高森藍子「少女日和」 (23)

モバマスの高森藍子ちゃん短編SSです

10~15レス程度で終わると思います
よろしくお付き合い下さい

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こんにちは、私の名前は高森藍子、16歳です。

簡単に自己紹介をしましょうか。
出身は東京、誕生日は7月25日のしし座です。
身長155センチ、体重42キロ…本当ですよ?
血液型はO型で、利き手は右です。
趣味はお散歩、最近は写真を撮ることも好きですね。

そんなどこにでも居そうな女の子ですが、特別なことが一つあります。


そう、私はアイドルなのです――――――――

私の一日は、事務所のお掃除から始まります。
学校のある日も朝は早く来て、お掃除はすることに決めているのです。
え、アイドルのする仕事じゃないって?いいんです。好きでやっていることですから。

ひと通り片づけを終えたら、ちょっと休憩。お友達と談笑しながら過ごします。
私といると時間を忘れちゃうって、ふふっ、なんだかおかしいですね。


もちろんお仕事もありますから、こうしてばかりはいられません。
ささっと準備をして、いざお仕事へと向かいます。

私の所属する事務所は都内にありますから、移動はそこまで大変なことではありません。
Pさんの運転する車に乗ってスタジオへ。天気のいいぽかぽかした日があったら歩いてきてみたいなぁ、なんて思ったり。


今日のお仕事は雑誌の写真撮影。なんでも森ガールのイメージに近かったとか。
高森ガール…うん、これはちょっと違うかな。
そんなことを考えながら、カメラマンさんの指示に従ってさまざまなポーズを撮りました。

改めて考えてみると、写真を撮られるって少しだけ恥ずかしいです。
だって、自分の姿が本屋さんに並ぶんですよ。想像しがたいです。
ふふ、自分が写真を撮るのは好きなのに、変ですよね。


撮影のお仕事が終わりました。今の時間はお昼過ぎ。
まだちょっと次のお仕事まで時間があるかな。
次のスタジオに向かいながら、ちょっとお散歩してみよう。

何度か通ったことのある道を、景色を楽しみながらゆっくりと歩きます。
手持ちの鞄の中にある小さなトイカメラは、すぐに取り出せる位置に入っています。
決定的瞬間を撮り逃したら、もったいないですからね。


こうしてお散歩しているときは、私も一人の女の子。
決して特別なんかじゃないんです。ちょっと他の女の子よりも有名なだけ。

ふぅ、ちょっとお腹がすいちゃったな。そろそろお昼にしましょうか。
この辺に私の行きつけのカフェがあるんです。
今日はそこにお邪魔しよう。


このお店のお勧めのブランチを注文します。おいしいんですよ、ここのサンドイッチ。
紅茶を飲みながら、お気に入りの雑誌を読みます。
いつもの日常の、幸せなひと時ですね。

香ばしい匂いと共に、サンドイッチが運ばれてきます。
こだわりの小麦を使った自家製のパンらしいですよ。
落ち着いた雰囲気ともマッチして、居心地のいい空間ですよね。


ちょっと遅いお昼を食べたら、そろそろ次のお仕事に向かう時間。
もうすこしだけゆっくりしたかったけど、遅れたら迷惑ですからね。

静かな空間の中から、舞台は再び都会の喧騒の中へ。
この舞台では私は、普通の女の子じゃないのかもね。


今日の二つ目のお仕事は、CDのレコーディング。
はじめて私の歌が日本中に流れることになります。

いままでライブも出演したことはありますが、その時はまだ自分の歌を持っていませんでした。
他の人の歌のカバーだったけど、それでもいっぱい練習したし、ライブは楽しかったです。

でも、今度は私の歌。誰の歌でもない、私だけの歌。
そんな歌が歌えることだけで、私の嬉しさは最高潮に達します。
はやく、皆の前で披露したいなぁ。


何回かくり返しレコーディングを行い、OKが出たのは収録が始まってからずいぶん経ってからでした。
緊張もすこしあったのかな、いつもよりもなんだかへとへとです。

外は少しうす暗くなってきて、街に光がともり始めます。
歩いて帰ってもよかったのだけれど、やっぱり疲れてるみたいで、Pさんの車で帰ることにしました。


後片付けを終えてから、Pさんの車へと乗りこみます。
今日は一度事務所に戻ってから家に帰ります。

あの時に撮った写真、ちゃんと撮れているかな。
車の中で考えます。きっとうまく撮れているよね。


気が付くと事務所に着いていました。眠っていたみたいです。
まだ重い瞼をどうにか持ち上げながら、ゆっくりとドアを開けます。
ただいま、私の夢の空間。

今日のお仕事はもうないので、帰宅のための準備をします。
ここには寮もあって、そこから通っている子もいます。
私は家から通っているので、あまり行くことはないですけどね。


明日のスケジュールを確認してから、帰路につきます。
うん、明日は学校に行けるかな、一日普通の女の子で居られそう。

行ってきます。お疲れ様でした。
そういって私は事務所を出ます。行ってきますなのは、ここが私の夢を追うための家だから。
きっとそれは、今日も明日も、私がアイドルでいる限り変わらないのだと思います。


帰り道、今日のことを振り返ってみます。
ここはうまくできたかな、あそこはちょっと失敗しちゃったかも。
これも勉強、自分のできることは自分でやっていきたいですから。

こうして私の一日は終わっていきます。
もちろん変化はあるけれど、それはどれも私にとって大切な一日で。
かけがえのないものなんです。
昨日も今日も、そして明日も。
この日常が続けばいいなって、そう思えるのが幸せなんじゃないかなって思います。


皆を笑顔にするお仕事、それがアイドル。
私は皆を笑顔にできているかな、できていたら、嬉しいな。
幸せになる権利は、平等にあるのだと思います。私はそのきっかけを作りたいのです。



だから私は、これからもアイドルで居続けようと思います。


―――――――

これで私の密着取材は終わりです。
一日をずっと見られるって恥ずかしいですね。
……でも帰り道で話したことは本音ですよ?
ふふっ、これからもアイドル、高森藍子をよろしくお願いしますね、約束ですよ!

以上です。ありがとうございました。
藍子はトップでかわいいからね、仕方ないね。

読んでくれた方ありがとうございます。

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