俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.15 (145)

■前スレ
俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.14
俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.14 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1351775844/)

■まとめwiki
http://www43.atwiki.jp/vip_oreimo/

・鬱、エロ、NTR、オリキャラ、クロス作品の場合は、投下前に断り書きをしましょう
・完結させてからの投下が望ましいです。3回以上中断する場合は別スレを検討しましょう
・やむを得ず中断させた場合は、再開時に前回のものをアンカーで知らせてください
・前の作者の投稿から3時間程度の間隔をあけるのが望ましいです。無理な場合は一言断りましょう
・被り、苦情防止のために事前に投下時刻とカップリングを宣言しておくのもオススメ
・SS作家さんには惜しみない賞賛を
>>980 を踏んだ人が次スレを立てましょう

感想や雑談などご自由に

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1351775844


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373773951

■関連SSスレ
○京介「ただいま」桐乃「おかえり」
京介「ただいま」 桐乃「おかえり」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373702134/)
○京介「その左手に、もう一度」(完結)
京介「その左手に、もう一度」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1373193494/)
○上条「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」
上条「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1372402011/)
○小鳩「あんちゃん」樟葉「お兄ちゃん」桐乃「!」
小鳩「あんちゃん」 樟葉「お兄ちゃん」 桐乃「!」ガタッ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1372089922/)
○京介「俺のバッドエンドに救いがあるとは思えない」
高坂京介「俺のバッドエンドに救いがあるとは思えない」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371982235/)
○京介「安価であやせを手懐けたい」
【俺妹】京介「安価であやせを手懐けたい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371905091/)
○桐乃「間違ってあやせに18禁のゲーム貸しちゃった…」
桐乃「間違ってあやせに18禁のゲーム貸しちゃった…」京介「!?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367917905/)

空いてるみたいだし、失礼して次からSS投下させてもらいます。

『あやせの通販生活』




みなさん、初めまして。

いえ、初めてではない方の方が多いと思いますので、こんちには
としておきましょう。

わたしは新垣あやせといいます。
現在14歳の中学3年生です。
モデルなんかもやってます。

さて、今は中学最後の夏休み。
と言ってもまだ高校、大学と夏休みは後7回もあるので特別に思うこともないのですが。

わたしはさっきも言ったようにモデルをしています。
さらに、お家が「お堅い」こともあって勉強や習い事も結構たいへんです。

その代りと言ってはなんですが、夏休みに入ったからと言って高校受験のためにアクセク頑張らないといけない羽目にはなっていないので、この点は両親に感謝ですね。

そんなわたしは今、お母さんのパソコンを借りてネットショッピングをしています。
わたしも女の子ですから、お買い物は大好きです。
ですが、モデルとかが忙しくてなかなかお買い物にも行けません。

もちろん服とかは直接見て、手で触ってでないと分からないですから買いに行きますが、
直接買う必要がないものについては通販で買うことが多いです。
通販って便利ですね。

そんなわたしが今ネットで探している物、それは「護身グッズ」です。

巷では女性が犯罪に巻き込まれる事件もあり、私も他人事では済みません。
自分の身は自分で守らなきゃ。

そんなわけで、備えあれば憂いなし、のアイテムを探していたところ、ふと頭をよぎることがありました。

お兄さんです。

この「お兄さん」というのはわたしの本当のお兄さんではありません。
べ、別にエッチな意味じゃありません!!!勘違いした人はぶち殺しますよ!!!
そういうのじゃなくて、この人はわたしの親友、高坂桐乃の「お兄さん」です。
ひょんなことから、何の因果かわたしはお兄さんに色々と相談をしたりしています。

そのお兄さんが…その、ちょっと困った人でして。
まず妹ラヴ。ラブじゃなくてラヴ。

もうこれはやばいです、犯罪の匂いしかしません。
本当なら今すぐにでも警察に突き出したいところですが…そうすることもできません。
他にも、わたしに大好きとか、結婚してくれって言ったり、
わたしが着信拒否を解除しただけで喜んだりして、ちょっと困ってます。

あ、もちろん迷惑ではなく、人に好意を持たれるのはうれしいのですが、
対応に困ってしまいます。

それはそうと、そのお兄さんのセクハラが日に日にエスカレートしてきている気がするのはわたしの勘違いではないと思います。

なので、ぼんやりと「護身グッズ」を探すのはやめ、「対お兄さん用アイテム」を探すことにしましょう。

Amaz○nで「護身グッズ」と検索すると、色々な種類の武器…ではなくて、アイテムがありますね。
スタンガンにナイフ、メリケンサックなんてものもあります。
ですが、これらのものは近接戦闘用の武器であって、そもそもわたしは‘か弱い’女の子だから、こういったものは向いていないと思います。

それに、お兄さんが変態だって言っても、あのお兄さんが襲ってくるってのは、ちょっと想像できません。
なんといってもお兄さんは優しいですから、ド変態ですけど。

というわけで、わたしは催涙スプレーだけをポチりました。
これは対お兄さんにではなくて、常日頃の通学のときなどに使いたいと思います。

そもそも、何もしていないお兄さんにスタンガンやナイフを使うとわたしが傷害罪で捕まってしまいます。
かといって、防犯ブザーだけだと心許ないのも事実です。
防犯ブザーの音を聞いて助けてくれる人がどれだけいるでしょうか。
そうなると、やっぱり何らかの対策は必要ですね。

切り口を変えてみることにしましょう。
攻撃して制圧するのではなく、かつ身の安全を守る方法…
そうですね。そもそも相手に攻撃の機会を与えなければいいわけです。

かといって、睡眠薬を使うと相談できませんし、縄で縛るにもわたしでは体格的には無理がありそうです。

さっきポチった催涙スプレーの画面には
「この商品を買った人はこんな商品も買っています」と書いてあります。

考え事をしながらスクロールしていくと…
ありました!これです!
これですよ!!
攻撃を仕掛けるのではなく、させない、かつ特別な技術もいらないもの。

ずばり手錠です。
これがあればお兄さんは手が出せず、わたしは安心して相談できるわけです。
べ、別にお兄さんにどうしても会いたいわけではありません!!
あの人が桐乃のお兄さんで、桐乃の事を知りたいときに利用価値があるから嫌々会ってるだけです。

それ以上の意味はありません!


検索ワードを「手錠」にして、再度検索してみます。
すると…ありました!
でも、このスタンダード手錠はダメですね、ガチすぎます。
これではさすがにお兄さんも傷ついちゃいますよね。
あ、これなんてのはどうでしょう。
ダブルロック機能がついていて、食い込み防止があります。
これでお兄さんを無駄に傷つけずに済みます。
値段も手ごろですし、これでいいでしょう。ポチッと。

その日の晩、お姉さん―麻奈実さん―から連絡がはいりました。

「は、はい、もしもし」
「あっ、あやせちゃん。こんばんは~」
「は、はい。こんばんは」
いつもはわたしから連絡をしているので、お姉さんから電話なんて珍しいですね。
何かあったのでしょうか。


「あやせちゃん」
「なんでしょうか?」
「今日ね~、外を歩いてたらきょうちゃんと桐乃ちゃんがいたんだけどね~?」
「はあ」

あの二人は何をしていたのでしょうか?


「二人がね?腕を組んで歩いてたんだけど」
「ええええええぇぇぇーーーー!!!」

「わっ!ちょ、ちょっとあやせちゃん。声がおっきいよ~」
「あ、すいませんお姉さん!」

う、腕?腕ってわたしにもついてるこれ
(…触ってみると二の腕がプニッてますね。ダイエットしなければ)
のことだよね?

桐乃がお兄さんと?

あんの近親相姦上等の変態めー!!!
今度は一体桐乃に何をしたんでしょう!?
私の桐乃の身が危ない!

はっ!今こうしている間にもお兄…変態の毒牙に!!!

「それでね、そのことについてあやせちゃん。何か知ってることないかな~って」
「すいませんお姉さん!わたしはそのことを知りませんでしたし原因もわかりません!
ですがとりあえずわたしのほうでも調査してみます事は急を要しますとりあえず桐乃に今すぐ電話してみます」
「え、わ、わかっ」ブチ

お姉さんが何か言っていたような気がしますがこの際仕方ありません。
人一人の命(若しくは貞操)がかかっているのですから。

わたしはお姉さんとの通話を切るとすぐに桐乃の電話した。
お願い!!繋がって!!!!


「もしもし、あやせ?どうしたの?」

繋がった~!!けど安心はできません。
もしかすると桐乃は拘束されたりしているかもしれませんから。

「桐乃!?今どこにいるの!?」
「どこって…自宅だけど?」
「自宅!?自分の部屋!?」
「う、うん」
「一人なの!?」
「そうだよー…ってかどうしたの?さっきから」

本当でしょうか。確かに人の話し声や物音は聞こえません。
とりあえずは大丈夫ということでしょうか。

「う、ううん。なんでも
夏休みに入って桐乃に会ってないから元気にしてるかな~って」
「ははっ、この前会ったばっかじゃん」
「そ、そうだったね。は、ははは」

桐乃の身の安全は確認できましたが、なぜお兄さんと腕を組んで歩いていたのかはまだ分かってません。
これは調査続行の必要がありますね。

「ところで桐乃。今日は何してたの」
「え!?…それは、えっと。映画観たり…い、色々」
「一人で?」
「う、ううん」
「誰と?」
「誰とだっていいじゃん」
「教えてくれないの?」
「あやせにだって言いたくないことの1つや2つあるの」

なるほど。前の教育のおかげか、桐乃はわたしに対して嘘を吐きたくないようですね。
ですが、この調子だと原因解明は難しいです。

「そっか、ごめんね」
「ううん。いいよ」
「あ―ところで、桐乃って明日はひま?」
「明日?特に用事はないけど…」
「じゃあ、明日桐乃の家に遊びに行ってもいい?」
「へ?うーん…分かった、いいよ」
「やったー、じゃあ明日のお昼過ぎに行くね」
「うん、わかった」

わたしは桐乃との通話を終え、一息つきます。
明日は潜入調査、失敗は許されません。
とりあえず、お姉さんにはまた明日連絡すると伝えておきましょう。

「早かったね。あがってあがって」
「お邪魔します」

次の日の昼、私は潜入調査、もとい桐乃の家に遊びに来ました。

「今日もあっついね~。飲み物とか用意するから先に上がってて?」
「うん、わかった」

そういって桐乃はリビングの方へと向かっていきました。
階段を上がるとまずお兄さんの部屋があります。
お兄さんは今日は在宅しているのでしょうか?
扉に耳を当ててみます…うーん、物音はしないですね。
お兄さんがいれば尋問…質問したかったのですが。

桐乃の部屋に着くと、とりあえず捜索を開始します。
クローゼットを開けると、以前一緒に買い物に行った際に買ったスカートがありません。
ふむ…最近使用したのでしょう、それが昨日かはわかりませんが。

他に変わったところは…
これはなんでしょうか?アルバム?
ベッドの下に隠されるように一冊の本が置いてあります。

中を少し拝見して…これは、お兄さん?でしょうか。
それにこっちの小さな女の子は桐乃でしょうか、面影があります。
はー…桐乃ってなんて可愛いんでしょう!
もっと可愛い写真もあるのでは?と思ってページを進めてみると、なぜかお兄さんばかり。
なぜでしょう?お兄さんと桐乃、若しくはお兄さんだけの写真ばっかりです。
お兄さんは別にいいです…と、あれ?


プリクラがはさまってま……
なんですかこれはーーーーー!!!!!?
な、なんで?なんでお兄さんと桐乃がプリクラ?

しかもフレームはハート!腕まで組んで!!

こ、これは後々証拠として使うかもしれません。
わたしは桐乃の机からハサミを持ってきて、一枚だけ切り取って財布にいれます。

「ごめーん、お菓子選ぶのに手間取ってて」
「ううん。大丈夫だよ」

わたしは立ち上がって桐乃の方を振り向きながら、顔は笑顔で、しかし足でアルバムをベッドの下にシュート。
この間約1秒。わたしには女優の才能もありそうですね。
その後は桐乃といつも通り色々なおしゃべりをして過ごしました。
それとなくお兄さんの所在を聞いてみると

「あいつ?…さあどこ行ってるかは知らない。図書館とかじゃない?」
といつもより不貞腐れ気味に言ってました。
昨日はデートして、今日は怒ってて…
本当にここの兄妹はよく分かりません。

その後のことは皆さんご存知ですよね?

お兄さんが皆さんに言った通り、わたしはお兄さんを家に呼んでお話ししました。
もうわたしから話すこともないので省略しますが、わたしから言えることはただ一つ、
手錠をかけられて怯えるお兄さんは、なんというか…少し胸がキュンとしました。
まるで雨に震える豆柴のようで、庇護欲が刺激されちゃいました。



それから数日、友達と遊んだり、モデルに勤しんだりと夏休みを満喫していましたが、
今日は予定がなにもなくて、今は家で暇を弄んでいてネットサーフィン中。
ネットって暇つぶしには最適ですが、つぶれ過ぎてこわいですよね。

すると、右下のメールアイコンが新着メールを報せています。
なんでしょうか?
メールを開いてみると、Amaz○nからのメールで


『新垣 様へおすすめの商品 手錠』


「なんですかこれはーーー!!!?」

やばい!やばすぎます!こんなのが親の目に触れれば私の人格が疑われてしまいます!
わたしは即行でメールを消して、Amaz○nのメール配信も停止します。
…ふう、これで一安心ですね。

まったく、こんなメールが見られたら一大事です。
これでお母さんにあらぬ疑いを持たれたら、手錠を買う必要性をつくったお兄さんが悪いんです。
そのときはお兄さんに責任をとってもらいましょう。

お兄さん、かわいかったな~…
もっとお兄さんがかわいくなるアイテム、ないでしょうか…
ち、違う!
お兄さんは手錠をしても反抗的な目をしていました!
これは手錠よりもっと効果のあるものでお兄さんを調きょ…制圧しておかないとわたしの身が危ない!
ならば今日も今日とて「対お兄さん用アイテム」を探してみましょう!

…かといって何を探せばいいのでしょう?検索ワードにいれるべき言葉が思いつきません。

とりあえずyah○○で『手錠』と検索してみましょう…
上から順にショッピング検索結果、画像、モザイクの理由…うーんどれもわたしの欲しい情報じゃありません。
すると『Ama○n.co.jp: 手錠: おもちゃ』というのを発見しました。
…おもちゃ?ですか。
クリックしてみると、一見ふつうの手錠です。
説明を読んでも普通の手錠です。
なぜおもちゃなんでしょうか?

おもちゃとしての手錠の使い方が想像できません。
とりあえず、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」から推測してみましょう。

アイマスク+手錠…監禁でもするのでしょうか?
ハンディマッサージャー+手錠…手錠しながらマッサージは逆にしにくい気がします。
鞭+手錠…これはもはや私刑の域に達しています。大丈夫でしょうか日本?
関連商品にはファーの付いた可愛い手錠やコスプレといったものもありますが、やっぱりわかりません。

すると関連しているか甚だ疑問な「本」が1冊表示されています。
手錠を付けながら本を読むのでしょうか?

題名は…「身体も心もワタシのもの ~はじめてのSMガイド~」…

なんですかこれはーー!!!!
え?え!!?
おもちゃって、おもちゃってそういう意味だったの!!?
更に関連商品を見るとコン○ームまで!!?

うぅ、やはり「おもちゃ」ってそういう意味なんでしょうか。
だとしたらお兄さんはどう思ったのでしょうか…
もしかしたら、Sエ…そういったプレイの一環と思われたのでしょうか!?

うう、そうだったらわたしはもうお嫁に行けません…
そうであれば早くお兄さんの誤解を解かなければ!!
でもなんて言えばいいの?

「あれは別にSMのつもりはなかったんです!!!」
…逆に催促しているみたいですね。
「お兄さん、手錠はどうでしたか?」
…湯加減のように聞いても解決しませんね。
これで「よかったよ」とか笑顔で言われたら…ドキド、違います!目も当てられません!!

うーん、そもそも手錠って本当にSMで使うんでしょうか?
単に手錠を買った人がこういったものを一緒に買ってるだけでは?

手錠がSMで使われてないなら、別にお兄さんに誤解なんて与えてないわけだし…

…少し調べてみましょうか。
…う、やっぱり手錠を使ったものもあるみたいですね。

そもそもSMってなんでしょう、ついでだからちょっと調べてみましょうか。

…ふむふむ…「プレイの一環として実情は人道に反するような性質は無い」
…え!?「性的倒錯(パラフィリア)と呼ばれる精神障害」!?
…風俗店のHPが多いですね。わたしは18歳未満なのでクリック出来ませんが、それだけ需要があるということでしょうか。
…他にもSM診断のサイトが結構ありますね。SMは一般的なのでしょうか。
…なんで何度やってもSと診断されるんでしょうか。
…ふむふむ、非日常を体験できると。
…い、色々なプレイがあるんですね。
……―――

「よ、あやせ」
「すいません、急に呼び出したりして」

数日後、わたしはお兄さんに相談があるとメールして呼び出しました。

「いや、暇してたから大丈夫だ。それにあやせの顔も見たかったし」
「ま、また調子のいいことを言って」
なんでお兄さんは冗談を言うときだけキリっとするのでしょう。
普段もだらしない顔をやめて、いつもこの顔ならわたしだって…

「それで今日の『ご相談』ってのはなんだ?」
「そ、それはわたしの部屋で話します、行きましょうか」

お兄さんを自分の部屋に通します。

「ではお兄さん。手を出してください」
「…断固拒否する」
「言うことを聞いてくれないんですか?」
「ならどうするってんだ」

「わたし自身に手錠をして、お兄さんに乱暴されたと言い…」
「いや~今日も暑いから手にひんやりした鉄でもかけたいところだったんだ」
「まったく、素直じゃありませんね」
「これは素直とかじゃねえ!!脅迫に屈しただけだ!!」

お兄さんがなにか喚いていますが無視して手錠をかけます。
お兄さんは自分の両手首にはめられた手錠を切なげに見ています。
この目!この目がいいんですよ!!
はあはあ…かわいいなぁ…

「それで、甚だ遺憾ではあるが準備も整ったところで本題に入ってくれないか?」
「いえ、今日はまだあるんです」
「はあ!!?まだある!?これ以上俺になにするんだよ!首輪か!?」
「ち、違います変態!!とりあえず、目をつぶって下さい」
「いや、この死地で視界を奪われるとかどんだけ根性座ってんだよ!!」
「大丈夫です。お兄さんに痛い思いはさせません、絶対に」

わたしが真剣な目でお兄さんの目を見つめると
「…はあ、わかった。目つぶりゃあいいんだろ」
と渋々了承していただきました。
わたしは座っているお兄さんの後ろに回り込み、そっとアイマスクを被せます。

「よし」
「ん?なんだこりゃ?アイマスクか?」
「あ、とっちゃダメですよ」
「…俺は視界を奪われたままお前と対峙しろってのか?」
「対峙とか物騒な言い方しないでください。単に相談するだけです」
「はあ、もうなんでもいいよ。はやく進めてくれ」
「わ、わかりました」

そう言って、わたしはクローゼットにしまっておいた段ボールを取り出す。

その中から羽を取り出す。

い、いきます!!!

まずは軽く羽をお兄さんの顔の上で走らせる。

「う、うわ!!」
「きゃ」
「い、今のなに?」
「さ、さあなんでしょう?当ててみてください!!」
「俺はクイズしに来たんじゃねえよ!!」
「い、いいんですか?わたしにそんな言い方をして」

わたしは羽をお兄さんの顔、首筋、体と這わせていく。

「くっ」

お兄さんはこそばそうに体を震わせる。

「それで、何かわかったんですか?」
「わかんねえよ、服の上から触れただけで分かるとかエスパーか!?」
「そうですか、それでは失礼して」

わたしはお兄さんのTシャツをまくって、羽を脇腹辺りに走らせる。

「え?ちょ!っく、こ、こしょばいからやめろ!」
「これが何か当てたらやめてあげます」
「相談はどうしたんだよ!!」
「これが相談なんです」
「はあ!?わけわかんねえよ!」
「わたしには一定の目的があってこうしてます。
お兄さんには分からなくてもこうしていることでわたしの相談は解決されるんです」

「マジか!!?」
「マジです」

ちょろいですねこの人。
相談といえば何しても許されそうな勢いです。

まあでも、目的もなくやってるわけでは当然ありません。

これはお兄さんへの『教育』です。
今後セクハラしないように、私に刃向わないようにするための。

け、決してSMプレイに興味が湧いたわけじゃありませんよ!!?

「く、わ、分かった
じゃあお前の相談とやらを続けようじゃねえか」

お兄さんはいつものやる気のない雰囲気を捨て、頼れる‘お兄さん’の顔になる。
…手錠とアイマスクしてますけどね。

「それで、無駄にお口ばかり動かしてますけどこれが何かわかったんですか」
「く!こしょばっ、ま、まだ分かんねえ」
「全く、本当にやることが遅い駄犬ですね」

そう言ってわたしは羽を脇腹からへそ、へそから鳩尾あたりに動かす。

「わかった!筆だ」
「違います」

そう言ってわたしはお兄さんの右腕にろうそくを垂らす。


「あっちーーー!!!!え!?なに?なにしてんのお前!!?」
「当ててみてください」
「これもクイズかよーーー!!!!ってかさっき痛いことしないっつったじゃん!!!」
「それはアイマスクを被せる事であって、その後のことは保証しかねます」
「『しかねます』じゃねえよー!!!なにクレーム処理みたいに片づけてんだよ!!!」
「うるさい犬ですね。はやく終わらせたいならとっとと当ててください。
わたしも疲れます」
「く、分かったよ!
じゃあさっきの熱いのはライターの火、くすぐってるのは羽だ」

「ライターの火は間違いです」
そういってわたしは左腕にろうそくを垂らす。

「あっちーーよ!!」
「ですが羽は正解です」

わたしは段ボールから鞭を取り出してお兄さんの背中を打つ。
「いってー!!!!!え?なんで正解してんのにぶつの!!!?」

「え?ご褒美ですが」
「どこの世界に打撃がご褒美になるところなんてあるんだよ!!」

ふーむ、お兄さんはMではないのでしょうか。
さっきから文句ばっかです。

仕方ないですね。このまま続けるとお兄さんがわたしを嫌いに…
いえ、警察沙汰になってしまいそうです。

ここらが潮時でしょう。
そう考えわたしはお兄さんのアイマスクをとってあげる。

「ふー…はあ!!?なんだこれ!!?
さっきの熱かったのってろうそくか!?
それに…鞭ってお前…!!」

お兄さんは怯えた目をして後ずさる。
この顔!!いいですね!写真に撮りたいくらいです!
はあはあ…この怯えた目!そんなの見せられたら頭をぎゅーっと抱きしめてあげたくなります。

わたしがいじめて、私が慰める。
永久機関の完成です。

「お兄さん」
「な、なんでしょうか…」
「どうでしたか?うれしかったですか?」
「嬉しくねえよ!!!俺はMか!!」
「そうでうすか…」

残念ですね。
お兄さんがMだったら、嫌々、仕方なく、
他で粗相をしないようにお兄さんをいじめてあげようと思っていたのに。

「やりかたを間違えたんでしょうか」

そういって、お兄さんが気に入るようなアイテムがないか段ボールをあさる。

「あ、きょ、今日この後予定があるんだった!!
すまんあやせ!相談はまた今度な!!」

そういってお兄さんは立ち上がって扉に向かう。
まずい!!このまま帰られたら次会わせる顔がありません!!

「待ってください!!」

わたしは急いで段ボールからピンクのファーがついた手錠を取り出す。

そしてそれを左右の手首にはめる―――自分の手首に。

「は、初めてですから…優しくして下さいね…」


「Sでもねえよ!!!」


終わり

予定とは全然違うのになっちゃったけど
書き切ったから投下する

『俺の妹とこんなに仲良しなわけがない』





俺は今、リビングのソファに座ってる。

別に親父に怒られてる最中じゃねえぞ。アニメ観賞会だ。

桐乃だったら「キモオタ乙!こんな日中からアニメとかキモオタの鑑だね」
と言いそうな状況だが、当の桐乃自身も一緒にアニメを見てるから今日は言われずに済んだ。

兄妹二人でアニメ観賞会とか仲良しとか思うだろ?




んなわけねーだろ!!
そんなんするくらいだったら受験勉強するわ!

なんでアニメなんか見てるのかっつうと、今日は黒猫と沙織も来てるからだ。

…俺抜きとか寂しいじゃん。

つうわけで今、俺たちは高坂家のリビングに集まってアニメを見てる。

今日はマスケラだ。
今日「は」ってのは、この前はメルル、その前はマスケラ…と言う風に交互に観賞会が行われてる。
なんでそんな面倒くさいことになったかっつうと、毎度毎度、桐乃と黒猫が喧嘩するからだ。
おかげで俺はメルルもマスケラも両方よく分からん状態になってる。
興味ないからごっちゃになっちゃうんだよな。

桐乃とは逆の、左側のソファーを見ると黒猫が少し上気した顔で画面に食い入ってる。

お前何回も見てんだろ?それなのに毎度楽しめるとか、どんだけ好きなんだよ。
まったく、いつもの棘々しさなんて欠片もなくて、まるで絵本を読んでもらってるガキみたいに目輝かせやがって…かわいいじゃねえか。

俺の隣に座ってる沙織はいつも通りωな顔してアニメを見てる。



つまり、今俺たちは



    俺 沙織
桐乃   机   黒猫
    テレビ



って位置取りだな。
黒猫と桐乃が近いと喧嘩になりやすいから離す、かつ俺と沙織が間に入ってレフリーをするための陣形だ。
へ!人間は経験を活かして成長して行けるんだよ、そう何度も喧嘩なんかさせるかってー…

「ねえ、この邪気眼厨二病アニメ、いつになったら戦うの?」

「ふん、お子様ね。漆黒は今も敵と熾烈な攻防を繰り広げているじゃない」

「は?おしゃべりしてるだけじゃん」

「おしゃ…!違う!これは敵との駆け引きであって、高度な精神的攻防を繰り広げているのよ!」

「おかしくない?憎い敵が出てきたら叩くっしょ、普通。なに?友達欲しいの?こいつ」

「違うわよ!漆黒は敵を圧倒する絶対的な能力を有してるわ。
けれど、無暗に攻撃すれば自滅する可能性だってあるわ。情報収集は戦闘の基本よ。
それに、そんなの言ったらあなた御用達のメルルだって、変身中には攻撃されないじゃない。
それの方が不可解で不自然だわ」

「はあ!?あんた、あんなかわいいメルちゃんが変身してる最中に殴れっていうの!?
どんだけ鬼畜なのよ!!」

「あなたがすぐ戦えって言ったのよ!

「わたしはくっちゃべってないで戦えって言ってんの!!
無防備な美少女を殴れなんて言ってない!!!」


だあ!!こいつらまた喧嘩かよ!
よくもまあ飽きずにアニメのネタで何度も喧嘩できるよな。
ここで「たかが」アニメとか言わなかった俺の成長を褒めてもいいよ?

「あーもう!落ち着けって、な!
漆黒もそりゃ何も知らん状態で敵に突っ込まんだろうよ。
それに、メルルだって魔法の力とか異次元行ってるとかそんなんだろ?」

「はあ!?あんたにメルちゃんのなにが分かるってのよ!!」

知らねえよ!!
メルちゃんもお前のことも知らねえよ!!

「沙織!何とかしてくれよ!!」

「いや~お二人は相も変わらず仲がよろしいですなー妬けちゃいますぞ?」

「妬いてねえで止めろよーー!?
ったく、お前らも毎度喧嘩ばっかりしてて飽きねえのかよ!」

「毎度…?」
「喧嘩ばっかり…ですって?」

なんでこういうときだけ仲良く首かしげてんだよ。

「あんたさーなんか勘違いしてない?」

「私達は何も喧嘩ばかりをしているわけじゃないわよ」

「え?」

何言ってんだこいつら。いつもやれアニメだやれ小説だとか言ってさんざ喧嘩してたじゃねえか。

さっきまで立ち上がって黒猫と言い合ってた桐乃がドスッとソファーに座り直す。

「キモっ!妹の交友関係気にしてるとかどんだけシスコンなのよ!」

…どうでもいいけどスカート乱れてるぞ。
桐乃とは対照的に、ソファーにちょこんと正座し直す黒猫。

「そうね…あなたの前では私達は喧嘩してる姿ばかりを見られていたわね」

「ってぇと、なんだ?俺がいないところじゃ喧嘩してないのか?」


「そうね、あまり喧嘩…というか言い合いはしていないわ」

「言い合いばっかする奴と会うわけないじゃん!」


ふーむ…どうやら桐乃たちは俺がいないときにはそれなりに仲良くやってるのか。
気になるな。

「本当なのか?沙織」

「本当ですぞ、京介氏。そうですな、例えば先日…」

喫茶店にて



「ごめーん、遅れちゃった」

「『遅れちゃった』じゃないでしょ、スイーツ。今日はあなたが呼び出したのよ」

「そうだけどさあ、あ、これ。見て見て」

「なによ…ってこれは!?」

「あ、やっぱそうなんだ」

「ほうほう、これは夜魔の女王が作中で身に付けている指輪にそっくりでござるな」

「そっくりなんてもんじゃないわ、これは明らかにプロの仕業よ…!」

「さっきさぁ、ここに来る前に露店で売っててさぁ。もしかしてそうかもって思って買っちゃったんだ」

「なるほど、もしかしたらその露店の店主殿が
趣味でシルバーアクセサリーを作ってるのやも知れませんな」

「ぐぎぎぎぎ」

「そういやあんた、服とかは作るけど、こういうのは作らないの?」

「ぐぎぎ…え?…そうね、さすがに私でもシルバーアクセまで作ろうとは思わないわ」

「じゃあこれあげる」

「へ!?でも、これ、あなたが買ってきた物でしょ」

「いらない。だってあたし、別にマスケラに興味ないし。それにその指輪、趣味じゃないし」

「でも…高かったのでしょう?今は手持ちが少なくて…」

「いいって、別に。これで金もらったら単なる押し売りじゃん。
読モなめんなっての。こんくらい痛くもないっつうの」

「…そう、あ、その…ありがとう」

「…ということがあったでござる。そのときの瑠璃ちゃんは顔を真っ赤にして大変かわいかったでござるよ」

「へえ」

ちょっと、いや、かなり意外だったな。
桐乃が黒猫にプレゼントなんて。
ましてやマスケラに関連するものとか想像もできねえよ。
こいつだったら、自分の趣味の物を押し付けるくらいしか出来ねえと思ってたよ。
俺は妹を見くびってたみてえだ。

「ちょ!ちょっと!!なに勝手に捏造してんのよ!」

「はて?ありのままを話したまででござるが」

「それじゃあたしがこいつ好きすぎてプレゼント見繕って送ったみたいじゃん!
あれはお返しだったの!!」

「お返し…でござるか?」

「そう!!あれはね!」

桐乃の部屋にて



「ねえ」

「ん?」

「この前、あなたに頼まれていた猫耳と尻尾を作ったわよ。ほら、跪いて私を敬いなさい」

「マジで!?サンキュー。早く見せて見せて」

「まったく、そんなに欲しがるなんて卑しい女ね。ほら、これよ」

「すっげー!!あ、私の猫耳は金色なんだ」

「私は黒髪だから黒色の猫耳にしたけど、あなたはビッチ茶髪でしょ?
だから、それに似合うように金色にしたのよ。尻尾も金色と白の縞々よ」

「へえ、そっかぁ。ありがと。着けてみていい?」

「ええ」

「へへへ~…よいしょっと…お?これはなかなか、ニシシシ。
どう?似合う?」

「ええ、先輩に素直になれない猫のようなあなたにはお似合いね」

「あたしは十分素直だっつうの」

「それで…ね?」

「ん?どしたの?」

「その…材料が余ってしまって。他にフェイクファーを使う予定もなかったから…
こんなものも作ってみたのだけれども…」

「肉球グローブキタ―――(゚∀゚)―――― !!
なにこれ!?すごいじゃん!うは!肉球まで…」

「それで…良かったらもらってくれないかしら」

「マジで!?くれんの!?サンキュー黒猫!!」

「わ!ちょっと、抱きつかないでくれるかしら///」

「ってことがあったの!それでお返しに指輪渡しただけ。
ほら、これが証拠写真」


そういって桐乃が携帯を俺に見せる。
確かに、携帯の画面にはいつも通り黒色の猫耳を着けた黒猫と、
金色の猫耳を着けた桐乃が抱き合ってる写メが映し出されていた。

「かわええ―――!!!なにこれ!?もふもふパラダイスか!?」

「…きも」

おい携帯を仕舞うな、もうちょっと見せろよ。

「とりあえず、そういうことだから誤解しないようにね!」

なるほど、わかった。
こいつら仲良しだ。

桐乃に頼まれて猫耳と尻尾と、頼まれてもない手袋を手作りして。
そのお返しに偶々通りがかった露店で指輪買って…


きんもー!!!お前らは付き合いたてのカップルか!!
仲良し通り越して逆に怪しいわ!

「ちょ、ちょっと。それじゃ私が一番初めにプレゼントしたのが悪いみたいじゃない」

「いや、悪かねえだろ」

「いいえ、心外だわ。私がこのビッチに贈り物ですって?
は、的外れも大概にしなさい。私が送った物は全て魔導具だったのよ」

「魔導具だあ?」

「ええそうよ。ビッチは私をビッチ陣営に引き入れようとしたのよ。
だからその反撃として、魔導具を送ってこのビッチを更正させて魔界の住人にしようとしただけよ」

「ビッチ陣営って…なんだ?茶髪にしろとか言われたのか?」

「そうではないわ。あれは、そう…」

またまた桐乃の部屋



「あなたの部屋はいつも片付いてるわね」

「そりゃ汚い部屋だと勉強とかする気なくなるじゃん」

「そうね、でも小物もたくさんあるわね。そこら辺は歳相応の小娘と言ったところかしら」

「小物ってか化粧品が結構多いかも。小娘って1歳しか違わないじゃん。
あんたもこんなもんでしょ」

「持ってないわ」

「へ?」

「だから、持ってないわ。化粧品なんて」

「はああああ~!!!?」

「ちょっ、いきなり大声を出さないで頂戴」

「持ってないって、化粧品を!?」

「そうよ、化粧なんてあなたみたいなビッチがするものであって、私のような高貴な者がするものではないわ」

「もったいな!!ちょっとあんた、そこに座りな」

「え?なぜかし…」

「いいから、座りな」

「う…わかったわ」

「うわーあんた肌真っ白で肌理も細かいじゃん。こりゃ化粧映えするわよ」

「ちょっと、なんでファンデーションのパフなんて持ってるのかしら」

「ああ、大丈夫。これ、あんたの肌色に合ってる奴だから」

「そういうことではないわ!なぜ私を化粧しようとしているのよ」

「まあまあ、騙されたと思って一度やってみなって。
それにね、化粧なんてケバいだけだなんて偏見だかんね?
ファンデーションには日焼け止めみたいにUV効果があるやつもあるからシミ対策にもなるし…」

「…」

「それに、ケバケバの化粧をするってのと、お手入れするってのは別物。
自分を磨かない奴なんてあたしからしたら自堕落にしか見えない」

「…」

「薄めの化粧するだけでも印象変わるわよ
あんただって身綺麗な兄貴と
鼻毛やら眉毛やらボウボウな兄貴だったら綺麗な方がいいでしょ」

「なぜそこで先輩が出てくるのかしら」

「ちょっと眉毛も整えていい?」

「…ええ任せるわ」

「眉毛って実はすごく大事で、整えてるだけで印象変わるんだから」

「…そうなの」

「そうなの!…っと、よし。んじゃあとはチークとアイラインとアイシャドーと…」

「結構やることがあるのね」

「そう!!朝とか大変なんだから!
でもね、やっぱりあたしは一番きれいなあたしでいたい。
それは自己満足かもしれないけど、それで他人に迷惑かけてないんだし別にいいでしょ。
それに、皆も化粧してカワユイあたしの方がいいに決まってるし。
つまりこれはwin‐winなのよ…
って、はい完成。鏡見てみな」

「っ!」

「どう?我ながらいい仕事したと思うわよ。
あんたは元がいいからあんまりいじってないけど、それでもちょっとは雰囲気変わるでしょ?」

「ええ、そうね…」

「よし!んじゃこれ持って帰りな」

「へ?いや、だって…化粧品なんて高いのでしょう?
こんなの貰えないわ」

「大丈夫だって。だいたいは読モでお世話になってるメイクさんからもらった試供品とかだし。
それに、あたしが持っててもあんたとは系統違うし使わないもん。
捨てるくらいだったらあんたにあげる」

「…本当なのかしら」

「嘘吐いても仕方ないっしょ。ほら」

「…ええ、ありがとう」


どのへんの話なのか頭に書いてくれるとありがたかった

「…という引き入れ行為がなされたのよ」

本当だ。よく見りゃ今日も薄く化粧してるみたいだな。
つまり、だ。
俺の黒猫語翻訳機能によると

「桐乃にお化粧品もらったからお返しにコスプレグッズを作ったの☆」
ってところか。

…ビッチ陣営に引き込まれてるじゃねえか。

「なるほど、だからでござるか」

「あん?どうしたんだ」

「いえ、先日不可解なことがあったのですが、今の話を聞いて得心した次第でござる」

「不可解?」

「ええ、…」

>>53 時系列はとりあえず京介が高3、黒猫達が高1
ってか時系列は特に関係ないと思ったから省略した。
黒猫の本名とか出てる以外、特に関係ないし

秋葉原にて


「うーん、もう見るところなくなっちゃったかな」

「そうね。これだけ通い詰めていれば行くところもなくなるわね」

「ふーむ、ですがまだ昼過ぎですぞ?この後どうするでござるか?」

「んじゃ服でも見にいこっか?」

「なるほど……
婦警さんとメイドさん、どちらですかな?」

「コスプレじゃないっつうの!!服っつたら普通の服!!」

「そうでしたか。ですが拙者たちのファッションの系統はバラバラですゆえ…」

「それもいいわね」

「黒猫氏!?」
「黒いのもいいってさ。あんたは?」

「ふむ、黒猫氏も賛成ならば拙者に非もなし。是非行きましょうぞ」

「おっけー」

「それで、今日はどういったものを探すつもりでござるか?」

「探すっつうか…単にブラブラするだけ。
欲しいのあれば買うし、なかったらそれでもいい」

「そうでござるか」

「あの…」

「ん?どうしたでござるか?黒猫氏」

「ちょっと、私も服がみたいのだけれども…」

「黒猫氏が!?」

「え、ええ…そうよ?問題があって?」

「いえ、問題はござらんのですが。少しばかり驚いただけでござる」

「そう」

「わかった。じゃあとりあえずは黒猫の服を探しながらプラプラするってのでいい?」

「ええ」

「了解でござる」

新宿タカシ○ヤ

「よし、んじゃ黒猫の服を探すとしますか」

「ちょっと…」

「ん?」

「百貨店だと…その、高くないかしら」

「ああ、そうね。そりゃ街中で売ってるゴミみたいな服に比べたら高いかもね」

「それじゃあ…」

「でもね、ブランド側だって何も無駄に高い金とってるわけじゃないの。
まず生地だって安物とは違うし、裁縫だって丁寧でほつれにくい。
確かにデザイン料でナンボ金取ろうとしてんのよ!ってものもあるけど、それは買わなきゃいいだけ。
つまり、何が言いたいかっつうと、ブランド物の方がコスパはいいってこと」

「そうなの」

「ってかあんた、いままで服はどうしてたの?」

「幼いころはお母さんが適当にシマ○ラで買ってきてたわ。
物心ついてからは自分で買いに行ってたけど手持ちもないからやっぱりシマ○ラだったわね。
後は、自分で作ったり…」

「…わかった!今日は私に任せな」

「え、ええ…」

ナラカミー○ェ

「まずはここ!!」

「ここは?」

「このブランドはすっごいシャツがカワイイの!!
フリルがついてたり柄があったり…とりあえずシャツ買いたいならここ!
それに、あんたってシャツとかジャケットとかそういうモード系が似合うと思ったし」

「そう。で、具体的にはどれがいいかしら」

「うーん…あ、これなんてどう?グレーの生地にタータンチェック」

「う、確かに可愛いわね。値段は…。っ!!!」

「1万ね。ちょうどバーゲン中みたいだし」

「ぐ、ぐぐぐぐ…桐乃」

「な、なによ」

「こ、これ。私に似合うかしら」

「た、多分…とりあえず試着してみたら?」

「ええ。そうしてみるわ」



「どうかしら」
「お、やっぱり似合ってんじゃん。ね?」

「おお黒猫氏!まるでOLのようでござるよ」

「それは老けてるって意味かしら…」

「ち、違うでござるよ」

「そう。確かにこのシャツはいいわね」

「どうすんの?」

「元値から1万円の値引きだし」

「黒猫氏、値引きされてるからって1万の商品は1万でござるよ

「わかってるわよ!でも、このシャツが私に買えと囁いてるのよ。
そう、これは私の波長にシンクロして魔力が」

「んで、どうすんの?」

「………買うわ」




「お買い上げ、ありがとうございましたー」

IN○D

「次はここ!」

「ここは?」

「ふむ、IN○Dでござるな。
モード系の最大手、FIVE F○Xesのブランドで綺麗目な商品が多いところでござるな。
拙者もブラウスやスカートをここで買うことがあるでござるよ」

「…ぇぇ?あんたが?」

「むっふっふ。表の顔の時にはこういったお嬢様スタイルもするでござるよ」

「本当かな…ってか黒猫。どしたの?」

「…桐乃、次に行きましょう…」

(あちゃー値札見てビビちゃってんじゃん。んじゃ次は安めのところにするか)

I○B

「ここも大人っぽいけど可愛いのがたくさんあるし、値段も手頃だよ」

「そうね、さっきのお店より手頃ね。桐乃…」

「ん?」

「できたら、さっき買ったシャツに合う下を選んでほしいのだけれど」

「ん、おっけーわかった。んじゃー…
これはどう?黒のプリーツスカート。プリーツはいってるし可愛げあっていいっしょ?」

「たしかに、値段も…1万…」

「試着、行ってきな」

「わ…わかったわ…」




「どう、かしら」

「沙織どう思う?」

「ふむ!グレーと黒でシックにまとめつつ、タータンチェック、プリーツと小技で可愛さを演出しており、黒猫氏の大人っぽさと少女らしさをうまく引き出してると思うでござるよ」

「だってさ」

「そ、そう褒められる照れるわね…」

「んで?どうすんの?」

「買うわ」




「お買い上げ、ありがとうございましたー」

「んで?まだ見たいもんある?」

「そうね…桐乃から見て、あと何を買えばいいのかしら?」

「ん~ジャケットかカーディガンじゃない?
シャツだけだと夏場でも寒いし羽織るもんあった方がいいと思う」

「そう…」

「ジャケットは高いし今日はカーディガンにしとく?」

「ええ、そうするわ」

「んじゃ場所移そ。さっき見た店じゃいいのなかったし」

「わかったわ」

「了解でござる」

京○百貨店 新宿店 Reflec○

「ここも安くていいよ。んで、カーディガンは…これ!」

「白?」

「そ。それにバックリボンついててイイカンジだし。
ちょっと羽織ってみ?」

「わかったわ………変じゃないかしら」

「あたしが選んで変なわけないじゃん」

「うむ、似合っておりますぞ」

「そう…わかったわ。これにする」




「お買い上げ、ありがとうございしたー」

「はあ、今日1日で諭吉様が3人も錬金に使われてしまったわ」

「まあ、シャツはいいのかったんだし、下は安物でレパートリー増やせばいいよ」

「たとえば?」

「んーグレーだし黒と白は鉄板だし、ワインレッドとかもいいかも。あとは…」

「待って、急に言われても覚えられないわ」

「わかったって、んじゃ今度、また一緒に服見よ?」



「…ええ、お願いするわね」

「ってなことがあったのですが…
あの時は急に黒猫氏がイメチェンしたので驚いたのですが、何よりきりりん氏にアドバイスをいただいていたのが驚きでござった。
そう、あれはまるで姉を頼る妹のようでござったよ」

「ちょっと!?私の方が桐乃より年上よ?」

「妹!!!?」


あ~妹ジャンキーが目覚めやがったよ。

「ねえ瑠璃ちゃん!あたしのことは『お兄ちゃ』…
あーやっぱりあんたのキャラ考えると『兄様』かな。
ん。んじゃあたしのことは『兄様』って呼んで!!?ほら!?」

「呼ばないわよ!」

「え~?お兄さんの言うこと聞けないの~?」


腹立つ~!!直接言われてないのにこの威力ってすげえよ。

「調子に乗らないで。この前チャットで
『ちょっとあいつ怒らせちゃったから、機嫌とるの手伝って』
とか言って頼ってきたのは誰かしら」

「あ~!!!それは言わない約束っつったじゃん!!
そんなん言ったらあんただって
『デ、デコメのやり方を教えてくれないかしら』とか聞いてきたじゃん!!
デコメなんか誰に送るのよ!」

「なっ!!そ…それは、あなたとかよ」

「はい嘘~教えてから今まで一度もデコメなんてしてこなかったじゃん」


あれ?この前、やたらウサギが石ころ蹴っ飛ばすメールが黒猫から来たような…
後で確認すっか。

「くっ…メルルのプライズをとってあげた恩を忘れたって言うの?」

「そんなんあたしがあんたにお似合いの香水あげたのでチャラよ!!」

「他にもお弁当作ってあげたりもしたわ」

「あ~あれは美味しかった。けどもうちょっとお肉も入れた方がいいよ?」

「ぐぎぎぎぎぎ」


ってかなにこれ?互いにどんだけ好きか暴露し合うのが目的なの?

「待て待て。なんでお前らは仲良しなのに言い合いなんてするんだよ」

「うるさい!」
「ちょっと引っ込んでなさい」

「…はい」

沙織~!!!届け!俺のアイコンタクト!!!


「ぷふ、きりりん氏と黒猫氏はこういう風に言い合いをすると京介氏にかまってもらえると思って」
「「あああああああぁぁぁぁぁ」」

うるせえ!二人して叫ぶなよ。

「沙織!言っていいことと悪いことってあるんだかんね!!」
「そうよ!人は誰しも触れてはいけない闇を持っているのよ」

「それに!なんであんたの贈り物はいっつもエロ同人ばっかなのよ!」
「わ、私に至っては趣味でもないマスケラのBLばかりよ!」

「はて?お二人が最も喜ぶ物をと思って送らせていただいているのですが」

「「沙織~!!!」」

結局その日はマスケラを1話を見切ることもなく、延々と女どもが姦しく騒いで終わっちまった。

まあ、こういう日もあるだろ。

後日



「ちょっと兄貴。早くしてくんない?」

玄関の上り框に腰を下ろしながら靴を履いてる俺を見下しながら桐乃が言う。
なんだよその見下す目線。物理的だけじゃなくて精神的にも見下してんだろ。

「焦んなって、田舎じゃないんだし遅れても次の電車なんかすぐ来るってえの」

「うっさい!遅れていったら黒いのに何言われるか分かんないじゃん!」

そう、今日はまた4人でアキバ散策の予定だ。

こいつ、嫌味言われたくねえとか言って、本当は会う時間が少しでも長くなるように焦ってんじゃねえのか?
そう思うと、こいつの仏頂面も可愛いもんだな。

「な、なに笑ってんのよ!」

「笑ってねえよ」

靴を履き終え立ち上がる。丁度、桐乃の頭があったから、ポンと右手を置く。


まったく、妹と仲良く玄関を潜る日が来るなんて想像もしなかったぜ。
これもあいつらのおかげだな。

「よし、行くか」

「うん!!」


終わり




この二人はお互い好きすぎて色々言い合ってるのが似合うな
このノリで京介共有とかなれば良いのに

ところで、イメチェン猫お披露目はいつですか?

>>70
それは…通りがかりの絵師様が現れるのを待つしか…
私からもお願いします!!どうか私のイメージの黒猫をどなたか書いてください!

>>53 70 71
自分が書いたSSを読んだ方が
乙と言って下さることがこんなにうれしいとは…!!
初心者でしたが、これからもSS作ってみようという気になりますね

めちゃくちゃ過疎ってるな
景気づけに1発SSを。

キャラ崩壊注意で。

んじゃ次ぐから投下

『俺の妹がこんなに甘々なわけがない~』


~月曜 夕方~




京介「ただいま~」ガチャ

桐乃「ねえ、ちょっと」

京介(うお!?なんでこいつ玄関で仁王立ちしてんだ?風神雷神みたいだな)
  「なんだよ」


桐乃「今日何してたの?」

京介「何って…勉強だよ、麻奈実と図書館で」

桐乃「っ!!
   …ふーん、あっそ!」


京介(聞くだけ聞いて「あっそ」ってなんだよ。ってかいい加減上がってもいいだろ)トコトコ

桐乃「ちょっ!どこいくのよ!?」ガシッ

京介「どこって…部屋行くんだよ」

桐乃「まだ話終わってない!!あたしとシスカリするって約束破ったのに謝罪もないの!?」

京介「はあ?そんな約束してなかったろ」

桐乃「した!!昨日シスカリするっつったじゃん!」

京介「いや、確かにするって言ったけどよ。別に今日する約束してないじゃん」

桐乃「はあ?普通、昨日やるっつったら翌日にするでしょうが。なんで何日も後の予定をあんたのために空けないといけないのよ」


京介(うっぜ~!!じゃあもう一生俺との予定のために空けなくていいから!!
  毎日他の予定入れて外出してくれたらいいから!!)

桐乃「ねえ、ちょっと聞いてんの?
   あんたのせいであたしの今日1日の予定くるっちゃったんだけど。
   どうしてくれんの?ねえ」


京介(ぐぬぬ、夜中に馬乗りになってビンタしたり、あやせ達にオタばれしないように頑張った俺を家から追い出したり…
   こいつには腹に据えかねてたところがあったけどそろそろ我慢も限界だ…!)


桐乃「ねえ、悪いと思ってんの?思ってんなら形にしてよ。
   そうだ、例えば今週の土曜はあたしの買い物の荷物持ちして、あたしに色々おごって、そんで日曜は…」


京介「いい加減にしろ!」ブチ


桐乃「な…!」


京介「あんなあ、今までお前の我儘に散々付き合ってきたけどな。
   それはお前が人生相談してきたし、何より俺がそうしたかったからだ!
   でも今日のシスカリは別に頼まれてもねえし、したくもねえんだよ!!
   それなのに何当然みたいにお前が俺の予定決めて勝手に切れてんだよ!!
   お前何様のつもり?」ジロ

桐乃「な…なに逆切れしてんのよ!?悪いのはあんたじゃん!!」


京介「はぁ?逆切れ?俺が悪い?
   …お前マジで言ってんの?」


桐乃「う、だってそうじゃん!昨日するって言ったのに…!」


京介「お前、一言でも今日するって言ったのかよ」


桐乃「い、言ってないけどニュアンスで分かんでしょ!!」


京介「分かんねえよ!!」ドカッ!


桐乃「痛っ!!」


京介「お前何様のつもりだよ。言ってもねえのに分かってもらおうとか虫がよすぎんだろ!」ドカッ!ドカッ!


桐乃「う゛っ!」


京介「お前最近調子乗りすぎなんだよ!俺が何でも言うこと聞くと思ったら大間違いだかんな!!」ボコッ!


桐乃「ゴハッ!」


京介「…ふん」スタスタ、ガチャ、パタン

京介「やっべ~!!!桐乃に手、出しちまったよ!!!どうしよ、今すぐ謝るか!?
   
   でも「…ふん」とか言って去ったすぐ後に
   
   「ごめんな桐乃!」
   
    とか言ったらもう俺の威厳なくなるじゃん。元々ないとかこの際無視してなくなっちまう」


京介「ってか冷静に考えて、あいつ頭おかしくね?なんか病気かもしんねえぞ。
   いきなり寝てる兄貴にビンタしたり、すぐ蹴るし、ツレが来てんのにエロ本ぶちまけるし、いつもすぐ切れっし、口悪いし…」


京介「…あれ!?桐乃って何かの病気なのか!?
   更年期障害…は違うしアスペ?もちょっと違うな…
   けど情緒不安定すぎんだろ」


京介「ああ~!!桐乃がなんか病気だったらどうしよう!?
   親父に相談するか!?…殴られてる画しか想像できねえ。
   お袋はっ!?…蔑まれてる画しか想像できねえ。
   くそっ!ヒエラルキーが低いせいで俺の狂言みたいになっちまう!」


京介「…こうなったら俺が桐乃を更正させるしかねえ!!
   そうだな。とりあえず目上の俺への扱いがおかしい、うん。
   とりあえず俺が兄貴で、立場が上ってのを教えるか」

桐乃「…ねえ」コンコン


京介「(桐乃!?)…なんだよ」


桐乃「その…さっきはごめん」カチャ


京介「はあ?誰が開けていいっつったんだよ!」


桐乃「えっ…あ…」


京介「勝手に開けてんじゃねえよ!」


桐乃「う、ごめん」


京介「『ごめんなさい』だろ」


桐乃「っ!ちょっとあんた調子のり…」


京介「『あんた』?誰に向かって言ってんだよ。それに調子乗ってんのはどっちだ」


桐乃「え…」


京介「お前、キレたらなんでも思い通りになるとでも思ってんのか。
  あんま調子に乗んなよ。
  ほら、出てけ」


桐乃「…」グス


京介「…出てけっつってんだろ!!」カベ゙ドン!!


桐乃「っ!」スゴスゴ カチャン



京介「…ふぅ。
   とりあえず怒ってみたけど、いいのか?こんな感じで。
   何か気分悪いな。よし、明日からは怒るのは止めて趣向を変えてみっか」

~火曜 朝~


京介「朝飯~っと」トコトコ


桐乃「あ」バッタリ


京介「…」スタスタ


桐乃「ね、ねえ」オドオド


京介「…」スタスタ



桐乃「あ…」グス


佳乃「あれ?桐乃まだ出てなかったの?」カチャ


桐乃「あ、う、うん。もう出る」


佳乃「そう、いってらっしゃい」


桐乃「行ってきます…」ガチャン


京介(…ふう。とりあえず無視してみたが心が痛いな。とりあえず桐乃が反省するまで続けてみっか)


佳乃「ちょっと~?早く食べてくれなきゃ洗い物できないんだけど~」


京介「ああ、今食べるよ」

~火曜 夕方~


京介「はあ、受験勉強だるいな」ベッドゴロン


京介「とりあえず音楽でも聞いて休憩だ」


京介「♪~」




桐乃「…ねえ」コンコン


京介(ん?桐乃か?)


桐乃「あ、開けていい?」


京介(ああ、昨日勝手に開けるなって言ったからか。ちゃんと反省してるみたいだな)


桐乃「ねえ、聞いてんの?」


京介(ん~でももうちょっとお仕置きが必要か?)


桐乃「あ、開けるよ?」カチャ


京介「…」ムシ


桐乃「いるんじゃん。返事くらいしてよ」


京介「…」ムシムシ


桐乃「ねえってば。こっち見てよ」


京介(勉強すっか。そしたら出てくだろ)ペラペラ


桐乃「…」グス トコトコ ガチャン


京介「ん~昨日は殴って、今日は無視して…いつやめればいいか分からん。
   ってかこの方法で本当にいいのか?
   まあちょっとは俺への配慮も出てきたみたいだし様子みっか」


佳乃「京介~ご飯出来たから降りてらっしゃ~い」


京介「わかった~」

~火曜 深夜~


京介「はあ、風呂も入ったし、勉強もそれなりだがやったんだし、
   思い残すことはもう何もねえ。
  …寝るか」


桐乃「ねえ」コンコン


京介(また桐乃か。なんかしつこいな、こいつ)


桐乃「このままでいいからちょっとだけ話聞いてくんない?」


京介(こいつ、灯り付けたまま俺が寝てたらどうすんだよ。完璧独り言しゃべってる怪しい人じゃん)


桐乃「あのね、あたし…確かに調子乗ってたかも知んない…
   人生相談だって言って友達探してくれたり、お父さんからオタクグッズ守ってくれたり…
  他にもあやせのこととかもそう…」

桐乃「全部本当はすっごい感謝してるの。その、ありがと…
   当たり前じゃないよね。こんなにやってくれるなんて。
   けどあたしは感謝もせずに、優しさの上に胡坐かいてるだけだった。
   本当に…グス…ごめん、なさい」

京介「桐乃――!!」ドアバタン


桐乃「な!?」


京介「すまん!ちょっと意地悪し過ぎたかもしれん!!
   でも桐乃の事が嫌いになったわけじゃねえんだ!!」


桐乃「え、あ…うん///」


京介「最近ちょっと桐乃が俺に対する態度が悪いかな~と思ってお仕置きのつもりだったんだよ
   だから、な?仲直りしようぜ?」


桐乃「え?…わ、分かった」


京介「んじゃ俺からな。
   意地悪して済まなかった。桐乃」


桐乃「う、うん。
   こっちこそ。今までごめんね。京介」






京介「………はぁ?『京介』だあ?」

桐乃「…え?」


京介「京介って呼び捨て?え?なに?俺ってお前より年下だったっけ?」


桐乃「え、そうじゃなくて…」


京介「うちはなぁ!!長男長女しかいねえ核家族なんだよ!!
 それがなんだ!?京介って!お前は俺の姉かよ!!」


桐乃「べ、別にそういうつもりじゃ」


京介「俺には可愛い妹が1人いるだけで姉なんていねえんだよ!!この偽物!!」


桐乃「っ!」ポロ シクシク


京介「かぁ~、まーた泣くのかよ。面倒くせえ」ドアガチャン


桐乃「…」シクシク パタン


京介「桐乃は自分の部屋に戻ったか…
   ったく、反省したと思ったらすぐこれだ
   はーあ、寝るか」

~水曜 朝~


京介「は~ねみぃ」パタン スタスタ


桐乃「あ」


京介「…」スタスタ


桐乃「ね、ねえ」


京介「…」スタスタ


桐乃「ねえ、きょうす…」


京介「…」ギロ


桐乃「ひっ!」


京介「…」スタスタ


桐乃「…グス」


佳乃「桐乃~そろそろ出ないと朝練間に合わないわよ~」


桐乃「う、うん。それじゃ行ってきます…」


佳乃「はーい。ほれ、お兄ちゃんも早く出かけな」


京介「うっせ。分かってるよ」

~水曜 夜~


京介「今日は桐乃、帰って来んの遅かったな。モデルの撮影か?
   おかげで今日は特に襲撃されてないけど…」


桐乃「…」コンコン


京介「うわ、来たよ」


桐乃「ね、ねえ…開けてもいい?」


京介「…」ムシムシ


桐乃「…グス…ごめ…ごめんなさい。お兄ちゃん…」


京介「お…お兄ちゃん…だと…!!?
  あのギャルの桐乃が、お兄ちゃん!?」

京介「桐乃!今開けるからな!」ガチャ


桐乃「あ、お兄ちゃん…
   ごめんね、『京介』なんて呼び捨て、やっぱり生意気だったよね」


京介「あ…ああ」


桐乃「今までだって『あんた』とか『ねえ』とか失礼だったよね…
   本当にごめんなさい。
   でも…お兄ちゃんって呼ぶのが…恥ずかしくて…
   本当にごめんね?お兄ちゃん」ウワメヅカイ


京介「あ…ああ。お前が反省してるならもういいよ」


桐乃「ほんと?」ウワメヅカイ+ウルウル


京介「ああ、もう怒ってねえよ」


桐乃「よかった」ニコ


京介(やっべ~~!!なにこれ!!?めっちゃ可愛いんですけど!!?
   俺の妹がこんなに可愛いわけがあるんですけど!?)

桐乃「仲直りできてよかった」ニコ
  「それじゃあ、もう遅いしあたしは寝るね?」


京介「き、桐乃!」


桐乃「ん?なに?」


京介「あ~…えっと、そだ!!
   シスカリしねえか?」


桐乃「シスカリ?今から?」


京介「ああ、もう遅いからちょっとだけだけどな」


桐乃「ん、やる」コク


京介(カワエエ~!!!)

PC「チュドーン!
  いえにかえるんだな。おまえにも、おにぃちゃんがいるのだろう」


京介「あ~また負けちまったか~」


桐乃「ふふ、また勝った」ニコニコ


京介(まあ接待プレイなんだけどな。けど、桐乃が嬉しそうだしいっか。
   今まで厳しくあたっちまった分の償いとして少しくらい甘やかしてもいいだろ)


京介「どうする?もう辞めるか?」


桐乃「ううん…もうちょっと…だけ」ゴシゴシ


京介「お前もう目がシバシバじゃねえか。
   今日はもう寝ようぜ?また今度やってやるからさ」ナデナデ


桐乃「ほんと?」


京介「ああ、また今度な」


桐乃「わかった。じゃあ今日はもう寝る。
   おやすみ。お兄ちゃん」


京介「ああ、おやすみ」


ガチャン

京介「ふおおおおぉぉぉ!!
  なにあれ!!?あの可愛い生き物なに!?
  『おやすみ。お兄ちゃん』だって!
  可愛すぎんだろーーー」ゴロゴロ

京介「ふう…夜中に妹の可愛さに悶える男。
   それが俺、高坂京介16歳だ。
   は~バカやってねえで寝るか。
   桐乃も俺への扱いを改善したみてえだし今日はいい日だったし、いい夢みれるかもな」

~木曜 夕方~


京介「はあ、数ⅢCっていつになったら使うんだよ…いらねえだろこんな知識…」


桐乃「お兄ちゃ~ん」コンコン


京介「お?開けていいぞ~」


桐乃「入るね」カチャ
  「シスカリしよう?」


京介「すまん、いまちょっと勉強中だ」


桐乃「?だから勉強をやめればいいじゃん」


京介「え?いやいや。勉強の方が大事…」


桐乃「なにそれ!?シスカリより勉強の方が大事なの!?」


京介「いや、まあ…そりゃ勉強だろ。人生かかってっし」


桐乃「昨日またしようって言ったじゃん」


京介「だから、それは都合がいいときで、別に今じゃなくてもいいだろ?」


桐乃「う゛~…わかった。今はいい」


京介(よかった。毎度シスカリで喧嘩とか目も当てられねえぜ)

桐乃「その代わり」


京介「ん?」


桐乃「その代わり、夜にはあたしのために時間、とってよね」


京介「ああ、勉強が捗ってたら時間は作れるぜ」


桐乃「え?…
  じゃあ、勉強が終わってなかったら?」


京介「そうなったら夜も勉強だな。一応受験生だし」


桐乃「はあ?お兄ちゃん、あたしと勉強どっちが大切なのよ!?」


京介「いや、そりゃお前だよ」


桐乃「え!///」


京介「けどよ、浪人とか俺いやだし。
   お前も兄貴が浪人とかいやだろ」


桐乃「そうだけど!けど、時間くらいつくってくれたっていいじゃん!!」

京介「なあ桐乃、我が儘言わないで分かってくれよ」


桐乃「いや!わからない!!」


京介(こいつ…呼び方は「お兄ちゃん」に変わったけど
   性格とか何も変わってねえじゃん。我が儘なまんまだよ。
   こりゃもうちょっとお仕置きが必要か?)


京介「ふう…」ベンキョ イソイソ


桐乃「ねえ!なに勉強してんのよ!あたしの話きいてよ」


京介「…」カキカキ


桐乃「うぅ、お兄ちゃん!!」


京介(お兄ちゃんってこいつが言うと可愛いな。
   けどお兄ちゃんは心を鬼にしてお前を無視します)

桐乃「ぐす…お兄ちゃん、ごめんなさい」


京介(お?今回は謝るまで早かったな。こりゃ教育の成果か?)


桐乃「そうだよね。お兄ちゃん受験生だし勉強しなくちゃいけないもんね」


京介「分かってくれたか」


桐乃「うん。あたしがわがままだった。ごめんなさい」


京介「いいよ、分かってくれたら。
   よし!んじゃお前との時間を作るためにも今は頑張って勉強するわ」


桐乃「わかった!お兄ちゃん、頑張ってね!!」スタスタ ポフ


京介「…なんで俺のベットに寝転がってんの?」


桐乃「え?漫画読もうかなって。あ、新刊じゃん」


京介「持ってっていいから、それ。だから部屋に戻れよ」


桐乃「え?ここで読んじゃダメ?」ウワメヅカイ


京介「う…まあ静かにしてるなら別にいいけどよ」


桐乃「うん、静かにしてる」コク


京介「そっか。んじゃ勉強するから静かに頼むな」


桐乃「は~い」

~10分後~

京介「…」カキカキ

桐乃「…」アシパタパタ


~30分後~

京介「…」ペラペラ

桐乃「…」ペラ パタパタ

~2時間後~

京介「お゛わ゛っだ~
   はあ、疲れた。
   おい、桐乃。勉強終わったし一緒に遊べ…」クル


桐乃「Zzz」


京介「ありゃ、寝ちゃってんじゃん。
   どうすっか…こんな中途半端な時間に寝てっと夜寝れなさそうだし。
   起こすか。
   おい、桐乃」ユサユサ


桐乃「…ぅ~ん
   あ、お兄ちゃん。おはよう」

京介(かわええ~!!)
「おう。勉強終わったぞ」


桐乃「ほんと!?んじゃ今からパソゲー一緒にしよ?」


京介「ぐ!妹とパソゲー…!
   わかった、やろう」


桐乃「やったー!!んじゃあたしの部屋いこ」


京介「ああ」

京介(それからの桐乃はたまに我が儘言ったり、キレたり、暴力振るったりもあったけど、その度に俺が無視したり注意し    たらその回数も見る見る減っていた。

   そして今は…)

桐乃「お兄ちゃん。買ってきてほしいものがあるんだけど」


京介「ん?なんだ?」


桐乃「えっとね、今度出るパソゲーをアキバまで買ってきてほしいだけど」


京介「え?今度アキバ行くし、そん時じゃダメか?
   後は通販とか」


桐乃「もう予約しちゃったし駄目。
   それにそのゲーム、お兄ちゃんとしたかったから買ったんだよ?
   だから、一緒に早くしたいから。
   …だめ、かな?」


京介「ふー…分かった。別にいいぜ」


桐乃「ほんと!?やった~!
   ありがと、お兄ちゃん❤」


京介(は~桐乃の「お兄ちゃん」は可愛いな~
   あれ?当初の目的ってなんだったっけ。
   あ、俺への対応が塩すぎるのを直してたのか。
   なんか予定より甘々な桐乃になったけど、まあこれはこれでいっか。
   なんせ可愛いし)

桐乃サイド


桐乃「お兄ちゃん。買ってきてほしいものがあるんだけど」


京介「ん?なんだ?」


桐乃「えっとね、今度出るパソゲーをアキバまで買ってきてほしいだけど」


京介「え?今度アキバ行くし、そん時じゃダメか?
   後は通販とか」


桐乃「もう予約しちゃったし駄目。
   それにそのゲーム、お兄ちゃんとしたかったから買ったんだよ?
   だから、一緒に早くしたいから。
   …だめ、かな?」
  
  (ほんとはウソ。予約したのは予約特典欲しかったからだし。
   それに今回買ったやつはべつにあんたとやりたくて買ったわけじゃないし。
   まあおもしろかったらあんたにもやらせるけど)


京介「ふー…分かった。別にいいぜ」


桐乃「ほんと!?やった~!
   ありがと、お兄ちゃん❤」

  
  
  (は~ちょろいちょろい。お兄ちゃんって言うだけで何でも言うこと聞くんだから。

   これだったら変に意地はらないで猫撫で声でお願いしたほうが簡単だよね。
   これからもお願いね
   

   おにいちゃん❤)クス



終わり

「あら、スレが荒れているわね」

「あ、本当じゃん」

「あなたね、なに他人事みたいに言ってるのよ」

「え~?だってあたし被害者じゃん」

「黙りなさい。元はと言えばあなたが先輩を逆上させるような態度をとってばかりいるせいでしょう」

「う、確かに…あたしにも悪いとこあったかも…
でも!今回は手出したのあいつじゃん!!」

「あいつって?『お兄ちゃん』のことかしら」

「京介!!いっつもその呼び方だとあたしがブラコンみたいじゃん!」

「みたいではなくてブラコンそのものではなくて?」

「違う!!」

「そう。そういうことにしておいてあげるわ。ところで先輩」

「お、おう…」

「先輩も手を出していけないわ。例えこのビッチがドMでそういうプレイを望んでいたとしても」

「あたしそんなの望んでない!!」

「例えばの話よ」

「そう、だな。俺が悪かった。いくら頭にきても妹に手上げちゃ駄目だよな」

「ええ、そうよ。だから二人とも謝りなさい。喧嘩両成敗よ」

「ああ、桐乃。済まなかった」

「あ、あたしも。ごめんなさい」

「ふふ、それでいいわ。これでまた一歩、運命の記述に近づいたわ」

「ねえ、それって最終的にどうなったらゴールなの?」

「そうね、とりあえずの目標地点は…私と先輩が付き合って」

「なっ!何言ってんのよ!」

「そこに桐乃もいて…」

「え?」

「3人仲良く過ごすことかしらね。他人から見たらたとえそれが歪だとしても」

「…」

「そうね、その目標にたどり着くには呪いをかけておく必要がありそうね」

「呪いって?」

「げ!!」

「あら、先輩はさすがに経験者だけあって分かってるわね…


 これよ」


チュ「な!!?何してっ…!!」


チュ「うお!?」


「ちょっと!なに鼻の下伸ばしてんのよ!!」


「伸ばしてねえよ!」


「あらあら、これは仲良くなる呪いだったのだけれど。重ね掛けが必要かしら」


「いい!!」  「いいわよ!!」


「そう。


ならそこのあなた。ええ、あなたよ。こんなにスレを荒らす悪い子には呪いが必要ね


覚悟しなさい」





ああ黒猫にキスしてもらいてえ


あやせ「えっ!? このスレどうしちゃったの?」

桐乃「見てわかんない?」

黒猫「皆出て行ったわ。こうなることは分かっていたのよ……」

沙織「それなら拙者が一肌ぐということで」

麻奈実「わたしも脱いでもいいよ」

京介「じゃあ俺も下半身だけなら」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom