不二咲「うう、ぐすっ……」

苗木「ごめんね不二咲さん、いきなり試して」

不二咲「ひどいよ……でも効果はわかったよね……」

苗木「うん、ありがとう」

不二咲「……どういたしまして、それじゃあ外してくれる？」

苗木「なんで？」

不二咲「だって首輪つけられて自分で外せたら意味ないし、つけた人以外には外せないようロック機能もあるんだ」

苗木「なるほど」

不二咲「だから苗木くんに外してもらわないと外れないんだ、だから悪いけど外して……」

苗木「え？だからなんで？」

不二咲「……だからね、この首輪は」

苗木「そうじゃなくて、僕は最初から不二咲さんにつけるつもりだったんだけど」

不二咲「」

不二咲「な、苗木くん……」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

苗木「不二咲さんさ、その首輪びっくりするくらい似合ってるよね」

不二咲「そ、そんなこと言われても全然嬉しくないよぉ……」ｶﾞｯｸｼ

苗木「なんというか子犬っぽいというか……あ、そうだ！」

不二咲「な、何……？」

苗木「四つん這いになってよ、犬らしく」

不二咲「え、やあっ…！」ｽｯ

苗木「【許可無く二足歩行するの禁止】ね、あと【犬の鳴き声で喋ること】」

不二咲「ちょっ、そん……あ………………」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

苗木「……あれ？」

不二咲「……！……！！」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

苗木「……不二咲さん、ちょっと犬の鳴き真似してみて」

不二咲「………………わん」

苗木「ああ、つまり犬の鳴き声以外では声にならないのか……」

不二咲「！？」

苗木「うーん、面倒だしこのままでも大丈夫かなぁ」

不二咲「わっ、わん！わんわん！」ｸﾞｲｸﾞｲ

苗木「じゃあさ、三回まわって可愛くわんと鳴いたら直すよ」

不二咲「……」ｼﾞｯ

苗木「その反抗的な目はそのままで大丈夫、って捉えていいのかな？」

不二咲「わぅ……」ｼｭﾝ

　ｸﾞｰﾙ ｸﾞｰﾙ ｸﾞｰﾙ

不二咲「わんっ☆」

苗木「ポーズまで付けてありがとう、【僕をご主人様】【語尾はワン】で喋っていいよ」

不二咲「……ご、ご主人様……あんまりだワン……」ｳﾙｳﾙ