魔法少女DAIGO☆マギカ (64)

DAIGO『いや、ほんとガチパねっすから』

浜田『なっはは! んなアホな』

松本『さすがにそれはちょっと病院に行かれてもらっては』

どっ \ハハハ/ \ハハハ/

詢子「まどか、テレビばっか見てねぇでとっとと風呂入りな」

まどか「はーい、ママ」ピッ



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──風呂

まどか(すごい人っているんだなぁ。元総理の孫で、アニメの主題歌歌って、面白い話もたくさんできて、イケメンで…)ブクブク

まどか(わたしはなんにもできないのに)ブクブク

ザバァ

まどか「…はぁ」

フキフキ

??「彼女だけでは荷が重過ぎたんだ」

まどか「そんな…あんまりだよ。こんなのってないよ…!」

??「まどか。運命を変えたいかい?」

まどか「え…」

??「この世界の何もかも君が覆してしまえばいい。それを可能にする力が君にはあるんだ」
まどか「本当…に…?」

???「!」

??「もちろんだよ。だから、」
???「────!」

??「僕と契約して魔法少女になってよ!」

ピピピピピピ

まどか「…」

まどか「夢オチ?」



まどか「リボン、どっちにしよう」ウーン

詢子「こっち」

まどか「…派手じゃない?」

詢子「それくらいが丁度いいよ。これでまどかもモテモテだな」

まどか「もう、ママ! からかわないでよ!」アセッ

詢子「ホントホント。ダイゴくんもこっちの方が好みだと思うよ?」ニヤニヤ

まどか「ダイゴくんはただの幼馴染み! そういうのじゃないから!」カアァ

和久「ご飯できたよ」

タツヤ「ママごはん!」

詢子「おう!」



詢子「じゃ、行ってくるわ」

和久「いってらっしゃい。まどかももう行かないと」

まどか「うん」

まどか「行ってきます!」タッ



まどか「ごめんっ。さやかちゃん、ダイゴくん!」

さやか「おーっ。きたきた。遅いぞ、まどか!」

ダイゴ「まどかちゃん、おはよっす!」



詢子「じゃ、行ってくるわ」

和久「いってらっしゃい。まどかももう行かないと」

まどか「うん」

まどか「行ってきます!」タッ



まどか「ごめんっ。さやかちゃん、ダイゴくん!」

さやか「おーっ。きたきた。遅いぞ、まどか!」

ダイゴ「まどかちゃん、おはよっす!」

さやか「あれ、リボン変えたんだ?」

まどか「派手じゃない?」アセアセ

ダイゴ「マジ似合ってるっす」

まどか(……うう///)

さやか「ほほう?イメチェンして志築さんみたいにモテようってのかこいつめえ!」

まどか「ちっ、ちがうよっ」

さやか「そんな子はあたしが嫁にもらってやる!」ギュッ

まどか「ええ!?」

ダイゴ「…って、時間マジやばいっすよ!」

さやか「うわっ、やばっ!」

さやか「あれ、リボン変えたんだ?」

まどか「派手じゃない?」アセアセ

ダイゴ「マジ似合ってるっす」

まどか(……うう///)

さやか「ほほう?イメチェンして志築さんみたいにモテようってのかこいつめえ!」

まどか「ちっ、ちがうよっ」

さやか「そんな子はあたしが嫁にもらってやる!」ギュッ

まどか「ええ!?」

ダイゴ「…って、時間マジやばいっすよ!」

さやか「うわっ、やばっ!」

キーンコーン…



和子「皆さん、今日は先生から大切なお話があります。心して聞くように」

ゴクリ…

和子「いいですか女子の皆さん! 卵の焼き加減にケチをつけるような男とは交際しないように!!」
和子「そして男子は! くれぐれもそういう大人にならないように!!!!」ダンッ!

和子「先生が言いたいのは…それだけです…」グス…

さやか「あちゃー。今回の相手もダメだったのか…」

まどか「だね…」

ダイゴ「マジ悲惨っすね…」

和子「あーあど転校生紹介しまーす」ケロッ

一同『いやいやそっちが先だろ!?』


和子「暁美さん、入ってきてー」  
???「はい」ガララ

まどか「…えっ」

ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

さやか「うわっ、すげー美人じゃん」

ダイゴ「芸能人みたいっすね」

まどか「……。あの人…夢に出てきた…!?」

和子「仲良くしてあげてくださいねー」

パチパチパチパチ

ほむら「……」ジロッ

まどか「!?」

さやか「ね、ねえ…あの子、こっちにガン飛ばしてこなかった?」ヒソ…

まどか「え!? そ、そうかな?」

ダイゴ「ちょっと二人とも何の話っすか」ズイッ

ほむら「…? ……!?」

ほむら(何事なの…。あの男子生徒は誰だというの?)

ほむら(忌まわしい幾多のループでも見たことがない…はず)

ほむら(…いいえ、深く考えなくても構わないわ。男子生徒…つまり魔法少女とは何の関わりも持てないはず)

「ねぇねぇ、暁美さん」
「前はどこの学校だったの?」
「髪すごく綺麗だね~」

ほむら「…ごめんなさい。ちょっと緊張しちゃったみたいで、気分悪くて…保健室に行かせてもらえるかしら?」

「大丈夫? 連れてってあげるよ!」

ほむら「いえ、係りの人にお願いするわ」

ほむら「鹿目さん」

まどか「…へっ!?」

ほむら「あなた保健委員よね。保健室、連れてってもらえる?」

ダイゴ「保健委員っすか? 実は俺もなんすよ。よくまどかちゃんが保健委員って知ってたっすね! あ、先生に聞いたんすか? やっぱそうっすよね。じゃあまどかちゃんと二人でマジ案内してあげるっす!」

ほむら「……え?」

まどか(なーんだびっくりした。そうだよね。体が弱いんだもん。初めに先生に聞いてたんだ)

ほむら「こっちよね?」

まどか「うん」

ダイゴ「なんか俺たちの方が案内されてるみたいっすねぇ」

まどか「…ダイゴくん保健室の場所覚えてる?」

ダイゴ「もちろんガチ完璧っすよ」ウィッシュ

まどか(ほんとかなぁ?)

まどか「あ、保健室着いたよ」

ほむら「…あ…ええ、ありがとう。助かったわ」

まどか「それじゃわたしたち教室戻るね」バイバーイ

ダイゴ「それじゃあまた何かあったらガンガン頼っちゃっていいんで」バイバーイ

スタスタスタ…

ダイゴ「つーかさっきの道左だったんすね」

まどか「…覚えてないじゃない」

──保健室のベッド


ほむら(意味が分からないわ。なぜあの男子生徒はこうも私たちに干渉できるのか)

ほむら(過去最悪だわ。まどかに忠告できなかった。こんなのいつ以来よ)ギリッ

ほむら(それにしても何か引っ掛かるわね)

ほむら(会ったことはないけど、どこかで見たことがあるような…)

ほむら(いえ、人違いよきっと。どこからどう見ても普通の中学生だもの。ただ顔は良い方だからアイドルに似てると思っただけ。そうでないと説明がつかないわ)

~~~
~~


さやか「へぇ。そんなこともあるんだー」

ダイゴ「それ正夢ってやつじゃないっすか。凄いっすねぇ」

まどか(あれ? なんか反応が薄いような…。なんか違和感があるような…)

まどか(でも大した事言ってないから当たり前かぁ)

さやか「まどか、ダイゴ、CD買ってもいい?」

まどか「うん、いつものだね」

ダイゴ「CD…? 何か忘れてる気するんすよねぇ」ウムゥ

まどか「買う物忘れるなんて、まったくダイゴくんは」フフ

ダイゴ「違うんすよ、ガチなんか違うんすよ」

タッタッ カッ
ドドッ!
??「きゅ…」

ほむら「もう逃がさないわ。覚悟しなさい」

??「わ…たすけ…」

??(助けてまどか!!)

──CDショップ

(助けてまどか!!)

まどか「!」

まどか「えっ、何!?」

(お願い助けて…)

まどか「だれ…?」

スタスタ
ウィン

さやか「? まどか?」

キィ…



??(助けて…)

まどか(声が近くなってきてる…)

まどか「どこにいるの!?」タッタッ

まどか「!」タッタ

??「う…う…」

まどか「あ…っ、あなたなの!?」

まどか「凄い怪我してる。どうしたの!?」ダキッ

まどか(あれ…この子、どこかで…)

ほむら「そいつから離れてっ!!」

まどか「えっ…ほむらちゃん!?」

ほむら「そいつを渡して」

??「ひぃっ!」

ほむら「相変わらず汚い真似するのね…」

まどか「ほむらちゃんがやったの? ダメだよ、こんな事!!」

ほむら「鹿目まどか。あなたには関係ないわ」

ほむら「どいて。あなたは傷付けたくないけど、どかないというのなら…」コツ…コツ…

まどか「……っ」

さやか「まどかっ!!」ブシュウゥゥゥ

ほむら「!? な…」

さやか「逃げるよ、まどか!」

まどか「さやかちゃん!」ダッ

ほむら「逃がさな…!」

ズズゥ…

ほむら「…くッ、相手してる場合じゃないのに!」



さやか「なッ、なんなんだよアイツ!! コスプレ通り魔かよ!? 不思議ちゃんってレベルじゃねーぞ!!」

さやか「…ていうかダイゴは? まだCDショップに?」

まどか「え、わたし分かんない。まさかわたしたちを追いかけてほむらちゃんの所にいるかも…!」

さやか「なっ、それってかなりマズイんじゃあ…!」

まどか「さやかちゃん、わたし見て来くる」タッ

さやか「それはもっとマズイって」グイッ

まどか「でも…! って何か足音が聞こえる…」

さやか「転校生がもう…?」

トコトコ

ダイゴ「…あれ? まどかちゃんにさやかちゃんじゃないっすか。俺いつのまにこんなとこまで来たんすかねぇ」

まどか・さやか「いたぁ!」

スタスタスタ…

ダイゴ「あっれぇ、ずっとCD見てたはずなんすけどねぇ」ナンデ?

まどか「ダイゴくんは抜けてるんだからしっかりしなきゃ」

ダイゴ「ここまでどうやって来たのかも覚えてないんすよね」ンー

さやか「それはダイゴだから仕方無いとして。何そのぬいぐるみ」

まどか「さっき拾って…」

??「きゅう」

まどか・さやか・ダイゴ「喋った!?」



さやか「ん? あたしら迷った?」

まどか「なんだかここ…変じゃない?」

ダイゴ「俺は確かにCDを」ブツブツ

グニャア ブワア…

使い魔「キキィ」
使い魔「キイィ」

さやか「へ…何コレ…冗談でしょ!?」

まどか「…あわわ」

ダイゴ「……何なんすかコイツら」

さやか「うわ…こっちくんな!」

コツ コツ コツ

シュルッ!

まどか・さやか・ダイゴ「!?」


???「あなた達、危ない所だったわね。でも、もう大丈夫!」

まどか・さやか・ダイゴ「…どちら様?」

???「使い魔ども、すぐに終わらせてあげる」

ジャコッ カッ

???「喰らいなさい」

ドォン!!

使い魔「ギ…」
使い魔「キィ…」

まどか「…すごい」



ほむら「…ち」タッ



???「…」チラッ

???「…よし」ポゥ

???「これで大丈夫」

??「ふー」プルプル

まどか・さやか・ダイゴ「おー」

??「ありがとうマミ! お陰で助かったよ!」

マミ「お礼ならこの子達に言って。私じゃ間に合わなかったかもしれないもの」

??「うん! ありがとうまどか!さやか!」

さやか「なんで名前知ってんの!?」

ダイゴ「なんで俺の名前は呼んでくれないんすか!?」ガーン

マミ「…えっ、今キュウべぇの声が!? え、そんな、男の子、よね?」

ダイゴ「どっからどう見てもガチで男の子なんすけど…」

マミ「……キュウべぇ、これはどういうこと?」

キュウべぇ「いったい何が起きているのか全く分からないよ」

マミ「…とりあえず今は挨拶が先、よね」

マミ「巴マミ。あなた達と同じ見滝原の生徒よ。よろしくね」ニコッ

さやか「変身した!? いや、変身解けた!?」

まどか「いえ、こちらこそ!」

ダイゴ「どもっす」ペコリ

マミ「そしてこの子がキュウべぇ」

QB「よろしく!」

マミ「ねぇ、キュウべぇ。ひょっとしてこの子達も…」

QB「…うん、そのようだね」

QB「まどか。さやか。実は僕君達にお願いがあるんだ」

まどか「お願い?」

さやか「あたしも?」

ダイゴ「また俺だけハブられてんすか! 消費税導入以来の仕打ちっすよ」ガーン

QB「…すまない。君の事は全くわからないんだ」

QB「だから二人とも。あのね、」

QB「僕と契約して魔法少女になってほしいんだ」

とりあえず今日はここまで

SSって考えてたよりずっと難しい

想像した話が自動で文字になればいいのに


QB「ありがとう! 助かったよマミ!」

マミ「初めまして。私は巴マミ。あなた達と同じ見滝原中の三年生──そしてキュウべえと契約した魔法少女よ」



ピピピピピ

まどか「あれ? また夢オチ?」

QB「おはようまどか!」

まどか「わあっ!?」ガバッ



詢子「…なあ、まどか。昨日は帰りが遅かったんだってー?」

まどか「うん…先輩の家にお呼ばれしちゃって」

詢子「門限とか言わないけどさ、せめて連絡しろよ?」

まどか「ごめんね、ママ」

まどか(キュウべえ…他の人には見えないんだ…)

まどか「…ねぇ、ママ?」

詢子「ん?」

まどか「もしも…だよ? 魔法でどんな願いでも叶えてもらえるって言われたら、ママならどうする?」

詢子「えー? 願いねえ…」

昨夜──マミの部屋

マミ「私、ひとり暮らしだから遠慮しないで」ガチャ

さやか「うわぁ」

まどか「素敵…」

ダイゴ「うひゃー、ガチすっげぇ部屋っすねぇ」

マミ「ろくにおもてなしの準備もないんだけどね?」カチャ←紅茶を置く音

さやか「うまっ!」モグモグ

ダイゴ「ガチデリシャスっすねぇ」モグモグ

まどか「さやかちゃん…ダイゴくんも…」アハハ…

マミ「キュウべえに選ばれた以上、他人事とは言えないものね。魔法少女のこと、説明しておくわ」

マミ「三人とも、これ見てくれる?」スッ

まどか「きれい…」

ダイゴ「へぇ~。何なんすかこれ」

マミ「これはソウルジェム。魔法少女の魔翌力の源よ。キュウべえに選ばれた女の子が契約によって生み出す宝石なの」

ダイゴ「キュウべえさん、ガチフェミニスってますねぇ」

マミ「…フェミニスってるって?」

まどか「あはは…ダイゴくんの言う事は気にしないでください」

さやか「…それで契約って?」

QB「僕との契約によってソウルジェムを手にした者は『魔女』と戦う使命を課されるんだ」

QB「…でもその代わりに、一つだけどんな願いでも僕が叶えてあげられるんだ!」

まどか・さやか・ダイゴ「!」

さやか「何でもって…!? 金銀財宝も、」

ダイゴ「不老不死も、」

さやか・ダイゴ「あんな事も!?」ガタッ

まどか(あんなこと?)キョトン

QB「うん」

まどか「あ…でもその、戦わなきゃいけない『魔女』ってなに?」

QB「マミのような『魔法少女』が希望を振りまく存在ならば、『魔女』は反対に絶望を撒き散らす存在なんだ」

マミ「世間でよくある理由のはっきりしない自殺や殺人事件はかなりの確率で魔女の呪いが原因なの」

マミ「魔女は常に、あなた達が迷いこんだ『結界』に身を隠している。私が助けに来なければ…あの場所から生きては帰れなかったと思うわ」

まどか・さやか・ダイゴ「……」ゾワァ…

まどか「そ、そんな怖いものと戦ってるんですか…」

まどか「ええ、命懸けよ。だからあなた達も契約するかどうかは慎重に選んだ方がいい」

さやか「うーん、美味しい話ではあるけどねえ…」

ダイゴ「ハイリスクハイリターンってやつっすかぁ…」

まどか「マミさんの他に魔法少女はいるんですか?」

さやか「あ、そうそう! さっき話した例の転校生とか!」

マミ「ええ、私も見かけたけど、彼女も魔法少女でしょうね。かなり強い魔翌力を持ってるみたい」

ダイゴ「…俺見てないんすけどねぇ」オモシロクナイッス

まどか「…まあまあ、ダイゴくん」ヨシヨシ

さやか「でもさ、魔法少女って魔女を倒す正義の味方なんでしょ? なんでまどかを襲ったわけ?」
QB「彼女の狙いは僕だよ。新しい魔法少女が生まれるのを阻止しようとしたんだろうね」

さやか「?」

マミ「魔法少女は必ずしも味方同士ってわけじゃないの。魔女を倒すとそれなりの見返りがあってね、手柄の取り合いで衝突する事の方が多いのよ」

さやか「…じゃあ、まどかがキュウべえに声かけられるって目星つけてて、自分に都合の悪い敵を増やさない為に絡んできたってことか…」

マミ「多分ね…」

まどか・さやか「……」ウーン

マミ「余計悩んじゃった?」

マミ「──ねえ、それなら二人とも、しばらく私の魔女退治に付き合ってみない?」

まどか・さやか「…ええっ?」

マミ「魔法少女がどんなものか、自分自身の目で確かめてみればいいと思うの!」

ダイゴ「……って俺なんかまたハブられてないっすか!?」ガーン

マミ「…えっ、あっ、ごめんなさい。あれ? 私ったらどうしたのかしら? もちろん来ていいからね? ほんとにごめんなさい」アセアセ

手す

さやか「ダメだなー、マミさん。ダイゴをいじめるとまどかが悲しんじゃうよー?」ニヤニヤ

マミ「え、二人はそんな関係だったの!?」キラキラ

まどか「えっ!? いや、ぜんぜん違いますよ!? ただの幼馴染みですよ! むしろ弟みたいな感じですし!」アタフタ

ダイゴ「…そんな凄まじい勢いで拒否られたらブルー入っちゃうんすけど」ズーン

マミ「面白いわね、あなた達」クスクス

──通学路

まどか「おはようー、さやかちゃん、ダイゴくん」

さやか「おう! おは──ってなんで肩にキュウべえ乗せてんの!?」

ダイゴ「うひゃー、ポケモンマスター的な何かを感じるんすけど」

まどか「わたし達以外には見えないみたいだから連れてきちゃった」

まどか<それと、声に出さなくても会話ができるらしいよ>

さやか<テレパシー!?>ズガーン

ダイゴ<マジっすか! ってうわ、本当だ。パねぇ!>

さやか<あたし達…もうそんなにマジカルな力が…>

QB<いや、これ僕の力だからね>

──教室
さやか<っていうかさー…、アンタ…ついて来ちゃって良かったの? 転校生このクラスだよ? 命狙われてんでしょ?>

ダイゴ<あー、確かにぃ。キュウべえさんガチ蜂の巣っすね>

QB<蜂の巣なんて縁起でもないこと言わないでほしいよ。それにマミもいるし、学校の方が安全だと思うな>

まどか<マミさんのクラス、三年だから遠いよ?>

マミ<大丈夫。話は聞こえてるわ>

まどか・さやか・ダイゴ「!!」

さやか<わ、マミさんっ!?>

まどか<お、おはようございますっ!>

ダイゴ<うひゃー、離れてもテレパしれるんすかぁ>

マミ<テレパしる?>

まどか<あはは…ダイゴくんの言う事は気にしないでください>

マミ<そう? とにかく、ちゃんと見守ってるから安心して。それに、あの子だって人前で襲ってくるような真似はしないはずよ>

まどか<なら、いいけど…>

ガララ

さやか<げ、噂をすれば!>

スタスタスタ

ほむら「……」キッ

QB「……」

まどか「!」

さやか<気にすんな、まどか>

まどか<うん…>

──授業中・教室

ダイゴ<ちょいちょい気になってたんすけどいいっすか?>

まどか・さやか・マミ<…誰に?>

ダイゴ<あー、それ言わないとっすねぇ。そういうとこ不便なんすねぇ。…あ、質問するんで分かった答えちゃってください。誰でもいいんで>

ダイゴ<まず、魔法少女の素質がないとキュウべえさんは見えないんすよねぇ>

マミ<授業中は勉強したいんだけど、仕方無いわね。ええ、そうよ>

ダイゴ<マジ感謝っすよ。でも、ってことは、俺見ての通り男なんすけど魔法少女になれるんすかねぇ?>

マミ<…んー、キュウべえは前代未聞だって言ってたけど、見えるんなら契約できるかもしれないわね>

ダイゴ<マジっすか>

まどか<ダイゴくん契約するの?>

ダイゴ<いや、ただ聞いてみただけっすよ>

さやか<ダイゴ、あたしからも一個質問があるんだけどいい?>

ダイゴ<もちろんっすよ>

さやか<実は女の子じゃないの?>

ダイゴ<…え? 俺がっすか?>

まどか<…さやかちゃん、ダイゴくんはちゃんと男の子だよ?>

さやか<背は高い女子なんていくらでもいるし、胸が小さい子もいるじゃない?>

マミ<…それは盲点だったわ。それなら確かに納得できるわね>

ダイゴ<ええ! 俺は女の子だったんすか!? 住民票とかどうするんすか!>

さやか<お勤めご苦労さんです>

ダイゴ<捕まるんすか! 俺ガチやべぇ>

まどか<ダイゴくん、ダイゴくんは男の子だよ?>

さやか<まどか、そうとは限らないよ。実は生えてなかったり…>

マミ<生えてって…ええっ! じゃあダイゴくんは女の子なのね?>

ダイゴ<いやいや、そんなことは一言も──>

さやか<やーい女の子ー>

マミ<漫画であるわよね、男装して男子校に通うって話>

さやか<まどか、今からダイゴちゃんって呼ばないと>

まどか<男の子だよ! ちゃんと生えてるの見たもん!>

さやか・マミ<…え?>

まどか<………あ>

まどか「いい今のは小学校に入る前の話で、お風呂で見たってだけだよ!」

ザワザワ オフロデミタッテ? ナニヲ?

さやか<やっば! 今、口に出してたって!>

マミ<え、今何が起きてるの!?>

教師「…鹿目?」

まどか「………あ、…あわわ」

バタッ

──屋上

さやか「ねー、ダイゴ。願い事何か考えた?」

ダイゴ「まだっすねぇ、さやかちゃんはどうっすか?」

さやか「あたしも全然だわー。命懸けてまで叶えたい願いかって言われるとねえ…」

QB「意外だなあ。大抵の子は二つ返事なんだけど」

さやか「きっとあたしらがバカなんだよ」

ダイゴ「そうなんすかねぇ…」

さやか「そー。幸せバカ」

さやか「…なんで、あたし達なのかな…。命に代えても叶えたい願いがある人って、きっと世の中にたくさんいるはずだよ」

さやか「なんか、不公平じゃないかなって思ってさ…」

ダイゴ「……さやかちゃん…それって…」

ほむら「ちょっといいかしら…って、え? ま──鹿目さんはどこかしら?」

さやか「まだ保健室で寝てるけど。でも昨日の恨みならあたしにあるはずだよね?」

ほむら「そんなことどうだっていいわ。それじゃあ」

スタスタ

さやか「なんだ? あいつ…」

ダイゴ「ツンデレってやつじゃないんすかねぇ」

さやか「…つーかまどかのとこに行かせたらまずくない?」

ダイゴ「狙いはキュウべえさんらしいから大丈夫と思うんすけど、一応行ってみるっすか」

QB「それじゃあ僕は散歩でもしているよ」

スタスタスタ

ほむら(まどか達のテレパシーは私にも聞こえていた。それで事態が最悪だと確信したわ)

ほむら(見知らぬ男子生徒がまどかと幼馴染み? インキュベーターと会話? テレパシー? 挙げ句の果てには魔法少女の契約ですって?)

ほむら(しかもまどかに忠告できなかったのは二度目)

ほむら(…この世界は私をどれだけ馬鹿にしたら気が済むというの?)

タッタッタッタ

さやか「おーい、転校生」

ダイゴ「名前で呼んだらどうっすかねぇ?」

ほむら(…………またなの?)イラ

ほむら「何のようかしら」

さやか「別に何の用で──」

ダイゴ「いやー、用ってわけでもないんすけどねぇ。ほら、この方向ってことは保健室に行くんすよねぇ。まどかちゃんのお見舞いっすかぁ」

スタスタ

ほむら「ええ」

スタスタ

ほむら(何を当たり前のように着いてきてるのよ…)

ダイゴ「さやかちゃん、さやかちゃんこれ流行んないっすかねぇ。ウィッシュ!」バッ

さやか「アンタ懲りないね。小学校でも流行らせようとして失敗してたじゃん」

ダイゴ「えー、俺絶対流行ると思うんすよぉ」ウィッシュ

ほむら(いい加減鬱陶しいわ。どうにかして離れられないかしら)

ほむら(……いえ、これはむしろチャンスじゃないかしら)

ほむら(インキュベーターは見当たらないし、巴マミもそう。だったらまどかと美樹さやかとこの男子生徒に契約しないよう言ってしまえば…)

ほむら(そして巴マミと佐倉杏子と共闘すればワルプルギスの夜も…)

さやか「ダイゴ、やっぱまどか怒ってるかな?」

ダイゴ「…なんとも言いがたしっすねぇ」

ガララ

──保健室

まどか「二人とも、もう良いってばぁ。わたしが自爆しただけだもん」

さやか「まどか…」

まどか「それにダイゴくんに至っては被害者なんだし…ダイゴくん、ごめんね?」

ダイゴ「いやいや、俺もなんか悪ノリしちゃった感ハンパないんで」

まどか「暁美さんも来てくれてありがとう」

ほむら「ほむらでいいわ」

ほむら(伝えなきゃ。契約してはいけない、と)

まどか「ありがとう、ほむらちゃん」

ほむら「唐突だけど、あなた達三人には伝えたいことがあるの」

ダイゴ「伝えたいこと…っすか?」

さやか「…聞くだけなら聞いてやるよ」

ほむら「誰か来る前に伝えないといけないから、手短に話すわ。鹿目まどか、『自分を変えよう』だなんて決して思っては駄目。あなたの大切なもの、すべて失うことになるわ」

ダイゴ「…それって魔法少女のことっすよね?」

ほむら「そうよ。鹿目まどか、分かったかしら?」

まどか「…でも、わたし…」

さやか「まどか、別にこんなやつの言うことなんか聞かなくていいって。転校生、アンタさぁ、見返りってやつが横取りされたくないからそう言ってるんでしょ?」

ほむら「違うわ」

まどか「あの…ほむらちゃんはどんな願い事をして魔法少女になったの?」

ほむら「……っ」

ほむら(…ここで言えば、まどかは信じてくれるかしら。…でも)

キーンコーン…

さやか「いっけない、もうすぐ5時間目だ。もう行くね、まどか。ほら、ダイゴも。」グイ

ダイゴ「おわっと。しかも次移動教室じゃないっすかぁ。ほむらちゃんも行きましょうっす」

ほむら「……ええ」

ガララ

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