グリP「おい、静香」静香「…………」 (53)

―――765プロ―――

がちゃり

静香「おはようございます」

星梨花「あっ静香さん、おはようございます!」

グリP「おっす」

静香「あら、未来はいないの?」

星梨花「まだ来てないみたいです」

グリP「星梨花ー、さっきの話だが」

星梨花「あっはーい、今行きま……静香さん?」

静香「……あまりプロデューサーと話さないほうがいいわよ」

グリP「……おい、静香。お前な……」

静香「…………」

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グリP「俺をロリコンと勘違いしてるだろ!」

静香「勘違い? 実際そうじゃないですか!」

グリP「ちげえよ! いつ俺が星梨花とか育をそんな目で見た!」

静香「今だって見てるじゃないですか!」

グリP「見てねえよ! お前の目がおかしいだけだろ!」

静香「いーえ、この世の中でプロデューサーと呼ばれてる人の言うことなんて信用出来ません!」

グリP「じゃあ最初からいた方のプロデューサーさんはどうなんだよ! あの9人のアイドル育てた方!」

静香「あの人は特別です、信用できます」

グリP「俺も信用しろよ!」

静香「無理です!」

グリP「おい!」

星梨花「あのー……」

静香「ああ、星梨花。ごめんなさい。なに?」

星梨花「ろりこんってなんですか?」

静香「え?」

グリP「静香みたいな奴のことだよ」

静香「ちょっと」

星梨花「静香さんみたいな?」

グリP「ああ、そのとおりだ。THE・ロリコンって言ったら静香だな」

静香「見損ないましたよプロデューサー!」

星梨花「ふーん……じゃあきっとろりこんってすごい良い意味なんですね!」

静香「えっ」

星梨花「静香さんって見た目クールですけど、でもいっぱい可愛いところもあって、そんな人がTHE・ろりこんならきっとろりこんってすごく良い意味ですよね!」

グリP「……うーん?」

静香「駄目よ星梨花、騙されちゃ! ロリコンっていうのはプロデューサーのことよ!」

グリP「何を!?」

星梨花「えっ……?」

静香「プロデューサーこそがTHE・ロリコンよ!」

グリP「違う! やめろ!」

星梨花「えっと……じゃあ、とっても頑張り屋さんな人っていう意味ですか?」

グリP「えっ」

星梨花「プロデューサーさん、何十人ものプロデュースを1人で一生懸命に頑張ってて、とってもすごいです! やっぱりすごい良い意味なんですね、ろりこんって!」

静香「……うーん?」

星梨花「……もしかして、違うんですか?」

静香「……う、うーん……」

グリP「……実は俺、意味知らないんだ」

静香「は!?」

星梨花「えっ、そうだったんですか?」

グリP「ああ、自分が受け持ってるアイドルの前だから、つい格好つけて知ってるふりしちゃってな……すまん」

星梨花「そうだったんですか……」

静香(何故……何故嘘をついたの……私を試しているの?)

グリP「ん、お前は知ってるのか?」

静香「え、えぇ? えーっとぉ……」

星梨花「…………」

静香(……いいでしょう、乗ってあげます)

静香「……ごめんなさい、私も知らないの」

星梨花「なーんだぁ……」

星梨花「……決めました!」

静香「どうしたの?」

星梨花「ろりこんの意味を、何が何でも知ります!」

静香「……そ、そう」

星梨花「そのためには、聴きこみ調査です!」

静香「……そう?」

星梨花「というわけでプロデューサーさん行ってきます! 静香さん、付いてきてください!」

静香「……え?」

グリP「おー、行ってらっしゃい。頑張ってなー」

静香「……私が付いていくのは確定なの?」

星梨花「えっ……付いてきてくれないんですか?」

静香「うっ……そうね、迷子とか人攫いとか心配だし……付いて行くわ」

星梨花「やったー!」

―――外―――

<じゃあ一緒に歌おう! せーのっ!

<も、桃子はちょっと喉が痛いかな! だから可奈さんもやめよう!


星梨花「うーん、どこに行きましょう」

静香「……というかこっちから人の所に行かなくても、そのうち他のアイドルの子も765プロに来るでしょうし。その人達に聞くっていうのは」

星梨花「この棒が倒れた方に行きましょう!」

未来「いいね、そうしよう!」

静香「…………」

星梨花「くるくるっ、と。あっちです!」

未来「よし、ごー! ほら静香ちゃんも早く!」

静香「……いつ出てきたのよ……」

~~~数回後~~~

<うっうー、なかなか強いですー!

<まつりはただでたらめに動いてるだけなのです。……ね?


静香「……もうそこのコンビニの店員に聞けばいいと思うのだけど」

星梨花「駄目です。プロデューサーさんが知らなかったんですから、レジ打ちの人が知っているはずはありません」

静香「……そうね、確かにコンビニでロリコンの意味を聞くとかありえないわよね」

星梨花「わたしは、ちゃんとした意味を知りたいんです……」

静香「……辞書引いてみたら?」

星梨花「風情が無いです」

静香「……ふぜい?」

星梨花「やっぱり、見て覚えるだけじゃなくて、聞いて、感じて覚えたいんです!」

静香「……そう、そうなのね。もう止めないわ。どうせ無駄ってわかったし」

未来「静香ちゃん、ペットボトルの蓋開けてー」

静香「自分で開けなさいよ、別にいいけど……かたっ!? ごめんなさい、無理ね……」

~~~数十回後~~~

<あら~……風花ちゃん、ここはどこかしら~?

<えっと……私もよくわからなくて……


静香「諦めましょうよ! というかまだ1人にさえ聞いてないってどういうこと!?」

星梨花「くるくるっ、と。この方向は……961プロ?」

静香「いつの間にこんなに遠くに……」

星梨花「大きいですね、765プロの何倍あるんでしょうか」

静香「……765プロってお金はあるはずなのに、何で改築しないのかしら……その分のお金を劇場に当ててるとか……?」

未来「静香ちゃん、これ開けてー」

静香「後でね……って、まだ開かないの?」

星梨花「入りましょう!」

静香「やめておいた方がいいと思う。あんまり評判のいいところじゃ無いし、そもそもロリコンの意味を調べるのに他所の事務所に入る必要が無いわ」

星梨花「じゃあ行ってきます! 2人はそこで待っててください」

静香「ちょっと、星梨花? 待ってて、ってどういう……」

星梨花「…………」

静香「あんな真正面から歩いていっても、あそこの2人の警備員に止められるだけなのに……」

警備員「おいお嬢ちゃん、一体どうした? 迷子か?」

警備員「案外、アイドル志願者かもしれねえぜ? ま、この若さでそれはないか」

星梨花「……このプロダクションの社長に会いに来ました」

警備員「社長に? お嬢ちゃん、偉い人に会うためにはアポっていうのが必要でね……」

警備員「ただの迷子だろ? ほら、交番はあっちだ」

警備員「お前なあ……まあ、そういう事だ。大人しく」

星梨花「この事務所の警備員は随分と偉いのですね」

警備員「……うん?」

警備員「ああ? なんだ、お前こそ偉そうに」

星梨花「それは私が箱崎星梨花と知っての言葉か!」

警備員「……箱崎? 確か、あの……まさか!?」

警備員「誰だよ?」

警備員「えっと、あの、なんか……すごい金持ちだよ!」

警備員「なん、だと……す、すいませんでした!」

星梨花「貴様の処分は社長に任せる。伝えよ、箱崎の娘が会いに来たと!」

「「は、はい!」」

星梨花「……静香さーん、未来さーん、もういいですよー!」

静香「……女王の貫禄、ってやつなの?」

未来「警備員さん、これ開けてくださーい」

警備員「ん? ああ……かたっ!? すまん、無理だ……」

夕御飯たべる

「どうも、私が社長室までの道のりを案内させていただきます」

星梨花「どうも。素敵な事務所ですね」

「ありがとうございます。社長室はあちらのエレベーターに乗って、ひゃく……えっと……100~200階のどこかに行けば着きます」

静香「すごい高いけどすごいアバウトね……」

「ここから先は私は案内出来ません」

静香「何でよ」

「そういう決まりですので」

静香「この案内役は必要無かったわよね?」

未来「すいませーん、これ開けてくださーい」

「承知致しました……かたっ!? 申し訳ございません、力及ばず……」

―――エレベーター内―――

静香「……階数に合わせてボタン200個用意とか、もっといいデザイン無かったの?」

星梨花「えっと……」

静香「100から200って、1階1階探すのも手間ね……どうしたものかしら」

星梨花「いえ、どう入力すれば社長室に行けるかわかってます」

静香「入力、って?」

星梨花「9、6、1……と」

静香「……今のが、社長室へ行くための?」

星梨花「はい。関係者以外を社長室へ入れないようにするパスワードです」

静香「随分ザルなパスワードなのね。ところで、何で星梨花がそんなことを知っているの?」

星梨花「……知らないと生きていけないって、小さい頃からずっと教えこまれてきたんです。色々なことを……」

静香「星梨花の家は戦争でもしてるの? 一生知らなくても生きていけるわよ」

未来「開かない……」

静香「未来は平和でいいわね」

~~~

静香「……この扉の先に、961プロをここまで大きく育て上げた社長が……」

星梨花「そうです。これ程の立場にいる者なら、ろりこんの真の意味を知っているはずです」

静香「真の意味も何も無いけれどね」

星梨花「皆さん、くれぐれも失礼のないようにお願いしますね」

静香「変な態度とって怒られたら、私達だけの責任じゃ済まないものね。聞いてる? あなたのことよ、未来」

未来「失礼しまーす!」

静香「…………」

星梨花「失礼する」

静香「失礼します」

崇男「おお、これはこれはミス・箱崎。ご機嫌麗しゅう」

静香「あなた誰よ!?」

崇男「私は961プロの社長、黒井崇男だ。しかし、君は箱崎様の連れの者だからといって、些か乱暴な言葉遣いではないかな?」

星梨花「静香さん、気をつけて……」

静香「……そうね、申し訳ありませんでした。……そういえばあれって名前だったわね」

崇男「さて、どのようなご用件であらせられますかな?」

未来「これ開けてくださーい」

崇男「任せなさい、私にかかれば……かたっ!? 殺人的な強度だ……」

星梨花「単刀直入に聞こう。ろりこんとは何だ?」

崇男「……今、何と?」

未来「紫色のスーツを着た男は目を細めて星梨花を見た。真意を確かめようとしているかのように」

星梨花「…………」

未来「その視線を、星梨花は毅然とした眼差しで受け止める」

静香「ねぇ、未来は何なの? 何してるの?」

崇男「……どこまでご存知で?」

星梨花「失われた古代の言葉、ということは」

静香「なにその百合子が大喜びしそうな設定」

崇男「……そうですか」

静香「えっ何で神妙な顔してるの? 大間違いにも程がある答えなのに?」

崇男「……ロリコンというのは、大昔の種族の名前です」

静香「……合ってるといえば、合ってるかもしれないけど……」

崇男「その時代は左を見ても右を見てもロリコンしかいない、という光景が日常的でした」

静香「やだその時代」

崇男「しかし、ある時、ロリコンでは無い者たち……昔はいわゆる、異常性癖者と呼ばれていた者たちですが」

静香「は?」

崇男「彼らはロリコンに恐れをなしたのです。同じ人間だというのに」

静香「良かった、この話のロリコンって人間だったのね」

星梨花「何故恐れたのだ? 恐れるからには理由があるはずだ」

崇男「そうとも限らないのですがね……まあ、これを御覧ください」

未来「男はパソコンの前に立ちキーボードに何事か入力した。突然照明が消え、窓からの光が一切入らなくなり、部屋は暗闇に包まれた」

星梨花「…………」

未来「星梨花は無言で立っている。やがて部屋が明るくなった。窓に写ったPCの画面によって。この部屋の窓は実際は液晶であり、普段見えている外の風景はCGを合成したものなのだ」

静香「……もう突っ込むのイヤ」

未来「やがて画面にあるサイトが現れる。wiki○ediaだ」

崇男「これが、ロリコンの正体です」

星梨花「……幼女・少女への性的嗜好や恋愛感情のこと」

崇男「近代においては、そのように伝わっているようですな」

静香「下にスクロールしてみなさいよ、多分正しい起源が載ってるから」

崇男「この記事をずっと開いているというのも気分が良いものではない、元に戻しましょう」

静香「こいつ逃げたわね」

星梨花「……うっ」

静香「星梨花? 大丈夫?」

星梨花「はい……大丈夫です」

崇男「自分がロリコンに狙われる対象というのだ、その反応も無理からぬことでしょう」

星梨花「……それで、さっきの続きだが。お前の言う異常性癖者は、恐れをなしてどうしたのだ?」

崇男「私が言ってるのではなく、古代の者たちが言っていたのですがね……まあいいでしょう」

崇男「先程も申し上げたように、彼らは恐れをなしました。次に狙われるのは自分の子供なのかもしれないと」

崇男「実際はロリコンに攫われても衣、食、住。何不自由なく暮らせていたようですがね。寝るときや勉強するときに全面ガラス張りの部屋に閉じ込められることを除いては」

星梨花「つまり、動物園に閉じ込められていたということか」

静香「死にたくなるわね」

崇男「まあ、そう仰られると何も言い返せませんな」

崇男「……ある日、電撃的にある作戦を実行した者たちがいました」

星梨花「作戦とは?」

崇男「……ロリコンの殲滅」

静香「……話が割と重い……」

崇男「その者たちは神がかり的な力で、瞬く間にロリコンを殺してきました」

星梨花「…………」

崇男「逆に恐れる立場になったのはロリコンの方でした。ロリコンは殲滅を恐れ、逃げ惑い殺されるもの、戦いを挑み殺されるもの、……異常性癖者へと戻るまで潜むもの」

静香「あー何この突っ込みづらい雰囲気」

崇男「その者たちの働きの甲斐もあり、ついにロリコンはいなくなりました」

静香「星梨花のファンは全員ロリコンだから、現代にだいぶ復活したわよ」

崇男「異常性癖者たちはその者たちを崇め、こう呼びました……『アイドル』と」

静香「待ちなさいよ」

崇男「思いがけず、アイドルの起源もわかりましたな」

星梨花「…………」

静香「どこをどう調べたらこれだけ捏造された歴史が見つかるのかしら」

崇男「……しかし、潜んでいた者たちは既にいなくなったのでしょうか?」

静香「潜んでた人たちは大昔なんだから既に死んでるでしょう。復活したのは現代にいっぱいいるけど」

崇男「ロリコンは今も日常生活に潜んでいるかもしれない……使用人にロリコンが混ざっているかもしれませんよ?」

星梨花「ありえないな」

崇男「大した自信をお持ちだ」

未来「やったー! やっと開いたー!」

静香「そう、それはよかっ……なんで他所の会社の金庫開けてるのよ! 閉じなさい! 今すぐ! 札束を取らないで! 目をキラキラさせてこっちを見ないで!」

崇男「……しかし、少なくとも目の前にロリコンがいることは事実ですなあ」

星梨花「…………!」

静香「……何かがまずい、星梨花! 逃げ――」

崇男「既に遅い! 私のprpr圏内だ!」

静香「星梨花!」

未来「静香のニューロンが加速し、周りの全ての動きが泥の中を泳いでいるように遅くなる」

静香「…………」

未来「静香はすべきことを瞬時の内に悟った。懐からいざというときの為に用意しておいたうどんを取り出す」

静香「流石に持ち歩いては……あれ、ある……なんで……」

未来「そしてそれを、崇男に向かって投げつけた!」

静香「うどんを粗末にしろというの!?」

未来「そしてそれを、崇男に向かって投げつけた!」

静香「ちょっと」

未来「そしてそれを、崇男に向かって投げつけた!」

静香「……わかったわよ」

未来「鈍化した時間の中で、うどんは崇男の全身に巻きつき、身動きを取れなくさせた。崇男の顔にゆっくりと驚愕の色が浮かんでいく」

静香「……うどんじゃ明らかに強度が足りないと思うのだけど」

未来「静香の時間は元の早さへと戻った。静香の足元には、全身に白く太い糸のようなものが巻き付いた人間が転がっていた。人間はもがく様子を見せたが、うどんはびくともしなかった」

崇男「フッ……流石のボディーガードをお持ちだ」

星梨花「静香さんはボディーガードではない。私のアイドル仲間だ」

崇男「なに、アイドル……? 既にいなくなったと言われる、古代のアイドルの魂を受け継いでいるのかもしれんな……」

静香「ないわよ」

星梨花「そうだ、静香さんは真のアイドル。ロリコンを倒すアイドルだ」

静香「えっ」

未来「あれ、このボタンなんだろ……ポチッ」

静香「!? 突然サイレンが……未来、あなた何押したの!?」

『その時な』『一泡吹かせる』『時代を取り戻す』『非常電源は電気がすごい』

星梨花「これはなんだ! あれは何のボタンだ!」

崇男「世界の全てのロリコンへ……古き良き時代を取り戻そうと一言送るためのものですよ」

星梨花「古き良き時代……? まさか!?」

崇男「……外を見るがいい!」

静香「……これは……押してからそんな時間は経っていないはず……経っていないはずなのに、こんな暴動……」

未来「いつの間に、こんな……あそこっ、人が倒れてる! あそこにもっ! そこにも、そこにも、そこにも……あ、あぁ……」

星梨花「……何のためにあんなボタンを作った!」

崇男「いつか押して、人間が争い合う光景を見ながらワインでも飲もうと思ってな……まさかこんなに早くに押されるとは思ってもみなかったが」

星梨花「……お前はっ!」

崇男「だが押したのは貴様らだ!」

星梨花「っ!」

崇男「私は銃は作ったが、引き金を引けとは言っていない……引き金を引いたのは、貴様ら自身だろう!」

星梨花「お前があんなものを作らなければ、そもそもこんなことは起こらなかった!」

崇男「原因を私になすりつけたところで、ロリコンの暴走は止まらぬさ!」

星梨花「……くっ……!」

崇男「長年押さえつけられてきたロリコンは、今度こそ最後まで止まらぬだろう! アイドルもいない! 世界は終わりだ! 全員がロリコンになるか、異常性癖者になるかだ!」

星梨花「…………」

崇男「……あぁ、アイドルは1人だけいましたなぁ、あなたの隣に。ですが1人で果たして全てのロリコンを殲滅出来ますかな?」

星梨花「殲滅はしない」

崇男「……何だと?」

星梨花「全ての人を、正常な状態へ戻し……今度こそ、争いを起こさない世界を作る」

崇男「無駄なことを……!」

星梨花「それが引き金を引いた私に出来る、世界への償いだ!」

静香「押したのあれよ、外の光景に飽きてペットボトルの蓋いじってるあの空っぽ脳みそよ」

風花さんの方があずささんより年上じゃね?

崇男「……いいだろう、精々足掻くがいい。だがエレベーターは使えんぞ、ボタンと連動してこの会社の電力は切られる仕組みになっている」

星梨花「下に着くまでに時間のかかる物など、元々使う気はない。静香さん、お姫様抱っこしてください」

静香「……え、何? この状況で、え?」

星梨花「未来さんも早く!」

未来「うん! えへへー」

静香「……星梨花をお姫様抱っこ、未来をおんぶ……嫌な予感がするわ」

星梨花「まずそこの液晶を蹴破ってください!」

静香「……ええ、もうわかったわ。私はアイドルなのよ。もうやるしかないのよ。イヤーッ!」

CRAAASH!!

星梨花「ありがとうございます。次は、そうですね……あのビルに飛び移って、765プロを目指してください!」

静香「……1km以上飛び降りなきゃいけなさそうなのはいくらなんでも……」

星梨花「大丈夫です、静香さんならいけます!」

静香「……ああもう、仕方ないわね! イヤーッ!」

>>32
グリマス呼称表を見ると
あずさ→風花が「風花ちゃん」
風花→あずさが「あずささん」
だったから、それを参考にした

―――765プロ―――

静香「イヤーッ!」

CRAAASH!!

静香「……窓割っちゃったの、いいのかしら?」

星梨花「緊急事態です、仕方ありません。テレビをつけましょう」

静香「あまりまともな情報は期待出来ないけれどね……」

未来「そのリモコン電池切れてるよ」

静香「え? あら、本当。どうして知ってるの?」

未来「そこのホワイトボードに1週間ぐらい前から書いてあったよ」

静香「誰も替えなかったのね……」

パチッ

『何故人間の本質を認めようとしないのか!? 人間の本質はロリコンにこそあると! どうして認めたがらないのか!』

『人間は欲求を抑えられるからこそ他の動物とは違う人間でいられる。しかし抑え込んだ欲求は? どこに行くのだ?』

『どこにも行かぬ! ひたすら叶うことのない欲求を抱きながら生きることになる。それが本当に幸せか!』

ぴっ

『世界規模の同時テロ……その理由を、皆さんは既に知っているでしょう』

『人間の本質? 抑え込んだ欲求? 馬鹿馬鹿しい! 自らの行いを正当化しようとしているに過ぎません!』

『今こそ我々は、ロリコンを排除するときが来たのです!』

ぴっ

『あなたたちはまだ政府の統治を信じられますか?』

『無能政府に任せておいたからこのような暴動が起きる』

『今こそ打開! 闘争! 革命!』

ぴっ

『我々はそろそろ、真剣にバンブーについて考えるべきではないか。あなたは、本当にバンブーをご存知だろうか』

ぷちっ

星梨花「やっぱりどのチャンネルも駄目ですね……」

静香「ひどい状態ね……」

星梨花「……世界規模で、この暴動が起きているのでしょうか」

静香「……そうね。世界のロリコンに呼びかけるって言ってたし」

未来「みんな、大丈夫かな……」

静香「……きっと大丈夫よ。プロデューサーがなんとかしてくれているはずよ」

未来「……はさみある?」

静香「ペットボトルの口を切る気? やめておきなさい」

星梨花「そういえば、プロデューサーさんはどこに?」

静香「営業にでも行っているんじゃないかしら?」

星梨花「出来れば、プロデューサーさんと作戦を考えたかったんですけど……仕方ありません、わたしたちだけで」

「その必要は無いぞ」

未来「何奴!」

グリP「俺だ!」

星梨花「そのネルシャツパンツイン瓶底メガネは、確かにプロデューサーさん!」

静香「もはや絶滅危惧種のような服装ね」

グリP「……そうか。お前にはばれてたな」

静香「何がですか?」

グリP「……俺がTHE・ロリコンだってことが」

星梨花「絶滅危惧種……ロリコンは過去に絶滅の危機を迎えた……はっ!」

静香「その気付き方には無理があると思うわ」

グリP「さあどうする? 俺を倒さねばロリコン共は止まらないぞ」

静香「プロデューサーを倒せばロリコンは全員止まるんですか?」

グリP「いや別に」

静香「イヤーッ!」

グリP「グワーッ!」

静香「あー久々にすっきりしたわ」

グリP「ふ、ふふっ……流石だ、古代のアイドル魂を持つ者の腹パン……」

星梨花「そんな、プロデューサーさん! 死なないでください!」

未来「死ぬ前にこの蓋開けてください!」

グリP「ふんっ……かたっ!? すまぬ……すまぬ……」

グリP「いいか……この騒動を止められるのはもはやお前たちだけだ……」

星梨花「話さないでください、今すぐ手当てを……!」

グリP「昔のような……ロリコンが迫害される……そんな時代には……戻してはいけない……」

星梨花「プロデューサーさん……プロデューサーさん!」

グリP「ちなみにあの時ロリコンの意味を知ってたのに教えなかったのは、なんかそういう気分だったからだ」

静香「腹にもう一発いきましょうか?」

グリP「みんなを……救っ……ぐふっ」

星梨花「いやぁ……いやぁ! プロデューサーさん!」

未来「いーけないんだーいけないんだー」

静香「そんなに強く殴ってないけど」

星梨花「……終わらせましょう」

未来「……そうだね」

星梨花「……こんな争い、無くしてしまいましょう」

未来「……そうだね」

星梨花「……もう、血は見たくありません」

未来「……そうだね」

星梨花「……古代から続く呪いを、今こそ」

未来「……そうだね」

静香「……やるなら早くやらない?」

星梨花「まずは……静香さん、うどんを貸してください」

静香「流石にもう……あれ、ある……はい」

星梨花「端っこを柱に巻いて固定して……もう一方を下に垂らして……」

静香「ロープ代わりにしてたるき亭の前に降りるつもり!? ちぎれるわよ!」

星梨花「大丈夫です。このうどんの産地はどこですか?」

静香「え? えっと……さあ?」

未来「香川だよー」

静香「私にこっそりうどんを与えてたのは未来だったのね」

星梨花「そう、だから大丈夫です。静香さんと未来さんも、わたしの後に続いて降りてきてください!」

未来「おっけー! とう!」

静香「……ダイブからスタイリッシュな着地をよくもまあ……」

星梨花「……未来さん、お願いします」

未来「おっけー。みなさん、静粛に! 私の演説が始まるのです!」

「誰だよ」

「なんで演説なんて聞かなきゃいけないんだ」

「この状況で演説とか平和ボケしてんじゃねえの?」

未来「と見せかけて隣のロリっ子が演説をします!」

「誰かな? 名前が知りたい」

「どんな演説をするんだろう、待ちきれない」

「この混乱の只中で敢えて演説をする……深いな」

静香「…………」

星梨花「……皆さん」

「…………」

星梨花「ロリコンは治せます」

「まじかよ!」

「やばいぜ!」

星梨花「今なら一部医療保険適用! やったぁ! 治したい方は今すぐ箱崎家へお電話を!」

「やったぜ! 踊ろう!」

「そうだな!」

「タダーン! タダオーン!」

「ワーワーワオー、ワッパッパオー! ワーワーワオー、ワッパッパオー!」

崇男「楽しいな!」

グリP「そうだな!」

静香「……一件落着、ね」

星梨花「……そうですね」

未来「……あ、やったよ! ペットボトルの蓋が取れた!」

静香「あら、縁起がいい」

未来「えへへ……私の縁起にあやかって、言っちゃえば?」

静香「なっ、もう……未来ったら」

星梨花「……静香さん、わたしはずっと待ってたんですよ?」

静香「えっ……そうだったの? ……そう。ねぇ、星梨花」

星梨花「……はい」

 星梨花は両手を胸の前で組み、頬を染めて静香を上目遣いに見た。

静香「結婚しましょう!」

星梨花「はい!」

未来「やったね!」

 こうして静香と星梨花は結婚した。未来はペットボトルの蓋を開けた。世界は平和になった。



 おわり

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