綾乃「そうよ、やっぱり髪の短い方がいいのよ、そうに決まってるわ」

千歳「うちは髪の長い綾乃ちゃんの方が好きやけどなあ……」

綾乃「そうと決まれば美容院に行かないと……って、駄目だわ、良く考えると今月お小遣いがピンチなのよね」

千歳「せ、せやったらしばらく様子見てみても……」

綾乃「……そうね」

千歳「せやろ？」

綾乃「千歳にお願いしようかしら」

千歳「……え？」

綾乃「さあ、準備もできたし、ばっさり切ってちょうだい！」

千歳「じゅ、準備って……これ、事務用の鋏やん」

綾乃「いいからいいから」

千歳「うち、人の髪とか切った事ないんよ？」

綾乃「大丈夫よ、こんなの簡単よきっと」

千歳「せ、せやろか……」

綾乃「さささーっと切ってちょうだい！」

千歳「あ、綾乃ちゃんが言うなら頑張るけど……」


ﾁｮｯｷﾁｮｯｷ

綾乃「あら、なかなか手際いいじゃない」

千歳「そう？」

綾乃「そうよ、千歳、こういうの向いてるのかもね」


ﾁｮｯｷﾁｮｯｷﾊﾞｯｻ


千歳「もう、綾乃ちゃんおだてんといてえな」

綾乃「ふふふ」


ﾊﾞｯｻﾊﾞｯｻﾊﾞｯｻ

千歳「……」

綾乃「まあね、私も歳納京子に好かれる為にこんな事してるんじゃないのよ」


ﾊﾞｯｻﾊﾞｯｻﾊﾞｯｻ



綾乃「ただね、より良いイメージづくりをする事は生徒会の義務だと思うのよ」

千歳「……」


ｼﾞｮﾘｼﾞｮﾘｼﾞｮﾘ


綾乃「何と言っても私は生徒会副会長ですからね」

千歳「……」


ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

千歳「……」ﾊｧ

綾乃「千歳？出来た？」

千歳「……」

綾乃「千歳？」

千歳「……ごめんなあ、綾乃ちゃん」

綾乃「え？」

千歳「出来たというか……その、終わってしもうたというか……」

綾乃「何言ってるの？」

千歳「えと……」

綾乃「可愛くできた？」

千歳「可愛く……というのは、なにか方向性が違うかもなあ」

綾乃「ん？じゃあ……恰好良く？」

千歳「……せやね、どっちかというと恰好良く……その、クールに」

綾乃「クールに！？」

まだー

京子「おはよー綾……乃？」

綾乃「あら、おはよう歳納京子」

京子「髪……どうしたの？」

綾乃「思い切って短くしてみたの。ど、どうかしら？」

京子「え、えと、クールでいいんじゃない？」

結衣「…………」

結衣「綾乃、いじめられてはないんだよね？」

綾乃「ナイナイナイアガラよ！なんでそんなこと聞くの？」

結衣「いや…それならいいんだ」

京子「おしゃれな髪型だね…」

結衣「だな…」

綾乃「ふふ…///」　

向日葵「待ちなさい！ 櫻子！」

櫻子「へっへーん！ やだよーっ！」

綾乃「きゃっ！」

櫻子「わっ！」

ﾄﾞﾝｯ

綾乃「いったた…大丈夫？ 大室さん…」

櫻子「す、すいません！ 杉浦せんぱ…ぶふっ！」

向日葵「ほら見なさい、だから…って杉浦先輩！？」

綾乃「どうしたの？ 古谷さん」

向日葵「その…髪…」

綾乃「髪…？」

綾乃「…ああ、千歳に切ってもらったんだけど…似合ってるかしら？」

向日葵「え、ええ…とっても…クール、だと思いますわ…」

櫻子「…く…くくっ…」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

期待

あかり「あっ、杉浦先輩こんに…ちは……」

ちなつ「……どうしたんですかその髪型」

綾乃「千歳に短く切ってもらったの。みんなにクールって言われるわ」

ちなつ「…先輩。自分で髪型見てみました？」

綾乃「え、まだみてないけど」

ちなつ「手鏡貸してあげます」ｽｯ

綾乃「ありがとう。どれどれ」

綾乃「……」

綾乃「千歳…」

千歳「あ、綾乃ちゃん……どうしたん？」

綾乃「どうしたん、じゃないわよ。これどういうことよ」

千歳「こ、これって言われても…」

綾乃「髪のことよ！」

千歳「ご、ごめん言うたやん！　終わってしもうたとも言うたやん！」

綾乃「なんでその時に詳しく教えてくれなかったの！恥さらししちゃったじゃない！」

綾乃「もう私学校行かない」

千歳「そ、そんな…」

綾乃「こんな頭で人前になんて出れないわよ…」

綾乃「さよなら」ｶﾞﾗﾗ

千歳「綾乃ちゃん…」

おわり

何でこんな酷い話書くの？
綾乃ちゃんが嫌いなの？