ほむら「新・ホムえもん」マミ「マミ太の海底鬼岩城」 (48)


《まずいことになった》

《どうやらあの船を発見されたらしい》


《それは問題だぞ》

《奴らがこのあたりをうろついて……》

《もしも暗黒海域に踏み込んだりしようものなら》

《その時世界は……》


《―――……早急に手を打とう》


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ミーンミーンミーンミ゛ィィィィィン……

ほむら「……」ガリガリ

ジーワジーワジーワジーワワワワ……

ほむら「………」ペロペロ

こちらは? 毎度お馴染み? ちり紙交換でぇございま?す……

ほむら「…………」レロレロ

どうか皆様! この○野□三に清き一票をお願いします!

ほむら「……………」ホムホ…

ほむら「……………………」

ほむら「―――……暑いわね」


ほむら「うっとおしい梅雨が明けたと思ったら、今度はこの猛暑……」

ほむら「全く、嫌になるわねホント」グデー

――ガチャ バタン!

ほむら「私、寒いのも苦手だけど暑いのはもっと苦手なのよね……」パタパタ

――ダカラ……!…?…ッテルダロ!

ほむら「……団扇で扇いでもぬるい風しかこないし。いいかげん、この部屋にもクーラー付けてもらえないかしら」

――……ナノゼッタイオカシイヨ!……シカナイジャナイ!!

ほむら「はぁ、せめてどこか涼しいところ――そうね、海か山にでも行ければ……」ペロペロ

――ドタドタドタドタバタバタバタバタ……!

ほむら「? 何だかさっきから下が騒がしいわね。マミが帰ってきたのかし――」

――バタンッ!!!

マミ「暁美さんっ!」

まどか「ほむらちゃん!!」

さやか・杏子「ほむらァァァッ!!!」

ほむら「ほむっ!?」


ほむら「び、びっくりさせないで頂戴。どうしたのよ揃いも揃って?」

マミ「暁美さん! 夏といえば山よね!?」

ほむら「何よ、藪から棒に。ただいまぐらいは言ったらどうなのかしら」

まどか「ほむらちゃんも山に行きたいよね!?」ガシッ

ほむら「まどかまで……。あのね二人共、ちょっと落ち着「何言ってやがる!」

杏子「やっぱり夏っつったら海に決まってんだろ!」グイッ

ほむら「痛っ! ち、ちょっと杏子、あんまり強く引っ張らないだだだだ痛い痛いイタイってば!!?」

さやか「ほむらだって山なんかより海のほうが好きだよね! そうだよね!? ねえってば!!」ガクガク

ほむら「ま、待ってってば。いきなり何が何だか……。あと、そんなに体揺すらないで欲し「山?なんか?ですって!?」

マミ「美樹さん、いくらなんでも今の言葉は聞き捨てならないわよ!?」

まどか「酷いよさやかちゃん! あんまりだよ!!


さやか「へっへーんだ、あたしは本当のことを言っただけだもんねーだ!」アッカンベー

杏子「いいぞさやか! こいつらにもっと言ってやれ!」

ほむら「あの、ちょっと――」

まどか「大体、さやかちゃんにはデリカシーが無さすぎるよ! この前だって私の貸した漫画にチョコレートケーキ落としたりして!」

さやか「う……、そ、それについてはちゃんと謝ったじゃんか! いま蒸し返さなくても……」

ほむら「そろそろ話を――」

マミ「いい機会だから私も言わせてもらうわ! 佐倉さん、あなたって人はいつも家に来るとお菓子のクズをボロボロこぼして……もう少し周りに気を使いなさい!!」

杏子「はっ、だったらマミがもっと食べやすいお菓子を用意すればいいだろ!?」

マミ「なんですってぇ!!?」

杏子「何だよ! 文句あんのかよ!!」

ほむら「………」


――ワーワーギャーギャーピーチクパーチク!

ほむら「…………さい」ボソッ

――マドマドサヤサヤマミマミアンアン!

ほむら「…………」スクッ


ほむら「うるっっっさあああああああああああああああああいいぃっ!!!!!」

マミまどさや杏子「!!??」ビクッ


ほむら「何なのよ、もう! こっちはただでさえ暑くてイライラしてるってのに、いきなり人の部屋に押しかけて来てギーガーギーガーと訳の分からないことばかり……。いい加減にしなさい!!!」

さやか「うぅ……」

杏子「ぐむ……」

マミ「あの、元はといえばここは私の部屋……」オソルオソル

ほむら「何か言ったかしら、巴マミ?」ギロッ

マミ「ナンデモナイデス……」


まどか「ご、ごめんねほむらちゃん」シュン

さやか「いや、その?、なんか話してるうちにちょっとヒートアップしすぎたっていうか、なんと言いますか…」アハハ…

ほむら「お望みなら今すぐ北極に放り出してあげましょうか? 体の芯までキンッキンに冷えるわよ?」

さやか「ちょ、洒落になってないよそれ!? 謝るから許してよ、このとーり!!」ペコペコ

ほむら「……ハァ、相変わらず調子いいんだから」


杏子「……フン」プイッ

マミ「佐倉さんもゴメンなさい。ついキツイ言い方しちゃって……」

杏子「な、なんでマミが謝るんだよ!?」

マミ「だって、私……私……」ジワッ

ほむら「………」ジー

まどか「………」ジー

杏子「オイお前ら、何だその目は」

マミ「」グスン

杏子「あ゛????もう! 分かった、悪かった! アタシも悪かったよ! これでいいだろ!?」

マミ「うぅ、ざぐらざぁぁぁぁん!!」ガシッ

杏子「あ、おいコラ! 離せマミ! うっとおしいから抱きつくんじゃねぇ!!」

ほむら「こっちも相変わらず素直じゃないわね」クスッ

杏子「聞こえてんぞ、ほむら! ……ったく、チョーウゼェ」


ほむら「さて、それで一体何の話でこんなに盛り上がっていたのかしら?」ゴソゴソ

まどか「うん、その事なんだけど…」

マミ「ほら、せっかくの夏休みでしょう? それでみんなでキャンプにでも行かないかって話になって」

ほむら「あら、いいわね。私もちょうどどこかに行きたいと思ってたのよ」ペロペロ

さやか「あ、アイスいいなー。ほむら、私にもちょうだい!」

ほむら「いやよ」

さやか「ちぇっ、ケチー」

マミ「暁美さん、あんまり食べ過ぎるとまたママに怒られちゃうわよ?」

ほむら「う……しょうがないじゃない、暑いの苦手なんだもの」ホムゥ

杏子「へっ、22世紀の猫型ロボットが夏に弱いだなんて、お笑い種もいいとこだな」ガサゴソ

ほむら「あら、私ぐらいに高級なロボットともなると汗もかくし、蚊にだって刺されるものなのよ。言ってみれば、高性能故の贅沢な悩みね」ファサッ

杏子「あーそうかい」ボリボリ

まどか(杏子ちゃんてば、早速お菓子食べ散らかしてる……)


ほむら「ほむ……それじゃあ話を戻すけど、何をあんなに言い争っていたの?」

さやか「それがさ、旅行に行くのはいいとして、海と山のどっちに行くかでモメちゃってさー」

まどか「私とマミさんは山に行ってみたいな、って思ってるんだけど……」

杏子「なーに言ってんだか、夏といえばやっぱり海だろ!」

さやか「そーそー。青い海、白い砂浜、降り注ぐ夏の日差し、そして焼きそばにかき氷にスイカ割り! くぅ??、考えただけでも、さやかちゃん今からテンション上がっちゃうなー!!」


マミ「で、でもたまには山もいいと思わない? 空気は澄んでて気持ちいいし、川で遊んだりもできるのよ?」

杏子「泳ぐんだったら結局海に行けば済む話じゃねーか。それに、こっちにはうまい食い物がたくさんあるんだぜ?」

まどか「山にだって美味しい食べ物はたくさんあるよ! バーベキューとかカレーとか、はんごーすいはんとか!」

ほむら「はんごう……ああ、飯盒炊飯ね。確かにああいうところで食べるご飯ってやけに美味しく感じるわよね」

まどか「でしょ!? やっぱりほむらちゃんも山のほうがいいよね!」ウェヒー

マミ「暁美さんならそう言ってくれるって信じてたわ!」マミーン


ほむら「いや、別に山の方がいいって意味じゃ……」

杏子「オイオイ、それだけが理由じゃないだろ」ケタケタ

さやか「二人共、素直に言っちゃったほうがいいんじゃないの?? 『泳げないから海には行きたくありません』ってさぁ」ニヤニヤ

ほむら「ああ、そういえばマミとまどかは……」

マミ「そ、それとこれとは今関係ないでしょう!?」

まどか「そ、そうだよ! それに浮き輪があれば私たちだって泳げるもん!!」

ほむら(それは泳げる人間にカウントしていいのかしら?)レロレロ

杏子「だったら海でも文句無いだろーが!」

マミ「そっちこそ、山に登って川で泳げばいいじゃない!」

さやか「波がないとつまらないじゃないですか!」

まどか「川にだって流れはあるんだよ!」

ほむら(……何だかまたまずい雰囲気になってきたわね)ペロペロ


ほむら「ちょっとあなたたち、そのへんで――」

マミ「暁美さんっ!」

さやか「ほむらぁ!」

ほむら「ほむっ!?」ビクーン

まどか「ほむらちゃんの一票が私たちの旅行先を左右するんだよ!」

ほむら「あ、もう行くことは決定してるのね」

マミ「山よね、山! 暁美さんも山に行きたいわよね!?」ガシッ

ほむら「ちょ、ちょっとマミ。お願いだからあんまりひっ掴まないで……」

杏子「馬鹿言え! 海だよな、ほむら! おい!!」グイッ

ほむら「だから痛いって言ってるじゃない! アイス落としちゃうでしょ!?」


――ヤマ! ヤマ! ヤマ!

ほむら(ああもう、どうしてこの子達はこうも人の話を聞かないのかしら……)

――ウミ! ウミ! ウミ!

ほむら(こっちはただでさえ暑くてやってられないっていうのに……)イライラ

――ヤマ! ウミ! ヤマ! ウミ! ヤマ! ヤマ! ウミ!

ほむら(…………)

ほむら(……まあ、なんだかんだでみんな仲がいいってことなのかしら)フフッ

さやか「ちょっとほむら! 一人でニヤニヤ笑ってないであんたも何か言いなさいよ!」グイッ

ほむら「あ、ちょっとさやk――」


――……ベチョッ


マミ「あ」

杏子「げ」

まどか「ウェヒ?」


ほむら「」アイスタタミニベチャァ

さやか「あ、ヤバ……」

ほむら「」

マミ「あ、暁美さん?」

ほむら「」


――……シーン


まどか(なんだろ、急に静かになったような……)

杏子(あんだけうるさかった蝉の声が聞こえねぇ……)


ほむら「……………」

マミ(ち、沈黙が痛いわ…)

さやか「あ、あのー、ほむらさん?」

ほむら「」スクッ

ほむら「」ゴソゴソ

さやか「えと、無言でポケットに手を突っ込んで何を出すおつもりで――」

ほむら「――……ティロ」スチャッ

マミまど(あ、これはアウトだわ(かも))

ほむら「フィナーレぇぇぇっ!!!」ズビビビビー

さやか「あばべべばばべbbbびゃびゃびゃばびばべばbbbbばば!!?」ビリビリビリビリ!

杏子「さやかぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!?」


ほむら「……毎回毎回あなたたちは」

さやか「」ヒクヒクッヒクッ

ほむら「いったいどこまで愚かなのかしら?」ファサッ

杏子「さやか、大丈夫か!? 返事しろよ、おい!」

さやか「きょ、きょうこぉ……」

杏子「しっかりしろ! 傷は浅いぞ!?」

さやか「うぅ、あたしって…ほんとバカ……」ガクッ

杏子「さやかぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」

ほむら「うるさいわよ杏子。あなたも撃たれたいのかしら?」

マミ「あ、暁美さん。いくらなんでもやりすぎじゃ……」

ほむら「ふん、ショックガンなだけマシだと思って欲しいわね。ただの気絶だから、そのうち目を覚ますでしょ」

まどか「そういう問題でもないような……」

ほむら「いいのよ、別に。さやかだし」


ほむら「―――さて。そんなことよりも、よ」ギロッ

マミ「ご、ごめんなさい。また…」

まどか「あの、その……」オロオロ

杏子「な、何だよ…」

ほむら「あなたたちの言いたいことはよ??く分かったわ。ようするに、山に行くか海に行くかで馬鹿みたいに揉めてるってことね」チラッ

杏子「おい、なんでそこでアタシを見るんだよ!」

ほむら「…………」スチャッ

杏子「な、何でもねー……ないです」

まどか(ほむらちゃん、目が座ってる…)

杏子(無言でショックガンの銃口向けんなよな……)

ほむら「ああ、勿論その馬鹿の中にはマミも入ってるから」

マミ「えっ!?」

ほむら「なによ、何か文句でもあるの?」ジロッ

マミ「うぅ……」グスン


ほむら「さて、ここからが本題よ」

ほむら「別に私は旅行に行くこと自体に意義を唱えるつもりはないわ」

ほむら「残るは行き先を決めるだけ。そしてその決定権は私にある――そうよね、まどか?」

まどか「う、うん。私たちだけじゃどうしても話が平行線になっちゃって……」

杏子「ああ、それでアンタのところに意見を聞きに来たってわけさ。ほむらがどっちかに票を入れてくれれば、多数決で決められるからな」ポリポリ


ほむら「まったく、出来れば最初からそう言って欲しかったわ。無駄に汗かいちゃったじゃない」パタパタ

マミ「……暁美さん、まだ怒ってる?」

ほむら「もう怒る気力も失せたわよ」ハァ

マミ「本当にゴメンなさい……。えと、それじゃ改めて聞くけど、暁美さんはどっちに行きたいのか聞かせてもらえるかしら?」

まどか「山? それともやっぱり海かなぁ?」

杏子「ここまで散々口論したんだ。どっちを選んだってほむらを恨んだりしねーよ」


ほむら「そうは言っても、やっぱり杏子たちは海に行きたいし、マミたちは山に行きたいんでしょう?」

マミ「それは、まあそうなんだけど……」

杏子「けどよー、そんなこと言ってたら結局どこにも行けないまま夏休みが終わっちまうぜ?」モグモグ

ほむら「……はぁ。全く、やれやれね」

ほむら「杏子。あなたさっき私のことをなんて言ったかしら?」ホムッ

杏子「へ? 何か言ったっけ、アタシ?」

ほむら「自分の発言ぐらいきちんと覚えておきなさいよ……。あなたたち、忘れてるんじゃないかしら? 私は22世紀の未来からやってきた猫型ロボットなのよ?」ファサッ

杏子「あーはいはい。分かったから、いちいちドヤ顔決めんなうっとおしい」


まどか(…………)

まどか(あのー、マミさん。ちょっと聞いてもいいですか?)ヒソヒソ

マミ(何かしら?)コソコソ

まどか(前々から思ってたんですけど、ほむらちゃんっていったいどの当たりが?猫型?ロボットなんですか? どう見ても私たちとおんなじ中学生にしか見えないんですけど……)

マミ(ああ、そのことね)クスッ

マミ(実はああ見えて、暁美さんにはちゃんとネコ耳と尻尾がくっついてるのよ)

まどか(え、そうなんですか!?)

マミ(ええ。普段は隠してるけど、家にいるとたまに出てる時があるのよ。頭から真っ黒なネコ耳がピョコンって生えてたり、スカートの裾から赤くて丸い尻尾が出てたりとかね)クスクス

まどか(あのクールなほむらちゃんからネコ耳が……。ちょっと見てみたいですね!)チラッ

マミ(でしょ?)チラッ


ほむら「? ちょっと二人共、なに人の顔見てニヤニヤ笑ってるのかしら。こっちの話聞いてるの?」

まどか「ウェヒヒ、ちゃんと聞いてるよー? ほむらちゃんは22世紀の猫型ロボットなんでしょ?」

マミ「ええ、それもとびっきり優秀な、ね?」ニコッ

ほむら「わ、分かってくれてるなら別にいいわよ」ファサッ

まどか(あ、ちょっと照れてる)

杏子「へーへー、アンタがスゴイのはよ?く分かったからさ。それが何だってんだよ?」

ほむら「察しが悪いわね、杏子。つまり、私があなたたち全員のお願いを叶えてあげるって言ってるのよ」ホムッ


マミ「本当!?」パアッ

ほむら「ええ、本当よ。つまり、海と山の両方に行ければ文句はないんでしょう?」

マミ「二回キャンプに出かけるってこと? でも、そんなに何度も遊びに出かけるなんて、ママたちが許してくれるかしら……」

ほむら「あら、そんな面倒なことをする必要はないわよ? ようするに、海で泳ぎながら山へ登ればいいんだもの」

まどか「へ?」

杏子「何言ってんだ、お前……?」

ほむら「あら、何か変なこと言ったかしら?」

まどか「えーと、変なことっていうか、何ていうか……」

マミ「そんなこと出来るの、暁美さん?」

ほむら「マミは私を誰だと思ってるの? そのぐらい朝飯前のチンカラホイよ」フフン

マミ「わぁ……! やっぱり暁美さんはすごいのね!」キャッキャッ


――ホムホムマミマミ!

杏子「………なあ、まどかはどう思う?」

まどか「まさかとは思うけど、山一つを切り崩して海に沈める気じゃ…?」

杏子「……ほむらならやりかねそうで怖いな」ボソッ

ほむら「聞こえてるわよ、二人共。そんな手間のかかることするわけないでしょう?」

まどか(え、手間がかからなかったらするの?)

杏子「だったら、どういう意味なのかちゃんと説明してくれよ」

ほむら「ええ、勿論そのつもりよ」ファサッ


杏子「ケッ、これで単に海水浴場の近くに手頃な山を知ってる、なんてオチだったらぶっ飛ばすぞ?」

ほむら「あら、なかなか鋭いわね杏子」

杏子「あん?」

ほむら「半分は正解、行き先は海よ」

まどか「ど、どういうことなのほむらちゃん?」

ほむら「まあ、落ち着きなさいまどか。イメージしづらいと思うけど、海の中にだって山はあるのよ」

まどか「海の中に、山?」

杏子「……何のこっちゃ??」

マミ「もう! もったいぶらないで早く教えてよ暁美さん!」

ほむら「そうね、我ながら前フリが長すぎたわ」


ほむら「エヘン。それでは改めて説明するわ。私があなたたちに提案するキャンプ地は、ただの海じゃないわ」

マミ(ただの海じゃない……もしかしてどこかの有名なリゾート地かしら!)

まどか(でも、そんなスゴイところ、今からじゃ他の人で一杯なんじゃ……。あ、もしかして私たちの貸切とかなのかな!?)

杏子(ま、何にしてもこんだけ自信満々なんだ。期待したってバチは当たんねーだろ)

ほむら「海は海でも海の底………」

マミ杏子まど「」ワクワクドキドキ


ほむら「―――そう、目指すは海底よ!」ビシッ


「「「…………」」」


たぁーけやぁー さおだけぇ??


「「「…………………」」」


リィー……ン チリチリチリィ……ーン


マミ「……え?」

ほむら「え?」

まどか「……かい、てい?」

ほむら「ええ、海底よ」

杏子「……なぁ、それってもしかして漢字で海の底って書く、あの海底か?」

ほむら「だからそう言ってるじゃない。その海底よ」


マミまど杏子「………………」

ほむら「――? 何だか、みんなのリアクションが薄いわね」

マミ「だ、だってぇ…」

杏子「やっぱりこの暑さでやられちまったんじゃないのか、コイツ?」

ほむら「あなたは本当に失敬ね。私の言うことが信じられないの?」

杏子「あんたがいい加減なこと言うからじゃねーか」

ほむら「それが心外だって言うのよ。私はいい加減なことなんか言ってないわよ?」

杏子「はいはい、そりゃよかったよかった」

ほむら「」ムッ


まどか「えーと、でも、結局目的地は海なんだよね? それなら山には登れないんじゃないかな……?」

ほむら「そんなことないわ、海底の山に登ればいいのよ」

杏子「ハァ?」

マミ「海なのに山があるの?」キョトン

ほむら「ええ、勿論よ。海底には千メートルを超える山や一万メートルの谷なんかがいっぱいあるのよ。正直、数だけで言えば陸地のものよりもよっぽど多いでしょうね」

まどか「へー、知らなかったよ、私」

マミ「やっぱり暁美さんは物知りなのねぇ」

ほむら「まあ、海と地上との比率を考えれば当然の話なのだけれどね。普通は海の底にキャンプに出かけるなんて、思いつくはずないだろうし」


ほむら「それで、改めて聞くけどどうかしら。少なくとも、キャンプの場所取りには不自由しないこと請け合いよ」

まどか(海底かぁ……)

杏子(確かに、それなら海で泳げて山にも登れるから……)

マミ(私たち全員の希望には合ってるんだけでしょうけど……)

マミ杏子まど「……」ウーン

ほむら「…………」


ほむら「そんなに私の出した案はお気に召さないのかしら?」

マミ「え!? い、いえ、誰もそんなこと言ってないわよ!?」アタフタ

ほむら「嘘をつく必要はないわ、マミ。そんなに渋い顔してれば猫でも分かるもの」

まどか「ごめんね、ほむらちゃん。そういう訳じゃないんだけど、その……色々と不安で……」


ほむら「不安?」

杏子「だって、なぁ…? 海底だぜ、海底」

マミ「うーん、海の底ってことは真っ暗なんでしょう? 何だか薄気味悪くって……私怖いわ……」

まどか「それに、何千メートルも潜ったりしたら、ものすごい水圧で私たちペシャンコに潰されちゃうんじゃないかな?」

杏子「大体、キャンプってのは基本明るい太陽の下でやるもんだろ?」

さやか「そうそう。何か、海底って言葉の響きからして陰気臭いんだよねー」

ほむら「………」

まどか「……って、さやかちゃん!?」

杏子「お前、いつから気が付いてたんだ?」

さやか「ん? いや、ついさっきだけど」


ほむら「ウスキミワルイ……ペシャンコ……インキクサイ……」ズーン

マミ(あ、ちょっと言いすぎちゃったかしら?)

まどか「ち、違うのほむらちゃん! えーと、海底なんてなかなか行けない場所だし、色々と考えちゃって……」

マミ「そうそう、そうなのよ! もっと具体的に暁美さんのキャンプのプランを聞いてみたいわ!」

ほむら「……ふん。そんなものを聞きたいのはあなただけじゃないの?」ジロッ

マミ「え? ――……あ」チラッ


杏子「あーあ、あんだけ期待させといておいて、蓋を開けりゃあ結局これだもんなぁ」ガサゴソ

さやか「ねー。ほむらがオススメするぐらいだからどんな素敵なとこかと思ったら……」

杏子「ったく、22世紀の猫型ロボットが聞いて呆れるぜ」クーカイ?

さやか「うんうん。どうせならもっと面白そうなとこに行きたいよね。深海なんかより、ハワイに行ったほうがよっぽど楽しめそうだもん」チョーダイ


ほむら「」イライラ

マミ「あ、あの二人共……」オロオロ

まどか「ダメだよそんなこと言っちゃ! ほむらちゃんがせっかく提案してくれたんだよ!?」

杏子「つってもなぁ……」ボリボリ

さやか「あ。そういえば、さっきあたしたちに提案するときのほむら、すっごいノリノリだったよね」

杏子「あー、確かに自信ありげだったな」

さやか「『フッ、海は海でもただの海ではないわ』」ドヤァ

杏子「ブフッww! いきなり笑わせんじゃねーよwww」

ほむら「」ピシィッ

さやか「『私たちが目指すのは―――そう、海底よ!』」キリッ

杏子「ガハハハハハ! そっくりじゃねぇか!」

マミ(あ、ちょっと似てるかも)クスッ

ほむら「」カチーン


ほむら「……私は無理に連れて行くなんて一言も言ってないわ。そんなにいうんなら、それぞれ好きなところに勝手に行けばいいじゃない」ゴロン

マミ「あぁ、今度は暁美さんがふて寝しちゃったわ……」

さやか「フン! 言われなくたってそうするもんね?だ!」イー

杏子「へっ、ほむらの世話にはならねえよ! 行くぞ、さやか!」

さやか「了解、杏子!」

――ガラッ ドタバタドタバタ……

マミ「……二人とも、行っちゃったわね」

まどか「せっかくの夏休みなのに、みんなバラバラに……」

マミ「この暑さのせいでみんな怒りっぽくなってるのよ。ほら、暁美さんも……」

ほむら「…………」ピコピコ

まどか(あ、尻尾が出てる)

マミ「暁美さんの尻尾がピコピコ揺れてるのは、機嫌が悪い時の証拠なのよ。これじゃあ、当分何を言っても聞いてくれないわ」

まどか「……また今度、改めて話し合いましょうか。とりあえず今日は私も帰りますね」

マミ「せっかく来てくれたのにごめんなさいね? ……ほら、暁美さん。鹿目さん帰るわよ?」

ほむら「…………」ピコピコ

マミ「……もう」

このSSは、以前投げ出してしまったものを再編集したものです。

当時読んでくださった方々には、本当に申し訳ありません。

今度こそ完結させられるよう更新していければと思います。

では、長文失礼。

>>41
マミさんが両親の遺した広い部屋に一人暮らしだからじゃね

>>45

マミ「暁美さん、あんまり食べ過ぎるとまたママに怒られちゃうわよ?」
マミ「二回キャンプに出かけるってこと? でも、そんなに何度も遊びに出かけるなんて、ママたちが許してくれるかしら……」

この2つのセリフから原作と違って健在っぽい気がするが、まあ細かいことは(ry

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