八幡「俺の周りだと可愛いのは戸塚だな、まちがいない」 (56)

材木座「ほう、さすが八幡。戸塚氏とは……目の付け所が違う」

八幡「いやいや、誰に聞いても戸塚だろ、常識に考えて。お前もそうだろ?」

材木座「ふむぅ、……我のリアルの知り合いだと確かに」

八幡「お前はリアル以外に知り合い居るのかよ……」

材木座「ふっふっふっ、我には電子の海に戦友がいるのだっ!」

八幡「ああ、ネットの知り合いね。というかリアルで会ったことあんの?」

材木座「いや、会ったことは無いがきっと可愛いに決まっているっ!!」

八幡「会ったこと無いのに決め付けんなよ……何で可愛いと思っちゃったの、お前は」

材木座「ならば教えてやろうっ! とあるネトゲの話だ……出会いはな――」

八幡「やっぱり言わなくて良いや、興味ないし」

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材木座「はふん……思わずレアアイテムをあげしまうほど可愛いというのに……」

八幡「いや、ネトゲって相手はネカマの可能性あるんじゃね?」

材木座「なにぃ!? ならば我がプレゼントした数々のレアアイテムはどうなるのだっ!?」

八幡「知らねぇよ……ま、とりあえず俺の周りだと戸塚が一番だな、可愛いのは、うん」


雪乃(……………………)ジー

結衣(……………………)ジー


材木座「戸塚氏が一番という答えでは開放されはしないのだろうな……プレッシャーを感じるっ」ボソッ

八幡「それにしても俺の周りで誰が可愛いと思うかなんて、何で聞いてきたんだ? 材木座」

材木座「は、ははははは八幡っ!? な、何でもないぞ!? ただ男同士こういう話をと思ってだな!」

八幡「動揺しすぎだろ……。何を考えてるか知らんが、そろそろ奉仕部へ行きたいんだが」

材木座「ああ……我も早く帰りたいんだが……その」チラッ


結衣(早く、ヒッキーに、理由を、聞いてっ)バッ バッ バッ バッ

雪乃(……………………)ジー


八幡「んじゃ、俺はもう行くからな」

材木座「ま、待つんだっ八幡っ! いや、待ってくださいっ八幡っ!!」ガシッ

八幡「うおっ!? 引っ付くな! わ、わかったからっ、早く離せっ!」

材木座「はぁ……はぁ…………ふぅ、さすが八幡。我友よ」

八幡「はいはい。ったく、お前の体型で引っ付かれたら怖えぇだろうが」

材木座「それで八幡、理由なぞ聞いてもよろしいか?」

八幡「は? だって戸塚だぞ? 理由は戸塚だから、それで十分だろ?」

材木座「お、おう?」

八幡「まぁあえて言うならば、戸塚の笑顔だな。うん。思わずときめいちゃうよな」

材木座「は、八幡?」

八幡「でな、この前戸塚がちょっと転んだときに照れて笑ったんだが、そのはにかむ笑顔がだな――」

材木座「…………八幡の何がここまで駆り立てるのだろうか……」ピロリン

材木座「ん? メールか? ふむぅ……」

メール『さいちゃんのことはもう良いから、あたしたちのことも聞いてっ(`・ω・´)』

材木座「ふむ……チラリ」チラッ


結衣(ぐぬぬぬ……)ジー

雪乃(………………)ジー


材木座「ひぃぃぃぃっ!? は、八幡? 他の女子はど、ど、どうなのだ?」

八幡「そこで戸塚が寝言で……あん? なんだよ、良いところで。他の女子?」

材木座「う、うむ。八幡の周りにはレベルが高い女子がいると思うのだが」

八幡「レベルが高いっつっても中身が残念なのばっかだしなぁ……」

材木座「は、八幡? あ、あまりそういうことは言わない方が良いと思うぞ?」ピロリン

材木座「ひぃっ!? ガクガクブルブル」チラリ

メール『比企谷くんが私たちをどう思ってるのか早く聞きなさい』

材木座「も、文字だけだと怖くは無いが……チラリ」チラッ


結衣(ヒッキーには言われたくないし! ヒッキーは目が腐ってるし! ヒッキーのほうが残念だしっ!)ムー

雪乃(残念な人に残念と言われたくは無いのだけれど)ゴゴゴゴ


材木座「ごくり……は、八幡? と、とりあえず一人ずつどう思ってるか聞いても良いか?」

八幡「やだよ、面倒くさい……お前とそんなこと話しても意味ないし」

材木座「た、頼むっ!! そんなことを言わず、わ、我をっ、我を助けると思ってっ!! 八幡っ!!」ガシッ

八幡「助けるってなんだよっ!? わかった! わかったから離せっ!!」

材木座「我だって、こんなことしたくないっ……だが奉仕部に依頼した借りを返せと言われたら……」ボソッ

八幡「で? 俺の周りの連中をどう思ってるか言えば良いんだな? わかってると思うが誰にも漏らすなよ?」

材木座「うんっ! うんっ! 勿の論だっ八幡!」

八幡「そうだな……他の可愛い女子か…………まずは小町だな、うん」

材木座「真っ先に妹君が出てくるとは……相変わらずだな、八幡」

八幡「あん? 何か問題でもあるのかよ? それとも何か、小町が可愛くないとでも言うのか? あん?」

材木座「は、八幡? 我はそんなこと言っておらんぞ? 是非紹介して欲しいくらいだ!」

八幡「は? お前に紹介なんてするわけ無いだろ、小町は俺の大事な妹だぞ。冗談でも殴るぞ」

材木座「ならばどうしろと言うのだ……興味を持っても持たなくても凄まれるじゃないか……」ピロリン

材木座「メールを見るのが怖くなってきたが……し、しかし……そーっと……」チラリ

メール『ヒッキーきもいっ! まじありえないしっ!(#`・ω・´)』

材木座「るふぅ……我にメールで言われても困るのだが……」

八幡「だが? まぁ、どうしてもというのであれば、小町の可愛いエピソードの一つでも話してやらんことも無い」

材木座「それは八幡がただ話したいだけではないのか? 出来れば奉仕部の二人について頼むっ」チラッ チラッ

八幡「二人って雪ノ下と由比ヶ浜か? あの二人かぁ……まぁ、可愛いんじゃね?」

材木座「……………………ん? まさかそれだけか?」ピロリン

材木座「ひぎぃっ!? ま、またメールかっ」チラッ

メール『わかってるわね?』

材木座「ヒュンッ……は、は、は、八幡!? 一人ずつどう思ってるのかき、き、聞きたいのだがっ!?」ガクガクブルブル

八幡「あー、そういえばそうだったな。じゃあ、とりあえず由比ヶ浜からな」

材木座「……ほっ。う、うむ、では頼む、八幡」

結衣(あ、あたしからなんだ……。ひゃー、今さらだけど緊張してきたっ)ドキドキ

雪乃(…………落ち着きなさい、由比ヶ浜さん。あの男だから何を言われるのかわからないのよ?)

結衣(そうだけど……でも、ヒッキーがあたしのことどう思ってるか聞けるんだよ?)

雪乃(そうね、本人の前だと捻くれたことしか言わないでしょうしね)

結衣(うん、あ、あたしたちのこと可愛いとは思ってくれてるみたいだし、期待しても良いよね?)

雪乃(…………比企谷くんに期待……何故かしら、不安しか無いわ)

結衣(そ、そんなこと……そんなこと…………あー、い、いやっ、だ、大丈夫だよ、たぶんっ)


八幡「由比ヶ浜をどう思ってるか……一言で言えば犬だな」

結衣(い、犬ぅっ!? ヒッキーってあたしのこと犬だと思ってるの!?)

雪乃(…………い、犬……ふふっ…………犬っ)プルプル

結衣(ゆきのん……笑いたければ我慢しなくても良いんだよ? あたし気にしないし)グスッ

雪乃(い、いえ……べ、別に笑うのを我慢しているわけでは……ふふっ……ないのよ?)

結衣(……………………あたし、犬だワンっ)ワンッ

雪乃(……っ………………っ…………っ!!)プルプル

結衣(やっぱりゆきのん笑ってるじゃん……ゆきのん、ひどい)

雪乃(だっ……だって無表情で…………犬の真似をするなんて……反則よっ)プルプル

結衣(ヒッキーもヒッキーだよっ! 犬ってなんなのっ!? まじありえないしっ!)

材木座「い、犬か……どうして犬なのだ、八幡?」

八幡「だって、あいつ犬みたいで可愛いだろ」


結衣(ひ、ヒッキー……か、可愛いなんて///)

雪乃(さっきまで文句を言っていたのはどこの誰かしら……でも結局は犬なのよね)


八幡「由比ヶ浜を見ていてたまに思うんだが……あいつって犬耳と尻尾とか似合うと思うんだよな」

材木座「犬娘キターーーーっ!」

八幡「由比ヶ浜が雪ノ下にじゃれついてるのを見てると、たまにそう思うんだよな」

八幡「むしろ尻尾を嬉しそうに振っているのが見えるまである」

材木座「ほう、八幡も魔眼に目覚めておったか……Welcome to Underground...」

八幡「うぜぇ…………、まぁ、首輪を着けた由比ヶ浜は似合ってたし、そのイメージがあるのかもな」

雪乃(由比ヶ浜さん、あなた首輪なんて……比企谷くんとそういうプレイでもしたのかしら)

結衣(ち、違うよっ、間違えて着けちゃっただけだよ! 引かないで! あとプレイって何!?)


八幡「アホっぽいところも何となく犬っぽいし。あいつ撫でてやったら喜びそうじゃね?」

材木座「ただし、イケメンに限る……」

八幡「だな……リア充爆発しろ」


結衣(ひ、ヒッキーになら……撫でられても…………良いのに///)

雪乃(そういえば比企谷くんに撫でられてる小町さん、気持ちよさそうだったわね///)


八幡「あとあいつアホだから無防備なときがあるんだよな、エロいし、ビッチの才能有るわ」

材木座「なぬぅ!? そこのところkwsk!」

結衣(あたしビッチじゃないし! エロくもないよっ! ヒッキーキモい! 中ニもマジキモい!)

雪乃(落ち着きなさいっ由比ヶ浜さん。騒ぐと比企谷くんに見つかるわよ)

結衣(だってヒッキーがぁ……ヒッキーが……)


八幡「なんつーの? たまに目のやり場に困ることがある」

材木座「ふむぅ……八幡もやはり漢だな」

八幡「まったく、こっちの気持ちも考えて欲しいんだけどな。あいつ可愛いから性質が悪い」


結衣(あう……ヒッキーが可愛いって……えへへ///)

雪乃(だから由比ヶ浜さん、あなた……少し簡単すぎやしないかしら)

結衣(へ? 何が?)

雪乃(はぁ……いえ、何でもないわ)

八幡「だが良い奴ではあるな。あいつの素直さは俺に無いところだし」

材木座「なるほどな、確かに八幡には無いものを持っておる」

八幡「ただまぁ……ストレートすぎてこっちが恥ずかしくなるときもあるんだよなぁ」

八幡「あとは……ネーミングセンスと料理のセンスは無いな。壊滅的に」


結衣(うぅ……やっぱり料理出来たほうが良いのかなぁ……どう思う、ゆきのん?)

雪乃(そうね、出来ないよりは出来た方が良いんじゃないかしら)

結衣(そうだよね……うん、ヒッキーにちゃんとしたクッキー食べてもらってないし、頑張んなきゃ!)

雪乃(由比ヶ浜さん? 頑張るの良いのだけれど、味見は比企谷くんにでもお願いしてね)

結衣(ゆきのんっ!?)ガーン

八幡「次は雪ノ下か……雪ノ下ねぇ」


雪乃(……っ!!)ガタッ

結衣(ちょっ!? ゆ、ゆきのん?)

雪乃(…………こほん……どうかしたかしら、由比ヶ浜さん)キリッ

結衣(えっ……あ、うん。…………な、なんでもない)

雪乃(そう? ならいいのだけれど)

結衣(ゆきのんも何だかんだで気になるんだね……)ボソッ

雪乃(さて、あの男がどんなことを言うのか楽しみね)ソワソワ

結衣(ソワソワしてるゆきのん……何か可愛いっ)ダキッ

雪乃(まさか比企谷君も本人が聞いているとは思わないで――って、ちょっと由比ヶ浜さん!?)


八幡「由比ヶ浜が犬なら、雪ノ下は猫だな」

雪乃(猫……由比ヶ浜さんが犬はともかく……私が猫? ふふっ、面白いことを言うのね)ゴゴゴゴ

結衣(あー、ゆきの……っん!?)ズサッ

雪乃(由比ヶ浜さん? 急に離れて何かあったのかしら?)

結衣(ゆ、ゆきのん……何か怖いよ……)ガクガクブルブル

雪乃(怖い? 一体何が怖いのかしら。由比ヶ浜さんが何に怖がっているのかわからないわ)


材木座「猫か……犬に猫。両方備えるとは……隙が無い、ごくり」

八幡「まぁな、あいつ自身猫が好きみたいだしな」


雪乃(好きだからって猫そのものになりたいわけではないのだけれど……)

結衣(まぁまぁ、落ち着いてゆきのんっ。可愛くて良いと思うけどな、猫。あたしは苦手だけど)

雪乃(そもそも由比ヶ浜さんの犬のイメージが強すぎるのが原因ではないかしら?)

結衣(えっ? えっ!? あ、あたしが悪いのっ?)

雪乃(悪いとかではなくて、比企谷くんが犬だの猫だの言い出したのは、由比ヶ浜さんからだもの)

支援

結衣(ううっ……そうだけど……)

雪乃(ごめんなさい、別に責めてるわけではないの。ただ納得が行かないだけなのよ)

結衣(そうなの? あたし悪くない?)

雪乃(ええ、悪いのは動物でしか表現できない比企谷くんよね。人のことをなんだと――)


材木座「八幡も我同様、言葉の暴風を受けている同士、苦手なイメージが強いと思っていたが……」

八幡「毒舌なのは間違っちゃいないけどな。でもあいつはあいつで可愛いところあるし」

材木座「ほぅ……聞こうではないか」


雪乃(……か、かわっ…………可愛い///)

結衣(えっと……ゆきのん?)

雪乃(何かしら由比ヶ浜さん。それはそうと、やはり猫というイメージはありではないかしら)キリリッ

結衣(は、はぁ……え?)

雪乃(好きなものに似るというとことは、それだけ好きということなのだし――)

いいぞつづけろ材木座

八幡「一見完璧に見えてどっか抜けてるんだよな。そこが可愛いというか……」

材木座「ほう、所謂ギャップ萌えというやつか……」


雪乃(っ……そ、それに猫に悪いイメージなんて、そうは無いもの///)

結衣(ゆきのん……顔が赤いよ?)

雪乃(ゆ、由比ヶ浜さん? ち、違うのよ? その慈愛に溢れた目は気になるのだけれど)

結衣(うん、良かったね。ヒッキーに可愛いって言われて)

雪乃(何を言っているのかしら、私がそんな事で喜ぶとでも?)

雪乃(あんな目の腐った男に褒められたところで――)


八幡「それに雪ノ下との会話の掛け合いは楽しいと思ってるし。偶に泣きそうになるけどな」

材木座「なるほどなるほど」

結衣(褒められたところで? 何なのかな、ゆきのん?)

雪乃(ほ、褒められたところで――)


八幡「あと雪ノ下の生き方には尊敬してる。俺にはあんなの真似できねぇし、凄いよ実際」

材木座「認めておるのだな、八幡」


雪乃(褒められたところで…………比企谷くんのバカ///)

結衣(ゆきのんも素直になれば良いのに)


材木座「時に八幡? その二人に告白されたらどちらを選ぶのだ?」ニヤリ

八幡「は?」


結衣(!? ちゅ、中二!?)ガタッ

雪乃(!?)ガタッ

材木座・・・やるなお主

八幡「ん? 何かあっちで音がしなかったか?」

材木座「気のせいであろう。それよりどちらを選ぶのだ、八幡」ピロリン

八幡「どっちを選ぶって……そもそも俺に告白なんてするわけないだろ」

材木座「もしの話で構わん。で、どうなのだ?」ピロリン ピロリン ピロリン ピロリン

八幡「もしの話をしたって意味無いだろって、さっきから携帯鳴ってるぞ」

材木座「デュフ、暫し待たれよ……」ピロリン

メール『何を聞いてるのかな!?(;゚ Д゚)』

メール『こちらの指示以外の質問はしろとは言っていないのだけれど』

メール『激おこぷんぷん丸だよ!ヾ(*`Д´*)ノ"』

メール『もっと当たり障りの無い質問にしなさい』

メール『ちゃんとメール見てよ!(○`ε´○)』

メール『ちゃんとメールを見なさい。その為の携帯でしょう?』

材木座「るふぅ……止むを得んか……」メルメル

八幡「お前ってメールする相手居たんだな。ネットの知り合いか? 羨ましくなんて無いからなっ」


結衣(あっ、中二からメールだ!)ピロリン

雪乃(何て書いてあるのかしら?)

メール『わかった、ならば何を聞けばよろしかろう?』

結衣(……だって。な、何を聞けば良いのかな?急に言われても困るよね)

雪乃(とりあえず聞きたいことを送れば良いのではないかしら?)

結衣(そ、そうだね。こ、こ、こ、こく、告白……されたらどっちを選ぶかなんて……聞けないよ///)

雪乃(そうね、比企谷くんに選ぶ権利なんてあるわけないもの)

結衣(あはは……、ヒッキーにも選ぶ権利くらいあると思うけど……たぶん)

雪乃(この話は後にしましょう。今はメールを……)メルメル

結衣(あっ、うん。そうだね、えっと……うんと……むー)メルメル

材木座「オウフ」ピロリン ピロリン ピロリン ピロリン ピロリン

八幡「凄ぇな、そんなにメール来るんだお前。俺なんてむしろ来ない日が多いのに」

材木座「……因みに八幡? なんなら我とメールでも――」

八幡「だが断るっ!!」

材木座「はふん……残念だ。どれ、メールを読ませてもらおう」

メール『ヒッキーに犬好きかって聞いてもらえる?o(U・ω・)⊃ワンッ 』

メール『比企谷くんに生きていて楽しい? って聞いてもらえるかしら』

メール『隼人くんとヒキタニくんは普段どっちが攻めなの?』

メール『ヒッキーに今度の日曜暇か聞いてっ(`・ω・´)』

メール『比企谷くんに今度の日曜暇かどうか聞い』

材木座「ぬぅ、これを我に聞けと……うむ? この攻めに関する質問は誰のアドレスなのだ? スパムか?」

八幡「おい、もう良いか? そろそろ部室に行かないと何を言われるのかわからないんだけど」

あれ?よく考えると、剣豪将軍の野郎、ゆきのんとゆいゆいのメアドを知っているのか?

……許すまじ

結衣(ねぇねぇ、ゆきのん。ゆきのんはどんな質問をしたの?)

雪乃(……………………間違えて消そうとした内容を途中で送ってしまったわ)

結衣(あちゃあ……でも良くあるよね、急いでたら間違って送っちゃうこと。うんうん)

雪乃(でも内容も途中だし、ちゃんと送れたのは生きていて楽しいかの確認ぐらいかしら)

結衣(あ、あは、あはは……ゆきのん相変わらずだね。でもヒッキーだしなぁ……楽しいって言いそう)

雪乃(まぁ、あの腐った目をした人に今さら聞くことなんて無いもの。そういう由比ヶ浜さんは何を聞いたの?)

結衣(えっ? えっと、い、犬は好き? とか……。ち、違うよ? 別に犬とあたしを一緒にしてないよっ?)

雪乃(別にそこまで聞いていないのだけれど……)


材木座「最後に質問だ、八幡。今度の日曜は暇なのか?」


結衣(あっ、そっちは聞くんだ中二。うぅ……ヒッキーどうなんだろ)

雪乃(っ!? 何でその質問が……ってまさか由比ヶ浜さんも?)


八幡「何、俺に日曜の予定を聞くの? わかってるだろ、忙しいに決まっている」キリッ

結衣(がーんっ!?)

雪乃(……ひ、比企谷くんが休みの日に忙しい!?)


八幡「スーパーヒーロータイムとプリキュア観なきゃいけないからな」ドヤァ

材木座「八幡っ、我も! 我も観てるぞっ!」

八幡「あっそ」

材木座「しゅーん」


結衣(はぁ……ヒッキーはやっぱりヒッキーだったし……)

雪乃(はぁ……やはり比企谷くんの忙しい基準はそんなものよね)


材木座「それで観た後は暇なのか?」

八幡「ばっ、ち、違ぇよ!? 忙しいよ? ちょー忙しいよ? みっちり予定詰まってるよ?」


結衣(動揺しすぎだし……中二相手に見栄を張る必要ないし……)

雪乃(本当に残念ね、あの男……)

材木座「ならば八幡。どのような予定なのか言ってもらおうかっ!」

八幡「えっと……それは……あー、平塚先生とラーメンを食べる約束……とか?」

材木座「な、なんとっ!? 八幡が誰かと一緒に出かけるだと!?」

八幡「驚くところがおかしいだろ……小町が暇なら一緒に出かけるし」


結衣(ヒッキー、結局出掛ける相手が小町ちゃんしかいないじゃん……。でも平塚先生と出掛けるんだ……)

雪乃(出掛けるかどうかは小町さん次第じゃない……。それにしても平塚先生と約束……)


八幡「結局お前は何が聞きたいんだよ……雪ノ下や由比ヶ浜をどう思うとか、日曜が暇だとか……」

材木座「あー、うむ。その二人みたいな犬と猫が居たら八幡は可愛がるか?」

八幡「何言ってるのお前。俺の質問に答えろよ……。多分撫で繰り回すんじゃね?」

材木座「ふむ、こんなものでよかろう。これで我も解放される……感謝するぞ、八幡」

八幡「もう話が終わったなら今度こそ行くからな。はぁ……何か飲んでから行くか」スタスタ

結衣「ねぇねぇ、ゆきのんっ! あたしたちみたいな犬と猫が居たらヒッキーが可愛がってくれるって!」

雪乃「由比ヶ浜さん、私たちはその犬と猫では無いのよ?」

結衣「大丈夫だよっ! こんなこともあろうかと用意してたからっ!!」

雪乃「そ、それは犬耳と猫耳? 何でそんなものを」

結衣「ほらっ、ゆきのんも! 絶対似合うよ、ゆきのんだしっ!」グイグイ

雪乃「その根拠はどこから……っ、ちょっと由比ヶ浜さん? 無理矢理は……聞いてる?」

結衣「うんうん、良く似合うよ! ゆきにゃんっ!」ダキッ

雪乃「ゆ、ゆきにゃん!? 何かしら、その呼び方は? 由比ヶ浜さんっ?」

結衣「よしっ、それじゃあ部室でヒッキーを待とうっ!」

雪乃「えっ!? まさか着けたまま部室に行くつもりなの!? えっ、ちょっと待って? 由比ヶ浜さん!?」

結衣「わんわんっ、わんわんおーっ!」

―部室―

結衣「えっと、拾って……くだ……さい……っと。これでよしっ!」

雪乃「はぁ……何人かに珍しい目で見られたわ……明日からどうすれば……」

結衣「ゆきのん準備できたよ! ってあれ? 何で落ち込んでるの?」

雪乃「いえ、何でもないわ。それよりも字が間違ってるわ、それだと捨ててくださいになるわよ」

結衣「ええっ!? 間違ってた!? え、えっと……こ、これでよしっ!」

雪乃「平仮名……由比ヶ浜さん、少しは勉強しないと…………それは何かしら?」

結衣「えっ? 何ってダンボールだよ? 二人で入る」

雪乃「ダンボールなのは見ればわかるけど……入る?」

結衣「うんっ、これに入ってヒッキーに可愛がってもらおうって作戦だよ!」

雪乃「は?」

結衣「さあ、ヒッキーが来る前に入って、入って」

雪乃「え? あ、ちょっと由比ヶ浜さん? 本当にやるの?」

結衣「もちろんだよっ、それじゃあ練習しよっか?」

雪乃「れ、練習? 練習って何の練習のことなのかしら? 嫌な予感がするのだけれど」

結衣「もちろん、泣き方の練習だよ? 犬や猫になりきらなきゃ、流石に恥ずかしいよぅ///」

雪乃「私は猫耳をつけた時点で恥ずかしいのだけど……」

結衣「くぅーん、くぅーん……こんな感じかな? ゆきのんもやってみてっ」

雪乃「え、え、私もやらないと駄目なの? …………にゃー///」

結衣「うんうん、グーだよゆきのんっ。……あっ、ヒッキーが来たみたいだよ!? せーのっ」


八幡「うぃーす、悪い悪い遅くなった。いきなり空から槍が――」ガラッ

結衣「くぅーん、くぅーん……くぅーん、くぅーん」

雪乃「にゃ、にゃー……にゃー、にゃー……にゃー、にゃー」

八幡「………………………………」

結衣「くぅーん、くぅーん、拾って欲しいワンっ」

雪乃「にゃー、にゃー、ひ、拾って欲しいにゃん///」

八幡「………………あっ」ガラガラピシャン

結衣「あれ? ヒッキー? 何で閉めちゃうのっ!? 可愛い犬が居るんだよっ!? ヒッキー!?」

雪乃「…………一生の不覚」

かわええ

―日曜―

八幡「やっぱり日曜はプリップリのキュアキュアだな。それにしても雪ノ下に由比ヶ浜……」

八幡「まさか犬や猫の話を真に受けたのか? 聞いているのわかってたから当たり障りの無い答えを言ったんだが」

八幡「ったく、ぼっちの気配察知能力をバカにするなよ? 初めから居るのわかってたし」

八幡「でも雪ノ下が居て何であんな行動に成るのか理解できないんだが……うーむ」

小町「お兄ちゃんっ」

八幡「ん? どうしたこま……ち、おい、何だその猫耳は」

小町「えっ? だってお兄ちゃんって獣耳属性なんでしょ? 雪乃さんから聞いたよ?」

小町「だから小町もお兄ちゃんの為に着けてみましたっ、あ、今の小町的にポイント高い?」

八幡「雪ノ下……小町に教えたのは仕返しのつもりか?」

小町「どうどう? 似合う? 小町にゃんだにゃん! にゃーん!」

八幡「お、おう」

可愛い

小町「んー、反応がいまいちだなぁ。お兄ちゃんっ撫でて撫でて、ごろごろ」スリスリ

八幡「撫でる……こうか?」ナデナデ

小町「はふぅ……、お、お兄ちゃんってやっぱりテクニシャン///」ピンポーン

八幡「ん? 誰か来たみたいだな。ちょっと出てくるわ」

小町「う、うん……、はぁはぁ……危なかった……もう少しで堕ちるところだったよ///」


八幡「はいはい、どなたですかって……平塚先生?」ガチャ

静「うむ、おはよう比企谷。今日も良い天気だな」

八幡「はぁ……おはようございます。それで何の用で来たんです?」

静「何の用だと? 一緒にラーメンを食べに行くんだろ?」

八幡「は?」

静「由比ヶ浜から聞いたんだが……いつの間にか約束してたんだな」

八幡「由比ヶ浜ぁ……」

静「まぁ? 私も日曜は暇だったから? 比企谷との約束は守らないとな」

八幡「いえ、あの先生? 実は――」

静「今日はお薦めの店をいくつか紹介してやろう。では行こうか、比企谷」

八幡「は? いや、ちょっと先生? 今からですか?」

静「ははは、お金のことなら気にするな。先生は大人だからな、奢ってやろう」

八幡「いや、そういうことではなくてですね――」

静「な、何ならうちで食後にコーヒーでも飲んでいくかね? ご馳走するぞ?///」

八幡「流石に先生の家に行くのは不味いのでは?」

静「安心しろ、暗くなる前にちゃんと帰すから。ちょっとだけ、ちょっとだけでいいから///」

八幡「何で必死なんですか……引くわー、マジ引くわー」

静「あ、て、手でも繋いで行くか? 逸れないようになっ///」ガシッ

八幡「子供じゃないんだから……って何で恋人つなぎなんですか?」

静「楽しみだなっ、比企谷! それじゃあ、行くかっ!」

八幡「……どうしてこうなった……俺の休日が……」

おわり

くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、前に投下したら普通の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、八幡達のみんなへのメッセジをどぞ

八幡「みんな、見てくれてありがとう
ちょっとぼっちなところも見えちゃったけど・・・気にしないでな!」

小町「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

静「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいな・・・」

結衣「見てくれありがとね!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

雪乃「・・・ありがと」ファサ

では、

八幡、小町、彩加、結衣、雪乃「皆さんありがとうございました!」



小町、静、結衣、雪乃「って、なんで比企谷くん(お兄ちゃん・比企谷・ヒッキー)が!?
改めまして、ありがとうございました!」

八幡「おい、始めっから居たでしょ。何で驚いてるの、いくらなんでもひどいだろ。ねぇ、ちょっと」

本当の本当に終わり

>>37の一番下が見えない

あっさりしてるな
面白かった
乙!!

可愛い

短かったけど乙


面白かった
また書いてくれ

ホントに短かったですね……うん


また書いてくれたら嬉しい。

そう思うなら続きを書きましょう

とりあえず獣耳を付けたがはまさんとゆきのんをひたすら撫で続けるシーンを書いてみようか
はるのんも出せばこのスレくらいは埋まるんじゃね?

これくらいの短編いいね。
数があればなお良い。

乙乙

次回作はよ

これは巧妙な静ちゃんスレ

良く見たらコピペで名前を一箇所変え忘れてた……
オチを戸塚(ウサ耳)か平塚先生のどちらかで悩んだ結果がこれだよ

いいから戸塚たそエンドも書くんだよ
あくしろよ

もうHTML化依頼出したので次機会があれば
思えば前書いたのもスレタイ詐欺だった……

次に機会があればでいいから、戸塚SS書いてくれるとありがたい
お疲れ様

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