ほむら「あなたは馬鹿なの?」 「それは褒め言葉だよ、ほむほむ」 (170)

あまり期待せずに…

※オリジナルの登場人物が出るのでそういうのが嫌いな方はそっ閉じを



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376761473

#プロローグ

ほむら「…………………」

いつも通りの見慣れた風景
前の時間軸でもまどかを魔法少女になるのを止められず魔女化した

ほむら「いい加減…辞めようかしら…
    どんなにやってもまどかを魔法少女にしてしまう」

まどかが願ったことは…
錯乱したマミによって殺されたさやかや杏子を生き返らせるために祈ったり
さやかを人間に戻したり
前々の時間軸では特大ケーキという馬鹿な願いだったような気がする…

ほむら「うだうだしても何も始まらないし
    何かしようかしら」

この時間軸でも多分無駄に終わるだろう

学校

ほむら(何度も時間遡行すると転校生紹介が面倒だわ…とても)


早乙女先生「それでは中沢君、あなたは半熟派?それとも固焼き派?」


中沢「ど…どっちでもいいんじゃないかと…」


早乙女先生「そう!どちらでもいいのです!!」


ほむら(私はどちらかというと半熟ね…固焼きは病院で腐るほど食べたから)


それから三分が過ぎた…


早乙女先生「はい、それでは皆さんに転校生を紹介します」


さやか「そっちが後回しかよ…」


早乙女「それじゃ暁美さん、水川さん、いらっしゃい」


ほむら(…………………は?
   今、私の他に今…)


早乙女先生「暁美さん?水川さん?」


ほむら「あっ、はい…」タッ タッ


まどか「え…嘘…」


早乙女先生「水川さんは……まだ来てないようなので先に自己紹介、いってみよう」


ほむら「暁美ほむらです、よろしくお願いします」





さやか「あれが今さっき言っていた夢の中で出てきた子?」

まどか「うん…」


「遅刻だぁぁぁぁぁ!!!」


ドスゥン・・・・・・・・・・・・


早乙女先生「水川さん、転校初日から遅刻だなんて感心しませんね」


「あはは…ちょっとしたトラブルがありまして…」


早乙女先生「それじゃ自己紹介お願いね」


水川「水川要です、特技は声真似てす
   皆さん、よろしくお願いします!」


まどか「要でかなめって言うんだね、あの子」


さやか「夢で出てきた子とがまどかの名字の名前の子といい……
    これは運命的なものを感じますなぁ」


まどか「もう…さやかちゃんは…」


ほむら(まどか…今度こそ…)チラッ


まどか「!?」


まどか(今こっちを見た!?…)


ほむら(水川要か……名前がまどかの名字と同じ発音なのは正直うらやま…気になるけど
   本来なら転校生は私だけのはずなのだけれど……
   ま、こういうイレギュラーも稀にあるわよね…多分)


水川(あ~帰りたいな…早く帰ってCD買いたいな…)



   

女子生徒1「暁美さん、前はどこの学校(以下略)」


ほむら「東京のミッション系(以下略)」


女子生徒2「部活は?」


ほむら「やっていなかったわ」


ワイワイ


ほむら(これじゃまどかに…)







さやか「黒い転校生は人気だねぇ…」


仁美「綺麗でどこか不思議な方ですわね、暁美さん」


まどか「うん……」


さやか「まどか…あの転校生と知り合いなの?なんかさっきガン飛ばしてなかった?」


まどか「えっと…」


仁美「それに比べてもう一人の転校生さんは…」


まどか「教室から出てったね…」


さやか「教室から出てうまく逃れるとは…中々できますな」


まどか「でも戻ってきたら質問責めだね、多分」


さやか「だね…」




廊下

水川「えっとここが2-Aで…」


水川(情報集めをしなくちゃね)



「ほむらでいいわ



水川(あれは…ほむらちゃんとまどかちゃん?何話してるんだろう?)


まどか「暁美さん?」


ほむら「ほむらでいいわ」


まどか「えっと……変わった名前だよね」


ほむら「…………否定はしないわ」


まどか「いや…変な意味じゃ無くて…
    なんかかっこいいよね…なんか燃え上がれー!…ってかんじで」


ほむら「っ!……」


水川(ふぅ~ん…)


ほむら「鹿目まどか…あなたは家族や友達を大切にしてる?」


まどか「…うん、皆大切で…大好きな人たちだよ」


ほむら「そう…
    もしそれが本当なら今と違う自分に…白い獣の言葉に耳を傾けないことね」


まどか「うん……」


まどか(なんかいろいろと不思議だなぁ…)


水川「なるほどね…情報通りの二人だ
   さてと…戻らないとね」




放課後

水川(ふぁ~疲れた~
  よし、CD屋にGO!)


まどか「さやかちゃん、私達も帰ろ」


さやか「うん、それとまどか帰りにCD屋に行っても良い?」


まどか「良いよ、また上条君の…でしょ?」


さやか「うん……まあ、ね」





まどか「♪~♪~」


≪助けて≫


まどか「えっ?」

≪助けて…まどか≫


まどか「誰なの?」


さやか「どうしたの?まどか?」


まどか「行かなくちゃ」タッ


さやか「まどか!どこ行くの!」





水川「今の世の中は本当に便利だよね…凄いね」


まどか「……………」


さやか「まどか!!」


水川(何だろう…行ってみよ)

水川(えっと…あっちだったような…)


まどか「えっ……」


さやか「何あれ…気持ち悪い…」


水川「鹿目さん、美樹さんどうしたの?」ハア・・・ ハア・・・


さやか「あ、あんたは…」


使い魔「eat egg gbhgk.gjh」


水川「………」


水川「早く逃げなきゃ!二人とも!」


まどか「ぅ…」ブルブル


さやか「そうは言っても…足が」


「危なかったわね、でももう大丈夫よ」


まどか「あ…あなたは……」


「あらっキュゥべえを助けてくれたのね、ありがとう」


まどか「いえっ…この子が私に助けてって言われて」


「…なるほどね、あなた達見滝原の生徒らしいわね、2年生?」


さやか「はい」

「それじゃ自己紹介しないと…っとその前に一片付けしないとね」


「これで!終わりよ!」


まどか「すごい…」


さやか「かっこいい…」


水川(典型的な中二病だなぁ…この人…
   こういうのがかっこいいとか思ってるんだろうな…)


「よし……」

「キュゥべえをこっちに」


まどか「はい……」


「………」パア・・・

キュゥべえ「んっ…」

「良かった」


キュゥべえ「ありがとうマミ」

まどか「えっ!?」

さやか「喋った!」


「ふぅ…それじゃ自己紹介ね」


マミ「私は巴マミ、あなた達は?」


まどか「わ…わたしは……」


ほむら「……………」ハア…ハア・・・


マミ「貴方なのね…キュゥべえを狙う例の魔法少女は…」


ほむら「………………」


マミ「魔女は逃げたわ、追いかけたいのなら行きなさい」


ほむら「…………………」


マミ「何か言ったらどうなの?」


ほむら「…巴マミ、あなたに用は無い
    用があるのはあの害獣だけ……」








マミ「あと一分で消えなさい、さもないと…」


ほむら「貴方に言われるまでもない……」タッ






さやか「かあああーーーーーーーーーーーーーーー!!あの転校生何様だぁーーーー!!!」


まどか「さやかちゃん、落ち着いて…」


水川(さてと……ちょうどいい具合にこの世界の情報はわかったかな…)


マミ「ふぅ…これで怪我もすべて消えた…っと」


キュゥべえ「本当に感謝するよ、マミ」


まどか「わ!喋った!?」


キュゥべえ「あ…自己紹介がまだだったね
      僕の名前はキュゥべえ」


キュゥべえ「それはそうと三人にお願いがあるんだ」


キュゥべえ「僕と契約して魔法少女になってよ!」


プロローグ 完



次回「言葉責め」


♯1 言葉責め




キュゥべえ「僕と契約して魔法少女になってよ!」


まどか「魔法…少女?」


さやか「突然言われても…」


キュゥべえ「それもそうだよね」


マミ「整理する時間も必要よね…
   それなら…明日私の家に来てくれないかしら?
   そこで説明するわ」


水川「そうですね、巴先輩の言う通りに……ね、二人とも?」


まどか「う………うん」


さやか「そうですな……」


キュゥべえ「…………」ジー・・・


水川≪何?どうしたのキュゥべえ?≫


キュゥべえ≪!?≫


マミ「あら?」


水川「………」ニコッ




マンション


マミ「ルン♪」


マミ「キュゥべえ、ご飯よー」


キュゥべえ「おや?早いね今日は」


マミ「今日はなんだか嬉しくて張り切っちゃった♪」


キュゥべえ「うん、魔法少女候補生が三人増えたのが嬉しいのは分かるけど…」


マミ「?」


キュゥべえ「マミ…どうやらイレギュラーの暁美ほむらの他にも気をつけた方が良いかもしれない」


マミ「どういうこと?」


キュゥべえ「水川要…あの子だけ…教えてないはずのテレパシーが出来た」


マミ「え……………」


キュゥべえ「いや……それ以前に彼女は何か隠してるように見えた…
      注意したほうがいいんじゃないかな?」

マミ「…そうね、一応注意はしておくわ」


キュゥべえ「それじゃ、食べようかマミ」


マミ「そうね、冷めないうちにね」


一方


ほむ自宅


ほむら(さて………)


ほむら(巴マミと出会ってしまった以上あのインキュベーターを遠ざけることは不可能になってしまった
   まどかを魔法少女にしない方法としては巴マミがお菓子の魔女に殺されるのが手っ取り早いけど…)


ほむら(…………………………)


ほむら「…こういう考えしか出来なくなったのが嫌になるわ」



ピンポーン


ほむら「………」


ピンポーン   ピンポーン   ピンポーン
ピンポーン   ピンポーン   ピンポーン
ピンポーン   ピンポーン   ピンポーン


ほむら(うるさい…)


「ほむらちゃん?」


ほむら「まどかっ!?」


ほむら(嘘…なんでここに…)


まどか?「居ないのかな……」


ほむら(……まどかを待たせるのも悪いし一応)

ガチャ

ほむら「鹿目さんなぜこk……」


水川「鹿目さんだと思った?
   残念!水川さんでした☆」


ほむら「……………」イラッ





ほむら「………………」


水川「どうだった?私の声真似は」


ほむら「………それじゃ」スッ


ガッ


水川「えっ!?閉めないでよ!」ガッ!


ほむら「………その手を退けて」


水川「やだ!、ほむらちゃんの家の中に入るまでは帰らないよ!」


ほむら「…………」


水川「もしかしてまどかちゃんの声真似したから…怒ってるの?」


ほむら「………」


水川『ほむらちゃん?』


(やめて…)


ほむら「ッ……わかったわ」


水川「やった!  それじゃ…おじゃましまーす」


ほむら(まさかまどかの声真似をするなんて…………)



   

水川「失礼だけど…殺風景な部屋だね」


ほむら「………」


水川「モニターがありますな…どれどれ」


水川「ワルプルギスナハト……ワルプルちゃんか……」


ほむら「!?」


水川「こっちはシャルでこれはエルザさんか」


ほむら「どうして貴方がそれを」


ほむら(魔法少女しか知らないことをなんで…)


水川「ん?ああ……そういえばまだ言ってなかったね
   私は魔女の事なら何でも知ってるの
   弱点や趣味、その他にもどういう経緯で魔女になったか…とか」

ほむら(弱点…それなら)


ほむら「それならワルプルギスの夜の弱点も…」


水川「あるにはあるけど…教えないよ
   それはほむらちゃんが自力で見つけて」


ほむら「くっ……」


水川「もうちょっと見ようかな……………おお!」


水川「クリームちゃんもいるんだ!へぇー」


ほむら(まどかの魔女までも知ってるの……でもどこで)


水川「…っとまあ、茶番は終わりにして………………」


水川「何時になったらまどかちゃん達はこの延々と繰り返されるループから解放されるんだろうね?」


ほむら「……何のことかしら」


水川「知らないわけないよね?暁美さん?貴方の願ったことなんだし」


ほむら(私の願いまでも…)


ほむら「どうして貴方が私の願いを…」


水川「それは『とある人物』から聞かされてたから」





















水川「それともう時間遡行はやめた方がいいとおもうよ?」


ほむら「……どうして」


水川「だって…このまま時間遡行し続けたら
   それだけで鹿目さんはキュゥべえに狙われるよ?」


ほむら「そんな………」


水川「……あ!まだ知らないんだ」


水川「それじゃ暁美さん、つかぬ事をお聞きしますが
   何時ごろから鹿目さんはワルプルギスの夜を倒せるくらい強くなったの?」


ほむら「…三週目か四週目あたりで」


水川「へぇー…三週目あたりからですか…」


水川「それに、もうわかっていると思うけど暁美さんの時間遡行はパラレルワールドを行き来するタイプだよね?」


ほむら「ええ、あの契約獣が教えてくれたわ……」


ほむら(聞きたくもない情報を)


水川「デメリットがあることも言ってた、そいつ?」


ほむら「言って無かったわ…どういうこと?」


水川「パラレルワールドを行き来するタイプではそれまでに起きた出来事は全て次の時間軸に引き継がれるんだよね
   まるでクリアしたゲームをもう一回クリアしたキャラで始めると、レベルが引き継がれるように」


ほむら「まさか」


水川「そう、だからこれまで暁美さんが頑張ってきた時間軸全てが今の世界の鹿目さんの因果に影響しているんだよ
   だからキュゥべえもしつこく契約、契約って言ってるの
   まあ、あいつは必要の無いことは言わない主義だから言わないで『このまま暁美ほむらが時間遡行してくれれば次の世界の僕達はその分だけ感情エネルギーがもらえる』とか考えて黙っていたんだと思うけど……………」


ほむら「そんな…それじゃ私のしてきたことは……」


水川「………………」


ほむら「全部無駄だった」

ほむら「そんな…そんなッ………私が…私が鹿目さんを!」


水川「それは違うよ」


水川「全部無駄だったなんてことはないよ」


ほむら「だって……私が……」


水川「暁美さんのしてきたことは無駄だったのかもしれないけど………
   それは守りたい人がいたから…でしょ」


ほむら「…………」コクッ


水川「それにわかっているはずなのに言わなかったあの契約獣が悪い
   だから……暁美さんのしてきたことは無駄じゃない」


水川「それに因果がため込み過ぎても契約しなければ良いだけの話だし
   今度こそ鹿目さん……まどかちゃんを救おうよ」

水川「ま、ここまで言葉責めにした私が言えることじゃないんだけどね」


ほむら「……………」


水川「暁美さん?」


ほむら(この人の言う通りかも知れない)


ほむら(私はまだ次…まだ次があるからと心の中でいつの間にか思っていたのかも…)


水川「暁美さーん?」


ほむら「……そうね、あなたの言う通り今回の時間軸で」


ほむら「この終わらないループを断ち切る!」




水川「よしよし、これでほむらちゃんの棘は取り除けたかな…」ボソッ


ほむら「そのために…水川要、協力してくれるかしら?」


水川「んー……そうだね、ほむらちゃんの頼みなら聞かないわけにはいかない…かな」


ほむら「…………ありがとう」


水川「こちらこそ…こんな口先だけの私を必要としてくれてうれしいよ」

数分後

水川「ふぅ……堅苦しかったー…」


ほむら「そうね……」


水川「さてと…暁美さんで遊ぼうかな……」ジー・・・


ほむら(嫌な予感がする)


水川「……………足りないよね、やっぱ」


ほむら「え?」


水川「メガネが」


ほむら「ふぁ!?」


水川「何というか…三つ編みメガネモードから知っている私から言わせると
   正直メガネは外さないでほしかった」


ほむら「だって…決意を固めるために………三つ編みとメガネは弱い自分を思い出すから…」


水川「シャラップ!!!」


ほむら「は…はいぃ!」


水川「決意を固めるために外したのは知ってるの!」


水川「でも…メガネフェチの私はね……ほむらちゃんにはメガネをかけてほしいのです!」


ほむら「……………」


水川「お願い、メガネを…かけて」


ほむら(どうする…)


水川『お願い!ほむらちゃん!』


ほむら「卑怯よ!まどかの声で頼むなんて!」





水川「っと、まぁ微妙な変態行為の演技は今は自重して…」


ほむら(え!演技!?)


水川「似合うんだよねやっぱり暁美さんは」


水川「というかメガネかけていたほうがこの先の人付き合いにもいい影響があると思う」


ほむら「………………」


水川「無理強いはしないけどね」


ほむら「…わかったわ」


水川「え」


ほむら「………あった」


水川「え…ほむらちゃんかけてくれるの?………
   いいんだよ!?こんな馬鹿な私が言うことなんて!?」


ほむら「違うわ、私が掛けたいから掛けるだけ
    それに……目の視力を補うために魔力を送るのも面倒なのよ」


ほむら「だから」スチャ


ほむら「これからはメガネにするわ」


水川(何だろう………嬉しいんだけど罪悪感が少しあるな…)


水川「クールなほむらじゃなくてこれからはメガネでクールなほむら…にするんだね」


ほむら「ええ、そんな感じよ」


水川(そして私たちは意味もない会話をし続けていた………
   こういうのをガールズトークと言うのかな?)


ほむら「もうすぐ8時になるけど…」


水川「あー…大丈夫だよ、うちの両親は世界に居ないから」


ほむら「え?」


水川「宇宙というか…星になったんだ」


ほむら「……………」


水川「そんな顔しないでっ…って言う方が無理だよね」


水川「というか両親の顔と声も今では思い出せないけど」


水川「あ!でもこれはこれでほむらちゃんの家にお泊りすることができるよね」アハハ


水川「だから気にしないでね♪」


ほむら「………………」


水川「気にしたら何を仕出かすかこの私でも分からないよ~」


ほむら「わかったわ……もうこの事には首を突っ込まない」


ほむら(無理に演じてるのがバレバレよ……まったく」


水川「じゃお泊まりは?それも毎日」


ほむら「毎日は無理ね」


水川「じゃ週3日」


ほむら「…………」


水川「お願い!」


ほむら「はぁ……わかった、週3日ね」


水川「やった!」グッ!

水川「それじゃ今日は帰るね」


ほむら「そう、なら送っていくわ」


水川「いいよ、大丈夫だし」


ほむら「でも」


水川「むー…………」


ほむら「………それならこのエアソフトガンを」チラッ


水川「ちょ!?これ……」チラッ


ほむら「私の魔力で改良した物よ
    もし危険な時があったらこれを使って頂戴」


水川「ほむらちゃんから貰えるなんて感謝だけじゃ足りないなぁ………
   ………それじゃあ」


バン!

ほむら「………………………」


水川「いつから居たの?キュゥべえ…驚いたよ」


キュゥべえ「驚いたことには謝るよ
      でもいきなり撃つなんて酷いじゃないか」


ほむら「私達が聞きたいのはそういうことじゃないの」


水川「早く答えてよ、何時から居たの?」


キュゥべえ「ほんの一分前さ」


水川「へぇ、そうなんだ
  それと……撃ってごめんねキュゥべえ」ニコッ


キュゥべえ(これほど正確に射撃ができることと完璧に他人をだませる笑顔ができるなんて普通じゃない……やっぱり水川要……彼女は危険かもしれないな)


キュゥべえ「ううん、大丈夫だ
      気にしないで」


ほむら「あなたのことなんて気にしてないわ」


水川「そんなこと言っちゃ駄目だよ、ほむらちゃん」


キュゥべえ(しかも仲良くなっているように見えるし)


キュゥべえ「今日のところは帰るとするよ
      またね、二人とも」


水川「またね~」



ほむら「………………」


水川「…………」


ほむら「行ったようね」


水川「そうだね」


ほむら「まったく……水川さんの演技力はプロの域ね
    あいつに完璧な笑顔を向けるなんて私では無理よ」


水川「そう?でもこういうのって慣れると息を吸うように出来るから」


ほむら「…………やっぱり無理ね、あいつには笑顔もしたくないわ」


水川「でしょうね」


水川「それじゃ…バイバイ!また明日」


ほむら「ええ、また明日」

翌日


まどか「………………」ボー


まどか(昨日はいろんなことがあり過ぎて……)


さやか「まどかー!おっはよー!」


まどか「あ……おはよーさやかちゃん………」フアア・・・


さやか「あれ?まさか眠い?」


まどか「うん…昨日のことで」


さやか「ああ……それで?」


まどか「その事を考えてたら……いつの間にか朝になってたんだ」


さやか「何もそこまで考えなくても……」


まどか「……………」


さやか「本当に大丈夫?」


まどか「うん………大丈夫」

水川「おっはー!二人とも!」


まどか「あ…うん おはよう」


さやか「おはー」


水川「うんうん!まどかちゃんとさやかちゃんが元気でけっ………」


キュゥべえ「やあ」


まどか「キュゥべえ!?」


さやか「あんた外に出たら他の人に」


キュゥべえ「それは大丈夫だよ」


キュゥべえ「僕は君達にしか……素質のある子にしか見えないから」


さやか「へぇ~」


水川「へぇ~」


水川(そんなの知ってるけど)


キュゥべえ「早く行かなくていいのかい?もうすぐ20分になるよ」


さやか「げ!」


水川「話に夢中になってたんだね」


まどか「早く行かなきゃ! それじゃきゅうべえ、バイバイ」


キュゥべえ「うん」






さやか「ギリギリでセーフだっ!」


まどか「………」ハア・・・  ハア・・・


水川「………」



ざわ… ざわ……


男子生徒A「暁美さんってメガネ掛けるんだな、意外だ」


女子生徒B「そうね、意外だわ」


ガヤガヤ・・・


さやか「ふぅ~ん……あの転校生はメガネっ子なんだ……」


まどか「……………」ジー


まどか(あれ?……今初めて見たのに初めての気がしない……なんで?)


水川≪おはよーほむらちゃん≫


ほむら≪ええ、おはよう≫


水川≪唐突だけどお昼休みに作戦会議するよ!≫


ほむら≪本当に唐突ね……わかったわ、お昼休みに≫


水川≪じゃあねー!≫プツン





お昼


ほむら「…………」


水川「…………」


「可愛いよなー暁美さん」


「ああ、しかもメガネ掛けるなんて………俺好みだわー」


「だけど隣に居るのって……誰?」


「………さあ?」


「でも暁美さんと比べるとパッとしないな」


「そうだな」



ハハハハハ・・・・・・


水川「…………………」ゴゴゴゴ・・・・・


水川≪絶対あいつ等ぬっ殺してやるんだからっ!!」


ほむら「抑えなさい……って、半分声に出してるわよ」


水川「あっ」


ほむら「はあ・・・・・・・・」







水川「で、これからの事だけど…」モグモグ・・・


ほむら「……貴方の意見は?」モグ  モグ


水川「えっと…お菓子の魔女が来るときまでは
   私がまどかちゃんとさやかちゃんの共に巴先輩の魔女退治体験コース(笑)を言った方がいいんだけど……
   でも私は巴先輩との魔女探し&魔女退治には付き合わない方針で」


ほむら「わかったわ」


ほむら「………水川さんが巴マミの魔女退治に同行しないというのはやっぱり」


水川「そう」


「「昨日の事が巴マミ達に知られてはいけないから」」


水川「昨日の事がばれてしまえば巴先輩は私の事を危険と認識して……今後の鹿目さん達との関係にヒビが入っちゃう」


ほむら「あのインキュベーターは何を言い出すか分かったものじゃないから不用意に巴マミとは一緒にならない方がいい」


水川「うん、でも魔女退治以外は何も変わらず関わっていくつもりだから」


ほむら「そう」


水川「とまあ、時間ももう無いし早く食べないとね」


ほむら「話に集中し過ぎたわね」








放課後

水川≪じゃあ巴先輩の話だけ聞きにいってくるよ≫


ほむら≪わかったわ、くれぐれもばれないように≫


水川≪はーい≫


マンション

ピンポーン・・・


マミ「はーい…っと、水川さんいらっしゃい」


水川「すみません、少し遅れちゃいました」


マミ「さあ、上がって」


水川「おじゃましまーす」


まどか「あっ水川さん」


さやか「あ、水川さん来るのが遅いよー」


水川「ごめんね……
   それとまどかちゃんとさやかちゃん……水川さんは止めてくれないかな、私達同級生だし」


マミ「…………」


マミ(同級生……か)


さやか「あっ、そうだね…じゃあ何て呼べば…」


水川「水川か水川ちゃんで」


さやか「うん、それかな
    下の名前はまどかの名字だから何か抵抗があるし」


さやか「じゃ、これからは水川って言うから」


水川「それじゃわたしは変わらずさやかちゃんって言うね」


マミ「皆来てくれたし……まずは魔法少女の事からだけど何か質問はあるかしら?」


さやか「はいはい、はーい!」


さやか「魔法少女っていったい何ですか?」


QB「それは僕が説明するよ」


マミ「あら、キュゥべえもう帰ってきてたのね」


QB「水川要が来る十分ほど前から帰ってきたよ」





QB「さてと…まず魔法少女の事だったね」


まどか「うん」


さやか「魔女と魔法少女って何が違うの?同じだと思うんだけど…」


QB「魔法少女というのは……


台所


マミ「えっと……この紅茶がいいかしら
   ……それともこれ……迷うわね……」


水川「あ!巴先輩、紅茶の準備手伝います」


マミ「助かるわ、お湯を沸かしてくれる?」


マミ(なんで彼女は先輩呼びなのかしら…鹿目さんと美樹さんは先輩呼びじゃないのに…
  ………しょうがないわよね、一つ上なんだから)


マミ「……この紅茶ね、やっぱり」











グツグツ・・・


マミ「…………………」


水川「巴先輩?」


マミ「……………」


水川「巴先輩ー起きてますかー?」


マミ(そういえば、水川さんはあの二人と違うような気がするから気をつけた方がいいってキュゥべえが言って……)


水川「巴先輩!!」ニュ


マミ「ひゃ!?何かしらっ」ビクッ


水川「もうすぐで紅茶が出来ますよ、いいんですか?」


マミ「あ、ありがとう水川さん」アセアセ






マミ「それじゃ鹿目さん達の所に戻らないとね」


水川「そうですね」


マミ「………」ハア・・・


水川「何か悩んでいるんですか?」


マミ「えっ!?」


マミ(私そんなに思い詰めていたかしら…)


水川「あまり無理しないようにしてくださいね」


水川「貴方は貴方一人しかいないんですから…」


マミ「そうね……」


マミ(こんな子が悪い事をするとは思えないわ…
   やっぱりキュゥべえの思い過ごしかしらね)

キュゥべえ「…というわけさ」


さやか「ほえ~」


まどか「すごいね」


キュゥべえ「なんだったら今契約して魔法少女になって………」


マミ「こら、キュゥべえ………せかす男の子は嫌われるぞ」


キュゥべえ「……………」


水川「まどかちゃん、さやかちゃん、紅茶ができたよー!」


マミ「味は万人向きだけど味が合うかしら……」


さやか「大丈夫です!マミさんの紅茶なら何杯でも!」


まどか「ありがとうごさいます!マミさん、それに水川ちゃん」


水川「ささっ、ぐいっと飲んで」


マミ「そうそう、冷めないうちに」


さやか「じゃあ……」ゴクッ


まどか「………」ゴクッ


マミ「大丈夫かしら……不味くは無い……かな」ボソッ


水川「巴先輩が精一杯作ってくれた紅茶なら大丈夫ですよ……きっと」


マミ「水川さん……」


さやか「美味い!すごく美味しいですよ、マミさん!!」


まどか「びっくりしました、紅茶ってこんなにも味が豊かなんですね!」


マミ「鹿目さん…美樹さん……ありがとう」


水川「よかったですね………巴先輩」


マミ「ええ……本当に嬉しいわ……」


キュゥべえ(まずいな……このままじゃマミが絶望してくれないな……何か手立てを)


キュゥべえ(それには………やはりあの事を)

水川「あ、巴先輩!もう時間なので帰らせてもらってもいいですか?」


マミ「あら、もう時間なの?これから魔法少女体験コースを始めようと思ってたんだけど……」


水川「ごめんなさい………お詫びといっては何ですけど…これを」スッ


マミ「これは……スイーツバイキングの無料券!?貰っても…」


水川「大丈夫です
   今度みんなで食べに行きましょうね!それでは!!」



ガチャ 




     


マミ「水川さんは帰ってしまったけど二人とも時間は大丈夫かしら?」


さやか「ええ、ばっちりです!」


まどか「私も大丈夫です」


マミ「それじゃ魔法少女体験コース第一弾始めるとしましょうか」


まどか「はい!」  さやか「はい!!」



キュゥべえ(……水川要……やっぱリ彼女は暁美ほむらと……
     ……いや、今考えても無駄かな)


マミ「キュゥべえ?どうしたの?」


キュゥべえ「いや、何でも無い
     じゃあ行こうか」キュップイ



一方

水川「ふぅ…………あ、あそこに居るのって」


ほむら「……」zzz・・・


水川「寝顔可愛いなー、ほむらちゃんは」


ほむら「……っ」zzz


水川(何だろう……今、ほむらちゃんに悪戯したい……)


水川「………まず」



ほむら「………鹿目さん、……今度はどこへ」


水川「…………今はやめとこ」





ほむら「んっ………水川さん…居たのね」


水川「あ、起きちゃった」



ほむら「…………」


水川「起きちゃったかー………ごめんね、ほむらちゃん」


ほむら「それは良いけど……」


ほむら「何時から……居たの?」


水川「ん~……『鹿目さん、今度は』と寝言で行った時から……かな?」


ほむら「!?」


ほむら「ななっ///」


水川「最初は悪戯しようと思ってたんだけど……あんなにいい夢を見ていたら……ねぇ」


ほむら「ッ!!」ガッ


水川「!?」




ほむら「忘れなさい!忘れなさい!忘れなさいッ!!」ググッ


水川「いだっ!!腕が、腕が折れる!!!」


ほむら「ッツツツ!」グッ!


水川「死ぬっ、腕が死ぬ!!」






(この日私は誓った
ほむらちゃんの寝顔を見たら何もせずに起こすことを)

ほむら「はぁ…はぁ……」


水川「あはは……これは数時間くらい動かないかも……」ブラーン・・・


ほむら「ごめんなさい…つい『カッ!』となってしまって腕を」


水川「いいよ、別に……悪戯しようとしてたんだし…
   それに腕なら数時間後で治るし」


ほむら「えっ………嘘
    私、かなりの力で握ったつもりだけど……」


水川「無意識の内に手加減してたんじゃないかな?
   そうじゃ無くても私は治るのが早い体だから」


ほむら「そう……良かった…」


ほむら(…………治るのが早い?)


水川「それじゃ暁美さんの家で作戦会議をしよっ」


ほむら「ええ」

ほむら家


水川「……それじゃ今後もその作戦で」


ほむら「そうね、今は迂闊に行動が出来ないから」


水川「あ。一つ良いかな?」


ほむら「何かしら?」


水川「一通り巴先輩の事の話を聞いて調べたけど……」


ほむら「?」


水川「あれは重症だね、早く何とかしないとあの人は…
   シャルちゃんに殺される」


ほむら「…………」


水川「…驚かないんだね」


ほむら「私も薄々だけど感づいていたのよ……
    救うことは出来なかったけど」


水川「そうなんだ……」


水川「今、巴先輩を蝕んでいるのは………」



    「誰にも助けてもらえない孤独」






♯1言葉責め   完


次回 「言葉が紡ぐもの」






♯2 言葉が紡ぐもの


ほむら「誰にも助けてもらえない……ね」


水川「というか、自分自身の殻に閉じ籠っている感じ」


ほむら「よくそんな事が分かるわね…貴方」


水川「人をよーく観察すればなんで悩んでいるのか分かるからね……」


水川「気持ち悪いでしょ?よーく観察してるなんてさ」


ほむら「そんなこと無いわ、私だってまどかのことは目を離さずに見てるし」


水川「えっ」


ほむら「……で、巴マミの事はどうするの?」


水川「んー……荒療治をするかな、場合によっては」


水川「ま!、巴先輩が乗り越えるしかないんだけどね、そこは」








ほむら「……さて、作戦会議はここまでにしておきましょう
    腹も減ってきた事だし」


水川「そうだね」

ほむら「さて、今夜は泊っていくのかしら?」


水川「そうだね、今日は泊るかな」


ほむら「そう………」


水川「なになに、寂しいとか~?」ニヤッ


ほむら「無駄口を叩いてないで夕御飯の手伝いをしなさい!」


水川「はいはい……まったくほむらちゃんは冗談の通じない子ですねぇ……」


ほむら「冗談でも言っていい事と言っちゃ駄目な事があるのよ」


水川「そうだね…ごめん」


ほむら「まったく……次はしない様にしてもらえればいいわ」


水川「イエス、マム!!」


ほむら「…………」


水川「…………」


ほむら「………………はぁ」


水川「突っ込みさえしてくれないの!?」


ほむら「いいえ……貴方のボケに少しついていけなくなっただけ」


水川「……ボケを抑えるね、これから」


ほむら「そうしてもらえると有難いわ」




水川「ところで何を作るの?」


ほむら「オムライスに挑戦するわ」


水川「ん?」


ほむら「…なんでそこで疑問になるのかしら?」


水川「えっと…挑戦ってどういう事?」


ほむら「言葉の通りよ、初めてへの挑戦よ」


水川(嫌な予感しかしない………)


ほむら「それじゃ作るわよ」


水川「わかった」

その後…

水川「ほむらちゃん!卵の殻が入ってるよ!?」


ほむら「えっ?」





ほむら「今度は大丈夫よ」


水川(大丈夫かな……)


ほむら「はぁ!」


水川「!?」


水川「そんなにかき混ぜたらっ!」


ベチョ


ほむら「力加減を間違えたわ」


水川「あはは………」



水川(この後も暁美さんの不器用は続いた……)



三十分後


ほむら「できた!」


水川「…………そうですね」


水川(やっと終わったよ……)


ほむら「さて、食べましょうか 水川さん」


水川「うん……食べよっか…」


ほむら「味は大丈夫かしら?」ジー


水川「…………」


水川(食べ辛い……)


ほむら「早く、冷めないうちに」


水川「それじゃ……いただきます」パクッ


水川「………」モグモグ・・・・・・・


ゴクッ・・・・・・


水川「!」


水川「美味しい!このオムライスすっごく美味しい!!」


ほむら「…よかった」ボソッ


水川「何か言った?」


ほむら「いいえ、何でも無いわ……」パク









水川「やっぱり何度食べてもおいし…!?」


水川(辛い辛い辛い、辛い!!)



水川「あのさ…ほむらちゃん……聞きたい事があるんだけどいいかな?」


ほむら「何かしら?」


水川「ここの部分だけ凄く辛いんだけど何でかな?」


ほむら「それは隠し味……いや、ロシアンルーレットをしてみたわ」


水川「え?」


ほむら「ただ食べるのもつまらないかなと思ってやってみたけど……」


ほむら「あなたが当たってしまったようね」ニコッ


水川「…………………」


水川(笑顔が可愛すぎて怒るに怒れない………)


水川「はぁ……ほむらちゃん、次はしない様にしてね」


ほむら「わかったわ」


水川(ほむらちゃんの笑顔には敵わないな………)

一方…

マミ「このスパゲッティどうかしら?こういうのは初めてなんだけど……キュゥべえ、美味しい?」


キュゥべえ「僕は味というものがわからないんだけど…」チュルルッ


キュゥべえ「栄養価も高くそしてカロリーも低い…さすがマミだね」


マミ「ありがとう、キュゥべえ」ニコッ





キュゥべえ「ところで、魔法少女体験コースでのまどかとさやかの様子はどうだい?」


マミ「そうね……二人とも魔法少女に憧れをもってくれたけど……」


キュゥべえ「けど?」


マミ「美樹さんが心配ね、ちゃんと導いてあげないと」


キュゥべえ「そうかな………平気だと思うけど……でもそこの所はマミが指導すればいいじゃないか」


マミ「そうね……」


マミ「今度こそは……」ボソッ


キュゥべえ(良い感じに感情を揺さぶる事が出来たかな……)


キュゥべえ(それとまどかとさやかのことはこのままいけば平気だけど……水川要と暁美ほむら、彼女達には今まで通り気をつけなくちゃね……)





水川「じゃ、ほむらちゃん おやす~」


ほむら「ええ、お休み…」


ほむら「……………」zzz…


この日私は不思議な夢を見た…

女の子二人が仲良く喋っているところを

■■「■、今日はどこに行く?」


  「んー………じゃ■■■に行こう!」



ほむら(あの子は……水川さんかしら?)



■■「じゃあ次は鬼ごっこね!」


要?「え~、かくれんぼが良いよー」





ほむら「楽しそうね……」


ほむら(それにしてもここはどこかしら……)チラッ



ほむら「!?」




それは幼い女の子二人が一緒に遊んでいた微笑ましい場面だった


しかし…他と違うところは
彼女達のいる場所が全て…





魔女結界の中だった




■■「これ美味しいね!」


要?「うん!」





ほむら(これは………一体……)


その時、目が覚めた



水川「暁美さーん、起きてー!!」


ほむら「っは!?」


ほむら「はぁ…はぁ……」


水川「どしたの、怖い夢でも見た?」


ほむら「いえ…そういうのじゃ無くて…」


水川「で、どういう夢だったの?」


ほむら「それは……あなたっ…………」


ほむら(言っても良いのかしら……まだ『あの子』が水川さんと決まったわけじゃないし…)


ほむら「いいえ、やっぱり何でもないわ」


水川「えー、つまんなーい」


ほむら「つまらなくてけっこうよ」


水川「ほむらちゃんが『あーんなこと』や『こーんなこと』で『ああん』なことをされたかと思っ」ムグッ


ほむら「そこまでにしておきなさい……いろんな意味で」

ほむら≪それから数時間後……≫






水川「朝ごはんも食べ終わったしこれからどうする?」


ほむら「いつもは魔女退治なんだけど……」


ほむら「今日は休みにしましょう」


水川「キター!!」


水川「やっとほむらちゃんと遊べるぜっ!!」


ほむら「そんなに喜ぶことかしら?……」ハア・・・


水川「えっ、だって暁美さんと遊ぶ日なんて少ないし……それに」


水川「私も遊ぶのは久しぶりなんだよね」


ほむら「そう………」


水川「いや~楽しみ、楽しみ!!」


一方……

マミ「なにもする事が無いわね……」


キュゥべえ「そうだね、今のところは魔女と使い魔の反応もないから……」


キュゥべえ「あのさ…マミ」


マミ「なに?キュゥべえ」


キュゥべえ「このままグータラしてて良いのかい?」


マミ「え?」


キュゥべえ「このままグータラしてたら確実に太るよ」


マミ「ひっ!?」


キュゥべえ「マミはケーキを食べているから尚更ふとっ…!」


マミ「キュゥべえ?これ以上言ったら……」


マミ「一週間食事抜きよ、それでも言いたいというなら言っても良いわよ?」


キュゥべえ(やばい……感情の無い僕達でも伝わってくる……怖いよマミ……)


キュゥべえ「ごめんよ…マミ、デリカシーが無さ過ぎた」


マミ「まったく………もう」


マミ(でもキュゥべえの言うことも一理あるし……運動でもやろうかな……)

ほむら「で……」


水川「へぇー………ここが見滝原のショッピングモールなんだ」


ほむら「さて、何をしましょうか」


水川「私的には本屋さんとかゲームセンターくらいがいいかなって思うけど………」


ほむら「ん…………………」


水川「…………………」


ほむら「よし」


ほむら「ここは見て回りましょう……何か掘り出し物があるかもしれないし」


水川「そうだね」








一方


マミ「運動もし終えたし……買い物に行ってくるわ」


キュゥべえ「そうかい」


マミ「キュゥべえ、食べたいものはある?」


キュゥべえ「そうだね………スパゲッティが食べたいな」


マミ「スパゲッティね、わかった」


キュゥべえ「あ、マミ!今ならショッピングモールでロングパスタが58円で売ってるよ」


マミ「そう、ならあそこで買いに行ってくる」


マミ「いってきます、キュゥべえ」


キュゥべえ「いってらしゃい、マミ」

ほむら「ここに入ってみましょうか」


水川「………………」


水川「あの……一つ聞いても良いですか?」


ほむら「何?」


水川「ここって……コスプレ屋さんじゃないかな」


ほむら「そうね……コスプレ屋さんね」


水川「私も色んな所を見て回ろうとは言ってたけど…………」


ほむら「けど?」


水川「最初から飛ばしすぎだよ!ほむらちゃん!!」


ほむら「そうね……飛ばしすぎたかもしれない……だけど」


ほむら「水川さんと一緒の外出なんだから…私もここでは羽目を外そうかなって」


水川(どうしよう、ほむらちゃんが可愛すぎる……食べちゃいたいぐらい)


水川(でもそうだね、ほむらちゃん……貴方がこれまで魔女の所為で出来なかった事を………)


水川(ここで精一杯楽しんで……いい思い出を作ってあげなくちゃね)


水川「ほむらちゃんが羽目を外すなら私も外さないとね……」ボソッ



ほむら「水川さんが嫌だと言うなら入らないけど……」


水川「ううん、やっぱ中に入ろう!」ギュ!


ほむら「…………ええ!」


水川「いっぱい買ったね………」


ほむら「沢山あり過ぎて何を買ったのか判らなくなりそうね」


水川「それじゃ…どうする?」


ほむら「そうね…………まずは試しにメイドの服を試着してみるわ」


水川「定番だね」


ほむら「そういえばコスプレの定番ね」


水川「じゃ着替え楽しみにしてるよ」


ほむら「……期待に添えるように頑張るわ」


数分後…


ほむら「どうかしら?」


水川「似合ってるよ……でも何か足りないかな」


ほむら「足りない……!」


ほむら「お帰りなさいませ、ご主人様っ」ニコッ


水川「!?」


水川(ほむらちゃんが、あの、クール(自称)なほむらちゃんが
  まさかのご主人様発言ですとぉぉ!?)


ほむら「ふぅ………どうかしら、この私の声を最大限に活用した演技は」


水川「うん、最高だった///」


ほむら「そう言ってもらえるなんてこっちも演技した甲斐があったわね」


ほむら「それじゃ……次は水川さんね」


水川「うーん……そうだね………」





水川「着替えてみたけど……どうかな」クッ


ほむら「可愛いわね」


水川「本当に?」


ほむら「本当よ、この私に二言と失言は無いわ」


水川「先生風コスプレもいいね、ほむらちゃんのメイドさんも可愛いけど」


ほむら「そう………………ね」


ほむら「…………」ジー


水川「?」


ほむら「………」ジー


水川「何かな?ほむらちゃん、そんなに見つめて…」


ほむら「水川さん……貴方の胸のサイズ……」


水川「サイズが?」


ほむら「なぜAからCに変わっているのよ!!」


水川「えっ………あ、サラシを外してた」


ほむら「!?」


水川「あっ、ごめんね ほむらちゃん…………私、サラシ着けていたの」


ほむら「どうし……どうして着けて隠していた……の?」


水川「だって……胸が邪魔だし……あんまり見られたくないし」


ほむら「……………」ガクッ


水川「えっと…………言わなくてごめんね、ほむらちゃん」


ほむら「同じムネナイの仲間だと思っていたのに……のに……のに」ブツブツ・・・


水川「ほむらちゃん!戻ってきて!!」


ほむら「なのに………」ブツブツ・・・

水川「ほらっ!胸なんかあったって良い事なんてなにも」


ほむら「それは水川さんだから言えるのよ……」


ほむら「貴方は胸なんか要らないって言っても………」


ほむら「貧乳の方々は必要なのよ!!」


水川「うぅ…………」


ほむら「それに!」


水川「えっ!?まだっ話すの!?」









水川(こうして暁美さんは≪胸がない方々は≫という議論を一時間も語り続けました……
   せっかくのほむらちゃんとの休日なのに………どこで選択肢を間違えたのでしょうか
   いえ……サラシを外したのがそもそもの原因だったのかも……)




ほむら「聞いているの!水川さん!!」


水川「はいぃ!!」


ほむら「はぁ……はぁ……」


水川「…………」チーン


ほむら「はっ!? 私いま何を…」


水川「…………」


ほむら「水川さん、どうかしたの?」


水川「あっ、目…覚ましたんだ……よかった」


ほむら「私…計一時間くらいの記憶が思い出せないのだけど……」


水川「思い出さない方がいいと思うよ……暁美さん」





ほむら「私…また何かやらかしt」


水川「ううん、違う、今回のは私のせいだよ」


水川「それよりも…私、今とっても眠いの……」


水川「寝てもいいよね……ほむラッシュ……」


ほむら「誰がほむラッシュよ!」


水川「それじゃ………ね」ガクッ


ほむら「水川さん?、水川さん!」

水川≪と、こんな茶番を入れて、私とほむらちゃんは楽しみました≫


ほむら≪水川さんとその後もコスプレをし続け≫


ほむら≪その中で私が一番気にいったのは、メイド服≫


水川≪そして私は着物です≫





水川「うん、これが一番かな」


ほむら「似合っているわね」


水川「そうかな?こういうのはほむらちゃんの方が似合うと思うんだけど」


ほむら「それでも、水川さんに着物も似合っているわ」


水川「そうなんだ……自分のだと似合っているのかなんて分からないから…」


水川「ありがとね、ほむらちゃん」


ほむら「いえいえ……」






水川「それじゃ……次は……ってええええええええ!?」


ほむら「!?」ビクッ


ほむら「どうかしたの?水川さん」


水川「時間……」


ほむら「時間?」


水川「もう夕方になってるよ」


ほむら「え」


水川「楽しいと時間の流れが速くなるって本当なんだね」


ほむら「そう……ね、ぜんぜん気がつかなかったわね」


水川「それほど良い思い出が出来たってことで良しとしましょう」


ほむら「そうね、今日は忘れられない一日になったわ」


ほむら「ありがとう、水川さん」


水川「そう、良かった」ニコッ



ほむら「それで今夜は……」


水川「今夜は帰らないと……犬のご飯がそろそろ尽きそうだしね」


ほむら「えっ……水川さん、貴方って犬を飼っているの?」


水川「うん、一か月前に来るようになった野良犬を飼っているんだけどね」


ほむら「野良犬?」


水川「結構可愛いんだよ、性格は凶暴だけど根は優しくて義理堅いし……」


ほむら(犬か………犬と聞くと彼女を思い出すわね)


水川「それじゃ、またね!ほむらちゃん!」


ほむら「ええ、また」




ほむら(行ってしまったわね)


ほむら(楽しい時間をありがとう………水川さん)


ほむら「さて」


ほむら「今日は影の魔女の使い魔ね………」



ほむら(切り替えていかないと)

水川宅


水川「ただいまー」


???「……………」


水川「あれ?」


水川「今日はまだ狩りに行っていないと思うけど……」



???「zzz……………」スウ・・・スウ・・・


水川「ありゃりゃ、寝ちゃってるんだ……それにお腹丸出し……」


???「……………トドメだ」


水川「まったくもう………だね、さあご飯だよ、起きて―――

影の使い魔「…………」


マミ「今ね!」


マミ「ティロッ!!」


マミ「フィナーレ!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さやか「いやー、やっぱマミさんってカッコイイです!」


マミ「もう……見世物じゃないのよ………自分達が危ない事をしているって意識は忘れないでほしいわ」


まどか「はい」


さやか「はーい」


マミ「それじゃ……帰りましょうか」


さやか「あ~い」


さやか「そういえば、マミさん」


マミ「何?美樹さん」


さやか「マミさんはどんな願い事をしたんですか?」


まどか「あっ、私も気になります」


マミ「うぅん………」


さやか「あっ………別に言いたくなかったら言わなくて大丈夫ですよ」


マミ「私は…………私の場合は……」


マミ「考える余裕も無かったの…………」


マミ「だから鹿目さんと美樹さんにはじっくり考えて決めてほしいと思っているわ」


マミ「私の考える余裕の分までね」


さやか「…………」


まどか「…………」


マミ「ごめんなさい………でも考えて願い事を決めないと後で後悔することになるから……」


さやか「あの、マミさん」


さやか「他人の為に願い事をするのって平気ですか?」


キュゥべえ「それは僕が答えるよ」


まどか「あっ、キュゥべえ」


マミ「さっきまで何所かにいっていたけれど……何をしていたの?」


キュゥべえ「それは秘密さ」


さやか「えぇー、別に言ってm……」


キュゥべえ「駄目だよ、君達のところでいうプライバシーな事情だからね」


さやか「ん……それはそうとして、キュゥべえ、他人の為に願い事をすることって平気なの?」


キュゥべえ「別に君達……契約者自身が願い事の対象になる必然性はないんだけどね」


キュゥべえ「前例もない事は無いし……」


さやか「ふぅん…………」


マミ「でも」


マミ「他人の為に願うというのはあんまり関心できた話じゃないわね」


さやか「!?」


さやか「 どうしてですか!マミさん!」


マミ「まず……美樹さんはどんな願いをするのか教えてもらっても良いかしら?」


さやか「それは……幼馴染の恭介の腕を……」


マミ「…………………なるほど」


マミ「きつい事を言うけれど……」


さやか「はい」


マミ「美樹さんはその恭介君の腕を治して、その腕を治してあげた恩人になるために契約をするの?」


マミ「それとも、彼の腕を治してあげるために契約をするの?」


さやか「…………」


マミ「ごめんなさい……でも今の内に言っておかないと……履き違えたままだときっと後悔することになってしまうから」


さやか「……そうかもしれない……けど」


まどか「…………」


マミ「契約をしてしまえばもう取り消しはできないの………だから」


さやか「そう……ですね、もうちょっと考えてみます」


キュゥべえ「そうかい?、でも僕としては早ければ早いに越したことないんだけど……」


マミ「もう……駄目よキュゥべえ、せかす男子は嫌われるぞ」


キュゥべえ(そもそも僕は男子じゃないんだけどなぁ……)


キュゥべえ「わかったよ、マミ」


マミ「それじゃ、鹿目さん、美樹さんここで」


まどか「はい、さようなら」


さやか「…………」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

まどか「さやかちゃん………大丈夫?」


さやか「へ?ああ、うん……平気だよ」


まどか「……………」


さやか「あたしさ」


さやか「心のどこかで恭介の腕を治した恩人になりたかったのかな~って思っちゃったんだよね」


さやか「今日のマミさんの言葉で………はは、どうしよっかな………ふぅ」


まどか「ねぇ………さやかちゃん」


さやか「ん……どうしたのまどか」


まどか「ただ魔法少女になりたいって駄目なのかな………」


さやか「そりゃ………まあ、それが願いなら良いと思うけど」


さやか「でもそんな事で願いを使ったらマミさんはきっと………もの凄く怒ると思う」


まどか「そう……だよね、ごめんねさやかちゃん……変な事を聞いて」


さやか「平気だよ……逆にすっきりしたし」

さやか「ってあれ?何か落ちてる」


まどか「これ………マミさんが持ってたアクセサリーだね」


さやか「まどかちょっと待ってて、これ渡しに行ってくる」


まどか「うん」


さやか「マミさーん!!」


マミ「…………………」


ほむら「…………」


・・・・・・・・・・・・・・・・

さやか「あ、見つけた!マミさん!!」


「巴先輩………貴方には失望しました」


さやか「えっ?」


さやか(よく見えないけどあれは………水川!なんであいつが?)


水川「よくもまあ……無知なくせにぺらぺらとほむらちゃんを責められますね」


マミ「……………」



・・・・・・・・・・・・・・・・時は少し遡り・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ほむら「巴マミ」


マミ「貴女は………暁美さん」


ほむら「貴女には話があるの」


マミ「……………」


ほむら「もうこれ以上まどか達を危険に晒さないで」


マミ「危険もなにも………この私がいるから平気よ」


ほむら「あなたは分かっているの!?」


ほむら「貴女は無関係な一般人を危険に巻き込んでいる」


マミ「彼女達はキュゥべえに選ばれたのよ、無関係ではないわ」


ほむら「貴女は魔法少女に誘惑させている」


マミ「それが面白くないわけ?」


ほむら「ええ、そう……迷惑よ、特に鹿目まどかを積極的に勧誘しているのが」


マミ「ふぅ……ん、貴女も彼女の素質に気付いていたのね」


ほむら「彼女……まどかだけは絶対にさせない」


マミ「自分より強い相手は邪魔者ってわけ?…………いじめられっ子の発想ね」


ほむら「っ……………」


ほむら(どうしてこうなってしまうの)


ほむら(どうして分かり合えないの………)


マミ「黙るってことはやっぱりそういうこt」


「へぇ~………巴先輩ってそういう人だったんですか…………貴女には失望しました」


マミ「っ!!誰!?」


ほむら「……………………」


水川「よくもまあ……無知なくせにぺらぺらとほむらちゃんのことを責められますね」


マミ「水川さん、貴女………どうして暁美さんに」

水川「それは……友達だからです」


マミ「………騙してたってことなのね」


水川「まあ……騙していましたね」


マミ「どうしてっ!」


水川「それは言えません……プライバシーな事情もありますから」


ほむら「水川さん……なぜここに」ボソッ


水川「ん?それは、ちょっと足りない食材があったから買いに行ったときほむらちゃんと巴先輩が見えたから」ボソッ


マミ「…………………」


水川「ところで……今さっき『この私がいるから平気よ……』でしたっけ?」


マミ「ええ、そうよ……」


水川「それじゃあ言いますけど…………」


水川「いつから自分が死なないなんて思ってるんですか?」


マミ「えっ……………」


水川「もう一度言います」


水川「いつから自分が死なないなんて思ってるんですか?」


水川「魔女との戦闘なんて死と隣合わせなんです…………」


水川「一時の油断が死に繋がるんです」


マミ「うぅ………………」


水川「もしもの話ですけれど………もし巴先輩が死んでそして鹿目さんと美樹さんが魔女や使い魔の攻撃によって死んでしまったら」


水川「どう償うんですか?」


マミ「それは………」


水川「この私がいるから平気……ですか……あははっ……あはははははっ」


水川「そんな平気だって保証もないのに………鹿目さんや美樹さんを危険に晒さないでください」


水川「正直言って………不愉快です」








マミ「…………………」


マミ「それが貴女の本音なのね」


水川「馬鹿言わないでください、そんなのまだ………二割ほどしか出してませんよ」


水川「本気で言ったら………罵詈雑言になるから」


水川「この際言ってしまうと私は……ちょい加虐体質なんです」


ほむら「えっ」


水川(嘘だけど)


水川「下手すると言わなくても良い事さえも言ってしまうから……自重しているんです」


水川「……っとまあ話が逸れそうになっているから戻しますけど」


水川「巴先輩、魔法少女の事はどこまで知っていますか?」


マミ「………キュゥべえに願いを叶えてもらった引き換えに魔女と戦う使命をもつ少女……」


水川「まっ……基本ですね、他には」


マミ「ソウルジェムの魔力を使って魔女と戦い」


マミ「そしてそのときに出たグリーフシードでソウルジェムを浄化させる」


マミ「私が知っているのはそこまでよ」


水川「ふぅ…………ん………」


水川「魔法少女のこともな―んにも知らないんですね」


マミ「えっ………」




水川「それじゃ………キュゥべえ、そこにいるよね?分かってるよ」


キュゥべえ「…………ばれてたのかい」


水川「誰だってわかるよ……だって白いし」


キュゥべえ「あっ、そうか、そうだね」


水川「……それで今さっき巴先輩の言っていたこと………あれだけじゃないよね」


水川「まだ言ってない事があるよね………キュゥべえ?」


キュゥべえ「魔法少女でもない君がなぜ……」


水川「うん、私は、『魔法少女』では、ないよ」


水川「もっかい言うよ?」


水川「まだ言ってない事があるよね」


キュゥべえ「………それは言えない」


水川「あるよね」


キュゥべえ「………言えない」


水川「あるよね」


キュゥべえ「…………」


水川「ないよね」


キュゥべえ「……うん」


水川「うんってことはあるのかな?」


キュゥべえ「うん」


キュゥべえ「……っあ!!」


マミ「キュゥべえ……」


ほむら(口車に乗られたって感じね)


水川「まあ、そんなわけで巴先輩」


水川「貴女が知らない事もあるんです」


マミ「キュゥべえ……なんで」


キュゥべえ「………それじゃ僕は失礼させてもらうよ」タッ タッ

水川「それじゃ………私も帰りますね」


マミ「…………ええ」


水川「あっ……それと巴先輩」


マミ「何かしら」


水川「なんで私が巴先輩って言ってるかわかりますか?」


マミ「それは………………わからないわ」


水川「それは」

水川「貴女のことを信用、または信頼していないから………です」



・・・・・・・・・・・・・・夜道・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ほむら「水川さん」


水川「? 何?ほむらちゃん」


ほむら「なんであそこまで巴さんを責め続けたの?」


水川「それは…………」


水川「巴先輩がほむらちゃんに言い放った言葉に怒ったから……かな」


水川「かちんときちゃって……」


ほむら「……………」


ほむら「ごめんなさい………そのせいで」


水川「えっいいよいいよ、別に大丈夫だし」


水川「それに近々ああ言っておく予定だったから……ね」


ほむら「…………」


ほむら「それはそうとして」


ほむら「水川さんって加虐体質………なの?」


水川「え」


水川「ああっ………私が加虐体質ってことは嘘嘘……まったくのでたらめだよ」


ほむら「そう………」


ほむら(それならちょっと口元が上にいっていたのは一体……)

さやか(まさか……水川が転校生とつるんでだなんて)


マミ「………………」


さやか(っといけない、いけない、マミさんにこれを渡さないと)


さやか「マミさーん!!」


マミ「あっ……美樹さん……どうしたの?」


さやか「えっと……これを」


マミ「これは……ありがとう、美樹さん」


マミ「お父さんとお母さんが誕生日にくれた物だから………」


さやか「……水川達と何を話してたんですか」


マミ「聞いてたのね」


さやか「はい」


マミ「話は……私が如何に馬鹿な事をしてるかってこと」


さやか「そんなっ!?マミさんは馬鹿な事なんか一つも」


マミ「でも水川さんの言っていたことはすべて正しいわ」


マミ「鹿目さんや美樹さんを完全に守れるという保証もないのに…………私は」


さやか「マミさん…………」


マミ「美樹さん……ちょっと胸を借りても……いいかしら?」


さやか「いいですよ、こんなあたしの胸ならいつでも貸せます」


マミ「………………」


マミ「ごめん……なさい……」


さやか「………………」


マミ「ううう………………」



水川宅


水川「たっだいまー!」


???「っあ、帰ってきたか」


水川「ごめんね、道中でいろんなことがあったから……つい」


???「つい、じゃねー……まったく」


???「てめェがこの良い狩場を教えてくれたのはいいが…………」


???「いつになったら魔女を狩ることができんだよ?」


水川「グリーフシードは私が持ってきてあげてるからソウルジェムは平気でしょ?」


???「はぁ……前回に引き続き聞くけどさ」


???「どうやってグリーフシードを持っているんだ?それに水川……あんた魔法少女じゃないのになんで魔法少女のことを知っているのか……そこんとこ教えてくんない?」


水川「それは秘密」


水川「でも、私が『魔法少女』ではないことは確かだよ」


???「そうかい………あーああ、いつになれば魔女を狩れるんだか」


水川「もうすぐ狩れるよ、明日になったら……ね」


???「はいはい………それじゃ」


???「なんか食いもんだしてくんない?腹がもう空きまくって…………」


水川「わかった……何か食べたいの?」


???「………………」


「カレーライス」

ほむら「………………」


ほむら(あとお菓子の魔女まで2日………か)


ほむら(何度も見捨ててきた巴マミ……巴さんを助ける事が私なんかに)


ほむら(できるのかしら…………)


キュゥべえ「やあ」


ほむら「消えなさい」


キュゥべえ「酷い言われようだね」


ほむら「あなたがなぜここに?殺されたいのかしら?ねぇキュゥべえ」


キュゥべえ「それはやめてほしいな………それに暁美ほむら、君に伝えたい事がある」


ほむら「……………」


キュゥべえ「別に鹿目まどかを契約させるために手を引けってことじゃないから安心してくれないかな?」


ほむら「……………わかった」


キュゥべえ「僕が伝いたい事っていうのは………水川要のことなんだ」


ほむら「水川さん?」


キュゥべえ「うん」





キュゥべえ「彼女を調べていたらある事がわかったんだ」


ほむら「プライバシーの侵害ね……捕まるわよ」


キュゥべえ「話の端を折らないでくれないかな」


ほむら「………それで、水川さんの何がわかったの?嘘だったら………」


キュゥべえ「嘘じゃないさ、ちゃんと本部にも確認させたし」


ほむら(今本部っていったかしら?こいつ……)


キュゥべえ「少し脱線しちゃったけど…………言うよ」





キュゥべえ「水川要という名前の人間はいない、どこにも、この地球に」





ほむら「……………え?」


キュゥべえ「他にも付け足すなら今の彼女の名前は………偽名だ」


ほむら「………………」


キュゥべえ「まあこれからも調べていくけど」


キュゥべえ「これだけは忠告させてもらう」


キュゥべえ「あまり彼女を信用するのはやめたほうがいいと思う」


キュゥべえ「君の目的も邪魔されるかもね」


ほむら「………………そのことを教えてくれた事には感謝はするわ……」


ほむら「でも、それで私が水川さんを信用しなくなるなんて思わない方がいい」


キュゥべえ「………なぜだい?」


ほむら「だって友達だからに………」


バン!


キュゥべえ「きゅっぷ!?」グチャ


ほむら「決まっているじゃない」


ほむら(まったく……嫌な気分になったわ……)


ほむら「さて………と」パア


ほむら「そろそろ魔女を狩らないと」


ほむら(でも………水川要という名前がこの地球にいないって)


ほむら(いえ……インキュベータ―が私と水川さんの仲を壊そうとしている線も……)


ほむら「……………はぁ、そんなことを考えても時間の無駄づか………」


ほむら(そういえば……水川さんの家って何処にあるの…………かな?)



翌日

水川(昨日は大変だったなぁ…………まさか、カレーライスの後に満漢全席だなんて)


水川(でもそれを全部食べちゃったんだからすごいよねぇ……………きょ)


さやか「でね、それで中沢が………あ」


水川「おはよ!さやかちゃん、まどかちゃん」


さやか「……………………」


まどか「? どうしたの?さやかちゃん」


さやか「……なんでもない、いこ!まどか!」ギュ


まどか「えっ?ひゃ!?そんなに強く引っ張らないで」


さやか(昨日あんなこと言ってたのにけろっとして………あいつ)


まどか「どうしたの!なんか今日のさやかちゃんは変だよ」


さやか「え、ああっうん………ごめん、まどか」







水川(これまたひどく嫌われたもんですなぁ………まああの現場さやかちゃん見てたんだからしょうがないけど)


水川(これでさやかちゃんがどっちのルートに進むかは巴先輩を助けてからじゃないとわからない………かな)


水川(ま!どっちのルートでもBADにはしない………させないけどね)


水川「それが私の………



 
            



             因果のループに囚われた二人を助けるために











第二話  その手が紡ぐもの   完





今回から次回予告



次回予告



巴マミが死ぬまで残り明日となった


彼女を救うため水川要がとった行動とは…………



次回 第三話 「たしかに貴女は無知だけれど  ;曇りのち晴れ」

第三話  「たしかに貴女は無知だけれど   ;曇りのち晴れ」




放課後   帰り道


ほむら「もうすぐお菓子の魔女がくるわ」


水川「そうだね」


ほむら「彼女を救うためにも水川さん協力してくれる……かしら?」


水川「うん、いいよ こんな私ならいつでも協力するよ」



ほむら「明日が巴マミの命日になるかもしれない日……もしも巴マミが死んでしまったらワルプルギスの夜に勝てる見込みは…………」


水川「うーん……巴先輩が居なくなったらワルプル…………ギスを倒せる見込みは低いかも……ね」


ほむら「そうなの……ね、やはり巴マミも仲間に入れるべき」


水川「そう、一撃必殺に長けている巴先輩が入ってくれればぐんと楽になると思うよ………だけどメンタル面的にはアウト過ぎるんだよねぇ……………」


ほむら「そうね、いつも真実を告げれば死んでしまうような」


ほむら「そんな人だった」


水川「まあ、実際救えるかどうかは明日にならないと………ね?」


ほむら「そうね」

ほむら「ところで」


水川「ん?何?」


ほむら「水川さんの家って何処にあるの?一度行ってみたいわ」


水川「ええっと…………うーん……」


ほむら「あっ……言いたくなければ言わなくても……」


ほむら「構わないわ」シュン…


水川(そんな顔されたら言うしか選択肢はないね……というか言わざるを得ない)


水川「見滝原駅から徒歩十分のところにあるよ」


ほむら「そう、それじゃ今度行ってみるわ」


水川(あれ?それだけでいいの?ほむらちゃん)


ほむら「それじゃ……明日頑張りましょう」


水川「そうだねぇ…………」


ほむら「じゃ私は」


水川「…………」


ギュ


ほむら「えっ?」


水川「………………」


ほむら「水川さん?どうしt」


水川「今日泊まりに行ってもいいかな?」


ほむら「構わないけど……急にどうしたの?水川さん?」


水川「なんとなく………もあるんだけど一番の理由はほむらちゃんが心配で」


ほむら「私………が」


水川「うん、なんていうか……ほっといたらほむらちゃんはこのまま思いつめてしまいそうな感じが出てたっていうか」


ほむら「…………」


水川「……まあ、こんな私なんかが言える立場じゃないんだけど」


ほむら「ありがとう、水川さん……………でも大丈夫問題ないわ」


水川「ありゃりゃ、これはお門違いでしたかな」


ほむら(それは違うわ)


ほむら(水川さんが言ってくれなかったら言っていた通り思いつめていたかもしれない……)


ほむら(まったく……私ったら昔から何も変わらないのね………変わったのは他人と接する態度だけ……ね)


ほむら「それじゃ夜の九時に来てもらえると………魔女退治もあるし」


水川「そうだね、それじゃ夜の九時に」

水川宅


水川「たらいま~」


???「………」


水川「あれ?帰ってたの?」


???「いいや……今日あんたに見つからずに魔女を狩ろうと行ってみたらマミの野郎がな」


水川「ああ、それで……」


???「そ、やる気が失せた」


水川「ん~……あ!もう明日になったら魔女を狩りに行っても構わないよ」


???「はぁ?どういう意味?これまで魔女を狩るな、動くなってあんたがうるさく言っていたのにどういう吹き回しなのさ?」


水川「明日はあることが起きるからね………別に貴女はそんなの気にしなくていいんだよ」




水川「佐倉杏子ちゃん」




杏子「………まあいいや、こっちは早く魔女を狩りたくてウズウズしてんだから」


杏子「後はアタシの好きなようにやるだけさ」


水川「あ、でも私の所にちゃんと帰ってきてね?わかった?」


杏子「はいはい、ちゃんと帰るよ……もうスリなんてしなくても食い物を食べられるんだからな」


水川「そして魔女を狩るときは制限は付けるからね、あまり狩りすぎるのも駄目だからね」


杏子「わかった…………」


杏子(守らないと怖いからな…………はぁ)


   巴宅


マミ「………………はぁ」


キュゥべえ「どうしたんだい?マミ、元気がないように見えるけど」


マミ「ちょっと昨日の言葉で………ね」


キュゥべえ「そうか……昨日のことでそんなに元気が」


マミ「今日は魔女退治できるコンディションじゃない・・・かな……」ハア・・・


キュゥべえ(もうすぐ……いやもうひと押しで魔女になるかな……いやまだ待ってもっとエネルギーを蓄えてから)


マミ「キュゥべえ?」


キュゥべえ「あっ……ごめんごめん少し考え事をしていただけさ」


マミ「そう」


キュゥべえ「マミ……君はもう魔女に負けないくらいの魔法少女になってくれた……よく頑張ってくれたよ」


キュゥべえ「だから水川要の言うことなんて無視すればいい」


キュゥべえ「第一水川要は魔法少女ではないだろう?あれは虚言だと思えばいいのさ」


キュゥべえ(まあ、でも彼女は魔法少女ではないけど『人間』ではないことは確かだけどね)


マミ「でも……彼女の言っていることは正しいわ……だからそんな風に思うことなんて私にはできないわ」


キュゥべえ「……………」


マミ「少し眠くなっちゃった………」ウトウト・・・


キュゥべえ「それじゃ枕を持ってくるね」


マミ「ええ、お願い・・・・・・・・・・・・」zzz


その後私は嫌な夢を見た……いや、見てしまった………





        まだ私が魔法少女に成り立てで力もなかった頃に起きた惨劇を…






銀の魔女「…………」


マミ「はぁ……はぁ……」


子供「うああ………うわああああん!!やだぁママ!!」


キュゥべえ「マミ!君の魔法では不利だ、今は撤退しよう!じゃないと死んでしまう」


マミ「でも!」


キュゥべえ「でもじゃないんだ!」


マミ「じゃ取り込まれそうになっているあの子を見捨てろっていうの!?」


キュゥべえ「もうあの子は……助からない」


マミ「え」


子供「うああ……ま…ま………」


マミ「あ…あ…ああああ!」


キュゥべえ「・・・・・・・・・・・・」

マミ「………………」


キュゥべえ「なんとか逃げ切れたね、マミ」


マミ「…………」


キュゥべえ「マミ?」


マミ(私のせいだ……私がもっと強ければ助けられたのに)


「居ないんです!私の!子供がぁぁ!!」


マミ「!!」ビクッ


警察「落ち着いてください、えっと……あの橋の近くで居なくなったのですね?」


子供の母「そうです、あの橋の下で……コウちゃん!コウちゃん!!!」


警察「困ったな……」ハア・・・




マミ「・・・・・・・・・・・・」


警察「あっ、君!ちょっといいかな?」


マミ「えっ」


警察「ここで子供の失踪があったんだけど……その子供を見なかったかい?どんな事でもいいんだ、例えば……」


マミ「えっと・・・・・・・・・・・・」




キュゥべえ『マミ、ここは言わない方がいい、魔女のことなんて言っても信じてはもらえないだろうからね』



マミ『でも』


キュゥべえ『でもじゃないんだ、マミ』


キュゥべえ『もうあの子供は誰にも死んだと気づかれずに行方不明者のまま処理されるだろう』


キュゥべえ『魔女に取り込まれた時点であの子供の人生は終わり……死んでしまったんだ』





マミ『……わかった……言わないわ』


キュゥべえ『…………そうかい』


マミ「…………見てません」


警察「そうか……ごめんね、手間をかけちゃって」


マミ「いえ……平気です」



あの事件から数ヶ月が経ち


そして……私は強くなるために色々特訓をした



マミ「キュゥべえ!私新しい魔法の武器を考えてみたの!」



キュゥべえ「へぇ~……一体どんな武器なんだい?」


マミ「待ってて」パア・・・


マミ「えいっ!」シュルルン







マミ「出来た!出来たわキュゥべえ!」


キュゥべえ「ねえ……一つ聞いていいかな?」


マミ「何?」


キュゥべえ「出来たってどういう意味なのかな?今この場で出来たのか、それとも……」


マミ「もう………キュゥべえったら……それともの方に決まっているじゃない」


キュゥべえ「ごめんよマミ……悪気は無いんだ」


キュゥべえ「それはそうと……これはマスケット銃だね、それに結構古いタイプの」


キュゥべえ「なんでこんな古いものにしたんだい?銃なら現代の形の方が何発でも打てるのに」


マミ「現代の銃も考えはしたんだけど………あの形にしてしまうと応用が利かなくなってしまうから」


キュゥべえ「嘘だね、目が泳いでる……マミが嘘を言う時はいつも目を泳がすのはわかっているよ」


マミ「ううっ………」


マミ「雰囲気!雰囲気で決めたの!!」///


キュゥべえ「雰囲気なんだ……」


マミ「だけど……マスケット銃なら使い捨てだけど全方角、全角度どこからでも打てるしそれに……」


マミ「もっと改良すれば大きな大砲にだって出来るはずよ」


キュゥべえ「……そうだね、まあマミの好きな通りにやってみるといい」


キュゥべえ「それが上手くいったら魔法少女としてもっと強くなれるよ」


キュゥべえ「きっと」

こうして私はマスケット銃を改良と研究を重ねついにティロ・フィナーレを編み出した

それに他の技も編み出し続けていった






              それから一年後が経ち子供はそれでも見つからず……



           この『子供失踪事件』は未解決事件となり捜査は断念されたという……








           私はその事件からもう数年間も経っているけれど




             未だにあの子の声は鮮明に思い出せる



        「ママッ!助けてママ!!うわあああああああああああああぅん!!!」……と



       だから……もうあの子のような悲劇をまた起こさせないために私は魔女も使い魔も等しく倒し続ける




               それが魔法少女となった私の役目だから



マミ「んっ………」


キュゥべえ「あっ、やっと起きてくれたんだね」


マミ「今何時なの?……」フア・・・


キュゥべえ「夜の8時だよ………まったくどうしたんだい?今日は」


マミ「今日はあまり動きたくないっというか……魔女退治する気持ちになれないの」


キュゥべえ「そうなんだ……やっぱりわからないなそういう気持ち……」


マミ「にしてもご飯は作らないと…ね!」


キュゥべえ「僕は食事を摂らなくても平気だけどマミはそうじゃないからね」


キュゥべえ「でも食べ過ぎると太るよ?ただでさえ体重が」


マミ「………………」ゴゴゴ・・・


マミ「キュゥべえ?撃つわよ?」ニコッ


キュゥべえ「わ……わかったから撃つのは」


マミ「分かればいいの」

その頃……


ほむら(もうすぐで来るわね……)


ほむら「前回よりも上手くなっているはず……大丈夫」


ピンポーン


ほむら(来た!)




水川「来たよ~ほむっち」


ほむら「……え?何かしら、その定着しそうで使い古されたそのあだ名は」


水川「だって友達だからあだ名で呼びたいなぁー…って」


ほむら「だとしても貴方は急すぎるわ………はぁ」


水川「はぁ……って言われた!?」

その頃……


ほむら(もうすぐで来るわね……)


ほむら「前回よりも上手くなっているはず……大丈夫」


ピンポーン


ほむら(来た!)




水川「来たよ~ほむっち」


ほむら「……え?何かしら、その定着しそうで使い古されたそのあだ名は」


水川「だって友達だからあだ名で呼びたいなぁー…って」


ほむら「だとしても貴方は急すぎるわ………はぁ」


水川「はぁ……って言われた!?」


二回投稿すみません

水川「うぅ………」


水川「もう私の飽きが始まろうとしているのね……」


ほむら「そんなに落ち込まないで水川さん」


水川「いいよ……ほむらちゃん……どうせ私のことなんか飽き飽きしてるんでしょ?」


ほむら「そんなことないわ、それは私が保証するから」


水川「ほんと?」


ほむら「本当よ………出来れば凛とした水川さんを見てみたいけれど」


水川「そう……だね、ここでウジウジしてても何も始まらないね」


水川「よし!それじゃお邪魔します!」


ほむら「ええ、いらっしゃい」


ほむら(立ち直りが早い………)

ほむら「もうご飯なら出来てるから……一緒に食べましょ」


水川「うん!」


水川(またタバスコを入れるような危険な物じゃなければいいけど……大丈夫かなぁ……)




居間


ほむら「今回もオムライスにしてみたわ、食べてみて」


水川「・・・・・・・・・・・・」


水川(形は前より上達してるね、あとは……)


水川(味!!だね)パクッ!


水川「!!??!!?!!???!!!?????!!」



《しばらくお待ちください》




水川「(^Д^)」


ほむら「水川さん?」


このオムライスの味は…………いわゆるダークマターだった
なんというかこの世全てのマズ飯がこの中に入っているというか、まあそんな感じ
近代化した江戸で暮らすあの人でも『これ』はつくれないんじゃないかな


水川(…っと、あまりのマズさに地の文で説明しちゃった)


水川(でも、嘘でしょ………あの時から二日も経ってないのに……なに…を)バタッ


ほむら「水川さん!?どうしたの!」


水川「っはあ!?」


ほむら「やっと起きてくれた……」


水川「ん…今何時?」


ほむら「11時ね」


水川「ありがと……とまずは『あれ』についてきかない…と」


水川(まだ吐き気がするなぁ……それ程やばいってことなんだろうね)


水川「オムライスのことだけど……何入れたの?」


ほむら「そう……ね、まず……卵を―



ほむら  「―してこれを入れたわ」


水川「……え?」


水川(これって………食用じゃない重曹だよね…?)


水川「ほむらちゃん、そこに座りなさい」


ほむら「えぇ」


水川「なんでこれを入れたの?正直に言って」


ほむら「隠し味として……」


水川「でもこれ……食用じゃないからね」


ほむら「え?でも重曹って食べられるんじゃ」


水川「まずそこからだね………はぁ」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年10月15日 (火) 16:35:57   ID: j9gUfIkQ

読んで無いけど、オリジナルはヤメロッテ。

2 :  SS好きの774さん   2013年11月28日 (木) 23:29:29   ID: BPhxSUYV

やったー!この糞糞糞糞SS未完だー!

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom