トレーナー「モバPさんのお手伝い」 (86)

※モバマスのトレーナーさんのSSです

注意
 セリフの表現では、特定の人物を以下のように略しています

・トレーナー → トレ
・マスタートレーナー → マス
・ベテラントレーナー → ベテ
・ルーキートレーナー → ルキ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373990982

P「トレーナーさん、今よろしいですか?」

トレーナー(以下、トレ)「Pさん? はい、何でしょうか?」

http://i.imgur.com/fURVpmw.jpg
トレーナー(23)


P「実は折り入って頼みがあります」

トレ「頼み……ですか? 私ができることならいいんですが」

トレ(すごく真面目な顔……なにかしら?……まさか……)

P「トレさんにしか出来ないことです。お願いします」

トレ「は、はい……」

P「実は……」

————————————後日、事務所

P「おっ? ようやく揃ったな?」

涼「なんだよ、朝っぱらから?」

http://i.imgur.com/16K8mGH.jpg
松永涼(18)


拓海「……ねみぃ」

http://i.imgur.com/7OpRCXz.jpg
向井拓海(18)


夏樹「Pさんの呼び出しはロクなことがないからな」

http://i.imgur.com/cW9AZ6s.jpg
木村夏樹(18)


P「今日お前らに集まってもらったのは他でもない。お前たちにはユニットを組んでもらう」

涼「ユニット?」

夏樹「アタシらで?」

拓海「なんだそりゃ?」

P「ふっふっふっ……聞いて驚け」

P「木村『夏』樹!」

夏樹「ん?」


P「向井拓『海』!」

拓海「あんだよ?」


P「松永『涼』!」

涼「なにさ?」


P「これら名前が示す通り、お前らには夏限定のユニットを組んでもらう。女版TUBEの完成だ!!」

夏樹「ファミレスでも行くか」

涼「賛成。なんか、期間限定の夏用スイーツが出るらしいよ」

拓海「それってかき氷じゃねえのか?」


P「待って! ナチュラルにスルーはやめて!!」

拓海「何が女版TUBEだよ、くだらねえ」

涼「竜宮小町のパクリじゃん」

P「だまらっしゃい。これからはコンセプトがないとユニットも売れない時代だ」

P「夏限定というプレミア感で、新しもの好きなファンのハートを手に入れるのだ」

夏樹「なるほど……目のつけどころは悪くないと思う」

拓海「おいおい、なに乗せられてんだよ?」

夏樹「別にいいじゃん。どうせ今のままじゃ仕事もさほどねーし」

涼「そりゃ、そうだけどさ」

拓海「本当に仕事あんのか? それに曲もねーだろ?」

P「実は、とある地方の観光協会から依頼が来たんだ」

涼「観光協会?」

P「そうだ。今度海岸でビーチバレーの大会があるから、そのイベントに出演して欲しいってな」

拓海「バレーねぇ……んで、曲は?」

P「曲のスコアはお前らにもう渡してるだろ?」

涼「えっ? あれって練習曲じゃないの?」

夏樹「ははーん、なるほど……そういう意味か」

P「夏樹はわかったみたいだな」

拓海「どういう意味だよ?」

夏樹「今回の練習曲はなんていうタイトルか知ってるよな?」

涼「えっと『Try Boy,Try Girl』だっけ?」

http://nicoviewer.net/nm12635008

夏樹「この歌はTUBEの前田亘輝のソロ曲だ」

拓海「TUBEとは関係ねーのかよ」

夏樹「作編曲のUNIはギターの春畑道哉の別名義だから、半分はTUBEの曲といってもいいだろうな」

涼「なんかめんどくせーな。本家の曲じゃダメなの?」

P「そこが素人の赤坂五丁目」

涼「うわ、うっざ」

P「この曲は1993年のグラチャンバレーのテーマソングだ」

P「お前らは知らなくてもバレーと聞いたらこの曲を思い出す人も少なくはない」

夏樹「つまり、夏限定ユニットがビーチバレーの大会で歌うにはもってこいってことだ」

P「そういうこと」

涼「なるほどねー」

P「パートは前に伝えたとおりに、ボーカルが拓海、ギターは涼、ベースが夏樹。これでいくぞ」

涼「あたし歌いたいんだけどー」

拓海「今さら言うなって、アタシの美声のほうが上ってことだろ?」

涼「は? チョーシに乗んなよ?」

拓海「あ? やんのかコラ」

P「やーめろって……今から拓海がギター覚えるよりは、それなりに腕のある涼がやったほうがいいだろ?」

涼「まあ……そうだけど」

P「夏樹はそれなりに器用だし、ベースも順応できると思ったんだよ」

夏樹「おいおい、けっこうキツかったぜ」

P「拓海は肺活量あるし、今回はギター弾きながら歌うには辛いからな。涼と夏樹はコーラスで頼む」

拓海「悪く思うなよ、ロッキンヴォーカル」

涼「ぐぬっ」

P「ちなみにコーラスは売れ始めたころの大黒摩季が担当してたからな。涼の声にはあってると思うぞ」

涼「わーったよ」

P「あ、それともう一つ。本番までは俺は別件で行くことが出来ない」

拓海「は? てめーが行けない仕事とってどうすんだよ?」

P「悪いな。急に入ったでかいヤマなんで断れなかった。その代わり俺の代役を立ててる」

涼「代役?」

P「今から呼ぶんで待ってろ……どうぞ、入ってください」


がちゃ


トレ「し、失礼します……」

涼「トレさん?」

P「トレさんが俺の代わりにお前らの引率と、スタッフへの折衝を行なってくれる」

夏樹「なるほど」

拓海「……」

涼「……」

P「お前らちゃんと言うこと聞くんだぞ」

トレ「よろしく……お願いします!」

拓海「大丈夫かよ? 結構ハードだぜ?」

トレ「がんばります!」

涼「ライブのスタッフって荒れてる奴多いからねー。ビビらないでいける?」

トレ「大丈夫…です…たぶん……」

夏樹「お前ら意地悪言うなよ。アタシらが協力すればいいだけのことだろ?」

拓海「……」

涼「……」

P「わかった。そんなに心配なら、マスタートレーナー(以下、マス)さんに依頼しよう」

拓海「トレさん、頑張ろうぜ!」

涼「アタシも協力するよ!」

夏樹「お前らなぁ……」

トレ「は、はいっ! 一生懸命やります!」


トレ(……がんばらなくっちゃ!!)

————————————後日朝、駅前

拓海「ういす」

涼「おはー」

拓海「しかし、現地に前乗りとはな」

涼「まあ、仕方ないっしょ。リハとかあんだし」

拓海「トレさんと夏樹は?」

涼「多分、待ち合わせ場所。バス停の前って言ったっけ?」

拓海「ああ、あそこだな」


トレ「涼ちゃん、拓海ちゃん。おはようございます」


涼「まーた、この人は爽やかな格好しちゃって」

トレ「え? えっ? 変……かな?」

拓海「いいんじゃね? 表に出るのはアタシらだろ」

涼「まあ、ジャージよりはいいよね」

トレ「あ、ありがと……」

拓海「あとは、夏樹か……何やってんだ? あいつ」


どるんどるん


???「わりーな、お前ら。今からバイク止めてくるから待っててくれ」

拓海「……誰だ? ギターケース持ってるから涼の知り合いか?」

涼「アタシしらねー。バイク乗ってるからアンタの知り合いじゃないの?」

???「お前らな……ほら、これでわかるか?」バサッ

拓海・涼「夏樹じゃん」

夏樹「知ってて言ってるだろ! 髪下ろしたくらいで何回同じ反応すんだよ?」

トレ「夏樹ちゃん……なの?」

夏樹「この人は、初めてだったか……」

トレ「……かわいい」

夏樹「や、やめてくれよ!」

涼(焦ってる焦ってる)

拓海「つーわけで、とっとと行こうぜ」

涼「本当に列車で行くの?」

トレ「ごめんなさい。事務所の車は全部出払っちゃってて……」

夏樹「まあ、いいんじゃないか? 仕事があるだけいいほうだろ」

拓海「おめーら、いいか? 気合入れてけよ! 遠足気分でチャラチャラしてっとぶん殴るからな!」

涼「なに、あれ? なんであんなにやる気なの?」

夏樹「カバーとはいえ自分の歌のお披露目だからな。気合いも入るんだろうよ」

拓海「っしゃ!! んじゃ、殴り込み行くぜ!!」

涼「殴りこまねーっつの」

トレ「あ、あの……」

拓海「なんだよ、トレさん? ビビっちまったのか?」

トレ「そうじゃなくて……私……」

拓海「?」


トレ「お弁当作ってきたんだけど……食べる?」

————————————列車内


拓海「よっしゃ、ミートボールいただきィ!」

涼「あっ! てめー、それアタシの! せっかく残してたのに」

拓海「ばーか、この世は弱肉強食。弱っちい奴は生き残れねーんだよ」

涼「うわっ、サイテーこいつ」

トレ「大丈夫よ、涼ちゃん。私のあげるから」


夏樹「何が気合入れるだよ……思い切り遠足気分じゃねーか」

トレ「ふふふ、でも食べてくれて嬉しいわ」

夏樹「トレさん。あらかじめ謝っとくけど、あいつらあんな調子だから迷惑かけるかもしんねーよ」

トレ「大丈夫よ。それに、こうして一緒って、なかなか無いから楽しいし」

夏樹「まあ、そうだね……レッスン中はともかく、プライベートじゃなかなか一緒にはいないからねえ」

トレ「私、今日はすごく楽しみだったの。皆のいろいろな部分が発見できそうだし」


涼「隙ありッ! 唐揚げゲットおおお!」

拓海「あっ! てんめぇ……誰の取ってやがんだ!!」

涼「ふふん、この世は焼肉定食……ってね」


夏樹「大した発見はないと思うよ……」

トレ「……あはは」

————————————海岸前

夏樹「最寄り駅からバスを乗り継ぎ2時間……やっと到着か……」

拓海「暑ちぃ……」

涼「すんげぇ、陽射し……日焼け止め持ってきてよかった」

拓海「お前、あんま必要ねーだろ? 黒いし」

涼「うっさい。焼き過ぎると皮膚に悪いんだよ」

トレ「でも、すごくキレイ……潮の香りもいいわ」

夏樹「感傷に浸ってる場合じゃないぞ。まずは、責任者に会わなきゃな」

男A「お、おい!! あれ!!」

男B「おおおっ!! 例のアイドルさんじゃねーか?!」

男C「マジか!! サインもらってもいいよな!?」

男A「俺、写真取らせてもらおう!!」

男B「ずりーぞ!! 俺も行く!!」


どどどどどど

拓海「おい、向こうから海パンの男連中が走ってくるぞ?!」

涼「アタシらがバレちゃったんじゃね?」

拓海「マジかよ、アタシんとこ来たらぶん殴ってやる」

夏樹「やめろって。アイドルはそんなことしねえぞ」

どどどどどど


拓海「来やがったな」

夏樹「拓海」

拓海「わーってるよ、スマイルスマイルだろ?」

拓海「よし、お前ら! サインしてやっからここにならb」


どどどどど

男A「あなたがアイドルさんですか?!」

トレ「えっ?! い、いえ……私は……」

男B「うわっ! むちゃかわいい!!」

男C「サインもらってもいいッスか?!」

男A「俺は写真を!!」

トレ「ですから、私は……」



拓海「」

夏樹「勘違いされてるな」

涼「で? サインがなんだって?」

拓海「てめえええええらあああああっ!! そこに並べえええええ!!!」

————————————海の家

男A「これは失礼しました。てっきり、アイドルとSPさんかと……」

拓海「どこをどう見たら、アタシがSPに見えんだよ!?」

涼「そういうところじゃん」

拓海「あ゛?」

夏樹「もう、お前ら黙ってろ。それで……アタシらはまず、どうすればいいんですか?」

男A「砂浜に特設ステージ作ってるんで、そこでリハやってください」

トレ「あの……バンドのサポートメンバーの方は?」

男A「もう到着してます。とりあえず、今日は音合せをやってもらって、明日朝からウチのPAスタッフも交えてリハをやる予定です」

トレ「それは今日はスピーカーは無しでということでしょうか?」

男A「大型スピーカーを砂浜で使うには特別な許可がいるんですよ。生憎、それが当日でしか取れなくて…」

トレ「了解いたしました。こちらの方で対応します」

男A「助かります」

トレ「あと、全体の流れがわかるタイムテーブルはありますか?」

男A「すぐご用意します。立ち位置と出入りのタイミングも別表にまとめましたが……」

トレ「私の方で受け取ります。それと、あと数点確認したいことがあるのですが……」

夏樹「すげー、完璧に仕切ってる。こりゃ頼もしいな」

涼「ある意味、Pより効率がいいかも」

拓海「あいつがトロいだけだろ」

————————————特設ステージ、リハ後

拓海「あじぃー……喉がガラガラ」

夏樹「飛ばし過ぎなんだよ。明日が本番だからケアしとけよ?」

拓海「わーってるって」

涼「にしても、やっぱ暑いなぁ。夕方でこの気温だろ? 本番はもっと暑くなりそうじゃん」

夏樹「なんか、対策考えねーとな」

トレ「お疲れ様、みんな。すごくよかったよ!」

拓海「へへへ、だろ?」

トレ「これ、スポーツドリンクと冷やしたタオル。使って?」

拓海「おー、気が効くねぇ」

涼「サンキュー、トレさん」

夏樹「お前ら、もう少しちゃんと感謝しろよ」

トレ「いいの、夏樹ちゃん。あと、レモンのハチミツ漬け。さっき作ったから食べて?」

拓海「いただきぃ……ん? イケるな?」

涼「ホントだ。これは美味い」


夏樹「部活のマネージャーみたいだな……」

————————————旅館、ロビー

トレ「ここが今日泊まるお宿です。部屋は2部屋用意してますので、荷物をおいて一息入れましょう」

夏樹「うんうん、アタシこういう雰囲気好きだな」

涼「……」

拓海「……」

トレ「どうしたの? 涼ちゃん、拓海ちゃん」

涼「なんで、アタシ拓海と一緒なわけ?」

夏樹「じゃんけんで決めたのに文句言うなよ」

涼「こいつ、いびきがすげーんだよ」

拓海「あぁ? オメーだって寝相悪ぃだろうが!!」

トレ「えと……じゃあ、私が……」

夏樹「あっ、トレさん代わらなくていいっすよ。いつものことなんで」

トレ「でも……」

夏樹「トレさんが代わっちゃったら、あいつらのどっちかとアタシが一緒になるんで、それは勘弁して」

トレ「う、うん……」

————————————トレ、夏樹の部屋

夏樹「おーっ! いい眺めだな!」

トレ「本当……海がすごく綺麗……」

夏樹「演奏できて、いい宿泊まって、しかもそれが仕事か……アイドルってのもいい身分だよな」

トレ「もっと有名になったら、いろいろな場所にも行けるわよ」

夏樹「ははは。そりゃいいや。頑張らせてもらうよ」

トレ「ふふふ」

夏樹「そういや、ここって大浴場あるんだよね? トレさん、行かない?」

トレ「そうね、涼ちゃん拓海ちゃんも誘って行きましょうか?」

————————————拓海、涼の部屋

拓海「いいか? こっからここのラインはアタシの領地だからな。入ってくんなよ」

涼「はぁ? アンタだけ窓側とかズルいじゃん?」

拓海「早いもの勝ちに決まってんだろ?」

涼「空中はどうですかー? ほらほら」

拓海「空中もダメに決まってんだろ! 領空侵犯で撃ち落とす!」

涼「じゃあ、アタシの領地に扉があるから出てくんなよ?」

拓海「あ? 扉は共通に決まってんだろ?!」

涼「ダメデース。ここはアタシの陣地。空中も無しデース」


夏樹「何やってんだよ……小学生か?」

————————————大浴場

拓海「うおっ! でけえな!!」

涼「いいねえ、これ。気に入ったよ」

夏樹「お前ら、頼むから暴れるなよ?」

拓海「そんなの常識だろ?」

涼「小学生じゃないんだから」

夏樹「どの口が言うんだよ」



ざばーっ


拓海「うぃーっ……いい湯だ」

涼「塩臭かったもんなー」

夏樹「まあ、こうしてのんびり風呂に入れるのもいいよな」

涼「そういや、トレさんは?」

夏樹「ん? なんか、事務所にFAX送ってくるんだと。もうすぐ来るだろ」

拓海「こうやって身体を伸ばしながら風呂ってのもいいよな」

涼「しかし、まあアンタさ……」

拓海「んだよ」

涼「また、バカデカくなりやがって。何食ったらそうなるんだ?」

拓海「なっ!? てめえ、何見てんだよ!」

涼「知性の部分がそっちに行ったんだな。羨ましいよ」

拓海「てめえ、バカにしてんな? おめーだって変わらねーだろ?」

涼「アンタほどじゃないって」


夏樹(どっちでもいいよ……)

トレ「あの……お待たせしました……」

拓海「トレさん、なんでタオルで隠してるんだよ?」

トレ「え? でも……」

涼「女同士で照れてどうすんのさ」

トレ「そ、そうね……じゃあ、失礼して……」

拓海「……」

涼「……」

トレ「ふうううう……いいお湯……気持ちいい」

涼「トレさん」

トレ「ん? なあに?」

涼「実は年齢ごまかしてるっしょ?」

トレ「ええええっ!! そんな事してませんよ!!」

涼「ホントかよ? この肌なんて十代のアタシらよりスベスベじゃん」

トレ「ひゃあああああっ!! くすぐったいってば!!」

拓海「こういうのを安産型って言うんだろうな。男受けしそうだぜ」

トレ「た、拓海ちゃん!! さ、触っちゃダメ……ひゃうっ!」


夏樹「だから、暴れんなって」

————————————トレ、夏樹の部屋

夏樹「ふうぅ……食った食った。美味かったなぁ」

トレ「本当。すごく美味しかったわね……お風呂も気持ちよかったし。なんだか皆に申し訳ないわ」

夏樹「大丈夫だって。これは仕事で来てるんだしさ。トレさんも羽根を伸ばしていいんじゃない?」

トレ「そうなのかな……?」

夏樹「そうだよ。体を休めるのも仕事だって、いつも言ってるじゃん」

トレ「そうね……そう言えば、涼ちゃんと拓海ちゃんは?」

夏樹「ゲームコーナーで卓球やってたな。汗だくでやってたから、また温泉に行くってさ」

トレ「どうしよう……朝のこと伝えなきゃいけないのに」

夏樹「まあ、もうすぐ帰ってくるよ」



< どたどた

< クタバレー、タクミー!!!

< ウッセー、ナメンナー!!!

< どたどた


夏樹「そうら、はじまった」

トレ「な、何の音?」

夏樹「卓球で勝負つかなかったんで、枕投げでもしてんだろね」

トレ「そんな迷惑な……」

夏樹「ったく、面倒かける連中だな……止めてくるよ」

トレ「……待って! 夏樹ちゃん!」

夏樹「ん?」


トレ「ヘアピン……持ってる?」

————————————拓海、涼の部屋

拓海「おらあああっ!!! トドメだ………ぶっ!!!」

涼「あっはっは! 隙だらけなんだよ!!」

拓海「汚ねえぞ!! もう一戦だ!!」

涼「おうっ!! 相手になってやる!!!」


ばたああああん!!


拓海・涼「「!!!」」

拓海「え? な、なんで?」

涼「ちょ……マスさん……?」

http://i.imgur.com/DKKdZJ9.jpg
マスタートレーナー(28)

マス『……これはどういうことだ? 松永?』

涼「え?……いや……あの……拓海が……」

マス『……説明しろ、向井』

拓海「こ、これは……ゲームというかなんというか……だな……」


マス『さっさと寝ないかッ!! 馬鹿者ッ!!!』


拓海「ひいいいっ!!」

涼「す、すいませーん!!」

トレ「どうだった? 私の変装は?」

夏樹「なんつうか……色んな意味で怖い」

トレ「大成功♪」



夏樹(変装とはいえ、マスさんが笑顔でピースしてる……貴重だな)


とりあえず、今日はここまでです
ロッキンヴォーカルが出るとは知らずに慌てて投下しました
これ以降の二日目はまた後日書きます

おつ

トレさん可愛いなぁ

この3人組のって初めて見た気がするがいいなあ。

————————————朝、トレ、夏樹の部屋


ぴぴぴぴぴっ ぴぴぴぴぴぴっ

夏樹「うーん………ふあぁ……朝か」

夏樹「そろそろ起きるか……トレさん……トレさん?」

夏樹「いねーぞ? どこ行ったんだ?」


がちゃ


トレ「あら? おはようございます、夏樹ちゃん」

夏樹「おはよう、トレさん。こんな朝早くどこに?」

トレ「ちょっと日課のジョギングをね」

夏樹「ふぇー……んで、どこまで?」

トレ「この先のコンビニ。バスで乗ってくるときに見えたから」

夏樹「は?! あのコンビニって5キロくらいあんじゃん!? 往復10キロかよ」

トレ「ううん、2往復したから20キロ。ダッシュじゃないから平気よ」

夏樹(この人は超人か?……)

トレ「涼ちゃんと拓海ちゃんは?」

夏樹「聞かなくてもわかるっしょ」

————————————拓海、涼の部屋

拓海「ぐぉーっ……ぐぉーっ……」


夏樹「案の定だな。よく寝てやがる……あれ? 涼は?」」

トレ「……ここに」


涼「ZZZzzz……」


夏樹「布団から2m以上離れてやんの。どんな寝返りうったんだよ」

夏樹「おーいっ! おまえらーっ! おきろーっ!」


拓海「……んだよ……うっせぇ……」

涼「ん……まだ……あと……5分……」


夏樹「メシ食う時間なくなるだろ? はやく準備しろよ」

————————————旅館、ロビー

涼「ふわぁ〜……」

拓海「ねみぃ……」

夏樹「目ぇ覚めて……ねえな、こりゃ」

トレ「……大丈夫かしら」

夏樹「まあ、いつものことだし。本番には大丈夫っしょ」

トレ(本番か……私も頑張らなくっちゃ!)

————————————海の家、楽屋

トレ「今回はこちらの海の家を楽屋としてお借りすることが出来ました」

夏樹「メイクや着替えはここでやるのか」

トレ「私もメイク手伝ってあげたいけど、打ち合わせがあるので……」

夏樹「それは、大丈夫……あとさ、衣装どうなってるの?」

トレ「旅館に宅配便で送られてきました。あの鞄の中に入ってますよ」

夏樹「昨日も言ったけど、今日も結構暑くなりそうじゃん? 厚着だと辛いな」

トレ「Pさんにそのことを伺ったら、大丈夫と自信を持っておられました」

夏樹「すんげー不安なんだけど……」

トレ「じゃあ、私はスタッフさんのところに行ってきますね。戻ってくるまでに着替えておいてください」

夏樹「はいよー」

————————————30分後

トレ「準備はできましたか?」

夏樹「準備はいいんだけどさ……」

涼「なんで水着なんだよ!」

拓海「ビキニとか……ふざけやがって」

トレ「えと……私もよくは知らなかったんで……」

夏樹「こうやって目を引く作戦か……Pも少しは考えてるみたいだな」

拓海「感心してる場合か! あいつ、終わったらぜってーぶん殴ってやる」

トレ「あっ……それと先ほど連絡があって、Pさんは本番始まるまでには間に合わないそうです」

涼「なにやってんだか」

拓海「……にゃろう」

トレ「でも、必ず駆けつけるって言ってましたので心配しないでください」

拓海「べっ、別に心配なんかしねーって!」

涼「あ、あいつのためじゃねーし!」


夏樹(素直じゃない連中だよな……)

————————————特設ステージ、リハ

トレ「みんな頑張ってるかしら?」


涼「拓海、もうちょい前に出ろよ! そこにいたらぶつかんだろ!」

拓海「あ? それじゃ、上手側の客に見えなくなるだろ! おめーが左にいけよ!! 」

涼「こっちに来すぎると音が割れちゃうんだよ!」


トレ「わわわ……また始まっちゃった……」

トレ「ケンカでもしたら大変……止めなきゃ」

夏樹「あー、トレさんいいんだ。放っておいても」

トレ「え? でも……」

夏樹「あれがあいつらのコミュニケーションだからね。本番でやらかさなきゃいいんだよ」

トレ「……うん、夏樹ちゃんが言うなら……」


トレ(でも、ちょっと心配……)

————————————本番5分前、舞台裏

トレ(結構お客さん来てる……大丈夫かしら)


夏樹「よっしゃ、そろそろ時間だな。拓海、いつもの頼むぜ」

拓海「おうよ! みんな手を前に出せ!!」

涼「おうっ」

夏樹「おう」

トレ「……」

涼「トレさん、何やってんだよ? 早く手を出しなって?」

トレ「え? わ、私も?」

拓海「これはメンバー全員でやらなきゃ意味ねえんだ」

夏樹「トレさんもメンバーなんだよ。アタシらじゃ何も出来なかったからな」

トレ「みんな……うんっ! わかった!」

涼「これで、全員だな」

夏樹「景気付けいくか」

拓海「っしゃーーーー! ぶちかまして行くぞーーーーっ!」

涼・夏樹「「おーーーうっ!!」」

トレ「お、おーっ!」


トレ(みんな頑張れ!!)

————————————ステージ脇

トレ(なんか……ドキドキしてきた……)


男客A「何が始まるんだ?」

男客B「なんかアイドルの歌らしいぞ」

男客A「は? どうせ売れてねー三流アイドルの小銭稼ぎだろ?」

男客B「しょーもな。わざわざご苦労なこった」


トレ(ひどい……)

トレ(こんな初舞台なんて……)

トレ(あっ!……みんな出てきた!)


ざわざわ


男客A「水着で出てきたぞ」

男客B「必死すぎるだろ」


ざわざわ


拓海「よーーーっしゃ!!! はじめんぞーーーーっ!!!」


トレ(がんばって……)


 〜♪〜


男客A「おい……これって?」

男客B「なんか知らねえけど……いいじゃん!」


うおおおおおおっ


トレ(すごい! お客さんの空気が変わった!)

————————————演奏終了後、ステージ上

拓海「じゃあな!! あんがとよーーーっ!!」


男客A「おいっ!! まだやれよっ!!!」

男客B「あんこーーーる」


あんこーる あんこーる


トレ(アンコールが起きてる! すごい! すごい!)


拓海「うるせーーっ! アタシらこれしか用意してねえんだよ!!」


トレ(拓海ちゃん……そんな言い方……)


男客A「ふざけんなーっ!! もっとやれーっ!!」

男客B「まだきかせろーっ!」


拓海「次来るときにはオリジナルもってきてやっから!! それまで待ってろ!!」


男客A「CDだせよーっ!」

男客B「買ってやっからなーっ!!」


トレ(ファンの気持掴んでる……Pさん、これをわかってたから……?)

————————————ステージ裏

トレ「みんな、お疲れ様!! すっごく盛り上がってたよ!!」

拓海「あたりめーよ」

涼「もうちょっとやりたかったけどねー。誰かさんがあんな事言うから」

拓海「んだよ、しゃーねーだろ」

夏樹「まあ、ひとまずは成功ってとこだな」

トレ「でも、みんな本当に初舞台なの? 全然緊張してなかったみたい」

涼「まあ、アタシも夏樹も対バンとかで客前の演奏は慣れてるし」

夏樹「拓海もよくやれたな」

拓海「昔は集会で300人くらいの前で気合入れてたんだ。これぐらい楽勝よ」

トレ「みんな、本当にすごいわ」

涼「Pが考えてアタシ達組ませたんだ。やれないことないでしょ?」

拓海「スケベでどうしようもねーヤツだけど、間違ったことは言わねーし」

夏樹「そこは信用できるよな」

トレ「……そっか」

支援

男A「あの……すいません……」

トレ「あら? スタッフの方……はい?」

男A「ちょっと……ご相談が……」

トレ「??」

————————————海の家、楽屋

夏樹「余興?!」

トレ「実はビーチバレーで決勝に行く選手が腹痛を起こしてしまって」

トレ「治療の間だけ、時間を稼いで欲しいらしいの……」

夏樹「そうは言われてもな……PAさんたちは機材片付けちゃったし」

トレ「それで……よかったらエキシビジョンでみんなにビーチバレーをして欲しいって」

トレ「その分ギャラは上乗せするって言われたけど」

夏樹「また無茶な……」

涼「いきなり言われてもね……」

トレ「そうよね……」

拓海「まあ、待てお前ら。いいじゃん、やってやろうぜ?」

涼「珍しい……こんなの一番嫌がりそうなのに」

拓海「せっかくアンコールまでしてくれたのによ。このままハイサヨナラってのはあんまりだろ?」

涼「まあ、そうだけど……」

夏樹「お前……なにか企んでるな?」

拓海「ふっふっふ。いいからやってやろうぜ」

涼「しょうがねーな」

夏樹「でも、ビーチバレーは4人必要だろ? 一人足んねえぞ?」

拓海「……」

涼「……」

夏樹「……」



トレ「え?…えっ?!…な、何?」

————————————ビーチ、特設コート内

司会者「皆さん、お待たせしましたっ! ただいまより決勝前のエキシビジョンを行います!!」

司会者「先ほど素晴らしいライブをしていただいたアイドルの皆さんによるスペシャルマッチです!!」


うおおおおおおおおっ


トレ「……うぅぅ……何故、私まで……」

夏樹「トレさん、似合ってるぞ。その水着」

トレ「お借りした水着が競泳用しかなくて……わ、私……浮いてない?」

夏樹「大丈夫だよ。みんな注目してる」

トレ「は、はずかしい……」


司会者「チームは向井拓海・松永涼ペア対、木村夏樹・トレーナーペアです!!」

司会者「ルールは15ポイント先取の1セットマッチ。延長はありません!!」


拓海「ふっふっふ。手加減しねえからな」

————————————20分後、特設コート内

ばしっ!

トレ「きゃあっ!」

審判「ポイント! 向井松永ペア!」

拓海「っしゃああ!」

涼「いいじゃん! リードしてるよ!」

夏樹「ちくしょーっ」

拓海「おっと、言い忘れてたが、負けたら罰ゲームな」

夏樹「今更言うなんて汚ねーぞ!」

拓海「この世は弱肉強食だって言ったろ?」

夏樹「ぐっ……審判! タイムだ!」

夏樹「ごめんよ、トレさん。足引っ張っちゃって」

トレ「ううん、大丈夫……それにしても拓海ちゃんと涼ちゃんすごい人気ね」

トレ「見て? 二人の応援にあんなにいっぱいのお客さん」

夏樹(ほとんどが野郎とカメコだ……胸狙いだろうな……単純過ぎる)

トレ「あれっ?……夏樹ちゃん、あれって……」

夏樹「ん? ああ、Pじゃん? 今頃ノコノコ来やがって」

P「やっと着いたと思ったら大変なことになってるな……」

P「でも、すごく盛り上がってる……いいぞ!」

P「おおおっ! トレさんまで出てくれるとは!」

P「トレさーん!! がんばれーっ!!」

トレ「……」

夏樹「やれやれ、呑気なもんだね」

トレ「…………夏樹ちゃん」

夏樹「ん?」

トレ「…………トス……お願いしてもいい?」

————————————15分後、特設コート内

ぴーっ!!

審判「ゲームセット!! 勝者、木村・トレーナーペア!!」

夏樹「よっしゃあああ!!」


拓海「なんで13-2から負けんだよっ!!!!」

涼「アタシが知るかっ!!!」


トレ「よかった……勝てて」

夏樹(にしてもトレさんすげーな。スイッチ入ったらアタック決まりまくりじゃん)

P「おーい! お前らー!」

拓海「あっ、てめえ! なに今頃来てんだよ!!」

涼「遅いんだよっ!!!」

P「すまんすまん。でもイベントは大成功だな! 観光協会の人もすごく喜んでたぞ」

涼「ったく」

拓海「まあ、それならしゃーねえな……じゃあ、帰るぜ」

夏樹「おい。待ちな、お前ら」

涼「……ぎくっ」

夏樹「罰ゲームが残ってんぞ」

拓海「……なんのことやら?」

夏樹「今更逃さねーからな」

トレ「わ、私は別に……罰ゲームなんて……」

涼「だよね!!」

拓海「トレさん、わかってんじゃん」

夏樹「んじゃ、アタシから罰ゲームの発表な」

涼・拓海「……」

夏樹「罰ゲームは……P!!」

P「へ? 俺?」

夏樹「アタシ喉乾いたんで水持ってきて」

P「ああ、水ならそこに……」

夏樹「アタシ、Volvicしか飲まねーから」

P「は? そんなのあるわけ無いだろ?」

夏樹「んじゃ、この先のコンビニで買ってきて」

P「えええええっ!」

夏樹「場所はトレさんが知ってるから、一緒に行ってきてくれ」

トレ「わ、私も?!」

夏樹「アタシの罰ゲームは以上だ。頼んだよ」

トレ「な、夏樹ちゃん……さすがにPさんに罰ゲームは……」

夏樹「だいじょーぶだって」

トレ「そ、それに……わたしは……罰ゲームに……な、なって……ない……」

夏樹「心配すんなって、ホラ」

拓海「てめえ! P! 5秒で帰ってこいよ!!」

P「無茶言うな!」

涼「二人きりをいい事にトレさん襲う気だろ?!」

P「そ、そんなわけないだろ!!」

夏樹「あいつらにはちゃんと罰ゲームになってるからさ」

トレ「……でも」

夏樹「Try,Girl!……ってな」

トレ「えっ?」

夏樹「今回の歌詞。もう少し大胆になってもいいんじゃない?」

トレ「うん……夏樹ちゃん……ありがとう」


————————————海岸通り

P「夏樹のやつめ……覚えてろよ」

トレ「ふふふ」

P「トレさん、すいません。付きあわせてしまって」

トレ「いいえ。ちょうど涼しい時間帯ですし……お散歩にはぴったりです」

P「あいつら、ワガママ言いませんでした? 後で叱っておきますんで」

トレ「とんでもない。皆いい子でしたよ。私はオロオロしてたけど、三人とも立派にステージをこなしました」

P「トレさんのお墨付きがいただけるようでしたら大丈夫ですね」

トレ「みんな、口ではああ言ってるけど、本当にPさんのこと信用してるんです」

P「そうですかねぇ?」

トレ「Pさんは……」

P「ん?」

トレ「Pさんは、どう思います?……あの子たち」

P「まあ、他の子に比べたら手間はかかりますね。夏樹がいなかったら大変ですよ。でも」

トレ「でも?」

P「手が掛かるぶん余計に可愛いというか、何とかしようという気にはなります」

トレ「……」

P「課題曲だって結構難しいはずなのに、きちんと練習してて。やっぱ音楽が好きなんだなって」

トレ「そうですね」

P「僕ができることは、あいつらが思い切り活躍できる場を作ることだけですよ」

P「あいつらはもっとやれる……そう思ってたから、今回も大丈夫だと思ってました」

P「まあ、拓海や涼が暴走して別の方面で暴れられると困りますけどね」

トレ「そうですか……ふふっ、羨ましいなぁ」

P「なぜです?」

トレ「こんなにPさんに考えてもらえるなんて」

P「そんな……」

トレ「なんだか、ちょっと…………妬けちゃいます」

P「えっ?……それって」

トレ「あっ! Pさん、見てください!」

P「んっ?」

トレ「海……夕焼けがすごく綺麗です」

P「そ、そうですね……」


P(どうしたんだろう? なんか……今日はトレさん……いつもと違うな)

P(夕日に映えて……すごく綺麗だ)

しえ

————————————海の家

P「おーい、戻ったぞ」

夏樹「おお、おかえりー」

P「まったく……コキ使いやがって」

夏樹「いいじゃん」

トレ「拓海ちゃんと涼ちゃんは?」

夏樹「あそこ」

P「ん? なんか人だかりができてるぞ?」

夏樹「海の家のおじさんの好意でスイカの早食いやってる」

P「……何やってんだか」

わああああああっ

子供「がんばれーっ!!」

男客「姉ちゃん、負けるなーっ!」

女客「すごーい! もう3個めよ!!」


拓海「っしゃあああ! アタシの勝ちぃ!!」

涼「ちっくっしょおおお!!」

拓海「へっへっへ、ざまーみろ!! 喰らえっ!!」プププッ

涼「汚ねえっ!! 種を飛ばすな!!」

拓海「アタシのほうが優秀だってわかったか!」

涼「ざけんな! さっきカキ氷早食いで負けたくせに!!」



P「腹壊すぞ……」

————————————列車内

拓海「ぐごーっ……ぐごーっ……」

涼「うーん……むにゃ……」

夏樹「ZZZzzz……」


P「寝ちまいやがった……」

トレ「疲れてたんでしょうね……頑張ってたし」

P「夏樹のやつ、座席2つも取るからトレさん座れなくなっちゃうし」

トレ「わ、私は別に……」

P「すいません。僕の隣じゃ窮屈でしょう?」

トレ「い、いえ……そんなことは……」

P「まあ、寝ていれば静かだから僕は楽ですけどね、ははは」

トレ「…………」

P「トレさん?」

トレ「は、はい!!……」

P「眠いでしょう?……僕の肩でよければお貸ししますよ」

トレ「そ、そ、そんなっ! 私は……ただ…………」

P「?」

トレ「もう少し…………Pさんと…………お話…………が」

P「トレさん?」

トレ「…………すぅ……すぅ……」

P「寝ちゃった……無理させちゃったもんな」




夏樹「…………」チラッ

夏樹(やれやれ、世話の焼ける……)

————————————後日、事務所

P「お前たち、この間はお疲れさん。どうだった? 手応えは?」

拓海「まあ、このアタシが出てんだ。バッチリに決まってんだろ?」

涼「次はアタシに歌わせてくれよー」

夏樹「本当に楽しかったよ。野外で演奏なんて滅多にできないからね」

P「トレさんも本当にお疲れ様でした」

トレ「いいえ、こちらこそ。貴重な経験でした」

P「あとは……俺の勘だとそろそろオファーが来る頃だな」

夏樹「そんな早く効果が出るもんかね?」

P「この世界を甘く見るなよ。業界にいてこそわかるんだ」

涼「ふーん」



がちゃ


マス「ここにいたのか、P殿……ん? どうした、松永? 向井も?」

拓海「ひいぃぃ……」

涼「ごめんなさいごめんなさい」

マス「抱き合って怯える程でもないだろう? 何かあったのか?」

トレ「な、な、何でもないの!」

P「それでどうなさったんですか?」

マス「ああ……この間君たちが行ったイベントについてオファーがあった」

夏樹「マジで?!」

P「そらみろ!」

マス「なんでも一目惚れしたらしい」

P「そこまで?!」

夏樹「そんな大げさな……まだ完璧とはいえない演奏だったのに?」

マス「演奏?……なんのことだ?」

P「へ?」


マス「オファーがあったのは日本ビーチバレー連盟からだ。トレを強化選手にしたいらしい」


トレ「わ、私ですか?!!」

P「……」

夏樹「よう、業界人。情報がなんだって?」

P「ぐぬぬ……」

マス「2016リオに向けて特訓したいから来てくれとのことだ」

トレ「いや! そんなの無理です!!」

P「……バレーも出来るアイドルか……そうだ、トレさん」

トレ「両方お断りしますっ!!」

夏樹「ファミレスでも行くか……」




おわり

オチwwww


これにて終了です
トレさんの水着は『輝く世界の魔法』のCDを買って
[スイミングレッスン]トレーナーをもらって見てください
ありがとうございました


画像だけでも欲しかった……

乙です

トレさんのビーチバレーなら録画してでも見る

>>77
どういう意味?
表記についてはついなみんなの意見を聞き入れてくれたんだな……

>>79
8/14に発売される
『THE IDOLM@STER CINDERELLA MASTER 輝く世界の魔法』を買うと
「シンデレラガールズ・サマースターターセット」
[スイミングレッスン]トレーナー
マイスタミナドリンク×3
マイエナジードリンク×3
がもらえる シリアルナンバーがもらえるらしいです

トレーナーちゃん可愛いかったのは勿論だけど
たくみんのガサツさがとっても良かった乙

>>80
いやそりゃ知ってるが画像だけでも欲しかったってのはどういう?
スレタイと初登場時はフルネーム表記はすごく嬉しかった……

>>82
画像があればトレさんが水着に着替えた所で
貼れたなーっていうだけです

もちろん、たくみん涼ちゃんなつきちの水着も欲しいけど

ああなるほど
察し悪くてスマン

>>84がアスペすぎる、どういう脳の構造してたらあれで理解できないんだ

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