先輩「お前らって付き合ってんの?」 (36)

幼馴染「え?」

男「別に俺ら付き合ってないっすよ」

幼馴染「・・・」

先輩「でもお前らいつも一緒にいるじゃねーか」

男「こいつと俺は幼馴染だから登下校一緒になるだけっすよ」

先輩「そうなのか?」

男「なぁ?」

幼馴染「う・・・うん」

先輩「じゃあお前らはただの友達で恋人とかじゃねーんだな?」

男「そうですよ」

幼馴染「・・・」

先輩「よし!」

幼馴染(男ちゃんって何でわかってくれないんだろ・・・こんなに好きなのに)

先輩「よお!」

幼馴染「先輩」

先輩「昨日のあの話だけど、本当なんだな?」

幼馴染「ええ・・・」

先輩「なら告白しようと思うんだが、いいか?」

幼馴染「え?」

先輩「ダメか?」

幼馴染「・・・実は、男ちゃんのことが好きで・・・」

先輩「そうか、でも付き合ってるわけじゃないんだろ?」

幼馴染「僕の片思いなだけです」

先輩「じゃあ私が男と付き合っても構わないわけだろ?」

幼馴染「でも・・・」

先輩「気持ちを伝えなかったお前が悪いんだ、私は今から告白しに行くからな」

先輩「おい!」

男「先輩」

友達「え、お前あの先輩と知り合いなの?」

男「ああ、ちょっと最近話しかけられるようになってな」

友達「あの学年一美人と知り合いとか・・・紹介しろ!」

先輩「お前に話があるんだ」

友達「あの、俺こいつの友達で」

先輩「悪いが外してくれないか?人に聞かれたくない話なんだ」

友達「すみません・・・」

男「話ってなんですか?」

先輩「おい、私と付き合え!」

男「え?」

先輩「お前とあいつ付き合ってないんだろ?」

男「困ります・・・」

先輩「なんだ、お前もしかして幼馴染の事が好きなのか?」

男「その・・・」

先輩「男同士の恋愛を悪く言うつもりはねーけど、だが男と女が愛し合うのが普通だろ?」

男「俺、付き合ってる人がいるんで」

先輩「・・・そうなのか?」

男「はい」

先輩「そいつを教えろ」

男「え?」

先輩「相手を見ないと納得ができん、いいだろ?」

男「・・・それは相手に聞かないと」

男「もしもし・・・うん、今からいつもの喫茶店にこれる?うん・・・少しでいいんだ」

先輩(相手がどんな相手でも私の方が美人で胸も大きい、大丈夫だ、絶対奪ってみせる」

男「・・・うん・・・うん・・・わかった」

先輩「どうだ?」

男「来るそうです」

先輩「そうか」

男「じゃあそのお店に行きましょう」

先輩「ああ」

男(この人ヤンキーっぽいから、殴りかかったりしないよな・・・)

先輩(どんな女であろうが、私の方がいい女に決まっている)

先輩「結構いいお店だな」

男「五十年前からやってるみたいで」

先輩「そうか・・・」

男「来ました」

エルフの女騎士「突然どうした急に呼び出して」

男「ああ、この人がどうしてもお前に会いたいって」

先輩「・・・」

エルフの女騎士「ん?お前の同級生か?」

男「一個上の先輩だよ」

先輩(金髪で青い目でものすごく美人じゃないか…でも大丈夫だ、胸は小さい、勝った!)

エルフの女騎士「はじめまして、エルフの女騎士というものだ」

先輩「ああ、はじめまして、こいつの先輩で恋人になる予定のものだ」

エルフの女騎士「何?」

男「先輩、それは・・・」

先輩「どうしたんだ?」

エルフの女騎士「・・・今何か聞こえたようだが、気のせいか?」

先輩「気のせいじゃねーよ、俺はこいつと付き合う、文句あるか?」

エルフの女騎士「おい、貴様、こいつと付き合うつもりなのか?」

男「いや、そんなつもりないよ・・・」

先輩「今はそうかもしれんが、そのつもりにさせてやる、見たところあんたは女性の魅力が乏しいようだからな」

エルフの女騎士「なんだと、誰が貧乳だ!洗濯板胸だ!」

男「そこまで言ってないだろ」

先輩「こんな洗濯板胸なんかより私の方がいいだろ?付き合ったら自由にしていいんだぞ」

男「え?」

エルフの女騎士「なんだその反応は!付き合うときに小さい胸の方が好きだといったではないか!」

男「そうだけど・・・」

先輩「大は小を兼ねる、無いよりあった方がいいからな、胸も然り」

男「はぁ・・・」

幼馴染「どうしたの?」

男「昨日大変なことがあってさ」

幼馴染「何?」

男「・・・詳しくは言えないんだけど、俺の知り合いが喧嘩はじめちゃって」

幼馴染「そうなんだ、大変だね」

男「ああ」

幼馴染「・・・あの、前々から男ちゃんに言わないといけないことがあったんだけど」

男「ん?」

幼馴染「実は僕・・・」

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