昴「いいか、智花。俺に向けてボールを全力で投げつけるんだ」 (22)

智花「えっ、そっ、そんな事をしたら昴さん、怪我しちゃいますよ!!」

昴「いいんだ。アイツに勝つ為にはこれくらいやらないと」

智花「で、でもっ……!」

昴「よく聞いてほしい。これは智花の為でもあるんだ」

智花「ふぇっ!?」

昴「このトレーニングをクリア出来れば、智花とは最高のパートナーになれるはずなんだ」ニコッ

智花「パ、パートナー///」

真帆「ずるいぞもっかん!私もまぜろ!!」

昴「真帆……いいところに!良ければ君にも手伝ってほしいんだ」ニコッ

真帆「当たり前じゃん!すばるんの為ならなんでもするぞ!!」

智花「一緒に頑張ろうね、まほ!」

昴「よし!頼んだぞ、二人とも!」イケメンスマイル

智花「い、いきます!」

真帆「いくぞすばるん!」

昴「ああ!全力でこい!!」キリッ

シュッ シュッ
真帆「すばるんあぶなーい!!」
ドカッ バキッ

昴「あっ!いいっ!!」

智花「昴さん!?」

真帆「すばるん!これって相手のフェイントを見切るとか動体視力を向上させるとか、そういうタイプのトレーニングじゃなかったの!?」

昴「違うんだ、智花、真帆。よく聞いてほしい」ニコッ

智花「?」エンジェル首傾げ

真帆「?」エンジェル首傾げ

真帆「これはそんな生温いトレーニングじゃないんだ。そう、これは根性。つまり精神力を鍛えるトレーニングなんだ」

智花「そ、そうだったんですか」

真帆「さっすがすばるん!」

昴「さぁ、もう一回だ!さっきの躊躇いが見えたぞ!今度こそ全力でこい!!」

ドカッ バキッ バスッ グシャッ ロリンッ

昴「ああっ!!いいっ!!」イケメンスマイル

智花「す、昴さん、大丈夫ですか!?」

真帆「さすがにちょっとやりすぎたかな?」

昴「いや、いいぞ二人とも。かなり精神力を高められたはずだ……だけど、まだ足りないな」

ひなた「おー。秘密の特訓?」エンジェル首傾げ

昴「ひなたちゃん!いいところに」ニコッ

ひなた「おー。お兄ちゃん血まみれだけど大丈夫?」

智花「ひなたちゃん、これは新しいトレーニングなんだ」

昴「うん、よかったらひなたちゃんにも協力してほしいんだ」

ひなた「おー。ひなも協力するー」エンジェルスマイル

昴「ありがとう、ひなたちゃん」

智花「ひなたちゃん、ボールを昴さん目掛けて全力で投げつければ良いんだよ」

ひなた「おー。ひな、頑張る」

昴「ちょっと待って、ひなたちゃん」

ひなた「おー?」エンジェル首傾げ

昴「ひなたちゃんには、みぞおちに『ヘッドバット』……つまり、頭突きをしてほしいんだ」ニコッ

ひなた「わかった。ひなの頭、好きに使っていいよ?」

昴「ありがとう、ひなたちゃん!」

ひなた「おー」

グシャッ グシャッ グシャッ
昴「あっ!!いいっ!!」

ひなた「おー!いくよお兄ちゃん」

グボォッ
昴「オボォ!!!!!凄くいい!!」
智花「す、昴さん!」
ひなた「お兄ちゃん、大丈夫?」
昴「うん、大丈夫だよ。ひなたちゃん」ニコッ
真帆「さっすがすばるん!」

昴「でも、まだ何が足りない気がするんだ……」

ガラガラッ
愛莉「す、昴さん!?大丈夫ですか?」
真帆「お、アイリーン!アイリーンもやる?」
愛莉「血塗れなうえにゲボ吐いてますけど、何かのトレーニングですか?」
智花「精神力を鍛えるトレーニングだよ」
愛莉「や、やります!もう負けたくないんです!」

昴「だがちょっと待ってほしい。愛莉は特別トレーニングだ」
愛莉「?」エンジェル首傾げ
昴「あれを見てくれ」

万里「あいひ、おひぇにむはってほーるをなげひゅけるんだ(愛莉、俺に向かってボールを投げつけるんだ)」
愛莉「お、お兄ちゃん!?」
真帆「バンリーンも居たのか。猿ぐつわしてるし、全身ロープでぐるぐる巻きだからボンレスハムかと思ったぞ」

愛莉「で、でもっ」

万里「おへぇがほわひのは、あいひ?(俺が怖いのか愛莉?)」カッ

愛莉「……」

万里「ひょんなんひゃ、ひゅひょくはへはいほ!!(そんなんじゃ強くなれないぞ!)」

愛莉「……(何を言っているんだろう)」エンジェル困り顔


昴「万里、もう愛莉は昔と違うぞ」

万里「ほひっ(ふっ)」

智花「昴さん、凄い……。万里さんが何を言ってるのか理解してる」

真帆「さっすがすばるん!」

昴「さぁ、愛莉!君なら出来るはずだ!憎悪と憎しみを込めた一撃をお兄さんのこめかみにぶちこむんだ!!」

愛莉「わ、わかりました!私、負けない!」

万里「ふぁ、ほい!(さぁこい!)」

グッシャアアアア
万里「ぽぴいいいいいいいいいいい!!!(ぽぴいいいいいいいいいいい!!!)」爽やかスマイル
愛莉「お兄ちゃん!!」

ガラガラッ
紗季「ちょっと!今凄い音がしたけど、どうしたの!?」

万里「……」ピクッピクッ

紗季「万里さん!?またまほの仕業ね!」
真帆「とりあえず何でもかんでも、私のせいにするのはやめようよ」

昴「紗季!いいところに!!」
紗季「昴さん!?これは一体……?」
智花「精神力を鍛えるトレーニングだよ」
紗季「トレーニング?」
昴「そう、紗季にも協力して欲しいんだ」
紗季「す、昴さんがそう言うなら……」エンジェル照れ顔
智花「全身全霊をかけたボールを昴さんの顔面に向けて投げつければいいんだよ」
昴「いや、ここは紗季にまかせるよ」
紗季「えっ!?」
昴「紗季は周りを一番見る事が出来るからね。足りないものがわかるはずだ」
紗季「で、でも……」
昴「君にしか出来ない事なんだ」イケメンスマイル
紗季「わかりました、やってみます!」

ガスン ガスン ガスン ガスン
昴「ああっ!!いい!ボールガンガンくるぶしにぶつけられるのいいっ!!」
紗季「はぁはぁ……昴さん、大丈夫ですか?」
昴「さすがだよ紗季、僕に足りない所を分かっているね。ありがとう、紗季」ナデナデ
紗季「そ、そんな///」ハイパーイノセンスーエンジェル照れ顔

ガラガラッ
葵「皆ー!アイス買ってきたわよー……って、何よこの惨状!?」
万里「……」
葵「昴はわかるけど、どうして万里くんまで」
葵「ちょっと昴!これはどういうことな」

昴「さあ、次の特訓だ!!全員で俺を踏みつけるんだ!」
葵「ちょっと、聞い」
ひなた「おー!ひな頑張る」
葵「ひなたちゃん、一体何」
智花「昴さんの側にいたい!」葵「智花ちゃん」
愛莉「お兄ちゃん!!」
葵「愛莉ち」
昴「みんな、頼むぞ!」
葵「すば……」
葵「……」
葵「帰るか……」

ガシッ ガシッ ガシッ グシャッ ドゴッ グシャッ ベキッ ガスッガスッ
昴「あああっっ!!いいっ!!たまらんっ!!!!」

智花「昴さん!昴さん!昴さん!ふぇぇ!!」

昴「ほひあっ!!智花ぁー!かわいいよ!!」ニコッ

真帆「すばるん!すばるん!すばるん!すばるん!」

昴「真帆……まほぉー!!」ニコッ

ひなた「おー!おー!おー!おー!」

昴「ひ、ひなたちゃーん!!踵いいよぉ!!」ニコッ

愛莉「お兄ちゃん!!お兄ちゃーん!!!」

昴「……(よかったな、万里)」ニコッ

紗季「昴さん!(照れ)昴さん!(照れ)昴さん!(照れ)昴さん!(照れ)」

昴「紗季!!紗季!!紗季いいいいいい!!!」プッシャアアアア

昴「はぁはぁ……」
智花「昴さん!そろそろ止めないと、本当に怪我しちゃいますよ!?」
昴「そうだね……物足りないけど、ここで怪我をするわけにはいかないね」プッシャアアアア
真帆「なんか出てるぞすばるん」

昴「さあ、今日のトレーニングは終りだ!皆、お疲れさま」ダラダラ

智花「そ、その!!」
昴「ん?智花?」
智花「わ、私は昴さんのパートナーになれましたでしょうか!?」カァアアア
昴「ああ、智花は最高のパートナーだよ」血塗れスマイル
智花「昴さん……///」エンジェリックアルテメットプリティー照れ顔
真帆「すばるん!すばるん!私は!?」
昴「ああ、みんな最高のパートナーだよ」イケメンスマイル
ひなた「お兄ちゃん!」カワイイ
紗季「昴さん……!」究極にカワイイ
愛莉「お兄ちゃん!(違う方の)」

昴「まったく、小学生は最高だぜ!!」



END

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年05月14日 (水) 05:08:43   ID: SkVk3RAj

天才かよ
((((;゚Д゚)))))))

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