晶葉「ゲームを作った」モバP「え?」 (17)

晶葉「ゲームだよ。そこでPにデバッグを頼みたい」

P「デバッグ……なんだっけそれ」

晶葉「分かり易く言えばテストプレイだ。実験台とも言う」

P「まさかとは思うがあのデカい球体か?」

晶葉「中に搭乗することで操作が出来る。つまりコントローラだ」

P「ついに俺、ロボットを操縦しちゃうの……?」

晶葉「残念ながら違うな。資産も人材も足りないんだ」

晶葉「大層な見た目に身構える必要は無い。結局はタダのTVゲームだよ」

P「ってことはロボットアクションゲーみたいなのか。ゲーセンにあるよな、あぁいうの」

晶葉「いや、恋愛ゲーム」

P「は?」

晶葉「恋愛シミュレーションゲーム」

P「あの大層な見た目で?」

晶葉「だから身構える必要は無いと言っただろう」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1372337402

P「いや、常識的に考えて大袈裟過ぎだろ……どう見てもコックピットじゃないか」

晶葉「よりリアルに、を追及した結果あぁなった。細かい内容はプレイして貰えれば分かる」

P「晶葉が、リアルな、恋愛ゲーム……」

晶葉「……悪かったな。恋愛未経験で」

P「い、いやそうは言ってない! むしろアイドルとしては良いというか……!」

晶葉「冗談は置いておく。何も私一人で作った訳じゃないから、安心してくれ」

晶葉「多くのスタッフに協力してもらっているからな。私は良い作品だと思うよ」

P「ちなみにスタッフってのは?」

晶葉「リストがあるぞ……えーとどこにしまったかな……確かこの辺りに、いや違うな」

P「……? あ、これか。タイトル未定なのな」

晶葉「おぉそれだ。まだ完成を見ていないからな、仕方ない」

原案:千川ちひろ 原作:荒木比奈、大西由里子、神谷奈緒


P「やっぱり事の発端はあの人か……」

晶葉「思えば原案にしてはやけに具体的な物だったな」

P「ってか原案以外もちひろさんだらけじゃないか……」

晶葉「私はその辺りは詳しくないんだ。ただ全体の指揮は基本的に彼女が行っていたな」

P「さっすが、こういう事にはやる気出てるな……」

P「で、原作はアニメ好き組か。大西が絡んでるが……これは」

晶葉「? 何かマズい点でもあったか?」

P「いや、何でもない。多分大丈夫だろ……そうあって欲しい」

P「おかしくなってないことを祈るよ。比奈と奈緒は結構常識人だし」

プログラミング総合チーフ:大石泉


P「趣味が活かされてるな。でもこういうのって作業量が半端じゃないんじゃ……」

晶葉「のあ、真奈美、留美が手伝ってくれていたよ。泉はどうやら人に教えるのも得意らしい」

P「あ、そりゃ何とかなるわな。特にのあさんが居るし」

晶葉「一度覗かせて貰ったが、確かに彼女は凄まじかった。初めての経験とは思えないよ」

晶葉「真奈美と留美もさすがと言ったところか」

P「でも、ゲームだろ? 泉にそこまでの知識があったとは驚きだな……」

晶葉「確かに、そっちの世界でも食っていけそうだ」

デザイン制作チーム:吉岡沙紀、成宮由愛、神崎蘭子


P「……蘭子か」

晶葉「はは……」

P「置いとこう。沙紀と由愛だろ? これは滅茶苦茶面白そうなタッグじゃないか」

P「一体どんなことになるやら、楽しみで仕方ない」

晶葉「2人の絵はジャンルが正反対だからな」

P「由愛は大丈夫だったか?」

晶葉「最初の頃の由愛は、それはもうただ沙紀についていくだけだったよ」

晶葉「だが自己主張も徐々に強くなってきたと見えるな。発言も増えた」

晶葉「蘭子も……味のある物を作ってくれたよ、うん」

P「やっぱ良いな……こういうタイプの違うアイドルを組み合わせて仕事してもらうのって」

サウンド制作チーム:梅木音葉、水本ゆかり、涼宮星花


P「結構ガチ……音葉さんとか」

晶葉「夏樹と李衣菜もと考えたんだが、残念ながらロックは合わなくてな」

P「ま、そりゃそうだろな……」

晶葉「紗南が言うには、アドベンチャーパートにとってBGMは命らしい」

晶葉「とはいえ、あそこまで多くを作曲してくれるとは思っていなかったよ」

P「もしかしたら近い内、自分達の曲も作れたりしてな」

晶葉「なるほど、一理ある」

P「あとはほとんどちひろさんだな……」パラパラ

晶葉「総合的なゲームシステム自体のデザインは紗南とありすがやっているよ」

晶葉「実在のアイドルだから、キャラクターデザインは必要無し」

晶葉「モーションアクター、CVも本人だしな」

P「クフッ」

晶葉「な、なんだ」

P「いやすまん、変な声が出た」


オープニングテーマソング
向井拓海 タイトル未定
 作詞・作曲:川島瑞樹

エンディングテーマソング
諸星きらり タイトル未定
 作詞:高垣楓
 作曲:安部菜々

P「なんだこの悪意有る組み合わせ」

晶葉「何を言う。さっき自分でアイドルの組み合わせ楽しい、と言ってただろう」

P「それとこれとは話は別……サウンドチームに任せればよかったんじゃないのか……」

晶葉「手一杯でな。声掛けをしていたら立候補があったんだ」

P「嘘つけ。拓海は絶対ありえないだろ」

晶葉「あぁ、Pのプロデュース方針に沿って、彼女だけは推薦で決まった」

P「……俺、拓海にこんなことを強いてたのか?」

晶葉「曲が出来たら聞けば良い。自分の手を離れたアイドルが、どう染められたのか分かる」

P「やめて、その言い方やめて!」

晶葉「規模は小さいがこんな所だ。それに加えて筐体担当が私」

晶葉「デバッグ担当がP、紗南、ありす」

晶葉「息抜きだと思って、やってみてもいいんじゃないか?」

P「ちなみに恋愛ゲームなんだろ? 攻略対象は?」

晶葉「今回は総選挙上位5名だけだな。何せお試し品のようなものだから」

P「じゃあ売れたら増えるってことか。いずれは全員も行けるようになるのか?」

晶葉「いや、それはないだろう。コストが掛かり過ぎて量産が出来そうにないんだ」

晶葉「この企画はおそらく打ち止めだよ」

P「……え?」

晶葉「企画が、おじゃんになる。まぁつまりだ、廃棄前に誰かに一度でもプレイして貰えたらなと……」

P「そうか……残念だけど、そういう事ならやるよ」

晶葉「やってくれるか、それでこそPだ」

助手じゃないのか?

P「へぇ……全面液晶……金掛かってんなぁ……」

晶葉「中の椅子に座ってくれ。指紋認証でゲームが作動、ログインも自動で行われる」

P「これだったらロボットアクションゲームがやりたかったなぁ……」

晶葉「……命懸けという点では変わらないさ」

P「ん? 何か言ったか?」

晶葉「いや。それでは扉を閉めるぞ」

P「おーう」

晶葉「P、死ぬなよ」

P「へっ?」


ガチャン

今日はここまでか
長い前座ですが、次からゲーム部分

>>10
晶葉→Pの呼び方?
「P」ってか「○○」って呼ばれてると思ってた

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