菫「能力ってのは一体どういうものなんだ?」 (27)

ふと思い浮かんだから書いた


・書き溜め有り

・20レス程

・ビターエンド?

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白糸台高校麻雀部 チーム虎姫個室 ミーティング中

菫「これで新道寺女子の説明は終わりだ」

淡「ふにゅー、要はいつも通り勝てば良いんですよね?」

菫「そうだが、白湖哩の和了によっては気をつけなければいけないからな?」

淡「ずっこいー! 亦野センパイが白湖哩に一回も上がらせなければ問題ないよー」

誠子「半荘2回やるんだ、さすがにそれは無理だ」

尭深(中堅には特殊な打ち手がまずこないから助かりました)

照 モグモグ

誠子「それにしても、強豪校のデータの確認はやっぱり大変ですね」

尭深「部の総力で調べてもらっているとはいえ、実際に打つ私達も把握しないといけないですからね」

淡「勝てれば良いんじゃないですかー? 頭プシューってなりそー!」

菫「私達は攻撃的麻雀が売りだが、その攻撃も、相手の情報があってこそだからな」

照 カジカジ

淡「考えるくらいならいっぱい打ちたいー!」

菫「打ち手の傾向や、実績を調べるのなら私も良いんだけどな」

誠子「何か問題でも?」

菫「もうオカルトとしか呼べないような打ち手のデータは見るだけで頭が痛くなる」

尭深「意外・・・」

淡「スミレ先輩でも頭痛くなるなら、私はショートして当然だね!」

誠子「それは違うだろ」

照 サクサク

菫「まぁ照が鏡で見てくれるおかげでだいぶ負担は軽減されてはいるんだけどな」

照「ん」ズズーッ

淡「来年以降はどうすればいいんです?」

菫「地道に頑張れとしか言えないな・・・」

淡「スミレ先輩ずっこい!」

尭深「ずっこい」

誠子「尭深まで・・・」

照 モキュモキュ

菫「しかし、オカルトというか異能というか、所謂能力はどういう原理なんだろうな」

誠子「原理がないからこそのオカルトじゃないんですか?」

菫「そうなんだけどな。それでも疑問に思う時があるから」「オカルトなんて無い」

尭深「宮永先輩?」

照「オカルトなんて無い」

淡「テルーほっぺにお菓子のクズが」フキフキ

照「多くの人が勘違いしてるけど、所謂能力というのはオカルトではない」

菫「そうなのか!?」

誠子「で、でも宮永先輩に尭深に大星はどう考えても・・・」

菫「私からすれば亦野もそっち側なんだが」

尭深「私自身も、ハーベストタイムは説明出来ないですよ?」

菫「本人もこう言ってるぞ?」

淡「テルーは間違った事言わないよ! 私も説明できませんけど!」ムフー

照「まず麻雀、この場合は麻雀じゃなくても良いけど、何らかの結果があるとする。
  例えとしたら渋谷がオーラスに大三元を上がる」

淡「必殺技だよねー! あれのせいでダブリー開放しないといけなくなった!」

菫「私としては限界まで温存して欲しかったんだが・・・」

照「1度だけの偶然ではなく、何度も上がる。そして上がるために必要な条件がある
  この事で、その条件を満たし、結果大三元が成立する。そしてそれを能力と考える」

尭深「はい、偶然じゃないと思って、これが私の能力なのだと思って常にそう打ってます」

菫「そして自覚した上で、チーム虎姫入りするほどの結果を出したわけだ」

誠子「完全にオカルト能力だと思うんですけど・・・」

照「でも実際はそうじゃない。東一局から南三局までは牌を蒔き、オーラスで大三元を上がっているだけ」

菫「いや、牌を蒔いてオーラスで大三元を上がるなら、それは立派なオカルト能力じゃないのか?」

淡「うー!全然わかんないですよー!」

尭深「私も、自分のことなのに全然・・・」

誠子「・・・なるほど、「だけ」なんですね」

菫「亦野はわかったのか?」

誠子「はい、ゲームとかで乱数って言葉があるじゃないですか」

菫「特定の行動をした際に、起こる結果を表すランダムな数値の事だな」

淡「厳選するとき乱数調整するー」

尭深「淡ちゃん、それは邪道・・・」

誠子「つまり、尭深は牌を蒔く行動でオーラスに大三元を引き当てる乱数を得ているわけです」

照「厳密には引き当てているわけじゃないけど
  渋谷は牌を蒔く行動をした上で大三元を引きやすい打ち手であるというだけ」

菫「まだ良くわからないな・・・」

淡「はいー!はい!はい!高校100年生大星淡!理解しました!!」

尭深「なん・・・だと・・・」

誠子「じゃあ大星流の説明を」

淡「まっかせてー!」

淡「スミレ先輩とタカミー!1〜100で好きな数字を言って下さい!」

菫「あ、ああ。じゃあ54で」

尭深「えっと・・・77」

淡「今日の朝ごはん!」

菫「フランスパン、トマトスープ、オムレツだな」

尭深「おにぎり・・・」

淡「だめです。だめだめだね・・・そんなんじゃ役満はでないよ! 特にスミレ先輩!」

菫「理不尽すぎないか?」

淡「まぁスミレ先輩みたいに答えるのが大多数の人なんですよね」

菫「なんだか腹が立つのは気のせいか?」

淡「タカミーの77は、ちょっと選ぶ人は減ると思いますけど、ほとんどの人はおおよそバラバラな数字を答えるんですよ」

誠子「思い入れがあったり、天の邪鬼な人は1とか100とか選びそうですけどね」

淡「あんまり選ばれないような数字が役満、そして朝ごはんはその役満を引いた人が行なっていた動作!
  まぁぶっちゃけた話、ご飯にあんまり意味はないんですけど、タカミーには意味があったわけです!」

照「元も子もない話をすれば、渋谷は牌を蒔くような打ち方をした時にオーラスで役満がきやすいというだけ」

菫「それは結局オカルトじゃないのか?」

淡「オカルトでなくても、おにぎりを食べて77を選ぶという確率は誰だってありますよね?
  おにぎり+77+タカミー=オーラス役満 おにぎり+77+スミレ先輩not=オーラス役満
  という確率に偏ってるだけです」

照「確率とさっき言ってた乱数からすれば、牌を蒔き、オーラスに役満を引く、それが何回もあるという
  そういう乱数に偏った人がこの世にゼロじゃない、それだけの話」

菫「渋谷については理解はした。だが、大星はどうなるんだ?」

誠子「確かに、大星は絶対安全圏とダブリーという支配的なものと、偶発的なもので乱数では」

照「それも乱数で片付けられる」(乱数って言葉便利・・・)

菫「いや、しかし、絶対安全圏はまだしも、ダブリーを自発的に使えるのはオカルトでしかないだろう?」

照「これもさっきと同じ事に繰り返しになるけど、意識的にダブリーすると思考を巡らせて
  実際にダブリーが出来、その上でカンドラが乗るという確率が、何度もあるのはゼロに近くてもゼロじゃない」

尭深「確率と結果こそオカルトじみた数値ですけど、理論そのものはオカルトではなく科学ということですね」

淡「なーんか、そう言われると高校50年生くらいまで落ちたような気分になる・・・」

菫「じゃあ照の連続和了と照魔鏡は? 連続和了は今までの話からして確率で片付けることはできるとは思う
  しかし、照魔鏡に至っては乱数も何もあったもんじゃないだろう?」

照「(照魔鏡はノリで名付けたというのは伏せておこう)照魔鏡はもっと単純。まず、超能力的な物で見えてるわけではない」

誠子「まぁこの流れでそうじゃないのはわかりますが」

尭深「それでも納得は出来ない・・・」

淡「テルーが言ってるんだよ!? いや、私もよくわからないですが!」

照「前提条件は牌譜や映像などの情報、そして成立は実際に東1局打ってみての、雰囲気や打ち方や空気。
  それらを総合的に加味して、断定しているだけ。あんまり外れた事はないけどその人の打ち方を100%理解してるわけじゃない。
  ただ、一般的にオカルトと呼ばれてる打ち方は特徴が出やすいから、その乱数を見破りやすいというだけ」

菫「牌譜や映像はしっかりと目を通していたんだな」

照「勝てば勝つほど、お菓子とか部費とか増えるから真剣。見るだけなら飲んだり食べたりしながらでも出来るし」モグモグ

誠子(凄いんだけど!凄いんだけど!何この納得がいかない気持ち!!)

菫「なるほど、そう言われれば意外と納得出来るものだな」

尭深「あの・・・」

淡「タカミーどうしたの?」

尭深「勝ちあがり次第では当たりそうな千里山の園城寺さんとかはどうなんですか?」

誠子「ほとんど放銃しない堅い打ち筋と、まるで先が見えているかのような自摸和了」

菫「噂では生死の境を彷徨った際に異能を身につけたとかで、本人の実力は3軍ほどだそうだ」

淡「異能を使い過ぎると倒れるっていう話も聞きましたねー!」

照「実際に対局してないから、そこまで断定はできないけど、仮説なら既にある」

菫「本当か・・・」

照「科学的にしっかり証明されたわけではないけど火事場の馬鹿力というのは知ってるよね?」

淡「ピンチになると、こう うがー!ってなる」

誠子「そうなんだけど、他にもっと言い方はなかったのか」

照「園城寺さんの場合は、臨死体験の際に想像力・・・特にイメージする力が強くなったんだと思う。
  良い方にも悪い方にも。ひょっとしたら麻雀に対する思い入れがそれを更に強くしているのかも」

尭深「では使いすぎると倒れるという話は・・・?」

淡「想像力が強くなっただけならノーリスクで強くなりそうだけど」

照「臨死体験がきっかけで強くなったから、意識してイメージをする際に幻覚に近い形で見えているんだと思う。
  元々病弱で、臨死体験をしたなら強くイメージすることで、身体が何らかの反応を見せても不思議じゃない。
  それに健康な人間だって、頭を使ったり、想像を働かせるだけで気分が悪くなる人だっている。
  心の病気や脳の病気だっていっぱいあるから、思考が元で倒れるという事もあり得なくはない」

誠子「対策とかはあるんですか? 正直なところ、向こうにリスクはあっても、メリットも多そうですし」

照「対策は不要。むしろ囚われた方が危険」

菫「どうしてだ?」

照「未来予知レベルでイメージする事が出来たとしても、こちらの和了を防ぐには鳴いてズラすか
  振り込まないようにするくらいしか対策がない。それに麻雀は上がり方は1つじゃない
  ズラされたところで上がる事は、そこまで難しくない、それに・・・」

尭深「それに?」

照「いや、なんでもない」(もし、見る度に疲弊するのであれば、全国の舞台では相当無茶する必要がある。
  倒れたり、病院に運ばれたり、最悪死んだりしなければいいんだけど・・・)

淡(テルー?)

菫「しかし、そう言われると現代麻雀がデジタルになっていくのも当然の流れなのか」

誠子「オカルトだと思っていたものも、説明可能とは・・・」

尭深「確率そのものはオカルトじみてますけど」

淡「でもゼロとゼロに限りなく近い何かじゃ、全然違いますねー」

照「あと根本的なことなんだけど、5面待ちの人とペンチャン待ちの人どっちが先に上ると思う?」

菫「そりゃあ5面待ちだろう」

照「確率、デジタルだとそうなる。けれど現実では後者が先にあがる事もけっこうある」

淡「確かにー!」

照「渋谷がオーラスで役満を上がるというスタイルを変えたとして、渋谷が強くなるとも限らない
  うまくはなるかもしれないけど・・・」

淡「ん?」

照「強いとか、弱いとか、オカルトとか、デジタルとか、結局のところどうでも良い。
  勝つか。負けるか。それだけ。特に麻雀は弱い人が負ける、強い人が勝つとは限らないから」

誠子「宮永先輩が勝ち続けてる理由が、また1つわかった気がします」

尭深「麻雀が強いだけじゃない、心構えとかも・・・」

菫「さすがチーム虎姫のエースだな・・・敵わないな」

淡「・・・」





淡(テルーにとって麻雀は勝つか負けるか・・・それだけ?優勝だったり、お菓子とか部費とかが目的でもいいけど
  でも、テルーは麻雀が楽しくないの・・・?  私は麻雀が楽しい。麻雀が好き。大好き!
  テルーにとって麻雀は・・・楽しいもの、好きなものではないの・・・!?) 



カン


ふと思い浮かんだから書いてみたけど
どうしてスレ主の書くテルーはポンコツ天然か病んでるテルーになってしまうのか。

ほのぼのかギャグをメイン路線にするための厄払いとおもう事にします。

ではでは

哩の名字が違う…


照さんがこんなだから咲がああなったのか
それとも咲のアレのせいで照さんがこうなったのか

まあいいや
すべては乱数乱数

すばらでした乙乙!

最後の淡の言葉が何気に重いね

乙です

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