とある木原の幻想殺し (284)




男の身体に、銃弾が撃ち込まれた。




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373653848


ニューナンブM60、別名S&W M37の銃口(マズル)から放たれた.38スペシャル弾が男の身体に一発撃ち込まれ、男の身体から赤い液体が漏れ出る。

さらに続け様に撃たれる男、その後ろで女が子供を抱いて震える。


ターン、ターンという軽い音とともに火薬の燃焼ガスの圧力により弾が撃ち出される、男の身体に撃ち込まれる38口径の弾丸。

それは男の身体に穴を開け、鮮血を飛び散らせる。

男が倒れるように床に突っ伏した。

男の身体から赤い液体が広がって行く。

まだ僅かにびくびくと痙攣する男の頭に、更に二発、三発と銃弾が撃ち込まれ、その首から上はただの肉片へと成り果てた。

その姿を見た女が発狂したように叫ぶ。

外の雨音が大きくなる。


男は殺された。


だが、それは必然ではなかった。
世の中にあふれる偶然の内の一つにすぎなかったのだ。

ただ、男は運が悪かっただけなのだ。

この日、この時、この瞬間に家にいなければ男は…いや、彼らは死なずに済んだ。


泣きじゃくる女、その手の中で少年は父の死をただ呆然と見る。

死の恐怖

それが、少年の心を冷めさせていた。

カチャリと銃口が次の目標を捉えた、銃の照準具(サイト)に映る女の姿。

雨音が一層大きくなる。





ターン、ターンと静かな部屋の中に軽い音が二回響いた。




強盗殺人事件が起きた、死傷者は2名。

父親である、男
母親である、女

そして生存者は

ちっぽで何にも出来ない無能な少年ただ一人。

少年は年をとった。

上条当麻

いや、ここでは木原当麻と呼称した方が正しいのだろうか

まあ、そんなどうでもいい話は置いておいて話を続けよう

少年は高校生になった

学園都市、23万人の内の一人の学生であり
性別は男
年は15歳で
髪型がウニみたいである

後は特に書くことも無い至って普通の学生だった

そしてもう一人

上条当麻とは切っても切れない人物

木原数多

木原一族の科学者
顔の左側の刺青
汚く染められた金髪

そして、学園都市第一位の研究に携わったインテリ研究者

彼について語ることはこのくらいでいいだろう


学園都市の学生は23万人。

現時点の東京都の人口が1323万人、その数値の2パーセントにも満たない人口しかない小さな科学の街

人口が少な過ぎはしないか?
物資が少なくはないか?

だが、それでいい

材料が少ない方がやり甲斐がある。少ない材料から試行錯誤して物を作ってきたのが日本人…いや、木原だろ?

実験が始まった、対象者は一人




木原と科学が交差する時、物語は始まる_____。

ん?終わり?

>>26
書き溜め事故で消しちゃったからまた書き溜め直してます

期待していただきありがとうございます


昨日、上条は期末試験の結果が思った以上に良かったため、一人暮らしの癖に奮発してファミレスに行った

思えばこれが全ての元凶であったのかもしれない

もしファミレスに行かなければ、今頃は家でゆったりと風呂に浸かった後、床に就けた事であろう

というか23万人はしくじって0打ち忘れたんですよね
訂正は後で入れます


ファミレスで苦瓜と蝸牛の地獄ラザニアなんか頼んでるんるん気分で待っていたら不良どもにカツアゲされた

別にそれは良かった。少しばかり痛い目に合わせてやればそういう奴らはは大抵おとなしくなる。

しかし、邪魔するやつが現れた。そいつは不良どもに電撃を打ちやがった

お陰で俺は逆恨みされて不良達に追われるハメになった。


あぁ、本当に不幸だ

一旦出かけて来ます。

お目汚し申し訳ありません

とかなんとか考えているうちに行き止まり、目の前には立ち入り禁止の札がかかったフェンスご登場

「はぁ…ついてねぇ」

本当についていない。

6人相手なら多少の傷は追うだろうが負ける気はしない、だけど、こんなところで実験を行うのが嫌なのだ

出来ればもう少し広くて視界が開けている場所に出たかった

「さーて、実験体(モルモット)の数は幾つだ?」

すっと、後ろを振り返る。さっきより少しは時間はたったがその間に一人や二人、膝に手を着いてギブアップした連中がいるかもしれない。

ま、この年から煙草や酒の有害物質を体に取り込んでたら体力が落ちるのは当たり前だけどな

そんな事を思ったあと、上条はふと気付いた

不良が一人も付いてきていない事に

「…今の不良なんてこんなもんか」

上条はその状況を見て、少し落胆しながら裏路地から出て帰路につこうとした。

だが

『アンタさあ、学校で習わなかった?人に助けて貰ったらありがとうって言うのよ』

その道を阻む一人の少女
見た目14歳くらいの女子中学生といったところだろうか

「て言う事はあいつらお前がやったのか?」

『えぇ、そうだけど』


女子中学生の制服、白地のシャツの上に茶色のブラウス、その胸にはかの嬢様校の常盤台中学を表すマークがあった。

見覚えのある制服、一体何処で見たのだろうか?

そうだ、さっきのファミレスで不良に電撃を飛ばした"偽善者(ヒーロー気取り)"だ


『で、お礼は?』

すいません
また、用事で出かけます

書く量とスピードが恐ろしく遅いのにすいません
要望とか書いていただけると嬉しいです

「お礼?はっ、笑わせんじゃねぇよ」

学園都市、23万人の学生
だが、その人口はただの学生に限った場合だ。

この街が他と違うところ、それこそが上条がこの街にきた意味

あなたは【超能力者】と言うものを信じるだろうか?

いや、信じないだろう。ほとんどの人は超能力などと言うものは嘘っぱちのトリックからできた物であり、全てにタネがあるとそう考えていると思う。

しかし、それは違う

この街、東京西部に位置するこの学園都市でそれが証明された


超能力は科学で立証出来る


そのため、学園都市では「記憶術」や「暗記術」という名目で超能力の研究を行っており、外部から素質があるとされた子供達を集め、教育機関としての能力開発を行っている。

才能の無い人間を才能のある超能力者に変える研究だ。

主な手段は脳開発で薬物投与・催眠術・電気刺激などである。

まあ、世の中には例外的な物もある、最初から才能を持っていた人間の事だ。
彼らは「原石」と呼ばれる。

上条はその超能力の研究に呼ばれた研究者の一人だった。

超能力とは様は可能性である

例えば、水筒のお茶を飲もうとする

この時、水筒の中にはお茶が入っていると考えられる。何故なら水筒の中にお茶が入っていなければ水筒の中のお茶は絶対に飲む事が出来ないからだ。

でも、もし水筒の中には水が入っていたらその人はお茶ではなく水を飲む事になる。

だから、そこに少し手を貸してやればいい

水筒の中身をお茶に変えてやればいい

後は本人がソレを現実だと思い込んでその現実を個として認識し、確立すればその瞬間からそいつは水をお茶に変える超能力を持つことになる。

0であった可能性を1に変えてやればいい、研究者はあくまで背中を押してやるだけでいい。

話はそれたが要約するとこんな感じだ

この街では超能力と言う物は当たり前のように認識されている

それに関する学校や研究機関や研究所だってあるくらいだ、この街は超能力者で溢れている

この街の本当の人口は230万人。その内、普通の学生は23万人だけだ後はほぼ確実に全員が何かしらの超能力を使える超能力者に分類される

そして23万人、つまり才能の無いクズ共には落ちこぼれの【Level0】のレッテルが貼られる

そして、この少女

常盤台中学に通うと思われる女子中学生はおそらくこの惨めなLevel0を助けたヒーローだと自分の事を考えているのだろう


俺はヒーローが嫌いだ。


ヒーローはいつもいて欲しい時にいない
いなくてもいい時にいて、俺の邪魔をする
今回だってそうだ

だから、少しばかりお礼をしなくてはならない

上条は鞄を探りながら女子中学生に話しかける

「なぁ」

『何よ?』

「お礼と言っちゃなんだが」



「お前、クラッカーは好きか?」

突如、裏路地で爆発が起きた

プロローグ終わり

小休憩はさまして下さい
クラッカーは爆弾の方です

駄文ですいません

なん・・・だと・・・・・・?


まぁ、居座っときますけどねー

超期待って訳よ

>>80
二日も居座らせてごめんね

>>81.82
期待、乙ありがとうございます。



復旧乙下。
みなさん後待望のローマの方が立ったみたいですよ。

今から投下します。

本当に禁書キャラがインフレか?っていうくらい死にますんで苦手な方はブラウザバック推奨です。
後、投下は基本8行に分けて投下します。見にくいのは許して下さい

『まずは自己紹介をしなきゃね』

「いや、まずは何であんなとこに干してあったのかを事細かに説明しろよ」

『私の名前はインデックスって言うんだよ?』

「お前?それ本気で言ってんのか?嘘だったらぶっ[ピーーー]ぞ、大体何だよインデックスって…本の目次みたいな名前しやがって」

『随分と汚い言葉遣いだね?放送コードに引っかかるよ?』

「…見たところ、教会のシスターか何かか?聖書の押し売りなら要らないからな」

『うん、バチカンじゃなくてイギリス清教の方だけどね』

「って事は外部者か、はぁ…めんどくさいもん拾っちまったなあ」

『うーん、禁書目録(インデックス)の事なんだけど。あ、魔法名ならDedicatus545、検診的な子羊は強者の知識を守るって意味だよ』

「強者の知識を守る……か」

噛み合っているようで噛み合っていない二つの歯車。
その会話が続くにあたり
上条の頭にある一つの疑問が浮かぶ

こいつは何故ベランダに引っかかっていた?
答えは上から落ちて来たという可能性のみだ

先程まで頭の中に浮かんでいた、彼女が空間移動(テレポート)を使う、又は他者から能力を行使されベランダまで飛んで来たという可能性は彼女が外部者である時点で無いに等しくなった

では何故彼女は上から落ちて来た?

そしてその疑問からさらにもう一つ、新たな疑問が生まれる

彼女は何故上から落ちて来たのに無傷何だ?

その疑問は、恐らく彼女を解剖すれば解き明かされるだろう
そう考えると上条の目には彼女が私を解剖して下さいと頼んでいる実験動物(モルモット)にしか見えなくなった

ハヤクジッケンシタイ

そんな欲求が、木原が上条の中で暴れる

一族じゃないやつが木原に育てられても木原一族のようにはなれんぞ

「(落ち着け、相手は外部者だ。下手に手を出すと後が面倒だ)」

だから、まずは状況を聞き出し_____ 。

『ねぇ?聞いてるの?』

「はい?」

『だから、インデックスにおなかいっぱいご飯を食べさせてくれると嬉しいな』

「何でだよ!?お前勝手にウチに上がっといてそれは無いだろ!というかさっきのパンはどうした?!一斤有ったよな!」

『?』

私は知りませんと言わんばかりに小さく首を傾げられた。

「可愛らしく首を傾げたって騙されないからな、確かに俺は8枚切り食パン一斤を押入れに投げ込んだ」

『何を言ってるか分からないかも』

「とにかく、俺はもう食料はお前にはやらん」

『けど、このまま外に出たら三歩歩いた所で空腹のあまり行き倒れるよ』

「知るか!勝手にしろ」

『きゃー!監禁されてるー!誰かたすけ』

ガッと上条がインデックスの口を抑えた
ここで、騒がれるとご近所の目がヤバイ
特に昨日朝帰りして監禁とかシャレにならないレベルだ

>>91
確か原作で
その本質は「科学の悪用」という概念が具現化したような存在である。
今は偶々血族という形を取っているが、たとえ今の木原の血族が全滅したとしても、
別の者達が木原を名乗り、科学を悪用することになる。
みたいなこと言ってませんでした?

すいません

人が来たんで出て来ますね
また、4時くらいに来ます

乙。改めてよく読むと『木原』のわりには若干マイルドな木原条さんだ


もっとドギツイ、液状アスファルトみたいな悪意まみれでもいいのよ


ローマも楽しみだけどこっちも楽しみだぜい

>>97
そこまでどぎつい悪役を描いたら主人公じゃなくて悪役になりますよ

>>98
そう言っていただけるとありがたいです


始めますね

「でさー、何でお前はウチのベランダに干してあった訳?」

とりあえず、ガラステーブルの上に散乱した書類をどけて、非常食のクラッカーを皿の上に乗せる

『干してあった訳じゃないんだよ』

「じゃあ何でベランダにいた?まさか風に飛ばされてって訳は無いだろうし」

少女はクラッカーを手に取りしばらくにらめっこした後、ぽいと口の中に放り込んだ

『落ちたんだよ。となりのビルの屋上からね』

屋上?と上条は窓から隣のビルを見る。
確かにここら辺は安い学生寮が所狭しと並んでおりその気になればビルの屋上から隣のビルの屋上に飛び移る事も可能だろう

「でも、普通の人間ならそんな事しようとは思わないだろ」

『うん、仕方なかったんだよ。追われてたからね』

「…」

少女は笑う
まるで上条に大丈夫だよと伝えるように
そんな顔を見た上条の顔が苦虫を潰したような顔になる

「だから…」

ボソリと、上条が口の中で呟く

「だからガキは嫌いなんだよ。テメェのことを聞いてもねぇのにペラペラ喋りやがって」

『え?』

少女の微笑みが崩れる

…大丈夫だよ

そんな言わんとするインデックスの顔に少女の顔が重なる
インデックスに重なって見えた少女の顔。それは過去の記憶

昔もこんな事があった
上条の前に現れた少女は俺にそんな風な無責任な言葉を放って
そして、俺の前から消えた

「出てってくれ」

上条はインデックスに言う
もうこっちに近付いてくるなと言わんばかりに

『どうしたの?なんか癪に触ったなら謝るかも』

「いいから!出てってくれ!!」

そういうと、インデックスはささっと部屋から居なくなってしまった
もうインデックスの姿はない、自分から拒絶したのだから当たり前の事だが


上条はガラステーブルの上に置かれた食べかけのクラッカーを見る

クラッカーは何も言わない。

行間

神父がいた。
赤い髪にくわえ煙草と神父とはかけ離れた見た目だったがそこには神父がいた。
学生の街を歩くその神父の格好に違和感を覚える物はいない、何故なら周りに人が一人も居ないから
彼は誰も居ない道を歩く、目的は10万3000冊の魔道書

それを持つ、一人の少女


「……、不幸だ」

夕焼けを反射してギラギラと光る風力発電の三枚プロペラを眺めながら上条は呟いた。
彼は学校帰りである、あの後憂鬱な気分でクラッカーを片付けていたら担任から『上条ちゃーん、書類手伝って下さ〜い』とかふざけた事を言われてこの時間だ

今は完全下校時刻である、電車やバスの最終便の時間はとうに過ぎ。街には人が一人も居ない

『おや?誰だい君は』

目の前に洗われたのは赤髪の神父
声をかけられた、神父は意外そうにこちらを見ていた

『一応人払いのルーンを仕掛けて置いた筈だけど?』

白人で2メートル近い身長。
だが、その見た目とは裏腹に若そうな見た目
黒い服に身を包んでいる

上条がそれを見て感じるのは『戸惑い』と『疑問』
上条は研究者だ、能力者か一般人かどうかならある程度見分けがつく

だが、ソレ(神父)は違った

まるで、ここに存在してはいけない物が存在してしまっている。
そんな風に感じた

一目で分かる。
こいつは超能力者じゃない、間違いなくこの街の外から来た人間だと言う事が

「テメェ、何者だ?」

『…ステイル・マグヌスと名乗りたい所だけど、ここはFortis931と言っておこうかな』

「魔法名…」

その言葉に聞き覚えがあった
確か朝の少女が言っていた魔法名とか言うやつだ

魔術師がくわえていた煙草を指で横合いへと投げ捨てる
それを辿るようにオレンジ色の軌跡が空中に浮かぶ

『炎よ___ 』

魔術師がそう呟いた瞬間、オレンジ色の軌跡がさっきのギラギラとした反射光とは比べ物にならないほどの光と熱を放つ

燃焼と爆発。

その光が、熱が上条に危険を知らせる
この攻撃が直撃したらお前の命は無いと

だが、上条当麻はカバンから何かを取り出す
おもちゃの拳銃だった。
上条はそれを頭に突き付けて笑う。狂ったように




パンと火薬の音が響いた




魔術師は笑っていた

『巨人に苦痛の贈り物を』

笑いながら灼熱の炎剣を振るう
それは上条に喰らい付き、爆発すし灼熱と閃光、耳がキーンとなる程の爆音を生み出す

『少しやりすぎたか、な?』

魔術師の炎の温度は摂氏3000度、人肉が溶けるほどの熱である
つまり、上条当麻という人間は間違いなく炎に巻き込まれ
吐き捨てられたガムのように床に溶けているだろう
ということは確認するまでもなく現実だったからだ

魔術師は焼け跡を見て呟く


『ご苦労様、お疲れ様、残念だったね。ま、そんな程度じゃ1000回やっても勝てないってことだよ』

魔術師はどこからともなく煙草の箱を取り出してまだ消えていない火で煙草に火を灯す




だが、その体に二つの風穴があく



「テメェよぉ、いきなりそれはねぇんじゃねぇのかぁ?」

炎から現れる人影
白い学生服は所々黒く焦げているが
上条当麻は無事だった

『______ 、な!?』

「人が何にもしてねぇのに手ぇ出してくるとはテメェ何様だって聞いてんだ」

ギロリとこちらを睨む上条の目
その目と魔術師の目が合った瞬間、ゾクリと魔術師の背中に悪寒が走る





ぶちり



『痛っ_________ !!』

突如、魔術師の全身に走る激痛
次いで、体全体焼けるような熱さに蝕まれた
痛みの原因は右手
魔術師の視界にぽとりと落ちた右手が映る

『…一体何を?』

状況が理解出来ないという様子で魔術師は呟く

あまりのことに膝をつく魔術師。
その右肩からどくどくと赤い雫が止めどなく溢れ出る。
紅色の雫は地面にこぼれ落ち、アスファルトを赤く塗りつぶす

「お前さぁ、新品の紙で指切ったこととかある?」

上条が魔術師近付く
一歩、一歩正確にゆっくりと

あまりのことに膝をつく魔術師。
その右肩からどくどくと赤い雫が止めどなく溢れ出る。
紅色の雫は地面にこぼれ落ち、アスファルトを赤く塗りつぶす

「お前さぁ、新品の紙で指切ったこととかある?」

上条が魔術師に近付く
一歩、一歩正確にゆっくりと

「ようはさぁ、紙でも刃先が尖ってれば皮膚みたいな柔らかいもんなら切れるってことだ」

ぐじゅりと上条の足がまだひくひくと動く魔術師の腕を踏む
すると、何故か切れた腕がミシミシと悲鳴を上げた

「あ?何だお前の腕か、安心しろまだ身体から完全に切れた訳じゃねぇからよ。医者に行けばくっ付けて貰えるぞ?」

『……』

「さぁて、実験だ。対象者は真っ赤な頭髪の神父さん〜って言っても今じゃ身体の右半分真っ赤だけどな」

ガシッと上条が魔術師の右肩を掴む

「このまま、右手を引きちぎったらどうなるんだろうね」

魔術師の顔が引きつる
ただでさえ右手が切れかけて血が出ているのだ
これ以上血を出したら命が危ない

「大丈夫、人間は体全体の1/2の血を失わないと死なないらしいしな」

「それに、上条さん……いや、木原さんは優しいから」

上条はそう言うと少しだけ手の力を緩める
ニコリと笑う、木原


「もしこの腕引きちぎっても生きてたら病院に連れてってやるよ」

直後、カニの足を引き千切るような音と共に
一人の少年の命が終わった

返り血で真っ赤に染まった制服に身を包んだ少年は何事も無かったかのように帰路につく

『あ、貴方は朝の!』

目の前に現れたのは朝のインデックスとか言う少女
彼女はこちらを見て、全速力で駆け寄ってくる

『あの…貴方の部屋に忘れ物しちゃって』

「魔術師ならもういないぞ」

『え?』

「邪魔だったからヤッといた」

上条はそれだけ言うとインデックスの前から去ろうとする

『待って』

「何だよ」

『…その、助けてくれてありがとう、後朝はごめんなさい』

「………」

上条は、戸惑った
何で謝られたのか分からなかった
こっちが悪いのに

『…』

少女はこちらをじっと見てくる

「…別に、お礼を言われたくて魔術師をヤッたわけじゃないしな。朝も全面的にこっちが悪かったから…あの」

『あの…?』

「なんて言うかさ、晩飯…一緒に食わないか?」

上条自身もよく分からなかった
何故、この時少女を夕食に誘ったのか

『いいの?』

でも

「俺がお願いしてんだから決めるのはお前で決めてくれ」

『……じゃあ行く』

「そっか、分かった」

「今日は奮発して上条さん特性ハンバーグを作ってしんぜよう!」

『本当に!?』

「あ、やっぱなし。今日はミンチとか見る気分じゃないから、今度作ってやる」

『絶対だよ!』

「絶対だ」

この時、インデックスと食ったメシは久しぶりにうまいメシだと感じた
不思議だった、今まで人と一緒にメシなんか食っても味は変わらなかったのに
だから、この時はとてもとても心地よかった。
いつまでもこんな時が続けばいいと思った



こんな時がそう長く続くはずも無いのに

今回の投下はこれで終わりです
駄文で本当に申し訳ありません。

ステイルファンの皆さん申し訳ありません。
その他訂正する点など有りましたらお願いします。

乙ー

「なぁ、インデックス」

『何?』

「先行っててくれ忘れ物しちまった、お金はこれで払ってくれ」

『…』

「ほら、お釣りで好きなもの買っていいから先に行け」

『うん!』

インデックスはそれを聞くと全速力で銭湯に向かった

一方、上条は銭湯とは見当違いな場所に向かって歩き出す
学生寮に向かっているという訳でも無かった
彼は、人気の無い裏路地の道に入って行く


彼が辿り着いた場所は木材置き場だった

「…出て来いよ、魔術師」

上条が振り返らずに叫ぶ

『気付いていましたか』

いきなり声が木材置き場に響く
女が現れた、隠れていた訳でもなく忍び寄っていた訳でもなく。
女はその場所に立っていた

「来た途中には人が一人も居なかった、お前の仕業か?」

『この一帯に人払いのルーンを仕掛けて置きました、多くの人は[何故かここには近づこうと思わない]ように集中をそらしているだけです。多くの人はここには近寄りません、ご心配はなさらずに』

「おいおい、それは俺にお前を殺せって言ってるのか?」

上条が手をポケットに捻じりこむ
その手に握られたのはプラスチック製の黒いおもちゃのピストル
リボルバー式のそのピストルには火薬が仕込んであった

『いえ、私はあくまで話し合いをしに来ただけです』

「…」

『失礼、自己紹介が遅れました。神裂火織と申します。……出来ればもう一つの名は語りたく無いのですが」

女。
神裂はTシャツに片脚を切ったジーンズ
奇天烈な格好をしていた
そして、その姿の中で一層異彩を放つのは腰のホルスターからぶら下げた長さ2メートル強の日本刀。
それは間違いなく本物の刀であった

「……やっぱり、お前もインデックスの敵か」

その様子を見て上条当麻は理解する
こいつはインデックスの、俺の敵であると

『敵…?』

『私は、ただ彼女を保護しに来ただけです』

神裂は至って平穏な様子で話を続ける

「嫌だね、成人もしてない少女を追いかける変態共には危なくてインデックスの身なんて任せられないな」

上条はニヤリと笑う
神裂の魔法名という脅しに対して
上条当麻は余裕綽々であった

『そうですか、ならば仕方ありません』

神裂は両目を閉じて刀を構える

『名乗ってから、彼女を保護するまで』

キラリと月夜が少しだけ抜かれた刃に反射した
瞬間、ズドン!!という轟音と共に地面が震える
上条はその光景を見て魔術での爆発を起こしたものだと錯覚した

「くっ、燃焼の次は爆発かよ!」

上条は捻じりこんだ手をポケットから強引に抜き出し
カチリと撃鉄を起こす


だが、そこに神裂の斬撃が襲いかかる

上条はとっさに屈んで回避行動を取る
上条と神裂にはある程度の距離がある
神裂が持つ日本刀、それは長刀である事は間違いないが上条に届く様な長さでは無かった

さらに、あの長さでは相当の重量がある。
だから、あの刀は恐らく炎の魔術師が持っていたカードの様な呪術的な役割を果たす物だと考えていた
なのに、何故か上条は回避行動を取った。
深い意味は無く、ただ避けた方がいいかと思い取った行動だったのかもしれない



直後、上条の頭上スレスレの空気が引き裂かれた


驚愕。
上条当麻の余裕は神裂のその一撃で完膚無きまでに破壊されていた
後ろの木材の束がスドンと大きな音を立てて切れた木材が下に落ちる

『これでも、彼女を引き渡してはくれませんか?』

神裂が再度問う

上条はその言葉を聞いて
頭にピストルを突き付ける


パンと火薬の音が木材置き場の中に響いた


寝ます。

眠いので

レンコン状のマガジンから赤い光が漏れ出る
火薬に衝撃を与えて爆発させ、頭のスイッチを切り替える
銃口(マズル)から黒い煙が薄っすらと上がる
火薬の硝煙臭いが辺りに広がった

「さぁて、死ぬ準備はできたかぁ?!魔術師!!」

レンコン状のマガジンから赤い光が漏れ出る
火薬に衝撃を与えて爆発させ
その爆発が上条の腑抜けた頭のスイッチを切り替える

上条が笑う、腐敗を喰らう猟犬の様に

その手に握るおもちゃの銃の銃口(マズル)から
黒い煙が薄っすらと上がり
火薬の硝煙の臭いが辺りに広がった

「さぁて、死ぬ準備はできたかぁ?!魔術師!!」

ひゅん

軽い音と共に一瞬で木原が神裂の懐に潜り込む
そのまま、スピードを殺さずに上条は左足を軸としての右足での回し蹴りを放つ

「テメェ相手に白旗上げる理由なんざぁ_____」

直撃だった
上条の足は確かに無防備だった神裂の腹に正確に叩き込まれた

『その程度ですか?』

だが、神裂は傷があるどころか後ろに吹き飛びもしなかった

すぐさま神裂から離れ、体制を立て直す上条。
彼はゆっくりと彼女に睨みつけた

「…チッ」

木原が舌打ちをした
彼の一撃は確かに神裂に当たった
もしかしたら魔術で防御していたのかもしれない
木原はそう考察する

『魔術などではありません』

神裂が口を開く

『成る程、ステイルの言うとおりですね。確かに貴方の目は殺気で満ち満ちています』

『成る程、さっきの頭に銃を突き付けたのはそのため…ですか』

神裂は刀を再度構えて
上条の方を見ながら言葉を続ける

『貴方はその銃によって何かを押さえ込んでいる、違いますか?』

上条はチラリとおもちゃの銃を見る
1995年に登場した、S&Wの代表的リボルバー銃をモデルとした年季の入った黒いピストル。
その名はS&W M19、装弾数は6発

「…あぁ、確かに俺はこの銃に一つの人格を押し込んでる」

「だが、お前には関係ないな」

上条が神裂に向かって走る

『…そうですか』

ビュンと一瞬、神裂の右手がブレる
それと同時に目で捉えられない様な速度の何かが上条を襲う

「またかよ!?」

避け切れない、そう判断した上条は顔と体を腕で守る様に防御姿勢を取る

七閃。

上条の体を目で見えない何かが切り刻む

「くっ…ぅ……」

上条の体は一瞬でズタズタのボロ雑巾の様になっていた
衣服は破け、体には大きな傷が多数あり特に傷が大きい左手はぐちゃぐちゃのトマトの様になってしまっていた

『…私の七天七刀の織り成す「七閃」の斬撃速度は常人の一瞬と呼ばれる時間で人を七度[ピーーー]ことができるレベルです』

上条は無言で、血だらけの左手をポケットに突っ込んだ

「くっ…ぅ……」

上条の体は一瞬でズタズタのボロ雑巾の様になっていた
衣服は破け、体には大きな傷が多数あり特に傷が大きい左手はぐちゃぐちゃのトマトの様になってしまっていた

『…私の七天七刀の織り成す「七閃」の斬撃速度は常人の一瞬と呼ばれる時間で人を七度殺すことができるレベルです』

上条は無言で、血だらけの左手をポケットに突っ込んだ

「…」

カチリとM16を頭に突き付け撃鉄を起こす
その手はガタガタと震えている

「こいつを撃つのは久しぶりだ」

上条は口を開く

「知ってるか?日本の警察の銃は一発目は空砲になってるらしいぜ」

ガタガタと震える手を右手で掴む

『何が言いたいのですか?』

このままでは勝てない
相手に俺を殺す気は無いのかもしれないが
インデックスを危険に晒す訳には行かない
絶対に負けられない戦いがここにある

だから、上条はここでコレを使う

本来、上条が戦闘前に銃を頭に突き付けて撃つという行動は
木原では無い上条という人格を眠らせて木原を叩き起こすためにしている行動だ
つまり、一発目はただ目を覚ますだけ
上条と木原の混同の人格を作り上げ、それを駆使して戦闘を行う

では、二発目を撃つとどうなるのか?

上条という人格(ブレーキ)は完全に眠りに付き
木原という人格(アクセル)が全面に現れる



学生はそれでも躊躇なく引き金を引く

パン、と軽い音が辺りに響く

二発目。
神裂はそれを見て明確な違いを見出せなかった

「…」

木原の手からピストルが滑り落ちる
プラスチックならではの軽い音を放つおもちゃの銃


突如、神裂の目の前に木原の姿が現れる

『(なっ…あれだけの距離をどうやって……)』

ガン、という音と共に木原の掌が神裂の右耳に当たる

『うっ…!?』

神裂の耳の中で耳鳴りが響く
木原の攻撃は神裂の右耳の鼓膜を確かに破いていた

「さぁて、虐殺タイムだ。二度と日の出を拝めない様にバラバラに解剖してやるよ……そしたらホルマリンにでも付けて置こうか?魔術師ってラベルをつけてな」

「まずは足から切り落としませうかね?」

木原が神裂の足を蹴る
すると神裂の膝からしたはいとも簡単にちぎり取られた
まるでティシュを裂くような感覚で

『い…一体何が?!』

閉め忘れた水道から漏れ出る様に神裂の足から紅い水が溢れる
神裂は理解が及ばないという表情でその光景を凝視していた

「あぁ、うっせぇな。解剖される側がしゃべんなよクズ」

ぐしゃりと、地面に落ちていた神裂の足が木原に踏みつぶされる

『七閃!』

神裂の手から放たれる瞬殺の攻撃
だが、それは木原に触れた瞬間消える

「あー、それもう飽きた。違うの無いのか?」

木原は先程、その七閃でぐちゃぐちゃになった左手を見ながら言う


立場は完全に逆転していた

木原がその左手に強引に右手の人差し指と親指を突っ込む
ぐしゃぐちゅと肉が潰れる音が聞こえる

「えーと、ここがこうなって…ここがこうか?」

「…よし、こんなもんだな」

人差し指と親指を左手から抜き出し
右手を左手から離す木原、その左手は完全に修復されていた

『一体…どういう』

神裂は全く思考が追いつかない
何故、先程七閃が消えた?
何故、私の足はいとも容易く千切れた?
何故、彼の左手は直った?

木原は辺りを見回す
辺りに見当たるのは

木材の断裁機
工業用のワイヤー
焼却炉


後は、木材乾燥用の巨大な電子レンジ

「…いいもんあるじゃねぇか」

木原は神裂の髪をぐいっと掴むと電子レンジの中に放り込む
足も一緒に

「♪〜♪〜」

鼻歌を唄いながら呑気にカチカチカチと目盛りを合わせていく

『ーーーーー!ーーーーーー!?』

神裂は足が無い代わりに腕で地面を這いつくばりながら
何かを訴える

「ガラス越しだとあんま聞こえねぇな、まあいいや」

『ーー!』

「俺さ、昔でんじろう先生が電子レンジに電球いれてるのテレビで見てさぁ。これ人でやったらどうなるかなぁと思ったんだ」

『ーーー?!』

「で、お前で試してみようと思ったわけ」

木原は目盛りをセットし終わったのか
今度は周りをチェックし始める

イカのリング揚げは爆発して粉々、掃除が大変であった…

アメリカで乾燥機代わりに猫をレンジでチンしてネコが破裂して、慰謝料請求したやつがいたな

電子レンジのスイッチが入った
内部がオレンジ色の光に満たされる

『ーー!』

神裂が刀を抜こうとするがその手に力は入らない

「やめといた方がいいと思うぞ、今のお前の手の筋肉は限界ギリギリまで分解してあるからな」

ギロリと神裂が木原を睨む
その目には先程の余裕は微塵も感じられなかった

「おいおい、そう怖い目で見るなよ。お前だって俺の左手をあんなにしたんだからよ互い様ってことにしようぜ」

>>206 カニクリームコロッケも上げるの難しいですよ

>>207 そんなのありましたね、猫可哀想

乙、読んでる等ありがとうございます
ちょっと体調やばめだから今日はもう投下無いです。
ごめんなさい

こんばんわ
又アンケートです。
みなさんはどちらの色が好きですか?





下五でお願いします。
あと書き溜めを作るのでしばらくこれません


赤に決まりました
やっほい、鮮血endですよー

>>126
赤黒って、それはバットエンドにしろってことですか?

過去の設定を決めるアンケートだったんですけどね
悪役誰にしようか迷ってしまって

あ、それはもう決まってますよ
キックアスって映画を見るとどうなるか分かります

書き溜め作ってたら

とある木原の幻想殺し改訂版になっていた不思議
あと副産物でとある暗部の幻想殺しもできた
筆が進まないのでいつも通り即興です
今回か次回辺りで終わるといいなと思っています

「じゃあ、今から言う問題に答えられたら出してやってもいいぜ」

木原がニヤリと笑う
その間にも電子レンジ内の神裂の体温は上がっていた

「問題、左手で掴めるけど右手で掴めないものってな〜んだぁ?」

『ーーー』

「あ?何だ聞こえねーな」

「ごー」

木原がカウントを始める

「よーん」

「さーん」

『ーーー!』

神裂が必死に叫ぶ
だが、木原は笑うばかりで聞こうとしない

「にー」

神裂の命の限界(リミット)はもうすぐ目と鼻の先にまで迫っていた




ぼん




唐突に神裂が電子レンジの中で爆発した
例えなどではなく文字通り四散した
中を見るためのガラス戸には地や内臓がべちょりとくっついており
その死体は男なのか女なのか、人であったのかでさえも疑われるほど
バラバラになっていた


「残念、時間切れ」


その光景を見た木原は笑う
悪戯をした子供のように

幼く
無邪気に

「答えは右手でした〜」



『大丈夫か?神裂』


『…ステイル』

『起きたか、良かった』

魔術師、ステイルはほっと胸をなで下ろす

『木材置き場(ココ)に君が倒れていた時にはもう駄目かと思ったけど、良かった』

ステイルが神裂に話す
だが、神裂の頭はそれどころでは無かった

私は生きている?
何故私は生き返った?

あの時確かに私は死んだ
それは自分でも分かっていた

でも、神裂火織は生きている

何故、何故、何故
彼女が考えても分かるはずは無い

『これが…学園都市』

『…彼女の限界は、後一日だ。今日を逃すと少し厄介だね』

『ですが、私にはここで寝ている時間などないんですよ』

神裂は身の回りの物を確認すると立ち上がった
先程の学生
あんな相手では神裂とステイルの二人がかりでも敵うはずがない
それでも、神裂は急がねばならない理由があった


そしてまた上条も風呂屋に急ぐ
幸せの限界が近い事も知らずに



今日の投下はこれで終わりです
眠いです。
非常に眠いです。

次回あたりに捨てさんとねーちんの復活秘話でも書こうかなと

乙です!
ねーちん生きててよかったぁ…
ただ『』が気になる…



木原が聖人に勝てると思えないんだが、面白ければいいか

>>240
「」…上条
『』…その他カス

で捉えて頂けると結構です。

>>241

神裂さんは身体の筋肉切り刻まれてますから…ね

後、ここから上条さんが一方的な解釈と理不尽な行動を取ります
嫌な方はブラウザバックお願いします

「…なら」

上条の顔が歪む

「テメェらを殺せばインデックスは助かるってことか?」

『は?あなたは何を言って…』

「テメェらは魔術師、つまりは魔術の使い手でもある」

「なら、テメェらを殺せば。俺はインデックスを助ける事が出来る」

『貴方は一体何を…』

カチリと撃鉄を起こす音が聞こえる
上条当麻、彼が木原としての力を行使するために使うおもちゃの銃
それを彼は頭に突き付ける

『させるか!魔女狩りの王(イノケンティウス)』

だが、その上条の後ろに大きな炎が現れる
莫大な熱を秘めるその炎柱はやがて人の形となり上条を襲う

しかし、上条はそれに対して振り返ろうともしない




乾いた銃声が辺りに響いた


その瞬間

魔女狩りの王は消滅する
あれだけの炎が一瞬で消え去る
あり得ない光景だった
アスファルトをも溶かす熱気を放つ炎の王は
たった一人の学生によって

消されたのだ

「冥土の土産に教えてやるよ」

上条が不気味に笑う

「俺は無能力者だ、だけど俺は家庭の事情である技術を身につけた」

グニャリと歪んだその笑みは
狂気を感じさせる笑みだった

「俺はな、分解が得意なんだ」

「世の中にはよぉモノが溢れ返ってんだろ、俺にはアレが全て分解出来る」

それが、上条の「木原」
彼は何でも分解出来る

神裂に音も無く近付いた上条はその手でで神裂の刀に触れる。
直後、神裂の刀がバラバラに分解された

破壊ではなくあくまで分解
力はいらない。
筋に沿って物と物を切り離すだけ
その単純な行為は彼を化け物のように強くする

分解が出来れば作成も出来る
彼は壊した物を治す事だって出来る

彼は一度見ただけでその物の作りを把握し、対象を分解する

『成る程…観察眼が鋭かったのもそのためですか』

「…まあ、これだけじゃあ。ただ特技があるだけの一般人と相違ないけどな」

大有りだと、神裂は心の中で呟いた

ねます
おやすみなさい

寝落ちの頭文字のアルファベットのみとるとNOTになるからNOT寝落ち!とかくだらないこと思いつきました。はい、すいません

『なら、僕の魔女狩りの王も分解したってことか?』

「それは違う」

「燃焼っつーのはよ、一旦可燃性の気体が生成してそれが燃焼してるんだがよ」

上条がズボンの左ポケットを探る
中から取り出されたのは不思議な形をした機材だった

「例えば、石油とかの燃焼では、熱によって一部が気化してそれが燃焼して炎を生じるわけなんだよ。木材の燃焼なら、熱によって木材を構成する物質の一部が分解して、可燃性の気体を生じてそれが燃焼し炎を生まれるんだ」

上条はそこにどこから取り出したのか
コピー用紙をストンと入れる

「つまり、分解して燃える前にその物質を燃えにくい物で固めちまえばいい。リン酸エステルとかメラミン、DBDEでな」

「こいつのことは知ってるよな」

カチャリとその機材の射出口をステイルに向ける

「テメェの右手を切った機械だ名前は…めんどくせぇしつけなくていいや」

パシュとその射出口から音がした




とん



ステイルの左腕が軽い音と共に地面に落ちた
ステイルの左腕は持っていた十字架を血の池に落とす
銀色の十字架が赤く染まる

「学習能力無いのかお前?二回目だぞ」

ボタボタとステイルの腕の切断面から赤い水が垂れる

「次はお前だ…」

上条当麻は笑っていた
壊れたように

彼はもしかしたら最初から壊れていたのかもしれない

親を殺されたあの日から


「あはっ!はははははははははははは!!」

笑う彼は止まらない
その手を赤く染め命を奪う

ぐしゃぐしゃと皮を剥ぎ、肉をちぎる音が夜の街に響いた

そして、壊した物は彼によって復元される
生と死その二つがせめぎ合う中で上条はただただ笑う

神父は狂ったのか自殺を始め

壊れた女はパーツ毎に十字架に貼り付けられた







辺りは血で埋め尽くされた


殺人事件が起きた、死傷者は2名。

神父の格好をした、男
身元不明の、女

犯人は未だ逃走しており、現場には犯人が使用したと思われる拳銃が放置されていた_____

超中途半端ですが一応終わりですごめんなさい。
酷い落ちですが書き直しするので許してください。
後、新スレは今日中に立てると思います

本当に申し訳ありません

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