忍「私たちの願い事」 (31)

7月7日


忍「今日は七夕です」

忍「ですので、今、皆さんと願い事を書いている最中です」

綾「しの、誰に向かって喋っているの?」

陽子「早く短冊に願い事書こうよ」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373229667

陽子「綾は短冊に何を書いたの?」チラッ

綾「み、見ないでよ///」

陽子「それって恥ずかしい事書いたの?」

綾「べ、別に、恥ずかしい事なんか書いていないわ///」

陽子「じゃあ、後で見せてね」

綾「(良かった。気付かれなかったみたい)」

綾「(こんな願い事、陽子には見せられないわ)」

綾「しのはもう書けたの?」

忍「う〜ん…」

綾「何悩んでいるの?」

忍「お願い事って…」


「英語で書いてはダメですか?」

綾「えっ、何で英語?」

忍「どうしても英語で書きたいんです」

綾「願い事を英語で書くのは多分大丈夫だと思うけど、英語書けるの?」

忍「書けますよ!こう見えてイギリスにホームステイしたんですよ!」

忍「「Hello」と「Thank You」は書けますよ!」

陽綾「…」

綾「しの、携帯を貸して」

忍「いいですけど、何をするの?」

綾「」パチパチ

綾「はい、日本語を英語に訳してあげるサイトを見つけたから、短冊に書きたい言葉をそこに打ち込んでね」

忍「綾ちゃん、ありがとう」

忍「まずはお姉ちゃんがよく聞いている洋楽のタイトルを…」

陽綾「願い事を打ち込みなさい!」

忍「書けたよ〜」

陽子「じゃあ、短冊を笹に吊るすよ」

陽子「ところで綾は何を書いたの?」

綾「み、「みんなが元気で最後まで中学生活を過ごせますように」と書いたわ」

陽子「おー、さすが!」

忍「綾ちゃん、さすが〜」

綾「(良かった。もうひとつの願い事は見られていないみたいだわ)」

綾「そういう陽子は何を書いたの?」


陽子「私のはあれよ」



「みんな同じ学校に行けますように」

綾「えっ!」

陽子「そんなに驚く事?」

綾「だって陽子の事だから「世界平和」とか書くと思ってた」

陽子「私だってちゃんとしたのも書くよ!」

陽子「もう少ししたら受験だから短冊に書いたの」

陽子「私は3人とも同じ高校に合格して高校生活も一緒に過ごしたい」

陽子「これが私の願いだから」

綾「陽子…」ウルッ

忍「陽子ちゃん…」ウルッ

綾「…」ポロポロ

忍「…」ポロポロ

陽子「ちょっと、二人とも泣かないでよ」

綾「しのの願い事は?」


忍「私のは…」



「I want to meet Alice agein」

陽子「これって…」

綾「「アリスにもう一度会いたい」」

忍「はい、私がホームステイした所にいた女の子にもう一度会いたいのです」

忍「アリスは優しくて私といつもふれあってくれました」

忍「だからアリスにもう一度会いたいのです」

忍「アリスともう一度ふれあいたいのです」

陽子「しの…」

綾「しの…」

陽子「大丈夫だよ、しの、もう一度アリスと再開出来るよ」

陽子「私たちの人生はまだ始まったばかりだから、いつかまたどこかで会えるよ」

忍「うん、だから」


「もう一度アリスに会いたい!」

同じ日のイギリス


カレン『パパ、何をしているノ?』

カレンパパ『笹を置いているんだよ。カレン、この紙に願い事を書きなさい』

カレン『何で?』

カレンパパ『これはパパの故郷の風習で「七夕」と言うんだ』

カレン『タナバタ?』

カレンパパ『そして、願い事を書いた紙をこの笹に吊るすと願いが叶うんだよ』

カレン『願い事がカナウ!』

カレン『という訳でアリスも願い事を書くのデス!』

アリス『願い事…』

アリス『!』

カレン『私、書きまシタ!』

アリス『わたしも書きました』

カレン『じゃあ、この紙を吊るしまショウ!』

アリス『カレンは何を書きましたか?』

カレン『私は』


『I hope we will always be good friends』

アリス『!』

カレン『そうデス!私はアリスとずっと友達で居たいのデス』

アリス『カレン…』

カレン『アリスは何を書きましたカ?』

アリス『わたしは』


『I want to meet Shinobu agein』

カレン『シノブって誰?』

アリス『シノブは日本からわたしの家にやって来た女の子です』

アリス『シノブはとても優しくて、わたしに楽しい時間を作ってくれました』

アリス『だからまた会いたいのです』

アリス『日本とイギリスはかなり遠いですけど、またいつか再会したいです』

カレン『日本かぁ…』

カレン『私もいつか行ってみたいデス!』

カレン『パパの故郷に行ってみたいデス!』

1年後


陽子「へぇ〜、アリスも同じ事を願ってたんだ?」

アリス「まさかシノも同じ事を願っていたなんて知りませんでした」

綾「まさかこんなに早く願いが叶うなんてね」

忍「アリス、ありがとう!」ダキッ

アリス「シノもありがとう」ダキッ

アリス「カレンも願いが叶ったんだよね」

カレン「私もパパの故郷に来る事が出来まシタ」

カレン「そして…」



「アリスだけでなく、みんなとトモダチになる事が出来マシタ」

「みんなとずっとトモダチでいたいデス」

忍の家


忍「まさかこんなに早く願いが叶ってしまうなんて…」

アリス「キセキです」

忍「…」



ダキッ



アリス「シノ…」

忍「アリス…」


「私と一緒のお願いを書いてくれてありがとう」


「イギリスから私の家に来てくれてありがとう」

アリス「シノ…」


「シノもわたしと同じお願いを書いてくれてありがとう」


「わたしに楽しいお友達と楽しい時間を作ってくれてありがとう」チュッ




本編おしまい

おまけ


綾「良かった。陽子に見られなくて良かった」

綾「でも、こんな願い事を短冊に書くなんて…」

綾「////」カアー

綾「な、何やってんのよ、私///」

1年後


綾「みんなの願い事は叶ったのに」

綾「何で私のこの願い事は叶わなかったの…」ズーン

綾「やっぱり神頼みじゃダメなのね…」

綾「…」グッ

綾「分かったわ!自力で去年の願い事を叶えて見せるわ!」

綾「私の口から「好き」と言ってみせるわ!」

綾「だから待ってなさい!陽子!」



「今から陽子に「好き」と告白するんだから!」




「素直になって陽子に「好き」と言えますように」←去年の願い事



おしまい

以上で終わりです。
こっちでアニメ1話が放送される前にプロローグみたいな話を作りたいと思い、
七夕も絡めて書いてみました。
>>14-19は願い事以外は英語が出来ないので、日本語で書きました。
その願い事も英和辞典や洋楽の歌詞や和訳などを見て書き上げました。
ほんと、英語は使い方とかも含めかなり難しかったです。

「きんいろモザイク」のSS、どんどん増えて行って欲しいです。

× agein
○ again
でした。

しのより酷いな、自分・・・・・・

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