幸子「カワイイボクと!」輝子「ヒャッハァー!祭りだ!」 (26)

モバマス142'sのSS、短め。
現在開催中のアイプロのネタバレがちょっとあるかも。

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ドンドン ピューピュー ドンドン

輿水幸子(……まだかなあ)

白坂小梅「……ご、ごめん、幸子、遅れた」(ニュッ

幸子「うわっ!い、背後から音もなく忍び寄らないでくださいよ!」

小梅「さ、幸子はカワイイから……脅かしたくなる」

幸子「いや、騙されませんからね……って、そのお面なんですか」

小梅「ペニーワイズ……なんか売ってた」

幸子「何でそんなもんがあるんですか……」

小梅「さ、幸子、覚えてる?」

幸子「見せられてから一週間ぐらい夢にピエロが出てきましたからね……」

小梅「……羨ましい」

幸子「ロクに寝られなかったボクへの配慮は無いんですね解ります」

星輝子「ヒャッハァー!祭りだ!」(ニョキッ

幸子「うわっ!だから脅かさないで下さいよ!」

小梅「輝子……いらっしゃい」

輝子「フヒヒ……親友、こんばんは」

幸子「……しかし、二人とも個性的な浴衣の柄ですね」

小梅「ド、ドクロ……幸子と一緒でカワイイでしょ?」

幸子「リアルな頭蓋骨の柄の浴衣なんてどこで見つけてきたんですか……後できればボクのカワイイの方向は違っていてほしいんですが」

輝子「フ、フヒ……キノコ、たくさん」

幸子「毒々しい色のキノコがふんだんにちりばめられてますね……どこで買ったんですかそれ」

小梅「そう言う幸子は、普通……」

輝子「ただの牡丹……」

幸子「な、何が悪いんですか!普通で何が悪いんですか!」

小梅「アイドル界では個性がないと生きて行けない……」

輝子「つ、つまり幸子は死……」

幸子「死んでませんから!まだ生きてますよ、ホラ!」

小梅「で、でもあの子も言ってる……」

幸子「何をですか!出来るだけ穏やかな方向でお願いしたいのですが!」

小梅「幸子、幽霊になったら、2対2で丁度いいって……」

幸子「御免こうむりますよ!」

輝子「さ、幸子……ヒドい」

小梅「あ、あの子も落ち込んじゃった……」

幸子「え、なにこれ、ボクが悪いんですか」

輝子「さ、幸子いじりはここらへんにして出店まわろう」

小梅「い、異議なし」

幸子「……したたかになりましたよねあなた達も」

小梅「だ、大丈夫……幸子にだけだから」

輝子「フ、フヒ、気にするな親友……」

幸子「まあ、そんな事よりあそこに金魚すくいがありますよ」

輝子「最初にはちょうどいい……フヒッ」

小梅「だ、誰が一番とれるか勝負する……」

幸子(……何か嫌な予感がする)

輝子「ほ、ほら幸子も……」

幸子「ああ、ぼーっとしてましたすみません、一回お願いします」

ハイヨー

輝子「フ、フヒ、これで大漁」

幸子「……一つ聞いていいですか、何でポイの代わりにキノコを持ってるんでしょう」

輝子「よくぞ聞いてくれた親友……これ魚がよくとれるキノコ……本邦初公開」

幸子「禁止」

輝子「……えー」(ションボリ

幸子「そして小梅さんはさりげなくあの子を使わないで下さいよ」

小梅「……」(チッ

幸子「今舌打ちしましたよね!あなたそんなキャラでしたっけ!?」

輝子「つ、常に同じキャラだと飽きられてしまう……」

小梅「幸子も……気を付けたほうがいい」

幸子「あっはい」

幸子「って!思考停止してる間に二人がかなりとってて残りが居ない!」

ジョウチャンマタキテナー

幸子「……おまけで一匹貰ってしまった」

輝子「フヒ……結局幸子ビリ……」

小梅「あ、後で罰ゲーム……」

幸子「罰ゲームって……まあいいですけど次は何しますか?」

小梅「……お腹……すいた」

輝子「フヒ、夕飯、食べてない……」

幸子「それじゃあ何か食べに行きましょう、確か焼きそばの屋台が近くに……って」

白菊ほたる「あっ」

幸子「白菊さんじゃないですか、焼きそばを買いに来たんですか?」

ほたる「う、うん。輿水さん、後ろに隠れてる二人は……?」

小梅「……」(ジー

輝子「……」(ジー

幸子「背後霊です、ちょっと前から付きまとわれてるんですよ」

ほたる「えっ!」

輝子「フヒッ!?」

小梅「う、うらめしやー」

幸子「まあ、それは冗談でこの二人と一緒にお祭りに来てたんですよ」

輝子「親友のトモダチ……よ、よろしく」

小梅「うらめしやー」(デロン

ほたる「う、うん。あっ、もうすぐ焼きそば新しいの焼けるみたいだから、輿水さんたちも」

幸子「さすがボク、ナイスタイミングです。おじさん、四人分お願いできますか?」

オウ、チョイトマッテナー

ほたる「え、あ、あの……」

幸子「向こうにベンチがあったので四人で食べましょう、輝子さんと小梅さんは席取っておいてください」

輝子「り、了解した」

小梅「うらめしやー」(デローン

幸子「小梅さん、解りました、背後霊が気に入ったのは解りましたから一旦どきましょう」

小梅「……世知辛い」(トボトボ

ほたる「さ、幸子ちゃん出来たみたいだから」

幸子「ああ、ありがとうございます、ボクが持ちますよ」

ほたる「え、あ、ありがとう……」

輝子「ヒャッハァー!四百円だ!」(チャリン

小梅「こ、これ私の分……」(チャリン

幸子「……二人ともこういうところは律儀なんですね。はい、ほたるさんこれで三人分です」

ほたる「あ、ありがとう」

幸子「さ、冷めないうちに食べちゃいましょう。折角出来立てなんですから」

輝子「フ、フヒ、幸子のはキノコ入れたらもっとおいしい……」

幸子「その毒々しい色のキノコは入れなくていいですから」

輝子「コ、コンイロイッポンシメジは食べられる……らしい」

幸子「らしいってなんですか!もうちょっと安全なものにしてくださいよ!」

小梅「大丈夫……あの子も待ってる……」

幸子「待ってなくていいですから!後何十年かは先ですから!」

ほたる「……」(クスッ

幸子「な、何笑ってるんですか」

ほたる「いや、輿水さん楽しそうだなって……」

幸子「代わってくれてもいいんですよ?」

ほたる「う、うん、遠慮しとく」

輝子「ふ、ふられちまったぜ小梅……」

小梅「し、ショック……」

ほたる「え、えっ……」

幸子「気にしないでいいんですよ、それよりほら、食べましょう」

輝子「め、飯だ……ソバだけど」

小梅「……」(ズルズル

ほたる「い、いただきます」

幸子「いただきます、ほら二人も」

輝子「フ、フヒ、いただきます……」

小梅「ふぃ、ふぃふぁふぁふぃふぁ?」(ズルズル

幸子「口に物を入れたまま喋らない!」

輝子「フ、フヒ、食べた食べた」

小梅「……お腹いっぱい」

ほたる「それじゃあ、私はお仕事あるから……」

幸子「ああ、頑張ってください、後で見にいきますよ」

ほたる「た、ただの撮影だからいいですよ、輿水さんはお祭りを楽しんでて……」

幸子「プロデューサーさんもいるんでしょう?挨拶はしとかないと」

ほたる「あ、そう、そうだよね。それじゃあまた」

幸子「はい、頑張ってくださいね」

小梅「……ば、爆発しろ」

輝子「フ、フヒ、コミュ障には辛い……」

幸子「何言ってるんですか、少し休んだらまた遊びに行きましょう」

小梅「できれば派手に脳漿をびちゃっと……」

幸子「いいですってそれは!」

小早川紗枝「おや、幸子はんに輝子はんに小梅はん、御揃いで」(テクテク

幸子「あ、紗枝さん。こんばんは」

輝子「フ、フヒ、こんばんは……」

小梅「こ、こんばんは……」

幸子「何か探してるみたいですけど、どうされたんですか?」

紗枝「いやなあ、プロデューサーはんとはぐれてしまってなあ」

幸子「ああ……こっちには来てませんねえ」

紗枝「そうどすかあ、ベンチのところに居ると聞いたんやけど……」

小梅「あ、あと五分も待てばくるってあの子が言ってる……」

紗枝「それじゃあ、ここで待たせてもらいますわあ」

幸子「……時々小梅さんが解らなくなります」

小梅「プ、プロデューサーさんが迷子になって今川島さんが見つけて怒られてるって……」

幸子「……進歩しないなああの人も」

輝子「フヒヒ、ま、毎度のこと……」

紗枝「それじゃあ、御三方にいいものあげますわあ」

幸子「これは、よく冷えてますね」

紗枝「うちの今日の撮影はこのお茶の宣伝らしくて、余ったのをたくさん渡されてなあ」

輝子「フ、フヒ……選ばれた」

小梅「さ、紗枝さん……ありがとう……」

幸子「焼きそば食べてる時も飲み物ありませんでしたしね……丁度良かったです」

紗枝「ええ、喜んでもらえたみたいでうれしいわあ」

小梅「そ、そろそろプロデューサーさんがくるみたい……」

幸子「それじゃあボクらは行きますよ、お仕事の邪魔でしょうし」

紗枝「おおきに、よかったら見に来てなあ」

輝子「フヒ、脱出……」

幸子「さて、何処にいきましょうか」(ゴクゴク

小梅「あ、あんず飴食べたい……」

輝子「さ、さっきの場所にあった、行く、幸子?」

幸子「行きましょうか、ってあれ……」

小梅「ま、間違いなくあそこだね……」

輝子「フヒ、解りやすい……」

幸子「あ、気づかれた」

ニョワアアアアアアアアアアアアアアアアア

諸星きらり「幸子ちゃん小梅ちゃん輝子ちゃんおっすおっす☆」

双葉杏「ちょっときらりいきなり走らないでよ、三人ともおいーす」

幸子「双葉さんがわざわざこんなとこに来るなんて珍しいじゃないですか」

杏「違うんだ、きらりが飴買いに行こうっていうから」

きらり「きらり嘘はついてないにぃ?」

小梅「さ、策士……」

輝子「フヒヒ」

杏「まあ、人ごみは好きじゃないけどこれも楽でいいかなーって」(ペロペロ

幸子「ダメ人間だ……」

きらり「ところで幸子ちゃんたちはあんず飴がほしいのかにぃ?」

小梅「わ、私が買おうと思ったの……」

きらり「それじゃあきらりん先輩がおごってあげるにぃ☆はいどーぞ☆」

小梅「え、い、いいの?」

杏「ルーレット当てたらもう一本っていうのできらりが当てたんだよ」

きらり「そういうことー☆」

小梅「そ、それじゃあ遠慮なく……」

輝子「キ、キノコ飴は……」

幸子「無いです」

輝子「……」(ションボリ

杏「それじゃあ私は次の飴を求めて旅に出るよ」

きらり「次はりんご飴だにぃ☆」

幸子「ええ、行ってらっしゃい。あと向こうにわたあめの屋台がありましたよ」

杏「わたあめはもう食べたんだ」

小梅「し、仕事が早い……」

きらり「それじゃあ、きらりん特急いってくるにぃ☆」

杏「あ、だからちょっといきなり走らないでってば」

ウキャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

輝子「あ、嵐のようだった……」

幸子「諸星さんって疲れないんですかね……」

小梅「あ、ある意味ホラー?」

幸子「そんなホラーはいらないです。ちょっとわたあめが食べたくなったので行っていいですか?」

輝子「も、問題ない」

小梅「……」(ペロペロ

幸子「それじゃあ行きますか、二人ともはぐれないで下さいよあ、あれは……」

喜多日菜子「むふふ、わたあめいかがですかぁ?」

幸子「何で店番なんてしてるんですか、喜多さん」

日菜子「あらぁ、幸子ちゃんたち、いらっしゃい?」

輝子「な、なめこのわたあめ……」

小梅「ほ、ホラーはないみたい……」(ガックリ

日菜子「ここはちひろさん達が出してる屋台なんですよぉ?」

幸子「え、そうだったんですか」

日菜子「ええ、お仕事終わった日菜子にちょっとお留守番しててって言ってどこかに行ってしまいましたぁ」

幸子「相変わらずよく解らないですねえ……そこのなめこのやつ二つお願いできますか?」

輝子「フヒヒ、親友、よく解ってる」

日菜子「ええ、ちょっと待ってくださいねぇ、こうくるんくるんと」

小梅「お、おお」

幸子「上手いですねえ」

日菜子「日菜子はもこもこしたものは得意なんですよぉ、はい幸子ちゃんと輝子ちゃん♪」

輝子「フヒヒ、ありがとう」(ガサゴソ

日菜子「ああ、お金はいいですよぉ、後でちひろさんに言っておくのでぇ」

幸子「それなら、有難く頂きましょう、喜多さん有難うございました」

日菜子「どういたしましてー♪あ、あと。もうすぐ花火が始まるみたいですよぉ?」

幸子「それなら、どこか落ち着いて見られる場所に行きましょうか」

輝子「い、異論なし」(モフモフ

小梅「……」(コクコク

日菜子「日菜子もプロデューサーさんと花火……むふふ……」

アノー、スミマセン

日菜子「ふふ……」

ワ、ワタアメ……

幸子「結局、ベンチに戻ってきましたね」

輝子「す、座ってられると落ち着く……」

小梅「たくさん歩いたし……つかれた……」

幸子「それもそうですね……あ、始まったみたいですよ」

ヒュルルルルル ドーン

小梅「た、たーまやー」

輝子「き、キノコォォォォォォ!」

幸子「ちょっと間違ってませんかそれ」

輝子「き、気にするな親友」

幸子「しかし、まあ……」

小梅「キレイ……?」

輝子「フヒヒ」

小梅「あ、あれが爆散した内臓……」

幸子「怖い喩えはやめましょう、折角の綺麗な花火が……」

小梅「な、内臓もキレイ……」

輝子「フ、フヒ、小梅はセンスが独特だから……」

幸子「独特でいいんでしょうかこれ……しかし、それにしても」

輝子「ま、祭りって」

小梅「いいもの……」

幸子「来年また三人で来ましょう、その時は普通の浴衣で」

輝子「フ、フヒッ、幸子の分の浴衣も選んでおく……」

小梅「楽しみ……」

幸子「普通のですよ、普通の、普通って解ります?」

小梅「小腸柄と悩んだけど、そ、そっちが幸子でも……」

輝子「ど、ドクツルタケ柄も……」

幸子「……だから普通でお願いしますってば」

小梅「幸子、一つ忘れてる……」

輝子「ば、罰ゲーム……フヒ」

幸子「……忘れられてると思ったんだけどなあ」

幸子(ま、こうしているのも悪くはないかなあ……)

小梅「ふ、ふふ」

輝子「フヒヒ」

おしまい


おまけ

??「わからないわ、何故私は出ていないの」

モバP「名前は出たんだからいいじゃないですか」

??「よくないわ!私も若い子たちに混じってお祭りを楽しみたいのよ!」

モバP「まあまあ、たこ焼きでも食べて落ち着いてくださいな」

??「あーん」

モバP「はいはい、あーん」

??「もぐっ、まあ仕方ないわ、許してあげる」

モバP「いやあ、花火が綺麗だなあ……」

??「ふふ、そこはお姉さんの方が綺麗ですね、でしょう?」

??「P……私も……綺麗……?」

モバP「はいはい綺麗だよ、よいしょっと」

??「あら、お姉さんも抱っこしてほしいなあ、ほら♪」

モバP(誰か引き取りに来てくれないかなあ……)

今度こそおしまい

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