女「からあげにレモンかけておいたわ」 (49)

女「男って単純な生き物だし、どうせさっぱり味の方がいいでしょ?」

男「」

女「ありがとうくらい言えないの?」

男「」

女「聞いてんの?」

男「」

女「何か言いなさいよ」

男「」

女「はぁ…男って面倒臭いわね。マジそういうとこ男って面倒」

男「」

女「はぁ…食器洗いたいから早く食べてくんない?」

男「」

女「あんたからあげ好きでしょ?」

男「」

女「いい加減にしなさいよ」

スタスタ

女「ちょっと、どこ行くのよ!!!」

男「」

女「あーもういい。私が食べるから いいの?よくないよね?」

男「」

女「男って本当面倒ね」

男「」

女「ちょっとあんた。いい加減にしなさいと………」

ピュル

女「げあ"!!目ェエエエエ!!」

男「」

女「イッタアアアアアア何すんのよ!!!!!男ってすぐ怒るし!!最低!!目見えなくなっちゃったじゃない!!死ね!!」

男「」

女「アアアアアア!!!」スタスタ

男「」

女「あんたがこんなにクズだと思わなかったわ。さようなら、二度と面見せんな」

男「」

ー次の日

女「昨日は言い過ぎたわ。私も悪かったと思うわ」

男「」

女「何か言ってよ 私が何かしたのなら謝るから」

男「」

女「…………………グスン」

女「今日はもう帰るわ……」

バタン

男「」

ー次の日

女「男の大好きなからあげ作って来たわ」

男「」

女「………………」

女「食べないの?」

女「」

男「」

女「」

男「」


女「もう私が食べるわ」

男「」

女「全然口聞いてくれないね」

男「」

女「なんで?正直に言って。私が何かした?ねえ」ユサユサ

ゴロン

男「」

女「……キ…キャアアアアアア!!ウッキャアアッアッアーー!!!!??あー!」

男「」

女「ギャアアアアアア!!!あ"あ"あ"!!アアアアアア!!!」

男「」

女「アー!ヴァ!アギャアアア!!!!」

男「」

女「ウッッッッギィィエエアアア!!!!!」

男「」

女「ギャェエアギャアアウエエエエ!!」

男「」

男(死んだふりしてたら女がキチガイになってしまったでござる……)

女「ウギッ!オドゴォ…オオオ!!オドゴォオオオオ!!ウギャア!!!」

男(最初はからあげにレモンをかけられてウゼェとか思ってた)

女「オウッ!!」プッスウウウウゥ

男(そっからわかったような口調で話して来たから無視を決め込んで、そのうち死んだふりに変わって……)

女「オドゴォオオオオ!!ナンデエエエエ!!」ブリリリッ

男(なんでやねん……なん…でや……ねん……)

男「オギョ!」

男(てめェのその無様な恥ずかしいその奇声と奇行を真似して見せつけて、羞恥心を煽る!!)

男「ホゲェ!ホゲェエエ!!!」

女「」

男「ギィエエアアアア!!」プッスウウウウゥ

女「」

男「イギギッ、イィィィィンンンン!!!」プリッ

女「」

男「おん"あ"!!おん"な"ギェアア!チョッギップリィィィイィ!!!」ボトボト

女「」

男「ンヒィ、ンヒィ、ア……ア…………」フキフキ

女「」

男「ンッギアアアア!!!」ボトボトボトボト

女「」

女(どうしよう……どうしても、どうしても男に構って欲しくて必死になってたけどどうしてこうなったの……んんっ整理がつかない…)

男「アヘェ!アヘェンンン!!!」ボトボト

女(なんで…どうしたら…?)

男「フゥゥゥゥ……」フキフキ

女(どうしてこうなった……)


男「フェイッ!!」ブリッ ボトッ

男(どうだ、お前の真似だよ女!恥ずかしいのか動きが止まったようだな!効果テキメンか?)プスッ

女「」

男(もういいか)フキフキ

女「」

男(これがお前がしてた奇行と奇声だよ。これに懲りたらお前のソレを掃除しろよ)プス フキフキ

女「」

女(男が死んだふりをしていたのは知っているわ。何故無視をされていたのかは分からないけど)

男「アヘ」プゥ

女(必死にキチガイ演じて、男が心配してくれると思ってたけど)

男「オンナッ」プッスウウウウゥ

女(あまりのショックに本当にキチガイになってしまったのね。なんとかしなきゃ)

男「カァァァッ!!」ペッ

男(どうやら俺が本当にキチガイになってるといった面持ちをしてるな)

女「」

男(このままキチガイを演じて女に優しくされよう)

女「」

男(とは仮定したものの、単に女が今は落ち着いていて俺のこの行動に目を丸くしてるかもしれない)

女「」

男(悲しいが、結論は死んだふりしたときに気がおかしくなった だ)

女「」

男(このままキチガイを演じ続け出方を見るか)

女(男がおかしくなってるのは……きっと私が本当にキチガイになったと思って気がおかしくなったのだわ…)

男「ギャピィ!!」ブリリリッ

女(でも、男は根っからの普通の人。私が男以上のキチガイを演じて、男を正気に戻させる荒技をとるわ)

男(やはり、先程とは違って俺がキチガイを演じると少し様子が変わるな)

女(男、あんたのために)

男(女、お前のために)


男・女(自分を捨てる!!!!)


男・女「オギャッッピーーー!!!」ブブッブボボ

男「ギャッwwwwww」

女「ンギッギッ!!wwwww」

男「ペアー!!!wwwww」

女「ギィエエアアアア!!アーーオドゴォオオオオ!!!」

男「ンガァァア!!オッ、オンアア!!!」


男・女「ギャアアアアアア!!!」ブブリブリ

男(早く、早く正気に戻れ…!俺にも限界がある…!)ブリッ

女(早く正気に戻って……私自身が壊れてしまうわ…!)ボトボト

男「ギャウッギャ」

女「ギャーギャー」

男(ダメだ…もう……)

女(もう、もう……)


男・女「限界だ(よ)」

男「は?」

女「えっ?!」

男「おい」
女「ねえ…」

男・女「言いたいことがある(わ)」

男「……お前から頼むわ」

女「……ごめん、あんたからお願い」

男(なんてこった…こいつ演技だった…)

女(男……演技だったの…どうしよう)

女「あんたなんで頭のおかしいふりしたのよ」

男「いや…お前が先に頭おかしくなったんだろ?真似したんだよ」

女「なんで真似したのよ」

男「お前が今こんな様子だ、と体で表現してだな…」

女「なに?侮辱のつもり?私はあんたがあまりにも構ってくれないから、必死になっただけ」

男「…………」

女「そしたらあんたがキチガイみたいになって…」

男「俺はお前を正気にするためにキチガイを演じた」

女「私が先にキチガイじみたことしたとはいえ、あんたがキチガイ演じてからは私も同じ理由よ」

男「………お前…」

女「な、なによ…」

男「そんなに俺のことを…」

女「そうよ!悪い!?大好きなのよ!あんたが!世界で!一番!」

男「女……俺もだ!でなければ自分を捨てるようにキチガイ演じたりしねえ」

女「男……」

男「結婚してくれ」

女「私からも、お願いします」

男「俺のために自分を捨ててくれてありがとう」

女「私も、同じ台詞」

男「それより散らばってるウンチを片付けよう、話はそれからだ!」

女「あっ!バカ!///」

男「俺も恥ずかしいんだよ!早く片付けようぜ!」

女「う、うん///」

ーーーー1年後

女「男……いや、あなた」

男「おう、女」

女「今日はあなたと結婚してから1年の記念日。あなたの大好きなもの作ったわ!」

男「おっ!やったね!!」

女「からあげよ!」

男「ッシャアアアアア!!!!」




女「からあげにレモンかけておいたわ」

男「」


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