とある熾烈の一方通行 (937)


復活を果たし、悪党としてではなく
英雄として生きる少年に待ち受けるのは
熾烈な運命だった。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373033126

~前作紹介~

運命の歯車が入れ替わった世界で、
素晴らしき出会いと悲しき別れに
化け物は翻弄され、彷徨いながらも
人としての道を歩みだす

とある彷徨の一方通行
とある彷徨の一方通行 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363885856/)


残酷な世界で、ずっと望んできたはずの
死の淵で少年が望んだものは復活だった。

とある復活の一方通行
とある復活の一方通行 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369923649/)



【注意事項】

・キャラ崩壊(主に一方通行)
・原作準拠という名の原作ブレイク
・更新は不定期

というわけで続きです。

書き溜めもないくせに
新スレ立てた理由はお察しください。

更新は24時間以内。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

非常に短いですが、投下します



八月三一日 午後三時一五分 とある学生寮


上条当麻は咆哮を挙げていた。

「もう! 何だこれ! 因数分解って何ですか!
 数学の癖に何で二つの答えがあるんだ!」

「うるせェな、俺が全部書いてやるから貸せ三下」



見るに見かねたのか、一方通行は数学のプリントを引っ手繰る。

一方通行は喋り方こそアレだが、
一応は学園都市最優秀の生徒だ。

要は天才で、まったく知らなかった『古典』でさえも
教科書をパラパラ漫画のように捲り
全て覚えるというチートっぷりである。


まさしく最強の味方をつけた上条にとって
もはや夏休みの宿題など敵ではない。


「お、ありがと―――」


そこで上条は思い出した。
―――補習で小萌先生が言っていた言葉を


『上条ちゃんに先生から有難い忠告です。
 賢くて白いお友達に宿題代行させたら
 今後、上条ちゃんの高校の思い出は
 補習で埋め尽くされると思ってくださいね~』


「いやァァァああああああああああああ!!!
 俺の青春がァァ! 青い春がァァァああああああ!!!」

「うおッ!? 何しやがる上条!」

「おお、これがぷろれすというものなんだね。
 私も参加するんだよ!」


タイムリミットは残り一七時間一五分
―――状況は混沌を極めた。

とりあえず一旦ここまで

夜にまたくるかも

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

そういえば前スレにおいて
2レス程更新したので是非見てください~

また短いけど投下します

8月31日 午後4時 とある歩道


男は無人の街を静かに歩いていた。

男の身なりは、普通ではなかった。
残暑が続く八月末だという
上下共に黒のスーツを着込み、
ネクタイまでもが黒で統一されていた。

スーツの下に無骨な筋肉が収められていることが
容易に窺える程、巨大な体を持つその男は、
夏の暑さが平気なのか、汗一つかかず
涼しげに両目を閉じている。



一見、マフィア関係の人間に思えるが、そうではない。

黒塗りの和弓が仕込まれた和風の籠手が
装着されている男の右腕がそれを物語っていた。

複雑な絡繰りで作られているそれは、
片手を動かすだけで弦を引き、
矢を放つことができる。

ただし、肝心の矢が装着されていないどころか
男が矢を持っている様子もない。


科学の常識に囚われぬ者
―――人はそれを魔術師と呼ぶ、

闇咲逢魔

それが男の名だった。


「Index-Librorum-Prohibitorum
 ―――禁書目録、か」

無骨な男の唇から流れるような外来語があふれ出る。


その言葉、正確には人物の名前なのだが
魔術サイドにおいてその名を知らぬ人間はいない。

その名は一〇万三〇〇〇冊の魔導書を所有している少女の名で
同時に、男の標的の名でもあった。

男は歩く、自身の目的を果たすために
目指す場所は、とある学生寮の一室だった。


―――
――


八月三十一日 午後五時半 とある歩道


上条と一方通行とインデックスの三人は
炎天下の中、ひたすら歩いていた。

本来ならば、宿題をしてる手はずだが
宿題を行方不明になり、必死に探して
ようやく見つけたと思ったら他の宿題を失くす
という無限地獄に囚われていた。

探しても探してもどれもミスリード。
見つけたと思えば、また何かを失くしている,
といった感じだった。


完全に戦意を喪失した上条は英気を養う為、
つまりは束の間の現実逃避をする為に
ファミレスへと向かっているのである。


「つか、別に俺が書いてもばれねェだろォ」

「いや、小萌先生ならすぐに分かる。
 生徒一人一人の筆跡を完全に判別できるあの人なら」

「何それ怖ェ」

「とうま、とうま。
 ファミレスでは、何を頼んでもいいのかな?」

「お前は自重という言葉を脳内に追加しやがれ!」


刻々とタイムリミッドが差し迫る危機の真っ只中、
インデックスは上条の覚悟を察することが出来なかったらしい。


「駆逐してやる……、一ページ残らず!」


しかし、それに構わず上条は覚悟を決め
少し待っていろ、と二人に言い
原稿用紙を買う為にコンビニへと入っていた。

そもそも、夏休み初めに出す課題の量を
一日の徹夜で終わるように計算されているのだろうか
という疑問を一方通行は決して口には出さなかった。



―――
――


同時刻、とある学生寮


闇咲逢魔は、閉じている目で
その建物の7階を見上げていた。


「風魔の弦」


矢が装填されていない和弓を
絡繰りで自動発動させた瞬間

ビシュン!という空気を裂く音が響き
轟!!!と風の唸りが鳴り響いた。


視界にこそ捉えることが出来ないが
闇咲の足元にはビーチボールほどの
大きさの空気の塊があった。

闇咲は軽く飛んで、その上に着地した瞬間
グチュリ、という柔らかいものを潰す音が響き
パン!という風船が割れるような音と同時に
闇咲の体が建物の壁に寄り添うように、一気に飛翔する。

7階までたどり着くと、手すりを掴みながら
滑らかな動きでベランダに着地すると同時に弓を引いた。



「衝打の弦」


刹那、鉄球のような塊の衝撃が窓ガラスを粉砕する。
パリィィィン!と悲鳴にも甲高い音が鳴り、
手榴弾のようにガラスの破片が室内を蹂躙する。

そして、一瞬の逡巡もなく闇咲が室内へと突入する。
弓を構え、警戒するも、すぐにあることに気付いた。


「……、いない?」



念の為、ユニットバスのドアを蹴り破り、
中を確認するもそこには誰もいなかった。

その事を知ると、闇咲はそのまま
ベランダへと引き返した。


「風魔の弦」


小さな音が、街中を嘗め回すように駆け巡り
闇咲にインデックスの現在位置を伝達した。

今日はここまで

パソコンと体が重いので今日はもう寝ます
明日の投下量はもっと増やしたいところです。

それでは次回の投下で~

風魔じゃなくて捜魔だったと思う

どうも、安静なうの>>1です。

今日も投下していきたいと思います

>>37
やってしもうた……
以降気を付けます

「何か嫌な予感がする……」


ファミレスの中で、上条は一人そう呟いた。

別に予知能力に目覚めた訳ではないのだが、
なんかマフィア面の男が部屋を爆散してるような、
―――そんな予感がした。




「まあ、宿題でもやるか」


上条と一方通行はコーヒーを、
インデックスは『日替わりランチA』を
そして、ここまで出番がまるで無かった
哀れな三毛猫は『ランチ猫C』を頼んだ。

このペット同伴のこのレストランでは
ペット専用のメニューまであるようだ。

料理が運ばれるまで時間がかかる。
上条は原稿用紙とシャーペンを取り出して
早速、読書感想文を片付けることにした。


「とうま、とうま。
 一体何の感想文を書くの?」

「今年のテーマは『桃太郎』」

「…、うわー」

「あァ、あの謎のドーピング黍団子で無双する話か」

「うっせえ! 桃太郎は日本の誇る世界の名作童話なんだぞ!
 知らねえ癖にドン引きしたり、嫌な要約すんじゃねえ!」


ピクリ、とインデックスのこめかみが動いた。
どうやら、インデックスの説明大好き属性が
刺激されてしまったようだ。


「昔話や子守唄は大抵、呪詛教義をカムフラージュしてる場合があって
 桃太郎には、道教における練丹術の秘儀が込められていて
 川は古来より此岸と彼岸を分ける境界線として―――」

「そこの字、ミスってねェか?」

「お、センキューな」

「無視するなんてひどいんだよ!」

「何でおれだk…ギャアアアアアアアア!!!」


激しい妨害に遭いながらも、
上条はなんとか原稿用紙を3枚ほど書き上げた。

ふぅー、と一先ず一つの難関を乗り越え
安堵感と達成感に浸りながら上条は一息つく。

そして、タイミングを見計らったように
ウェイトレスさんがやってきた。


「大変お待たせしましたー、
 コーヒー二つと日替わりランチセットAとランチ猫Cのお客様」


やっときたと思い、上条は原稿用紙をしまおうとするが
直後、何の予備動作もなくウェイトレスが盛大にこけた。

そして、当然のごとくトレイの上に載っていた料理が
テーブルの上へと落下していく。

ホカホカのご飯の山が上条の前に山のようそびえ立ち、
熱せられた鉄板が上条の太ももを直撃した。

本能的に飛び上がり、鉄板を振り落すと
割と本気の涙目で下手人を見た。

そこには、あうー、という情けない声を出しながら
床に突っ伏しているウェイトレスさんの姿が

みなさん、ドジっ子巨乳ウェイトレスさんなら許せますか?


「許すしかねェだろ」

「許せるわけねーだろ! ふざけんなこの牛女!
 老若男女敵味方平等パンチ地獄を披露してやる!」

「ま、まあまあ落ち着くんだよとうま。
 あれ、原稿用紙は?」

「…」


ない。
出来れば、このご飯の山の中から




「ン? これのことか?」


見つかるはずもない。

一方通行の白い手には、しっかりと
無傷の原稿用紙が握られている。

その姿は上条にとって天使のように見えた。

とりあえず一旦ここまで

また夜に来ます

どうも、>>1です。

それでは続けて投下していきたいと思います

8月31日 午後6時20分


「いやー助かった、マジ助かった。
 一方通行マジエンジェラレータ」

「こないだ、そのエンジェルのせいで
 散々な目にあったわけなンだが
 ……まァ、もういいか」


あの後、一方通行の活躍で事無きを得た原稿用紙をしまい
上条は数学の宿題に取り掛かっていた。

このままいけばギリギリ間に合う。
上条当麻はそう確信していた。


「あれ? ここ因数分解出来なくね?」

「あァ、そこは因数分解じゃなくて
 解の方程式をつか―――、ン?」

「どうしたの、あくせられーた?」

「いや、今なンか音がしたような―――」


それは突然の出来事だった。
ガシャン!と何かが窓ガラスをバラバラに砕け散り
思わず耳を覆いたくなる音が鳴り響く。

その正体は空気の刃

不幸中の幸いかガラスの破片が拡散することは無かったものの
音すら切り裂く空気の刃は止まることなく
テーブルを輪切りにしながら、上条へと襲い掛かる。


近くの席に座っていた人々が慌てて逃げようと試みた。
空気の刃、などという自然現象では有り得ない事象に
即座に反応を示せたのは学園都市の人間だからこそだろうか。
だが、安全地帯に逃げることは到底不可能だろう。

だが、悲劇は起きない。

ドン!と上条の右手が向かいくる空気の刃を
すべて消し飛ばしたからだ。

上条の右手に宿る能力『幻想殺し』は
あらゆる異能の力を打ち消すことが出来る。
夏休みの宿題には効かないが


その正体不明の現象を見て、周囲の人が息を呑んだ。

どうやら放たれたのは、真空の刃ではなく
空気を固めて作った圧縮空気の塊のようだった。

その証拠に打ち消した弊害なのか風が吹き荒れた。

透かさず一方通行は、吹き荒れる風の向きを操作し、
竜巻を作り上げ、空気の刃が来た方向に放った。


「透魔の弦―――こちらだ」


窓の外にいたはずの襲撃者がいつの間にか
上条たちの背後に回っていた。


「この結果は少々予想外だが、
 無益な殺傷が減るなら喜ぼう。
 少年、大人しく投―――」

「ああああ!? 何やってんだテメェ!!
 俺の数学のプリントが紙吹雪になっちまたじゃねえか!」

「安心しろ、俺の動体視力を侮るな」

「一方通行マジ天使」


予想外の反応だったのだろうか、
うむ? という表情を男は浮かべた。


刹那、ゴッ!!! と一方通行がテーブルの欠片を
男を目がけて蹴り飛ばした。

不意をついた上に、ベクトルを操作された欠片は
弾丸並の速度で男の肩に一直線に向かう。
普通に考えれば避けられるはずが無い。

だが、男の姿は突然虚空へ消え、
標的を失った欠片はそのまま壁へとめり込んだ。

辺りを見渡すと男はインデックスの背後に立っていた

すいません、一旦風呂入ってきます


「魔術師、か。やべェな」

「ああ、追うぞ!」


男を追うために出口に向かおうとするが
出口を塞ぐようにウェイトレスさんが立っていた。

しかもドジっ子巨乳ウェイトレスさんから
高機動型戦闘少女へと進化した模様。


「お客様、お待ちしていただきますか?」


二人は改めて見渡すと、
さっきまで自分たちが座っていた席が
変わり果てた様子がよく見える。


「……はァ、駄目だなァ」

「はい?」

「見知らぬ男が突然、破壊行為を起こし客の一人を誘拐した。
 それで、お前らの取るべき行動は
 被害者の知人に言い掛かりをつける事なンですかァ?」

「そ、それは……」


一方通行の言葉に怖気づいたのか
高機動型戦闘少女からドジっ子ウェイトレスへと
ウェイトレスさんの姿が戻されていく。

それでも、一方通行は容赦をしない。



「どォなってンだろォな、ここの店はァ?
 犯罪が起きたら起きるたびに儲かる様に出来てンのかァ?」

「ち、違いま……」

「そォいえば、今丁度イイ風が吹いてンなァ。
 世の中には九死に一生っつゥ言葉があって、
 お前、それと今同じ状況なンだけどさァ、
 二度目はねェってことぐれェ分かるよなァ?」


人間の、それでいて人間とは思えない程の
冷徹な殺気が室内を満たす。


「ごめんなさい! ごめんなさいぃぃ!!」


一方通行の身体から発せられる殺気に耐えられなかったのか
少女は呪文のようにそう言いながら店の奥へと帰っていた。


「……容赦ねーな」

「まァこォでも言わねェと、
 追い掛け回されかれねェからな。
 それにしても時間を無駄に使いすぎた。
 二手に分かれてヤツを追うぞ」

「分かった」


そういって、少年たちは夜の街を駈け出した

今日の投下はここまで

上条当麻の不幸が一方通行によって
悉く潰されていきますね
完全に消えるとは限りませんが

ブレーカーが落ちて、書いてる分全部消えたときは
本当に戦慄しました、ハイ

それでは次回の投下で~

目録さんと猫どっちが、攫われたのか?

>>74
すいません、朝見直したら次の部分が抜けてました。

>>63>>66の間の1レスを投下します


「手短に済ます、子供の遊びに付き合うつもりはない」


そういって男は片手でインデックスを担ぎ上げた。
それと同時に振り落された猫は、慌てて男との距離をとった。


「断魔の弦」


男がそう呟いた瞬間、空気の刃が
ギロチンのように二人に襲い掛かる。

上条は幻想殺しで防ぎ、
一方通行は反射で弓を破壊しようとしたが
反射は正常に機能せず、空気の刃は斜め後方に逸れた。

一瞬ネタレスに思えてしまった自分が憎い……
本当すいませんでした。

それでは今日の夜頃もまた投下したいと思います

どうも、>>1です。

パソコンのフォルダ整理してたら
間違ってプロット消してしもうた……不幸だ

それでは今日もレッツ投下

8月31日 午後7時 とある路地裏


上条と分かれた一方通行は
路地裏を走りながら、情報を整理していた。

反射がうまく機能しなかったことからして、
相手は魔術師であるのは明らかだ。

ならば、狙う理由はただ一つ。
恐らく一〇万三〇〇〇冊の魔導書だろう。


そして、魔術の正体。

男は空間移動能力者ではない。
もし、そうだとするならば、指名手配を恐れ
入り口から入らなかった事の説明はついても、
”窓ガラスを割る”という派手な行動に出るのは不可解だ。

男が使っていた能力からして
空気を操る能力だろうか、と一方通行は簡単に予想した。

それならば、透明になったのは瞬間的に移動したのではなく
空気の屈折率を変えて体を透明にしただけだろう。


(まァ、その程度なら勝手に自滅してくれるとは思うが
 多分、あのガキはそォいうのは許さねェよなァ。
 まずは監視カメラでも洗ってみるか)


そう思い、一方通行は自宅へと進路を変更した。
能力を使ってもいいのだが、恐らく残り四〇秒ぐらいだろう。
無駄なことに使いすぎた、と心の中で愚痴りながらも彼は走る。



「ちょっと待ちたまえ君!」

「あン?」


振り返ると腰に特殊警棒や銃を携帯している男がいた。
服装を見る限り、恐らく警備員だろうか。
男は一方通行を引き留めると、小走りで彼に駆け寄った。


「近くのファミレスでガラスを割る被害があってね、
 君、昼間の能力者同士の喧嘩の当事者だろう?
 少し詳しく話を―――」


言葉は続かなかった。

一方通行が警棒を奪い、そのまま男の背後に回ったからだ。


男は慌てたように拳銃を引き抜きながら振り返るも
瞬間、一方通行は警棒で男の顎を殴打した。

顎を打たれた男は、そのまま気を失い地面に倒れる。


「ったく、統括理事会の狗が。
 忙しい時に手間掛けさせンじゃねェよ」


そういって、一方通行は倒れた男に近づき、頭に触れた。
生体電気を操り、自分と会ったという記憶を消去する。

さらには能力で自身の声を男の声に変え、
無線機で男の部隊の隊長と思しき人物に、
魔術師の特徴を伝えた。


『その男が侵入者で間違いないか?』

「ええ、その男は現在第七学区に潜伏していると思われます」

『分かったじゃん、至急全員にそう伝える。
 お前も捜索を開始するじゃんよ』

「了解」


一方通行は無線を切り、能力を解除する。
能力を使い始めて三〇秒が経過していた為、
能力が使える時間は、残り一〇秒ぐらいだろう。


(能力をだいぶ使っちまったが、まァこれでイイ)


インデックスは外部の人間なので
警備員に保護されると面倒なことになるので
頼る事は極力避けるべきなのだが、
一方通行にはある確信があった。





あの魔術師なら警備員ごとき潰してくれる、と




要はこういう算段だ。

警備員に魔術師を発見させる。
当然、警備員が勝てる訳がない。
戦闘が終わった隙をついて魔術師を倒す、というものだった。


(まァ、警備員をやってるからには、
 当然、覚悟ぐらいは出来てンだろ)


警備員に対する憎しみは、彼自身が思っている以上に
根深く彼の中に息づいていた。


同時刻 とある歩道


「待つじゃんよ!」

「待つわけねーだろ、バーカ!」


上条当麻は必死に逃げていた。
見知った顔を含む警備員の一個小隊から


「速く走りなさいよ!!」


御坂美琴と共に


何故こうなった、と上条は過去を振り返った。

ただがむしゃらに走ってたら美琴と鉢合せして
適当に返事して、立ち去ろうとしたら
(何故か)キレた美琴が電撃を放ち、それが警備ロボットに直撃し、
偶然集まっていた警備員の集団に見つかってしまい

そして、現在にいたる。


「不幸だァァァああああああああああ!!!」

「いい加減諦めるじゃん、このバカップル共!!!」

「かっ……!? かかかかかかカップル!?!?!!」


先頭の警備員の言葉に、美琴は思わず頬を赤く染めた(※逃走中)


「ったく、んな訳ねーだろが」

「んだとゴラァァああああああああああああああ!!!」

「何でキレてんだ!?」


上条はがむしゃらに走る、色んなものから逃げる為に
なんだか、今まで回避できた不幸が一気に押し寄せてきたような
―――そんな気がした。


―――
――



インデックスは自身の状況に首を傾げていた。

魔術師―――闇咲逢魔は、インデックスを連れ去ると
とあるホテルの屋上へと来ていた。

だが、拷問するはずのインデックスを拘束するだけで
特にこれといった危害を加えるでもなく、
視界の端で確認するだけにとどめていた。

インデックスを蔑ろにしてまで、
闇咲が行っているのは、細い注連縄を使って
辺りに結界を張る事だった。


拷問とは、オレンジジュースのようなものだ。
肉体を絞って、情報を取り出す。

捨てられるオレンジの痛みなど微塵も考えていない。

イギリス清教の中でさえも、それが出来る人間は少数だ。
戦闘に特化していないインデックスは勿論、
異端審問官でさえも何らかの手段で罪悪感を打ち消している。

もっとも、情報など無視して、とにかくオレンジジュースを
ひたすら絞った人間がいるのだが、今は関係ない。

とにかく、闇咲逢魔はそれが出来ない人間のようだ。

それは弱さか、それとも……

今日の投下はここまでです。

上条さんパートがどえらく雑になってしまった……
次回からは気をつけたいところです

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

それでは今日も投下したいと思います。

ビルの屋上には無数の縄が張られていた。

給水器を頂点として四方八方に伸びたロープは
ビルの端のフェンスに縛り付けられ、
縄の途中には墨で印を描いた護符が、万国旗の様に
一定の間隔で何十枚も貼り付けられていた。


「これは神楽舞台?」

「そんな大それたものではない。
 差し詰め盆踊りの会場といったところか」



神仏混合というヤツだ、と闇咲が答えようとした瞬間
ホテルの扉が弾けるように派手に開いた。


「そこを動くな!」


開きっぱなしになったドアから
装甲服を着た人間が何人も出てきた。

数にして三〇人。
その全員が自動小銃の銃口を闇咲に向けていた。


「武器を捨てて、両手を上げろ!
 無駄な抵抗はよすじゃんよ!」


「邪魔立てするなら、闘うまで。
 いざ開戦の狼煙を上げん。断魔の弦」


瞬間、小さな竜巻が警備員たちを襲い
その手にあった凶器を薙ぎ払った。

何人かは慌てて予備の拳銃を引き抜くが
そこには既に闇咲の姿は無かった。



「透魔の弦、こちらだ」


警備員の背後を回るように、
闇咲の姿は虚空から現れた。


「衝打の弦」


その声と同時に、先程より強い暴風が男の腕から放たれる。

警備員の殆どがそれに薙ぎ払われ
そのままフェンスに激突し、意識を失った。


運よく攻撃を避けた数人の一人が拳銃を捨て
闇咲の腰に抱き着くように動きを封じようとするが
闇咲は、がら空きになった男の首の根元に手刀を入れ
ガクッ、と力が抜けた体を蹴り上げた。

それに続くように、残りの警備員が特殊警棒を持って
次々と闇咲に襲い掛かる。


「私は負けるわけには行かぬのだ」


闇咲は正面から襲い掛かってくる男が
警棒を振り上げる瞬間を狙い鳩尾を殴り
返す刀で背後にいた男の顎を蹴り飛ばした。

バタバタッ、と人が倒れる音が重なるように鈍く響く。


「うォォォおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


最後の一人となってしまった男は、
絶望感を振り切るように咆哮をあげ、
警棒を横一線に振るった。

しかし、闇咲は表情一つ変えず
それを籠手で簡単に防いだ。

多少の冷静を取り戻せたのか、
男は狼狽えることなく、その隙をついて、
闇咲の体を思いっきり蹴り飛ばした。

呻きをあげ、後退する闇咲を見て
男は勝利を確信する。



だが、一見、見事な判断のように見えた行動は
致命的なミスだった。

男は自ら距離を取ってしまったのだ。
飛び道具を用いる闇咲との


「衝打の弦」


運よく最初の攻撃を受けることのなかった男は、
運が無かった大勢の警備員と同じ運命を辿ることになった。


(肉体派!? だとしたら、
 とうまも勝てないかも―――痛ッ!)


お尻が何かを踏んづけたのか、と思い
もぞもぞと動いて確認すると、その正体は携帯電話だった。

〇円ケータイというおざなりなものなのだが
インデックスには使い方が分からないため、
最新式の携帯電話でも同じことだろう。

ひとまずインデックスは闇咲を刺激しない為に
縛られた手を何とか動かして携帯電話を隠した。
途中、いくつかのボタンを押してしまったが
彼女は気にしていないようだ。


幸い、闇咲がそれに気が付くことは無かった。


「さて、次の邪魔が来ない内に
 早速、始めるとするか」


そういって、右腕に装着された弓矢を
誇示するようにインデックスに突きつける。

その道具の正体は、インデックスの知識の中にあった。


梓弓―――矢を射る事ではなく、弦の音を鳴らす事で
魔を撃ち抜くと言われる日本神道の呪具。

本来、神楽に舞いに使われる道具で
巫女をトランス状態にして神を降ろす手助けをするためのものだ。


「コイツの元々の性能は精々、心の患部に衝撃を与え
 歪みを正す程度なんだが、こうして効果を増幅させれば
 相手の心を詳細に読むことが出来るんだ。
 たとえ、一〇万三〇〇〇冊の魔導書でもあってもな」


その言葉にインデックスがギョッとした瞬間、
縄を中心に屋上の空間が淡く輝き始めた。


「だ、ダメ! これはあなたが思ってるようなものじゃない!
 普通の人間なら一冊でも発狂しちゃうんだから!
 それを一〇万冊以上取り入れたら、何が起こるか
 あなただって分かっているでしょう?」


敵を心配するような声に、
今まで無表情だった男は静かに笑った。


「無論、百も承知」

今日の投下はここまで

闇咲くんのターン回でしたね、はい

それでは次回の投下で~

いよーっす珍滓共^^ノシ
今日も元気に暇潰しー♪


              ,. '"       `丶、

              /            ` 、
            ,..-‐/    ...:  ,ィ  ,.i .∧ ,   ヽ.
.         ,:'  .l .::;',. :::;/..://:: /,':/  ', l、 .i  ヽ
.          ,'  ..::| .::;',' :;:','フ'7フ''7/   ',.ト',_|, , ',.',
       ,'   .::::::!'''l/!:;'/ /'゙  /     '! ゙;:|:、.|、| 'l
.         ,'.  .:::::::{ l'.l/  、_  _,.      'l/',|.';|
       l  :::::::::::';、ヾ      ̄     `‐-‐'/! ';. '
.         ! :::::::::::/ `‐、        ゝ   |'゙ |
       | ::::::::/   \    、_, _.,.,_ ノ::: !   一週間以内に>>1の全身の皮膚が剥がれて
       |::::/.     _rl`': 、_     ///;ト,゙;:::::./   惨たらしく死にますように
..      `´      /\\  `i;┬:////゙l゙l ヾ/
                ,.:く::::::::`:、\ 〉l゙:l  / !.|
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     / ̄ ̄\

     |判定中|
     \    /
      |  |

      |  |
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   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\

  /             \
  | (●)  (●)     | ここは糞スレかな?良スレかな?
  |  /            |
 |   ̄___     |

  \  \__/    /
/ ̄           ̄ ̄ ̄\

        / ̄ ̄\

        |糞スレ|
        \    /
         |  |

         |  |
         |  | 
       / ̄ ̄ ̄ ̄\
      /;;::       ::;ヽ
      |;;:: ィ●ァ  ィ●ァ::;;|
      |;;::        ::;;|
      |;;::   c{ っ  ::;;|

       |;;::  __  ::;;;|
       ヽ;;::  ー  ::;;/
        \;;::  ::;;/

          |;;::  ::;;|


  . -―- .      やったッ!! さすが>>1
             /       ヽ
          //         ',      おれたちに立てられない糞スレを
            | { _____  |        平然と立ててのけるッ!
        (⌒ヽ7´        ``ヒニ¨ヽ
        ヽ、..二二二二二二二. -r‐''′     そこにシビれないし!
        /´ 〉'">、、,,.ィ二¨' {.  ヽ     _ _      あこがれないぃ!
         `r、| ゙._(9,)Y´_(9_l′ )  (  , -'′ `¨¨´ ̄`ヽ、
         {(,| `'''7、,. 、 ⌒  |/ニY {               \
           ヾ|   ^'^ ′-、 ,ノr')リ  ,ゝ、ー`――-'- ∠,_  ノ
           |   「匸匸匚| '"|ィ'( (,ノ,r'゙へ. ̄ ̄,二ニ、゙}了
    , ヘー‐- 、 l  | /^''⌒|  | | ,ゝ )、,>(_9,`!i!}i!ィ_9,) |人

  -‐ノ .ヘー‐-ィ ヽ  !‐}__,..ノ  || /-‐ヽ|   -イ,__,.>‐  ハ }
 ''"//ヽー、  ノヽ∧ `ー一'´ / |′ 丿!  , -===- 、  }くー- ..._

  //^\  ヾ-、 :| ハ   ̄ / ノ |.  { {ハ.  V'二'二ソ  ノ| |    `ヽ
,ノ   ヽ,_ ヽノヽ_)ノ:l 'ーー<.  /  |.  ヽヽヽ._ `二¨´ /ノ ノ
/    <^_,.イ `r‐'゙ :::ヽ  \ `丶、  |、   \\'ー--‐''"//
\___,/|  !  ::::::l、  \  \| \   \ヽ   / ノ


>>1

                _____
         ,. ‐''三ヾ´彡シ,=`丶、
     /'".:=≡ミ_≧_尨彡三:ヽ、

    //.:;:彡:f'"´‐------ ``'r=:l
    /〃彡_彡′,.=、 ̄ ̄ ,.=、 |ミ:〉
   'y=、、:f´===tr==、.___,. ==、._ゞ{   あきらめたら? もう試合終了だよ

   {´yヘl'′   |   /⌒l′  |`Y}
   ゙、ゝ)       `''''ツ_  _;`ー‐'゙:::::l{
.    ヽ.__     ,ィnmmm、   .:::|!
  ,.ィ'´ト.´     ´`"`"`゙″ .::::;'

イ´::ノ|::::l \         "'   :::/
::::::::::::|:::::l   ヽ、      ..::  .:::/.、
:::::: ::: |:::::ヽ    ヽ、.......::::/..:::/!\\
::::::::::: |::::::::ヽ    ``''‐--ァt''′ |!:::ヽ:::\
:::::::::::::|::::::::::::ヽ、       /i|iト、  |l:::::::ヽ:::::\
:::::::::::::|::::::::::::::/:ヽ、   ∧|i|i|i|〉. ||::::::::::ヽ:::::::\


 ////////, ''"    ヽミ川川
 |//////, '"       ',川川 えっ!何この>>1・・・
 川/////, '",,,,,,,,,,,,,,,,    r''"',川||

 川f 川f´           ,ィ::ラ',川  
 川ヘ  |    弋て::>     ̄  ',リ
  川 ヘ.__           ヽ /7!  ごめん…
  川川 ヘ     _,. '-‐''"´y'  //
   川川リヘ , '´   __,,,/  / /    ちょと…まじで気持ち悪い!
   川川川|/   '"´   , '´ /||
   川川川|           /川  (都内在住 22歳 OL)


争いはよくない・・・そうだなジャンケンがいい
ジャンケンで勝者を決めよう。最初はグー!ジャンケン・・・

      ___      
    /___ \     
    | |⌒  ⌒| |    
    ヽ  ̄ ̄ ̄ /  
        ̄□ ̄    
   / ̄ ̄ハ ̄ ̄\ 




     ___      n:
  / __ \    .||
  | |(゚)  (゚)| |    ||
   ヽ  ̄ ̄ ̄ /   「| |^|`|
      ̄□ ̄     | !  : ::}
 / ̄ ̄ハ ̄ ̄\  ヽ  ,イ


>>1の脳みそは―――

  ( ´∀`)
  (    )
  | | |
  (__)_)


はい、
メロンパン入れに
なってまーす♪

   (##)  パカッ
 \ T / ))

  ( ´∀`)
  (    )
  | | |
  (__)_)

∩ _rヘ       / ヽ∩
  . /_ノυ___ιヽ_ \

  / /  /⌒  ⌒\   ヽ \
  (  く  /( ●)  (●)\   > )  >>1の頭は
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /

    ヽ|     |r┬-|     |/
      \      `ー'´     /

 (( (ヽ三/)        (ヽ三/) ))

  .  (((i )   ___   ( i)))
  / /  /_ノ   ヽ_\   ヽ \
  (  く  /( ●)  (●)\   > )  くるくる
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /

    ヽ|        ̄      |/
      \              /

 
   ∩∩∩    .    ∩∩∩
  .∩_:||_:|_:|        |_:||_:|_:∩

  │ ___  つ      ⊂  ___ │
   ヽ   ノ  ___   ヽ  ノ
  / /  /_ノ  ヽ、_\   ヽ \
  (  く   o゚((●)) ((●))゚o   > )  パーだおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
  \ `/::::::⌒(__人__)⌒:::::\' /

    ヽ|     |r┬-|     |/
      \    | |  |     /
          | |  |
           `ー'´

荒らしを止めろ?
                      クルッ

.                     ハ,,ハ    ミ  _ ドスッ
.                    ( ゚ω゚ )彡―─┴┴─―
    *  *  *  \       /   つ  お断りし /      ハ,,ハ
  *          *   \   ~′ /´ └―─┬/       ( ゚ω゚ ) お断りします
 *    ハ,,ハ     *   \   ∪ ∪      /        /    \
 *   ( ゚ω゚ )    *     .\         /       ((⊂  )   ノ\つ))
 * お断りします  *     . \∧∧∧∧/             (_⌒ヽ
  *           *       <      お >            ヽ ヘ }
    *  *  *        < の し 断 >       ε≡Ξ ノノ `J

────────────< 予 ま わ >────────────

.        オコトワリ      < 感 す り >
  ハ,,ハ    ハ,,ハ     .ハ,,ハ  <. !!      >     ハ,,ハ
. .( ゚ω゚ ) . ( ゚ω゚ )  ( ゚ω゚ )  /∨∨∨∨\   ( ゚ω゚ )<お断り    .ハ,,ハ
   │      │      │   /          .\         します>( ゚ω゚ )
,(\│/)(\│/)(\│ /.              \
               /   ♪お断りします♪  \
              / ハ,,ハ   ハ,,ハ   .ハ,,ハ   ハ,,ハ\
.              ( ゚ω゚ ) ( ゚ω゚ ) ( ゚ω゚ ) ( ゚ω゚ )


                         ,;r'"

        _.r-―‐-,、_          ,ノ
      __,ノ -─―‐-,、)       ,ィ´
ー‐''"´ ̄   -─―‐-,、)     ,;r'"

         -─―‐-,、)    .,‐':、
        r-─―‐-、)___,ノ  ゙l、
        |     (_      }
 ____    "、____,ノ⌒i ̄``'‐、,i´

     ̄``'‐、____,_..-'"     `ヽ、         ノ
                      ``'ー、     ,人


このスレは伸びない
でも乳首は伸びる


            /_ノ ヽ、.\
          ./(●) (●) \ あ~基地外の相手すんのだりーなぁ   
         /  (__人__)   \    
          |    ノ ノ      |    
         ヽ、 _`⌒'´  .._ /
    ____/⌒``ヽ ,,ー‐,,   "⌒ヽ____
   |____し'⌒/ .    .   /"⌒し′__|::|
   |____(        /_______|::|
    |____/⌒ ヽ、     /______|::|
    |____しイ"i  ゛`   ,,/._______|::|
l二二二二二二 l |二二二二二二二二l__:|

 | |::|   | |::|  し′        | |::|  | |::|
 |_|;;|   |_|;;|            |_|;;|  |_|;;|


  ,!  \

           ,!\          !    \      こういうスレ、マジでもういいから・・・
         i  \         l      \,,..__
          ,i′  ,\___,,--―l       \::゙'冖ーi、、
        i     :;\::::::::::..l              `'‐、、
       /__,..;:r---―-、,..__.     ,;'il:;}          .;:::`L__
   ,.:f''""゙゙゙´          、 ̄ヽ,//           ...::::::l;;;:;;::::
  _/       ......  、   \//、            ::::::::リ;;:::::::::....
//       ......:;::::::::::::. ヽ、\ ゙ヽ  ヘ    ●      ....:::::::::i';;;;::::::::::::
;;/    ::::::::::::;;;;;ノ ̄\:: 〉 〉゙'、 `ヽ_ノ       ......:::::::.;;;:ノ:;;;:::::::::::::
/    ..::::、__;;ノ;;;`ヽ_/: / /⌒)メ、_ノ/         .....:::::;;;/;;;:::::;;:::::::::
     ..:::イ;;.ヽ::;;;;;;;;;(__ノ /'"..:::::::::::::/  ...............:::::::::::;;;,;ノ;;::::::::::::::::
     :::::::l;;;;;;;;;\;;;;;;;,.(__ノ;.;:.\:::::::::/::::::::::::::::::::::::::::;;;;;/;:::::::::::::::::
    ::::::::,!::;;;;;;;;;;:.`゙'-、、  ::: \_/::::::::::;;;___,.;-―''"::::::::::::::::::::::::

   ..::::::::::,!;;;;;:;;;;;:::;;;;;:::;;;;;;`゙ ̄'''冖''―--―'";;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::




       /        \
     /              ヽ
.    ,i'                ',       どぉ~だいみんな!
    ;i'           _...._  |
   「l  r ―- 、  r' - ┘ h         糞 ス レ だ ろ ?

   |.i'  "_..二. 〉  z@ニ=  |.|
.   |l      i′   ̄ `  |j         ―┐     _    _    _    _   ┃┃
.   `!     r′ __ぅ     l___      __ノ  オ ´   `ー'´  `ー'´   `ー'´  ` ・ ・
.    ',    /;';';';';',:, )    ,'\  \ミニヽ、
.     ',   (iニ=テ7   ,'  }、 \ミ二ニ
      ;,   ヾ二フ     ,'  /::\   \ミニ
     / ヾ、 , , , , , , , , , ,i'  /ニ三\   \ミ
  ィ (    `(´.)';';';';';ジ  /二三二\
/ \\  /_二ヽ__(⌒)/二三二三二\

\   \\(  __i_ `)二:三二三二三二ヽ
二\   \ !   :  `}ニ三二三二三二三}
三二\  │  ̄  ̄ フ二三二三二三二ニ/

二:三二\/ト、 _` ̄ノ´二:三二三二三二/
ニ二三二/   `T´\三三三三三ニ‐''"
.二三二/     |


  
         /            \
        ´               ヽ
      /     _ノ  、__      ゝ

      /                {´}  ',  は?
      ,'    ,ォ ≠ミ    ィ≠ミ丶⌒o⌒ l
     /   |〃yr=ミ:、    !/行ミt .( 人 ) |
     `'-.,jイ {_ヒri}゙    ゙ ヒrリ.》     |
       ,'    ̄´  '          __|
       丶      _____        | |
        `      `⌒´     ''゛、|
         ` ' 、_        ._,. ゝ'' ヽ
    ____/⌒``ヽ ,,ー‐,,   "⌒ヽ____
   |____し'⌒/ .    .   /"⌒し′__|::|
   |____(        /_______|::|
    |____/⌒ ヽ、     /______|::|
    |____しイ"i  ゛`   ,,/._______|::|
l二二二二二二 l |二二二二二二二二l__:|

 | |::|   | |::|  し′        | |::|  | |::|
 |_|;;|   |_|;;|            |_|;;|  |_|;;|


     / ̄ ̄ ヽ,     
    /        ',
    |   {0} /¨`ヽ、
    l      ト.__.i●
    ノ      ー─'
   ノ         ',
●をダブルクリックするとクチバシが伸びるぞ!




















人人人人人人人人人人人人人人人人人人
)                         (
)      伸びるわけねーだろ!      (        _/\/\/\/|_

)            ,rrr、           (        \ 試したやつ  /
⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y| |.l ト⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y/つ)))    <   バーカ!  >
           ⊂ ヽ | __ ☆   __  _/ 巛      /          \
     / ̄ ̄ ヽヽ ,`ー   \ | |l / \  __つ      ̄|/\/\/\/ ̄
   /{゚} 、_   `ヽ/|| ,  \.|||/  、 \   ☆             / ̄ ̄ ヽ,
  / /¨`ヽ {゚}   |  /  __从,  ー、_从__  \ / |||         / 丶 /   ',
  | ヽ ._.イl     ',/ /  /   | 、  |  ヽ   |l      ノ//, {゚}  /¨`ヽ {゚} ,ミヽ
   、  ヘ_/ノ    ノ/ )  `| | | |ノゝ☆ t| | |l \      / く l   ヽ._.イl    , ゝ \
   \___ ノ゙ ─ー  `// `U ' // | //`U' // l  / /⌒ リ   ヘ_/ノ   ' ⌒\ \
         /   /   W W∴ | ∵∴  |   (   ̄ ̄⌒          ⌒ ̄ _)
        /    ☆   ____人___ノ    ` ̄ ̄`ヽ           /´


         ____

        /⌒   ー \
       / (●)  (●) \  +
     / :::::⌒(__人__)⌒:::::ヽ
      |     |r┬-|    |  +
.      \_   `ー'´   _,/
      /            \     +
      | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |  トン
   _(,,)    ざまあww    (,,)_
  /  |              |  \
/    |_________|   \

     ,,,,,,,_               -、 ,!''''i、     ._,,,--,、  ,-,,、           ,r‐-,,、   .,_ .'ニ'ー.
     ゙ヽ .゙>    .__     | .l|-、| | ,ハ、|゙゙'二--―″  `i、│ .,,-―i、       `゙l .丿   ゙''ミヘヽ ゙|
  .,,、  ,! .l゙,,,--. ‘'ー,,"''-、  | |.}.゙,!| |l゙.,r'"| |        | l゙ ,i´,i´ ゙l, ゙l、  ,-,_  __l゙ イ-'"゙゙,!   ヽ,ノ`^
  .゙l゙'ーー''" ,ン-‐'゜  .,,ニ_ ゙l  .| | |nl゙! V冖↓ .|__―、、 l゙ .|丿/`  ゙l |  .ヽ,,二〟r‐'''゙二--―ーi、
   ゙'''''"゙} |    _,,__  `^   | |''''''ト l''''''''''| v-i、 .v--┘ | .レ /   | .|     / ,i´ l彡ッ!彡-―'′
      | .|,,,-''二―-rミ゙'-,   | | .ノ.,、 こ'-、| ,! .| |    ゙l `│   | l゙     ,l゙ l゙   ゙‐'`
     .,,l゙ .ン''゙_     ゙l │  .| |/ン} .| \ノ| |  | |     }, |    ,l゙ .l゙    .,i´l゙  ,,、
  .,r'L/_〟|  ゙lヽ    │ |   .| |‐′| │,,,,,.l゙ ,l゙  | .|     `″   ,/ ,/    ,l゙ .l゙  l゙ |
  .l゙ ´,,、,ヘ" |  ヽ,`ー-‐'゙_,,i´   | .二ニ,二,_`丿  | |           ,/,/    / │  .゙l.\,,,,,,,,,,,,,,,,-、、
  ‘゙゛ .゙i、 ,l゙   `゙'''''''"`    .| ,!   ._,-ン′  | .|     .,-'彡‐"      ゙l,丿    ゙'ー--------l゙
      `″            ゚''′   ゙‐'′    .゙‐'′     ゙゙^         ``
         _

         .|  ) iニニニニニ'-、     ─ 、_
         .| |  _____l |      `┐ r'
       __ | |  └───┐ .|       | |  _,,-─-、
       | .| | |  iニニニニニ_ノ    .i-、_| フ-'_,-' ̄| |
       / | | | /`─────' ̄`i  ヽ_,,--l ' /   | |
       l__ノ | |/_ノ ̄ ̄| | ̄ 7_/     ./ r'     .| |
         | |  |`ニニ ニニ' .)     / ,i .|     | |   ,-、
         .l l  .| |  .| |  | |    ./ / | .|     | |   /./
        / /  | |  .| | _.| |   .l' ,、ヽl .|     l .l_/ /
       ノ/   し'  | | `-_ノ   └' \ |      `──'
       `        .し'           `-'



>>1
ねぇねぇ、今どんな気持ち?

        ∩___∩                     ∩___∩
    ♪   | ノ ⌒  ⌒ヽハッ    __ _,, -ー ,,    ハッ   / ⌒  ⌒ 丶|
        /  (●)  (●)  ハッ   (/   "つ`..,:  ハッ (●)  (●) 丶     今、どんな気持ち?
       |     ( _●_) ミ    :/       :::::i:.   ミ (_●_ )    |        ねぇ、どんな気持ち?
 ___ 彡     |∪| ミ    :i        ─::!,,    ミ、 |∪|    、彡____
 ヽ___       ヽノ、`\     ヽ.....:::::::::  ::::ij(_::●   / ヽノ     ___/
       /       /ヽ <   r "     .r ミノ~.    〉 /\    丶
      /      /    ̄   :|::|    ::::| :::i ゚。     ̄♪   \    丶
     /     /    ♪    :|::|    ::::| :::|:            \   丶
     (_ ⌒丶...        :` |    ::::| :::|_:           /⌒_)

      | /ヽ }.          :.,'    ::(  :::}            } ヘ /
        し  )).         ::i      `.-‐"             J´((
          ソ  トントン                             ソ  トントン


.┌、       r┐ r┐ヾ> (_  /             ミ
 !. | ヾ>  || lニ コ   〈/`ヽ _               ミ
 |. !  ノ|   | レ! _| |.   ,イ,.- 、 |  ̄_ ̄丁 '' ー┬‐- -ミ
 ヽ二/   .ヽ/(___メ>   /,|.l  l ! (  ) ! (´ ) !  r‐
   ry'〉     ,、   /イ,! `ー' _L =- --┴-ニ二ト、_'ー'

  lニ', r三)   ((   |'J」-''_二 =-- ‐一 ー‐t‐-ト、 二__

    |_|       ))  レ'/´ィ 、_________  ヾミ| l
 _r┐ __      ((    V ,、 F≡三r一tァー,    | l:.:. .::
└l. レ',.-、ヽ    ))   |ノ^>、     '^ミ二´    | l:.:.:.::
 ノ r' __,! |     ((    V/イソ            .::ヽ、二_
└'!_| (_t_メ.>     ))    | / ,'    _        .:.:.:.::i|,)ノ
   r-、       ((     |.〈、 、 _〉 `丶、     ;:ィil| ノ
  ,、二.._       ))    |  笊yfミミミミヾ、     '!l|il|li!fj'
  ーァ /.    ((     ヽ |i''r ''_二二ニミ;ヽ、  ,|l||il|l|,「゚|
  ん、二フ     ))    |,l| V´ :::::::::;;/     トi|l|i|i|l|!Ll
  ,.-─-.、   ((     |i! ゞ=-‐''"     ,i||i|l|l|l|!|i{
 / /l .i^ヽヽ    `     |il!  ーォii|「、 ,,.,.ィi||l|i|l|l|i|l|シ'

. | .レ' /  l.| ヽ二ニ,ヽ  ,/i|l||livil|||l|i|l|l|lil|l|i|l|i|i|i|l|l|l|{'
. ヽ/   ノノ     <ノ   {l|!|l|i|l|i|l|i|||i|i|l|i|i|i|i|l|l|!|l|l!r'
 r┐,.─-、   / 7     ヾ!||i|i||i|i|l||l||i|i|l|l|l|l||l|l!イ
 ||し'^) ,! ┌‐' 'ー┐ト、   ``,ヘi|l|i|l|i|l|l|i|r''`''"´ i      ,
 |_|   l´r'  7 /_7 / 」__〉  (_~`^~"゙'ヾ     ノ   / ,
 [_]  [_]  〈_/ヽ_/      .ト─'     ノ      / /i


>>1

              . ; '
            . ・ ' . ; '

         ハ,  ;'.  ,ハ      ∧ ∧,~ 
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(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??(?D?)??


    /\___/ヽ

   //~    ~\:::::\
  . |  (・)   (・)   .:|
  |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|   は?
.   |   `-=ニ=- ' .:::::::|
   \  `ニニ´  .:::::/
   /`ー‐--‐‐―´\


          意       貴
          味       方           たい事はそ

          が  言語中枢が無い?     い       れ
          わ         何         言       で
          か        言              わ終
          ら         い              り
          な      解 し たく             か
          い   理    い 無い
           ゜    もかの               ??

 |  |.| ∧∧
======(,,∵)∩=
 |_|.⊂  ノ
    /  0
    し´
       
 \ えっ…と、糞スレはここかな…、と /
    ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ∧∧∧∧ __._

    ∩∵,≡ ∵). |   |.|
     `ヽ    |)====
       | _ |~ .|__|.|
       U U

       
        ∧∧  ミ _ ドスッ

        (   ,,)┌─┴┴─┐
       /   つ.  終  了 │
     ~′ /´ └─┬┬─┘

      ∪ ∪      ││ _ε3

俺は毎日超多忙だが稀に時間が出来るンでこうして遊びに来てやってンだわwwwwwwwwwwwwww
オマエ等もこンな吹き溜まり同然のクソスレで時間を無駄にしてないで真面目に生きろよォ^^ノシ


                      死   昨    過   お
                 明   ぬ   日.     ご   前
                 日   ほ   死.    し.    が
                    ど   ん.    た   無
                な   生.    だ.           駄
                ん   き.    誰.     今    に
               だ    た.    か.     日
                      か   が
                    っ           は
                      た

   ゙' 、,,_. -‐ ' "´ ̄ `゙''   ..,_
                   `゙'':.、
                      ゙':.、

.       r‐=ミ  .;..           ヾ、 .,,__
.        ヽ:::::ノ _,,.. ..,,_     -‐    ゙:.、 二二ニ=ミx
         ,,.  '"´ ,. ‐─-ミ 、  r= 、     :.:ミ       :,:;/
              {:::.:..:::::.:::::::゙:.\ヽ::::::}      :ミ.     ..;:/
      .:..     \::.::::.::.:.:.:ノ  ゙:.. ̄      :;,     .::/
    -‐ ‐   ∵∴:.:.7 ∴:´   ';         ;:  ,.:/
     彡'    : : :. .: /:. .: :. :.    i  ..,__     i,:;/
     ノ ..___,,.. -─- .._      ヾ ヽ       .;:'  ┼ヽ  -|r‐、. レ |
        ノ           `ヽ  ヽ \       ;:  d⌒) ./| _ノ  __ノ

アバヨ★

どうも、>>1です。

それでは今日もレッツ投下

8月31日 午後8時30分


上条当麻は、警備員と美琴を振り切り
『それ』を聞いていた。

恐らく、何かの拍子に偶然つながったのだろうか
向こうの音声は、くぐもっていて、
上条との会話を成立させる気もない。
さながら盗聴をしているようだった。

ギィン!と異音を立てて、遠くのビルの屋上が
光の柱が天に昇るように淡く輝き始めた。

上条当麻は、慌ててそこへと進路を定めた。



同時刻


一方通行もまた『それ』を聞いていた。

警備員の男から奪った無線機から、情報を手に入れ
とあるビルの屋上へと走っていた。


(チッ、予想より早ェじゃねェか)


目的地が淡く輝き始めたのを見て
走るペースを上げ、目的地に急ぐ。

と、不意に彼の携帯が鳴った。
表示された連絡先は見覚えのない番号だった。


―――
――


同時刻 


淡く輝いた空間の中で、闇咲は
自身の命が削られていくのを感じていた。

体は不自然に揺れ、視界は霞み、
平衡感覚が狂ったのか上も下も分からない。



「―――、―――――――――!!」


体を内側から破裂させるような激痛は、
闇咲に声を出させることさえ許さない。

闇咲は何も一〇万三〇〇〇冊の魔導書を欲したわけではない。

抱朴子―――『仙人』となる為の魔導書で
そこにはあらゆる病や呪いを解く薬を作る
『練丹術』というモノが載っているはずだった。

要は、その一冊だけが手に入ればよかった。

純度の低い偽物や写本ではなく、
限りなく原典に近い一冊だけが


「―――、――――――」 


闇咲自身、薄々気づいていたはずだ。

偽物や写本のように、毒を薄めなければ
目を通すことも敵わないのだ。


激痛が神経を支配する中、
自分を制止する声が微かに響いた。

それは一〇万三〇〇〇冊を溜め込んでいる少女の声だった。

それは人間の出来る所業ではない。
それを成し遂げた少女の方こそ異常だったのだ。



「―――。―――――!!」


弦を鳴らすたびに、猛毒の魔導書が体内に入り、
容赦なく闇咲の命を削り取っていく。

五臓六腑が掻き乱されるような苦痛が、
脳を切り裂かれるような激痛が、
体の内側から体中に浸透していく。

それでも闇咲は歯を食いしばって弓を引く。


ふと闇咲のスーツから何かが落ちた。

それは写真だった。
写っているのは、闇咲より二,三歳年上で
少女というより女性と表現すべき女だった。

その女は、病んでいた。
自然的な病気ではなく、
人の悪意が込められた呪いによって


別に女が、助けてください、と言ったわけではない。
彼女はもう疲れたように微笑むことしか出来ない。

その女は、闇咲にとって恋人でも家族でも
ましては、友人ですらない
―――つまり、赤の他人なのだ。

ある病院の中庭で時たま会話を交わすだけだったし
女は闇咲が魔術師であることさえ知らない。

本来ならば、立ち上がる理由などないはずだ。



「―――、――――――――!!」


魔術師になれば、何でも出来ると信じていた。
もう二度と挫折しない事を誓った。

だからこそ立ち上がった。

死が眼前に迫る中、助けを求める事さえ出来ず
弱弱しく微笑むことしか出来ない無力な女。


そんな人間一人助けられないのに、
『何でも出来る』『挫折しない』等と
どの口が言えたことだろうか。

全身から血が噴き出すが、
それでも闇咲は弓を引く。

(この瞬間、己を突き動かしているのは己の欲望だ。
 決して、あんなつまらない女の為じゃない!
 絶対に、そうであってたまるものか!)


―――
――



「違うよ、その梓弓―――威力が増幅されすぎて
 あなたの心が私の中に逆流している。
 だから分かるもの」


その声は悲痛で今にも泣きだしそうだった。
まるで、壊れていく心を理解するように


「あなたは、ただその女の人が好きだった。
 だからこそ、命を賭けても助けたかった。
 けど、その為には多くの人を傷つけて、
 罪を犯さなければならなかった。
 あなたは、その責任を絶対に、女の人に
 押し付けたくなかった、ただそれだけなんだよ!
 だから、あなたは呪いを解くにしたって、
 こんな薄汚れた魔導書に頼っちゃ駄目なんだよ!」


インデックスが闇咲を引き留める様にそう叫んだ瞬間、
フェンスから何者かが滑らかな動きで屋上に降り立った。

その正体は、とにかく白い肌を持つ本名不詳の少年
―――、一方通行だった。


「大体の事情は分かった。
 そこのお前、そンな無駄な事は今すぐ辞めろ」


闇咲は、目を見開き一方通行を睨んだ。

だが、その眼に殺気は無かった。
その眼は、どこまで澄み切っていて
魔術師というには相応しくない
純粋な子供のような目だった。


「……、そんなに悪い事か
 この命を引き換えにしてでも、
 誰かを助けたいと思うことは」



「いや、その点は素晴らしいの一言に尽きる。
 だがな、そォまでして救いたいと思える人間なら
 こンな方法じゃ救うことはできねェンだよ」


まァ俺も最近気づいた事だけどな、と
一方通行は自嘲するようにそう付け加えた。


「なら、どうしろと? 何もせずに、あの女が
 苦しんで死ぬ姿を見ていろとでも言うのか」


闇咲は弓を一方通行に向けた。

闇咲にはもう何が間違っていたのか気付いていたはずだ。

それでも、諦めきれなかった。

ただ大切な人に生きて欲しかったのだ。



「断魔の弦」


圧縮空気の刃を生み出す刃。
だが、一方通行は回避行動をとらなかった。

弓が引かれる前に前に、闇咲の身体が
力が抜けたようにガックリと倒れたからだ。

ジワリと紅い液体が体と床の間から
染み出すように広がっていく。

一方通行はゆっくりと、
倒れた魔術師の元まで歩いていく。



「たった、一冊読み取った程度でこの有様か、
 どうやら、私の小さな器では無理だったようだ。
 はは、私の人生は挫折ばかりだ。
 人生でもう三度も諦めてしまった」


闇咲の目から温かい液体が零れ落ちた。
それは優しすぎて弱すぎた男の涙だった。

はァ、と一方通行は溜息をつき
闇咲の親指を軽く踏んづけた。


「ぐがァァァああああああああああああああ!!!」

「話は最後まで聞けよ早漏。
 俺と一緒にいた男は、異能の力を触れただけで
 打ち消すことが出来る謎の右手を持ってるンだが
 呪いとやらも打ち消せンだろ」



闇咲が信じられないような顔で一方通行を見た瞬間、
開きっぱなしのドアから少年が勢いよく飛び出して、
近くにあったロープに触れた。

刹那、触れたロープが消え去り
波紋が広がるように破壊が空間全体に広がり
気が付けば、そこはただのホテルの屋上に戻っていた。


「なっ……!?」

「まァ、これで分かっただろ?
 後は土下座でも何でもして頼むンだな」


そういって、一方通行は屋上の出口へと歩き出した。

あれ? と状況が呑みこめず立ち尽くしている上条に
後は頼ンだ、とだけ告げて一方通行はそのままその場を去った。

今日の投下はここまでです。

原作とあまり変わらない……
次回辺りは改変させたいと思います。

それでは次回の投下で~

白兎の挽歌か?かっこいいな

どうも、>>1です。

それでは今日もレッツ投下

>>172
白兎の挽歌って何ですか?

8月31日 午後8時45分 とある研究所跡地


芳川桔梗から連絡を受けた一方通行が、
そこに辿り着いた時、その場は、
完全に日常から逸脱していた。

車は2台止まっているが内一台が半壊している。
無事な方の車のドアは開いており、
培養液が積まれていることが窺えた。


そして半壊している車の傍に、
一組の男女が倒れていた。

女の方に傷は無かったが、
男の方は右手首から上が無くなっており
さらに脇腹から血が滲んでいた。

そして、大量の血。
しかし、何かが破裂したように広がる血は、
どう考えても二人のモノではない。

後一人いたはずだ。
大量の血を流した人間が



(……空間掌握、か)


一方通行は分からなかった。

学園都市に服従していた彼を
上層部が切り捨てるとは思えない。

それでは攻撃者は天井亜雄だろう。
しかし、天井亜雄に彼の防御を打ち破る程の力はない。


何故、彼はそんな傷を負ったのだろうか
何が、彼をそこまでさせたのだろうか

ふと中古のステーションワゴンに積んである
培養液と思われるものを覗くとその答えがあった。

培養液には一〇歳程度の幼い少女が入っていた。
顔つきから察するに、恐らく妹達の一人だろう。

一方通行は何となくわかった気がした。
―――空間掌握が何のために立ち上がったか


(初めて自分の意思で動いた結果がこのザマ、か。
 まったく、世の中っつゥのは残酷なもンだな)


行間


いつからだろうか、と命が尽きていくのを感じながら
天井亜雄は、ぼんやりと思った。

昔は、ただ研究に興味があった。
自らの試みが、成功し現実のものとなる。
ただそれだけを夢見て、毎日を過ごした。


ところが、いつからか借金を背負うようになり
研究内容は、金になるものに変わっていった。

借金が膨らんでいる内に、彼は好奇心を忘れ
ただ、金を得ることに執着するようになった。

だからこそ、彼はその為ならばなんでもやった。

絶対能力進化計画を成就するために
一方通行の精神を砕こうとした。
新しい超能力者さえも作った。



だが、一方通行の制御をすることは出来ず
挙句の果てに、最後の希望さえも
造り上げた超能力者によって叩き潰された。

もはや、天井亜雄に明日などない。
だからこそ、彼は想う。



研究者になった頃が一番幸せだった、と


―――
――


天井亜雄は最後の力を振り絞って、
拳銃を自らのこめかみに押し当てた。

だが、一方通行はその手を足で踏みつけ
強引に奪い取り、それを手に取った。


「イイモン持ってンじゃン、天井君よォ」


一方通行はその拳銃を天井の身体に向ける。







ダンダンダン!! と銃声が響き
天井亜雄の股間が容赦なく撃ち抜かれた。






「ぁぐ、ぅぁ……」


天井は絶叫を上げたつもりだったが
身体が衰弱しているせいで、唇が動かず
声にすることは出来なかった。


「痛いか? つか、そォなる様にしたンだが」


気が済んだと言わんばかりに、
一方通行は拳銃を乱暴に抛り棄てた。


「まァ、こンぐらいが丁度イイだろォ。
 誰かを失う人の痛みが分からねェお前にはな」


どこか遠くから、救急車のサイレンが近づいてくる。
恐らく、そこに倒れている女の手配だろう。
もしかすると、搬送先の病院も指定してくれるのかもしれない。


「オメデトウ、天井くンよォ!
 冥土帰しの手にかかったら助かるかもしれねェぜ?
 これで、明日を迎えることが出来る訳だァ!
 一秒経ったら死体になるかもしれないスリリングな明日がなァ!」


そう言い残して、一方通行は去っていた。

やがて、入れ違うように救急車がやってきた。
本来ならば、それは喜ぶべきのはずだ。


しかし、天井は逆に戦慄した。
ここで病院に搬送され、一命を取り留めた先に待っているのは、
待っているのは両勢力に板挟みにされた挙句の死だ。

絶え間ない苦痛と絶望の中、
天井が望んだのは死だった。

だが、それは叶えられそうに無かった。



―――
――


同時刻 とある大型軍用車両の車内


空間掌握は生きていた。

どうやら瀕死の重傷を負った上での演算だったせいか
生体電気を逆流させる計算式に狂いが生じたみたいだ。

そして、彼が目を覚ました場所は
冷たいアスファルトの上では無かった。
詳細は分からないが、造りからして
車内であることは明らかだろう



「やっと目を覚ましたか空間掌握」


声を掛けてきたのは、聞きなれない男の声だった。
だが、男の冷徹な目つきと声が、
只者でないことを物語っていた。


「君は何故、最終信号を救った?
 もしかして、アレの重要性を理解してるのか?」


空間掌握にはその言葉の意味が分からない。
それでも、その男の言葉が見当違いなのは理解できた。


「あっはっはっはははははははははは!!!」

「何がおかしい?」


空間掌握は突然狂ったように笑いだしたが、
男には一切の動揺が見られなかった。



「重要性? 何を言っているんだ貴様は。
 アレはただの子供だろうが」

「ならば、君はどうしてそんな行動に出た?
 まさか合理的な思考を失ったのか?」

「そんなわけがないだろう、いいか?
 何を合理的とするかは私が決めることだ。
 貴様らのくだらん価値観を押し付けるな」


空間掌握は獰猛な笑みを浮かべ、
男の顔を睨みつけた。

もう貴様らのいう事は聞かない、と言わんばかりに


「そうか」


男は無表情のまま、注射針を空間掌握の首に突き刺した。
瞬間、空間掌握の身体から力が抜け意識が無くなった。

男はその様子を確認し、
とある場所に電話を掛けた。




『様子はどうだね?』

「思ったよりも、深刻です。
 このままでは造反もあり得るかと」

『構わんよ、再起動<<リセット>>するだけだ。
 そのままこちらに移送してくれ』

「了解」


空間掌握を乗せた車は走る。
―――闇の匂いが漂う研究所へ


―――
――

八月三一日 午後九時半 とある歩道


『そォまでして救いたいと思える人間なら
 こンな方法じゃ救うことはできねェンだよ』


落ち着きを取り戻し、自宅への帰路へと着く一方通行は
魔術師に言った自分の言葉を反芻していた。

少しの前の自分も魔術師と似た気持ちだった。
こんな人間一人で救えるものがあるのなら、
喜んで犠牲になるつもりだった。



だが、彼は知ってしまったのだ。


『―――二度と死なないでください。
 私は、もう何も失いたくない』


自らが死ぬことで誰かが哀しむことを


『だから、闇に行かないで……、
 私を……一人にしないで……』


自らが破滅してまで助けたところで、
その人間が絶対に救われない事を



(だが、その反面、俺が死ぬことを
 望ンでる奴らだっているはずだ)


一方通行が思い浮かべたのは、
スキルアウトのような人間ではない。

自分が殺した人間と親しかった人間だ。


家族がいたかもしれない。
友人がいたかもしれない。
恋人がいたかもしれない。

その全員から、大切な人を奪ったのだ。
到底許される行為ではない。

『上からの命令で仕方なかった』や
『本当は殺したくなかった』等という言い訳は
遺された人間に通用するわけがないし、
彼自身、絶対そんな事は言いたくなかった。


大切な人の為に死ぬわけにはいかない。
だが、被害者側にしてみれば、それは身勝手な願いだろう。


少年は苦悩する。

―――答えが見つかりそうにない問題に

―――数え切れない程の罪を背負いながら

今日の投下はここまでです。

一応これで5巻は終わりです

それではまた次回の投下で~

>>173 昔々その昔にあった、狼の挽歌のもじり…

悪党のアランと、チンピラのジャンが何気にかっこいい。

どうも、>>1です。

昨日は体調が悪かったので
早めに寝てました。

んで早めに起きたらいい上黒が見れたので
投下していきたいと思います

九月一日 午前七時 窓の無いビル


「どういうことだアレイスター。
 貴様は遊んでいるのか?」


土御門元春はイラついた口調で問いかけ、
バン! と紙の束をガラスの円筒へと押し付けた。

それはまさしく、数々の修羅場を乗り越えた上条を
地獄へと突き落とした夏休みの宿題



……ではなく、学園都市への侵入事件のレポートだ。
クリップで止められた紙の束の一ページには
隠し撮りされた写真が留められていた。

写っているのは二〇代後半の女で、
金色の髪と別の国の血を引いたような褐色の肌が特徴的だ。

ただし、髪の手入れは怠っているのか荒れており
服装は、豪奢だがすり切れたゴシックロリータと、
かなり異様な外見をしていた。


シェリー=クロムウェル

それが侵入者の名前だが、
彼女はテロ行為指定のグループの人間ではない。
それでいて、それよりも厄介な組織に属している人間だ。

彼女はイギリス清教『必要悪の教会』に属する魔術師だ。

学園都市に入り込む魔術師を波風立てずに倒した事件は
過去何回かあるものの今回は重みが違う。

何しろ今までは流れの魔術師だったのに対して
今回はイギリス清教という組織の魔術師だ。



イギリス清教にはその性質上、様々な派閥と考えがある。
学園都市協力派もいるが、その反面
全世界を英国の植民地にしたいと考えている人間もいる。

そして、インデックスが学園都市内にいるという事実が
それに拍車をかける要因の一つとなっていた。

土御門が情報を最小限に留めているからこそいいが
『インデックスのセキュルティが外れている』
何て事が知れたら学園都市討伐運動が起こっても不思議はない。

大げさなようだが、これが組織間の問題だ。
個人間の争いの常識は通用しない。



それを踏まえた上で考えると、
今回の侵入事件は深刻な問題だ。

シェリーは寓意画・紋章などに隠された意味を読み取る、
いわゆる暗号解読のスペシャリストだ。

そんな彼女が他勢力の手に渡れば、
イギリス清教が守り続けてきた暗号解析技術を
相手に伝えてしまうことになる。


「まあよほど間抜けな選択を取らない限り
 今回もそこまで波風は立たないだろう。
 とにかくシェリーは俺が討つ。
 同じ魔術師が倒せば波風も小さいだろう。
 まったく、これでスパイは廃業―――」

「君は手を出さなくていい」


遮るようなアレイスターの声に、
土御門は一瞬凍り付いた。


「アレイスター、お前は何を考えている?
 上条当麻に魔術師をぶつけるのがそんなに魅力的か?」

「プランを短縮できる、理由はただそれだけだが?」


プラン

それこそアレイスターが人生をかけて進めているものだ。
計画というより手順といった方がいいだろう



「虚数学区・五行機関の制御法か」


土御門は忌々しげにそう呟いた。

学園都市最初の研究所と言われており
様々な噂が飛び交っているが、全容を知るものはいない。

土御門はある程度の真相は知っているが、
到底言えるはずもなかった。

それこそが火種になりかねないからだ



命令を無視してシェリーを討ちたいところだが
土御門にはその選択肢をとることは不可能だ。

アレイスターと土御門

その差は、超能力者と無能力者の日ではない、


「お前、本当に戦争を回避する自信はあるんだろうな?」

「それは全て君次第だ。
 なに、君の努力次第じゃ死者を出さずに済むかもしれんぞ?」


ちくしょうが、と土御門は吐き捨てる。
それが土御門のいつもの役回りだった。


同時刻 とある病院の診察室


そこにはカエル顔の医者と一方通行が
向かい合って座っていた。


「うん、順調に回復してるんだね?
 この調子だったら三分間までなら大丈夫だね」

「ウルトラマンかっつゥの。
 マジでどォにかならねェのか?」



「それは無理なんだね?
 とりあえず、空間掌握という毒は取り除いたけど
 君の脳にはまだダメージは残っているんだ」


一方通行は軽く舌打ちした。

何しろ一年間、毒に侵されていたのだ。
むしろ、回復していることが奇跡というべきだろう。

もうこれ以上、話すのは時間の無駄と判断したのか
一方通行はその場から立ち去った。

カエル顔の医者はそれを困った様子で見ながらも
驚きはせずに、次の診察の準備に入った。


同時刻 とある学生寮


「とうまのとうまのばかばかばか!!!」

「ぎゃああ!?」


熾烈な闘いを終え、生還した上条当麻に待っていたのは
ヒロインの愛の鉄拳ならぬ鉄歯だった。

誰とは言わないが、この時点で意識不明になる者もいるだろう。



「まったく、魔術師と闘うっていうのに私を置いてくなんて!
 いくら不思議な右手を持っていても、
 とうまは魔術の素人なんだから!
 何かあったらどうするつもりだったの!?」


見れば、インデックスの顔は大層怒っていたが
その目は今にも泣きそうだった。

やがてインデックスは噛み付きをやめ
上条の頭を優しく抱きしめた。



「……本当にどうするつもりだったの?」


少女の声にはもう怒りは無く、震えており
その小さな体もまた震えていた。

恐らく上条が帰ってくるまでずっと心配していたのだろう。
その事実が、深い罪悪感となって上条を襲う



「ごめん」


自然と言葉が口から出る。
そして、それ以上何も言えなかった。

これ以上インデックスを不安にさせてはいけないな、と
上条は心の底から願うが、同時に想うことはある。

これでいいのか、と。

上条当麻は記憶喪失だ。
そして、インデックスはその事を知らない。

それはインデックスを傷つけない為に
上条が選択したことだ。

それでも、自分の選択肢が本当に正しいのか
―――そんな疑問を抱かずにはいられなかった。


(本当は俺が傷つきたくないだけなのか……)


記憶喪失を知らないインデックスが見ているのは
自分ではなく記憶を失う前の自分だ。

彼女はそれを知った時、どうするのだろうか
考えただけで怖かった。



少年は悩む。


―――守りたいという優しさ

―――騙しているという罪悪感


―――その狭間で

とりあえずここまで

>>202
なにそれ見たい
昔という事は著作権は切れてんのかな

いけたら今日の夜にでもまた更新します。
それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

去年みたいに熱中症で病院に搬送されない様にしたいものです。

非常に短いですがレッツ投下

九月一日 午前七時二〇分 とある学生寮


『感動』という人間のプラスの心情を表す名詞がある。
意味は、『深く物に感じて心を動かす事』である。
まあ、これは誰でも知っていることだろう。

その言葉こそ、今の上条当麻の心境を表すのに
最も相応しい言葉だった。



絵画、映画、風景……
この世には感動する物が多々存在するが
今の彼はそれらを人生で一番感動している錯覚さえ覚えた。
(彼には記憶喪失で夏休み以前の記憶がないのだが)


今にも泣きそうな上条が見ているのは
自身の立つはずだった台所。

そこには―――




「えーっと、確かこんな風に炒めて、
 それで、これを入れて……」


何かを思い出しながら、
必死に料理をするインデックスの姿があった。


夏休み中は、家事を一切しなかった彼女が
何故、こうなったのかと言うと

『これ以上、とうまに負担かけたくないんだよ。
 これからは、私が支えるんだよ』

とのこと。



(やばい……、本格的に泣きそう)


涙を抑えつつ、上条が学校への支度を済ませていく。
最早、夏休みの宿題が終わっていないことなど
どうでも良くなっていた。



「出来たんだよ!」


そう宣言し、テーブルに持ってきたのは
白ご飯、味噌汁、肉じゃがの三品だ。

出来立てと思わせる湯気が、
どの品からもおいしそうに上がっている。


「これは……うん、幸福だ」

今日の投下はここまでです。

5巻の上条さんパートが原作に沿いすぎたから
そろそろ暴走しようと思います。

明日は多く投下したいところです。
体調が良くなればですが

それでは次回の投下で~

どうも、回復した>>1です。

いろいろあって、投下速度が落ちてしまうかもしれません
(6巻のプロット内容忘れてなんて言えない)

何卒ご容赦を

それでは今日もレッツ投下

九月一日 午前七時四〇分 とある学生寮


朝食を食べ終えた上条は自らの寝室と化したユニットバスで
顔を洗い、歯を磨いて、夏服に着替える。

本当はシャワーを浴びたい気分だったのだが
時間がないので断念することにした。

学校への支度を済ませ、ユニットバスのドアを開けると
ドアの前でインデックスが待っていた。



「とうま。本当にガッコー言っちゃうの?」

「あー、そっか。新学期始まると
 お前ずっとお留守番になっちゃうのか」


考えてみれば、それは大きな問題だった。

家から一歩も出るな、とまでは言うつもりはないが
彼女には学園都市における『常識』というものがない。


例えば、誰も避けて通る裏路地に入り、
大勢にスキルアウトに囲まれてしまう可能性もないとは言えない。

これまで通り上条とインデックスが一緒に居ることが
手っ取り早い解決手段なのだが、それは無理だろう。

魔術サイドと科学サイドは相容れないという風潮を
これまでの事件を通して上条は何となく感じていた。

下手に魔術側の重要人物であるインデックスを学校に入れて、
能力者にしてしまえば、いろいろと問題になるだろう。



「その辺も考えなくっちゃなー、悪いインデックス
 とりあえず今日は留守番頼むわ」

「とうま、はやく帰ってくる?」

「そうだな、分かった。
 帰ったら一緒にどこかに遊びに行くか」


少年の言葉はインデックスは素直な笑みを浮かべた。


上条はその笑顔を見るのが嬉しかったが、
同時に複雑な気分になった。

インデックスの人間関係は、
上条に依存するところが大きい。

つまりは、インデックスの繋がりは
上条、もしくはその友達であり
『上条を経由しない人間関係』が無いのだ。

その為、上条に協力しづらい問題でもあった。


(一方通行の奴にでも頼もうかなー、
 でも、アイツも友達居なさそうだよな。
 根はイイ奴なんだけど)


それにもし、一方通行を介したとしても
問題は根本的に解決したとは言いにくい。

何故なら、それはインデックス自身が自分で
造り上げた関係ではないからだ。



「じゃ、行ってくる」

「うん、いってらっしゃい」


何も出来ない上条は、問題を保留にして
学校へと急いだ。


五分後


インデックスは早速退屈に襲われていた。

彼女としては、上条についていきたいのだが
そうすると上条はきっと困ってしまうだろう。

自分の都合を相手に押し付けるのは良くない。
逆の立場で考えると、自分も困るのだから。

そう考えると、無邪気に彼の姿を追いかけるのも
気が引けるというものだ。


(とうまは帰ってきたらどこかに遊びに連れて行ってくる
 って言ってたんだし、我慢しなくちゃ。
 とりあえず食器洗いでもするんだよ)



同時刻 大通り


上条当麻は走っていた。

本当は電車を使う予定だったのだが、
どっかの悪戯カラスの仕業か、線路に小石があった為
電車が止まっていたのだ。

その為、学校に間に合うためには
走らなければならないのだ。


ちなみに上条の学校は電車通学を禁止している。
理由は、非行防止やトラブル防止などと言っているが
実際には学校が運営するスクールバスで通学させた方が
経営陣としては儲かるのだろう。

しかし、電車の二分の一で走るのにも拘わらず
料金が三倍もするバスを誰が利用するというのだろうか

実際、そんな校則を守っている生徒は極僅かで
ほとんどの生徒が内緒で電車を使っている。


教師陣も、その事情を察してるのか
駅を見回りすることはしない。

だが、そんな校則が存在する手前、
駅で発行される遅延証明書を持っても遅刻は取り消されない。


(もしかしたら、それが真の狙いかチクショウ。
 まあ今回は別に俺だけがついてないわけじゃないか)


かといって、その事実が上条を癒してくるわけではない。
ぼんやりとした頭を朝の感動を思い出しなんとか動かしながらも
走っていると、何者かが物凄いスピードで上条を追い抜かした。

常盤台中学の制服を着た茶髪の少女だ。
しかし、舞い上がるスカートを気にも留めず
下には短パンを履いてるから大丈夫と言わんばかりの
全力疾走はどう考えてもお嬢様のすることではない。



「あー、ビリビリか」


学園都市超能力者第三位、超電磁砲こと御坂美琴。
よくそんな少女と知り合いになれたと思う上条だが、
考えてみれば、一方通行だって第一位だし
インデックスに至っては一〇万三〇〇〇冊の魔導書を
所持する禁書目録である。

もしかした自分はすごい交友関係を持っているのだろうか
少なくとも組織に危険視されるぐらいに


「おっすー、若者は朝から元気だなぁオイ」


そんな事を思いながらも上条は一先ず
美琴に話しかけることにした。

彼の声を聞いた美琴は驚いた様子で
走る速度を落とし、上条のペースに合わせた。



「あ、アンタあの後大丈夫だったの?」


八月三一日、闇咲にインデックスが攫われ、
捜索中の上条を引き留めるために、
美琴は警備ロボットを破壊してしまい、
運悪くその場に居合わせた警備員に追い掛け回され
逃げていくうちに二人ははぐれてしまったのだ。

その事に関して、さすがの美琴も
後ろめたさを感じていた。



「まあ何とか逃げ切ったしな、そっちは?」

「私は、能力で特定されちゃったけど
 ……まあ、大事にはならなかったわ」


実は、超能力者が犯した犯罪というのは、
余程の事でない限り、見逃されることが多い。


その為なのか、災害保険の適用項目の一つに
『超能力者による被害』がある程だ。

今回の件にしても、闇咲が起こした事件に
埋もれて、有耶無耶になっているせいか
寮監のジャーマンスープレックスで済んだようだ。
それを軽くと言えるのかどうかは置いといて



「つか、あの時なんか用事あったのか?」

「べ、別に特に用事があったわけじゃ……」

「じゃあ、別に呼び止める必要なんかねえじゃん。
 最近の若者は何を考えているのか分かんねえな」

「んだとゴラァァァアアアアアアアアアアアアアア」


テンションの落差の激しい二人は、
騒ぎながら学校への道を歩いていった。

とりあえず、ここまでです。

近日中に出てくるゴーレムが強化されているのであしからず

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

体調が良くなってまいりましたので
投下していきたいと思います。

9月1日 午前8時20分 とある学校の教室


何とか遅刻を回避することにした上条は、
紆余曲折を経て自分の席についた。

それにしても、このクラス。
大半の生徒が夏休みの宿題をやっていないらしい。
青髪ピアスに至っては終わらせたのにも拘わらず
小萌先生に怒られるために、全て忘れてきたらしい。


間に合わないと頭で分かっていながらも、
必死に終わらせようとした昨日の自分は
一体なんだったのだろうか

少しやりきれない思いを抱えながらも
上条は、青髪と世間話を始めた。



「超能力者って七人おるんやけど、
 何と第二位の正体って天使らしいで」

「んなわけねーだろ」


超能力者―――学園都市に七人しかない最高レベルの能力者。
一方通行や御坂美琴がこれに該当している。

彼らのの戦闘能力は高いだろうが、
さすがに天使を超えるとは思えなかった。



「超能力者って七人おるんやけど、
 何と第二位の正体って天使らしいで」

「んなわけねーだろ」


超能力者―――学園都市に七人しかない最高レベルの能力者。
一方通行や御坂美琴がこれに該当している。

彼らのの戦闘能力は高いだろうが、
さすがに天使を超えるとは思えなかった。


「でさー、超能力者になれば奨学金たくさん貰えるし
 なんか問題起こしても見逃されるって噂なんやで」

「あー、何つーか羨ましい話だな」


考えてみれば、一方通行は買い物を全てブラックカードで
済ませていたし、美琴も一個二〇〇〇円もするホットドッグを
当然のように購入している。

超能力者になれば、インデックスの食費で苦悩することは
ないだろうなー、と上条は心の中で儚い夢を見た。


「まあ、超能力者は人格破綻者っていうしな。
 そんなら無能力者バンザイってトコやけどな」


青髪の何気ない一言に上条は思わず目を見開いた。

青髪の言っていることは単なる戯言ではないのだろう。
『超能力者は人格破綻者の集まり』というのは
上条の意味記憶にも残っている。



(本当にそうか?)


確かに、一方通行はキレれば手が付けられないし
美琴も平気で人に電撃をぶつけるし
空間掌握に至っては人を殺す事に対して何も思わなかった。
とても、普通とは言い難いとは思う。


それでも、彼らだって喜怒哀楽の感情を持った人だ。

空間掌握だって、自身の感情を学習装置で
制御されるまではそれを持っていたはずだ。

当然、傷つく時も哀しむ時もあるだろう。


それに、人格破綻者なんて無能力者の中にもいるはずだ。
超能力者だからと言って、ロクに知りもしないのに
そんな風に貶めていいはずがない。

他の超能力者はどう思っているのだろうか
自らの境遇に対して不満を持っているのだろうか
それとも中には本当に人格が破綻しているものもいるのだろうか



「……」

「カミやん? おーい、カミやん?」


青髪ピアスの声で、ようやく上条は
思考の渦から引きずり出され我に返った。



「あー、悪い。昨日眠ってなくて
 頭がボーっとしてたんだ」


自分がいくら考えたところで
彼らを取り巻く環境が変わるわけではない。

そう考え、上条は日常へと帰っていく。


―――
――



「はいはーい、それじゃホームルーム始めますよー。
 始業式まで押しちゃってるので
 テキパキ進めちゃいますからねー」


小萌先生が教室に入ってきたときには、
教室の生徒は全員着席していた。
ただ一席を残して




「あれ? 先生、土御門は?」

「おやすみの連絡は受けてませんー。
 もしかしたらお寝坊さんなのかもしれませんー」


上条の問いに小萌先生はそう軽く受け流し、
クラス全員に向けて話し始めた。



「えー、出席を取る前にビックニュースですー、
 なんと今日から転入生追加でーす。
 ちなみにその子は女の子ですー
 おめでとう野郎どもー、残念でした子猫ちゃん達ー」


おおおおおお!! とクラスの全員が色めき立つ。
そんな中、上条は言い知れぬ不安に襲われていた。


(何かとんでもないオチが付く気がする)


普通に考えれば姫神秋沙なのだが、世界は広い。

例えば、インデックスが教室に乱入して来たり
一方通行が『誰が女だァ!? あァ!?』と
激怒しながらプラズマで教室をぶっ壊したり、
羽根を隠した天使が『fyo宜gh』と言ってくるかもしれない。

普通に考えれば有り得ないとは思うが
有り得てしまうのが彼の人生だった。



「とりあえず顔みせだけですー。
 詳しい自己紹介とかは始業式の後ですー。
 さあ転校生ちゃん、どーぞー」


そこに、長い黒髪の少女が入ってきた。


「私の名前は姫神秋沙。よろしく」


予想外の展開が起こらなかったことに対して
上条は安堵のあまり机に突っ伏した。


「よ、良かった。地味に姫神で本当に良かった。
 巫女装束じゃなくて地味な制服に身を包んでくれて
 心の底から安心した……」

「君の台詞には。そこはかとない悪意を感じるのだけど」


―――
――


九月一日 午前一〇時半 とある学校の体育館


始業式が始まり、上条を初めとした
全校生徒はそこで整列をしていた。



(うう……辛い)


九月一日とはいえ、まだ残暑が残っており
蒸すような熱気が体育館を包み込んでた。

さらには、その状況下で立ったまま
長い校長先生の話を聞かなければならないのである。
しかも、上条には寝不足という
ステータス異常が追加されている。


ちなみに校長先生の話が始まってから一時間が経ち
それはまだ終わりそうになかった。


(あー、そういや一方通行どうしてんのかな。
 一応学校行く、つってたけど
 この状況だとアイツも倒れそうだな)




同時刻 長点上機学園の特別教室


上条の心配を余所に一方通行は始業式に出ることなく、
ソファで睡眠を取っていた。

この男、教室の場所を生徒の誰も知らず
尚且つ知っている教師も教室に来ない事をいい事に
教室に冷蔵庫とパソコン、ソファを持ち込む等
文字通りやりたい放題である。



唐突に、パソコンが警告音を鳴らした。
それが耳に入ったのか一方通行は目を
しょぼつかせながらゆっくりと起き上がる。

実は、一方通行は昨日のような件に素早く対応させる為に
(勝手に)学園都市の警備システムと自身のパソコンを同期させ
特別警戒宣言が発令された瞬間、情報が(ばれない様に)
入ってくるように細工したのだ。



(やべェな、こりゃ)


画面に映し出された情報を見た一方通行はそう判断し
すぐに戦闘服に着替え始めた。



同時刻 とある学生寮


「皿洗い終わったんだよ!」


誰もいない空間に誇示するようにインデックスはそう叫んだ。
強いて言うならスフィンクスという名の三毛猫がいるが

上条が帰ってくるまでに、テレビで見た料理でも作ろうかと
思案した彼女だが、あることを思い出した。


それは、冷蔵庫が空っぽだという事だ。
ちなみにスナック菓子などの類も
三毛猫が片っ端から食い散らかしてしまう為
もう買い置きは存在しない。


「こ、これは未曽有のピンチかも」


思わず呟いてから玄関に目を向けた。
ドアの向こうには、上条のいる外の世界が広がっている。

とりあえずここまで
もしかしたら夜にくるかもです。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

少し出来たので投下します

九月一日 午後11時30分 とある学生寮


「一五分で戻る。ソレ以上過ぎたら
 お前はここから立ち去れ」


そういってタクシー運転手に1万円札を渡し
慌てる運転手に目もくれず一方通行は駈け出した。

能力を使った方が早いのだが、
時間制限が在る為無駄遣いするわけには行かない。


エレベーターを使い、七階まで上がり
上条の部屋の前についた一方通行は
チャイムを2回ほど鳴らした。


(……出ねェな)


いくら科学に疎いインデックスでも、
さすがにチャイムぐらいは反応すると思うのだが


ふとドアの隙間を見た一方通行はあることに気付いた。
―――鍵が掛けられていないことに


(出かけるたびに泥棒の心配するアイツが
 鍵をかけ忘れるはずがねェ。
 だとするとこれは……)


ドアを勢いよく開け、急いで部屋の中を確認する。


インデックスの姿は無かったものの
代わりにテーブルの上に書置きがあった。


『上条へ

 インデックスの奴に頼まれたから
 お前の学校に連れていくんだぞ。
 これを見たとき一人なら、
 学校まで戻るんだな

              舞花』


一方通行は軽く舌打ちすると
その部屋から立ち去った。



同時刻 とある学校の校門前


土御門舞花に案内されたインデックスは
学校に入ろうとしたのだが、
その直前で踏みとどまった。


(勝手に入ったら、とうまも困るかもしれないし
 しょうがないから、ここで待つんだよ)


そう思い、校門の傍に移動しようと
後ろを振り返った瞬間、何者かとぶつかった。


同時刻 とある学校 面接室


長かった始業式も終わりを迎え
帰りのホームルームも終わった今
クラスの生徒は部活の準備をする者と
そのまま帰ろうとする者に分かれた。


上条は後者だったのだが、
小萌先生に呼び止められ
何故か職員室の隣にある面接室で
待たされている羽目になっているのだ。


(何故だ、今日の上条さんは真面目な生徒だったはず。
 一体、今度はどんな不幸が―――)



そんな事を考えていると、
扉が開き、二人の女性が入ってきた。

一人は小萌先生だったのだが
もう一人は、確か昨日追い掛け回してきた警備員に
似ているような気がする。


「よう少年、久しぶりじゃん」

「……不幸だ」

今日の投下はここまでです。

それではまた次回の投下で~

乙だが、舞花じゃなくて舞夏な

どうも、>>1です。

いつもに比べて少ないですが投下

>>304
指摘ありがとうございます
次回からは気をつけます

9月1日 11時50分 とある学校の校門前


「ここでイイ、釣りは要らねェ」


そう言い捨て、運転手を無視して
一方通行は、タクシーから降りた。


タクシー運転手としても、
お釣りを返したいところだったのだが
一方通行の態度に諦めたのか
そのまま次の客を探しにその場を去った。


(乗ってる間に辺りを見たが壊れた様子は無かった。
 なら、ヤツはまだここまで来てねェはずだ)



正直、学園都市の門に攻撃を仕掛けた女は
陽動だと一方通行は踏んでいたのだが、
その後、人混みに紛れるという行動を取っている辺り
恐らく彼女は単独犯だろう。

それも、隠密行動は好まないようだ。
襲撃時の映像を見る限り、単なる馬鹿というよりは
相当な面倒臭がりやのような気がしたが、
一方通行にとっては、どうでも良かった。


ふと見ると校門脇にインデックスと
見知らぬ少女が仲良さげに話していた。

霧ヶ丘女学院の制服を着ているので
侵入者の仲間の類ではないことは分かるのだが
一応、確認はすべきだろう



「オイ、誰だお前は?」

「ひっ……」


ビクッと見知らぬ少女の肩が震えた。
小動物のように震えるその姿に
こンな女って実際にいるンだな、と
一方通行は素直に驚いた。



「あくせられーた、ひょうかを怖がらせちゃダメなんだよ
 ……大丈夫だよ、ひょうか。あくせられーたは
 服のセンスの無いチンピラだけどいい人だから」

「ひっでェ言われようだなオイ!」



見知らぬ少女の肩がビクリと震えた。
自分は悪くないはずと思いながらも
一方通行は何故か罪悪感を感じた。


「あァ、すまねェ。
 俺は一方通行、お前は?」

「か、風斬氷華って言います」



三〇分後


『不幸だ』

このセリフが反省してないと思われたようで
説教は長々と続き、ようやく解放された上条は
しなびた野菜のように凹みながら
上条は鞄を回収しそのまま昇降口へと向かった。

上履きと革靴をトレードし
そのまま学校の外へ出ようとすると
見知った少女と少年と見知らぬ少女が
校門のあたりで喋っているのが見えた。



「おーい」


上条は三人に声を掛けつつ、校門の外に出た。
見知った二人は何気なくそれに応じたが
何故か風斬はビクンと肩を震わせた。

それを見てインデックスが


「大丈夫だよ、とうまは血気盛んで優柔不断で
 軽薄で目に付いた女の子に片っ端から
 必死に自己アピールする珍種だけど、いい人だから」

「いきなり何だよ!?」

今日の投下はここまでです。

次回はゴーレムと御坂美琴のガチバトルなので
投下量が多くなります

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

久しぶりにエラー起きましたね。
治ったようで何よりですが

それではレッツ投下

やっべ、PC変えたの忘れてた。

酉テス

9月1日 12時20分 とある校門前


(コイツ、怯え過ぎじゃねェか?)


風斬の上条に対する怯え方は尋常ではなかった。
それは、見知らぬ人に対する恐怖といったレベルではなく、
銃を持った人間と相対したかと思わせるような怯え方だった。

とは言っても風斬の性格からして不思議ではない。
そう思い、一方通行は大して気にすることは無かった。


「せっかくだし、皆でどっかメシ食って
 そのまま遊びに行こうぜ」

「え……、私も、いいの?」

「当然だよ、二人もいいよね?」

「だな」

「構わねェよ」


上条と一方通行がそれぞれ即答すると
風斬は驚いたような表情になった。



「えっと……ありが、とう」


風斬は、インデックスの顔を見て小さくそう言った。


「ん、一日遊ぶんなら金がいるか。
 コンビニで金降ろしてくるから
 ちょっと、ここで待っていろ」

「おォ、行って来い」

「テメェもこい!」



はァ? と疑問符を浮かべる一方通行を引き摺りながら
上条は、学校の近くにあるコンビニに向かい
入り口に設置されているATMを操作する。

学園都市の生徒はもれなく奨学金制度に加入される。
月に一度、給料日のように振り込まれる。

能力実験の人体実験の契約料という側面を持つため
無能力者判定の上条には大した金額は振り込まれない。


「いや、俺はブラックカードあるから問題ねェンだが」


対する一方通行は超能力者なので、
相当な額が振り込まれているはずである。


「いやですね、お前のブラックカード見ると
 インデックスが暴走しかねないからな」




~蘇る過去の記憶~


禁書「たくさん食べたんだよ!」

一方「品切れになるまで食いやがって、
  お前の胃袋はブラックホールかっつゥの」

上条「本当にいいのか? 一方通行」

一方「ハッ、ンなもンどォせ大した金額じゃ……」


お会計 grgrh万nrghntr円


一方・上条「……何だこれ」


~回想終了~



「そういえば、そンな事があったなァ」

「心配掛けちまったし、今日は朝食作ってくれたし
 ご褒美に、と言ってやりたいけど
 これからの事を考えるとなあ……」


これが父親の気持ちというものなのだろうか、
上条はぼんやりと思った。




「そういえば、お前何でそんな戦闘服なんだ?」

「あァ、間違って着ている服を全部クリーニングに
 出しちまってよォ、着れる服がこれしかねェンだわ」


嘘だ。
一方通行は一度もクリーニングを利用したことが無い。


(今回の侵入者は最早何の捻りもなく魔術師だが、
 理由や後ろ盾が無い以上、迂闊には動けねェな)


魔術師が侵入したことが今回が初めてではない。
だが、今までは、事件が引き起こされた後であったり
イギリス清教という後ろ盾があったのに対し
今回は、まだ学園都市に侵入しただけで
しかもイギリス清教からの連絡が無い。

この状態で、なまじ魔術を心得ている一方通行や上条が
魔術師を討てば、『魔術の技術を盗んだ』と
思われても不思議はないはずだ。



そうなれば、『科学』と『魔術』
世界中を巻き込んだ二つの勢力の戦争が始まる。

科学サイドと魔術サイドに圧倒的な戦力差は無い。
だからこそ、戦争が起きれば泥沼のように長期戦と化すだろう。

そうなれば、必ず妹達が戦争に駆り出されるはずだ。
上層部にとって量産兵器としか思われていない彼女たちは
きっとゴミクズのように扱われてしまう。



(恐らく、土御門辺りが頑張ってンだろォだけど。
 そいつにも限界はあるだろォな)


よって、まだ自分たちへの具体的な襲撃がない以上
こちらから行動を起こす事は絶対に避けなければならない。

知った所で動けないのなら意味がない。
―――そう判断した一方通行は上条に言わないでおくことにした。



「ちょっと、話が耳に入ったのだけれど。
 あのメガネの女の名前って風斬氷華いいの?」


おわ!? と上条と一方通行が同時に飛びあがった。
気付けば後ろに姫神が立っていた。

姫神が見ているのは二人ではなく、
少し離れた校門のあたりで
インデックスと風斬がいるのが見える。

二人は何か楽しそうな様子で会話をしているようだが
それを見る姫神の視線はあまり好意的なものではなかった。


「合ってるけど、もしかして仲悪かったか?」

「私が前に通っていた高校の名前は。
 霧ヶ丘女学院といって単純に能力開発分野だけなら
 常盤台に肩を並べる名門学校。常盤台が汎用性に優れた
 レギュラー的な能力者の育成に特化しているのに比べて。
 霧ヶ丘は奇妙で。異常で。でも再現するのが難しい。
 イレギュラー的な能力者の開発に専念している」

「そォいや、アイツの制服も霧ヶ丘だよなァ」



ふうん、と上条は適当に相討ちを打った。

そういえば、彼女の吸血殺しだって凡庸性があるとは言えない。
そうなれば、幻想殺しも霧ヶ丘でなら重宝されるかもしれない。

もしかすると、奨学金も増えるかもしれないが
女子高に通ってまで得ようとは思わなかった。


「てことは、風斬もなんか珍しい能力を持ってんのか?」


上条は驚く事もなくそう言った。
彼の隣にいる少年は、最強の能力を持っているし
何よりも自分自身も特殊な能力を持っている。

つまり上条は、特殊な能力というモノに慣れていたのだ。


「分からない」

「「?」」

「風斬氷華の力は。誰にも分からない。
 彼女の名前はいつも成績上位者として
 学校の掲示板に張り出されていたけど」

「頭良かったのかアイツ」

「ううん。頭の良さは関係ない。
 霧ヶ丘は『能力の希少価値』によってランク付けされる。
 だから、風斬の能力が珍しかっただけ」


けれど、と姫神は一区切り置いて


「霧ヶ丘の人間。誰も。彼女の姿を見たことは無い。
 名前は知っているのに。学年もクラスも誰も知らないの」

「……何だよ、それ」


霧ヶ丘を長点上機に置き換えた場合、
一方通行の事を指してるような気がしないでもないが
彼は敢えてその事を言わない事にしたようだ。


「私は気になって先生に。尋ねた事がある。
 そしたら、内緒話するように。教えてくれた。
 風斬氷華は『正体不明』と呼ばれている」


そして、と姫神は一旦言葉を遮って


「いわく、風斬氷華は。
 虚数学区・五行機関の正体を知るための鍵だと」


上条と一方通行は眉をひそめた。

虚数学区・五行機関
―――学園都市最初の研究所とされる場所だ。

現在の技術でも再現不可能な『架空技術』を有していると言われ
噂では裏から学園都市を掌握していると囁かれている程の
この街の深い暗部だ。



「風斬氷華には彼女個人の能力を調べる為の研究所がある。
 それはとても珍しいことだから。
 実は虚数学区・五行機関を探る為だって。
 私も詳しい事は知らないけど、一応気をつけてね」


自分の役目は終わったとばかりに、
姫神はその場から立ち去ろうとする。




「あっちょっと待―――」


だが、瞬きをした瞬間彼女の姿は消えていた。
辺りを見渡すが彼女の姿はどこにもいなかった。

あまり深く突っ込まない方がいいかもしれない、
上条は瞬間的にそう察した。




「虚数学区・五行機関、か。
 お前何か知ってる?」

「さァな、俺そォいうのあンま興味ねェし」


そんな会話を交わしながら二人は
インデックス達の元へ戻っていった。

彼女たちは二人を迎え入れる様に笑顔を作る。
三毛猫がみにゃーと鳴声を上げた。

不自然な所など、どこにもなかった。
―――少なくとも、その時点は

今日の投下はここまでです。

次回こそゴーレムVS美琴のガチバトルになります。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

今日も元気に投下していきます。
(美琴VSゴーレムまで行かなかったけど)

同時刻 とある駅前の大通り


始業式から解放された多くの中高生で形成された人混みの中
白井黒子は、人をかき分けながら歩いていた。

一週間程前、結標淡希に大怪我を負わされた彼女だったが
常盤台中学の夏服の右腕につけられている風紀委員の紋章が
もう既に完全に回復したことを物語っていた。



(……まったく、もう少し娯楽施設を分散させればよろしいのに。
 街の開発者は、交通心理学や環境心理学に乏しい方なのかしら)


白井黒子は、地価や集客効果を無視した評価を下す。
恐らく多くの人も同じ意見だろう。

人混みを好きな人間なんてそうそういない。
遊びの為なら我慢できる、というものだろうか。


しかし、白井黒子が人混みを歩く理由は
彼らとは全く違っていた。


(いましたわね……)


念の為に白井は、携帯電話を取り出し
画面に映る人物と見つけた人物を見比べた。
幸い、こちらに気付いている様子はないようだ。


今朝7時前、学園都市の外壁の二カ所から
何者かが同時に侵入した。

その内の一人はどうやら秘密裏に入ったようで
外壁の警備隊の証言によると、
『何故か許可証があると思ってしまった』
という証言をしているようだが警備員の管轄であるため、
白井は詳しい事情を知らなかった。


彼女が追っているのはもう一人の方だ。

あろうことか門の真正面から攻撃を仕掛け
重傷者一五四名を含む五七六名の負傷者を出した。

攻撃から三時間以上が過ぎた後に通信が途絶えた為、
増援が向かったもののそこには既に女の姿は無かった。


この時点で対テロ用の警戒レベル『特別警戒宣言』が発令。
学園都市内外の出入りが完全に封鎖され、
『風紀委員』には公欠と共に、侵入者の捜索命令が出された。

かくして、白井黒子は始業式を途中で抜け
数時間ほど街を歩き続けていた訳である。


(通常対応なら、応援を呼んで人払いも済ませてから
 被疑者確保といくべきところですが、
 下手に時間をかければ機を逃しますわね)




学園都市の治安維持部隊の系統は
『風紀委員』と『警備隊』の二種類に分かれている。

理由は内部腐敗を防ぐためなのだが
実際、最前線に立つのは警備員の面々だ。

考えてみれば当たり前のことだ。
教師陣で構成される警備員に対して
風紀委員は能力者である学生で構成される。

『子供を危険に晒す訳にはいかない』
『子供に危険を蹴り散らすだけの力を持たせない』
という二つの理由から、風紀委員には
基本的に重要な任務は与えられない。



白井の任務も本来ならば発見した時点で終了となり
後の仕事は警備員に任せる手筈になっていた。


(警備員の方には任せておけませんわね。
 実際、門の所でかなりの被害が出ているようですし)


白井の判断は、自身が大能力者という自信から来るものだった。
外壁での戦闘結果を見る限り、警備員の戦力には期待できない。
次世代兵器に頼る彼らより自分の方が強いと彼女は確信していた。


彼女はスカートのポケットに手を入れる。
中から取り出したのは一見小型の拳銃に見えるが
銃口の太さが3cm程あった。

兵器の類ではなく信号弾などを撃つためのデバイスだ。


(後で始末書を書かなければならないのは、
 あまり気が進みませんが、仕方がありません、ね!)


白井は銃口を真上に向け、一気に引き金を引いた。
ポン、と拍子抜けするような音を立てて口紅ぐらいの金属等が
ゆっくりと七メートルほど打ち上げられ、
ドカッ! 、と眩い閃光が辺りに撒き散らされた。

膨大な光量に反射的に反応し、顔を手で覆った彼らが
次に取った行動は迅速的だった。

悲鳴や怒号を上げながらその場から逃げていく。
愛車に乗っていた大学生や教員は
車を捨てて、その場から少しでも遠くに逃げようとする。


この街の住民であれば皆知っているのだ。
これは、治安部隊による避難命令。

これから戦闘を開始するので、
流れ弾に当たらない様に気をつけろ、
という意味が込められていることを

三〇秒も経たずに、駅前から活気が完全に消え去り、
白井黒子と信号の意味を知らない侵入者だけが取り残された。


侵入者は逃げる事も騒ぐ事もなく
ただそこに立ち尽くしていた。

白井黒子は改めて侵入者を見た。
金髪と青い目に、服装は所謂ゴシックロリータと呼ばれる
黒を基調として、端々に白いレースやリボンが
あしらわれている長いドレスだ。

金髪は、手入れを怠っているのか所々獣のように跳ねている。
ドレスも、着古したのか所々すり切れていた。
美人といえば美人なのだろうが、至る所に
荒んでいる感じが顕著に表れていた。




「動かないでいただきたいですわね。
 私、この街の治安維持を行っている風紀委員の白井黒子と申します。
 自身の身が拘束される理由は、言うまでもありませんわよね?」


白井の言葉に金髪の女は少しの狼狽も見せなかった。
余裕がある、と言うよりは単に興味が無いだけ、
と言った方が正しいだろう。

金髪の女としては、白井よりも
姿を消した人々の行動の方が気になるようだ。


辺りをゆっくりと見渡す事五秒。
ようやく金髪の女は、白井に目を向けた。


「探索中止。……手間かけさせやがって」


金髪の女は、侮蔑を含んだ声でそう言い放つと
そのまますり切れたドレスの破れた袖から
何かを取り出そうとした。



しかし、その時既に白井黒子は金髪の女の眼前に迫っていた。
一〇メートルの間合いが一気に詰められた事に
金髪の女がほんの少しだけ怪訝な表情を見せる。

白井黒子は大能力の『空間移動』だ。
その名の通り、一一次元を介して一瞬で移動することが出来る。
正確に言えば移動ではなく、転移と言った方が正しいだろう。

だが、白井に金髪の女にその事を説明する気はさらさらない。
白井は、そのまま手を伸ばし、女の手首を掴み、
女の身体が地面に仰向けで倒れるように転移させた。


金髪の女からして見れば、訳が分からないだろう。
痛みも、衝撃もなく一瞬で視界が街中から青空に移り変わる中
金髪の女は、それを得体の知れない武術だと推測する。

金髪の女が、回避行動として地面を転がり起き上がろうとした瞬間
ドカドカドカッ! という電動ミシンのような音が炸裂した。

金髪の女は一瞬、それが何の音なのか分からなかったが
すぐにその正体に気付かざるを得なかった。

見れば、ドレスやスカートの布地に金属矢が突き刺さっており
金髪の女を地面に縫い付けている。



「動くな、と申し上げております。
 日本語正しく伝わっていませんの?」


スカートの中に隠した金属矢を狙った場所に転移させる。
彼女が得意とする空間移動を応用した攻撃手段だ。

機銃並の威力と連射性を誇り、尚且つ
遮蔽物で防ぐ事は出来ず、流れ弾で他人が傷つくことも無い。

弱点と言えば、相手の身体を覆い隠すほどの遮蔽物があった場合
相手の座標をうまく把握出来ないので数歩動けば避けられる、
と言ったところだが、今の状況では気にすることではないだろう。


そんな風に勝利を確信した白井黒子だったが
ふと金髪の女のある様子が気になった。

金髪の女に表情には狼狽が一切ない。
そればかり、口は僅かな笑みを浮かべている。


「一体どういう……」


瞬間、白井の背後の地面が爆発した。



「これは―――」


振り返ろうとした瞬間、隆起したアスファルトが
彼女の細い体を容赦なく巻き上げ、宙に投げ飛ばした。

硬い地面に背中からぶつかる様に激突した彼女は、
咄嗟に受け身を取り、頭をぶつけることは避ける。

そして、激痛が体中を駆け巡る中
白井黒子はようやく背後を見ることに成功した。


そこに有ったのは巨大な腕。

一見、巨人の腕を石で再現しただけに見えるが
よく見れば、アスファルトやガードレール等
辺りにあるものをかき集めて粘土のように
捏ねまわして形を整えたようだった。

白井は慌ててその場を離れようとするが
足首に何かが引っ掛かり身動きが取れないようだ。

よく見ると、腕の付け根の隆起部分に足が挟まっている。
その隆起部分は人の顔のように見え、
まるで巨人の歯が彼女の足首に噛み付いているようだった。


(…ぁ……ぐ、外部の……人間の癖に能力者なん……て)


激痛が体内を駆け巡る中、地面に縫い付けられている女を見ると
彼女は、手にチョークのようなものを持っており、
それを使ったのか、アスファルトのような記号が刻まれていた。

それは方程式のような科学的な記号ではなく
オカルトじみた魔法の文字のように見える。

自己暗示を携帯の短縮メモリのように何パターンか用意して
能力を制御しているのかもしれない。

魔術の事を知らない白井は、自らが持っている知識を
繋ぎ合わせ、そんな風に推測した。


空間転移さえ出来れば脱出は容易だろう。
だが、空間転移は一一次元の座標と計測し、
移動ベクトルを演算しなければならない。

演算式に難解さは、他の系統の能力の比ではない。

よって、集中力がかき乱される状況下では
掲載能力がうまく働かず、能力が使えないのだ。


この状況がまさにそれだった。
アスファルトが食い込む足の激痛が
彼女の計算能力を奪っていた。

女はうっすらと笑いながら手首のスナップだけで
チョークを動かし、それと連動するように
巨大な腕が振り上げられる。

ゆっくりと狙いを定める様に



痛みに耐え、冷静さを取り戻せば
すぐにでも脱出できるはずだ。

その事を彼女は頭の中で充分に理解していた。
しかし、彼女は戦闘のプロではない。
風紀委員で鍛錬には励んではいるが、
特殊部隊のような過酷な訓練を受けた訳ではない。

頭では分かっていても、
死への恐怖が冷静を殺していき、
彼女は空間移動という脱出手段を有しておきながら
それを使うことは出来なかった。


まるで、核シェルターはあるのに、鍵穴に鍵を
うまく通す事が出来なくなってしまったように

やがて腕が空中で制止した。
攻撃準備はもう整ったと言わんばかりに

白井はその光景に既視感を覚えた。
それは、一週間程前に彼女の身に起きたことに
あまりにも似すぎていた。

身動きが一切取れず、能力も使えない状況で
理不尽な力によって自らの命が絶たれようとする瞬間だった。


走馬灯、というものだろうか。
その時の光景が今の光景に重なって見える。

ここで死ぬのだろうか
―――そう思った瞬間だった。




走馬灯で見えたオレンジ色の光線が現実のものへと変貌した。

今日の投下はここまでです。

skilletのmonsterって曲が一方通行を
表しているように思えてきた今日この頃

それでは次回の投下で~


そういえば風紀委員のみさきちに操られてた時の記憶は改竄されてなくなってるのかな?



そういやシェリーさんとセロリさんは
知り合いかな
ここだと

どうも、>>1です。

実は、ゴーレム戦で美琴じゃなくて垣根使おうと思ったけど
垣根が強すぎるので、まんま美琴使うことにしました。
これ以上美琴の出番削るのもアレですし

それでは今日もレッツ投下

>>382.>>383
質問の答えは近日中の投下で明かされます。

轟!!! とオレンジ色の煌めきを放つ光線が
巨人の腕目がけて一直線に向かっていく。
しかし、その正体はレーザーでは無かった。

超電磁砲

それは音速の三倍で放たれた金属片の一撃。
あまりの速度に、人間の視界では捉えきる事が出来ず
レーザーのように見えてしまうのだ。



凶悪な一撃は、巨大な腕に直撃し
辺り一帯に粉塵が撒き散らされる。

だが、光線のようなものから生じた烈風が
一瞬にして粉塵を薙ぎ払った為、
白井の視界が封じられることは無かった。

見れば、30メートル程離れた場所に
見知った少女が立っているのが見えた。



「黒子!」


そう叫んだ人物は、御坂美琴。
学園都市第三位『超電磁砲』の異名をもつ少女だ。

その姿を見て、幾分かの落ち着きを取り戻した彼女は
御坂美琴の位置情報を計算式に組み込むことで
演算式を簡略化し、空間転移を実行した。

ヒュン! という風を切る音が小さく鳴り
白井の身体は美琴の背後に現われた。

それは予想外の事だったのだろうか、
美琴は慌てて背後を振り返る。



「大丈夫!? 怪我とか無い!?」

「ええ、大丈夫ですの。それよりも……」


ええ、と美琴は適当に相槌を打ちながら
先程まで白井がいた場所に目を向けた。

そこには異形の姿をした巨大な石像のようなものが立っていた。
その周辺にあったガードレールや信号、更には
大学生や教員達が乗り捨てた車が消えていることから見て
恐らくそれらを身に纏っているのだろう。



「ったく、何の騒ぎか知らないんだけどさ―――」


美琴はコインを向けて、スカートのポケットからコインを
取り出し、真っ直ぐと巨大な石像を見据えた。


「―――私の知り合いに手ぇ出してんじゃないわよ!」


轟!!! と空間が再びオレンジ色の光線に引き裂かれた。
それは、烈風の衝撃波を辺りに撒き散らしながら、一直線に進み
ドスン! と巨大な石像に直撃した。

バコン! と石像の腹が削り取られ、
石像の体は、一メートル程後退する。



だが、起きたのはそれだけだった。

美琴は構わず、二発目を放とうとするが
石像が足を一歩踏み出した瞬間、
地面がまるで巨大地震に襲われたように揺れる。

体勢が崩れた美琴の手から放たれた超電磁砲は
見当違いな方向にオレンジ色の光線を描いた。



石像が美琴達との距離を一歩ずつ縮める度に
地面の揺れは増していき、動くことすらままならなくなる。

そればかりか、踏み砕かれ宙をまた地面が
磁石で吸い寄せられるように、石像の腹に集まり
超電磁砲で削られた部分が修復されていく。

やがて石像と美琴達の距離が三メートルまで詰まった時
石像が動きを止め、腕を振り上げた。


石像の歩みが止まり、腕が振り上げられると
同時に揺れが収まった瞬間、白井は即座に
美琴の腕を掴み、空間転移を実行した。

場所は、石像が向いている方向に一〇メートル程。
咄嗟の演算だった為、大した距離を稼ぐことは出来なかったが
ひとまず攻撃を避ける為には充分な距離だろう。


石像は、誰もいない地面を叩き潰した後
腕を元に戻し、左足を宙に浮かせ、右足を軸にして
反対側に振り返ろうとする。

それは明らかな隙だった。

地面を叩き潰した時にも地面は揺れたが、
腕を元に戻す、という行動を間に挟んだため
左足を宙に浮かせた時には既に揺れは収まっていた。


放てる超電磁砲は一発。
石像を完全に壊す事は出来ないし、
女を攻撃しても、石像が停止する保証はない。

美琴はすかさず超電磁砲を放った。
一撃で戦況を覆せる場所へと

そして、石像が右足をつけるより早く、
超電磁砲はオレンジ色の軌跡を描きながら直撃する。







ゴーレムの左肩の絶妙な一点に


石像の形状
超電磁砲の威力
超電磁砲を受けた時の石像の反応

これらの情報を元に演算し、美琴は一瞬の内に
確実に体勢が崩れる一点を正確に導き出していた。

美琴が頭で思い浮かべた通りに、
体勢を崩れたゴーレムは背中から地面に倒れ始める。


(さてと、後はあの女を気絶させるだけでいいわね。
 一方通行みたいに無意識下の状況でも
 能力使えるなんてのはさすがに無いわよね)


そう思い、女の方に振り返ろうとした瞬間
石像が内側から爆発するように崩壊した。

大量の粉塵が辺り一帯に拡散し、
美琴と白井の視界が灰色一色に染め上げられる。

美琴は咄嗟に超電磁砲を真上に放ち、
粉塵を薙ぎ払うも、既に女の姿はそこには無かった。

今日の投下はここまでです。

どーでもいい話なのですが、死神部隊内での
一方通行のランキングは中の上ぐらいです。

ちなみにオリキャラはもう作りません(宣言)

それでは次回の投下で~

おつ
ほかにも原作キャラで死神部隊所属いるのかな?
あれ、そういやもう死神部隊って壊滅したんだっけ?

どうも、>>1です。

少ないですがレッツ投下

>>401
解体された時に大半は処刑されましたが
一方通行含めた数人は学園都市に逃げた
という設定です(前スレの>>179->>184参照)

この設定のせいで、
とある脇役のダークっぷりがやばいのであしからず

地面に縫い付けられている筈の女はどこにもいなかった。
代わりに、黒い布地の端切れがこびりついた汚れのように残されていた。


「まさか、超電磁砲を受けて耐えられるなんて……、
 あの女って何者な訳? もしかして第二位とか?」

「いえ、外部からの侵入者なのですけど……お姉様ぁ……」



白井はそこで力が抜けたように、美琴に抱き着いた。


「ちょっと、こら、アンタ! こんな時にまで―――」


美琴は慌てて引き剥がそうとしたが、あることに気付いた。
白井の身体が小刻みに揺れている事に

白井は美琴のサマーセーターの胸の辺りを掴んでいる。
たったそれだけの接点にも拘わらず、
その事実が痛い程に伝わってきた。



「ったく、アンタは何でもかんでも一人で解決しようとしすぎよ。
 武人じゃないんだし一対一にこだわる事もないでしょ」

「……………」

「もっと私を頼りなさい。ヤバい事が起きてからじゃなくて」
 少しでもヤバそうなら連絡を入れなさい」

「…………ハァハァ」

「私に迷惑かけたくないなんて思わないの。
 状況がヤバい程、私を信頼してるって証になるんだから。
 私がそれを拒絶するはずないでしょ」




何やら白井の息遣いがおかしいが、きっと気のせいだろう。
そう思った美琴は、ぽんぽんと、と白井の頭を軽く撫でた。


「……ウッ、……フゥ」

「黒子?」

「何でもありませんわ、お姉様。
 もう大丈夫ですの」


震えが一際大きくなったと思った瞬間
白井の体の震えは突然収まった。

そして、白井は美琴のサマーセーターから手を離すと
妙な真剣な顔つきになり、女がいた場所を
観察するように眺め始める。




「えっと……本当に大丈夫な訳?」

「ええ、それよりもこの侵入者は何者なのでしょう。
 もしや、外部にもまた学園都市は違う方式の
 超能力開発機関が存在するのでしょうか?」


その後も、白井は女の能力に関して、
自分なりに考察した結果を次々と語り始める。

訳が分からない美琴はただそれを聞き続けた。

少ないですが、ここまで
また夜に来るかもしれません。
来なかったら次の投下は明日になります。

それでは次回の投下で~

どうも、また>>1です。

また短いですがレッツ投下

8月31日 午後一時〇〇分


「おー、とうま。これがうわさの地下世界なんだね?」

「地下街な、地下街」


はしゃぐインデックスに、寝不足の頭を
必死に動かしながら上条はツッコミを入れた。


学園都市には地下街が多く、駅を中心として
各デパートの地下を繋げ迷路のように展開させている。
駅前の通り程ではないものの、多くの学生が
地下街を行き来していた。

警備ロボットや風力発電システムと同じように
地下街も学園都市の試験品という一面を持つ。

土地不足であると同時に地震大国でもある日本は、
必然と世界最高レベルの地下建設技術が求められる。
その為の実地テストとして、学園都市の各所が
掘り起こされる羽目になったのだ。

上条がここを遊びの場に選んだ理由は特に無く
自分以外の三人が地下街をよく知らなかったからである。



「とりあえず、メシでも食いますか。
 お前ら、何か希望あるか?
 あー、高い所と行列が出来る場所は禁止な」

「安くて美味しくて量が多くて、
 あまり人に知られてない所がいいんだよ」

「どこでも構わねェよ」

「正反対の意見でありながら 一番困るという
 共通点のある回答ありがとう、風斬は?」



そういって上条は風斬の方を見るが、何故か彼女は
びくっと肩を震わせて、一方通行の陰に隠れてしまう。


「あのー、上条さんは何かやったのでせうか?」

「あ……いえ、ごめん、なさい」

「男性恐怖症ってかァ?
 いや、だったら俺も駄目だよなァ」



それにしても、この風斬の怯え方は何なのだろうか。
先程から風斬は、妙に上条との距離を取っていた。
まるで、拳の射程範囲から逃げる様に

一方通行はそこまで考えて、風斬が不思議なそうな顔をして
自分をじっと見つめていることに気付いた。



「? どォした?」


一方通行は何気なくそう聞いた。
何か言いたげな表情なのは分かったが、
一体それが何だったのか彼には分からなかった。







「え、えっと……男なん、ですか?」







その一言は的確に一方通行の心を貫いた。

一方通行にしても、まさか風斬の口から
そんな言葉が出るとは思わなかった事だろう。

それに、風斬とて悪意をもって言った訳ではない。
純粋な疑問として口から出ただけである。
その事が尚一層、一方通行の心を抉っていく。




(オイオイ、見りゃ分かンだろォがよ。
 ―――分かる………よなァ……。
 今までも似た事を言われたきたが、
 どれもこれも、ふざけた冗談だったはずだ。
 だが、それがこォしてこの女の口から出た以上
 今までの奴も少なからずは―――)



くかきけこかかきくけ、と口を三日月のように開きながら
乾いたように笑う一方通行からどす黒い何かがあふれ出た。


「ひっ……ごめんなさい!」

「あー、近くに自販機にねえか?
 この程度だったらコーヒー与えれば治るはずだ」

今日の投下はここまでです。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

プロット作りながらSS書いてるので
しばらくは亀更新になると思います。

夏休みが待ち遠しい限りです。

少ないですがレッツ投下

「いいぜ、お前がいつまで放心状態でいるなら
 ―――まずはその面倒臭い幻想をぶち殺す!」

「モガッ!?」


上条は近くにあった缶コーヒーのプルタブを開けると
一方通行の顎を抑え込み、中身を流し込んだ。


「少し……やりすぎなん……じゃ」

「止めなくていいんだよ、ひょうか。
 男の子は基本的に馬鹿だから」


そんな二人の様子を風斬は怯えながら
インデックスは呆れたように見ていた。



「ふう、そろそろ空になったか」


持っている缶が大分軽くなってきたため
上条が一方通行から手を離し、
缶の空であることを確認しようと
中身を覗き込んだ瞬間だった。


「こンの、三下ァ!」


再起動を果たした一方通行が上条の持っていた缶を蹴り上げる。
缶はくるくると回転しながら、打ち上げられたが
最初の回転で中に残っていたコーヒーが上条の目を直撃した。


「あぎゃああああああああああああ!!!
 目がァァあああああああ! 目がァァああああああああ!!!」

「アハ、ざまァねェなァ、上条くゥゥゥン?」


一方通行は、蹴り上げた勢いを使い
鮮やかにバク転を成功させ地面に着地する。
満面のしたり顔を浮かべながら


「よーし、上条さんも少しばかりバイオレンスですことよ?」

「Either you or me」


いつの間にやら、上条は右手を誇示するように構え
一方通行は小太刀を引き抜き逆手で構えていた。


「あ、あの……」

「ちょっと二人とも! ひょうかが怖がってるんだよ!
 子供じゃないんだから、落ち着いて!!」



「……まー、子供にそう言われちゃお終いか。
 確かに少しやりすぎたし。悪かったな一方通行」

「まァ俺もはしゃぎすぎたな。すまねェ」

「え、えっと……」

「とうま、私にも何かいう事はない?」

「えっ? はて何か……ぎゃああああああああああ!?」


平和が来たと思ったが、それは幻想だったようだ。
インデックスは上条の頭に噛り付き、上条は絶叫しながらも
インデックスをどうにかして振り払おうとする。



(まァ、ある意味いつも通りか……)


落ち着きを取り戻し、傍観者側に立った一方通行は
風斬が必死に何かを訴えている事に気付いた。


「オイ、シスター。その辺にしといてやれ!
 ―――ンで、どォした風斬?」

「あ、あの……お昼ご飯」


一方通行の制止で動きを止めた上条とインデックスは
消え入りそうな風斬の声を聞くと、彼女の方を振り返った。

風斬の指はどこかを指さしている。
その指先を目で追うと、一軒のレストランがあった。

今日の投下はここまでです。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

今日も少ないですがレッツ投下

「それにしても、アレが上条当麻かぁ。
 月詠センセのクラスは面白いガキに恵まれてんじゃん!
 ウチはつっまんねえ生徒だから嫌になっちゃうじゃんよ」


がらんとした職員室で、黄泉川愛穂は大きく笑った。

美人なのだが、緑色のジャージを着用し
髪は後ろで縛っているだけと大雑把な恰好をしている。
その為、周囲からは、『もったいない女性』と言われているという



「もう! 笑い事じゃないのですよ!
 保険が降りなかったらどうするつもりだったんですか!
 到底、上条ちゃんに支払える額ではないですし、
 大体、常盤台の超能力者も罪に問われないからって
 少し調子に乗りすぎなのですーっ!」


笑う黄泉川を小萌先生が思いっきり睨みつける。
だが、その眼には迫力が一切無かった。




「あー、落ち着くじゃんよ。
 本人だって最後には反省してたじゃん。
 あの二人に見習わせたいぐらいじゃんよ」

「あの二人?」


小萌先生がそう聞き返すと、
黄泉川は悔しそうな表情を浮かべた。



「昨日の侵入者と超能力者第一位のガキでね。
 アイツら妙に強いから、取り押さえられないじゃん。
 捜査しようにも、上から圧力が―――」


黄泉川がそこまで言った瞬間、
ピーッ! という電子音が鳴り響いた。

周りを見渡すと、どうやら電子音は
黄泉川のパソコンから響いているようだ。



「ま、アイツらはまだ良い方か。
 本当に手に負えない馬鹿が来やがったじゃんよ」


やがて、黄泉川のパソコンから音声が流れだした。


『本部より、全警備員に通達。
 第15学区において、侵入者と思われる女を発見。
 現在、第一五一~一五九支部による包囲が完了。
 隣接する学区の警備員は至急現場に急行せよ』



―――
――


同時刻 第一五学区のとある通り


「絶対にここで食い止めるんだ!」

「射殺許可はまだ下りてないのか!?」

「普通の弾丸では駄目だ! 衝槍弾頭を装填しろ!」


緊張と怒号が警備員達の間を駆け巡っていく。
騒動の中心にいるのは豪奢なドレスを着た女だ。

女は巨大な駐車場のような建物の壁と向かい合うように立っており、
その周りを取り囲むように警備員が配置されていた。


透明な盾をもつ前衛部隊と銃を持った後衛部隊に分かれ
警備員の隊長らしき男が女に向かって叫ぶ。


「無駄な抵抗はするな!
 両手をゆっくりと上げて―――」


男の言葉を無視して、女はチョークのようなもので
建物の壁にオカルトめいた魔法の文字を書き殴った。

直後、建物が崩壊し粉塵が巻き上げられる。


「一体何が―――」


その問いに答える様に、何かが姿を現した。

その姿は、建物を粘土のように捏ねまわして整えた感じの
人型の石像のような異形だった。



「撃て! 本部から射殺許可が下りた!
 殺してでも食い止めろ!」


警備員の銃口が一斉に火を噴き、
耳を塞ぎたくなるような銃声が鳴り響く。

だが、それらは全て女の前に立つ石像に防がれる。
銃弾は全てはじき返され、衝槍弾頭の衝撃波の槍によって
ようやくつけられた傷も一瞬で再生されていった。


「まったく、手間取らせやがって」


雨のように降り注ぐ銃撃は女には一発も届かない。
その事が分かっているのか女の声には
相手を見下したような余裕が感じられた。


「やっちまいな、エリス」

今日の投下はここまでです。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

それでは今日もレッツ投下

―――
――



「がくしょくれすとらん?」

「そう、学食レストラン」


地下街に入った時と同じく、よく分からない顔をする
インデックスに上条はそう返した。

上条達四人はごく普通のファミレスのような店に入っていた。

四人掛けのテーブルに、
上条とインデックスが向かい合うように、
インデックスの隣に風斬、上条の隣に一方通行
という位置関係で座っている。

ちなみに三毛猫はインデックスの膝の上だった。
どうやら、このレストランを経営してるのは
ペット同伴オーケーのファミレスと同系列の会社のようだ。



「学園都市って大小無数の学校があるだろ?
 だから、街中の学食の美味いとこだけを集めても
 一軒の店が賄えるんだよ。ま、給食も混じってるけど。
 他の学校では何食ってんだろっていう疑問も解消って訳だ」

「とうま、そもそも学食とか給食とかって何?」


インデックスは画板のような巨大なメニューを睨みながらそう言う。
実のところ、記憶喪失である上条にも給食を食べた覚えがない。

だが、知識だけはあるのでどういうものかは分かっていた。
どうせどれも安いものばかりだろう、とメニューを流し読みしていくと
メニューを流し読みしていくと、メニューの最後のページに
とんでもないものを見つけてしまう。







常盤台中学給食セット 四〇〇〇〇円





上条は瞬間的に、寝不足の頭をフル回転させ、
とある作戦を実行することにした。



「あー、アレだ。学校の中でしか食べられないレアな料理だ」

「す、すごいかも!」

「そうそう、特にこの料理は特別だ」


そう言って、自分の持っているメニュー表をテーブルの上に倒すと
インデックスにもよくわかる様に写真の一点を指差す。

そこには妙に質素なコッペパンと牛乳に代表される、
ごくごく普通の給食の写真があった。



「えー、なんか地味かも」

「ふ、分かってないなインデックス。
 このコッペパンはな、マーガリンがついてるんだが
 それを絶妙な具合に上手く塗れば―――」


ここで上条は次の言葉を選ぶように口を止める。
インデックスは、息を呑みながら尋ねた。


「う、うまく塗れば?」

「この先は直接食って体験してみろ。
 あの味を言葉で表現するのは無理だ」


「つまり、イギリス清教の偶像作りにおける魔術で
 メインの魔術から身を守る為のサブ的な術式を置く場所が
 厳密に定められてるのと同じなんだね!」

「いや、そんな分かりにくい例えを言われても
 ―――まあ、そんなもんだ。頑張って見つけてみろ!」

「分かったんだよ!」


そう言うと、インデックスはメニュー表を閉じる。
よっしゃ、と上条は心の中でガッツポーズを決めた。


「……本当に……そん、なの……あるんですか?」

「給食にしては、中々奥が深いじゃねェか」


なにやら被害が予想より広がっているような気がしたが
上条は気にしないことにした。


九月一日 午後一時〇〇分 第一五学区のとある大通り


黄泉川愛穂の部隊がそこに着いた時、状況は悲惨なものだった。

周囲の建物は粗方破壊されており、
ひび割れた地面には粉々になった透明な盾や銃と
負傷し、立つことさえ困難になった警備員達が転がっている。

辺り一帯の空間に蔓延する硝煙と血の匂いが
そこで起きた惨劇を静かに物語っているようだ。

黄泉川は辺りを見渡し侵入者の女がいないのを
確認すると、本部に無線を繋げた。


「こちら、第七三支部の黄泉川愛穂。
 衝槍弾頭を持った部隊が全員やられてるじゃん。
 しかも、女は絶賛逃走中と来た。
 この分じゃ衝槍弾頭では効果は期待できないじゃん」


無線機の向こうでどよめきが起きる。
衝槍弾頭が通用しないのは予想外だったのだろう。




『了解』


それだけ言うと、無線の種類が切り替わった。
黄泉川愛穂個人の無線機との通信から
全警備員との通信に


『本部より全警備員に伝達。
 現時点を持って、侵入者を学園都市を滅ぼす脅威と見なす。
 如何なる手段を用いても、侵入者を逮捕せよ。
 生死は問わない、尚この件に関しては超法規的措置を取る』


警備員達の間に緊張が走る。
言い換えれば、どんな手を使ってでも侵入者を殺せという事だ。
普通なら一部の警備員からの反発もあっただろうが
皮肉にも侵入者の脅威がそれを抑え込んでいた。



『尚、侵入者は第七学区の地下街に向かった模様
 至急、現場に急行し捜索を開始せよ』

「「「了解」」」」


その場にいた全員が無線にそう応答し
移動するために大型車両に戻っていく中
黄泉川愛穂は固まったように立っていた。


「黄泉川さん?」

「ああ、悪い。今行くじゃん」


部下の警備員に呼びかけられて
ようやく黄泉川は車両に戻り始める。


「どうかしたんですか? どこか具合でも悪いんですか?」

「……いや、一年前の事を思い出したじゃんよ」


黄泉川は苦々しい顔でそう言った。




行間


それは、誰もがうだるような真夏の午後の事だった。

平和なはずの昼下がりの空間にに血飛沫が上がる。
血を流しているのは灰色のパーカーを被った少年だ。
黒髪に黒い瞳をしているが、それは自然のものではない。
だが、そんな事に誰一人として気づいていないようだ。


「やったか!?」

「油断するな、ヤツは超能力者だ!」

「警戒しろ! 動きがあればすぐに撃て!」


少年の周りを囲んでいる警備員や風紀委員の間を
怒号と緊迫が駆け抜けていく。


「クッ……ソ、タレが……」


少年が見ていたのは警備員や風紀委員ではない。
雲一つない澄み切った青い空に浮かぶ太陽だ。



どんな暗闇に居ようと、きっと這いずり上がれると
手を伸ばせば届くと、信じていた。

他人を傷つけようなんて思わない。
それ以前に力なんていらなかった。

ただ、殺人が正当化されるような世界ではなく
善悪の判断を自分自身で行える世界で暮らしたかった。

これ以上罪を重ねることなく、
今まで犯してきた罪を償いたかった

ただそれだけの事だった。
それとも、それは過ぎた欲望だったのだろうか
確かに、傍から見れば身勝手な願いだろう


だが、そうだとしても
手を伸ばさずにはいられなかった。


「チッ、まだ動けるのか!」

「もうよせ! 彼はもう動けないじゃん!」

「否、彼は危険だ! 死にたいのか!?」


怒号が爆発的に高まり、能力と銃弾が少年に降り注ぎ
噴水のような血飛沫が少年の視界を覆い尽くす。

それを最後に少年の意識を失い、
怪我が完治されたのは、それから3ヶ月後の事だった。

その時からだ。
―――少年が再び闇に沈み、這い上がる事を諦めたのは

今日の投下はここまでです。

試しに一レス分の量を増やしてみたのですが
どちらが良かったでしょうか?

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

久しぶりに1日空きましたが
投下量は逆に減った模様

レッツ投下

九月一日 午後一時一〇分 とある大通り


学園都市を滅ぼす脅威と見なされた侵入者
―――シェリー=クロムウェルは堂々と街を歩いていた。

二〇代後半である彼女はこの町の住人ではない。
イギリス清教対魔術部隊『必要悪の教会』の一員だ。

女は、ところどころが破れたレース満点のドレスという
異様な服装をしていたが、周囲の反応に特に目立ったものはない。

それよりも、人口の八割が学生で構成される学園都市では
二〇代後半という年齢が際立っているようだ。


シェリーは、歌うように何かを呟きながら
袖からチョークのような物を取り出し
自販機やガードレール、街路樹などの進路上のあらゆる物体に
印のようなものを辻斬りのように書き殴った。

そして、最後の仕上げと言わんばかりに
両手を軽く打ち合わせた瞬間、
ぐちゅり、という膿を潰すような音と共に
泥が泡立つようにピンポン玉ぐらいの大きさに盛り上がる。

ゆっくりと、ピンポン玉の表面に亀裂が入り
白く濁った眼球が姿を現した。



「チョークで書いた落書きがそうなんのか。
 やっぱり、魔術ってのはずるいよな」


ふと友人に話しかけるように気軽な男の声がシェリーの耳に入る。
どうやら声の持ち主はいつの間にかシェリーの後ろを歩いてたようだ。

その男は、シェリーとは違い学園都市の学生ではあったが
着ている服は制服ではなく、作業服のような服である。

傍から見れば、ただの平凡な少年にしか見えないものの、
作業服の下には暗器のように銃やナイフが仕込まれていた。



「ただのチョークと一緒にすんじゃねえよ。
 聖別した塩を聖油で固めて作ったオイルパステルだ」


シェリーは、振り返らずにそう言い返しながら
ドレスの袖から葉書サイズの黒い紙を取り出す。


「自動書記。標的はこいつでいいか。
 ……かぜ、かざ……なんだこりゃ?」

「風斬氷華だ」


隣を歩いていた男が呆れたようにそう言う
その態度が気に入らなかったのかシェリーは軽く舌打ちをした。


「まったく、この国の標準表記は象形文字なの?」

「英語よりは簡単だと思うけどな」

「そんなわけねえだろうが」


そう言いつつも、シェリーは頭の中の情報を
文字ではなく写真として処理し、
似顔絵をかく感覚で黒い紙に書き殴った。

風斬氷華と書かれた白く書かれた黒い紙は
シェリーの指に弾かれ、ひらひらと地面に舞い落ちる。

まるで鉛筆でノートに書いた文字をネガ反転させたような黒い紙が
地面に落ちた瞬間、何十もの泥の眼球がその一点に押し寄せた。

小さな紙切れの噛み千切り吸収した泥の眼球は
ゴキブリのような動きで四方八方へと散っていた。

ある者は地面を泳ぎ、ある者はコンクリートの中に潜っていく。
ギョロギョロと不気味な眼球をせわしなく動かしながら。


「あまり待たせんなよ、エリス」


それだけ言うと、シェリーは初めて少年の方に見た。
その行動が予想外だったのか少年の顔には、
少しばかりの動揺が現われていた。


「それにしても、こんないい情報をバラして大丈夫なのか?」

「きっちりと報酬さえ貰えりゃ問題ねえよ」

「へえ、まさかお前らの口からそんな言葉が聞けるなんてねえ」


シェリーは、口元を歪めて笑う







「なあ、死神部隊?」






かつてイギリス清教には『必要悪の教会』と同系統の
対魔術部隊『死神部隊』が存在していた。

戦闘能力が高いが通常の軍事作戦に参加出来ない者や
SAS等の特殊部隊の隊員だった者もいれば、
路地裏のホームレスだった者もいる。

様々な事情を抱えた人間が在籍していたが
大半の者は粛清され、難を逃れた者は数名しかない。

その為、生き残った死神部隊の人間は
イギリス清教に対して憎しみを抱いてもおかしくないはずだ。


だが、少年の顔にそんな感情は一切ない。
ただ、平然とシェリーを見ていた。


「別に、俺はあいつらとは違って賢い生き方を選択しただけだ」

「そうかよ」


二人の会話はそこで途切れ、その姿は雑踏へ消えていく。

今日の投下はここまで

作業服の男はオリキャラではないのであしからず

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

今日も少ないですがレッツ投下

9月1日 午後一時三〇分 地下街


食事を終えた上条達四人は店の外へ出た。


「うーん、不味くは無かったけど美味しくも無かった。
 この微妙な欲求不満気味なもやもやは……」

「毎日食うために作られたメニューだからな。
 美味い不味いより飽きられない様に工夫してんだろうさ」

「とうま、マーガリンのくだりは何だったのかな?」


あ、と上条は間抜けな声を出して、
自らの発言を猛烈に後悔するが、時すでに遅し



「嘘、だったのかな? とうまは私に嘘をついたのかな?」

「ま、待て! 話せば分かる! きっと分かり合える!」


気付けば、獰猛な笑みを浮かべたインデックスが、
冷汗をダラダラと流す上条の眼前に迫っていた。


「せいやァァァああああああああああああ!!!」

「ぎゃああああああああああああああああああ!!!」



インデックスは鮮やかに飛翔すると、
そのまま上条の頭に一直線に噛み付く。

絶叫を上げながら、上条はのたうち回るが
インデックスの歯は上条の頭を決して離さなかった。


「あ、あの……止めた方が……」

「ほっとけ、馬鹿が二匹はしゃいでるだけだ」


自分の事を完全に棚に上げて、一方通行はそう言った。

―――
――



しばらくすると、二人の喧嘩は収束し
上条達四人は地下街を歩いていた。


「あ、あの……これから、どこで遊ぶの……?」


敬語でないという事はインデックスに話しかけたのだろう。

会話に割り込めば辛辣なレッテルを貼られかねないので
男二人は風斬の問いを黙殺することに決めたようだ。


「分かんない、そもそも地下街って何があるの?」

「さァな、俺はよく知らねェけど」


インデックスはともかく、風斬と一方通行さえも
今まで地下街に行ったことが無い為、
必然と行動の主導権は上条の手に渡る。



「うーん、地下街だと、ゲーセンとかに―――」


そこまで言いかけて上条はある事に気付いた。
―――周りの視線が明らかにおかしい事に

畏怖、警戒という感じの好意的ではない視線が
全員からではないが、所々からこちらに向けられていた。

それでいて、視線の先にある者は、
上条はもちろん、インデックスや風斬に向けられたものではない。

全て一方通行に向けられたものだ



「おい、アイツ超能力者第一位じゃ―――」

「頭のおかしい超能力者の中でも一番イカレているっていう―――」

「噂じゃ何人も風紀委員や警備員を殺してるらしいぜ―――」

「本当かよ、何でさっさと研究所に隔離しねえんだよ―――」


そんな感じの悪意の籠ったヒソヒソ声が
四方八方から一方通行に向かって浴びせかけられる。


「あいつら……ッ!」


それを見た上条は、憤怒の形相を浮かべながら
殴らんばかりの勢いで彼らの元に歩き出そうとするが、
一方通行が彼の肩を掴み、それを制した。


「このままでいいのか、一方通行!?」

「やめとけ、相手にする価値もねェ奴らだ。
 それに、この歳で鬼ごっこつゥのも気が引けンだろ」


え? と上条は改めて周りを見渡すが
既にこちらを見つめる視線は消えていた。

どうやら、彼らはどこかに移動したようだ。
一方通行に対する当てつけではなく、単なる世間話の一環だったらしい。


「そンなシケた面浮かべてンじゃねェよ。
 ゲーセンの金は奢ってやるから元気出せよ三下」

「ああ……って、何で俺が慰められてんだよ!」


ハハッ、と上条のツッコミに対して一方通行は軽く笑う。

その笑いは珍しくまともな笑いだったが、
同時にその顔は泣いているようにも見えた。

今日の投下はここまでです。

ちなみに作業服の男は旧約に出てくるキャラです。
新約には一切出てきません。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

作業服の男は原作では既に死んでいます。

レッツ投下

「(ところで一方通行、ゲーセンってどこか知ってるか?)」

「(さァな、今まで地下街入ったことねェから知らねェよ。
  つか、お前知ってるンじゃねェのか? 後何で小声なンだ?)」

「(いや、ほら知っての通り俺って記憶喪失だろ?
  例によって、そういう記憶も消えておりまして……)」


あァ、と一方通行は納得した。

上条当麻は世間一般でいう記憶喪失であり
7月24日より以前の記憶が一切消えている。

だが、決して全ての記憶を失ったわけではない。
上条が失った記憶はエピソード記憶。
つまりは、思い出に関する記憶だ。

よって、第七学区といった地名は覚えていても
そこに何があるかまでは覚えてないのだろう。



「(まァ、適当に歩いてりゃ見つかるだろ)」

「(それもそうだな)」


上条はその事をインデックスには伝えていない。
知ればきっと傷ついてしまうと思ったからだ。

その為、上条は周りの人間にもその事を隠している。
知っているのは一方通行や冥土返しぐらいだろう。


(それが更に傷を広げなきゃいいけどな)


そう思いながらも、一方通行はそれに協力している。

本人がそう強い覚悟を以ってしてそう決めたのなら
それに対して口出しをするのは野暮に思えたからだ。


「さて、じゃあ行くぞ」


そういって上条はインデックスと風斬に声をかけたが
彼女たちはそれに応じず辺りをキョロキョロと見ていた。


「どうした? お前ら」

「えっと……頭の、中から……声が……」

「女の声が聞こえるんだよ」


うん? と上条は耳を澄ましたが何も聞こえない。

ふと一方通行の方を見れば、彼にも声は聞こえないのか
訳の分からない、という感じの表情を浮かべていた。



「もしかして、あれか?
 昔、学園都市の実験で死んだ少女の幽霊が―――」

「誰が幽霊よ!」


背後からいきなり怒鳴られ上条は思わず飛びあがる。
見れば、明らかに怒ってますという感じの少女が
ムッと眉を寄せて、こちらを睨めつけていた。


「ほら! そんな冗談言ってないで、さっさと逃げる!!!」

「ねえ、この人さっきから何を言ってるのでせうか?」

「さァ、頭の可哀想な人じゃねェの?」

「あなた達、ね……」



少女はひくひくとこめかみを引き攣らせながら、
上条と一方通行に怒鳴り付ける。


「だから、念話能力よ、念話能力!!
 くだらない冗談言ってる場合じゃないって!」

「ああ、あの糸電話みたいな奴か。
 しっかし、まだ開発研究続いてるなんてな。
 携帯電話の普及と共にポケベルみてーに消えたって聞いたけど」

「最先端科学の超能力なのに時代遅れ、か。
 抱きしめたくなっちまうぐれェ憐れだわ」



怒りを更に煽られた少女は念話能力を使い
二人の頭に直接、大音量の怒鳴り声を叩き込んだ。

だが、放った二つの声の片方は簡単に打ち消され
もう片方はそのまま反射され、少女の頭の中で響く。

自分の怒鳴り声が頭の内側で響き、軽い頭痛を催しながらも
少女はようやく二人には念話能力が通用しないことを理解した。


「いいでしょう、口頭で説明します。
 現在、地下街にテロリストが紛れ込んでいるので
 九〇二秒後に地下街を封鎖して、捕獲作戦を開始します」


わなわなと怒りに震える体を何とか抑えながらも
少女は矢継ぎ早に言葉を紡いでいく。

そこまで言われて二人は、少女の制服の袖に風紀委員の紋章が
つけられている事にようやく気付いた。


「当のテロリストにその事を知られない為に、
 音に頼らないあたしの優秀な念話能力が入用になったんですよ。
 分かったら騒がずにさっさと逃げてくださいね」


それだけ言って、風紀委員の少女は早歩きで立ち去った。

周りを見渡すと、学生達が僅かにどよめきながら
指示通りに自然に出口を目指している様子が分かる。
お世辞にも、上出来とは言い難いが



「おいおい、まずいな……。
 とにかくここから出るか、インデックス」


その言葉はインデックスに向けたものだ。
だが、声は何もないはずの壁から返ってくる。
それでいて上条の言葉に対する受け答えではなかった。


『―――見ぃつっけた』


妖艶だが、どこか錆びついているその女の声が
上条達の日常を非日常に変える合図だった。

今日の投下はここまでです。

ヒーロー達にフラグ属性だけでなく、
煽り属性が加わりました、はい

それでは次回の投下で~



そっか一方も反射してるから聞こえないのか、風紀委員の人がなんか可哀想になってくる...

死んでる人?フレンダな訳ないし、砂皿さんでもないだろうし...
そもそも魔術サイドの人なの?
魔術サイドで誰か死んだ人いるかな...

どうも、>>1です。

やっと夏休みに入りました。
尚、投下量は増えない模様

レッツ投下



『―――見ぃつっけた』


それは煙草か何かで喉を潰した女の声だった。

声のした方向は何もないはずの壁からだ。
上条達はそこに視線を向けると、絶句した。

壁の、ちょうど上条の目線あたりの高さに
掌サイズの吐き捨てたガムのような茶色い泥がついている。

その事自体には、特に驚く点はないだろう。
あくまで、泥の中央に人間の眼球が沈んでいなければの話だが


ギョロギョロとせわしなく動く眼球を、
上条と風斬は上の空で見ていた。

目の前の光景があまりにも現実離れしてるせいか
情報処理能力が麻痺しているようだ。

しかし、一方通行とインデックスは
動揺を一切見せずにその眼球を眺めている。

泥の表面がさざ波の様に揺れ、その振動が女の声を作り出す。



『うふ。うふふ。うふうふうふふ。
 虚数学区の鍵だけじゃなく、禁書目録に、幻想殺し。
 更には、一方通行まで揃っているのね。
 どれがいいかしら。それとも、どれでもいいのかしら。
 くふふ、選り取り見取りで迷っちゃうわぁ』


退廃的な女の声は、そこで一旦止まった。


『―――ま、全部ぶっ殺しちまえば手っ取り早えか』


そして、場末の酒場でも聞かれないような
粗暴な声色へと切り替わる。

魔術か、それとも超能力によるものか
上条がその判断を決めかねていると
それに答えるようにインデックスが口を開いた。



「土より出でる人の虚像―――そのカバラの術式、
 アレンジの仕方が打ちとよく似ているね。
 特に、ユダヤの守護者たるゴーレムを無理矢理に
 英国の守護天使に置き換えている辺りなんか、ね」


上条はインデックスの変化についていけないが
とりあえず、自分なりにインデックスの台詞を
解釈しようとしては見るのだが、失敗に終わった。


「まァ、多分これは要するに動く監視カメラだ。
 どっかのクソ野郎が遠隔操作してンだよ」

『さすがは、元死神部隊と言ったところかしら。
 ま、類推だけで理屈なんざ理解してねえんだろうけどよ』


丁寧な女言葉と乱暴な男言葉が混じった声を聞きながら、
上条は一方通行の言葉は正しいのだろうと理解する。


『テロリスト? テロリストってかぁ?
 別に私は学園都市に何かを要求したりしないわ。
 だからね、テロを起こす気は微塵もないわよ』 


ばしゃっ、と音を立てて泥と眼球は弾け、
壁の中へと消えていった。



刹那、ガゴン!! と地下全体が大きく揺れる。






「なん……っ!?」


まるで嵐に放り出された小舟のように振動に
上条と一方通行は思わずよろめいた。

インデックスはあわや転びそうになったが
風斬が咄嗟に抱きかかえ事無きを得たようだ。

さらにもう一度、巨大地震のような揺れが地下街を襲う。
震源は遠いだろうが、その余波が地下全体に広がっているようだ。

パラパラと天井から粉塵のようなものが落ち、
バチッと全ての蛍光灯の光が消え、空間が暗転する。

時間の流れを感じさせない地下街の空間は一変し
不安と緊張を煽る暗闇と化した。



ぎこちなく動いていた人々の波は、パニックを引き起こし
我先にと全員が一斉に出口を目指して駈け出した。

暴走した猛牛の群れのような足音が殺到する中、
今度は低く、重たい音が響き始める。

警備員達が予定を早めて、隔壁を降ろした始めたのだ。
災害用に作られた分厚い鋼鉄の城壁が、
人混みの最後尾を噛み千切るが如く、叩きつけられる。

幸いなことに、叩き潰されたものはいないものの
逃げ損ねた学生が混乱したまま隔壁を叩きだし
検問を敷いていた警備員に詰め寄る者など現われた。



「閉じ込められた、つゥ訳か」


隔壁の横には非常ドアが設置されているが、
そこには逃げ遅れた人々が殺到している為、
彼らの混雑が壁となり、上条達は近づけなかった。

もしかしたら、敵はあの泥の目玉を大量に作り出し
上条の立ち位置から建物の構造や人の流れまで把握したのかもしれない。


『私がこれから起こすのはテロではないわ』


ぐちゃりと潰れた泥から、女の声が響く。
眼球は既に壊れているせいか、声も不鮮明なものだ。


『戦争だ、その事をよく頭に叩き込みな』


そして、更に一際大きな揺れが地下街を襲った。

今日の投下はここまでです。

>>518
作業服の男は科学サイドです。
よって、魔術師ではないです。

それでは次回の投下で~

少し修正

>>529>>530の間に
「じゃあ、この魔術師がテロリストなのか」
という上条の台詞を脳内補完してください

今日の投下は22時ぐらいを予定しています。
それではまた後ほど

どうも、>>1です。

一方通行が最終的にくっつく相手に応じて
上条さんが選ぶ相手も変動するのであしからず

かなり先の話ですが

例)掌握通行ならば、上琴みたいな感じで

それはそうとレッツ投下

上条達は完全に閉じ込められていた。

階段やエレベーターは封鎖され
ダクトは元より人の通れるようなサイズではない。

空調が切られたせいか、室内の温度が上昇していき
非常灯の赤い光が不気味な様子を醸し出し、
まるでオーブンの中に閉じ込められたような錯覚を覚えた。


「俺たちを狙って来やがったのか……」

「あァ、敵は一人だが相当のやり手だな。
 既に三桁台の被害者が出ている」

「……何でお前がそんな事知ってるの?」


その問いに答えるべく、一方通行は侵入者に関して
朝の時点で警備員の通信から入手した情報を簡潔に説明する。

それが終わると、殴られそうになったので
今まで黙っていた理由に関しては事細かに説明した。


「幾らなんでも少し大袈裟過ぎねえか?」

「そォだな。だが、やらねェよりマシだ。
 何かが起きてからじゃ、遅ェからな」


スケールが大きすぎて信じられる話では無かったが
一方通行の真剣な眼差しがそれを真実であると裏付けていた。


上条は薄暗い通路の先を見ながら、忌々しげにつぶやく。


「まあ、こうして宣戦布告された訳だしもういいだろ。
 インデックス、風斬と一緒にどこかに隠れてろ」


敵である魔術師は、既にこちらの位置を捉えている。
出口がない以上、いくら逃げ回っても見つかるのは時間の問題だ。

だとするならば、最も有効な手は一つ。
敵がインデックスや風斬に手を出す前に魔術師を討つしかない。

だが、インデックスの考えは上条達と少々違うようだ。


「とうまこそ、ひょうかと一緒に隠れてて。
 敵が魔術師なら、これは私の仕事なんだから」

「アホか、お前の細腕でケンカなんか出来る訳ねえだろ」

「全く以って同感だな、お前は隠れていろ」

「む。所詮、どれだけ不思議な力を持っていたとしても
 二人は魔術の素人なんだから大人しくしててって言ってるの」

「イイ加減にしろ! 死にたくなきゃ身の程ぐれェ自分で弁えろ」

「おい、そこまで言わなくたっていいだろ」


三人の間に漂い始まる不穏な空気に風斬は
オロオロしながらも、、口を開いた。


「…あ、あの……私が……手伝うって方向は、ない……の?」

「「「ない」」」


一斉に否定の言葉を浴びせかけられ、
風斬はしょんぼりと項垂れた。



ふと、カツンと足音が鳴り響く。
音源は手近な曲がり角からだった


「!?」


咄嗟に前に飛び出した上条とインデックスは
そのままぶつかり仲良く転んでしまう。

風斬は、両手を胸に引き寄せたまま固まっており
一方通行は、コートの内側から閃光弾を取り出し
薄暗い通路の先を睨みつけていた。

足音はそのまま上条達の方に近づいていく。

インデックスの腕に押しつぶされそうになっている三毛猫が
前脚をバタバタと動かしながら、みゃーみゃーと鳴いている。



「あら? 猫の声が聞こえていますわね」


その声が曲がり角の向こうから飛んできた瞬間
一方通行は手に持っていた閃光弾のピンを引き抜き、
間取り角の向こうの壁に投げつけた。

カチン、と閃光弾は壁に弾かれ、上条達の視界から消えた瞬間、
バシュゥゥ、という音と共に閃光がまき散らされていく。


「あ」


そこで一方通行は気付いた。
―――その声の持ち主の正体を

今日の投下はここまで

声の持ち主は一体誰なんだ(棒)
最近、上黒が素晴らしい事に気付いた(意味深)

それでは次回の投下で~

>>1
>>550
タイトルおしえろください

>>543 雑音が多いと音響探査は無理かな?

>>552

上条「あれ?」一方通行「アン?」黒子「類人猿と・・・誰ですの」
続きで
黒子「白い先輩と黒い先輩ができましたの」
だと思う

今日はもう投下しないでおこうかと思いましたが
上黒成分と掌握通行成分が補充できたのでレッツ投下

>>553
今の一方通行は空間掌握による特殊音響が使えないので
小型の機械に頼るしかなく、探査範囲はかなり狭まっています。

「あァ、不幸だァ」

「それはこっちの台詞だああああああ!!!
 失明したらどうすんのよ!!!」

「チッ、うるせェな………反省してまァす(笑)」

「そんなムカつく謝罪受けたの人生で初めてだわ!
 ったく、失明にでもなったらどうすんのよ!?」

「要人が人質になっている事を前提として開発された
 対テロ用閃光弾だからそこンところは、安心しろ」

「何でそんなもの持ち歩いてるんですの……」


曲がり角から現れたのは御坂美琴と白井黒子だった。
―――もちろん、彼女たちは敵ではない。

一向に謝る気のない一方通行から目を離した美琴は
心配して損したと言わんばかりに項垂れる上条に奇異の眼差しを向ける。


「で、何でアンタはこんなトコで女の子に押し倒されている訳?」

「……あらあらこんな時間から大胆ですこと」


美琴は前髪からバチバチと火花を散らし
白井は冷ややかな目を向けながら、そう言った。

対して、インデックスは上条の上から
立ち退く気配を見せず二人を睨みつける。




「とうま、この品のない女達は一体誰なの?」


一方通行は思わず噴き出し、白井が声を詰まらせる中
美琴は攻撃的な笑みを浮かべ始めた。


(何でこの人たちは閃光弾受けてもこんなに元気なんでせうか?)


閃光弾とは、一時的な失明・眩暈などの症状と、
それらに伴うパニックや見当識失調を誘発させて
敵を殺すことなく無力化する兵器であるはずだ。

三人の少女が言い争う中、上条は現実逃避気味にそう感じた、


「「「………」」」


やがて、三人の少女が示し合わせたように沈黙したので
やっと終わったかな、と上条は呑気に考えたが、現実は厳しい。


「とうま! 私が見てない所で何やってたか説明して欲しいかも!」
「アンタ! 私が見てない所で何やってたか説明してもらうわよ!」
「上条さん! 私が見てない所で何やってたか説明してくださいですの!」


ぶつかり合っていた三つのベクトルが収束し
上条へと矛先を変更しただけだった。

付き合ってる訳でもねェのに偉そうだな、と思いながらも
いつしか自分の身にも起きそうな気がして助ける気が失せた一方通行は、
深いため息をつきながらも、その場から数歩離れて携帯を取り出す。

唯一の中立勢力たる一方通行が逃げ出したので、
孤立した風斬は可哀想だと思いながらもオロオロと
その場を立ち往生することしか出来なかった。

今日の投下はここまで

18巻は原作の面影がまるでないので悪しからず

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

色々あって今日は投下できません
一週間以内には投下しますのでご容赦を

どうも、>>1です

非常に短いですが投下

9月1日 午後1時50分 学園都市の地下街


(今は午後1時50分か……、
 こンな時間に電話したら迷惑だよなァ……)


背後で聞こえる三重奏の修羅場をスルーしながら
一方通行はしばらく逡巡した後に携帯を開いた。


(まァ、背に腹は代えられないか)



同時刻 英国『必要悪の教会』女子寮のとある一室


窓から穏やかな朝の陽光が差し始めた頃、
ジリリリリ、という音と共に受話器が揺れる。

電話と言っても広く一般に普及しているものではなく、
博物館に飾られてもおかしくないような代物で
趣があるとも言えるが、古臭いといっても過言ではない。


「……まったく、どこのド素人ですか。
 こんなに時間に電話だなんて」


電話の音に起こされたのか、
ゆっくりと瞼を開いた質素な浴衣をきた女が
不機嫌さが顕著に表れているうめき声をあげながらも
手を伸ばして受話器を手に取った。


「もしもし、神裂ですが……」

『おォ、神裂か。こンな時間に悪ィな』


へ? と神裂は思わず素っ頓狂な声を上げる。
声の持ち主は聞きなれた少年の声だった。



―――
――


同時刻 学園都市の地下街


『御使堕し』事件の後に土御門に(一方的に)教えられた番号を
携帯に入力して発信ボタンを押した一方通行の耳に入ってきたのは、
数コールの後に聞こえてきたのは、予想通りの見知った女の声だった。


『へ? あ、一方通行?』

「あァ、土御門から教わったンだよ。
 勝手に知ったみてェで、なンか悪いな」

『いえ、全く構いません。むしろ好都合です』


妙に嬉しそうだな、と思いながらも
一方通行はさっさと本題に入る事にする。



警備員の通信網から確認した侵入者の特徴
次に使用した魔術に関して要点を纏めて説明した後、
必要悪の教会にこういう人間はいないか聞いた。

ただ、それだけのはずだったのだが
神裂の機嫌が悪くなっているのがひしひしと伝わってくる。


「……どォした、神裂?」

『せっかく電話をしてきてくれたと思えば
 他の女の話題ですか、そうですか』

「あァ? 何言って……待て待て待て!
 切るな切るなよ切るンじゃねェぞ!?」


結局、一方通行は身内には弱かった。

今日の投下はここまで

ここの一方通行は身内には甘いです。
外道スイッチが入るとアレですが

次回の投下は3日以内の予定です

それではまた

どうも、>>1です。

ここのところ、風邪気味なので思うようにかけていません。
治り次第、早急に手をつけるのでご容赦を

それでは近日中にまた

どうも、>>1です。

こんな時間ですが投下します。

それから学園都市最高位の頭脳による二〇分間の必死の説得により、
一方通行は、何とか神裂の機嫌を取り戻す事に成功したようだ。

自分も成長したものだな、と一方通行は感傷に浸りかけたが
思い返せば、昔とあまり変わらないような気がした。


『先程仰っていた特徴でいきますと、
 シェリー=クロムウェルにぴったり当て嵌まっていますね。
 ちなみに、彼女は休暇でどこかに出かけています』

「……そりゃまた分かりやっすい構造だな」


え? と話が見えない神裂は困惑したようにそう返す。
その声で自らの説明不足を思い出した一方通行は
その人物―――シェリー=クロムウェルの所業を簡潔に説明をした。


『そんな……大丈夫ですか!?』

「今の所は、な。だが、安心はできねェ。
 いざとなったら隔壁ぶっ壊すつもりだが、
 これ以上被害増やすのも、さすがに気が引けるな」


対魔術師部隊、死神部隊と言っても
魔術師と真正面から渡り合う事はあまりない。

彼らの強さは、単なる射撃能力や身体能力ではなく
『敵の隙をついて一瞬の内に殺す』という闘い方にある。

よって、今一方通行が置かれている状況は
理想の立ち位置が反転しているので、有利とは言い難い。


「とりあえず、シェリーとやらはこっちで片付ける。
 お前はこの事を絶対にほかの奴には言うな。
 お前以外は信用できね……いや、最大主教には伝えとけ。
 信用はできねェ奴だが、役には立つはずだ」

『分かりました、その旨を伝えておきましょう。
 ……もう死なないでくださいね?』

「ハッ、お前を悲しませる真似なンざするかよ」


じゃあ頼ンだぞ、とだけ告げて一方通行は電話を切った。


―――
――



一方通行が電話を切った瞬間、ブン! という羽音のような音が響き、
インデックス、美琴、白井の三人の姿が虚空へと消えていき、
残された上条と風斬は天井を見上げていた。


「何とか事無きを得たよォだな」

「まあな、風斬を残らせちまったけど」

「……う、ううん。
 私は別に、……最後でもいい、です。
 それより……あなた達の方こそ……」


ガゴン! と風斬の声を遮る様に地下街が大きく揺れる。
だが、これまでより鮮明に聞こえることからして
爆心地は確実にこちら側に近づいていた。

薄暗い通路の先から、爆発したような銃声と
人の怒号や絶叫まで聞こえてくる。



「本命のお出ましってかァ。また随分と早ェな」


魔術師は、泥の目玉を使い地下街をスキャンしてる可能性が高い。
よって、上条達の前まで迷わず突撃してきても不思議ではない。

隔壁の方を見れば、学生たちがパニックを起こしているのが見えた。
いくら特殊な能力が使えるとしても、その正体は学生だ。
少しでも安全な場所に逃げようと必死になってもおかしくはない。

数十人もの人々がいるこの場所で戦闘になれば、
犠牲が出るのは絶対に避けられないだろう。


「しょうがねえ、行くしかねえか」

「別に、ここでブルって震えててもいいンだぜ?」

「馬鹿言え、そんなの俺の柄じゃねえだろ」


それもそォだな、と言いながら一方通行はポケットから
スタンガンを取り出し、風斬に手渡した。


「お前はオドオドして危なっかしいからこのくらいの武器でいいだろ。
 使い時はあンましねェけど、暴発して死ぬよかマシだろ」

「え……あなた達は……?」


風斬の言葉を遮る様にゴン! と地下街が大きく振動する。
薄暗い通路の先から、生暖かい風に乗せられて
硝煙と血の匂いが漂ってくる。

徐々に増していく断続的な銃声や怒号の鮮明さが
暗に敵との距離が近くなっていることを告げていた。


「俺達は―――あれを止めてくる」

「要するにお片付けだ。―――すぐに終わらしてやる」


二人はそれだけ言うと、風斬の言葉を待たずに
一瞬の迷いもなく、闇へと走り出していく。



―――
――



警備員達が怒号を上げながら、一斉にアサルトライフルを連射する中
シェリー=クロムウェルは場違いな程優雅に歩いていた。

シェリーと警備員達の間には、彼女の盾となるように石像が立っている。
地下街のタイルや看板や支柱などを粘土の様に無理矢理固めて、
形を整えたその石像は、直立すれば4メートルにも達するが
天井はそこまで高く設計されて作られていない為、
石像の頭は天井に押し付けるように斜めに傾いでいた。


(これが、この町の対能力者部隊)


警備員達からシェリーの姿を見ることは出来ないが、
シェリーは石像を介して警備員達の姿を見ることが出来る。

彼らは、近くの喫茶店にあったテーブルやソファなどを通路に集め
バリケードのようなものを作り、そこから顔を出すように
アサルトライフルを連射していた。

装填の隙を見せない為か、織田信長の鉄砲隊のように
三人一組のチームとなって、一方のチームが装填している間は、
もう一方のチームが射撃を行っていく。


(腕はそこそこだが、品はないわ。
 やっぱ、あいつらって優秀だったんだな)


次世代兵器に頼るだけの平和ボケした治安部隊。
シェリーはそんな風な評価を下した。

あいつら―――死神部隊ならバリケードなど必要としない。
見つけ次第、魔術が発動する前にその場で殺して撤収する。

そんな彼らのやり方を知っているシェリーからしてみれば
風紀委員や警備員など、もはや脅威ではなかった。

弾丸が次々に石像に炸裂し、その巨体を抉り取っていくが
近くにあった壁のタイルが磁石に吸い寄せられるように剥がれ
破壊された部分を瞬間的に再生させていく。



「くそっ! 摩擦弾頭でもダメか」


不意にカチン、という金属音が鳴り響いた。
業を煮やした警備員の一人が手榴弾のピンを抜いたのだ。

恐らく、それで石像を破壊するのではなく
石像の股下を掻い潜るように投げ、石像の向こうにいる
シェリーに直接ダメージを与えるつもりなのだろう。


「エリス」


それに気づいたシェリーは、オイルパステルを一閃する。
直後、石像が地を踏み鳴らし地下街が大きく揺れた。

まさに、警備員が手榴弾のピンを引き抜いた瞬間の出来事だった。
バランスを崩された彼の手から手榴弾がポトリと落ちる。


怒号が鳴り響く中、それを打ち消すように爆発音が鳴り響く。
だが、何故か血飛沫は上がらなかった。

不思議に思ったシェリーはオイルパステルを振るい
石像の拳の一撃でバリケードを粉砕する。

多くの警備員が、一斉に薙ぎ払われていく中、
一人の警備員がうつ伏せに倒れているの見えた。

恐らく味方への被害を最小限に抑える為に、
自らが落とした手榴弾の上に覆いかぶさったのだろう。

その警備員の身体から滲み出るように
赤黒い液体が床へと流れていく。

微かにまだ息があるようだが、死ぬのは時間の問題だろう


「勇敢ね、せっかくだから使ってあげましょうか」


シェリーはそう言うと、オイルパステルを宙で振るう。
直後、石像の腕が倒れている警備員まで届いた。

だが、警備員の身体を押しつぶす一歩手前で腕は動きを止める。
そして、ゴキッバリッ! という耳を塞ぎたくなるような音と共に
警備員の身体が石像の腕の中へと取り込まれていく。


「何をする、貴様ァァああああああ!!!」


バリケードと共に薙ぎ払われた警備員の中で
意識が残っている者は、何とか応戦しようと試みるが
衝撃でアサルトライフルを手放してしまった為に
反撃する手段は予備の拳銃以外に無く
この状況下において、それはあまりにも貧弱すぎた。

今日の投下はここまで

>>382
あの後、操られた間の記憶の全て消し去ったという
脳内補完をお願いします

それでは次回の投下で~

なぜ、サ-チライトで目潰しとかなぜ魔術師を狙わないのだろう?

とある不思議の禁…

どうも、>>1です。

今日は投下していきたいと思います。


>>595
エリスが盾になってるから無理では?

戦場だ
―――それが上条と一方通行が抱いた感想だった。

眼前に広がる光景は、銃弾が飛び交う戦闘―――ではない。
どうやらこの場は第一線ではなく、負傷した者たちが一時的に撤退し、
傷の応急手当てをするための、いわば野良病院のような場所だった。

漆黒の装甲を纏っているのは警備員だろう。
数にして、二〇人程が柱や壁に寄りかかっている者がいた。

彼らの傷は何れも、応急処置でどうにかなるものではない。
中には、折れた腕の骨が皮膚を突き破っている者さえいる。


(こんだけの警備員相手に、ここまで一方的だなんて)


負け戦

その言葉が現状に似合う最適な言葉だろう。
だが、彼らに撤退の意思は無い。

皮膚から腕の骨が突き出ている者でさえ、
呻き声を上げながら、骨を元の位置に押し戻し
止血テープで無理矢理固定しているのが見えた。

そして、少しでも怪我が軽い者たちは
近くの店にあったテーブルや椅子などを運びだし
バリケードのようなものを作ろうとしている。

本来ならば入院してもおかしくない程の怪我を負いながらも、
圧倒的な実力差を見せつけてるのにも拘わらず、
彼らは逃げるという手段を自ら捨てていた。

そこには、死んでも成し遂げるといった覚悟しかない。



「そこの少年共! 一体ここで何してんじゃん!?」


女性の警備員の怒号に、その場にいた警備員達が一斉に振り返る。
上条と一方通行が特に反応することなく、口を閉ざしていると
大声を出した女性は苛立ちを表すかのように舌打ちをした。


「月詠先生んとこの悪ガキと、木山春生んとこの第一位じゃん。
 どうした、今回は普通に巻き込まれただけなの?
 くそっ、だから隔壁の閉鎖を早めるなと言ったじゃん!
 少年達、逃げるなら方向が逆! この先は戦闘の真っ只中だ。
 とりあえず、後続の風紀委員が待機しているA03ゲートまで退避!
 月詠先生んとこの悪ガキはメットも持ってけ。ないよりはマシじゃん!」


警備員の女性は怒鳴りながらも自身の装備品を外して上条へと投げつける。
ドッチボールのように投げられたメットを、上条は慌てて両手で受け止めた。

何故、彼らは決して逃げないのか
―――二人はその理由が何となくわかったような気がした。



「情報と装備どォもアリガトウ。
 行くぞ上条、ここで時間を無駄にする余裕はねェ」

「……ああ、分かった」


上条と一方通行は再び歩き出した。
―――指示された方向とは逆の通路へと


「どこへ行こうとしてんの、少年!
 超能力者だからって勝てるとは限らないじゃん!
 ええい、誰でもいいからそこの民間人を抑えて!」


その台詞を言っている時点で、もはや勝ち目がない事は百も承知なのだろう。
現に、彼らは疲弊しきっており二人の少年に触れる余裕すらない。


それでも彼らの目は死んでなかった。

プロとしての訓練を積んだ治安部隊といっても、正規の警察官ではなく
その実態は所詮、学校の先生でしかない。
言うならば、ボランティア活動といっても差し支えはないはずだ。

それでも、彼らは逃げることを選ばない。

迫りくる死の恐怖に怯えながらも、
深手をおった体を無理矢理にも動かし
自分の心の弱さと闘っている。

その全ては、子供たちを守る為にあった。


「なあ、一方通行。まだ警備員が憎いか?」

「さァな、今はそンな無駄な事を考えてる場合じゃねェだろ」

「……そうか」


警備員の制止を振り切った上条と一方通行はある事に気付いた。
―――先程まで断続的に聞こえていた怒号や銃声が一切聞こえてこない事に


「一体……」

「戦闘終了っつゥとこだろ、
 どっちが勝ったかなンて考えるまでもねェけどな」


じわり、と上条の胃袋に重い何かがのしかかった。
何か取り返しのつかない事が起きてしまったような焦燥感が
瞬く間に、上条の全身に広がっていく。

薄暗く不気味な赤い照明が照らす通路の先へと二人は走った。
そして、その先に辿り着いた時、静寂を壊すかのように
錆びた女の声が薄暗い空間に反響していく。


「うふ。こんにちは。うふふ。うふふうふ」

今日の投下はここまで

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

大分空いてしまいましたが投下

その前に修正。
前スレで途中から打ち止めは二〇〇〇一号となっていますが
正しくは一〇〇〇一号です、はい。

このスレではそうなっているのであしからず

漆黒のドレスを着た、荒れた金髪に褐色の肌を持つ女が通路の中央に立っている。
ドレスのスカートは足首が見えない程長く、長い間引き摺られていたせいか
立派であっただろうそれは、汚れや傷が目立つようになってきていた。

だが、上条と一方通行からはその容姿を確認することは出来ない。
見えているのは、女の前に盾のように立ちはだかる巨大な石像だ。

石像といっても単純に大理石等で出来ている訳ではなく、
あらゆるものを粘土のように練り混ぜて、形の整えたようなものだ。

鉄パイプ、椅子、タイル、土、蛍光灯、そして―――



「何、だあれ……」


上条の口から出た言葉は震えていた。
石像の腕の部分に、あってはならないものが見える。
―――石像に比べれば小さく見える人の腕だ。

腕の部分にある三又の矛をモチーフにした紋章から
警備員の一人であることは間違いない。

恐らく、石像を迎撃しようとして返り討ちにあったのだろう。
よく見れば、石像の周囲に即席のバリケードと共に
蹴散らされた7,8人の警備員が倒れていた。

手足が震えていることから、息があるのは確かだが
このまま放っておけば死に至るだろう。



「くふ。存外、衝撃吸収率の高い装備で固めているのね。
 まさか、エリスの直撃を受けても生き残るだなんて
 ―――どうせなら、エリスの一部にしてあげようかしら?」


女の先方に立ち塞がる石像のせいで、直接こそ見えないが
女が残虐な笑みを浮かべているのが容易に想像できた。

エリスの一部にする。
意味こそ分からないが、ニュアンスは何となく分かった。

あらゆるものがグチャグチャに押し潰された石像。
恐らく、人体であっても材料にする可能なのだろう。
例えるならば、生ゴミの自動処理に放り込むようなものだ。


「どうして……、そんな事が出来るんだ……」


上条は震える声で言葉を紡いだが、
対して、女は特に感慨を持たなかった。




「おや。虚数学区の鍵は一緒ではないのね。
 幻想殺しか、聖人が肩入れしてた死神部隊のガキか
 ―――どっちを殺した方が楽かしら?」

「うるせェな、それより射殺か刺殺かどっちか選べ。
 一〇秒以内に現実に変えてやるからよォ」

「粋がってんじゃねーよ、一方通行!」


女は乱暴にオイルパステルを一閃する、
その動きに連動するように、石像が大きくを地面を踏みつけた。

ガゴン! という強烈な振動が地下街を蹂躙し
上条と一方通行はその場で大きくよろめく。

一方通行は能力を振動を反射することで、
揺れを収めようとしたが、それは敢え無く失敗に終わった。



(クソッ、単なる副産物じゃなくて、魔術かよ!)


ふと横を見れば、上条が地面に右手をつけているが見える。
それでも尚、振動が一向に収まらないところから察するに
アウレオルス戦の時のコインの表と裏の結界のようなもので、
魔術の核を潰さなければ意味がないのだろう。


「地は私の力。エリスの許可なしに誰も立つことは許されない。
 それでも私を地獄に突き落とせるかぁ、死神部隊?」


ゴーレムを介して、一方通行達の様子を見ていた女が
勝ち誇るように嘲りの言葉を一方的に浴びせかける。

死神部隊といっても、所詮は不意打ちを前提とした暗殺部隊。
即ちこの状況は彼らにとって負けたと言っても過言ではない。

必死に起き上がろうとする上条と一方通行だったが、
それを牽制するかのように再び石像が地を踏み、地が揺れる。

恐らく上条の幻想殺しが少しでも触れれば
石像は豆腐の様に崩れるはずなのだが、
触れることはおろか、動く事さえ出来なかった。


「お、前……っ!」

「お前じゃなくてシェリー=クロムウェルよ。
 イギリス清教の『必要悪の教会』に属している、ね」


なに? と二人は眉をひそめた。
上条は、敵の魔術師がイギリス清教を名乗ったことに
一方通行は、自らの正体を聞いてもいないのに白状したことに


「あー、そういやお前らここで死ぬから意味ないんだっけ。 
 まあ、別にどっちか一方を殺せばそれでいいかしら。
 なあ、どちらが生き残った方が情報が広まるんだ?」


シェリーは薄く笑いながら、オイルパステルをくるりと回す。
それに連動するように石像が地を踏みしめ、拳を引き上げた。


「何せ学園都市とイギリス清教の戦争を起こすんだ。
 まずは、その為の火種は作らないと、ね?―――エリス」



エリスと呼ばれた巨大な石像は拳の動きを停止した。
恐らく一気に上条か一方通行のどちらかに向けて放つつもりだろう。
その先の未来は、床に転がっている警備員を見れば一目瞭然だ。

上条と一方通行は、それぞれ類まれなき特殊能力を持っているが
足場が不安定なこの状況下において右手を構えるは困難であり
魔術で作られた石像を反射が適用されるか分からない。


「離れろ、少年!」


不意に横合いから叫び声が上がった。
見れば、警備員の一人が倒れたまま銃を掴んでいる。


「ッ! 伏せろォ!」


一方通行が上条の首根っこを掴み地面に倒した瞬間
アサルトライフルの銃口が勢いよく火を噴いた。

銃弾は音速の三倍を超えるスピードで空を引き裂き、
次々とエリスの脚部に激突していく。




「うわっ!?」


頭上を駆け抜けていく烈風に上条は思わず声を上げた。

エリスは体は主に鉄やコンクリートで構成されている。
そんなものに音速の三倍を超えるスピードの弾丸をぶつければ
当然、銃弾は辺り一帯に乱反射される、

通常、警備員が現在使用している摩擦弾頭は弾丸に特殊な溝を刻み、
空気摩擦を利用して2500度まで熱した超耐熱金属弾である為、
普通の鉄やコンクリートでは、現象は起きないはずなのだが、
エリスに取り込まれた物質は完全に変異しているせいか
その常識が通用することはなかった。

それでも石像が壊れることはなかったが、動きを止める事には成功している。
脚部を集中的に撃たれているこの状況で足を動かせば
その後ろに控えているシェリーに被弾しかねない。
その事が分かっている彼女自身は石像を動かせないのだ。

しかし、それと同時に警備員が放つ銃弾は
四方八方へと無秩序に拡散されていく。



「どォやら、あの石像以外に当たっても乱反射はしねェよォだな。
 計算上は、このまま伏せときゃ大丈夫なはずだが」


一度、跳ね返った銃弾は着弾点を貫通し
再び跳ね返る事は無いものの安心はできない。

いくら、計算上は大丈夫と言われても、
空間を蹂躙していく銃声と閃光がが不安を煽っていた。


「奴の行動範囲からして、ステイルの魔女狩りの王みてェな
 ルーン系統の魔術師じゃねェことは確かだ。
 だとすると、さっきの振動の魔術の核はあの石像だ。
 だから、あの石像はお前の右手が触れれば一発で壊れるはずだ」

「なるほど、じゃあ狙うとすれば装填の瞬間か」

「あァ、だから弾幕が途切れたその瞬間、
 お前の足元のベクトルを操作して飛ばす、イイな?」

「ああ、分かった」


上条はいつでも飛び出せるように全身に力を行き渡らせ
一方通行は能力が使えるように集中力を高めようと深呼吸をした瞬間

カツン、と
不意に二人の後ろから小さな足音が聞こえた。

今日の投下はここまで

一応予め言っとくと、作業服の男はれっきとした原作のキャラですが
性格とかその他諸々が創造になると思います。

出番がどのキャラよりも少ないんだもん(言い訳)
原作デビューを死t……いや、何でもない

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

大分空いてしまいましたが投下します

凶悪な銃声が鳴り響く中、小さな足音が違和感として耳に残った。
二人は不思議に思いながらも、首だけを動かして後ろを見る。

足音は、後ろの通路から響いてきたことは分かったのだが
当然ながら最低限の順路のみを示す非常灯の赤い光は、
その先を照らす事はない為、足音の正体は分からない。

不思議と危機感は湧いてこなかった。
訓練された傭兵のような足取りでもなく、
新たな敵であるような不敵さも無い。

分かりやすく言えば、悪意というものを感じられなかった。
これから人を殺すといった物騒なものではなく、
お化け屋敷を怯えながら歩く臆病な人間や
夜の学校へ忘れ物を取りに来た子供を想起させる
―――頼りなく、ビクビクとした足音だった。


二人の心に、危機感とは別の不安が湧き上がる。
こういった歩き方をしそうな少女を一人、彼らは知っている。


「……あ、あの……」


そんな二人の不安に答えるように少女の声がした。

非常灯では照らしきれない闇の奥から出てきたのは、
長いストレートヘアから一房だけ束ねられた髪が伸び、
線の細い眼鏡を掛けた少女―――風斬氷華だ。


「馬鹿野郎! 何で白井を待っていなかった!!」


上条は絶え間なく続く銃声に劣らぬ音量でそう叫ぶ。

駆け寄りたいところだが、頭上を飛び交う銃弾のせいで
上条と一方通行は立ち上がる事さえ出来なかった。


実のところ、その気になれば一方通行は駆け寄れる。
彼は、ありとあらゆるベクトルを自在を操作する力も持っている。
魔術といった非科学的なものについては微妙だが、
通常の物理法則に従う銃弾ならば難なく受け流す事が出来るはずだ。

それでも、彼は動くことが出来なかった。
受け流すべき跳弾のベクトルを警備員に向けたい衝動が
一方通行の全身を駆け巡っていた。

まるで、獣が鎖を千切ろうと暴れ回る様に


「……あ。だって……」

「いいから早く伏せろォ!」


込み上げてくる狂気に抑制しなければならない事にうんざりしながら
一方通行は状況が掴めていない風斬に向かって叫んだ。

すぐにでも駆け付ける手段を持っておきながら、
それが使えない事にもどかしてたまらない。



「え?」


二人の必死の形相と叫びの意味が理解できない風斬は
キョトンとした顔をした次の瞬間、

ゴン! と、彼女の頭が勢いよく後ろに跳ねた。
そして、少女の身体は何の抵抗もなく倒れこんだ。


「は?」


一方通行は思わず間抜けな声をあげていた。
横から上条も似たような声を出しているのが見えたが
一方通行にそれを気にする余裕は既に無い。

動体視力が人一倍優秀な一方通行には見えたのだ。
―――跳ねまわる弾丸の一発が風斬の頭に直撃する瞬間が

様々なものが一方通行の心を駆け巡る。
自責の念、良心の呵責、負い目、引け目、後悔、罪悪感
―――そして、疑念。


眼鏡のフレームが千切れ、吹き飛ぶのが見えた。
頭の体表面の皮膚と髪の毛が飛び散るのが見えた。
眼鏡をフレームの端をつけたまま、耳が千切れるのが見えた。

しかし、本来なら噴き出すはずの血が見えなかった。
大量どころか一滴の血も彼女の頭から流れなかった。


「か、ざ―――きりィ!」


上条のその叫び声で我に返った一方通行は、
酔っぱらいのようにおぼつかない足取りの彼を負う様に
急ぎ足で風斬に駆け寄っていく。

そして、風斬の傷を見て二人は思わず絶句した。

いつの間にか、警備員は銃の引き金から手を放しており
シェリーでさえも動きを止めている。


結論から言えば、風斬の傷は確かに悲惨だった。
よほど威力の高い弾丸を使用していたせいか
たった一発の銃弾にも拘わらず、顔の右半分が抉れている。

状況を知らない人がこの傷を見ても、銃弾が当たったとは思わないだろう。
体内に埋め込んだ爆弾が起爆したと言った方が納得がいくはずだ。

だが、問題はそこではない。
その惨状を超える問題が姿を現していた。

二人は、改めてその惨状を見つめる。
頭の右半分が消し飛ぶという死んでもおかしくない程の重傷
―――しかし、その中身はただの空洞だった。

肉も骨も脳髄も、人間としてあるべき構造が何もない。
悲惨なはずの傷が、紙で作った張りぼてのような作り物に見えた。
表から見れば間違いなく人間の皮膚だが、その裏側は
淡い紫色ののっぺりとしたプラスチックの板でしかない。


空洞となっている頭部の中心の三角柱があった。
底面は一辺2センチの正三角形で、高さは5メートル。
側面には縦1ミリ、横2ミリの長方形の物体が隙間なく詰められている。

磁石を使っているかのように浮く肌色の三角柱は、
その表面にある長方形のキーをカチャカチャとせわしなく動かしながら
その場に固定されたまま、ひとりでくるくると回転していた。


「う……」


しばらくして、意識が戻ったのか風斬が小さな呻き声を上げる。
それに合わせて頭部の三角柱の回転速度が増していき、
側面のキーボードが電動ミシンのような勢いで叩かれ始めた。


一目見ると、風斬の動きに合わせて三角柱が反応しているように見えるが
よく見るば実際は全くの逆で、三角柱の動きに合わせて
風斬の仕草や表情が作られているのが分かるだろう。

時が止まったように、その場にいる人間の動きが止まった中
豪雨のように響き渡るキーボードを叩くような音と共に
顔が欠けた少女がゆっくりと顔を上げた。

まるで寝起きのような仕草で、痛みを感じていないようだ。
四人の顔が驚愕に染まる中、風斬は上体を地面から起こした。


「あ……れ、めがね。眼鏡はどこ、ですか……?」


風斬は眼鏡を掛けていた辺りを何気なく指で触れようとして
熱湯に触れたかのように反射的にその指を引き戻し
恐る恐る再び自身の顔に指を近づけていく。



「な、に……これ?」


震える手で頭部の空洞の縁を指でなぞる彼女の目が大きく見開かれる。
動揺で彷徨っていた視線が側にある喫茶店のウィンドウに反射された
自身の顔の惨状を鮮明に捉えていた。


「い、や……」


風斬の欠けてしまった顔から初めて血の気が引いていく。
残された眼球は焦点が定まっていない様子で
そのせわしない動きは、焦燥や不安を如実に表していた。


「いや……、いやぁ!」


まるで抑えていたものが一気に爆発するように風斬は叫ぶ。
そして、彼女は鏡に写る自分自身から逃げるように
おぼつかなく、それでいて勢いよく走り出した。



―――あろう事か、巨大な石像のいる方向へと

さすがのシェリーもこれには黙っていなかった。
彼女がオイルパステルを一閃した瞬間、連動するように石像の腕が唸る。

巨大な石像は裏拳気味の拳で、鬱陶しい蚊を払うようで風斬を薙ぎ払った。
風斬の体はそのままノーバウンドで3メートル近く宙を舞い、
跳弾で穴だらけになった支柱へと叩きつけられた。

それでも、勢いは殺せなかったようで、風斬の華奢な体は
ピンボールのように跳ね飛び、エリスの股を潜り抜け
シェリーの足元まで転がり落ちた。

飛び降り自殺のような生々しい音が響き渡る。
見れば、風斬の左腕は肘から先が捩じ切れており
脇腹が、押し潰された菓子箱の様に歪んでいた。

それでも、風斬の身体は何事も無かったかのように動き出す。



「あ、あ、あああああああああああああああああああああああ
 あああああああああああああああああああああ!!!???」


壊れかけた身体から、絶叫を迸らせながら
風斬は前方に立っていたシェリーを体当たりで突き飛ばし、
体についた虫を振り払うように手足を振り回しながら
そのまま通路の奥に広がる闇へと逃げ込むように走り出した。

シェリーは、気怠そうにゆっくりと起き上がりながら
口を引き裂いたような残虐な笑みを浮かべ、
風斬が逃げた通路の先を見据える。


「エリス」


シェリーがそう呟き、オイルパステルを軽く指先で叩いた瞬間
何をやっても壊れなかったエリスの体が爆発するように崩れ始めた。

エリスの体を構成していた物体が、粉々に砕かれ
その場で砂嵐のように渦巻いていく。


「こンの……、三下がァァァ!」


一方通行は、エリスの体が弾けた瞬間に発生した衝撃波のベクトルを操作し
そのまま石像の残骸の嵐を一瞬で薙ぎ払った。

だが、その時既にシェリーの姿はそこには無かった。
―――無論、風斬の姿も

今日の投下はここまでです。

とりあえず、このSSとは関係ない思いついたもの

とある狂気の一方通行
一方通行「俺が初めて笑いながら妹達を殺した時」
上条「お化け屋敷?」黒子「ですの!」

何故か唐突に思い浮かんだ(既視感)
思い立ったら書いてスレ建てする予定です。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

レッツ投下

9月1日 午後2時25分 学園都市の地下街


「AIM拡散力場の集合体?」

「そォだ。それが風斬氷華、即ち『正体不明』の正体だ」


怪訝そうに聞き返す上条に、一方通行はそう答える。
しかし、上条は納得することが出来ないようだ。


「そんなことが有り得るのかよ?」


一方通行の話は、上条にとって信じがたいものだった。

能力者が無自覚に発生させるAIM拡散力場。
風斬の正体は、それが人の形をとったもので
簡単に言えば、体温は炎使いが、生体電気は生体電気が……という様に
力の集まりが一人の少女を生み出したというものだ。


「いくら何でも暴論すぎるだろ!
 何だってそんな考えに至ったんだよ!」

「アイツの頭の中にあった三角柱、アレと同じものを昔見たことがある。
 間違いねェ、アレはAIM拡散力場の集合体の核だ」


告げられた真実に、上条は思わず息をつまらせる。
認めたくないという心が必死に否定材料を探していく。


「でも、あいつは自分の姿を見て怯えてたんだぞ。
 あいつは自分の事を人間だって―――」

「生まれた時からそォ思ってたンだろ。
 そして、何の疑問を思い浮かべず今日を迎えた」


唯一の否定材料をいとも簡単に打ち消され、上条は今度こそ絶句した。
風斬氷華は学園都市に住む能力者によって生み出された存在。
つまり、彼女の持っている全ては外部から勝手に与えられたもの
―――信じる想いすらも


「結論から言えば、風斬氷華は人間じゃねェ。
 生物というより、AIM拡散力場がもたらした物理現象だな」

「そんな……でも、アイツは確かに人間の―――」

「だから人間じゃねェって」

「お、前……ッ!」


上条は思わず一方通行の胸倉を掴みあげていた。
一方通行の言葉自体にも腹が立ったが、それだけではない。
そんな内容を軽口を叩くように言い放ったことが気に食わなかった。


「あン? 俺なンか悪ィ事言ったか?」

「ふざけんじゃねえ! 何が言いてえんだよ!?
 単なる自然現象に感情移入するなって言いたいのか!?」


「単なる自然現象……お前の目にはそォ見えたのか?」

「そんな訳ねえだろ! お前はアイツの何を見ていたんだ!?
 インデックスと一緒に居る時のアイツは心から楽しそうだった!
 俺たちが喧嘩しそうになった時のアイツは怖がっていた!
 アイツには、人としての心があるんだよ!」

「なら、別にいいじゃねェか。人間じゃなくても」


え? と上条は素っ頓狂な声を上げる。
それと同時に一方通行の胸倉を掴んでいた手の力が緩んでいった。

一方通行は、その手を乱暴に振り払ないながら口を開く。


「まァ、何が言いたいかっつゥと右手で触れンなって事だ。
 それとも、人間じゃねェって理由で見殺しにでもすンのか?」



そんな訳あるか、と上条は即答する。

自身の正体を知ってしまった風斬は苦しんでいた。
受け入れがたい真実を突きつけられて、泣いていた。
そして、彼女には闇に逃げる他、道などなかった。

上条当麻は断言する。そんな一人の少女を見捨てる訳にはいかない。
例え、人間とは到底呼べない存在だったとしても
例え、右手で触れば一瞬で消え去ってしまう儚い幻想だっとしても


「イイ目してンじゃねェかよ、上条くゥン」

「ったく、変に脅かしやがって……、
 とは言っても障害はまだ残ってるけどな」


為すべき事は、はっきりと理解できたものの問題はまだ残っていた。
エリスと呼ばれていたシェリーが操作する巨大な石像。

あの巨大な石像が発生される壮絶な振動。
それが使われてしまえば、立っている事さえ困難になる。


「向こうも警戒してるだろォから、奇襲をかけるのも難しいな。
 風さえありゃ楽なンだけどなァ……、どォしたものか……」


深い溜息をつきながら石像の対処法を考える二人だったが
ふとウィンドウに目を落とすと誰かが後ろに立っているのが見えた。


「お悩みか、面白い悪ガキたち?」


風切り音が鳴る程、勢いよく振り返った二人の目に写ったのは
来る途中で出会った警備員の部隊の面々だった。

一人の女性が全員を代表するように二人の前に出る。


「話は聞かせて貰ったじゃんよ。
 本来なら、避難させるべきなんだが今回は特別だ。
 お前たちなりに我々の作戦を利用するといいじゃんよ」

今日の投下はここまで

前の終わりに言ってた思いついたものは

とある狂気の一方通行
・一方通行が原作よりイカれた状態での旧約3巻再構成

一方通行「俺が初めて笑いながら妹達を殺した時」
・タイトル通り、もう鬱は書かないと言ったが
 すまん、あれは嘘だった。

上条「お化け屋敷?」黒子「ですの!」
・上条さんと黒子が恐怖度学園都市第一位のお化け屋敷に行く話

まあ、こんな感じですね
どう終わらせるか思いついた奴から書いていく予定です。

それでは次回の投下で~

    ,´ノ从 ヽ   
   ┃ノノリ从从〉     
 ─ ┃ソ(lリ゚ ー゚ノリ       
─=┣⊂ミ彡⊂ゝ二つ#)Д゚彡・ .∵ ドゴォォォ

 ─=≡ 丶つ     ミつつ
              ミ  ミ
             ミン"ヽJ>>1


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         ドゴォォ  . ソ(lリ゚ ー゚ノリ┃  三二 ─
              三_/⊃彡⊃┫ 三 二─

       ∵・.(゚Д゚ (#⊂ニミ彡/   三二 ─
       ⊂ ⊂ヽミ    し′ 三二─
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   ノノリ从从〉  パーン
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    ,´ノ从 ヽ 
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   ┣ l. T 二三;,そ  ) 二
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一方厨はタヒね♪

あーズレたったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

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                ,´ノ从 ヽ
                ノノリ从从〉 三 ─
         ドゴォォ  . ソ(lリ゚ ー゚ノリ┃  三二 ─
              三_/⊃彡⊃┫ 三 二─

       ∵・.(゚Д゚ (#⊂ニミ彡/   三二 ─
         ⊂ ⊂ヽミ    し′ 三二─
           >>1




    ,´ノ从 ヽ  ベクトルビンタァ
   ノノリ从从〉  パーン
┣⊂ソ(lリ゚ ー゚ノリ 
┃  i,ミ⊂彡☆))Д´)>>1


    ,´ノ从 ヽ 
   ノノリ从从〉  
   ソ(lリ゚ ー゚ノリ(Д  ) ドゴォォ
    /i,ミ彡i>⊂⊂ 丶 /

   ┣ l. T 二三;,そ  ) 二
   ┃ |__l´    し'し' ヽ>>1

一方信者はタヒね★


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                          / y/ ̄ , / 斗 二ヽ                  
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一方厨&一方信者は現実見ろ現実!!!糞ツマラン一方マンセーssなンぞ書いてる暇あンなら働け!!!

どいつもこいつも一方通行に夢見過ぎ!!!幻想だ!!!そンな物は!!!そげぶ!!!!!!!!!!!

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一方厨&一方信者は現実見ろ現実!!!糞ツマラン一方マンセーssなンぞ書いてる暇あンなら働け!!!

どいつもこいつも一方通行に夢見過ぎ!!!幻想だ!!!そンな物は!!!そげぶ!!!!!!!!!!!


くぅ疲wwwwww

どうも、>>1です。

レッツ投下

風斬氷華は当てもなく地下街を走っていた。
その眼に大粒の涙を浮かべながら


「う、ぐうう……っ!?」


今頃になって、焼けるような激痛が風斬を襲う。
顔面の半分、左腕、左の脇腹から感じる熱せられるような痛みに
走る事はおろか、立っていることさえ出来なくった彼女は、
体内を駆け巡る衝動に身を任せ、手足を振り乱しながら地面を転がり回る。

だが、それだけの重傷を負いながらも彼女はまだ生きていた。
発狂しそうになる程の激痛の中、死への逃避すらも許されない生き地獄。


しかし、それも一瞬の内に終わる。


「あ……?」


ぐじゅり、とゼリーが崩れるような音と共に傷口が塞がり始めた。
まるでビデオを数百倍速にしたように開いた空洞を修復していく。

灼熱の激痛が覚めるように引いていき、
衣服やメガネさえも修復されていった。


「あ、ああ……っ!」


怪我が治った事で落ち着きを取り戻した頭が記憶を蘇らせる。

銃弾で撃ち抜かれた自分の頭の中身を
その中で動く気味の悪い三角柱を



「あがっ……ぎっ! ぐ……ぅ、うううう!!」


言葉にならない獣のような咆哮が風斬の口から吐き出される。
まるで巨大な重圧に押し潰れた心から中身が漏れたように

ズシン! と、そんな彼女に追い打ちをかける様に
地下全体に壮絶な振動が襲い掛かる。

宙に投げ出されながらも、彼女は暗闇の先を見る。
そこには鉄とコンクリートで固められた歪な石像がいた。

石像の背後から下品な女の笑い声が上がる。
恐らく石像を操っている人物だろう。




「ひ、……ぁ……」


風斬は、反射的に逃げ出そうとするも
石像の巨大な腕に殴られた記憶が鮮明に蘇ったせいで、
恐怖と焦燥が体中を駆け巡り、体を思う様に動かす事が出来なかった。

対して、女は何も告げずオイルパステルを一閃する。
瞬間、石像は風斬を狙いをつけ勢いよく拳を放った。

風斬は恐怖と焦燥に支配された体を何とか地に伏せようとする。
直撃こそ免れたものの、なびいた髪が石像の拳に巻き込まれてしまった。

バリバリッ! と人間の頭皮が引き剥がされる悍ましい音と共に
風斬の体は石像の腕に何メートルも引き摺られた挙句、砲弾のように投げ出される。



「うぐ………」


ゴンギン!! と内側で凄まじい音を響かせる風斬りの体は
ズルズル!! と恐るべき勢いで地面を滑っていく。
まるで全身をヤスリで削られたような激痛が風斬に襲い掛かる。


「あ、あ、あ……」


風斬が転がった軌道上の地面には、
皮膚の破片や長い髪などが一直線に走っていた。

ぐずぐず、と皮を剥がされた風斬の顔から異音が鳴り響く。
彼女が恐る恐ると言った感じで、己の顔に手を伸ばすと
その手には不気味に波立つような感触が返ってくる。

凄惨な暴力によって、歪んだ顔が再生しようとしているのだ。


「何なのかしらねぇ、これ」


石像の背後にいる女がようやく声を出した。
まるで道化師を見ているかのように笑いながら


「虚数学区の鍵とか言われてどんなものかと思えば
 その正体がまさかこんなものだったとはねぇ! あは、あはは!
 科学ってのは何時からこんなに狂っちまったんだ!」


女の一方的な会話の内に、破壊された風斬の顔は
ベチャベチャと湿った音を立てながら修復されていった。


「ぃ、ひ!」


自分の体に嫌悪と恐怖を覚えた風斬の様子を見て
シェリーは喜ぶように顔を歪ませて笑みを浮かべる。



「ぶっあはははは! 何だこれ殺すのすげえ面倒臭ぇな。
 ひき肉になるまでグチャグチャにしても元に戻るのかしら?」

「ど、どうして……何で……こんな、こんな……酷い事……ッ!」

「んー? 別にあなたじゃなくてもいいんだけどさ。
 あなたが一番楽そうだったから、理由はそんだけ」


ズシン! と重々しい足音が近づいてくる中、
風斬の顔が初めて怒りに歪んだ。

己の命を軽々しく扱われた屈辱。。
そこまでの屈辱を味わわされた悔しさ。
それを感じていて事態を打開できない己の弱さ。

様々な感情が爆発した彼女の目から涙があふれ出る。
そんな風斬を見て、シェリーは興が削がれたような顔を浮かべた。



「おいおい、どーした? その有り得ねえ面構えは?
 ひょっとしてあなた、死ぬのが怖いのかしら?」

「え……?」

「おいおいマジかよ、当然ですっつー顔しちゃってさあ。
 本当はもう気づいているのでしょう?
 自分がまともな人間じゃねえって事ぐれえさ」

「……」

「ナニ顔真っ青にして黙ってんだよ、考えりゃ分かる事でしょう。
 テメェがここで死んだところで誰が悲しむんだよ? 例えばさ、ほら」


刹那、巨大な石像が弾けるように砕け散る。
辺り一帯に粉塵が一通り吹き荒れた後、風斬は初めて女の顔を見る。

荒れた金髪に、チョコレートのような褐色の肌。
そして、すり切れたゴシックロリータを着込んだ女は笑っていた。
風斬の身に起きている惨状が喜劇だと言わんばかりに



「私があなたにしてる事って、この程度でしょう?」

「あ……」

「世の中を知らねえお前に良い事を教えてやるよ。
 この世界はな、人間は救われるけど化け物は救われねえんだよ。
 正義だの愛だの、結局は自分が傷つきたくないだけ。
 だからね、自分達より力のある化け物なんて要らないのよ」


周囲のガラスや建材が独りでに動き出し、再び石像が作られていく。
偶然か否か、それは風斬の怪我が治っていく様と酷似していた。
まるで、この姿こそが風斬氷華の本質とでも言う様に


「これでもう分かったでしょう?
 所詮、あなたはエリスと同じ化け物。
 なのに、今更どこに逃げようってんだ?
 テメェの居場所なんざ、この世界のどこにもねえんだよ」



その言葉に、風斬の呼吸が文字通り止まる。
いつまでも訪れない苦しみが魔術師の言葉を裏付けていく。

重圧のように圧し掛かる絶望が風斬の体をその場に縫いとめる。
その場から今すぐに逃げ出そうとする衝動は、
どこに? という疑問に抑制されていった。

風斬はある事に気付く。
今日経験した出来事の全てが初めてだったことを

昨日までの出来事を思い出そうとしても
浮かべることの出来るものなど何もなかった。


「うう……」


じわり、と胸を焦がすような激痛が風斬に襲い掛かる。
それは、石像に殴られた時よりも痛く感じられた。


風斬は、シェリーに襲撃される直前に上条達が言っていた事を思い出す。
彼らはゲーセンという場所に行くと言っていた。

当然、風斬はゲーセンという場所を知らない。
だが、そこが遊び場である事は何となく想像できた。
もしも、シェリーの襲撃が無ければ、きっと今頃は
風斬は初めての友達との楽しい一時を過ごしていただろう。

だけど、それはきっと想像のままで終わってしまう。
上条と一方通行に正体を見られてしまったのだから。
インデックスにも自身の正体を知られるのは時間の問題だろう。

そうなれば、彼女は二度と笑ってくれない。
彼女が笑いかけたのは『人間』としての風斬に対してであって。
決して、自分たちとは違う『化け物』としての風斬ではないのだから


風斬の頬に一筋の涙が流れる。

温かい世界にいたい、誰かに認めてもらいたい。
その為ならば、彼女は何にだって死に物狂いで縋ろうとしただろう。
しかし、縋るものなど彼女には何一つ無かった。


「致命傷が治って奇跡的に助かったと思ったの?
 違えよ、運悪く死ぬ機会を逃しただけだっつの」


シェリーは嘲笑うようにそう告げ、オイルパステルを振り回す。
その動きに応じるように、石像の腕が風斬に近づいていく。


「面倒だから、エリスの体内に取り込んで上げましょう。
 泥臭え土とグチャ混ぜになりながら、永遠の絶望に沈んでろ」


石像の腕がゆっくりと風斬に近づいていく。
風斬はもはや声さえ出さなかった。

死にたくないという気持ちはあるものの、
どうしても生きる理由を見出す事が出来ない。

これから自分の身に襲い掛かる凄惨な暴力に対して
せめて辛い現実を見ない様に風斬は両目をぎゅっと閉じる。


だが、悲劇は訪れない


石像の巨大な腕が風斬の腕に触れる直前、
何者かが恐るべき速さで風斬を掻っ攫った。


「……?」


恐る恐ると言った感じで瞼を開いた風斬の目に映った景色は
涙でぼんやりとしているだけでなく、上下が反転している挙句
半分が何か黒いもので覆われていた。


「悪ィな、某大佐が待てる時間しか能力が使えねェから遅れちまったわ」


その声はぶっきら棒だが、力強く頼もしかった。
そして、その声は聞いたことのある声だった。


「どう、して……?」

「あァ、お前に渡したスタンガン。実は発信機付きで……」

「そう……じゃなくて。どう、して……私みたいな、化け物を?」

「じゃあ、俺と同じだな」


予想外の返答に、え? と風斬は思わず怪訝そうな顔を作る。
対して、一方通行は気にすることなく言葉をつづけた。


「確かに、お前は化け物かもしれねェ。
 でも、まァそンなに気を落とす事でもねェ。
 化け物よりも醜い人間だっているンだからよ」



その言葉に風斬は驚き、シェリーは大笑いを上げる。


「くっ、はは、うふあはは!
 化け物同士の傷の舐め合いって事かしら?」

「―――あァ、はっきり言わなきゃ分かんねェか?
 お前の事を言ってンだよ、クソ野郎」


一方通行は殺意を込めて、シェリーに糾弾の言葉を叩きつける。
だが、彼女の顔から笑みが失われることは無かった。


「うふふ、確かにね。でも、それが普通なんじゃないかしら?
 そんな異常な綺麗事を常識みたいに考えちゃうなんて、馬鹿なの?
 あ、分かった。お前ってさ、友達いねえだろ?」


「死ぬまで言ってろ、行き遅れがァ!」


轟! と一方通行は風斬を片手で抱えたまま勢いよく跳躍する。
そして、そのまま滑らかな放物線を描きながら石像との距離をとった。

瞬間、ドガッ!! と眩い閃光が異形の石像を照らし出した。
石像は十字路の一カ所の通路を塞ぐように立ち塞がっており、
閃光はそれ以外の三方全てから放たれている。

閃光の正体は銃の先端に取り付けられたマグライト。
数にして三,四〇程の銃口が石像に突きつけられていた。

一方通行の肩から地面に降ろされた風斬は周囲を見渡す。
そこには、一方通行と深手を負っているはずの警備員達
そして、上条当麻がそこに立っていた。

彼らが風斬に向けている目に敵意など籠っていなかった。
皆、風斬が助け出された事に安堵するような笑みを浮かべている。


「……どう、して……?」


不思議そうに風斬は疑問の声を出した。

彼らは、見ているはずだ。
―――跳弾を浴びて顔が壊れた姿を
―――石像に殴れても平然と立ちあがった姿を


「友達助けるのに理由なんざ要らねえだろうが」


上条は一瞬の間も置かずにそう答える。
その顔には、何の疑問も無く、一片の翳りさえなかった。

思わず茫然とする風斬に、上条は優しく笑いかける。



「涙を拭って前を見ろ! 勇気を出して現実と向き合え!
 辛い現実に絶望する前に俺達を見ろ!
 ここにいる全員がお前を救うためにここにいるんだ!」


残酷な死か、それとも絶望の生か

そんな選択肢しかなかった闇に包まれていた世界は、
黎明のように明るく照らし出されていた。


「お前の居場所はここに在るんだ! 絶対に!!」

今日の投下はここまで

それでは、次回の投下で~

どうも、>>1です。

こんな時間ですが投下

「エリス―――」


石像の背後にいるシェリーは、醜悪な笑みを浮かべて叫んだ。


「―――ぶち殺せ、一人残らず! こいつらの肉片で体を作れ!!
 醜い化け物に与えられた微かな希望を絶望に塗り替えろ!」


同時に、シェリーはオイルパステルで宙を描く。
幾重にも重ねられた線が石像を動かす命令と化す。


「配置B! 民間人の保護を最優先!!
 我々の誇りと信念にかけて、死守しろ!!!」


一人の怒号を切っ掛けに全ての銃口が一斉に火が噴いた。

警備員達は、透明な盾を持って跳弾を防ぐ前衛と
ライフルで石像を攻撃する後衛の二組に分かれている。



今この場にいるのは、地下街にいた警備員だけではない。
第七学区とその周辺の学区を管轄とする警備員に加え、そこにいるのは
シェリーに攻撃を受けた学園都市の門を守っていた者だった。

別に、命令が下ったからここに来たわけではない。
彼らは皆怪我を負い、それが治るまで休暇を言い渡された者ばかりだ。

しかし、だからこそ彼らはここに来ていた。
この街を、そこに住む人々を守る為に
自らの傷を癒す時間を犠牲にして



ギギギザザザギギ!!! と警備員の持っている盾が悲鳴を上げる。
乱反射した跳弾が断続的にぶつかっていったせいか、
透明な盾は壊れこそしなかったが確実に表面が削り取られていった。

雷に怯える子供のように震える風斬を気にかけながら
上条と一方通行の二人は前方の石像の姿を見る。

脚部を集中的に狙われているせいか、その熾烈な歩みは止まっていた。
それでも無理矢理に歩こうとしているせいなのか、
壁のように大きく広がるその巨体は翻弄されているように見える。

かと言って、それが決定打になるわけではない。
脚部を構成しているコンクリートやガラス片が次々と削り取られていくが
それに劣らぬ恐るべき速度でエリスの脚部は周囲の床や壁、
挙句の果てには銃弾さえも体内に取り込み再生していった。




「うふあはは!!!」


膠着状態と化したのにも拘わらずシェリーの笑いは止まる事はない。
それは、負けるはずがないという余裕から来るものだけでは無かった。
石像越しに見える一心不乱にライフルを撃ち続ける警備員達。
彼らの目が希望に満ちているのが彼女にとっては可笑しくてたまらないようだ。


「『神の如き者』『神の薬』『神の力』『神の火』!
 四界を示す四天の象徴、正しい力を正しき方向へ正しく配置し正しく導け!」


オイルパステルを振るいながら、シェリーは怒号を上げる。

恐らくそれは無理矢理な命令だったのだろう。
石像の全身の関節から、まるで黒板を爪で引っ掻いたような
不快な音がまるで苦痛を訴えているかのように鳴り響く。


それでも、エリスは動き始めた。
声なき悲鳴を上げながらも、重々しい一歩を踏み出す。

これまでとは違って脚部を集中的に狙ったのが功を奏したのか
その歩みには勢いがなく、平衡感覚を狂わせるような振動は起きなかった。

しかし、このままでは石像が防衛網を突破するのは時間の問題だ。


「思い知れ! 絶対的な力の差を!!」


シェリーはその光景を見て、歓喜したように
よろ一層激しくオイルパステルを振り乱す。


「あ……あ、そんな……」


確実に迫りくる石像を見て、風斬は戦慄したが
対して、周りの者たちは対して感慨を抱かなかった。


「あー、やっぱこうなっちまうのか」

「まァ粗方予想通りってトコだな。何の問題もねェ」

「ありまくるじゃんよ! 少年、本当にやる気なの?
 ここで逃げ出すのもまた勇気じゃん?」

「じゃあ何でアンタ達はここにいるんだ?
 理由はそれと同じ、そしてこの状況を打破できる右手を
 持っている以上、俺は絶対にやらなきゃいけないんだ」

「そりゃあ、確かに月詠先生もそんな事は言ってたけど……」


3人の会話を聞いた風斬は、妙な胸騒ぎを感じていた。
―――何か自分の知らない間に、大変なことが決まってしまったような

その間にもズン! と石像の重い足音が響く。
石像の歩みはじわじわと速さを増していき、
じりじりと着実に上条達との距離を詰めていた。

その距離はもはや10メートルもない。




「ほら、チンタラしてねェでさっさと動け。
 手遅れになるのは婚期だけにしとけっつの」

「お前は後で私の全てを賭けてケジメをつけてやる。
 それにしても、最後に確認するけど本当にいいのか?
 指示を出したら、もう後戻りは出来ないじゃん」

「……、ああ」


上条の言葉には未練など一切無かった。
何をすべきかは既に理解していたからだ。


「イイ目をしやがって、やっぱセンセは生徒に恵まれてんじゃん」


女性の警備員は、満足そうに小さく笑いながら
小型の無線機を取り出し、起動した。




「いいよ、付き合ってやろうじゃん。
 でも、やるからには必ず成し遂げろ。そして死ぬな。
 その為に出来る事なら、何だってやってやる」


その言葉と、必死に体の震えを抑えながら笑顔を浮かべる上条を見て
風斬はようやく今から何が起きようとしているのか気付く。


「ダメ、です……、そんな……」

「やめろ、そいつの右手に絶対に触れるな」


風斬は上条を止めるようと右手を掴もうとしたが
一方通行が、それを止めるように、その手首を掴んだ。



「preparation<<準備せよ>>―――カウント3」


女の警備員は通信機に向かって命令を下す。

風斬の体を得体の知れない寒気が駆け巡った。
―――まるで、取り返しのつかない事が起こってしまったような


「―――カウント2」

「……何で、私を……止めるん、ですか……っ!?
 あなたが、……止めるべきなのは、彼の方でしょう!」

「止めるなよ風斬」


ほとんど錯乱しかけている風斬を制したのは
誰よりも危険なはずの上条の落ち着いた声だった。


「いいか? 俺は死ぬ為にアイツに立ち向かうわけじゃない。
 また、4人でどっかに遊びに行く為にこうしてるんだ。
 だから、俺は死なない。何があっても、絶対に」


上条は、少しの迷いもない声でそう断言する。
一点の曇りもないその眼に風斬は気圧されたように押し黙った。


「―――カウント1」


何かを仕掛けてくる事を勘付いたシェリーが
さらに狂ったようにオイルパステルを振り回す。

それに合わせて銃弾の雨に逆らうエリスの足が
より力強く、より早く前へ踏み出されていく。

だが、上条はそれに見向きもしなかった。
彼はただ目の前にいる少女の顔をしっかりと見つめていた。


「そんな訳だから、お前も現実に立ち向かえ。
 辛いかもしれない、苦しいかもしれない。
 だけど、絶対にそれだけじゃ終わりやしない。
 それ以上に楽しい事や嬉しい事があるはずだ。
 だから、もう簡単に諦めたりなんてするなよ。
 お前には頼っていい友達がいるんだから」


そう言って、上条は一度だけ軽く笑いかけると
全ての未練を断ち切るかのように前を見た。

そして、後戻りの出来ない闘いの始まりを警備員は告げる。


「―――カウント0」

今日の投下はここまで

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

こんな遅い時間ですが投下

「―――カウント0」


瞬間、エリスに降り注いでいた銃弾の雨が―――ピタリと止んだ。

それは、シェリーにとって予想外だったことだろう。
銃弾は、警備員にとって自身の身を守る最後の砦のはずだ。
それがなくなれば、たちまち彼らはエリスの餌食となる。
いくら、勝ち目がないと分かっていても簡単に諦めるはずがない。

しかし、そんな一見支離滅裂にも見える行動だが、成果はあった。

エリスの頑強な体が、突然バランスを崩して前に倒れた始める。
銃弾という強烈な向かい風に逆らう為の力が、
凶悪な慣性力となってエリスに襲い掛かったのだ。

そして、上条は透明な盾をハードルのように飛び越え、一気に駈け出す。
上条とエリスの距離は僅か7メートルぐらいだった。



「くはははは! おもしれえ……、来いよ! 私はここだぜ、幻想殺し!!」


矢のように上条がエリスに向かって走りだす中
シェリーは狂笑を上げながら、オイルパステルを振り回す。

その命令に忠実に従ったエリスが拳を振り上げる。
だが、その時既にエリスの体はかなり傾いていた。
案の定、ぎりぎり保たれかけたバランスは完全に崩れていく。

遂に勝った、警備員の誰もがそう思ったその瞬間だった。

ズドン!! とエリスは殴りつける。
前方に倒れこむ中、誰もいない地面を


「なっ……」


エリスの拳を中心に蜘蛛の巣状の亀裂が半径8メートルに渡って広がる。
再び地下街に熾烈な振動が駆け抜け、上条の体は宙に投げ出された。
地下街の至る所から不安を想起させる不気味な軋みが地下街を走り抜ける。


そして、エリスは自らが放った拳の反動で勢いよく跳ね上がった。
あまりの勢いにエリスの片脚は地面を離れ、その巨体が後ろへ倒れかけるも
エリスはギリギリの所でバランスを保ち、浮いた片脚を思いっきり地面に叩きつける。

ゴドン!!! と悪夢のような振動が再び地下街を激しく揺らしく。
激烈な振動に逆らえず、上条はその場に倒れこんだ。


「残念だったわねぇ?」


シェリーは歓喜しながらオイルパステルを一閃する。
巨大な歪な腕が、大きく振り上げられていく。
―――地を這う上条に狙いをつけて

例え、運よく右手で防げたとしても、数トンに及ぶ瓦礫の山が雪崩の様に
襲い掛かり、どのみち上条の体は潰されてしまうだろう。




「うふあははははは!! 勝ったのは私だ!!!」

「ここまでは、なァ?」


早くも勝利の余韻に浸りかけていたシェリーはその声で我に返る。
そして、エリスと視界を共有している彼女には見た。
石像の目の前で、無防備に倒れこんでいる上条、
その後ろで必死に立ち上がろうとしている警備員達。

そして、常人では有り得ない程高く跳躍をした一方通行を


「悪ィが、俺達が勝つのはここからだァ!」


一方通行は、自身の華奢な足を叩きつけるように地面に降り立った。
その瞬間、その場に存在したあたゆるベクトルが操作され振動が発生する。
―――エリスによるものと、逆位相の振動が


二つの激しい揺れがお互いに相殺しあったことにより
戒めていた枷が外れるように、上条は振動から解放された。

瞬間、上条は形振り構わず走りこんだ。
前方に見えるエリスの両足の空洞目がけて

普通の状態ならば、蹴り飛ばされてしまったことだろう。
だがしかし、エリスはこの瞬間大きく拳を振り上げていた。
よって、エリスの両足は全体重を支えなければならない為
その瞬間は絶対に動かすことが出来ない。

その事を経験則で知っていた上条は、
迷わずエリスの両足の空洞を潜り抜けた。

直後、ガガガギギギ! とエリスの体から火花が散る。
姿勢を立て直した警備員達が一斉に銃撃を再開させたのだ。

再びエリスの体は鎖に繋がれたように拘束されていく。
そして、皮肉にもその巨体は上条を銃弾から守っている。


そこで上条は初めてシェリー=クロムウェルの姿を見た。
手入れを怠って荒れた金色の髪に、別の国の血を引いたような褐色の肌。
擦り切れたゴシックロリータを身に着けている彼女は驚いたような顔をしている。


「はは、本当に来やがったよ冗談のつもりだったのによ」


ここまで追い詰められて初めて、シェリーは焦燥と困惑を抱き
これまで余裕に満ちたものとは程遠い引き攣った笑いを浮かべた。


「お前も勇気を出して現実と向き合え」


上条は冷たくそう言い放つと、シェリーの顔面を容赦なく殴り飛ばす。
彼女の細い体は、流されるように勢いよく地面を転がっていった。

今日の投下はここまでです。

一週間以内にはまた来れるようにはします。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

短いですがレッツ投下

シェリーが倒れた事によって、エリスは熾烈な歩みを止めていた。
だがエリスの強硬な肉体に決定打が与えられた訳ではないので
警備員達は未だ尚、一心不乱に銃を撃ち続けている。

先程まで様々な戦闘音に彩られていたせいか
鳴り響く銃声が虚しく感じられた。

上条は自身が殴り飛ばしたシェリーから目を離し
エリスの巨大な背中を改めて見つめる。

流れ弾が飛んでこないかどうかを心配をしつつ
上条は恐る恐るといった感じでエリスの背中に手を伸ばしていく。


「ふ、うふはは」


不意に、女の笑い声が不気味に響き渡る。
上条は反射的にシェリーの方を勢いよく振り返った。

平凡とは言っても、仮にも上条は喧嘩慣れしている高校生男子だ。
そんな人間の本気の拳が、顔面にまともに直撃したとなれば
普通の人間はおろか、魔術という切り札に全面的に頼り切っている
貧弱な魔術師であれば意識を失ってしまうはずだろう。

だからこそ、シェリーは上条の拳が自身の頬に激突した瞬間
上条の拳に受け流されるように顔を逸らし、尚且つ衝撃を拡散するために
自ら後ろへ跳び、ダメージを最小限に抑えていたのだ。


「うふあはは、何ヒーロー気取ってんだよ化け物どもが。
 今は必要とされてるけど、そうじゃなくなればたちまちエリスと同じ。
 その身が朽ち果てるまで、ずっと傷つけられ続ける。
 あなた達の身体と心はそれにどこまで耐えられるでしょうね?」

「テメェが心配する必要はねえ、そこで黙って眠ってろ」


笑い声を上げるシェリーに右手を堅く握りしめた上条が近づこうと
一歩踏み出した瞬間、ビュバン! と抜刀術のようにオイルパステルが地面に走る。

模様にも記号にも見える、科学では解析できない何かが
勢いよく次々と床に殴り書きされていく。


「な……くそ! 二体目を作る気か!?」


上条はシェリーの行動を止める為、上条は慌てて走り出すが
書き終わったといわんばかりにシェリーはオイルパステルを地面から離した。


「うふあはは、二体同時に操るなんざ出来る訳ねえだろうが。
 大体、それが出来たら最初からエリスの軍団を作っているもの。
 無理に二体目を作ろうとしても、形を維持できず崩れてしまうの」


徐々に自らとの距離を詰めてくる上条に対して
シェリーは、恐れるどころか更に獰猛な笑みを深めた。


「こんな風にな!」


刹那、シェリーが描いた文字を中心点に半径2メートルあまりの地面が崩れ落ちる。
当然の結果としてそこに倒れていたシェリーは崩落に巻き込まれ、
地面に呑みこまれるように上条の目の前から姿を消した。


「くそっ!」


上条は急いで駆け寄り、空洞の中を見る。
穴は相当深く、その中には漆黒の闇が広がっているばかりだが
底の方から風のような空気の流れを感じることが出来た。


(やられた、この下には地下鉄の線路だ)


上条が舌打ちすると同時に爆発するようにエリスの体が飛散する。
それに応じ、銃声は止み辺り一帯は鉄のカーテンに覆われた。


(しかし、妙だな……)


薄気味悪い闇が広がる空洞を見つめながら上条はふと疑問に思った。

何故、シェリーはあんなにもあっさり逃げ出したのか。
彼女にはターゲットに対する執着心というものが感じられなかった。

彼女のこれまでの行動を踏まえて考えれば、あまりにも不自然すぎる。
ここまで来て簡単に逃げ出すようには思えなかった。

上条はしばらく難しい顔をして考え込んでいたが
ふと何かに気付いたように、おもむろに顔を上げた。


(ちくしょう、あいつは別に逃げた訳じゃねえ)


シェリーが学園都市を襲撃した理由は、戦争を起こす為だ。
恐らくそれは、風斬を殺す事で達成されるのだろう。

だが、もしそれが数ある手段の一つに過ぎないのなら
風斬を殺すのは困難だと判断し、他の手段に切り替えたと考えるのが妥当だ。

シェリーの言葉を信じるなら、彼女の標的は四人。
そのうちの三人は今この場にいる風斬、上条、一方通行。

残りの一人は、現在ここにはおらず、保護もされていない。


「くそ……、インデックスか」

今日の投下はここまで

9月後半になったら、時間が取れるので連日投下も復活して
とある最狂の一方通行という別スレを立てるかもしれない。

それまでは、投下の間隔は一週間以内という事にします。

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

久しぶりに、あの男の出番が来ました

レッツ投下

9月1日 二時三十分 とあるビルの屋上


ゲームセンターやカラオケ、ボウリング等、多くの娯楽施設が入っている
そのビルの屋上は、関係者以外立ち入り禁止の場所だ。

毎日、午前中に作業員がソーラーパネルを清掃する為に訪れるが
それが終われば、そこに訪れるものなど滅多にいない。

だが、そんな誰もいない静寂を壊すかのように屋上の扉が思いっきり開かれる。
中から出てきたのは黒いボストンバックを肩に掛けた作業服を着た少年。

その少年は、ビルの中央まで急ぎ足で移動すると
瞑想をするように目を瞑り、その場で立ち止まった。


「……捉えた」


しばらく微動だにしなかった少年はそう呟くと、北西に向かって歩き出し
その場にボストンバックを取り出し中から次々に何かを取り出すと、
手馴れた様子で、それでいて急ぐようにそれらを組み合わせ始める。


―――
――


同時刻 とあるビルの屋上から北西に500メートル離れた路上


(? 今何か変な超音波が通り抜けたような……ま、いっか)


薄暗い地下街とは対照的に地上は目が眩むほどの炎天下で、、
そんな中、そこに美琴とインデックスはジッと立ち尽くしていた。

白井黒子は地下街に閉じ込めれた学生たちを
自身の能力を使い、運び出している為ここにはいない。


(はぁー)


美琴は、心の中で深い溜息をついた。

上条達が無事に戻ってこない以上、帰るのは薄情な気がしたが
かといって、インデックスと美琴には共通の接点も話題もない。

太陽が眩しい青空の下、居心地の悪い妙な沈黙が下りていた。


(あーもう。黒子のヤツめ)


ここにはいない後輩に恨み言を告げる美琴だが、
当然の如く、そんな事で状況が変わるわけがない。

超電磁砲で地下街の隔壁を破壊しようも一瞬考えたものの
学生達に紛れてテロリストが逃げ出す恐れがある為、
美琴は大人しく現状維持の道を選択することにした。

暑さに耐えられない、と訴えるようにインデックスの腕の中で暴れる
三毛猫の鳴き声が美琴の耳には、ひどく虚しく聞こえる。

とうとう耐え切れなくなった美琴は、ポツリと口を開いた。


「……あついわね」

「そうだね」


破れた沈黙はたった2秒で復活する。

心に収まりきらない溜息をつこうとした美琴だったが
ふとインデックスの服装が目に留まった。



「そういえば、そのアンタのその服は何なのよ?
 このクソ暑い中、よくもまあそんな長袖でいられるわね」

「別に慣れれば、大して気にならないかも。
 それに今では風通しも良くなっているし」

「うん? って。よく見たら布地を安全ピンで留めてるだけじゃない!
 何でこんなパンクな恰好になっちゃてるのよ?」

「うっ……、色々と古傷があるので言及しないで欲しいかも」


その話題をインデックスがそこで一方的に終わらせたので、
またもや会話の流れは断ち切られてしまう。

一度会話の味を覚えた美琴は、復活した居心地悪い沈黙に
耐え切れないと言わんばかりに慌てて口を開いた。


「にしても、遅いわねあいつら」

「……うん。どうしよう、あの魔術師はひょうかの事狙ってたみたいだし
 それに、術式もロンドン仕込みみたいな匂いがしたから心配なんだよ。
 本当になんにもなければ良いけど……」


うん? と美琴は聞きなれない単語に首を傾げる。
そういえば、地上に連れ出された時もそんな単語を並べて
元の場所に戻すように抗議していた事を美琴は思い出した。

少しだけ考えて、インデックスの服装から何らかの宗教関係者だと察した美琴は
超能力を魔法か何かと勘違いしているのだろう、と解釈する。

確かに科学的知識がない人間からすれば、そう見えてもおかしい話では無い。
だからこそ、美琴は何の疑問も持たずにインデックスの言葉を聞き流した。


「ひょうか、ってのは一緒にいた女の子の事?」

「うん。あ、今回はとうまが連れ込んだ訳じゃないんだよ。
 私が先に会ったんだからね」

「今回は、ね。ほほう」


美琴は顔を逸らして、見る者を戦慄させる黒い笑みを浮かべるが
無邪気なインデックスは、それに気付かないまま腕の中で
暴れる三毛猫をあやすように体を左右に揺らし続けている。


「うう、心配かも。あんな所に女の子が置き去りにされているのもそうだけど
 薄暗闇の中でとうまと女の子を一緒にさせているのが心配かも。
 あくせられーたもいるけど不安材料にしかならないかも」

「……何でかしら、この一点のみアンタとは友達になれそうな気がするわ」


思えば、性質の悪い悪戯を仕掛けてきていた同じ中学校に通っている超能力者が
第一位を配下に置こうとしたという噂が流れた一週間後に泣いて謝ってきた事があり
また、自身に対して数々の変態行動を働かせていた後輩が、残骸事件の後
すっかりと大人しくなり、更に第七学区のとある学校の通学路を
重点的にパトロールするようになった、という事もあった。

よくよく考えてみれば、そのおかげで美琴の学校生活の憂鬱が大分減っているのだが
それを認めるのは無性に腹が立つ(主に後半)ので、美琴は気にしないことにした。


「どうでもいいけど、アイツの身の安全は心配してない訳?」


それは、美琴にとって次の話題に移る為の何気ない一言のつもりだが
ピタリと、猫をあやしていたインデックスの体の動きが止まる。



(あれ? もしかして地雷踏んじゃった感じ?)


動揺しかける美琴だったが、インデックスは一瞬の内にまた
猫をあやす作業に戻り、何事もないように口を開いた。


「ん、とうまの事を言ってるのかな? とうまなら心配ないよ。
 とうまは何があっても、絶対に帰ってきてくれるんだから」


彼女はそう答えたが、心配していないはずがない。
本当にそうならば、わざわざ待っている必要はないはずだ。

よって、彼女の言葉は無関心からではなく
上条への強い信頼から来たものだとみて間違いないだろう。


(ま、この状況で心配するなって言う方が無理な話よね。
 にしても、帰ってきてくれる、と来ましたか)


誰の元へ帰るのかは聞くまでもなく明白だ。
インデックスは特に特別な含みを持たせたつもりなど微塵もない。

つまり、それが彼らにとっての常識と言って言い程
いちいち確認するまでもない共通認識なのだろう。


そして、その事が美琴の心に鉛のように重く圧し掛かった。


(だから、何で、そこで、私が、ショックを受けなきゃならないのよ!?)


自分自身の心に燻る正体不明の感情と、それに翻弄される自分に
苛立ちを隠せず、それを少しでも発散するかのように前髪を弄り始める。


(あーもう、何かすごくイライラしてきた)


そして、再びその場を駆け抜けた超音波によって、
美琴の機嫌の悪さは更に激化していった。

今日の投下はここまで

作業服の男の能力は、原作では明かされていませんので
原作の描写から勝手に創造することにしました。
初登場が死体ですし、姿形しか出番なかったし(ネタバレ)

今回に限らず、能力が具体的に明かされてない人物は、
同じような感じになる事が多少あるのであしからず

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

この間、宣言したスレ建てを実行しました

とある最狂の一方通行
とある最狂の一方通行 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1378567485/)

是非ご覧を(ステマ)

それでは短いながらも、こっちの分を投下

九月一日 午後二時三五分 とあるビルの屋上


誰もいない筈の空間に、作業服の少年が身を潜めるようにうつ伏せになる。
組み立て終えた遠距離狙撃用のボルトアクション式のライフルを構えながら


(あれだな)


照準調整を終えた作業服の少年は、スコープ越しに標的の姿を確認する。
丸く切り取られた世界に写るのは長い銀髪に緑色の瞳、白い肌を持った
見た目一四、五ぐらいの安全ピンで布地を留めた修道服を着た少女の姿。

腕に抱えた猫をあやすその姿からは、危険的な印象は受けられない。
それどころか、見る者を安心させるような微笑ましさすらある。



(殺しやすそうだな)


だが、その様子を見て少年が抱いた感想はそれだけだった。
スコープを覗き込むその冷たい目には躊躇いなど一切感じられない。

別に少年は少女に特別な恨みを持っている訳ではない。
そして、人を殺す事で喜びを得られる快楽殺人者でもない。

あの少女を殺すだけで、多額の報酬が手に入る。
―――少年にとって、それ程度の認識でしかなかった。


(つっても、面倒臭え事には変わらねえけどな)


作業服の少年の目的は唯一つ。
スコープに写る人畜無害な少女を殺す事だった。


しかし、ただ殺せばいいという訳ではない。
クライアントからは、絶対に脳を傷つけるなと言われている為
頭部ではなく、胸を狙い心臓を撃ちぬく手筈だった。

少年にとって、それはコンビニの店員より簡単な仕事だ。
しかし、少年にとって思わぬ誤算が生じていた。

学園都市超能力者第三位、超電磁砲こと御坂美琴。
どういう経緯かは知らないが何故かその彼女が
標的である修道着を着た少女と並ぶように立っていることだ。

この状態で修道着を着た少女を撃ち殺すという事は、
即ち超能力者の怒りを買う事を意味している。

生憎と、少年にそれを真正面から受け止めるだけの力は無い。
少年は、しばらく考えた挙句、銃口を標的の隣にいる人物に向けた。



(なら先に、アイツから殺しておくか)


真正面から勝てないのなら不意を狙えばいい。
その方法で数え切れない魔術師を破ったという実績が
超能力者相手に挑む勇気を少年に与えていた。

そして、風の流れが安定してきた途端
引き金は引かれ、その銃口が火花が噴き出す。

轟音と共に放たれた銃弾は、音速の三倍で空を引き裂き
風に流されながらも少女の元へ向かっていく。

放たれた弾丸は外れる事無く少女の心臓を射抜き
胸に風穴を開けられた体は力なく崩れ落ちるはずだ。
その少女が普通の人間であればの話だが

瞬間、バチッと少女の身体が帯電し始め
青白い輝きは、銃弾を呆気なく弾いた。


「んな!?」


思わず驚きの声を上げながら、少年はスコープ越しに見た。
不敵な笑みを浮かべながら、自身を睨みつける超能力者の顔を

今日の投下はここまで

そういえば、PSPでとあるのゲームをしてみた時
「お前がDNAマップを渡さなければこんな悲劇は(ry」
私は、そっとPSPの電源を切った(既視感)


それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

レッツ投下

同時刻 とあるビルの屋上から北西に500メートル離れた路上


ガキィン、と美琴の身体から発生した紫電が
不意に飛んできた銃弾を振り落すように弾いた。

勢いを殺された銃弾は回転しながら地面に落ちていき
コツン、と虚しい音が辺りに小さく響き渡る。


(ったく、どこの誰だか知らないけど詰めが甘いわね。
 遠距離から気付かれない様に狙うっていうのはアイデアは
 認めるけど、速さが足りなかったわね)


美琴は、無意識でレーダーのようなものを張り巡らせこそしているが
かつての一方通行の様に常時防御を展開していた訳ではない。

ただ、自身に向かって飛んでくる弾丸を観測した瞬間、
反射的に能力を発動させただけの事だった。


「ふぇ!? 何? 一体何が起きたの!?」


突然の美琴の放電にインデックスは慌てふためく。
どうやら、美琴の放電が凄まじかったせいで
飛来してきた銃弾には気づいていない様子だった。


「あー、ごめんね? 蚊が飛んできたもんだから、つい」


そう誤魔化しながらも、美琴は銃弾が飛んできた方向を睨めつける。
その顔に浮かぶのは見る者に寒気を浮かべさせる攻撃的な笑みだった。


「ごめん、ちょっと急用思い出したから帰るわね?」

「分かった、外せない用事なら仕方ないんだよ。
 とうま達には私から言っておくね」

「そうしといてくれると助かるわ」


それだけ言うと、美琴はそのまま北西へと全速力で走り出した。
超能力者に喧嘩を売るという事の意味を分からせる為に


―――
――


同時刻 とあるビルの屋上


こちらに向かって走ってくる少女の姿を確認すると
作業服の少年はスコープから目を離すと、
深い溜息をつきながらゆっくりと銃から手を引いていく。


(あー驚いた。すげえな超電磁砲)


遠距離狙撃が失敗したばかりか、相手に勘付かれ
万に一つの勝ち目もない敵が刻々と迫りくるにも拘わらず
少年の顔に焦燥の色が現れる事は無かった。

少年は、頭の中で自身の行動指針を組み立て直し、
傍らに置いてある黒いボストンバックから金属製の四角い箱を取り出し、
表面に付いているパネルを一通り操作すると、
それをボストンバックの中に戻し、開け口を閉める

直後、タイミングを見計らったかのように屋上の扉が開いた。
中から出てきたのは至って普通の身なりの青年だ。

青年は、作業服の少年を見ると軽く頭を下げ
少年のいる場所へと歩き出していく。



「お、丁度いい所に来たな」

「まったく何ですか? アンタみたいな人がこっそり頼みたい事って」

「ああ、そんな大したことじゃない」


作業服の少年は、歩み寄ってきた青年の隣に立つと
懐に手を入れると、何かを取り出す。


「死ぬだけだ」


作業服の少年の手に握られているのは、黒光りする拳銃。
少年は、それを青年のこめかみに突きつけると
一切の躊躇いもなく引き金を引いた。

バン、と鈍い銃声が響くのと同時に青年の頭から勢いよく血が噴き出し
言葉を発する余裕さえなく、青年の身体は地面に崩れ落ちる。

あっという間に死体と化した青年の手に拳銃を握らせ、
指を引き金に掛けさせると少年はその場から立ち去った。


―――
――



数分後 同地点


御坂美琴は、とあるビルの壁を磁力を使って蜘蛛の様に軽々とよじ登り
そのビルの屋上―――弾丸の軌道から計算し導き出した狙撃地点へとたどり着いた。

美琴としては、銃の後片付けをしているであろう狙撃手を捕え、
雇った人間を白状させようと思っていたのだが
彼女の目には予想を遙かに上回る光景が映っている。


(……何よこれ?)


そこにあったのは、狙撃に使われたと思われる狙撃銃。
そして、その傍にはこめかみを銃で撃ちぬかれた青年が
目を不自然に見開きながら倒れていた。

物言わぬ死体と化した青年の手に拳銃が握られているところを見ると
恐らく自殺したのだろう、と美琴は結論付ける。


(……どうして?)


そう思った直後、ピー! という電子音が辺りに鳴り響く。
美琴がその音の正体について考えようとした瞬間

屋上一帯が爆炎と轟音に包まれた。


同時刻 とある大通り


作業服の少年は四ドアの車の助手席から、
ビルの屋上から炎が舞い上がる様子を眺めていた。

少年が屋上で仕掛けたのはC4爆弾の一種で、発電能力者が近づくと
その人間のAIM拡散力場に反応し、起爆するように設定したものだ。


「あれで超電磁砲は死にましたかね?」

「万が一そうなら俺は今年の運を使い果たした事になるな」


少年は運転手の問いに対して、そんな風に雑に答えると
腕時計に目をやり、憂鬱そうに深い溜息をつく。

直後、それに答えるように少年の携帯が勢いよく鳴りだした。
着信ボタンを押すと、スピーカーから退廃的な女の声が流れだす。


『首尾はどうだ?』

「すまねえ、思わぬ邪魔が入って狙撃に失敗した。
 悪いが、後一〇分時間をくれ。その間に片を付ける」

『丁度いい、事情が変わったわ。殺すのではなく生け捕りにして
 その場で待機しなさい。報酬は倍額に増やしてやるよ』

「……了解」




作業服の少年はしばらく何かを考えた後、そう言い電話を切った。
恐らくそのやり取りは聞いていたのだろうか、
運転手の青年がニヤニヤしながら口を開く。


「やったじゃないですか、倍額ですよ倍額」

「何言ってんだ馬鹿が、もうこの件からは手を引くぞ」


え? と運転手の青年は怪訝そうに眉を潜める。
言葉の意味が理解できない、というよりは
その言葉が出たことが信じられなかった。


「いやいや何言ってるんですか!?」

「聞いてたんじゃねえのかよ。まあいい、教えてやるよ。
 分かりやすく言うと、あの女にとって俺達はもう用無し。
 要するに消される前にさっさとズラがる、それだけの話だ」


―――
――



同時刻 地下鉄の構内


通話が終わるとシェリーは、携帯電話をエリスに向かって投げる。
ゴキッ、と金属が砕かれる音を響かせながら、
携帯電話はエリスの体内へと取り込まれていく。

連絡用に、と作業服の少年に貰ったプリペイド式の携帯電話だったが
彼女はそれを使うことばかり触る事さえも嫌っていた。

本来なら浮遊術式を用いることでエリスによるダメージを逃れていた彼女だが
上条当麻の右腕に殴られた事によって跡形もなく崩壊してしまった為
今やエリスに抱かれながら移動する羽目になっている。

シェリーは周囲を見渡すと、徐々にその顔が怒りに染まっていく。
コンクリートの地下が、その据えた匂いが、それによって汚された空気が
こんなものを作り上げた人間が、それだけの事が出来る力が忌々しかった。

結論から言えば、彼女がこの街が嫌いだ。
世界から消し去りたいとさえ願うまでに

今頃になって、殴られた頬が熱を帯び始める。
こんな街さえなければこんな事にはならなかった、と彼女は思う


「エリス」


彼女は何か思い出すようにそう呟いた。
その名は、元々ゴーレムにつけられた名前ではない。

エリスとは、二〇年前に死んだ一人の超能力者の名前だった。

今回の投下はここまで

次回の投下は2週間以内ということで

それでは次回の投下で~

どうも、久しぶりに>>1です。

本日投下の予定だったのですが、
色々あって今日は出来なくなりました。

と言うわけで、申し訳ありませんが
投下は明日に延期します。

このスレが終わるまでに6巻終わらせたいところですが
まあ、出来なかったらその時はその時で

それでは明日に会いましょう

どうも、>>1です。

しばらく時間が空きましたがレッツ投下

9月1日 午後二時三十五分 とある地下街


「だから! さっきのヤツはもう逃げたつっただろうが!
 さっさと地下街の封鎖を解除しろよ!」

「何度も言う様に、地下街の管轄はウチらとは異なるじゃん。
 こちらも連絡をつけてはいるが、命令系統がある以上
 封鎖が解かれるまでもう少し時間が必要じゃんよ」

「くそ!」


警備員の女性のその言葉に、上条は苛立ちを胡散するかのように壁を蹴る。
彼の顔には只ならぬ焦燥や不安がはっきりと浮かんでおり
その様子を見た警備員の女性が訝しむような顔をした。


「どうした? 何か問題でもあるのか?」

「それは……」

「お前らの顔を見たくねェだけっつの、クソババアが」


上条が何か答えようとする前に、一方通行は吐き捨てるように
そう言うや否や、そのまま一瞬の内にどこかへ消え去った。

恐らくベクトル変換を使って高速移動したのだろう。
足音どころか気配さえも完全に消えていた。

警備員の女性は一方通行を気にしている様子だったが
無線に連絡が入ったらしく、諦めたかのようにその場を離れ
専門用語のような略語を使って口論をし始める。


「…あ、あの……さっきは、ありがとう、ございました」

「ん? ああ、別にお礼を言われる程の事じゃあねえよ。
 それより、体の方は大丈夫なのか?」


風斬が近づいて話しかけると、上条は落ち着いた様子で応答したが
その姿は、どこか無理矢理に平静を取り繕っているように感じられた。


「あ、はい。平気、……だと思います。
 それより、……何か、あったんですか?」


風斬がそう言うと、上条は少しの間黙り込んだ。
本当の事を言うべきかどうか迷っているのだろうか、
彼は一度だけ深呼吸すると、ゆっくりと口を開いた。


「シェリー=クロムウェル、あの女は逃げたんじゃない。
 次の標的として、インデックスを狙いにいっただけだ」

「え……?」

「アイツの目的は、別に俺やお前を殺せなくても
 特定の条件を満たしていれば、誰でもいいらしい。
 で、その内の一人がインデックスって訳だ」


そう言われて、風斬はシェリーの言っていた言葉を思い出す。
狙うのは別に自分でなくてもいい、と。

風斬や上条、一方通行は大勢の警備員に守られていたが
インデックスは先に地上に避難している為、無防備だろう。

どちらでも良いなら、当然難易度の低い方を選ぶはずだ。


「それなら……、あの人達に、事情を説明して……、
 外にいる、警備員の人達に……保護して、貰えばいいんじゃ」

「駄目だ、それは出来ない」


風斬の提案を、上条は迷うことなく否定した。
間違いなく受け入られると思っていた風斬は不思議そうな顔を浮かべる。


「どう、して?」

「本当の事を言っちまうと、インデックスはこの街の住人じゃないんだ。
 だから、警備員に見つかると保護どころか逮捕されるかもしれない。
 ―――まあ、本当にそうなっちまうかは分かんねえけど」


会話の内容を警備員達に聞かれたくないのだろうか、
上条は内緒話をするように、声を潜めて風斬に話しかける。


「一応、アイツにも臨時発行のIDはあるんだ。
 でも、特別警戒宣言下じゃどこまで役に立つか分からない。
 そんなIDを見せても、免許証なりクレジットカードなんなり、
 他の身分証の提示を求められるかもしれねえからな」


そこで、上条は舌打ちすると周りを見渡した。
どうやら余程、警備員達に聞かれたくないようだ。


「ぶっちゃけ、そうなるとかなりヤバい。
 アイツには、『書類上の身分』<<パーソナルデータ>>が全く無いんだ。
 カード、保険証、住民票、果ては年齢、血液型、誕生日に至るまで。
 インデックスっていう名前も明らかに偽名だしな。
 こんな空白だらけの人間を奴らが黙って見過ごすとは思えない」


そこまで聞いて、ようやく風斬は上条が焦っている理由を理解した。
先程まで頼もしく思えた彼らは、風斬にとっては味方でも
インデックスの目の前では、たちまち敵となってしまうのだ。


「で、でも……私、だってこの街の、……住人じゃ無かったし……」

「確かに、お前もID登録されてないし、正体も普通じゃないけど
 言ってしまえばそれだけだ、完全に危険と判断される訳じゃない。
 でも、インデックスの場合はちょっと事情が違うんだ。
 簡単に言うと、学園都市とは系統の違う組織に属している。
 だから、属しているだけで危険だと判断されてもおかしくない」



そこまで言って上条が突然歩き出したので、風斬は慌ててその後を追いかける。
彼が歩みを止めたのは、シェリーが逃走用に空けた大穴の縁だった。


「やっぱ、行くとしたらここを通るのが一番手っ取り早いか。
 今、一方通行が警備員がいない隔壁から地上に出ようとしてるけど
 色々あってアイツの能力には時間制限がついちまってるからな。
 この際だから先回りは諦めて、さっさと追走することにするか」


風斬は、オドオドしながらも慎重に身を乗り出しながら大穴を見つめる。
灯りが全く無いせいか、暗闇が広がるばかりで底を見ることが出来ない。

正確な高さこそ分からないため、例え比較的浅かったとしても
着地・受け身のタイミングを取ることは極めて困難だろう。


「ま、待って……、まさか……一人で、行くん……ですか?」


上条がこれからしようとしていることを理解した風斬は
慌てながらも押し出すように言葉を紡いでいく。

シェリーの恐ろしさをその身を以って味わったからこそ
風斬は、上条を止めようと必死に頭の中で説得材料を考える。


「ごめん、こればっかりは譲れない」


直後、風斬は頭の中を一掃されたような錯覚を覚えた。
風斬が気圧されたのは、否定の言葉だけではない。

上条の目が、形容しがたい威圧感を放っていたからだ。
恐らく、何を言ったところで彼の意思を変えることは出来ない。
根拠こそないものの、風斬は直感的にそう確信した。

それでも、風斬は上条に戦ってほしくないと願う。
上条のインデックスを守りたいという気持ちは痛い程分かる。
でも、だからこそ上条に傷ついてほしくなかった。
彼は、この街では敵だらけのインデックスの数少ない味方なのだから。


そして、風斬はそれらを全て叶える為の結論を出した。


「大丈夫、……です。あなたが……行かなくても、助ける方法はあります」


その言葉に、上条は思わず眉を潜める。
対する彼女は微笑みを浮かべて言葉を続けた。


「化物の、相手は……同じ、化け物がすればいいんです」


直後、上条の表情が息が止まったかのように凍り付く。
そんな彼に、風斬は安心させるように話しかける。


「私は……化け物の癖に弱いけど、囮ぐらいなら出来ます。
 私が、殴られてる間に……あの子を逃がす事が、出来ます」

「駄目だ、絶対に駄目だ! それは何の解決にもならない!
 俺達が誰の為にここに来たかまだ分からねえのか!?」


驚きで硬直した上条の表情は、やがて激しい怒りへと変わっていく。
その裏にあるのは憎しみではなく、風斬への優しさだった。
その事実が、風斬の胸を静かに締め付けていく。


「お前が殴られているのを背にインデックスが逃げると思うか?
 有り得ねえだろ! アイツは絶対にそんな事はしない! できない!
 俺達がどんな思いでここに来たか、分からねえとは言わせねえぞ!」


上条の言葉を聞きながら、風斬は地面に散らばっている破片を見た。
それは、上条達が立ち向かったモノ―――彼女と同じ化け物の末路だ。

全身を銃で撃たれ、砕かれ、地面に崩れて落ちていく。
それでも、それに対して悲しみを感じた者などいないだろう。
人間ではない、という事は、そう言う事だった。


「あなた達の思いは、……痛い程分かります、それに嬉しかった。
 だから、……私のこの思いも……分からないとは言わせません」


風斬は真っ直ぐと上条の顔を見つめる。
その姿には、不安げな様子など微塵も感じられなかった。


「私は、化け物だから、あの石像に何度殴られても耐えられます。
 私が、化け物だから、あの石像に立ち向かうことが出来る」


どこか頼りなさそうで、途切れ途切れだった言葉は
次第にはっきりとした力強さを増していった。


「だから、私はもう逃げません。現実と向き合います。
 私の力で、私の大切な人を守って見せます。
 それが、化け物としての、私の幸せです」


にっこり、と心の底から幸せそうな笑顔を浮かべて
風斬は、暗闇に包まれた大穴に一瞬の躊躇いもなく飛び込んだ。


「風斬!」


上条は彼女の名を叫び、手を伸ばそうとするが
何かに気付いたかのように反射的に手を引っ込める。

差し出しかけたのは、奇怪な力を宿した右手だった。
―――それは、触れれば彼女を消し飛ばす絶対的な力だ。

重力に捕えられた風斬の身体は、ほんの一瞬で闇に沈んでいった。


「……そんなつもりで、言った訳じゃねえんだよ」


後悔で押しつぶされた心から滲み出る様に上条の口から呟きが漏れる。
しかし、風斬にその言葉はもう届かない。

彼女は落ちる、自らの意思で、深い暗闇へと

ヒューズさんあなた強い
でそwwww

今回はここまで

1レス分って結構入りますよね、次からこうしよう(決意)
次の投下は、前回ほど空きません、多分

それでは次回の投下で~

どうも、>>1です。

区切りがついたので投下

九月一日 午後二時三十八分 とある地下鉄の構内


大穴に飛び込んだ風斬が着地したのは、凹凸のある線路の上だった。
それに加えて、穴は人間が飛ぶにはかなりの深さがあったせいか
落下の衝撃は受け流されずに風斬の足に伝導する。

もし仮に彼女が人間であれば、足首の骨が粉々に砕かれ
それに伴う激痛で地面をのた打ち回っていただろう。

だが、そうはならない。

確かに着地した瞬間、風斬の足首からは嫌な音が鳴り
同時に彼女は耐え難い鈍痛を感じていた。

だが、痛みは五秒もしない内に綺麗さっぱり消え去っていく。
彼女は試しに爪先で地面を軽く叩き、何も問題がないことを確認すると
顔色一つ変えずに、そのまま薄暗い構内を走り出した。

つまるところ、彼女は人間ではない。

切れかかった蛍光灯の灯りと石像の物と思われる巨大な足音を頼りに
人が通る様に設計されていない暗く薄汚い空間を進んでいきながら、
風斬は脳裏に浮かんでくる記憶の破片を繋ぎ合わせていく。



今から一〇年も前のある日のことだ。

気付けば、風斬氷華はとある街の真ん中に立っていた。
そこは、学園都市と同じ座標に位置してるものの学園都市ではない。
学園都市に住む二三〇万人もの能力者たちが放つAIM拡散力場によって、
学園都市とピッタリ重なる様に形成された陽炎の街だ。

陽炎の街には、影や重さに空気の流れさえも存在せず
どこまでも薄っぺらで、夢のように現実味が無かった。
時折、電波が途切れたテレビの砂嵐のようにノイズを散らす
街の姿は、いい加減に作った出来の悪いCGのようにも見える。

ビルや道路、街路樹や車、人の流れに至るまで、
街の全てがAIM拡散力場で作り上げられた世界。
そして彼女もまた、そんな世界の一部分だった。

―――まるで厳重に繋がれた鎖が解かれていくように
―――自らの過去の映像が次々と脳裏に浮かんでいく。

それでも、彼女自身、自分が陽炎の街の中心のいた理由は分からない。
蘇った彼女の記憶は、自らの所持品の中から名前や住所、電話番号などの
個人情報を見つけたところから始まっている。

そして、困った彼女は近くの人に助けを求めようとしたところで
街の人間たちの様子がおかしいことにすぐに気づいた。

結論から言えば、その場に応じて人の姿が変わるのだ。
コンビニから客がいなくなると、店員が作業服を着た清掃員に
ぐにゃりと姿を変え手馴れた手つきで窓を拭きはじめる。

それだけでは終わらない。
窓拭きが終わると、子供の姿に変わるとアイスクリームをレジに持っていき
鞄から財布を取り出す主婦に変わり、お金を受け皿に置くと
元のコンビニの店員の姿に戻り、会計を済ませる。

―――改めて、自分の存在は『人間』ではなく『化け物』だと彼女は認識する。
―――途端に何かが息を吹き返すように全身に力が漲りはじめた。


それでも、彼女は勇気を振り絞って街の人々に声をかけた。
その瞬間、話しかけた郵便局員や女子高生たちが中年警察官へと変わり
皆、口裏を合わせたかのように中身のない言葉を話し出す。

『風斬氷華の疑問に答える』という役目を果たすために姿を変える人々。
それが、まるで彼らの元の人間を殺しているような気がして
段々と怖くなった彼女は人々に話しかけるのを怖がるようになった。

―――やがて、彼女の足音が次第に大きなっていく、
―――皮肉にも、それは石像と同じような音だった

何故、自分にはそうした変化が訪れないのか。
誰にも話しかけず考え続けた風斬はある結論を出した。

街の人間は、『役割』に応じて姿形を変えて行動する。
つまり、『役割』が無ければ行動することが出来ない。

そして、風斬に与えられた役目は。『役割』を与える『ゼンマイ』だ。
例えば、彼女はジュースを買おうとするばジュースを作る工場が動き
冷蔵室に電気を通す発電所が動き、コンビニの店員が動き
そして彼女がジュースを飲み干し、空のペットボトルを捨てると
ペットボトルの回収業者が動き、リサイクルの為の工場が動く。

家族の為に、自分の為に、何かを買う為に、生きるために。
様々な目的を持ちながら、それぞれの持ち場で一生懸命働く彼らを
彼女はどうしても命のない人形だと思うことが出来なかった。

そして、彼女は次第に自身の存在が恐ろしくなっていく。
自分が何か行動するだけで、周囲の人々の明日を奪っていく気がして
ついに、彼女は元いた場所から一歩も動けなくなってしまう。

―――勢い余って、彼女は構内の柱に頭から激突する。
―――大きな音が地下鉄内に木霊したのにも拘わらず、彼女の頭には傷一つ付かない。
―――そればかり、コンクリートで出来るているはずの柱が音を立てて崩れ落ちた。

だから、彼女は『陽炎の街』から逃げ出したかった。
その街での役目は、彼女にとってあまりにも重過ぎたようだ。


彼女に残された唯一の希望は、同じ座標にある町―――学園都市だった。
学園都市にさえ逃げ込めば、陽炎の街の人々に影響を与えずに済むはずだ。

だが、不幸な事に彼女の存在は学園都市の人々に気付いてもらえなかった。
学園都市の学生達の目の前に立っても彼らの視界に彼女の姿は映らず、
どんなに手を伸ばしても彼らに触れることは無く、すり抜けてしまう。
どれだけの人間がいようと、彼女は孤独でいる事しか出来ない。

それでも、彼女は声をかけることを辞められずにはいられなかった。
自分の心の傷が深くなることを覚悟で、出来ることは何でもやった。

そして、そんな彼女の努力は驚くほどあっさりと報われる。
とある学校の校門で、白いシスターの肩に触れることが出来たのだ。

―――空っぽのはずの体が、見えざる何かで満たされていく。
―――体を縛り付けていた鎖が解かれたような錯覚さえ覚える。

奇跡のような偶然が幾つも重なり、彼女は望みを叶える事が出来た。
きっと、それを失うのが怖くて彼女は化け物としての記憶を封じたのだろう。
しかし、彼女は封印した忌まわしい記憶を自らの意思で取り戻した。

―――風斬の走りが段々と速くなっていき、やがて弾丸並の速度となる。
―――同時に彼女の目には大粒の涙がどんどん溜まっていく。

彼女にとっては、石像と戦う事は元より見る事すら恐ろしかった。
手足を無造作に引きちぎられる苦痛、全身を雑巾のように絞られる激痛。
そして、死という逃避すら許されず汚い地面を這いずる事しかでいない屈辱。

理屈ではなく体に刻まれた恐怖は彼女の心に錘の様に重圧を掛けていく。
そして、それ以上にようやく出来た友達に化け物としての本性を見られて
恐れられるかもしれないという憶測が、彼女の心をきつく締め上げる。

しかし、それでも彼女は走るのを辞めなかった。
例え、ようやく得た安らぎを手放す事になっても
何よりも大切な友達を守る為に


―――
――



同時刻 とある地下街


一方通行は、音速を超えるスピードで地下街を駆け抜けていた。
向かう先は、四〇分程前まで自身がいた場所の近くの隔壁だ。


(このまま行けば、後数秒で隔壁につくな。
 念の為、その場にいる風紀委員は黙らせて―――)


常人を遙かに超えるスピードで展開されていく思考は、そこで途切れた。
轟!!! と何かがハエを叩き落とすように一方通行を直撃し、
彼の華奢な身体は、横合いに吹き飛ばされ思いっ切り壁に激突する。


「クソッタレが……」


壁から落ちる前に、一方通行は何とか体制を立て直し
そのまま地面を転がることなく、一方通行は着地した。

壁に直撃した瞬間、咄嗟に能力で衝撃を拡散させたものの
何者かによる攻撃は、一方通行にかなりの傷を負わせている。

あばらの骨が何本か折れ、全身の骨にヒビが入ったが挙句
内臓がいくつかやられたのか、口から血が流れるように吐き出された。


「……誰だ? シェリーっつゥ女の、仲間か?」

「経過は良好、変異種・ダークヒーローの制止に成功。
 これにより、ヒューズ=カザキリへの幻想殺しによる死の
 デモンストレーションを滞りなく進められます」


暗がりから虫の息の一方通行の前に現われたのは、看護師の服装をした女だった。
至って地味な外見の女だが、背中に取り付けられているメタリックな赤い花と
おしべやめしべにように見える多数の金属棒のせいで、そう感じることは出来ない。

しかし、一方通行はそれら全てを無視して何か怯える様に目を見開いた。
彼の目に写ったのは、闇よりも黒く光をも呑み込む正体不明の翼。
それは、彼の負の人生の始まりとも言える存在と言っても過言ではない。


(あの翼は……!?)


背中を押されるように再開した思考は、意識と共に一瞬で潰えた。

【悲報】主人公がたった1レスで倒された模様

というわけで今回の投下はここまでです
このまま行けば、このスレで6巻の内容終わりそうかな

>>858
あの時点での話だったので、こう思うのが妥当かなと思いました。

それでは、また次回の投下で

    ,,-―--、
  __(/ ̄ ̄゛ヽヽ  ボクはもの凄く原子力に詳しいんだ

  // ・ ー-  ミ、
  `l ノ   (゚`>   |
  | (゚`>  ヽ    l        ノ´⌒ヽ,
  .| (.・ )     |    γ⌒´      ヽ,
   | (⌒ ー' ヽ   |   // ⌒""⌒\  )  へー
.   l  ヾ     }    i /  (・ )` ´( ・) i/
 .  ヽ        }    !゙    (__人_)  |
    ヽ     ノ    |     |┬{   |
     >    〈     \    `ー'  /
    /     ヽ     /       \


くそつまらん

どうも、>>1です。

ようやく、出来たので投下します

九月一日 午後二時四〇分 とある路上


目が眩むほどの炎天下にも拘わらず、インデックスは上条達を待ち続けていたのだが
突然、比較的大人しくなっていたはずの三毛猫が暴れだし、彼女の腕から逃げ出した。


「あっ!」


インデックスは思わず叫び声を上げるが、時既に遅し。
三毛猫は華麗に着地すると、俊敏な動きで走り去っていく。

彼女は、急いでその後を追おうとするが何かに気付いたように動きを止めた。
先程、美琴が帰ってしまったのでインデックスが猫を追いかける為に、
この場を離れれば上条達を待つ者は誰もいなくなってしまう。


「えーっと、えーっと………こらーっ! スフィンクス!」


おろおろと数秒間迷った後に、彼女は猫を追いかけることを選択した。
捕まえてからまた戻ればいい、と軽く考えながら。

しかし、走り出したインデックスは気付かなかった。
―――自身の後ろで、様々な物が奇妙に揺れていることに


―――
――


九月一日 午後二時五〇分 とある地下鉄の構内


上条はようやく大穴から降りることに成功した。
ロープの代わりになるものを探し、さらにそれを結びつける場所を
探すのに時間が掛かったことで、上条の心に焦りが生まれる。

彼は、降下に使った太い消火ホースを乱暴にその辺に抛り棄てると
エリスの巨大な足跡を目印に、暗く薄汚い構内を走り出した。

構内の中央には上り線と下り線を隔てる様に等間隔で四角いコンクリートがある。
どこまで走っても、そんな光景ばかりが続くので上条の神経はすり減らされたが
それでも、上条は走る速度を落とさず歯を食いしばりながら前へ進む。

上条の心を支えているのは、去り際に見せた風斬の笑顔。
一見幸せそうに見えて、その裏には破滅しか見えない儚い微笑。


(嫌だ、絶対に嫌だ。そんなつまんねえ結末で終わらせてたまるか!)


無意識に右手に強く握りしめ、上条が改めてそう決意した瞬間
不意に、すぐ側のコンクリートの柱が弾けるように崩れ始めた。

まるで見えざる巨大な手に叩き壊れたような不自然な現象
―――物理法則とは一線を画したもう一つの法則、”魔術”だ。


「なっ……!?」


自身に向かって倒れてくる柱に驚きながらも、上条は咄嗟に横合いに跳んで避ける。
直後、派手な音を上げながらコンクリートの粉塵が辺り一帯に舞い上がった。


「流石に、この程度じゃ潰れねえか……」


闇の先から一方的な独り言が上条に投げかけられる。
咳き込みながら声のした方向を見た上条の目に写ったのは、
薄汚れたドレスを引き摺る様にして、立ち塞がるシェリーの姿だった。

上条とシェリーの間の距離は約一〇メートル程しかない。
再び右手を握りしめる上条だったが、ある事に気付く。

彼女に忠実な僕であり、暴虐の象徴たるエリスの姿が見えなかった。


「ふふ、うふふ、うふふうふ。エリスなら先に追わせたわよ。
 殺人タイムまであと数分ってとこかしら。 さて、どうする?」

「テ、メェ……!!」


オイルパステルを使わなくても、エリスを操る手段はあるのだろう。
そんな事を考えながら、上条は腰を低く落とし拳を握りしめる。


「ふふ、それでいいわ。あなたは私に夢中になってなさい。
 ここから先は一方通行、エリスの元には絶対に行かせない」


そこまで聞いて、上条はシェリーの意図を完全に把握した。
シェリーにとって一番厄介なのはエリスを一撃で破壊出来る上条だ。
だからこそ、敢えて彼より前にここを通ったはずの風斬をわざと見逃し
その後に来るであろう彼を足止めする為に待ち伏せていたのだろう。

既にシェリーの計画は、インデックス一人を殺す事に切り替えられていた。
恐ろしい程、機転が利いた上に合理的で無駄のない冷徹な判断。
その裏に見え隠れする彼女の最終目的は、ただ一つ。

”イギリス清教と学園都市との間の戦争の火種を作る”

彼女の言動から、そうである事は問い質さずとも明らかだった。
しかし、上条にはどうしてもそれがイギリス清教全体の考えとは思えない。
自分が知ってるイギリス清教の人間がそんな事を考えそうにないからだ。


「戦争なんざ起こして何になる!? それがどれだけの悲劇を生むか分かってんのか!?
 くだらないテメェの欲望なんざで引き起こしていい事じゃねえんだよ!」


激昂する上条に対して、シェリーはただ底意地の悪そうな笑みを浮かべるのみ。
それでいて、目に悪意を漲らせながら彼女は静かに口を開いた。


「聞いたことはないかしら? 超能力者が魔術を使うと肉体が破壊されるって」

「何?」


質問に質問で返され、上条は怪訝そうな顔をするが
シェリーはそれに構わず、言葉を続ける。


「どうして、そんな事が分かってると思う?―――実例があるからよ」


シェリーの言葉は、氷水のように上条の怒りを冷やし
疑問となって、上条の心に深く沈み込んでく。


「お前が生まれるよりも前、今から約二〇年ぐらいに時計の針を戻そう。
 科学と魔術、この二つを統合しようという働きがウチの部署で生まれてな。
 私達は、お互いの知識や技術をとある一つの施設に集約させた。
 魔術と能力を兼ね備えた新たな術者を作ろうを生み出すためにな。
 ―――なあ、どうなったと思う? 言わなくても分かるだろ?」


その言葉通り、上条は最後まで彼女の話を聞かなくても容易に結末が読めた。
能力者が魔術を使えば破裂する―――上条は三沢塾での出来事や
土御門がそう言っていたことを思い出す。


「……その、施設はどうなったんだ?」

「もう潰れた、いや潰されたつった方が正しいか。
 科学側と接触していた事が知られてしまったその部署は、
 同じイギリス清教の手によって、狩り出され粛清されたわ。
 互いの知識や技術が流れるのは、攻め込むのに立派な理由だからな」


科学と魔術を協調させようとした者も、それを止めようとした者も
決して、誰かを傷つける為の行為ではなかった事だろう。

しかし、そんな二つの思いが衝突したことが悲劇を生んだ。



「エリスというのは、私の親友の名前」


シェリーはポツリと呟くように、そう言う。
その顔からは既に歪んだ笑みが消えていた。


「彼は、その時学園都市の一派に連れてこられた超能力者の一人だった」


エリス、その名はシェリーの使役するゴーレムの名前でもある。
彼女が一体どんな想いで、ゴーレムにその名を付け呼んだのか
それは彼女以外の誰にも理解する事は出来ない。


「私が教えた術式のせいで、エリスはたちまち血まみれになった。
 それでも、施設を潰そうとやってきた騎士派から私を守る為に
 超能力を使って騎士派に挑んで、棍棒に打たれて殺されたの」


暗い地下鉄の構内に、葬式のような静寂が訪れる。
シェリーは、ゆったりとした口調でさらに言葉を続けた。


「だから、悟ったのよ。私達はちゃんと住み分けするべきだってね。
 分かり合う? 協調する? うふふ、そんなものはただの悪い冗談だ。
 魔術は魔術の、科学は科学の、それぞれを領分を定めることだけが
 同じ過ちを繰り返さずに、お互いに平和に暮らせる唯一の方法なのよ」


そう言うと、シェリーは荒んだドレスの袖からオイルパステルを取り出す。
上条は、その指先の動きに厳重に警戒しながらも口を開いた。


「クソ、何か話が噛みあわねえな、お互いを守る為に戦争?
 いや、お前の目的はあくまで火種であって戦争じゃない。
 だとすると、実際に戦争を起こす気なんてねえんだろ?」

「中々に面白い冗談だけど、そろそろお喋りはお終いの時間。
 考えが至らなかった自分自身を呪いながら、地獄に行きなさい」


瞬間、シェリーは空を引き裂くようにオイルパステルを横合いに振るう。
直後、壁や天井が淡く輝き始め、地下鉄の構内が明るく照らし出された。



「これは……!?」


上条は驚愕し、反射的に体を捻らせ辺り一帯を見渡していく。
壁や天井、柱に至るまで、上条の後方もシェリーのその先全てにおいて
構内のありとあらゆるものがオイルパステルで描かれたと思われる模様で
寸分の隙間も作らず、びっしりと埋め尽くように刻み込まれていた。

例外として、床にはそう多くは刻まれてはおらず
天井が滴り落ちたように点々と描かれている。

思えば、シェリーの行動は不自然だったと上条は思い返す。
何故、彼女は闇にまぎれて不意打ちをしなかったのか
何故、一本道なのにこの地点で待ち伏せをしていたのか

その意味の全てを上条はようやく理解する。
先程、シェリーは逃走する為に床を崩し大穴を空けた。
その時に使われた紋章が地下街中に描かれている目的は唯一つ。


(くそ……トンネルを丸ごと潰す気か!?)


シェリーの描いた魔法陣は、ビルの爆破工事に用いられる爆弾の様に
一つの巨大な魔法陣ではなく、複数の魔法陣を細かく設置されている。
当然、上条には具体的な数こそ分からないが、少なくとも一つや二つを
消した程度では意味がないという事は、彼にも容易に理解できた。


「地は私の味方。しからば地に囲われし闇の底は我が領域」


シェリーは何の脈絡も無く、まるで詩を読むようにそう告げる。

彼女の周囲の壁や床にも数多くの魔法陣が描かれており、
このままでは彼女も崩壊に巻き込まれてしまいそうだが、
彼女とて、自らの仕掛けた罠にかかるほど愚かではないだろう。

当然ながら、彼女の周りには何らかの安全策が施されてはずだが
上条が全速力で彼女の元まで走っても到底間に合わないだろう。


「全て崩れろ! 泥の人形の様に!!」


絶叫に呼応するように、構内の輝きがより一層強さを増していき、
その上、構内全体が何かに耐えているかのように不気味に蠕動し始める。

上条は慌てて周りを見渡すが敵が用意した罠に退路が見つかる筈がない。
極度の焦燥と緊張で絶望しかけた上条だが、ある事に気付いた。


(何で、床にも魔法陣が描かれているんだ?)


単に上条を生き埋めにする為ならば、天井や壁を崩すだけでいいはずだ。
床を崩す必要はない以上、わざわざ床に魔法陣を描くのは非合理的すぎる。

だとするばらば、床の魔法陣には別の意味があると考えるのが妥当だろう。
そこまで考えた上条は、インデックスが学食レストランで言っていた事を思い出す。

『つまり、イギリス清教の偶像作りにおける魔術で
 メインの魔術から身を守る為のサブ的な術式を置く場所が
 厳密に定められてるのと同じなんだね!』


(じゃあ、あの魔法陣は―――)


上条は、確信した。

床に描かれた魔法陣の意味は唯一つ、メインの魔術から身を守る為のサブ的な術式
―――つまり、シェリーが構内の崩壊から自身を守る為の安全装置。


「愚者を呑みこめ! 泥の中へと練り混ぜろ!
 私はそれでテメェの体を肉付けしてやる!」


刹那、上条は収縮したバネが弾けるように勢いよく走り出す。
余裕の笑みを浮かべながら、歓喜するように上げられるシェリーの絶叫、
耐久度を失い、土砂の重みに根を上げ風船のように膨らんでいく天井。
―――それら全てを無視して、ある場所へと

彼の狙いは唯一つ、シェリーの身を守る床に描かれた魔法陣。

それに気づいた彼女は、慌てて上条の近くの壁や柱を砕くが時既に遅し。
上条はすり抜けるように自身に向かって倒れてくる柱や壁を全て避け
汚い地面をスライディングしながら、床の魔法陣に手を伸ばし、触れた。

瞬間、その魔法陣は熱湯を浴びせられた氷のように消えていく。


「クソッ!」


上条の読み通り、その魔法陣はシェリーの身を守る為の安全装置であった為
それを取り上げられた彼女は慌ててオイルパステルを振り回し、
今にも堰を切って崩壊しようとしていた天井を固定していく。

そして、地面に滑り込んだ上条はクラウチングスタートの要領で駆け出し
術式の停止に気を取られているシェリーの懐深くへと入り込む。

それに気づいた彼女は咄嗟にオイルパステルを振るおうとするが、
上条は、それを軽々と追い抜いてシェリーを容赦なく殴り飛ばした。


直後、シェリーは髪もドレスも振り乱しながら思いっきり投げ出される。
彼女の体は、汚い地下鉄の構内の地面を何メートルも転がり、ようやく動きを止めた。
先程の攻撃に余程自信があったのか、その顔には焦燥が色濃く浮き出ている。


「……くそ、ちくしょう」


シェリーは忌々しげにそう呟きながら、よろよろと立ち上がった。
怒りに染まるその表情は、余裕という仮面が外れた様にも見える。


「戦争を起こさなきゃ、火種を作らなきゃいけねえんだ、止めるな!
 学園都市はどうもガードが緩くなっている。イギリス清教にしても
 あの『禁書目録』を余所に預けたり、死神部隊の亡命に目を瞑るなんて
 甘えを見せ始めている。言うなれば、エリスの時と全く同じ状況なのよ。
 エリスの死から奴らは何も学ばなかった! だから、私が教えてやる!
 エリスの死を無駄にさせるものか!! 多少の犠牲はしょうがない!!!」


シェリーの叫びは、地下街に反響し上条の耳と心を揺るがしていく。
だが、上条はどうしても、それに共感することが出来なかった。


「多少の犠牲はしょうがない? ふざけるのもイイ加減にしろ!!!
 確かに、お前がエリスを失った哀しみや怒りは俺には一生分からない。
 だから、幾らだって泣けばいい、憤ればいい、殺したいと思えばいい。
 だけどな、それを何の罪もない人々に向けるのは絶対に許さねえ!
 お前が今殺そうとしているインデックスやお前が虫けらのように扱った
 風斬や警備員の人たちにだって、帰りを待つ大切な人がいるんだ!!!
 お前がエリスを失って哀しみに暮れて怒りに支配されたように!
 お前が多少の犠牲で済ませた人間にも、涙を流す人間はいるんだ!」


上条は、自分の胸にある想いを吐き出すように叫んだ。
どうしても、納得したくないからこそ彼は叫ぶ。


「甘ったれんじゃねえ! 自分だけが特別だなんて思うな!!
 火種を作る? 馬鹿馬鹿しい! その為にどれだけの人を苦しめた!?
 お前も、エリスを殺した奴らと何一つ変わらねえじゃねえか!」

「……うるせえ」


ギリ、とシェリーは奥歯を噛みしめる。
その顔には憎しみと悲しみが錯綜していた。


「わざわざテメェに言われなくても、そんな事ぐれえ分かってんだよ!
 私の行動は、所詮ただの八つ当たりだ! 御大層な理由なんざねえよ!
 でもな、本当に魔術師と超能力者を争わせたくないと思ってんだよ!」


相反する矛盾した叫びが、地下鉄の構内に響き渡っていく。
シェリーもそれに気づいたかの、自らを引き裂くように絶叫する。


「大切な友達を失いたくなかった! 死んでも守りたかった!
 でも、無理なんだ! たったそれだけの願いはもう永遠に叶わないんだ!
 もう私に揺るがない信念なんて無いんだ! 笑いたきゃ笑え!
 星の数程の寄せ集めの信念を持つことでしか、自分を保てないんだ!
 一つや二つ消えた程度で、どうだっていい!! 胸が痛むものか!!!」

「……それだけで充分だ」

「何ですって?」

「そこまで考えられるなら、分かるはずだ!泥の目を使って、俺達を見ていたお前になら!
 お前の目には、俺とインデックスが住み分けしなきゃ争いを起こすように見えたのか?
 違えだろ! 俺達はお互い望んで一緒にいるんだ! 住み分けなんてされてたまるか!」


上条には、シェリーがまるでインデックスを失った自分のように見えた。
だからこそ、上条は命令ではなく懇願するように叫んだ。


「さっきの下らないという言葉は撤回する! それでも、お前の手なんか借りたくない!
 頼むから、俺からインデックスを! 大切な人を奪わないでくれ!!!」


シェリーの肩がびくりと、叱られた子供のように震える。
上条の言葉は、ナイフのように彼女の心に深く突き刺さった。
彼の願いは、かつて彼女が抱き踏みにじられたものだから。


「―――Intimus115<<我が身の全ては亡き友の為に>>!!!」


心に突き刺さったナイフを抜き取る様に、シェリーは絶叫する。
放たれた言葉は、自らの覚悟を象徴する魔法名。

シェリーには、上条がまるでエリスを失わなかった自分のように見えた。
だからこそ、自分と同じレベルまで突き落としたい。
そんな負の衝動がシェリーの心を支配していく。

ビュバン!! とシェリーはオイルパステルを一閃し、
自身のすぐ横にあった壁を粉々に砕いた。

巻き上げられ、迫りくる粉塵に上条が気が取られかけた瞬間、
シェリーは粉塵を突き破り、弾丸のような勢いで上条に飛びかかる。

その手に握られているオイルパステルを見て上条は驚愕した。
オイルパステルに紋章を刻まれた物は、鉄であろうとコンクリートであろうと
その全てをエリスの材料に変質させてしまう、例えそれが人体であっても


「死んでしまえ、超能力者!!!」


鬼のような悪意の籠った罵声を放つの女の顔は、
泣き出す寸前の子供のようにしか見えなかった。

恐らく、シェリーの行動はただの悪あがきだろう。
この方法で上条を仕留められるなら、最初からそうしてるはずだ。
そうでなければ簡単に殴られるはずがないし、罠を張る必要もない。

そして、きっと彼女は苦しんでいる。
根底を失い、暴走している自らの信念に

ふとそんな事を考えながら、上条は右手を握りしめる。


「ここでお前を止めてやる! だから生きろ!
 エリスを想う方法は、もうそれしかないんだ!!!」


バキ! と上条の拳がオイルパステルを粉々に砕く。
そして、その勢いのまま彼の拳の軌道は捻じ曲がり
シェリーの顔面に容赦なく突き刺さった。

というわけで、今日の投下はここまでです。

次回の投下も一週間以内という方針で
更新速度の落ち方が異常ですがご容赦を

それでは次回の投下で

どうも、久しぶりに>>1です。

レッツ投下

九月一日 午後二時五四分 とある裏路地


「こらっ!!」


必死に逃げていた三毛猫を、インデックスが捕えたのは一四分後の事だった。
猫特有の俊敏さを生かし、様々な場所に蛇の様にすり抜るように走り
インデックスを翻弄した三毛猫に、彼女は修羅の如き怒りの表情を向ける。

最も、大声で喚きながら鬼の形相で三毛猫を追い掛け回し
逃走本能を最大限に煽った彼女にも非があると言えるだろう。

腕の中でバタバタと暴れる三毛猫を胸に抱きながら、インデックスは周囲を見渡す。

一言で言えば廃墟としか言いようのない場所だった。
正確に言えば背の低い雑居ビルに囲まれた裏路地なのだが
周囲のビルは例外なく取り壊しが決まっており、既に看板は下ろされ
窓ガラスやドアも撤去され、入り口が無造作に開いている。

そこから窺える内部も、内装が全て外され剥き出しのコンクリートの柱しか見えない。
どうやら、辺り一帯のビルを全て壊し、何か大規模な施設を建設するらしい。

三毛猫は、しぶとく雑居ビルに逃げ込もうと短い足を必死に動かすが
怒ったインデックスが、ほっぺたを膨らませながらそれを制した。


「む! あんまり聞き分けない事言ってるとホントにお仕置きしちゃうかも!」


そう言って、インデックスは三毛猫の耳に息を吹きかける。
途端に暴れるのを辞め、嫌そうな鳴声を上げながら小刻みに震えあがった。

それを確認したインデックスは呆れたように溜息をつきながら三毛猫を抱え直す。


「ほら、とうま達が帰ってくる前に戻るよ。お返事は?」


銃を突き付けられたかのように、三毛猫は嫌々そうな声で一度だけ鳴く。
しかし、その直後、ピクン、と三毛猫は何かに気付いたように顔を上げた。
そして今までにない程強く、インデックスの腕から逃げ出そうと三毛猫は暴れだす。

あまりの強さに、インデックスは怒るどころか慌て始めた。
腕の力加減を誤ったのかと思い、いろいろと試すが、どれも功を奏さない。

そうこうしている内に、ぱらぱら、とインデックスの頭上に何かが落ちてくる。
彼女は怪訝そうな顔をしながら髪を掻き上げ手を見ると、コンクリートの粉がついていた。
さらに頭上を見れば、廃ビルからそれらしき粉末が降ってくるのが確認でき、
挙句の果てに、かたかた、とマンホールの蓋が不自然に揺れている。


「……、足元が、揺れてる?」


不可解な現象に、首を傾げ怪訝そうな顔を深める彼女だが、ある事を思い出す。
―――学園都市に侵入した魔術師が、地下に潜んでいるという事に

瞬間、インデックスの足元の地面が、生き物のように蠢いた。


「!?」


得体の知れない危機感を覚えたインデックスが咄嗟に後ろに飛んだ直後、
先程まで彼女が立っていた場所が爆発し、大量の道路の破片が舞い飛んでいく。

爆心地からは煙の代わりに泥を固めて作ったような巨大な腕が
地を見下すキリンのようにインデックスの前にそびえ立つ。

そして、異形の腕がインデックスのすぐ傍の地面を叩きつけた直後
彼女の顔のすぐ横の地面を、巨大なアスファルトの塊が突き上げた。

慌てて三毛猫をお腹にしまうように抱きかかえ身を屈めた彼女の頭上を
暴風のように、数え切れないほどの破片が駆け抜けていく。

ビルに破片の豪雨が衝突する不気味な音を背に、インデックスは前を見る。
そこには墓場から蘇る亡者のように、巨大な石像が姿を現していた。

それを見たインデックスは目を細めながら、三毛猫を抱え素早く立ち上がると
石像を背にして振り返る様に石像を見ながら小さく走り始める。


(基礎理論はカバラ、主要用途は防衛及び適正の排除、抽出年代は一六世紀。
 ゲルショム=ショーレム曰く、その本質は無形と不定形)


彼女の頭に、イギリス清教第零聖堂区『必要悪の教会』禁書目録としての膨大な知識が
次々と浮かび上がっては一瞬を過ぎない内に整理され、異形の石像の正体が暴れていく。

結論から言えば、石像の正体はゴーレムというものだった。
カバラにおいて、神様が土から人間を作った手法を人間が真似て
出来上がった不完全な代物、言うなれば『出来損ないの複製人間』だ。


(応用性あり、オリジナルにイギリス清教を混合、言語系統はヘブライから英語に変更。
 人体各部を十字架に照応、人の複製というより天使の組み立てに近い)


ただ、彼女の目のの前のゴーレムは人間ではなく天使を作るという事を目的にしている。
だが、人間にはそんな事は出来ない、差し詰め『出来損ないの天使』と言ったところだろう。

逃げるインデックスの後を追う様に、石像はゆっくりと一歩ずつ踏み出していく。
彼女は、膨大な魔術の知識を持っているが大抵の魔術に必要な魔力を寝ることが出来ない。
かと言って、超能力を使える訳でもなければ、優れた武術が使える訳でもない。

実のところ、彼女は術者の頭の中で組み立てられる魔術の命令を狂わせる手段を
持っているのだが、彼女の見立てではゴーレムは遠隔操作ではなく自動制御で動いている。


とどのつまり、彼女はゴーレムに対抗する手段を何も持っていない。

ドスン!! とゴーレムが大きく地面を踏みしめた瞬間、まるで地震でも起きたかのような
熾烈な振動が地面を激しく揺らし、インデックスは思わずその場に倒れこんでしまう。

身動きを封じられながらも、三毛猫を胸に抱え、抱え少しでも距離を稼ごうと
地面を這うように動く彼女にゴーレムは腕を振り上げながら狙いを定める。

そして、ゴーレムの拳が空気を薙ぎ払い、インデックスが思わず目を瞑った瞬間
ぐしゃり、と生肉が叩き潰されるような不気味な音が辺り一帯に木霊した。


だが、それはインデックスの身体から発せられた音ではない。
不思議に思った彼女は恐る恐る顔を上げ、ゆっくりと目を開く。

そこにいたのは、ふわりと羽根のように宙を舞う風斬氷華だった。
その先では、ゴーレムが空中を三回転もしながら地面に激突している。

恐らく、インデックスの頭上を飛び越した風斬が蹴り飛ばした事であろう事は
簡単に予測できたが、彼女はそれを素直に信じることは出来なかった。

数トン単位の重量の誇る巨体を数メートルの吹き飛ばす程の飛び蹴り。
常識的に考えて、人間が扱う事の出来る力ではない。

そして、地に舞い降りる天使のように風斬は蹴りを放ったのとは逆の足で着地する。
瞬間、重たい振動が駆け巡り、半径二メートルに渡る蜘蛛の巣状の亀裂を形成した。


「ひょう、か……?」


インデックスは、声を掛けようとしたが途端に息を詰まらせる。
跳び蹴りを放ったと思われる風斬の右脚の膝から下が完全に消失していた。

恐らく、先程の強烈な一撃の反動に体が耐えられなかったのだろう。
しかし、彼女の足の切断面には骨や肉等、人間としてあるべきはずのものがなく
ただ不自然な空洞が広がり、当然の如く血は一滴も流れない。

しかし、インデックスが驚いて瞬きした後には既に傷は治っていた。
まるで、その傷がただの見間違いだったような錯覚を抱かせる程の速度。
彼女は反射的に人間の体に細工する魔術に関する情報をを頭の中から引き出すが、
目の前で起きた現象を説明できる材料は一個もなかった。


「逃げて」


インデックスに背を向けたまま、風斬は告げる。
―――まるで彼女の顔を見るのを避ける様に


「早く、逃げて。ここは、まだ危ないから」


その声色は確かにインデックスが良く知る風斬氷華のもので間違いなかったが
その口調はインデックスが良く知る怯えた感じなど一切なく、凛としていた。
心に燻る疑念が、友達に声を掛けるという簡単な行為さえをも制限する。


その時、うつ伏せに倒れていた石像から歯車に何かが挟まったような音がした。
恐らく立ち上がろうとしているのが、風斬の一撃が構造を歪めてしまったのだろう。
そして、込められる力に比例して軋む音は徐々に大きくなり不気味さを増していく。

そして、ついに耐え切れなくなったというように骨が折れたような音が鳴る。
瞬間、ゴーレムの体中の関節が強引に動かされ不協和音が辺りに響き渡る。
それは、まるで声を発する事が出来ない石の化け物があげる悲鳴のようだった。
立ち上がる事も出来ないゴーレムは、地を這いずり回りながら天に吠える。

刹那、ゴーレムを中心として竜巻のような烈風が轟いた。
―――全てを薙ぎ払う類ではなく、全てを呑み込む渦巻のように

小石や空き缶、ガラスのない窓枠が片っ端からゴーレムの元へ吸い込まれ
見えざる力で一瞬の内に圧縮され、ゴーレムの体と同化していく。


(ま、ず……。さっきのでゴーレムの再生機能が暴走しているのかも……ッ!)


必死に暴れる三毛猫を必死に抱き留めながら、インデックスは思わず身震いする。
そんな彼女の予想通り、ゴーレムは風斬の一撃で致命的なダメージを与えていた。

恐らく、それは内部構造が二度と元に戻らなくなってしまうほどのものだったのだろう。
だが、自動制御である石像にそんな事を考える演算機能は備わってない。
故にただひたすら決して治る筈のない事故の傷を傷を修復しようと、
手当たり次第に周囲の物をかき集め、体の再構成を試みる。

当然、目的は達成されるはずもなく修復作業は永遠に続く事になる。
結果、ゴーレムの体は必要以上の部品を体内に取り込み、どんどん膨張していく。

そして、元より四メートル近くの大きさを誇っていたゴーレムの巨体は、
三〇秒も経たないうちに、四倍近くに膨れ上がり、インデックス達に覆いかぶさる。

やがて暴風の揺れる木々のように軋み始めるビルに、インデックスは戦慄した。
このまま行けば彼女たちの周りのビルでさえも呑み込まれるのは火を見るよりも明らかだ。
そうなれば、ビルはたちまち崩壊し、彼女たちはその瓦礫の下敷きになってしまうし
それ以前に、竜巻がそこまでの威力になれば、彼女達の体を簡単に吸い込んでしまう。


「ひょうか、早く逃げよう!」


唸りを上げる暴風の轟音に負けないように、インデックスは大声で叫ぶ。
目の前で起きた現象を理解することは彼女には全く出来ないが、それでも分かる。
―――目の前に立っているのは自身の友達である風斬氷華だ、と

その時、廃ビルの壁が薄く剥離し、空に思いっきり投げ出される。
自らに向かってくる石塊に気付き、インデックスは慌てて顔を伏せる。

彼女の頭上を通り過ぎた石塊はアスファルトの地面に直撃し、
砕け散った地面の破片と共にゴーレムの元へと向かっていく。


それでも、風斬氷華は微動だにせず、ただ目の前のゴーレムを見据えていた。
―――まるで、切腹する覚悟を決め呼吸を整える侍のように


「私の事はいいから、あなたは早く逃げて」

「そんな……ひょうかはどうするの!?」


暴風の渦に呑み込まれそうになる三毛猫を必死に押さえつけながら、
インデックスは、一向に振り返ろうとしない風斬を問いただす。

その時、うつ伏せに倒れていた石像が膨れ上がった右腕を振り上げた。
ゆっくりと動くその様子は、無理矢理押さえつけられるバネを思わせる。

辺りのビルごと彼女たちの体を吹き飛ばせそうな暴虐の一撃。
だが、それ程の危険が目前に迫っても風斬は一切動じない。


「私は、あの化け物を止めないと」


そして、静かに高度を上げていったゴーレムの拳がピタリと止まる。
絶対に外さないよう正確に狙いを定めようとしているかのように


「駄目だよ、ひょうか! あれは、私達の手に負えない化け物なんだよ!
 だから、無理に戦おうとしちゃダメ! 早く逃げよう、ひょうか!!」


必死に訴える様に叫ぶインデックスに、風斬はようやく振り返った。
そして、何か諦めたような弱弱しい笑みを浮かべながら口を開く。


「私も化け物だから、心配ないよ」


風斬の言葉に、インデックスは思わず息を呑み言葉を失ってしまう。
そんな彼女の表情を見て、風斬は耐え切れなくなったように前を向く。


「ごめんね、ずっと騙してて」


震える声でそう告げた瞬間、墜落する隕石のようなゴーレムの拳が放たれた。
轟!!! と空気が押しつぶされ、その余波だけでインデックスは思わず縮こまる。


風斬は何も言わず、インデックスの盾になるように両手を思いっきり広げた。
泥で塗り固められた屈強な肉体を持つ石像と華奢な身体を持つ少女。
傍から見れば、力量差など比べるはずもないはずの組み合わせ。

ゴガン!! と、風斬の細い両腕がゴーレムの拳を正面から受け止めた。

衝突のエネルギーは、風斬の体のありとあらゆる関節に瞬く間に伝わり
ともすれば張り裂けそうな激痛が彼女の体中を凄まじい速さで駆け巡っていく。

腕の長さが一気に5センチも縮み、瑞々しい肌に不気味な凹凸が生まれた。
人間なら骨が突き出ているだろうが、生憎と彼女の身体には骨がない。

やがて、ゴーレムのギザギザとした表面が彼女の手の皮膚を削り取り
絶望的な力が彼女の体をアスファルトごとジリジリと押し込んでいく。

重圧に耐え切れないふくらはぎが、ミシミシと軋んだ音を立てる。
そして、それと連動するように、ゴーレムの力が容赦なく強まっていく。


「あ、ァァあああっ!!」


風斬は暴れ回る痛みを少しでも発散しようと、獣のような咆哮を上げた。
直後、圧倒的な力によって無残に押しつぶされたはずの彼女の手足が、
風船に息を吹き込んだように膨らみ、強引に元の形を取り戻す。

治まる事を知らず、絶え間なく降りかかる激痛に風斬の視界は明滅した。
ゴーレムの重圧がさらに増し、同時に体が元に戻る速度が速まっていく。

絶え間ない破壊と再生の狭間に放り込まれた少女の体から
黒板を爪で引っ掻くような不気味な音が鳴り響いた。


「あ……ぁ……」


そんな風斬の背後で、インデックスは呆然としたような声を出す。
止むことのない暴力の嵐の中でも、その声は風斬の耳に鮮明に残った。
そして、それは鋭いナイフのように風斬の心を深く抉っていく。

それでも、風斬はゴーレムの拳から決して手を離さない。
どれだけ心と体が、傷つけられ、潰され、踏みにじられようと。
―――彼女にとって、最初で最後の大切な友達を守る為に

共に過ごした時間は少ない、それでも風斬にとっては人生で最高のひと時だった。



「ひっ……ぁ……!?」

「ふぎゃあ! しゃァァあああ!!」


風斬の背後で、インデックスが怯えた声を出し三毛猫が威嚇するように鳴声を上げる。
それを聞いた風斬はふと考えた、彼女たちの目には自分がどう映っているのだろうか。
自分にとって、かけがえのない思い出は彼女の中でどうなっているのだろうか。


「あ、ァ、あああああああああああああ!!!」


風斬は、絶叫のような唸りを上げ、全身に力を込めた。
―――いつまでも心に蔓延る未練を振り切る様に

そして、覚悟を決めた様に顔を振り上げた風斬は視界の端に捕えた。
―――業を煮やしたゴーレムが、もう片方の腕を振り上げているのを

彼女の両腕はゴーレムの右腕を抑え込む事で塞がれており、
もう一度蹴り飛ばす余裕がない以上、撃ち出される拳を防ぐ手段はない。

ゴーレムの左腕が空中の一点で制止した瞬間、風斬は目を固く閉じた。
間もなく訪れるであろう破滅を受け入れ、せめて背後の少女だけでも助けよう。
そんな覚悟を決め、諦めたようで満足したような笑みを浮かべた。


「風斬ィィィいいいいいいいいいいいいいいい!!!」


その瞬間、上条当麻の絶叫と全力疾走の足音が辺り一帯に響き渡る。
驚き目を見開く風斬の横を、上条は一瞬で投槍のように追い抜いた。

そして、同時に射出されたゴーレムの拳に、一切の躊躇いも戸惑いもなく
立ち止まった上条は、右腕を堅く握りしめて、思いっきり正面に突き出す。

そして、二つの拳が鈍い音を立てながら激突する。

直後、ゴーレムのギザギザとした拳の表面に削られた上条の拳から血が噴き出した。
しかし、その時既にゴーレムの拳は威力を失い、それ以上の悲劇は起こらない。

刹那、風斬に地獄の苦しみを与えていた重圧があっさりと消え去った。
そして、肥大化したゴーレムの全身に亀裂が入り、瞬く間に崩れ落ちる。
その残骸が粉塵と化し、その場にいた全員の視界を奪い去っていく。


(終わった……)


風斬の体が修復されていき、何事も無かったように元に戻る。
しかし、風斬は全てを失くしたような気がした。

やがて、粉塵が風に流され、穏やかな陽光が辺りを包み込む。
その場に風斬氷華の姿はどこにもなかった。

今日の投下はここまでです。

後二回の投下でこのスレを終わらせたいと思います。
次スレはその時冒頭が出来てから出来てから、立てます。

それはそうと、次の投下に野郎どもの出番はないので悪しからず

それでは、また

どうも、>>1です。

非常に短いですが投下

九月一日 午後三時 とある廃墟の屋上


恐らくそこは元々空中庭園として使われていたのだろう。
だが、水を与えられなくなった土は、すっかり乾いてひび割れており
肥料を与えられなくなった花は、枯れ果てて萎み、風に揺らされている。

そんな楽園の墓場のような虚しさを感じずにはいられない場所の隅に
風斬氷華は、落下防止のようの手すりに身を預けるように座り込んでいた。

ゴーレムから受けた傷は完全に治り、特にこれといった後遺症もない。
だが、風斬はジワリと胸の奥がきつく締め付けられるような痛みを感じていた。
異形の石像に殴られた時よりも、銃弾で撃たれ自らの正体に気付かされた時よりも
比べ物にならない程の苦しみと哀しみを彼女の心にゆっくりと与えていく。

表情を隠すように、顔を伏せる風斬はぼんやりとした頭でふと考えた。

もしかしたら、インデックスはまだ笑いかけてくれるかもしれない。
優しい彼女の事だ、きっと何事もなかったかのように接してくれるだろう。

しかし、それは自身の感情を押し殺した結果なのかもしれない。
自らの心を同情や憐れみで塗り固め、無理をする彼女は見たくない。

そんな風な疑心暗鬼に囚われる風斬の耳に、カツン、と足音が響いた。


「……ひょうか」


風斬のよく知る少女の声がその場に響き渡る。
しかし、彼女は依然として顔を伏せたまま返事すらしない。
ぽたぽた、と俯く彼女の顔からは透明な雫が落ちていく。


「もう、いきなり黙っていなくなっちゃうから、ホントにびっくりしたんだよ。
 とうまも何故かボロボロになっててすぐに倒れちゃうし、ほら、早く戻ろ?」


インデックスの言葉には、一欠片の恐怖や疑念と云った負の感情は無かった。
ただ、突然何も言わずいなくなった友達を心配する思いやりと優しさがあるのみ。

その声を聞いた風斬は伏せていた顔を震えながらもゆっくりと上げる。
彼女の目に写ったのは、迷子を見つけた母親のような顔をしてる少女の顔だった。


「どうしたの? 何で泣いてるの?」

「どうして……そんな顔を浮かべられるの? 私は、人間じゃないのに……、
 外部に作り出されて、……心を、与えられただけの醜い化け物なのに……」


予想外のインデックスの様子に、風斬は思わず否定するように言葉を紡ぎだす。
インデックスが単なる同情や憐れみで行動しているとは彼女にはどうしても思えない。
それ程までにインデックスの表情は、これ以上にないくらい純粋で澄んでいた。


「私はひょうかの事はよく分からないけど、別に対して気にならないんだよ」


その言葉に風斬は驚き、寒さに震える様に体を揺らし始める。
そんな彼女に、インデックスは聖母のような笑みを浮かべながら近づいた。


「人間はね、生まれた時は何も持ってないの。そして、色んな事を積み重ねて
 色んな人と出会って、与えられたものを形を変えて自分のものにするんだよ。
 例え、うっかり忘れちゃったりしても、その人自身の魂に残っているはずかも」


だから、と風斬の目の前に立ったインデックスは一拍置いて


「ひょうかの持っている心は、紛れもなくひょうか自身のものなんだよ。
 ひょうかは胸を張っていいの。怯えないで堂々としていればいいんだよ。
 あなたには、この世界を精一杯生きて、幸せをつかみ取る権利がある」


瞬間、風斬は溢れるような涙を流しながら力が抜けた様に膝から崩れ落ちる。
そんな彼女の胸にインデックスが飛び込み、勢いに負けて少女たちは倒れこんだ。

風斬は恐る恐るといった感じで、インデックスの背中に手を回し抱きしめる。
それに満足したような笑みを浮かべたインデックスは顔を上げ、風斬を見つめた。








「これからも私の友達でいてくれると嬉しいな」





本当に少ないですが、今回の投下はここまで
1レスで済ませようとしたら、ギリギリで80行オーバーに

そういえば、とある科学の一方通行っていうのが出たらしいですね
何だろう、喜ぶべきなのにこの素直に喜べない感

それはそうと、後1回場合によっては2回でこのスレを終了します。
次スレのタイトルは「とある愛憎の一方通行」でしようかと
昼ドラにはならないので悪しからず

それでは次回の投下で

どうも、>>1です。
とりあえずお詫びから

1~2回で済ませると言いましたが、今回含め3回にしようと思います。
いう事がころころ変わって申し訳ありません

まあ、今回も短いのですがレッツ投下

九月一日 午後三時半 とある地下街


シェリー=クロムウェルは、その場に仰向けに倒れていた。。
意識ははっきりしているが、彼女には動く体力も気力も残されてない。

何故自分は殺されず未だに生きているのだろう、とシェリーは考える。
彼女としては、殺される覚悟を以って上条に特攻を挑んだつもりだった。
彼の大事なものを踏みにじり、挙句の果てに奪おうとしたのだから

しかし、上条はシェリーを無力化させただけでそれ以上は何もしなかった。
それはモラルに縛られる心の弱さなのか、はたまた憎しみに打ち勝つ強さなのか。
彼女には、その両方の気持ちが理解できる。

カツン、とそんな事を考えてる彼女の耳に突き刺さるような足音が響いた。
シェリーは起き上がれない体を無理矢理動かし音のした方向を振りかえる。

そこにいたのは、黒を基調とした質素な服装の一七歳ぐらいの少年。
それだけ見れば単に迷い込んだだけの一般人にも見えなくもないが、
土星の輪のように少年の頭全体を覆っている金属製のゴーグルが
至って平凡そうな印象を完膚なきまでに払拭している。

そのゴーグルには三六〇度に無数のケーブルが挿し込まれており
それら全ては少年の腰に付けられた機械に繋がっていた。


「お前が昼間から騒ぎを起こしてる馬鹿な魔術師でいいんだな?」


彼の口から出る言葉には少年とは思えない程の敵意と殺気が込められており
その目には捕虜を見下すような軍人のような冷徹さと恐ろしさが滲み出ている。


「……だったらどうした? というよりあなたは誰なの?」

「正体なんてどうでもいい、重要なのは仕事だ」


そう言って少年は倒れているシェリーに早足で近づき
自販機のボタンを押すように彼女の右手首を指で軽くつつく。

瞬間、シェリーの右手首が爆弾が埋め込まれていたのかのように叩き潰された。


「ァ、ああああああああああああああああああああああっ!?」


地面でのた打ち回るシェリーは激痛と驚きに彩られた目で少年を見上げる。
対する少年は、顔色一つ変えずにシェリーの左手首を右手で掴んだ。


「落ち着け魔術師、まだ一回残ってる」


その言葉と同時に、彼女は右手首同様に左手首を叩き潰され
両手首を失った彼女は激痛のショックに耐え切れず気を失う。

それでも少年はろくに表情も変えずにシェリーを抱きかかえると
そのまま、薄暗い地下鉄の構内をゆっくりと歩き出した。

―――
――



午後四時ジャスト 第一〇学区、とある雑居ビル


車から降りた作業服の少年と彼の運転手は、その建物の中に入っていく。
そこは空きテナントの多いビルで、彼らの目指している部屋もその一つだ。
恐らくすぐ近くにある学園都市唯一の少年院が関係しているのだろう。

作業服の少年は扉を開けて中に入り、運転手の男もそれに続いていく。


「さてと、さっさと証拠隠滅するぞ。まずは―――」


チャキ、と少年の言葉を遮る様に無機質な金属音が小さく鳴った。
少年は言葉を詰まらせながら、首を軽く回し自身の背後を見やる。

そこには、少年に向けて拳銃を向ける運転手の姿があった。


「アンタに今回の出来事を真面目に隠蔽する気があるなんて到底思えない。
 どうせ、俺をこの場所で殺して全ての罪を擦り付けるつもりなんだろ?
 ―――狙撃地点の屋上でアンタに殺され、炎に包まれた仲間のように」


その言葉に少年は微かに眉を潜めたが、それ以上表情を変えることはない。
そんな少年を憎悪の目で睨みつけながら、運転手の男は声を荒げた。


「俺だって馬鹿じゃない! そんな事ぐらい少し考えればすぐに分かる。
 今までずっとそうやって俺達は闇の中で必死に歯を食いしばって生きてきた。
 アンタにはゴミクズのように見えるかもしれないが、俺にもプライドがある!
 ここで惨めに殺されるぐらいなら、アンタも地獄に道連れにしてやる!!!」


涙を流しながら怒りに震える男は自らの覚悟を決める様に絶叫する。
だが、対する少年は顔色一つ変えないどころか柔和な笑みを浮かべた。


「いやいやいや、俺は一度たりともお前たちをゴミクズだと思ったことはないぜ?
 銃器やナイフ、爆弾やパソコンのように我々の組織にとって必要不可欠な存在だからな。
 どうしてもってんなら止めはしねえけど。俺を撃ちたいなら安全装置ぐらい外しとけ」


何? と運転手の注意がほんの一瞬だけ作業服の少年から拳銃へと移る。
瞬間、少年はその隙をついて駆け出し運転手との距離を一瞬で詰めた。

運転手は慌てた様に引き金を引くが、ろくに狙いも定めずに放たれた銃弾は
少年の作業服に掠りすらせずに全く見当違いの方向に飛んでいく。

薬莢が排出され二発目が自動で装填される僅かな空白の時間に
少年は運転手の二の腕を左手で掴み、拳銃を持つ手を右手で掴むと
そのまま、左手を支点として運転手の腕を一八〇度正反対に折り曲げた。


「ぐっ……」


激痛に顔を歪ませながらも、運転手は一矢報いようと我武者羅に銃の引き金を再び引く。
だが先程とは違い銃口は運転手の方を向いている為、銃弾は零距離で運転手自身に炸裂した。


「ごふっ……!」


腕を折り砕かれた挙句、腹に風穴が空いた運転手を少年は容赦なく蹴り飛ばす。
薄れゆく意識の中で、運転手が見たものは地震から奪った銃をむける少年の姿だった。
運転手を見つめる彼の目は人間のものとは思えない程、感情が無く冷め切っている。


「山手、貴様ァ!」

「とにかく安くて、いくらでも替えが効く。お前達ほど便利な道具はねえよ」


そして、閑静な雑居ビルに銃声が数回鳴り響いた。

今回の投下はここまで

まあ、こんな感じで原作のサブキャラがちょいちょい目立つことがあります。
性格とかはかなり創造とかになると思うので、あしからず。

明日と明後日は土日なのでいずれかに投下したいと思います。
それでは、また

どうも、>>1です

超電磁砲でゴーグルは「~~っす」っていう語尾付けてるんだよな、そういや
仕事中は土御門みたいに真面目口調になるということで納得を

レッツ投下

九月一日 午後四時三十分 窓の無いビル


「これで満足か?」


外界との繋がりを持たず、まるで世界から遮断されたようなビルの一室で
土御門は空中に浮かぶ映像から目を離しながら吐き捨てる様にそう呟いた。

対してガラスの円筒の中で逆さに浮かぶアレイスターはうっすらと笑うのみ。
返事を返されることはなく、気味の悪い沈黙が辺りの空間を支配していく。
言葉で言い表せない圧迫感に耐え切れず、土御門は矢継ぎ早に言葉を紡いだ。


「かくして様々な信念や矜持を持ったヒーロもヴィランも駒のように操られ、
 また一つ虚数学区・五行機関の掌握する為の鍵の完成に近づいたという訳か。
 あまりにも話がうまく進みすぎている。正直、俺にはお前が化け物に見えるぞ」


暗部組織、超能力者、警備員、風紀委員、魔術師、そして幻想殺し。
そんな面子をアレイスターは直接命令を下さずに思惑通りに動かしている。
その技量と度胸に土御門は戦慄を覚えずにはいられなかった。


「虚数学区・五行機関―――その正体がAIM拡散力場そのものだろう。
 学園都市に住む学生たちが無意識に発生させている力に作られているなど」


AIM拡散力場によって作られる虚数学区・五行機関。
実際のところ、それが有害か否かさえも未だに分からないままだ。

世界地図を塗り替える程の脅威なのかもしれないし、
空から降ってくる雨粒より大したことないのかもしれない。

しかし、今回の一件で一定の衝撃を与えれば爆発的に力を増す事が分かった。
風斬氷華がゴーレムと渡り合った時の力こそその片鱗とも言えるだろう。


「何が起こるか分からないから、滅ぼさずに制御するという方法が考えられた。
 その為の鍵こそ、AIM拡散力場によって生み出された風斬氷華という訳か。
 だからと言って、自我を植え付けて実体化の手助けをするなど、正気とは思えない」


生命体は『生きる為』『死から遠ざかる為』に本能や欲求といった自我をもつ。
つまり、生死を理解できない者に自我など芽生えるはずもなく心を持つことはない。

だが、幻想殺しという善悪など関係ない絶対的な力による死を教え込めば
心を持たぬ幻想は同時に生を理解し、自我を持つようになる。


「何をするか分からないままより、ある程度の思考能力を与えれば
 行動は予測できるし、上手く立ち回りさえすれば脅迫も交渉も出来る」

「生み出される心がお前の予測範囲の簡単に制御できる善人なら問題ないがな。
 もし世界が燃え上がるのを見て楽しむ悪人ならどうするつもりだったんだ?」

「その方がむしろ有難い、差し出すカードを変えればいいだけの話だ」


ふざけやがって、と土御門は思わず心の中でそう毒づいた。
アレイスターにとって、人間とは所詮その程度の認識でしかない。


「まさかとは思うが学園都市の脅威が虚数学区だけだと思ってないよな?
 今回の一件で、イギリス清教の正規メンバーは警備員の手を借りて撃退したのだ。
 その上、回収命令を受けた死神部隊の手によって両手首を叩き潰された。
 聖ジョージ大聖堂の面々がこんな事を黙って見逃すとは到底思えない。
 この街一つで世界中の魔術師を勝てるなどと本気で思っているのか?」


脅迫めいた土御門の言葉にも、アレイスターは一切動揺しなかった。
一切崩されないその笑みは、土御門を馬鹿にしてる様にも見える。


「魔術師など、あれなど掌握できれば取るに足らない相手さ」

「何? ―――まさか!」


土御門は一瞬眉を潜めたが、すぐにその表情が驚愕に染め上げられた。

虚数学区―――人間には見ることの出来ないもう一つの世界。
風斬氷華―――ある種の力の集合体によって構成させる生命。

彼は知っていた、それらの存在を魔術的にどのような意味を持つのかを


「アレイスター……お前はまさか、人工的に天界を作り上げるつもりか?」

「さあね」


アレイスターはつまらなそうにそう答えたが、土御門にとっては気が気でなかった。
人工的に天界を作り出す、しかも科学的な力によるものだけとなると
既存する言葉で言い表せない新しい『界』を生み出す事になる。

例えば、地球上の重力や浮力の数値が劇的に変化した場合
既存の数値で物体に掛かる力を計算しても解が出るはずがない。

それと同様に新たな『界』―――つまり魔術界のルールが掻き乱されれば
魔術はどうやっても発動せず、術の失敗は魔術自身の身を滅ぼす事に繋がる。

そして、その為の下準備はとうの昔に完成していた。
一方通行や上条の働きによって救われた数にして一万弱の妹達。
彼女たちは現在、治療目的で世界中の学園都市の協力機関に点在している。

つまり、現在世界中がAIM拡散力場に覆われている状態なのだ。
この状態で虚数学区が完成すれば、この世界で魔術を使う事は不可能になる。
そうなれば、科学サイドと魔術サイドが争えば勝敗はわざわざ考えるまでもない。
何も出来ないどころか自滅していく魔術師達に止めを刺せばいいだけの話だ。
もはや戦いと呼べるものではなく、処刑と言っても差し支えないだろう。

にも拘わらず、イギリス清教はそんな事態に全く気付いていない。
妹達が世界中に送り込まれた件には気付いている人間もいるだろうが、
せいぜい学園都市の内輪の問題の後始末程度にしか思っていない。


「イギリス清教がこんな事実を知れば、即座に開戦だな。
 まあ、死神部隊のサイコパス連中にしたら吉報だろうがな」

「何を言ってるのやら。万が一、君のその馬鹿馬鹿しい妄想が正しいとするならば
 私はオリジナルの天国について熟知している魔術サイドの人間と言う事になる。
 残念ながら私は科学にいる人間だ、容疑ならもっと私より詳しい人間にかけろ」

「ぬかせ、そんな奴いるはずがないだろう―――魔術師、アレイスター=クロウリー」


それは世界で最も優秀で、同時に最も魔術を侮辱したとされる魔術師の名前だった。
そう言われるようになったのは、彼は歴史にその名を遺すほど魔術を極めておきながら
突然、人が変わったかのようにそれを一切捨て去り、科学を極めようとしたことだ。

例えるならば、散々選挙の時に立派な公約を掲げておきながら政権を勝ち取った途端
一切それらを守らず、まるで見当違いの政策を次々に施行するようなものである。

もっと分かりやすく言うならば、魔術師代表として科学に屈したようなものだ。
故に、アレイスターは素人からプロに至るまで全世界の魔術師を敵に回した。

だが、そんな彼の正体は未だ誰にも看破されていない。
現在彼を捜索する手掛かりは全て彼自身が意図的に掴ませた誤情報だ。
元の情報が狂っている以上、それを元にアレイスターを調べても
科学的にも魔術的にも一致する点など一つも出る訳がなかった。
結果として、彼は同姓同名の別人もしくは偽名ということにされている。

それを実行出来ることと実行した事に土御門は思わず舌を巻いた。
土御門は勿論、普通の人間には無いものをアレイスターは持っている。
世界から称賛されたキング牧師のように、逆に批判されたヒトラーのように
―――世界を相手取れるほどの揺るぎない信念と堅い意思を


「負け惜しみがてら、お前に一つ忠告しておこうアレイスター」

「ふむ、聞こうか」

「この世界を動かしているのは魔術サイドの力でも科学サイドの技術でもない。
 時に過ちを犯しながらも、前へ進み、世界を作り、変えてきた人間の魂だ。
 あまり舐めすぎていると、取り返しのつかないしっぺ返しを食らうぞ」


彼がそう告げると、タイミングを見計らったかのように空間移動能力者が入ってきた。
露出狂のような格好の少女にエスコートされ、土御門はビルから出ていく。

誰もいなくなった部屋の中、アレイスターは誰に聞かせるでもなく呟いた。


「ふん、さすがに同じ失敗を二度も繰り返すつもりはないさ」

今回の投下はここまで

次の投下でこのスレは終了して次スレに移行します。
今まで、1レスの量が少なすぎました、はい

それでは次回の投下で

アレイスターの過ちって一方通行さん爆発?

アレイスターはたしか平行世界に干渉できるんだっけ?忘れた

どうも、>>1です。

それではラスト投下

九月一日 午後五時 とある病院


「ほら見てくださいよ、今回俺全く以って無傷じゃないですか?
 いやー、やっぱ人間って経験を積んで進歩する生き物ですよね」


診察室で上条がカエル顔の医者に対してはしゃいだ声を上げると
程なくしてその場にいた全員から冷たい目線が彼を容赦なく射抜いた。


「何故この状況下でそう呑気でいられるのでしょうか?
 とミサカは深刻な顔であなたの精神状態を危ぶみます」

「……、はい?」

「一歩間違えていたら今頃あなたの拳は複雑骨折していました、
 とミサカはランナーズハイ状態であろうあなたに警告します」

「や、やだなぁー。ご冗談がキツ過ぎるのでございますよ御坂妹さん」

「決して冗談ではないよ、むしろそうならなかったのが不思議なくらいだね?
 人間の拳は精密な動きを可能とする分、関節が多いが故に衝撃に弱いんだね?」


医者と看護師二人からの三方向から説得力のある脅しを受けた上条の顔が真っ青になり
そうして途端に大人しくなった彼の手を手際よく包帯でぐるぐる巻きにしていく。


「まあ、仮にそうなっていたとしてもまだいい方だと言えるだろうさ」

「……御坂と一方通行の事ですね」


その言葉で上条は病院に運ばれる際に白井黒子から聞いたことを思い出した。
何者かが総合娯楽施設の屋上で自爆テロを図り、それに御坂美琴が巻き込まれた事を
そして、地下街で一方通行が瀕死の重傷を倒れている所を警備員が発見したことを


「あいつ等は無事なんですか?」

「彼女の方は咄嗟に隣のビルの壁に飛びついたようだから比較的軽傷で済んでるんだね?
 でも、彼の方は強力な衝撃をまともに受けたようで予断を許さない状況だったんだね?
 まあ、今はもう心配ないさ。そろそろ目を覚ます頃合いなんじゃないかな?」


上条は改めてカエル顔の医者の腕前に心から感嘆した。


九月一日 午後五時三〇分 とある病室


入院患者用のベットの上で一方通行はゆっくりと目を覚ました。
自身が何故ここにいるのかを理解できない彼は訝しげな表情をし
さらに体を全く動かせない事を知ると更に不思議そうな顔をする。


「どォなってンだこりゃ……」

「目は覚めましたか?」


ふと声のした方向を見れば、見知った女性がジト目を一方通行に向けている。
体全体で怒りを表しているその様子に一方通行は辟易しながら口を開いた。


「何だ、神裂か」

「何だとは何だこのド素人が」


この場合、いつもなら神裂に対しては何らかの謝罪の言葉を言うはずなのだが
何故か彼は憂い気な表情をしながらまともに彼女の顔を見ようとさえしない。

神裂もその様子に気付いたのか、怒りに満ちていた表情はすぐに心配へと変わる。


「……どうかしたのですか?」

「何故か分かンねェが、昔の事をいろいろと思い出したンだ」


やがて、一方通行は視線を彷徨わせたまま独り言のように口を開いた。
その顔には遠目から見ても分かる程、苦悩の色がはっきりと浮き出ている。


「一年前、見せしめに殺された仲間の死体を見た時は今でも昨日の事の様に思い出せる。
 自分も同じような事を他の人間に散々やってきた癖に、烈しい怒りで骨まで軋ンだ。
 頭の中で捏ね繰り回した理屈や幻想なンて入り込む余地なンざ微塵も無かった。
 だから、仲間を殺した奴に考え付く限りの死よりもはるかに重い報復をした。
 だが、その後で気付いたンだ。俺がその時抱いた怒りを、悲しみを、苦しみを
 今まで数え切れないほどの人間に、あろう事か自分自身が与えていたことに」


一方通行は自身の胸のわだかまりを吐き出すように言葉を紡いで聞く。
神裂は、口を挟まずにそれを黙って神妙な面持ちで聞いていた。


「学園都市に来て、差別こそしたがある程度の人間は救ってきたつもりだった。
 それでも俺に向けられている憎しみが消える日は永遠に訪れることは無い。
 そいつらの怒りに俺は耐えらない。ハッ、笑えよ。俺は所詮この程度の人間だ」


自嘲するようにそう言う彼の目からは、普段の他人を見下すような鋭さは消えている。
その目には、他愛ない悪事が暴かれた小さな子供のような怯えが籠っていた。

しばしの沈黙が流れ、やがてそれを破る様に神裂がゆっくりと深呼吸し、口を開く。


「甘えるなこのド素人が!!!」


突然放たれた絶叫に、一方通行は思わず体を震わせ、驚きの表情で神裂を見た。
その表情は怒りに染まっていたが、目だけは泣く寸前の子供のように揺らいでいる。


「いいですか? 確かにあなたは多くの人間の尊い命を殺し、未来を奪った罪人です。
 それがどんなに不本意なものであったとしても、その罪は決して軽くはなりません」


それでも、と神裂は一拍置いて


「その一方で、あなたの幸せを心から願い、その為に命まで賭した人間がいます。
 だから耐えてください! 自らの罪と真正面から向き合って、前に進んでください!
 それがどんなに痛みを伴うものだとしても、あなたにはそれが出来るはずだ!」


神裂の言葉は、彼に気に入られるためのおっべかなど微塵もない。
そこにはただ一人の人間を想う優しさと厳しさと温かさがあるのみ。


「途中で転んだぐらい何ですか! 起き上がればいいだけの話でしょう!?
 もう起き上がれないと感じてしまったとしても、絶対に諦めないでください!
 それでも起き上がれないなどと戯言を抜かすなら、私が手を差しのばします!!
 たとえあなたがどんなに嫌がろうと、私はその手を引っ込めたりしません!!!」


その気になれば、彼は差しのばされた手を振り切り、自分の罪から逃げることが出来ただろう。
でも、彼には出来なかった―――自身に向けられた彼女の想いを踏みにじる事が

超能力者第一位と称される最強の能力を持ち、人格破綻者まで呼ばれた残虐な男は
たった一つの、何の害もない純粋な好意にあっさりと打ち負けた。

そんな自分自身を鼻で笑いつつ、一方通行は何かを諦める様に
それでいてどこか胸の奥がすっきりしたように口を開く。


「―――まだ見捨てねェのか?」

「永遠に」


神裂は、曇り一つない笑顔ではっきりとそう答えた。

今回の投下はここまで

おかしいな、ラストだと思って結構書いたはずなのに
たった3レスで終わった、解せぬ

次スレは最初の冒頭が少々出来てから作ります。
最近、更新スピードが亀になってしまいすいません。


【次回予告】


「何だ! その!! しかめっ面は!!!」
―――学園都市超能力者第一位、一方通行



「歯ぁ食いしばれ一方通行ぁぁぁアアアアアアアアアアアアアア!!!」
―――とある無能力者、上条当麻



とある愛憎の一方通行、近日スレ建て

というわけで、次スレが立ったらHTML化依頼出します。

それまで、何かネタをください(必死)
実現できるかどうか分からないけど、お願いします

ちなみに一方フラグはもうないので悪しからず
それでは、また

終わったとか言ったくせに連投すいません。
前回のレスに質問があったのを見落としてました、ごめんなさい

>>923,>>925
原作でプラン全うすること諦めたアレイスターが平行世界に飛んだという設定。
失敗と言うのは上条さんが自分の支配下から外れたこと

こんな風に質問とかあれば、遠慮なくどうぞ
時間があれば、応答しますので

一方フラグがないって?

>>934
1スレ目で色々と迷走してた時期に、他SSの話まで持ち込んで
「あらゆる一方さんとのカプ」を書くとか抜かしたが、すまんあれは嘘だった。

一方通行はフラグは、このSSでは一方通行のブレーキみたいなもんですし。
あんまブレーキかけられても、前に進めないでおすし

かといって、上条さんにフラグ立てさせるのも微妙。
最近、上黒に目覚めたし、上インは元から好きだし

まあ、そこら辺はその時のライブ感になりそうです。

それはそうと次スレ

とある愛憎の一方通行
とある愛憎の一方通行 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1382618975/)

このスレはもう雑談なり何でも使ってください。
後、出来れば最近暗いのしか見てない俺に日常ネタをください

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