P「真美が枕営業しようとしてるかもしれない」 (52)

※シリアス気味、設定は2に準拠

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376848324

小鳥「えっ? ま、枕営業って、あの真美ちゃんが?」

P「かもしれないって程度ですが」

小鳥「……耳年増気味の真美ちゃんのことだし、枕担いで営業回ってるとかじゃ?」

P「いや、そういうのじゃなくてそのままの意味です」

小鳥「…マジですか」

P「ホント、冗談なら良かったんですが…」


小鳥「……それで、相手はどこのロリコンです? 今すぐ正式に抗議…いや、警察に連絡を!」

P「いや、まだ枕営業したわけではないし警察を呼ぶってほどじゃ」

小鳥「可能性があるってだけで大問題です! 早くやめさせないと色んな意味で手遅れになりますし…」

小鳥「それに…真美ちゃんが枕営業なんて自分からするわけないわ… きっと誰かに脅されて…っ!!」ガタッ

P「ちょっと落ち着いてください小鳥さん」


小鳥「こんな話聞いて落ち着いていられるわけないじゃないですか!」

小鳥「むしろ、真美ちゃんが苦しんてるかも知れないって時なのにプロデューサーさんはのんびりしすぎですよ!」

小鳥「ま、まさかあなたの命令で真美ちゃんが―――」

P「いや、違いますよ! だって相手は俺ですし!」








小鳥「……は?」

小鳥「はぁ… 相手はどこの大手企業のロリコンかと思ったら、うちのロリコンだったんですか」

P「誰がロリコンですか。違いますよ」

小鳥「じゃあアレですか? ま~たノロケ話ですか!!」!

P「いや、そういうのでもなくて真面目な話ですってば!」


小鳥「あー、はいはい分かりました。お姉さんは物分りいいですからねー」

P「真面目に聞いてくださいよ。小鳥さんくらいにしか相談できないんです」

小鳥「はぁ~ぁ……」


小鳥「それで、その話って真美ちゃんが今日レッスンを休んだのも関係してるんですか?」

P「えぇ、昨日オーディションがあったじゃないですか」

P「その帰り、車の中での話なんですが―――」


――――――

真美「―――オーディション、今日も落ちちゃったね」

P「まぁそんなに落ち込むなって。仕方ないよ」

真美「でも…」

P「むしろあんな適当なオーディションを受けさせた俺のミスだよ。悪かった」


P「確か受かったのはCGプロの日野だったろ? あのボンバー!って感じの」

P「かなり大きな仕事だったし、募集要項もかなり曖昧にしか書いてなかったから狙ってみたが…」

P「あんな脳までマグマで出来てそうな子を選ぶなら、最初から熱血タイプって書いときゃ良いのにな。ハハハ」

真美「……」



真美「そうかも知んないけど、ドラマの役って演技っしょ?、だから性格とかは関係ないじゃん」

P「ん~…それはそうだけど、真美と日野は年齢も離れてるしな。向こうのイメージと違ったんだろう」

真美「でも、あかねっちより真美のほうが10センチくらい背も高かったし、髪だって同じくらい長くて…」

P「そんな人形じゃあないんだから、同じ元気で明るいタイプでも声も雰囲気も全然違うって」

真美「……」

P「それに、もしかしたら最初から合格者の決まってるヤラセのオーディションの当て馬にされたのかもしれないからな」

P「たまにあるんだよ、話題作りのために参加者だけ集めて。 募集要項があやふやだったのもそれが理由かもな」

P「まぁ、運が悪かったってことだよ。次に切り替えて行こう」

真美「で、でも、前も運とか言ってこれで8回連続でお仕事もらえなかったじゃんか…」

P「うっ…、それはそうだが……」




真美「同じ竜宮以外の765プロのアイドルでも、はるるんとか千早お姉ちゃんは結構テレビに出てるし…」

真美「やよいっちだって今度新しく料理の番組が出来るんでしょ?」

真美「それに比べて真美は……」


P「…なぁ真美、落ち込むのは分かるけどあまり自分を責めないでくれ」


P「皆には悪いが事務所も俺も、まだまだ力もコネも無いからな。大変だと思う」

P「特に真美は、半年前まで『竜宮小町の双海"亜美"』として入れ替わりで活動してて、そこからソロに転向したからスタートも皆と比べて半年遅かった」

P「…双海亜美としてのアイドルの経験があっても、双海真美としては全くの無名アイドルだったからな」

P「そもそも双子だって事自体を隠してたんだし、大変だって事は真美も分かってたはずだろ?」

真美「そ、それはそうだけど…」

P「たまたま失敗が続いて不安になるのは分かるけど、また一からスタートしたんだからこんなものだよ」

P「むしろ、俺の予想よりずっと順調なくらいなんだぞ?」


真美「でも、仕事って言ってもしょぼい雑誌のインタビューとかばっかだし…」

P「…しょ、しょぼいかどうかはともかく、真美は竜宮で活動してたから特にそう感じるんだと思うよ」


P「地道な営業の先にある華やかなステージを一度経験してるから、今がちょっと退屈なだけさ」

真美「強くてニューゲームってカンジ?」

P「そんなところかもな。 一度クリアしたことあるんだから攻略法も知ってるだろ? すぐみんなに追いつけるって」

真美「…そんなゲームみたいに上手くいくのかな?」

P「真美がそういうこと言うのか…」

P「まぁ、やる気があるのはいいことだが、真美は少し焦り過ぎかもしれないな」

真美「だって半年分もハンデ背負ってんだよ? 当たり前じゃん」

真美「それに、真美が背負ってるハンデはそれだけじゃないし…」

P「…それは亜美のことか?」

真美「……」



真美「…ねぇ兄ちゃん」

真美「なんで真美は、亜美と入れ替わりでアイドルなんて始めたんだろうね」

真美「あの時は何も考えてなかったし、その方が楽できそうだからってカンジで社長にワガママ聞いてもらったけど…」

P「…二人揃って泣き叫んで大変だったらしいな」


真美「そりゃみんなメッチャ反対するに決まってるよね。入れ替わりでアイドルなんて、いつまでも出来るわけないもん」

真美「『交代で出来ないならアイドルにならない』とか言っちゃって、よくクビになんなかったよね」

P「それだけ真美と亜美のアイドルとしての才能を手放すのが惜しかったんだろう」


P「社長は変わった人だが、やっぱり人を見る目があるよ」

真美「兄ちゃんも道端で社長にスカウトされたんだもんね」

P「あぁ、だから社長の人を見る目はホンモノ…な~んてな。ヘヘヘ…」




真美「……でもさ、社長って真美と亜美のどっちを見てアイドルになれるって思ったのかな?」

P「ん? そんなの両方に決まってるだろ?」

真美「わかんないよ?もしかしたら亜美を見てティンっときてさ…」

真美「真美はオマケだったのかも…」



P「…そんな事は考えなくていい」

真美「……アイドル始めた時だって、いつの間にか亜美の名前で活動してたしさ」

真美「入れ替わりでやってたって言っても、ちょっと大きな仕事はいつも亜美がやってたし」

P「それは真美が亜美より少し我慢強いところがあったからって聞いてるが……」



真美「……もしさ」

真美「真美が『竜宮小町の双海"真美"』としてデビューしてたら、本当に竜宮小町はあんなに売れてたのかなぁって…」



真美「少しずつ大きな仕事が増えてきて、入れ替わりでやるのが大変になってきた時だってさ」

真美「亜美の名前で活動してたから当たり前かもしんないけど、真美がソロ活動することになって……」

真美「律っちゃんがプロデュース続けてくれると思ってたけどそうでもなかったし」

P「……もういい」

真美「真美が抜けてからしばらくして、竜宮はTVでよく見るようになってさ」

真美「逆に、765プロのみんなでお仕事をすることはどんどん減っていって……」


真美「ねえ兄ちゃん、もしかして真美がみんなの足引っ張ってたの…?」

真美「だから、律っちゃんに捨てられたの……?」


真美「真美、クビになるの………?」




P「……もうやめろ真美。それくらいにしておけ」

真美「ねえ兄ちゃん、真美は亜美のお姉ちゃんだったからダメだったのかな? それとも才能がないのかな?」

真美「もし真美が妹だったらこんな思いもしなくて―――」


P「……ほら、きっと真美は疲れてるんだ」ポンポン


P「弱気になると、何もかもが上手く行かないように思えてしまう事は誰にでもある」

P「だけど、真美が思ってるような悪いことは絶対にないさ」


真美「絶対とか…テキトーなこと言わないでよ」

P「適当なんかじゃないさ」


P「俺は、真美は絶対にトップアイドルになれると信じてプロデュースしてる」

P「今は自分が信じられないかもしれないが、これだけ信じてくれればそれでいい」

P「それとも、真美は俺のことが信用出来ないか?」

真美「そんなこと無い……っていうか、逆に真美は―――」


P「…ほら、もうすぐ家に着く。今日は早く寝たほうがいい」




真美「…」ギュッ




P「真美?」

真美「今日はうちに帰りたくないかも…」

P「帰らなかったらどこで寝るんだ。早く降りる準備を…」

真美「ヤダ」

P「なんでだ?…家に亜美がいるからか?」

真美「……」


真美「今日は兄ちゃんの家に泊めてよ」

P「ワガママ言わないでくれ、そんなの無理に決まってるだろ」

真美「じゃあどこか連れてってよ。真美、疲れてるっぽいんでしょ? 息抜きも必要だよね?」

P「…かも知れないがもう夜の9時だ。シンデレラはお風呂に入る時間さ」


キキッ


P「さぁ、着いたぞ」

真美「…ねぇ兄ちゃん」

真美「兄ちゃんは…真美とずっと真美の兄ちゃんでいてくれるよね…?」

P「あぁ、だから安心してくれ」


真美「…真美がアイドルをクビになっても?」

P「そうならないし、そうさせないさ」


真美「ホント?それって絶対に?」

P「そうだなぁ…」

P「いつか真美の方から離れていくかも知れないけど、それまでは一緒だろうな」


真美「んっふっふ~ ♪ 兄ちゃんっ」ガバッ

P「こ、こら、抱き付くなよ」

真美「いいじゃん! 真美はくっつき虫になっちゃったの!」

P「しょうがない奴だな…」

真美「ねぇ兄ちゃん」

真美「兄ちゃんは真美の方が兄ちゃんから離れてくかもって言ったけど…」

真美「それだけはゼ~ッタイっにあり得ないもんね」

真美「だって、今もこんなに近くにいるじゃん!」ダキッ


P「こらこら、いくらなんでも近づきすぎだって。離れろよ」

真美「あれ~? 兄ちゃん、もしかして心臓バクバク言ってない~?」ニヤニヤ

P「…それは真美の方だろ。 さぁ、いつまでもくっついてないで早く―――」


真美「あ、あははは…」

真美「たしかに真美の心臓はドキドキしすぎて逆に止まりそうかもしんないよ…」



真美「―――だって真美は… 兄ちゃんの事好きだもん…」



P「真美、それは…」

真美「ねぇ兄ちゃん。 兄ちゃんはずっと…真美の兄ちゃんでいてくれるんでしょ?」

真美「だったらさ、そのショーコを見せてよ」

P「し、証拠って…?」


真美「えっと…き、キセージジツ?ってやつ?」

真美「ちょっと違うかも知んないけど…」スッ

P「おい、真美っ!」


真美「兄ちゃん―――」


P「……!」




P「よせっ!」バッ

P「…真美、それ以上は駄目だ」

真美「……」

P「すまない。でも分かってるだろ?」

真美「……真美はアイドルで、兄ちゃんはプロデューサー」


P「俺がプロデューサーなのは関係ない」

P「真美がアイドルだからだ」


真美「……っ!」


P「それに、もし真美がアイドルじゃなかったとしても、キスなんて中学生にはまだ早い」

真美「そ、そんな事無いよ! ガッコの友達だってカレシとしたことあるって…」

P「そんなの、意味も知らずに大人の真似事をしてるだけさ」

真美「…ちゃ、ちゃんと知ってるよ! キスの意味くらい!」

真美「それに、兄ちゃんになら…その先だって―――」

P「ば、馬鹿! そんなこと大きな声で言うなって!」


P「それに、ここは真美の家の前だ」

P「中学生相手に張り込む奴なんて居ないだろうが、万が一週刊誌なんかに撮られたりしたら…」

真美「…別に大丈夫だよ。真美、ゼンゼン売れてないし」

P「そういう問題じゃないし、大丈夫でもない」

P「例えそうだとしても、ここは亜美の家でもあるんだから―――」


真美「……!」


P「あっ……す、すまん」


真美「そ、そうだよね…」

真美「売れっ子の亜美の『そっくりさん』が家の前で男の人とイチャイチャしてちゃ…迷惑だよね」ガチャッ

P「まってくれ真美! そういう意味じゃ…」

真美「ごめんね兄ちゃん。兄ちゃんも嫌だったよね?」ダッ

真美「おやすみっ!」タッタッタ…



P「真美……」



――――――

P「…ってことがあったんです」

小鳥「う~ん… 相変わらずのデリカシーの無さはともかくですが」

小鳥「あの真美ちゃんがそんなになるまで思いつめてたなんて…」


小鳥「でもそんな話の後に、こんなこと言っちゃなんですけど…」

小鳥「なんでそれだけで枕営業疑惑になるんです?」

小鳥「話を聞いただけだと、単に真美ちゃんがプロデューサーさんの事を好きってなだけに思うんですけど…」


P「俺だってそう思いますし、真美が枕営業をしようとするような子じゃないって思ってますよ」

P「けど、残酷なようかもしれないですが、プロデューサーとしてはその可能性も考えなきゃいけないですから……」

小鳥「う~ん、確かにそうかもしれませんけど…さすがに真美ちゃんが可哀想で」




P「俺は竜宮小町を除いた765所属アイドル9人… その全員のプロデュースを任せられている立場ですし」

P「やろうと思えば気に入った子をを贔屓にして売り出すことだって出来てしまう」

P「それだけの権限を持ってる俺が、個人的な感情で誰かを贔屓するようなことがあっちゃダメですから」

小鳥「…なるほど。美希ちゃん達があんなにベッタリでも、全然なびかないのも納得です」


P「だから、真美の気持ちは嬉しくもあるんですが、プロデューサーとしては怖くて…」

小鳥「怖い…ですか?」

P「俺にだって好みはありますし、仲の良い子は応援したくなります」

小鳥「その好みってのは気にな…」ゲフンゲフン

P「…まぁ俺の好みはともかく」コホン


P「俺は担当アイドルと親しくはしても、個人的な感情で特別扱いをしないよう細心の注意を払っています」

P「もしかしたら自分でも無意識の内に誰かに肩入れしたりして、他のアイドルの芽を潰すようなことになったり」

P「逆に肩入れしすぎまいと意識しすぎて、干すような事にもなってしまうかもしれないと思うと恐ろしくて…」

P「…全て任されてるということは、失敗すれば全て俺の責任ですからね」

P「だから、真美の気持ちを知ってしまった今、どう向き合っていけば良いのか分からなくなってしまって…」

小鳥「特に真美ちゃんくらいの歳だと複雑な時期ですからね」


小鳥「…でも、真美ちゃんは何故そこまで気持ちがふさぎ込んでしまったのかしら?」

小鳥「いつもあんなに元気いっぱいでひたむきな真美ちゃんを見てると、全然想像がつかないんですが」

P「ん~… 多分真美はとても焦ってるんだと思います」


小鳥「焦りですか?」

P「真美は途中からソロに転向したばかりとは思えないくらい頑張ってくれてます」

P「ふざけたりする所はあっても実力はホンモノですし、意外と真面目で努力家ですからね」


P「ビジュアルはもちろん、ダンスも真や響について行けるだけの力を持っているし」

P「かなりクセはありますが、歌も幅広いジャンルを高いレベルで歌いこなせる」

P「歌に関しては俺より小鳥さんのほうが分かるかもしれませんけど」

小鳥「確かに真美ちゃんは表現力という点では飛び抜けてますからね。あの千早ちゃんが一目置いてるくらいですから」


P「一番年下、かつ双子だからあまり目立たないかもしれませんが」

P「才能だけで言うと美希と互角…いや、それ以上のモノを真美は持ってるはずです」

小鳥「や、やけにべた褒めですね? やっぱりプロデューサーさんの好みって真美ちゃんじゃ…」

小鳥「って事はまさか相思相愛…!?」ピョヘヘヘ

P「そういうのはいいですってば」ギロッ

P「まぁ褒めてると言うよりは、客観的に見てもそれだけの力があるといった感じです」

P「だからこそ、あれほど追い詰められてしまったんでしょうけど…」

小鳥「だからこそ…ですか?」


P「えぇ、今、765プロの顔といえば竜宮小町です。メディアで取り上げられる事も多くなり、知名度も上がって来ました」

P「だから真美の仕事には、否応なしに竜宮小町の名前がついて回る」

小鳥「…なるほど、なんとなく分かります」


P「雑誌のインタビューなんかでも、まず紹介文は『竜宮小町の双海亜美の双子の姉』ですからね」


P「…どんなに努力しても、どんなに自分に力があっても、周りの人はアイドルの『双海真美』としてじゃなく」

P「『竜宮小町の双海亜美の双子の姉』としか見てくれない」

小鳥「かなりつらいでしょうね… 特に真美ちゃんは入れ替わりとはいえ、元々竜宮小町の一員として活動してたわけですし」


P「こればっかりは仕方ないんですけどね。相手も悪気があってそうしてるわけじゃないし」

P「でも『なんで双子でユニット組まないの?』とか、『へぇ~、お姉ちゃんもアイドルやってるんだ』だなんて言われたら…」

小鳥「うわぁ…」

P「ここ最近の真美は『亜美に追いつきたい』という焦りからか空回り気味で…」

P「それが祟ってか仕事でも失敗して、さらに焦って…という負の連鎖に陥ってる感じでした」


P「それに、少し前から新しくユニットを組むためのリーダー候補として、適性を見るために春香、千早、美希の3人を集中的に売り出してましたが…」

P「真美からすれば、竜宮小町だけじゃなく他のメンバーにも置いて行かれてしまってるという不安に繋がってしまったようで」

小鳥「皮肉な話ですね。だってそのユニットの結成って…」

P「えぇ、元々組む予定だったのものを、真美の様子を見て予定を早めたんですが、それが裏目に出てしまったようで…」

P「竜宮小町の事をずっと引きずっている真美に『自分のユニット』という居場所を早く作ってあげたかったんですが」

小鳥「春香ちゃんもそうだけど、真美ちゃんもどちらかと言うとユニット向きですもんね」

P「それで、話を戻しますが…」

P「小鳥さんは真美の気持ちが本当か、それとも気を引くためのウソか…どっちだと思います?」

小鳥「間違いなく本気だと思いますよ」

P「そ、即答ですか」


小鳥「むしろあれで気づいてないプロデューサーさんが鈍感すぎるくらいで…」

P「いやいや、さすがに自分でも分かってましたけど、一応確認しておきたくて」


P「ただ、正直に言うとウソだった方が俺としては助かったんですけど」

小鳥「ちょっ… それはいくらなんでも言いすぎじゃないですか?!」

P「…でも考えてみてください。もしウソだったら真美に『特別扱いはしない』って言えばそれで終わりなんです」

小鳥「た、確かにそうですが…」


P「でも真美が俺のことを本当に好きなのなら、確実に真美を傷つけてしまう」

P「特に今の真美は精神的にも余裕が無いし心配で…」

小鳥「えぇっ!? フッちゃうんですか? 勿体無い!」

P「…いままでの話、ちゃんと聞いてましたか?」

P「そもそも、ウチの事務所は恋愛禁止ですからね?」

小鳥「ん~ 正直、相手がプロデューサーさんなら別にいいんじゃないかって思いますけど」

P「何を言ってるんですか」


小鳥「もし外部の男性とお泊りデートとかして週刊誌に載ったりしたらウチの事務所は間違い無く潰れるでしょうけど…」

小鳥「プロデューサーさんならその心配も無いでしょうし」

小鳥「ファンを裏切ってる感じにはなりますが、バレなきゃセーフですよセーフ!」


P「そういう問題ではないですよ。それに小鳥さんは…例えば、男子中学生に告白されてOKするんですか?」

小鳥「えっ…?! う、う~ん。妄想的には捗るけどちょっと…」

P「でしょう? 真美は俺が世話を焼いてかまってくれるからって勘違いしてるだけですよ」


P「幼稚園くらいの女の子が『将来はパパのお嫁さんになる』って言う事の中学生バージョンみたいなものでしょう」

小鳥「妄想ならよくありますけど、実際にそうなったらドン引きですもんね」

小鳥「それに、あの歳くらいだと学校とかじゃ年上の彼氏がいるってだけで超勝ち組ですからね」

小鳥「恋愛ドラマや雑誌の内容を鵜呑みにして、意味もよく知らずに憧れて…」

小鳥「それで悪い大人に騙されて傷つくような子なんて結構居ますから」

P「えぇ、だから大人として…真美の気持ちを受け止めることは絶対に出来ませんし、受け止めてはいけない」


小鳥「そうですね…それが本当の優しさだと思いますよ。真美ちゃんには可哀想ですけど」

小鳥「きっちり話をして、きっちりと傷つけてあげないといけませんね」



P「…よし!」

P「いつまでも放っておく訳にも行きませんし、今から真美と話をしてきます!」

小鳥「今からですか?」

P「ケジメはできるだけ早く付けたいですからね。これ以上尾を引く前に」

P「…それに、真美もそう望んでいるでしょう」

小鳥「う~ん、そうですね…」


小鳥「プロデューサーさん。2つお願いがあります」

小鳥「子供扱いせずに、ちゃんと話を聞いてあげてください」

小鳥「そして、プロデューサーさんの正直な気持ちを、ちゃんと真美ちゃんに伝えてあげてください」

小鳥「きっと気持ちは伝わりますよ。真美ちゃん、すごいいい子ですから」

P「…ありがとうございます、小鳥さん」


小鳥「…まぁ、間違いなく泣くと思いますけど」

P「……」




――――――

ピンポーン



ガチャッ


亜美「おぉー、こんな時間にどったの?兄ちゃん」

P「亜美か、真美は今いるか? メールしても返事がなくてさ」

亜美「いるけどもう夕方じゃん。いまからなんかお仕事とかあんの?」

P「いや、ちょっと話したい事があってな」

亜美「ふ~ん…」


亜美「…それって、ちょっとじゃなくて、メッチャ大切な話でしょ?」

P「…まぁな」


亜美「あのさ、兄ちゃん」

亜美「たとえ兄ちゃんでも…真美を泣かしたら許さないかんねっ!」

亜美「…って言いたいところなんだけど、実は昨日からずっと泣いてんだよね」

P「そうか…」

亜美「ま、仕方ないんだけどね。理由は詳しく知らないけど、亜美も真美もまだ子供でけっこーワガママだし」

P「おいおい、結構って…かなり、の間違いじゃないのか?」

亜美「んっふっふ~♪ 確かにそうかも知んないね」

亜美「真美もワガママだけどさ、亜美のほうがもっとワガママだからそんくらい分かってるって」

亜美「そのせいで今、真美がメッチャ頑張ってんのに上手く行かなくて大変な思いしてるんだもん」


P「……」


亜美「でも、残念だけどさ、亜美には助けてあげらんないから…」



亜美「だから、白馬の王子様役は兄ちゃんに譲って差し上げよう!」

亜美「じゃ、真美を呼んでくるから、あとは若い二人に任せて…」

P「いや、いいよ。近くの公園ででも話そうかなって思ってな」


P「まぁ、真美がちゃんと出てきてくれればの話だが…」

亜美「大丈夫だって。大事な話なんでしょ?」

亜美「真美は逃げたりしないからさ。ほら…」



真美「…兄ちゃん」



P「……真美、分かってると思うけど話がある」

真美「……」

真美「公園だよね?行こっか」





――――――

P「夕焼けの公園って、なんか綺麗だよな」

真美「あとはこれでブランコに乗ってお話するのが安っぽいドラマの演出かな?」

P「…安っぽくて悪かったな。でも、誰もいなくて話しやすいから丁度いいよ」

真美「大事なお話するのによくあるシチュエーションだもんね」

P「あぁ、大事な話だ」


P「きっと真美にとって、とてもつらい話になると思う」

真美「……」


P「でもそれは、俺が真美を傷つけたいからじゃない」

P「…真美の気持ちに正直な気持ちで応えたいからだ」

P「今から俺の気持ちを全部正直に話す。だから真美も正直に話してほしい」


真美「…うん」

P「真美はさ、俺のこと…ホントに好きか?」

真美「えぇ~? そんなこと聞かないっしょ?フツーは…」

P「悪い悪い。でもちゃんと聞いておきたかったんだ」



P「昨日、真美の気持ちを聞いた時…」

P「俺にはそれが本当の気持ちなのかどうか分からなかった」

真美「それってもしかして、イタズラでコクったかと思った…ってこと?」


P「いや、真美は他に誰もいない時はあまりイタズラしないってのは分かってたから…」

真美「ば、バレてたの?は、恥ずいじゃんか…」


P「…本当はもっと売り出してもらうために、俺に気に入られようとしてるんじゃないかって、少し疑ってた」

真美「えっ……?」


真美「そ、それって…真美がコクったのは、えこひいきしてもらうためかもって思ったってこと…?」

P「…すまん。その通りだ」


真美「……」


真美「あはははは… いくらなんでもそれは酷いっしょ…」

真美「そんな風に思われてたんじゃ、ミキミキやはるるんも全然相手にされないわけだよね」


真美「まさかキモチすらちゃんと伝わってないだなんて、思うわけな…ないじゃん…」ポロポロ

P「……本当にすまない」

真美「真美はただ、兄ちゃんとずっと一緒に居たいって思ってただけなのにさ…」



P「…俺は真美のプロデューサーだし、これからもずっと一緒にいることになると思う」

P「でも、真美の好きって気持ちに、俺は答えることは出来ない」

真美「それは…なんとなく分かってた。恋愛禁止だって決まりだったし」

真美「でもさ、なんでアイドルは恋愛禁止なの?」


真美「気づいたら好きになってたんだもん!好きになっちゃダメなんて無理に決まってんじゃん!」

P「そうか、そうだな…」


P「俺は、人を好きになるのは仕方ないと思う」


真美「そ、それってムジュンしてるってやつじゃないの?」

P「いや、人を好きにならないってのは無理だよ。人と関わる仕事をしてるんだから」


P「…でもアイドルは、その好きって気持ちを他の誰にも知られちゃいけない」

真美「……!」


真美「ど、どうして…!」

P「…そうだな」

P「例えば俺が、真美に隠れて誰か別の人のことを好きだったり、付き合ってたりしたらどう思う?」

真美「それは…やっぱり悲しいし、その人と別れて真美と付き合って欲しいって思うかも…」


P「そして、もし俺が恋人がいるのを隠して、真美に…例えば、弁当を毎日作ってきてくれって頼んだらどう思う?」

真美「さ、サイテーだと思うけど……」

真美「恋人が居るのを知らなかったら、頑張ってお弁当を作ってくると思う…」


P「…ファンにとってアイドルが恋愛するということはそういう事なんだ」

真美「……」

P「アイドルは、みんなに夢と希望を与える存在だ」

P「女の子には、自分もアイドルになって輝くステージに立ちたいという夢を」

P「そして男の子には、自分の応援している女の子がトップアイドルになる夢を叶えるという希望を」


P「きっと、女性のファンは真美が誰かと付き合ったりしても、逆に応援してくれると思う」

P「…でも男性のファンはみんな、絶対に手の届かない所にいる女の子に片思いしてるんだ」


P「ひどい言い方だが、真美と俺の場合は今みたいにちゃんと話をすることができる」

P「でも、アイドルとファンでは、ちゃんと話をする機会なんてほとんどない」

P「ただでさえ自分に振り向くことが無い相手が、誰かのことを好きだったら…」

真美「それは……」


P「アイドルは大勢のファンから片思いをされて、お金をもらう…そういう仕事だ」

P「だからアイドルは人のことを好きになっても、その気持ちは誰にも知られてはいけないんだ」

真美「り、理由は分かったけど…」

真美「好きになっちゃったらどうしたら良いの?」

真美「もしかして、ずっと片思いのままってこと?!」

P「……そうだな。それか忘れるかのどっちかだ」


真美「……」


P「アイドルになるってのはそういう事なんだ。…厳しいようだが我慢するしかない」

真美「…そっか、そうだよね」

P「…あぁ」

P「…だけど、どうしても我慢できなくて辛いなら―――」



真美「…辞めないよ」

真美「真美、トップアイドルになるまで、絶対にアイドル辞めたりしないもん」

真美「最初は…なんとなくで始めたアイドルだけど今は違う」


真美「亜美のためにも、絶対にトップアイドルになるって決めたんだ」

真美「そのためなら、何だってがんばれると思う」



P「…そうか。よかった…」

真美「それに、今ここでアイドルを辞めちゃったりしたら、亜美も悲しんじゃうし」

P「…亜美だけじゃない。765プロのみんなも悲しむさ」

P「特に律子は、竜宮小町から真美が抜けた後もずっと心配してたしな」

真美「……」


P「律子のやつ、最近真美が落ち込んでるのを見て、自分のせいなんじゃないかって言ってたよ」

真美「そ、そんなこと無いよ!」

P「でも、真美は明らかに竜宮小町の事をずっと引きずってたからな」

真美「それは……」


P「真美が『竜宮小町の亜美の双子の姉』とばかり扱われる事を知って、律子は心を痛めていた」

P「…元々は真美と亜美のワガママとは言え、竜宮小町から真美だけを追い出す形になってしまったからな」

P「そして何より律子が心配していたのは、真美と亜美の気持ち…」

真美「……!!」



P「…例えば、真美が亜美に―――」



真美「やめて……言わないで!!」

P「す、すまん…」

真美「…いや、いいや。ゴメン」


真美「だってやっぱりそういうトコ、あったし…」

P「……」



真美「…真美は、亜美のことが羨ましかった」



真美「なんとなくで亜美の名前でデビューしたのを後悔した事もあったし、亜美だけズルいって思ってた」

真美「なんで、真美ばっかり地味なお仕事をイチからやらなきゃいけないのって…思ってた」


真美「でも、なによりも怖かった……だって、亜美のことをキライになっちゃいそうで…」

真美「亜美のこと信じれなくなっちゃうかもって思ったら、もうどうしたらいいのか解んなくなっちゃってさ…」


真美「けど、亜美も泣いてた」

真美「真美がつらい思いをしてるのは自分のせいなんだって…隠れて…ずっと…!」



真美「だから真美はさ、トップアイドルになるしか無いじゃんか…!」

真美「だってそうしないと、亜美も…真美もつらいだけだもん……」



P「そうか…だから真美は、亜美に追いつこうと一生懸命だったんだな…」

P「つらかったよな…ゴメンな、気づいてやれなくて」

真美「ホントだよ、やっぱ兄ちゃんってメッチャ鈍感だよね…」


P「だけどもう、真美一人で全部背負い込まなくてもいい」

P「真美には、亜美や俺…それに765プロのみんながついてるじゃないか」


P「真美は、亜美が悲しんでるのを知って、つらかったんだろ?」

P「…俺や亜美も一緒だ。真美が悲しんでいるのを知って、平気なわけがないさ」


P「きっと亜美は待ってるよ。真美が全部、自分から話してくれるのを」

真美「そうだよね。亜美のことだからきっと…」

P「それに…これからは、ユニットの仲間とも一緒なんだからな」

真美「えっ…? そ、それって…」


P「あぁ、真美には新しいユニットに入ってもらおうと思ってる」

P「リーダーの春香、やよい…そして真美の3人のユニットだ」

真美「そっか、ユニットかぁ~…」


真美「えヘヘヘ…嬉しいな」

P「こらこら、ユニットに入れるからって油断するなよ?」

P「新しいユニットは真美のユニットだけじゃなくて、千早と美希がそれぞれリーダーのユニットの合わせて3つ」

P「その3つのユニットに、竜宮小町を加えた4つのユニットで競い合ってもらうつもりだ」


真美「じゃあ4チームに分かれて競争ってカンジ?」

P「その予定だな」

真美「けど、あまり関係ないよね?真美はトップアイドル目指してるんだからさ!」

P「おっ、頼もしいじゃないか」

真美「…リーダーがはるるんなのはちょっと心配かもだけど」

P「こらこら…」



真美「でも…ありがとね、兄ちゃん」



――――――

真美「日もだいぶ沈んできたね」

P「そうだな、そろそろ帰らないと…」




真美「ねぇ兄ちゃん…最後に一つ聞いていい?」

P「どうした?」



真美「もし真美が、アイドルじゃなくて普通の女の子だったらさ」

真美「兄ちゃんは真美のカレシになってくれた?」



P「それは…」

真美「正直に答えて。…お願い」


P「……」


P「真美は可愛いし、いい子だと思うけど…やっぱりまだ恋愛対象としては見れない」

P「…すまない」

真美「そっか…」

真美「まーまー、フツーはそうだよね?」


真美「初めて会った頃からかなり背も伸びたし、イロケも出てきたかなーって自分じゃ思ってたけどさ」

真美「よく考えたらこの間まで小学生だったんだし、カレシとか居たら逆にヤバイっしょ!」



真美「多分… 真美が幼稚園くらいの男の子に…コクられるようなものだよね」



真美「それに、真美にだって分かってたんだよ?」

真美「今、兄ちゃんと一緒に居れるのは、真美がアイドルで…兄ちゃんがプロデューサーだからって事くらいさ」

真美「…もし、真美がアイドルじゃなかったら、兄ちゃんとコイビト同士になれたかもしんないけど」

真美「アイドルじゃなかったら、そもそも兄ちゃんに会うこともなかったんだもんね」


真美「なんか、ひき肉っぽい話だよね」

P「…それを言うなら皮肉、だな」

真美「あ~あ…カンペキにフラれちゃったや…」

P「真美、ゴメンな…」

真美「もうっ!兄ちゃんはさっきから謝りすぎだって!」

真美「別にいいよ。真美が勝手に兄ちゃんに憧れて…片思いしてただけだから」


真美「まるで、兄ちゃんは真美にとってのアイドルみたいなモノだったのかもね」


真美「…そう考えたら、やっぱりアイドル続けてる間は、好きな人は絶対ヒミツにしなきゃいけないね」

真美「真美にとっての兄ちゃんみたいに思ってくれてるファンの人が、たくさんいるんだし」

P「…そうだな」




真美「…う~ん」

真美「でもそう考えたらやっぱズルいよ!」

P「えっ?ズルいって何が?」

真美「兄ちゃんだよ!」

真美「真美とか他のアイドルのみんなは恋愛禁止なのにさ、兄ちゃんだけ恋愛自由なのってズルくない?」


真美「プロデューサーって、アイドルと二人四脚なんでしょ?」

P「そ、それを言うなら二人三脚だが…」

真美「まぁ足の数なんてどうでもいいっしょ?真美たちアイドルが恋愛禁止なら、兄ちゃんも恋愛禁止にすべきだって!」

真美「ほら、ピヨちゃんも自主的に恋愛禁止してるみたいだしさ!」

P「それは触れてあげないでくれ」

P「そうだな…今まではそんな時間がなくて意識したことはなかったけど、俺だけが恋愛自由ってのは不公平だな」

真美「でしょでしょ?」


P「…でもそれだと、アイドルのみんなはいつか引退したり女優やタレントに転向することになるけど」

P「俺はプロデューサーをずっと続けるつもりだから、おじいさんになって定年退職するまで恋愛禁止になってしまうんだが…」

真美「えぇっ!?それはちょっと困る……じゃなくて、さすがに可哀想だよね…」


真美「じゃあこれでどう?」

真美「兄ちゃんの担当アイドルみんなが引退するまでは兄ちゃんは恋愛禁止!」

P「……」


真美「あれっ?」

P「…真美、もうすこし上手く誤魔化せないのか?魂胆が見え見えなんだが」

真美「し、仕方ないじゃん…まだまだ好きなんだし…」

真美「でも、アイドルを引退すれば恋愛もOKなんだったら問題ないっしょ?」

P「おいおい、何年先の話になると思ってるんだ…」

真美「そんなの関係ないって」



真美「ずっと好きでいられる自信があるから…ヘーキだよ」

P「…かなり照れるな、それ」

真美「…そだね」

P「でも、そうだな…」

P「今の担当アイドル全員のプロデュースをやり終えるまでは、今日から俺も恋愛禁止だ!」

真美「やたっ!や、約束だよ?」

P「あぁ、約束だ」


P「けど俺なんて、仕事が恋人みたいなもんだからな。禁止にしても大して変わらないと思うけどな。ハハハ」

真美「いやいや、『仕事』との恋愛も禁止だからね?」

P「あのなぁ…」

真美「ねぇ兄ちゃん」

真美「兄ちゃんも今日から恋愛禁止だけどさ…」

真美「人を好きになっちゃう事までは仕方ないんだよね?」

P「あぁ、俺はそう思う」


真美「だったら真美のこと、好きになってもいいよ?」


P「…ばーか、俺に片思いさせるくらい立派なアイドルになってから言ってみろって」


真美「…そればっかりはムリだよ兄ちゃん」

真美「だって、兄ちゃんが真美の事好きになったら、両思いになっちゃうもんね!」



真美「んっふっふ~♪ 真美の初恋はまだまだ終わらないよ!」





おわり

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