけども、
『申し訳程度』の解釈の仕方によって時期が多少だけど変化するのよね。
沢山植えられているうちの、一部が咲いているのか、元々少ない数なのか……
前者なら見頃手前だから、6月中旬よりも少し前、後者なら少量が満開だから中旬以降。
同じ行の後ろに『寂れた庭』ってあるから、俺は後者と理解して暑さとのギャップを脳内で楽しんだ。

それ以外に指摘する場所が殆どないから悔しくて粗探し。
ー(長音)は子供っぽさが出ちまう。
女々しい『僕』が使う分には構わんが、彼女の台詞で使用するには良設定が劣化しかねないんで注意。
女の子っぽさを演出しようとしたなら、最後まで不器用な強気な女の子を通した方が俺はによによできる。
あとは、全体的に読点が少な目な希ガス。3行目の句点を読点に変えちまって、4行目と統合すればより自然な感じに。

台詞と地の文の繋がりを強めて印象付ける為に4行目と5行目、6行目と7行目を接近させたんかな?
そうでないなら6行目の句点直後のスペースとセットで直しておこう。ケアレスミスには気を付けて。


『乾いてしまうだろう?』の意味を熟考してたらこんな時間だよ!
簡潔にまとめられてて面白かったよ。

長いな。キモいな。痛いな。寝る。

安価忘れとか
書かんでも問題ないと思うけども一応
>>550>>449のな

「真っ赤な真っ赤なチェーンソー、私の愛おしいチェーンソォ♪」

 月明かりだけが照らす薄暗い路地裏。

 セミロングの黒髪を愉しげに揺らしながら、少女は歌い、身の丈はある芝刈り用のチェーンソーを振り上げた。

 少女の頭上高く振り上げられたチェーンソーは月と重なり、振り下ろされるのを待つかのように唸りをあげている。

 その刃の軌道上には蝸牛のような醜悪な化け物。

 大きく突き出ている二つの目には怯えが宿り、頭上の刃と月明かりの逆光で表情が見えない少女の二カ所を交互に見上げる。

 《墜ちてくる、真ん丸真っ赤なお月様!!》

 少女は笑っていた。


 頭上で固定されていたチェーンソーの刃は微かに揺らめくと、蝸牛に向けて一片の躊躇もなく振り下ろされる。

 振り下ろされたチェーンソ-は肉を裂くときの少しの抵抗を受け蝸牛に食い込んでいく。

 チェーンソーの刃の唸り声は肉を裂く水音に変わり、辺りに蝸牛の血らしき物と肉片を飛び散らす。

 「んん、良い月だ。 明日はきっと、晴れるね」

 粘液を浴びて濡れそぼった少女は、ぼんやりと月を見て呟く。


 配管が血管のように這う薄暗い路地裏に、チェーンソーの唸り声だけが響いていた。



 たまには、書き方、内容をガラッと変えてみたかった。

 イメージ的にはラノベの冒頭シーンみたいな。

>>552
かたつむりんと少女の関係性が気になって夜も眠れなくなりそうなのが来たな
そのまま読んだら、弱い者いじめをする少女がド外道のイメージで定着しそうだ
悪を懲らしめるダークヒーローみたいで濡れるッ!

「月明かり『だけ』」って書いちゃうと、薄暗いどころか真っ暗になっちまう
暗さを表現したいならば「丑三つ時」とか、時間等の情報を組み込んで間接的に示すのもありよ
2行目、3行目で『少女』と『振り上げた』が被ってるのはイージーミスやね
『頭上に高く掲げられたチェーンソー』にでもして、スッキリさせちまおう
5行目では、まだチェーンソーは振られてないから『軌道上』にあったらあかん
つむりが戦闘前からザックザクに斬られるから、『少女の正面には』とかに変更してみよう
6行目は『頭上の刃』と『月明かり~~少女』までの情報の長さが違いすぎて違和感
『頭上』ってワードも使ってるし、『円盤型の銀刃』、『月光を背負って顔の見えない少女』を
生意気にも提案してみたり
7行目は台詞だけど特別扱いしたいです!!って感じなら≪≫→『』に妥協しよう
台詞じゃないなら俺が謝るごめんなさい
>>553
2レス目は上のやつを応用して表現を重複させなければ表面上の修正はおk
ぱっと目につくのは『振り下ろされる』、『肉を裂く』の連続やね
2行目の『肉を裂くときの少しの抵抗を受け』を『周囲に肉片を散らしながら押し込まれる様に』
で、ぐろてすくと鬼畜さを一緒に混ぜ込みご飯
そんで次の行を聴覚重視の文章にしてやると、誰しもがトイレに駆け込みたくなる新感覚テロに
最後の行の『配管』ってのは『配線』? それともそのままに配管? それがちょっと気になる

芝刈り用=円盤型ってイメージだけども、きりたんぽを潰したような楕円形だったらすまん
違ったら蝸牛の化け物を抱きながら、産まれててきたことを土下座で詫びつつ少女のチェーンソーに尻から裂かれたい

>>554
丁寧にアドバイスありがとうございます。

配管は配管のままです。 イメージは外付けのダクトなんかが乱雑にビルの壁面についている感じです。

芝刈りは円形で大丈夫です。

ラノベっぽくするのは難しいですね。

女の子をホースでビチョビチョにしたり、方言喋らせている方が性に合ってるみたいです。

文章の幅を広げる為にも精進したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。

お題変えるか
「風」↓

癖でsageてたわ

 どこまでも、どこまでも、飛んで行く。
 雄大な大自然を。
 無機質なコンクリートの群れを。
 美しい世界を。
 横目に見ながら飛んで行く。

 誰かの頬を撫ぜると、その人は私を締め出してしまった。
 誰かの頬を撫ぜると、その人はまるで極楽にいるみたいな、幸せな表情をしてため息をついた。

 ひょんなことから、私は命の誕生を目にした。
 私に、それに触れる権利は無かった。心のうちに、祝福を送って私は去って行った。

 ひょんなことから、私は死を目にした。
 私に、それに触れられるような力は無かった。空虚な落胆だけが私の心に染み込んだ。

 私は逆巻くひずみを遠目に見た。
 そのせいで、私は道を違えた。


 目前に広がる無限を、一人静かに眺めた。 


 私は飛ぶ。どこまでも広がる、この世界を。

初夏もまだというのにこの猛暑は耐え難い。頭が朦朧とするのもこのせいだ。
帰宅するや扇風機の前に陣取った姉を責めることができるのは、半歩遅れて玄関を踏み荒らした妹、私しかいない。
「占領すんな! 風が来ない!」
「いやです。暑い」
暑い暑いとのたまいながら姉は上着を脱ぎ始める。扇風機に抱き着いたまま器用に脱ぐさまは芋虫の脱皮だ。もちろん私は虫が嫌いである。
自堕落な姉だが肌着一枚となった姿は妬ましいほど整っている。あまりにも妬ましいので、そのブラ紐を掴んで引っぺがしてやろうかと手を伸ばしたところ、なにやら黒い点がアンダーベルトの上にこびりついている。
それは丸々としたダンゴ虫だった。いったいどこから入ってきたのか、姉の下着に足をからませ微動だにしない。
虫は嫌いだが、悪戯心が湧いた。ダンゴ虫が柔肌の上に座礁するのを期待して、そのまま見届けることにした。
じっと目線をぶつけてみるが、ダンゴ虫は微動だにしない。百年たってもこのままかと思ったが、そうも言えない異変が起きた。
姉の背中の上で、汗の珠がひとつに固まり、光沢を帯びた露となってつつと流れ落ちていく。
それがなんとなく扇情的で、私は息を止めて見入ってしまった。

しかし露が流れ落ちる先は、アンダーベルトの上、運の悪いことにダンゴ虫の位置にあった。
あわやと思われたとき、なんとダンゴ虫はベルトの上をとことこと横切り、露の直撃を避けてしまった。
その後続けて二、三滴の露が白肌を流れたが、まるですべて見えているかのように左右に動いてはかわしてしまう。
初めのうちは驚き、面白がった。しかし、幾度かのあと、ふと気味が悪くなり、私はダンゴ虫を指ではじいて落としてしまった。これ以上、姉の肌に触れてほしくないと思ったのかもしれない。

「さっきからどうしたの?」
背中をはじかれて姉が振り向いた。まさか姉の背に夢中になっていたなどとは言えない。私が言葉に詰まると、姉は何かに気付いたようだ。
「ダンゴ虫だ」
「そうそう、姉さんの背中にいてさ……」
「違うわよ、ほらそこ」
姉が指差した先のは、私の袖の上。そこでは、小さなダンゴ虫がもそもそと肩を目指して登っていた。
虫に張り付かれたときの恐怖は、語るべくもない。不意を突かれた場合はなおさらである。
「ぎゃあああああ!」
「ちょっと、暴れないの。こらこら」
腕ごと振り落す勢いで暴れる私をたやすく押さえると、姉はダンゴ虫をつまんで持ち上げた。
「かわいい妹を襲うとは、いい度胸だダンゴ虫め」
命だけは助けてやる、と笑って言うと、床に転がっていたもう一匹とまとめてティッシュに包んでしまった。
彼らも悪気があったわけではない。私はなんとか平静を取り戻した。
「すごい汗じゃない。ごめんね」
気づけば私は服に染みを作るほどに汗をかいていた。ようやく風に当たると、これまで頭を包んでいた有耶無耶が吹き飛んでいった。
姉に対する妄執も、ダンゴ虫に対する怒りも、すべてこの暑さのせいだったに違いない。暑さは人をおかしくする。
「ダンゴ虫がなんだってのよ、馬鹿らしい」
「何か言った?」
「姉さんのばか」
「こら」
すべて暑さのせいに違いない。ダンゴ虫に嫉妬するなど、馬鹿げている。

ODAIください↓

彼女は狐の面が好きだった。
それも、デフォルメされた可愛らしい狐ではなく、稲荷神社に祀られているようなある種の恐ろしさを湛えた狐である。
僕が「どうしてそんなものを被っているの?」と不思議そうな顔をしていると、彼女は笑いながらこう答える。

「私が神社で泣いていたときに、慰めてくれた子がいるの」

好きだった人にこっぴどく振られて、いろんなことに絶望して泣いていたとき、そっと隣に居てくれた――と。
それがなんだか面白くて、悲しさなんて吹き飛んで。おかげですっきりすることができたのだと。彼女はそう言った。

「これは、その記念」

彼女は面を被って、狐の真似事なんかをしている。
僕はその姿に目が釘付けになる。
彼女はそれが面白かったのか、けらけらと楽しそうに笑って、僕の頭を撫でる。

「ありがとうね」

僕は何だか照れくさくなって。
こーん。
と、一声鳴いた。

あげとく

おう、まだあったんやなこのスレ

ジンバブエでの辛い修行も終わったし

お題置いていくで

あっちではこれに苦労したから『水』で頼むで

人少ないなぁ
お題一つに一人って

ピチャン、ピチョン

水滴は私の足を伝う。
水滴は、私の体を這うように下った後、音を立て地面に落ちる。

ピチャ、ペシャ

床に広がった水滴たちの上を歩く。
床から足をあげるたび、それは私の足の裏に絡みつく。
噴水のように飛び出して来たくせに、水滴はとても粘っこい。

ふと立ち止まって、水滴たちを掬い、口に入れる。

大好きな彼から滴るその液体は涙と鉄の味がした。

水場には霊が集まるって言うじゃないですか。

あれって本当なんだなあと実感したね。

山奥の人が滅多に近付かないようなとこの川辺なんだけどね、

その日どういうわけか若いカップル風の男女が来てたのよ。

何が面白いんだか水かけあったり、普段着のまま川に入ってったりさ、

でもそうして遊んでるうちに、急に女のほうが溺れ出してね、

んで男が大慌てで助けようとするんだけど、何か黒くてもやもやしたやつに引っ張られててうまくいかない。

よく見たらそれは無数の手だったわけなんだよ。

男ももう必死で女を引き上げようとするんだけど、その時にはもう女のほうはピクリともしなくなってたね。

最期には男のほうも黒いのに引きずり込まれてはいさようなら。

いやあ、水場ってのは怖いもんだよ。人気がない場所ならなおさら、ねぇ。


水の中。
私は水底に目をむけたまま、身動きひとつしないでずっと漂っている。

ここは薄暗い静寂の世界。
水以外のものは何も見えなくて、周囲の景色はいつも蒼色。

そしてただただ広い世界。
底は見えない……あるのかもわからない……眼下に広がるのは暗闇だけ。

ああ……静かだ……とても静か。
自分が今どのあたりの深さにいるのかも知らない……身をよじったことすらないのだから。

でも……ときおり静寂を破る音がくる。
底から昇ってきた幾つかの泡だ……心地よい音が通り過ぎてゆく。

私はこうして何万年の時を経たのかももうわからない。
願わくは意識が途切れるその時まで、このまま静かに漂っていたい…………





―――隊長……本当にここエウロパに生命は存在するんですかね―――

―――さぁな……まずはこの厚い氷を砕く所から始めようか―――

―――そうですね―――

水も滴る良い女、だなんてよく言うけれど。
それは確かに今僕が感じている気持ちを的確に表現している気がする。

ぬるり、と井戸から這い出してきた彼女は病的なまでに白い肌で、ぽたぽたと井戸水を垂らす黒髪で顔を所々隠して。
「いや、そこはお前恐怖すべきとこだろ」と友人には後でそう言われたが。
残念ながら、なのかは分からないけれど、恐怖なんてこれぽっちも感じなかった。

僕は彼女に恋をした。

『怨めし――』
「一目惚れしました」
『……へ?』
「僕と付き合ってください、貞子さん」

テレビから半分抜けだしかけていた貞子さんの頬を撫でる。ひんやりと冷たくて気持ちいい。

『え、えっ……えええぇぇぇええええぇっ!?』

驚きからかムードもへったくれもなくテレビから飛び出す貞子さん。

『えっ、えっ、ひとめぼれぇ!? 私貞子ですよぉ!?』
「何か問題でも?」
『い。いやいやいやいや、何かっていうか問題だらけっていうか、むしろ問題しかないというかぁ!』
「多少の問題など愛の前には障子紙ほどの障害にしかなりません」
『絶対おかしいよぉぉおおおおっ!』

そんなこんなで、僕は恋をした。

ゴポゴポ…と、泡が音をたてながら浮いていく。

僕は沈んでいく。

どんどんと水面と僕との距離が離れていき、暗くなる。

……もう何も見えない。周りは薄暗い…のではなく、真っ暗だ。

僕は怖くなる。

光が差し込まないだけで、こんなにも気分が暗く沈むとは思わなかった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゴポゴポ・・・・・・・・・・・・

……考えるのは、もうやめることにした。

考えるだけだと何も起こらないから

……もう、目を閉じよう。

どうせ、目を開けても何も見えないから。


――――――
自分で書いててよくわかんなくなった

いくつか出たしお題age

んじゃ、「蛍」

「ほ、ほ、ほーたる来い」

同級生に冷やかされた夏祭りの後、帰り道の途中にある河原で2人きりになった。
紺色の浴衣がよく似合う彼女。
髪の毛を纏めた事で露わになる白いうなじは、まるで白い絹を彷彿とさせた。

僕の身長の半分程の丈の雑草から、黄緑色の光がふわ、ふわりと漂う。
不規則に光る蛍は、あるときは宙に漂い。
またあるときは、草陰に隠れた。

「ねぇ、蛍ってなんで光る事にしたのかな」

「他の虫は鳴いたりしてるのに」

月明かりに照らされた彼女は憂いを帯びた表情でポツリと呟いた。

「……月に憧れたとか?」

少し背伸びをして返答をする。

すると、彼女はフフ、と鼻を鳴らした。

「なにそれ、オシャレじゃん」
「つまり、君にとって蛍はお月さまなんだね」

そう言って笑った彼女の笑顔は、蛍より儚くて、月より美しかった。

蛍を眺めていた彼女が、僕の言葉を思い出したのだろうか、月を見上げた。
つられて、僕も見上げる。

「………」

優しい沈黙。
言葉を交わす事なく、なんとなく伝わる気持ち。

僕は視線を蛍に戻した。
それにつられ、彼女も蛍を見る。

「なぁ」
「ん~?」

「月が、綺麗ですね」

「……本当、とっても綺麗ね」

蛍舞う河原に、月明かりに照らされた朧げな影が2つ。

互いに向き合った影が、静かに触れ合った。

遥か彼方から飛来する一つの物体があった。

直径5キロメートル、全長17.5キロメートル程の飛行する巨躯を見て、人々は大口を開けて空を仰ぎ見ながら、口々にあれはなんだ、飛行機か、隕石か、と騒ぎたてたが、その実それは巨大な蛍であった。

東の空から、空を揺らすような爆音を轟かせながら飛んでくるだけで、半径数百メートルの人々は衝撃波をその身に受けばらばらになり、数キロメートルの人々は爆音に頭をやられ、息絶えた。

数々の巨大建造物にぶち当たり、積木のように打ち壊しながらも、その黒い甲殻には、傷の一つもつかないようであった。

そして、破壊の限りを尽くしながら、西の地平線へと消えていく、蛍のルシフェリン・ルシフェラーゼ反応の冷たい光を、人々は瓦礫の隙間から、いつまでもみつめているのであった。

そんな一部始終を、完全に隔離されたシェルターの中から、超高倍率望遠鏡を使って見ていた俺は、蛍が視界から消えるなり大声で叫んだ!

「蛍怖い!」

ある家庭の一室で、姉と弟が見つめあっていた。
両者は言葉を発することなく、また、身動き一つすらしない。
まるで時が止まったかのような光景。
しかしそんな中で、時計の針だけがカチカチと音を立てて時を刻んでいる。
見つめあい、時計の秒針がちょうど60回目の音を鳴らした頃、姉は唇を震わせながら、絞り出すように言葉を漏らした。
「何……してるの……?」
それに対し、弟は呆然としたまま、
「…………蛍……」
ポツリと一言だけ、呟いた。
「………………そ、う……」
「うん……」
再び訪れた静寂の中で、彼のアナルに突き刺さったペンライトが、淡い光を発していた。

嗚呼、空行挟むの忘れた……

よし、お題変えようぜ

なら「粒子」

あげ

 昔の人は小さく小さくなったら、粒子って物質として見えると思ってたんだって。
 画素数が荒いと点々が見えるみたいに、明確な何かがあると思っていたんだって。
なのに科学がどんどんと発達していって、ミクロの世界も解明されていくとそれは球であり波であり場であったんだって。


「見えないけれども存在するなんて不思議だね」
「そういうのは案外沢山あるよ」
「まあ、そうだけどさ。自分の体とか、この立っている地面ですらそれで成り立ってるのかと思うと変な感じだよね」
「この世は全てブラックボックスだからね」
「そんな便利な言葉ですまそうとしないでもいいじゃん」


「じゃあ、こっちのほうがありふれているけども心も見えないでしょ?と言っておくよ」

 丸い青い頭の二頭身の、表情豊かなロボットの居候が少し拗ねたように口をとがらせて言っていた。
 小学生の頃は毎日のように一緒に遊んでいたけれど、大きくなっていくにつれて過す時間も減ってしまっていたから、昔なら気付けたことも気付けなくなってしまっていた。

 何が未来であったのかは分からない。だけど翌日には、押入れも机の引き出しもきれいに片付いていて、友人兼居候は居なくなっていた。

 決別は案外あっさりしているんだなと思った。大学に行って講義を聞いた。昼御飯を食べて昼寝をして起きたら眼鏡が濡れそうになった。突き詰めていったらロボットの彼もきっと自分と同じような粒子から出来てる。

 ロボットの彼に頼らなくなった自分の心を彼はどう感じていたのか、確かめれる日が来ればいい。未来きっとなによりも不安定で不思議なのだから。

期間あいてるみたいだし、題変えようぜ。次、「花火」で。

最近読み専門。でも読解力は低いんだ。

>>558
散文詩っぽい。風そのものの視点なんだと思ったから精霊キャラとかで脳内再生した。場面に対比があってまとまりいいなと思った。
好みでいえば無音じゃないほうが風っぽいかなと思う。

>>559、560
これ好きだ。夏の一場面って状況が分かりやすくて読みやすかったし、姉妹のやり取りとか妄想したくなる。

>>563
狐が傍にいてくれた、で解釈合ってるのかな。それとも傍にいてくれた男の子が狐の真似でもしてたのかな、と。彼女がお礼を言っていることから、こーんと鳴いた相手=傍にいてくれた相手=質問相手、と解釈したのだけども、ちょっと不思議な雰囲気の話。

>>567
一読ではわかんなくって、どういう場面なんだろうと考えた結果、最初はえっちぃ場面なのかなと思っていたんだけども涙と鉄の味ということでこわい想像になりました。噴水のように飛び出すとか、粘っこいとか……修羅場後ですか、そうですか。水じゃない!とつっこみたい。面白い表現だと思った。

>>568
夏らしい話。不もなく可もなく状況がわかりやすい口調で読みやすい。案内人とか親せきのおっちゃんの話っぽいけどもう一捻りオチが欲しい感じ。

>>569
予備知識ないせいかオチがわかりにくかった。
ラノベの敵キャラとかの記述にありそうだなと思った。対比がある表現は作品内にある世界観を広げていいと思う。音は泡の音だけと前半に記述があるけど、後半に氷砕く記述があるから絡めた方が話として動きがある気がする。

>>570
いいノリだ。よし、応援しよう、と面白かった。
僕は恋をしたは、6行目のほうはなくても印象変わらないから削ってもいいかなとも思ったけど、反復してオチとして書かれてるから強調されて僕が本気っぽい印象をうけるのかなと思った。

>>571
表現としてはラノベっぽい状況でありだと思うけど、どういう場面かがわかりにくい。
……は、時間の経過を表したいのだと思うけど乱用しない文章を書くくせつけたほうが書く幅が広がると思う。長い小説のうちの1頁な印象でした。

>>574、575
まとまっていていいね。場面もわかりやすいし、僕と彼女のやりとりも初々しくっていい雰囲気だと思った。

>>576
もう一捻りほしい。というか、蛍じゃない……。
物語の冒頭で続きがあって俺が蛍に関わる、とかいう展開ならありかもと思うけどまとまりがいまいち。

>>577
ばかwww(褒め言葉的な意味で) 
読みやすかったし、時計の音とかの表現で沈黙が続いてしまってたんだろうなという真面目な雰囲気だというのにそのオチwww ウケたわ

>>582
どらえもん~。



前のほう読んでみたら感想かいてる方がいたので書いてみた。読解力はry
いくつか読んでみたけど、文才云々はわかんないけどやっぱ>>5とか>>39の流れが一番面白かったなwww

あげ

今のお題は「花火」

ぱぁん、ぱぁんと空砲が夕方の街に響く。
本日の花火大会は問題なく開催されます、という意味の空砲だ。

「ねぇ……目ぇつぶって」

私は目の前の男の子に言った。
空は黄昏色に紫が混じり始め、森からはひぐらしの大合唱が切なく響く。
それらの所為か、胸に抱えた思いの所為か、分からないけれど泣きそうになった。

「私たち、また会えるよね」

彼は何も言わない。
分かってる、私だって。遠すぎて会えるような距離じゃないって。

やり切れない思いにどうしたらいいか分からなくなって、彼に抱きついた。
精一杯背伸びして、目をつぶったままの彼にキスをした。
不安を握りつぶすように、強く彼の手をつかんだ。

彼は何もせず、私の行為を受け入れていた。

「…………いこっか、花火見に」

行こう。
彼がいなくなる前の、最後の思い出作りに。
夏の夜空に、泡沫と消える花火を見に。

夕日が沈み切り、辺りが急に闇に包まれる。
それは私たちの未来を表すかのようで。

頬に一筋涙が流れた。

花火「はぁ…今年も爆発して消えるのか…」

手持ち花火「お前なんかまだいいだろ…俺なんか他の花火の着火役になるときもあるんだぜ…」

彼らは花火。
なぜか夏限定とか言われる花火。
彼らはこんな生活に嫌気がさしていた。
炸裂するということを繰り返す日々。
花火という存在は数多あるが、その炸裂するということに心底飽きていたのだ。

ねずみ花火「俺たちなんて…地面をぐるぐる回って死ぬんだぞ!!全く華がねーんだよ!!」

…みんな大変なんだな、と花火は思う。
そして自分はまだいい方だ、と心から思った瞬間だった。
そのとき
職人「あちゃ~…しけちゃったか…いらねーからすてちまお」ポイ

花火(え?)

そのとき理解した。
自分は世界一不幸な花火ということを。

雑踏の中から、俺は名前を呼ばれた。
「こっちこっちー!」
どうやら先に場所取りしてくれていたらしい。何も買出しをしていないのを後悔しつつ、
俺は手を振る彼女の方へ、人の波を無視して進む。
「悪い、遅れた」
「打ち上げは遅刻だけど、花火の打ち上げはまだまだだよっ。
 だからセーフ!」
「はいはい。てか、二人きりでも打ち上げって言うのか?」
純粋に気になって、俺は少女に訊いていた。彼女はボッと顔を真っ赤にして、
おろおろして腕を小さくぱたぱたして、そして無理ににこにこ笑った。
「あはは……恋の花火も、打ち上げちゃうぞー……なんつって」
「なんつってって……」
おや、いつものキレがない。
手元が落ち着かないし、火照った頬はやけに扇情的だし、そもそも俺を名指しで誘うなんて。
これじゃあまるでなんだか──
「デート、みたいだな……」
「……う、うんっ。今頃、気付いたの?」
そう、これが俺と彼女の馴れ初めだった。

あたまの上で何かが動く気配で、ぼくは夢の世界から連れ戻された。

「あ、起きましたね」
まだ寝ぼけているのだろうか。緑色の奇妙な生き物が、そこにいた。妙に甲高い声がぼんやりとした頭の中でキンキンと鳴り響く。
「ああ、男さん、ちょうどよかった。今起こそうかと思ってたところでした」
奇妙な生物はなれなれしくしゃべりかけてくる。大きさは人間の赤ん坊と同じぐらい、顔はカエルに近く、体中をびっしりと短い毛が覆っていた。
のっぺりとした顔は、かわいいとは言えないが、どこか愛嬌がある。
「ああ、いきなりあらわれて、ちょっと驚いていらっしゃるんでしょう。わたくしめといたしましても、
こんな時間に勝手に部屋に上がるような失礼なことはしたくなかったんですが」
カエル顔はそういいながら、せわしなく動いている。花火の音が遠くで聞こえる。
ぼくは台所に行ってコーヒーを2杯淹れ、ちょっと迷って片方にミルクを入れた。ベットに戻ると、カエル顔は満足げな表情で僕のベットを眺めていた。
「コーヒー入れたんだけど」僕は遠慮がちに言った。
「これはどうも、こんなものまでいただいてしまって」
「ねえ、僕のベットに何かしたの?」
カエル顔は僕の質問には答えずに、ミルク入りのコーヒーをちびちびと飲んだ。
3杯のコーヒーを飲み終わると、玄関から帰って行った。



目が覚めた。変な夢だ。ぼくは念のためベットの周りを調べたが、特にいつもと変わったところはなかった。
どおん、ぱん、ぱらぱらぱら。
遠くで花火の音がする。その音に耳を澄ませながら、僕はふたたび眠りの世界へ落ちていった。

まるで針でつつかれて穴だらけになった暗幕のような夜空が、僕たちの頭上には広がっていた。

僕と彼女は夏の匂いがする小高い丘の上に立っていた。

それは僕と彼女の約束だった。3年前、小学校を卒業する時に交わした、淡い影のような約束だ。

彼女は少し背が伸びていて、その頃とはまるで違うようにも、何も変わっていないようにも見えた。

「久しぶりだね」と彼女は囁くように言った。

僕は心地よく吹く風に前髪をなでられながら「そうだね」と返した。

「あの時の約束、覚えてる?」

「もちろん。その為に来たんだ」

僕たちにはこれ以上の言葉は要らないのかもしれない。彼女の全てが解っているように感じた。

彼女は儚く微笑み、長く繊細な髪をなびかせながら、鋭い左ジャブからの回し蹴りを僕の顎に叩き込んだ。

視界が揺らめいて、脳内で花火が上がり、派手に散った。

3年前とは比べ物にならないほどの切れ味だ。本当に強くなった。

僕もそんな彼女の成長に微笑みながら逆立ちし、カポエラキックで応戦する。

まだ覇王の称号を彼女に渡す事はできない。

僕のストライカーとしてのプライドがそう言っていた。

なんかいっきに増えたな
まだ同一お題で来るかもだけど本日は午前中が暇なので昨夜に続き感想ー


>>588
花火が比喩で夏らしい別れの話でまとまりはいいと思う。
文に倒置法が多いから感情の表現らしいし。短い文だからラノベっぽいけど読みやすかった。

>>589
SS。花火視点でいいね。四コマっぽい。話はオチあるしまとまりあっていい。

>>590
リア充爆しろwwwとお約束な感想をつけたい。まとまりいいし、花火のお題的にもいいよね。
文章的には「……」が多いのが少し気になったけど、その表現じゃなかったがガラッと雰囲気変わりそうなのでこれはこれで。

>>591
不思議な雰囲気で個人的には好きだが、「花火」っぽくはないかな。
文章は読みやすいし続きがあったら読むけど、これだけをみるとまとまりはいまひとつで惜しい感じ。
(自分が比喩的表現に気付けてないだけかもなんだが)

>>592
いい中二病だwww バトルもんっぽいノリはいいと思う。
一行目の表現がいいね。ただ、花火なのか、満天の夜空なのか分かりにくいのが勿体ないけども。
話としてはオチがほしいところ。


一個人の意見なんで確実に偏ってます
ので、暇な人はお題だけじゃなくって感想かけばよいと思うよ

夜あたりに気付いた人お題変えちゃってください

パチパチと音を立てながら火花が散る。

黒地に薄桃色の花が描かれた浴衣を着て、火花を見つめる彼女はきっとこの世で1番美しい。

パチ、と火花が止まった。

彼女の顔がこわばる。
「さあ、君の番だよ」
僕がそう告げると彼女は小刻みに震えながらも軽く、抵抗した。
しかし、特別製のリンで作られた轡は無情だ。ささやかな抵抗を物ともせず、彼女を十字架に縛り続ける。

ゴゥンと動き出すコンベアの先には、赤を通り越して白く赤熱したリンの溶鉱炉がある。
ゆっくり、ゆっくりと十字架が溶鉱炉に近づく。
彼女は今にも泣き出しそうな……いや、既に涙を流しながら抜け出そうともがいている。

パシャンともドプンとも言えない、溶解した金属特有の音を立てながら彼女の十字架が炉に投下された。
彼女の流した涙が炉に溜まった金属に伝い、パチパチと弾ける。
弾ける勢いで飛散する鉄はまるで火花のようだ。
猿轡が溶かされ、彼女の口が自由になると、それはそれは美しい彼女の絶叫が聞こえた。どんな高級な楽器よりも、どんなに有名な歌手よりもいい声だ。

彼女の絶叫をBGMに、僕は次の奴に声をかける。
「さあ、次は君の番だ」

>>594
こわい方の中二病きた・・・(すまん、痛いの苦手なんだ) 表現は雰囲気あっていいね。
「花火」というお題も使えているし、オチもあってまとまりは悪くないと思う。
ただ、状況は特殊な感じだから描写がもう少しあったほうが分かりやすくなる気がする。


「花火」書いている人いるのかな?(いたらごめん)
次のお題↓1で。

お題はよ
安価st

スコール

うだるような暑さで僕は目を覚ました。時計は3時47分を指していた。今日はもう、眠れそうにない。
僕はシャワーを浴びて、冷蔵庫を開け、そこに何もないことを確認した。


      🐸     🐸     🐸     


僕のアパートは住宅地のはずれにあった。昼間は賑やかで、夜は静かだ。
僕は集合住宅の中にある小さな公園に行った。ベンチと、それから小さな滑り台が一つあるだけの、小さな公園だ。
僕は自販機でスコールを買った。愛のスコール。それからベンチに向かった。
ベンチには先客がいた。

     🐸     🐸     🐸

「こんばんは、今夜はいい天気ですね。」
 カエル顔は、あの妙に甲高い声で、なれなれしく話しかけてくる。暗いので表情はよく見えないが、機嫌は悪くなさそうだった。
「ねえ」と、僕は言った。
「この間のことなんだけど」
 カエル顔は返事をしなかった。話を催促するようでも、全く興味がないようでもあった。
 僕は、スコールを二口飲んで、それから言った。
「君はいったいぜんたい僕のベットに何をしたんだろう?」
 カエル顔はやはり黙って空を見つめている。
 僕はあきらめてスコールに口をつけ、それからもう飲みたくないことに気付いた。スコールはそういった種類の飲み物なのだ。
 僕はカエル顔に、炭酸の抜けすぎたそのスコールをやった。それから僕は、ぼうっと夜空を眺めていた。
 南十字星は、もちろん見えない。見えるのは、星、星、星。僕はそれらを適当に結び付けて、カエル顔の星座を作った。



      🐸     🐸     🐸


 
「さて、そろそろ家に戻るよ」
 ぼんやりと明るくなった空を見て、僕はベンチから立ち上がった。町は少しずつ、昼間のざわめきを取り戻している。
 あと一時間もすれば、夜の面影は完全に消え去るだろう。
「男さん、ベットには気を付けたほうがいいですよ。」
 突然カエル顔が言った。
「彼らはいつだって怒っているんです」
 僕は驚いて振り返った。スコールの空き缶だけがベンチに転がっている。
 ベットには気を付けたほうがいい?彼らは怒っている?いったいどういう意味なんだろうか。
 僕の周りでなにかが起きようとしている。いつだってそうだ。僕の世界は、僕を残して回っている。

>>598、599
花火のときのカエルネタと一緒の人かな? 
個人的には海外児童文庫とか好きなんで雰囲気わりいいな、とは思うんだが
続き気は?という話はスレのテーマに合わせて文晒そうぜ とは主旨が違うかなと。

ネタがちゃんと固まってるならそれでスレ立てるとかしたほうがいい。読むよ。
けど、老婆心ながらマジレスすると、世界感とかが童話ちっくなのを書く人は
匿名掲示板じゃなくってサイト形式のところで書いた方が楽しくかける気はするよ

匿名掲示板系のところは結局のところは「書き捨て」が基本だから

すまんな

設定を引き継いで再挑戦しただけで続ける気は全くない
>>193の批評を受けて、自分なりに納得できるようにしたかった
結局納得できるものにはならなかったのは残念だけれども

なんかお前ら律儀だな

>>193じゃなくて>>593だった

せっかくだから僕も感想を

>>594
>>595とかぶるんだけど、炉に投下されてからの短い時間を丁寧に描写するともっと良くなるんじゃないかと思った。
それから、オチから考えても3人以上の人間が投下されるようなので、「僕」が「彼女」に特別な感情(きっとこの世で一番美しい等)
を持つ描写が空回りしている感はある。

まあ、僕の小学生並みの感想だからあんまりあてにならないと思う。

割と好きなタイプの話ではある

大雨は時折、まるでバケツをひっくり返したようなと例えられる事が多いが、今回の雨はまるでプールが爆発したかのような勢いだった。用水からは水が溢れ、街は冠水した。道路は立ち往生した車の中から、車の主たちが不安そうに外を見つめている。

「ねぇ、みてみて」
「ん?」

振り返ると、上半身はブラだけになった妹が居た。

「わ、わ!お前!」
「見ててね」

そう言うと妹は脱いだTシャツをぎゅっと絞った。
ボタボタと雑巾のように水が出る。

「ね?」
「ねって何だ、早く服を着ろよ!」
「だって湿ってて……」
「かと言って脱ぐな!」

隠しているが、僕の色欲ゲージは雨に濡れたスケブラの時点で限界を突破していた。

外はまだまだ雨が降り続けている。
僕たちは高台の休憩所で雨宿りしている。
人通りはない。
隣には服を脱いだ妹。

「な、なぁ」

「なーに?」

僕の心は性欲に染まった。

あかん

道路は×
道路では○

僕の隣に立つ彼女は聞こえをよくすれば天真爛漫だ。
たびたび引き起こす災事に僕を巻き込まなければ非情に魅力的に見える。
両手で持つバケツをゆらゆらと揺らし、
廊下に面している窓から教室内を覗き込む仕草は、
街中によくいる恋人同士でウィンドウショッピングを楽しむそれだ。

『このときにaの値をXに代入すると――』

「みてみて、君の席の後ろに座ってる子。こっそり携帯電話使ってる」
「そうか」
「あ、あのこ絶対にグラウンドで体育している女子を物色してるよ」
「かもしれないね」
「……もしかして不機嫌?」

投げやりな返事を聞いて慎重になって顔色を窺う姿に、
「今更に何を」という言葉を飲みこむ。
言葉を返す代わりに溜め息をつくと両手に持つバケツが重みを増した。

「今日ね、あなたのお家に行ってお詫びしたいの。いい?」

頬を赤らめて俯く彼女に、らしくないおしとやかさを感じた。
父親の長期出張に便乗した母親。
慣れない家事に猫の手も借りたい状況だけれど、ペットのにゃんこの手は肉球だ。
頼まずしてお助け役を買って出てくれたのは嬉しいけれど、来週の頭からは定期テストが始まる。

「迷惑になると思うからいいよ」

僕なりに気を遣って断ったつもりが、突然にバケツを引っくり返した雨が降った。
表情を曇らせた彼女が涙目になって憎らしげに僕を睨む。
夏を過ごしている僕には、秋の空の変化はよく分からなかった。

最後の「秋の空は~」ってとこめちゃくちゃ好きだ

>>604
>大雨は時折、まるでバケツをひっくり返したようなと例えられる事が多いが

時折と多いを組み合わせるあたりがぶろんとっぽい
意図的にならいいけれど、そうでないなら推敲が足りないんじゃないかなあと

妹いるけど関係ないよね、妹物は好きです
どうも過疎ってるから書いてる人がいるといとうれし

>>607
ありがと
スコールのお題で書いたつもりだったけど完全に季節雨だった

>>608
全く気づいてなかった
貴重な指摘ありがとう

「お化けが見えた!」
「おめでとう。人脈が広がったな」
「ばっ馬鹿にしないでください!!」

元から弱い頭が夏の熱気に当てられて、
とうとう異界の住人までもが目視可能になったらしい。
妹が周囲を戸惑わせる奇言奇行は今に始まったことではない。

「幽霊と交信できる力が欲しい」などと言い出したときは、
受験期の夏休みを使って隣町の神社に足しげく通ったり、
召喚術を覚えたと人に自慢すれば、唐突に自身の腕に包丁を突き立てたりした。
そのときは「血の契約が」などと意味不明な供述を泣きながらしていた気がする。

妹がおかしな言動に熱を入れだしたのは、兄妹を巻き込んだ車との接触事故以降だった。
ニュース番組にも取り上げられた凄惨な事件だっただけに、
ご近所も気遣ってあの日の話題を避けるようになってくれた。

「お前に絡まれるとロクなことがない」

手を振って出ていけと命じると、悲しそうな表情になって部屋を立ち去った。
うるさいセミを追い出した部屋はとにかく静かになった。
階下から鈴を鳴らす音がよく聞こえるほどの静寂。
誰かが仏壇に手を合わせているなら、嫌いな線香の香りが充満しているに違いない。

死んだら俺の愛想の悪さが治ると思ったけれど、そういうことはないらしい。
だけど妹以外の目に俺が映らないなら、今更だけど優しい兄に成れそうな気がした。

階下に降りると仏壇の前には涙目の妹が一人。
ぎこちない笑みを浮かべると妹が目から涙を溢れさせた。
線香の匂いを纏って抱き着こうとしてきた妹の頬を張ったのは言うまでもない。

夏らしいものを目指して書いてみた
しんみりを書いたら賑やかなものが読みたくなるわけで

お題:花火↓

また花火?

数日前に出てたのか
確認不足すまんかった

汎用性の高さを狙って

お題:アイス↓

 ああ、なぜなのか。もちろんこれも彼らの仕事だ。仕方ないことではある。でも、なんだってこういう時に。
 僕は自転車を路肩に止め、パトカーを待った。自転車のかごの中のシャーベット・アイスの箱も、僕と同じくらい汗でぬれていた。


「いやあ、どうもすみません」と、太った警官が、本当に申し訳なさそうに言った。身体中びっしり汗をかいているように見える。
「そちらの自転車に鍵がついていなかったので、一応声をかけさせていただきました」
 まあ、よくあることだ。僕の自転車は本体に鍵がなかった。僕はその旨を説明し、ワイヤーの鍵を見せ、保険証を渡し、
 それからナンバーが見やすいようにハンドルを回してやった。もう一人の背の高い警官が、そのナンバーを確認するためにパトカーに戻っていった。
「最近自転車の盗難が多いものですから」
 太った警官が言い訳するように言った。

 
 3時の太陽が、僕とアイスと太った警官を平等にやいた。僕はアイスを指して、このままでは溶けてしまう、と至極まっとうな意見を述べて、それから後悔した。
 そんなことを言う必要はなかったのだ.警官はますます縮こまってしまった。彼の太ったからだが、とても小さく見える。
 どんどん小さくなって消えてしまったりしないだろうか、と僕は不安になった。でも、本当に小さくなって消えてしまいそうなのは、僕のアイスだ。
 

 パトカーから背の高い警官が戻ってきて、太った警官に目配せをした。
「はい、ご協力ありがとうございました」彼は少しほっとしたように僕に言った。あるいはアイスに言ったのかもしれない。
 僕は自転車にまたがると、ゆっくりと漕ぎ出した。風が吹いてきた。生温かくても、風は風だ。かごの中でアイスの箱が、かたん、と音をたてた。

>>611
>「幽霊と交信できる力が欲しい」などと言い出したときは、
受験期の夏休みを使って隣町の神社に足しげく通ったり、
召喚術を覚えたと人に自慢すれば、唐突に自身の腕に包丁を突き立てたりした。

一つの分が長すぎるとちょっと読みづらいので注意したほうがいいと思う
逆に大江健三郎ぐらい読みにくくするのもありかもしれないけれど


>妹がおかしな言動に熱を入れだしたのは、兄妹を巻き込んだ車との接触事故以降だった。
ニュース番組にも取り上げられた凄惨な事件だっただけに、
ご近所も気遣ってあの日の話題を避けるようになってくれた。

この部分の立場がはっきりするとわかりやすくなるかもしれない


淡々とした文章、好き

>>604
視点が一人称で僕してんだから、
>車の主たちが不安そうに外を見つめている。
の文章と、>人通りはない の文章がアンバランスな感じがある気がする

妹いいね妹。夏だなー


>>606
>街中によくいる恋人同士でウィンドウショッピングを楽しむそれだ
って文があるから僕も彼女に対して好意的な雰囲気が出てるし、
>嬉しいけれど、
という文もあるのに素直じゃなくて。女心と―――って最後の行がそれで終わってるのがいいな

バケツの雨は僕の自業自得で彼女は可愛いと思った


>>610
最初の会話の3行が、それ以降の設定に合ってなくってちぐはぐな印象
(妹が兄を見たがっていたのならその発言になるのかな?という感じで)

ちなみに >元から弱い頭が夏の熱気に当てられて、以降の話の流れはわりと好き。なので、なんか惜しい感じ。
「頬を張った」は「引張った」?


>>615
暑い、とにかく暑い日なんだなというのが比喩もあって分かりやすかった
日常のこういう何気ない風景を上手くかけるのって羨ましいわ

的確な評価本当ありがたいよ
ありがとう

>>617
批評サンクス
おおむね実話なんだよね、警官は創作だけど

そのアピールは要らなかった

すまんな、はい

「…暑は、やっぱり夏いなぁ…」
 季節は暑。脳に響く蝉の声。湧いて出てくる暑のG。
 俺は多分、この季節が一番苦手だ。

「…あれ、懐は熱いだっけ…?どうでもいいやもう…」
 猛暑が体から気力を根こそぎ削りとり、かすかな風の纏う清涼は熱気となり、優しい音色を奏でる風鈴が、いつの間にか嘲笑を浮かべているようにすら感じる。
 世はまるで地獄。現世が地獄なのならば、氷の地獄は天国とでも化すのだろうか。
 とろけたような脳にはそんなつまらないことしか浮かばない。

「…とろけた?」
「…とろけた」
「アイス、買いに行くか」

 今の俺を傍から見れば、さながら呻きながら蠢く死体。生と死の相容れない二律背反。
 そうやって新聞かニュースにでも取り上げられれば、俺も一躍有名人?
 相も変わらずろくでもない。

 一歩外に出た瞬間、紫外線が容赦なく肌を刺し、空間を蝉の鳴き声が蹂躙し、視界がぐらぐらと揺らめき始める。
 だが、それでも歩みを止めることは許されない。
 無造作に寝ころび、無気力に時を過ごすという、限りなく無益な、限りなき安寧を捨てたのだ。それを無駄にすることはできない。

 たった一つ、それが手に入ればよかった。されど一つ、などと言うじゃないか。
 安物の、まとめ売りされているようなやつでもいい。
 それだけを求めた。その甘美な存在を求めた。冷凍庫にぶちこまれ、買われるのを待つ品物でしかないそれを、自転車とついでに体を酷使して求め続けた。

 道端に立ち並ぶ木々は、俺のことなど気にせず、暑さも気にしていないかのようにゆっくりと葉を揺らしている。
 風はいつしか涼しくなった。
 どこまでいっても、蝉だけは騒音だった。

 アイスは売り切れだった。俺はなんだか昂揚し、自暴自棄にでもなってきたようで、こんなめちゃくちゃな夏の一日も、意外と悪くないな、と思えるようになった。

>>622

冒頭部での夏と暑の入れ替え、中盤以降の退廃的な雰囲気、全体を通した理路不整然な文。これらに演出された狂気感は好き
おかしいかなというところが全部狂気感の演出と言えてしまうので批評しづらいのはある
あえてひとつ指摘しておくと

>猛暑が体から気力を根こそぎ削りとり、かすかな風の纏う清涼は熱気となり、優しい音色を奏でる風鈴が、いつの間にか嘲笑を浮かべているようにすら感じる。
>一歩外に出た瞬間、紫外線が容赦なく肌を刺し、空間を蝉の鳴き声が蹂躙し、視界がぐらぐらと揺らめき始める

など、読点がリズミカルに置かれている箇所が多い
これをあまり多用するのはどうかなと思う
あくまでも僕がそう思っただけで根拠はないのだけれど

>>622
ツッコミどころしかないじゃないですかやだー
読ませる文じゃなくて語彙を確認する文章って感じ
狙ってる言い回しに比喩や熟語が似合ってないからとてもシュール
その長さの文章を書きたかったらもっとお堅い熟語を使うといいよ

「暑っちぃ……」
「言うなよ、余計暑くなる」

首元にじりじりと、もはや痛みの域に達した日光が射す。足元の砂浜からの照り返しにもいじめられ、止まらない汗が顎を伝ってぽたぽた落ちる。
行く先には陽炎が立ち上り、歩む為のやる気を根こそぎにする。

「……なぁんで歩かなきゃいけないんだ」
「お前が財布落としたせいだ。おかげで家まで徒歩だよ」
「そうだった……」

財布さえ落とさなければこの海水浴からの帰り道、電車で我が家まで帰れたはずだ。
夏だからって馬鹿みたいにクーラーを働かせた、キンキンに冷えた電車で。

「お、駄菓子屋! アイス食おうぜ!」
「なけなしの150円使い切る気かよ」
「いいじゃねぇか……おーい、おばちゃーん! パピコちょーだーい!」

奴は駄菓子屋のおばちゃんに金を渡し、チョココーヒー味のパピコを買った。
茶色く焦げた顔でにかっと笑うと、受け取ったパピコを半分に割った。

「ほら、お前の分」
「…………はぁ、まったくお前は」

苦笑しながら、パピコを思いっきり吸い込む。こめかみがつんと痛んだ。
後ろの森からアブラゼミ達の合唱が聞こえる。目の前の海はきらきらと輝き、風が潮の匂いを運んでくる。
身体を撫でる熱波は不快だけれど、
こういう夏の雰囲気も、嫌いじゃない。

時計を見ると昼を過ぎていた。
ドテラに袖を通し、思い切って立ち上がりカーテンを空けると、
光と共に冷気が部屋に流れ込んでくる気がした。窓ガラスが結露している。
エアコンなど無い部屋だが、ガラスと布一枚の違いなのに、外よりは大分マシなようだ。
白い息を吐きながらコタツの電源を入れ、台所へ向かう。

下段の冷凍庫を引き出し、赤いラベルのアイスを取り出す。
2つセットで販売されているそれは、冬の間しか売られていない。
小走りで居間に戻り、コタツ布団に足を突っ込む。

暖まり始めた空間の変化を感じながら、アイスのラベルを半分だけ剥がした。
添えられているプラスチックのフォークを大福に突き立て、すぐに諦める。
硬すぎて、食べられそうにない。
そのまま放置して、しばらく足元の温もりを感じるままにする。

室温が上がってきたのか、窓ガラスが水滴が大きくなり、垂れ落ちた。
結露の隙間から見る外の世界は、残念ながら銀世界では無い。
商品名だからと言って、無理に従う道理も無い。
今度は軽い手ごたえを感じながら、大福を口に運んだ。

>冷気が~でちょっと困惑
冬なんだと気付くまでにだいぶん時間がかかった

我こそは、と姉はのたまった。
「我こそは、唐突にアイスを所望する者なり」
「唐突に言われてもありませんよ。そういうことはもっと早く言うべきです」
「不出来な弟め。アイスを食べたいという感情が唐突でなかったときがあるか。唐突こそアイス欲、アイス欲こそ唐突である」
「アイス欲とはなんですか」
「アイス欲とは逃避なり。暑い暑いという感情の逃げ場はいくつかあるが、その不確定要素のひとつがアイス欲だ。食欲という枠では決して嵌まらない。そもそも腹を満たすものでもないし。かといって、納涼のためかと言うとそこまででもない。だが、唐突に求めてしまう。このふわふわとした欲求のことをアイス欲と言う」
「なるほど」
「アイス欲は環境に大きく左右される。いくら甘露だからといって、寒さを忍んで食べれば腹を壊すだろう。同じように、唐突にアイスを食べなければアイス欲は真に満たせないのだ」
理解したようで何よりだ、と姉が千円札を渡そうとするので、私は慌てて遮った。
「アイス欲とは唐突であるとおっしゃいましたが、唐突でないアイス欲もあるはずです」
「興味深い。述べよ」
「風呂上がりに食べるアイスは美味いですよ。あれには待望の楽しみもある」
「なるほど」
姉が少し思案するような顔をした。が、すぐにニタリと笑みを浮かべた。
「では、この千円で今すぐアイスを買ってきなさい。私はその間に風呂に入ろう」
この一言で、「こき使われている感」がさらに上がった気がするが、姉がこの返答をすることも予想済みである。
「もうひとつあります。それは、風呂上り後に夕涼みがてらアイスを買いに行くことです。アイス欲が環境に左右されるのであれば、これもまた、アイス欲を満たす屈指の方法なのではないでしょうか」
おお、と姉が感心する間に私は続ける。
「御姉様にはぜひこの新説をお試しいただきたく思います」
「しかし新説は二つも出てしまった」
姉は手元の千円札をひらひらさせながら言った。
「これは比較検討すべき問題だと思う。君が今すぐ風呂に入り、夕涼みがてらアイスを買いに行く。私はその間に風呂に入る。これで完璧だな」
私に手札は残っていなかった。

観念して風呂から上がると、居間で姉がカップのアイスを掬い取っていた。
姉曰く、「やはりアイス欲は唐突でなければ満たせぬ」ということらしい。
冷凍庫の中には、私の分のアイスがコンビニ袋に包まっていた。
「風呂に入る前に食べてしまうとはもったいない」
「食べたい時に食べる。これぞ美食の極致なり」
「私の分をあげますよ」
「妙齢の女の子が一日に二つもアイスを食べるか。それに、買ってもらったものを突っぱねるのは相手に失礼だ。お姉ちゃん怒るよ」
「ごめんなさい」
私と姉は居間のテーブルを囲んでアイスを舐めた。風呂上りのアイスは変わらず甘かった。
「明日は私がアイスを買って帰りますよ」
「ありがたいけど、アイス欲というのは唐突なものだから」
そう言って笑った姉に、私が勝てる要素はなかった。

 少女が一人、床に転がっている。
 浜辺に横たわる人魚のようと表現すれば本人はもしかしたら喜んだかもしれないが、俺はとてもそんな気にはなれない。
 転がっているものは転がっているとしか表しようがないし彼女を喜ばせたところで俺にリターンはないからだ。
 しいて言えばそうだ。浜辺に打ち上げられて死にかけている魚には似ている。

 顔中汗まみれ、薄目を開けて意識があるのかどうか見たところ判然としない。
 彼女はごろりと反回転すると、うつぶせに四肢を広げた。
 アイスがゆっくりと溶けていく様子が自然と頭に浮かんだ。

「アイス」
 と言うと、彼女が顔だけを緩慢にこちらへ向けた。死んだ魚の目で俺を見た。
「あるの?」
「いや。アイスみたいだなと思って。お前」
「死ね」

 なあにが死ねだ馬鹿が。
 幼馴染とはいえ勝手に人の家に上がり込んで、その上おやつまで巻き上げようとは図々しいにもほどがある。
 それを望むのならせめて死んだ魚から猿に進化してから出直してこい。話にならない。

 思いが通じたのかは知らないが。彼女は床に両手を突っ張るとゾンビのように起き上がってきた。
 目と口は半開き、両手を垂らした猫背なのでそれこそ類人猿みたいだ。あの教科書とかに載ってるやつ。
「どうした?」
「トイレ」

 ゆっくりとリビングを出ていく彼女を見送り、俺はため息をついた。
 あれでも昔は可愛かったんだけどな。時の流れというのは恐ろしい。
 人の恋心を少しずつ、だが確実に風化させて崩してくる。
 まったくもって嫌なもんだ。彼女が見えなくなったのを確かめて、俺は冷蔵庫からこっそりアイスを取り出した。

>>630
うーん読みにくい
特に最初

>>629
内容も文章も安定している
なかなか魅力的なキャラクターができてる
丁寧に書かれていて、面白いと思いました(粉蜜柑)


そろそろ次が見たいです
お題を↓1でお願いしちゃいます

夏なんで「蝉」
あと、アイス書いたから投下させて

 玄関に見覚えのない踵の高い可愛らしいサンダルが置かれていたので自室に直行せずリビングに寄って行くことにした。僕の予想は当たっていたようで、リビングからは懐かしい従姉妹の声と母のはしゃぐ声が聞こえてくる。
「あ、おかえり、外は暑かったんじゃない?」
「ん、そりゃもう、フライパンの上でも歩かされて帰ってきた気分。もう今日は出たくないわ」
 大げさに答えると、「普段引きこもっているからでしょ」と呆れる母の奥で、記憶より大人っぽく綺麗になっている従姉妹が口元を隠しながらくすくすと笑ってくれた。
「久しぶりだね、大きくなって」
「お久しぶりです、おねえさんも綺麗になって」
「おお、お世辞までいう年になったんだ」
 本当なんだけどな、と思いつつ母の前で迂闊なことも言えずにっこりと無言で肯定だけしてみた。部屋に戻るとやっぱり蒸し風呂状態になっていたので、エアコンのスイッチだけ入れてすぐにリビングに戻った。
「戻ってきた」
「だってすぐには部屋冷えないじゃん」
 さりげに従姉妹の隣に座って涼しんでいるふりをしてみせた。
「あ、じゃあ、今お土産食べない?」
 君が帰ってきたら一緒に食べようと思って待っていたんだと従姉妹は冷凍室から人数分のアイスを持ってきてくれた。はい、と従姉妹から手渡されたそれを愛想良く受け取って食べ始めると、母の物言いたげな視線に気付いた。
「なに?」
「なーんにも? あんたも美味しそうにアイス食べるんだなって」
「僕にだって食べたくなるときくらいあるって」
 母が言いたいのは、僕が甘いもの嫌いで同じように涼をとるにしてもかき氷のほうが好きだと普段断言していることを指していた。

「え? 小さい頃からアイスクリーム好きだったよね?」
 従姉妹が母と僕との会話に首を傾げ、スプーンを口元に押し当てたまま不思議そうに自分を見つめてくる。年上なのに子供っぽいその仕草が似合っていて、なんとなく自分は恥ずかしくなって目をそらして「うん」とだけ答えた。
 頭の中で従姉妹が小さい頃に歌ってくれた童謡が流れている気がした。アイスそのものを好きっていった覚えはないけれど、従姉妹が構ってくれるのが嬉しくって適当に返事をしていた覚えはあった。そんなことを思い出していたせいだろうか、久しぶりに食べるアイスは口の中いっぱいに甘く広がり、べたべたしているけど案外甘くておいしく感じる。
「ああ、そうだ、あの、ちょっと早いかもなんですけど、私結婚決まったんです」
 手が止まる。
母より祝福の言葉を受けて幸せそうに返答している従姉妹をみて、僕の強制停止した思考がようやく動き出した。
「……あ、ちょっと、垂れてるっ」
「え、あっ」
 手についた冷たいドロッとした液体はそのままテーブルの上に落ちてしまった。アイスは甘かったはずなのに口の中には苦味しか残っていなくて、僕は一気に麦茶を流し込んだ。
「おねえさん、おめでとう」
 ワンテンポずれてなんとかお祝いの言葉を述べながら、しばらくアイスは食べられないなとか関係のないことを僕は感じていた。

>>619
警官創作なのに実話とはw


>>622
後半涼しくなってきたあたりからは分かりやすい文だし、脳が溶けてしまいそうな暑さのため理路整然とした思考は麻痺してる、って表現かな
この長さだったら読みにくいってこともないし、一人称の表現方法として面白いと思う。(使いどころは限られるかもだけど)

自分は横着なタイプなんで >無造作に寝ころび……それを無駄にすることはできない。の文は共感してしまって好きだ


>>625
この夏の雰囲気いいな。二人の掛け合いや、残金使い切ってアイスを買うという衝動的な行動で十代の男子っぽい様子が上手くでてる
状況説明も分かりやすくて上手いと思う
「男子高校生二人旅」、スタンドバイミーだなあ


>>626
二文目がドテラで始まってるし、冷気に結露、コタツと冬を表現する単語が丁寧に多く使用されていたし、暑いこの時期でも自分は冬を思い出せた

ただ、>エアコンなど無い部屋だが、の表現のあとに 
>暖まり始めた空間の変化、>室温が上がってきたのか、
という流れなのでコタツでそんなに部屋の中暖まるものだろうか?という違和感はちょっとあるかな

夏に冬ネタ。コタツに雪見大福いいよね。はよ冬こんかな……

>>628
お、姉もの。可愛い姉もの。キャラ物でやりとりが可愛い上に姉が可愛いな
流れがいいね。
とりあえずこの姉下さい……つう感想はともかくとして。

姉弟、なんだよな。一人称が「私」なのがちょっと残念(これは単純に読む側の好みの問題)。
姉妹にするか、「僕」とかにしたほうが好みではある



>>630
幼ネタっすな。
>彼女を喜ばせたところで俺にリターンはないからだ、でちょっと違和感を感じたが幼ネタってことで納得

比喩は面白いけど、一文一文が途切れている感じだからラノベっぽい印象になるのかな
後半に幼だけど恋心の風化、ってオチがあるわけだから、
一行目の「床」は、どこの床かもう少し限定したほうが早めに幼ネタだという状況つかみやすいかも

>アイスがゆっくりと溶けていく様子が自然と頭に浮かんだ。
からの流れが、なんだかんだと幼の反応をみている感じでいいなと思う



>>633
長いし読みずらいなあーー!!! せめて改行すべきだった

暑い夏の風物詩と言えば……海、川、スイカetcあるだろうが、俺にとっての風物詩は蝉だ。
そう、暑い夏を更に暑苦しくする鳴き声。地面に転がり、死体かと思って油断すると突然暴れ出すドッキリ。夜に公園を散歩しよう物なら、頭に体に手に足に飛んでくるあの蝉だ。

しかし、奴等はそんな鬱陶しさとはかけ離れた一面を持ち合わせている。

それを見るためには早起きor徹夜が必要だ。
AM4:30奴等は動き出す。木の根元に空いた小さな穴から、抜け殻でお馴染みのあの幼虫が這い出てくる。目標の木を確認すると、一直線にのそのそと歩みを進める。

木に到着。ゆっくりと登り始め、俺の背丈を越すか越さないかの位置で奴等は覚悟を決める。
じーっと動かなくなる。時間が経つと体が濃い茶色へと変色し、背中に筋が入る。俺は息を潜めて待つ。

小さなパキパキと言う音と共に背中を白く澄んだ何かが押し広げる。ぐいぐい、もぞもぞと押し広げる。
見えて来たのは真っ白な成虫の姿。頭が出ればもうすぐだ。ずるりと抜け出し、ちりちりに縮れた羽根をのばす。この頃になると朝日が差し、奴等を翡翠色に照らす。

羽根を伸ばし切り、後は全身が乾くのをのを待つだけ……

俺は、神々しく輝く生命の神秘を見届けた後そいつに向かって思いっきりバットを振り抜く。
あんなに綺麗だった姿はぐちゃぐちゃに潰れ、体液が噴き出す。
その姿はもう生物ではなく、ただの破片。
地面に落ちた破片にアリが群がる。
3時間もかけて成虫になろうとした努力は水の泡……

ああ、これだから夏はやめられない。

>>637
文章力は問題ないと思うけど、構成が独りよがり。

>しかし、奴等はそんな鬱陶しさとはかけ離れた一面を持ち合わせている。
この一文を起承転結の承として掲げているはずなのに、どこにも繋がらない。
胸糞悪いのはともかくとして、文章として締めるなら、
「鬱陶しさからは想像できない、この爽快感。これだから夏は~」
とかで繋げないと、文章構成として破綻している。

細かいところだと、気になったのは
・etc、or、AM4:30の使用。歌詞じゃないんだから。
・改行が中途半端で読みづらい。
・地中から這い出た、目の前にいる蝉に対しても、"奴等"という表現。
・木に止まった蝉にバットを"振りぬく"のは無理。やるなら、"振り下ろす"。

個人的には、最後に
「二人乗りの原付に後頭部を殴打された。
遠くなるエンジン音と、これだから夏は…という声」
みたいな落ちを付けて欲しい。

蝉が羽化するところの表現は、国語の教科書みたいで良かった。
変に凝らないで、綺麗な話として終わってれば、纏まりも良かったと思う。

>>638
ありがとう
指摘の通りだと思う


ただ、改行だけはレスの改行規制で泣く泣くこうしてるんだ……どうにか伸ばせない物か

>>637
その内容にその文章だとべたべたして気持ち悪いというのが僕の感想
ちょっと文章にムラがあるのが問題なのかな
読み手を引き込む感じでいくのか、客観的に淡々と描くのか、
引き込む感じでいくなら「俺」をもっと強く意識させるほうがいいと思うし、淡々と書いてくいくなら文体から全部変えるべきかと思う

上とかぶるが蝉の羽化は確かに良くできてる

赤子が泣くのはそれしか他者に訴える手段を知らないからなんだよと、保育所の見学実習の時に教わった。

夏の季節に自分達のグループは実習に行った。可愛かったとか、煩いから自分は嫌いだ、何言ってるのかわからないよ、とか色んな意見をみんな言っていた。

グループの子らのそんな話声も自分にはテンプレで無機質で意味のないもののように聞こえてた。そんなに声を張り上げて言う程目新しい意見なんてあるわけないのに。それでも、各々の自己主張は譲る様子がみられない。

自分といえば話には混ざるわけでもなく、昨夜の二人の大人を思い出していた。金切り声で、自分にはわからない言葉で煩く叫んでいた大人達を。

頭の中でミーンミーンミーンとずっと音がしている。人の声なんか聞こえないくらいに大きな音でずっと、ずっと……

「大丈夫? 子供苦手だった?」

不意にグループの子に話しかけられて、ぼーっと聞き流していた自分は「ふぇ?」とかまぬけな音で返事して笑われた。

「……苦手って言うか、赤ちゃんの泣き声とかひたすら存在アピールしてる蝉みたいだなって」

話しかけた子が困った顔してるのが見えたから、「蝉は嫌いなの」と付け足した。

閉め方が上手いなぁ
ただ、両親の喧嘩の描写が少し分かり辛いかも
背景に、両親を親と思わずただの他人として認識している事が分かれば完璧だと思った

 「…暑い」
 隣からへばった声が聞こえた。
 「なら来なきゃ良かっただろ」
 隣でぐでんと寝っ転がっている幼馴染みに、俺は適当な返事をする。
 「それでも暑いもんは暑いんだよー」
 「お前、暑い暑い連呼されると余計暑くなるからやめろ」
 こういうのなんつーだっけ。ドップラー効果?……駄目だ、頭が回らない。どうやら、あまりの熱気で脳がヒートエンド寸前に陥っているらしい。
 気晴らしに、閉じていた瞼をうっすらと開けてみる。すると、真っ青な空が視界に飛び込んで来た。その爽やかな色合いからは、一目で夏らしさが見て取れる。
 「……しかし、随分遠くに来ちゃったな」
 俺は、体の中でくすぶる倦怠感を無視してゆっくりと上体を起こした。辺りを見回せば、これまた真っ青な大平原が一面に広がっている。いや、青なんだけど緑。ほら、青信号とかもそうだろ?
 「後悔後に立たずだよー」
 「それを言うなら、先に立たず、な」
 <都会在住者が適当な列車を乗り継いで田舎に行く>という漠然とした計画を実行した結果がこれである。ちゃんと帰れんのかな……
 しばらくぼーっとしていると、不意に、緩やかな風が肌を撫でた。そして、それは意外なものを俺達に運んで来てくれた。
 「お……蝉の鳴き声?」
 「ん…?あ、本当だ。小さいけど、確かに聞こえる」

 どうやら、遠くにあるあの森から聞こえて来たらしい。
 「蝉はどこに行っても蝉だねー」
 「…夏を感じるな」
 「あー、蝉のせいで何かまた暑くなってきた…暑いー」 
 遠い蝉時雨とお隣さんの声が、猛暑となって一気に降りかかって来た。


ごめん、加減が分からなかった

蝉と言えば、幼馴染みが蝉だった みたいなスレタイのやつがあった気がするな

関係ない話はよそうか

ついでにお題変えage↓

終戦記念日の次の日ってことで『やり直し』でお願い

珈琲に沈んでいる砂糖を小さじのスプーンで掬いあげてみせる。
それだけのことなのに、目の前にいる心の幼い少女は目を白黒させて驚いた。
魔法の力によって黒から白を抽出しているようにでも見えているのだろう。

タネさえ明かせばなんでもないことだけれど、彼女はそれが分からなかった。
彼女の新しい表情を見れた満足感と、僕を満たしていたものが欠けてしまった喪失感。
それらをかき回して中和させるようと、僕は珈琲の中でスプーンを反時計回りに動かした。

絵の具で灰色を生み出すには黒色と白色を五分で組み合わせるのがちょうどいい。
けれども珈琲の色合いをいじるには砂糖よりもミルクの方が適切で手っ取り早い。
砂糖は甘みを付け足すけれど、決して苦味をやわらげてくれるものではない。

「ねえ、もう一回できる?」
「あー、準備が必要で」

僕が言ったとたんに、興味と探求心に輝いていた彼女の瞳が急に暗くなった。
魔法を使用する必要な呪文は既に魔法の一部であって、そこに前準備なんか存在しない。
今の失言は、クリスマスの夜に心をときめかせる幼子に、サンタクロースはいません、と
打ち明けるほどの衝撃の強さがあったことだろう。

「準備には秘密の呪文が必要だから目を瞑って耳を塞いで」

いかにもな嘘に彼女は疑うことも知らずに従う。
『彼女さんが事故で失った記憶と知識の一部を取り戻すのは非情に困難を極めます』
病院で医者に告げられた言葉を頭の中で、牛が食べた草を胃から口に戻して食むように反芻する。

目を閉じて兄を呼ぶ妹の声に、僕は彼女の背後に回って抱きしめた。
兄妹が恋人の関係に進展するのはどうも神様も許してくれそうにない、とても難しいことだった。
どんな魔法であってもいいからあの事故が起きる前まで時間を戻してほしいと願う僕の目の前で、
妹である彼女は唇を尖らせてつまらなさそうにカップを右回りにかきまぜた。


あの夏から3年がたった。でも、僕の時間は止まったままだ。そして僕の中の彼女は黙っている。
3年前、僕らは17歳だった。僕らの前には期待と不安でいっぱいの未来だけが広がっていた。僕自身の手で築き上げる未来だ。過去を振り返る暇なんてなかった。



夏休み、僕は毎日のように自転車の後ろに彼女を乗せて山奥の神社に行った。僕らは川で水遊びをし、
疲れると神社の祠で休んだ。ひとけのない神社だった。蝉のなく声が二人を世界から隔離していた。



僕と彼女が性的な関係を持ったのは、夏の終わりの頃だった。突然の夕立で、二人ともびしょ濡れになって祠に転がり込んだ。
僕は、風邪をひくといけないから、と言って彼女の服を脱がせた。僕は激しく勃起していて、彼女もそれに気付いたみたいだった。
もう何も言わなかった。彼女の身体中に口をつけ、手を這わせた。二人の荒れた呼吸の音を、激しい雨音が掻き消していく。
お互い初めてでセックスはぎこちないものだったが、二人には些細なことだった。僕らは湧き上がる性欲を愛だと思い込んでいた。
17歳という若さがそういった錯覚を起こさせるのだと、あとで知った。その日僕らは、三度交わった。



 彼女の妊娠が発覚したのは、その年の11月だった。生理が来なくなって検査したら陽性反応が出た。
「私、降ろさないから」と、彼女が言った。僕は混乱した。僕はまだ自由でいたかったし、自分の子供、というものに真正面から向き合うにはまだ若すぎるように思えた。
 僕はその旨を伝え、降ろしてくれるように頼んだ。彼女は泣いてしまった。僕は彼女を抱きしめてやりたくなったが、どう考えてもそんなことをする資格なんてなかった。
 僕は黙って彼女のそばで立っていた。僕の愛は脆かった。あんなものはただの性欲だった。でも、彼女はどうだったのだろうか。
 結局彼女は、両親の説得もあって僕の子を降ろすことにした。僕は内心ほっとして、そんな自分を嫌悪した。僕の中で何かが死んだ。



 
3年前、僕の前には未来だけが広がっていた。今の僕の前には、醜い過去だけが広がっているように見える。
もうどうすることもできない、醜い過去だけが。

張り切って時間をかけて書いた。
その割にはひどい出来だと思った
でも気にせず他人の批評しちゃう

>>648
前半部が好き、だからこそ最後の兄妹彼女設定はどうか

表現に関しては
>牛が食べた草を~
が変かな?と思った。「反芻する」だけでいいのでは?これでは「僕」が牛みたいなボケーとしたやつみたい
最後の行
>カップを右回りに~
これは「右回り」が必要かどうか
最後の文がちょっと長すぎるきらいがあるので

以上であります

>>648
上でも触れてるけど、反芻は元々胃から戻して咀嚼する行為のことだから、
頭が痛くなる頭痛だ。みたいになってる。

ミルクがちょうど良いと言ってるのに入れようともしなかったり、
話に絡まない無駄な説明、表現が多くて全体的に冗長な気がする。

コーヒーのかき混ぜる方向は、最初に反時計回りで僕が回して
時間を元に戻したいと思っているけれど、彼女はそれと知らずに
時間の進むほうにコーヒーをかき回すという意味で、話としてまとまりは良いと思う。
僕の気持ちをもっと明確するにと、分かりやすくなるんじゃないかな。

>>649
このままだと、淡々を過去を嘆いているだけだから、
お題に沿わせるなら、「もう一度彼女と~」とか、
何かしら「やり直し」要素を入れないと。

それから、「僕」を使い過ぎ。僕と彼女しか出てこないんだから、
そんなに主張しなくても、誰なのかは伝わるはず。

あと、細かいけど、「降ろす」じゃなくて「堕ろす」

ストーリーは出来ているのだから、独白で終わらせないで、
前向きにそこから「やり直す」話にすれば、ぐっと良くなると思う。

「僕」の多用については書いてて思ってた
毎回こうなっちゃうんだよね
僕の悪い癖(杉下っぽく)

批評thanks

>>642
ありがとう
印象弱いかなと思ってたから、意見嬉しかった

以下、感想ってことで。


>>643
雰囲気はいいね。一人称表記だから、知識間違っててもありだとは思うけど、ドップラーは違うのと、

>いや、青なんだけど緑。→緑なんだけど青、かと。

虫の多さは 田舎>都会 ではあるけど、
都会在住の子が一人称で、「蝉」はどこにでもいるんだ、と気付くって視点はいいな、って思った。


>>648
回す向きの表現きれいだと思った。
妹の精神年齢はかなり幼い状態まで戻っているのが上手く表現されてるから、
事故の前の状態まで戻りたい、と願う心情は分かるし同調できる。

けど、兄でもあり彼氏でもある人がそれを願うのなら、
「自分との記憶は戻らなくてもいいから」
とか条件付けしないと欲張ってる印象でモヤっとした。


>>649
二十歳で振り替えってみた、な話になってるけど、 もう少し年令あげて、
子供がまた出来たから当時を思い出した、とかいう話にしたほうが「やり直し」っぽいかも

振り替え→振り返え すまん

 長い入院生活から帰宅が許されて、妻が久し振りに帰ってきた。
「ただいま」
 夏の日差しで疲れたのか、声が弱々しい。手を取って部屋に連れて行き、冷房を利かせてあげた。麦茶を注いで、部屋に持って行く。

「ねえ、この折り紙はどうしたの?」
「一緒に千羽鶴を折ろうと思って、昨日買ってきたんだ」
「ええっ、私に手伝わせるつもりなんだ」
 そう言われ、苦笑いで返す。麦茶を渡して、テーブルの上に折り紙を広げた。赤い折り紙を選び取り、慎重に半分に折る。さらに半分。その様子を、妻が不思議そうに見ている。
「何してるの? 最初は三角に折るんだよ」
「あれ、そうだっけ」
 失敗したのならば仕方がない。そう思い、新しい折り紙を手に取る。
「ねえ、折り間違えたくらいで捨てちゃうの?」
「だって、一度ついた折り目は消えないだろ。やり直したほうが綺麗に折れるじゃないか」
「それ、千羽鶴になるんでしょ。だったら、その折り紙は私と同じなんだよ。私の身体は、もうやり直せないのに」

 結婚して半年、毎日が幸せだった。しかしふと、妻の様子に違和感を感じた。何度か声を掛けたが気取らないように振る舞っていたので、特に追及はしなかった。それが若年性の大腸がんを進行させることになるとは、お互いに思いも寄らなかった。
 診察を受けたときには手遅れで、大腸を摘出する手術を薦められた。今後はストマ外来に通うこととなり、経過観察後にストマクローズの手術を行うことになっている。

 妻は麦茶を飲み終えると、今しがた失敗した折り紙を手に取った。そして、ツルを折り始める。
「人も折り紙と同じ。一度ついた折り目を何度も折り返すと、心が疲れて折れてしまう。だけどそんな折り目も、次のステップに進む土台になってくれるときがあるの」
 四角に折って失敗した折り紙は、三角に折った次の手順で綺麗に広げることが出来た。さらに折り目を付け、それが経験として積み重ねられていく。折り紙が折り目で傷付き、優雅なツルへと姿を変えていく。
「私はこの消えない傷を後悔し続けるより、受け入れて前に進みたい。大変だと思うけど、これからも一緒にいてください」
「ああ、二人で頑張ろう」
 見よう見まねで折っていたツルを置き、妻を抱き寄せる。テーブルの上では色とりどりの折り紙の傍らで、二羽のツルが寄り添っていた。

人のことは偉そうに言えませんが、テーマの感想を書きます。


>>648
状況を詳しく書きすぎて説明的に感じる箇所が多いので、簡潔に表現すると作品が引き締まると思います。

時間の流れをかき混ぜる方向で表現するなど、そのような比喩が上手だと思いました。


>>649
他の方が指摘していること以外に、私はほとんどの文末が『~た』や『~だ』で終わるのが気になりました。
何だか、単調に感じます。

ストーリーは最後で前向きな気持ちになるように締めれば、とても良い作品になったと思います。

>>656
比喩がすごく上手くて羨ましい
暗くなりそうな題材なのに、優しくて前向きなやり直しの話でいいな
妻のセリフが印象的で好きだ

>>658
感想ありがとうございます。
こだわった部分が上手く伝わって良かったです。

 初めての出陣は今でもきちんと男は覚えていた。

 背丈が男と同じくらいになった幼い女と二人だけで右も左もわからないまま鬼が出ると云われている名前も知らない神社に向かったのだ。

 鬼と呼ばれている生き物もすぐに分かった。

 初めてそれと向かい合ったとき、恐れよりも戸惑い、怒りや憎しみよりも異形のその姿自体に嫌悪した。嗤っているのか、それとも鬼同士で話しているのか分からないが獣が興奮しているときのような声も耳障りで嫌だった。

 これを倒しに来たんだと意識するのに然程時間はかからなかった。

 なんせ、その「鬼」は近付くと襲いかかってきたのだから、自分の身を守る為にも退治しないわけにはいかなかった。

 剣で一刺ししする。簡単に切れる。けれど、鬼はまだ向かってくる。どれくらいで倒せるのか、初めてで全く分からなくて目の前の敵をひたすら切り続けていた。

「当主っ。もう平気やからっ」

 女の声も聞こえないくらい夢中だった。

 鬼は、血に寄ってくるのか何匹も何匹も群れて寄ってきた。その度に何匹も何匹も切った。鬼にも血があるのだな、などとぼんやりと思った。

 そうして、鬼というものは、血が在るくせに、肉が在るくせに、その姿は人より早く腐るらしい。暁の頃に切り捨てておいたはずの鬼でも宵の頃には跡形もなく消えていた。

 醜く忘れがたい異形の結末は思いのほかあっけないようだ。

「なぁ。帰り路の目印がわりにしよう思うて、おいといたの、ここやよな?」

「そぅやよ」

 女は鬼の体で潰された草花を見ながら云う。「まぁ、いいんとちゃう? 何度も見たないわ」

「ああ、そやな」

 分かったのは、鬼を倒すのは大変疲れるということだ。

 それは自分が強くないからかもしれない。けど、自分らは人だから休まないと、食べないと、やっていられない。

「帰ろ、かえろぅ。腹減ったし、疲れたわ」

 そう、切られた腕の傷はすぐに直らないし、だからといってそのままにしておいたらますます悪化する。

 血の巡りは止まらない。

 鬼に遭った。この手で退治した。それでいい。それならいい。出来ることはそれを繰り返すことだけだ。だから帰路で見なくとも。たとえいずれ消えてしまうとしても。この手で鬼を切り続けるのだから醜い鬼の屍には見続けることになるだろう。

 そう、何度も何度も。

「‥‥‥‥‥ああ。なんだ、振り返るな、ってことなんか」

「え、なに?」

 小さなぼやきを聞き返されて男は何でもないと首を振り、鬼が在ったはずの所に目をやった。

 そこには、血の跡すらもう、なかった。

長い上にマイナーな版権ものでわかりにくくてすみません。……ってか、元ネタわかる人いるんだろうか

題変え希望。下↓1でお題をー。

夏休み

夏休みなんて早く終わってしまえばいいんだ
暑くて湿気がすごくて日に焼ける、まったくもって最悪でしかない
まだ学校のほうがマシだ、話し相手が居れば暑さを忘れることができるから

そんなに暑いから、こんなに暑いから
暑さのせいで頭がやられてしまったから
ぼくはきみにあんなことを言ってしまったんだ

全部夏のせいだ、顔が熱いのも心臓が熱いのも全部夏が熱いからだ
もっと少しずつのはずだったんだ、熱いから、つい勢いづいてしまっただけなんだ
ただ口が滑っただけなんだ、麦わら帽子に白いワンピースがあまりにもきれいだったから

公園にはぼくしかいない
昨日まではふたりだったのに
今日は暑さのせいでひとりだけ

夏休みが終われば涼しくなるかな?
この暑さがなくなったらまたきみは来てくれるよね?
きっと、きっと来てくれるよね?

ほんとはぼくはすごい寒がりなんだよ
冬よりも夏が大好きで汗なんか出たことすらないんだ
でもなぜか今はぼくの顔は真っ赤で汗まみれなんだよ

ああもう
はやく夏なんか終わってしまえ
夏のせいで、ぼくは変になってしまったんだから

夏のせいで、君の足音なんて聞こえてしまうんだから
夏休みはあと3日もあるのに

その猿の乾燥した胡桃の殻のようにしわくちゃで小さな脳の中には、確かに夏休みという概念は存在していた。

彼は6年前の春に森で生まれ、4年前の秋に研究所へ連れてこられた。

冬を越えるためのコートのような脂肪を蓄えるには、その年の森にある木の実やキノコでは少なすぎた。だから少なくない数の猿が森から街へ降り、そのほとんどが車に轢かれて死んだ。

彼は幸運にも人間に捕らえられ、不運にも森へ返されるのを見送られ、やがて様々な巡りあわせによって実験動物として研究所へと送られた。

研究所での生活はそれまでとは何もかもが違っていた。登りなれたブナや樫の木はギラギラした冷たい棒へと変わり、太陽は人間が来ると登り、去ると沈んだ。

互いに体を寄せ合って冬を耐え忍んだ仲間はどこにもいなかった。雨もなかった。風もなかった。匂いはあったが何の匂いかはわからなかった。

彼は決まった時間に出される鹿のフンのような餌を食べ、そして川原で見かけた小石のように白く小さく嫌な味のする粒を飲まされた。

その粒を飲んでなんともない時もあれば、体中が焼けるように熱くなる時も、川に落ちたように冷たくなる時もあった。人間達はそんな彼を熱心に観察し、ツララのようなもので血を抜き、そしてまた苦い粒を与えた。

それが彼の一日であり、彼の一生であった。

しかしそんな代わり映えのしない生活にも、僅かではあるが変化はあった。

森では猿の群れが春に産まれた小猿の子育てに忙しくなる頃、人間達は決まってその数を減らした。

その時期には苦い粒も出されなくなり、虹鱒のように無表情な人間が決まった時間に餌を持ってくるだけになった。

それは彼にとってささやかな休息の時期であった。彼は狭い檻の中をうろつくことも無く、薄くなった毛を繕うこともなく、ただ深く眠って過ごした。

彼は夢の中で木に登り、風を受け、群れを率いた。雨が降れば大樹の葉の下に隠れ、雪が降れば仲間と身を寄せあって耐えた。

彼はそうやって何時間も眠り続け、何年分もの森での生活を満喫した。そして人間達が帰ってくると、彼はまた苦い粒を飲まされながら、次のその時期について不確かな期待を持つのだった。

もっと絞ったお題じゃないと何も思いつかない俺は、自由な発想が苦手なんだろうなぁ

>>664
詩かなにか?
文章を見るにしても語尾につく「から」の量が多いのと、
句読点が文法ガン無視だから、とりあえずは地の文に近しいなにかだよな
ちょっと俺にはレベル高すぎて指摘できる場所がなかった

>>665
比喩にとても力を入れてるのは分かった
そしてそれが大量にあるからくどさを生んでるわ
もっとスマートな表現もすると親切
もっと改行をしてくれると親切

>その猿の乾燥した胡桃の殻のようにしわくちゃで小さな脳の
「の」が多すぎてテンポが死んでる
長い文章に憧れる時期もあるのは知ってるけど、
文の伸ばし方をもっと本で勉強するといいよ
その猿が有している、胡桃の表殻に似た皺枯れた脳にも、夏休みという概念は備わっていた。
ぱっと思い付きだけどここまで「の」は削れるわけでして

他のも似た感じで無理矢理引き延ばしてる感があるから、見直して訂正するといいよ
比喩表現の多彩さは悪くないと思う。

「こんなくだらないことはやめてしまえ」とぼうしが言った。「ばかげてるよ。時間はもっと有意義に使わなくちゃいけない」
 よくしゃべるぼうしだ。黙っていればどこに持って行っても恥ずかしくない立派なぼうしなんだけどな。
「ほら、こんなにいい天気だ。こんな日には子供は外で遊ぶもんだ」
 ぼうしはツバをふるわせて文句を言った。少しは黙っていればいいのに。そうすればきっと宿題も早く終わる。でもぼうしは一向に黙ろうとしない。ぼうしだから、仕方ない。やれやれ。
「もう少しで終わるから待っててよ。ほら、このページで最後だからね」
 とぼくは言った。たし算が12問。3ケタたす3ケタのひっ算か。むむむ、なかなかの強敵だ。
「勉強なんてくだらないよ」ぼうしはぼくに言った。あるいは扇風機に言ったのかもしれない。扇風機はだまって首を振った。



 ぼくがたし算の問題を解いている間中、ぼうしは文句を言い続けた。おかげでくり上がりを3回まちがえた。めいわくなぼうしだ。でも、最後の問題を解いているときにぼくのたし算のミスを教えてくれた。
 ぼうしは勉強を憎んでいるけれど、ぼくよりうんと頭がいい。かけ算やわり算もできるんだぞって、機嫌がいい時に自慢していた。ぼうしが手伝ってくれれば、もっと早く宿題も終わると思うんだけどなあ。
 ぼくは宿題を片付けてぼうしをかぶった。ぼくの大事な大事なぼうし。ぼうしの言った通り、今日はとってもいい天気だ。
「さあて遊ぶぞ。うんと遊ぼう。今日はセミ取りをするか。それとも、公園でゆうちゃんたちとサッカーしようか」
 ぼうしはとても機嫌がいい。

5時になった。僕は5時になったら家に帰らなくちゃいけない。お母さんと約束したのだ。ぼうしはもう少し遊びたそうだった。
「思いっきり遊べるのは今だけなのに」とぼうしが言った。「大人になったら、お前も外で遊んだりなんて、しなくなるんだ」
「ぼく、大人になりたくないなあ」
「それでもお前は大人になるんだよ」
「だったら大人になっても外で遊ぶよ」
「そうだといいんだけどな」
 ぼうしはぼくの頭の上でため息をついた。遠くで電車が、がたんがたんと音を立てて走っている。
「去年は小さかったな。今年はぴったりだ」ぼうしは時々よくわからないことを言う。
「来年は、お前は俺のことをかぶれないだろうな」
 そういうことか。
「いいや、きっとかぶれるよ」
「いや、かぶれないね」
「それでもかぶるさ」
 ぼうしは黙った。いつもうるさいぼうしがだまってしまうと、すごく静かになる。
「大人になったら」しばらくたってぼうしが言った。
「大人になったら、お前は俺たちとは話せなくなる。それに、大人はあんまり外で遊んだりしないんだ」
「ぼく、大人になっても君たちと話すよ。それに外でも遊ぶ」
 ぼうしは何も言わなかった。ぼくも何も言わなかった。遠くで電車が走っている。


 
 次の日、ぼうしはいつものうるさいぼうしに戻っていた。昨日のことなんて忘れたみたいだった。
「宿題なんていいから、早く外で遊ぼう」とぼうしは言った。ぼくも早く遊ぶために、漢字ドリルをやっつけた。麦麦麦麦麦、買買買買買、曜曜曜曜曜。終わった。
「さあて、今日は何をして遊ぼうか。今日は実に天気がいい。川遊びなんてどうだろう。木登りもいいかもしれないな」
 ぼうしはとっても機嫌がいい。ぼうしはぼくの友達だ。大人になってもだ。ぼくはぼうしをかぶると、ギラギラ光る太陽のもとに駈け出した。

 ブルブル……。
 またメールが来たようだ。無視をすると、すぐにケータイが鳴った。出る必要はない。そう、出る必要はない――。

 奈津美は学校でいじめを受けていた。休み時間になれば集団で罵られ、放課後になれば現金を脅し取られた。プールの授業があれば下着を隠され、昼休みになると水を掛けられる。透けた制服に、いやらしい視線が突き刺さった。しかし誰も助けてはくれない。夏の暑ささえも彼女たちに味方して、昼休みが終わる頃にはいじめの証拠を乾かしてしまう。
 そんないじめから、ついに解放された。一学期が終わって、顔を合わせる必要がなくなったからだ。毎日のように来ていた呼び出しメールも、七月いっぱいで来なくなった。ついに自由を手に入れたのだ。

 八月になると花火大会に行き、お盆は父親の実家に帰省した。そこで親しくしている男友達と再会し、二人で海に行った。一年に一度のデート。それが毎年楽しみだった。
 海の家で焼そばを食べ、泳ぎ疲れたら浜辺に並んで座る。子供の頃は騒ぐのが好きだったけど、いつしかお互いの近況を話し合う時間が心地よいと感じるようになっていた。打ち寄せる波と夕日を見ながら、穏やかな時間が流れていく。
「なっちゃん、今年は何だか元気がないね」
 その言葉に胸が締め付けられた。
「夏休みの宿題が難しくて……」
 奈津美は、とっさに嘘を吐く。
「そうなんだ。高校生になってから、どの教科も難しすぎるよな」
 彼が溜め息を漏らした。もし悩みを打ち明けていれば、何か変わっていたかもしれない。だけど心配させたくなくて、本当のことは言えなかった。
 夕日が沈み、空に闇が忍び寄る。夜の砂浜で、二人は初めてのキスをした。

 夏休みの終わりが近づくと、再びメールが来るようになった。
『早く一緒に遊びたいな』
 何気ない内容だけど、それは二学期からの陰湿ないじめを予感させるものだった。幸せな時間に浮かれていた心が、勢いをつけて絶望へと転がり落ちていく。反動をつけて、どこまでも……。

 踏切の遮断機が降りた。ここが一学期だとすれば、向こう側が二学期だろうか。それならば、線路は夏休みだ。遮断機を潜ると、停車中の車のおじさんの表情がぎょっとした。
 ブルブル……。
 またメールが来たようだ。無視をすると、すぐにケータイが鳴った。出る必要はない。そう、出る必要はない――。
 死神の声が聞こえた瞬間、奈津美の身体は宙を舞った。

一つ前が夏休みらしかったので、鬱展開にしてみました。

偉そうには言えないけど、テーマの感想書きます。


>>664
ポエムとしては、切なくて良いですね。
『から』の多用はポエムだから許すとしても、ラストシーンはない方が引き締まったと思います。

>>665
夏休みがテーマである必要性を感じませんでした。

特に気になったのが、『それが彼の一日であり、彼の一生だった』という一文です。

第三者視点の過去形なので、主人公の猿は死んでいますよね。

それなのにラストシーンでは、猿に未来があるかのような文章になっています。

とても違和感を感じました。


>>667
はっきり言って長いです。
無駄な会話や状況説明を省略すれば、1レスに収まる内容になると思います。

掌編小説は誰でも書けるけど、簡潔にまとめる技術が必要です。
推敲して、半分に出来ないか考えてみてください。

内容は夏休みらしいファンタジーで、とても楽しかったです。
無駄を削れば、もっと良い作品に変わると思います。

最近批評する奴が必要以上に高圧的で上から目線だな
もうちょい角を立てずに指摘してやれよ

>>670
テーマが絶対じゃないのに、なにを勘違いしてるんだか
ここは掌小説を書く場所じゃなくて文才を晒す場所
場違いだからラ研かなろうにでも行ってろ

>夕日が沈み、空に闇が忍び寄る
幸せの中にいるなら「闇が忍び寄る」なんて表現は適当じゃないよな

>ここが一学期だとすれば、向こう側が二学期だろうか。それならば、線路は夏休みだ。
夏休みも後期まで満喫しといて「ここが一学期だとすれば」はない
例えはうまいけど、夏休みに入る前、もしくは直後に使うべき

>停車中の車のおじさんの表情が
書いてる時は見落としやすい「の」の連続
書き直してすっきりさせましょうね

>死神の声が聞こえた瞬間
電車のブレーキ音かなにかの比喩なんだろうけど、
踏切内への浸入は故意的だから、それを死神結びつけるのは不適切

>>672
感想ありがとうございました。

夜の場面は暗喩法なのですが、やはり伝わりにくい技法ですね。
『の』の連続は後で気付いたのだけど、自分でも反省しています。

とりあえず、このスレの主旨は理解しました。
掌編の体を取るものが多かったので、少し勘違いしてました。
機会があれば、またお願いします。

>>673
いや、暗喩としてあまり適切ではないって事じゃないの?
好きな人とキスするように幸せな状況なのに、忍び寄る夜って表現がネガティブでチグハグだって事でしょ
その後の主人公の死を仄かに匂わせる為にあえてそうしたのかもしれないし、そこら辺はセンスみたいなものだから、こうしろって話でもないけどね

難しい言葉を多用するのと、文才があるってのは違うよな

簡単なことを難しい言葉でコテコテ彩るのは簡単だが
難しいことを簡単な言葉でわかりやすく表現するのは難しい

後者ができる人を文才があると表現する
と思う

なんか敷居がちょっと高くなっちゃった気がするなぁ
少し前ぐらいは文才がどうのどころか各々が趣味でやってるって感じで、なんというか自由で、救われてて、独りで…静かで…豊かで…
まぁそういう時は過疎気味だったりするけど

>>676
ショートケーキやパフェも好きだけどね

>>674
なるほど、それも一理ありますね。(^_^;)ゞ

実は主人公が助かった可能性も匂わせたくて、迫る闇と夜のキスを描写しました。

だから自殺場面でおじさんを書いて、死神の声が聞こえた『瞬間』に宙を舞っています。

主人公の生死は読み手に任せようと思いつつ、意図が誰にも伝わらないなら私の力不足ですね。
難しい表現です。(笑)


後、私の感想のことだと思うけど、ですます調で文体が固かったかもしれません。

SSではなくて小説の形式が多かったので、みんなで良い文章が書けるようになれば良いなと思って善意で書いた次第です。

もし気に障った作家さんがいたら、今回は許してください。m(_ _)m

それでは機会があれば、またお願いします。

危うくコピペレベル

このスレで痛い台詞をコピペうんたら言うバカがまだ居たのか

「バカじゃないの」

そう言った彼女の頬は夕焼け色に染まっていた。
子供の頃からのお気に入りの場所。2人だけの秘密の高台。
8月の末ともなると流石に暑さも遠慮を知り、ヒグラシの声をのせた涼しい秋の風が僕らの頬を撫でた。

「本当。だから」

「……バカじゃないの」

再びそう言った彼女の声は湿っていた。
荷物の移動はもう済ませてあり。ここを離れるのは31日の午前と決まっていた。
しかし、旅行に行っていた腐れ縁の彼女に伝えられたのは30日の今日になってしまった。

無言の時を夕暮れが包み、ただただ哀しいだけの時間が僕らの間に流れた。
ふと、彼女の匂いが近くなる。彼女のお気に入りの場所である僕の右隣を見ると、目の前に彼女の顔があった。
迫る彼女の顔は留まる所を知らず、思わず後ずさりしそうになる僕を彼女は優しく手で引き寄せた。

僕はそれに身を任せ、彼女に近づいた。

柔らかい感触。伝わる温もりと彼女の涙の味は、ただそれだけで彼女の全てを教えてくれた。

これは10年前の今日、僕が人生のパートナーを見つけた時の話だ。

>>681にバカって言われてここまで浮かんだ

なぜssにしたし
面白いじゃねーか

「やっほー、また来ちゃった」
「久しぶり。待ってたよ」

 彼女が僕の部屋に来たら、僕らの夏休みの始まり。

「今日は何がしたい?」
「かくれんぼしたい。公園に行こう!」

 彼女が僕に会える時間は限られている。だから僕は毎日毎日、彼女のやりたいことをさせてあげる。

「今日は何がしたい?」
「海に行きたい。青い空と白い波が見たい!」

「今日は何がしたい?」
「お祭りに行きたい。おはやしが聞きたい!」

 彼女と一緒に過ごすのが楽しくて、ついつい時が経つのを忘れてしまう。

「もう帰っちゃうんだね」
「うん。寂しいな」
「また来年おいでよ」
「ありがとう」

 優しい笑顔を向けて彼女は消えた。
 墓石の前で、手を合わせた。

ここに書き込むの初めてなんだけど、前の人のレスを批評すればいいのかな?

>>683
>再びそう言った彼女の声は湿っていた。
彼女が泣いているのを表現したい? 「声が湿っている」という比喩がちょっと自分にはわかりにくかった
>「右隣」を見る→彼女の顔が「目の前」→「後ずさり」
ちょっと主人公の体制がわからないかも。右隣を見ながら後ずさりって高度じゃないかと思ってしまった。
雰囲気は好きです。


夏休み、僕は夢を見る。

明日、君に会う夢を見る。

明日は来る。

夏休みの僕は、夏休みの君に会いに行く。

僕はのんびりな君が大好きだから。

夜と朝だけ別々で、いつでも一緒の生活。

涼しいお部屋も、暑い和室も半分こ。

空が青いと君は言う。

ずっと青いと僕は言う。

夏休みが終われば、ずっと一緒じゃいられない。

約束だ。
雲のない日は夏休み。
青空見上げてどこでも一緒。

指切りげんまん、夢を見る。

明日も晴れろと夢を見る。

>>686
自分も書きつつ批評してくれると皆が喜ぶよ


評価ありがとう
「湿っている」は泣いている表現で合ってます

体制は、右を向いて後ろ(右を向いてるので初期の向きから言う左)に逃げようとするイメージだったけど伝わりにくかったかな

スレのルールなんて定義したら堅苦しくなるからやめておくれ
>>677が言うように、こっちは好き勝手書いてるだけなので
グッときたやつに安価つけるぐらいでいいんじゃない

我輩は蝉である。名乗るほどの虫ではない。
今この日も変わらず暑く蒸しており、我が同族の必死の声が響き渡っている。

我輩も、地表へと這い出、幼き姿を脱ぎ捨て成体になってから既に七日。
この身も老い、もはや鳴くことすらままならぬ。

「せみしゃん、なにしてぅの?」

ふと、声がした。
見上げれば人間の、およそ産まれて少しというほどの雄が我輩を見下ろしていた。

「……なんで、せみしゃんはみんみんいわないの?」

我輩はもう疲れたのだよ。後は徐々に朽ちるのみである。

「せみしゃん、げんきないぉ」

何を思ったか、人間は我輩を手に取る。壊れぬように優しく掴み取る。

「げんきないのぁ、ねんねするといいよ」

まるで人間が子をあやすときのように、この赤子は我輩を撫で始めた。
生き物の持つ温かみが伝わる。

「いーこ、いーこ」

不思議と嫌ではなかった。
我輩は、少しばかりのお返しとして、じじっと僅かに鳴いた。

オマージュ素敵
すげー好き

ただ
>>690
>我輩はもう疲れたのだよ。後は徐々に朽ちるのみである。
ここの
>疲れたのだよ
>朽ちるのみである
この二つが話し言葉と自分語りの言葉とまじっててほんの少しだけ違和感があった

でも、それ以外はすごく好みだしまとめ方も綺麗
もっと書いてほしい

急に人増えたなあ
と思ったらなんか荒れてる
過疎ってないのはいいことだけど、仲良くやろうね

>>670
今さらだけど感想サンクス。長すぎるのかな?う~ん、わからない
推敲は一応時間をかけてしてるんだけどねえ

「あなたは、だあれ?」

今朝、目が覚めて初めて聞いた言葉は
「あなたはだあれ?」
でした。
いや、人の家に勝手に挙がって貴方は誰とか貴方こそ誰?って感じですよもう
まあイラッとしたわけでは無いんですが
いやいやそれじゃ駄目でしょうと自分にツッコみを入れつつ起床。
で、あの声の主は誰かと相手を見た所、いんやぁ驚きましたねえ。
そうです。美少女です。虹オタ共も黙るレベルです。
しかもよりによって全裸。私の理性を褒め称えたいですね。
まあそんなんな訳ですよ
勿論聞きました。「君は誰?」って。
聞いたんですけどね
「知らな~い」
この有り様です。絶望しましたね。何なんでしょうあの子。
もう訳解りません。疲れました。起床5分で。とりあえず警察に引き渡そうと思います。では、また。

テンポがコピペっぽくて好きです

貴方 → 男性に
貴女 → 女性に

だと思いました

>>694
そのふたつはどっちも「あなた」って読むんだよ

>いや、人の家に勝手に挙がって貴方は誰とか貴方こそ誰?って感じですよもう

この部分のことね

あなたはだあれ?
の、後の地の文だから、貴女も貴方も一緒のよみがなの漢字で書いてテンポよくしてるのだと思われ

あ、ごめん、一緒の漢字使わんほうがいいよ、っていう話なのか。

>>692
返事ありがとう、670です。
長すぎると感じたのは、主に2つです。

①「もう少しで終わるから待っててよ。
~(略)~
もっと早く宿題も終わると思うんだけどなあ。

②「思いっきり遊べるのは今だけなのに」
~(略)~
遠くで電車が、がたんがたんと音を立てて走っている。


ぼうしの性格は書き出しで分かっているので、宿題の内容やぼうしの様子を詳しく書く必要はなかったと思います。

その代わりに、友達と遊ぶエピソードで生き生きしたぼうしの様子を書けば、帰り道のぼうしの寂しさが強調されたかも。

そして、次の日をすっきり書けば(特に宿題)、引き締まったと思います。

後、大人になったら遊ばないというやり取りは、頭のサイズと重複していると感じました。

私は、『ぼうし』が主人公だと思うんですよね。。
だから、ぼうしがあまり活躍しないエピソードは削れるんじゃないかな…と思いました。

推敲は難しいけど、お互いに良いものを書きたいですね。(^_^)v

寝起きの適当に書いたのが意外と好評価でわろた
漢字は貴男っていうのもあるから貴方は男女両方で使えると思ってた
そして、あの後男は捕まりました
全裸の女の子連れてったら捕まりますよね

おもしろかったよ、うん

仕事の都合をつけて赴いたというのに、三者面談の内容は酷いものだった。
先生が言うには、息子は元気で活発、模範的な小学生である。それは授業でも遺憾なく発揮され、有り余る体力は常に一方向へと向けられる。その集中力はすばらしい。
ただし、彼が向く方向は常に黒板の外であることを除けば。
「昨日は、いきなり立ち上がったかと思ったら、教室を飛び出して、そのまま校庭で逆立ちを始めまして」
「本当に、ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
自分の息子ながら行動の意味がわからない。隣の息子に聞くと、「自分でもわからない」と言ったので、私にはもう打つ手がない。
終始、頭を下げ続けて面談は終わった。下がりきった頭のまま教室を出ると、廊下の窓から入り込んだ西日が私の足元を照らしていた。
息子はまぶしそうに眼を細めたが、それも一瞬のことで、昇降口に向かって一目散に駆けて行ってしまった。
先ほど怒られたばかりであるというのに。反省を促すためにも、おいそれと追いかけるべきではない。
廊下に掲示された、書道作品を眺めて時間をつぶす。小学生の書いたものであるから、素人目にも上手い子と下手な子がわかりやすい。といっても所詮は小学生で、「これぞ!」と呼べるものはそうはいない。
私の息子の作品は、溢れる体力を墨に変えて塗りたくったような有様だった。墨汁の海が半紙の八割を侵略し、点在する浮島によってかろうじて文字と判別できる。そういった具合だ。署名出来るような空地は残されていないので、一人だけ、名札シールが左下に貼ってある。
私の作品も、昔、この廊下に貼られていた。もう二十年以上前になる。
私が小学生の時も、面談には父親が来ていた。必ずとはいかなかったが、都合さえ合えば毎回のことだったと思う。特に家訓のようなものがあるわけでもない。しかし、私が父親になって、息子の面談に来るのも、つまりはそれを覚えていたからだ。
当時の私は、あまり親に迷惑をかける子供ではなかった。と、思っていたのだが、どうやら自分の自覚のないところで、多大な心配をかけていたらしい。酒の席で聞いた。
息子もきっと、迷惑をかけている自覚はないのだろう。その気持ちがわかってしまうだけに、世の父親はすべからく息子に対して強く言えない。
ふと、気が付くと、息子は私の横に戻ってきていた。じっと立ち止まって、食い入るように壁の作品を眺めている。
この子にいきなり書道の才能が芽生えたとは思えない。人生に衝撃を与えるほど達筆な作品が展示してあるわけでもない。

真似をしているだけだ。息子の目には、絶対の審美眼を持って美術を吟味する父親の姿が映っている。
それが手に取るように理解できるのは、二十年以上昔、私の横にも父親がいたからだ。
帰り道に、父親がふと足を止める。その一挙手一投足に大きな意味があるように見えた、あの時の気持ちを思い出す。
要するに、見る目がないのだ。
ただの呆け顔が思慮深く見える。ただのお使いに使命感を伴う。そういった時期だ。
背中で組んだ手がせわしなく動いている。有り余る体力のせいで、今にも走り出したいのだろうに。私が歩き始めるまで我慢するつもりだ。やろうとすれば、できるのだ。こいつは。
ただ、目指す相手を間違えている。
教室では、次の生徒の面談が始まっていた。
いい先生だと思う。有象無象の生徒を相手に、最善を尽くそうと頑張っているのが見て取れる。
目指す相手として間違いはないだろう。父親というものは、そのうちに正体がばれるものだから。
「次の、書道の時間に」
「うん?」
「先生に手本を書いてもらえ。とても上手だから」
「そうなの?」
本当に上手いかどうかは、問題ではないだろう。私も息子も、どうせ見る目はない。息子にとって、私が先生を認めた、ということが重要だ。
それ以来、息子が授業中に席を立つことはなくなった。
私がおとなしくなったのも、同じぐらいの歳だったはずだ。

>>自分の自覚
訂正

お題関係なしか
それでも、情景が目に浮かぶようで素晴らしいと思う
2レスに渡って書いてるけど、レスの境目が気にならないくらい流れが出来てる

このくらいの表現をするには長くなってしまうのは分かるけど、詰められ過ぎると読みづらいし嫌悪を抱く人も居るからそこだけは注意したほうがいいよ

SSよりも小説向きなんじゃないかな

ssじゃなくて小説じゃん

過去レスみてるとこのスレ別に小説も詩っぽいのもありっぽいんだけどな
一応、お題あって、お題にそって書きたいように書けばいい場所っぽいよ

評価はつけてもよし、つけなくても勿論よし、なノリ
自分は難しいのはよく分からないんで感想ってことで


>>664
歌詞っぽいね。素直になれないぼくが、夏に八つ当たりしながら恋心を語ってたり、
学生なら長引いてほしいと思うのが一般的な「夏休み」なのに、
早く終わればきみに会えるのにと遠まわしに表現されているのがいいな。

>>665
切ない話だな。猿視点にブレがなくって「夏休み」というものがあるというのを
何故猿が理解しているかが分かりやすかった。
表現も自然にあるものばかりを選んでて雰囲気あっていいなって思った。
ただ、2行目の >彼は6年前――と、3行目の >冬を越える――― 
の文章の繋ぎが他の行よりか読みにくい気はする。3行目も主語が省かれてるからかな?

>>667、668
ああ、ぼうしの気持ちわかるな、って言いたくなる話だった。
小学生低学年くらいで成長を理解出来ていないぼくと、
使って貰えるのは今年の夏休みが最後だなと悟っているぼうしの会話は矛盾なくって、
感情移入しやすくて読みやすかった。ちょいセンチメンタルな雰囲気好きだな。

>>669
鬱展開……書いた方もそれを狙って書いてるみたいなんで、狙いどおり読んで気が重くなりました。
>『早く一緒に遊びたいな』  の一文がたしかに気が重くなる、って同意できた。
だから、そのあとの線路を夏休みに喩えた比喩がこじつけっぽくって勿体ないかな、という印象でした。
時間を止まらないものに喩えるならば、動いているものから飛び降りるとか、
駅で急に電車が到着する直前に乗りたくなくなって飛び降りた、とかのほうがぽいかな?

>>682
即興だよな、これwww 夏休み中の旅行が伝えれなかった理由、って上手いな。
王道過ぎてもどかしくて可愛かったんで、リア充爆発しろとお約束的に言っておきたいwww 

>>685
>彼女が僕の部屋に来たら、僕らの夏休みの始まり。
の一文が大切な関係なんだろうなって連想できて好きだな。
彼女のやりたいことの表現が、汎用的でインパクト弱いから、個性付けると印象強くなると思うよ。

>>687
ラブレターを読んでいる気分になりました。君が好きなんだということは伝わった。




好きに書いている人もいるわけだし、「夏休み」からお題変えようぜ。
お題変更↓下1

機械

機械難しすぎワロタ

同じく。考えてはみたもののバランス悪いのにしかならんわ

僕は機械
人工知能も何もない機械
僕は機械
世代に取り残された落ちこぼれの機械
そろそろ廃棄されるかな?
僕はまだまだ働けるよ
新世代の自分で考える機械とは違うけど
新世代の誤作動を起こさない機械とは違うけど
まだまだ動けるまだまだ働ける

ついにきたかな?
僕の最後の日
新世代の機械が見えるよ
地面と繋がったネジが一本化ずつ抜かれていく
数人の男に僕の重い体を引き上げられていく
最後に僕は機械なのに雄叫びをあげ、
静かに行動をやめた

ポエムっぽくなったな

くっそ
博士が死んだことを理解できずに永遠に世話し続けるロボットとかいうテンプレしか思い浮かばねぇ

どこのドラクエ7だよ

>>713
俺と同じ人いてワロタw

「ありがとうございました」
 スマイルO円っていうフレーズが流行ったのっていつだったっけ。最近、動画とか見漁ってると分かんなくなるよな、とかぼんやり思う。
 某ファーストフード店でバーガー2個買って出ると、最近仲良くなったどこの国の人だかよく分からない奴がカタコトながらに「アリガトゴマー」と隣でテンション高めに言葉を真似していた。
「ありがとごま、じゃなくって『ありがとうございました』」
「アリガトゴザッシタ」
 惜しい、と言って公園まで二人で歩いた。残念ながら、店の席が空いていなかったのだ。
「ハイ、ジュース」
「ありがとう」
 お礼を言ってバーガーと交換してやると、踊りだしそうな勢いで手を叩かれ肩を叩かれ喜ばれた。だからさ、お前は一々大げさだよな、とか思ったけど口に出さないのが日本人の美徳なのです。
「アア、ニホンノ、ジハン…キ? アノキカイ、ホシイ」
「んー? ないの?」
「ナイヨ、ニホンクライ」
「そうなの?」
 適当に返事しながら、バーガーを口に運ぶ。うん、いつもの味、特別じゃなくても美味しい。
「ニホンノキカイ、スゴイ。フードショップ、スゴイ」
「そうなの?」
「ボクノトコ、コレ、オナジノ、マイカイデナイ」
 ほお、世界ってばそんなんなんだと大雑把に認識してみた。マニュアルに沿って機械的に出来ることをしているだけのはずなんだけど、と首を傾げてもみた。ああ、でも、機械に関しては海外でもソニーとかナショナルとか日本ブランド人気らしいもんな、と思い出してちょっと誇らしくなる。
「ア、ソウダ。デモアノキカイハ、ナカニ、ヒトハイッテルノ?」
 なんでそんなことを考えたんだ昭和の子かよお前は、と訊ねる前に奴は笑顔で「アッガトゴザッシター♪ ッテ、2ホンクレタ」と自慢げに言われたので笑ってしまった。
「ああ、そうそう、日本の機械は実は人力で、泣けるほど地味な努力なんだぜ?」
 実は自分もそれを小さい頃に親に言って笑われたことは内緒にして、目を輝かせて好奇心一杯の顔している奴にデタラメを教えておくことにした。

カタカナ適当ですまん

でだ、早いけどお題変えないか?  一応余裕持たせて下↓2で「お題」ってことで

Ksk

少し早いけど



京都

「風が、流れる」

風が流れる
囁くように、流れていく
なんだか言葉が聞こえた様な気がした
涙が零れそうになった
あれはもうないと言う事を
失われた時は戻らないと言う事を
死、なんて物だったらどれほどマシだったのだろう
あれはもう、ここにはない
いつか戻るかもしれないと思う
でも、あれはもむ、無い
ひょっこりと帰ってくるのなら
一言だけでも伝えたい
「ありがとう」と
私の「心」を取り戻してくれて
私と「思い出」を歩んでくれて
私に「世界」を教えてくれて

でも、貴方が最後に残したのは
一番最後に教えてくれたのは
愛するモノを、失う悲しみ
愛したモノが、無くなる絶望
愛するモノが、救った命
それがこれほど辛いのなら
それがこれほど苦しいのなら
命なんて、いらなかった
貴方の為に、捧げたかった
失われた時は もう 戻らない

風が 流れている

いつも 同じように

終わり
数字ミスってもた

男「私は秋が嫌いだ」

友「突然どうした?」

男「夏場、あんなにも青々と輝いていたはずの山々も、赤茶色に変わっていく。死に行く虫が寂しげに泣いて、分け入る草もどこか乾いている。しみったれた季節だよ。」

友「そんなにけなす必要はあるのか?」

男「嫌いなものの嫌なところは、嫌でも目につくからな」

友「なんで秋が嫌いなんだ?」

男「大抵の動物は秋に交尾するじゃないか。うらやまけしからん。」

友「動物にまで嫉妬してんじゃねーよ」

俺には、どんな題材でも最終的にはリア充への妬みに変える能力があるそうです。

>>723
わりと普通に凄いんですが

どの辺が凄いのかわからん

女心と秋の空。そんな移ろい易いものの例えがある。

彼女は僕にとってその言葉通りの存在だった。
捕まえようとすると、途端にこの手からするりと抜ける。

そっぽを向いたと思えば背にすりより、また僕の心を離さない。

忽然と姿を消しては忘れた頃にやって来ることもしばしば。
その生来の気紛れさは、盛り場の軽薄な女のそれとは違う。

僕は文字通り、彼女に首ったけだ。全てを捧げても悔いは無い。



「ドラえもん!」

思いに浸る僕の意識が忽ち現実に引き戻される。
邪魔しないでくれのび太くん。僕は彼女に夢中なんだ。

「僕のおやつのどら焼まで、ミーちゃんにあげる事ないじゃないか!」

僕は苦し紛れに舌を出し、ウィンクする。

「テヘペロ」

>>723
せめて地の文入れようぜ
文才スレだし

やれやれ、こりゃあ一雨きそうだな」
 ジリリリリリという音を鳴らす機械に夢から引っ張り出された男は、窓の外を見て憂鬱そうにつぶやいた。 
 遠くでは、たくさんの人を乗せた機械ががたんがたんと走っている。男はパンを焼く機械のスイッチを押して、
 それからじょりじょりと髭を剃り、四角い箱のスイッチを押した。箱の中の女は、雨は午後にはやむだろうと言った。
 
 

 世の中便利になったものだなあ、と男は思った。今や掃除、洗濯、料理、何をやるにも機械がなくては始まらない。
 男は機械がない生活を想像して、身震いした。これではとても生きていけそうにない。全く機械様様だ。
 程よく焦げ目の付いたパンを食べたながら、男はそれを焼いた機械を眺めていた。

 
 
 そろそろ家を出る時間だ。男は身支度を整え、小型機械がポケットに入っていることを確かめた。いろいろな機能がついている便利な機械だ。
 それから玄関を出て、そういえば今日は雨だったなと気づいた。男は思わず苦笑いした。
 「お前は変わらないな」と男は愉快そうに言った。「全く世の中何でもかんでも機械化されていくというのに、お前はひどく原始的だ」
 男はそういうと、その原始的な機械のボタンを押した。それは、黙って男の上に広がった。

一応書いたので貼っておくがこれはひどいなあと思った

(次のお題に)切り替えていく

715っす。読み返すと>手を叩かれ肩を叩かれ―― の表現あたりにネジ式の機械仕掛けの玩具かよとでも書いとけばよかったか?とか、似た表現続いて文章単調だよな、とかカタカナ台詞もうちょっと工夫しろよとか反省点は多々あるけども。

でもまあ、その出来は気にせず「機械」への批評。


>>712
うん、ポエムか絵本っぽいかな。一人称が僕で「人工知能も何もない」機械
という設定の視点だけど、>そろそろ廃棄されるかな? >ついにきたかな? 
という疑問形≒思考があるになってるからそういう印象なんだと思う。

その2行削ってみるほうが「機械」としての切なさは増す気がする。
ただ、あったほうが絵本っぽいけども。

>>728
そう! なんか日常に機械自体は溢れてるのに、「機械」って書くと
一気にSFちっくになるんだよな! 星新一っぽい感じ。


「機械」という単語の対比で「原始的」と使われてるからSF風な雰囲気が
ましてているんだろうな。雰囲気と最後の一文の終わり方がけっこう好き。

細かいとこなら、「原始的な」という単語は、>世の中便利になったものだなあ、
>お前は変わらないな の文章から男が「機械が発達していない頃」からいそうと
(SFならば)連想したくなるので、そうなると 
>男は機械がない生活を想像して、
若干違和感。……単に自分がその手の設定好きな感性なだけなんだがな。
 
あと、>「全く世の中何でもかんでも機械化されていくというのに、お前はひどく原始的だ」
とあるから、傘は機械化されていなくていいわけだから、
>その原始的な機械、  と‘傘全部’をさして表現するのは不自然かな、と。
はじき(スイッチ部分)のみ傘を開く為の原始的な機械と限定させるか、
台詞のほうを変更させたほうがすっきりするかなと。



クドくなってすまん。
自分では上手くは書けないくせに機械好きだからこだわりたくなるんだよな。

ガション ガション ガション ガション
わたしは 何を つくっているんだ?
わたしは 何を もとめているんだ?
わたしは 何を さがしているんだ?

 ザクッ  ザクッ  ザクッ  ザクッ 
わたしは なにを きっているんだ?
わたしは なにを こわしているんだ?
わたしは なにを …………なにが?

 ガンッ  ガンッ  ガンッ  ガンッ  
ワたシは なにを なにをなにナニヲシ
ていルルルルルッルるるるるンだダだ?
わタシはなニニニニにッニニニをさレててイ
るるルルルルルルルんだタダダダ?
ワたたたたたシシシシシッシハなななナ
ナナナナンンンンンンンんなナナんだだ
だダダッダダ?
私は 何だったんだ?

私は この世界に 産み落とされた
私は この世界を 壊そうとした
私は 誰にも 咎められなかった

私は 異世界に歩んだ
私は その世界を征服した
私は 帰ろうとした
私は 民に 悲しまれた

私は 世界の惨状を 目にした
私は 浄化しよう と思った
私は 腐り果てた心ある生物を 根だやした
私は 皆破壊した
私は 四人の人間に殺された
私は 神でもあり 悪魔でもある でも
私は 人間だ

>>731
お題が悪い(責任転嫁)
星新一になっちゃうよね
まあ実際みんな手こずってたみたいだし
批評サンクス

>>732-733

視覚的に楽しめばいいのかなあ
どちらも見た目はきれい
下から4行目3行目のンとシがいい
内容は僕には評しようがない

内容は評価できるもんじゃない
見て楽しむべきだ

>>728
いやぁ、良いと思うよ
着眼点が良い

ただ、小型機が少しわかり辛くて1秒くらい考えた
その他がスラスラ理解できただけにちょっと違和感
俺は小型機をもっと特定できる一文が欲しいな

玄関のベルが鳴った時、僕はテレビで野球を見ていた。誰だろうか。僕はコーヒーを飲みほして、
 少し迷ってコーヒーをもう一杯飲み、それから玄関にいってドアを開けた。まだ生暖かい空気が、僕の体を包み込んだ。
 
 
 ドアを開けると奇妙な男が立っていた。口ひげが随分長く、目と目が妙に離れている。
「こんばんは、マツムラと申します。こんな時間にすみません、時間が取れなかったもんで」
 と、その男は妙に甲高い声で言った。
「近くに住んでるものなんですがね。フジサワさん、これからしばらくの間少し騒がしくするかもしれません。
 ご迷惑をおかけするかもしれませんがどうぞお許しください。いやあ、本当ならみんなであいさつにこなければいけないところなんですが、
 あいにく大所帯なもんですから。それで私が代表して伺ったんで。なにしろうちのものはどいつもこいつもみんな礼儀がなっとらんものでしてね。
 ろくに会話すらできない有様ですよ。そういったわけでこういうあいさつ回りはみいんな私がやるんでさあ。全く困ったもんです」
 マツムラという男は一通りしゃべりつくすと、ちょっと気まずそうに黙り込んだ。よくしゃべる男にはよくあることだ。僕はマツムラに一通りのあいさつを済ませ、
 それからコーヒーでも飲んでいかないかと誘った。マツムラは、では一杯だけいただきます、といった。


 僕がコーヒーを用意してリビングに戻ると、マツムラは椅子にちょこんと座って野球を眺めていた。ベイスターズはいつになく酷い試合をしていた。ベイスボールだ。
 僕はテレビを消してスズキの正面に座った。マツムラの左手は所在無げに彷徨っている。その手の持ち主もまた、落ち着きのない様子で視線を泳がせていた。
「ああ、そうだ。これを渡すつもりで来たんでした」
 僕がだまっていると、マツムラはそういって外套の内ポケットから小さな箱を取り出した。
「いや、なに、大したものじゃないんですがね。お騒がせするお詫びにどうか受け取ってください。私の大好物でして、お口に合うといいんですが」
 どうやらきゅうりの漬物のようだ。これはぼくも好物である。おいしそうだったのでありがたくもらっておくことにした。
 客人は実によくしゃべる男であった。彼はひたすらしゃべり続けた。なんだってこんなにしゃべり続けられるんだろうか。僕は感心した。
 
 

 結局マツムラはコーヒーを三杯飲んで、僕が四杯目のコーヒーを用意している間に黙って姿を消してしまった。
 やれやれ。いったい何だったんだろうか。そんなことを考えていると、外でリーンリーンと鈴虫の鳴く声がした。
 もうそんな季節か。小腹がすいたので、奇妙な客人が持ってきたきゅうりを食べた。それは実に素晴らしいつかり具合で、僕はそれに満足しておくことにした。

今回も妥協点のかなり多いものになってしまった
反省する

>>737
批評サンクス

>>738
しっかりオチてて良い!

徐々に手がかりが増えてく来客の正体が最後にパアッと明かされてスッキリ解決

思わずニヤニヤしちゃったよ

>>738
春樹先生こんなところでなにしてんすか

ああなんか見たことある文体だと思ったら村上春樹先生に似てるのか

>>740
マツムラ最初スズキやってんね
露骨すぎるかなあと思ってマツムシにしておいたのがよかったのかな?うーん
レスおよび批評サンクス

いきなり出てきたスズキは誰かと思ったわ
消し忘れ?

あ、ほんとだスズキの正面に座ってる

ほんまや、死にたい

お題替えてもっとみんなの表現見して
お題>>748

秋にちょうどいい植物

ススキ

「痛っ」
「ん? どうしたの」
「指切っちゃった……いたー」

一面の薄原は未だ青々と茂り、その葉は剣のように鋭く尖っている。
もう数月も経てばこの青も柔らかな黄金へと表情を変える。

「んー、よく見ると沢山細かい切り傷がついてるなぁ」
「姉さんが近道しようなんて言うからだろ」
「えー、だって家見えてんのにわざわざ薄を回り込むの面倒じゃんかー」

草で切った傷は妙に疼く。痛みというよりは痒みが生まれる。
その後もすぱすぱと切りながら、かき分けて進む。

「あーやっと抜けた」
「とんだ災難だった……」

ため息をついて薄原を振り返る。

頬を撫でるさわやかな夏の風が吹いて、生えたての穂がざぁと揺れた。

沖縄南部には観光地が集中するが、ひとつ外れれば、やはり広大な畑と住宅地が現れる。
案外に起伏の多い道路が島を縫い、我々四人を乗せた車がその上を流れた。

のろのろと車を走らせていると、そのうちに見える景色の大半は畑となり、右側面の窓はついに緑で埋まってしまった。
高さ3メートルはあろうかという巨大な茎が、道路の右横一面ぼうぼうに伸びている。
後方に座っている男が、「これこそ沖縄伝家のサトウキビじゃないか」と呟いた。
なるほど。よくよく見ると、茎のてっぺんには白い穂のようなものが無数に生えている。

「サトウキビってこんなにデカいのか。巨人の食べ物みたいだ」
「温暖な気候と湿潤な降水量の成せる技だろう。熱帯は何でもデカいんだ」
「しかしあまりにも乱雑に生えすぎじゃないか? 無秩序というか、これじゃ収穫も大変だろう」
「もしかしたら野生種かもしれない。野生のトウキビが群生するほど、沖縄ではトウキビが余っているんだ」
「僕にはトウモロコシのようにも見えるよ」
「トウモロコシこそ、こんなところに生えているもんかね」
「一本手折って舐めてみれば正体がわかるかもしれない」
「本当にサトウキビなら農家の食い扶持だろう。止めたほうがいい」

後日、知り得た所によると、これは沖縄の気候で巨大に成長したススキであったらしい。
しかし、私たちがそれを知ったのは、本土に帰ってからのことである。
私たち四人は冷房の効いた車内で、乏しい知識と曖昧な推理による考察を延々と繰り返していた。

玄関をこつこつとたたく音がした。だれだろうか。僕がドアを開けると、そこには背の低い男が立っていた。目と耳が大きく鼻と口は小さい、ネズミのような顔をしている。
「こんばんは。今日はとってもいい天気だ。雲一つない絶好の月見日和だね」
 ネズミ顔はそういって満足そうに頷き、部屋に上がってきた。どうやらここで月見をするようだ。僕はとりあえず納得することにした。


 見知らぬ男が家の中にいるのに僕はなんだか落ち着いた気分だった。
「さあさあ、なにぼうっとしてるんだい。さっさと一杯やろうじゃないか。今日の月は実にきれいだ」
 ネズミ顔は持ってきた紙袋から一升瓶を、食器棚からグラスを二つ出した。東京の大学に入学して独り暮らしを始めるときに、叔父にプレゼントされたものだ。まだ一度も使っていない。
「悪いけど月見団子はないよ。僕はあれが好きじゃない。かわりにスティック・チーズかまぼこを持ってきたから、それでいいかい」
「かまわないよ」と僕は言った。「僕も月見団子より、チーズかまぼこのほうが好きなんだ」
「それならよかった。そうそう、すぐそこでススキもとってきたよ。やっぱりこれがないと風情がないからねえ」
 チーズかまぼこに風情があるとはとても思えなかったが、黙っていた。僕はセンスのない人間だ。センスのある人間は月見にスティック・チーズかまぼこを食べるのが自然なのかもしれない。
 ネズミ顔のいう通り、確かにきれいな月であった。こういうのもいいな、と僕はスティック・チーズかまぼこを咀嚼しながら思った。僕にも少し、風情というものがわかってきたらしい。
 

 月見なんてずっとしていなかったな、と僕は思った。最後に家族で月見をしたのはたしか5年前のことだった。その時はまだウズラは生きていたっけ。それに祖父も。
 ウズラというのは飼っていたハムスターの名前で、祖父の名前は裕次郎といった。二人とも立派な名前だ。妹がウズラに団子を食べさせて、祖父に怒られていた。その時はまだ二人とも元気だった。
 月見をした一週間後にウズラが死んで、妹はひどく泣いた。あとを追うように祖父もなくなった。それから家では月見をやらなくなった。
 

 春にこちらに越してきてからずっと一人だったが、寂しいとは思わなかった。でも、こうしてそばに人がいるだけで僕は安心した。
「ねえ、君は誰なんだい」
 返事はなかった。ネズミ顔は酔っぱらって寝てしまったのだ。そういえば月なんてちっとも見ずに、酒ばかり飲んでいたな。
「君とは、ずっと昔からの友達みたいに感じるんだ。どうしてだろうね」
 ネズミ顔は死んだように眠っていた。僕は最後のチーズかまぼこを口に放り込んで、ススキを手に取って眺めた。懐かしいにおいがした。


 電車の音で目が覚めると、太陽はずいぶんと高くに上っていた。ネズミ顔は、やはりもういなかった。グラスが二つ、無造作に転がっている。
 僕はススキを探した。でも、それはどこにも見当たらなかった。十二時を回っているようだ。3コマ目の講義に遅れるわけにはいかなかった。僕はゆっくりと立ち上がった。

奇妙な訪問客ってロマンがあるよね

批評もしちゃいます

>>749
会話部分と会話部分の間に地の文が入ってきているんだけど
会話文のテンポがいいので、地の文で少しテンポを変えるような工夫があるといいかもしれない
~た・~るだけじゃなくて、~だろうか・~のようだ、みたいに。どうでしょうか。
お題出てから早いなあ、羨ましい

>>750
ススキって3メートルにもなるの?すごいねえ
地の文の文体からすると、会話文は独立させずに地の文に混ぜ込んだほうがしっくりくるのかな
4人の区別が会話で付かないけれど、8回セリフがある以上同じ人が複数回話しているので
少し混乱したところがある


二人ともしっかりした文章だなあという印象

「早くおいでよ」
あぜ道で足場が悪くても舗装されてる道路と同じ速度で歩いているその子とはさっきからどんどんと距離が開いていってしまっていた。「まって」と一言声を掛ければよいとわかってはいたのだけど、それを口にするのは負けの気がして憚られた。
階段というには申し訳ない程度の不揃いの石が埋まっているだけの段を転ばないように、一歩一歩足下に注意する。なんとか河原に降りた頃には、僕はすっかりその子の姿を見失ってしまっていた。

目の前一面を白黄褐色の穂をつけ垂れ下がった薄が通せんぼいている。
路がわからない僕は途端に不安になってその子の名前を呟いた。反応がなかったから、今度は大きな声で呼んで自分の背丈ほどの草むらにわけて入っていこうとした。
「そっちじゃないって」
後ろから腕を掴まれて振り返ると薄の束を器用に片腕で抱えて慌てている様子のその子がいた。
「薄ん中に入ったら、切って危ないよ」
「し、知ってるっ」
「路分かりにくいから。日も暮れてくるし、ほら」
その子が当然のように手を差し出すから、一瞬躊躇いはあったけども僕は手を握った。

河原を歩いているうちに陽が傾いてきて、その子の背中から僕は視線を逸らして空を見上げた。白かった鱗雲にもほんのり色がついく。赤い小さな蜻蛉を初めて見て「あ」と声を出す。
「どうしたの? ああ、薄野原綺麗だよね」
その子が振り返って立ち止まったから僕も振り返ってみた。河原の白い穂の群れは空の色とお揃いに淡く染められ、風に揺られる度にふわふわと光っている。僕は素直に頷いた。
「そう言えばさっきは大きい声だったね。何があったんだろってびっくりした」
歩き出したその子が不意にそんなことを言うから、僕の顔も繋いだままの手も夕日に負けないくらい真っ赤になっていた。

>>753
かわいい、すごくかわいい
ただ二行目は一発では読めないよ
意図的にやっているなら構わないと思うけれど

二行目の解読に失敗しました。

>>751
スティック・チーズかまぼこのくだりが大好きだ
親しみを感じているのがよくわかる
ただハムスターのついでに祖父を思い出すところは何かサイケなものを感じる……
ハムスターと同列で名前を語ったり、まとめて二人と称したり……
グラスも使ってないし、家族を嫌って上京してきたのかねぃ
と、1レスでここまで推測してしまう情報量はすごいと思いました(粉)
個人的には酒を飲んでる描写が欲しかったかも

>>753
二行目がえげつない代わりに後半はえらく綺麗だ
台詞は幼いわりに語りの地の文はしっかりしてるから、思い出話の中で鮮明に残る一シーンといったところかね

一人称視点で自分の顔が赤くなったってわかるかな? そこだけちょっと引っかかったわ

ススキって……何?
私は道を歩きつつ、思う
こんな事を考える必要は無い
ならば何故考えるか?
その理由は単純明快、ずばり「暇」である
……あれ?
また下らぬ事を考えてしまった
すっかりススキから離れちゃった
まあいっか
いやいや駄目でしょう
何がって?知らん。私に聞くな
またススキから離れてる
これを集中力が無いって言うのかな
知らないけど
全くもって私の知ったこっちゃないけど
また脱線してるし
もういいや
・  ・  ・  ・  ・  ・
ススキって……何?

>>757
意外と「あ、これ顔紅いな」ってのは分かるよ

>>758
徒然草かい
徒然なるままに頭の中の言葉をそのまま書き写したような文章
頭の中をわりとどうでもいいことがぐるぐる回り続けることって、あるよね

>>759
たしかに
すると「赤くなっていたはずだ」とかにならんかな
実際に目に見える夕日の赤と比較してるから気になってしまうところもあるね
まぁ俺が潔癖なだけだわこれ

僕は多分コミュ障と呼ばれる連中の一人だと思う。
学校に行ったってろくにクラスのやつらと話す訳でもなく、机に突っ伏して寝たふりをしている毎日だ。
彼女? 友達もいないのにそんなのできる訳ないじゃないか。世界は僕がいなくたって回るし、僕が回してる訳でもない。世界は僕の都合なんかお構いなしに好き勝手回って、僕だけいっつも置いてきぼりだ。プロのF1レーサーだって諦めるに違いないさ。他の連中から五周も六周も周回遅れにされてりゃ、無線で「前の連中とは何秒差だ?」なんて聞きはしないだろう?

だから僕は、彼女はおろか友達ですら、頑張って作ろうなんて気は更々なかった。だけど、無かったからといって心臓までコントロール出来る訳じゃない。枯れ木に火をつけたらよく燃えるように、僕の淋しがりな心臓は、「席、隣だね。これから宜しく」みたいな言葉を笑顔で二言ほど話しかけられただけで、あっさり火がついて萌やされたよ。「r@tこここちらこそ」なんてアホみたいなどもり言葉しか返せられなかった自分を呪ったさ。

当然、それから何かあった訳でもなく、時間ってのは光の速度なみに進んで、気がついたらもう三年生、最後の秋だ。席もクラスも変わって話すきっかけどころか会う事すらもなくなった僕は、この頃、彼女を努めて忘れようとしてたよ。でも、運命の女神ってのはよほど性格がひねくれてるらしく、ちょいと寄り道と近道をした夕方の帰り道、ススキが生い茂る野原の横でさ……。彼女と二人きりになったんだ。

会った事自体驚いたけど、話しかけられた事にはもっと驚いたよ。「どうしたの? 猫が水でもかけられたような顔して?」 彼女はいたずらっ子のように微笑んで、それから風でなびく髪を少しだけかきあげたっけ。天使がそこにいた。それしか言い表せれなかったね。

もしもこの奇跡的なシチュエーションが神様からの贈り物だったとしたら、それはきっとフラれて吹っ切れろって意味なんだろう。悪魔からの罠だったとしたら、多分、僕はその親切な悪魔に感謝しなくちゃいけないところだ。フラれたって大丈夫。そんな後ろ向きななけなしの勇気を振り絞って、僕は自分の気持ちを彼女に伝えた。今言わなきゃ、一生後悔する! そう思っての事だったよ。

「u@wす好きだ!」

「うん。……ススキ。風情があって、私は好きだよ」

……多分、その日の事を僕は一生忘れない。

>>762
どもりの表現むずかしいなw
でもこういうベタな奴もいいね

>>763
サンクス
何か文学的なの書けないんよね
どうしてもラノベっぽくなる
皆がうらやましい

753っす。沢山評価あって驚いた。どうもです!
あと、2行目は読み返したら自分でもエグいと思った…。

>>754 >>755
解読成功例⇒ さっきからどんどんとその子とは距離が開いていってしまっている。「まって」と一言声を掛ければよいと僕にだってわかっていた。けれど、あぜ道で足場が悪くても舗装されてる道路と同じ速度で歩いていられるその子にそう伝えるのは負けの気がして憚られた。

>>761 >>757 >>759
ああ、たしかに。指摘ありがと。一人称だったらそっちのほうがすっきりしそうだ
名前の代わりに「僕」って使ってたから中途半端に固有名詞扱いになって視点ぶれてた

イメージは、田舎に引っ越した直後で慣れてない僕と、その僕の世話を親に頼まれた年上の近所の子、だった

私は、人だ
人なんだ
お前達が何と言おうとも
お前達がいかに虐げようとも
私は、人だ
人間じゃないなんて、お前達の事だろう
心が無いのか、腐っているのか
そして、アレ達には生ける意味がない
アレ達には、殺す意味しかない
いらない
いらないんだ
消えてしまえ
呪われろ
いや、俺が呪う
お前達の事は、俺が呪ってやるよ
死ね
消えろ
屑共が

>>766
お、おう
後半迫力あるな

「俺」は「アレ達」を殺して、それによって「お前たち」に人でなしといわれる
10行目からは全部「お前たち」に対していっているんだよね?
対象が「アレ達」から「お前たち」に切り替わったポイントが初見でわからなかった

>>767
灼?-!

なんなのこわい

流れ無視して感想ー

>>749
風景の表現が綺麗。会話が姉弟っぽくて好き。
文の流れ的には青い薄に対する様子が大半だから、5行目(>もう数月 )は
少し浮いてる感じ。入れるんだったら後半にいれたほうがいいかも

>>750
沖縄行ったことないんだけど実際あるのかな? 見てみたいw
>私たち四人は の一文が >後日、より後の最後に書かれてるから、
まだ楽しい旅の途中って感じでの雰囲気でいいよな

>>751
不思議な訪問客と酒っていいよな。文は読みやすいから内容の背景に好奇心が働いた
酒好きなんで酔いの描写が欲しいに一票追加

>>758
あるある まあいっか

>>762
僕頑張ったのになw オチがあって読みやすかった

ラノベっぽいってのは一人称で大げさな比喩が多いからなんだと思う
動作を表現するときに視覚以外の五感の表現を加えることを意識すると文学っぽくなるよ

私は、死んでもいい

だから、せめて、君は生きて

さよならなんて言わないけど

別れることは悲しくないけど

なんだか、うまく言えない

本当は悲しいのかもしれないけれど

本当は泣きたいのかもしれないけど

それでも

それでも

私にこの世界は合わない

だったら、こんな命くれてやる

あの人の為ならば

幸せな「次回」を信じて

物語はいよいよ「閉幕」だ

さようなら、君

さようなら、お父さん、お母さん

さようなら、私の友達

さようなら、私

さようなら、そして、ありがとう

私が往く道は

美しく儚い、真の正義の道

この下らない争いを終わらせる

最初で最後の英雄碑

術式「救済ノ犠牲」展開

消えゆく意識の中で

最後に呟く

「いつか……また……」

さようなら、「世界」

さようなら、「絶望」

その少女は、誰もに忘れられた者

その少女は、全てを救う者

その少女は、時を駆け巡る者

その少女は、最高のハッピ-エンドに変える者

その少女は、争いを終わらせた者

その少女は、負の連鎖を食い止める者

その少女は、彼とまた出会う者


少女が、世界を蘇らせた場所は
今、美しく大量のススキが生い茂る

「……なんでススキなんだろうな」
「私に聞かないでよ……」

少女と彼は話す
本当の、エンディング

「ススキである理由は?」

「無い」

「やっぱお前が選んでんじゃねえか」

「私だってなんでススキにしたかなんて分からないよ……」

「何故やった」

「やらなきゃ駄目だと思った」

「せめて向日葵にしとけばいいだろ」

「やだよ……」

「薔薇」

「やだ」

「だあああああぁぁぁぁぁぁ------!」

「何ならいい!?」

「しらないもん!」

「そこでキレんな」

「ごめん」

「じゃ-おつかれ~」

「おつかれ~」

批評サンクス
せっかくグラスを出したんだから、もっと出番をあげたほうがよかったですね
じいちゃんは自分でもくさいかなと思ってた


そろそろ次のお題、構いませんかね?

おけおけ

【理想】
韓国人「さすが日本だ、これは負けを認めざるをえない」
台湾人「日本かっけえ、韓国より格上だわ」
アメリカ人「ジャップはアジアの盟主、コリアは終わった」
フランス人「日本人は魅力的だとパリでも評判」
ドイツ人「JPOPは世界中で大人気」
中国人「日本料理は中華料理を超えた」
イギリス人「初音ミクはビートルズを超えた」
ロシア人「日本人は礼儀正しくて世界中で愛されてる」

【現実】
ネトウヨ「日本かっけえ、韓国より格上だわ」
ネトウヨ「さすが日本だ、これは負けを認めざるをえない」
ネトウヨ「ジャップはアジアの盟主、コリアは終わった」
ネトウヨ「日本人は魅力的だとパリでも評判」
ネトウヨ「JPOPは世界中で大人気」
ネトウヨ「日本料理は中華料理を超えた」
ネトウヨ「初音ミクはビートルズを超えた」
ネトウヨ「日本人は礼儀正しくて世界中で愛されてる」

韓台米仏独中英露
「なんだあいつ、一人でブツブツ言ってて気持ち悪い・・・」


なぜなのか

>>778
でてって、どうぞ

お題決めとこう。↓下1

明らかにお題っぽくなかったらさらに↓で

なんか天気がよくないなあ、ということで

くもる

私には好きな人がいた。
ううん、違う。今でもきっと好き。でも、トライアングルに傷が入ったらキレイに音が出ないように、私の気持ちにも傷が入って、もうこの恋は多分二度とキレイに奏でる事が出来ない。

これで三度目の浮気。

一度目はそこら中の物をぶつけるぐらいに彼に怒った。CDが割れて、芳香剤が零れて、ラベンダーの香りが部屋中に染み込んだ。それ以来、私はラベンダーが大嫌いになった。
二度目は、トイレの中にこもって死ぬほど泣いた。コンビニの中だった。店員のお兄さんがノックしてきて、「どうされました、お客様……」って心配そうに尋ねられた。「何でもないです、何でもないです、何でもないです」嗚咽を上げながらそんな言葉を幼児の様に何度も何度も繰り返した。ハンカチは絞れるぐらいに濡れていて、化粧もぐちゃぐちゃ。コンビニから出ていく時のお客のヒソヒソ声は今でも耳に残っている。

そして、三度目……。深夜の駅のホームで私は彼の頬を思いっきりひっぱたいた。彼は驚いた顔を浮かべ、私は多分声にならない声を張り上げていた。駅のアナウンスがホームに響く。機械で作られた音声。喧騒が静寂に変わって、私はそれを打ち消すかの様にまた声を出していた。「何で! 何でそんな……!」……間もなく三番線に電車が参ります、白線の内側までお下がりください。生暖かい風と共に最終電車が到着した。

「……別れよう。お前とはもう付き合えない」

私の恋人期間もそこで終着した。その時の彼の声色は、これまで聞いた数々の愛の言葉よりも、何故か優しかった様に私には聞こえた。

最終電車が行く。彼を乗せて去って行く。私だけホームに取り残されて。駅員が歩いてきて、もう閉めますので。ダメ! 閉めちゃ嫌! 閉じないで!

……駅から出ると、ネオンがキラキラ光っていてまるで宝石箱みたいだった。涙が滲んで視界がくもり、そんな風に見えたのだった。私はタクシーを拾い、その中で呆れるぐらい泣いた。タクシーの運転手は一言も喋らなかった…………。

翌日、そんな夢を見たと同僚に言ったら、お茶を吹き出して爆笑された。こんな心がくもってるやつに話すんじゃなかったと私は本気で後悔した。今日はダイエットはやめて、昼休みにどら焼三つぐらい買ってきてやる。

>>770
アドバイスありがとう
意識して書いてみたけど、意外と難しい……やっぱり文学には程遠かった。orz

蜘蛛ル?


「頭のねじが外れてんだろ」

ぐちゃぐちゃにかき回された花壇を眺めていると、顔も知らない男の子に言われた。
地面はまだ湿っていた。水を撒いたあとに荒らされてしまったらしい。
花壇はそこかしこを掘り返されていて、山と大穴ができていた。
悲しいときには涙が出るらしいけれど、そんな感情は湧いてこない。

大好きだった色鮮やかな花を失った僕にも、ぽっかりと穴が生まれていた。
頭は霧がかったかのように白くかすんでいる。何も考えられない。
大事な部品が欠けてしまったせいだろうか。自分のことなのにそれすらもわからない。
ただ呆然と立ちつくし、そこにあった景色を思い出そうとした。

橙、白、緑、灰、青、黒。容量のすくない頭では、きちんと思い出せそうになかった。
砂嵐混じりのおぼろげな記憶は、夕暮れの空を眺めているようにセピア色をしていた。

「やっぱりあいつ、どこかおかしいんじゃねえの?」
「あそこにずっと立たれていても邪魔だしさ。直してやろうぜ」

遠くから聞こえてくる声も、ただぼんやりと耳に入ってくるだけだ。
言葉に含まれた感情を読み取れない。表情を見ればそれも理解はできる。
だけども首を動かさない。余力を無駄にしない。花壇にあいた暗い穴の奥をじっと見続ける。

いつのまにか風の音もなくなっていた。空気が動く感触はまだある。……消えた。
色が消えて、音が消えて、だんだんと世界が足りなくなっていく。
このまま僕の見る世界は徐々に欠けていくのだろうか。
そう思っていると、頭に何かを差し込まれた感覚があった。

「ほらな。やっぱりこいつ頭のねじが外れてたわ」
「すげえな。よくあの距離でわかったな」

これいいいな、オチ面白かった


僕は彼女の手を引いて。
デコボコした農道を突き進み。
思いついたかのように草むらに突っ込んで。
なんたら交通省とかいうフェンスを蹴飛ばし。
真っ茶色な南京錠がすっこ抜け。
コンクリートに沿う梯子を登れば。

鉄骨と金網に挟まれた場所。誰も僕たちを侵す事のない場所。高架下と呼ばれる場所。

コの字で蓋をしたような空間から見える景色は、灰色の雲ばかりで。本当はもう少し開放的に見えるけど、窓枠が重厚な灰色だからつられてそう見えるんだ。
巣材に押し込められたハムスターみたいに、曇天の重さが足を鈍らせ。夜な夜な仕事をするダンプカーの振動と、星空を独り占めする厚い雲が眠らせてくれない。

やがて朝は来て、青く冴えた空が僕たちを我に返す。
昨日壊した筈の南京錠は光り輝き、元の場所に収まる。カチリと鳴ったその錠は、もう開く事はない。僕たちが、鍵を掛けて封印しちゃったからね。

さあ、行こう。
僕たちは、曇りの無い大人になる。

紅葉、黄葉した葉の絨毯を踏み進む。
枝から千切れて長いものは、足の重みを受けるたびに乾いた音をあげてひしゃげた。
仰いだ天井は、赤色から黄色までの葉で空の大半を奪っている。萌え尽きた秋の群
れが、往生際悪く自己主張をしているように見えて、生命のしぶとさに感服する。

青々しかった夏の面影がすっかりと消えた山路を、背よりも大きな篭を背負ってゆ
ったりと散策していく。
本来ならばここに辿り着くまでに、篭たっぷりの秋を詰め込めている筈だった。
めぼしい獲物は遠慮の知らない先客が、そのほとんどをかっさらってしまったらし
い。当然ながら栗のイガでは腹は膨れまい。

他人を恨むつもりはない。仕事の都合が合わずに出遅れ組となった自分を恨むだけ
だ。その迷惑は同行を望んだ娘にも及んでいて、申し訳なくなる。
しかし罪悪感があっても、労力と成果が見合わない登山は時間の無駄である。同じ
時間で栗入りの甘露をつつく方が断然に有意義だろう。

山の外側に広がる青空と左手首に捲いた腕時計に、下山の相談を持ちかける。陽が
暮れるまで時間は長いが、資料を基に協議を行った結果は下山する方向で固まった。
手を繋いで歩く娘に山を下りることを伝えると、我儘を言う事無く素直に頷いた。

手を引いて歩いていると、娘が肩からぶら下げてるポシェットが腹に何かをたらふ
く溜め込んでいることに気が付いた。子供は視点が低い。視点の高度に有利不利は
絡む。それを知っていても、嬉しさに混じる薄い悔しさに苦笑をしてしまう。

物拾いに長けた娘の成果をいち早く確認したくなり、中身を尋ねた。娘は軽く握っ
たポシェットを私に向かって緩やかに放り投げた。自分で確認しろということか。

柔らかく投げ渡されたそれを受け取る直前。娘は恥ずかしそうに小声で言った。

「イガ」

>>788
可愛いな、娘
こういう文と話好きだわ

ちなみにポシェットは死語予備軍なので、ポーチの方がいいかもね

>>786
ありがと
引っ掛けることに夢中でオチまでが弱いかなと思ったけどもそうでもない?

>>787
読点でもいいような部分を句点で区切ってるからすごく……ぶつ切りです……
その形で書くなら句点を使わない方がいいんじゃね?

>>789
ありがとう
ポシェットの中のイガグリが手に刺さるオチが理想だったけど
母娘の和やかENDに落ち着いちゃった感がなくも……

だいたいは肩ひもの有無でポシェットかポーチに別れるらしいし
それならポシェットの方がいくぶん可愛く見えたりさ、ほら

「ひと雨きそうね」と彼女が窓の外を見て言った。「きっとどしゃ降りになるわ」
 たしかに彼女の言う通りだった。教室の窓から見える空は一面をまっ黒い雲に覆われていて、これ以上雨粒をとどめておく余裕はないようだ。
「天気予報では雨が降るなんて言ってなかったんだけどな」
 とためしに言ってみたが、彼女は僕の意見に興味がないようだった。あるいは聞こえなかったのかもしれない。
 僕は諦めてノートを取る作業に戻った。黒板の前で、若い数学の教師が熱心な生徒の質問に答えていた。
   
   
 僕はあまり女の子と話すのが得意ではなかったし、彼女もやはり社交的とは言えなかった。
 だから、夏休みが終わってすぐの席替えで隣の席になった時、僕は彼女についてほとんど何も知らなかった。
「どうも、よろしく」
 と僕はいった。取りあえず何か言わなければ、と思ったからだ。彼女は黙って僕を眺めた。頭のてっぺんから足の先まで。僕はひどく困惑した。
「ねえ、どこか変だったかな」
 でも彼女は黙って首を振っただけで、何にも言わなかった。
 僕の体にまんべんなく視線を送った後、彼女は好きな色は何かと聞いた。そして、僕がカーキーと答えると彼女は満足げにうなづき、
 それから彼女は窓の外に視線を移した。もう僕には興味がないみたいだった。僕にはこれ以上彼女の好奇心を満たす要素がなかったのだ。

 外では雨がぽつぽつと降り始めていた。
「ねえ、あなたって雨は好き?」
 突然彼女が言った。彼女はいつものように窓の外を向いている。独り言だろうか。
 僕が黙っていると、彼女はもう一度同じことを言った。どうやら僕に言っているようだ。なんだか変な気がする。
 僕は控えめに、嫌いではない、と言った。
   
   
「私は雨が好きよ」としばらくして彼女は言った。「雨は全てを洗い流してくれる」
「なにもかも、全てかい」
「なにもかも、全て」
 それだけ言うと、彼女はもう何にも言わなかった。雨音が次第に強くなるのが分かった。
   
   
 その日の夜、彼女は抗鬱剤の過剰摂取で死んだ。遺書はなかったが、代わりに僕の名前のメモが残っていて、様々な大人たちに彼女のことを聞かれた。
 僕はそのたびに、彼女とは何もなかった、と言った。嘘ではないが、本当でもない。僕は彼女を恨んだ。

>>792
最後ビックリした。

じゃあ、短いけど。

イスキラスはドアを開け、喧噪の巷へと一歩を踏み出す。
垂れ込めた暗雲の行方を気にした人々が足早に行き交う中、彼は独りごちた。
「今日は大丈夫そうだな」

終わり

ごめん。上げちゃった。

亀の話か

くもる


空を煌く星々がある
空を彩る輝きがある
空を着飾る思い出がある
空を羽ばたく夢がある

私は空を見上げる
私は夢を想う
私は風とささめく
私は空を駈ける者
私は空を駆ける人

夢を忘れぬ思い出があると
悲しみの果てに残るものがあったかと
希望の後に何があったと
私は空を見上げる
私は空に問う
私は空を見上げる
私は空に語らう
私は空を見上げる
すると、私の目から涙がこぼれた

私はなになのかって
私はどうしたいのかって
此処はどこなのかって
其処はどこなのかって

分からなくなってしまう
本当は
本当は
この世界に意味など無いと
この世界に理由など無いと
分かっている

それでも、問い掛ける
私の見える物は全てぼやけ
私が通った道はくもり
忘れないで
そう、言った

上げ

いまいち思いつかないな
空の曇りか、硝子、レンズ、心、瞳
いろいろあるけど内容がさっぱり作れない

僕将も今回はだめだめやった
女の子難しいなあ


そろそろ次を↓1で

秋ふかし、隣は何を、する人ぞ

隣人で

僕は、アパートに住んでいる。
一応、学生だ

アパートの皆さんは、結構親しく話しかけてくれる。
でも………僕の隣の家の人とは、あまり話した事がない。

一度だけ、帰ってくる所を見たけど、結構な美人さんだった。
でも、顔は真っ白で、まるで生きている感じがしなかった。


ある日、隣の家の玄関のドアが開きっぱなしだった。
空き巣に入られないかと心配で近寄ってみた。


部屋の奥に、彼女がいた

こちらを見て、顔をニヤリとしたかと思ったら、その顔がいきなり僕の目の前に現れた


……そんな夢を見てからだろうか
隣人さんが僕に話しかけてくるようになったのは………

アパートのドアをノックする音がした時、僕はちょうどテレビで野球を見ていた。ベイスターズは中盤に5点差をひっくり返し、1点のリードを保ったまま9回の裏を迎えている。
ノックの音は静かに、しかしはっきりと僕の小さな部屋に響いた。でもそれは、決して僕をせかすような響きではなかった。美しいノックだ。
僕はインスタント・コーヒーを一口飲み、立ち上がってあくびをし、残ったコーヒーを一気に飲み干し、それからゆっくり玄関に歩いて行ってドアを開けた。



 ドアを開けると、背の低い女性が立っていた。控え目な服装と、それに似合わない奇妙な帽子。左手にはワイン・ボトルを持っている。
「あの、今日いいワインをもらったんです。でも私一人じゃこんなに飲めないし、独りで飲むのってさびしいでしょう。よかったら一緒に飲みませんか」
 と彼女は言った。幾分耳が大きすぎるが、それ以外は僕好みといえる顔だちをしていた。僕は彼女に部屋にあがってもらうことにした。

 
「私、隣の部屋に住んでいたのよ」と彼女が言った。「もう3年も前のことだけど」
「どうして引っ越したんだい」
「大学を辞めちゃったの。私、自分には無限の可能性が広がっている、何だってできるってずうっとそう思って生きてきたのよ。馬鹿みたいに。
 でもね、20歳になって冷静に自分の事を見たときにそうじゃないって気づいたのよ。ううん、本当はもっと前から気付いていたんだけど、気づかないふりをしてきたんだわ」
 彼女はそこまで言うとグラスを傾けた。ワインは確かに上質なものだった。
「それでね、何もかも嫌になっちゃったのよ。本当に、何もかも」
「でも、生きていればいいこともきっとあるよ」
 そうね、と言って彼女は微笑んだ。



何だってあんなくだらないことを言ったのだろう。サルだってもう少しまともな言葉を見つけられる。
僕はカレンダーのサル親子の写真をにらんだ。サルの親子は黙って寄り添っている。
ワインを飲み終えると僕らはシャワーを浴び、それからベットに入った。



次の日僕が目を覚ますと、彼女はもういなかった。

 隣に誰か住んでいるらしい、と気付いたのは、このこじんまりしたアパートに入居して二年目の月曜日未明のことだった。
 てっきり空き部屋だと思っていたその部屋、源氏パイくらい薄い壁の向こうで、誰かが泣いている気配を感じた。
 壁に沿って敷かれている万年床で目を覚ました僕は、うすぼんやりした頭で何故泣いているんだろう、と考える。
 けれど眠気の抜けきらない頭が上手く回る筈もない。ただ何となく、可哀想だな、と言う気持ちがしみだして来た。
 こんこん、小さくノックをふたつ。気配から涙の音が消えた。少しの間をおいて、こん、と返って来るノック。
 こんこん。
 泣かないで、まだ明け方だ。もう少し眠ろうよ。――まだ、眠っていたって良いんだよ。
 そんな気持ちを込めて、ノックする。源氏パイの向こう側から、まるで僕の思考を読み取ったようにとても小さな、けれど安堵したような笑い声が聞こえた。
 わかった、と言うように、こん、と返って来るノック。それを合図に、僕はもう一度眠りに落ちた。

「――それで二度寝して、会社に三十分も遅刻したの?」
「……笑うなよ」
「笑ってないよ」

 言いながらくつくつと喉を鳴らしている同僚は、悪気はないのだろうけれど僕の今朝の失態を面白がっているらしかった。

「しかしなんだね、ぐっすり眠ったの久し振りなんじゃないの、君。確か不眠症気味だって言ってたろ」
「うん、自分でもちょっと驚いてる」
「明け方じゃなくて、夜寝る前に泣いてくれりゃ良いのにね、そのお隣さんも」
「泣きたい時なんていつ来るか解らないよ。別に僕はかまわない」

 お人好し、と笑う同僚は、そんな僕に珈琲をいれて来てくれる。砂糖ひたつとミルクがふたつ。長いこと隣に座っているからか、覚えていてくれたらしい。
 珈琲の味や食道と胃が温まるのを感じながら、ふと気になっていたことが口からこぼれた。

「……あの人、眠れたかな」

 帰ったらもう一度、薄い壁を叩いてみよう。顔も知らない隣の人。けれど叶うなら、穏やかに眠れたら良いな、と思った。

誤字ったorz
×ひたつ
○ひとつ

やさしい話で和んだ

縁側に座ってぼんやりとしていると、ええんかなあ、と戸惑っている幼い声が耳に入ってきた。視線を移すと垣根の隙間から入ろうとしている子供の姿が見えた。目を合わすと、前に押し出されている感じの子がぺこっと頭を下げていた。だが、月見の日だというのになかなか庭に中に入ってくる様子がない。
「なあ、ええんかな? 僕そういうの聞いたことないもん」
「嘘やないって。去年もくれたし」
近所付き合いが普段余りないというのは寂しいことだと思った。目を凝らしてみると、後ろの狐目の子は毎年来てくれる子だとわかったが、前の背丈の低いほうの子は見かけた覚えがなかった。

「こんにちわ、今年もいい月見になりそうだね」
 声をこちらから掛けてみると、縁側に薄が飾っていることに気付いたらしく、「あ、お菓子あった」「ほら、だから言ったろ?」と嬉しそうに二人とも庭に入ってきた。
「おばあちゃん、今年もお菓子たばらせて」
「あ、僕も、いい?」
 持参の空袋をがさごそと広げながらも、勝手には薄の隣に飾っているお菓子を取らずに行儀よく確認して待っている様子がなんだか微笑ましくて、「はいはい」とお菓子を一つずつ渡してあげた。
「うわー、本当に貰えた! ありがとう!」
「御月見だからこの辺りでは訪ねてきた子にはあげる風習があるんだよ。回るのは初めてかな?」
 うん、と背丈の低い子が頷いたから、顔見知りの子に確認する形で「近所の子?」と訊ねてみた。
「こないだ隣に引っ越してきた子だよ。最近の子は、外であんまり遊ばないから」

 一瞬大人びた表情を見せ、目で路を挟んで隣の家だとその子は教えてくれた。
「案内してあげているんだ、やさしいね」
と言うと、きょとんとした様子で狐目の子は「違うよ。お菓子欲しいだけだし」と悪戯っ子っぽい笑顔を見せてくれていた。
 背の低い子は、お菓子を持った途端に、「ねぇねぇ、次、行こうよ」とその子の袖を引っ張った。
「今日は晴れて良かった。おばあちゃん、ありがとう」
「そうだね。またおいで」
 にっこりと笑って出ていったその子の後ろ姿には今年も薄の穂にも似た尻尾がついていた。

ぎくしゃくと緊張で固まった身体を必死に動かし、黒板に書かれた自分の席に座る。

今日は高校初登校日。
私が進学したこの高校は家からやや遠い。地元での知名度は最下位と言っても過言ではないかもしれない。
つまり、同じ中学の子は一人もいない。

「……っ」

その事を再認識した途端、ぶわっと冷や汗が吹き出る。
私はそんなに友達作りは得意ではない。むしろ苦手だと言ってもいいだろう。
そんなことでこれからやっていけるのだろうか。
教室で一人ぽつんとお弁当を食べるような子になってしまうのか。班を組む時にいつもあぶれるような子になってしまうのか。

既に教室ではグループもちらほら出来てきているようだ。たぶん同じ中学同士なのだろう、他愛ない話で笑い合っている。
あんな仲の良さそうな中に入り込むなんて冗談じゃない。
どうしよう、どうしよう。いや無理だよ私はこれからボッチとして暮らすんだ友達なんて作れっこない。

不安と絶望がぐちゃぐちゃになっている。

「「……はぁ」」

私とまったく同じタイミングで隣から溜め息が聞こえた。
びくんと顔を跳ねあげると、そこには私とまったく同じ表情の子がいた。
その子と眼と眼が合う。

あ、そっか。この子も私と同じなんだ。
思わず笑みがこぼれる。相手の子も同じ事を思ったのか顔を綻ばせている。

案外、友達って直ぐに出来るのかも。
少し気持ちがあったかくなって、私はその子に声をかける。

上げついで

>>808
狐っ子かわええな


 隣人は不審者である。


 常にニヤニヤと笑みを浮かべて私に会うなり、会釈と挨拶をする。


 隣人は不審者である。

 男性の癖に自炊が得意なのか、作りすぎたと称して巧みに手料理を食らわせようとする。

 ちなみに、シチューが美味。
 肉じゃがは、牛肉以外は認めないので、隣人が豚肉で作った肉じゃがを届けてきた際には、常識という物を叩き込んでやった。

 次回からは牛肉で作る事を期待する。

 隣人は不審者である。

 情けない顔をしながら、いつも忙しそうにしている。

 壁越しに聞いた話によると、大学を辞めて仕事をしているらしい。

 大学を辞めるなんてとんだ親不孝者だ。


 隣人は不審者である。

 まさか倒れた親の代わりに田舎に仕送りをしているなんて。


 隣人は不審者である。

 自分がどれだけ大変かを言わずに、朝会った私に対して、気遣いの言葉を忘れない。


 隣人は不審者である。

 優しい振りをして、いつの間にか私の敷地に不法侵入している。

 隣人は不審者である。

 今日からは隣人ではない。

 こんな不審者を、野放しにしてはいけない。

 よって、確保。

 同居人は不審者である。

 優しくて頑張りやさんで、少しだけ頼りない。

 そして、こんな私と一緒に居てくれるなんて。

 とっても素敵な、人である。

とある所に、私は隣人の友人の父の従兄弟の娘の妹の親友の彼女がおりました
その彼女は、こう言いました
「ちょっと届けに行くのめんどくさくってさ-。私のお父さんの友達の妹の息子の同級生と同じクラスにいる子供の兄の親友にプリントを届けられた子にこれを渡してきてくれない?」
私は快諾しました。ふと気になって中を見てみますと、そこにはこう書かれていました
「貴方の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人の隣人に不幸が舞いおります。助けてあげて下さい」
私はハッとしました。何故ならそれは私だからです
そして、それを渡しました
彼は言います
「貴方に降り掛かる不幸は、私の父にとり憑いていた悪霊を払ってくれた霊媒師によくにた隣人に捕まったヤモリを飼っていた人の家にいる蚊が最初に血を吸った人の元へ行けば回避できます」
とのことです
早速私は向かいます
その人はいいます
「私の家の北にある家の反対側にある家にすんでいた可能性のある鼠が最初に見た人間が食べていた料理を作った料理長に良く似たわけでもない赤の他人の彼女の元カレを殺した犯罪者が手を染めていた犯罪の第一人者の………


隣人は小説家だそうだ。

その話を聞いた時、私はまさかと思ったものだ。

築40年、6畳一間のぼろアパートに作家などとい希有な職業の者が住んでるはずもない。

よしんば、住んでいるとしても自称・作家などであって、作家の風上にも置けない者であろうと思っていた。

ところがどうして、噂好きのご婦人の話によれば、これがなかなかの売れっ子作家なのだという。

2,3本のタイトルをそのご婦人に聞いた所、読んだことこそ無いものの書店で何度か見たことのある作品であった。

今まで隣人を特に気にかけたこともなく、それこそたまに会えば挨拶こそしたもののこれといって何かがあった訳でもない。

しかし、作家と分かってからというもの、急に隣人に興味がわいてきたのである。

全く興味もないのに、隣人の本を書店で購入してしまい、無駄に部屋の前を行き来などしてしまった。

別にサインなどを貰おうなどと思った訳ではない。

読んだ感想を少しばかり伝えたかったのである。

ところが、その様子を先のご婦人に見られてしまい、あげく何か含むような笑みを浮かべられてしまった。

そのことは、後にも先にもない私の恥辱と致すところとなった。

しかし、そんなことはどうでも良い。

兎も角、私は隣人の出現を待った。

作品の感想を伝えるために。

そのために、朝起きてから寝るまで隣人に注意を払い続けた。

月曜、火曜、水曜、木曜、金曜、土曜、日曜と。

隣人は外に出ることが滅多に無く、出るときは必ず誰かと一緒であった。

なるほど、売れっ子作家というものは常に人の出入りが激しいものなのだとなかなかの勉強になった。

しかし、私の精巧で詩的で発見に満ちた作品への感想は本人のみ耳にして良いものである。

どこの誰とも分からぬ者に私の美しい感想を聞かせる訳にはいかない。

だから、私は隣人が一人になるのを待った。

だが、隣人は決して一人になることはなく、ついには外に出ることすらなくなった。

そして、気づけば部屋に出入りするのはどこの誰ともわからぬ者だけになった。


そしてあるときを境にコトリとも音がしなくなったのである。

後日、先の噂好きのご婦人から作家が引っ越したという話を聞いた。

なんでもストーカーに悩まされていたのだという。

なるほど、隣人ほどの売れっ子になると見知らぬ誰かに付きまとわれる可能性もあるのかと、少々気の毒に思った。

しかし、私の精巧で詩的で発見に満ちた有難い感想を伝えることが出来なかったのは、ひどく残念なことである。

数年後、元隣人である作家の新作が出た。

別に楽しみにしていた訳ではないが、発売日にたまたま書店に寄ったため購入することにした。

タイトルは『隣人』というらしい。

帯の部分には「和製版『ミザリー』に恐怖が止まらない!」と書かれていた。

『ミザリー』とは海外作家の作品であるらしいが、海外の作家の本を読まない私にはとんとわからなかった。

隣人ははあれからどれだけ成長したのだろうか。

期待に胸が膨らむ。

読み終わったら、また感想を伝えることにしよう。

「隣人の正体」


僕の隣に座っている女の子はロボットである。
見た目こそ可憐で、小柄な体格、つぶらな瞳の愛らしい女の子なのだが
この子の正体を僕だけが知っている。

ある日、思い切って彼女に問いただしてみることにした。

「あの、少しお時間いただいてもいいでしょうか」
「えぇ、いいですよ。どうかなさいましたか?」
「いや、あのですね。僕は、あなたが、どうやら生身の人間とは思えなくて…」
「…何時からそのことを?」
「ずっと前です。席替えで隣の席になって気がつきました」
「そうですか」

彼女は諦めたかのように、ふぅ、と息を吐くと、穏やかな笑顔でこちらを向いた。
僕はその笑顔と同じような顔をして返した。


「バレてしまっては仕方がありませんね。仰るとおり、私は人間ではありません」

「やっぱりそうでしたか」

「こうなってしまっては仕方がありません。世間に発表するなり、破壊してしまうなりしてください」

「どうしてそんなことをいうのですか」

「私の正体が人間にばれてしまった時点で、任務は失敗なのです。私は、この任務に失敗した。いずれ破壊されてしまうでしょう」

「ならば、その前に、あなたに壊されたい」

「あなたが、そう望むのであれば、そうしましょう」


僕は、彼女を自分の手で破壊した。

硬く握り締めたこぶしを振り上げて、彼女のボディを叩き殴った。
惚れ惚れするような胴体のライン、さらさらな繊維質の黒髪、青白いレンズの瞳。
背骨付近にある電子回路を引きちぎり、思考回路の詰まっている頭部を踏み潰した。

壊せば壊すほど、僕の中に感情が染み渡っていく。
僕のこぶしによって、バラバラに壊れていく彼女を眺めながら、僕は成長していった。
人間の感情を理解すること、それが僕たちロボットの任務である。
この日、僕は悲しみを知った。

この子の正体を、僕だけが知っていた。
しかし、もう僕の正体を知ってくれる人はもういない。

age

そして新しいお題いってみようか
>>822

りんりんりんご

「リンゴさんをひとつみつけました」

彼女は冷蔵庫から取り出した赤い果実に、産まれたての赤子を慈しむように頬ずりをした。
お風呂揚がりで火照った頬には、冷えたリンゴがしっくりくるのだろう。
しばらく温度の差を楽しんだあと、まな板を取り出して、彼女の体温になった半球と冷た
いままの半球をストンと切り分けた。

「リンゴさんに含まれるリンゴ酸は疲労を回復してくれるんです」
「聞こえてたけどもう1回言って」
「ですから、リンゴさんは……疲れを癒してくれます」

言葉を繰り返そうとして犯した単純な過ちにはたと気付き、しっとりと湯だった顔に羞恥の表情が浮かぶ。
恥ずかしさを隠したいのか、半分になったリンゴの実がキッチンから投げつけられた。
ユーモアには欠けているけれど、夕紅葉に染まった不機嫌なふくれっ面に口元が緩む。

「そんなつもりじゃありませんでした」
「俺もそんなつもりじゃなかったよ」

尖がった唇に笑い顔で謝る。
それでも彼女の顔は、夕日を背にして揺れる秋のカエデのままだった。
彼女の体温に近付いたリンゴを持ったまま、シンクの前に立つ彼女の背に回る。
どうにもご機嫌取りは得意じゃないが、赤くなったリンゴを俺が収穫しなければ、
彼女はいつまでも顔色を変えないのだからしかたない。

「リンゴ、ひとつだけだった?」
「……もうひとつだけありました」
「じゃあさ、また疲れてみよっか」

後ろから優しく抱きしめると、彼女の顔は俯いてリンゴになった。

バカップルめ、はぜろ(可愛いかった的な意味で)

この過疎はお題が原因か

今日もエレンは激カワまじ王子☆ 
もうエレンを見ているだけでムッヒョー鼻血ブー!大量出血輸血早急って感じ☆ 
ゲリカワハゲカワもう尻の毛まで抜かれて言葉も出ねえwwwマジワロス☆

りんごネタはあるけど時間がry


以下、空気読まずに何処で冬眠してたんだっつう超亀レスっす。
今更だよなと思いつつタイミング損ねたんだ……。


>>782
>一度目~三度目 の状況説明の文が想像しやすかった。
けどその分、どこからどこまでが夢なのかがわかりにくくて、全体の印象がぼやけてるのが惜しい感じ。
(好きな人がいたこと自体が夢なのか、別れてはいないのか?)

文章の好みの問題だけど、香水はつけすぎないほうがいいのと似た理由で、比喩は印象付けたいとこに使うのが効果的だと個人的には思ってるんだ。
(デコレーションケーキの様に綺麗な文もあるけどさ)


>>785
これ好き(笑) 心情的に穴が生まれたとか、大事な部品が欠けたとか言ってて、
通行人酷いこと言ってるのかと思ってたらw

オチのシュールなとこがいいな

>>787
表現がデコボコとかハムスターとかコの字とか、と微笑ましい感じで統一されてていい雰囲気。
ラノベっぽいけど一段落目 >僕は~ 二段階目の >高架下と呼ばれる場所 まで、短文だから僕視点が移動している感じで読みやすかった。

秘密の場所での10代って感じが文全体に出てるから、最後、
>大人になる ですっかり終わってていいな。なんかの記念日の話かな
表現は好きだけど、くもりのない大人がなにかわかりにくいかな

>>788
なぜか父と子だと思ってた(笑)
刺さっちゃうかも?で終わってる辺りが日常が続いてる感があって、いい終りだと思った。

>>791
淡々とした文で雰囲気いいな。文章的には、

>だから、夏休み ~ >好奇心を満たす要素がなかったのだ。
までの行は、その日の時系列じゃないから、先にまとめるか、行開けるかしないとちょっと分かりにくい感じかな。

ただ、女の子のオチが唐突な感じはするから、男の子には気づかないけど読んでる人には気づくような小ネタがほしい気がする。(仕込んでたらスマン)


>>793
これネタ知らなくて検索して納得。いいなw

>>796
最後の段落で悩んでいる状態っていうのがよく伝わってきて、くもりという言葉がいかされてていいね。
最後の段落以外の文章は抽象的な同じ意味の言葉が多いのが気になるかな。まとめたりどちらかに選んだりして簡潔にして、同じ意味で幅を持たせたいなら具体的に想像出来そうな比喩表現力使った方が効果的だと思うよ

ごめん。こんな夜中にさ。でも、大事な事なんだ。だから、少しだけでもいいから、僕の話を聞いて相談にのってくれないか。一大事なんだよ。人の命がかかってるかもしれないんだ。

いや、もちろん警察に電話もしたよ。でも、警察はまだ実際に被害が出た訳じゃないからとか、一日連絡がとれないくらいよくある事だからとか言って、ろくに相手もしてくれなかったんだ。でも、状況から言ってそんな悠長な事を言ってる場合じゃないんだよ。

とにかく、最初から全部話すからさ。僕の話を真面目に聞いてくれ。さっきも言ったけど人の命が、それも僕の大事な人の命がかかってるかもしれないんだ。

僕の彼女の事なんだよ。

少し長くなるかもしれないけど、話の深刻さを理解してもらう為には、まずは僕の彼女の事から話さなきゃいけない。自分でもまどろっこしい限りなんだけど、そこから話さなきゃきっと話が通じないだろうから、それは仕方がない事なんだ。

って言うのも、僕の彼女は何を考えているのかよくわからない時があるんだよ。

猫っているだろ? あれと一緒でさ。窓からぼんやりと外をずっと眺めていたかと思ったら、急にびっくりしたように飛び上がってダッシュしたりとかさ。

いや、もちろん飛び上がってダッシュしたのは猫の方であって僕の彼女じゃないよ。とにかく、そういう突飛もない行動を急に何の脈絡もなくやりだす時があるって事なんだ。

で、話は戻るけどさ。昨日の夜の事だったんだよ。

その日、僕の部屋に彼女が遊びに来て、二人で一緒にテレビを見てたんだ。見てたテレビの内容は、推理物のドラマでさ。探偵役の刑事が、これから丁度犯人を問い詰めるっていう大詰めの時だよ。

「ねぇ、しりとりをしよっか」

ごめん、ちょっと意味がわかんない。いや、僕も君と全くおんなじ事を言ったよ。でも、彼女はそんな僕の言葉にはお構いなしでさ。

「そんな事はどうだっていいでしょ。ね、しりとりをしよ。ね?」

まあ、僕も彼女のそういうところには慣れてたからね。特に考えもせずに、いいよって簡単にうなずいたんだ。今思うとそれが間違いだったんだけど……。

「じゃあ、最初は私からね。栗」

そう言うと彼女は笑って、テーブルに置いてあった甘栗を頬張ったんだ。「言っとくけど、言ったものは絶対に食べなきゃダメなしりとりだからね」って。

そうなの? じゃあ……。僕は周りを一旦見回してから、そういえば昨日スーパーで買い物をした時、りんごが特売で安かったから買ってきたって事を思い出したんだ。

りんご。そう言ってから僕は台所に行って、慣れない手つきでりんごの皮を剥いて、切ったそれをお皿に並べて彼女の元に出したよ。剥くの下手くそだね、って彼女はくつくつ笑って、歪な形をしたそれを僕の口の中に放り込んだんだ。

「じゃあ、次は私だね。ご……ご……ゴリラ」

どうしよう。彼女、アフリカに行ってくるって言って、それっきり連絡がな……ガチャッ

もしもし、もしもし!?

ゴマにしておけば……

食べる…のか……
電話は切るよな、うん

SSじゃないんだから毎回空行挟むんじゃなくて、ある程度まとめようぜ
地の文は逆に見にくくなる

一声かけて、僕は林檎を樹の上に向かってゆっくり投げた。僕の背丈より高い位置の枝の上でくつろいでいた相手は、器用にそれを片手で受け取ると、服の袖で軽く擦って、皮も剥かずにそのままかじり始めた。
一番赤い林檎をと約束したせいで、メイドに見付からない様にこっそり食糧庫から持ち出すのは大変だった。なのに相手からは労いの一言すらなく、僕は聞こえよがしに溜息を吐いた。
「あ、幸せの逃げる音だ」
「誰のせいだか」
「冒険に行けないせいだね」
なんの悪気もなさそうな呑気な声が僕の頭の上から返ってくる。
「もう。僕は、恐い大きな敵に見つからずに、知恵の実を手に入れてきたの」
「メイド長恐いもんな。でも、知恵の実って、これ? 美味しいけど、ショボくない?」
「諸説では聖書で初めの乙女が食べた知恵の実も林檎って言うよ」
「あ、まじ? じゃあ、レベルアップ出来るんだ」
くすくすと小さな笑い声が僕の耳に入ってくる。見下ろされてるのにも飽きた僕は近くの枝まで登ることにした。
「今日は何の本読んでたの」
「北の伝承をまとめた本かな。林檎が初恋のアイテムになってる話あったよ。白い小さな花が初々しいんだってさ」
「それで食べたくなったの? 珍しく可愛らしい理由だね」
僕がそういうと、整った眉をひそめて「そういうわけでもないけどさ」と、否定的な言葉を口にしていた。
「聖書で言われている知恵の実を食べて、恥ずかしいという感情を覚えたから人はどんどんと賢くなってったそうだよ」
僕が言わんとしていることに気づきたらしい。この屋敷のお嬢様であるはずの姉の顔は、ますますしかめっ面になっていっていたが、気にせず僕は言葉を続けた。
「レベルアップっていうならさ、そういうところで可愛らしい感性身に付けるよりか、スカートで木登りすることに恥じらいを覚えようよ」
ちょっと言葉の意味を考えている素振りを見せた姉は、思い出したように林檎を食べきると、
「残念。これは外れだったみたい。次に期待だね」
と僕にまたおかわりの要求をしていた。

>>823
彼女が可愛いからなんか

>>829
不思議な雰囲気で面白かった。続きが気になるな

ミスった! 途中で書き込み
>>823
彼女が可愛いから、「俺」の落ち着きっぷりがムカついた
話はかわいかったです

……っていっても改めて書くほどの内容でもないな。スマン

>>835
おてんば娘は好物
読みやすい文章だけど、もうちょっと推敲がほしくなる惜しい感じがもったいなかった

閑古鳥が鳴き始めたし次のお題↓

秋だし、「読書」をお題で

「君は本を読むのが嫌いかい?」

僕が図書館で本を読んでいたら、隣にいた大学生ぐらいの青年からそんな風にいきなり声をかけられた。多分、知らずの知らずの内に顔に出ていたんだろうと思う。

「あまり……好きではないですね」

素直に答えると青年は小さく笑った。

「そうだろうね。そんな感じがする」

青年は持っていた本をパタンと閉じた。まるでそれが合図の様に、柔らかな風が吹いてカーテンが少しだけなびいた。

「でも、君は本を読むのが嫌いなのに、本を読む施設に来て本を読んでいる。それはどうしてなんだろう? その理由が僕には一応想像がつくけど、でも、想像がついたからといってそれが必ずしも当たっているという訳じゃない。むしろ当たっていない方のがいいはずなんだ」
「言ってる事がよくわからないんですけど……」
「僕は本が好きだからね」

青年はまた小さく笑った。僕もつられて小さく笑った。それぐらい、人好きのする笑顔だった。

「例えば、人はどうして本を読むんだろう? それは大抵の場合、知識を得る為だ。でも、そうじゃない理由によって本を読む時だってある」
「暇潰しの為に」
「そう。暇潰しの為に。この場合、本の中身は何でもいいかもしれないし、実は読んですらいないかもしれない。ただ、眺めてるだけ。読むと見るは、他人の目から見れば全く同じだけど、自分の目から見ると全く別物に変わる」
「でも、それをわかるのは自分しかいない」
「そう。だから僕には、君がここで本をつまらなさそうに読む理由は想像がつくけど、その想像が正しいとは限らないという事になる。そして、その想像が正しくない方が僕にとっては嬉しいという事にもなるんだ」
「本が好きだから」
「それもある。でも、それだけじゃないし、それ以外の理由の方が大きい」

青年はそこでふっと小さく笑った。今度はどこか物憂げな感じのする笑いだった。

「君は、ペンは剣よりも強し、という言葉を知っているかい?」
「はい。一応……」
「本というのは多くの人の心に訴える事が出来るし、そこに書かれた台詞や文章は本自体が消えない限りはなくならない。革命はいつだって、武力ではなく、思想の方が重要だったんだ」
「だから、剣よりも強い」
「そう。でも、文章はいつだって一方通行だ。例えば、本は君が笑ったとしても笑い返してくれる事はないし、君が話しかけても返事をしてくれる事は絶対にない。そして、君は笑う事が出来るし、誰かと会話を楽しむ事も出来る。君は本を読む前にする事があるはずなんだ」
「する事?」
「そう、する事。もっともこれは僕の推測が当たっていたらの話だけどね」
そう言うと、青年はゆっくりと立ち上がった。
「残念だけど、もう時間なんだ。僕は行かなくちゃいけない」

青年は去り際に軽く手を振っていった。僕も軽く振り返し、それから再び読書にとりかかったが、ふと、青年が読んでいた本が気になった。
僕は読んでいた本をパタンと閉じた。再び柔らかな風が吹いてカーテンが少しだけなびいた。
僕は青年の後ろ姿を追って、彼が棚に返した本をまたすぐに取り出し、それを掴んで席に戻った。開けてパラパラと中を見てみると、彼が読んでいた本は、さっきまで僕が読んでいた本だった。
そして、横を見ると隣には退屈そうに本を読んでいる中学生ぐらいの僕がいた。友達が誰一人いなかった頃のぼっちの僕だ。そういえば、あの頃はずっと暇潰しの為に図書館で本を読んでたっけ……。
僕は自然と僕に声をかけた。

「君は本を読むのが嫌いかい?」

>>838
惜しい感じか。下手な和訳文みたいだな、とは自分でも思った。
ありがと、推敲気を付けてみるわ。

>>840
解釈が難しい話だな。SFとして素直に同一人物と見るか、別人と見るか。

同一人物だと>>842で彼を追って本を読んだ一瞬の間に歳を年取ったか、意識だけ時間飛んだみたいな感じだし。
追っかけたのは僕なのに、本を持った時点で青年になってて、でも、本をさっき読んでたのも僕と意識してるし。

最後の辺りの、そして、の前で改行して、そして、を削除したほうが案外すっきりするかも?
……って長々とすまん

1レスにまとめて書いてくれる人が減った
物語を晒すんじゃなくて文才を晒す場所なのにな

「あなた悪趣味だわ」

 唐突にそんなことを言われる。何を以てそんな事を言われなければならないのかわからない。
 彼女の手には流行りの携帯小説のノベライズ、一度だけ読んだそれは、俺に言わせれば全く面白くなかった。女はなぜ流行ってると言われるものに手をのばすのかわからない。

「ありがとう」

 そう言えば、彼女は肩透かしを食らったのか不機嫌に手元の本に目をおとす。黙ってればかわいいのに優等生気取りのバカ女。そっと心で毒づき、小説に意識を戻す。
 奇麗事を並べたクソみたいな本より、銃を向けられれば手を上げて泣きながら命乞いをするような生きた物語の方が俺は好きだ。
 一枚一枚紙をめくる心地よい音をBGMに、内容を追う。
 チャイムの音がなり、さざめく教室。後一行、後一行切りのいい所が見つからない、しかたなく、女を見捨てて逃げる男を見届け、俺は栞を挟み本を閉じた。

>>843
意識だけがタイムスリップした感じかな
海辺のカフカを思い出して書いてみたけど、やっぱり春樹風は難しくてどうにも

最後の部分は確かにそっちの方がすっきりするし、綺麗になるね、ありがとう

>>844
スレにそぐわないか……。しばらく自重するよ

>>845
綺麗事を並べた、の下りが個人的に好きだな。何故か印象に残る一文

白地の紙に群れて列を作る黒文字がページの端で区切りをつけた。
僕もそこで集中力が途切れてしまった。本から顔を上げると、視界がぼんやりとかすんだ。
目の疲れと視覚を癒すために、決まってまぶたを閉じて強めに目頭を押さえて上を向く。
その状態でしばらく待っていると、目の表面を陣取った違和感がじんわりと薄まって楽になる。

「あ、こらっ。動くなって言ったでしょ」

緊張が弛緩した鮮明な世界に、何度か瞬きをして微調整を加えていると不満の声が飛んできた。

「まだ描き終わってなかったんですか?」

やや右前にずれた正面。藍色の空から逃げるように抜けていく茜色の空を移す窓。
それを背にして座る先輩が眉をひそめて僕を睨んでいた。

「そもそも描いてないわよ。ほら、目つきが悪い。目で先輩を見ないの」
「先輩にモデル役を頼まれたから来たんですけど。なんで先輩がイラついているんですか」

口答えが気に入らなかったらしく、先輩は顔もしかめた。
先輩が帰宅直前の僕を呼び止めたのは、まだ空がう夕暮れの気配を見せる前の頃だった。
受けても報酬は出ないけど断ったら報復する、というステキな殺し文句に首を振って断れず、
手を引かれるがままに連れ込まれた美術室で、ブルータスの石膏役をおそらく既に1時間。

「先輩って自称、風景画専門でしたよね。転身したんですか?」
「毎日シーザーサラダだけだと飽きるでしょ。たまには薄味のサバの味噌煮だって食べたくなるわ」

和風、薄味、地味。僕を表現するには的確すぎる言葉に、黙ってうめくしかなかった。

「まあ、でも私の好みは和食ですし。毎日飽きずに眺める程度には味噌煮は好きよ」

からかう先輩に何も返すことが出来ず、僕は逃げるようにして栞を挟み忘れていた本を開いた。


投下後に生意気な感想を

>>840
無限に続きそうな感じがする不思議さが好み
僕の1人称視点だから、『僕』をそこまで文章に組み込まんでもいいかも

>>845
さざめくって言葉を久々に見てその表現がすごく気に入った
全体がうまくつかめないから内容はよくわからんかった

人は物語に飢えている。食欲や性欲と同じように、物語への欲求を誰もが持っているのだ。
そしてその欲求を満たそうとするのは当然の行為である。その手段は人によって異なる。
読書や映画、音楽やコンピューター・ゲームなど、欲求を満たす手段はいくらでもある。
とにかく、人々の欲求は様々なかたちで満たされているはずだ。

僕の物語への欲求は本を読むことで満たされる。
文字を追い、ページを捲るという一連の行為は、
先の見えない暗いトンネルを一歩ずつ歩いて進んでいるように感じられる。

終わりには何があるのかは分からないけれど、何かがそこにはある。
トンネルの終わりは行き止まりかもしれないし、外に繋がっているのかもしれない。
それは小説でいうと所謂「オチ」みたいなものだろうけど、結局はそこに辿り着くまでは何も分からないのだ。

僕はその感覚がたまらなく好きなのだ。
歩いた道はページであり、足跡が文面で、トンネルの終わりは本の裏表紙なのだ。
歩いた道を振り返ることも出来るし、その気になれば終わりから始まりに向かうこともできる。
本という媒体にはそういう魅力がある。すくなくともそれはコンピューター・ゲームにはないような魅力だと思う。

しかし、いちばん満たされるのは最初に終わりに辿り着いた瞬間なのだ。
ミステリーのオチで「やられた!」とか思うのがたまらないのだ。
でもそういう感覚はひとつのトンネルで一回でしか味わえない。

僕もきっとトンネルの中を歩いているのだ。進むべき道は真っ暗だけど、終わりにはきっと何かがあるはずだ。
僕はそれを目指して歩く。一度きりの終わりを目指して、ゆっくりと歩くのだ。
でもそれは僕を不安にさせる。僕の人生だって“物語”のはずなのに、どうしてそう思うんだろう?

>>849
物語ばかりだったから不意打ちに随想を放り込まれて読んでしまった
読みやすいし読ませる文章だしで面白い
最後に喋り言葉が入って手直ししたくなったけども面白い
面白い

1レスじゃなくてごめん

職業柄とはいえ、健康のためにも、私は重度の喫煙を諌めた。
父は、申し訳なさそうに頭を掻いた。手元の煙草を灰皿に落とす。
「これは願掛けみたいなものだからな」
「願掛け?」
「若いころにな、空想の煙というものを見たんだ」

数十年前の話である。
まだ駆け出しの小説家であった父は、駅のホームで電車を待っていた。
やがて電車が到着する。
時刻はまだ昼前で、閑散としている。父以外の数人も、それぞれ別の車両に入っていく。
父の車両の乗客は十人ほどで、席もまばらに開いていた。
手前の空きスペースに座ろうとしたとき、ふと、奇妙なものに気が付いた。
十数人の乗客は、皆独りのようで、各々が間隔を開けて座っている。
そして、その手元には、それぞれ一冊の本。
全員が手元の本に目を落としている。
父は、薄気味悪くなった。
結局、座席には座らずに、吊革につかまってしばらく眺めた。
座席が空いているのに、一人だけ座らずに立っている父も、変に目立ったに違いない。
しかし、父に視線を向ける人は誰一人いなかった。

この奇妙な空間を眺めているうちに、父は自分を情けなく思い始めていた。
今この場で、気味の悪い思いをしているのは自分だけだ。
他の乗客は皆、それぞれ自分だけの世界を楽しんでいるんだ。
しかし自分のバッグには、文庫本の一冊も入っていなかった。
いったいどんな本を読んでいるのだろう。乗客の一人一人を眺め回す。
髪の白い男性や、まだ学生らしき女性。手帳のような文庫本や、ハードカバー。
一人一人を、色の違うもやが覆っているような気がしたと、父は語った。

目的の駅に着いたので、父は足早に電車を降りた。
他に降車する客はおらず、車内の風景をそのままに、ドアが音を上げて父を閉め出した。
走り去る電車の上空に、薄いもやが立ち上がっていった。
色とりどりのもやは混ざり合い、灰色の煙となって風になびいた。
これが、父の言うところの「空想の煙」である。

「創作とは、斯くあるものかと思ったよ。だから、この煙は願掛けみたいなものさ」
父のルーツのような話に、私は少しの感動を覚えてしまった。
やはり、こういった職業には、必要なものかもしれない。
私が何も言えないでいると、母がやって来て、二本目を取り出そうとした父の煙草を取り上げた。
「騙されちゃだめよ。煙に巻こうとしているだけだから」
父は、小さく肩をすくめて笑った。

>>851
最後のを書きたかっただけだろ、と思いつつもにやりとした。
読点を置きすぎて文章がつまってる感じが気になるけども好きよ。

過っ疎かそなんだよなあ

 それは突然に訪れ、僕の脳内を掌握した。何が起きたのか理解できない、が、しかし口内から流れる自分の物ではない異物がその行為の証明を代わりに果たした。
 ――キスだ。それもライトなキスではなく、ディープなキス。子供ではなく、大人のキス。
 始めての粘膜接触は彼女からの強引なプレゼント。
 数秒、もしかしたら分単位で交わしていたのかもしれない。僕が我に帰れたのは、彼女との接触が外れ、ぺちんと頬を一度軽く叩かれたときだった。
「よろしくね」
 唖然とする僕に、彼女はそう言った。


―――――――
ラノベ的な感じで書いてみました。

さらり、

何かが頬をかする。
辺りを見渡すと、やわらかな橙色に染まった遊具や、母親と手をつないで楽しそうに歩く子供の後ろ姿が見えた。

「……公園か」

誰に言うでもなく、ぽつりとそう零した。そうだ、今日は気持ちがいいほどの秋晴れだから外で読書をしようと公園に出向いたのだ。ベンチに腰を降ろし、昨日買ったばかり本を開いたが、温かい太陽の光とさらさらと遠慮がちに吹く冷たい風が心地良くて瞼を閉じてしまったようだ。
昼間とは変わり、今は少し肌寒い。まだ数ページしか読んでいないが、今日はもう帰ろう。
そのとき、ふと栞を持ってきていないことに気が付く。いつも愛用しているものは前回読んだ本に挟んだままだ。まあ、仕方ない。
膝の上で開いたままの本に目を移す。すると、そこには赤い紅葉が一枚横たわっていた。

「あ……、これかぁ」

思わず緩んでしまった頬を慌てて引き締め、辺りを確認する。近くに誰もいなかったことに肩をなでおろし、そのままそっと本を閉じた。

>>855
たしかにラノベっぽい
読点と体言止めを減らすともっと滑らかなに読めそう
ディープな続きを待ってるからスレを立てようか

>>856
読みやすくてすてき
情景の表現が柔らかくて落ち着くわ


過疎ってるしageついでにお題変えようか
なによりも俺が暇
お題↓

台風

もうすぐ台風が来る。

俺はかねてより準備していた雨合羽を用意する。

友達は言う。
「お前、やめとけよ。今回のばかりはマジでヤバイって。超大型だぜ」

だからこそ燃える。俺はそういう男だ。

「警報も出てる。テレビのニュースでさえ、外出は控えろって言ってんだぞ」

俺は笑って「そりゃ、最高だな」と返し、ドアを開けて外へと飛び出した。友達が俺の背中に向けて何か言ってたが知った事か。俺のこの歩みは誰にも止められない。

実際、風と雨はバカみたいに強くて、少し歩いただけで水が合羽の中にまで入ってくる。木がギシギシしなって、折れるんじゃないかってぐらい揺れていたし、外出してる人間なんか誰もいなくて、闇夜と強い雨のせいか視界もほとんどきかない。

本当に最高の環境だ。
俺は一声呟くと、中まで濡れて役立たずとなった雨合羽を脱ぎ、シャツもズボンもパンツも脱いで、尾崎豊の十五の夜を大声で歌いながら夜の商店街へと全裸で走り出した。

この日は俺にとって、人生で最高の大冒険の夜となった!

間違えて番号入れてもうた!
1レスだけ

象徴的な音と共に吹き荒ぶ風に乗ってきた大きな雨粒が、窓を塗りつぶしていく。
垂れ込めた黒い雲から落ちる雨粒は地面にぶつかって弾け、
すべての音を飲み込むような巨大な雨音を響かせる。
彼の部屋のなかは平穏そのものなのに、
窓ガラスの向こう側は世界の終わる寸前みたいな景色だった。

どうしてこうも違うのだろう、と彼は思った。
まるで自分の居る部屋と外が別世界のように思える。
この部屋は平穏な世界なのに、窓ガラスの向こうは
世界の終わりに見えるというのは、なんだか不思議な感覚だった。

破壊的とも言える強風になぎ倒された木が見えた。
地面を転がる自転車。救いを求めるように点滅する街灯。
町にはいろんなものがある。でも今から死んでいく。巨大な台風になぎ倒されるのだ。

彼は部屋に染み渡るような雨音を聴きながら、それを眺めている。
不思議なことに心地よかった。雨音は彼に落ち着きを与えてくれる。
彼は目を閉じた。瞼の裏の闇を凝視しながら、雨音に耳を傾ける。

しばらくそうしてから彼は目をひらく。窓の外ではいろんなものが死んでいた。
でも雨音と風の音はすべてをかき消してくれる。彼は服を着替え、玄関から外に飛び出した。

子供の頃、『台風一過』という言葉を『台風一家』だと勘違いしていた。
『波浪警報』を『ハロー警報』だと勘違いしていた。
そして彼を、空から落ちてきた天使か何かだと勘違いしていた。

海辺の街に住んでいた私は、台風の後の浜辺を歩くのが好きだった。
普段は見ることのない様々なものが浜に打ち上げられ、
きれいな色の貝殻や不思議な形にねじれた流木や、比較的きれいなゴミは私のコレクションとなって、
宝箱(という名前のコンテナボックス)にそれはそれは丁寧に納められた。

そして超大型の台風が過ぎ去ったあの日、私はスーツ姿で流木に掴まり、弱々しく呼吸する彼に出会った。
慌てて持っていたペットボトルの水を飲ませ、大人を呼び、救急車は山ひとつ向こうへ出動中だったので親の車で病院へ運んだ。

彼は全てを失っていた。名前も、生い立ちも、なぜ海へ落ちたか……その理由さえも。
すなわち彼は拾得者たる私のコレクションの1つで、宝箱に入る大きさではなかったので我が家で暮らし、
『働かざるもの食うべからず』という分かりやすいドクトリンに従い、父親の漁船に同乗して漁を手伝った。

今なら言える話だが、初恋だった。人形のように細く白い彼の指は、とても漁には耐えられそうになかったけれど、
それでも必死に私の父についてまわる彼を見るのが好きだった。
きっと、台風で雲から飛ばされてしまった天使などだと思っていた。

2週間ほどして、1人の女性が我が家に訪ねてきた。美人だが、目の下に隈があり、やつれて憔悴しきった顔だった。
彼を一目見てポロポロと大粒の涙を流し、彼をぎゅっと抱きしめた。
彼女の左手の薬指に、銀の指輪がはまっていることの意味に、まだ幼かった私は気づかなかった。

『台風一過』は、一度に多くの台風がやってくることではなかった。
『波浪警報』は、外国人に注意することではなかった。

そして残念なことに、私のコレクションの中から彼は消えてしまった。


外の風はずいぶんと強くなっていた。僕は、延々と台風情報を流し続けるテレビをぼんやりと眺め、コップに残ったインスタント・コーヒーを飲み干した。
せっかくの休日だというのに。僕は黙々と原稿を読み上げるニュースキャスターをにらみつけ、テレビを消した。それから、ベットに入ってもう一度寝ることにした。



ドアをノックする音で、僕は眠りから覚めた。時計は10時32分を指している。風はいよいよ強くなってきていて、空一面に広がる真っ黒な雲には、これ以上雨粒をとどめておく余裕はなさそうだ。
僕がベットでぼんやりしていると、もう一度ノックの音がした。そのノックからは客人のいら立ちが十二分に伝わってきた。やれやれ、どうやらこの客人は僕に一刻も早く会いたいらしい。
僕は立ち上がって、大きく欠伸をすると、玄関に言ってゆっくりドアを開けた。客人は3人いた。



「すまんが君。ちょっとばかりの間、ここに上がらせてもらうよ」
と、男の客人が言った。
「ねえねえ、なんだってこんなとこにするの。僕、隣の大きいおうちがいいよ。ここはあまりにちっぽけだし、それに住人だってこんなバカみたいなやつじゃないか」
と、小さな客人が言った。
「あんまり失礼なこといわないの。それにこの家はそんなに悪くないわ。まあでも、少しばかりかび臭いわね」
と、女の客人が言った。
そうして、3人は言いたいだけのことを言うと、リビングに入ってきた。どうやら僕の意向には興味がないようだ。僕はあきらめて彼らを迎え入れることにした。


彼らは思う思いの方法で、僕の家を満喫していった。男の客人は戸棚の中から日本酒を見つけ出し、女の客人はテレビドラマに涙を流し、小さな客人は冷蔵庫の中のフルーツ・ゼリーを平らげた。
そうして僕は日本酒のお酌をし、ドラマの話に相槌を打ち、床にこぼれたゼリーの後始末をした。そうこうして、彼らは実に3時間ほども滞在したのだった。



「いやあ、短い時間だったがお世話になったね。お礼と言ってはなんだが、まあ受け取ってほしい」
男の客人はそういうと、コートの内ポケットから小さな箱を取り出した。実に小さな箱だ。僕がそれを受け取ると、3人は黙って帰って行った。
彼らを見送った後、僕はひどい疲れを感じた。3重に包装された箱を開けるとそこには何もなく、代わりに奇妙な香りがした。僕は急に意識が薄くなるのを感じた。



僕が次に目覚めたとき、時計は1時半をった所を指していた。ずいぶんと奇妙な夢だ。僕は戸棚の日本酒に手がついていないことを確認し、冷蔵庫のフルーツゼリーを食べた。
それからゆっくり歩いて行ってカーテンを開けた。台風の過ぎ去った空は雲一つなく晴れ渡っていた。

>>859
これ好き
あと>>829も好き

窓をがたがたと揺らす強風に不安になる。
神経衰弱の手を止めて外に目をやると、いつの間にやら黒い雲の厚みが増していた。

「なんかすごそうだね」
「だって台風だもの。それよりもね、ほら、あなたの番ですよ」

手元に貯まったトランプで床をぱたぱたと叩く彼女の口ぶりに怯えた様子はない。
それどころか僕が遊びから気を逸らしてしまったことを咎める視線を向けてきた。
言葉のない避難に今度は僕が眉をひそめた。だから僕は彼女が苦手なのだ。

豪雨、雷雨、そして今回のような台風が襲うたびに、彼女は嬉々として部屋を訪ねてきた。
悪天候をものともしない濡れ鼠は、必ず着替えを持参して隣家からやってくる。
雨に降られたのだから体を暖める必要がある、と言っては図々しくシャワーの使用を要求する。

荒れる屋外とは対照的に新しい装いと爽やかな笑顔で脱衣場から出てくると、
髪の根も乾かぬうちに僕の部屋に押し入って2人でできる遊びを強要してきた。
ここまでが僕の家に押しかけてきた彼女が求めてくるお決まりの内容だ。

「なんでいつも僕の部屋にくるの?」
「天気が悪いからよ。だって、怖いでしょ?」

抜き打ちで1桁の算術を問われたようにきょとんとされてしまった。
その反応に質問をした僕が反対に頭を抱えて悩み込む。怖いか怖くないかの2択ならば怖い。
女々しいと言われるかもしれないけれど怖い。けれども僕は男である。
それなりに見栄を張りたいプライドというものがある。
答えを出さずに苦悶していると彼女の顔がずいっと近付いてきた。びくんっと心臓が跳ねた。

「分かってるわよ。私の性格で怖がりは似合わないって。言いたくないんだから察してよ」

伝えたい気持ちがごっちゃになって整理がつかなくなったので、とりあえず彼女に抱き着いて落ち着かせた。

>>859
オチ酷すぎワロタ
久しぶりに文才晒しスレで笑った
なにに興奮してんのかと思ったらそれかよ

>>861
最後に不思議な怖さを感じた
継続的に死んでいく様子を表す描写があれば
もっと引き込まれたかなあと思いつつも面白くて好き

>>862
まとめ方うまいわー
誤字をうまく使ってそこに落とすとは思わなかった
これを1レスにまとめたのがもったいないからスレはよ

全然お題とか無視ってるけど、いっこ『騎士』で書いてみた

少年は騎士になりたかった。
お伽噺では、勇気、力、知恵を兼ね備えた清廉潔白な英雄として描かれているその職業。
貧しいスラムに住む少年は、昔ゴミ溜めで拾った絵本を読んでから、叶うはずのないその夢に想いを馳せ続けていた。

「あーはは、やっぱストレス解消にはこれだな」

だから、
少年をいたぶる、騎士の鎧を着て、磨きあげられた剣を振り回す騎士のような男は、少年にとって騎士ではなかった。

「騎士ってもな、王宮勤めで縛られてばかりで英雄なんて幻想なんだよ」

腕は蹴られ、ぱきっと乾いた音が響く。足は切られ、ぷしゅっとリズム良く血が吹き出る。

これは、違う。
違う、違う違う。こいつは騎士じゃない。こいつは騎士にやられる悪者だ。
悪者は騎士にやられなければいけない。
だから、だから。

「さて、そろそろ首飛ばすか、あばよ」


だから少年は、騎士になりたかった。

そして、騎士になった

例え己が死にゆく者であろうとも
例え己が世界を怨もうとも

だから、騎士になった

世界に巣食うあらゆる悪を打ち倒す為に

だから、
あらゆる悪を斬り、美しき一本の剣で勝利を導く騎士となった

「僕は何故ここまで正義を貫くか?……さあね。君には関係無いさ」

無償の愛と、偽善と呼ばれるほどの真っ直ぐな正義

これが、騎士だ!
少年は大声で叫び、そして……

     歩きだした

じゃあそのまま、次のお題は『騎士』でよいではないか

玉葱age

 私は走らなければならない。飛び交う鏃に討たれ友をいくつも失った。
 私は走らなければならない。私と彼を繋ぐ一本の紐、彼の振るう槍の音を背に幾たびも戦場を駆け抜けた。
 私たちが先陣を切り戦塵が巻き上がる。逝く人もの聲が戦陣に響き渡る。
 いつしか朋友は士長と呼ばれるようになった。
 彼の重みを背に感じるだけで私は安心できた。走り続けてもう何年だろう。
 私も彼も歳をとった。そろそろ引退だろうと笑い合った。騎士をやめても彼は私の背に乗ってくれるかしら。
 今日で彼は兵士をやめる。さいごの戦場に私はいつものように魁を務める。
 今日の戦も私たちの勝利で終わるだろう、何故ならば、私たちには彼がいる。だから走り続けられる。
 ふと背中が軽くなった。脚を止め振り返れば彼は蒼茫たる空を見上げていた。胸にそびえ立つ一本の塔。
――何故?貴方は兵士、私は駒。ふたりで無敵の騎士だったじゃない。
 茫然と彼に近寄る。鋭い痛みが脚に走る。脚に刺さったそれは彼の胸にあるそれと同じ。
 そうか、私はもう走れない。彼ももう戦場に立つことはない。
 私達は今日この日、騎士を引退した。

>>869
暗いけど個人的には870なしのほうが印象的
ラノベか漫画の冒頭っぽいイメージ

一人称視点と三人称視点が混在してて、文章としてじゃなくて段落で視覚的に区別させようとしてるからそういう印象になるんだと思う

>>873
まとまりある雰囲気だなと
>ふと背中が軽くなった、って表現好き
時間系列前後してるの纏めたらもっとすっきりするかも

騎士ムズい

>>869>>870って
繋がってない……っていうか、別の人じゃない?

ぐふぁ
とり付きで上げちゃった
すまん


鎧や剣から、輝きが失われた。その輝きは多くの民に希望を与える光であった筈なのに、
いつからか、自分を強く見せるためだけのものになっていた。
光は私を照らすと、足元に大きな影を作り出す。私はその影に負けてしまったのだ。

決して彼女への好意が嘘だったとは言わない。
彼女は、生まれてから多くの時間を私と過ごした。
どういうかたちであれ、そこに好意が芽生えるのは、
咲いた花がいつか散るのと同じように当然のことだろう。

理解していたつもりだった。
騎士と姫という身分の間には、身体や精神のつながりを断つ、暗黙の境界線があったことを。
しかし私は影に負け、越えてはならない境界線を越えてしまった。

彼女が生まれた頃、私は二十歳だった。思えば、私も老いたものだ。
しかし、彼女は私を求めてくれた。騎士としての私ではなく、ひとりの男として受け入れてくれた。
それは私にとって、井戸の底に射す唯一の救いの光のように見えたのだ。
救いの光は眩しく、強かった。私の背後に大きな影が生まれるのは当然だった。

騎士という称号を剥奪された筈なのに、私は鎧と剣を纏いながら、暗い井戸の底に落ちている。
底に着いたとき、全てが終わる。どこを見ても闇が広がっている。どこにも救いの光はない。

騎士は民を照らす光ではなかったのだろうか。それなのに、自身の内側には蝋燭の炎ほどの光もない。
やはり、私はもう騎士ではない。ただの、罪を犯した男だ。愛を求めた結果は死だった。

いったい、私は何を間違えた?

>>876
書き出しが、そして、 だったから
日付またがっただけで同じ人かと思ってた。ごめん

我こそが誇り高き騎士だ
我こそが騎士なのだ
しかし、何故?
我は虐げられる
我は人々に避けられる
姿なんてどうでもいいではないか
外観なんてどうでもいいでは無いか

そう言って彼は人肉カレ-を食べた

( ^ω^)「コタツ最高だお」

('A`)「……」バフッ

( ^ω^)「……お前今、屁k」



                               ヽ`
                              ´
                               ´.

                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /

>>873
言いたいことはわかるけども気取りすぎてだだ滑り感
中身は書き直さないともったいないくらいには面白いと思う

>>878
開幕2行で矛盾ってある意味すごいな
いったいお前はなにを間違えた
読みやすい文は書けるみたいだからリトライ希望だわ

>>880
せやな


私は、王より名を受けた騎士だ。

騎士とは何だ。

馬に跨がる兵士なのか。

私は馬に跨がる兵士なのか。

では、兵士とは何だ。

国の為に武具を取る者か。

何が一体国の為なのか。

虐げられし者を護る事か。

私は、虐げられし者を護る為に、武具を取り、馬を駆る。

私は騎士だ。私は騎士だ!

今こそ暴君と化した我が国の王を討つのだ!!


『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』

我は騎士なり
今日もまた戦うのみ
誇り高き者は疲れるのだ

彼は騎士なり
明日はパ-ティに行かなければならない
誇り高き者であれど華は必要なのだ

それは騎士なり
闇に呑まれた騎士である
だが、誇り高き者は騎士なのだ
つまり、怪物であれ化け物であれそれは騎士だろう

ある所に、騎士がおりました
その騎士は、敵の軍勢に追い詰められており、最早生き残る事は無いと思われました
しかし、何故でしょう。竜の遠吠えが聞こえます

「なんだ!?このおぞましい叫びは!?」「まさか……」
兵達は次々に声を漏らします
そこにやって来た竜は、騎士に向かってこう言いました

「馬鹿者めが……」
「こんな状況でまで誇りを優先するなんて負けるに決まっているだろう!」
「だが、その根性気に行った!」

「手伝わせてもらおうぞ!」
そう叫ぶと竜は次々と兵どもをなぎたおしていきます
騎士はただそれを唖然と見つめるのみでした

「ふん。次はこんな事でやられるのでは無いぞ」
竜はそう言うと羽を翻し飛びさろうとします
しかし、そこで我に帰った騎士はこう言うのでした

「この恩は必ず返す!」
そして、騎士は馬に乗り、城へ帰って行きます
次に出会った時に、より強くなる為に……

「きしししし」

「普通に笑えよ、内藤」

父の十四回忌を迎えた時、私は母に尋ねてみた。

「ねえ、お父さんってどんな人だったの」
「そうね……」

母は少しだけ淋しそうに微笑んで言った。「武士みたいな人だったわ」と。


私は父の事をほとんど知らない。知っているのは、私が一歳の時に海で亡くなったという事と、サーフィンが趣味だったという事だけだ。裏の物置小屋にはひっそりと埃をかぶったボードが未だにある。それが父の物だったというのは何年も前に祖父から聞いた。
物心がつく前から父はいなかったので、どんな人だったかという興味は私にはあまり生まれなかった。それに、母や祖父なども率先して私に話そうとはしなかったので、何となく今日まで来てしまい、そして今日何となく聞いただけの事だ。その事を知ったら、天国で(あるいは地獄で)父が悲しんだかもしれないが、本当に特に深い意味はなかったのだ。

「お父さんはね、海で溺れてた子供を助けて死んだの」

だから、母のこの言葉は私にとって結構な驚きを与えた。それは感動とか悲しみとかではなく、やるじゃん、お父さん、と見直したという上から目線のもので、まず最初にそう思った私はひょっとしたら酷薄なのかもしれない。

「でも、何でそれが武士みたいなの?」

そう聞くと、母はくすりと笑った。

「お父さんは、私にプロポーズした時に言ったの。一生私を守ってみせるってね。お母さんはそれを聞いた時、少し恥ずかしいんだけど、私だけのナイト……騎士みたいな人だなって思って、結婚を決めたの。でも、現実はこれでしょ」

母は遺影に首を向けた。昔を思い出してるのか、言った言葉が恥ずかしくて顔を私から背けたのかは、残念な事にわからなかった。自慢ではないが、私はそんなに観察力がある訳ではない。本当に自慢ではなかった。

「私だけの騎士だったのはたったの三年だけ……」

母はまだ遺影に顔を向けていた。観察力や洞察力のない、こんな女の子らしくない自分が少し恨めしかったので、何でこんな男勝りに生んだんだと、私も遺影にガンを飛ばしてみた。父は笑っていた。

「……それで、子供を助けて死ぬなんてあんまりにも格好いい亡くなり方だったから、悔しくてね。だから、それからお母さんは、お父さんの事をどんな人だったって訊かれたら、必ず武士みたいな人だったって答える様にしてるの。綺麗な死に方を求める、武士そっくりな人って」

私のこの性格は、実は母譲りなのかもしれないと、その時ふと思った。視線を一旦母の後頭部に移し、それからまた遺影に向ける。遺影の中の父はやはり笑っていた。苦笑してたかもしれないけど。

「でも、誰かを守って死ぬなんて、騎士っぽいよね」

その言葉はギリギリで危うく私の口の中に引っ込めた。言ったら母はきっと今日の晩ご飯をカニクリームコロッケにするに違いない。しれっと私の一番嫌いな食べ物に。

もう一度遺影に目を向けると、そこには父じゃなく騎士がいた。嫌がらせの為に、今日から父の事を『騎士』って呼んでやろうかとそう思った私はやっぱり母親似なんだと思う。

3レスも失礼。まとめるのが苦手なので、無駄に長くなって……orz
投下ついでにお気に入りの作品に対してちょっとした感想も


>>862
いいな、これ。こういうのを文才があるっていうんだと思う。まとめかたがすごく綺麗

>>866
最後以外が女の子可愛くて好き。つらつらとした文章も好き。最後はリア充爆#*◇%♯?‰しろと

>>869
目を背けたくなるけど、現実にこういう事あったんだろうなってそんな事を思った。今の日本という時代場所に生まれてきた事を感謝

>>878
内面的な心理描写をどう捉えるかで色々と形を変えそうな文章。自殺か他殺かもわからないから、読み方次第で解釈が変わりそう。文章のロールシャッハテスト

>>862好きだなー

そろそろ違うお題に行こうよ

正午過ぎ。最前線。
未明から降り始めた冷雨へ遂に雹が混じり始めた為、
ただでさえ多量の矢を雨粒以上の勢いで浴びせ合い、
肉体と精神を摩耗させてきた理国軍・是国軍両兵士の戦闘は、
ここに来て更に容易ならざるものとなった。

その雨と矢の間隙で、かつての栄光輝かしき蒼鎧の理国軍重甲冑兵の一人が、
不用意に突撃して来た黒鎧の是国兵へ合わせ、
左腕に堅く固定した盾による強打撃を思い切り食らわせた。
吹き飛ぶ相手もまた、その身を厚く装甲した重甲冑兵。

同じ重甲冑兵でも、理軍と是軍では錬度に大きく差があった。
一般に理軍兵一人の強さは、是軍兵にして三人から五人分に相当すると言われている。
しかし、今まさに敗北しようとしているのは、……理国軍。

「この重甲冑を着てりゃあ、他の兵科よりはもう少し長く生きられるぜ」
強がりを言い、にやりと笑ってさえみせた理軍の先輩格の兵。
次の瞬間、大型投石器による岩の直撃で鎧ごと潰れた。

(……俺も敵の矢と槍をかなり受けた。鎧はまだ『着れてる』が、とっくに使い物になりゃしない)
盾によって敵を打ち倒した理国の兵。破れた蒼鎧の彼を再び装甲し直す者は現れない。
先程のシールドバッシュの負荷で盾も破損していた。が、やはりこれも交換の隙は無い。
是軍の矢の雨が止むタイミングに合わせ、もうすぐ敵兵が波のように突撃してくる。

ここを突破されたら国が滅ぶ。
子供が殺される。老人が殺される。女はまず辱しめを受け、その後に殺される。
男は――だから理国の男は今日、それをさせない為にここで死ぬ。

彼は、いや、彼らは武器を握り直した。
盾の無い者、兜の無い者、鎧の無い者、片手の無い者、足の無い者、眼の抉れた者。
武器の無い者は石を握った。全員の腹中に最期の食事。愛馬の肉。

彼らは己の死に時をじっと窺う。
……即ち、最も敵に損害を与えられる時機での突撃開始、その号令がかかる瞬間を。

894と895は同じ人です

>>893
では芸術の秋ということで

『絵画』

人間の体は脳で考えている以上に無理がなく確実性をもって精巧にできています。
日常生活でよくある場面であっても、その判断に狂いと迷いはありません。
体の異変を感じ取ればすぐさまにサイレンを鳴らして危機を報せるのだから、
本当によく作られているものだと感心しました。

人体の神秘を興奮気味に語る学生が提出してきた画用紙は、
まるで今さっき購入してきましたと言わんばかりの純白だった。
キラキラと輝く瞳に曇りやくすみがないので尚更にタチが悪い。

溜め息をひとつ。その後に細長く丸めた画用紙で頭頂部をひと叩きしてやる。
忠実な家臣に寝首をかかれた武将のような驚きの目で見られたが、
生徒に向ける優しさなど出勤途中に生ゴミとセットで収拾場に置いてきている。

「ど、どうしてですか?」
「それは俺の台詞だ。どうして宿題を完成させなかった」

筒になった画用紙を広げて、言い逃れが許されない完成された白紙の両面を見せつける。
さすがにもうごまかしが利かないと観念したのか、学生は唇を尖らせて不満げな表情になった。

「三週間も待った。他の生徒は色付けに着手している。こんなのお前だけだぞ」
「好きになったもの以外は描きません。それは人物画だけでしか表現できないんです。風景画? いりません」

強気に反発する美術部の若き部長候補に頭が痛くなる。本人が惚れこんでいると言うだけあって、確かに人物画は上手い。
コンクールでも作品の唯一の欠点を挙げるとするならばモデル役だ、と大絶賛されるのだから本物の腕前である。
彼女の頑固をほどいて幅広く強みを活かしてもらいたいのだが、その説得には折れる骨が何本あっても足りる気がしない。

「お前が俺の絵を何枚描こうがかまわない。だけども、課された宿題をこの画用紙に」
「描きました。テーマは処女雪です」

丸まった画用紙の出した二度目の乾いた音は、秋の空のように高くとても澄んでいた。

秋みたいに燃えているあなたの視線に、私のクラゲみたいなふわふわした心の奥が、静かに溶かされていく。

「絵画には顔がある。まるで今にも動き出しそうな瞳で、僕をまっすぐに見つめてくる。」

彼はいったわ。まるで本当に私を見ているかのように。いつも、物々しく腕組みなんてしながら、本当に私が存在してるみたいに私をじっと見つめるの。
けれど、あなたはきっときずかない本当の私には、あなただけじゃない、きっとだれもきづけない。

私は本当にただの絵画でしかないから、私の本当の心は四角い海の中で永遠にクラゲ見たいにさまよいつづけているの。

あなたのその燃えている秋のような熱い視線は、私の繊細で臆病で小さな四角の海の中で私をゆっくりととかしていく。

溶かされて、溶かされて。きっとあなたは気付いてしまう。私はは本当はいないことに。私は、本当は存在なんかできないってことに。

けれど、そのあなたの瞳の奥が、私をまだいたずらに期待させている


突然だが俺には彼女がいる

その彼女はいま

俺の唇まであと一cmの距離にいる

……ん、いまくっついた

口内がぐちょぐちょに犯される




てゆー妄想さ


だから、私はあなたに恋をした。駄目だとわかっても止められない。あなたのせいで止まらない。

そんな、私の淡い初恋もまだ、四角い海の中にさまよいつづけている。

きっと永遠にさまよいつづける。

孝は、光一が書いた絵画をみてそんなことを考えていた。絵画のなかのかわいらしい女性がそんなことを考えていたらいいなって、少し君の悪い笑みを浮かべながらまだまだ考えていた。





「おい、だいじょうぶなのか今動いて」

大丈夫。もう大分落ち着いて安定期に入ってきたから。夫にそう微笑んだあと、優しくお腹をなでる。

きっと生まれてくる子は、孝は、こんな想像力豊かな子供に違いないわ。

白い、何も描かれていないスケッチブックをみつめながら、彼女は不気味に微笑んだ。

「ダメだ!ダメだダメだダメだ!!こんなんじゃない!!」

薄暗い部屋の中に、男の絶叫と絹を引き裂くような音が響いた。
荒い呼吸を繰り返していた男は、今しがたダメにした書きかけの絵をイーゼルごとなぎ倒し、別のキャンバスに向かった。
しばらくそこに立ち尽くし……

「くそぉ!!」

絵の具をぶちまける。赤、青、緑、黒、もう一度赤、最後に黄。
なんの意図もなく、ただただ乱雑に作り上げられた原色の混沌が、無垢な白を染めてゆく。
男は頬に飛び散った絵の具を拭うこともなく、何度も何度も一心不乱に筆をキャンバスへと叩きつけた。
しばらくそれを眺め、そしてまた、意を決したようにペインティングナイフでXの字にキャンバスを切り裂いた。
まるで、桃源郷を目にしたにもかかわらずそれを描く才能が自分に無いことを嘆くように、細く長い叫びが小さなアトリエの中に反響する。

と。アトリエの外につながる小さな扉がノックされ、黒髪の女性が顔をのぞかせた。

「先生、お時間です」

「あ、はい」

男は今までの苦悩が嘘のようにすっきりした顔で前掛けを脱ぐと、女性の後につづいて部屋を出た。
鍵を受け取り、シャワーを浴びて汗と絵の具を落とすとカッチリしたスールに着替え、大通りへと続くドアを開けて颯爽と晩秋の風の中へと身を躍らせた。

「『8号室、お客様お帰りになられました。清掃お願いします。次の予約は19:30です』」

「盛況ですね」

頬にトーンかすをくっつけた、漫画家のアシスタント風の出で立ちのスタッフが閉まった扉の向こうを眺めるようにつぶやく。

「ほんと、分からない世の中ね……『売れない芸術家ごっこ』が商売になるなんて」

言い出しっぺが書かないのもあれなので、書いてみた。

けど、今気づいたらこれ、ふもっふに似た話あったね……

もう900か
デープキスが懐かしいな

「女」
俺はそう言って彼女の瞳を見つめた。

この芸術的な絵画の前でキスをするなんていけないのかもしれない。
でもこの絵の作者だってこの絵の前でキスをしたはず。
自分の描いた絵の前が、若者達の愛に浸る場所になったら、作者は凄く喜ぶかもしれない。

テレビからニュースキャスターの無機質な声が聞こえる。

俺達はキスをした。
彼女がソファーの上に置いていた手を離して、俺の首に抱きついた。
俺が腰を強く抱き寄せると、彼女は爪先立ちになった。
彼女の薄く開いた口を俺の唇でふさいで、
俺は初めての、胸がときめく様な息苦しさを経験した。

「一方、参議院は―――」ニュースが読み上げられる。

俺は目を閉じていた事に気づいて、目を開けた。
彼女が俺を見つめていた。
彼女の黒い綺麗な瞳を、こんなに近くで見たのは初めてだった。

キスはいつまでも続いた。

ディープキス書きたくて…
申し訳程度に絵画混ぜてみました

>>905
ファーストキスの初々しい感じを表しながらも
ディープキスの情熱的な感じも出してるのが好き

「待ってくれ」

飴細工のような金縁のベッド、ふわふわの羽毛布、木でできた華奢な椅子と大きなキャンバス。そして部屋の中心には衣服を身にまとっていない、女性。
「絵を描きましょう」と招かれた彼女の部屋で、僕はひどく焦っていた。

「何故、服を脱ぐ?」

「間違っている?私はてっきりこういうものだと思っていたのだけれど」

確かに、画家という職業の人はそういったこともするだろうし、画のモデルと言えばヌードと連想する人も少なくないかもしれない。
しかし、僕には彼らのような画力もなければ、女性の裸を前にして絵画に勤しむ精神力もないのだ。

「……座りなよ」

いたたまれなくなった僕は、彼女にベッドに座るよう促した。
「言われなくても」

彼女は長い漆黒な髪をくるり翻し、腰を降ろす。僕は思わず目を丸くした。

「何をしている?」

「貴方こそ。さぁ、早くそこで横になりなさいな」

彼女の右人差し指は真っ直ぐとベッドを示し、左手には筆が握られている。
僕はもう喋るのをやめた。

>>900
ラストをどうとらえるかで、読んだ側の性格はかれそう
俺は、こわい、と感じた

>>902
非エロイメクラか
やってくる人たちでオムニバス作れそうだ
前半の『桃源郷~』の下りが好きかも

>>905
二人の関係が気になる
絵がある(男もしくは女の)部屋→お金持ち?
男はファーストキスだけど、女は慣れてるっぽい?
色々想像かきたてられる

>>908
900と同じように、読み手によって受け取る展開が変わりそう
普通のエロなのか、男の血が絵の具的な展開か

>>901だったわ……
ちょっと飼い犬とべろちゅーしてくる

そろそろ違うお題が欲しいなっと

投下ついでに他のやつを批評すれば盛り上がるのに
最近投げっぱなしで終了なやつ多すぎ

>>902発想が面白い

>>905絵画の作者の感情を想像するとは…秀逸

>>908ここからエロになるのかそれとも違う展開になるのか気になった

過疎しまくりだな
もうお題変えようぜ

じゃあお題↓

紅葉

 「なぜ、紅葉するのでしょうね?」

『照れているんじゃないでしょうか?』

 「んー、私は納得はいきません」

 『綺麗だね、君は凄く素敵な女性だ』

「え?」

『ほら、紅くなった』

「なる程、褒められているうちに照れているから紅くなったと。 でも最初に紅くなったのは?」

 『山の魅力は紅葉だけではないですし。 青々とした夏の緑も素敵です』

 「雪に隠れてしまうのは?」
 『君は本当に魅力的な女性だね。 つい見とれてしまう』

 「あまり見ないでください……。 なる程、そう言う事ですか」

 『山って可愛いでしょう? 誰かさんみたいに』

 「なんだか釈然としませんが、まぁ良しとします」


おわり

庭のもみじが、今年も赤く色づいた。
暇だった私は、手元のメモ用紙に『紅葉』と書いて、このご時世に手書きで年賀状のあて名をしたためる夫を呼びつける。

「……おーい、アンタも暇でしょ?ちょっとこっちきなよ」
「別に暇なわけではないんだがな」

そう言いながらも、夫は手をとめこちらへと歩んできた。

「これ、なんて読む?」

私はそういって、先ほどの『紅葉』を見せる。

「もみじ、或は、こうようだな」
「……つっまんない正解を出さないでくれる?私は暇だったの。暇だったからどっちかを言ったアンタにもう片方が正解だって言ってからかうつもりだったの。さあ、やりなおし!」
「…………じゃあ、もみじ」
「こうようです!」

夫は、ため息を一つつくと、いきなり私にキスしてきた。しかも舌まで突っ込んできた。
驚いているうちに右腕で抱きしめられて、左手で頭を撫でられている。
キスも撫でられるのも、嫌いじゃない。このまま、してしまおうか?
唇をはなされ、夫からの言葉を待つ すると

「気分が高まる高揚の方が今の状況では近いだろう?だからこれはもみじのほうだな」

と、先ほどの『紅葉』を掲げられながら言われた。
バカか、この男は。こんな些細なことでこんなことをしてしまうのか。

私は自分の負けを認めるかどうか迷ったが、
紅葉のように真っ赤な頬には嘘をつけず、負けを認めることにした。

>>918
文章よりも語り手の性格の悪さが凄まじいな
これじゃ我儘なツンデレ女じゃなくてただの性悪ノータリン
舌を突っ込む等々の余計で幼稚な描写と重複を省いた普通のもので読み直したくなった

「もみじの葉ってちょっと怖いよね」
「何が」
「手みたいじゃん。真っ赤な手」
「ああ」
「手ーのひらをー太陽にーってやつ思い出す」
「うん」
「近い将来自分の子供に血潮とか血の意味を教える日が来るかと思うともうね、なんていうか……想像つかないね」
「つかないのか。まあそうだな」
「昔『白い手』って映画があったけど、あれも何か怖かった」
「ホラーっぽいな」
「いや全然違うけど。普通に、子供の成長を描いていたような記憶が」
「へー」
「ほんと真っ赤だなーもみじ」
「『赤い手』っていう歌もあるよ」
「童謡?」
「いや、普通の…ラブソング?」
「ふーん」
「…それ、持ってくの?葉っぱ」
「うん、辞書に挟む」
「挟んでどうすんの」
「え、あーそういえばあん時もみじ拾ったなーって思い出すよ。見る度に」
「そうかい」
「あ、銀杏もある!銀杏にしようかな!どうしよう!」
「どっちも拾えば」
「だな!行こう!早く!」
「はいはい」

男「あなたといると、気分が高まるんです」

女「よくそんな恥ずかしいセリフを」

男「つまり、高揚するんです」

男「僕らの上に広がっている、この紅葉のように」

女「……よくそんな、恥ずかしいセリフを言いますね」

男「あなたはどうですか?」

女「……特に普通です」

男「それは残念」

女「私に何か、期待してしまいましたか?」

男「僕と一緒に居てくれるので、勘違いしたのでしょうか」

女「安い女じゃないんです」

男「ならなぜ?」

女「言わさないでください」

男「……ツンデレなんですね」

女「その言葉、死ぬほど嫌いなんです」

男「……」

女「それで?」

男「……」ギュッ

女「っ」

男「……」チュッ

女「……」

男「行動で示してみました」

女「性急な方ですね」

パンッ

乾いた音とともに、僕の頬にもみじが咲いた。

文才晒しスレでSS()かよ
文才じゃなくて低能を晒してるガキどもは見てるだけで恥ずかしくなる

鮮やかに染まる山間の渓流。
紅に、黄色に、橙色に色づき鮮やかさを競う木立の群れの中、緑を残す常緑樹がまばらに混じってコントラストを強調している。

晩秋に葉が色づくのは、それまでの光合成で葉に溜め込んだ栄養素が変質するからだという。
葉を落とす前にその成分を取り込みやすい形にして枝に戻し、翌春に新芽が開く際の糧とするそうだ。
いわば今この景色を彩る木々の葉は、一年弱の役割を終えるために最期の命を燃やさんとしているのだろう。

花も葉も、散り際が美しいとはよく言われる。
実を結ぶために花粉を受け、役割を終えて満開を過ぎる花もまた秋の葉に同じ。
それは葉一枚、花一輪にしてみれば同じ最期の輝きに他ならない。

ならば人間はどうだ。

新たな命という実を育むために花を咲かせる、その若者達の姿は確かに美しいだろう。
だが、葉を散らさんとする晩年に鮮やかに燃える事は難しい。

そして今、それを切なく想う私は既にその時期に近付いているのだ。

だから少しでも鮮やかに、似つかわしくなくとも華やかにありたい。

私はもう一枚、谷の風景をファインダーで切り取った後、車へと向かう。
息子には笑われたオープントップのクーペだが、孫は目を輝かせて褒めてくれた。

その助手席に座り、散り落ちる椛の葉を掴もうと手を延ばす老いた妻は、まだ近付く私に気付いていない。
ケースにしまいかけたカメラを再度構え、ファインダーに彼女を捉える。
私はその横顔を美しいと思った。

>>924
風景がぱっと目に浮かんだ
短いのに鮮やかで良いね!

関係ないけど、お爺ちゃんが乗るコンバーチブルって良いよな

『青コーナー……117.8ポンド、春中ジム所属……ハルナカァ、カエーデー!!!!』

リングアナのコールに観客が沸き立ち、その歓声と怒号の渦がスタジアムの床を揺らし、私の体を震わせる。
バンタム級・世界タイトルマッチ。相手は4度防衛に成功しているカナダの選手。
傍らにいる、トレーナーで今日もセコンドについてくれる兄と同じタイミングで、ごくりと喉が鳴った。

「すげぇ歓声……でも、やーっとここまで来たな。あと1勝でオヤジの夢がかなう」

「もう父さんだけの夢じゃない。兄貴の、私の、商店街の……皆の夢だ」

グローブで胸ポケットを小突く。
そのシャツの胸ポケットには、今は亡き父親がチャンピオンベルトを腰に巻き、私達ふたりを両肩にのせてガッツポーズする写真が入っていることを私は知っている。
商店街のおばちゃんたちが縫ってくれた、お手製のお守りも入ってる。

カメラのフラッシュが間断なく焚かれ、土砂降りの雨のように歓声が降り注ぐ花道を、シャドーで体を温めながら通り抜ける。
兄が先に階段を登り、ロープの間に体を入れて私が通る隙間を作る。

「緊張してるか?ヘラヘラ笑ってちゃ、勝てる相手にも勝てないぞ」

それは父の口癖で、ぐっと奥歯を噛んで口をへの字に曲げた兄の顔に父の面影を見つけることができた。

「いってこい!」

背中をバチンと叩かれる。
左の肩には父と兄の夢を。右の肩には子供の頃から支えてくれた街のみんなの想いを。

「いってきます!!」

そして背中には私の名前と同じ、紅葉のような五指の痕を。その3つがある限り、私は負けない。

面白い、いいと思うよ
楓(かえで)と紅葉(もみじ)は違うけど、もみじだと男の名前っぽくないもんな

>>927
感想あり。
すまんその……”女子”バンタム級の女子を書き忘れた
紅葉は「イロハモミジほかカエデ類の総称」という意味で使わせてもらった
相手がカナダの選手なのもカエデ=Mapleだから

感想もろもろ
>>918
そのツンデレ、Yesだね

>>919
恋人なのかな?二人の距離感を読んでる側が色々と解釈する余地があっていいと思う。辞書に紅葉と銀杏が仲良く挟まってる所想像した

>>921-922
オチはいいと思うけど、「紅葉が咲く」のは違和感あるかも。
紅葉が散った、くらいじゃまいか

>>923
こういう夫婦になりたいわ。まず嫁探ししなきゃいかんけど
2行目の表現の緻密さがすごい。文章読んで、イメージが頭の中に浮かんでくる

もう冬だし、お題を変えようぜ。
12月からが冬だ、とかいうマジレスはなしな。寒ければ冬、それでいいだろ。
テーマは単純に「雪」で。
これなら俺も書きやすいしな。

>>928
927だけど『私』の一人称で察せなくてすまん…
メイプルともかかってたのか、やるな

質問。 次スレ建てるのか?
建てる場合は当然のように >>950 に任せた。

過疎も過疎のスレなのに>>950でスレ立てとか頭おかしい
>>990で十分間に合うわ

>>932が言うのももっともだ
でも無きゃ無いで寂しい気がするスレだな

真っ白な、真っ白な、それでいてずっしりと湿って重いボタ雪のような。
一面の白を見下ろして、私はそんな事をとりとめなく考えていた。
ふと視線を上げれば、そこにもちらちらと降り始めた雪が見える。

「きっと君はこない……ひとりきりのクリスマスイブ……」

定番のクリスマスソングを歌いながら、あの人の事を想っては笑顔になる。
ふわりと立ち上るのは、肉が焼き上がり茶色くなってゆくあの香り。そして

ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ

紅い、紅い、紅い色。白を染めていく紅い色。
あの人が大好きな……血のような紅い色。

「まるで、ドラマのワンシーンね」

白と紅。でもはっきりと分かれていたのは最初のうちだけで、きれいなコントラストは次第に紅が優勢になり、
ついには紅に染まって、底なし沼にゆっくりと飲み込まれていくように紅の中に沈んでしまった。

不意にがちゃがちゃと背後で音がして、私は玄関に目を向けた。そこにはあの人が立っていて、驚きの表情を浮かべている。

私は頬にとんだ紅色の液体を手の甲でゆっくりとぬぐい、微笑みながら口を開いた。




「おかえりなさい、貴男。今日は麻婆豆腐よ」

>>929
はよ晒してage

>>933
ハラハラしながら読んだ俺の心と時間を返してくれw
あと刻みネギが入ってないぞ

ミス
>>934だった

 冷える足元を引っ込め、丸くなる。
 布団はほとんどベッドからずり落ち、今や毛布一枚を手繰り寄せ震えるのみである。片手をゴミだらけの床に這わせ電気毛布のスイッチを入れる。温かくなるのは片面だけ。
 暑さと寒さで動きまわる。毛布の隙間からすうっと冷たい風が背中をなでた。
 否や、自らの嚔に鼓膜が震える。不快な電子音がなる。
 ふと、窓を閉めたか気になり、毛布を被ったまま足元のカーテンを捲る。
 窓は閉まっていたが、月明かりに照らされ、舞い散る白いものが目に入った。
 こんな夜中にまでホレおばさんは布団をふるっているのか。
 薄い白銀に覆われつつある地面を見下ろす。
 明日は積もるだろうか。
 そんな事を考えながら、落ちた布団を大雑把によせる体が懈くなおす気にはなれず、そのまま横になる。
 やっぱり寒い。

 翌朝、見事に風邪を引いた。それでも外を見ようと頭から毛布を被りカーテンを開けた。
 目に飛び込んできたのは何時もと違わぬ風景だった。
 ちょっとがっかりした。

うちの地方はあまり雪は降らないからどういうもんなのかよくわからないんだよな。

>>934
サスペンスかと思ったら…
豆腐は鬆が立つから最後に入れようず

小卒の俺に文才は無い

過疎りすぎているのでお題を変えよう

『一週間』

今年もちゃんと雪が降った。
雪国と呼ばれる地域の冬ではとても当たり前でありふれた光景で、
『味噌の原料は大豆である』と肩を並べる程の常識として染みついている。
けれども狭い世界で暮らす僕にとっては、その見飽きた常識でさえも
ささやかでかけがえのない刺激になっていた。

「雪にも色はあるの?」

雪を振らせる灰色の曇天を仰ぎ見ていると、
隣で両手を大きく広げて雪を受けて止めている女の子が尋ねてきた。

「もちろんあるよ。白色なんだよ。雪って」
「そうなんだ。だから冷たいんだね」

独自に編み出した方程式に納得して頷く。
全ての色が温度と関連性を持っているわけではない。
だけど、それをわざわざ説明すると質問魔の知的欲求に火を灯すことになるので、
冷たいと思いつつも何も聞かなかったことにして僕は再び鈍色の冬を見上げた。

「シロ色の反対ってなに?」
「たぶん黒かな」
「ふうん。そっか。……寒いから入るね」

それだけ言うと女の子は僕の返事を待たずして、
細かい舌打ちを繰り返しながら施設に戻っていった。


『僕と一緒にいると心が黒くなる』。『僕はとても黒い人間である』。
それからほどなくして、病棟内に広まった根も葉もない
よからぬ誤解を解くのに苦労したのは言うまでもない。

うーん

なんだろうなあ色々残念

>>943
その「色々」を列挙してやれよ

>>941
少女の中では黒=あったかい、は分かったが
なんで舌打ちしながら入っていったかが分からん

否定されるよりも残念とかの曖昧な評価の方が心にくるもんだな
別のSSに使うネタを引っ張ってきただけに微妙な反応が辛い

>>944
説明すると長いから『盲目 舌打ち』でググってくれさい
「チチチッ」とか可愛い表現を先に入れておけばよかったわ

>>945
ググらんと分からんような知識を説明無しでやるのはあかんで
盲目とかあまりにもわかりずらい

いや、すまん
盲目って事はわかるわ

わかった、ggr

男が少女や盲者について知らない、って意味では
舌打ちと勘違いする描写でもいいのかも

SSの展開なら誤解がとけていくんだろうけど
1レスだとね……

ともあれ返答ありがとう

既に戦の幕は切って落とされたのだ。

躊躇う事は許されない。戸惑っている暇も、再考する権利も与えられてはいない。
震える足に無理矢理でも力を吹き込んで、ただ前へ歩む。

自分の代わりなど幾らでもいる。歩みを止めれば追い越され、押され、倒れこんでも手を貸す者はいないだろう。

この孤独な行軍において共に歩みを止めてくれるのは、アスファルトの上に月明かりが描いた、自らの影くらいのものだ。

だが、いくらそう自分に言い聞かせて決めたはずの覚悟でも、思うほど強いものではない。

あがる火の手を潜り抜け、その背の重荷に水中へ没しそうになりながらも対岸に辿り着く。

その頃には最初の覚悟など欠片でも残っていればいい方だ。
息を切らせながら、それでも脇目をふる事など許されない。

例え目の端に捉えた大樹の木漏れ日が「少し休めよ」と甘く囁かれた気がしても。
きっとその先にあるはずの金色の草原を脳裏に描いて、「まだいける」などと強い言葉を自らに唱える。

そしてようやく終わりを迎える、この行軍。

微かに鼻腔へと届く、懐かしい土の香り。
その大地を少し湿ったものとしているのは昨夜の雨か、忘れかけていた涙か。

柔らかな日の光に照らされて、やがてそのぬかるみは渇いてゆく。

戦いは終わった、今はただ傷を癒そう。
例えこの平和が仮初めのものであっても。

例え明日、再び出征の朝を迎えるとしても。

どゆこと?

>>950
月火水木金正日

>>951 なるほど
ただ「正」の字探しちゃったじゃん


――今も兵隊さんはお国のため、憎き鬼畜米英を怒涛の猛攻で圧倒しているのです。

パッと真っ赤な火を吹いて、黒い煙をたなびかせながら、飛行機は……仲間の乗った飛行機は、錐揉み回転で落ちてゆく。

――戦闘機を撃墜し、戦艦を轟沈し、基地を粉砕し、休むことなく戦っています。

ああ、また、やられた。酔っ払って目を回したトンボのような飛び方で、一機が視界の隅へと消えた。

――銃後の私達が休んでなどいられますでしょうか。月月火水木金金!!勝つまで休みはないのです。

月月訓練、火に訓練、水木金も訓練で、最後の金は猛訓練。……それは何の為?

――さあ、働きましょう!

懐かしき故郷の為。家族の為。……愛する人の為。

――お国の為!天皇陛下の為!

防弾板もない操縦席を、六挺の機銃が襲った。下半身が吹き飛び、意識がもぎ取られる。

脳裏に去来するのは母の、父の、妹の、そしてあの人の、顔。

それも一瞬だった。

淡い意識が、異国の海に弾けて消えた。

>>951
月火水木キムジョンイル……だと……?

過疎ってるし、もっと物語を作りやすいお題にしようぜ
少し早いが「クリスマス」でいいだろ

冷たく乾いた、鋭い空気。色彩を失い、黙りこくる街路樹。

また、この季節が来た。

コートの襟に顔をうずめる。コンビニ袋を提げた右手は、ポケットにしまう訳にもいかず、かじかんでしまった。
道の反対ではサラリーマンが、鬱屈とした気分をしょいこんでいるかのように背中を丸めて、帰路を急いでいる。
こんな時間まで仕事か、とお節介な同情が思わず湧いた。
思考も、何もかもがマイナスを向く。寒さと、長い夜が孤独感を呼ぶ、そんな季節。

だから冬は嫌いだ。

クリスマスの夜を指折り数えて待っていたのはいつ頃までだったか。
かつては心を躍らせたジングル・ベルのメロディや賑やかなイルミネーションの光も、今では虚しさを増長させるだけとなった。
心も、体も、凍えている。

外と大して変わらぬ寒さのアパート。感覚のなくなった手でこたつのスイッチを入れて、潜り込む。
即席めんと冷たい惣菜パンという貧相な夕食を終えてテレビを付けると、
クリスマス・グルメ特集と称して、芸能人が小洒落たレストランのフルコースを平らげていた。
第一声に「うわっ」
その次に「すごい」
それから「おいしい」
何処かで聞いたことのあるような紋切り型の誉め言葉を並べ立てている横で、シェフは、誇らしげにも、迷惑そうにも見える顔をして立っていた。

「カップルに人気」というワードがでたところでテレビを消して、替わりにパソコンを立ち上げる。

名前も顔も、住み処も知らない。それでも、聖夜、そこに集っているというだけで、「彼ら」に親しみを感じられた。

今年もまた、独り。
キーボードの音だけが、六畳一間の部屋を満たす。

>>956
俺の去年のクリスマスを小説にするなら事前に許可取れよ

まてよ!俺の事かもしれないだろ!

雪のしんしんと降る12月24日。静まり返った街の中で、ひとりの男の子が夜更かしをしておりました。
煙突のついた家の2階の角の部屋で、ベッドに潜り込んで灯りを消して、男の子は夜中を過ぎても眠気を必死にこらえておりました。

どれくらいの時間がすぎたでしょう。ぎぃ、と扉が小さく開き、ずんぐりとした影が男の子の部屋に入ってきました。
抜き足、差し足。床板がきしまないように一歩ずつ。ベッドの柱にかけた靴下に大きなプレゼントを――――

「つかまえた!」

急に少年は部屋の電気を灯し、靴下に手をかけた影に飛びつきました。赤い服、白いゆたかなヒゲ。丸々と太った体つき!

「やったぁ!サンタクロースをつかまえた!ねぇサンタさん、僕の質問に答えてよ!」

サンタクロースは笑いながら、男の子の頭をぽんぽんと叩きました。

「ほぅ、ほぅ、ほぅ。仕方ないな。何について知りたいのかな?」

「本当に一晩で世界中にプレゼントを配るの?」

「本当じゃよ。だからすぐに行かねばならん。次を最後の質問にさせておくれ」

男の子は興奮で目をキラキラさせて言いました。

「すっごくいっぱいのプレゼントを、どうやって用意するの?」

するとサンタクロースは背負っていた袋を下ろして口を開き、男の子をひっつかんで放り込みながら言いました。

「お前が作るんだよ」

やだ怖い

 それは、町を白く包み込む。 とても優しく、柔らかく、冷たく、静かに。

 ただ、しんしんと降り積もる。

 十二月のある日、彼女は言った。

「悲しみを覆い隠してくれているんだ」

 だから、好きなんだと。

『一点の汚れさえ赦されない無慈悲な世界だけど』

うつむき歩く先には足跡さえ無いから。

「赦してくれるよ? 君の罪も、誰の罪も」

 彼女は優しく覗き込む。

「この国では今日、私みたいな女性と過ごしてそんな顔をするものじゃあない。 さぁ、顔を上げてごらん」

 それは組み合わされた電球が作り上げた作り物の幻想。 だけど暖かい。

「メリークリスマス、君の元に祝福が在らんことを」

 イルミネーションの下、僕は小さく呟いた。

 その言葉は彼女に届いたのだろうか?

あれ?
これは小学生のもうそうを乗せちゃいけない場所?

>>959
いい子にはプレゼントを、悪い子には……か
こわい

>>961
結局なにを表したかったのかわからん

過 疎 り 過 ぎ だ ろ

過 疎 り 過 ぎ だ ろ

過 疎 り 過 ぎ だ ろ

過 疎 り 過 ぎ だ ろ

うん

お題を変えないとだめだと思うんだ

1月だから『1』でどうだろう
一でも壱でも、1でもⅠでもOKという事で

そしてageとく

人足集う中心地の外れ、外灯も乏しい夜闇の中に男はいた。

くたびれた外套、所々剥げた皮靴、裂け目の入った中折れ帽を目深に被り、頼りなさげに雪を踏む。袖からぶら下がったビニール袋をカチャンと鳴らし、時折転びそうになるも、鍔の下に浮かぶ痩せた目は舞い下る粉雪の向こうを確かに捉えている様だ。襟の中から立ち上る白い息が黙々と空を仰ぐのを気にも留めない。

社会より落ちぶれた物乞いか――行く人は彼をそう見なしていた。

ここに来るまでに幾つもの冷視が彼に注がれた。中年の夫婦、若い親子連れ、学友同士であろうグループも皆同様に彼をこの華やかなる場にそぐわないと嘲った。新年の幕開けを迎えようとしている中に興醒めであると。そうして彼に後ろ指を指す人々は彼とは対照的に血色の良い笑顔をしているのだった。

鍔と襟に隠されたその表情は定かではない。が、彼からすれば周り等この白い吐息と同じく無関心であった。心は唯一点のみを示し続けているのだから。周囲の嘲りも、耳にも目にも入らない。

そんな人の群れも失せ、やがて見えてきた階段を登り終える。その頃にはすっかり息が荒くなっていた。それまで無口であった彼も動悸を抑えるのに苦心する。

だがここまで来ればもうすぐだ。

足を上げる。肩に積った雪の結晶すら重々しく見られる。又、寒さに強張った地面にも足を取られる。皮靴なので尚更に滑りやすかった。

大きく転んだ時には舌打ちを思わず漏らし、苛立ちを見せる。

それでも角を一つ二つと曲がり、目の前にそれを認める時には、それらも安堵の息に変わっていた。

脱帽し、彼は口を開く。

「やぁ、来たよ」

襟を広げると、そこには無精髭も露なやつれた青年の顔があった。

「根無し草なものでなぁ……すまんなぁ、滅多に来れなくて」

そう言いながらビニール袋からワンカップの酒を取り出し、栓を開けた。

「年内に間に合って良かったよ。こうして親友同士、酒を飲みながら新年を迎えられる」

寒さに震える手で徐に酒を供えると、その場に崩れる様にしゃがみ込んだ。

「早いもんだ。もう一年だよ」

もう一本の酒を開け、煽る男。

酒精が冷えた体――何よりも目に沁み渡った。

「お前が死んで……もう一年だ。……なぁ、おい」

ぼろぼろと大粒の涙が零れる。それらは頬を伝い、襟を濡らす。

寒空の下なのにとても熱く感じられる涙だった。

両腕で頭を抱きかかえる男。

嗚咽が墓場の中に木霊する。言葉がそれから続かなかった。

墓場には尚雪が積る。咽ぶ男も友の墓も、供えた酒の中にも、全てに。

そこには、寒さに虐められる哀れな男の姿が寂しく浮かんでいた。

――男が顔を上げたのは百八つ目の鐘の音と離れからの喧騒を耳に認めてからだった。

立ち上がり、真っ赤な目を向ける。木々の合間からネオンに照らされ、喜びに湧く繁華街が伺える。それらビル群の麓にはきっと、人々が諸手を挙げて賑わっているのだろう。それで、孤独である自分には居場所が無い所。

眩しかった。目にも胸にも。見られるものではなかった。自分自身が選んで決めた生き方だというのに。

友に会えて気が緩みを見せたのか、彼はすっかり脆くなっていた様だった。

溜め息を吐き、天を仰ぎ、気付く。そんな彼を見下ろすのは、粉雪を隔てながら雲間から覗く星の煌きであったという事に。

彼は目を細め、遠きに至る空の向こうを眺め上げ、しばらくそうしていると合点の行ったかの様に一気に酒を干した。

頬を染め、少しよろめきながらも友と相対し、供えた酒を手に取る。

しばしの祈りを込め、それは墓石へと捧げられた。

「あけましておめでとう」

それだけ口にすると、男は星空と雪とが交差する空を見上げ、初めて笑顔を見せたのだった。


1レスで纏められなかった......すいません......

>>971-973

世間を捨てたつもりで捨てきれていない様子、墓を参れた安堵や嬉しさと親友がこの世にいない悲しみ。
そういった対比がより切なさを深めていて俺は好きだな。

ただ文章的には指摘すべき点は多い。

二行目だけをとっても……

『くたびれた外套、所々剥げた皮靴、裂け目の入った中折れ帽を目深に被り、頼りなさげに雪を踏む』の部分は青年のみすぼらしさを表していていい。

でも『袖からぶら下がったビニール袋をカチャンと鳴らし、時折転びそうになるも、鍔の下に浮かぶ痩せた目は舞い下る粉雪の向こうを確かに捉えている様だ』の方は内容にバラつきが見られるのと、この時点では『中身が』と表記されていないからビニール袋がカチャンと鳴る事に違和感が強い。

『くたびれた外套を背に纏い、履いているのは所々剥げた皮靴。裂け目の入った中折れ帽を目深に被った彼は、袖を通してぶら提げたビニール袋の中身をカチャンと鳴らしつつ、ふらふらと頼りない足取りで雪を踏んでいる。時折転びそうにさえなりながら、それでも鍔の下に浮かぶ痩せた目は、舞う粉雪の向こうを確かに捉えている様だ』

……とかだと、どうだろう。

ここは自分の文章を晒す場であって指摘・批評をする場所ではないのは解ってる、ごめん。


明日、君と結ばれる。

別々の道を歩んできた僕らが、別々の個性の中に大いに通ずるところを見出して、惹かれあった。
その結果、別々の道はいつしか隣り合った二筋の線となり、三年の時を経てついにひとつに纏まるのだ。

でもこれからも僕らはあくまで別々の一個人であって、干渉すべきでない部分も存在して当たり前。
そこを誤れば僕らの道の纏まり方は『混ざる』のではなく、いつか離れてゆきかねない『交わる』に留まる事になる。

通うところがあるだけで、違う個性。
理解できるだけで、心の奥底ではきっとずれているであろう感性や価値観。
失くせば替えるものなど無い、互い。

そんなたくさんの二つずつが、一つ屋根の下で暮らし始める。
軋む事も、ずれを生じる事もあるだろう。

でもいつか同じ屋根の下、二つずつが三つずつ、四つずつになればいい。
そしてそれらが歪にも一つの、同じ幸せを育みあえたなら、それがいい。





偉そうに>>974で講釈をたれたので、自分も晒します。
対照的に明るい話にしてみた。どうぞ、こきおろしてくれさい。

 それは一ヶ月で必ずなくなる。

 なくなる時は一瞬だ。

 だけど、それをなくさない人もいる。生涯なくさない人だって必ずいる。

 それは、普通のなくしものとちがって、気がつくとなくしていたなんて事はまずない。

 それをなくしているかいないかは、ぱっと見たかぎりではわからない。

 そして、それをなくしていない事に誇りを持っている人もいれば、恥ずかしく思っている人もいる。

 僕はそれを、とある一人の女性から奪うつもりだ。

 今夜、僕は彼女からきっとそれを奪うだろう。

 一年もの時間をかけてそれを奪う事になったのは、僕が若く奥手だったからだ。

 彼女もきっとそれを奪われる事を覚悟している。もしくは、期待している。

 出来るだけ優しく奪おうと思う。

 それは『ひとつき』でなくなるから。

こんな単純な文を書いてるくせして、偉そうに批評もしちゃいます
批評する程の文才は持ち合わせておりませんが、個人の意見と思って適当に聞いていただければ、多少は参考になるかもです

>>971
文体とか表現の仕方が綺麗で好み。ただ、少し読みにくい箇所もちらほらあるから、一部の固い表現をもう少し柔らかく変えてみるのもありかも
一レスにまとめられなかったら、改行省いてもいいんよ

>>975
>別々の道を歩んできた僕らが、別々の個性の中に……
少し表現が単調気味なので、
『別々の道を歩んできた僕らが、お互いの個性の中に……』
『その結果、二人のそれぞれの道は……』
とか、ちょっと変えた方が良いかも
こきおろすようなものはなかあですよ

>>976
シンプルで結構好き

読んでて思ったんだがこのスレのSSは総じて堅い希ガス
おまえらもうちょっと力抜けよ
自分の作品を客観的に見て面白いと思えるかが一番のポイントだろ
有川浩とか東野圭吾の小説とか読んでみろよ
難しい単語を並べてないけど面白いだろ? というか面白いんだよ

それはそうとせめてこのスレは>>1000まで埋めようぜ

1、2レス程度にまとめなきゃいけないから設定もストーリーもテンポも作りづらいんだよな

そうなるとどうしても難しい比喩とか、凝った表現技法とかを使わざるをえなくなる

それとスレタイからして『文才』だもんな
もちろん飾らない単語、シンプルな技法をもって面白い物を書くのもすごい文才だと思うんだけど、やっぱり1レスじゃ難しい事が多いよ

でもこのお題を決めてみんなで投稿し合うスレは、あっていいと思う
自分のスレを書く間の息抜きとしても、書いたことの無い人のお試しとしても

>>979の言うように、もうちょっと力を抜いて同じ事ができる次スレもあっていいんじゃないかな
いっそ台本形式も地文有りの形式もOKってスタイルで、みんなで投稿・批評のできる形で

かたい ぶんしょう
やわらかい ぶんしょう
そんなの ひとの かって
ほんとうに かしこい かきてなら
すきな ひょうげんで
かけるように がんばるべき

>>981
つか、それなら文才晒しの意味がないだろ
別にこのスレは面白いもんを求めてる訳じゃねーよ
地の文の練習というか批評というかそんなスレだろ
台本形式ありなら、お題でSS、みたいな別スレを立ててくれと思う
ついでに上げ

>>983
次スレと表現したのは悪かったな
今と同様のスレタイなら確かに言う通り、文そのものの魅力を含め地の文等の技巧を披露して批評すべき道場的スレだと思うよ

けどスレたてられた当初はもっと気軽な雰囲気だったし
>>677で言ってる人がいるように、だんだんと間口が狭くなって過疎ってるんだとは思う

現スレのタイトルで台本形式は無しだと思うけど
特に>>923くらい辛辣なレスがつき始めると間口を狭く感じるのも無理ないよ

自分が台本形式しか書けないんだろ、と思われるのは嫌なので
>>924>>949>>975は自分が投稿したレスですと言っておく

上手くはないけどね

とりあえず次スレについて決めるか

>>981の言うように台詞形式のSSを混ぜたスレにするか
今まで通りのSSだけにするか
いっそ次スレは作らないか

まぁ今まで通りのルールでスレ立てても十中八九過疎るだろうけどな
どうする?
このまま>>989まで他にアイデアが出ないようなら多数決を取るしかないだろうな

age

>>981の者です

活用されやすいようにって方向で考えれば、やっぱり地の文ありも台本もOKにした方が間違いない
ただ地の文を凝った力作と、ふとしたアイデアで書いた台本が同列で評価されるのは力の入れ具合的に心穏やかでない人もいると思う

スレの1で、投稿は地の文・台本問わない旨とあわせて『台本に対しては主に面白かったかどうかの軽い批評を、地の文ありの投稿に対してはガチの批評を求める』と記載してみてはどうか

スレタイは例えばだけど『お題で1レスコンテスト(旧、文才晒しスレ)』とか

厳格なルールよりは過疎らない状況がいいと思うわ

「お題に1レスで作品作るスレ」とかにして
形式は地の文、ト書き、なんでもありでいいんじゃない?

批評に関しては、ト書きだから簡単な批評、なんてしなくてもいいと思うよ

1レスコンテストとか、もうそれ完全な別種だから派生スレとしてべつに立ててくれよ
深夜では自スレ以外で地の文の練習ができる唯一の場所なんだし

台本容認をした結果、庇を貸して母屋を取られたら俺は泣くぞ
才を感じさせない台本形式でも賞賛、本当に面白い地の文以外は
辛辣な批評・批判続出の光景が目に見えてる

んー……

じゃあ次スレは地の文のみのage進行でいいか?
>>988のいうように1レスコンテストは作るなら全く別の物として作るか
もちろんその場合は地の文ナシでな 文才と被るし余計過疎る

で、これがFAでいいか? 1レスコンテストも含めて立てる場合は俺が立てよう
age

>>986の者です

あくまでこのスタイルのスレを残したいという>>988の意見を尊重して、次スレも同じ地の文を含むエントリーのみでやってみるか

できるだけ俺も参加して、過疎を改善できるものならしたいところ

お気楽な別スレもあっていいかもしれんが、同時にたてる必要は無いかと思う

過疎ってるから変革が必要かと思うだけで、俺もこのスレは好きなんだよ

短編用スレが立つ>誰かが短いSSのスレを立てる>「短編スレでやれハゲ」>男泣き
ローカルルールとはなんだったのか的未来の到来か?

このスレで足りなかったら休憩所で話し合って立てろよ
共有スレ新設に不満を抱く保守派多いし
アホな先走りは厨房アピ

いや、先走らないために話してんだろ
しかもスレが終わりそうなタイミングだからさ

けど、もう同じ要領の新スレでいいんじゃね?
過疎らせないように、がんばろうや

せめてもう少しだけでも感想や批評が増えたらな……

ていうか既に「普通に次スレ立てる」で意見が一致してないか?

一致してる
立てるのは>>989の言葉に甘えようかな

立てておいた

みんなで文才晒そうぜ part2
みんなで文才晒そうぜ part2 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1390036457/)

不備があったら即死させて新規に作り直してくれ

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