モバP「幸子とまゆが勝負してる?」 (26)

P「なんでまた」

桃華「……聞けば聞くほどくだらないと思いますわよ?」

P「2歳4歳下の子にまでそういわれるのか」

桃華「本当にくだらないんですもの」

桃華「飽きれて声も出ませんわ」

P「そうか……」

P「……ちなみに、二人は?」

桃華「あちらの部屋にいますわ」

桃華「まったく……お二人とももっと大人になったほうがよろしいと思いますの」

P「年下に言われるほどか」

桃華「わたくしはもう大人ですわ、えへん!」

P(子供だ……)


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P「……仕方ない、ちょっと様子見てくるか」

桃華「桃華も行きますわ」

P「くだらないなら別に残っててもいいぞ」

P「飽きれるだけなんだろう?」

桃華「ふふ……まあ、大人として」

桃華「子供のやることを止めないと、ですわ」

P(……背伸びしたい年頃なのか?)

P「……ええと」

P「それで、結局どんな理由なんだ」

桃華「……ええと」

桃華「それは、かれこれ1時間程前の話ですわ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


まゆ「うふ……ああ、Pさん……今日もかわいい……」

まゆ「いつも携帯の画面から見てくれてる……うふ」

まゆ「かっこよくて、たくましくて、素敵なPさん……」

まゆ「でも、どこか抜けてて、おっちょこちょいなPさんが世界の誰よりも――」

幸子「おはようございます!」

幸子「今日も世界で一番カワイイボクがやってきましたよ!」

幸子「いやー、カワイイですね、窓に映るカワイイボクの姿!」

幸子「やっぱりボクは世界の誰よりも――」

まゆ「――かわいい!」

幸子「――カワイイ!」

ま幸「……ん?」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

桃華「……以上が勝負に至るまでの顛末ですわ」

P「」

P「」

桃華「まったく……本当、二人とも子供ですわね」

P(さすがに否定できない)

P「……って言うことは何だ」

P「中にいる二人は俺と幸子どっちが可愛いかで争ってるのか」

桃華「おそらくそうだと思いますわ」

桃華「まったく……Pちゃまも幸子ちゃまもどっちもかわいいでいいと思いません?」

P「俺的には、あまり可愛いとは言われたくないんだけどな」

桃華「Pちゃまはかわいいですわよ?」

P「どこが――おうっ!」

桃華「……そうやって、子供の仕掛けたいたずらに引っかかるところとか、くす」

P「……くっそ、また古典的なトラップを……」

桃華「ほら、早く行きましょう?」

P「……くそう」

P「……」ガチャ

乃々「えっと……次の問題ですけど」

乃々「一般的にカワイイと言われる――」

まゆ「Pさん!」

幸子「ボク!」

まゆ「うふ……正解ですね」

幸子「ふふん、何を言ってるんですか、ボクの正解ですよ」

乃々「え……いや、あの……」

まゆ「私の正解ですよねぇ?」

幸子「ボクの正解に決まってますよね?」

乃々「あ、あの……えっと……」

まゆ「ねぇ?」

幸子「ねぇ?」

乃々「む……むーりぃ……」

P「……」バタン

桃華「……どうしましたの?」

P「いや、もう、なんというか」

P「……帰っていいか?」

桃華「それが懸命だと思いますの」

P「桃華は大人として――」

桃華「わたくしはまだPちゃまに甘えなければいけないくらいに子供ですわ」

P「……ああ、でも仕事残ってるんだった」

桃華「手伝いましょうか?」

P「さすがに小学生には手伝わせられないな」

P「まあ、あの部屋は厳重封印しておくとして、俺は普通に仕事してるな」

乃々「む……むーりぃ……」ガチャ

P「うおぉぅ!?」

乃々「ぷ……プロデューサー……見たんなら……助けてほしいんですけど……」ガッシリ

乃々「も、もう限界なんですけど……無理なんですけど……帰りたいんですけど……」ギュゥ

P「すまん、乃々、あれは俺にも無理だ」

P「そして、俺は仕事があるんだ、離してくれ」

乃々「離さないんですけど……絶対に離さないんですけど……」

乃々「いや、ほんと、あの、無理、無理なんですけど……」

桃華「乃々ちゃま、Pちゃまが困ってますわよ?」

乃々「私も困ってるんですけど……」ガシッ

桃華「きゃっ!」

乃々「いや、あの、本当。助けてほしいんですけど」ギュウ

桃華「ひ、引っ張らないでくださいまし!」

P「ああ、仕事が、仕事が!」

乃々「仕事とアイドルどっちが大切なんですか」グイグイ

P「アイドルが仕事だ!」

乃々「じゃあ、アイドルを助ける仕事してほしいんですけど」グイグイ

P「ぐ……」

まゆ「うふ……乃々ちゃん、遅かったですねぇ」

幸子「まったく……まだクイズの途中ですよ!」

幸子「カワイイボクのためにちゃんと司会を務めてください!」

まゆ「……Pさんの方がかわいいです」ボソッ

乃々「えっと……いや、あの」

乃々「特別ゲストを呼んできた……んですけど」

まゆ「特別ゲストですかぁ……?」

乃々「そうですけど……ほら」

P「……」

桃華「……」

まゆ「世界一カワイイPさんがいる……!」

幸子「カワイイPさんがいる……ボクの方がカワイイけど!」

桃華(わたくしは眼中にないみたいですわね)

P(カワイイは共通認識かよ)

乃々「じゃあ、私はこれで……」

P「おい」

乃々「いや……バトンタッチなんですけど……」

桃華「私たちを引き込んでおいてそれは無いと思いますわ」

乃々「私、ずっとがんばってたから……もう帰りたいんですけど……」

まゆ「……ええ、乃々ちゃんはよくがんばってくれたわ」

幸子「そうですね、無茶振りに答えてくれましたし」

まゆ「乃々ちゃんの進行が上手いからまゆ達もつい白熱しちゃって」

幸子「乃々さんの進行が無ければもっとひどいことになってたかもしれません」

まゆ「乃々ちゃんがいてくれて助かったわ」

幸子「でも、欲を言えばもっといてほしいですね」

まゆ「ええ、乃々ちゃんの進行はとても上手だもの、ねー?」

幸子「はい、乃々さんの進行でこれからも進みたいですよ、ねー?」

乃々「……あ、あぅ」

乃々「あの……そ、それならもうちょっとだけがんばって、みます、けど……」

幸子「さすが乃々さん!」

まゆ「さすが乃々ちゃん!」

P(仲いいな二人)

桃華「乃々ちゃま、今は何をしてるんですの?」

乃々「クイズ……らしいです」

桃華「……らしい?」

乃々「ええと……見てればわかると思いますけど」

乃々「次の問題……ですけど」

乃々「人類の中でもっともカワイ――」

幸子「ボク!」ダンッ

まゆ「Pさん!」ダンッ

P(あ、さっきも見たこれ)

桃華「というより、それ問題として破綻してると思いますわ」

桃華「人類の中でもっともカワイイものなんて人の数だけ答えが違うと思いますわ」

幸子「ボクに決まってるじゃないですか!」

まゆ「Pさんに決まってるじゃないですか!」

桃華「……ほら」

乃々「えっと……じゃあ、二人とも1ポイントで……」

幸子「よし!」

まゆ「うふ……」

P「……ちなみに、今は何対何だ?」

乃々「32対32です……二人とも答えを『Pさん』と『ボク』しかださないんですけど」

P「決着つくのか、これ」

P「もっと問題の系統を変えたらいいんじゃないか?」

桃華「そうですわ……このままだと、未来永劫終わりませんわよ?」

幸子「そんな!」

まゆ「せっかくまゆと幸子ちゃんが考えたのに……」

P「原因お前らかよ」

幸子「まあ、思いつく問題を片っ端からいれていっただけですけどね」

乃々「……どの問題にもカワイイが入ってるんですけど」

まゆ「どの問題もPさんが答えですから」

幸子「どの問題もボクが答えですから!」

P「……なぁ、桃華、こいつら怖い」

桃華「奇遇ですわね、わたくしも帰りたいですわ」

乃々「……私を、置いていかないでほしいんですけど」

P「とにかく、このままじゃ終わらないから、まず問題を変えよう」

桃華「そうですわね……作るのは桃華達でいいですわよね?」

幸子「えー」

まゆ「えー」

桃華「貴方達二人の所為でこんなにぐだぐだになっているのですから、文句を言わないでくださいまし」

まゆ「ぐだぐだなんて、こんなにも全力投球してるのに」

幸子「そうですよ、どちらがカワイイか、絶対に負けられない戦いがそこにあるんですよ?」

P「黙りぇ……あっ」

幸子「……りぇ?」

まゆ「ほら、Pさんって時たまこういう風に噛むのよぉ?」

まゆ「……すっごくかわいいでしょう?」

幸子「ふ、ふん!」

幸子「確かにカワイイですけど、ボクの方がカワイイですよ!」

幸子「ボクならもっと上手にカワイく噛みますから!」

まゆ「でも……上手に噛むってわざとらしいですよねぇ」

幸子「……む」

まゆ「うふふ……それって可愛いんですかねぇ……?」

幸子「ぐぬぬ……」


P「ああ、もうっ、ともかく!」

P「俺達が適当に問題を作るから、それを3回正解したものが勝ち……ってのでいいだろ、もう」

幸子「……3回というのは?」

P「変な文句つけられるくらいなら」

幸子「なるほど……」

まゆ「Pさんが言うなら私はどんなルールでもいいですよ……うふ」

P「だ、そうだが」

幸子「……ふふん」

幸子「そのようなことでこのカワイイボクが怖気づくと思いましたか!」

P「いや、別に――」

幸子「――残念でした、私はもっと図太いんですよ、ふふん!」

幸子「いいでしょう。その提案に乗ってあげます!」

幸子「ふふん、なんていったってボクはカワイイだけじゃなくやさし――」

P「あー、はいはい」

P「それじゃ、考えよう、桃華、乃々」

桃華「了解ですわ」

乃々「うぅ……わかりました」

幸子「……」

まゆ「……くす」

幸子「笑わないでください!」

P「できたか?」

桃華「はい、できましたわ」

乃々「……一応」

P「それじゃあ……おーい、二人ともー、できた――」

P「――何やってるんだ」

幸子「見てわからないですか?」

桃華「あやとりですわね」

まゆ「……ずいぶん時間がかかったみたいですねぇ」

乃々「あの……問題が、思いつかなくて……」

まゆ「別に怒ってなんかないから大丈夫よぉ」

P「……あー、まあいいけどさ」

P「そのままあやとりで遊び続けてもかまわないんだが」

まゆ「うふ……Pさんが一番可愛いって証明するんですから」

まゆ「もうやめますよ?」

幸子「何言ってるんですか、ボクが一番カワ――」

P「いや、俺可愛いって証明されるのはちょっと……」

まゆ「……えっ?」

幸子「――だからボクはカワイイ……聞いてるんですか!?」

乃々「それじゃ、3回正解した方の勝ち……ってことで……クイズ再開……します」

幸子「ふふん、かかってきてください!」

まゆ「……はぁ」

乃々「それじゃあ……第一問……ですけど」

乃々「えっと……動物――」

まゆ「はい」

幸子「えっ」

乃々「あ……え、えっと……まゆさん」

まゆ「Pさん」

桃華「違いますわ」

まゆ「あら、残念」

桃華「それじゃあ、乃々ちゃま、続けてくださいまし」

乃々「あ、はい……ええと……動物の中でも――」

幸子(……おかしい)

幸子(あのまゆさんがいきなり戦意喪失だなんて……)

幸子(さっきまで、あれだけ競い合ってきたのに……どういうことでしょう)

幸子(まさかやる気を無くした――はっ!)

幸子(まゆさん……まさか、『Pさん』という答えで勝てなければ、意味がないと思って……!)

幸子(だからこそ、問題をほとんど聞かずに答えている……ってことですね……!)

幸子(なるほど……ならボクも負けてられませんね……)

幸子(彼女の原動力は『Pさん』……ならボクの原動力は……)

幸子(『ボク』!)

乃々「――あの……答えられないなら、次の問題にいくんですけど……」

幸子「はい!」

乃々「あ……幸子さん」

幸子「ボク!」

桃華「違いますわ」

幸子「ふふふっ……いいです、まだ勝負は始まったばかりですから!」

幸子「……ね、まゆさん?」

まゆ「……」

まゆ(幸子ちゃんのこの気迫……なるほど、幸子ちゃんはあくまで自分を貫き通すのね)

まゆ(まゆは……Pさんが、カワイイと呼ばれるのが嫌だというから……この勝負には勝てない)

まゆ(……でも、幸子ちゃんの、まゆへの対抗心はまだ薄れていない)

まゆ(なら、それに対して返さないのはずるい……ひどい……ですよねぇ?)

まゆ(ありがとう、幸子ちゃん……やる気が満ち溢れてきたわ)

まゆ(ごめんなさい、Pさん)

まゆ(Pさんがカワイイのを証明されるの嫌がっているけど……まゆは、まゆはこの勝負には勝たなければいけません)

まゆ(……自分を曲げずに……!)

まゆ(……そう)

まゆ(まゆは、答えが『Pさん』の問題で三回正解してみせる……!)

まゆ「……うふ」

まゆ「幸子ちゃん、勝負は始まったばかりよ?」

幸子「ええ……!」

まゆ「さあ、乃々ちゃん!」

幸子「次の問題を!」

乃々「ひ、ひぃ……!」

乃々「次の問題――」

幸子「ボク!」

まゆ「Pさん!」

乃々「次の――」

幸子「ボク!」

まゆ「Pさん!」

乃々「次――」

幸子「ボク!」

まゆ「Pさん!」

乃々「――」

まゆ「Pさん!」

幸子「ボク!」

乃々「」

まゆ「Pさん!」

幸子「ボク!」

P「」

桃華「」

まゆ「Pさん!」

幸子「ボク!」



おわり

突発的な思い付きでした

途中のミスやコレジャナイ感は申し訳ございません
読んでくださった方、ありがとうございました。

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