ナナバ「ミケ、あの約束覚えてる?」(77)


ミケナナです
ここでのナナバさんは女性です
ほぼ捏造&妄想です

少女漫画のようなげろあま展開にしたいので
苦手な方は要注意

書き溜めてないのでゆっくりですが
そんなに長くはならない予定です



ハンジ「ねーねー聞いて~!」

ハンジ「今期入団予定の新兵にさ、すっごい美人がいるそうだよ!」

リヴァイ「フン、興味ねぇな」

ハンジ「噂によるとその子は、金糸のように輝く長い髪と、雪のように透き通った白い肌…」

ハンジ「そして、薔薇のように朱く可憐な唇の持ち主らしいよ…!」

ハンジ「スタイルも抜群で、新兵の間では女神って呼ばれてるんだってさ!」

エルヴィン「ほう、女神か」

リヴァイ「チッ、ずいぶん大層なニックネームだな」

ハンジ「いっや~期待しちゃうよねぇ…!」キラキラ


ハンジ「ミケは興味ある~??」

ミケ「まぁ、匂い次第だな」

ハンジ「…相変わらず、誤解を受けそうな発言するよね」

ハンジ「改めて聞くけど、他意はないんだよね?」

ミケ「フッ」

ハンジ「…まっいいや!つーわけだからさ、挨拶がてら皆で見に行こうよ!」

リヴァイ「あぁ?面倒くせぇ」

ハンジ「まま、そう言わず!エルヴィンもいいでしょ~?」

エルヴィン「そうだな、先に新兵たちに顔を見せておくのも悪くないだろう」

ハンジ「やった!そうと決まればレッツゴー♪」


---------




リーネ「はぁ~…」

ヘニング「どうしたリーネ、溜息なんかついて」

リーネ「いや…なんかノリで調査兵団なんて選んじゃったけどさ…」

リーネ「早くも後悔してるっていうね…」

ゲルガー「俺もだ……」

ゲルガー「立派な兵士になって、旨い酒が飲めればいいと思っていたんだが…」

ゲルガー「よく考えたら…調査兵より憲兵になった方が酒は飲めるよな……」ハァー...

ヘニング「お、おいゲルガー、そんなこと誰かに聞かれでもしたら…」アセアセ


リーネ「あーあ…せめて先輩方の中にいい男でもいるといいんだけどなぁ~」

ゲルガー「……」

ゲルガー「…いい女なら、お前の隣にいるけどな」

リーネ「うっわ!まーた始まったよ」キモッ

リーネ「脈ないからやめなって!」

ゲルガー「あぁ?何だと?」ギロッ

ヘニング「はは、懲りないなゲルガー」

ヘニング(まぁ、気持ちは分かるが…///)

リーネ「も~ナナバもきちんと断ったほうがいいよ~?ゲルガーのやつ、調子乗るから」

ミケ分隊長好きだから期待大


リーネ「…って聞いてる?ナナバ」

ナナバ「…え?」

ナナバ「あ、ごめん…ぼーっとしてた」

リーネ「ちょっと、大丈夫?体調悪いとかじゃない?」

ナナバ「ううん、大丈夫だよ」

ナナバ「ごめんね、心配かけて」ニコ

一同(天使…)キュン...

ゲルガー「そ、そういえばよ、ナナバはどうして調査兵団にしたんだ?///」

ナナバ「…私?」


ナナバ「私は――


ガチャッ


ハンジ「みなさんどうもこんにちはーーーー!!!」

ハンジ「元気にしてるかな!?私はハンジさんだよ!よろしくね~!!!」








シーーーーーーーーーーーーーーン



<エッダレ...
<ナニアノヒト...
<イキナリナンダ...
<ザワザワ...


リヴァイ「おい、クソメガネ…いきなりクソみてぇな挨拶してんじゃねぇ」

ハンジ「えっえー!?だ、だめだった!?」

ミケ「皆引いているな」スンスン

ハンジ「まじでかッ!なんでだ!」

エルヴィン「仕方ない、ここは私が…」スッ

エルヴィン「皆、驚かせてすまない。入団式の前に挨拶をしておこうと思ってな」


<ナルホド
<センパイダッタノカ
<マトモソウナヒトモイテヨカッタ!
<ザワザワ


エルヴィン「私はエルヴィン。ここ調査兵団で分隊長をやっている者だ」


<オオーッ
<ブンタイチョウ!?
<スゲー
<カッケェ!


リーネ「ねぇ、あの分隊長ちょっと素敵じゃない?」ヒソヒソ

ゲルガー「は、お前あんな堅物そうな感じが好みだったのかよ」

リーネ「女ってのはより優秀な男を求める生き物なんだよ」

リーネ「あんたも早く出世しないと、愛しの女神が他に取られちゃうよ~」

ゲルガー「はあぁ?」

ヘニング「ちょっ、お前ら静かにしろ!」アセアセ


エルヴィン「こちらがハンジ、こちらがリヴァイ。どちらも班長だ」


<サッキノヒト、ハンチョウダッタノカ
<オンナノヒト?
<オトコノホウガチイサイナ
<ヒソヒソ


エルヴィン「それと、もう一人班長の……あれ?どこに行った」

ミケ「あぁすまん、ここだ」ヌッ

ミケ「ハンジが立ち止まるから中に入れなかった」

ハンジ「ぎゃあああごめん!」

リヴァイ「チッ、クソメガネが」

エルヴィン「失礼、こちらがミ…


「ミケ!!!!!」


一同「「「 !? 」」」ビクッ


ハンジ「あっ!」

ハンジ「ああー!」

タッタッタッ

ハンジ「ねぇ、この子じゃない!?噂の美人って!!」

ガバッ

ミケ「!?」

一同「「「 !?? 」」」


ナナバ「ミケ…………」

ナナバ「会いたかった………っ」ギュッ...


一同「「「    」」」


ハンジ「わぁ~ほんとにきれいな子だねぇ!想像以上だよ!」

リヴァイ「ハンジ、お前…」

ハンジ「ん?何?」

リヴァイ「少し黙れ…」





リーネ「えっと………ど、どゆこと……?」ポカーン

ヘニング「さ、さぁ…」ポカーン

リーネ「ナ、ナナバが……班長に……」

ヘニング「あ、ああ……抱きついてるな……」

ゲルガー「」チーン



---------

この2人好きだからうれしい

短いですが、今日はここまでにします

>>6
ありがとうございます!
また明日更新しますのでよろしければお付き合いください

とうとうミケナナが来たか
期待

>>14
>>16
ありがとうございます!
引き続きよろしくお願いいたします




ハンジ「えーと…つまり2人は、幼馴染って感じなのかな?」

ナナバ「はい」

ミケ「……」

ナナバ「ミケのお父さんがやっている香料屋と、私の父がやっている宝石屋が隣同士で、物心つく前からずっと一緒でした」

ハンジ「へぇ~」

リヴァイ・エルヴィン(香料屋の息子だからあんなに鼻が利くのか…)

ハンジ「…あれ?」

ハンジ「でもミケは貴方のこと、あまり分かってなかったように見えたけど」

ナナバ「…はい、そのようでしたね」チラ

ミケ「……」


ナナバ「彼が入団して以来会っていなかったので、私の顔なんて忘れてたのかもしれません……」シュン...

ハンジ(かっ…可愛い…!)ブフォ

ハンジ「な、なるほど…入団してからってことは7年くらいかな?ミケ」

ミケ「ああ、そうだな」

ハンジ「うん、分かった!」

ハンジ「綺麗になりすぎてて、気付かなかったんだね!!」

ミケ・リヴァイ・エルヴィン「!?」

ナナバ「……そ、そんな///」カアアア

ハンジ(照れた顔もクッソ可愛いぜ…)ムフー



ハンジ「それでさっ、どうして調査兵団に?」ワクワク

ナナバ「…あ、はい」

ナナバ「お嫁さんにしてもらうためです」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「ん…?」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「…」チラッ

ミケ「…」フイッ

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「ん…?」

ナナバ「巨人が居なくなったらお嫁さんにしてくれるって、7年前に約束したんです」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「」


ナナバ「だから私も彼のそばでそれをサポートしようと思って、調査兵団を選びました」

ハンジ・リヴァイ・エルヴィン「」

ミケ「」

エルヴィン「10にも満たない少女にそんな…」ウワァ...

ハンジ「ミ、ミケ…貴方ロリコンだったんだね…」プルプル

リヴァイ「てめぇにそんな趣味があったとは…」ドンビキー...

ミケ「ち、ちが…」




ハァー...

ミケ「…少し、二人にしてもらえるか」

エルヴィン「…ここで手は出すなよ」

ミケ「出さん…」

---------




ナナバ「…久しぶりだね」

ミケ「……ああ」

ナナバ「私……ずっと寂しかったんだよ……」

ナナバ「もう何年も…ミケに会ってなかったから……」ギュ...

ミケ「やめろ、くっつくな」

ナナバ「どうして」

ミケ「ここは、お前のような子供がいていい場所じゃない」

ナナバ「…っ何それ」


ミケ「調査兵団は…」

ミケ「お前も知っての通り…壁外での調査を主な活動とする」

ミケ「その度に…ほとんどの兵士が巨人に喰われ、命を落とす」

ミケ「お前に、その覚悟があるとは思えん」

ナナバ「…っ私、ちゃんと分かって

ミケ「遊びじゃないんだ、やめておけ」

ミケ「まだ入団式の前だから、間に合うだろう」

ナナバ「……」

ミケ「普通に家を継ぐなり、誰かと結婚するなりしろ」

ナナバ「……ッ」


ナナバ「………ミケの嘘つき、」

ナナバ「あの約束はどう…

ミケ「子供をなだめる為に言ったことだ、忘れろ」

ナナバ「……っ」

ナナバ「………」

ナナバ「……嫌だ」

ナナバ「絶対に嫌だよ、諦めない」

ミケ「……ナナバ、」

ナナバ「私、調査兵団に入るから」

 


---------




ヘニング「あっ、いた!」

ゲルガー「ナナバ!!」

ナナバ「…あ、ゲルガー」

ナナバ「ヘニングにリーネも、どうしたの?」

リーネ「ちょっと!さっきのあれ、どういうことよ!?」

ナナバ「!あぁ」

ナナバ「ごめん、驚かせちゃったよね」ニコ

一同(かわいい……)キュン...

リーネ「…じゃなくて!詳しく聞かせてもらうよ!」



-----




ナナバ「…ということなんだ」

リーネ「なっるほどね~!」

ゲルガー「」チーン

ヘニング(ゲ、ゲルガー…息してない……!)

リーネ「いやぁ~まさか調査兵団を選んだ理由が、好きな人のためだったとはね!」

ナナバ「や、やだリーネ…声が大きいよ…///」カアア

リーネ・ヘニング(くっそかわいいなオイ…)

ゲルガー「」チーン



ゲルガー「で、でもよ、ナナバ…」

ナナバ「うん?」

ゲルガー「あの班長、さ…変人ってことで…有名みたいだぜ」

ナナバ「え、そうなの?」キョトン

リーネ「あー私もそれ聞いたな」

ヘニング「俺も聞いた」

リーネ「なんでも、初対面の人間の匂いを嗅いで、人となりを判断できるとか」

ナナバ「へぇ……」


ナナバ「……私は、嗅がれてないな」

リーネ「あー初対面じゃないからじゃない?」

ナナバ「…うん、そうかな」

ヘニング「きっとそうだな」

リーネ「あーあいいなぁ~私も誰かと恋仲になりたい~」

ゲルガー「お、おい!ナナバは恋仲ってわけじゃねぇよ…!」

リーネ「はぁ?時間の問題だっつーの」

ギャギャアワイワイ



ナナバ「………」

---------

読んでる方いるか不明ですが今日はここまでにします!
今週中には終わるかと思います

見てるよ。こういう甘々ものを自分も書きたかった。乙。

再開します
少しだけリヴァハン要素入りますので苦手な方は注意

>>30
おおお、甘々もの読みたいので是非!
目を通していただきありがとうございます




-入団式後-


ナナバ「ミケ!」

ミケ「…ナナバ」

ミケ「お前、本当に…

ナナバ「あぁ、ごめん」

ナナバ「ミケ班長、だよね」

ミケ「………」

ミケ「……入団、したんだな」

ナナバ「うん、そうだよ」

ミケ「………」


ナナバ「…もっと嬉しそうな顔、してくれると思ってたんだけどな」

ミケ「………そんなわけないだろう」

ナナバ「ふーん…」

ナナバ「……言っておくけど、さ」

ナナバ「私は、そう簡単に諦めないし、死なないよ」

ミケ「………」

ナナバ「これでも、新兵の間ではトップの成績だったんだ」

ナナバ「常に人員不足の調査兵団で、貴重な人材だと思うけど?」

ミケ「………」


ナナバ「だから、一緒に頑張るね」ニコッ

ミケ「………」

ナナバ「…あ、そういえば」

ナナバ「同期の間で噂になってたよ」

ミケ「?何がだ」

ナナバ「ミケ班長は、初対面の人の匂いを嗅いで、人となりを判断できるって」

ナナバ「ほんとうなの?」

ミケ「……まぁ、そういうことになっている」

ナナバ「へぇー…そうなんだ」


ナナバ「じゃあ、私のことも嗅いでみてよ」

ミケ「……」

ナナバ「あ、髪邪魔かな?」

ナナバ「横に流すから、ほら」サラッ

ナナバ「うなじの辺りだよね?」

ミケ「…………」

ミケ「………お前は、初対面ではないだろう」

ナナバ「……」

ミケ「…既に知っている奴は、嗅ぐ必要はない」

ナナバ「………知っているのは、7年前の私でしょう」


ナナバ「7年も経てば、匂いなんて変わると思うよ」

ナナバ「髪も背も伸びたし、他のところだって…」

ミケ「何年経ったって、お前は俺にとって小さい子供のままだ」

ナナバ「………」

ナナバ「……最初気づかなかったくせに、よく言うよね」

ミケ「…もう、就寝の時間だろう」

ミケ「宿舎に戻れ、明日から演習が始まる」

ナナバ「………」




ブッフォォ

ハンジ「ちょっとちょっと~リヴァイ今の見たぁ~?」プクク

ハンジ「あんな綺麗な子にあそこまで迫られて、ミケのやつよく我慢できるよね~」ブフッ

ハンジ「いっやぁ~私だったら速攻で手出してるわ」ゲラゲラ

リヴァイ「…欲望に忠実なてめぇと一緒にするな」

ハンジ「…はぁ、そういうこと言っちゃう?」カチーン

ハンジ「そんな憎まれ口叩くと、お言葉通り欲望に身を任せちゃうよ?」

ハンジ「部屋鍵かけないでおいてね~」ヒラヒラ

リヴァイ「………フン、勝手にしろ」


---------
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------
---------


-数カ月後-


ナナバ「ミケ、私体調悪いみたいなんだ」

ミケ「そうか、それなら」

ナナバ「匂い嗅いで調べてもらってもいいかな?」ニコッ

ミケ「医療班を呼んでおこう」フイッ

ナナバ「……」ムゥ...




リーネ「うーん、この光景…」

ヘニング「すっかり見慣れたな…」

ゲルガー「………ウラヤマシイ…」ブツブツ


リーネ「しっかし、ナナバも毎日よく頑張るよねぇ」

リーネ「私だったらとっとと別の人に切り替えてるわ」

ゲルガー「ナナバはお前みたいな女とは違ぇんだよ…」

リーネ「何それ、喧嘩売ってんの?」

ゲルガー「あぁ?そうかもな」

リーネ「受けて立つよ」

ヘニング「ま、まぁまぁ二人とも、落ち着いて」アセアセ


ナナバ「ハァ…」トボトボ


ゲルガー「お、ナナバ!」

リーネ「どうだったー?」

ナナバ「……また撃沈」

リーネ「そっかぁ」

ナナバ「うん……」

ゲルガー「そ…そんな落ち込むな、ナナバ」

ナナバ「…ありがとう、ゲルガー」ニコ

ゲルガー(か、可愛い……)ズキュン...!

ナナバ「………」


ナナバ「…………私って、さ」

ナナバ「そんなに魅力無いのかな……」シュン...

ゲルガー「そっ…」

ゲルガ「そんなことねぇよ…!!」

ゲルガー「ナ、ナナバ……」

ゲルガー「お、お前は……っ」

ゲルガー「せ、せせ世界で一番……」

ゲルガー「綺麗… パッ

リーネ「ナナバもういないよー」

ヘニング「どんまい…」

ゲルガー「」


---------

今日はここまでにします
少しだらだらしてしまいましたが、明後日辺りには完結できるかと思います




リーネ「ナナバ~もう寝ちゃった?」

ナナバ「んーん、起きてるよ」

リーネ「ゲルガー落ちこんでたよw」

ナナバ「え?ゲルガーが?どうして?」

リーネ「あはは、いや、こっちの話」

ナナバ「?」

リーネ(ゲルガー、やっぱりあんた脈ないわ…)

リーネ「ナナバも、まだ落ちこんでるの?」

ナナバ「うーん…」


ナナバ「落ちこんでるというより、どうしてなんだろうと思って…」

リーネ「どうしてって?」

ナナバ「調査兵団に入ってもう数ヶ月経つけど…」

ナナバ「全然態度が軟化されないというか…目すら合わせてくれないし」

リーネ「ふーむ…」

ナナバ「確かに鬱陶しいのは分かるけどさ…」

ナナバ「昔馴染みに対して、あそこまで邪険にする理由は何だろうと…」

リーネ「うーん……」

リーネ「あ!あれじゃない?」


リーネ「その約束ってさ、巨人が居なくなったらって話なんでしょ?」

ナナバ「うん」

リーネ「だから文字通りそれまで一切手は出さないって決めてて、敢えて避けてるとか…」

ナナバ「……こんないつ死ぬかわからない状況で、そんなことあるかな」

リーネ「うん、ミケ班長真面目そうだし、可能性はあると思うよ」

リーネ「聞いてみたら?聞いたことないでしょ」

ナナバ「……うん、そうだね」

ナナバ「聞いてくる!」ガタッ

リーネ「えっ今!?」

ダッ

バタンッ

リーネ「早っ!」


---------



コンコン

ミケ「…ナナバか」スン..

ガチャ

ナナバ「さすが、よく分かるね」

ミケ「こんな時間に何の用だ」

ミケ「もう消灯時間だ、部屋に戻れ」

ナナバ「ちょっとだけ、聞きたいことがあって」

ナナバ「それに答えてくれたら、すぐ戻るよ」

ミケ「……」

ミケ「…何だ」

ナナバ「うん」

ナナバ「…どうして、私のこと避けるの?」


ナナバ「昔馴染みなんだし、別に避けなくたっていいじゃない」

ミケ「……」

ミケ「…避けているわけではない」

ミケ「俺たちは任務の為にここにいる。公私混同すべきではないというだけだ」

ナナバ「ふーん……」

ナナバ「じゃあ質問を変えるよ」

ナナバ「どうして、私ではだめなの?」

ミケ「………」

ミケ「…最初に言ったはずだ」

ミケ「ここは、お前のような子供がいていい場所ではないと」

ミケ「遊びじゃないんだ。人類の未来がかかっている」


ナナバ「子供子供って……」

ナナバ「じゃあ、例えば……あと5年経ったら、受け入れてくれるの?」

ミケ「……」

ナナバ「違うよね、ミケの言っていることはそういうことじゃない」

ミケ「……」

ナナバ「私は真剣に話してるんだ」

ナナバ「だからミケも、はぐらかさないで真剣に応えてよ」

ミケ「………」

ミケ「……部屋に戻れ」

ナナバ「………っ」

ナナバ「……もういい」ダッ


バタンッ



-----



ドンッ!!!

ハンジ「あ痛ッ」

ハンジ「……イテテテ、ごめん前見てなかったよ」

ナナバ「……っこちらこそ、すみません……」

ハンジ「…あれ?ナナバ?」

ハンジ「なんでこんな時間にここに…」 ハッ

ハンジ(泣いてる……?)

ハンジ(!あぁ…なるほど)ピ-ン

ナナバ「…では、私はこれで…

ハンジ「待って!」

ハンジ「折角だし、私の部屋でお茶でも飲んでいかないかい?」


-----




ハンジ「少し、落ち着いたかな?」

ナナバ「………はい」

ハンジ「そうか、よかった」

ハンジ「しっかしミケもひどい男だね~こんな可愛い子をないがしろにするなんて」

ナナバ「…!なんでそれを…」

ナナバ「もしかして…ハンジ班長…」キッ

ハンジ「あぁごめん、私はミケとそういうんじゃないよ」クスクス

ナナバ「……」

ハンジ「……」

ハンジ「…………ここにいると、さ」

ハンジ「仲間が…どんどん死んでいって…」


ハンジ「少しずつ、心が荒んでいってしまうんだ」

ナナバ「………」

ハンジ「何かにすがって生きていきていけたら楽だけれど……」

ハンジ「失った時が怖いから…ね」

ハンジ「だからミケも、頑なに拒否してるのかもよ?」

ナナバ「……」

ハンジ「…なーんて、ただの勘だけど」

ハンジ「安心して、誰かと肩を並べられたらいいんだけどね~」

ナナバ「…………」

ナナバ「……ハンジ班長は、そういう方がいらっしゃるんでしょうか」

ハンジ「ハハ、私?」

ハンジ「さぁねぇ~♪」


-----



コンコンッ

ミケ「ハンジか」スン..

ガチャッ

ハンジ「やあミケ!ちょいと失礼するよん」

ミケ「ああ、どうした?」

ハンジ「んーとね、さっき、ナナバが泣いてたよ」

ミケ「………そうか」

ハンジ「頑固だね~ミケ班長さんは」

ミケ「……ほっとけ」

ハンジ「まぁあまり干渉するつもりはないけど、可愛い女の子を泣かすのはいただけないかな~」

ミケ「………」ムゥ

ハンジ「だからちょっと質問させてね!」

ミケ「…何だ」


ハンジ「どんな感じに言ったの?その、例の約束」

ミケ「………」

ミケ「…まぁ、あいつが言っていた通りだ」

ハンジ「巨人が居なくなったらって?」

ミケ「ああ………それと…」

ハンジ「それと?」

ミケ「お前が……いい匂いのする女になったら、と……」

ブフォォ

ハンジ「ちょっ…子供に言うセリフじゃないでしょそれwwwwww」ブハハハハハ

ミケ「………」ムゥ


ハンジ「まぁいいけどwで、」

ハンジ「既にめっちゃいい匂いすると思うんだけど、何がダメなの?まだ合格ラインに達してないとか?」

ミケ「…………そういうのでは…ない」

ハンジ「…ま、流石にすぐ結婚は無理ってのは分かるけどさ、」

ハンジ「拒否ばっかりしてないで、少しは向き合ってみたら?」

ミケ「………でも、まだ子供だろう」

ハンジ「16歳は子供じゃないよ~
結婚できる年齢だし」

ハンジ「それに、本当にそう思ってるの?」

ミケ「………」

ナナバって歳どのくらいなんだろうか


ハンジ「最初は、ここまで勢いで追いかけてきただけのお嬢さんかと思ってたけど」

ハンジ「兵士としての素質も申し分ないし、性格も良くて、美人だし…」

ハンジ「それに何より、ミケのことを一番に想ってくれてる」

ミケ「………」

ハンジ「死んでからじゃ後悔することもできないって、ミケもよく分かってるはずでしょ?」

ミケ「………」

ミケ「………」フッ

ミケ「…まさか、ハンジに背中を押されるとはな」

ハンジ「ははは、これでも女心は分かるつもりだよ~」

ハンジ「一応、女子だからね!」

ミケ「え?」

ハンジ「ん?」


-----

>>55
ゲルガーたちと同期っぽい感じもありますけど、ナナバだけミケのこと呼び捨てにしてたので謎ですよね



ガチャ

リーネ「あ、お帰り~遅かったね」

ナナバ「…うん、ただいま」

リーネ「浮かない顔だね」

ナナバ「……うん、また撃沈した」

リーネ「そっか……」

リーネ「ナナバがいない間にふと思いついたんだけどさ、」

ナナバ「?」

リーネ「逆転の発想をしてみるのはどう?」

ナナバ「逆転の発想…?」

リーネ「うん。押してダメなら引いてみる~とか、普段と違う自分を見せてみる~とか」

リーネ「いわゆる、ギャップ萌え的なやつね!」

ナナバ「ギャップ………」


---------




-朝-


コンコン

ミケ「…ナナバか」スン..

ガチャ

ナナバ「おはよう、ミケ」

ミケ「!」

ナナバ「ごめんね、朝早くに」

ナナバ「今日お休みだよね?」

ミケ「お前……髪……」

ナナバ「あぁ、うん。切ったんだ」

ナナバ「これで、うなじが嗅ぎやすくなると思ってね」

ミケ「………」


ナナバ「うそうそ、冗談だよ」

ナナバ「兵士として、髪が長いと邪魔だからね」

ナナバ「変かな?」

ミケ「………」

ミケ「…………色気が、なくなったな」

ナナバ「……それって、」

ナナバ「前の私には…色気を感じてたってこと?」

ナナバ「子供扱いしてたのに?」

ミケ「……………」

ミケ「……何しに来たんだ」

ナナバ「……分かってるくせに」

ナナバ「誤魔化さないでさ、ちゃんと答えてくれないかな」

ミケ「…………」


ハァ-...

ミケ「…………」

ミケ「………お前には、」

ミケ「普通に幸せになって欲しかった」

ミケ「こんな、いつ命を落とすか分からないような男ではなく…」

ミケ「もっと普通の……」

ナナバ「………」

ナナバ「だから……避けてたの?」

ミケ「……………ああ」

ナナバ「……………」

ナナバ「…私は、ミケのことを追いかけてここに来たけど………」

ナナバ「人類の為に、心臓を捧げると誓った兵士でもあるんだ」

ミケ「………」

ナナバ「…だから、それはもう無理だよ」

ミケ「………」


ナナバ「………ミケと、」

ナナバ「兵士として肩を並べて歩んでいくために…」

ナナバ「ここに来たんだから」

ミケ「……………」

ミケ「………約束は、もういいのか?」

ナナバ「……ふふ、どうだろうね」

ナナバ「巨人が居なくなったら、考えるよ」

ミケ「…………」

ミケ「……そうか」

ナナバ「………うん」


ナナバ「……それより、さ」

ナナバ「ミケは、その……」

ナナバ「……我慢してた、っていうことでいいのかな」

ミケ「…………」

ミケ「………ああ、そうだな」

ナナバ「……」

ミケ「正直な話………」

ミケ「お前が……あまりに綺麗になっていたから………見惚れた」

ナナバ「………本当に?」

ミケ「………おい、あまり近づくな」

ナナバ「…どうして?」

ミケ「それは、その……少し、まずい」


ナナバ「……何が?」

ミケ「………っおい」

ナナバ「………嗅いでいいよ」

ナナバ「それに………」

ナナバ「嗅ぐだけじゃなくて……」

ナナバ「好きにしてほしい」ギュ...

ミケ「…………」

ミケ「………………後悔、するなよ」

ナナバ「しない」


ナナバ「するわけ、ない…」

ミケ「………」

ナナバ「……ミケこそ」

ナナバ「こんな、男みたいになった私とできるの?」

ミケ「………関係ない」スン..

ミケ「どれだけ欲しかったと思ってる」


グイッ


ドサッ...



---------
------
---

---
------
---------



-数年後-


ナナバ「私達…人類は、負けた……」

ミケ「………」

ナナバ「………」

ミケ「いいや……まだだ」

ミケ「人は戦うことをやめた時、初めて敗北する」

ナナバ「………」

ミケ「戦い続ける限りは、まだ負けてない」

ナナバ「……ああ、そうだね」

ミケ「………」

ナナバ「……そういえばさ」

ナナバ「ミケ、あの約束覚えてる?」


ミケ「……ああ」

ナナバ「私が髪を切ったあの日、巨人が居なくなってから考えるって言ったけど……」

ナナバ「あれ、もう気にしなくていいから」

ミケ「…何故?」

ナナバ「新しい夢ができた」

ミケ「夢?」

ナナバ「お嫁さんにしてもらう…なんて、ミケに守られるみたいで、何だかしっくり来ないと思ってたんだ」

ミケ「……」

ナナバ「私は……」


ナナバ「これからも、あなたの隣で…」

ナナバ「あなたと一緒に、戦い続けていきたい」

ナナバ「たとえ、巨人が居なくなったとしても、ずっと」

ミケ「………」

ミケ「……本当に、それでいいのか?」

ナナバ「うん」

ナナバ「穏やかな普通の幸せより、」

ナナバ「ミケのそばで…ミケと一緒に生きていきたいんだ」

ナナバ「いいでしょう?」ニコッ

ミケ「………ああ、」

ミケ「もちろんだ」






ミケ「さぁ……戦うぞ」

以上で終わりとなります
慣れないカップリングのため、少し手間取ってしまいました
ここまで目を通してくださった方、お付き合いいただきありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  姐さん   2013年09月02日 (月) 13:58:46   ID: 67n2QBjC

ミケさんもナナバさんも好きだから
後の事を考えるとツラい…

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