凛「かよちんかよちーん!」 (37)

凛「かよちん! 今日はμ'sの練習も休みだし一緒にクレープ食べにいこっ!

」ダキッ

花陽「っ! え、えと、う、うん。いいよ」

凛「えへへー、かよちんと寄り道ー」スリスリ

花陽「あ、歩きづらいから離れてよー!」

凛「えー、かよちんと凛が仲良しだってところみんなに見せつけようよー」

花陽「う、うぅ……」カアアアアアアアアア

凛「ほら、かよちん、いっくにゃー!」グイッ

花陽「は、はやいよ、凛ちゃん!」

花陽「ダレカタスケテー!」

――――
――


凛「かよちんは何にするー?」

花陽「花陽はー、バナナ生クリームにしようかイチゴ生クリームにしようか悩むなぁ……。どっちも美味しそうで」ジュルリ

凛「おじさーん! バナナ生クリームとイチゴ生クリーム1つずつお願いするにゃ!」

クレープ屋「あいよ」

花陽「り、凛ちゃん……?」

凛「凛と半分こ! そうすればどっちも食べられるよ?」ピース

花陽「凛ちゃん……!」キュン

凛「じゃあ凛が先にイチゴもらうね、かよちんはバナナにゃ」ハイ

花陽「ありがとう」ニコッ

凛「あそこのベンチに座って食べよ」

花陽「うん」

凛「ん、ちょっと汚れてるにゃ……」ファサ

凛「かよちん姫、ハンカチを敷きましたのでこちらにどうぞ、なんちゃってー」エヘヘ

花陽「で、でも凛ちゃんの方は?」

凛「凛は大丈夫にゃ!」ストン

凛「それじゃあいっただっきまーす」パクッ

花陽「……」ジーッ

凛「おいしいにゃ! そっちはどう? ってまだ食べてないのかにゃ?」

花陽「あ、え、えっと、美味しそうだなーって見とれちゃって」エヘヘ

凛「かよちんらしいにゃ!」

凛「でも早く食べないとダメになっちゃうよ?」

花陽「そ、そうだね! いただきます!」パクッ

花陽「おいしい」ニコッ

凛「隙ありにゃ!」パクッ

花陽「うひゃう!? り、りり、凛ちゃん!?」

凛「バナナもおいしいにゃ」

花陽「もう! びっくりさせないでよ!」プンプン

凛「ごめんにゃ。あんまりおいしそうだったから、つい」エヘヘ

凛「おわびにかよちん、あーん」スッ

花陽「あ、あーん」カアアアアアアア

花陽「もぐもぐ」

凛「イチゴの方はどお?」

花陽「……おいしい」ニコッ

凛「えへへー、はい、もう一口」

花陽「あーん」パクッ

凛「かよちんの幸せそうな顔見てると凛も嬉しいにゃ!」

花陽「はい、凛ちゃんもあーん」

凛「あーん、もぐもぐ」

凛「おいしいにゃー」エヘヘ

花陽「えへへ」ニコッ

――――
――


凛「今日もいっぱい遊んだねー」ノビィ

花陽「うん、楽しかった。ありがとう、凛ちゃん」

凛「こちらこそにゃ! やっぱりかよちんと一緒に遊ぶと楽しいにゃ」エヘヘ

凛「それじゃあ、かよちんまた明日にゃ!」

花陽「あ、えっと……うん、また明日ね!」フリフリ

凛「りんりんりんがべ~♪」トコトコ

花陽「…………」ジーッ

花陽「I love you」ボソッ

凛「かよちん、何か言ったかにゃ?」クルッ

花陽「な、なんでもないの! じゃあね!」フイッ

花陽「……」チラッ

凛「?」キョトン

花陽「っ!」タタタ

凛「変なかよちん」

翌日

凛「あ、かよちーん! おはよう!」

花陽「あ、お、おお、おはよう!」アセアセ

凛「そんなに焦ってどうかしたの?」

花陽「何でもないよ!」トカシトカシ

凛「いきなり髪を梳かし始めて変なかよちんにゃ」

花陽「そ、そんなことないよ? ほら、神田明神いこう」

凛「いっくにゃー!」グイッ

花陽「ちょ、ちょっと! 朝練の前に走ったりしたら疲れちゃうよー!」

――――
――


海未「朝練はこの辺りにしておきましょうか」

凛「かよちん、学校いくにゃー」

花陽「あ、ご、ごめんね、ちょっとお花摘みに行ってから……」

凛「お花摘み?」キョトン

真姫「トイレのことよ」

凛「それならそうとはっきり言えばいいのにー」

真姫「凛には恥じらいっていうものがないの?」ハァ

花陽「い、いってくるね!」カアアアアアアア

花陽「朝、凛ちゃんに掴まれた手……」チュッ

花陽「んっ……こんなこと、ダメなのに……っ」クチュクチュ

花陽「凛ちゃんに、優しくされる度に好きになっちゃう……んっ」

花陽「凛ちゃんが、じゃれ合ってくる度に、んっ……どきどきしちゃうぅ!」

花陽「女の子同士なのに……っ」

花陽「凛ちゃん……凛ちゃん……!」

真姫「……」

にこ「真姫ちゃん、どうしたにこ?」

真姫「なんでもないわ」

穂乃果「凛ちゃーん、学校いこー?」

凛「凛はかよちんを待ってるにゃ。みんな先に行っててー」

穂乃果「それなら穂乃果達も待つよ?」

真姫「かよちんのことは凛に任せて行きましょうか」

穂乃果「え、でも」

真姫「行くわよ」

花陽「…………」テクテク

凛「あ、かよちん! やっときたにゃ! 学校に行くにゃ!」

花陽「う、うん……」カアアアアアアアアア

凛「急がないと遅刻しちゃうよ?」ギュッ

花陽「っ!」ビクッ

凛「かよちん?」

花陽「ご、ごご、ごめんね、急に手を掴まれてびっくりしちゃっただけだから!」アセアセ

凛「…………変なかよちんにゃ」

凛「かよちん、移動教室だよ」

花陽「うん、準備するから先に行ってて」

凛「それくらい待ってるよー」

花陽「いいから、先に行ってて!」

凛「う、うん……」テクテク

花陽「……」

真姫「……」

凛「かよちーんおひr」

花陽「ちょっと用事があるから先に食べてて!」

凛「待ってるにゃ!」

花陽「遅くなっちゃうから先に食べてて、ね?」

凛「う、うん……」トボトボ

真姫「凛、一緒に食べましょう」

凛「真姫ちゃん……。うん、食べるにゃ!」エヘヘ

真姫「…………」

凛「かよちん、練習いk」

花陽「さ、先に行ってて!」

花陽(朝のこと思い出しちゃうとまともに顔が見られないよ……)ドキドキ

凛(なんだかかよちんに避けられてる気がするにゃ)

凛「うん、かよちんも用事が済んだらきてね」ダダッ

凛(もしかして凛、かよちんに嫌われちゃったのかも……)

真姫「……かよちん、何か悩み事?」

花陽「真姫ちゃん、見てたの?」

真姫「凛のこと、どうして避けてるの?」

花陽「さ、避けてるわけじゃなくて……!」アセアセ

真姫「どう見たって避けてるわよ。悩みなら特別に真姫ちゃんが聞いてあげるけど?」

花陽「…………」ポロポロ

真姫「ど、どうしたのよ! いきなり泣き出して!」オロオロ

花陽「花陽、凛ちゃんのこと好きなの、特別な意味で」

真姫「そりゃあ見てれば分かるわよ」

花陽「……そうなの?」

真姫「気付いてないのは凛と穂乃果くらいよ?」

花陽「そう、なんだ……」

真姫「それで、その花陽がなんで凛を避けてたわけ?」

花陽「凛ちゃんに対する好きの気持ちが抑えられなくなっちゃって、えっと、朝、しちゃったの……」カアアアアアアアアア

真姫「はぁ?」

真姫「しちゃったって、何を?」

花陽「ナニ、を……」カアアアアアアアアア

真姫「はぁ、それで気まずくて顔を合わせられない、と」

花陽「」コクリ

真姫「……聞きなさい、花陽」

真姫「その、好きな人で自慰をすることは自然なことよ、現に私も、その、時々するし……」カアアアアアアア

真姫「あぁっ! そんなことはどうでもいいのよ!」

真姫「それで避けたりしたら凛はどう思うと思う?」

花陽「えっと……?」

真姫「逆に、凛に冷たくされたり避けられたりしたら、花陽はどう思う?」

花陽「り、凛ちゃんがそれがいいって思ってるなら冷たくされてもいい」

花陽「…………」ポロポロ

花陽「やだっ! 凛ちゃんには優しくしてほしい!」ポロポロ

真姫「かよちん、それでいいの?」

真姫「私は知ってるわ。気持ちを隠し続けることのつらさを」

真姫「こころが折れそうになって、伝えたくて想いだけが募る」

真姫「そのつらさを」

花陽「…………いっそ忘れられたらいいのに」

花陽「この気持ちも、凛ちゃんのことも」



パァンッ

花陽「あ……ぅ……」

真姫「臆病者、最低、俗物」

真姫「私は知ってるわ、好きだって気持ちはつらいのと同時に幸せであることも」

真姫「かよちんのそれはただ逃げてるだけよ」

真姫「毎日凛のことを見て、ずっと一緒にいて、幸せなんでしょ?」

真姫「なら、あと1歩進んで確かめるだけじゃない!」

花陽「真姫、ちゃん……」

真姫「行ってきなさいよ、ほら」ポン

花陽「……っ!」

花陽「2回目だね、こうして背中押してもらうの」エヘヘ

真姫「いいから行きなさい」

花陽「ありがとう、真姫ちゃん」ニコッ

真姫「はいはい、行ってらっしゃい」フリフリ

真姫「…………はぁ、私何してるんだろう」

真姫「……優しくしないでよ、もう」ポロポロ

花陽「凛ちゃん!」ハァハァ

凛「かよちん……? 走ってどうしたの?」

花陽(伝えなきゃ、折角真姫ちゃんが背中を押してくれたんだから)

花陽(でも、ここからが進めなくて、気持ちを隠し続けちゃう)

花陽(気持ちを隠し続けてればずっと、友達だけど、確かめたい。1歩進みたい……!)

花陽「凛ちゃんに聞いて欲しいことがあるの!」

凛「なぁに? かよちん」

花陽「I love you.」





おわり

UNBALANCED LOVEってりんぱなじゃね?ってふと思い立って衝動的に書いてしまった
後悔はしていない

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