堀裕子「サイキックアイドル改め、サイコデュエリストユッコです!」 (131)


モバP「……え、いきなり何言い出すんスか、ユッコさんや」

裕子「よくぞ聞いてくれましたプロデューサーさん。私は昨日、重要なことに気付きました」

裕子「そう……スプーン曲げが中々うまくいかなかったのは、私と超能力とスプーンの相性が悪かったから」

裕子「私のサイコパワーを存分に生かせるのは……遊戯王カードだったのです!」ジャキーン!

モバP「ハハッ、なにいってんだコイツ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1374392943


裕子「説明しよう! サイコデュエリストとは、アニメ『遊戯王5Ds』の特殊なデュエリストの事である!」

裕子「彼らはカードのイラストや効果を実体化させ、現実世界に影響を及ぼすことができるのだ!」

モバP「説明どうも……ってか、どう考えてもスプーン曲げよりも難易度高そうなんですが……」

裕子「な、難易度ってなんですか! カードがあれば何でもできる、それがサイコデュエリストなんですよ!」

モバP「いや……だって、力技でスプーンを曲げるのと違って、どうあがいてもごまかせない……」

裕子「わーわーわー!! なにくちばっしょっとるですか!!」

これは闇堕ちして遊馬に助けられてフラグを建てられるフラグッ……


裕子「く……いってくれますね、なら、論より証拠です!!」ゴソゴソ

裕子「じゃじゃーん! 《ファイヤー・ボール》!!」


《ファイヤー・ボール/Hinotama》 †
通常魔法
相手ライフに500ポイントダメージを与える。


モバP「あら、なんだか懐かしいものが」

裕子「じゃあ、いきますよー。ヌンヌンヌンヌン……」

モバP「!? 裕子、なにを……」

裕子「《ファイヤー・ボール》! 発射ァーーー!!」ボウ!!

モバP「!!??」


モバP「ゲェエ!! 火の玉が飛んできたああーーー!!」サッ!

ドゴォーーーーン!!!!

裕子「どうですか! 実際に起こったでしょ!」フンス!

モバP「ドヤ顔しとる場合かァアーーー!! じ、事務所が、燃える、燃える!!」


裕子「おっといけない……では火を消すので、プロデューサーさん、私を攻撃してください!」

モバP「はぇ?」

裕子「いいから! 火を消すのに必要なんですよ!」

モバP「何を言うか! 大事なアイドルに手を挙げることなど、このモバP、許容出来ん!」

裕子「ふぇ!? ……って、その言葉は嬉しいですけど、火を消すには必要なんです! フリでいいですから!」

遊星「なぜ水系のカードを使わないんだ……」


モバP「な、何が何だかわからないが……そこまで言うならやったるわー!」モバPノコウゲキ!

裕子「かかったなアホが! 攻撃宣言時に、トラップ発動! 《ポセイドン・ウェーブ》!」


《ポセイドン・ウェーブ/Poseidon Wave》 †
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
相手モンスター1体の攻撃を無効にする。
自分フィールド上に魚族・海竜族・水族モンスターが表側表示で存在する場合、
その数×800ポイントダメージを相手ライフに与える。


ザッパーーーン!!!

モバP「ギャアアア!! 今度は何処からともなく波がぁああ! 溺れる! 溺れる!」

裕子「ふう……鎮火完了です!!」


そろそろZEXALがはじまるので、一旦筆を置きます。

……ところで、デュエルはやったほうがいいですかね……?

できればやって欲しいが難しいなら数ターンか何ターンか飛ばして好きな状況にしていいよ
あと遊戯王キャラもモブでいいから見たい

>>11
よし、じゃあ(デュエルを話の中に)ブチ込んでやるぜ。
遊戯王キャラを登場させるのは難しいかな……2で、アニメって言っちゃってるし。


モバP「ゼーハー……ゼーハー……ほ、ほとんど被害がない内に火は消えたか……」

裕子「どうですか、プロデューサーさん! これで私が本当のサイキッカーだとわかってもらえたはずです!」

モバP「…………このド阿呆がぁあああーーーー!!!」モバPチョップ!

裕子「ぷぇ!! な、何するんですか、プロデューサーさん! アイドルには手をあげないんじゃなかったんですか!?」

モバP「うるせぇ! 一歩間違えれば大惨事だったんだぞ! 流石に見過ごせるかぁーーー!!」


モバP「えー……とりあえず、裕子。お前がサイコデュエリスト……もとい、本物の超能力を持っていることはわかった」

裕子「はい! やっとわかってくれたんですね!」フンス!

モバP「……それで、その能力はアイドルとしてやっていく上で、どんなメリットがあるとお考えですか?」

裕子「え?」

モバP「……」


裕子「え……えっと……て、敵が襲ってきても守れます!」

モバP「いや、当社には襲ってくるような輩はいません。それに人に危害を加えるのは犯罪ですよね」

裕子「で、でも警察にも勝てますよ! たぶん……」

モバP「いや、勝つとかそういう問題じゃなくてですね……」

裕子「うまく回れば、LP4000も削りきれます!」

モバP「ふざけないでください。それにOCGはLP8000ですよ。だいたい……」

裕子「あれ、プロデューサーさんも遊戯王知ってるんですか?」

モバP「あ」


モバP「…………」

裕子「…………」

モバP「…………げ、原作初期からのファンです………」

裕子「…………」

モバP「…………今も……カード、ちょっと買ってます……」

裕子「…………」

モバP「…………」

裕子「…………」ニマァ

モバP「!?」



裕子「そうですか、そうですか! なら話は早いですね! きっとゴッズも観てるんでしょう?」

モバP「(あ、ユッコはゴッズって略すんだ……)」

裕子「じゃあ、サイコデュエリストがどんなものか知ってるでしょ! それに今、目の前で見ましたし……」

裕子「これで、私は本当のサイキックアイドルになれるんです! もう、あ……(察し)とか言われなくなるんですよ!」

裕子「さあ、これでホントのホントに、エスパーユッコの大躍進の始まりです!!」

モバP「ゆ、ユッコ! ちょっと、落ち着け!」

http://i.imgur.com/xVAYmip.jpg
http://i.imgur.com/C8w7C8t.jpg
堀裕子(16)


裕子「むぅ、なんですか、プロデューサーさん!」

モバP「さっきの惨状を忘れたのか? あれを見た限りだと、とても安全とは思えないぞ!」

裕子「そ、それは攻撃系のカードを使ったから……」

モバP「そうだよ! なんで攻撃系のカードを使った!? 回復系カードとかもあるだろ! 《モウヤンのカレー》とか!」

《モウヤンのカレー/Mooyan Curry》 †
通常魔法
ライフポイントを200ポイント回復する。

裕子「だってファイヤー・ボールの方がインパクトあるじゃないですか! ゴッズでもおじさんの使ったカードですし……」

裕子「それにいきなりカレーなんか出したら、サイキックアイドルじゃなくて、ナマステアイドルだと思われちゃうじゃないですか!」

モバP「なんだよナマステアイドルって!?」

※補足

裕子の言ってる『おじさん』っていうのは、遊戯王5D's 登場キャラの一人、ディヴァインの事だよ!

所謂、主人公の敵対勢力の首魁なんだけど、初デュエル時の「おじさんのデュエルは荒っぽいからね」のセリフから

ファンからは『おじさん』って呼ばれて親しまれているんだ!

ちなみに、ユッコの言うとおり、《ファイヤー・ボール》を主人公に向けて放ったり、

剣のカードを実体化させて切りかかったりとデュエル(物理)の使い手でもあるんだ!



モバP「とにかく! その力は危険だ! 使用はひかえてもらう!」

裕子「ええ! そんなぁ! やっと私に新たな力が芽生えたのにぃ……」

モバP「……お前が、超能力を本気にしてもらえなかったことで悩んでいたのは知っている……」

モバP「だけどな、力があるのは必ずしもいいことずくめじゃないんだ。それが、普通の人間が届かないモノなら、なおさらだ」

モバP「それに、いざその力で人を傷つけてしまったらどうするんだ……?」

裕子「…………」

モバP「……とにかく、今は力は使わないように。少し考えを落ち着かせてくれ」

裕子「……そこまで言うなら……わかりました……」


——その日の夕方

裕子「……はあ、レッスン疲れたなぁ……」

裕子「……なんで、プロデューサーさん、わかってくれないんだろ……」

裕子「そりゃあ、いきなりファイヤー・ボール撃ったのは……やりすぎだったかもしれないけどさ……」

裕子「……みんなみんな、私が超能力のことをいうと、生温かい目で見てくるんだ……」

裕子「今度こそ……わかってくれると……思ったのに……!!」


すみません、30分ほど席を離れます。

あ、後、画像ありがとうございました。


——数日後、レッスン中

むつみ「くっ……はあ……やっと休憩……」

裕子「……ゼェ……ゼェ……」

むつみ「ちょ……裕子ちゃん……だ、大丈夫……?」

裕子「ゼェ…… コクコク(く……返事……出来ないほど……くるし……)」

裕子「(体力的には、むつみちゃんと大差ないけど……テンポの攫み方で、差が出てる感じかな……)」

裕子「(ユニットを組んだけど……今……足を引っ張ってるのは私の方……!)」

裕子「…………」スッ


《恵めぐみの雨あめ/Rain of Mercy》 †
通常魔法
お互いのプレイヤーは1000ライフポイント回復する。


——パァァ……

むつみ「……あ、あれ……なんか……体が軽くなったような……」

裕子「……ハァ……ハァ……むつみちゃんは……大丈夫みたいだね……よし……特訓に戻ろう……」

むつみ「えぇ! ちょ……裕子ちゃん、大丈夫なの!?」

裕子「……足、引っ張ってらんないからね……! よし、いこう!」

むつみ「あ、待ってよ、裕子ちゃん!」


モバP「お疲れ様、裕子、むつみ」

むつみ「はい! お疲れ様です!」

モバP「トレーナーさんに聞いたぞ、今日は随分とレッスンが捗ったようじゃないか」

むつみ「はい、なんだか今日は調子が良くって、あんまり疲れがなかったんです! お陰でかなり進みました」

モバP「そうか……裕子も、よくやったな」

裕子「……う、うん。えへへ……ありがと……」ポォー…

モバP「……? 裕子? 大丈夫か? なんだか、ぽーっとしてるが……」

裕子「え? うん、大丈夫だよ。レッスンも進んで、ユッコ大躍進ですよ!」

むつみ「……でも、無理しない方がいいよ? 確かに今日はうまく進んだけど……その分疲れもたまってるはずだし……」

モバP「そうだな……今日はもう、直帰してゆっくり休んだ方がいいだろう。すぐに車を回してくるな」

むつみ「はーい!」

裕子「……はーい……」

http://i.imgur.com/vfZQoGV.jpg
http://i.imgur.com/x4AaWOd.jpg
氏家むつみ(13)


——堀ホーム

裕子「(プロデューサーさんの言うこと……無視しちゃったな……)」

裕子「(力を使うなって言われてたのに……使っちゃった……)」

裕子「…………」

——イブベキシルシ! ——ヤメルンダ! イザヨイ!

裕子「(……大丈夫。私は、こんなふうにはならないもん……)」

裕子「(エスパーユッコは……すごいんだから……)」

ちひろ「な〜んちゃって!」
ttp://lohas.nicoseiga.jp/thumb/2966409i


法子「みなさーん、ドーナツが安かったんでたくさん買ってきました! 一緒に食べましょう!」

ちひろ「あら、ありがとう法子ちゃん」

モバP「すまんな、法子。こういうのは俺らが用意するべきなんだが……」

法子「いえいえ! 私はこうやって皆でドーナツをおいしく楽しめれば、それで……ってきゃあ!」ガタッ!

モバP「! 法子、危ない!」

裕子「(法子ちゃん、つまずいて……! く……!)」スッ


《重力解除/Zero Gravity》 †
通常罠
自分と相手フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの表示形式を変更する。


——カッ

法子「うわっとと!?」フワ

法子「(あ、あれ……浮いてる?)……ととと!」バババババッ

裕子「(すごい、散らばりそうになったドーナツを次々回収してる……まあ、浮いてるから、落ちることはないんだけど……)」

法子「ほいっと!」スタッ!

ちひろ「法子ちゃん、大丈夫!」

モバP「ッと言うか、お前スゴイ動きしたな!?」

法子「えへへ……私自身もビックリしちゃいました! ドーナツ愛の馬鹿力でも、発動したんですかね?」

モバP「いや……それはどうだろう……(今一瞬、浮いて見えた……まさか……?)」チラッ

裕子「…………」


モバP「……じゃあ、やっぱり力を使ったのか……」

裕子「……言いつけを破って、ごめんなさい……」

モバP「……いや、法子を助けるためだったんだ、攻めやしないよ。むしろ、よくやってくれた」

裕子「プロデューサーさん……」

モバP「……でも、やっぱり心配かな……元ネタの5D'sでも、あんまりいいことにはならなかったし……」

裕子「だ、大丈夫です! エスパーユッコは、ヘタをつかみません!」

モバP「うん……裕子がいい子だってるのはわかってる……でもな……」

裕子「……心配してくださってありがとうございます、でも、私は大丈夫ですから!」

モバP「……お、おう、……わかったよ。でも、無茶なことだけはするなよ」

裕子「……はい……」


モバP「(あれから、俺は仕事に追われて、裕子とロクに話せなかった……)」

モバP「(裕子とむつみのコンビを含めて、3つのユニットを出場させる大きなフェスの準備に追われてのことだ)」

モバP「(ちひろさんを通じて、人事関係の打診もしてみたけど……芳しくないようだ……)」

モバP「(……正直なところ、無理にでも裕子と話す時間を作るべきだった……だが……)」

モバP「(超能力をどうするかなんてなぁ……どうすればいいのか見当がつかない……)」

モバP「……どうなるかわからんが……とにかく思いつく限りの人に相談してみるか……」


——堀ホーム

裕子「えへへ……プロデューサーさんに褒められた……私の力が……」

——ハハハハッ! チームファイブディーズヨ、カクグスルガヨイ、ココカラガホントウノショウブ!

裕子「……でも、まだプロデューサーさん、私の力を信じ切れていない見たい……」

——ワレラノチカラヲオモイシラセテヤル! ムオオオーーー!!

裕子「……でも、いいことに力を使っていれば、きっと認めてくれるよね……今日の《重力解除》も、うまく制御出来てたし!」

——コレガヤツラノホントウノスガタダ ——トウトウホンキヲダシテキタカ

裕子「よし……頑張ろう……!」


——数日後

モバP「よーし、全員揃ってるな! 今から今度のフェスの第1リハーサルを行う!!」

モバP「(……この雰囲気なら、大丈夫かな)……このフェスの成功の是非が、我がプロダクションの今後の是非を決めるといっても過言ではない!」

モバP「リハーサルだからといって、絶対気を抜くなよ! 全力で、死地にいる覚悟で挑め!!」

アイドル達「「「ハイッ!!!」」」


モバP「……ちょっと気合入れすぎましたかね?」

ちひろ「いえ、大丈夫だと思いますよ? このところ、全ユニット調子がいいみたいですしね」

モバP「ええ……傾向はいいんですが、数人ほど……あ、裕子」

裕子「……あ、プロデューサーさん……」

モバP「……裕子、どうした? 少し……様子が……」

裕子「……え? だ、大丈夫ですよ! ちょっと緊張してるだけです……」

モバP「……なあ裕子、ちょっ」

むつみ「裕子ちゃーーん! ちょっと来てーー!!」

裕子「はーい! じゃ、プロデューサーさん、またあとで!!」

モバP「あ、裕子!」


モバP「(あれから裕子と話せないまま、リハーサルがはじまってしまった……)」

モバP「(このまま、何もなければいいが……)」

スタッフ「では、イエローリリーの皆さんからです! よろしくお願いしまーす!」

水木ゆかり「はい!」

中野有香「押忍! ……じゃなかった!」

法子「よーし、頑張っていきましょう!」


むつみ「うう……次は私達かあ……緊張するね……」

裕子「うん……そう……だね」

むつみ「……裕子ちゃん? ねえ、大丈夫? なんだか、つらそう……」

裕子「大丈夫……! ここで頑張らないと…………!? あ、あれ……!!」

むつみ「え……、あ……天井のライトが……!!」

裕子「(今にも落ちそう……!) ステージの皆! 逃げて!」


——ステージ上

有香「〜〜〜〜♪(……ん? 堀さん……何を?)」

——バキン……

有香「……バキン?」チラッ!

——ヒュゥゥゥ……

有香「……な、ライトが……! 二人とも、危ない!!」バッ!!

——……ドォオーーーーン!!!!



——パラ……パラ……

有香「く……間一髪……法子さん……大丈夫ですか!」

法子「う、うん……どこも痛くない……! ゆ、ゆかりちゃんは!?」

有香「そ、そうだ……ゆかりさん、無事ですか!? ゆかりさん!?」

法子「ゆ……ゆかりちゃん……!」カタカタ…

有香「く……ん? あ、ステージ……端に!!」


——ステージ端

ゆかり「…………」ガタガタガタガタ

裕子「(……良かった……ま、間にあった……!!)」


《緊急テレポート/Emergency Teleport》 †
速攻魔法
自分の手札・デッキからレベル3以下の
サイキック族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは
このターンのエンドフェイズ時にゲームから除外される。

http://i.imgur.com/jNDFVhl.jpg
http://i.imgur.com/jkIvukP.jpg
椎名法子(13)

http://i.imgur.com/6W6aINg.jpg
http://i.imgur.com/QyGaJiw.jpg
中野有香(18)

http://i.imgur.com/Z01gwY8.jpg
http://i.imgur.com/UO6ieBI.jpg
水本ゆかり(15)


モバP「皆! 無事か!!」

裕子「(あ……プロデューサー……さん……)」

有香「こちらは怪我はありません……ゆかりさんの方をお願いします」

むつみ「あ、あれ!? 裕子ちゃん、私の隣にいたはずなのに……なんで!?」

モバP「裕子、ゆかり!」

裕子「(あ……心配してくれてる……嬉しいな……えへへ……)」

モバP「二人とも、大丈夫か!?」

裕子「私は……大丈夫です……ゆかりさんは……見た感じ外傷はありません……」

モバP「……裕子……お前……また、力を……」

裕子「えへへ……プロデューサーさん……すごいでしょ……エスパー……ユッコ……は……」ガクッ

モバP「……おい、裕子? しっかりしろ、裕子! 裕子ォオーーーーー!!!!」


ここで一旦休みます。

またしても画像、ありがとうございます。

ちひろベクター、凶悪すぎだろ……これは悪として二流なんていえない(断言)


お ま た せ

再開します。


裕子「う……ん……? あれ……私……」

モバP「裕子! 目が覚めたか!」

裕子「ふえ……プロデューサーさん……ここ……は……」

モバP「病院だよ。ステージ上で事故がおきて……他の子たちも来ているんだ」

裕子「! そうだ……イエローリリーの皆は……ゆかりちゃんは!? 無事なの!?」

モバP「落ち着け、皆怪我はない! ただ、念のため検査した方がいい、ってことで皆病院にいるんだ」

裕子「そうか……よかった……」


モバP「……あの時、お前がゆかりを助けたのは、例の超能力を使って……だよな」

裕子「う……バレた?」

モバP「あんな大きなステージの端から端へ一瞬で移動したんだ……そりゃばれるさ」

モバP「……というか、ステージ上にまで遊戯王カード持ち込んでるとは思わなかったぞ」

裕子「エへへ……いざという時に使えそうなものは持っておきたくて……」

裕子「で、でもそのおかげで、今回のエスパーユッコの大活躍があったわけですし!」


モバP「はあ……確かに、今回の事はお手柄だった。でもなぁ! お前、無茶するなとも言っただろう! 今回は怪我がなく、よかったものの……」

裕子「やっぱり……ダメなんですか……?」

モバP「……え?」

裕子「わたしは、いいことのために超能力を使っているつもりです……」

裕子「でも……プロデューサーさんは、やっぱりこの力を認めてくれないんですか!?」

裕子「せっかく……せっかく、本当の超能力アイドルに……なれたのに……」ポロポロ…


モバP「ゆ、裕子……」

裕子「イヤッ! 離れてください!!」

——カッ!

《突風/Gust》 †
通常罠
相手のカードの効果によって自分フィールド上の魔法カードが
破壊され墓地へ送られた時に発動できる。
フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。


モバP「ぐ……わああああああ!!」ガシャーン!

裕子「…………え!?」

モバP「ぐ……裕子、何を……!」

裕子「プロ……デューサーさん……ち、違うんです……わたし……こんなことする……つもりじゃ……」

裕子「こんなこと……こんなことおおおお!!!」

——カッ!

《重力解除/Zero Gravity》 †
通常罠
自分と相手フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの表示形式を変更する。


モバP「うぉおおお!? 病室のモノと言うものが……浮いて……?」


裕子「(そんな……力が……制御できない……!? なんで……どうして……!?)」

裕子「あ……ああああaAAaあAああaaaaああああああ!!!!」

モバP「ゆ、裕子……しっかりしろ、ユッコ!」

裕子「」フッ

ガシャーン!!!


医者「な、何事ですか!? 何やら大きな物音が……」

看護師「!? 病室が……めちゃくちゃ!? なにこれ、ここだけ竜巻でも起こったの?」

医者「く……とにかく、患者の様子を! 君は、見舞いに来ていた男性の方を頼む」

看護師「は、はい! 大丈夫ですか、ここで一体何が……」

モバP「……裕子……」


モバP「(あの後検査を受けた裕子は、かなり衰弱していた、とのことだった)」

モバP「(彼女のポテンシャルを考えれば、今回のリハーサルでそうなったとは考えにくい……実際、まだ出番はなかったわけだし)」

モバP「(だとすれば……やはり、あの超能力が何らかの弊害を起こしている、んだろうな……)」

モバP「くそ……! どうすれば……!!」

???「……ずいぶんと悩んでいいる様じゃないか」

モバP「あ……木場さん……!」

木場真奈美「やあ、アイドルたちのお見舞いに来てみれば……君の辛気臭い面を拝むことになるとはね」


真奈美「……ふむ、あのとき話半分に聞いていた超能力少女が本物で……しかも、その力が暴走している……か」

モバP「ええ……あくまで憶測にすぎませんが、それが原因で体力の衰弱も見られるんです……」

真奈美「……今の君の話を聞いて、検討がついたことがある。まあ、これも憶測にすぎないのだが……」

モバP「なんです?」

真奈美「彼女の暴走の一端を担ったのは、君だと言う事さ……」


モバP「……」

真奈美「……ふむ、その様子だと心当たりはあるようだね」

モバP「……アイツが超能力にこだわりがあって、その力を持てて嬉しがってたことは知ってました」

モバP「……たぶん、仕事を始めて最初から一緒にいた俺に、まず認めてほしかったんでしょうね……」

モバP「だけど俺は、心配が先行して……そのことに、気付くのが遅れてしまった」

モバP「その後も、仕事仕事で彼女と離せず……情けない話です……」

真奈美「ああ……本当に情けないな……こんなところでウジウジしているようじゃ」

モバP「そうですね……だけど、わかったからには、やらなきゃならないことがある」

真奈美「ふふ……そのいきだよ。君はあきらめが悪いところを評価されていると聞くしね」

真奈美「そんな君に、ヒント……になるかは、わからないが……一つ情報を提供しよう」


——数日後

裕子「(あれから数日……フェスで使うはずだったステージの事故により、フェスは延期……)」

裕子「(プロデューサーさんも、その事後処理に駆り出されて、あまりここには来ていない……)」

裕子「(それに……)」チラ

花瓶「」パリーン!!

裕子「(……超能力の制御が、出来なくなっている……そのせいで……プロデューサーさんも……)」

裕子「(その影響か、身体がだるいのが続いてるし……私、これからどうなっちゃうんだろう……)」グスッ

モバP「……入るぞ、裕子」ガラッ

裕子「! プ、プロデューサーさん!?」


裕子「ど、どうして……来たんですか……!?」

モバP「ん……やっと仕事がひと段落ついてね……なんとか休みをもぎ取ってきたわけさ」

裕子「え……えと……そういうことじゃなくて……」

モバP「裕子……身体の調子はどうだ? お医者さんに聞いたところ、とりあえずこの病院の中庭を散歩するのはOKらしいが……」

裕子「え……あ、はい……だるさはありますけど……正直、病院で寝てるほどではないと思います……」

モバP「そうか……なら……ちょっと一緒に、中庭まで散歩にいこう」


モバP「……」

裕子「……」

患者1「おい……あの子……」ヒソヒソ

患者2「ああ……アイドルの掘裕子だろ?」ヒソヒソ

患者1「なんでも、あの子のいる病室でポルターガイスト現象が起こってるらしいぜ……」ヒソヒソ

患者2「マジかよ……なんか、呪われてるのかな……」ヒソヒソ

裕子「……」

壁「」ビシィ!

患者1&2「ヒィ!?」

裕子「あ……!」

モバP「裕子……落ち着け、な?」


——病院、中庭

モバP「人気はなしか……よし、ちょうどいいな」ゴソゴソ

裕子「? プロデューサーさん……何を……?」

モバP「よっと」カタン

裕子「それって……カードゲームの、プレイマット……?」

モバP「すごいだろ? 外国で作られた機械仕掛けのもので……流石にソリッドビジョンは無理だが、ライフ用の計算機とかが内臓されてるんだ」

モバP「懸賞であたったはいいが、リアルのカードはそこまで本格的にやっていなかったし……タンスの肥やしになっていたんだが……」

モバP「こうして、活躍する日がくるとわな……ホレ」スッ

裕子「え……あ、それ……私のデッキケース!?」

モバP「先に退院したむつみに頼んで持ってきてもらった……そして、こっちが俺のデッキだ」

裕子「えと……プロデューサーさん……これは……」

モバP「裕子……お前に、デュエルを申し込むぜ」

ごめん、ちょっと休憩します。再開後は、やっとデュエルだぜ……。

あと、木場さんってMTGなら少しはやってそうだよね。

再開します。またしても、画像ありがとうございます。


裕子「デュエルって……ど、どういうことなんですか、プロデューサーさん!」

モバP「木場さんって知ってる? ボイトレの」

裕子「え……はい。何度かあった事があります……」

モバP「実は、裕子の超能力のこと、木場さんに相談しててね……ちょっとした助言をもらったんだ」


——回想

モバP「ヒント……ですか」

真奈美「私が海外にいたころ、知人にそういう話に入れ込んでるやつがいてね……」

真奈美「超能力……というか、魔術に近いんだが……何かを媒介に特別な力を発揮するというのは昔からある話でね」

真奈美「その少女が媒介としてるのは……優雅王? だっけか? とにかくそのカードゲームのカードなのだろう?」

モバP「ええ……加えていえば、それを題材としたアニメに出てくる超能力者……裕子がモチーフにしたのはそれです」

真奈美「そうそう、サイコデュエリストだっけか。つまりは……その話に触発されて、彼女は力を使っている可能性が高い」


モバP「触発……」

真奈美「そう。今の状態は、イメージに振り回されてる感じかな……だから、それをあくまで元のゲームに落とし込んでやればいいのさ」

モバP「……つまりは、その遊戯王のアニメのように……裕子とデュエルして解決する……と?」

真奈美「そう。ま、君もその子とはあまり話せてないんだろう? コミュニケーションをとるためにも、そうした方がいいと思う」

モバP「(……ガチでデュエル万能説を聞くことになろうとは……)」

真奈美「とはいえ、これもあくまで推測にすぎない。彼女が落ち着くかどうかは……正直、わからないね」

モバP「…………」


モバP「木場さん、相談に乗ってくださって、ありがとうございました」スクッ

真奈美「……ふふ、さっきの辛気臭い顔が嘘みたいだよ。いい顔になった」

モバP「ええ……こうと決まったら、全速前進です!」

真奈美「うん、結構結構。あ……そういえば……」

モバP「? なんです?」

真奈美「いやぁ、君の1つ下の後輩プロデューサーが、私をアイドルの道に引きずり込もうとしてくるのだが……」

モバP「ああ……アイツが……何か御迷惑でも?」

真奈美「いや……それは丁寧に勧誘してくれるよ。彼は本気だ……そりゃあボーカルトレーナーの身ではあるから、歌に自信はあるが……」

真奈美「……彼にも言ったのだが、アイドルというのは人材不足なのか? それとも彼の趣味なのか……」

モバP「ほう……アイツが、なるほど。確かに盲点だった、これはいい……どうです木場さん、一度うちの社で詳しく話を聞いてみるというのは……」

真奈美「えぇー……君も、彼の意見に賛成なのかい……?」


——回想終わり

モバP「とまあ、そんなわけで、デュエルで解決するという結論に至ったんだ」

裕子「(最後、木場さん情報は必要だったのかな……)で……でも!」

モバP「……なあ裕子。遊戯王のアニメでさ、『決闘万能説』ってあるよな?」

裕子「え、ええ……」

モバP「どんな展開だろうと無理やりデュエルに絡めて解決してしまうってことへの揶揄なんだろうけど……」

モバP「まあ、現実ではそんなことはありえないんだけどさ……賛成できる部分もあるんだ」

裕子「?」

モバP「こうやって、一緒にデュエルすれば、仲間として通じ合えるってな」

モバP「そうやってデッキも用意してるんだ……デュエル、好きなんだろ?」

裕子「は……はい……(どっちかって言うと超能力者の出てくるアニメだから見てみて、そこからハマった……てのは言わない方がいいかな?)」


モバP「まあ、これで超能力制御が、本当にできるかどうかは、わからない」

モバP「だが、これまでレッスン漬けだったんだ……たまにはこうやってゲームで遊ぶのも、悪くはないだろ」

裕子「ゲームで……遊ぶ……」

モバP「そうだ! 裕子、デュエルを楽しもうぜ!」

裕子「……! はい!!」

モバP「(……とはいえ、本当のカードにさわるのは、俺数年ぶりなんだよな……GBAやPSPの遊戯王ゲームはやってたんだけど……)」

モバP「(今回のデッキも、新しいスターターデッキを中心に、昔から持ってた使えそうなカードを詰め込んだモノだし……デッキの強さに大きな差がないといいんだが……)」


※補足
今回のデュエルは、以下のルールで行います。


『遊戯王OCG マスタールール2(禁止制限:2013年3月〜)』


●メインデッキ(40枚〜60枚)
●エクストラデッキ(15枚以下)
●サイドデッキ(15枚以下)


●公式ではマッチ戦(3回勝負2勝先取)ですが、都合上1回勝負とします。


●以下、簡潔な詳細ルール説明。

・初期ライフポイントは8000、上限はなし。0になると敗北。

・他に、カードを引くべき時にカードを引けない状態となる、相手が特殊な勝利条件を満たした場合も敗北となる。

・☆4以下のモンスターはそのまま召喚可、☆5、6のモンスターは1体、☆7以上のモンスターは2体、
 自分フィールド上のモンスターをリリース(旧称:生け贄)し、アドバンス召喚(旧称:生け贄召喚)する。

・エクストラデッキ(旧称:融合デッキ)には、
 融合モンスター、シンクロモンスター、エクシーズモンスターのカードを投入できる。

・融合モンスターは、必要なモンスターと魔法カード《融合》を揃えることにより場に出せる(例外アリ)。

・シンクロモンスターは、条件に合った『チューナー』モンスターと他のモンスターを、
 自分フィールド上に揃える事で出せる。

・エクシーズモンスターは、条件に合ったモンスターを自分フィールド上に揃える事で、
 そのモンスターの上に重ねる様にして出す。


裕子「私のターン、ドロー」

裕子「……私は、《カードガンナー》を召喚します!」


《カードガンナー/Card Trooper》 †
効果モンスター(準制限カード)
星3/地属性/機械族/攻 400/守 400
1ターンに1度、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動する。
このカードの攻撃力はエンドフェイズ時まで、
墓地へ送ったカードの枚数×500ポイントアップする。
また、自分フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする。


——ヴィィィン……

裕子「!? モンスターが……実体化した!?」

モバP「おお……ある程度予想はしていたが……こりゃ、リアルソリッドビジョンだな」

裕子「…………」

モバP「おーい、裕子。放心してるが、大丈夫か?」

裕子「……はっ! だ、大丈夫です!」


裕子「え、えーと……《カードガンナー》の効果発動! デッキの上から3枚墓地に送り、攻撃力をアップさせます」


墓地に行ったカード
・激流葬(罠カード)
・サイコ・コマンダー(効果モンスター)
・寡黙なるサイコプリースト(効果モンスター)

《カードガンナー》:攻撃力400→1900


裕子「……私はこれで、ターンエンドです。ターンの終わりに、《カードガンナー》の攻撃力は元に戻ります」


《カードガンナー》:攻撃力1900→400


裕子:LP8000 手札:5枚
フィールド−《カードガンナー》:攻撃力400


モバP:LP8000 手札:4枚
フィールド−


モバP「俺のターン、ドロー!」

モバP「俺は《ゴブリンドバーグ》を召喚!」


《ゴブリンドバーグ/Goblindbergh》 †
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1400/守 0
このカードが召喚に成功した時、
手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる。
この効果を使用した場合、このカードは守備表示になる。


モバP「《ゴブリンドバーグ》の効果発動。手札からレベル4以下のモンスターを特殊召喚できる!」

モバP「俺はこのモンスターを特殊召喚する……! 《聖鳥クレイン》!」


《聖鳥クレイン/Sacred Crane》 †
効果モンスター
星4/光属性/鳥獣族/攻1600/守 400
このカードが特殊召喚した時、
このカードのコントローラーはカードを1枚ドローする


モバP「《聖鳥クレイン》の効果発動。特殊召喚成功時、デッキからカードを1枚ドローする!」

モバP「あと、《ゴブリンドバーグ》は効果を使った場合、守備表示となる……」


《ゴブリンドバーグ》:攻撃力1400→守備力0


モバP「俺は、《ゴブリンドバーグ》と《聖鳥クレイン》、レベル4モンスター2体で、オーバーレイネットワークを構築!」

モバP「エクシーズ召喚……《No.39 希望皇ホープ》!」


《No.39 希望皇ホープ/Number 39: Utopia》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
このカードがエクシーズ素材の無い状態で攻撃対象に選択された時、
このカードを破壊する。


モバP「いくぞ、裕子……! ホープで、《カードガンナー》を攻撃!」

裕子「……!」LP8000→LP5900

裕子「……《カードガンナー》の効果発動! 破壊されたため、カードを1枚ドロー!」

モバP「……俺は、カードを1枚伏せる! これでターン終了だ!」


裕子:LP5900 手札:6枚
フィールド−


モバP:LP8000 手札:4枚
フィールド−《No.39 希望皇ホープ》:攻撃力2500
     − 伏せカード1枚


モバP「(さっきの攻撃で裕子のライフが減った時、ライフカウンターが勝手に計算を行った……)」

モバP「(たぶん、裕子の超能力だろう……やはり、デュエルに関連深いモノ、という認識が裕子の深層意識にあるようだ……)」

モバP「(木場さんの予想は、ほぼドンピシャか……自衛本能なのか、裕子本人にはリアルダメージは発生してないようだし、彼女に危険はなさそうだ)」

モバP「(このままデュエルを続ければ……裕子が力を制御する『なにか』を掴めるはず!)」

裕子「私のターン……ドロー!」

裕子「……私は《クレーンクレーン》を召喚!」


《クレーンクレーン/Crane Crane》 †
効果モンスター
星3/地属性/鳥獣族/攻 300/守 900
このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地のレベル3モンスター1体を選択して特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
「クレーンクレーン」の効果は1ターンに1度しか使用できない。


裕子「《クレーンクレーン》の効果発動! 墓地のレベル3モンスターを特殊召喚……来て、《サイコ・コマンダー》!」


《サイコ・コマンダー/Psychic Commander》 †
チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/サイキック族/攻1400/守 800
自分フィールド上のサイキック族モンスターが
相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ時に1度だけ、
100の倍数のライフポイントを払って発動できる(最大500まで)。
このターンのエンドフェイズ時まで、
戦闘を行う相手モンスター1体の攻撃力・守備力は払った数値分ダウンする。


モバP「レベル3のモンスターが2体……ランク3のエクシーズ召喚か……」

モバP「いや、1体はチューナー……こいつは……!?」

裕子「私は、レべル3《クレーンクレーン》にレベル3《サイコ・コマンダー》をチューニング!」

裕子「合計レベルは6……《超念導体(サイココンダクター)ビヒーマス》、シンクロ召喚!」


《超念導体ビヒーマス》 †
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/サイキック族/攻2400/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードが相手モンスターと戦闘を行った時、
そのモンスターとこのカードをゲームから除外できる。


裕子「《超念導体ビヒーマス》で、希望皇ホープを攻撃!」

モバP「(!? 攻撃力が劣ってるのに……まてよ、あのモンスターの効果は確か!)」

モバP「希望皇ホープの効果発動! エクシーズ素材を使って、攻撃を無効に……」

裕子「……速攻魔法《禁じられた聖杯》を、ホープに向けて発動!」


《禁じられた聖杯/Forbidden Chalice》 †
速攻魔法
フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動できる。
エンドフェイズ時まで、選択したモンスターの攻撃力は
400ポイントアップし、効果は無効化される。


モバP「!?」


裕子「ホープの攻撃力を400上げる代わりに……効果を無効にします!」

※《禁じられた聖杯》の効果適用!
《No.39 希望皇ホープ》:攻撃力2500→2900&効果無効化!

モバP「(ぐ……ホープの効果が無効に……! どうするか……!)」

モバP「……仕方ない! ホープを対象に、トラップ発動《亜空間物質転送装置》!」


《亜空間物質転送装置/Interdimensional Matter Transporter》 †
通常罠
自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択し、
このターンのエンドフェイズ時までゲームから除外する。


モバP「ビヒーマスの攻撃を喰らうと、除外されて帰ってこなくなるからな……こいつで、一時的に非難だ!」

裕子「……攻撃は続行! そのまま直接攻撃!」

モバP「ぐ……がはぁああ!!!」バキャアアア!!

裕子「プ、プロデューサーさん!!」

モバP「ぐ、ぎぎぎ……きかねぇなぁ……!!」LP8000→LP5600


裕子「プロ……デューサー……さん……あ、あんなに吹っ飛んで……」ガタガタ

モバP「……裕子、次にお前は『もうやめよう、プロデューサーさん!』と言う!」

裕子「も、もうやめよう、プロデューサーさん……はっ!?」

モバP「へ……見ての通り、俺はまだまだ余裕がある! デュエルを続けるぞ!」

裕子「で……でも!」

モバP「目をそむけるな! 裕子!」

裕子「!!」


モバP「……どうだ、裕子。サイコデュエリストになった感想は」

裕子「こ……こんな時に……何を……!!」

モバP「いいから、答えろ!」

裕子「……こ、怖いです……とっても……私の力で……プロデューサーさんを傷つけている……」

裕子「(なにが……あんな風にならないよ……なにが……エスパーユッコよ……! 私は……私は……!!)」

モバP「……そのくせ、俺にはよくも《ファイヤー・ボール》ぶつけようとしてくれたな? ええ?」

裕子「えぅ……それは……」


モバP「……なあ、ユッコ。俺はお前が本当の超能力者になったことを聞いた時、正直心配だった」

モバP「ほら……5D's でも、サイコデュエリストって迫害されてたじゃん」

モバP「ぶっちゃけ、サイコデュエリスト覚醒前は、あ……(察し)な部分が、ファンに受け入れられてたとこ、あるからな」

裕子「そ、それはもうやめてください!!」


モバP「……人智を越えた力ってのは、どうしても軋轢を生むもんだ。妬みとか、恐れとかでな」

モバP「だけどな……それ、ある意味、お前のファンを侮辱してることでもあるんだよな」

裕子「……え……?」

モバP「ファンレター、届いてるだろ? お前のこと本当に好きだって、まっすぐな想いをぶつけてくる奴が沢山いる!」

モバP「そんな奴らが、ユッコの超能力の1つや2つに目覚めたところで、ファンやめないだろ!」

裕子「で……でも……やっぱり……怖がられるかも、しれません……こんな……」








モバP「…………ま、そうかもしれないな」

裕子「ちょっとぉおおおお!!??」


モバP「ん、どしたの?」

裕子「いや、そこで否定しないでくださいよ! どう考えても、『大丈夫だよ』みたいな事言って、私を慰める展開だったじゃないですか!」

モバP「えー……でも、どこぞでちょっとしたことでファンが辞めていくネコアイドルもいるし……」

裕子「さらっと、自分を曲げないアイドルをdisらないであげて!!」


モバP「そんな事いったって、ファンだって人間だ。他人の心は、完全に掌握できるもんじゃない」

裕子「じゃ……じゃあ……」

モバP「だがな、ユッコ! 少なくとも、味方はここに一人いるんだぜ?」

裕子「プ、プロデューサー……さん?」


モバP「お前と出会ってから、まだ1年もたっていない! だがな!」

モバP「お前との絆は本物だ! 他でもない俺が保障してやる! だから、俺を信じろ! ユッコ!」

裕子「ぷろ……プロデューサー……さん……」ポロポロ…

モバP「そして、俺が信じている、お前自身のことも信じるんだ、ユッコ!」

モバP「目覚めたサイコパワーなんか、ねじ伏せて完全に自分のモノにしてやれ!」

モバP「文字通りのエスパーユッコになって……その姿を、お前のファンに見せつけてやれ!」


裕子「プロデューサーさん……わかりました! 私、本当のエスパーユッコになってみせます!」ゴシゴシ

モバP「ああ、そのいきだ!」

裕子「私は、カードを1枚伏せて、ターンを終了……プロデューサーさんにターンを譲ります!」

モバP「……やる気になってくれたようだな、嬉しいぜ!」


モバP「おっと、その前にちょっと待ってくれ……ユッコのターンの終わりに《亜空間物質転送装置》で除外されてたホープが戻ってくる!」

モバP「そして、俺のターンだ。ドロー! ……気合入れたとこ悪いが、一気にいくぜ、ユッコ!」

裕子「!?」

モバP「俺は《RUM(ランクアップマジック)−リミテッド・バリアン・フォース》を発動!」


《RUM−リミテッド・バリアンズ・フォース/Rank-Up-Magic Limited Barian's Force》 †
通常魔法
自分フィールド上のランク4の
エクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターよりランクが1つ高い
「CNo.」と名のついたモンスター1体を、
選択した自分のモンスターの上に重ねて
エクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。


モバP「このカードで、希望皇ホープをワンランク上のエクシーズモンスターに、ランクアップさせる!」

裕子「ランク……アップ!!」

モバP「さあ来い……《CNo.39希望皇ホープレイV》!」


《CNo.39 希望皇ホープレイV/Number C39: Utopia Ray V》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/光属性/戦士族/攻2600/守2000
レベル5モンスター×3
このカードが相手によって破壊された時、
自分の墓地のエクシーズモンスター1体を選択して
エクストラデッキに戻す事ができる。
また、このカードが「希望皇ホープ」と名のついた
モンスターをエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを破壊し、
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。


モバP「一気にたたみかける! まずは、手札から装備魔法《エクシーズ・ユニット》を発動し、ホープレイVに装備する!」


《エクシーズ・ユニット/Xyz Unit》 †
装備魔法
エクシーズモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力は、装備モンスターのランク×200ポイントアップする。
また、自分フィールド上の装備モンスターがエクシーズ素材を取り除いて効果を発動する場合、
このカードは取り除くエクシーズ素材の1つとして扱う事ができる。


※《エクシーズ・ユニット》の効果適用!
《CNo.39希望皇ホープレイV》:攻撃力2600→3600


モバP「ホープレイVの効果を発動! 《エクシーズ・ユニット》を素材の代わりとして消費する!」

モバP「相手モンスターを破壊し、その攻撃力分のダメージを与える! ホープレイV! ビヒーマスを破壊だ!」

裕子「な……! ビヒーマスが……!!」LP5900→LP3500


モバP「さらに! 手札から《ガガガマジシャン》を通常召喚する!」


《ガガガマジシャン/Gagaga Magician》 †
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1000
1ターンに1度、自分のメインフェイズ時に
1から8までの任意のレベルを宣言して発動できる。
エンドフェイズ時まで、このカードのレベルは宣言したレベルになる。
「ガガガマジシャン」は自分フィールド上に1体しか表側表示で存在できない。
このカードはシンクロ素材にできない。


モバP「これで俺のモンスターの総攻撃力が、ユッコのライフを上回った……これを凌げなけりゃ、負けだぞ?」

裕子「……!」

モバP「いくぞ! ガガガマジシャン! ホープレイV! ダイレクトアタックだ!」

裕子「……直接攻撃宣言に対して、手札のモンスター効果発動! 来て、《バトルフェーダー》!」


《バトルフェーダー/Battle Fader》 †
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 0/守 0
相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、バトルフェイズを終了する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールド上から離れた場合ゲームから除外される。


裕子「このモンスターを守備表示で特殊召喚して……バトルを強制終了させます!」


モバP「凌いでくるか……なら、俺はカードを1枚伏せる。これで、ターン終りょ……」

裕子「ターンが終わる直前に、プロデューサーさんの伏せカードに対して、セットしておいた《サイクロン》を発動します!」


《サイクロン/Mystical Space Typhoon》 †
速攻魔法
フィールド上の魔法・罠カード1枚を選択して破壊する。


モバP「!? しま……ミラーフォースが破壊された……!」


《聖なるバリア−ミラーフォース−/Mirror Force》 †
通常罠(準制限カード)
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールド上に攻撃表示で存在するモンスターを全て破壊する。


モバP「く……仕方ない、ターン終了だ!」


裕子:LP3500 手札:3枚
フィールド−《バトルフェーダー》:守備力0


モバP:LP5600 手札:1枚
フィールド−《CNo.39希望皇ホープレイV》:攻撃力2600
      −《ガガガマジシャン》:攻撃力1500


裕子「私のターン、ドロー!」

裕子「……!(このカードは……でも……プロデューサーさんにダメージが……!)」

モバP「ユッコ!」

裕子「!」

モバP「お前を信じろ! 俺を信じろ! そして何より……デュエルを、楽しもうぜ!」

裕子「……はい!」

裕子「いきます! 私は《バトルフェーダー》をリリースして……《マックス・テレポーター》をアドバンス召喚!」


《マックス・テレポーター/Overdrive Teleporter》 †
効果モンスター
星6/光属性/サイキック族/攻2100/守1200
このカードは特殊召喚できない。
2000ライフポイントを払う事で、自分のデッキからレベル3の
サイキック族モンスター2体を特殊召喚する事ができる。
この効果はこのカードがフィールド上に
表側表示で存在する限り1度しか使用できない。


裕子「テレポーターの効果を発動! デッキからレベル3のサイキック族モンスター2体を特殊召喚します!」

裕子「2000ライフを支払い……デッキから2体の《静寂のサイコウィッチ》を特殊召喚!」LP3500→LP1500


《静寂のサイコウィッチ/Serene Psychic Witch》 †×2
効果モンスター
星3/地属性/サイキック族/攻1400/守1200
フィールド上に存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分のデッキから攻撃力2000以下の
サイキック族モンスター1体をゲームから除外する事ができる。
次のスタンバイフェイズ時、この効果で除外したモンスターを特殊召喚する。


裕子「更に、速攻魔法《緊急テレポート》を発動! デッキから、2体目の《サイコ・コマンダー》を特殊召喚!」


《緊急テレポート/Emergency Teleport》 †
速攻魔法
自分の手札・デッキからレベル3以下の
サイキック族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは
このターンのエンドフェイズ時にゲームから除外される。

《サイコ・コマンダー/Psychic Commander》 †
チューナー(効果モンスター)
星3/地属性/サイキック族/攻1400/守 800
自分フィールド上のサイキック族モンスターが
相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ時に1度だけ、
100の倍数のライフポイントを払って発動できる(最大500まで)。
このターンのエンドフェイズ時まで、
戦闘を行う相手モンスター1体の攻撃力・守備力は払った数値分ダウンする。


モバP「チューナーを含めて……モンスターが全部で4体並んだか……!」


裕子「私は、レベル3のサイコウィッチ2体に、サイコ・コマンダーをチューニング!」

裕子「合計レベルは9……《ミスト・ウォーム》をシンクロ召喚!」


《ミスト・ウォーム/Mist Wurm》 †
シンクロ・効果モンスター
星9/風属性/雷族/攻2500/守1500
チューナー+チューナー以外のモンスター2体以上
このカードがシンクロ召喚に成功した時、
相手フィールド上のカードを3枚まで選択して持ち主の手札に戻す。


裕子「《ミスト・ウォーム》の効果発動! シンクロ召喚成功時、相手のフィールドのカードを3枚まで手札に戻します!」

裕子「私はプロデューサーさんのホープレイVと、ガガガマジシャンの2体を選択!」

モバP「ぐ……これで俺のフィールドは、がら空き……か」


裕子:LP1500 手札:3枚
フィールド−《マックス・テレポーター》:攻撃力2100
     −《ミスト・ウォーム》:攻撃力2500


モバP:LP5600 手札:2枚
フィールド−


モバP「だが……ミスト・ウォームは攻撃力2500……マックス・テレポーターは2100……」

モバP「合計攻撃力4600……まだ、俺のライフは残るぜ?」LP5600

裕子「いいえ……これで、削りきります! この……」

裕子「《ミラクルシンクロフュージョン》で!」


《ミラクルシンクロフュージョン/Miracle Synchro Fusion》 †
通常魔法
自分のフィールド上・墓地から、
融合モンスターカードによって決められた
融合素材モンスターをゲームから除外し、
シンクロモンスターを融合素材とするその融合モンスター1体を
融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
また、セットされたこのカードが
相手のカードの効果によって破壊され墓地へ送られた時、
自分はデッキからカードを1枚ドローする。


モバP「!! さらにモンスターを呼び出すのか!」


裕子「私は、墓地の《超念導体ビヒーマス》と《寡黙なるサイコプリースト》を融合素材としてゲームから除外し……」

裕子「融合召喚! 《アルティメットサイキッカー》!!」


《アルティメットサイキッカー/Ultimate Axon Kicker》 †
融合・効果モンスター
星10/光属性/サイキック族/攻2900/守1700
サイキック族シンクロモンスター+サイキック族モンスター
このカードは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚する事ができる。
このカードはカードの効果では破壊されない。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、
その守備力を攻撃力が超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
また、このカードが戦闘によってモンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する。


モバP「こいつが……お前の切り札か、ユッコ!!」

裕子「はい! これが私の全力です……いきます、プロデューサーさん!」


裕子「まずは《マックス・テレポーター》から攻撃!」

裕子「(サイコパワーを自分のモノにするんだ……! 歌やダンスと同じ……自分の身体の一部のように!)」

パシィ! モバP「くっ……!」LP5600→LP3500

裕子「プロデューサーさん!」

モバP「み、見ろ、ユッコ! 俺は吹っ飛んでない……だいぶ制御出来てきてる!」

裕子「は、はい!!」

裕子「(だけど……まだだ! 完全にダメージがなくなっていない!)」

裕子「続けて、《ミスト・ウォーム》で攻撃!」

裕子「(もっともっと集中するんだ! 私は……エスパーユッコだ!!)」

モバP「……お、痛みはもうない……風が凪いでいった程しか感じない!」LP3500→LP1000

裕子「(や、やった! コントロールに成功した! もう身体の一部になった……完全に制御に成功してる!)」


裕子「プロデューサーさん……ありがとうございます……この能力は……もう、人を傷つけたりしません……!!」

モバP「ああ……よかった……よかったな……ユッコ……」

裕子「え……と……それで……デュエルは……どうしましょう……」

裕子「これ……私が、超能力を制御できるようにするためのモノだったんですよね……じゃあ、もう目的は……」

モバP「ユッコ!」

裕子「!!」

モバP「忘れたか?! デュエルを……最後まで、楽しもうぜ!!」

裕子「……そうでしたね!」


裕子「いきます……《アルティメットサイキッカー》で、プロデューサーさんに攻撃!」

裕子「これが……きまれば……!」

モバP「だが、まだ終わらない! 手札から《ガガガガードナー》の効果発動!」


《ガガガガードナー/Gagaga Gardna》 †
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻1500/守2000
相手モンスターの直接攻撃宣言時、このカードを手札から特殊召喚できる。
また、このカードが攻撃対象に選択された時、手札を1枚捨てる事で、
このカードはその戦闘では破壊されない。


モバP「こいつを守備表示で特殊召喚だ!」

裕子「な……!? こ、攻撃は続行! サイキッカーでガードナーを攻撃!」

モバP「《ガガガガードナー》の効果発動! 手札1枚を……さっき手札に戻された《ガガガマジシャン》をコストにして戦闘破壊から守る!」

裕子「……でも、《アルティメットサイキッカー》の効果で、貫通ダメージを受けてもらいます!」

モバP「……っと」LP1000→LP100


裕子「スゴイ……こんなギリギリで耐えるなんて……!!」

モバP「はは……最後まで諦めなければ、こんなことも起こるさ」

裕子「本当に……すごい人です……プロデューサーさんは……」

モバP「俺は大したことないさ……ただ、すごくあきらめが悪いだけだ」

裕子「そんな貴方だから……私は救われたんです……本当に……」

裕子「……私は……これで、ターン終了です」


裕子:LP1500 手札:1枚
フィールド−《アルティメットサイキッカー》:攻撃力2900

      −《マックス・テレポーター》:攻撃力2100
      −《ミスト・ウォーム》:攻撃力2500


モバP:LP100 手札:0枚
フィールド−《ガガガガードナー》:守備力2000


モバP「……俺のターン、ドロー!」

モバP「俺は、手札から装備魔法《ガガガリベンジ》を発動!」


《ガガガリベンジ/Gagagarevenge》 †
装備魔法
自分の墓地の「ガガガ」と名のついたモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターを特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードがフィールド上から離れた時、装備モンスターを破壊する。
また、装備モンスターがエクシーズ素材になる事によって
このカードが墓地へ送られた時、
自分フィールド上の全てのエクシーズモンスターの攻撃力を300ポイントアップする。


モバP「これで、さっき墓地へコストとして捨てた……《ガガガマジシャン》を蘇生し、このカードを装備する!」

モバP「いくぞ! 俺は《ガガガガードナー》と《ガガガマジシャン》でオーバーレイネットワークを構築!」

モバP「再びエクシーズ召喚! 《No.39 希望皇ホープ》!」


《No.39 希望皇ホープ/Number 39: Utopia》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
レベル4モンスター×2
自分または相手のモンスターの攻撃宣言時、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
そのモンスターの攻撃を無効にする。
このカードがエクシーズ素材の無い状態で攻撃対象に選択された時、
このカードを破壊する。

※《ガガガリベンジ》の効果適用!
《No.39 希望皇ホープ》:攻撃力2500→2800


裕子「ホープの攻撃無効効果で耐える……ってわけじゃ、ないですよね」

モバP「ああ! 俺はホープをエクシーズ素材として、カオスエクシーズチェンジを行う!」

モバP「現れろ! 《CNo.39希望皇ホープレイ》!」


《CNo.39 希望皇ホープレイ/Number C39: Utopia Ray》 †
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2000
光属性レベル4モンスター×3
このカードは自分フィールド上の「No.39 希望皇ホープ」の上に
このカードを重ねてエクシーズ召喚する事もできる。
自分のライフポイントが1000以下の場合、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除く事で、
エンドフェイズ時までこのカードの攻撃力を500ポイントアップして
相手フィールド上のモンスター1体の攻撃力を1000ポイントダウンする。


裕子「ホープ……レイ……」

モバP「こいつにはライフが1000以下の時に使える効果がある……今、俺のライフは100! 条件を満たしている!」

モバP「ホープレイのモンスター効果、発動! エクシーズ素材を1つ取り除くごとに、このカードの攻撃力を500アップする!」

モバP「俺は3つ全ての素材を使い……ホープレイの攻撃力を1500ポイントアップさせる!」

※ホープレイの効果適用!
《CNo.39希望皇ホープレイ》:攻撃力2500→4000

モバP「さらに! 相手モンスター1体の攻撃力を、消費した素材1つにつき1000ポイントダウンする!」

モバP「《アルティメットサイキッカー》の攻撃力を、3000ポイントダウンさせる!」

※ホープレイの効果適用!
《アルティメットサイキッカー》:攻撃力2900→0


裕子「…………」

モバP「…………」

裕子「プロデューサーさん……きて……ください……」

モバP「……」コクッ

モバP「希望皇ホープレイで、アルティメットサイキッカーを、攻撃!!」




裕子「プロデューサーさん……本当に……ありがとう……」LP1500→LP0


ごめん、後はちょっとしたエンディングだけなんだけど、少しだけ休ませてください。

少なくとも、今日中に最後までいくと思います。

よし……これで、最後。


——数日後


むつみ「裕子ちゃん、退院おめでとう!」

裕子「ありがとう、皆……ご心配、おかけしました!」

法子「いやー、本当によかったよ。これで全員復帰だね!」

ゆかり「あの……裕子さん、助けていただいて、本当にありがとうございました……ちゃんとお礼をいえてなかったので……」

裕子「いやぁ、いいって、いいって!」テレテレ

有香「どんな身体能力を持ってしても、あのような踏み込みは出来ないでしょう……アレは一体……?」


裕子「おっと皆さん、それは愚問と言うヤツですよ……私の肩書、覚えてますか?」

裕子「そう……あれこそが……超能力なのです!」ババーン!

むつみ「え」

法子「え」

ゆかり「え」

有香「え」

裕子「ちょっとぉ! なんですかソノ反応は!」


裕子「く……ならば、証拠をお見せしましょう! 新アイテム、知恵の輪!」ジャキーン!

裕子「私の超能力にかかれば、これもいっしゅんでバラバラに!」

むつ法ゆか有「「「「…………」」」」

裕子「ヌンヌンヌンヌン……」

むつ法ゆか有「「「「…………」」」」

裕子「……………………」

むつ法ゆか有「「「「…………」」」」

裕子「…………ムンッ!」バキンッ!

裕子「……どうです!」フンスッ

むつ法ゆか有「「「「あ……(察し)」」」」


裕子「ちょとぉー! みんなしてなんですか、この微妙な空気ィー!!」プンスカ

モバP「どう考えてもお前が原因だろ! このさいきっく力技が!」モバPチョップ!

裕子「あふぅ! ……ってプロデューサーさん!」

モバP「いよーし、皆集まってるな! 延期になってたフェスの日程が確定した! 今度こそ、気合入れて行こう!」

むつ法ゆか有「「「「はい!!」」」」」

裕子「うう……スルーされた……」


裕子「まったくもう! ちょっと酷いんじゃないですか!!」

モバP「……そう思うなら、またカード持ってきて力を使えばいいんじゃないか?」

裕子「……いじわる言わないでくださいよ……私がそうしない事、知ってるくせに……」

モバP「(あれから、裕子の超能力が暴走したことはない)」

モバP「(むしろ力自体が弱くなってきているようで、人前で見せるもんじゃない、と彼女はむやみに力を使うことをやめていた)」


裕子「いいんですよ……アイドルはちょっとスキがある方が人気が出るんです!」

モバP「(……『お前は、スキだらけだろ』って言ってやった方がいいんですかね……?)」

裕子「……なにか、失礼な事考えてません?」ジトー

モバP「ウウン、ソンナコトナイヨー?」


裕子「でも、本当にいいんです! 私はアイドルとて、皆を喜ばせる超能力を強化していけばいいんですから!」

モバP「ん……そうか……」

裕子「それに……あんな私を知ってるのは……プロデューサーさんだけでいいですし……」ゴニョゴニョ

モバP「? 裕子……?」

裕子「えへっ、なんでもありません! それよりも、またオフに日にデュエルしましょう!」

モバP「おっ、そうだな……俺もなんだか懐かしくなって、あれからまたカード買ってみたんだよ」

裕子「この前は負けちゃいましたけど……今度は勝ちますよ!」


裕子「ユッコのいろんな、さいきっくぱわー! 全部、プロデューサーさんに見せちゃいますからね!!」


−終わり−

ぬぁぁああん、疲れたもぉおん。

というわけで、終わりました。

読んでくださった方々、レスくださった方々、画像を貼ってくださった方々、本当にありがとうございました。


ちなみに>>11ニキのアドバイスがなかったら、デュエルなしで
カード効果を実体化させまくって暴れまくるユッコSSになり、
もっと短く完結することになっていたと思います。

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