P「ビール、ですか?」 (29)

短いアイマスSS
この作品には、特定のビールや国、醸造所を貶めたり、また持ち上げる意図はありません
出てくるのは自分が飲んだことのあるビールのみです

小鳥「はい、なんでもプロデューサーさん、詳しいらしいじゃないですか」

P「いや、詳しいというほどでは……浅い知識があるくらいで……」

小鳥「充分ですよー! 飲みましょうよー!」

小鳥(まさかプロデューサーさんがビールに詳しいだなんて知らなかったわ)

小鳥(これで一緒に飲みに行く口実ができたわ! 教えてくれてありがとうあずささん!



P「んー、ビールを飲むならうちに来ますか」

小鳥「……ピヨ?」

P「いえ、丁度良いかなーと思うのがいくらか家にあるので」

小鳥「い、いいい居酒屋じゃだめなんですか?」

小鳥(さすがにプロデューサーさんの家は少し気が早いというか……)

小鳥(も、もしかしてプロデューサーさんも私を家に誘う口実が欲しくて……!)

小鳥「うへへへ」ピヨヨ

P「この辺の居酒屋には無いビールもあるので……って、小鳥さん?」

小鳥「ピヨ!? だ、大丈夫ですよ。聞いてます。じゃあ行きましょう!」

P「いや、仕事終わってからに決まってるじゃないですか」

小鳥「ああ……そうでしたね……」

小鳥「お、終わったあああ」ピヨヨヨ…

P「さすがに今日は疲れましたね……」

小鳥「しかし私は頑張りましたよ! プロデューサーさんの家で飲むために!」ピヨーン!

P「あはは、小鳥さんもビール好きなんですね」

小鳥「ま、まあ知識はないですけどねー」

小鳥(そこは自分の家に来るのが~とか思うところではないんですね……)

P「じゃあ、片付けたら行きましょうか」

小鳥「はーい!」

ブロロロ

小鳥「うへへへ」コクリコクリ

小鳥(プロデューサーさんとふたりっきりプロデューサーさんとふたりっきり……)ピヨヒ

゚ヨ

P「小鳥さん、着きましたよ。聞いてますかー?」

小鳥「はっ! 起きてますよ! だ、大丈夫ですよ!」ガバッ

P「汚い部屋ですけど、どうぞ上がってください」

小鳥「はーい……って、おおお……」

小鳥(小奇麗で男の人の部屋とは思えない清潔感漂う部屋……)

小鳥(私の部屋の方が汚いのでは……い、いや、そんなことないはず!)

P「適当におつまみも買っておいたので、適度に食べながら飲みましょうか」

小鳥「さすがプロデューサーさん、気がききますね!」

P「ははは、どうも」

P「おつまみは大事ですね。枝豆は高タンパクで低カロリー、悪酔いや二日酔いに効果が

あります」

P「チーズなんかも、肝臓の働きを助けて、二日酔いの予防などに役立ちます」

P「あとは基本的に火にかけたものはビールに合うので、魚でも炙ればバッチリだったり

します」

P「ま、他にも色々あるんですが、美味しく食べて飲めればオッケーってことで」

小鳥「へえ、作りやすいだけかと思ってたんですが、そういう理由もあったんですねえ」

P「そういう理由が後付けされたツマミも多いと思いますけどね。じゃあビール取ってき

ます」

小鳥(男の人の部屋に来たのって今までの人生であったっけ……)

小鳥(だ、だめよ小鳥! ネガティブになっちゃだめ! この状況を楽しむのよ!)

小鳥(プロデューサーさんとふたりきりで酒盛り……)

小鳥(酔った私とプロデューサーさんは……)

小鳥「あーん恥ずかしいー!」ピヨー

P「……小鳥さん、大丈夫ですか?」

小鳥「ぎゃああああ! 忘れてください忘れて忘れて!!!」

P「ま、まあいいですけど……」

小鳥「あれ? 見かけない瓶ですね」

P「でしょう」

小鳥「スーパードライでも、一番搾りでも、サッポロ生でもない……」

P「これ、ヒューガルデン・ホワイトって言うんです。知ってます?」

小鳥「聞いたことがあるような……?」

P「簡単に言えば甘くて飲みやすい女性ウケの良いベルギービールです」

小鳥「簡単ですね……」

P「美味しく飲めればいいので、細かいうんちくはいらないかなあと」

P「ついでなので、今日は普段飲めないようなビールを出しましょう」

小鳥「楽しみにしてますね! それじゃあ早速飲みましょう!」

小鳥「あ、本当に甘い……でもビール……」クピ

P「ヒューガルデン・ホワイトのように、白濁した液色のビールのことを白ビールって言いますね」

小鳥「確かに普通のビールよりは白いと言えなくも無いですね」

P「飲みやすいですが、度数は普通のビールと同じくらいの5%なので、飲み過ぎに注意です」

P「と言っても、一本しかないので、飲み過ぎることはないですけどね」

小鳥「プロデューサーさんは飲まないんですか?」

P「ああ、飲んでますよ(麦茶を)」

小鳥「こんなビールもあるんですねえ……少し驚きました」

P「じゃあ次行きますか」

小鳥「はい!」

小鳥「……大きい瓶ですね」

P「山伏壱、と言います。志賀高原ビールという日本の醸造所で作られたビールです」

小鳥「これは知らないですねえ」

P「ヒューガルデンはバドワイザーやハイネケンほどとはいかないまでも、有名な部類ですが、
  山伏などは残念ながら少しマイナーになっちゃいますね」

P「比べてはいけないと言ってしまえば、それまでですが」

小鳥「では早速……」クピ

小鳥「おお……これ、すごい飲みやすいですね。見た目は普段飲んでるビールに似てますが、全く違います。美味しいです」

P「なんか米が入ってるらしいですよ。それが関係してるんじゃないですかね」

小鳥「どんどん入っちゃいますね」ゴクゴク

P「こっちはヒューガルデンよりも飲みやすいですが、度数が6.5%あるので、ペースには気をつけてくださいね」

小鳥「もちろんです」ゴクゴク

P(大丈夫かな)

P「そろそろ変化球を出しましょうか」

小鳥「変化球、ですか?」

P「どーん。ドゥシャス・デ・ブルゴーニュ」ドンッ

小鳥「これは?」

P「レッドビールという種類のビールですよ。ワインっぽいビールです」

小鳥「ワインなんてそんな……」ゴクッ

小鳥「確かにワインですね。どっちかというと、グレープジュースに近い気も?」

P「そうかもしれませんね。とにかく美味しくて飲みやすいので、個人的に結構好きな銘柄です」

小鳥「こんなビールもあるんですねえ」

P「それ、原料見てもらえるとわかりますが、別にぶどうやワインが入ってたりするわけじゃないですよ」

小鳥「プロデューサーさん、さすがに私もそんなバレバレの嘘はわかりますよ。
    こんな味がそういうの無しで出るわけが……」

P「……でしょ?」

小鳥「レッドビール……恐ろしい子!」

P「じゃあ最後はこれにしましょうか、ダークフォース」

小鳥「な、なんですかこれは。そんなシスの暗黒卿みたいな名前の……」

P「それダースベイダーです。最初の二文字しか合ってませんし文字数もちがいます」

P「確かに名前が面白いなあと思って買った部分もありますが」

P「まあ、飲んでみてください」

小鳥「では……」ゴクリ

小鳥「濃ッ!!!!!!」

P「ですよねー」

小鳥「色が真っ黒って時点で予想はしてましたがめちゃくちゃ濃いですねこれ!!」

P「度数も9%です。でもゆっくり味わって飲むと美味しいですよ。複雑な味と香りが混ざり合って」

小鳥「あ……言われてみれば確かに……」チビリチビリ

小鳥「なんだか、黒蜜とかブランデーとか、色んな風味を感じます」

P「俺が飲んできたビールでは一番濃いですね。もちろん、もっと濃いものはたくさんあるんでしょうが」

小鳥「これより濃いと、ちょっと重すぎてきついかもですね」

P「意外といけちゃうかもしれませんけどね。こういう濃いものは、
  少し置いておくと香りが立って味も分かりやすいですよ」

小鳥「なんだか、いいですね。ゆっくり飲むビールっていうのも」

P「ですね」

P「あ、丁度おつまみもビールもなくなっちゃいましたね」

小鳥(気がついたら目の前にあったはずのつまみがなくなっていた……何を言ってるのか(ry)

P「送りますよ、小鳥さん」

小鳥「え、でもプロデューサーさんも飲んで……」

P「俺が飲んでたのは麦茶です。気付いてませんでした?」

小鳥(……緊張と酔いで気付かなかったわ)

小鳥(で、でももうさよならなんて……せっかく来たのに……)

小鳥(ええい! ままよ!)

P「じゃあ車で送りますから、こっちに」

小鳥「ぷ、プロデューサーさん!」ギュッ

P「!? こ、小鳥さん?」

小鳥「も、もう少しいても……いいですか?」

小鳥(い、言っちゃった! うわあああああああお酒の力って、すごい!)

P「……そうですね。あれだけ飲んで食べたら動きにくいでしょうし、少し休んでからにしましょうか」

小鳥「ありがとうございます」ピヨン♪

小鳥(っし!)

――翌日

あずさ「プロデューサーさあん、昨日小鳥さんと一緒に飲んでたそうじゃないですか」

P「ああ、飲みましたよ」

あずさ「なんで私を呼んでくれないんですかあ」

P「うーん。じゃあ今度ビアホールに行くので、その時に行きましょうか」

あずさ「やったあ♪」

小鳥「わ、私も行きます!」

P「もちろん、行きましょう」ハハハ

P(給料日まで、お金足りるかな……)ダラダラ


ワイワイキャイキャイ


律子「」ゴゴゴゴゴゴゴ

美希「ひっ! 律子が怖いの!」


                       END

おまけ

律子「いいなあ、小鳥さんやあずささんは。お酒の話で盛り上がれて……」

律子「ん? 給湯室の方から声が……」


  P「そうだなあ、酒以外ならコーヒーも好きかな」

  P「もちろん、雪歩が入れてくれたお茶も美味しいぞ」

  雪歩「あ、ありがとうございますぅ///」


律子「……コーヒー……これだわ!」

ということで短かったですが、終わりです
みんないろんなビール飲んでみてね!

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