咲「お姉ちゃんが慢心しているの？」

菫「ああ、最近では私たち虎姫のメンバーにまで傲慢な態度を取るようになったんだ」

咲（まぁ、お姉ちゃんの気持ちは痛いほど分かるんだけど、それを言い出せる雰囲気ではないね）

咲「それは、またまた大変ですね」

菫「ふん、それで本題に入らせてもらう」

咲「何ですか？」

菫「頼む、照の自分勝手な行動を止めてくれ」

咲「えぇっと、なんでそれを私に頼むの？」

菫「それは君が照の妹だからだ」

咲「別に良いですけど私、お姉ちゃんには勝てませんよ？」

菫「それは当然だろ、あいつは白糸台のエースなんだ」

菫「例え君が清澄のエースでも照に勝つのは不可能だ」ドヤァ

咲「……お帰りください」

菫「なんで！？」

咲「それと清澄のエースは私じゃありませんよ」

菫「なんだと」

咲「清澄の先鋒は優希ちゃんだから必然的にエースも優希ちゃんに…」

菫「私は知っているぞ。片岡優希は点数計算ができないから先鋒に持ってこられたんだって」ドヤァ

咲「………」

咲（なにこのひと。お姉ちゃんも大変だなぁ）

菫「それに照の慢心を止められたならそのお礼として照を一日だけ好きにして構わない」

咲「分かりました、私が何とかしてみせます」

菫（切り替えはやいなおい）

菫「ま、まぁ、なんであれ……頼む」

咲「おまかせあれ」ふんす

咲「―――というわけでお姉ちゃん。慢心するのは止めて」

照「いきなり何？」

咲「良いから慢心するのを止めてほしいの。お姉ちゃんがそんなんじゃ、弘世さんたちが可哀相だよ」

照「力ある者がその力を誇示するのは当然のはず」

咲「だけど」

照「私には慢心するに能うだけの力がある。それに彼の英雄王ギルガメッシュも言っていた」

照「慢心せずして何が王か、と」

咲（ああ、アニメに影響されたのか）

咲「お姉ちゃん、そのギルガメッシュはアニメのキャラクターだよ」

咲（原作はエロゲだけど）

照「あれは実在の英雄をモチーフにした作品」

咲「そうだけど、実際のギルガメッシュはエンキドに会うまでは暴虐無人で民を苦しめてたような王様だよ？」

咲「お姉ちゃんもそうなりたいの？」

照「嘘だ！」