ホロ「ここが…ヨイツ」ヒトラー「全てを焼き払えぇ!」(25)

頼みます

レオパルドン「ヨイツ?ここはドイツですよ?」

ホロ「なんじゃと!?違う場所だったのか!」

ヒトラー「どうしたレオパルドン」

レオパルドン「ヒトラー殿!どうやら迷い混んでしまったようです!」

ホロ「確かに森が少ないと思ったら」

ヒトラー「おい、貴様!何者だ!」

ホロ「わっちか?わっちはホロ!ヨイツの誇り高き賢狼ホロじゃ!」

ヒトラー「賢狼?」

レオパルドン「狼と言う意味かと」

ヒトラー「狼?ふんっ笑わせるな!どう見たって、ただの可愛らしい小娘じゃないか!」

レオパルドン「ヒトラー殿本音が交ざっております」

ヒトラー「まぁよい!ホロとか言ったな狼と名乗る由来はなんだ?」

ホロ「わっちは狼の姿にもなれるのじゃ」

ヒトラー「面白いやって見よ!」

ホロ「嫌じゃ!」

レオパルドン「どうしてです?」

ホロ「わっちの本当の姿を見た者は皆決まって恐れるからじゃ」

ヒトラー「なら問題ない、やれっ」

ホロ「後悔するでないぞ?……血を少し分けてくりゃれ?」

ヒトラー「」クイッ

レオパルドン「はっ!」ザシュ

レオパルドン「どうぞ」ダラダラ

ホロ「ごくごく……!」

ホロ「」ググググ

ヒトラー「ほう?」

ホロ「」メリメリ

レオパルドン「中々見ごたえありますね」

ホロ(狼形態)「ウォォーン!」

ヒトラー「アッハッハッ素晴らしい!……そうだいいことを思い付いたぞ!」

レオパルドン「ヒトラー殿何を思いついたのです?」

ホロ「わっちを恐れぬのかや?」

ヒトラー「恐れる?とんでもない!むしろ歓迎するぞ!」

ホロ「……初めてじゃお主達のような反応を示す者は」

レオパルドン「別にただちょっと大きいだけですからねぇ、恐れる必要はありませんよ、強いて言うなら、撫でてもいいですか?」

ホロ「特別じゃぞ?」

レオパルドン「ありがとうございます!」ナデナデ

レオパルドン「そういえば、何を思いついたのですか?」

ヒトラー「ホロ!私を背中に乗せてこの付近を走ってくれないか?」

ホロ「まぁ、良いが走ってどうするのじゃ?」

ヒトラー「走って見ればわかる」

ウォォーン!!!

ドイツ兵「何だよこんな夜中に……!?おい!皆起きろ!」

ドイツ兵2「何だよ」

ドイツ兵「外を見ろ!」


ヒトラー「同志たちよ!聞こえるか!」ドドドド

ドイツ兵2「ヒトラーさん?」

ドイツ兵「レオパルドン兵長も一緒にバカデカイ狼に乗ってるぞ!」

ヒトラー「我々の本に軍神が舞い降りた!これで我らの勝利は確実だ!」

ヒトラー「ドイツ兵たちよ!国のために命を燃やし尽くす覚悟はあるか!」

ドイツ兵達「「おぉー!」」

ヒトラー「ならば共に戦い抜こうぞ!勝利を我らが手に納めるまで!」

ドイツ兵達「「おぉー!!!」」

レオパルドン「ホロ殿を利用して兵の士気をあげるとは良く思いつきましたね」

ヒトラー「だろう!」フフン

ホロ「逆に反感を買って暗殺……見たいなこともあるやもしれぬぞ?」クスクス

ヒトラー「その時は、その時だ!今夜は飲むぞ!レオパルドン!調理しろ!」

ホロ「わっちを満足させられるかや?」

レオパルドン「努力します!」


第二次世界大戦ドイツ勝利の前日の日のことでした。

ホロ「暇じゃ」ゴロゴロ

ヒトラー「だな」ゴロゴロ

レオパルドン「しっかりして下さいよ二人とも」ズォォォ

ホロ「主様や、そのうるさい掃除機?とやらの音はもう少しどうにかならぬのかや?」

レオパルドン「無茶言わないで下さい」

ヒトラー「埃っぽい~」

レオパルドン「我慢して下さい、それから働いて下さい」

ヒトラー「だってさ~戦争で勝手から争いが無くなって、私の決め台詞『全てを焼き払えぇ!』が言えないじゃん?」

レオパルドン「良いことじゃ無いですか」

ヒトラー「アレ言えないとさーやる気出ないんだよねー」

レオパルドン「じゃあ料理したらどうですか?決め台詞を行っても問題ありませんよ」

ヒトラー「うーむ……はっ!」

ヒトラー「ホロ!ヨイツがどうとか言ってたよな?」

ホロ「そうじゃが?」

ヒトラー「決めた!料理しつつ、ヨイツを探す!」

レオパルドンホロ「なんですと!」

ヒトラー「旅の料理人になる!準備しなくちゃ!」トテトテ

ホロ「どう思う?」

レオパルドン「吉と出るか凶と出るか……」

レオパルドン「……ヒトラー殿料理出来ましたかな?」

ヒトラー「自慢じゃ無いが、こう見えても学生の頃は料理部に所属していなかったからな」

ホロ「どうみても、所属しておらんじゃろ」

レオパルドン「そんな顔した料理部など私が認めません」

ヒトラー「ひっ酷い!」

レオパルドン「よく、そんなで料理人になるなどと、言えましたね」

ホロ「少しは部をわきまえるがよい」

ヒトラー「えぇい!うるさいうるさい!私がなると決めたら絶対になるんだ!」

ホロ「なんじゃその、主の『全てを焼き払えぇ!』に対する情熱は」

レオパルドン「ホロ殿、もう面倒くさいので放っておきましょう、最悪旅にさえ出れれば貴方の故郷を探せます」

ホロ「そうじゃな、お主もしもの事があったら調理を頼むぞ」

レオパルドン「お任せ下さい」

ヒトラー「さて、まずはバルサミコ酢の準備を……」

レオパルドン「最初にそれを出しますか素人のくせして」

ホロ(バルサミコ酢ってなんじゃ?旨いのか?)

そして旅立ち~

ドイツ兵「敬礼!」バッ

バッ

ヒトラー「行ってきます~」

ホロ「この温度差どうにかならんかの」

レオパルドン「諦めて下さい」

ヒトラー「所でヨイツってどの辺りにあるんだ?大体でもいいから教えてくれ」

ホロ「うーむ、北……としか、言い様がないの、何せずっと前のことだし」

ヒトラー「北か……もっと分厚い服持ってくればよかったかな?」

レオパルドン「ヒトラー殿!毛布が二枚しか無いので、夜は寒さに耐えて下さい!」

ヒトラー「酷い!全くいったい誰だ!毛布を二枚しか用意しなかったのは!」

ホロ「荷物は、全部主が用意したじゃろうに」ハァ

ヒトラー「そうだっけ?まぁいいや!」ケラケラ

レオパルドン「大丈夫なのでしょうか、この旅」

関所~

ヒトラー「関所か、お金持って来たっけ?」

レオパルドン「胸ポケットにお財布入ってますよ」

ヒトラー「本当だ」

ホロ「しっかりせんか!」

ヒトラー「誰にだって忘れる事位あるじゃん、そんなに怒鳴ら無くても」

役人「はい止まって……よし、じゃあ、職業教えてね一応」

ホロ「観光じゃ」

レオパルドン「同じく」

ヒトラー「そして私が料理人だ!!」バンッ

役人「料理……人だと?」

ホロ「余計な事を……」

レオパルドン「嫌な予感がする」

役人「この方たちを城にお連れしろ!」

ホロ「あれから、本当に早かった」

レオパルドン「あっという間に船にのせられ、気がついた時には……」

女王「やべぇぇ!死ぬぅぅ!」

兵「女王さまぁぁぁ!」

ヒトラー「おばさぁぁぁん!」

ホロ「なんじゃ?これ?」

レオパルドン「私にも何がなんだか」

兵「お願いします!女王さまぁぁぁ!を助けて下さい」

ホロ「そうは行ってもこちらは観光客二人とバカ一匹じゃぞ?」

兵「そのバカだからこそ、頼んでいるのですよ」

ホロ「?」

兵「実は女王さまぁぁぁ!が刺身と焼き魚を同時に味わいたいと申されまして」

ホロ「そんなもの刺身と焼き魚を同時に口に含めば済むじゃろうが」

兵「それでは駄目なのです、女王さまぁぁぁ!はそれを一つの料理で味わいと申されているのです」

レオパルドン「それは、難しいですね」

ヒトラー「……」

兵「やはりそうですよね……」

レオパルドン「少し時間を下さい我々も出来る限りの事をします」

兵「お願いします」

宿~

ホロ「刺身と焼き魚を同時にか……そんなものわっちは食べた事がないの」

レオパルドン「私もです……ヒトラー殿?何をなされているのです?」

ヒトラー「……っあ!何呼んだ?」ペチペチ

カツオ「」ペチペチ

ホロ「何をしてるのじゃ?」

ヒトラー「なんかカツオ叩いてるといいアイデヤが浮かぶ気がすんだよね~」ペチペチ

カツオ「」ペチペチ

ホロ「はぁ、バカはいいの、気楽で、レオパルドンわっちらで考えよう」

レオパルドン「はい」

ヒトラー「」ペチペチ

ホロ「~でーーとするのはどうじゃ?」

レオパルドン「それだと~がーーー♪となってしまうのでは?」

ヒトラー「」ペチペチ

カツオ「」ペチペチ

ヒトラー「」ペチペチ

ヒトラー「!?」ペチペチ……ピーン

ヒトラー「レオパルドンすぐに冷蔵庫の準備をしろ!」

ホロ「れいぞうこ?」

レオパルドン「食べ物が腐らないように冷やして保存するための道具……これです!」ユビサシ

ホロ「ほう……キャン!」ビクッ

レオパルドン「大丈夫ですか!」

ホロ「少し驚いただけじゃ」

ヒトラー「何をぐずぐずしている!カツオが入るだけのスペースを確保しろ!」

レオパルドン「どうるのです?」

ヒトラー「いいから早くして!お願い私が忘れないうちに!」

レオパルドン「承知しました」

ヒトラー「よし、次はホロ!女王を日が暮れたら呼んでこい!」

ホロ「ほう?わっちに命令するのかや?」

ヒトラー「黙って言うことを聞け!お願いだから!後で旨いの食べさせてあげるから!」

ホロ「旨いのじゃと?なら仕方ないの」

レオパルドン「ヒトラー殿は何をするのです?」

ヒトラー「私はタレを開発する」

そして夜~

女王「刺身と焼き魚を同時に味わいてぇー!」

兵「女王さまぁぁぁ!……旅のかた本当に出来たのですか!?」

ホロ「さあの」

レオパルドン「あのバカに全てを託しましょう」

ヒトラー「皆集まったかでは……行くぞ!」

ヒトラー「まずは冷蔵庫から、冷えたカツオを取り出す!」ドッコイショ

カツオ「」ヒエヒエ

ヒトラー「カツオに塩を振りかけて……」パラパラ

ヒトラー「そして、私の名台詞!」

ヒトラー「全てを焼き払えぇ!」ゴォォォ

カツオ「」ゴォォォ

兵「ただ焼いているだけ?」

ホロ「やはりバカはバカじゃったかはハァ

ヒトラー「焼いたカツオを氷水で冷やしたキッチンペーパーで冷やして」

ヒトラー「歯ごたえを楽しめるように少し大きめに切り分けて、私特製のタレを掛ければ!」

ヒトラー「『カツオのたたき』の出来上がりぃ!」

兵「ただの焼いたカツオでは、ありませんか」

女王「いやっ!違うよく見ろ!」

レオパルドンホロ「これは!?」

女王「カツオの外側だけに火が通り、内側は刺身のままだ!いったいどうやったんだ?」

ホロ「あれだけの勢いで焼けば、ただの焼いたカツオになるはずじゃろ?」

ヒトラー「鍵は冷蔵庫が握っているんだよ!」

ホロ「冷蔵庫?」

ヒトラー「そう!」

ヒトラー「確かに普通のカツオを焼けばただの焼いたカツオになる、しかし!私は特別なカツオわ使った!」

女王「特別な……カツオだと?」

ヒトラー「そう!……と言っても品種が特別な訳ではありません、私の使ったカツオは、芯までキンキンに冷やしたカツオです」

レオパルドン「……そうか!芯までキンキンに冷やして置けば普通のカツオと違って内側まで火が通りにくい!だから、外側だけに火通す事が出来たんですね!」

ヒトラー「その通りだ!さぁ召し上がれ!」

女王「いただきます」パクッ

兵「それがしも」パクッ

ホロ「どれどれ」パクッ

レオパルドン「私も」パクッ

ーーーー
ーー

ヒトラー「皆面白かったな!」

ホロ「……////」ウー

レオパルドン「確かにあれほど騒いだのは、いつ以来でしょうか」

ヒトラー「皆あまりの美味しさに騒ぎ出すわ、踊り出すわ、ホロは本当に酷かったな!」

レオパルドン「はい、カツオのたたきと酒によって裸で踊り出していましたね!」

ホロ「それを言うでない!……全くあんなに旨い物を出す主がいけないんじゃあんなもの出されたら、誰でも浮かれてしまうじゃろ////」ブツブツ

ヒトラー「まぁ、いいや!さっさとヨイツを探そう!」

レオパルドン「はっ!」ビシッ

これからも、一人と一匹とバカの旅は続く……

レオパルドン「それにしても冷えますな!」

ヒトラー「私は、この毛布があるから平気だ!」ヌクヌク

新たに一つの毛布を仲間に加えて……

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